JP7442021B2 - 蒸気弁の計測方法及び蒸気弁の計測装置 - Google Patents

蒸気弁の計測方法及び蒸気弁の計測装置 Download PDF

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Description

本開示は、蒸気弁の計測方法及び蒸気弁の計測装置に関する。
本願は、2022年2月1日に日本国特許庁に出願された特願2022-014366号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
例えば蒸気タービンを用いる発電システムでは、負荷変化に応じて蒸気タービンを駆動するために供給する蒸気量を調整したり、異常発生時に蒸気タービンへの蒸気供給を停止するための蒸気弁が用いられる。蒸気弁は、典型的には、開口部を有する弁座と、弁座の開口部に対向して設けられた弁体を弁座に接離する方向に移動させる弁棒と、弁棒を摺動自在に支持する円筒状の支持部材と、を備えて構成される(例えば特許文献1参照)。
特開2014-70513号公報
このような構成を有する蒸気弁では、蒸気による弁体の回転やガタツキ等による摩耗が生じる。しかし、蒸気タービンの蒸気弁では、高温高圧容器内に摩耗発生部分が収められていることが多く、蒸気タービンの運転を継続したまま、又は、蒸気弁の分解をせずに摩耗の進行状況を計測することが困難である。
本開示の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑みて、蒸気弁の摩耗の進行状況を比較的容易に確認できる蒸気弁の計測方法及び蒸気弁の計測装置を提供することを目的とする。
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁の計測方法は、
蒸気が流れる蒸気流路、及び前記蒸気流路の途中に設けられ、開口部を有する弁座を有する弁本体と、
軸線が延びる軸線方向に延在し、前記軸線方向に進退可能な弁棒、前記弁棒の先端部のうち、前記弁棒の先端に設けられた子弁、及び前記弁棒の先端部のうち、前記先端よりも前記弁棒の基端側に位置する部分が挿入される貫通部を含み、前記弁座に当接されることで前記蒸気流路を閉じ、前記子弁が開いた際に前記蒸気が流入する貫通孔が形成された親弁を有する止め弁と、
前記弁棒を駆動するアクチュエータと、
を備える蒸気弁の計測方法であって、
前記親弁及び前記子弁の全閉状態から前記アクチュエータで前記弁棒を駆動して前記子弁を開く際の前記弁棒の加速度を測定するステップと、
測定した前記弁棒の加速度に基づいて前記子弁が全開となるタイミングを検出するステップと、
基準位置から前記子弁が全開となる位置までの前記弁棒の移動量を算出するステップと、
を備える。
(2)本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁の計測装置は、
蒸気が流れる蒸気流路、及び前記蒸気流路の途中に設けられ、開口部を有する弁座を有する弁本体と、
軸線が延びる軸線方向に延在し、前記軸線方向に進退可能な弁棒、前記弁棒の先端部のうち、前記弁棒の先端に設けられた子弁、及び前記弁棒の先端部のうち、前記先端よりも前記弁棒の基端側に位置する部分が挿入される貫通部を含み、前記弁座に当接されることで前記蒸気流路を閉じ、前記子弁が開いた際に前記蒸気が流入する貫通孔が形成された親弁を有する止め弁と、
前記弁棒を駆動するアクチュエータと、
を備える蒸気弁の計測装置であって、
前記弁棒の加速度を測定するための加速度センサと、
前記加速度センサが測定した前記弁棒の加速度に基づいて前記子弁が全開となるタイミングを検出する第1検出部と、
基準位置から前記子弁が全開となる位置までの前記弁棒の移動量を算出する算出部と、
を備える。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、蒸気弁の摩耗の進行状況を比較的容易に確認できる蒸気弁の計測方法及び蒸気弁の計測装置を提供できる。
一実施形態に係る発電システムの概略構成図である。 一実施形態に係る蒸気弁の構成を、子弁及び親弁の両方が閉状態になった状態で示す断面図である。 図2の領域Aの拡大図である。 図3Aに示す蒸気弁において親弁が閉状態のまま子弁が先に開状態になった様子を示す模式図である。 幾つかの実施形態に係る制御装置の機能ブロック図である。 第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法における処理の手順を示すフローチャートである。 横軸に弁棒の移動量をとったときのひずみセンサによる弁棒ひずみの計測結果、及び、加速度センサによる弁棒加速度の計測結果を表すグラフである。 推定子弁ストロークの推移の一例を表すグラフである。 第2実施形態に係る蒸気弁の計測方法を実施するための装置構成を示す図である。 第2実施形態に係る蒸気弁の計測方法における処理の手順を示すフローチャートである。 図2の領域Bの拡大図である。 図2の領域Bの拡大図である。 第3実施形態に係る蒸気弁の計測方法を実施するための装置構成を示す図である。 第3実施形態に係る蒸気弁の計測方法における処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る蒸気弁の計測方法を実施するための装置構成を示す図である。 第4実施形態に係る蒸気弁の計測方法における処理の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
(発電システムの全体構成)
本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁の計測方法及び蒸気弁の計測装置が適用される蒸気弁14が用いられた発電システム1について説明する。図1は一実施形態に係る発電システム1の概略構成図である。発電システム1は、蒸気タービン10と、ボイラ11と、発電機26とを備える。
蒸気タービン10はボイラ11で生成された蒸気によって駆動されるタービンである。蒸気タービン10は第1蒸気供給配管12を介してボイラ11に接続されており、ボイラ11で燃料を燃焼することで生成された高圧の蒸気が供給されることで駆動される。第1蒸気供給配管12には、蒸気タービン10に供給される蒸気の流量を調整するための蒸気弁14が設けられる。蒸気弁14の構成は後に詳述するが、加減弁43、及び、止め弁45を含んで構成される。
本実施形態では、蒸気タービン10として多段式タービンが例示されており、蒸気タービン10は、蒸気の流路に対して上流側から高圧蒸気タービン31、中圧蒸気タービン32、及び、低圧蒸気タービン33を含む。高圧蒸気タービン31は第1蒸気供給配管12から供給された蒸気(ボイラ11で生成された高圧の蒸気)によって駆動される。高圧蒸気タービン31で仕事を終えた蒸気は、第2蒸気供給配管16を介して中圧蒸気タービン32に供給される。第2蒸気供給配管16には、再熱器18が設けられる。
中圧蒸気タービン32は第2蒸気供給配管16から供給された蒸気(高圧蒸気タービン31で仕事を終えた蒸気)によって駆動される。中圧蒸気タービン32で仕事を終えた蒸気は、第3蒸気供給配管25を介して低圧蒸気タービン33に供給される。低圧蒸気タービン33は第3蒸気供給配管25から供給された蒸気(中圧蒸気タービン32で仕事を終えた蒸気)によって駆動される。
蒸気タービン10を構成する各タービン(高圧蒸気タービン31、中圧蒸気タービン32、及び、低圧蒸気タービン33)は共通の回転軸35を有する。回転軸35には発電機26が連結されており、各タービンが回転することで発電機26が駆動され、発電が行われる。
(第1実施形態に係る蒸気弁14の構成)
続いて蒸気弁14の一実施形態に係る構成について、図2乃至図4Bを参照して説明する。図2は一実施形態に係る蒸気弁14の構成を、子弁62及び親弁64の両方が閉状態になった状態で示す断面図であり、図3Aは図2の領域Aの拡大図であり、図3Bは図3Aに示す蒸気弁14において親弁64が閉状態のまま子弁62が先に開状態になった様子を示す模式図である。
尚、図2乃至図3Bにおいて、O1は止め弁45を構成する弁棒61の軸線であり、O2は加減弁43を構成する弁棒55の軸線である。軸線O1,O2が延びる方向(以下、「軸線方向Z」という)は、例えば略鉛直方向である。
図2に示すように、一実施形態に係る蒸気弁14は、弁本体41、加減弁43、止め弁45、及び、アクチュエータ46A,46Bを備える。弁本体41は、流路区画部47、及び、弁座48を有する。流路区画部47は、蒸気流路52を区画するとともに、加減弁43の一部(先端側)、及び、止め弁45の一部(先端側)を収容する。蒸気流路52は、入口部52A、及び、出口部52Bを有する。入口部52Aは、第1蒸気供給配管12の一方側を介してボイラ11に接続され、ボイラ11で生成された高圧の蒸気が導入される。出口部52Bは、第1蒸気供給配管12の他方側を介して、高圧蒸気タービン31に接続される。第1蒸気供給配管12を介したボイラ11から高圧蒸気タービン31への蒸気供給量は、第1蒸気供給配管12に設けられた蒸気弁14において、止め弁45が開いた状態において加減弁43の開度を制御することにより、調節可能である。
なお、一実施形態に係る蒸気弁14では、アクチュエータ46A,46Bは圧油によって駆動可能な油圧アクチュエータである。
流路区画部47は、第1ガイド部材47A、及び、第2ガイド部材47Bを含む。第1ガイド部材47Aは、加減弁43を構成する弁棒55のうち、蒸気流路52に露出されていない部分の外周面を覆うように設けられる。第1ガイド部材47Aは、弁棒55を軸線方向Zに案内するガイドとして機能する。第2ガイド部材47Bは、止め弁45を構成する棒状部61Bの外周面を覆うように設けられている。第2ガイド部材47Bは、弁棒61を軸線方向Zに案内するガイドとして機能する。
弁座48は、蒸気流路52の途中に位置する流路区画部47に設けられる。弁座48は、軸線O1を中心とするリング形状を有しており、弁座48の軸線が軸線O1と一致するように構成される。弁座48は、蒸気流路52に露出された弁座面48aを有する。弁座面48aは、例えば、湾曲面である。弁座面48aには、止め弁45を構成する親弁64、及び、加減弁43を構成する加減弁本体56の先端56Aがそれぞれ当接可能である。
(加減弁43)
加減弁43は、蒸気の流れ方向において、止め弁45が配置された位置よりも上流側に配置される。加減弁43は、弁棒55、及び、加減弁本体56を有する。弁棒55は、軸線方向Zに延びており、先端側が蒸気流路52に配置される。弁棒55の軸線O1は、止め弁45の弁棒55の軸線O2と一致するように構成される。弁棒55は、軸線方向Zに移動可能である。
加減弁本体56は、弁棒55の先端側に設けられる。加減弁本体56のうち、弁座48側に位置する部分は筒形状を有しており、弁座48の弁座面48aに当接可能な先端56Aを有する。このような構成を有する加減弁43は、アクチュエータ46Aによって弁棒55を軸線方向Zに沿って移動させることで、加減弁本体56の先端56Aと弁座48との間隔を制御することにより、蒸気タービン10の負荷に応じて、高圧蒸気タービン31に供給される高圧の蒸気の流量を調整する機能を有する。
(止め弁45)
止め弁45は、加減弁43の内側に配置される。止め弁45は、弁棒61、子弁62、及び親弁64を含んで構成される。
弁棒61は、軸線方向Zに延在しており、先端部61A、及び、棒状部61Bを有する。先端部61Aは子弁62を固定するための子弁62と係合可能な形状を有する。棒状部61Bは軸線方向Zに沿って延在する。棒状部61Bの基端部は、アクチュエータクロスヘッド49を介してアクチュエータ46Bに接続されている。このように先端部61A及び棒状部61Bを有する弁棒61は一体に構成されており、軸線方向Zに進退可能である。
図3Aに示すように、子弁62は、当接部621を有する。一実施形態に係る蒸気弁14では、子弁62が弁棒61の先端部61Aに対して固定されている。
当接部621は、子弁62の外周部を構成している。当接部621は、斜め下方に延びており、軸線方向Zから見てリング状に構成される。子弁62が閉じた状態(図2及び図3Aに示す状態)では、当接部621は、親弁64を構成する親弁本体71に形成された弁座面71aに当接される。この状態では、高圧の蒸気が流れる蒸気流路52から貫通孔71Bの入口71Baが隔離された状態となるため、貫通孔71Bには、高圧の蒸気が流れない。
蒸気弁14では加減弁43による蒸気の流量調整を行う際には、加減弁43を開く前に、止め弁45が開かれる。このとき止め弁45では、図2及び図3Aに示すように、子弁62及び親弁64がともに閉じられた状態から、図3Bに示すように、親弁64に先駆けて子弁62が開かれる(親弁64は閉じたままである)。このとき、子弁62の当接部621は弁座面71aから離れることにより、子弁62と親弁64との間に隙間が形成されるため、貫通孔71Bの入口71Baに高圧の蒸気が流入する。貫通孔71Bの入口71Baに流入した高圧の蒸気は、貫通孔71Bの出口71Bbから蒸気流路52に導出される。これにより、親弁64の上下流側間の差圧が軽減され、続く親弁64の開動作が容易となる。
親弁64は、弁棒61に挿入された状態で、子弁62と棒状部61Bとの間に配置されている。親弁64は、親弁本体71を有する。親弁本体71は、縦断面視した状態において略V字形状を有する。親弁本体71は、貫通部71Aと、弁座面71aと、当接面71bと、複数の貫通孔71Bと、を有する。
貫通部71Aは、親弁本体71の中央部を軸線方向Zに貫通するように形成されている。貫通部71Aは、例えば円柱状の穴であり、内周面71cにより区画されている。貫通部71Aには、弁棒61の先端部61Aが挿通されている。なお、貫通部71Aには、不図示のブッシュが配置されていてもよい。
内周面71cは、弁棒61の先端部61Aが軸線方向Zに移動可能な状態で、弁棒61の外周面と接触している。
なお、弁棒61は、親弁本体71の内周面71cで外周面を覆われた領域において、弁棒61の先端側から基端側に向かうにつれて弁棒61の外径を拡径させる弁棒傾斜面619を有する。弁棒傾斜面619は、円錐状の傾斜面である。
親弁本体71は、図3Bに示すように弁棒61の弁棒傾斜面619と当接可能な当接面711を有する。当接面711は、先端側から基端側に向かうにつれて当接面711の内径を拡径させるように形成された円錐面である。
弁座面71aは、子弁62側(弁棒61の先端側)に配置された曲面である。弁座面71aのうち、複数の貫通孔71Bの入口71Baよりも弁棒60の軸線O1を中心とする径方向外側に位置する面には、子弁62が閉じられた際に(図2及び図3Aを参照)、子弁62の当接部621が当接されるようになっている。
当接面71bは、弁棒61の基端側に配置された曲面である。親弁64が全閉された状態において、当接面71bの外周部は、弁座48の弁座面48aに当接される。この状態では、弁座48の下流側には高圧の蒸気が流れない。一方、親弁64が開いた状態では、当接面71bと弁座面48aとが離間して、当接面71bと弁座面48aとの間に隙間が形成されるため、弁座48の下流側には加減弁43の開度に応じた高圧の蒸気が流れる。
複数の貫通孔71Bは、弁座面71aから当接面71bに到達するように、親弁本体71を貫通して形成されている。複数の貫通孔71Bは、親弁本体71の周方向に配置されている。貫通孔71Bは、入口71Baと、出口71Bbと、を有する。入口71Baは、当接部62Bと弁座面71aとの当接位置よりも弁棒60の軸線O1を中心とする径方向内側に位置する弁座面71aに形成されている。図3Bに示すように親弁64に先行して子弁62が開いて、子弁62と親弁64との間に隙間が形成されると、入口71Baを介して、貫通孔71Bに高圧の蒸気が流入する。
出口71Bbは、入口71Baの形成位置より軸線O1の径方向外側に位置する当接面71bに形成されている。出口71Bbは、弁座48の下流側に位置する蒸気流路52と連通している。本実施形態の貫通孔71Bは、入口71Baから出口71Bbに向かう方向に傾斜している。
(蒸気弁14の止め弁45の動作について)
一実施形態に係る蒸気弁14では、止め弁45は次のように動作する。
蒸気弁14では加減弁43による蒸気の流量調整を行う際には、加減弁43を開く前に、止め弁45が開かれる。
(全閉時)
図2及び図3Aに示すように止め弁45の全閉時には、弁棒61は、不図示の閉鎖バネの付勢力によって基端側に向かって付勢されている。そのため、弁棒61に固定された子弁62の当接部621が弁座面71aを基端側に向かって押圧する。これにより親弁64は、子弁62の当接部621と弁座48の弁座面48aとによって挟まれた状態となっている。よって、止め弁45の全閉時には、親弁64及び子弁62が閉じられた状態となっている。
子弁が閉じられた状態では、上述したように高圧の蒸気が流れる蒸気流路52から貫通孔71Bの入口71Baが隔離された状態となるため、貫通孔71Bには、高圧の蒸気が流れない。
図3Aに示すように止め弁45の全閉時には、弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711とは、軸線方向Zに離間している。
(全閉状態から止め弁45が開き始めた場合)
図2及び図3Aに示した止め弁45の全閉状態からアクチュエータ46Bによって弁棒61が先端側に向かって駆動されて始めた状態では、親弁64を閉じたまま、図3Bに示すように親弁本体71の弁座面71aと子弁62の当接部621とが離間する。そのため、弁座面71aと当接部621との隙間から貫通孔71Bの入口71Baに高圧の蒸気が流入する。上述したように、貫通孔71Bの入口71Baに流入した高圧の蒸気は、貫通孔71Bの出口71Bbから蒸気流路52に導出される。これにより、親弁64の上下流側間の差圧が軽減され、続く親弁64の開動作が容易となる。
(止め弁45が開き始めから全開状態に至るまで)
上述した止め弁45の開き始めの状態からさらにアクチュエータ46Bによって弁棒61が先端側に向かって駆動されると、図3Bに示すように弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711とが当接する。そのため、アクチュエータ46Bによって弁棒61が先端側に向かってさらに駆動されると、親弁本体71が先端側へ移動し、弁座48の弁座面48aから離れる。
アクチュエータ46Bによって第2弁棒162が先端側に向かってさらに駆動されると、止め弁45は全開状態となる。
(閉動作時)
止め弁45を閉じる場合、アクチュエータ46Bによって弁棒61が基端側に向かって駆動されると、親弁64及び子弁62は、弁棒61とともに基端側に向かって移動する。
そして、親弁本体71が弁座48の弁座面48aに当接することで親弁64が閉じられる。
親弁64が閉じられた後もアクチュエータ46Bによって弁棒61が基端側に向かって駆動されることで、弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711とが離間する。そして、図3Aに示すように親弁本体71の弁座面71aと子弁62の当接部621とが当接することで子弁62が閉じられる。
後述する幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法が適用される蒸気弁14は、上述したように、弁本体41と、止め弁45と、弁棒61を駆動するアクチュエータ46Bと、を備える。弁本体41は、蒸気が流れる蒸気流路52、及び蒸気流路52の途中に設けられ、開口部を有する弁座48を有する。止め弁45は、軸線O1,O2が延びる軸線方向Zに延在し、軸線方向Zに進退可能な弁棒61、弁棒61の先端部61Aのうち、弁棒61の先端に設けられた子弁62、及び弁棒61の先端部61Aのうち、先端よりも弁棒61の基端側に位置する部分が挿入される貫通部71Aを含み、弁座48に当接されることで蒸気流路52を閉じ、子弁62が開いた際に蒸気が流入する貫通孔71Bが形成された親弁64を有する。
(蒸気弁14の摩耗について)
一実施形態の蒸気弁14では、例えば止め弁45において、止め弁45の開閉を行う度に弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711とが当接と離間を繰り返す。そのため、止め弁45の開閉回数が増えるにつれて、弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711との摩耗が進行する。
しかし、例えば弁棒61の弁棒傾斜面619及び親弁本体71の当接面711は、高圧容器である弁ケーシング(弁本体41)の内部に収容されているため、従来は、蒸気タービン10を停止して蒸気弁14を分解しなければ摩耗の進行状況を把握することができなかった。
ここで、例えば上述した弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711との摩耗が進行すると、止め弁45の全閉時における弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711との軸線方向Zの距離が増加する。そのため、弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711との摩耗が進行すると、図3Aに示すような止め弁45の全閉時から図3Bに示すような弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711とが当接して子弁62が全開となるまでの弁棒61の移動量が増加する。
そこで、幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、弁棒61の基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を次のように算出することで、蒸気弁14の摩耗を把握するようにしている。
(第1実施形態)
図2では、第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法を実施するための装置構成を示している。
すなわち、第1実施形態に係る蒸気弁の計測装置100は、加速度センサ101と、ひずみセンサ103と、変位計105と、制御装置110とを備えている。
加速度センサ101は、弁棒61の加速度を計測するための加速度センサである。加速度センサ101は、例えば弁ケーシング(弁本体41)から外部に突出している弁棒61の基端部61Cに取り付けられている。
ひずみセンサ103は、例えば弁棒61のひずみを計測するためのひずみゲージである。ひずみセンサ103は、例えば弁棒61の基端部61Cに取り付けられている。
変位計105は、弁棒61の移動量(変位)を計測するための変位センサである。変位計105は、弁ケーシング(弁本体41)の外部に配置されており、例えば弁棒61の基端部61Cに取り付けられた変位計ターゲット105aまでの距離を測定する。
制御装置110は、各種演算処理を実行するプロセッサ111と、プロセッサ111によって処理される各種データを非一時的または一時的に記憶するメモリ113とを備える。プロセッサ111は、CPU、GPU、MPU、DSP、これら以外の各種演算装置、又はこれらの組み合わせなどによって実現される。メモリ113は、ROM、RAM、フラッシュメモリ、またはこれらの組み合わせなどによって実現される。
図4は、幾つかの実施形態に係る制御装置110の機能ブロック図である。
幾つかの実施形態に係る制御装置110は、機能ブロックとして、第1検出部121と、第2検出部122と、算出部123と、評価部124とを備えている。これらの各機能ブロックは、プロセッサ111がメモリ113に格納されているプログラムを実行することで実現される。
図5は、第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法における処理の手順を示すフローチャートである。なお、図5に示す処理は、プロセッサ111がメモリ113に格納されているプログラムを実行することで実行される。
なお、第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、弁棒61の基準位置を子弁62を開く際に子弁62の当接部621と弁座48の弁座面48aとが離間し始める子弁62の開き始めにおける弁棒61の位置とする。
第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、子弁62の開き始めのタイミングを弁棒61のひずみの測定結果から検出する。
第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、子弁62が全開となるタイミングを弁棒61の加速度の測定結果から検出する。
第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、変位計105によって弁棒61の移動量を測定する。
制御装置110は、ひずみセンサ103による弁棒ひずみの計測を開始する(ステップS1)とともに、加速度センサ101による弁棒加速度の計測を開始する(ステップS2)。
また、制御装置110は、変位計105による変位計ターゲット105aまでの距離、すなわち弁棒61の移動量の測定を開始する(ステップS3)。
図6は、横軸に弁棒61の移動量をとったときのひずみセンサ103による弁棒ひずみの計測結果、及び、加速度センサ101による弁棒加速度の計測結果を表すグラフである。
制御装置110の第2検出部122は、変位計105による弁棒ひずみの計測結果に基づいて、子弁62の開き始めのタイミングを検出する(ステップS4)。
子弁62が開き始める直前には、子弁62に作用する高圧の蒸気の圧力に抗して子弁62を開こうとするため、弁棒61には、比較的大きな圧縮力が作用する。そのため、弁棒61には比較的大きな圧縮ひずみが発生する。
子弁62が開き始めると、上述したように弁座面71aと当接部621との隙間から貫通孔71Bの入口71Baに高圧の蒸気が流入して貫通孔71Bの出口71Bbから蒸気流路52に導出されるので、子弁62に作用する蒸気の圧力が低下する。そのため、弁棒61の圧縮ひずみは徐々に減少する。
したがって、図6で弁棒61のひずみを表すグラフ線g1において、弁棒61の圧縮ひずみが急に減少し始めた地点S1が子弁62の開き始めである。
制御装置110の第1検出部121は、加速度センサ101による弁棒加速度の計測結果に基づいて、子弁62が全開となるタイミングを検出する(ステップS5)。
子弁62が全開となるタイミングでは、上述したように、図3Bに示すように弁棒61の弁棒傾斜面619と親弁本体71の当接面711とが当接する。そのため、図6で弁棒61の加速度を表すグラフ線g2において、比較的明瞭なピークP1が現れる。このピークP1が現れたところが子弁62が全開になったところである。
制御装置110の算出部123は、図6で弁棒61のひずみを表すグラフ線g1における地点S1に対応する弁棒61のストローク量(位置)と、図6で弁棒61の加速度を表すグラフ線g2におけるピークP1に対応する弁棒61のストローク量(位置)との差を、基準位置(子弁62の開き始めの位置)から子弁62が全開となる位置までの弁棒の移動量(子弁ストローク)として算出する。
図7は、上述のようにして算出した子弁ストローク(推定子弁ストローク)が蒸気タービン10の起動回数を追うごとにどのように変化するかを表した一例である。図7に示すように、推定子弁ストロークは、蒸気タービン10の起動回数を追うごとに漸増する。
制御装置110の評価部124は、推定子弁ストロークから蒸気弁14の摩耗量の評価をする。具体的には、例えば、評価部124は、推定子弁ストロークが予め定められた閾値を超えるか否かを判断し、推定子弁ストロークが該閾値を超えると判断した場合には、推定子弁ストロークが該閾値を超えたことを外部に報知するための報知信号を出力してもよい。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態に係る蒸気弁の計測方法を実施するための装置構成を示す図である。
第2実施形態に係る蒸気弁の計測装置100は、加速度センサ101と、変位計105と、制御装置110とを備えている。
なお、以下の説明では、第1実施形態に係る蒸気弁の計測装置100の構成と同様の構成については、第1実施形態に係る蒸気弁の計測装置100と同じ符号を付し、詳細な説明を省略することがある。
第2実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、第1実施形態と同様に、弁棒61の基準位置を子弁62を開く際に子弁62の当接部621と弁座48の弁座面48aとが離間し始める子弁62の開き始めにおける弁棒61の位置とする。
第2実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、子弁62の開き始めのタイミングを弁棒61のひずみの測定結果ではなく、弁棒61の加速度の測定結果から検出する。
第2実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、第1実施形態と同様に、子弁62が全開となるタイミングを弁棒61の加速度の測定結果から検出する。
第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、第1実施形態と同様に、変位計105によって弁棒61の移動量を測定する。
図9は、第2実施形態に係る蒸気弁の計測方法における処理の手順を示すフローチャートである。なお、図9に示す処理は、プロセッサ111がメモリ113に格納されているプログラムを実行することで実行される。
制御装置110は、加速度センサ101による弁棒加速度の計測を開始する(ステップS2)。
また、制御装置110は、変位計105による変位計ターゲット105aまでの距離、すなわち弁棒61の移動量の測定を開始する(ステップS3)。
制御装置110の第2検出部122は、加速度センサ101による弁棒加速度の計測結果に基づいて、子弁62の開き始めのタイミングを検出する(ステップS4)。
図10Aは、図2の領域Bの拡大図であり、止め弁45の全閉時における弁棒61の基端部61C及びアクチュエータクロスヘッド49の近傍を示した図である。
図10Bは、図2の領域Bの拡大図であり、止め弁45の全閉時からアクチュエータ46Bが駆動し始めた直後の弁棒61の基端部61C及びアクチュエータクロスヘッド49の近傍を示した図である。
図10A及び図10Bに示すように弁棒61の基端部61Cとアクチュエータクロスヘッド49との嵌合部分には、軸線方向Zに若干の隙間が存在している。そのため、止め弁45の全閉時からアクチュエータ46Bが駆動し始めると、弁棒61の基端部61Cにアクチュエータクロスヘッド49の先端側の面49aが衝突する。その際、弁棒61には衝突による衝撃が発生する。そのため、図6で弁棒61の加速度を表すグラフ線g2において、ピークP2が現れる。このピークP2が現れたところが子弁62の開き始めである。
制御装置110の第1検出部121は、加速度センサ101による弁棒加速度の計測結果に基づいて、子弁62が全開となるタイミングを検出する(ステップS5)。
制御装置110の算出部123は、グラフ線g2におけるピークP2に対応する弁棒61のストローク量(位置)と、グラフ線g2におけるピークP1に対応する弁棒61のストローク量(位置)との差を、基準位置(子弁62の開き始めの位置)から子弁62が全開となる位置までの弁棒の移動量(子弁ストローク)として算出する(ステップS6)。
制御装置110の評価部124は、上述したように、推定子弁ストロークから蒸気弁14の摩耗量の評価をする(ステップS6)。
(第3実施形態)
図11は、第3実施形態に係る蒸気弁の計測方法を実施するための装置構成を示す図である。
第3実施形態に係る蒸気弁の計測装置100は、加速度センサ101と、ひずみセンサ103と、制御装置110とを備えている。
なお、以下の説明では、第1実施形態に係る蒸気弁の計測装置100の構成と同様の構成については、第1実施形態に係る蒸気弁の計測装置100と同じ符号を付し、詳細な説明を省略することがある。
第3実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、第1実施形態と同様に、弁棒61の基準位置を子弁62を開く際に子弁62の当接部621と弁座48の弁座面48aとが離間し始める子弁62の開き始めにおける弁棒61の位置とする。
第3実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、第1実施形態と同様に、子弁62の開き始めのタイミングを弁棒61のひずみの測定結果から検出する。
第3実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、第1実施形態と同様に、子弁62が全開となるタイミングを弁棒61の加速度の測定結果から検出する。
第3実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、変位計105によって弁棒61の移動量を測定するのではなく、予め取得された弁開速度情報(弁棒61の移動速度)と経過時間から弁棒61の移動量を算出する。すなわち、第3実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、例えば予め実測して得られた弁棒61の移動速度か、アクチュエータ46Bの仕様とアクチュエータ46Bへの圧油の供給量とから推定されるアクチュエータ46Bの駆動速度に基づいて予め求めておいた弁棒61の移動速度等、予め取得された弁開速度情報に基づいて弁棒61の移動量を算出する。
図12は、第3実施形態に係る蒸気弁の計測方法における処理の手順を示すフローチャートである。なお、図12に示す処理は、プロセッサ111がメモリ113に格納されているプログラムを実行することで実行される。
制御装置110は、ひずみセンサ103による弁棒ひずみの計測を開始する(ステップS1)とともに、加速度センサ101による弁棒加速度の計測を開始する(ステップS2)。
また、制御装置110は、例えばメモリ113に格納されている弁開速度情報を読み込むとともにアクチュエータ46Bの駆動開始からの経過時間を計測する(ステップS7)。
制御装置110の第2検出部122は、変位計105による弁棒ひずみの計測結果に基づいて、子弁62の開き始めのタイミングを検出する(ステップS4)。
制御装置110の第1検出部121は、加速度センサ101による弁棒加速度の計測結果に基づいて、子弁62が全開となるタイミングを検出する(ステップS5)。
制御装置110の算出部123は、図6で弁棒61のひずみを表すグラフ線g1における地点S1に対応する弁棒61のストローク量(位置)を、予め取得された弁開速度情報と、アクチュエータ46Bの駆動開始からグラフ線g1における地点S1を検出するまでの経過時間とから算出する。
制御装置110の算出部123は、図6で弁棒61の加速度を表すグラフ線g2におけるピークP1に対応する弁棒61のストローク量(位置)を、予め取得された弁開速度情報と、アクチュエータ46Bの駆動開始からグラフ線g2におけるピークP1を検出するまでの経過時間とから算出する。
そして、制御装置110の算出部123は、グラフ線g1における地点S1に対応する弁棒61のストローク量(位置)と、グラフ線g2におけるピークP1に対応する弁棒61のストローク量(位置)との差を、基準位置(子弁62の開き始めの位置)から子弁62が全開となる位置までの弁棒の移動量(子弁ストローク)として算出する(ステップS6)。
制御装置110の評価部124は、上述したように、推定子弁ストロークから蒸気弁14の摩耗量の評価をする(ステップS6)。
(第4実施形態)
図13は、第4実施形態に係る蒸気弁の計測方法を実施するための装置構成を示す図である。
第1実施形態に係る蒸気弁の計測装置100は、加速度センサ101と、ひずみセンサ103と、圧力センサ107と、制御装置110とを備えている。
圧力センサ107は、アクチュエータ46Bへ供給される圧油の圧力(アクチュエータ油圧)を計測するための圧力センサである。
なお、以下の説明では、第1実施形態に係る蒸気弁の計測装置100の構成と同様の構成については、第1実施形態に係る蒸気弁の計測装置100と同じ符号を付し、詳細な説明を省略することがある。
第4実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、弁棒61の基準位置を子弁62を開く際に子弁62の当接部621と弁座48の弁座面48aとが離間し始める子弁62の開き始めにおける弁棒61の位置とする。
第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、子弁62の開き始めのタイミングを弁棒61のひずみの測定結果ではなく、アクチュエータ46Bへ供給される圧油の圧力(アクチュエータ油圧)から検出する。
第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、子弁62が全開となるタイミングを弁棒61の加速度の測定結果から検出する。
第1実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、変位計105によって弁棒61の移動量を測定する。
図14は、第4実施形態に係る蒸気弁の計測方法における処理の手順を示すフローチャートである。なお、図14に示す処理は、プロセッサ111がメモリ113に格納されているプログラムを実行することで実行される。
制御装置110は、圧力センサ107によるアクチュエータ油圧の計測を開始する(ステップS8)とともに、加速度センサ101による弁棒加速度の計測を開始する(ステップS2)。
また、制御装置110は、変位計105による変位計ターゲット105aまでの距離、すなわち弁棒61の移動量の測定を開始する(ステップS3)。
制御装置110の第2検出部122は、圧力センサ107によるアクチュエータ油圧の計測結果に基づいて、子弁62の開き始めのタイミングを検出する(ステップS4)。
子弁62が開き始める直前には、子弁62に作用する高圧の蒸気の圧力に抗して子弁62を開こうとするため、アクチュエータ油圧は上昇する。
子弁62が開き始めると、上述したように弁座面71aと当接部621との隙間から貫通孔71Bの入口71Baに高圧の蒸気が流入して貫通孔71Bの出口71Bbから蒸気流路52に導出されるので、子弁62に作用する蒸気の圧力が低下する。そのため、アクチュエータ油圧は徐々に減少する。すなわち、アクチュエータ油圧は、図6で弁棒61のひずみを表すグラフ線g1と同様の圧力変化を示す。
したがって、アクチュエータ油圧の計測結果を用いることで、図6で弁棒61のひずみを表すグラフ線g1における地点S1のように、アクチュエータ油圧が急に減少し始めた地点が子弁62の開き始めである。
制御装置110の第1検出部121は、加速度センサ101による弁棒加速度の計測結果に基づいて、子弁62が全開となるタイミングを検出する(ステップS5)。
制御装置110の算出部123は、上述したアクチュエータ油圧が急に減少し始めた地点に対応する弁棒61のストローク量(位置)と、図6で弁棒61の加速度を表すグラフ線g2におけるピークP1に対応する弁棒61のストローク量(位置)との差を、基準位置(子弁62の開き始めの位置)から子弁62が全開となる位置までの弁棒の移動量(子弁ストローク)として算出する(ステップS6)。
制御装置110の評価部124は、上述したように、推定子弁ストロークから蒸気弁14の摩耗量の評価をする(ステップS6)。
以上で述べたように、幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法は、親弁64及び子弁62の全閉状態からアクチュエータ46Bで弁棒61を駆動して子弁62を開く際の弁棒61の加速度を測定するステップS2と、測定した弁棒61の加速度に基づいて子弁62が全開となるタイミングを検出するステップS5と、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒の移動量を算出するステップS6と、を備える。
幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、弁棒61の加速度を検出することで、蒸気タービン10の運転を継続したまま、蒸気弁14を分解することなく子弁62が全開となるタイミングを検出できる。また、幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、弁棒61の加速度を検出することで、子弁62が全開となるタイミングを精度よく検出できる。これにより、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の算出精度が向上し、蒸気弁14の摩耗の計測精度が向上する。
幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測装置100は、弁棒61の加速度を測定するための加速度センサ101と、加速度センサ101が測定した弁棒61の加速度に基づいて子弁62が全開となるタイミングを検出する第1検出部121と、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を算出する算出部123と、を備える。
幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測装置100では、弁棒61の加速度を測定することで、蒸気タービン10の運転を継続したまま、蒸気弁14を分解することなく子弁62が全開となるタイミングを検出できる。また、幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測装置100では、弁棒61の加速度を測定することで、子弁62が全開となるタイミングを精度よく検出できる。これにより、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の算出精度が向上し、蒸気弁14の摩耗の計測精度が向上する。
幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、上記基準位置は、子弁62が開き始めるときの弁棒61の位置である。
同様に、幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測装置100では、子弁62が開き始めるタイミングを検出する第2検出部122を備える。算出部123は、第2検出部122で検出した子弁62が開き始めるタイミングを基準位置として基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を算出する。
基準位置を子弁62が開き始めるときの弁棒61の位置とすることで、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の算出の際に参照する基準位置を比較的正確に特定できるようになるので、算出する基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の精度が向上する。
図5及び図12に示した幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、親弁64及び子弁62の全閉状態からアクチュエータ46Bで弁棒61を駆動して子弁62を開く際の弁棒61のひずみを測定するステップS1と、測定した弁棒61のひずみに基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出するステップS4とを備える。
子弁62を開く際に比較的大きな力を要するため、子弁62を開く際の弁棒61のひずみを比較的容易に計測できる。したがって、子弁62が開き始めるタイミングの検出が容易となる。また、子弁62を開く際の弁棒61のひずみを計測することで、子弁62が開き始めるタイミングの検出精度を向上できる。
図9に示した蒸気弁の計測方法では、測定した弁棒61の加速度に基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出するステップS4を備える。
図9に示した蒸気弁の計測方法では、例えば同じ加速度センサ101での測定結果によって子弁62が開き始めるタイミングと子弁62が全開となるタイミングとを検出可能となるので、これらのタイミングを検出するための装置構成を簡素化できる。図9に示した蒸気弁の計測方法では、例えば弁棒61のひずみに基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出する場合と比べて、ひずみを測定する手間を省略できる。
図14に示した蒸気弁の計測方法では、親弁64及び子弁62の全閉状態からアクチュエータ46Bで弁棒を駆動して子弁62を開く際のアクチュエータ46Bに供給される圧油の圧力を測定するステップS8と、測定した圧油の圧力に基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出するステップS4と、を備えている。
図14に示した蒸気弁の計測方法では、油圧アクチュエータであるアクチュエータ46Bに供給される圧油の圧力を測定することは比較器簡単なことであるので、比較的容易に子弁62が開き始めるタイミングを検出できる。また、図14に示した蒸気弁の計測方法では、例えば弁棒61のひずみに基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出する場合と比べて、ひずみを測定する手間を省略できる。
なお、幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、上記基準位置は、子弁62が開き始めるときの弁棒61の位置でなくてもよく、例えば親弁64及び子弁62が全閉状態の時の弁棒61の位置であってもよい。
これにより、基準位置の設定及び検出が容易となる。
図5、図9、及び図14に示した幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、弁棒61の移動量を算出するステップS6では、変位計105で検出した弁棒61の位置の変化に基づいて基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を算出する。
これにより、弁棒61の位置の検出精度が比較的高くなるので、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の算出精度を向上できる。
図12に示した蒸気弁の計測方法では、弁棒61の移動量を算出するステップS6では、弁棒61の既知の移動速度の情報(弁開速度情報)に基づいて基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を算出する。
これにより、弁棒61の位置を検出するための変位計105を省略できる。
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、図5、図9、図12、及び図14に示す各ステップは、プロセッサ111がメモリ113に格納されているプログラムを実行することで実行される。しかし、幾つかの実施形態に係る蒸気弁の計測方法では、図5、図9、図12、及び図14に示す各ステップの少なくとも一部は、作業員が実施してもよい。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁の計測方法は、蒸気が流れる蒸気流路52、及び蒸気流路52の途中に設けられ、開口部を有する弁座48を有する弁本体41と、軸線O1,O2が延びる軸線方向Zに延在し、軸線方向Zに進退可能な弁棒61、弁棒61の先端部61Aのうち、弁棒61の先端に設けられた子弁62、及び弁棒61の先端部61Aのうち、先端よりも弁棒61の基端側に位置する部分が挿入される貫通部71Aを含み、弁座48に当接されることで蒸気流路52を閉じ、子弁62が開いた際に蒸気が流入する貫通孔71Bが形成された親弁64を有する止め弁45と、弁棒61を駆動するアクチュエータ46Bと、を備える蒸気弁14の計測方法である。本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁の計測方法は、親弁64及び子弁62の全閉状態からアクチュエータ46Bで弁棒61を駆動して子弁62を開く際の弁棒61の加速度を測定するステップS2と、測定した弁棒61の加速度に基づいて子弁62が全開となるタイミングを検出するステップS5と、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を算出するステップS6と、を備える。
上記(1)の方法によれば、弁棒61の加速度を検出することで、蒸気タービン10の運転を継続したまま、蒸気弁14を分解することなく子弁62が全開となるタイミングを検出できる。また、上記(1)の方法によれば、弁棒61の加速度を検出することで、子弁62が全開となるタイミングを精度よく検出できる。これにより、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の算出精度が向上し、蒸気弁14の摩耗の計測精度が向上する。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の方法において、基準位置は、子弁62が開き始めるときの弁棒61の位置であるとよい。
上記(2)の方法によれば、基準位置を子弁62が開き始めるときの弁棒61の位置とすることで、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の算出の際に参照する基準位置を比較的正確に特定できるようになるので、算出する基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の精度が向上する。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の方法において、親弁64及び子弁62の全閉状態からアクチュエータ46Bで弁棒61を駆動して子弁62を開く際の弁棒61のひずみを測定するステップS1と、測定した弁棒61のひずみに基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出するステップS4とを備えるとよい。
上記(3)の方法によれば、子弁62を開く際に比較的大きな力を要するため、子弁62を開く際の弁棒61のひずみを比較的容易に計測できる。したがって、子弁62が開き始めるタイミングの検出が容易となる。また、子弁62を開く際の弁棒61のひずみを計測することで、子弁62が開き始めるタイミングの検出精度を向上できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)の方法において、測定した弁棒61の加速度に基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出するステップS4を備えるとよい。
上記(4)の方法によれば、例えば同じ加速度センサ101での測定結果によって子弁62が開き始めるタイミングと子弁62が全開となるタイミングとを検出可能となるので、これらのタイミングを検出するための装置構成を簡素化できる。上記(4)の方法によれば、例えば弁棒61のひずみに基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出する場合と比べて、ひずみを測定する手間を省略できる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)の方法において、アクチュエータ46Bは、油圧アクチュエータであるとよい。親弁64及び子弁62の全閉状態からアクチュエータ46Bで弁棒61を駆動して子弁62を開く際の油圧アクチュエータ(アクチュエータ46B)に供給される圧油の圧力を測定するステップS8と、測定した圧油の圧力に基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出するステップS4と、を備えていてもよい。
上記(5)の方法によれば、油圧アクチュエータ(アクチュエータ46B)に供給される圧油の圧力を測定することは比較器簡単なことであるので、比較的容易に子弁62が開き始めるタイミングを検出できる。また、上記(5)の方法によれば、例えば弁棒61のひずみに基づいて子弁62が開き始めるタイミングを検出する場合と比べて、ひずみを測定する手間を省略できる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)の方法において、基準位置は、親弁64及び子弁62が全閉状態の時の弁棒61の位置であってもよい。
上記(6)の方法によれば、基準位置の設定及び検出が容易となる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの方法において、弁棒61の移動量を算出するステップS6では、変位計105で検出した弁棒61の位置の変化に基づいて基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を算出するとよい。
上記(7)の方法によれば、弁棒61の位置の検出精度が比較的高くなるので、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の算出精度を向上できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの方法において、弁棒61の移動量を算出するステップS8では、弁棒61の既知の移動速度の情報(弁開速度情報)に基づいて基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を算出してもよい。
上記(8)の方法によれば、弁棒61の位置を検出するための変位計105を省略できる。
(9)本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁の計測装置100は、蒸気が流れる蒸気流路52、及び蒸気流路52の途中に設けられ、開口部を有する弁座48を有する弁本体41と、軸線O1,O2が延びる軸線方向Zに延在し、軸線方向Zに進退可能な弁棒61、弁棒61の先端部61Aのうち、弁棒61の先端に設けられた子弁62、及び弁棒61の先端部61Aのうち、先端よりも弁棒61の基端側に位置する部分が挿入される貫通部71Aを含み、弁座48に当接されることで蒸気流路52を閉じ、子弁62が開いた際に蒸気が流入する貫通孔71Bが形成された親弁64を有する止め弁45と、弁棒61を駆動するアクチュエータ46Bと、を備える蒸気弁14の計測装置である。本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気弁の計測装置100は、弁棒61の加速度を測定するための加速度センサ101と、加速度センサ101が測定した弁棒61の加速度に基づいて子弁62が全開となるタイミングを検出する第1検出部121と、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を算出する算出部123と、を備える。
上記(9)の構成によれば、弁棒61の加速度を測定することで、蒸気タービン10の運転を継続したまま、蒸気弁14を分解することなく子弁62が全開となるタイミングを検出できる。また、上記(9)の構成によれば、弁棒61の加速度を測定することで、子弁62が全開となるタイミングを精度よく検出できる。これにより、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の算出精度が向上し、蒸気弁14の摩耗の計測精度が向上する。
(10)幾つかの実施形態では、上記(9)の構成において、子弁62が開き始めるタイミングを検出する第2検出部122を備えるとよい。算出部123は、第2検出部122で検出した子弁62が開き始めるタイミングを基準位置として基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量を算出するとよい。
上記(10)の構成によれば、基準位置を子弁62が開き始めるときの弁棒61の位置とすることで、基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の算出の際に参照する基準位置を比較的正確に特定できるようになるので、算出する基準位置から子弁62が全開となる位置までの弁棒61の移動量の精度が向上する。
10 蒸気タービン
11 ボイラ
14 蒸気弁
41 弁本体
43 加減弁
45 止め弁
46A,46B アクチュエータ
48 弁座
52 蒸気流路
61 弁棒
61A 先端部
62 子弁
64 親弁
71A 貫通部
71B 貫通孔
100 計測装置
101 加速度センサ
103 ひずみセンサ
105 変位計
110 制御装置
121 第1検出部
122 第2検出部
123 算出部
124 評価部

Claims (10)

  1. 蒸気が流れる蒸気流路、及び前記蒸気流路の途中に設けられ、開口部を有する弁座を有する弁本体と、
    軸線が延びる軸線方向に延在し、前記軸線方向に進退可能な弁棒、前記弁棒の先端部のうち、前記弁棒の先端に設けられた子弁、及び前記弁棒の先端部のうち、前記先端よりも前記弁棒の基端側に位置する部分が挿入される貫通部を含み、前記弁座に当接されることで前記蒸気流路を閉じ、前記子弁が開いた際に前記蒸気が流入する貫通孔が形成された親弁を有する止め弁と、
    前記弁棒を駆動するアクチュエータと、
    を備える蒸気弁の計測方法であって、
    前記親弁及び前記子弁の全閉状態から前記アクチュエータで前記弁棒を駆動して前記子弁を開く際の前記弁棒の加速度を測定するステップと、
    測定した前記弁棒の加速度に基づいて前記子弁が全開となるタイミングを検出するステップと、
    基準位置から前記子弁が全開となる位置までの前記弁棒の移動量を算出するステップと、
    を備える、
    蒸気弁の計測方法。
  2. 前記基準位置は、前記子弁が開き始めるときの前記弁棒の位置である、
    請求項1に記載の蒸気弁の計測方法。
  3. 前記親弁及び前記子弁の全閉状態から前記アクチュエータで前記弁棒を駆動して前記子弁を開く際の前記弁棒のひずみを測定するステップと、
    測定した前記弁棒のひずみに基づいて前記子弁が開き始めるタイミングを検出するステップと、
    を備える、
    請求項2に記載の蒸気弁の計測方法。
  4. 測定した前記弁棒の加速度に基づいて前記子弁が開き始めるタイミングを検出するステップ、
    を備える、
    請求項2に記載の蒸気弁の計測方法。
  5. 前記アクチュエータは、油圧アクチュエータであり、
    前記親弁及び前記子弁の全閉状態から前記アクチュエータで前記弁棒を駆動して前記子弁を開く際の前記油圧アクチュエータに供給される圧油の圧力を測定するステップと、
    測定した前記圧油の圧力に基づいて前記子弁が開き始めるタイミングを検出するステップと、
    を備える、
    請求項2に記載の蒸気弁の計測方法。
  6. 前記基準位置は、前記親弁及び前記子弁が全閉状態の時の前記弁棒の位置である、
    請求項1に記載の蒸気弁の計測方法。
  7. 前記弁棒の移動量を算出するステップでは、変位センサで検出した前記弁棒の位置の変化に基づいて前記基準位置から前記子弁が全開となる位置までの前記弁棒の移動量を算出する、
    請求項1又は2に記載の蒸気弁の計測方法。
  8. 前記弁棒の移動量を算出するステップでは、前記弁棒の既知の移動速度の情報に基づいて前記基準位置から前記子弁が全開となる位置までの前記弁棒の移動量を算出する、
    請求項1又は2に記載の蒸気弁の計測方法。
  9. 蒸気が流れる蒸気流路、及び前記蒸気流路の途中に設けられ、開口部を有する弁座を有する弁本体と、
    軸線が延びる軸線方向に延在し、前記軸線方向に進退可能な弁棒、前記弁棒の先端部のうち、前記弁棒の先端に設けられた子弁、及び前記弁棒の先端部のうち、前記先端よりも前記弁棒の基端側に位置する部分が挿入される貫通部を含み、前記弁座に当接されることで前記蒸気流路を閉じ、前記子弁が開いた際に前記蒸気が流入する貫通孔が形成された親弁を有する止め弁と、
    前記弁棒を駆動するアクチュエータと、
    を備える蒸気弁の計測装置であって、
    前記弁棒の加速度を測定するための加速度センサと、
    前記加速度センサが測定した前記弁棒の加速度に基づいて前記子弁が全開となるタイミングを検出する第1検出部と、
    基準位置から前記子弁が全開となる位置までの前記弁棒の移動量を算出する算出部と、
    を備える、
    蒸気弁の計測装置。
  10. 前記子弁が開き始めるタイミングを検出する第2検出部、
    を備え、
    前記算出部は、前記第2検出部で検出した前記子弁が開き始めるタイミングを前記基準位置として前記移動量を算出する、
    請求項9に記載の蒸気弁の計測装置。
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