JP7440713B2 - 圧延装置及び圧延方法 - Google Patents

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Description

本開示は、圧延装置及び圧延方法に関する。
特許文献1には、圧延機の油圧圧下制御装置において、一つの油圧ジャッキに設けられた複数の電油サーボ弁を並列運転し、電油サーボ弁の故障を検出した場合に、故障した電油サーボ弁を油圧ジャッキから自動的に切り離す装置が開示されている。
特開平1-154811号公報
本開示は、圧延ロールの変位速度と、圧延ロールの位置決め精度との両立に有効な圧延装置を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る圧延装置は、板材を圧延する第1圧延ロール及び第2圧延ロールと、駆動オイルの流動に応じて動作し、第1圧延ロールと第2圧延ロールとの間隔を変更するように第2圧延ロールを変位させる油圧シリンダと、それぞれが駆動オイルの流動方向及び流量の変更により油圧シリンダを駆動し得るように互いに並列に設けられた複数の油圧弁と、第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように複数の油圧弁を制御するロール位置制御部と、を備え、ロール位置制御部は、第1速度で第2圧延ロールを変位させるように油圧シリンダを駆動する油圧弁の数に比較して、第1速度よりも大きい第2速度で第2圧延ロールを変位させるように油圧シリンダを駆動する油圧弁の数を多くする。
第2圧延ロールを高速で変位させるためには、容量(制御流量)が大きい油圧弁が必要となる。しかしながら、油圧弁の容量を大きくすると、第2圧延ロールの位置決め精度が低下することが知られている。このため、第2圧延ロールの変位速度と、第2圧延ロールの位置決め精度との両立を図るのは難しい。これに対し、本圧延装置によれば、一定位置保持制御時又は第1速度で第2圧延ロールを変位させるように油圧シリンダを駆動する油圧弁の数に比較して、第1速度よりも大きい第2速度で第2圧延ロールを変位させるように油圧シリンダを駆動する油圧弁の数が多くなる。これにより、第2圧延ロールを第2速度で変位させるときには油圧弁の数を多くして第2圧延ロールの変位速度を第2速度に追従させ、一定位置保持制御時又は第2圧延ロールを第1速度で変位させるときには油圧弁の数を減らして第2圧延ロールの位置決め精度を高めることができる。従って、第2圧延ロールの変位速度と、第2圧延ロールの位置決め精度との両立に有効である。一定位置保持制御時、第1速度駆動時、及び第2速度駆動時のそれぞれで油圧弁の数を順次多くすることは、第2圧延ロールの変位速度と位置決め精度との両立に有効である。
ロール位置制御部は、板材の部位に応じて異なる目標位置に従って第2圧延ロールを変位させる造形制御と、板材の厚みを一定に調節するように第2圧延ロールを変位させる仕上制御と、を実行し、仕上制御において油圧シリンダを駆動する油圧弁の数に比較して、造形制御において油圧シリンダを駆動する油圧弁の数を多くしてもよい。この場合、高速な変位が求められる造形制御においては、仕上制御に比較して第2圧延ロールの変位速度を高めることができる。一方、高精度な位置決めが求められる仕上制御においては、造形制御に比較して第2圧延ロールの位置決め精度を高めることができる。従って、第2圧延ロールの変位速度と、第2圧延ロールの位置決め精度との両立に更に有効である。
ロール位置制御部は、仕上制御において油圧シリンダを駆動する油圧弁の数を一つにしてもよい。この場合、仕上制御における第2圧延ロールの位置決め精度を更に高めることができる。
複数の油圧弁が油圧シリンダを駆動している状態において、ロール位置制御部は、第2圧延ロールが変位目標位置に近付くのに応じて、制御流量を減らすため、油圧シリンダを駆動する油圧弁の数、油圧弁の容量又はその両方を減らしてもよい。この場合、第2圧延ロールの位置決め精度を更に高めることができる。
ロール位置制御部は、第1台数の油圧弁が油圧シリンダを駆動するときの制御ゲインに比較して、第1台数よりも多い第2台数の油圧弁が油圧シリンダを駆動するときの制御ゲインを小さくし、目標位置に対する第2圧延ロールの位置の偏差に制御ゲインを乗算して生成した制御量に基づいて複数の油圧弁を制御してもよい。この場合、第2台数の油圧弁が油圧シリンダを駆動する際における第2圧延ロールの変位のオーバーシュートを抑制することができる。
本開示の他の側面に係る圧延方法は、板材を圧延する第1圧延ロール及び第2圧延ロールを備える圧延装置において、駆動オイルの流動に応じて動作する油圧シリンダにより、第1圧延ロールと第2圧延ロールとの間隔を変更するように第2圧延ロールを変位させることと、互いに並列に設けられ、それぞれが駆動オイルの流動方向及び流量を変更して油圧シリンダを駆動する複数の油圧弁を、第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように制御することと、第1速度で第2圧延ロールを変位させるように油圧シリンダを駆動する油圧弁の数に比較して、第1速度よりも大きい第2速度で第2圧延ロールを変位させるように油圧シリンダを駆動する油圧弁の数を多くすることと、を含む。
本開示によれば、圧延ロールの変位速度と、圧延ロールの位置決め精度との両立に有効な圧延装置を提供することができる。
圧延装置の模式図である。 ロール位置制御部のハードウェア構成を例示するブロック図である。 変位制御手順を例示するフローチャートである。 変位制御手順の変形例を示すフローチャートである。 変位制御手順の更なる変形例を示すフローチャートである。
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
〔圧延装置〕
図1に示す圧延装置1は、スラブを圧延して鋼板を製造する装置である。以下、スラブ、鋼板、及びこれらの中間状態の成形体をいずれも「ワーク」という。圧延装置1は、圧延ロール10A,10Bと、変位駆動部20A,20Bと、荷重センサ30A,30Bと、ロール位置制御部100A,100Bとを備える。
圧延ロール10A,10Bは、互いに平行に上下に並び、ワーク(板材)を圧延する。圧延ロール10A(第1圧延ロール)はワークの上に接し、圧延ロール10B(第2圧延ロール)はワークの下に接する。以下においては、説明の便宜上圧延ロール10A,10Bの一端側を「左」側とし、圧延ロール10A,10Bの他端側を「右」側とする。圧延ロール10A,10Bのそれぞれは、左右方向に沿ったロール本体11と、ロール本体11の左端から更に左に延びたロールネック12と、ロール本体11の右端から更に右に延びたロールネック13とを有する。
変位駆動部20Aは、左側における圧延ロール10A,10Bの間隔を変更するように、圧延ロール10Bのロールネック12を上下方向に変位させる。変位駆動部20Bは、右側における圧延ロール10A,10Bの間隔を変更するように、圧延ロール10Bのロールネック13を上下方向に変位させる。
なお、圧延ロール10A,10Bの上下関係を逆転させてもよい。すなわち、変位駆動部20A,20Bにより変位させられる圧延ロール10Bが圧延ロール10Aの上に位置していてもよい。換言すると、圧延装置1は、圧延ロール10Bがワークの上に接し、圧延ロール10Aがワークの下に接するように構成されていてもよい。
変位駆動部20Aは、油圧シリンダ21と、複数の油圧弁22,23と、位置センサ24とを有する。油圧シリンダ21は、駆動オイルの流動に応じて動作し、左側における圧延ロール10Aと圧延ロール10Bとの間隔を変更するように、ロール軸受箱14を介して圧延ロール10Bのロールネック12を上下方向に変位させる。
例えば油圧シリンダ21は、本体21aと、プランジャー21cとを有する。本体21aは、上下方向に沿った筒状の周壁を有する。プランジャー21cは、本体21a内(本体21aの周壁内)に配置され、本体21a内を上部空間21dと下部空間21eとに区画し、本体21aから上方に突出しており、ロール軸受箱14を介して圧延ロール10Bのロールネック12を支持している。
油圧弁22,23は、それぞれが駆動オイルの流動方向及び流量の変更により油圧シリンダ21を駆動し得るように互いに並列に設けられている。例えば油圧弁22,23は、ともに油圧ポンプから供給される駆動オイルを油圧シリンダ21へ供給することもでき、油圧シリンダ21から排出することもできるように互いに並列に設けられている。
油圧弁22,23のそれぞれは、油圧ポンプで加圧供給された駆動オイルを油圧シリンダ21の下部空間21eに供給し、上部空間21dからは駆動オイルをタンクラインへ排出するプランジャー上昇流動状態と、駆動オイルを油圧シリンダの上部空間21dに供給し、下部空間21eからは駆動オイルをタンクラインに排出するプランジャー下降流動状態とを切り替える。各流動状態において、油圧弁22,23のそれぞれは、駆動オイルの流路の開度を変更することで、駆動オイルの流量、すなわちプランジャー速度を変更する。
油圧弁22,23は、例えば電磁式の弁であり、電磁コイルへの給電に応じてスプールを移動させることにより、駆動オイルの流動方向及び流量を変更する。なお、油圧弁22,23の数は、二つに限られない。変位駆動部20Aは、三つ以上の油圧弁を有していてもよい。
位置センサ24は、圧延ロール10Bのロールネック12の位置を検出する。位置センサ24は、圧延ロール10Bのロールネック12の位置として、少なくともロールネック12の位置に相関する位置を検出するセンサであればよく、必ずしもロールネック12自体の位置を直接検出するセンサでなくてもよい。例えば位置センサ24は、ロールネック12の位置に相関する位置として、油圧シリンダ21におけるプランジャー21cの位置を検出する。位置センサ24の具体例としては、磁歪式のリニアスケール等が挙げられる。
変位駆動部20Bは、変位駆動部20Aと同様に、油圧シリンダ21と、複数の油圧弁22,23と、位置センサ24とを有する。変位駆動部20Bの油圧シリンダ21のプランジャー21cは、ロール軸受箱14を介して圧延ロール10Bのロールネック13を支持する。また、変位駆動部20Bの位置センサ24は、圧延ロール10Bのロールネック13の位置を検出する。その他、変位駆動部20Bについての説明は、変位駆動部20Aと共通するので省略する。なお、変位駆動部20A,20Bは、圧延ロール10Bとは別のバックアップロール(不図示)を介して圧延ロール10Bを変位させるように構成されていてもよい。この場合、変位駆動部20A,20Bの油圧シリンダ21はバックアップロールの両端のロールネックをそれぞれ変位させ、変位駆動部20A,20Bの位置センサ24はバックアップロールの両端のロールネックの位置をそれぞれ検出する。位置センサ24は、ロールネックの位置として、少なくともロールネックの位置に相関する位置を検出するセンサであればよく、必ずしもロールネック自体の位置を直接検出するセンサでなくてもよい。例えば位置センサ24は、ロールネックの位置に相関する位置として、油圧シリンダ21におけるプランジャー21cの位置を検出する。
荷重センサ30Aは、変位駆動部20Aが圧延ロール10Bのロールネック12を圧延ロール10Aのロールネック12に向かって押す力を検出する。例えば荷重センサ30Aは、変位駆動部20Aが圧延ロール10Bのロールネック12を押す力に抗するように、ロール軸受箱14を介して圧延ロール10Aのロールネック12を支持し、当該力に抗するための反力を検出する。
荷重センサ30Bは、変位駆動部20Bが圧延ロール10Bのロールネック13を圧延ロール10Aのロールネック13に向かって押す力を検出する。例えば荷重センサ30Bは、変位駆動部20Bが圧延ロール10Bのロールネック13を押す力に抗するように、ロール軸受箱14を介して圧延ロール10Aのロールネック13を支持し、当該力に抗するための反力を検出する。荷重センサ30A,30Bの具体例としては、ひずみゲージ式のロードセル等が挙げられる。なお、荷重センサ30A,30Bは、圧延ロール10Aとは別のバックアップロール(不図示)を介して圧延ロール10Aを支持するように構成されていてもよい。この場合、荷重センサ30A,30Bは、ロール軸受箱を介してバックアップロールの両端のロールネックをそれぞれ支持する。
ロール位置制御部100A,100Bは、いずれも、油圧シリンダ21が圧延ロール10Bを変位目標位置まで変位させるように複数の油圧弁22,23を制御する。ロール位置制御部100Aは、圧延ロール10Bのロールネック12が変位目標位置まで変位するように変位駆動部20Aの複数の油圧弁22,23を制御する。ロール位置制御部100Bは、圧延ロール10Bのロールネック13が変位目標位置まで変位するように変位駆動部20Bの複数の油圧弁22,23を制御する。
なお、複数の油圧弁を制御するとは、いずれかの油圧弁を遮断させた状態で残りの油圧弁を動作させることと、全ての油圧弁を動作させることの両方を含む。例えば、二つの油圧弁22,23を制御することは、油圧弁22を遮断させた状態で油圧弁23を動作させることと、油圧弁23を遮断させた状態で油圧弁22を動作させることと、油圧弁22,23の両方を動作させることとを含む。
ロール位置制御部100Aの制御対象は変位駆動部20Aであり、ロール位置制御部100Bの制御対象は変位駆動部20Bであるが、ロール位置制御部100A,100Bの機能・構成は同じである。そこで、以下においてはロール位置制御部100Aの機能・構成を詳細に説明し、ロール位置制御部100Bに関する説明を省略する。
ロール位置制御部100Aは、第1速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数に比較して、第1速度よりも大きい第2速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数を多くする。第1速度及び第2速度の大きさについては、第2速度の方が第1速度よりも大きい点以外に特に制限はない。
ここで、油圧シリンダ21を駆動する油圧弁とは、油圧シリンダ21を駆動する際にロール位置制御部100Aが動作させる油圧弁である。油圧シリンダ21を駆動する際にロール位置制御部100Aが動作させない(停止又は遮断状態に保つ)油圧弁は、油圧シリンダ21を駆動しない油圧弁である。以下、油圧シリンダ21を駆動する油圧弁を「駆動弁」といい、油圧シリンダ21を駆動しない弁を「非駆動弁」という。変位ストロークが第1ストロークであるときの駆動弁の数に比較して、変位ストロークが第2ストロークであるときの駆動弁の数を多くすることは、変位ストロークが第2ストロークであるときの駆動弁の数に比較して、変位ストロークが第1ストロークであるときの駆動弁の数を少なくすることを含む。
ロール位置制御部100Aは、ワークの部位に応じて異なる目標位置に従って圧延ロール10Bのロールネック12を変位させる造形制御と、ワークの厚みを調節する(例えば一定に調節する)ように圧延ロール10Bを変位させる仕上制御と、を実行し、仕上制御における駆動弁の数に比較して、造形制御における駆動弁の数を多くしてもよい。
仕上制御における駆動弁の数に比較して、造形制御における駆動弁の数を多くすることは、造形制御における駆動弁の数に比較して、仕上制御における駆動弁の数を少なくすることを含む。ロール位置制御部100Aは、仕上制御における駆動弁の数を一つにしてもよい。複数の駆動弁が油圧シリンダ21を駆動している状態において、ロール位置制御部100Aは、圧延ロール10Bのロールネック12が変位目標位置に近付くのに応じて、駆動弁の数を減らしてもよい。
ロール位置制御部100Aは、第1台数(例えば1台)の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインに比較して、第1台数よりも多い第2台数(例えば2台)の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインを小さくし、目標位置に対する圧延ロール10Bのロールネック12の位置の偏差に制御ゲインを乗算して生成した制御量に基づいて複数の油圧弁22,23を制御してもよい。第1台数の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインに比較して、第2台数の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインを小さくすることは、第2台数の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインに比較して、第1台数の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインを大きくすることを含む。
例えばロール位置制御部100Aは、機能上の構成(以下、「機能ブロック」という。)として、弁数設定部111と、ゲイン設定部112と、変位制御部113とを有する。
弁数設定部111は、第1速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数に比較して、第1速度よりも大きい第2速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数を多くする。例えば弁数設定部111は、変位速度の大きさに基づいて駆動弁の数を設定してもよい。例えば弁数設定部111は、上位コントローラ200からの位置指令の微分演算により変位速度を算出し、当該変位速度の大きさに基づいて駆動弁の数を設定してもよい。位置指令は、例えば圧延ロール10Bの目標位置を含む。上位コントローラ200は、例えばプログラマブルロジックコントローラである。
例えば弁数設定部111は、変位速度が大きくなるのに応じて駆動弁の数を多くし、変位速度が小さくなるのに応じて駆動弁の数を少なくしてもよい。例えば変位駆動部20Aが二つの油圧弁22,23を有する場合、弁数設定部111は、変位速度が所定の閾値(以下、「アシスト閾値」という。)を超えている場合に駆動弁の数を二つにし、変位速度がアシスト閾値より小さい場合に駆動弁の数を一つにする。
なお、第1速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数に比較して、第2速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数が多なるという条件が満たされる限りにおいて、弁数設定部111は変位速度とは別の情報に基づいて駆動弁の数を設定してもよい。例えば弁数設定部111は、圧延ロール10Bの目標位置と現在位置との偏差に基づいて駆動弁の数を設定してもよい。
また、圧延ロール10Bの変位開始から変位目標までの変位ストロークが大きくなるのに応じて圧延ロール10Bを高速で移動させるように上記位置指令が生成される場合に、弁数設定部111は、変位ストロークに基づいて駆動弁の数を設定してもよい。弁数設定部111は、位置指令を生成する上位コントローラ200から変位ストロークの情報を取得してもよい。
弁数設定部111は、変位速度が互いに異なる複数種類の制御のいずれが実行対象であるかに基づいて、駆動弁の数を設定してもよい。例えば、複数種類の制御が、第1制御と、第1制御に比較して変位速度が大きい第2制御とを含む場合、弁数設定部111は、第1制御における駆動弁の数に比較して、第2制御における駆動弁の数が多くなるように、制御の種類に基づいて駆動弁の数を変更してもよい。一例として、弁数設定部111は、上記仕上制御に比較して、上記造形制御における駆動弁の数が多くなるように、制御の種類に基づいて駆動弁の数を設定してもよい。弁数設定部111は、仕上制御における駆動弁の数を一つにしてもよい。
制御の種類は、例えば上位コントローラ200により切り替えられる。上位コントローラ200は、制御の種類に応じて上記位置指令を生成する。例えば上位コントローラ200は、上記造形制御において、ワークの部位ごとに予め設定された目標位置に基づいて上記位置指令を生成する。また、上位コントローラ200は、上記仕上制御(例えばAutomatic Gauge Control)において、圧延ロール10A,10Bがワークの厚みを一定に調節するための変位量を算出し、当該変位量を一定の目標位置に加算する。例えば上位コントローラ200は、荷重センサ30Aによる力の検出値を所定の力目標値に追従させるように上記変位量を算出し、当該変位量を目標位置に加算する。例えば上位コントローラ200は、荷重センサ30Aによる力の検出値が力目標値よりも大きい場合には、圧延ロール10Bのロールネック12を圧延ロール10Aのロールネック12に近付けるように正の変位量を算出し、荷重センサ30Aによる力の検出値が力目標値よりも小さい場合には、圧延ロール10Bのロールネック12を圧延ロール10Aのロールネック12から遠ざけるように負の変位量を算出する。
このように、上位コントローラ200が制御の種類に応じた位置指令を生成する場合に、弁数設定部111は、上位コントローラ200から制御の種類を示す情報を取得し、取得した情報に基づいて駆動弁の数を設定してもよい。
複数の駆動弁が油圧シリンダ21を駆動している状態において、弁数設定部111は、圧延ロール10Bのロールネック12が変位目標位置に近付くのに応じて、駆動弁の数を減らしてもよい。
ゲイン設定部112は、第1台数(例えば1台)の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインに比較して、第1台数よりも多い第2台数(例えば2台)の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインを小さくする。例えばゲイン設定部112は、駆動弁の数に基づいて制御ゲインを設定してもよい。ゲイン設定部112は、駆動弁の数が多くなるのに応じて制御ゲインを小さくし、駆動弁の数が少なくなるのに応じて制御ゲインを大きくしてもよい。例えばゲイン設定部112は、駆動弁が一つである場合に合わせて調節された制御ゲイン(以下、「基準ゲイン」という。)を駆動弁の数で除算して制御ゲインを算出する。ゲイン設定部112は、駆動弁の数ごとに予め調節された制御ゲインを記録したゲインテーブルと、駆動弁の数とに基づいて制御ゲインを算出してもよい。ゲイン設定部112は、駆動弁の数と制御ゲインとの関係を示すように予め構築された関数に駆動弁の数を代入して制御ゲインを算出してもよい。
変位制御部113は、位置指令に従って圧延ロール10Bのロールネック12を変位させるように変位駆動部20Aの複数の油圧弁22,23を制御する。この際に、変位制御部113は、駆動弁の数が弁数設定部111により設定された数となるように複数の油圧弁22,23を制御する。すなわち変位制御部113は、複数の油圧弁22,23において、非駆動弁を遮断させながら駆動弁を動作させる。
図中におけるスイッチ121,122は、駆動弁と、非駆動弁との切り替えを模式的に示している。具体的に、スイッチ121をオン状態とすることは油圧弁22を駆動弁とすることを示し、スイッチ121をオフ状態とすることは油圧弁22を非駆動弁とすることを示している。スイッチ122をオン状態とすることは油圧弁23を駆動弁とすることを示し、スイッチ122をオフ状態とすることは油圧弁23を非駆動弁とすることを示している。
変位制御部113は、位置指令が含む目標位置に対する圧延ロール10Bのロールネック12の現在位置(例えば位置センサ24により検出された位置)の偏差に、ゲイン設定部112が設定した制御ゲインを乗算して制御量を算出し、当該制御量にて駆動弁を動作させる。制御量は、例えば駆動弁のスプールの移動量である。
図中における伝達関数123,124は、制御ゲインKAの乗算を模式的に示している。なお、上記偏差に制御ゲインを乗算して制御量を算出することは、上記偏差に制御ゲインを乗算する比例演算と、他の演算とを組み合わせて制御量を算出することを含む。例えば変位制御部113は、上記偏差に制御ゲインを乗算した値と、上記偏差の積分値に積分ゲインを乗算した値とを合算する比例・積分演算により制御量を算出してもよい。また、変位制御部113は、上記偏差に制御ゲインを乗算した値と、上記偏差の積分値に積分ゲインを乗算した値と、上記偏差の微分値に微分ゲインを乗算した値とを合算する比例・積分・微分演算により制御量を算出してもよい。
図2は、ロール位置制御部100Aのハードウェア構成を例示するブロック図である。図2に示すように、ロール位置制御部100Aは、一つ又は複数の制御用コンピュータにより構成される。例えばロール位置制御部100Aは、回路190を有する。回路190は、一つ又は複数のプロセッサ191と、メモリ192と、ストレージ193と、入出力ポート194と、通信ポート195とを有する。ストレージ193は、例えばハードディスク等、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を有する。記憶媒体は、不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク及び光ディスク等の取り出し可能な媒体であってもよい。ストレージ193は、圧延ロール10Bが変位目標位置まで変位するように複数の油圧弁22,23を制御することと、第1速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数に比較して、第2速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数を多くすることと、をロール位置制御部100Aに実行させるプログラムを記憶している。例えばストレージ193は、上述した各機能ブロックをロール位置制御部100Aに構成するためのプログラムを記憶している。メモリ192は、ストレージ193からロードしたプログラム及びプロセッサ191による演算結果を一時的に記憶する。プロセッサ191は、メモリ192と協働して上記プログラムを実行することで、ロール位置制御部100Aの各機能ブロックを構成する。入出力ポート194は、プロセッサ191からの指令に従って、油圧弁22,23、位置センサ24及び荷重センサ30Aとの間で電気信号の入出力を行う。通信ポート195は、プロセッサ191からの指令に従って、上位コントローラ200との間で情報通信を行う。
なお、ロール位置制御部100Aは、必ずしもプログラムにより各機能ブロックを構成するものに限られない。例えばロール位置制御部100Aの各機能ブロックは、専用の論理回路又はこれを集積したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成されていてもよい。
〔圧延方法〕
以下、圧延方法の一例として、圧延に伴う圧延ロール10Bの変位制御手順を示す。この変位制御手順は、圧延ロール10Aと圧延ロール10Bとの間隔を変更するように圧延ロール10Bを変位させることと、圧延ロール10Bが変位目標位置まで変位するように複数の油圧弁22,23を制御することと、第1速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数に比較して、第2速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数を多くすることと、を含む。
変位制御手順は、ロール位置制御部100A,100Bにより行われる。ロール位置制御部100Aによる変位制御手順と、ロール位置制御部100Bによる変位制御手順とは、制御対象が異なる点を除き同じである。以下、ロール位置制御部100Aによる変位制御手順を例示し、ロール位置制御部100Bによる変位制御手順の例示は省略する。
図3は、変位制御手順を例示するフローチャートである。図3に示すように、ロール位置制御部100Aは、まずステップS01,S02,S03,S04を実行する。ステップS01では、変位制御部113が、位置指令を上位コントローラ200から取得する。ステップS02では、変位制御部113が、ロールネック12の現在位置を位置センサ24から取得する。ステップS03では、変位制御部113が、現在位置と位置指令値との差を算出する。ステップS04では、現在位置と位置指令値との差の微分値(変位速度)がアシスト閾値を超えているか否かを弁数設定部111が確認する。
ステップS04において現在位置と位置指令値との差の微分値(変位速度)がアシスト閾値を超えていると判定した場合、ロール位置制御部100AはステップS05,S06を実行する。ステップS05では、弁数設定部111が駆動弁の数を二つにする。
ステップS06では、ゲイン設定部112が、駆動弁の数が一つである場合に比較して制御ゲインを小さい値に設定する。例えばゲイン設定部112は、駆動弁が一つである場合に合わせて調節された制御ゲイン(上記基準ゲイン)を2で除算して制御ゲインを算出する。ゲイン設定部112は、上記ゲインテーブルから、駆動弁の数が二つである場合の制御ゲインを取得してもよい。ゲイン設定部112は、駆動弁の数と制御ゲインとの関係を示すように予め構築された関数に、駆動弁の数として2を代入して制御ゲインを算出してもよい。
ステップS04において現在位置と位置指令値との差の微分値(変位速度)がアシスト閾値を超えていないと判定した場合、ロール位置制御部100AはステップS07,S08を実行する。ステップS07では、弁数設定部111が駆動弁の数を一つにする。ステップS08では、ゲイン設定部112が、駆動弁の数が二つである場合に比較して制御ゲインを大きい値に設定する。例えばゲイン設定部112は、上記基準ゲインを制御ゲインとする。ゲイン設定部112は、上記ゲインテーブルから、駆動弁の数が一つである場合の制御ゲインを取得してもよい。ゲイン設定部112は、駆動弁の数と制御ゲインとの関係を示すように予め構築された関数に、駆動弁の数として1を代入して制御ゲインを算出してもよい。
ステップS06,S08の次に、ロール位置制御部100AはステップS11,S12を実行する。ステップS11では、変位制御部113が、ステップS03で算出された偏差に、ステップS06,S08で設定された制御ゲインを乗算して制御量を算出する。ステップS12では、変位制御部113が、ステップS11で算出された制御量にて駆動弁を動作させる(例えばスプールを移動させる)。その後、ロール位置制御部100Aは処理をステップS01に戻す。以後、変位速度に基づいて駆動弁の数を変更しつつ、圧延ロール10Bの位置の制御が継続される。
上述したように、ロール位置制御部100Aは、複数の駆動弁が油圧シリンダ21を駆動している状態において、圧延ロール10Bのロールネック12が変位目標位置に近付くのに応じて駆動弁の数を減らしてもよい。図4は、圧延ロール10Bのロールネック12が変位目標位置に近付くのに応じて駆動弁の数を減らす場合の変位制御手順を例示するフローチャートである。図4のステップS21,S22,S23,S24は上述したステップS01,S02,S03,S04と同じであり、ステップS26,S27,S28,S29は上述したステップS05,S06,S07,S08と同じであり、ステップS31,S32は上述したステップS11,S12と同じである。
図4の変位制御手順は、ステップS24,S26の間にロール位置制御部100AがステップS25を実行する点で図3の変位制御手順と異なる。ステップS25では、現在位置から変位目標位置までの残距離が所定の切替閾値を上回っているか否かを変位制御部113が確認する。
ステップS25において現在位置から変位目標位置までの残距離が所定の切替閾値を上回っていると判定した場合、ロール位置制御部100AはステップS26を実行する。すなわち、弁数設定部111が駆動弁の数を二つにする。ステップS25において上記残距離が切替閾値を下回っていると判定した場合、ロール位置制御部100Aは、ステップS28を実行する。すなわち、弁数設定部111が駆動弁の数を一つにする。このように、上記残距離に基づいて駆動弁の数が変更されることにより、圧延ロール10Bのロールネック12が変位目標位置に近付くのに応じて駆動弁の数が減らされる。
以上においては、弁数設定部111が、変位速度の大きさに基づいて駆動弁の数を設定する場合を例示したが、これに限られない。上述したように、弁数設定部111は、圧延ロール10Bの目標位置と現在位置との偏差に基づいて駆動弁の数を設定してもよく、上記変位ストロークに基づいて駆動弁の数を設定してもよい。また、弁数設定部111は、上記制御の種類に基づいて駆動弁の数を設定してもよい。図5は、制御の種類に基づいて駆動弁の数を設定する場合の変位制御手順を例示するフローチャートである。図5のステップS41,S42,S43は上述したステップS01,S02,S03と同じであり、ステップS45,S46,S48,S49は上述したステップS05,S06,S07,S08と同じであり、ステップS51,S52は上述したステップS11,S12と同じである。
図5の変位制御手順は、図3のステップS04とは異なるステップS44をステップS43,S45の間にロール位置制御部100Aが実行し、更にステップS44,S48の間にステップS47をロール位置制御部100Aが実行する点で,図3の変位制御手順と異なる。ステップS44では、上位コントローラ200において選択されている制御の種類が造形制御であるか否かを弁数設定部111が確認する。ステップS44において、制御の種類が造形制御であると判定した場合、ロール位置制御部100AはステップS45を実行する。すなわち、弁数設定部111が駆動弁の数を二つにする。
ステップS44において制御の種類が造形制御ではないと判定した場合、ロール位置制御部100AはステップS47を実行する。ステップS47では、上位コントローラ200において選択されている制御の種類が仕上制御であるか否かを弁数設定部111が確認する。ステップS47において、制御の種類が仕上制御であると判定した場合、ロール位置制御部100AはステップS48を実行する。すなわち、弁数設定部111が駆動弁の数を一つにする。ステップS47において制御の種類が仕上制御ではないと判定した場合、ロール位置制御部100AはステップS45を実行する。すなわち、弁数設定部111が駆動弁の数を二つにする。
なお、造形制御ではなく、仕上制御でもない制御の具体例としては、造形制御と仕上制御の間で実行される中間制御が挙げられる。中間制御は、中間制御は、造形制御後のワークを、仕上制御が可能な状態まで更に圧延するように、圧延ロール10Aと圧延ロール10Bとの間隔を調節する制御である。図5の変位制御手順によれば、中間制御においても駆動弁の数が二つに設定されることとなるが、これに限られない。ロール位置制御部100Aは、中間制御においても駆動弁の数を一つにするように構成されていてもよい。この場合、図5におけるステップS45が省略されることとなる。
〔本実施形態の効果〕
以上に説明したように、圧延装置1は、ワークを圧延する圧延ロール10A及び圧延ロール10Bと、駆動オイルの流動に応じて動作し、圧延ロール10Aと圧延ロール10Bとの間隔を変更するように圧延ロール10Bを変位させる油圧シリンダ21と、それぞれが駆動オイルの流動方向及び流量の変更により油圧シリンダ21を駆動し得るように互いに並列に設けられた複数の油圧弁22,23と、圧延ロール10Bが変位目標位置まで変位するように複数の油圧弁22,23を制御するロール位置制御部100A,100Bと、を備え、ロール位置制御部100A,100Bは、第1速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁22,23の数に比較して、第2速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁22,23の数を多くする。
圧延ロール10Bを高速で変位させるためには、容量(流量変化量)が大きい油圧弁22,23が必要となる。しかしながら、油圧弁22,23の容量を大きくすると、圧延ロール10Bの位置決め精度が低下する傾向がある。このため、圧延ロール10Bの変位速度と、圧延ロール10Bの位置決め精度との両立を図るのは難しい。これに対し、圧延装置1によれば、第1速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁22,23の数に比較して、第1速度よりも大きい第2速度で圧延ロール10Bを変位させるように油圧シリンダ21を駆動する油圧弁22,23の数が多くなる。これにより、圧延ロール10Bを第2速度で変位させるときには油圧弁の数を多くして圧延ロール10Bの変位速度を第2速度に追従させ、圧延ロール10Bを第1速度で変位させるときには油圧弁の数を減らして圧延ロール10Bの位置決め精度を高めることができる。従って、圧延ロール10Bの変位速度と、圧延ロール10Bの位置決め精度との両立に有効である。
ロール位置制御部100A,100Bは、ワークの部位に応じて異なる目標位置に従って圧延ロール10Bを変位させる造形制御と、ワークの厚みを調節するように圧延ロール10Bを変位させる仕上制御と、を実行し、仕上制御において油圧シリンダ21を駆動する油圧弁22,23の数に比較して、造形制御において油圧シリンダ21を駆動する油圧弁の数を多くしてもよい。この場合、高速な変位が求められる造形制御においては、仕上制御に比較して圧延ロール10Bの変位速度を高めることができる。一方、高精度な位置決めが求められる仕上制御においては、造形制御に比較して圧延ロール10Bの位置決め精度を高めることができる。従って、圧延ロール10Bの変位速度と、圧延ロール10Bの位置決め精度との両立に更に有効である。
ロール位置制御部100A,100Bは、仕上制御において油圧シリンダ21を駆動する油圧弁22,23の数を一つにしてもよい。この場合、仕上制御における圧延ロール10Bの位置決め精度を更に高めることができる。
複数の油圧弁22,23が油圧シリンダ21を駆動している状態において、ロール位置制御部100A,100Bは、圧延ロール10Bが変位目標位置に近付くのに応じて、油圧シリンダ21を駆動する油圧弁22,23の数を減らしてもよい。この場合、圧延ロール10Bの位置決め精度を更に高めることができる。
ロール位置制御部100A,100Bは、第1台数の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインに比較して、第1台数よりも多い第2台数の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動するときの制御ゲインを小さくし、目標位置に対する第2圧延ロールの位置の偏差に制御ゲインを乗算して生成した制御量に基づいて複数の油圧弁22,23を制御してもよい。この場合、第2台数の油圧弁が油圧シリンダ21を駆動する際における圧延ロール10Bの変位のオーバーシュートを抑制することができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
1…圧延装置、10A…圧延ロール(第1圧延ロール)、10B…圧延ロール(第2圧延ロール)、21…油圧シリンダ、22,23…油圧弁、100A,100B…ロール位置制御部。

Claims (7)

  1. 板材を圧延する第1圧延ロール及び第2圧延ロールと、
    駆動オイルの流動に応じて動作し、前記第1圧延ロールと前記第2圧延ロールとの間隔を変更するように前記第2圧延ロールを変位させる油圧シリンダと、
    それぞれが前記駆動オイルの流動方向及び流量の変更により前記油圧シリンダを駆動し得るように互いに並列に設けられた複数の油圧弁と、
    前記第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように前記複数の油圧弁を制御するロール位置制御部と、を備え、
    前記ロール位置制御部は、
    前記板材の部位に応じて異なる値に予め設定された前記変位目標位置に基づく前記変位目標位置の変化に従って前記第2圧延ロールを変位させる造形制御と、
    前記板材の厚みを調節するように前記第2圧延ロールを変位させる仕上制御と、を実行し、
    前記仕上制御においては、第1台数の前記油圧弁のそれぞれの開度を変更して前記油圧シリンダを駆動し、前記造形制御においては、前記第1台数より多い第2台数の前記油圧弁のそれぞれの開度を変更して前記油圧シリンダを駆動する、圧延装置。
  2. 前記ロール位置制御部は、前記仕上制御において前記油圧シリンダを駆動する前記油圧弁の数を一つにする、請求項記載の圧延装置。
  3. 板材を圧延する第1圧延ロール及び第2圧延ロールと、
    駆動オイルの流動に応じて動作し、前記第1圧延ロールと前記第2圧延ロールとの間隔を変更するように前記第2圧延ロールを変位させる油圧シリンダと、
    それぞれが前記駆動オイルの流動方向及び流量の変更により前記油圧シリンダを駆動し得るように互いに並列に設けられた複数の油圧弁と、
    前記第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように前記複数の油圧弁を制御するロール位置制御部と、を備え、
    前記複数の油圧弁が前記油圧シリンダを駆動している状態において、前記ロール位置制御部は、前記第2圧延ロールが変位目標位置に近付くのに応じて、前記油圧シリンダを駆動する油圧弁の数を減らす、圧延装置。
  4. 板材を圧延する第1圧延ロール及び第2圧延ロールと、
    駆動オイルの流動に応じて動作し、前記第1圧延ロールと前記第2圧延ロールとの間隔を変更するように前記第2圧延ロールを変位させる油圧シリンダと、
    それぞれが前記駆動オイルの流動方向及び流量の変更により前記油圧シリンダを駆動し得るように互いに並列に設けられた複数の油圧弁と、
    前記第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように前記複数の油圧弁を制御するロール位置制御部と、を備え、
    前記ロール位置制御部は、
    第1速度で前記第2圧延ロールを変位させるように前記油圧シリンダを駆動する前記油圧弁の数に比較して、前記第1速度よりも大きい第2速度で前記第2圧延ロールを変位させるように前記油圧シリンダを駆動する前記油圧弁の数を多くし、
    第1台数の前記油圧弁が前記油圧シリンダを駆動するときの制御ゲインに比較して、前記第1台数よりも多い第2台数の前記油圧弁が前記油圧シリンダを駆動するときの前記制御ゲインを小さくし、目標位置に対する前記第2圧延ロールの位置の偏差に前記制御ゲインを乗算して生成した制御量に基づいて前記複数の油圧弁を制御する、圧延装置。
  5. 板材を圧延する第1圧延ロール及び第2圧延ロールを備える圧延装置において、駆動オイルの流動に応じて動作する油圧シリンダにより、前記第1圧延ロールと前記第2圧延ロールとの間隔を変更するように前記第2圧延ロールを変位させることと、
    互いに並列に設けられ、それぞれが駆動オイルの流動方向及び流量を変更して前記油圧シリンダを駆動する複数の油圧弁を、前記第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように制御することと、を含み、
    前記第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように制御することは、
    前記板材の部位に応じて異なる値に予め設定された前記変位目標位置に基づく前記変位目標位置の変化に従って前記第2圧延ロールを変位させる造形制御を実行することと、
    前記板材の厚みを調節するように前記第2圧延ロールを変位させる仕上制御を実行することと、
    前記仕上制御において、第1台数の前記油圧弁のそれぞれの開度を変更して前記油圧シリンダを駆動することと、
    前記造形制御において、前記第1台数より多い第2台数の前記油圧弁のそれぞれの開度を変更して前記油圧シリンダを駆動することと、を含む圧延方法。
  6. 板材を圧延する第1圧延ロール及び第2圧延ロールを備える圧延装置において、駆動オイルの流動に応じて動作する油圧シリンダにより、前記第1圧延ロールと前記第2圧延ロールとの間隔を変更するように前記第2圧延ロールを変位させることと、
    互いに並列に設けられ、それぞれが駆動オイルの流動方向及び流量を変更して前記油圧シリンダを駆動する複数の油圧弁を、前記第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように制御することと、を含み、
    前記第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように制御することは、前記複数の油圧弁が前記油圧シリンダを駆動している状態において、前記第2圧延ロールが変位目標位置に近付くのに応じて、前記油圧シリンダを駆動する油圧弁の数を減らすことを含む、圧延方法。
  7. 板材を圧延する第1圧延ロール及び第2圧延ロールを備える圧延装置において、駆動オイルの流動に応じて動作する油圧シリンダにより、前記第1圧延ロールと前記第2圧延ロールとの間隔を変更するように前記第2圧延ロールを変位させることと、
    互いに並列に設けられ、それぞれが駆動オイルの流動方向及び流量を変更して前記油圧シリンダを駆動する複数の油圧弁を、前記第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように制御することと、を含み、
    前記第2圧延ロールが変位目標位置まで変位するように制御することは、
    第1速度で前記第2圧延ロールを変位させるように前記油圧シリンダを駆動する前記油圧弁の数に比較して、前記第1速度よりも大きい第2速度で前記第2圧延ロールを変位させるように前記油圧シリンダを駆動する前記油圧弁の数を多くすることと、
    第1台数の前記油圧弁が前記油圧シリンダを駆動するときの制御ゲインに比較して、前記第1台数よりも多い第2台数の前記油圧弁が前記油圧シリンダを駆動するときの前記制御ゲインを小さくし、目標位置に対する前記第2圧延ロールの位置の偏差に前記制御ゲインを乗算して生成した制御量に基づいて前記複数の油圧弁を制御することと、を含む、圧延方法。
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