JP7443021B2 - 運転曲線作成装置、運転支援装置、運転制御装置および運転曲線作成方法 - Google Patents

運転曲線作成装置、運転支援装置、運転制御装置および運転曲線作成方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、運転曲線作成装置、運転支援装置、運転制御装置および運転曲線作成方法に関する。
列車の消費電力量を低減する方法として、車両の軽量化や空気抵抗の低減、効率の高いモータの導入、惰行を活用した運転等が挙げられる。本発明では、車両やモータを変更することなく消費電力量を低減する方法として、惰行を活用した運転に着目する。
列車の運転状態として、力行(列車を加速させる方向に駆動力をかけている状態)、ブレーキ(列車を減速させる方向に制動力をかけている状態)、惰行(列車に動力をかけていない状態)の3つがある。
力行時に、駆動力をかけるためにモータに供給したエネルギーは、すべてを運動エネルギーに変換することはできず、その一部は熱として失われる。また、ブレーキ時に、制動力をかけるためにモータを発電機として動作させ、運動エネルギーを吸収して電気エネルギーに変換する際(回生ブレーキ時)も、運動エネルギーの一部は熱として失われる。
このような状況に対し、惰行を上手く活用することで、熱として失われるエネルギーを減少させ、消費電力量を低減することができる。具体的には、下り勾配において、駆動力をかけずに惰行で加速したり、ブレーキをかける前に惰行で減速したりすることで、力行やブレーキ時の不要なエネルギー変換を回避し、熱として失われるエネルギーを低減する。
惰行を活用した運転によって消費電力量の低減を図るため、列車の運転曲線を作成して検討する。運転曲線は、駅出発から次駅到着までの、列車位置に対する速度や時間を示したものであり、路線の速度制限や勾配、車両性能等を考慮して作成する。
運転曲線を作成することで、惰行する区間や惰行の長さが異なる運転の走行時間や消費電力量を算出できる。運転曲線作成時に、惰行する区間や惰行の長さを調整することで、列車ダイヤで定められた走行時間を遵守しつつ消費電力量の小さい運転曲線(以下、省エネ運転曲線と称する)を得ることができる。
特許第6315811号公報
省エネ運転曲線を作成するためには、惰行する区間と惰行の長さを適切に調整する必要がある。例えば、惰行し得る区間の中から惰行区間の候補を選定して惰行に変更し、運転曲線全体の走行時間が許容時間以内なら惰行を確定する。また、許容時間以内でなければキャンセルし、新たな惰行区間候補を選定して惰行に変更する。このように許容時間の評価を繰り返すことで、条件に合致した運転曲線を得る(特許文献1)。しかし、この手法では、走行距離が長く、惰行区間候補の数が多くなると、演算時間が長くなる可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、省エネ運転曲線を短時間で作成できる運転曲線作成装置、運転支援装置、運転制御装置および運転曲線作成方法を提供することである。
実施形態の運転曲線作成装置は、列車の走行範囲と目標走行時間を設定する走行条件設定部と、前記走行範囲における前記列車の走行シミュレーションを実行して運転曲線を作成する走行シミュレーション実行部と、前記走行範囲についての前記走行シミュレーションの結果から得た前記列車の走行時間に応じて、前記走行シミュレーション実行時の惰行に関するパラメータを調整するパラメータ調整部と、を備える。前記パラメータ調整部は、前記走行シミュレーションの結果から得た前記列車の走行時間が前記目標走行時間に近くなるように前記パラメータを調整する。また、前記パラメータを、前記走行シミュレーションにおける前記列車の位置に対する速度に応じて調整する。
図1は、第1実施形態の運転曲線作成装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態の運転曲線作成装置による処理の一例を示すフローチャートである。 図3Aは、比較例(従来技術)における運転曲線例を示すグラフである。 図3Bは、第1実施形態の運転曲線作成装置で作成した運転曲線例を示すグラフである。 図4Aは、比較例(従来技術)における運転曲線の第1例を示すグラフである。 図4Bは、比較例(従来技術)における運転曲線の第2例を示すグラフである。 図4Cは、第1実施形態の運転曲線作成装置で作成した運転曲線例を示すグラフである。 図5は、第1実施形態による運転曲線作成において、惰行量算出時の速度の累乗の指数を変えた場合の消費電力量変化の一例を示す図である。 図6は、第2実施形態に係る運転支援装置の構成例を示すブロック図である。 図7は、第3実施形態に係る運転制御装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態(第1実施形態~第3実施形態)について、図面を参照して説明する。まず、実施形態の理解を助けるために、背景技術についてあらためて説明する。
省エネ運転曲線の作成方法として、組み合わせ最適化手法によるものが知られている。所定時間毎にあらゆるノッチ指令の組み合わせを想定して多数の走行シミュレーションを行い、走行時間が目標走行時間に近く、かつ最も消費電力量が小さいものを選択する。しかし、走行距離が長くなるにつれて組み合わせの数が指数関数的に増大し、解を得るのに膨大な時間がかかってしまう場合がある。
一方、最速運転曲線を基準とし、惰行を付加することで省エネ運転曲線を作成する方法が知られている。複数のブレーキ開始点付近に、一律で惰行を付加していき、走行時間を調整しつつ消費電力量の低減を図る。シミュレーションケース数が少なくて済むため、走行距離が長い場合でも比較的短時間で運転曲線を作成できる。しかし、低速域と高速域に同様な量の惰行を付加すると、消費電力量の低減効果が不十分となる場合がある。
これに対し、上述の特許文献1の方法では、惰行に変更し得る区間の中から惰行区間の候補を選定して惰行に変更し、運転曲線全体の走行時間が許容時間以内なら惰行を確定する。また、許容時間以内でなければキャンセルし、新たな惰行区間候補を選定して惰行に変更する。このように許容時間の評価を繰り返すことで、条件に合致した運転曲線を得る。しかし、走行距離が長く、惰行区間候補の数が多くなると、演算時間が長くなる可能性がある。
そこで、以下では、列車の走行距離が長い場合であっても、省エネ運転曲線を短時間で作成できる方法について説明する。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の運転曲線作成装置100の構成例を示すブロック図である。運転曲線作成装置100は、データ入出力部1、演算部2、記憶部3を備える。なお、運転曲線作成装置100は、ユーザインターフェース(キーボード、マウス、タッチパネル等)や通信インタフェース等も備えるが、説明を簡潔にするために、それらの図示や説明を省略する。
データ入出力部1は、運転曲線作成に必要な列車ダイヤ情報(発着駅や発着時刻等)を入力として受け、演算部2に出力する。また、演算部2が作成した運転曲線を、運転支援や運転制御等の目的のために外部へ出力する。
記憶部3は、車両性能(列車の重量、力行特性、ブレーキ特性等)や路線情報(勾配、曲線、制限速度、駅位置等)を保持した車両性能・路線情報データベース31を備える。
演算部2は、走行条件設定部21、走行シミュレーション実行部22、パラメータ調整部23を備え、走行範囲の設定、シミュレーション実行による運転曲線作成、シミュレーション実行時のパラメータの調整等を行う。
走行条件設定部21は、列車の走行範囲と目標走行時間を設定する。具体的には、走行条件設定部21は、列車ダイヤの発着駅情報に基づいて車両性能・路線情報データベース31を参照し、走行範囲である出発駅位置と到着駅位置を設定する。また、発着時刻を用いて目標走行時間を設定する。
なお、運転曲線作成装置100に対して、列車ダイヤ情報の代わりに、出発駅位置、到着駅位置、目標走行時間等の情報を直接入力してもよい。また、路線全体の始発駅から終着駅までのすべての運転曲線を一括して作成してもよい。
走行シミュレーション実行部22は、走行範囲における列車の走行シミュレーションを実行して運転曲線を作成する。具体的には、走行条件設定部21で設定した走行範囲について、パラメータ調整部23で調整したパラメータを用い、車両性能・路線情報データベース31を参照して運転曲線を作成する。
パラメータ調整部23は、走行シミュレーション実行部22が走行シミュレーション実行時に用いる惰行に関するパラメータを調整し、列車の走行時間が目標走行時間に近くなるようにする。
惰行に関するパラメータは、例えば、惰行を付加する区間での惰行による速度低下量である。区間毎のパラメータ設定の詳細については後述する。
次に、図2を参照して、第1実施形態の運転曲線作成装置100による処理について説明する。図2は、第1実施形態の運転曲線作成装置100による処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、走行条件設定部21は、列車の走行範囲と目標走行時間を設定する。走行範囲は、出発駅位置から到着駅位置までであり、列車ダイヤの出発駅出発時刻と到着駅到着時刻との差が目標走行時間となる。
次に、ステップS2において、パラメータ調整部23は、走行シミュレーションの実行時に用いる惰行に関するパラメータ(惰行による速度低下量)を調整する。具体的には、走行シミュレーション実行部22による走行シミュレーションの結果から得た列車の走行時間が目標走行時間よりも短い場合、惰行が増加する方向にパラメータを調整する。これにより、次回の走行シミュレーションでは走行時間が延びる方向となる。
次に、ステップS3において、走行シミュレーション実行部22は、パラメータ調整部23で調整した惰行に関するパラメータを用い、車両性能・路線情報データベース31を参照し、走行範囲における列車の走行シミュレーションを実行して運転曲線を作成する。
なお、パラメータ(惰行による速度低下量)は、パラメータ調整部23で調整した値を基準とし、走行シミュレーションにおける列車位置に対する速度の累乗(例えば速度の3乗または4乗)に比例した値を、惰行を付加する区間毎に設定する。したがって、走行範囲の中で、速度の高い区間では惰行が多く、速度が低い区間では惰行が少なくなる。
次に、ステップ4において、ステップS3で作成した運転曲線の走行時間が目標走行時間に合致するか否かを判定し、Yesの場合は処理を終了し、Noの場合はステップS2に戻る。
シミュレーション結果から得た列車の走行時間と目標走行時間の差が所定の範囲内となった場合に、両者が合致したと判定し(ステップS4でYes)、処理を終了する。
ステップS4でYesの場合、目標走行時間に合致した運転曲線を省エネ運転曲線として採用し、データ入出力部1に出力する。データ入出力部1は、採用した省エネ運転曲線データを外部に出力する。これ以降の処理については、第2実施形態、第3実施形態で説明する。
本実施形態で作成した運転曲線例と比較例(従来技術)の形状の違いについて説明する。図3Aは、比較例(従来技術)における運転曲線例を示すグラフである。図3Bは、第1実施形態の運転曲線作成装置100で作成した運転曲線例を示すグラフである。いずれも到着駅付近を拡大して表示したものである。
図3Aの運転曲線1では、(A1)~(A3)で示すように、3箇所に惰行を付加している。
(A1)高速域で、惰行による速度低下量8km/h
(A2)中速域で、惰行による速度低下量8km/h
(A3)低速域で、惰行による速度低下量8km/h
高速域、中速域、低速域のいずれも、惰行による速度低下量を同一とし、惰行を徐々に増加させた結果、一律8km/hの条件で走行時間が目標走行時間と合致した。
一方、図3Bの運転曲線2の作成において、走行シミュレーション実行部22は、パラメータ調整部23で調整した惰行による速度低下量を基準とし、走行シミュレーションにおける列車位置の速度に応じて、惰行による速度低下量を設定した。具体的には、惰行による速度低下量を、以下の式(1)に基づき、当該区間の速度の4乗に比例するように設定した。
惰行による速度低下量=惰行による速度低下量の基準値
×(当該区間の制限速度の4乗)/
(全区間で最も高い制限速度の4乗) …式(1)
ここで、惰行による速度低下量の基準値は、パラメータ調整部23で調整した値を示す。惰行を徐々に増加させた結果、惰行による速度低下量の基準値が22km/hの条件で走行時間が目標走行時間と合致した。
この時の区間毎の惰行による速度低下量の算出状況を以下に示す。なお、図3A、図3Bの例では、全区間で最も高い制限速度は120km/hである。
惰行による速度低下量の基準値が22km/hの場合、制限速度120km/h区間(高速域)の惰行による速度低下量は、22km/h×(120^4)/(120^4)=22km/hとなる(B1)。なお、「120^4」は「120の4乗」を意味する。
同様に、制限速度70km/h区間(中速域)の惰行による速度低下量は、22km/h×(70^4)/(120^4)≒2.5km/hとなる(B2)。
同様に、制限速度30km/h区間(低速域)の惰行による速度低下量は、22km/h×(30^4)/(120^4)≒0.1km/hとなる。
図3Aと図3Bを比較すると、図3Bの運転曲線2では、図3Aの運転曲線1と比べて、高速域の惰行が長く、低速域の惰行が短い。
次に、本実施形態で作成した運転曲線例と比較例(従来技術)の消費電力量の違いについて説明する。図4Aは、比較例(従来技術)における運転曲線の第1例を示すグラフである。図4Bは、比較例(従来技術)における運転曲線の第2例を示すグラフである。図4Cは、第1実施形態の運転曲線作成装置100で作成した運転曲線例を示すグラフである。図4A~図4Cは、惰行を付加しない場合(図4A)と、惰行による速度低下量を速度によらず一律に設定した場合(図4B)と、惰行による速度低下量を区間の速度に応じて設定した場合(図4C)の運転曲線であり、走行時間はすべて同じである。
図4Bの運転曲線12は、図3Aの運転曲線1の出発駅から到着駅までの全体を示している。消費電力量は、144kWhである。
図4Cの運転曲線13は、図3Bの運転曲線2の出発駅から到着駅までの全体を示している。消費電力量は、139.5kWhである。
図4Aの運転曲線11は、惰行を付加せず、走行速度の調整のみで同じ走行時間となるようにした場合である。消費電力量は、145kWhである。
惰行を付加していない図4Aの運転曲線11に対する、惰行を付加した図4Bの運転曲線12の消費電力量低減率は約0.7%((1-144/145)×100)であった。一方、惰行を付加していない図4Aの運転曲線11に対する、第1実施形態の運転曲線作成装置100で作成した、速度に応じて惰行を付加した図4Cの運転曲線13の消費電力量低減率は約3.8%((1-139.5/145)×100)であった。
図4Bの運転曲線12では、制限速度30km/hの低速域でも、高速域と同様な惰行量を設定しているため、低速域の惰行だけで走行時間が延びてしまい、消費電力量低減効果の高い高速域での惰行が短くなっている。これに対し、図4Cの運転曲線13では、速度に応じた惰行量とすることで、高速域での惰行が長くなり、全体として消費電力量の低減効果が大きくなったと考えられる。
次に、図5を参照して、惰行による速度低減量算出時の速度の累乗の指数と消費電力量の関係について説明する。図5は、第1実施形態による運転曲線作成において、惰行による速度低減量算出時の速度の累乗の指数を変えた場合の消費電力量変化の一例を示す図である。
惰行による速度低減量算出時の速度の累乗の指数を、0(速度によらず一律)、1、2、3、4、5と増加させると、速度の3乗と4乗の場合に消費電力量が最も小さくなった。速度の異なる惰行候補区間がある場合、このように高速域を優先して惰行量を大きくすることで消費電力量を低減することができる。
第1実施形態の運転曲線作成装置100により、走行シミュレーションにおける列車位置に対する速度の3乗または4乗に比例して惰行に関するパラメータを調整することで、消費電力量低減効果の高い高速区間に優先して惰行を付加することができる。
惰行区間候補のうち、どの区間で惰行を多くすれば運転曲線全体として消費電力量が小さくなるかを、試行錯誤で評価する必要がないため、シミュレーションのケース数を少なくできる。したがって、走行距離が長く、惰行区間候補が多い場合であっても、省エネ運転曲線を短時間で作成できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図6を参照して説明する。図6は、第2実施形態に係る運転支援装置201の構成例を示すブロック図である。第2実施形態は、運転曲線作成装置100を備える運転支援装置201を車上に設置し、運転士が、運転曲線作成装置100で作成した省エネ運転曲線に従って運転できるように支援するものである。
運転支援装置201は、上記の運転曲線作成装置100に加え、運転支援情報作成部60、運転支援情報表示部70、列車ダイヤ情報受信部40、速度位置情報受信部50を備える。
運転曲線作成装置100の構成と動作は、第1実施形態と同様である。したがって、ここでは、運転曲線作成装置100についての説明は省略する。
なお、運転支援装置201は、速度位置情報受信部50から現在の列車の速度と位置を取得しており、出発駅から到着駅までの運転曲線だけでなく、現在の列車位置から到着駅までの運転曲線の作成を行う。
運転支援情報作成部60は、運転曲線作成装置100が作成した運転曲線と、現在の列車の速度と位置に基づいて、運転支援情報を作成する。運転支援情報は、目標速度や目標運転操作等である。例えば、現在の列車の位置に対する運転曲線上の速度を目標速度とする。また、目標速度と現在の列車速度に基づき、列車の速度を目標速度に近づけるための目標運転操作(力行、惰行、ブレーキ操作)を決定する。作成した運転支援情報は運転支援情報表示部70に出力される。
運転支援情報表示部70は、運転支援情報作成部60で作成した運転支援情報を運転士に提示する。運転士は、運転支援情報表示部70が提示した運転支援情報に基づいて、力行ハンドル510やブレーキハンドル520の操作を行い、運転曲線作成装置100で作成された運転曲線に従った列車の運転を行う。なお、車両に搭載されたモニタ装置の表示器(提示部の一例)に運転支援情報を表示してもよい。また、運転士への運転支援情報の提示は、音声指示等であってもよい。
列車ダイヤ情報受信部40は、運転支援装置201を搭載した列車の列車ダイヤ情報を取得する。列車ダイヤ情報は、例えば、運転士が乗務する行路の駅や発着時刻を記録したICカードを携帯し、当該情報を車両に転送している場合、車上のモニタ装置300等から取得できる。また、運転支援装置201に、列車ダイヤ情報の記憶部(図示せず)および列車ダイヤ情報入力インタフェース(図示せず)を持たせ、列車ダイヤ情報を取り込むようにしてもよい。また、走行する駅間と当該駅間の走行時間が一律で決まっている場合は、時刻ベースの列車ダイヤ情報ではなく、走行する駅間と当該駅間の走行時間を列車ダイヤ情報として記録してもよい。
速度位置情報受信部50は、列車の速度と位置を取得する。列車の速度と位置は、通常、車上の速度位置算出装置やモニタ装置で算出しており、当該装置から取得できる。列車の速度は、例えば、列車に備わる速度発電機(図示せず)等の情報に基づいて算出している。列車の位置は、例えば、駅停車時に当該駅のキロ程に設定するとともに、速度発電機(図示せず)等の情報に基づいて移動距離を算出し、キロ程に移動距離を加算して求めている。
なお、運転支援装置201を車上の装置と接続せず、単独で動作させる場合、GNSS(Global Navigation Satellite System)情報に基づいて列車の速度と位置を算出する機能を、速度位置情報受信部50に持たせてもよい。
また、運転支援装置201は、専用のハードウェア装置のほか、一般的なコンピュータ装置等によっても構成することができる。一般的なコンピュータ装置を用いた場合、上記各部の処理機能は、このコンピュータ装置に備わるCPU、表示装置、記憶装置、この記憶装置に格納されCPUにより実行される制御プログラム、および入出力インタフェースによる機能として実現される。
運転支援装置201は、列車ダイヤ情報受信部40および速度位置情報受信部50を有しており、運転曲線作成装置100は、時々刻々変化する列車の速度と位置および時刻に応じて、省エネ運転曲線を車上でリアルタイムに作成する。また、運転支援情報作成部60と運転支援情報表示部70を有しており、運転士が省エネ運転曲線に従って運転できるように、運転支援情報、すなわち、目標速度や、列車速度を目標速度に近づけるための目標運転操作を運転士に提示する。運転士は、提示された運転支援情報に基づいて力行ハンドル510やブレーキハンドル520を操作することにより上記省エネ運転曲線に従った運転を行うことができる。
このように、第2実施形態によれば、運転曲線作成装置100を備えた運転支援装置201を用いることで、時々刻々変化する列車の速度と位置に応じて、省エネ運転曲線を車上でリアルタイムに作成でき、当該省エネ運転曲線に従った運転、すなわち、列車ダイヤを遵守しつつ消費電力量を低減できる運転を運転士の運転操作により実現することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図7を参照して説明する。図7は、第3実施形態に係る運転制御装置202の構成例を示すブロック図である。第3実施形態は、運転曲線作成装置100を備える運転制御装置202を車上に設置し、運転曲線作成装置100の作成した省エネ運転曲線に従った自動運転を行うものである。
運転制御装置202は、上記の運転曲線作成装置100に加え、運転制御情報作成部80、自動制御部90、列車ダイヤ情報受信部40、速度位置情報受信部50を備える。
運転曲線作成装置100の構成と動作は、第1実施形態と同様であり、列車ダイヤ情報受信部40、および速度位置情報受信部50の構成と動作は、第2実施形態と同様である。本実施形態は、第2実施形態の運転支援装置201に対し、運転支援情報作成部60および運転支援情報表示部70の代わりに、運転制御情報作成部80および自動制御部90を設けたものである。以下において、第1実施形態および第2実施形態と共通する部分については、その説明を省略する。
運転制御情報作成部80は、運転曲線作成装置100が作成した運転曲線と、列車の速度および位置に基づいて、運転制御情報を作成する。運転制御情報は、駆動制動制御装置500への制御指令である。例えば、現在の列車位置に対応する運転曲線上の速度を目標速度とし、列車の速度を目標速度に近づけるための目標制御指令(力行ノッチ、惰行、ブレーキノッチ指令)を決定する。決定した制御指令を運転制御情報として自動制御部90に出力する。
自動制御部90は、運転制御情報作成部80で作成した運転制御情報、すなわち制御指令を駆動制動制御装置500に出力し、列車の自動運転を行う。駆動制動制御装置500は、自動制御部90からの制御指令に従い、列車の力行およびブレーキ動作を制御する。
運転制御装置202は、専用のハードウェア装置のほか、一般的なコンピュータ装置等によっても構成することができる。一般的なコンピュータ装置を用いた場合、上記各部の処理機能は、このコンピュータ装置に備わるCPU、記憶装置、この記憶装置に格納されCPUにより実行される制御プログラム、および入出力インタフェースによる機能として実現される。
運転制御装置202は、列車ダイヤ情報受信部40および速度位置情報受信部50を有しており、運転曲線作成装置100は、時々刻々変化する列車の速度と位置および時刻に応じて、省エネ運転曲線を車上でリアルタイムに作成する。また、運転制御情報作成部80および自動制御部90を有しており、省エネ運転曲線に従った自動運転を行うための制御指令である運転制御情報を作成し、直接、駆動制動制御装置500に出力する。駆動制動制御装置500は、制御指令に従って列車の力行およびブレーキ動作を制御することで、省エネ運転、すなわち列車ダイヤを遵守しつつ消費電力量を低減できる運転を、自動で行うことができる。
このように、第3実施形態によれば、運転曲線作成装置100を備えた運転制御装置202を用いることで、時々刻々変化する列車の速度と位置に応じて、省エネ運転曲線を車上でリアルタイムに作成でき、当該運転曲線に従った自動運転を行うことができる。このため、運転士による操作の遅れや操作ミスの影響が小さくなり、省エネ運転、すなわち、列車ダイヤを遵守しつつ消費電力量を低減できる運転を、より確実に実現できる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、惰行に関するパラメータは、惰行による速度低下量に限定されず、ほかに、惰行による走行距離や、惰行開始地点等であってもよい。
1…データ入出力部、2…演算部、3…記憶部、21…走行条件設定部、22…走行シミュレーション実行部、23…パラメータ調整部、31…車両性能・路線情報データベース、100…運転曲線作成装置。

Claims (5)

  1. 列車の走行範囲と目標走行時間を設定する走行条件設定部と、
    前記走行範囲における前記列車の走行シミュレーションを実行して運転曲線を作成する走行シミュレーション実行部と、
    前記走行範囲について前記走行シミュレーションの結果から得た前記列車の走行時間に応じて、前記走行シミュレーション実行時の惰行に関するパラメータを調整するパラメータ調整部と、を備え、
    前記パラメータ調整部は、前記走行シミュレーションの結果から得た列車の走行時間が前記目標走行時間に近くなるように前記パラメータを調整するとともに、前記パラメータを、前記走行シミュレーションにおける前記列車の位置に対する速度に応じて調整
    前記パラメータは、前記走行範囲における惰行を付加する区間での惰行による速度低下量であり、
    前記パラメータ調整部は、前記走行シミュレーションにおける前記列車の位置に対する速度の所定の累乗に比例するように前記パラメータを調整する、運転曲線作成装置。
  2. 前記パラメータ調整部は、前記走行シミュレーションにおける前記列車の位置に対する速度の3乗または4乗に比例するように前記パラメータを調整する、請求項に記載の運転曲線作成装置。
  3. 請求項1に記載の運転曲線作成装置と、
    前記運転曲線と、現在の列車の速度と位置に基づいて、目標運転操作の情報を含む運転支援情報を作成する運転支援情報作成部と、
    前記運転支援情報を提示する提示部と、
    を備える運転支援装置。
  4. 請求項1に記載の運転曲線作成装置と、
    前記運転曲線と、現在の列車の速度と位置に基づいて、前記列車への制御指令を含む運転制御情報を作成する運転制御情報作成部と、
    前記運転制御情報に基づいて、前記列車の走行の自動制御を行う自動制御部と、
    を備える運転制御装置。
  5. 列車の走行範囲と目標走行時間を設定する走行条件設定工程と、
    前記走行範囲における前記列車の走行シミュレーションを実行して運転曲線を作成する走行シミュレーション実行工程と、
    前記走行範囲について前記走行シミュレーションの結果から得た前記列車の走行時間に応じて、前記走行シミュレーション実行時の惰行に関するパラメータを調整するパラメータ調整工程と、を備え、
    前記パラメータ調整工程は、前記走行シミュレーションの結果から得た列車の走行時間が前記目標走行時間に近くなるように前記パラメータを調整するとともに、前記パラメータを、前記走行シミュレーションにおける前記列車の位置に対する速度に応じて調整
    前記パラメータは、前記走行範囲における惰行を付加する区間での惰行による速度低下量であり、
    前記パラメータ調整工程は、前記走行シミュレーションにおける前記列車の位置に対する速度の所定の累乗に比例するように前記パラメータを調整する、運転曲線作成方法。
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