JP7440694B1 - 情報処理システムおよびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力の需要家である生産者が、デマンドレスポンスの発令よりも前に、電力需要を調整した生産計画を知得できるようにする。【解決手段】情報処理システムを構成する管理サーバ10の制御部11では、取得部101が、稼働に伴い電力を消費する生産設備による生産が行われる生産期間に先立ち、生産期間を対象とするデマンドレスポンスの発令に備えて変更可能な生産に関する情報と、生産設備の消費電力に関する情報とを取得し、生成部103が、取得された生産に関する情報と、消費電力に関する情報とに基づいて、生産期間における1または複数の生産計画を生成し、送信制御部105が、生成された1または複数の生産計画を生産者に向けて送信するための制御を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、情報処理システムおよびプログラムに関する。
発電コストの低減や低炭素社会の実現、需要集中による電力逼迫の回避等の観点から、デマンドレスポンス(DR:Demand Response)の導入が進められている。デマンドレスポンスは、電力の小売事業者などのアグリゲータが、工場などを有する電力の需要家に対して、電力の供給や需要の状況に応じた対象期間中の電力需要の調整の協力を要請するものであり、関連する技術も知られている(例えば、特許文献1)。このような技術では、製品を生産するための設備で使用される電力や、デマンドレスポンスに対応するための条件に基づいて、生産計画の変更に関する立案を行う。
特開2016-081074号公報
生産計画の立案には、製品の生産工程の順序や日時等の設定を可能とする生産スケジューラ等のソフトウェアが従来から用いられているが、従来の生産スケジューラは、デマンドレスポンスの発令後にその内容に応じて生産計画を立案する。このため、電力の需要家である製品の生産者は、デマンドレスポンスが実際に発令されるまで電力需要を調整した生産計画を知得できない。
本発明の目的は、電力の需要家である生産者が、デマンドレスポンスの発令よりも前に、電力需要を調整した生産計画を知得できるようにすることにある。
請求項1に記載された発明は、1または複数のプロセッサを備え、前記1または複数のプロセッサは、稼働に伴い電力を消費する生産設備による生産が行われる生産期間に先立ち、当該生産期間を対象とするデマンドレスポンスの発令に備えて変更可能な当該生産に関する情報と、当該生産設備の消費電力に関する情報とを取得し、取得した前記生産に関する情報と、前記消費電力に関する情報とに基づいて、前記生産期間における1または複数の生産計画を生成して前記生産設備による生産を行う生産者に提示する、ことを特徴とする情報処理システムである。
請求項2に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記生産に関する情報として、前記生産設備の稼働時間帯に関する情報と、当該生産設備による計画生産量に関する情報との少なくとも一方を取得することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、時間帯別の単位発電電力量あたりのCO排出量を示すCO排出係数を算出し、前記CO排出係数に基づいて、CO排出量を低減させる前記生産計画を生成することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項4に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、時間帯ごとの電気料金の変動に関する情報を取得し、前記変動に関する情報に基づいて、電気料金を低減させる前記生産計画を生成することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項5に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記生産者が前記生産計画を承認すると、当該生産計画から特定される電力需要の調整量を、見込調整量としてアグリゲータに提示することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項6に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記生産期間の途中でデマンドレスポンスが発令されると、前記1または複数の生産計画の中から当該デマンドレスポンスの内容を満たす生産計画を抽出して前記生産者に提示することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項7に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記デマンドレスポンスの内容と、抽出した前記生産計画とに基づいて、前記生産設備の生産の指示に関する情報を生成して前記生産者に提示することを特徴とする、請求項6に記載の情報処理システムである。
請求項8に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記1または複数の生産計画の各々において算出される電力需要の調整量と、前記発令の内容から特定される電力需要の調整量の目標値とに基づいて、当該電力需要の調整量を見直した見直し生産計画を、当該1または複数の生産計画の各々について生成することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項9に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記電力需要の調整量が前記目標値よりも小さい場合には、当該電力需要の調整量を当該目標値以上にするための前記見直し生産計画を生成して提示することを特徴とする、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項10に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記生産計画の見直しの案を前記生産者に提示し、当該生産者からの指示に応じて、前記見直し生産計画を生成して当該生産者に提示することを特徴とする、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項11に記載された発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記生産者が前記見直し生産計画を承認すると、当該見直し生産計画から特定される前記電力需要の調整量を、見込調整量としてアグリゲータに提示することを特徴とする、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項12に記載された発明は、コンピュータに、稼働に伴い電力を消費する生産設備による生産が行われる生産期間に先立ち、当該生産期間を対象とするデマンドレスポンスの発令に備えて変更可能な当該生産に関する情報と、当該生産設備の消費電力に関する情報とを取得する機能と、取得した前記生産に関する情報と、前記消費電力に関する情報とに基づいて、前記生産期間における1または複数の生産計画を生成して前記生産設備による生産を行う生産者に提示する機能と、を実現させるためのプログラムである。
請求項1の本発明によれば、稼働に伴い電力を消費する生産設備による生産が行われる生産期間に先立ち、その生産期間を対象とするデマンドレスポンスの発令に備えて変更可能な生産に関する情報と、生産設備の消費電力に関する情報とに基づいて、その生産期間における1または複数の生産計画が生成されて、その生産設備による生産を行う生産者に提示される。これにより、電力の需要家である生産者が、デマンドレスポンスの発令よりも前に、電力需要を調整した生産計画を知得できる。その結果、生産者は、デマンドレスポンスが発令されたときに調整可能な電力需要を事前に把握できる。
請求項2の本発明によれば、生産に関する情報として、生産設備の稼働時間帯に関する情報と、生産設備による計画生産量に関する情報との少なくとも一方が取得される。これにより、生産者は、生産期間に先立ち、その生産期間を対象とするデマンドレスポンスの発令に備えて変更可能な生産に関する情報と、生産設備の稼働時間帯に関する情報と、生産設備による計画生産量に関する情報とに基づいて調整された生産計画を、デマンドレスポンスの発令よりも前に知得できる。
請求項3の本発明によれば、生産者は、CO排出量を低減させる生産計画を、デマンドレスポンスの発令よりも前に知得できる。
請求項4の本発明によれば、生産者は、電気料金を低減させる生産計画を、デマンドレスポンスの発令よりも前に知得できる。
請求項5の本発明によれば、生産者が生産計画を承認すると、その生産計画から特定される電力需要の調整量が、見込調整量としてアグリゲータに提示される。これにより、アグリゲータに提示される見込調整量の内容を生産者がチェックできるとともに、アグリゲータによる管理が容易化される。
請求項6の本発明によれば、生産期間の途中でデマンドレスポンスが発令されると、1または複数の生産計画の中からデマンドレスポンスの内容を満たす生産計画が抽出され、生産者に提示される。これにより、生産者は、生産計画の選定作業を容易化できる。
請求項7の本発明によれば、デマンドレスポンスの内容と、抽出された生産計画とに基づいて、生産設備の生産の指示に関する情報が生成されて生産者に提示される。これにより、生産者は、生産設備による生産の指示を容易化できる。
請求項8の本発明によれば、生産計画において算出された電力需要の調整量と、デマンドレスポンスの発令の内容から特定される電力需要の調整量の目標値とに基づいて、電力需要の調整量を見直した見直し生産計画が生成されて生産者に提示される。これにより、生産者は、より精緻な生産計画に基づいた生産を実現できる。
請求項9の本発明によれば、電力需要の調整量が目標値よりも小さい場合には、電力需要の調整量を目標値以上にするための見直し生産計画が生成されて生産者に提示される。これにより、生産者は、より精緻な生産計画に基づいた生産を実現できる。
請求項10の本発明によれば、生産計画の見直しの案が生産者に提示され、生産者からの指示に応じて見直し生産計画が生成されて生産者に提示される。これにより、見直し生産計画の内容を生産者が事前にチェックできる。
請求項11の本発明によれば、生産者が見直し生産計画を承認すると、見直し生産計画から特定される電力需要の調整量が、見込調整量としてアグリゲータに提示される。これにより、アグリゲータに提示される見込調整量の内容を生産者がチェックできるとともに、アグリゲータによる管理が容易化される。
請求項12の本発明によれば、稼働に伴い電力を消費する生産設備による生産が行われる生産期間に先立ち、その生産期間を対象とするデマンドレスポンスの発令に備えて変更可能な生産に関する情報と、生産設備の消費電力に関する情報とに基づいて、その生産期間における1または複数の生産計画が生成されて、その生産設備による生産を行う生産者に提示される。これにより、電力の需要家である生産者が、デマンドレスポンスの発令よりも前に、電力需要を調整した生産計画を知得できる。その結果、生産者は、デマンドレスポンスが発令されたときに調整可能な電力需要を事前に把握できる。
本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。 管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。 管理サーバの制御部の機能構成の一例を示す図である。 生産者端末の制御部の機能構成の一例を示す図である。 管理サーバの処理のうち、デマンドレスポンスが発令される前に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 管理サーバの処理のうち、デマンドレスポンスが発令された後に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図1の情報処理システムにより提供される本サービスが適用される市場の具体例を示す図である。 従来の生産スケジューラの概要を示す図である。 図1の情報処理システムにより提供される本サービスが適用される市場の具体例を示す図である。 図1の情報処理システムにより提供される本サービスが適用される市場の具体例を示す図である。 図1の情報処理システムにより提供される本サービスが適用される市場の具体例を示す図である。 図1の情報処理システムにより提供される本サービスが適用される市場の具体例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<情報処理システムの構成>
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、管理サーバ10と、アグリゲータ端末30と、生産者端末50-1乃至50-n(nは1以上の整数値)とがネットワーク90を介して接続されることにより構成されている。ネットワーク90は、例えば、LAN(Local Area Network)、インターネット等である。なお、生産者端末50-1乃至50-nの各々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめて生産者端末50と呼ぶ。
(管理サーバ)
情報処理システム1を構成する管理サーバ10は、情報処理システム1の全体を管理するサーバとしての情報処理装置である。管理サーバ10は、アグリゲータ端末30と、生産者端末50との各々から送信されてくる各種情報を取得し、各種の処理を行うことを可能とする。また、管理サーバ10は、アグリゲータ端末30と、生産者端末50との各々に向けて各種情報を送信し、各種の処理を実行させることを可能とする。
例えば、管理サーバ10は、稼働により電力を消費する生産設備を有する生産者に対し、その生産設備による生産が行われる期間(以下、「生産期間」と呼ぶ。)中にデマンドレスポンスが発令された場合を想定した生産計画を提示する。具体的には、管理サーバ10は、生産期間に先立ち、生産期間を対象とするデマンドレスポンスの発令に備えて変更可能な生産に関する情報(以下、「変更可能情報」と呼ぶ。)と、生産設備の消費電力に関する情報(以下、「消費電力情報」と呼ぶ。)とに基づいて、生産期間における1または複数の生産計画を生成する。そして、管理サーバ10は、生成した1または複数の生産計画を生産者端末50に提示する。変更可能情報には、例えば、生産設備の稼働時間帯、生産設備の計画生産量などの情報が含まれる。消費電力情報には、例えば、生産設備の稼働により消費される電力量などの情報が含まれる。
管理サーバ10は、1または複数の生産計画を生成する際、CO排出量を低減させる生産計画を生成することができる。この場合、管理サーバ10は、時間帯別の単位発電電力量あたりのCO排出量(以下、「CO排出係数」と呼ぶ。)を算出する。そして、管理サーバ10は、算出したCO排出係数に基づいて、CO排出量を低減させる生産計画を生成する。
また、管理サーバ10は、時間帯ごとの電気料金の変動に関する情報(以下、「電気料金変動情報」と呼ぶ。)を取得し、電気料金変動情報に基づいて、電気料金を低減させる生産計画を生成する。具体的には、例えば、管理サーバ10は、電気料金を低減させる生産計画として、最も使用電力の多いピーク時の使用電力をカットすることで使用電力量を低減させるピークカットに対応した生産計画を生成する。電気料金変動情報は、例えば、アグリゲータ端末30から提供される。また、例えば、管理サーバ10は、電気料金を低減させる生産計画として、電力の需要と供給とを考慮して電気料金を変動させるダイナミックプライシングに対応した生産計画を生成する。
「生産期間」は、例えば、日数を単位として定められた期間であってもよいし、時分秒を単位として定められた期間であってもよい。また、「先立ち」とは、生産を開始するタイミングよりも前のタイミングであることを示している。例えば、生産期間が日数を単位とする場合には、生産を開始する日よりも前の日(例えば、前日、2日前など)は、生産期間に先立つ日となる。また、生産期間が時分秒を単位とする場合には、生産を開始する時刻よりも前の時刻(例えば、1時間30分前の時刻、3時間前の時刻など)は、生産期間に先立つ時刻となる。
管理サーバ10は、生産者による生産設備の稼働開始後、生産期間中にデマンドレスポンスが発令されると、生成した1または複数の生産計画の中からデマンドレスポンスの内容を満たす生産計画を抽出して生産者に提示する。具体的には、管理サーバ10は、後述するアグリゲータ端末30から、デマンドレスポンスが発令されたことを示す情報(以下、「DR発令情報」と呼ぶ。)を取得する。DR発令情報には、デマンドレスポンスの内容が含まれる。管理サーバ10は、生成した1または複数の生産計画の中からデマンドレスポンスの内容を満たす生産計画を抽出して生産者に提示する。
さらに、管理サーバ10は、デマンドレスポンスの内容と、抽出した生産計画とに基づいて、生産期間における生産設備の生産の指示に関する情報(以下、「生産指示情報」と呼ぶ。)を生成して生産者に提示する。デマンドレスポンスの内容には、例えば、電力需要の調整に関する指示の内容などが含まれる。電力需要の調整に関する指示の内容としては、例えば、デマンドレスポンスの対象となる日時、電力需要の調整量などが挙げられる。
管理サーバ10は、生産設備の電力需要の調整量を生産計画ごとに特定する。「電力需要の調整量」とは、デマンドレスポンスに対応するために増加または減少させる電力需要量のことをいう。例えば、電力供給量が過剰になった場合には、電力需要量を増加させるためのデマンドレスポンス(以下、「上げDR」と呼ぶ。)が発令される。この場合、管理サーバ10は、増加させる電力需要量を生産計画ごとに算出する。また、電力需要量が過剰になった場合には、電力需要量を減少させるためのデマンドレスポンス(以下、「下げDR」と呼ぶ。)が発令される。この場合、管理サーバ10は、減少させる電力需要量を生産計画ごとに算出する。
また、管理サーバ10は、デマンドレスポンスの発令の内容から電力需要の調整量の目標値を特定する。例えば、上げDRにより増加させようとする電力需要量や、下げDRにより減少させようとする電力需要量は、いずれも「電力需要の調整量の目標値」となる。
管理サーバ10は、生産計画ごとに算出した電力需要の調整量と、デマンドレスポンスの発令の内容から特定した電力需要の調整量の目標値とに基づいて、生産計画ごとに電力需要の調整量を見直した見直し生産計画を生成して生産者に提示する。例えば、見直し前の生産計画における電力需要の調整量が、デマンドレスポンスの発令の内容から特定される目標値よりも少ない場合、管理サーバ10は、電力需要の調整量を増やして目標値以上にするための見直し生産計画を生成する。
また、見直し前の生産計画における電力需要の調整量が、デマンドレスポンスの発令の内容から特定される目標値を超えている場合(デマンドレスポンスで求められる対応よりも過剰な対応になっている場合)、管理サーバ10は、その超過量に応じて、電力需要の調整量を減らして目標値に近付けるための見直し生産計画を生成する。この場合、管理サーバ10は、例えば、予め定められた超過量を超えた場合にのみ、電力需要の調整量を減らして目標値に近付けるための見直し生産計画が生成されるようにしてもよい。
管理サーバ10は、生産者から生産計画の見直しの指示があったときのみ見直し生産計画を生成し、生産者から見直しの指示がないときには見直し生産計画を生成しないようにしてもよい。この場合、管理サーバ10は、生産者から生産計画の見直しの指示がないときには、生産計画から特定される電力需要の調整量を見込調整量としてアグリゲータに提示する。
これに対して、生産者から生産計画の見直しの指示があったときには、管理サーバ10は、見直し生産計画を生成して生産者に提示する。その後、生産者から見直し生産計画についてさらなる見直しの指示があった場合には、見直し生産計画を再度生成して生産者に提示する。一方、さらなる見直しの指示がない場合には、見直し生産計画から特定される電力需要の調整量を見込調整量としてアグリゲータに提示する。なお、管理サーバ10の具体的な構成や処理の詳細については後述する。
(アグリゲータ端末)
情報処理システム1を構成するアグリゲータ端末30は、アグリゲータが管理するパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の情報処理装置である。アグリゲータ端末30は、発令されたデマンドレスポンスの内容を管理サーバ10に向けて送信する。管理サーバ10に向けて送信されるデマンドレスポンスの内容には、例えば、上げDRによる電力需要の調整量の目標値や、下げDRによる電力需要の調整量の目標値などが含まれる。また、アグリゲータ端末30は、管理サーバ10から送信されてくる生産者ごとの見込調整量を取得する。
(生産者端末)
情報処理システム1を構成する生産者端末50は、情報処理システム1により提供されるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ。)のユーザである生産者が操作するパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の情報処理装置である。生産者端末50は、情報処理システム1を利用可能にするアプリケーションプログラムを実行する。
生産者端末50は、管理サーバ10から送信されてくる各種情報や、生産者の操作により入力された各種情報等に基づいて、各種の処理を行うことを可能とする。また、生産者端末50は、管理サーバ10に向けて各種情報を送信することを可能とする。生産者端末50には、不図示の生産設備が、有線または無線で接続されていてもよいし、接続されていなくてもよい。
例えば、生産者端末50は、変更可能情報を管理サーバ10に向けて送信する。具体的には、例えば、生産者端末50は、変更可能情報として、生産設備の稼働時間帯、生産設備の計画生産量などの情報を管理サーバ10に向けて送信する。
また、生産者端末50は、生産期間に先立ち管理サーバ10より提示された生産計画を取得して表示する。また、生産者端末50は、生産期間中に管理サーバ10より提示された、生産期間における生産設備の生産指示情報を取得して表示する。具体的には、例えば、生産者端末50は、生産指示情報として、稼働させる生産設備、生産設備ごとの稼働時間や稼働させる時間帯、生産設備ごとの生産量などの情報を取得して表示する。
また、生産者端末50は、管理サーバ10より提示された生産計画の見直しを指示するための入力操作を受け付けて、その入力情報を管理サーバ10に向けて送信する。生産者端末50は、管理サーバ10より提示された見直し生産計画を取得して表示する。また、生産者端末50は、生産計画または見直し生産計画から特定される電力需要の調整量を、見込調整量として管理サーバ10に向けて送信する。なお、生産者端末50の具体的な構成や処理の詳細については後述する。
なお、上述の情報処理システム1の構成は一例であり、情報処理システム1全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部または全部を情報処理システム1内の各情報処理装置で分担してもよいし協働してもよい。すなわち、管理サーバ10の機能の一部または全部をアグリゲータ端末30や生産者端末50の機能としてもよいし、アグリゲータ端末30の機能の一部または全部を管理サーバ10や生産者端末50の機能としてもよい。また、生産者端末50の機能の一部または全部を管理サーバ10やアグリゲータ端末30の機能としてもよい。さらに、情報処理システム1を構成する各情報処理装置の機能の一部または全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システム1全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うこともできる。
<ハードウェア構成>
(管理サーバのハードウェア構成)
図2は、管理サーバ10のハードウェア構成の一例を示す図である。
管理サーバ10は、制御部11と、メモリ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、表示部16とを有している。これらの各部は、データバス、アドレスバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス等で接続されている。
制御部11は、OS(基本ソフトウェア)やアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア)等の各種ソフトウェアの実行を通じて管理サーバ10の機能の制御を行うプロセッサである。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)等で構成される。メモリ12は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、演算に際して作業エリアとして用いられる。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される。
記憶部13は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。記憶部13は、例えばプログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等で構成される。記憶部13には、各種情報を記憶するデータベースが格納されている。記憶部13に格納されているデータベースとしては、例えば、生産者に関する情報が記憶されたデータベース、変更可能情報が記憶されたデータベース、消費電力情報が記憶されたデータベース、CO排出係数が記憶されたデータベース、電気料金変動情報が記憶されたデータベース、生成された生産計画や見直し生産計画が記憶されたデータベース、発令されたデマンドレスポンスの内容が記憶されたデータベースなどが挙げられる。
通信部14は、ネットワーク90を介して管理サーバ10および外部との間でデータの送受信を行う。操作部15は、例えばキーボード、マウス、機械式のボタン、スイッチで構成され、入力操作を受け付ける。操作部15には、表示部16と一体的にタッチパネルを構成するタッチセンサも含まれる。表示部16は、例えば情報の表示に用いられる液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、画像やテキストのデータなどを表示する。表示部16にはユーザインターフェース等が表示される。
(生産者端末のハードウェア構成)
生産者端末50のハードウェア構成は、図2に示す管理サーバ10のハードウェア構成と同様の構成を備えている。すなわち、生産者端末50は、図2の制御部11、メモリ12、記憶部13、通信部14、操作部15、および表示部16の各々と同様の機能を有する、制御部、メモリ、記憶部、通信部、操作部、および表示部の各々を備えている。このため、生産者端末50のハードウェア構成の図示および説明を省略する。
<機能構成>
(管理サーバの制御部の機能構成)
図3は、管理サーバ10の制御部11の機能構成の一例を示す図である。
管理サーバ10の制御部11では、取得部101と、管理部102と、生成部103と、抽出部104と、送信制御部105とが機能する。
取得部101は、通信部14(図2参照)を介して各種情報を取得する。例えば、取得部101は、アグリゲータ端末30および生産者端末50の各々から送信されてくる各種情報を取得する。取得部101が取得する各種情報のうち、アグリゲータ端末30から送信されてくる情報としては、例えば、DR発令情報などが挙げられる。また、取得部101が取得する各種情報のうち、生産者端末50から送信されてくる情報としては、例えば、変更可能情報、生産計画の見直しを指示するために入力された入力情報、見込調整量などが挙げられる。
管理部102は、取得部101により取得された各種情報を、記憶部13(図2参照)のデータベースに記憶させて管理する。例えば、管理部102は、生産者に関する情報、変更可能情報、消費電力情報、CO排出係数、電気料金変動情報、生産計画、見直し生産計画、発令されたデマンドレスポンスの内容などの情報をデータベースに記憶させて管理する。
生成部103は、生産計画を生成する。具体的には、生成部103は、生産期間に先立ち、生産期間を対象とする変更可能情報と、消費電力情報とに基づいて、生産期間における1または複数の生産計画を生成する。例えば、生成部103は、CO排出係数を算出し、算出したCO排出係数に基づいて、CO排出量を低減させる生産計画を生成する。また、例えば、生成部103は、電気料金変動情報に基づいて、電気料金を低減させる生産計画を生成する。
また、生成部103は、生産計画ごとに算出した電力需要の調整量と、デマンドレスポンスの発令の内容から特定した電力需要の調整量の目標値とに基づいて、生産計画ごとに電力需要の調整量を見直した見直し生産計画を生成する。
抽出部104は、生産者による生産設備の稼働開始後、生産期間中にデマンドレスポンスが発令されると、生成部103により生成された1または複数の生産計画の中からデマンドレスポンスの内容を満たす生産計画を抽出する。
送信制御部105は、通信部14を介して各種情報を送信するための制御を行う。例えば、送信制御部105は、アグリゲータ端末30に向けて、見込調整量を送信するための制御を行う。また、例えば、送信制御部105は、生産者端末50に向けて、生産計画、見直し生産計画、生産指示情報などを送信するための制御を行う。
(生産者端末の制御部の機能構成)
図4は、生産者端末50の制御部の機能構成の一例を示す図である。
生産者端末50の制御部では、取得部501と、表示制御部502と、送信制御部503とが機能する。
取得部501は、通信部を介して各種情報を取得する。取得部501により取得される情報としては、例えば、管理サーバ10から送信されてくる生産計画、見直し生産計画、生産指示情報などが挙げられる。
表示制御部502は、表示部に各種情報を表示させるための制御を行う。例えば、表示制御部502は、生産計画、見直し生産計画、生産指示情報などを表示部に表示させるための制御を行う。
送信制御部503は、通信部を介して各種情報を送信するための制御を行う。送信制御部503により送信が制御される情報としては、例えば、変更可能情報、生産計画の見直しを指示するために入力された入力情報、見込調整量などが挙げられる。
<管理サーバの処理の流れ>
図5は、管理サーバ10の処理のうち、デマンドレスポンスが発令される前に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理サーバ10は、生産者端末50から生産設備の変更可能情報が送信されてくると(ステップ501でYES)、送信されてきた変更可能情報を取得する(ステップ502)。これに対して、変更可能情報が送信されてきていない場合(ステップ501でNO)、管理サーバ10は、変更可能情報が送信されてくるまでステップ501の判断処理を繰り返す。
管理サーバ10は、生産者端末50から生産設備の消費電力情報が送信されてくると(ステップ503でYES)、送信されてきた消費電力情報を取得する(ステップ504)。これに対して、消費電力情報が送信されてきていない場合(ステップ503でNO)、管理サーバ10は、消費電力情報が送信されてくるまでステップ503の判断処理を繰り返す。
管理サーバ10は、ステップ504で取得した消費電力情報に基づいて、CO排出係数を算出する(ステップ505)。管理サーバ10は、アグリゲータ端末30から電気料金変動情報が送信されてくると(ステップ506でYES)、送信されてきた電気料金変動情報を取得する(ステップ507)。これに対して、電気料金変動情報が送信されてきていない場合(ステップ506でNO)、管理サーバ10は、電気料金変動情報が送信されてくるまでステップ506の判断処理を繰り返す。
管理サーバ10は、取得した変更可能情報、消費電力情報、CO排出係数、および電気料金変動情報に基づいて、生産期間中にデマンドレスポンスが発令された場合を想定した1または複数の生産計画を生成して生産者端末50に提示する(ステップ508)。そして、管理サーバ10は、ステップ508で生産者端末50に提示した1または複数の生産計画の各々から特定される見込調整量をアグリゲータ端末30に提示する(ステップ509)。ステップ509でアグリゲータ端末30に提示された見込調整量は、例えば、翌日のデマンドレスポンスの発令の判断要素として用いられる。
図6は、管理サーバ10の処理のうち、デマンドレスポンスが発令された後に行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理サーバ10は、アグリゲータ端末30から、デマンドレスポンスが発令されたことを示すDR発令情報が送信されてくると(ステップ601でYES)、送信されてきたDR発令情報を取得する(ステップ602)。これに対して、DR発令情報が送信されてきていない場合(ステップ601でNO)、管理サーバ10は、DR発令情報が送信されてくるまでステップ601の判断処理を繰り返す。そして、管理サーバ10は、上述の図5のステップ508で生産者端末50に提示した1または複数の生産計画の中から、デマンドレスポンスの内容を満たす生産計画を抽出して生産者端末50に提示する(ステップ603)。
管理サーバ10は、生産者に提示した生産計画が承認されると(ステップ604でYES)、その生産計画から特定される見込調整量をアグリゲータ端末30に提示する(ステップ606)。これに対して、生産計画が承認されなかった場合(ステップ604でNO)、管理サーバ10は、ステップ603で抽出して生産者に提示した生産計画とは異なる生産計画であって、デマンドレスポンスの内容を満たす他の生産計画を抽出して生産者端末50に提示して(ステップ605)、ステップ604の判断処理に戻る。
管理サーバ10は、発令されたデマンドレスポンスの内容と、生産者に承認された生産計画とに基づいて、生産指示情報を生成して生産者端末50に提示する(ステップ607)。その後、管理サーバ10は、生産者端末50から、見直し指示情報が送信されてくると(ステップ608でYES)、見直し生産計画を生成して生産者端末50に提示して(ステップ609)、ステップ610の判断処理に進む。これに対して、生産者から生産計画の見直しの指示がない場合(ステップ608でNO)、管理サーバ10の処理は終了する(END)。
管理サーバ10は、生産者端末50に提示した見直し生産計画が承認されると(ステップ610でYES)、その見直し生産計画から特定される見込調整量をアグリゲータ端末30に提示して(ステップ611)、ステップ608の判断処理に戻る。これに対して、見直し生産計画が生産者により承認されなかった場合(ステップ610でNO)、管理サーバ10の処理はステップ609に戻る。
<具体例>
図7、図9乃至図12は、図1の情報処理システム1により提供される本サービスが適用される市場の具体例を示す図である。
図8は、従来の生産スケジューラの概要を示す図である。
図7、図9乃至図12には、本サービスが容量市場に適用された場合の例が示されている。容量市場とは、例えば卸電力市場のように電力量(kWh)を取引対象とするのではなく、将来における電力の供給力(kW)を取引対象とする市場のことをいう。容量市場は、国内のすべての電気事業者を会員とする電力広域的運営推進機関により運営される。デマンドレスポンスは電力広域的運営推進機関により発令される。
図7に示すように、本サービスでは、生産者(需要家)の生産者端末50(図1参照)に対して生産スケジューラが提供される。生産スケジューラとは、生産者(需要家)の生産リソース(例えば、製品の材料、生産設備、作業者等)や生産目標などの情報に基づき最適な生産計画の生成を可能とするソフトウェアである。生産スケジューラは、デマンドレスポンスの発令に備えて、デマンドレスポンスが発令されるよりも前に、生産期間を対象とする生産計画を生成して生産者(需要家)に提示する機能を有する。
本サービスの生産スケジューラは、生産者(需要家)に提示した生産計画について生産者(需要家)の承認が得られると、その生産計画から特定される見込調整量をアグリゲータに提示する。アグリゲータは、電力広域的運営推進機関からデマンドレスポンスが発令されると(DR発令)、発令されたデマンドレスポンスの内容を、本サービスを介して生産者(需要家)に連絡する。
本サービスの生産スケジューラは、デマンドレスポンスが発令された後(DR発令後)に、生産者(需要家)から生産計画の見直しの指示があった場合には、見直し生産計画を生成して生産者(需要家)に提示する。そして、本サービスの生産スケジューラは、生産者(需要家)に提示した見直し生産計画について生産者(需要家)の承認が得られると、その見直し生産計画から特定される見込調整量をアグリゲータに提示する。
図8に示すように、従来の生産スケジューラは、生産リソースなど生産者(需要家)により指定された条件に応じた生産計画を生成するのみであった。これに対して、図7に示す本サービスの生産スケジューラによれば、デマンドレスポンスが発令されるよりも前に、デマンドレスポンスの発令に備えた生産計画が生産者(需要者)に提示される。
図9には、容量市場のスキームが示されている。容量市場では、電力需給がひっ迫したときに電力広域的運営推進機関からデマンドレスポンスが発令され(DR発令)、その旨がアグリゲータを通して生産者(需要家)に連絡される。その後、生産者(需要家)がデマンドレスポンスを実施すると(DR実施)、アグリゲータは、デマンドレスポンスの実施により制御された電力を束ねて電力広域的運営推進機関に提供する。すると、電力広域的運営推進機関から、デマンドレスポンスを実施したことへの対価として、アグリゲータを介して生産者(需要家)に報酬が支払われる。
図10には、電力広域的運営推進機関からデマンドレスポンスが発令されたときのアグリゲータおよび生産者(需要家)の対応の流れが示されている。デマンドレスポンスは、1年間における発令回数の上限が予め定められている(例えば、最大12回/年など)。また、デマンドレスポンスは、実施の開始時刻の3時間前に発令される。すると、実施の開始時刻の2時間45分前までに、アグリゲータが、デマンドレスポンスが発令された旨を生産者(需要家)に連絡する。
生産者(需要家)は、3時間継続してデマンドレスポンスを実施する。例えば、生産者(需要家)は、工場の生産設備を制御(例えば、稼働停止など)し、また、余剰の自家発電を稼働させるなどの対応をとることで、生産者(需要家)がデマンドレスポンスを実施しなかった場合に想定される電力使用量(以下、「ベースライン」と呼ぶ。)よりも実際の電力使用量が低くなるようにする。ベースラインは、例えば、直近の5日間のうち電力需要が高い4日間の平均値に対して、デマンドレスポンスが実施される当日の補正を加えることで算出される。
図11には、デマンドレスポンスを評価する手法の具体例が示されている。デマンドレスポンスの評価は、デマンドレスポンスによる電力負荷の削減量(DRによる負荷削減量)である電力需要の調整量(調整電力量)により行われる。電力需要の調整量(調整電力量)は、ベースラインと実際の電力使用量(実負荷)との差である。例えば、図11の例では、デマンドレスポンスを実施してほしい時間として電力広域的運営推進機関により要請された時間(DR要請時間)を対象とする電力需要の調整量(調整電力量)によりデマンドレスポンスの評価が行われる。
図12には、デマンドレスポンスを実施した生産者(需要家)に支払われる報酬の具体例として3つのケースが示されている。デマンドレスポンスを実施した生産者(需要家)に支払われる報酬の合計は、基本報酬と従量報酬とで構成されている。基本報酬は、デマンドレスポンスの実施の有無にかかわらず、生産者(需要家)の生産設備の容量(kW)に応じて支払われる固定の報酬である。ただし、生産者(需要家)が、デマンドレスポンスの発令に対する実施を失敗した場合には、基本報酬が減額されるので、失敗を重ねると基本報酬が0円になることがある(なお、マイナスはない)。従量報酬は、デマンドレスポンスを実施した生産者(需要家)の生産設備により制御された電力量(kWh)に応じて支払われる報酬である。
図12に示す3つのケースは、基本報酬の単価が4,000円/kW、従量報酬の単価が10円/kWh、デマンドレスポンスの容量が1,000kWであることを前提としている。例えば、図12の上段には、デマンドレスポンスの発令回数が0(ゼロ)回のケースが示されている。このケースは、基本報酬が400万円(4,000円/kW×1,000kW)、従量報酬が0円、報酬合計が400万円となる。
また、図12の中段には、デマンドレスポンスの発令回数が5回、デマンドレスポンスの実施に失敗した回数(対応失敗の回数)が0(ゼロ)回のケースが示されている。このケースは、基本報酬が400万円(4,000円/kW×1,000kW)、従量報酬が15万円(10円×1,000kWh×5回×3)、報酬合計が415万円となる。また、図12の下段には、デマンドレスポンスの発令回数が5回、デマンドレスポンスの実施に失敗した回数(対応失敗の回数)が1回のケースが示されている。このケースは、基本報酬が約379万円(4,000円/kW×1,000kW-(ペナルティ))、従量報酬が12万円(10円×1,000kWh×4回×3)、報酬合計が391万円となる。
<他の実施の形態>
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上述した本実施の形態に限るものではない。また、本発明による効果も、上述した本実施の形態に記載されたものに限定されない。例えば、図1に示す情報処理システム1の構成、図2に示す管理サーバ10のハードウェア構成、図3の管理サーバ10の制御部11の機能構成、および図4の生産者端末50の制御部の機能構成は、いずれも本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。すなわち、上述した処理を全体として実行できる機能を図1の情報処理システム1が備えていれば足り、この機能を実現するためにどのようなハードウェア構成および機能構成を用いるかは上述の例に限定されない。
また、図5および図6に示す管理サーバ10の処理のステップの順序も例示に過ぎず、特に限定されない。図示されたステップの順序に沿って時系列的に行われる処理だけではなく、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別的に行われてもよい。また、図7、図9乃至図12に示す具体例も一例に過ぎず、特に限定されない。
例えば、上述の具体例では、本サービスが容量市場に適用される例を説明したが、本サービスを「経済DR」に適用することもできる。経済DRは、電力の小売事業者向けのデマンドレスポンスであり、デマンドレスポンスにより生じた卸電力市場高騰時の調達コスト削減分の一部がユーザに還元される。
1…情報処理システム、10…管理サーバ、30…アグリゲータ端末、50…生産者端末、11…制御部、12…メモリ、13…記憶部、14…通信部、15…操作部、16…表示部、101…取得部、102…管理部、103…生成部、104…抽出部、105…送信制御部、501…取得部、502…表示制御部、503…送信制御部、90…ネットワーク

Claims (12)

  1. 1または複数のプロセッサを備え、
    前記1または複数のプロセッサは、
    稼働に伴い電力を消費する生産設備による生産が行われる生産期間に先立ち、当該生産期間を対象とするデマンドレスポンスの発令に備えて変更可能な当該生産に関する情報と、当該生産設備の消費電力に関する情報とを取得し、
    取得した前記生産に関する情報と、前記消費電力に関する情報とに基づいて、前記生産期間における1または複数の生産計画を生成して前記生産設備による生産を行う生産者に提示する、
    ことを特徴とする情報処理システム。
  2. 前記1または複数のプロセッサは、前記生産に関する情報として、前記生産設備の稼働時間帯に関する情報と、当該生産設備による計画生産量に関する情報との少なくとも一方を取得することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記1または複数のプロセッサは、
    時間帯別の単位発電電力量あたりのCO排出量を示すCO排出係数を算出し、
    前記CO排出係数に基づいて、CO排出量を低減させる前記生産計画を生成することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  4. 前記1または複数のプロセッサは、
    時間帯ごとの電気料金の変動に関する情報を取得し、
    前記変動に関する情報に基づいて、電気料金を低減させる前記生産計画を生成することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  5. 前記1または複数のプロセッサは、前記生産者が前記生産計画を承認すると、当該生産計画から特定される電力需要の調整量を、見込調整量としてアグリゲータに提示することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  6. 前記1または複数のプロセッサは、前記生産期間の途中でデマンドレスポンスが発令されると、前記1または複数の生産計画の中から当該デマンドレスポンスの内容を満たす生産計画を抽出して前記生産者に提示することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  7. 前記1または複数のプロセッサは、前記デマンドレスポンスの内容と、抽出した前記生産計画とに基づいて、前記生産設備の生産の指示に関する情報を生成して前記生産者に提示することを特徴とする、
    請求項6に記載の情報処理システム。
  8. 前記1または複数のプロセッサは、前記1または複数の生産計画の各々において算出される電力需要の調整量と、前記発令の内容から特定される電力需要の調整量の目標値とに基づいて、当該電力需要の調整量を見直した見直し生産計画を、当該1または複数の生産計画の各々について生成することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理システム。
  9. 前記1または複数のプロセッサは、前記電力需要の調整量が前記目標値よりも小さい場合には、当該電力需要の調整量を当該目標値以上にするための前記見直し生産計画を生成して提示することを特徴とする、
    請求項8に記載の情報処理システム。
  10. 前記1または複数のプロセッサは、前記生産計画の見直しの案を前記生産者に提示し、当該生産者からの指示に応じて、前記見直し生産計画を生成して当該生産者に提示することを特徴とする、
    請求項8に記載の情報処理システム。
  11. 前記1または複数のプロセッサは、前記生産者が前記見直し生産計画を承認すると、当該見直し生産計画から特定される前記電力需要の調整量を、見込調整量としてアグリゲータに提示することを特徴とする、
    請求項8に記載の情報処理システム。
  12. コンピュータに、
    稼働に伴い電力を消費する生産設備による生産が行われる生産期間に先立ち、当該生産期間を対象とするデマンドレスポンスの発令に備えて変更可能な当該生産に関する情報と、当該生産設備の消費電力に関する情報とを取得する機能と、
    取得した前記生産に関する情報と、前記消費電力に関する情報とに基づいて、前記生産期間における1または複数の生産計画を生成して前記生産設備による生産を行う生産者に提示する機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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