JP7447506B2 - 方向性結合器 - Google Patents

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Description

本発明は、送受信信号のレベルを検出するために用いられる方向性結合器に関する。
現在、第4世代までの移動通信システムが実用化されている。第4世代までの移動通信システムでは、3.6GHz以下の周波数帯域が利用されている。また、現在、第5世代移動通信システムの規格化が進められている。第5世代移動通信システムでは、周波数帯域を拡大するために、20GHz以上の周波数帯域、特に、20~30GHzの準ミリ波帯や30~300GHzのミリ波帯の利用が検討されている。
通信装置に用いられる電子部品の1つとして、送受信信号のレベルを検出するために用いられる方向性結合器がある。従来の方向性結合器としては、以下のような構成のものが知られている。この方向性結合器は、入力ポートと、出力ポートと、結合ポートと、終端ポートと、主線路と、副線路を備えている。主線路の一端は入力ポートに接続され、主線路の他端は出力ポートに接続されている。副線路の一端は結合ポートに接続され、副線路の他端は終端ポートに接続されている。主線路と副線路は、電磁界結合する。終端ポートは、例えば50Ωの抵抗値を有する終端抵抗を介して接地されている。入力ポートには高周波信号が入力され、この高周波信号は出力ポートから出力される。結合ポートからは、入力ポートに入力された高周波信号の電力に応じた電力を有する結合信号が出力される。このような方向性結合器は、例えば特許文献1に記載されている。
方向性結合器の特性を表す主要なパラメータとしては、結合度がある。結合度は、入力ポートに入力される高周波信号の電力に対する、結合ポートから出力される信号の電力の比率である。主線路を通過する高周波信号の電力の損失を抑制し、且つ送受信信号レベルを検出するという方向性結合器の機能が損なわれることを防止するために、方向性結合器は、結合度が使用周波数帯域内において所定の範囲内の値になるように設計される。
広い周波数帯域において結合度の変化を抑制する方法としては、主線路と副線路の間隔を徐々に小さくする方法がある。特許文献2および特許文献3には、複数の線路部分を階段状に直列接続して、主線路と副線路の間隔を徐々に小さくした方向性結合器が開示されている。また、特許文献2には、主線路と副線路をアーチ状にして、主線路と副線路の間隔を徐々に小さくした方向性結合器も開示されている。
特開平9-116312号公報 特開平8-78917号公報 特開平9-246818号公報
一般的に、結合度は、入力ポートに入力される高周波信号の周波数に依存して変化する。そのため、第5世代移動通信システムで利用される20GHz以上の高い周波数帯域で使用可能な方向性結合器を実現するためには、結合度が使用周波数帯域内において所定の範囲内の値になるような工夫が必要である。しかし、従来は、そのような工夫について、十分に検討されていなかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、高い周波数帯域で使用可能な方向性結合器を提供することにある。
本発明の方向性結合器は、第1の端子と、第2の端子と、第3の端子と、第4の端子と、第1の端子と第2の端子を接続する第1の線路と、第3の端子と第4の端子を接続する第2の線路と、グランドに接続されるグランド導体部と、第1ないし第4の端子、第1および第2の線路ならびにグランド導体部を一体化するための積層体とを備えている。積層体は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含むと共に、複数の誘電体層および複数の導体層の積層方向の両端に位置する上面と底面を有している。第1の線路と第2の線路は、互いに電磁界結合するように、複数の導体層を用いて構成されている。
第1の線路は、第1の線路における長手方向の中央を含む第1の中央部分と、第1の中央部分と第1の端子とを接続する第1の接続部分と、第1の中央部分と第2の端子とを接続する第2の接続部分とを含んでいる。第2の線路は、第2の線路における長手方向の中央を含む第2の中央部分と、第2の中央部分と第3の端子とを接続する第3の接続部分と、第2の中央部分と第4の端子とを接続する第4の接続部分とを含んでいる。第2の中央部分、第3の接続部分および第4の接続部分は、それぞれ、積層方向に直交する第1の方向において、第1の中央部分、第1の接続部分および第2の接続部分に対向するように配置されている。第1の中央部分と第2の中央部分は、積層方向について同じ位置に配置されている。第1の方向における第1の接続部分と第3の接続部分の間隔と、第1の方向における第2の接続部分と第4の接続部分の間隔は、第1および第2の中央部分に近いほど小さい。
グランド導体部は、第1および第2の中央部分よりも積層体の底面により近い位置であって、積層方向から見て第1および第2の中央部分と重なる位置に配置されている。第1ないし第4の端子は、積層体の底面に配置されている。
本発明の方向性結合器において、積層方向および第1の方向に直交し且つ第1の中央部分と第2の中央部分の間を通過するように延びる仮想の直線を想定したとき、第1の方向における第1の接続部分と仮想の直線の間隔と、第1の方向における第2の接続部分と仮想の直線の間隔は、第1の中央部分に近いほど小さくてもよい。この場合、第1の方向における第3の接続部分と仮想の直線の間隔と、第1の方向における第4の接続部分と仮想の直線の間隔は、第2の中央部分に近いほど小さくてもよい。
また、本発明の方向性結合器において、積層体は、更に、積層体の内部に配置されたグランド用導体層を含んでいてもよい。グランド導体部は、グランド用導体層によって構成されていてもよい。この場合、第1ないし第4の接続部分の各々の少なくとも一部は、第1および第2の中央部分よりも積層体の底面により近い位置に配置されていてもよい。また、第1ないし第4の接続部分の各々は、積層方向において互いに異なる位置に配置された複数の部分を含んでいてもよい。
また、本発明の方向性結合器は、更に、積層体の底面に配置されたグランド端子を備えていてもよい。グランド導体部は、グランド端子によって構成されていてもよい。この場合、第1ないし第4の接続部分は、積層方向について第1および第2の中央部分と同じ位置に配置されていてもよい。
また、本発明の方向性結合器において、積層方向における積層体の底面とグランド導体部との間隔は、0~100μmの範囲内であってもよい。
また、本発明の方向性結合器において、積層体は、更に、第1および第2の中央部分と容量性結合する調整用導体層を含んでいてもよい。
本発明の方向性結合器では、第1の接続部分と第3の接続部分の間隔と、第2の接続部分と第4の接続部分の間隔は、第1および第2の中央部分に近いほど小さい。また、本発明では、第1ないし第4の端子は、積層体の底面に配置されている。これらのことから、本発明によれば、高い周波数帯域で使用可能な方向性結合器を実現することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器の回路構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す平面図である。 図2に示した方向性結合器の積層体における1層目および2層目の誘電体層のパターン形成面を示す説明図である。 図2に示した方向性結合器の積層体における3層目および8層目の誘電体層のパターン形成面を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器の結合度の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器のアイソレーションの周波数特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器の方向性の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器の反射損失の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器の挿入損失の周波数特性を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る方向性結合器の積層体における1層目および2層目の誘電体層のパターン形成面を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る方向性結合器の積層体における3層目および4層目の誘電体層のパターン形成面を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る方向性結合器の積層体における6層目および9層目の誘電体層のパターン形成面を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る方向性結合器の斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す平面図である。 図17に示した方向性結合器の積層体における1層目および2層目の誘電体層のパターン形成面を示す説明図である。 図17に示した方向性結合器の積層体における8層目の誘電体層のパターン形成面を示す説明図である。 シミュレーションによって求めた第1ないし第4のモデルの方向性の周波数特性を示す特性図である。 シミュレーションによって求めた積層体の底面とグランド導体部の間隔と方向性との関係を示す特性図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る方向性結合器の回路構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る方向性結合器の回路構成を示している。図1に示したように、本実施の形態に係る方向性結合器1は、第1の端子11と、第2の端子12と、第3の端子13と、第4の端子14と、第1の端子11と第2の端子12を接続する第1の線路21と、第3の端子13と第4の端子14を接続する第2の線路22とを備えている。第1の線路21と第2の線路22は、互いに電磁界結合する。
本実施の形態では特に、第1の端子11は入力ポートであり、第2の端子12は出力ポートであり、第3の端子13は結合ポートであり、第4の端子14は終端ポートであり、第1の線路21は主線路であり、第2の線路22は副線路である。第4の端子14は、例えば50Ωの抵抗値を有する終端抵抗を介して接地される。この場合、第1の端子11には高周波信号が入力され、この高周波信号は第2の端子12から出力される。第3の端子13からは、第1の端子11に入力された高周波信号の電力に応じた電力を有する結合信号が出力される。
次に、図2ないし図4を参照して、方向性結合器1の構造について説明する。図2は、方向性結合器1の斜視図である。図3は、方向性結合器1の要部を示す斜視図である。図4は、方向性結合器1の要部を示す平面図である。方向性結合器1は、更に、グランドに接続されるグランド導体部23と、第1ないし第4の端子11~14、第1の線路21、第2の線路22およびグランド導体部23を一体化するための積層体30を備えている。後で詳しく説明するが、積層体30は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含んでいる。グランド導体部23は、積層体30の内部に配置された導体層によって構成されている。
積層体30は、直方体形状をなしている。積層体30は、積層体30の外周部を構成する上面30A、底面30Bおよび4つの側面30C~30Fを有している。上面30Aと底面30Bは互いに反対側を向き、側面30C,30Dも互いに反対側を向き、側面30E,30Fも互いに反対側を向いている。側面30C~30Fは、上面30Aおよび底面30Bに対して垂直になっている。積層体30において、上面30Aおよび底面30Bに垂直な方向が、複数の誘電体層および複数の導体層の積層方向である。図2では、この積層方向を、記号Tを付した矢印で示している。上面30Aと底面30Bは、積層方向Tの両端に位置する。図4は、上面30A側から見た積層体30の内部を示している。
ここで、図2ないし図4に示したように、X方向、Y方向、Z方向を定義する。X方向、Y方向、Z方向は、互いに直交する。本実施の形態では、積層方向Tに平行な一方向を、Z方向とする。図4では、X方向を右側に向かう方向として表し、Y方向を上側に向かう方向として表し、Z方向を図4における奥から手前に向かう方向として表している。また、X方向とは反対の方向を-X方向とし、Y方向とは反対の方向を-Y方向とし、Z方向とは反対の方向を-Z方向とする。
図2に示したように、上面30Aは、積層体30におけるZ方向の端に位置する。底面30Bは、積層体30における-Z方向の端に位置する。側面30Cは、積層体30におけるX方向の端に位置する。側面30Dは、積層体30における-X方向の端に位置する。側面30Eは、積層体30におけるY方向の端に位置する。側面30Fは、積層体30における-Y方向の端に位置する。
図3および図4に示したように、グランド導体部23は、Z方向から見て、第1および第2の線路21,22の各々の一部と重なるように配置されている。グランド導体部23は、第1および第2の線路21,22の各々との間に静電容量を発生させる。この静電容量は、方向性結合器1を実現するために必要である。
図2に示したように、第1ないし第4の端子11~14は、積層体30の底面30Bに配置されている。方向性結合器1は、更に、積層体30の底面30Bに配置されたグランド端子15,16を備えている。グランド端子15,16は、グランドに接続される。第1の端子11、グランド端子15および第2の端子12は、側面30Eよりも側面30Fにより近い位置において、X方向にこの順に並んでいる。第3の端子13、グランド端子16および第4の端子14は、側面30Fよりも側面30Eにより近い位置において、X方向にこの順に並んでいる。
次に、図5および図6を参照して、積層体30について詳しく説明する。積層体30は、積層された8層の誘電体層を有している。以下、この8層の誘電体層を、下から順に1層目ないし8層目の誘電体層と呼ぶ。また、1層目ないし8層目の誘電体層を、符号31~38で表す。図5において(a)は1層目の誘電体層31のパターン形成面を示し、(b)は2層目の誘電体層32のパターン形成面を示している。図6において(a)は3層目の誘電体層33のパターン形成面を示し、(b)は8層目の誘電体層38のパターン形成面を示している。
図5(a)に示したように、1層目の誘電体層31のパターン形成面には、第1ないし第4の端子11,12,13,14と、グランド端子15,16とが形成されている。また、誘電体層31には、それぞれ端子11,12,13,14,15,16に接続されたスルーホール31T1,31T2,31T3,31T4,31T5,31T6が形成されている。
図5(b)に示したように、2層目の誘電体層32のパターン形成面には、第1の線路21を構成するために用いられる導体層321,322と、第2の線路22を構成するために用いられる導体層323,324と、グランド導体部23を構成するために用いられるグランド用導体層325とが形成されている。導体層321~324の各々は、互いに反対側に位置する第1端と第2端を有している。導体層321の第1端の近傍部分には、1層目の誘電体層31に形成されたスルーホール31T1が接続されている。導体層322の第1端の近傍部分には、誘電体層31に形成されたスルーホール31T2が接続されている。導体層323の第1端の近傍部分には、誘電体層31に形成されたスルーホール31T3が接続されている。導体層324の第1端の近傍部分には、誘電体層31に形成されたスルーホール31T4が接続されている。導体層325には、誘電体層31に形成されたスルーホール31T5,31T6が接続されている。
また、誘電体層32には、スルーホール32T1,32T2,32T3,32T4が形成されている。スルーホール32T1は、導体層321の第2端の近傍部分に接続されている。スルーホール32T2は、導体層322の第2端の近傍部分に接続されている。スルーホール32T3は、導体層323の第2端の近傍部分に接続されている。スルーホール32T4は、導体層324の第2端の近傍部分に接続されている。
図6(a)に示したように、3層目の誘電体層33のパターン形成面には、第1の線路21を構成するために用いられる導体層331と、第2の線路22を構成するために用いられる導体層332とが形成されている。導体層331,332の各々は、互いに反対側に位置する第1端と第2端を有している。導体層331の第1端の近傍部分には、2層目の誘電体層32に形成されたスルーホール32T1が接続されている。導体層331の第2端の近傍部分には、誘電体層32に形成されたスルーホール32T2が接続されている。導体層332の第1端の近傍部分には、誘電体層32に形成されたスルーホール32T3が接続されている。導体層332の第2端の近傍部分には、誘電体層32に形成されたスルーホール32T4が接続されている。
図示しないが、4層目ないし7層目の誘電体層34,35,36,37には、導体層およびスルーホールは形成されていない。
図6(b)に示したように、8層目の誘電体層38のパターン形成面には、マーク381が形成されている。
図2に示した積層体30は、1層目の誘電体層31のパターン形成面が積層体30の底面30Bになるように、1層目ないし8層目の誘電体層31~38が積層されて構成される。
以下、方向性結合器1の構成要素と、図5および図6に示した積層体30の内部の構成要素との対応関係について説明する。第1の線路21は、導体層321,322,331を用いて構成されている。導体層331の第1端の近傍部分は、スルーホール32T1、導体層321およびスルーホール31T1を介して第1の端子11に接続されている。導体層331の第2端の近傍部分は、スルーホール32T2、導体層322およびスルーホール31T2を介して第2の端子12に接続されている。
第2の線路22は、導体層323,324,332を用いて構成されている。導体層332の第1端の近傍部分は、スルーホール32T3、導体層323およびスルーホール31T3を介して第3の端子13に接続されている。導体層332の第2端の近傍部分は、スルーホール32T4、導体層324およびスルーホール31T4を介して第4の端子14に接続されている。
グランド導体部23は、グランド用導体層325によって構成されている。導体層325は、スルーホール31T5を介してグランド端子15に接続されていると共に、スルーホール31T6を介してグランド端子16に接続されている。
次に、方向性結合器1の構造上の特徴について説明する。第1の線路21と第2の線路22は、互いに電磁界結合するように、導体層321~324,331,332を用いて構成されている。
図4に示したように、第1の線路21は、第1の線路21における長手方向の中央を含む第1の中央部分21Aと、第1の中央部分21Aと第1の端子11とを接続する第1の接続部分21Bと、第1の中央部分21Aと第2の端子12とを接続する第2の接続部分21Cとを含んでいる。第1の中央部分21Aは、導体層331の大部分によって構成されている。第1の接続部分21Bは、導体層331の他の一部と導体層321によって構成されている。第2の接続部分21Cは、導体層331の更に他の一部と導体層322によって構成されている。図4では、導体層331における第1の中央部分21Aと第1の接続部分21Bの境界と、導体層331における第1の中央部分21Aと第2の接続部分21Cの境界を、点線で示している。
第1の中央部分21Aは、直線的な方向であるX方向に平行な方向に延在している。第1の接続部分21Bは、第1の中央部分21Aの-X方向の端部に接続されている。第2の接続部分21Cは、第1の中央部分21AのX方向の端部に接続されている。第1の線路21は、全体的にはX方向に平行な方向に延在している。
図4に示したように、第2の線路22は、第2の線路22における長手方向の中央を含む第2の中央部分22Aと、第2の中央部分22Aと第3の端子13とを接続する第3の接続部分22Bと、第2の中央部分22Aと第4の端子14とを接続する第4の接続部分22Cとを含んでいる。第2の中央部分22Aは、導体層332の大部分によって構成されている。第3の接続部分22Bは、導体層332の他の一部と導体層323によって構成されている。第4の接続部分22Cは、導体層332の更に他の一部と導体層324によって構成されている。図4では、導体層332における第2の中央部分22Aと第3の接続部分22Bの境界と、導体層332における第2の中央部分22Aと第4の接続部分22Cの境界を、点線で示している。
第2の中央部分22Aは、直線的な方向であるX方向に平行な方向に延在している。第3の接続部分22Bは、第2の中央部分22Aの-X方向の端部に接続されている。第4の接続部分22Cは、第2の中央部分22AのX方向の端部に接続されている。第2の線路22は、全体的にはX方向に平行な方向に延在している。
第2の中央部分22A、第3の接続部分22Bおよび第4の接続部分22Cは、それぞれ、積層方向Tに直交する方向であるY方向に平行な方向において、第1の中央部分21A、第1の接続部分21Bおよび第2の接続部分21Cに対向するように配置されている。また、導体層323,324,332も、それぞれ、Y方向に平行な方向において、導体層321,322,331に対向するように配置されている。
第1の中央部分21Aと第2の中央部分22Aは、積層方向Tについて同じ位置に配置されている。本実施の形態では、第1の中央部分21Aを構成する導体層331と、第2の中央部分22Aを構成する導体層332は、いずれも誘電体層33のパターン形成面上に配置されている。また、本実施の形態では、第1の中央部分21Aと第2の中央部分22Aは、いずれも、X方向に平行な方向に延在している。Y方向に平行な方向における第1の中央部分21Aと第2の中央部分22Aの間隔は、X方向の位置によらずに一定である。第1および第2の中央部分21A,22Aの各々または導体層331,332の各々は、方向性結合器1の使用周波数帯域内の所定の周波数に対応する波長の1/4に相当する長さを有していてもよい。
ここで、図4に示したように、X方向に平行且つ第1の中央部分21Aと第2の中央部分22Aの間を通過するように延びる仮想の直線L1を想定する。Y方向に平行な方向を第1の方向としたときに、仮想の直線L1は、積層方向Tおよび第1の方向に直交する。
Y方向に平行な方向における第1の接続部分21Bと仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第2の接続部分21Cと仮想の直線L1の間隔は、第1の中央部分21Aに近いほど小さい。また、Y方向に平行な方向における第3の接続部分22Bと仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第4の接続部分22Cと仮想の直線L1の間隔は、第2の中央部分22Aに近いほど小さい。その結果、Y方向に平行な方向における第1の接続部分21Bと第3の接続部分22Bの間隔と、Y方向に平行な方向における第2の接続部分21Cと第4の接続部分22Cの間隔は、第1および第2の中央部分21A,22Aに近いほど小さくなる。
Y方向に平行な方向における第1の接続部分21Bと仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第2の接続部分21Cと仮想の直線L1の間隔は、徐々に小さくなってもよいし、ステップ状に変化してもよい。本実施の形態では、Y方向に平行な方向における第1の接続部分21Bの一部と仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第2の接続部分21Cの一部と仮想の直線L1の間隔は、第1の中央部分21Aに近づくに従って小さくなる。第1の接続部分21Bの残りの部分と、第2の接続部分21Cの残りの部分は、X方向に平行な方向に延在している。
同様に、Y方向に平行な方向における第3の接続部分22Bと仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第4の接続部分22Cと仮想の直線L1の間隔は、徐々に小さくなってもよいし、ステップ状に変化してもよい。本実施の形態では、Y方向に平行な方向における第3の接続部分22Bの一部と仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第4の接続部分22Cの一部と仮想の直線L1の間隔は、第2の中央部分22Aに近づくに従って小さくなる。第3の接続部分22Bの残りの部分と、第4の接続部分22Cの残りの部分は、X方向に平行な方向に延在している。
図2および図3に示した例では特に、第1の線路21と第2の線路22は、仮想の直線L1を含むXZ平面を中心として対称な形状を有している。
第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cの各々の少なくとも一部は、第1および第2の中央部分21A,22Aよりも積層体30の底面30Bにより近い位置に配置されている。本実施の形態では、第1の接続部分21Bの一部を構成する導体層321と、第2の接続部分21Cの一部を構成する導体層322と、第3の接続部分22Bの一部を構成する導体層323と、第4の接続部分22Cの一部を構成する導体層324は、いずれも、第1および第2の中央部分21A,22Aを構成する導体層331,332が配置された誘電体層33よりも積層体30の底面30Bにより近い位置にある誘電体層32のパターン形成面上に配置されている。
図3および図4に示したように、グランド導体部23すなわちグランド用導体層325は、第1および第2の中央部分21A,22Aよりも積層体30の底面30Bにより近い位置に配置されている。また、グランド用導体層325は、積層方向Tから見て第1および第2の中央部分21A,22Aと重なる位置に配置されている。なお、「積層方向Tから見て」とは、Z方向または-Z方向から見ることを意味する。図3および図4に示した例では、グランド用導体層325は、積層方向Tから見て第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cとは重なっていない。
次に、本実施の形態に係る方向性結合器1の作用および効果について説明する。本実施の形態では、第1の線路21は、第1の中央部分21A、第1の接続部分21Bおよび第2の接続部分21Cを含み、第2の線路22は、第2の中央部分22A、第3の接続部分22Bおよび第4の接続部分22Cを含んでいる。第1および第2の中央部分21A,22Aならびに第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cは、前述の構造上の特徴を有している。本実施の形態では、第1の線路21と第2の線路22の間隔は、第1および第2の中央部分22Aに近いほど小さくなる。これにより、本実施の形態によれば、広い周波数帯域において結合度の変化を抑制することができる。
ところで、方向性結合器1の特性を表す主要なパラメータとしては、結合度がある。結合度は、入力ポートである第1の端子11に入力される高周波信号の電力に対する、結合ポートである第3の端子13から出力される信号の電力の比率である。方向性結合器1は、結合度が使用周波数帯域内において所定の範囲内の値になるように設計される。一般的に、信号の周波数が高くなるほど、容量性結合が強くなる。これにより、結合度が大きくなる。なお、結合度が大きくなるというのは、結合度を-c(dB)と表したときに、cの値が小さくなることである。
第5世代移動通信システムでは、第4世代までの移動通信システムで利用されていた周波数帯域よりも高い周波数帯域、具体的には、20GHz以上の周波数帯域の利用が検討されている。20GHz以上の高い周波数帯域で方向性結合器1を使用することができるようにするためには、結合度が使用周波数帯域内において所定の範囲内の値になるように、容量性結合を低減する必要がある。
これに対し、本実施の形態では、第1の中央部分21Aと第2の中央部分22Aを、積層方向Tについて同じ位置に配置している。これにより、本実施の形態によれば、積層方向Tにおいて第1の中央部分21Aと第2の中央部分22Aを対向させる場合に比べて、第1の中央部分21Aと第2の中央部分22Aの間の容量性結合を弱めることができる。
また、積層体に複数の端子を設置する方法としては、積層体の側面に複数の端子を設置する方法がある。この場合、方向性結合器の主線路および副線路と端子との間ならびに複数の端子間に浮遊容量が生じる。信号の周波数が高くなるほど、この浮遊容量に起因する容量性結合が強くなる。
これに対し、本実施の形態では、第1ないし第4の端子11~14を、積層体30の底面30Bに配置している。これにより、本実施の形態によれば、積層体の側面に端子を設置する場合に比べて、浮遊容量に起因する容量性結合を弱めることができる。
以上のことから、本実施の形態によれば、方向性結合器1を、高い周波数帯域で使用することが可能になる。
次に、図7ないし図11を参照して、本実施の形態に係る方向性結合器1の特性の一例について説明する。始めに、方向性結合器1の特性を表すパラメータについて説明する。方向性結合器1の特性を表すパラメータとしては、前述の結合度の他に、アイソレーション、方向性、反射損失および挿入損失がある。
以下、結合度、アイソレーション、方向性、反射損失および挿入損失の定義について説明する。まず、入力ポートである第1の端子11に電力P0の高周波信号が入力された場合に、第1の端子11で反射される信号の電力をP1、出力ポートである第2の端子12から出力される信号の電力をP2、結合ポートである第3の端子13から出力される信号の電力をP3、終端ポートである第4の端子14から出力される信号の電力をP4とする。また、第2の端子12に電力P02の高周波信号が入力された場合に、第3の端子13から出力される信号の電力をP03とする。また、結合度、アイソレーション、方向性、反射損失および挿入損失を、それぞれ記号C,I,D,RL,ILで表す。これらは、下記の式(1)~(5)で定義される。
C=10log(P3/P0) …(1)
I=10log(P03/P02) …(2)
D=10log(P4/P3) …(3)
RL=10log(P1/P0) …(4)
IL=10log(P2/P0) …(5)
図7は、方向性結合器1の結合度の周波数特性を示す特性図である。図7において、横軸は周波数、縦軸は結合度である。図7に示したように、方向性結合器1では、24.25~29.5GHzの周波数帯域において、周波数の変化に伴う結合度の変化は十分に小さい。また、結合度を-c(dB)と表すと、cの値は、15以上21以下であることが好ましい。図7に示したように、方向性結合器1では、24.25~29.5GHzの周波数帯域において、cの値は、15以上21以下の範囲内の値となっている。
図8は、方向性結合器1のアイソレーションの周波数特性を示す特性図である。図8において、横軸は周波数、縦軸はアイソレーションである。アイソレーションを-i(dB)と表すと、iの値は、31以上の値であることが好ましい。図8に示したように、方向性結合器1では、24.25~29.5GHzの周波数帯域において、iの値は、31以上の値となっている。
図9は、方向性結合器1の方向性の周波数特性を示す特性図である。図9において、横軸は周波数、縦軸は方向性である。方向性の好ましい値については、後で説明する。
図10は、方向性結合器1の反射損失の周波数特性を示す特性図である。図10において、横軸は周波数、縦軸は反射損失である。反射損失を-r(dB)と表すと、rの値は、10以上の値であることが好ましい。図10に示したように、方向性結合器1では、24.25~29.5GHzの周波数帯域において、rの値は、10以上の値となっている。
図11は、方向性結合器1の挿入損失の周波数特性を示す特性図である。図11において、横軸は周波数、縦軸は挿入損失である。挿入損失を-x(dB)と表すと、xの値は、1.0以下の値であることが好ましい。図11に示したように、方向性結合器1では、24.25~29.5GHzの周波数帯域において、xの値は、1.0以下の値となっている。
図7ないし図11に示した特性を有する方向性結合器1は、少なくとも24.25~29.5GHzの周波数帯域の高い周波数帯域において使用可能である。そこで、この方向性結合器1の使用周波数帯域は、例えば24.25~29.5GHzとする。
使用周波数帯域が24.25~29.5GHzである場合、方向性を-d(dB)と表すと、dの値は、29.5GHzにおいて10以上の値であることが好ましい。図9に示したように、方向性結合器1では、dの値は、29.5GHzにおいて10以上の値となっている。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。始めに、図12および図13を参照して、本実施の形態に係る方向性結合器の構成について説明する。図12は、本実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す斜視図である。図13は、本実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す平面図である。
本実施の形態に係る方向性結合器1は、第1の実施の形態と同様に、第1ないし第4の端子11~14、グランド端子15,16、第1の線路21、第2の線路22およびグランド導体部23を備えている。また、本実施の形態に係る方向性結合器1は、第1の実施の形態における積層体30の代わりに、第1ないし第4の端子11~14、第1の線路21、第2の線路22およびグランド導体部23を一体化するための積層体40を備えている。積層体40は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含んでいる。
積層体40は、直方体形状をなしている。積層体40は、第1の実施の形態における積層体30と同様に、積層体40の外周部を構成する上面、底面および4つの側面を有している。積層体40における上面、底面および4つの側面の位置関係は、積層体30における上面30A、底面30Bおよび4つの側面30C~30Fの位置関係と同様である。図13は、上面側から見た積層体40の内部を示している。以下、積層体40の複数の誘電体層および複数の導体層の積層方向を、記号Tで表す。
第1ないし第4の端子11~14ならびにグランド端子15,16は、積層体40の底面に配置されている。積層体40の底面における端子11~16の配置は、第1の実施の形態で説明した積層体30の底面30Bにおける端子11~16の配置と同様である。
積層体40は、更に、第1の線路21の第1の中央部分21Aおよび第2の線路22の第2の中央部分22Aと容量性結合する調整用導体層461を含んでいる。図12および図13では、調整用導体層461を2点鎖線で示している。図12および図13に示した例では、調整用導体層461は、X方向に平行な方向に長い形状を有している。また、調整用導体層461は、第1および第2の中央部分21A,22Aよりも積層体40の底面からより遠い位置に配置されていると共に、積層方向Tから見て第1および第2の中央部分21A,22Aと重なる位置に配置されている。
本実施の形態によれば、調整用導体層461によって、第1の線路21と第2の線路22との電磁的結合の強さを調整することができる。これにより、本実施の形態によれば、方向性結合器1の結合度を調整することができる。
なお、調整用導体層461は、積層方向Tから見て第1および第2の中央部分21A,22Aと重なっていなくてもよいし、第1および第2の中央部分21A,22Aの一方と重なっていてもよい。また、積層方向Tにおける調整用導体層461の位置は、図12に示した例に限られず、任意である。
次に、図14ないし図16を参照して、本実施の形態における積層体40について詳しく説明する。本実施の形態における積層体40は、積層された9層の誘電体層を有している。以下、この9層の誘電体層を、下から順に1層目ないし9層目の誘電体層と呼ぶ。また、1層目ないし9層目の誘電体層を、符号41~49で表す。図14において(a)は1層目の誘電体層41のパターン形成面を示し、(b)は2層目の誘電体層42のパターン形成面を示している。図15において(a)は3層目の誘電体層43のパターン形成面を示し、(b)は4層目の誘電体層44のパターン形成面を示している。図16において(a)は6層目の誘電体層46のパターン形成面を示し、(b)は9層目の誘電体層49のパターン形成面を示している。
図14(a)に示したように、1層目の誘電体層41のパターン形成面には、第1ないし第4の端子11,12,13,14と、グランド端子15,16とが形成されている。また、誘電体層41には、それぞれ端子11,12,13,14,15,16に接続されたスルーホール41T1,41T2,41T3,41T4,41T5,41T6が形成されている。
図14(b)に示したように、2層目の誘電体層42のパターン形成面には、第1の線路21を構成するために用いられる導体層421,422と、第2の線路22を構成するために用いられる導体層423,424と、グランド導体部23を構成するために用いられるグランド用導体層425とが形成されている。導体層421~424の各々は、互いに反対側に位置する第1端と第2端を有している。導体層421の第1端の近傍部分には、1層目の誘電体層41に形成されたスルーホール41T1が接続されている。導体層422の第1端の近傍部分には、誘電体層41に形成されたスルーホール41T2が接続されている。導体層423の第1端の近傍部分には、誘電体層41に形成されたスルーホール41T3が接続されている。導体層424の第1端の近傍部分には、誘電体層41に形成されたスルーホール41T4が接続されている。導体層425には、誘電体層41に形成されたスルーホール41T5,41T6が接続されている。
また、誘電体層42には、スルーホール42T1,42T2,42T3,42T4が形成されている。スルーホール42T1は、導体層421の第2端の近傍部分に接続されている。スルーホール42T2は、導体層422の第2端の近傍部分に接続されている。スルーホール42T3は、導体層423の第2端の近傍部分に接続されている。スルーホール42T4は、導体層424の第2端の近傍部分に接続されている。
図15(a)に示したように、3層目の誘電体層43のパターン形成面には、第1の線路21を構成するために用いられる導体層431,432と、第2の線路22を構成するために用いられる433,434とが形成されている。導体層431~434の各々は、互いに反対側に位置する第1端と第2端を有している。導体層431の第1端の近傍部分には、2層目の誘電体層42に形成されたスルーホール42T1が接続されている。導体層432の第1端の近傍部分には、誘電体層42に形成されたスルーホール42T2が接続されている。導体層433の第1端の近傍部分には、誘電体層42に形成されたスルーホール42T3が接続されている。導体層434の第1端の近傍部分には、誘電体層42に形成されたスルーホール42T4が接続されている。
また、誘電体層43には、スルーホール43T1,43T2,43T3,43T4が形成されている。スルーホール43T1は、導体層431の第2端の近傍部分に接続されている。スルーホール43T2は、導体層432の第2端の近傍部分に接続されている。スルーホール43T3は、導体層433の第2端の近傍部分に接続されている。スルーホール43T4は、導体層434の第2端の近傍部分に接続されている。
図15(b)に示したように、4層目の誘電体層44のパターン形成面には、第1の線路21を構成するために用いられる導体層441と、第2の線路22を構成するために用いられる442とが形成されている。導体層441,442の各々は、互いに反対側に位置する第1端と第2端を有している。導体層441の第1端の近傍部分には、3層目の誘電体層43に形成されたスルーホール43T1が接続されている。導体層441の第2端の近傍部分には、誘電体層43に形成されたスルーホール43T2が接続されている。導体層442の第1端の近傍部分には、誘電体層43に形成されたスルーホール43T3が接続されている。導体層442の第2端の近傍部分には、誘電体層43に形成されたスルーホール43T4が接続されている。
図示しないが、5層目の誘電体層45には、導体層およびスルーホールは形成されていない。
図16(a)に示したように、6層目の誘電体層46のパターン形成面には、調整用導体層461が形成されている。調整用導体層461は、他の導体には接続されていない。
図示しないが、7層目および8層目の誘電体層47,48には、導体層およびスルーホールは形成されていない。
図16(b)に示したように、9層目の誘電体層49のパターン形成面には、マーク491が形成されている。
積層体40は、1層目の誘電体層41のパターン形成面が積層体40の底面になるように、1層目ないし9層目の誘電体層41~49が積層されて構成される。
以下、本実施の形態に係る方向性結合器1の構成要素と、図14ないし図16に示した積層体40の内部の構成要素との対応関係について説明する。本実施の形態では、第1の線路21は、導体層421,422,431,432,441を用いて構成されている。導体層441の第1端の近傍部分は、スルーホール43T1、導体層431、スルーホール42T1、導体層421およびスルーホール41T1を介して第1の端子11に接続されている。導体層441の第2端の近傍部分は、スルーホール43T2、導体層432、スルーホール42T2、導体層422およびスルーホール41T2を介して第2の端子12に接続されている。
また、本実施の形態では、第2の線路22は、導体層423,424,433,434,442を用いて構成されている。導体層442の第1端の近傍部分は、スルーホール43T3、導体層433、スルーホール42T3、導体層423およびスルーホール41T3を介して第3の端子13に接続されている。導体層442の第2端の近傍部分は、スルーホール43T4、導体層434、スルーホール42T4、導体層424およびスルーホール41T4を介して第4の端子14に接続されている。
また、本実施の形態では、グランド導体部23は、グランド用導体層425によって構成されている。導体層425は、スルーホール41T5を介してグランド端子15に接続されていると共に、スルーホール41T6を介してグランド端子16に接続されている。
次に、本実施の形態に係る方向性結合器1の構造上の特徴について説明する。本実施の形態では、第1の線路21と第2の線路22は、互いに電磁界結合するように、導体層421~424,431~434,441,442を用いて構成されている。
第1の実施の形態で説明したように、第1の線路21は、第1の中央部分21A、第1の接続部分21Bおよび第2の接続部分21Cを含んでいる。本実施の形態では、第1の中央部分21Aは、導体層441の大部分によって構成されている。第1の接続部分21Bは、導体層441の他の一部と導体層421,431によって構成されている。第2の接続部分21Cは、導体層441の更に他の一部と導体層422,432によって構成されている。図13では、導体層441における第1の中央部分21Aと第1の接続部分21Bの境界と、導体層441における第1の中央部分21Aと第2の接続部分21Cの境界を、点線で示している。
また、第1の実施の形態で説明したように、第2の線路22は、第2の中央部分22A、第3の接続部分22Bおよび第4の接続部分22Cを含んでいる。本実施の形態では、第2の中央部分22Aは、導体層442の大部分によって構成されている。第3の接続部分22Bは、導体層442の他の一部と導体層423,433によって構成されている。第4の接続部分22Cは、導体層442の更に他の一部と導体層424,434によって構成されている。図13では、導体層442における第2の中央部分22Aと第3の接続部分22Bの境界と、導体層442における第2の中央部分22Aと第4の接続部分22Cの境界を、点線で示している。
第2の中央部分22A、第3の接続部分22Bおよび第4の接続部分22Cを構成する導体層423,424,433,434,442は、それぞれ、Y方向に平行な方向において、第1の中央部分21A、第1の接続部分21Bおよび第2の接続部分21Cを構成する導体層421,422,431,432,441に対向するように配置されている。また、第1の中央部分21Aを構成する導体層441と、第2の中央部分22Aを構成する導体層442は、いずれも誘電体層44のパターン形成面上に配置されている。
第1の実施の形態で説明したように、第2の中央部分22A、第3の接続部分22Bおよび第4の接続部分22Cは、それぞれ、積層方向Tに直交する方向であるY方向に平行な方向において、第1の中央部分21A、第1の接続部分21Bおよび第2の接続部分21Cに対向するように配置されている。また、本実施の形態では、導体層423,424,433,434,442は、それぞれ、Y方向に平行な方向において、導体層421,422,431,432,441に対向するように配置されている
図13には、第1の実施の形態における図4と同様に、仮想の直線L1を示している。第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cの各々と仮想の直線L1の関係は、基本的には、第1の実施の形態と同様である。本実施の形態では特に、Y方向に平行な方向における第1の接続部分21Bの大部分と仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第2の接続部分21Cの大部分と仮想の直線L1の間隔は、第1の中央部分21Aに近づくに従って小さくなる。また、Y方向に平行な方向における第3の接続部分22Bの大部分と仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第4の接続部分22Cの大部分と仮想の直線L1の間隔は、第2の中央部分22Aに近づくに従って小さくなる。
第1の実施の形態と同様に、第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cの各々の少なくとも一部は、第1および第2の中央部分21A,22Aよりも積層体40の底面により近い位置に配置されている。本実施の形態では特に、第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cの各々は、積層方向Tにおいて互いに異なる位置に配置された複数の部分を含んでいる。
本実施の形態では、第1の接続部分21Bの一部を構成する導体層421と、第2の接続部分21Cの一部を構成する導体層422と、第3の接続部分22Bの一部を構成する導体層423と、第4の接続部分22Cの一部を構成する導体層424は、いずれも、第1および第2の中央部分21A,22Aを構成する導体層441,442が配置された誘電体層44よりも積層体40の底面により近い位置にある誘電体層42のパターン形成面上に配置されている。また、第1の接続部分21Bの他の一部を構成する導体層431と、第2の接続部分21Cの他の一部を構成する導体層432と、第3の接続部分22Bの他の一部を構成する導体層433と、第4の接続部分22Cの他の一部を構成する導体層434は、いずれも、誘電体層44よりも積層体40の底面により近い位置にあり、且つ積層方向Tにおいて誘電体層42とは異なる位置にある誘電体層43のパターン形成面上に配置されている。
グランド導体部23すなわちグランド用導体層425は、第1および第2の中央部分21A,22Aよりも積層体40の底面により近い位置に配置されている。また、グランド用導体層425は、積層方向Tから見て第1および第2の中央部分21A,22Aと重なる位置に配置されている。図12および図13に示した例では、グランド用導体層425は、積層方向Tから見て第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cとは重なっていない。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。始めに、図17ないし図19を参照して、本実施の形態に係る方向性結合器の構成について説明する。図17は、本実施の形態に係る方向性結合器の斜視図である。図18は、本実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す斜視図である。図19は、本実施の形態に係る方向性結合器の要部を示す平面図である。
本実施の形態に係る方向性結合器1は、第1の実施の形態と同様に、第1ないし第4の端子11~14、第1の線路21、第2の線路22およびグランド導体部23を備えている。また、本実施の形態に係る方向性結合器1は、第1の実施の形態における積層体30の代わりに、第1ないし第4の端子11~14、第1の線路21、第2の線路22およびグランド導体部23を一体化するための積層体50を備えている。積層体50は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含んでいる。
積層体50は、直方体形状をなしている。積層体50は、第1の実施の形態における積層体30と同様に、積層体50の外周部を構成する上面50A、底面50Bおよび4つの側面50C,50D,50E,50Fを有している。積層体50における上面50A、底面50Bおよび4つの側面50C~50Fの位置関係は、積層体30における上面30A、底面30Bおよび4つの側面30C~30Fの位置関係と同様である。図19は、上面50A側から見た積層体50の内部を示している。以下、積層体50の複数の誘電体層および複数の導体層の積層方向を、記号Tで表す。
第1ないし第4の端子11~14は、積層体50の底面50Bに配置されている。積層体50の底面50Bにおける第1ないし第4の端子11~14の配置は、第1の実施の形態で説明した積層体30の底面30Bにおける第1ないし第4の端子11~14の配置と同様である。また、本実施の形態に係る方向性結合器1は、第1の実施の形態におけるグランド端子15,16の代わりに、積層体50の底面50Bに配置されたグランド端子17を備えている。グランド端子17は、グランドに接続される。グランド端子17は、Y方向に長い形状を有し、第1の端子11と第2の端子12の間ならびに第3の端子13と第4の端子14の間に配置されている。本実施の形態では、グランド導体部23は、グランド端子17によって構成されている。
次に、図20および図21を参照して、本実施の形態における積層体50について詳しく説明する。本実施の形態における積層体50は、積層された8層の誘電体層を有している。以下、この8層の誘電体層を、下から順に1層目ないし8層目の誘電体層と呼ぶ。また、1層目ないし8層目の誘電体層を、符号51~58で表す。図20において(a)は1層目の誘電体層51のパターン形成面を示し、(b)は2層目の誘電体層52のパターン形成面を示している。図21は、8層目の誘電体層58のパターン形成面を示している。
図20(a)に示したように、1層目の誘電体層51のパターン形成面には、第1ないし第4の端子11,12,13,14と、グランド端子17とが形成されている。また、誘電体層51には、それぞれ端子11,12,13,14に接続されたスルーホール51T1,51T2,51T3,51T4が形成されている。
図20(b)に示したように、2層目の誘電体層52のパターン形成面には、第1の線路21を構成するために用いられる導体層521と、第2の線路22を構成するために用いられる導体層522とが形成されている。導体層521,522の各々は、互いに反対側に位置する第1端と第2端を有している。導体層521の第1端の近傍部分には、1層目の誘電体層51に形成されたスルーホール51T1が接続されている。導体層521の第2端の近傍部分には、誘電体層51に形成されたスルーホール51T2が接続されている。導体層522の第1端の近傍部分には、誘電体層51に形成されたスルーホール51T3が接続されている。導体層522の第2端の近傍部分には、誘電体層51に形成されたスルーホール51T4が接続されている。
図示しないが、3層目ないし7層目の誘電体層53,54,55,56,57には、導体層およびスルーホールは形成されていない。
図21に示したように、8層目の誘電体層58のパターン形成面には、マーク581が形成されている。
本実施の形態における積層体50は、1層目の誘電体層51のパターン形成面が積層体50の底面50Bになるように、1層目ないし8層目の誘電体層51~58が積層されて構成される。
以下、本実施の形態に係る方向性結合器1の構成要素と、図20に示した積層体50の構成要素との対応関係について説明する。本実施の形態では、第1の線路21は、導体層521を用いて構成されている。導体層521の第1端の近傍部分は、スルーホール51T1を介して第1の端子11に接続されている。導体層521の第2端の近傍部分は、スルーホール51T2を介して第2の端子12に接続されている。
また、本実施の形態では、第2の線路22は、導体層522を用いて構成されている。導体層522の第1端の近傍部分は、スルーホール51T3を介して第3の端子13に接続されている。導体層522の第2端の近傍部分は、スルーホール51T4を介して第4の端子14に接続されている。
グランド導体部23は、グランド端子17によって構成されている。
次に、本実施の形態に係る方向性結合器1の構造上の特徴について説明する。本実施の形態では、第1の線路21と第2の線路22は、互いに電磁界結合するように、導体層521,522を用いて構成されている。
第1の実施の形態で説明したように、第1の線路21は、第1の中央部分21A、第1の接続部分21Bおよび第2の接続部分21Cを含んでいる。本実施の形態では、第1の中央部分21Aは、導体層521の一部によって構成されている。第1の接続部分21Bは、導体層521の他の一部によって構成されている。第2の接続部分21Cは、導体層521の更に他の一部によって構成されている。図19では、導体層521における第1の中央部分21Aと第1の接続部分21Bの境界と、導体層521における第1の中央部分21Aと第2の接続部分21Cの境界を、点線で示している。
また、第1の実施の形態で説明したように、第2の線路22は、第2の中央部分22A、第3の接続部分22Bおよび第4の接続部分22Cを含んでいる。本実施の形態では、第2の中央部分22Aは、導体層522の一部によって構成されている。第3の接続部分22Bは、導体層522の他の一部によって構成されている。第4の接続部分22Cは、導体層522の更に他の一部によって構成されている。図19では、導体層522における第2の中央部分22Aと第3の接続部分22Bの境界と、導体層522における第2の中央部分22Aと第4の接続部分22Cの境界を、点線で示している。
第2の線路22を構成する導体層522は、Y方向に平行な方向において、第1の線路21を構成する導体層521に対向するように配置されている。また、導体層521,522は、いずれも誘電体層52のパターン形成面上に配置されている。
図19には、第1の実施の形態における図4と同様に、仮想の直線L1を示している。第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cの各々と仮想の直線L1の関係は、基本的には、第1の実施の形態と同様である。本実施の形態では特に、Y方向に平行な方向における第1の接続部分21Bの全体と仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第2の接続部分21Cの全体と仮想の直線L1の間隔は、第1の中央部分21Aに近づくに従って小さくなる。また、Y方向に平行な方向における第3の接続部分22Bの全体と仮想の直線L1の間隔と、Y方向に平行な方向における第4の接続部分22Cの全体と仮想の直線L1の間隔は、第2の中央部分22Aに近づくに従って小さくなる。
本実施の形態では、第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cは、積層方向Tについて第1および第2の中央部分21A,22Aと同じ位置に配置されている。
第1の実施の形態で説明したように、グランド導体部23は、第1および第2の中央部分21A,22Aよりも積層体50の底面50Bにより近い位置に配置されている。本実施の形態では特に、グランド導体部23は、積層体50の底面50Bに配置されたグランド端子17によって構成されている。また、グランド端子17は、積層方向Tから見て第1および第2の中央部分21A,22Aと重なる位置に配置されている。図18および図19に示した例では、グランド端子17は、積層方向Tから見て第1ないし第4の接続部分21B,21C,22B,22Cとは重なっていない。
なお、第2の実施の形態と同様に、積層体50を構成する複数の導体層は、第1および第2の中央部分21A,22Aと容量性結合する調整用導体層を含んでいてもよい。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1または第2の実施の形態と同様である。
[シミュレーション]
次に、グランド導体部23の位置と方向性との関係について調べたシミュレーションの結果について説明する。このシミュレーションでは、方向性結合器の第1ないし第4のモデルを用いた。シミュレーションにおける方向性結合器は、第1の実施の形態で説明した第1ないし第4の端子11~14、第1の線路21、第2の線路22およびグランド導体部23と、第1ないし第4の端子11~14、第1の線路21、第2の線路22およびグランド導体部23を一体化するための積層体とを備えている。積層体は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含んでいる。以下、複数の誘電体層および複数の導体層の積層方向を、記号Tで表す。
第1のモデルは、第3の実施の形態に係る方向性結合器1と同様に、グランド導体部23が積層体の底面に配置されたグランド端子によって構成された方向性結合器のモデルである。第1のモデルでは、積層方向Tにおける積層体の底面とグランド導体部23との間隔は0μmである。
第2ないし第4のモデルは、第1および第2の実施の形態に係る方向性結合器1と同様に、グランド導体部23が積層体の内部に配置されたグランド用導体層によって構成された方向性結合器のモデルである。第2のモデルは、2層目の誘電体層のパターン形成面にグランド用導体層を形成し、3層目の誘電体層のパターン形成面に第1の線路21の第1の中央部分21Aと第2の線路22の第2の中央部分22Aを形成したモデルである。第2のモデルでは、積層方向Tにおける積層体の底面とグランド導体部23との間隔は40μmである。
第3のモデルは、3層目の誘電体層のパターン形成面にグランド用導体層を形成し、4層目の誘電体層のパターン形成面に第1の線路21の第1の中央部分21Aと第2の線路22の第2の中央部分22Aを形成したモデルである。第3のモデルでは、積層方向Tにおける積層体の底面とグランド導体部23との間隔は80μmである。
第4のモデルは、4層目の誘電体層のパターン形成面にグランド用導体層を形成し、5層目の誘電体層のパターン形成面に第1の線路21の第1の中央部分21Aと第2の線路22の第2の中央部分22Aを形成したモデルである。第4のモデルでは、積層方向Tにおける積層体の底面とグランド導体部23との間隔は120μmである。
シミュレーションでは、第1ないし第4のモデルの各々の使用周波数帯域が、24.25~29.5GHzとなるように設計した。
図22は、第1ないし第4のモデルの各々の方向性の周波数特性を示す特性図である。図22において、横軸は周波数、縦軸は方向性である。図22において、符号71は第1のモデルの方向性を示し、符号72は第2のモデルの方向性を示し、符号73は第3のモデルの方向性を示し、符号74は第4のモデルの方向性を示している。
第1の実施の形態で説明したように、使用周波数帯域が24.25~29.5GHzである場合、方向性を-d(dB)と表すと、dの値は、29.5GHzにおいて10以上の値であることが好ましい。図23は、第1ないし第4のモデルの各々の29.5GHzにおける方向性を示す特性図である。図23において横軸は積層方向Tにおける積層体の底面とグランド導体部23との間隔を示し、縦軸は方向性を示している。図23から、積層方向Tにおける積層体の底面とグランド導体部23との間隔は、0μm以上100μm以下の範囲内であることが好ましい。
なお、誘電体層の厚みの下限値は、10μmである。従って、図23から、積層方向Tにおける積層体の底面とグランド導体部23との間隔は、0μmか、あるいは10μm以上100μm以下の範囲内としてもよい。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。請求の範囲の要件を満たす限り、第1および第2の線路21,22の形状および配置は、各実施の形態に示した例に限られず、任意である。例えば、第1の線路21と第2の線路22は、対称な形状を有していなくてもよい。具体的には、第1の線路21と第2の線路22の一方は、その全体がX方向に平行な方向に延在する導体層によって構成されていてもよい。あるいは、第1の線路21と第2の線路22の一方の中央部分は、積層方向Tから見た概略の形状が凸形状であり、他方の中央部分は、積層方向Tから見た概略の形状が凹形状であってもよい。
また、第1および第2の線路21,22の少なくとも一方は、積層方向Tから見た概略の形状がアーチ状の曲線形状であってもよい。この場合、第1の線路21または第2の線路22の中央部分は、積層方向Tから見た全体形状が曲線形状であってもよい。あるいは、中央部分は、積層方向Tから見た形状が曲線形状の部分と直線形状の部分とを含んでいてもよい。
1…方向性結合器、11…第1の端子、12…第2の端子、13…第3の端子、14…第4の端子、15,16…グランド端子、21…第1の線路、21A…第1の中央部分、21B…第1の接続部分、21C…第2の接続部分、22…第2の線路、22A…第2の中央部分、22B…第3の接続部分、22C…第4の接続部分、23…グランド導体部、30…積層体、30A…上面、30B…底面、30C~30F…側面、31~38…誘電体層、321~324,331,332…導体層、325…グランド用導体層。

Claims (13)

  1. 第1の端子と、
    第2の端子と、
    第3の端子と、
    第4の端子と、
    前記第1の端子と前記第2の端子を接続する第1の線路と、
    前記第3の端子と前記第4の端子を接続する第2の線路と、
    グランドに接続されるグランド導体部と、
    前記第1ないし第4の端子、前記第1および第2の線路ならびに前記グランド導体部を一体化するための積層体とを備え、
    前記積層体は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含むと共に、前記複数の誘電体層および前記複数の導体層の積層方向の両端に位置する上面と底面を有し、
    前記第1の線路と前記第2の線路は、互いに電磁界結合するように、前記複数の導体層を用いて構成され、
    前記第1の線路は、前記第1の線路における長手方向の中央を含む第1の中央部分と、前記第1の中央部分と前記第1の端子とを接続する第1の接続部分と、前記第1の中央部分と前記第2の端子とを接続する第2の接続部分とを含み、
    前記第2の線路は、前記第2の線路における長手方向の中央を含む第2の中央部分と、前記第2の中央部分と前記第3の端子とを接続する第3の接続部分と、前記第2の中央部分と前記第4の端子とを接続する第4の接続部分とを含み、
    前記第2の中央部分、前記第3の接続部分および前記第4の接続部分は、それぞれ、前記積層方向に直交する第1の方向において、前記第1の中央部分、前記第1の接続部分および前記第2の接続部分に対向するように配置され、
    前記第1の中央部分と前記第2の中央部分は、前記積層方向について同じ位置に配置され、
    前記第1の方向における前記第1の接続部分と前記第3の接続部分の間隔と、前記第1の方向における前記第2の接続部分と前記第4の接続部分の間隔は、前記第1および第2の中央部分に近いほど小さく、
    前記第1および第2の接続部分の各々は、前記第1の線路の延在方向に直交する方向において前記第1の中央部分よりも幅が大きく且つ前記第1の線路の延在方向に長い形状を有する第1の幅広部を含み、
    前記第3および第4の接続部分の各々は、前記第2の線路の延在方向に直交する方向において前記第2の中央部分よりも幅が大きく且つ前記第2の線路の延在方向に長い形状を有する第2の幅広部を含み、
    前記グランド導体部は、前記第1および第2の中央部分よりも前記積層体の前記底面により近い位置であって、前記積層方向から見て前記第1および第2の中央部分と重なる位置に配置され、
    前記第1ないし第4の端子は、前記積層体の前記底面に配置されていることを特徴とする方向性結合器。
  2. 前記積層方向および前記第1の方向に直交し且つ前記第1の中央部分と前記第2の中央部分の間を通過するように延びる仮想の直線を想定したとき、前記第1の方向における前記第1の接続部分と前記仮想の直線の間隔と、前記第1の方向における前記第2の接続部分と前記仮想の直線の間隔は、前記第1の中央部分に近いほど小さいことを特徴とする請求項1記載の方向性結合器。
  3. 前記第1の方向における前記第3の接続部分と前記仮想の直線の間隔と、前記第1の方向における前記第4の接続部分と前記仮想の直線の間隔は、前記第2の中央部分に近いほど小さいことを特徴とする請求項2記載の方向性結合器。
  4. 前記積層体は、更に、前記積層体の内部に配置されたグランド用導体層を含み、
    前記グランド導体部は、前記グランド用導体層によって構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の方向性結合器。
  5. 前記第1ないし第4の接続部分の各々の少なくとも一部は、前記第1および第2の中央部分よりも前記積層体の前記底面により近い位置に配置されていることを特徴とする請求項4記載の方向性結合器。
  6. 前記第1ないし第4の接続部分の各々は、前記積層方向において互いに異なる位置に配置された複数の部分を含むことを特徴とする請求項5記載の方向性結合器。
  7. 更に、前記積層体の前記底面に配置されたグランド端子を備え、
    前記グランド導体部は、前記グランド端子によって構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の方向性結合器。
  8. 前記第1ないし第4の接続部分は、前記積層方向について前記第1および第2の中央部分と同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項7記載の方向性結合器。
  9. 前記積層方向における前記積層体の前記底面と前記グランド導体部との間隔は、0~100μmの範囲内であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の方向性結合器。
  10. 前記積層体は、更に、前記第1および第2の中央部分と容量性結合する調整用導体層を含むことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の方向性結合器。
  11. 第1の端子と、
    第2の端子と、
    第3の端子と、
    第4の端子と、
    前記第1の端子と前記第2の端子を接続する第1の線路と、
    前記第3の端子と前記第4の端子を接続する第2の線路と、
    グランドに接続されるグランド導体部と、
    前記第1ないし第4の端子、前記第1および第2の線路ならびに前記グランド導体部を一体化するための積層体とを備え、
    前記積層体は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含むと共に、前記複数の誘電体層および前記複数の導体層の積層方向の両端に位置する上面と底面を有し、
    前記第1の線路と前記第2の線路は、互いに電磁界結合するように、前記複数の導体層を用いて構成され、
    前記第1の線路は、前記第1の線路における長手方向の中央を含む第1の中央部分と、前記第1の中央部分と前記第1の端子とを接続する第1の接続部分と、前記第1の中央部分と前記第2の端子とを接続する第2の接続部分とを含み、
    前記第2の線路は、前記第2の線路における長手方向の中央を含む第2の中央部分と、前記第2の中央部分と前記第3の端子とを接続する第3の接続部分と、前記第2の中央部分と前記第4の端子とを接続する第4の接続部分とを含み、
    前記第2の中央部分、前記第3の接続部分および前記第4の接続部分は、それぞれ、前記積層方向に直交する第1の方向において、前記第1の中央部分、前記第1の接続部分および前記第2の接続部分に対向するように配置され、
    前記第1の中央部分と前記第2の中央部分は、前記積層方向について同じ位置に配置され、
    前記第1の方向における前記第1の接続部分と前記第3の接続部分の間隔と、前記第1の方向における前記第2の接続部分と前記第4の接続部分の間隔は、前記第1および第2の中央部分に近いほど小さく、
    前記グランド導体部は、前記第1および第2の中央部分よりも前記積層体の前記底面により近い位置であって、前記積層方向から見て前記第1および第2の中央部分と重なる位置に配置され、
    前記第1ないし第4の端子は、前記積層体の前記底面に配置され、
    前記積層体は、更に、前記積層体の内部に配置されたグランド用導体層を含み、
    前記グランド導体部は、前記グランド用導体層によって構成され、
    前記第1ないし第4の接続部分の各々の少なくとも一部は、前記第1および第2の中央部分よりも前記積層体の前記底面により近い位置に配置され、
    前記第1ないし第4の接続部分の各々は、前記積層方向において互いに異なる位置に配置された複数の部分を含むことを特徴とする方向性結合器。
  12. 第1の端子と、
    第2の端子と、
    第3の端子と、
    第4の端子と、
    前記第1の端子と前記第2の端子を接続する第1の線路と、
    前記第3の端子と前記第4の端子を接続する第2の線路と、
    グランドに接続されるグランド導体部と、
    前記第1ないし第4の端子、前記第1および第2の線路ならびに前記グランド導体部を一体化するための積層体とを備え、
    前記積層体は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含むと共に、前記複数の誘電体層および前記複数の導体層の積層方向の両端に位置する上面と底面を有し、
    前記第1の線路と前記第2の線路は、互いに電磁界結合するように、前記複数の導体層を用いて構成され、
    前記第1の線路は、前記第1の線路における長手方向の中央を含む第1の中央部分と、前記第1の中央部分と前記第1の端子とを接続する第1の接続部分と、前記第1の中央部分と前記第2の端子とを接続する第2の接続部分とを含み、
    前記第2の線路は、前記第2の線路における長手方向の中央を含む第2の中央部分と、前記第2の中央部分と前記第3の端子とを接続する第3の接続部分と、前記第2の中央部分と前記第4の端子とを接続する第4の接続部分とを含み、
    前記第2の中央部分、前記第3の接続部分および前記第4の接続部分は、それぞれ、前記積層方向に直交する第1の方向において、前記第1の中央部分、前記第1の接続部分および前記第2の接続部分に対向するように配置され、
    前記第1の中央部分と前記第2の中央部分は、前記積層方向について同じ位置に配置され、
    前記第1の方向における前記第1の接続部分と前記第3の接続部分の間隔と、前記第1の方向における前記第2の接続部分と前記第4の接続部分の間隔は、前記第1および第2の中央部分に近いほど小さく、
    前記グランド導体部は、前記第1および第2の中央部分よりも前記積層体の前記底面により近い位置であって、前記積層方向から見て前記第1および第2の中央部分と重なる位置に配置され、
    前記第1ないし第4の端子は、前記積層体の前記底面に配置され、
    前記積層方向における前記積層体の前記底面と前記グランド導体部との間隔は、0~100μmの範囲内であることを特徴とする方向性結合器。
  13. 第1の端子と、
    第2の端子と、
    第3の端子と、
    第4の端子と、
    前記第1の端子と前記第2の端子を接続する第1の線路と、
    前記第3の端子と前記第4の端子を接続する第2の線路と、
    グランドに接続されるグランド導体部と、
    前記第1ないし第4の端子、前記第1および第2の線路ならびに前記グランド導体部を一体化するための積層体とを備え、
    前記積層体は、積層された複数の誘電体層と複数の導体層とを含むと共に、前記複数の誘電体層および前記複数の導体層の積層方向の両端に位置する上面と底面を有し、
    前記第1の線路と前記第2の線路は、互いに電磁界結合するように、前記複数の導体層を用いて構成され、
    前記第1の線路は、前記第1の線路における長手方向の中央を含む第1の中央部分と、前記第1の中央部分と前記第1の端子とを接続する第1の接続部分と、前記第1の中央部分と前記第2の端子とを接続する第2の接続部分とを含み、
    前記第2の線路は、前記第2の線路における長手方向の中央を含む第2の中央部分と、前記第2の中央部分と前記第3の端子とを接続する第3の接続部分と、前記第2の中央部分と前記第4の端子とを接続する第4の接続部分とを含み、
    前記第2の中央部分、前記第3の接続部分および前記第4の接続部分は、それぞれ、前記積層方向に直交する第1の方向において、前記第1の中央部分、前記第1の接続部分および前記第2の接続部分に対向するように配置され、
    前記第1の中央部分と前記第2の中央部分は、前記積層方向について同じ位置に配置され、
    前記第1の方向における前記第1の接続部分と前記第3の接続部分の間隔と、前記第1の方向における前記第2の接続部分と前記第4の接続部分の間隔は、前記第1および第2の中央部分に近いほど小さく、
    前記グランド導体部は、前記第1および第2の中央部分よりも前記積層体の前記底面により近い位置であって、前記積層方向から見て前記第1および第2の中央部分と重なる位置に配置され、
    前記第1ないし第4の端子は、前記積層体の前記底面に配置され、
    前記積層体は、更に、前記第1および第2の中央部分と容量性結合する調整用導体層を含むことを特徴とする方向性結合器。
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