JP2000298067A - 分光器およびそれを用いた光スペクトラムアナライザ - Google Patents

分光器およびそれを用いた光スペクトラムアナライザ

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JP2000298067A
JP2000298067A JP11106810A JP10681099A JP2000298067A JP 2000298067 A JP2000298067 A JP 2000298067A JP 11106810 A JP11106810 A JP 11106810A JP 10681099 A JP10681099 A JP 10681099A JP 2000298067 A JP2000298067 A JP 2000298067A
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light
spectroscope
incident
array element
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JP11106810A
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English (en)
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Yasuyuki Minagawa
恭之 皆川
Yasuyuki Suzuki
泰幸 鈴木
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ビーム整形ディフューザを用いて分光器に入射
された光の発散角を大きくすると共にビーム形状を任意
の形状に整形することにより、光学系の小型化や調整を
容易にし、光学系の信頼性を高め、高ダイナミックレン
ジが実現でき、測定精度を増すことのできる分光器およ
び光スペクトラムアナライザを提供する。 【解決手段】入射端よりコリメーティングレンズを介し
て入射光を回折格子に入射し、前記回折格子から出射さ
れる光を複数の受光素子を配列してなるアレイ素子で検
出するようにした分光器において、前記コリメーティン
グレンズの入射端側にビームを拡散すると共にそのビー
ム形状を任意の形状に整形することのできるビーム整形
ディフューザを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分光器に関し、詳
しくは光学系の小型化および測定精度の改善に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より分光器はよく知られており、そ
の一つにポリクロメータ方式の分光器がある。図3は、
ポリクロメータ方式の分光器を内蔵した光スペクトラム
アナライザの一実施例を示す原理構成図である。図にお
いて、10は分散素子とアレイ素子を有する分光器、2
0は分光器10のアレイ素子の駆動および信号読み出し
を行う駆動装置、30は演算装置、40は表示装置であ
る。
【0003】分光器10は、スリット11、コリメーテ
ィングレンズ12、分散素子である回折格子13、フォ
ーカシングレンズ14、アレイ素子15、光シャッター
16、偏光解消素子17から構成される。
【0004】スリット11の入射口を通して入射された
被測定光1はコリメーティングレンズ12で平行光とな
る。コリメーティングレンズ12を透過した光は、偏光
解消素子17を透過し分散素子13に入射する。偏光解
消素子17を透過することにより波長分散素子、特に回
折格子の偏光依存性が除去される。
【0005】分散素子13の出射光はフォーカシングレ
ンズ14でアレイ素子15上に収束する。この場合、分
散素子13は固定されていて、アレイ素子15に当たる
光スポットの位置は被測定光の波長に対応してずれる。
【0006】なお、偏光解消素子17は、コリメーティ
ングレンズ12と波長分散素子13の間に設置してある
が、波長分散素子13に光が入射される前なら分光器1
0のどこに設置してもよい。また、被測定光1は、図4
に示すように光ファイバ18を用いて入射させてもよ
い。
【0007】光シャッター16は被測定光を遮ぎり、そ
の時の光素子15の暗電流レベルを測定することができ
る。この値を被測定値から減算することにより、暗電流
のドリフトの影響を除去でき、高精度な測定が実現でき
る。
【0008】アレイ素子15は、短冊状、点状の受光部
(素子または受光素子という)が配列されたものであ
る。各素子の位置が波長に対応しており、各素子の光強
度を検出しプロットすることにより光スペクトラムが測
定・表示できる。また、各素子の出力から、例えばガウ
シアン分布を仮定して、レーザ光の中心波長を精度よく
内挿することもできる。
【0009】分散素子である回折格子13に入射する光
のビーム径は、理論的には干渉がおこる大きさのビーム
径でよい。しかし、現実には回折格子の表面に傷、むら
等がある。これらの影響を軽減する為には、ビーム径を
できるだけ大きくする必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな分光器では次のような課題がある。 1.光学系の小型化に関する課題 回折格子13に入射するビーム径を大きくするには、図
3ではスリット11とコリメーティングレンズ12間の
距離、図4では光ファイバの出射端とコリメーティング
レンズ間の距離を長くする必要がある。
【0011】この距離xは、図5に示すように光軸2に
対するビームの発散角をθ、コリメーティングレンズで
のビーム半径をyとすると式(1)で表される。 x = y / tanθ …(1)
【0012】コリメーティングレンズ12と回折格子1
3間、回折格子13とフォーカシングレンズ14間は、
互いの部品が干渉しないところまで近づけることが可能
であり、フォーカシングレンズに焦点距離の短いレンズ
を用いればフォーカシングレンズ14とアレイ素子15
間を短くすることができる。
【0013】光ファイバとコリメーティングレンズ間を
短くするには、この間に一枚又は複数枚のレンズを入れ
ることにより可能である。しかし以下の問題が生じる。 レンズ自身に約数mmの厚みがあり、複数枚のレンズで
はさらに厚みが増し、距離が必要となる。 レンズの中心をビームが透過しない場合は光軸がずれ
てしまうため、レンズと光軸の位置を正確に調整する必
要があり、調整が煩雑になる。
【0014】2.測定精度に関する課題 光強度のパワー、波長、S/N比の測定は、アレイ素子
の各素子の光強度を検出して行う。図6に示すように、
アレイ素子はΔx幅の受光素子100が隙間無く連続し
て一方向に並んでいるのではなく、Δd幅の間隔をもっ
て不連続的に並んでいる。
【0015】そのため、各素子の出力から、例えばガウ
シアン分布を仮定してレーザ光の中心波長等を精度よく
内挿することが可能である。しかし、入射された光のビ
ーム形状が仮定した形状と異なる場合は、測定に誤差を
生じる原因となってしまう。
【0016】回折格子に入射される光の形状により、
回折後の干渉パターンが異なる。滑らかに光強度がビー
ムの中心から減衰することが望ましい。何故ならビーム
の光強度を滑らかに減衰させることにより回折後の干渉
パターンのサイドローブを抑圧し高ダイナミックレンジ
を実現できる。しかし、光ファイバの端面状態等によっ
て光の形状が異なった場合、レンズでは形状の補正がで
きないため、測定に誤差を生じる原因となってしまう。
【0017】3.光学系の信頼性に関する課題 図6に示すように、受光素子のy軸方向に被測定光1の
ビームが変動していきビームが長さΔyの受光素子10
0から外れると測定が不可能となる。図6の場合は、そ
れぞれΔy1、Δy2までビームが変動しても受光素子
から外れない。
【0018】ビーム径を小さくすれば変動分に余裕がで
きるが、光強度を検出して演算を行うには、複数素子に
ビームを照射する必要が有りビーム径の大きさは決まっ
てしまう。
【0019】本発明の目的は、上記の課題を解決するも
ので、ビーム整形ディフューザを用いて分光器に入射さ
れた光の発散角を大きくすると共にビーム形状を任意の
形状に整形することにより、光学系の小型化や調整を容
易にし、光学系の信頼性を高め、高ダイナミックレンジ
が実現でき、測定精度を増すことのできる分光器および
光スペクトラムアナライザを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1の発明では、入射端よりコリメーテ
ィングレンズを介して入射光を回折格子に入射し、前記
回折格子から出射される光を複数の受光素子を配列して
なるアレイ素子で検出するようにした分光器において、
前記コリメーティングレンズの入射端側にビームを拡散
すると共にそのビーム形状を任意の形状に整形すること
のできるビーム整形ディフューザを配置したことを特徴
とする。
【0021】このようなビーム整形ディフューザを用い
ることにより、入射された光の発散角を大きくできるの
で光路を短縮し光学系を小型化できる。また、レンズを
使用するのと比較して光学系の調整が容易である。
【0022】この場合、請求項2のようにビーム整形デ
ィフューザにより光強度をガウシアンビーム形状に類似
させ、 回折後の干渉パターンのサイドローブを抑圧す
る。これにより高ダイナミックレンジを実現することが
できる。
【0023】また、請求項3のように、ビーム整形ディ
フューザによりビーム形状を楕円形に整形してビームが
アレイ素子から外れ難くする。これにより、光学系の信
頼性を高めることができる。
【0024】請求項4のように、上記のような分光器を
用いれば、光学系の小型化を図った光スペクトラムアナ
ライザが実現できる。この場合、請求項5のように、ビ
ーム整形ディフューザにより任意形状のビームを整形す
ることにより、波長、パワー、SN比等を求める際にア
レイ素子上で収束するビーム形状を精度良く補正するこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳しく
説明する。図1は光スペクトラムアナライザにおいて使
用される本発明の分光器の一実施例を示す構成図であ
る。なお、従来例と同一の要素については説明を省略す
る。
【0026】本発明は、ビームの形状を任意の形状、例
えば楕円形に整形することのできるビーム整形ディフュ
ーザ50を入射スリットとコリメーティングレンズ12
の間、又は光ファイバの出射端とコリメーティングレン
ズ12の間に設置することを特徴とする。
【0027】このビーム整形ディフューザ50は、厚さ
1mm以下の半透明な板の表面に微細な凹凸をランダムに
配置して形成したものであり、ビームを拡散すると共に
そのビーム形状を任意の形状に整形する。機能的には凹
レンズと同様な働きをする。このビーム整形ディフュー
ザを透過した後の発散角すなわち拡散角は、凹凸の形状
を変えることにより1°〜80°程度の範囲内で任意に
設定できる。本実施例では拡散角20°のものを用いて
いる。
【0028】光ファイバを用いた場合の光学系におい
て、シングルモードの光ファイバの端面から出射される
発散角は約7度である。コリメーティングレンズ12に
おけるビーム半径を10mmとするには、式(1)より光
ファイバの出射端とコリメーティングレンズ12間の距
離を約81mmとする必要がある。
【0029】図1において、ビーム整形ディフューザ5
0を光ファイバの入射端から10mmの位置に設置し、ビ
ーム整形ディフューザ50透過後の発散θoが次式(2)
で与えられるものとすると、光ファイバの出射端とコリ
メーティングレンズ12間の距離は約33mmと半分以下
に抑えられる。 θo=√((入射項の発散角度)2+(ビーム整形ディフューザの拡散角)2) …(2) ただし、記号√は式全体にかかる平方根記号である。
【0030】ビーム整形ディフューザ50に発散角のさ
らに大きなものを使用すれば距離をより短くすることが
できるため、光学系の小型化が容易に実現できる。ま
た、ビーム整形ディフューザ50は、光軸に対して垂直
に設置してあればよく、レンズを用いた場合のように光
軸がレンズの中心にくるように調整する必要はない。
【0031】また、整形ディフューザ50は、図1のx
軸、y軸に対してはビームが外れない範囲に調整するだ
けでよく、レンズを用いて前記と同様の効果を得る場合
に比べて調整が簡便である。
【0032】このビーム整形ディフューザ50を用い
て、回折格子に入射される光の形状を整形し、ビームの
中心部から周辺部へ向かって滑らかに光強度が減衰する
ようにし、ガウシアンビームと形状を類似させると、回
折後の干渉パターンのサイドローブを抑えることがで
き、高ダイナミックレンジが可能となる。
【0033】なお、ここで言うダイナミックレンジと
は、単色光を入射したときに現れる線スペクトルの中心
波長のパワーレベルと、その中心波長からわずかに離れ
た波長における迷光のレベルとの差のことである。
【0034】アレイ素子上で収束するビーム形状は、コ
リメーティングレンズ12に入射する前の形状の相似形
となる。光スペクトラムアナライザにおいては、このよ
うなビーム整形ディフューザ50を用いてビームを既知
の形状にすることにより、アレイ素子上で収束したビー
ム形状から演算により波長、パワー、S/N比等を求め
る際に補正を精度よく行うことができる。
【0035】図2は、ビーム整形を楕円とした場合の、
アレイ素子上の収束ビーム形状を示すものである。y軸
方向の径を小さくしているので、Δy3(>Δy1)、
Δy4(>Δy2)と変動分に余裕ができている。x軸
方向については、図6での場合と同様に(n+1)番目、(n+
2)番目、(n+3)番目から検出される光強度に変化はな
く、ビーム形状を変更したことによる測定精度の低下は
無い。
【0036】上記実施例では透過光学系を使用した場合
について説明したが、本発明はミラー等を使用した反射
光学系を使用した構成についても同様に適用できる。
【0037】なお、以上の説明は、本発明の説明および
例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎな
い。したがって本発明は、上記実施例に限定されること
なく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、
変形をも含むものである。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば次の
ような効果がある。 分光器に入射された光の発散角をビーム整形ディフュ
ーザにより大きくできるので、分光器に入射した入射部
とコリメーティングレンズの間の距離を短くでき、光学
系を小型化できる。
【0039】分光器の入射部とコリメーティングレン
ズの間の距離を短くする場合、レンズを使用するのと比
較して本発明のようにビーム整形ディフューザを使用し
た方が光学系の調整が容易である。 ビーム整形ディフューザ透過後のビーム形状を任意の
形状に整形できるので、光強度がビーム中心から滑らか
に減衰するビームを回折格子に入射でき、回折後の干渉
パターンのサイドローブを抑圧し高ダイナミックレンジ
を実現できる。
【0040】ビーム整形ディフューザ透過後のビーム
形状を任意の形状に整形できるので、アレイ素子上で収
束するビーム形状の補正を精度良く行うことができ、測
定精度が高くなる。 ビーム整形ディフューザ透過後のビーム形状を任意の
形状に整形できるので、アレイ素子上で形成されるビー
ムの形状を楕円形とすることによりビームが受光素子か
ら外れにくくなり、光学系の信頼性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分光器の一実施例を示す構成図で
ある。
【図2】ビーム整形を楕円とした場合の、アレイ素子上
の収束ビーム形状を示す図である。
【図3】従来のポリクロメータ方式の分光器を内蔵した
光スペクトラムアナライザの一実施例を示す原理構成図
である。
【図4】光ファイバ18を用いて入射する場合の構成を
示す図である。
【図5】入射光の発散角についての説明図である。
【図6】アレイ素子とビームの関係を説明するための図
である。
【符号の説明】
1 被測定光 10 分光器 12 コリメーティングレンズ 13 回折格子 14 フォーカシングレンズ 15 アレイ素子 16 光シャッター 17 偏光解消素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射端よりコリメーティングレンズを介し
    て入射光を回折格子に入射し、前記回折格子から出射さ
    れる光を複数の受光素子を配列してなるアレイ素子で検
    出するようにした分光器において、 前記コリメーティングレンズの入射端側にビームを拡散
    すると共にそのビーム形状を任意の形状に整形すること
    のできるビーム整形ディフューザを配置したことを特徴
    とする分光器。
  2. 【請求項2】前記ビーム整形ディフューザによりビーム
    の光強度をガウシアンビーム形状に類似させ滑らかに減
    衰するようにしたことを特徴とする請求項1記載の分光
    器。
  3. 【請求項3】前記ビーム整形ディフューザによりアレイ
    素子に照射されるビーム形状を楕円形に整形し、その楕
    円の長径がアレイ素子の配列方向と平行となるようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の分光器。
  4. 【請求項4】前記請求項1ないし3記載の分光器を用
    い、この分光器のアレイ素子の出力信号に基づき、入射
    光の波長、パワー、SN比の特性を求めるように構成し
    たことを特徴とする光スペクトラムアナライザ。
  5. 【請求項5】ビーム整形ディフューザにより任意形状の
    ビームに整形し、その形状から波長、パワー、SN比を
    求める際に前記ビーム形状により補正を行うようにした
    ことを特徴とする請求項4記載の光スペクトラムアナラ
    イザ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102967367A (zh) * 2012-12-05 2013-03-13 钢研纳克检测技术有限公司 一种紫外二维全谱高分辨光学系统
WO2022185565A1 (ja) * 2021-03-04 2022-09-09 株式会社島津製作所 分光測定装置

Cited By (3)

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CN102967367A (zh) * 2012-12-05 2013-03-13 钢研纳克检测技术有限公司 一种紫外二维全谱高分辨光学系统
CN102967367B (zh) * 2012-12-05 2014-09-24 钢研纳克检测技术有限公司 一种紫外二维全谱高分辨光学系统
WO2022185565A1 (ja) * 2021-03-04 2022-09-09 株式会社島津製作所 分光測定装置

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