JP7448088B2 - 分光測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は分光測定装置に関する。
一般的な分光測定装置では、被測定光を分光器に導入して波長分散し、その波長分散光を検出器に導入して検出する。例えば特許文献1に開示されているような、ツェルニターナー型分光器を使用した分光測定装置では、分光器に含まれる回折格子を回動させることにより、検出器に到達する光の波長を複数段階に変化させたり所定範囲で走査したりすることができる。
こうした分光測定装置に用いられている検出器は、光が全く入射しない状態でも、ごく小さなレベルの検出信号、いわゆる暗電流信号を出力する。そのため、正確な分光測定を行うには、暗電流信号の影響を除去する必要があり、検出器に光が入射しない状態で測定された暗電流信号に基く補正が行われるのが一般的である。
一般的な分光測定装置では多くの場合、暗電流測定時に検出器に光が入射しないようにするために、被測定光を発する光源或いは被測定光の入射端から検出器に至るまでの光路上にシャッターが設けられており、このシャッターを閉鎖すると被測定光が遮蔽されるようになっている。なお、以下の説明では、こうした暗電流信号の測定をダーク測定といい、暗電流信号値をダーク測定値という。
特開2001-141565号公報
「レーザースペクトラムアナライザ SPG-V500」、株式会社島津製作所、[Online]、[2021年2月15日検索]、インターネット<URL:https://www.shimadzu.co.jp/products/opt/spectro/spg-v500.html>
非特許文献1に開示されている分光測定装置では、予め、測定対象波長や検出器での積分時間などのパラメーターをセットとした測定条件を複数登録しておき、測定対象波長を中心とする所定の波長幅のスペクトルを同時に測定することが可能である。こうした装置においてスペクトルの正確性を向上させるには、ダーク測定値を精度良く求める必要がある。ダーク測定値は、個々の検出器の受光特性のほか、検出器の積分時間(電荷蓄積時間)やゲインなどによって異なる。そのため、上述したように積分時間などが異なる場合には、それに対応するダーク測定が必要であり、非特許文献1に開示されている分光測定装置でもそうした機能が組み込まれている。
しかしながら、本発明者の検討によれば、測定条件毎のダーク測定値は必ずしも十分に高い精度とはなっておらず、さらに改善の余地があることが判明した。本発明はこうした課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ダーク測定をより正確に行うことにより、光強度データやスペクトルデータの精度を向上させることができる分光測定装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る分光測定装置の一態様は、
回折格子を含む分光部と、
前記回折格子で波長分散された光を検出する検出部と、
前記回折格子を回動させる回動部と、
前記分光部に導入される被測定光を遮光する遮光部と、
測定対象の波長と、積分時間、ゲイン、又はデータ積算回数のうちの少なくとも一つのパラメーター値とをセットとして含む測定条件を、複数設定する測定条件設定部と、
前記測定条件設定部において設定された複数の測定条件のそれぞれに対するダーク測定値を取得するためのものであって、前記遮光部により被測定光を遮光し、各測定条件において、前記回動部により、当該測定条件に含まれる測定対象波長に対応した位置まで前記回折格子を回動させたうえで、該測定条件に含まれる他のパラメーター値の下でのダーク測定を実行する制御部と、
を備える。
外部から与えられた光の強度やスペクトルを取得する場合、上記「被測定光」とはその外部から与えられた光そのものである。また、光源から発せられた光を試料に照射し、該試料からの透過光や反射光、散乱光、蛍光などを分光測定する場合には、上記「被測定光」とはその透過光、反射光、散乱光、蛍光などである。さらにまた、光源から発せられた光を分光して単色化して試料に照射し、その透過光や反射光などを検出する場合には、上記「被測定光」とは光源から放出された光自体である。
本発明に係る分光測定装置の上記態様において、遮光部により被測定光が遮光されると、分光部に導入される光はほぼゼロである。従って、回折格子の回転位置に依らず、検出部には光が入射しないのが理想的である。そのため、従来、例えばそれぞれ相違する積分時間をパラメーターとして含む、異なる測定条件の下でダーク測定をそれぞれ実施する場合、測定対象波長の相違は考慮されておらず、測定対象波長に依らずに回折格子の位置は固定されている。しかしながら、本発明者は、ダーク測定値が測定対象波長、つまりは回折格子の位置の影響を受けていることを見出した。図6は、非特許文献1に開示されているレーザースペクトラムアナライザーにおける設定波長とダーク測定値との関係を測定した結果を示す図である。このように回折格子の位置に依存してダーク測定値が相違する理由は後述するが、こうした相違は従来考慮されていない。
これに対し、本発明に係る分光測定装置の上記態様では、ダーク測定時にも、それぞれの測定条件において定められている測定対象波長に対応する位置まで回折格子を回動させる。従って、図6に示したような回折格子の位置に依存して相違するダーク測定値を、精度良く求めることができる。このように、本発明に係る分光測定装置の上記態様によれば、積分時間等のパラメーターのみならず、各々の測定対象波長に対応した高精度のダーク測定値を取得することができる。それにより、いずれの波長又は波長範囲においてもダーク補正を精度良く実施し、高い精度の光強度やスペクトルを得ることができる。
本発明に係る分光測定装置の一実施形態であるスペクトラムアナライザーのブロック構成図。 本実施形態のスペクトラムアナライザーにおける分光検出部の概略光路構成図。 本実施形態のスペクトラムアナライザーにおける標準的な測定手順を示すフローチャート。 本実施形態のスペクトラムアナライザーにおけるダーク測定時のフローチャート。 本実施形態のスペクトラムアナライザーにおける測定条件の一例を示す図。 従来のスペクトラムアナライザーにおける設定波長とダーク測定値との関係の一例を示す図。
以下、本発明に係る分光測定装置の一実施形態であるスペクトラムアナライザーについて、添付図面を参照して詳述する。
図1は、本実施形態のスペクトラムアナライザーのブロック構成図である。図2は、本実施形態のスペクトラムアナライザーにおける分光検出部を中心とする光路構成図である。
このスペクトラムアナライザーは、例えば非特許文献1に開示されているレーザースペクトラムアナライザーと同様の機能を有する装置であり、入力された被測定光(一般的にはレーザー光)のスペクトルを測定するものである。
図1に示すように、本装置は、導入光学系1、分光検出部2、データ処理部3、制御部4、入力部5、及び表示部6、を備える。
図2に示すように、導入光学系1は、被測定光を入力するための光ファイバーが接続される光入力用コネクター10と、導入された光を案内する案内光学系11と、を含む。
分光検出部2は、導入された被測定光を波長分散するツェル二ターナー型の分光器と、波長分散光を検出するマルチチャンネル型の検出器25と、を含む。この検出器25は、波長分散方向に多数の受光素子が配置されたリニアセンサーであり、その中心波長に応じて相違する波長幅の光を一斉に検出可能である。
図2に示すように、分光器は、入射スリット20と、第1凹面鏡21と、回折格子22と、第2凹面鏡24と、図2中に矢印Aで示すように回折格子22を回動させるモーターを含む回折格子回転駆動部27と、分光器の入口にあって導入光を遮蔽するシャッター26と、そのシャッター26を図2中の実線で示す位置と点線で示す位置(26A)との間で移動させるシャッター駆動部28と、を含む。図示しないが、これら分光検出部2は、導入光以外に外光が入らないようにほぼ完全に遮光されたハウジング内に収容される。
データ処理部3は機能ブロックとして、スペクトルデータ記憶部30、ダーク測定値記憶部31、演算処理部32、表示処理部33等を含む。制御部4は、測定条件記憶部40を含む。なお、データ処理部3及び制御部4は、CPU等から成るコンピューター(例えばパーソナルコンピューター)をハードウェア資源とし、該コンピューターに搭載されたソフトウェアを実行することで各々の機能を実現するものとすることができる。
次に、本実施形態のスペクトラムアナライザーを使用した測定の手順、及びその際のスペクトラムアナライザーの動作について説明する。図3は、標準的な測定手順を示すフローチャートである。
このスペクトラムアナライザーでは、回折格子22は回転自在であるが、回折格子22を或る位置に固定した状態でも、マルチチャンネル型の検出器25によって所定波長幅(但し、その波長幅は中心波長により異なる)のスペクトルデータを同時に測定可能である。このスペクトラムアナライザーは、紫外域から近赤外域までの幅広い範囲のレーザー光の測定に対応している。そのために、所定個数(例えば最大で10個)の測定条件を予め設定しておき、その設定された複数の測定条件のうちのいずれかの測定条件を選択し、その選択された測定条件の下での高い質量分解能のスペクトル測定が行えるようになっている。
測定に際して、ユーザーはまず、入力部5において所定の操作を行うことで、測定条件の初期設定を行う(ステップS1)。初期設定としては、設定する測定条件の数と各測定条件において設定すべき項目を選択する。
図5は、測定条件の一例を示す図である。この例では、測定条件毎に、設定波長、積分時間、ゲイン、積算回数などの項目が設けられ、その項目毎にパラメーターの数値が設定され得る。設定波長は、測定対象とする波長幅の中心波長であり、レーザー光のスペクトル測定の場合には、一般に、そのレーザーの発振波長が設定波長として設定される。積分時間は、検出器25における電荷蓄積時間である。ゲインは、検出器25のゲインである。積算回数は、「積分時間」だけ積分することで得られた一つのデータを積算する回数である。また、これ以外に、データを積算する際の複数の測定の測定間隔(インターバル)などを測定条件の項目に加えることもできる。
次に、ユーザーは入力部5において所定の操作を行うことで、測定条件の各項目のパラメーター値を入力したり選択したりする。また、例えばデフォルト値が予め設定されている場合には、そのデフォルト値を適宜変更できるようにしてもよい(ステップS2)。これにより、図5に示した測定条件を示すテーブル内の数値が埋まることになる。設定されたパラメーター値は、測定条件を特定する識別子(ここでは[1]、[2]、…)に対応付けて、測定条件記憶部40に登録される。
なお、測定条件記憶部40に既に登録されている測定条件をそのまま用いて測定を実施する場合には、ステップS1、S2を省くことができることは当然である。
次いで、ユーザーが入力部5においてダーク測定の開始を指示すると、制御部4は、シャッター駆動部28によりシャッター26を閉鎖することで、分光器に入射する光を遮蔽する。そして、遮光状態で、測定条件毎にそれぞれダーク測定値を取得するためのダーク測定を実行する(ステップS3)。
よく知られているように、一般にダーク測定の際には、光検出器に光が入射しないような遮光を行ったうえで(光源が内蔵されている分光測定装置では、光源を消灯する場合もある)、光検出器の出力信号を取得する。当然のことながら、その出力信号は、光検出器の積分時間やゲインなどの影響を受けるため、積分時間やゲインなどが相違する場合には、その積分時間毎及びゲイン毎にダーク測定を実施し、ダーク測定値を取得する必要がある。これは本実施形態のスペクトラムアナライザーでも同様であり、測定条件毎に積算値やゲインが異なる可能性がある(同じ場合もあり得る)ため、測定条件毎にダーク測定値を求めることが必要である。
一方、測定条件に含まれる設定波長については、そもそも検出器に光が到達しなくなるように分光器に導入される光を遮光していることから、本来、設定波長の如何はダーク測定値に影響しない筈である。そのため、従来は、各測定条件に対応するダーク測定を実施する際にも、回折格子の位置はダーク測定前の状態に固定されていた。しかしながら、本発明者は、既出の図6に示したように、ダーク測定値が明らかに設定波長、つまりは回折格子22の回転位置の影響を受けていることを実験による検討の結果、見出した。図6によれば、設定波長が大きくなるとダーク測定値は顕著に増加している。その理由は次の通りであると推定される。
分光検出部2には回折格子22を回動させる駆動機構が含まれ、よく知られているように、こうした駆動機構には、光学的なポジションセンサーやロータリーエンコーダーといった各種の光学センサーが用いられている。そうした光学センサーはLED等の光源を含み、光学センサーがケースに収容されていたとしてもケースからの漏れ光を完全に無くすことは難しい。こうした光学センサー等に由来する光が分光検出部2のハウジング内に漏れ出ると、回折格子22の格子面を含む様々な面に当たって反射し、最終的に迷光として検出器25に到達する可能性がある。その場合、検出器25に到達する迷光の強さは、回折格子22の回転位置、つまりはそのときの設定波長によって変わることになる。
上述したような光学センサーからの漏れ光等の影響はそれほど大きくないため、一般的には問題にならないことも多い。しかしながら、高い精度が要求される測定では、上述したような設定波長に依存するダーク測定値の相違をできるだけ厳密にスペクトルに反映させることが望ましい。そこで、このスペクトラムアナライザーでは、次に述べるような特徴的な制御をダーク測定時に実施している。図4は、本実施形態のスペクトラムアナライザーにおけるダーク測定時のフローチャートである。
本実施形態のスペクトラムアナライザーにおいて、制御部4はダーク測定が開始されると、まずシャッター駆動部28を制御してシャッター26を閉鎖する(ステップS30)。これにより、分光検出部2への外光の導入が遮蔽される。次に、制御部4は、測定条件の番号(識別子)nを1に初期設定し(ステップS31)、測定条件[n]つまりは測定条件[1]に対応付けられているパラメーター値を測定条件記憶部40から取得する(ステップS32)。
制御部4は回折格子回転駆動部27を制御し、測定条件[1]における設定波長aに対応する回転位置まで回折格子22を回動させる(ステップS33)。そして、制御部4は、測定条件[1]における設定波長以外の項目のパラメーター値の下でダーク測定を実行し、検出器25によりダーク測定値を取得する(ステップS34)。このときのダーク測定値は、設定波長に応じた所定の波長幅のダークスペクトルである。データ処理部3は、得られたダーク測定値を測定条件[1]に対応付けてダーク測定値記憶部31に保存する(ステップS35)。
次いで、制御部4はnの値をインクリメントし(ステップS36)、測定条件[n]が測定条件記憶部40に登録されているか否かを判定する(ステップS37)。初めてステップS36、S37の処理を実施する場合、nは1から2に更新され、測定条件[2]が測定条件記憶部40に登録されているか否かが判定される。ここで、その測定条件が登録されていれば、ステップS37からS32へと戻り、その測定条件[2]における各項目のパラメーター値を測定条件記憶部40から取得する。そして、上述したステップS33~S37の処理を先に述べたように実行することで、測定条件[2]に対応するダーク測定値がダーク測定値記憶部31に保存される。
ステップS32~S37の繰り返しによって、予め登録されている全ての測定条件[n]についてのダーク測定値が求まると、ステップS37においてNoと判定され、ダーク測定は終了する。こうして、予め登録された全ての測定条件に対し、それぞれの設定波長に対応する回折格子22の回転位置を反映したダーク測定値を得ることができる。つまりは、図6に示したような、設定波長に依存して相違する、精度の高いダーク測定値がそれぞれ得られる。
ダーク測定が終わり、ダーク測定値がダーク測定値記憶部31に保存されると、次に、目的とする被測定光の測定、つまり本測定が実施される(ステップS4)。本測定の際には、該被測定光を入力するための光ファイバーが光入力用コネクタ10に装着される。本測定が開始されると、制御部4は、選択された測定条件におけるパラメーター値を測定条件記憶部40から取得する。そして、その測定条件に含まれる設定波長に対応した位置まで回折格子22が回動するように、回折格子回転駆動部27を動作させる。これにより、回折格子22の回折面が第1凹面鏡21に対して所定角度になる。光ファイバーを通してレーザー光等の被測定光が本装置に導入されると、該被測定光は案内光学系11で集光され、入射スリット20を通して分光検出部2に導入される。
分光検出部2において被測定光は第1凹面鏡21に当たり、反射されて回折格子22の回折面に向かって進行する。このときの被測定光はほぼ平行光である。回折格子22の回折面に当たった被測定光は波長分散され、第2凹面鏡24に送られる。第2凹面鏡24に当たった波長分散光はそれぞれ収束されつつ反射され、検出器25の各受光素子に到達する。検出器25の各受光素子には、所定の波長幅内でそれぞれ異なる波長の光が到達する。各受光素子はそれぞれ入射した光の強度に応じた検出信号を出力する。この検出信号は、所定の波長幅の光のスペクトルに相当する。
データ処理部3においてスペクトルデータ記憶部30は、得られたスペクトルデータを順次保存する。また、演算処理部32は、得られたスペクトルデータから、波長毎に、ダーク測定値記憶部31に記憶されているダーク測定値を用いた補正処理を行うことで、ダーク補正がなされたスペクトルデータを算出する。表示処理部33は、そのダーク補正後のスペクトルデータに基くスペクトルを作成し、制御部4を通して表示部6の画面上に表示する。それにより、表示部6の画面上に、入射した被測定光のスペクトルをリアルタイムで描出することができる。
なお、異なる測定条件に従った分光測定を次々に実施する場合には、測定条件に含まれる設定波長に対応して回折格子22をステップ状に回動させ、その回折格子22が一時的に止まった位置で検出器25により所定の波長幅のスペクトルデータを取得する、という動作を繰り返せばよい。
上記実施形態の装置は適宜に変形することができる。例えば、図5に示した測定条件に含まれる項目は、設定波長を少なくとも含むとともに、積分時間、ゲイン又は積算回数のいずれかを含めばよい。
分光器はツェルニターナー型に限らず、回折格子を回動させることで測定波長を変更可能な構成の分光器であればよい。また、シャッター26の位置は図2に示した位置に限らないが、遮光したときに分光検出部2に外光ができるだけ入射しない構成とすることが望ましい。また、機械的に開閉するシャッターに代えて、同様の遮光が可能である光学的な又は電子的なシャッターを用いてもよい。
また、上記実施形態の装置では、光ファイバーを介して導入された光(被測定光)を分光部で波長分散して検出する構成を想定していたが、試料の吸光スペクトルや反射スペクトル、或いは蛍光スペクトルなどを取得するための分光測定装置に本発明を適用することもできる。即ち、測定対象の波長又は波長範囲を変更するために回折格子を回動させる構成の分光器を備える装置であれば、本発明を適用することが可能である。
さらにまた、上記実施形態やその変形例は本発明の一例にすぎず、上記の変形例以外の点について、本発明の趣旨の範囲で適宜変形や修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
[種々の態様]
上述した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)本発明に係る分光測定装置の一態様は、
回折格子を含む分光部と、
前記回折格子で波長分散された光を検出する検出部と、
前記回折格子を回動させる回動部と、
前記分光部に導入される被測定光を遮光する遮光部と、
測定対象の波長と、積分時間、ゲイン、又はデータ積算回数のうちの少なくとも一つのパラメーター値とをセットとして含む測定条件を、複数設定する測定条件設定部と、
前記測定条件設定部において設定された複数の測定条件のそれぞれに対するダーク測定値を取得するためのものであって、前記遮光部により被測定光を遮光し、各測定条件において、前記回動部により、当該測定条件に含まれる測定対象波長に対応した位置まで前記回折格子を回動させたうえで、該測定条件に含まれる他のパラメーター値の下でのダーク測定を実行する制御部と、
を備える。
第1項に記載の分光測定装置によれば、図6に示したような、設定波長つまりは回折格子の位置に依存して相違するダーク測定値を精度良く求めることができる。これにより、積分時間等のパラメーターのみならず、各々の測定対象波長に対応した高精度のダーク測定値を取得することができ、それを用いて、いずれの波長又は波長範囲においてもダーク補正を精度良く実施し、高い精度の光強度やスペクトルを得ることができる。
(第2項)第1項に記載の分光測定装置において、前記検出部は、波長分散方向に複数の受光素子が配置されたマルチチャンネル型の検出部であって、前記測定対象の波長に応じた波長幅の光強度分布を同時に取得可能であるものとすることができる。
第2項に記載の分光測定装置では、回折格子を或る回転位置に固定した状態で、所定の波長幅の光強度分布、つまりスペクトルを即座に得ることができる。それにより、被測定光のスペクトルをリアルタイムで観測することが可能である。
1…導入光学系
10…光入力用コネクタ
11…案内光学系
2…分光検出部
20…入射スリット
21…第1凹面鏡
22…回折格子
24…第2凹面鏡
25…検出器
26…シャッター
27…回折格子回転駆動部
28…シャッター駆動部
3…データ処理部
30…スペクトルデータ記憶部
31…ダーク測定値記憶部
32…演算処理部
33…表示処理部
4…制御部
40…測定条件記憶部
5…入力部
6…表示部

Claims (2)

  1. 被測定光を装置内部に導入する導入部と、
    回折格子を含む分光部と、
    前記回折格子で波長分散された光を検出する検出部と、
    前記回折格子を回動させる回動部と、
    前記導入部により導入された被測定光を、前記分光部に導入されるまでの経路で遮光する遮光部と、
    測定対象の波長と、積分時間、ゲイン、又はデータ積算回数のうちの少なくとも一つのパラメーター値とをセットとして含む測定条件を、複数設定する測定条件設定部と、
    前記測定条件設定部において設定された複数の測定条件のそれぞれに対するダーク測定値を取得するためのものであって、前記遮光部により被測定光を遮光し、一つの測定条件において、前記回動部により、当該測定条件に含まれる測定対象波長に対応した位置まで前記回折格子を回動させたうえで、該測定条件に含まれる他のパラメーター値の下でのダーク測定を実行する、という処理を、前記複数の測定条件について順次実行する制御部と、
    を備える分光測定装置。
  2. 前記検出部は、波長分散方向に複数の受光素子が配置されたマルチチャンネル型の検出部であって、前記測定対象の波長に応じた波長幅の光強度分布を同時に取得可能である、請求項1に記載の分光測定装置。
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高速近赤外フォトルミネッセンス測定装置 利用規定(2015.3),東京理科大学化学系機器分析センター 設置機器紹介 高速近赤外フォトルミネッセンス測定装置(オンライン),日本,2015年03月,<URL:https://rs.kagu.tus.ac.jp/analysis/eq/manual/42-1.pdf>

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