JP5523293B2 - 方向性結合器 - Google Patents

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Description

この発明は、マイクロ波帯で使用される方向性結合器に関するものである。
方向性結合器は、マイクロ波回路の信号の分配等の構成部品として、様々な周波数帯域で広く用いられている。
方向性結合器は、セラミックからなる誘電体基板と、誘電体基板の表面に形成された第1信号線導体、第2信号線導体、一対の第1入出力線路および一対の第2入出力線路と、誘電体基板の裏面に形成された接地導体とを備えている。
第1信号線導体および第2信号線導体は、それぞれ等しい長さおよび幅を有し、且つ互いに対向して所定の間隔をもって平行に配置されている。また、第1入出力線路は、それぞれ第1信号線導体の端部から延伸して形成されている。また、第2入出力線路は、それぞれ第2信号線導体の端部から延伸して形成されている。
このような方向性結合器において、動作中心周波数は、第1信号線導体および第2信号線導体の長さによって決定される。通常、第1信号線導体および第2信号線導体の長さは、所定の周波数における1/4波長に設定される。また、結合度は、第1信号線導体および第2信号線導体の幅、および第1信号線導体と第2信号線導体との間隔によって決定される。
ここで、第1信号線導体および第2信号線導体は、蒸着およびエッチング等の工程によって形成されるものなので、第1信号線導体と第2信号線導体との間隔には、工程に起因する製造限界がある。そのため、結合度に限界が生じるという問題があった。
このような問題を解決するために、1/4波長の平行な信号線導体を有する方向性結合器において、信号線導体に直列または並列に特性調整用のリアクタンス素子を接続した方向性結合器が提案されている。この方向性結合器によれば、上記制約にかかわらず結合度を増加させることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開昭56−62402号公報
しかし、特許文献1に開示された方向性結合器では、結合度を増加させるために、別の構成要素(リアクタンス素子)を信号線導体と直列または並列に接続する必要があるという問題がある。
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、別の構成要素を追加しない場合であっても、結合度を増加させることができる方向性結合器を得ることを目的とする。
この発明に係る方向性結合器は、接地導体と2本の信号線導体から構成される方向性結合器において、結合線路を形成する第1信号線導体および第2信号線導体の電気長を所定の中心周波数における1/4波長とし、上記第1信号線導体および上記第2信号線導体は、一定の距離で離間されるとともに、それぞれ長さ方向の中央に配置される所定の線路幅のサブ導体および該サブ導体の長さ方向の手前側と向う側に連結して配置される上記線路幅より広い2個のサブ導体から構成される。
この発明に係る方向性結合器は、結合線路を形成する第1信号線導体および第2信号線導体の所定の長さの線路だけ線路幅を狭くすることにより結合度を増加させることができるとともに、線路幅を狭くした線路以外は所定の線路幅であるので反射の劣化を防止でき、別の構成要素を追加しない場合であっても、結合度を増加させることができる効果がある。
この発明の実施の形態1に係る方向性結合器を示す平面図である。 図1に示した方向性結合器をA−A線に沿って切断した断面図である。 図1に示した方向性結合器をB−B線に沿って切断した断面図である。 図1に示した方向性結合器の等価回路図である。 図4のX=0:W=0.11mm、X=L/2:W1=0.05mm、X=L:W=0.05mmの場合の結合特性比較図である。 図4のX=0:W=0.11mm、X=L/2:W1=0.05mm、X=L:W=0.05mmの場合の反射特性比較図である。 図1に示す方向性結合器を理想線路で構成した場合の等価回路図である。 図7中のXの範囲を、0≦X/L≦1の範囲で変化させた場合の動作中心周波数における結合度と反射レベルのグラフである。 図4に示す方向性結合器のXの範囲を、0≦X/L≦1の範囲で変化させた場合の結合度と反射レベルのグラフである。 参考文献1に開示されている方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態1に係る2つの軸に対して対称性をもつ方向性結合器の平面図である。 この発明の実施の形態2に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態3に係る方向性結合器を示す平面図である。
以下、本発明の方向性結合器の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器を示す平面図である。また、図2は、図1に示した方向性結合器をA−A線に沿って切断した断面図である。また、図3は、図1に示した方向性結合器をB−B線に沿って切断した断面図である。
図1、2において、厚さHのアルミナなどのセラミックの誘電体基板1の一方の面(以下、表面と称す)には、第1信号線導体2および第2信号線導体3が、隙間Sだけ離間して平行に形成されている。第1信号線導体2および第2信号線導体3の形状は、中央線11に対して線対称であり、導体長さはL、導体厚さはTである。
そして、第1信号線導体2および第2信号線導体3は、それぞれ導体長さ方向(以下、長さ方向と称す)につながった3つのサブ導体2a、2b、2c、3a、3b、3cから構成されている。そして、長さ方向の中央のサブ導体2b、3bの線路幅W1は、長さ方向の両側のサブ導体2a、2c、3a、3cの線路幅Wより狭い。この中央のサブ導体2b、3bの長さはXである。
第1信号線導体2の線路幅は、両側のサブ導体2a、2cのときはWであるが、中央のサブ導体2bに移るとステップ状にW1に変化する。また、第2信号線導体3の線路幅は、両側のサブ導体3a、3cのときはWであるが、中央のサブ導体3bに移るとステップ状にW1に変化する。このように第1信号線導体2及び第2信号線導体3の線路幅が変化することを線路幅が一部で狭くすると言う。
そして、第1信号線導体2の3つのサブ導体2a、2b、2cの中央線11に平行で近い方の辺は、同一線上にあり、第2信号線導体3の3つのサブ導体3a、3b、3cの中央線11に平行で近い方の辺も、同一線上にある。一方、第1信号線導体2の両側のサブ導体2a、2cの中央線11に平行で遠い方の辺は、中央線11から(W+S/2)だけ離れ中央線11と平行な線上にあるのに対して、中央のサブ導体2bの中央線11に平行で遠い方の辺は、中央線11から(W1+S/2)だけ離れ中央線11と平行な線上にある。
また、第2信号線導体3の両側のサブ導体3a、3cの中央線11に平行で遠い方の辺は、中央線11から(W+S/2)だけ離れ中央線11と平行な線上にあるのに対して、中央のサブ導体3bの中央線11に平行で遠い方の辺は、中央線11から(W1+S/2)だけ離れ中央線11と平行な線上にある。
このように、第1信号線導体2と第2信号線導体3の対向する辺はそれぞれ直線であり、2つの線分が折り曲がってつながってはいない(これをステップがないと称す)のに対し、第1信号線導体2と第2信号線導体3の中央線11に対して遠い辺はそれぞれ5つの線分が折り曲がって構成され、隣の線分とは90°折り曲がってつながっている(これをステップがあると称す)。
第1信号線導体2および第2信号線導体3から結合線路4が構成されている。また、第1信号線導体2および第2信号線導体3は、一般的にマイクロストリップ線路と称される。
また、誘電体基板1の表面には、第1信号線導体2の両端部からそれぞれ延伸して第1入出力線路5、6が形成され、第2信号線導体3の両端部からそれぞれ延伸して第2入出力線路7、8がそれぞれ形成されている。誘電体基板1の他方の面(裏面)には、接地導体9が形成されている。
図4は、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器の等価回路である。
図4において、端子1〜端子4は、入出力端子を示している。
ここで、図1に示す方向性結合器において、誘電体基板1の厚さH、誘電率εr、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の両側のサブ導体2a、2c、3a、3cの線路幅W、中央のサブ導体2b、3bの線路幅W1、間隔Sおよび導体厚さTの組み合わせを、例えばアルミナ基板を用いた場合、(H,εr,W,W1,S,T)=(0.38mm,9.8,0.11mm,0.05mm,30μm,3μm)とする。
また、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の信号線導体長Lは、電気長90度(1/4波長)とし、動作中心周波数10.375GHzにおいては、L=3mm程度となる。
尚、この条件のアルミナ基板における間隔Sの製造限界は30μmである。
図5に、中央のサブ導体2b、3bの導体長Xを0とした場合の結合特性(端子1から端子2への電力特性)を曲線5aで示し、中央のサブ導体2b、3bの導体長XをL/2とし、中央のサブ導体2b、3bの線路幅W1を0.05mmとした場合の結合特性を曲線5bで示し、中央のサブ導体2b、3bの導体長XをLとし、中央のサブ導体2b、3bのW1を0.05mmとした場合の結合特性を曲線5cで示す。
図6に、中央のサブ導体2b、3bの導体長Xを0とした場合の端子1で観測される反射特性を曲線6aで示し、中央のサブ導体2b、3bの導体長XをL/2とし、中央のサブ導体2b、3bの線路幅W1を0.05mmとした場合の反射特性を曲線6bで示し、中央のサブ導体の導体長XをLとし、中央のサブ導体2b、3bの線路幅W1を0.05mmとした場合の反射特性を曲線6cで示す。
尚、この結合線路の線路幅Wの部分の偶モードインピーダンスZeは約116Ωであり、奇モードインピーダンスZoは約37Ωである。
この結合線路と入出力端子と整合をとるために、入出力端子のインピーダンスを偶モードインピーダンスZeと奇モードインピーダンスZoの相乗平均である66Ωとして、曲線5a、5b、5c、6a、6b、6cを導出している。
曲線5bを曲線5bと比較すると明らかなように、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の線路幅を一部狭くすることで結合度は増加し、動作中心周波数においては−5.2dBの結合度が−4.7dBとなり、約0.5dB程度増加している。
また、曲線5cを曲線5bと比較すると明らかなように、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の線路幅を一部狭くする線路長XがL/2の場合とLの場合の結合度の増加は、概ね同じである。
曲線6bを曲線6cと比較すると明らかなように、動作中心周波数近辺においては、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の線路幅を一部狭くすることで反射が改善している。
すなわち、曲線5a、5b、5c、6a、6b、6cから明らかなように、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の線路幅を線路長L/2の線路で狭くした場合、反射を大きく劣化させることなく結合度を上昇させる効果が確認できる。
また、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の線路長L/2程度の線路の線路幅を、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の残りの部分の線路の線路幅Wより小さい線路幅W1にして狭くした場合、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の線路幅を全体として狭くした場合と同等の結合度増加効果が得られる。
しかし、第1信号線導体2及び第2信号線導体3の線路幅を全体として狭くした場合、反射特性が劣化してしまうことが確認できる。
第1信号線導体2と第2信号線導体3との間の間隔である結合線路間隔を一定とし、結合線路の線路幅を一部狭くすることで結合度が増加する原理は、結合線路の線路幅を狭くすると、結合線路の偶モードインピーダンスZeに大きく影響して大きくし、一方、結合線路の奇モードインピーダンスZoへの影響は偶モードインピーダンスZeへの影響ほど大きくないため、偶モードインピーダンスZeと奇モードインピーダンスZoの差が大きくなり、結合度が増加するためであると考えられる。
例えば、結合線路の結合線路間隔を30μmとして一定にし、結合線路の線路幅Wを0.11mmとしたときの偶モードインピーダンスZeは約116Ωであり、奇モードインピーダンスZoは約37Ωである。
一方、結合線路の結合線路間隔を30μmとして一定にし、結合線路の線路幅W1を0.05mmとしたときの偶モードインピーダンスZxeは約167Ωであり、奇モードインピーダンスZxoは約47Ωである。尚、線路幅を狭くした場合の偶モードインピーダンスをZxeとし、奇モードインピーダンスをZxoと別に表現する。
図7は、図1に示す方向性結合器を理想線路で構成した等価回路である。図中において、Lは電気長90度に相当する線路長である。
図8は、図7のXを0からLの間で変化した場合の動作中心周波数における反射レベル(RL)と結合度(Coupling)を示すグラフである。結合度を曲線8aで示し、反射レベルを曲線8bで示す。
曲線8a、8bから明らかなように、概ねXがL/2以上の範囲において結合度はほぼ一定し最大値を示し、反射レベルは増加傾向を示す。即ち、結合度に関しては、XがL/2とLとではほぼ等しく、最大であることが確認される。
因って、反射を大きく劣化させることなく結合度を上昇させる効果が有効なXは、概ねL/2の近傍である。
次に、実際のマイクロストリップ線路で構成した方向性結合器においてXを0からLの間で変化させて動作中心周波数における反射レベル(RL)と結合度(Coupling)を測定した。図9にそのときの結合度を曲線9aで示し、反射レベルを曲線9bで示す。
曲線9a、9bから明らかなように、今回検討した例では、理想線路で構成された方向性結合器と同様に、概ねXがL/2以上の範囲で結合度がほぼ変化なく最大値を示し、反射レベルは劣化する。即ち、結合度に関しては、XがL/2とLとではほぼ等しく、最大であることが確認される。
因って、反射を大きく劣化させることなく結合度を上昇させる効果が有効なXは、概ねL/2の近傍である。
また、この反射を大きく劣化させることなく結合度を上昇させる効果が有効なXの範囲の詳細は、tan(X/2)<Zxe/(Zxe+Ze)の関係を満足する範囲であることを経験的に導出している。尚、Zxeは結合線路幅を狭くした結合部の偶モードインピーダンス、 Zeは結合線路幅を狭くしない結合部の偶モードインピーダンスである。
結合線路間隔が製造限界にあり、結合度増加のために線路間隔を狭められない場合に、結合線路幅を結合線路全長(電気長90度)に亘って狭くし、偶モードインピーダンスZeを増加させて結合度を増加させる手法が考えられるが、同時に偶モードインピーダンスZeと奇モードインピーダンスZoの相乗平均である結合線路の特性インピーダンスが変化するために、入出力端子のインピーダンスと不整合が生じ、結合線路と入出力端子間に整合回路を挿入する必要があり、この手法は大型化する課題がある。
この発明の実施の形態1に係る方向性結合器は、入出力端子と接続される結合線路部分の結合線路幅を狭くせずに、結合線路全長に亘って線路幅を狭くした場合と同等の結合度増加効果を得ることが可能であるため、結合線路の特性インピーダンスと入出力端子のインピーダンスと同じにでき、整合回路が不要で小型化する効果がある。
ところで、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器の発明特定事項のうち、結合線路を3つのサブ導体から構成することが特開平9−246818号公報(以下、参考文献1と称す)に開示されています。参考文献1には、結合部の長さを、中心周波数の波長の4分の1とし、各結合部をほぼ同じ長さの3段の区分にわけて、互いに対応する区分同士の離間距離を、他の区分同士の距離よりも狭くすることが開示されています。但し、参考文献1には結合度を上昇させることは示唆されていない。
そこで、参考文献1に開示されている方向性結合器とこの発明の実施の形態1に係る方向性結合器とを結合度に関して比較する。図10に参考文献1に開示されている方向性結合器を示す。尚、図10のC−C断面は図2と同じである。
基板条件を同じにし、間隔Sを製造限界とし、図1に示す方向性結合器の結合度を、図10に示す方向性結合器の結合度と比較すると、結合線路間隔が狭い範囲は図1の方が長いため、本発明に関わる方向性結合器の方が、結合度を上昇させる効果が優れることは容易に類推できる。すなわち、参考文献1に開示されている方向性結合器は、結合線路間隔が一定でなく、両端の結合線路間隔は製造限界である間隔Sより広くなるため、疎結合化すると考えられる。
尚、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器は、マイクロストリップ線路で構成する側結合型であるが、他の線路で構成されるような場合にも適用できる。
例えば、上下の地導体間に誘電体を充填し、その誘電体中に信号線導体が存在する、トリプレート結合線路で構成する広辺結合型の場合にも適用できる。
また、上下の地導体間に誘電体基板で支持された信号線導体が存在する、サスペンデッド・ストリップ結合線路で構成する場合にも適用できる。
また、信号線導体の上下左右の4面を地導体で囲った方形同軸線路で構成する場合にも適用できる。
また、本実施の形態1においては、構造の対称性については述べていないが、図11に示すように、2つの軸10、11において対称性をもつ場合にも適用できる。この場合は、非対称構造より反射特性やアイソレーション特性が良好になるという効果がある。
この発明の実施の形態1に係る方向性結合器は、結合線路を構成する信号線導体の線路間隔を一定にし、線路幅を一部狭くすることで、結合度を増加させる効果があり、結合線路を構成する信号線導体の間隔を狭めることなく、また製造限界による結合度の限界以上であっても所望の結合度を有することができる。
また、結合線路の特性インピーダンスを入出力端子のインピーダンスと同じにできるため、整合回路が不要で小型化する効果がある。
また、結合線路間隔を製造限界より広く設定しても所望の結合度が得られるため、製造誤差に強い効果がある(ロバスト性)。
実施の形態2.
図12は、この発明の実施の形態2に係る方向性結合器の構成を示す図である。
この発明の実施の形態2に係る方向性結合器は、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器の第1信号線導体2及び第2信号線導体3の対向する辺側から複数のスリット12を設けたことが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記し説明を省略する。
マイクロストリップ線路で形成される結合線路で構成される方向性結合器は、偶モードと奇モードの位相速度が異なることに起因する偶モードと奇モードの通過位相差により、方向性が劣化する課題がある。
そこでマイクロストリップ線路の対向する側から幅方向にスリットを設けて奇モードの経路長を長くすることで、偶モードと奇モードの通過位相を揃えて方向性を改善させる手法が、F.C. de Ronde、「WIDE−BAND HIGH DIRECTIVITY IN MIC PROXIMITY COUPLERS BY PLANAR MEANS」、IEEE MTT−S Int. Symp.Dig.、1980、May、pp.480−482(以下、参考文献2と称す)に開示されています。
しかし、結合線路の内側にスリットを設けると結合度が減少する課題がある。そこで、この発明の実施の形態2に係る方向性結合器のように、結合線路幅を一部狭くすることで結合度の上昇が可能なために、結合線路の内側にスリットを設けることによる結合度の減少を補償できる効果がある。
以上のように、実施の形態2によれば、方向性改善のために設けたスリットに起因する結合度の減少を補償する効果があり、結合度を減少させることなく方向性の良好な方向性結合器を得ることができる効果がある。
実施の形態3.
図13は、この発明の実施の形態3に係る方向性結合器の構成を示す図である。
この発明の実施の形態2に係る方向性結合器では、全てのサブ導体2a、2b、2c、3a、3b、3cにスリット12を設けているが、この発明の実施の形態3に係る方向性結合器では、線路幅の広いサブ導体2a、2c、3a、3cにスリット12を設け、線路幅の狭いサブ導体2b、3bにはスリットを設けていない。
この発明の実施の形態3に係る方向性結合器では、サブ導体2b、3bの線路幅を製造限界まで狭くしており、且つ、結合線路間隔Sも製造限界まで狭くしている。このようにすることにより結合度が限界まで増加させることができる。一方、線路幅を狭くする余地があるサブ導体2a、2c、3a、3cに線路幅を狭くすると同じスリットを形成することができるので、偶モードと奇モードの通過位相を調整することができる。
このように線路幅を狭くする余地があるサブ導体2a、2c、3a、3cだけにスリット12を設けることにより、偶モードと奇モードの通過位相調整と結合度増加の両方の効果を得ることが可能となる。
1 誘電体基板、2 第1信号線導体、2a、2b、2c サブ導体、3 第2信号線導体、3a、3b、3c サブ導体、4 結合線路、5、6、7、8 入出力線路、9 接地導体、10 軸、11 中央線、12 スリット。

Claims (9)

  1. 接地導体と2本の信号線導体から構成される方向性結合器において、
    結合線路を形成する第1信号線導体および第2信号線導体の電気長を所定の中心周波数における1/4波長とし、
    上記第1信号線導体および上記第2信号線導体は、一定の距離で離間されるとともに、それぞれ長さ方向の中央に配置される所定の線路幅のサブ導体および該サブ導体の長さ方向の手前側と向う側に連結して配置される上記線路幅より広い2個のサブ導体から構成されることを特徴とする方向性結合器。
  2. 上記所定の線路幅のサブ導体の偶モードインピーダンスZxeおよび上記所定の線路幅より広い線路幅のサブ導体の偶モードインピーダンスZeであるとき、上記所定の線路幅のサブ導体の電気長Xは、tan(X/2)<Zxe/(Zxe+Ze)の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載の方向性結合器。
  3. 上記第1信号線導体および上記第2信号線導体は誘電体基板上に形成されるとともに、中央線に対して線対称であり、
    上記第1信号線導体と第2信号線導体はそれぞれ上記中央線に直交する線に対して線対称であることを特徴とする請求項1または2に記載の方向性結合器。
  4. 上記結合線路は、マイクロストリップ結合線路で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方向性結合器。
  5. 上記結合線路は、トリプレート結合線路で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方向性結合器。
  6. 上記結合線路は、サスペンデッド・ストリップ結合線路で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方向性結合器。
  7. 上記結合線路は、方形同軸線路で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方向性結合器。
  8. 上記第1信号線導体および上記第2信号線導体は、それぞれ対向する側からスリットが設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の方向性結合器。
  9. 上記所定の線路幅より広い線路幅のサブ導体は、それぞれ対向する側からスリットが設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の方向性結合器。
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