JP7447550B2 - セパレータおよびセパレータの製造方法 - Google Patents

セパレータおよびセパレータの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、セパレータおよびセパレータの製造方法に関する。
二次電池のセパレータに不織布を用いる構成が知られている。特許文献1に開示される電解紡糸装置は、ノズルと収集体との間に電界を生じさせることで、ノズルから排出された原料液をファイバとして収集体上に堆積する構成となっている。この電解紡糸装置は、電界を変化させることで、堆積体に形成されたピンホール等の開口部分の補修等を行う。特許文献2に開示される電極組立体の製造方法は、第1導電性ネットワーク層が分離膜の第1主面上に積層され、第2導電性ネットワーク層が分離膜の第2主面上に積層される。第1導電性ネットワーク層及び第2導電性ネットワーク層は、各金属繊維で構成された繊維層(不織布構造)である。
特開2017-166077号公報 特表2019-511099号公報
二次電池のセパレータに不織布を用いる構成では、空隙が大きすぎる場合に、正極と負極の接触による短絡や、デンドライトの発生による短絡等の問題が生じる。特許文献1の技術では、不織布の開口を補修する構成であるが、電界を精度良く調整してファイバの体積を制御することが必要になる。特許文献2の技術では、電極体に不織布を多層に用いる構成であるが、セパレータの短絡を抑えるための技術は開示されていない。
本開示は、簡易な製造によって短絡の発生を抑えることができるセパレータおよびセパレータの製造方法を提供することを目的としている。
本開示のセパレータは、不織布から構成される二次電池用のセパレータであって、開口面積が0.03mm以上0.8mm以下の空隙部を有する第1層と、前記空隙部及び前記空隙部の周辺を覆うように前記第1層に付着した第2層と、を備え、前記第2層により、短絡が生じないように前記空隙部が閉じられている。
本開示のセパレータの製造方法は、合成樹脂製の繊維を含む不織布から構成される二次電池用のセパレータの製造方法であって、開口面積が0.03mm以上0.8mm以下の空隙部を有する第1層を形成する第1層形成工程と、前記空隙部及び前記空隙部の周辺を覆うように第2層を前記第1層に付着する付着工程と、を備える。
本開示によれば、簡易な製造によって短絡の発生を抑えることができるセパレータおよびセパレータの製造方法を提供することができる。
図1は、実施形態1における二次電池用のセパレータを模式的に示す斜視図である。 図2は、繊維集合体から第1層および不織布片を作成する工程を説明する説明図である。 図3は、不織布片から第2層を作成する工程を説明する説明図である。 図4は、エレクトロスピニング装置の概略構成図である。 図5は、紡糸液の塗布工程を説明する説明図である。 図6は、電圧の印加工程を説明する説明図である。 図7は、繊維噴出工程を説明する説明図である。 図8は、繊維の分裂工程および捕集工程を説明する説明図である。 図9は、繊維集合体における短絡の検査の流れを例示するフローチャートである。 図10は、繊維集合体を一対の導電板で挟んだ状態で導通状態を検査する工程を説明する説明図である。 図11は、繊維集合体の短絡箇所を探索する工程を説明する説明図である。
<実施形態1>
本実施形態は、図1に示す二次電池用のセパレータ10及びセパレータ10の製造に本発明を適用したものである。
(二次電池の構成)
本実施形態の二次電池は、例えばリチウムイオン電池であり、絶縁性樹脂により形成されたケース(図示略)を備えている。二次電池は、ケースの内部に、電解液とともに電極積層体が収容されている。電極積層体は、複数枚の正極部材、複数枚の負極部材、および複数枚のセパレータ10を有している。1枚の正極部材と1枚の負極部材との間に1枚のセパレータ10が介在するように、正極部材、負極部材、及びセパレータが積層されている。
図1に示すセパレータ10は、合成樹脂製の繊維を含む不織布から構成されている。セパレータ10の厚みは、例えば20μm以上50μm以下である。セパレータ10を構成する繊維の外径は、例えば0.1μm以上1μm以下である。ここで、セパレータ10を構成する繊維の外径は、例えば複数本(10本など)の繊維の外径の平均値である。
セパレータ10は、第1層11と、第2層12と、を備えている。第1層11は、例えば、ポリアクリロニトリル繊維を含む不織布である。第1層11を構成する繊維の外径は、例えば0.1μm以上1μm以下である。ここで、第1層11を構成する繊維の外径は、例えば複数本(10本など)の繊維の外径の平均値である。
第1層11は、上面21から下面22に亘って貫通する空隙部23を有する。空隙部23の開口面積は、0.03mm以上0.8mm以下である。ここで、空隙部23の開口面積は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いて取得した第1層11の二次元画像から測定される。二次元画像における空隙部23に相当する部分とそれ以外の部分を2値化し、空隙部23の部分の面積を測定することで、空隙部23の開口面積を求めることができる。なお、空隙部23は、開口領域の径が例えば0.2mm以上1.0mm以下として規定されてもよい。ここで、開口領域の径とは、開口領域を平行な2本の線分で挟み込んだときの最長距離である。第1層11の厚みは、例えば20μm以上50μm以下である。第1層11の空隙率は、例えば70%以上90%以下である。なお、第1層11の空隙率は、後述する計算方法で算出される。
第2層12は、例えば、ポリアクリロニトリル繊維を含む不織布である。第2層12を構成する繊維の外径は、例えば0.1μm以上1μm以下である。ここで、第2層12を構成する繊維の外径は、例えば複数本(10本など)の繊維の外径の平均値である。第2層12の厚みは、例えば20μm以上50μm以下である。第2層12は、開口面積が例えば0.03mm以上の空隙部が形成されていない。なお、第2層12は、図1では四角形状で示されているが、その他の形状(円形状等)であってもよい。
第2層12は、空隙部23及び空隙部23の周辺を覆うように第1層11に付着している。すなわち、第2層12は、空隙部23の開口を閉塞している。第2層12は、第1層11に対して、第1層11の厚み方向で重なっている。第2層12は、静電気力によって第1層11に付着している。すなわち、第2層12は、第1層11に静電気力によって引き付けられている。空隙部23は、第2層12により短絡が生じないように閉じられている。すなわち、第2層12は、第1層11の空隙部23を閉塞することで、正極部材と負極部材の接触による短絡や、デンドライトの発生による短絡等を防ぐ。
(紡糸装置の構成)
図4に示す紡糸装置50は、エレクトロスピニング装置として構成されている。紡糸装置50は、紡糸液(ポリマー溶液)から極細繊維を紡糸し、極細繊維からなる繊維集合体(不織布)を連続して形成する装置である。
紡糸液は、極細繊維を形成する樹脂材料を溶質とし、この溶質を揮発性の溶媒に溶解または分散させたものである。溶質は、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)等の合成繊維である。溶媒は、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、テトラヒドロフラン(THF)等の化合物である。
紡糸装置50は、図4に示すように、捕集部材(基材)51と、コレクタ電極52と、紡糸液供給装置53と、紡糸電極54と、電源55と、を備えている。
捕集部材51は、可撓性を有する材料、例えば不織布等の捕集布によって形成されている。捕集部材51は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの材料を用いて形成されている。捕集部材51は、例えば、送り出しローラ(図示略)および巻き取りローラ(図示略)の間で水平状態にされ、下側の面に繊維集合体(母材)40が積層される。繊維集合体40が積層された捕集部材51は、巻き取りローラによって巻き取られて、ロールの形態にされる。なお、繊維集合体40の使用に際しては、繊維集合体40が積層された捕集部材51をロールから引き出しつつ、捕集部材51から繊維集合体40が剥離される。
コレクタ電極52は、送り出しローラ及び巻き取りローラの間であって、捕集部材51の上側に配置されている。コレクタ電極52は、金属等の導電性材料によって、捕集部材51の幅方向(捕集部材51の送り出し方向に直交する方向(水平方向))に延びる平板状に形成されている。コレクタ電極52は、捕集部材51の上面に接触または接近している。
紡糸液供給装置53は、後述する紡糸電極54に紡糸液を供給するための装置である。紡糸液供給装置53は、貯留槽56(図5参照)、ポンプ(図示略)、タンク(図示略)等を備えている。貯留槽56は、紡糸に必要な量の紡糸液を貯留するためのものであり、直線状に延びる円管状のチューブによって構成されている。貯留槽56は、例えば、PFA等のフッ素樹脂によって形成されている。
貯留槽56は、捕集部材51の幅方向に平行となるように、捕集部材51の下方に配置されている。すなわち、貯留槽56は、コレクタ電極52に平行となるように配置されている。なお、図5では、貯留槽56を二点鎖線で仮想的に示し、図4、図6~図8では、貯留槽56を省略している。貯留槽56の上部のうち、最も高い部分(頂部)であって、長手方向に沿う方向に一定間隔で離間した複数箇所に、円形の紡糸孔57が開けられている。貯留槽56の内部空間は、紡糸液60で満たされている。タンクには、貯留槽56へ供給される紡糸液60が貯留されている。ポンプは、タンクと貯留槽56との間をつなぐ配管に設けられ、タンク内の紡糸液60を貯留槽56内に供給する。
紡糸電極54は、金属等の導電性材料によって形成されている。紡糸電極54の少なくとも一部は、貯留槽56の内部に配置されている。貯留槽56内では、紡糸電極54の全体が紡糸液60に浸漬されている。具体的には、貯留槽56内では、紡糸電極54は、紡糸孔57との間に紡糸液60を介在させた状態で紡糸液60に浸漬された部分を含んでいる。電源55は、直流電源によって構成されている。電源55のプラス電極は、紡糸電極54に電気的に接続されている。電源55のマイナス電極は、コレクタ電極52に電気的に接続されている。
(繊維集合体の製造方法)
図5~図8を用いて、繊維集合体40の製造方法について説明する。紡糸装置50が動作すると、捕集部材51は、コレクタ電極52の下面に接触または接近した状態で、送り出しローラから巻き取りローラに向けて一定速度で送られる。そして、図5に示すように、紡糸液60を紡糸電極54に塗布する。紡糸液供給装置53のポンプが動作すると、タンク内の紡糸液60が貯留槽56に供給される。これにより、紡糸液60が紡糸電極54に均一に塗布される。
続いて、図6に示すように、紡糸電極54とコレクタ電極52との間に電圧を印加する。紡糸電極54をプラス電極とし、コレクタ電極52をマイナス電極として、両電極間に電源55から電圧が印加される。これにより、貯留槽56内の紡糸液60の全体がプラスに帯電される。紡糸電極54の周りの帯電の分布は、周方向に均一となるように紡糸液60を帯電させる。
続いて、貯留槽56の紡糸孔57から繊維を噴出させる。紡糸孔57において露出している紡糸液60の表面には、電荷が誘発され蓄積される。この電荷は、互いに反発し合い、その反発力は紡糸液60の表面張力に対抗する。紡糸液60は、コレクタ電極52に向かう電気力線に沿って作用する静電気力(クーロン力)により吸引される。静電気力が紡糸液60の表面張力に打ち勝つと、図7に示すように、帯電した紡糸液60が複数の紡糸孔57から噴出し始める。そして、図8に示すように、帯電した紡糸液60のジェット61が複数の紡糸孔57から一斉に、コレクタ電極52に向けてそれぞれ噴射される。
続いて、繊維を分裂させ、捕集部材51に捕集させる。各ジェット61の表面積が体積に比較して大きいため、ジェット61中の溶媒が効率良く蒸発する。また、この蒸発によりジェット61の体積が減少し、電荷密度がより高くなる。そのため、帯電した紡糸液60の反発力が増して、各ジェット61がさらに細いジェット61へ分裂していく。そして、このような過程を経ながら、0.1μm以上1μm以下の繊維径を有する極細繊維が紡糸されるとともに、極細繊維からなる繊維集合体40が捕集部材51の下側の面に捕集される。これにより、例えば開口面積が例えば0.03mm以上0.8mm以下の空隙部を有する繊維集合体40が形成される。
(空隙率の測定方法)
繊維集合体40を、例えば40mm×40mmの大きさに打ち抜き、不織布片を形成する。続いて、不織布片の重量(g)を電子天秤で測定する。続いて、測定した重量を打ち抜いた面積(例えば40mm×40mm)で割り、目付を算出する。続いて、例えばシックネスゲージを用いて不織布片の厚さを測定する。続いて、以下の(1)式および(2)式を用いて、繊維集合体40の空隙率を算出する。
繊維充填率(%)=目付(g/m)/不織布片の厚さ(mm)/密度(g/cm)/1000×100 (1)式
空隙率(%)=100-繊維充填率(%) (2)式
(繊維集合体の短絡検査方法)
繊維集合体40の短絡の検査方法は、図9のように行われる。まず、図10に示すように、電極積層体100を作成する。具体的には、負極部材102、繊維集合体40、正極部材101、繊維集合体40、負極部材102・・・の順に積層し、電極積層体100を作成する(ステップS11)。続いて、電極積層体100を一対の導電板103で挟み、テスター104で電極積層体100の導通(短絡)状態を検査する(ステップS12)。
電極積層体100の導通が検出されない場合(ステップS13でNo)、図9の検査が終了する。一方で、電極積層体100の導通が検出された場合(ステップS13でYes)、図11に示すように、上側の導電板103を外し、電極積層体100の導通箇所(空隙部)を探索する(ステップS14)。具体的には、電極積層体100にテスター104を接続した状態で、電極積層体100に対して、順次異なる箇所に局所的に圧力をかける。テスター104で導通が検出された箇所を、電極積層体100の導通箇所とする。
続いて、電極積層体100の導通箇所に、別途用意した不織布(繊維集合体40)を積層する(ステップS15)。すなわち、繊維集合体40における導通箇所(空隙部)を、別の繊維集合体40で閉塞する。具体的には、電極積層体100を構成する全部または一部の電極積層体100において、局所的に圧力をかけた箇所に、別の繊維集合体40を積層する。続いて、不織布を積層した箇所に対して、テスター104で導通状態を検査する(ステップS16)。導通箇所(空隙部)が繊維集合体40で閉塞されることで、テスター104で導通が検出されなくなる。
(セパレータの製造方法)
次に、セパレータ10の製造方法について説明する。まず、繊維集合体40の製造方法によって捕集部材(基材)51上に形成された繊維集合体40から、第1層11および第2層12を作成する工程(第1層形成工程および第2層形成工程)を行う。例えば、繊維集合体40を、図2に示す一点鎖線に沿って切断することで、第1層11と不織布片13とに分断する。繊維集合体40を切断した状態で、サイズの大きい方を第1層11とし、サイズの小さい方を不織布片13とする。例えば、繊維集合体40を、捕集部材51に捕集された状態で捕集部材51とともに切断する。第2層12は、図3に示すように、不織布片13をさらに小さく切断して作成される。図3に示すように不織布片13は、第2層12と不織布片14とに分断する。第2層12は、捕集部材51から剥がすことで、静電気を帯電させる。捕集部材51は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの材料を用いて形成されている。また、第2層12は、例えば、ポリアクリロニトリル繊維を含む不織布で構成されている。そのため、第2層12を捕集部材51から剥がす際に静電気が生じ易くなっている。
続いて、空隙部23及び空隙部23の周辺を覆うように第2層12を第1層11に付着する工程(付着工程)を行い、図1に示すセパレータ10を作成する。第2層12によって、空隙部23の開口を閉塞する。第2層12を、第1層11に対して、第1層11の厚み方向で重ならせる。付着工程では、第2層12を第1層11に静電気力によって付着させる。第2層12は、第1層11に静電気力によって引き付けられる。空隙部23は、第2層12により短絡が生じないように閉じられる。これにより、第2層12は、第1層11の空隙部23を閉塞することで、正極部材と負極部材の接触による短絡や、デンドライトの発生による短絡等を防ぐ。
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態のセパレータ10は、空隙部23を有する第1層11と、空隙部23及び空隙部23の周辺を覆うように第1層11に付着した第2層12と、を備えている。セパレータ10は、第2層12により、短絡が生じないように空隙部23が閉じられているため、正極部材と負極部材に挟まれた構成において、正極部材と負極部材の接触による短絡や、デンドライトの発生による短絡等を防ぐことができる。特に、セパレータ10は、第1層11の空隙部23を第2層12で閉塞するという簡易な製造によって、短絡の発生を抑えることができる。
本実施形態のセパレータ10では、第2層12が、静電気力によって第1層11に付着している。そのため、第2層12を第1層11に接着剤を用いて付着させる工程や、熱溶着で付着される工程を行う必要がなく、第2層12を容易に第1層11に付着させることができる。
本実施形態のセパレータ10では、第1層11及び第2層12が、ポリアクリロニトリル繊維を含む。そのため、第1層11及び第2層12に静電気を帯電させ易くなる。
本実施形態のセパレータ10では、第1層11及び第2層12の空隙率が、70%以上90%以下である。このような空隙率で構成される第1層11の空隙部23を、第2層12で効果的に閉じることができる。
本実施形態のセパレータ10の製造方法は、空隙部23を有する第1層11を形成する第1層形成工程と、空隙部23及び空隙部23の周辺を覆うように第2層12を第1層11に付着する付着工程と、を備える。そのため、第1層11の空隙部23を第2層12で閉塞するという簡易な製造によって、セパレータ10の短絡の発生を抑えることができる。
本実施形態のセパレータ10の製造方法では、付着工程において、第2層12を第1層11に静電気力によって付着させる。そのため、第2層12を第1層11に接着剤を用いて付着させる工程や、熱溶着で付着される工程を行う必要がなく、第2層12を容易に第1層11に付着させることができる。
本実施形態のセパレータ10の製造方法では、第2層12は、捕集部材51の上に形成される。第2層12を捕集部材51から剥がすことで、第2層12に静電気を帯電させる。そのため、第2層12に静電気を帯電させるための特殊な装置等を使用することなく、第2層12に静電気を帯電させることができる。
<他の実施形態>
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態において、繊維集合体40の短絡の検査方法では、テスター104を用いて空隙部23の位置を特定したが、目視で確認できる場合には空隙部23の位置を目視で特定してもよい。
(2)上記実施形態において、第2層12は、静電気力によって第1層11に付着している構成であったが、接着剤を用いて付着される構成や、熱溶着で付着される構成であってもよい。
(3)上記実施形態において、セパレータ10の製造方法では、第1層11と第2層12とを同じ繊維集合体40から切断して作成したが、別々の繊維集合体40から切断して作成してもよい。また、セパレータ10の製造方法において、第1層11と第2層12は、異なる種類の繊維から構成された繊維集合体によって作成してもよい。例えば、第2層12の空隙率は、第1層11の空隙率より大きくてもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または本質から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施形態を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
10…セパレータ
11…第1層
12…第2層
13,14…不織布片
21…上面
22…下面
23…空隙部
40…繊維集合体(母材)
50…紡糸装置
51…捕集部材(基材)
52…コレクタ電極
53…紡糸液供給装置
54…紡糸電極
55…電源
56…貯留槽
57…紡糸孔
60…紡糸液
61…ジェット
100…電極積層体
101…正極部材
102…負極部材
103…導電板
104…テスター

Claims (5)

  1. 不織布から構成される二次電池用のセパレータであって、
    開口面積が0.03mm以上0.8mm以下の空隙部を有する第1層と、
    前記空隙部及び前記空隙部の周辺を覆うように前記第1層に付着した第2層と、を備え、
    前記第2層により、短絡が生じないように前記空隙部が閉じられており、
    前記第2層は、静電気力によって前記第1層に付着している、セパレータ。
  2. 前記第1層及び前記第2層は、ポリアクリロニトリル繊維を含む請求項1に記載のセパレータ。
  3. 前記第1層及び前記第2層の空隙率は、70%以上90%以下である、請求項1又は請求項2に記載のセパレータ。
  4. 合成樹脂製の繊維を含む不織布から構成される二次電池用のセパレータの製造方法であって、
    開口面積が0.03mm以上0.8mm以下の空隙部を有する第1層を形成する第1層形成工程と、
    前記空隙部及び前記空隙部の周辺を覆うように第2層を前記第1層に付着する付着工程と、を備え
    前記付着工程では、前記第2層を前記第1層に静電気力によって付着させる、セパレータの製造方法。
  5. 前記第2層は、基材の上に形成され、
    前記第2層を前記基材から剥がすことで、前記第2層に静電気を帯電させる、請求項4に記載のセパレータの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006507636A (ja) 2002-11-26 2006-03-02 デグサ アクチエンゲゼルシャフト 電気化学的セルのための長時間安定性のセパレータ
JP2010538173A (ja) 2007-09-07 2010-12-09 カール・フロイデンベルク・カー・ゲー 粒子が充填された不織材料
JP2014011042A (ja) 2012-06-29 2014-01-20 Jx Nippon Oil & Energy Corp リチウムイオン二次電池用セパレータ
WO2014091857A1 (ja) 2012-12-12 2014-06-19 日本電気株式会社 セパレータ、電極素子、蓄電デバイスおよび前記セパレータの製造方法

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