JP7439568B2 - インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法に関する。
吐出命令に応じたタイミング及び量のインクをノズルから吐出するインクジェットヘッドでは、インク吐出機構を駆動する電気信号を送信する信号線が多数配置される。インク吐出機構としては、例えば、インクに接触する振動板を振動させてインクに圧力変動を付与する圧電素子などが挙げられる。ノズルの数の増大及び高精細化に伴って信号線の数も増え、細線化も進んでいる。
また、信号線を伝わる電気信号に応じて、当該信号線の周囲に生じる電流や電圧が、本来インク吐出機構を駆動する範囲以外でも当該インク吐出機構に影響を及ぼす場合があるという問題がある。特許文献1では、圧電体層を必要な長さに限定するとともに、圧電体層が省略された端部の信号線下には、代わりに絶縁層を設けて振動の発生を抑制する構成が開示されている。
特開2001-38899号公報
しかしながら、従来の構造上に信号線を設けると、圧電素子や絶縁層上を信号線が上下に折れ曲がりながら伸びることになる。したがって、信号線が熱膨張や振動などの応力により折れ曲がり箇所で破損しやすくなり、信号の伝送不良につながる場合があるという課題がある。
この発明の目的は、より確実に駆動信号を伝送することのできるインクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
インクを吐出するノズル孔を有するノズル板と、
前記ノズル孔に連通してインクを貯留するインク室を囲う側壁部と、
前記インク室の一面をなす振動板と、
圧電体、並びに当該圧電体を挟む第1電極及び第2電極を有し、前記振動板に前記第2電極が接して位置する圧電素子と、
前記第1電極に信号を伝える信号線と、
絶縁層と、
を備え、
前記第2電極は、前記圧電体よりも広く、
前記絶縁層は、前記第2電極上の前記圧電体の範囲外に設けられ、
前記圧電体及び前記絶縁層のそれぞれ前記第2電極とは反対側の面は、同一の平面内に位置し、
前記信号線は、前記平面上に設けられており、
前記側壁部は、金属部材であって電気めっき厚膜である
ことを特徴とするインクジェットヘッドである。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記第1電極と前記信号線とは一体の薄膜形状を有することを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記圧電体は、前記ノズル板に垂直な方向から見た平面視で前記インク室に内包される位置にあることを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記ノズル板は、前記ノズル孔を複数有し、
前記側壁部は、前記複数のノズル孔に各々対応する複数の前記インク室を分離し、
前記第2電極は、前記複数のインク室にわたって広がり、当該複数のインク室の各々に対応する前記圧電素子の共通電極である
ことを特徴とする。
また、請求項記載の発明は、
基板上に第1導電体層を形成し、当該第1導電体層上の所定範囲に圧電体層を形成し、前記所定範囲外に絶縁層を形成する第1形成ステップと、
前記圧電体層及び前記絶縁層の上に第2導電体層及び振動板をなす部材の層を順番に形成し、前記基板に垂直な方向から見た平面視で前記振動板上に前記所定範囲に応じた範囲を囲う側壁部を形成する第2形成ステップと、
前記基板を除去した後に前記第1導電体層をパターンエッチングして、前記圧電体層上の電極と、当該電極につながり前記絶縁層上に延びる信号線とを同一の平面内で形成する第3形成ステップと、
を含むことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法である。
本発明に従うと、インクジェットヘッドにおいてより確実に駆動信号を伝送することができるという効果がある。
本実施形態のインクジェットヘッドの断面構造を説明する図である。 インクジェットヘッドの製造工程の例を示した図である。 インクジェットヘッドの製造工程の例を示した図である。 インクジェットヘッドの製造工程の例を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のインクジェットヘッド100の断面構造を説明する図である。なお、ここでは、1つのノズル孔21に対応する部分のみを示すが、インクジェットヘッド100は、複数のノズル孔21を有し、適宜な配置間隔及び配列パターンで並んでいる。
インクジェットヘッド100は、圧電素子11と、絶縁層12と、振動板13と、隔壁部14(側壁部)と、信号線15と、保護膜16と、ノズル板20などを備える。
ノズル板20は、インクを吐出するノズル孔21を有する。ノズル板20は、例えば、ニッケル(Ni)であるが、これに限られない。例えば、SUS、シリコン(Si)基板、又はSOI(Silicon On Insulator)基板などであってもよい。
振動板13、隔壁部14及びノズル板20で囲まれる範囲がインクを貯留し、当該インクに圧力変動を付与する圧力室145(インク室)をなす。なお、図1に示した断面に垂直な方向には、図示略のインク流路があり、圧力室145に連通して当該圧力室145に供給されるインクが流れる。圧力室145の一面をなす振動板13が図1の上下方向に振動することで、圧力室145内のインクに圧力変動が付与される。
隔壁部14は、圧力室145の側面を囲う。圧力室145は、複数のノズル孔21にそれぞれ応じて複数存在するので、隔壁部14は、これら複数の圧力室145を分離する。隔壁部14は、ここでは、金属層であり、例えば、Ni又はNi合金の電気めっき厚膜である。合金には、例えば、コバルト(Co)、プラチナ(Pt)、鉄(Fe)などが含まれていてもよい。圧力室145の形状は、特には限られないが、例えば、円柱形状であってもよい。あるいは、圧力室145は、2つの半円柱の間に角柱部分が組み合わされた形状などであってもよい。
振動板13は、絶縁層131と、Niシード層132とが積層された構造を有する薄膜層である。絶縁層131は、例えば、Siの酸化物層や各種樹脂層などであり、圧電素子11の下部電極層113と隔壁部14とを電気的に分離する。Niシード層132は、隔壁部14を形成するためのNiを含む薄膜層である。
振動板13は、圧電素子11に接し、圧電素子11の変形に応じて変形して振動を生じる。振動板13の振動は、剛性の大きい隔壁部14により端部で固定され、当該端部を節としたものとなる。
絶縁層12は、振動板13上に配置されている下部電極層113上で、少なくとも圧電素子11の周囲において圧電部材112が位置しない部分(所定範囲外)を埋め込むように広がっている。また、絶縁層12は、圧電部材112の周縁を予め定められた幅で被覆する範囲まで広がっていてもよい。絶縁層12は、例えば、シリコン酸化物層(SiO)や各種樹脂層である。絶縁層12は、水平方向に圧電部材112間を分離し、上下方向に下部電極層113と信号線15とを分離する。
圧電素子11は、上部電極111(第1電極)と、圧電部材112(圧電体)と、下部電極層113(第2電極)とが順番に積層された構造を有する。圧電素子11は、その変形に応じて振動板13を振動させる。なお、振動板13に接する下部電極層113も当該振動板13とともに振動し、その振動特性に寄与する。
圧電部材112は、上部電極111及び下部電極層113に挟まれ、これらに印加される電圧(電位差)に応じて変形する。圧電部材112は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などである。圧電部材112は、圧力室145の位置に各々対応して位置している。圧電部材112は、インクジェットヘッド100の上方(図1の上側)から見た平面視で、圧力室145に内包される範囲内に位置していてもよい。すなわち、圧電部材112は、平面視で圧力室145よりも小さくてよい。
圧電部材112の上面(下部電極層113とは反対側の面)は、上下方向について絶縁層12の上面(下部電極層113とは反対側の面)と同一の平面内にある。ここでいう同一の面内には、製造上及び構造上生じ得る微小なずれ範囲を含んでよい。例えば、絶縁層12の通常の研磨精度や表面粗さなどに対応する1μm以下のずれ、特に10nm以下のずれは、同一平面内であるとされてよい。
下部電極層113は、圧電部材112の下側の面に接する。下部電極層113は、導電性部材であり、例えば、クロム(Cr)、チタン(Ti)、Ni、イリジウム(Ir)、プラチナ(Pt)、銅(Cu)、金(Au)などが挙げられる。下部電極層113は、複数の圧電部材112(圧電素子11)にまたがって、すなわち、圧電部材112よりも広く広がる薄膜構造であり、圧電部材112の下側の面に共通の電位、例えば、接地電位を印加する共通電極である。
上部電極111は、各圧電部材112の上側の面にそれぞれ接する導電性部材であり、各圧電部材112に個別に駆動信号の電圧を印加する個別電極である。上部電極111は、平面視で圧電部材112と略同一のサイズ及び形状であってよい。上部電極111は、例えば、IrやPtなどであるがこれらに限られない。圧電部材112及び上部電極111の形状は、例えば、上記圧力室145の形状と相似かつ中心位置が同一であってよい。
信号線15は、上部電極111にそれぞれ圧電素子11の駆動信号を伝える。信号線15の上部電極111と反対側の端部は、パッド電極150であり、図示略の駆動基板の接続端子などが接続される。信号線15は、絶縁層12の上面上、すなわち、上部電極111と同一の面上に位置する薄膜形状の線であり、ここでは、当該上部電極111とひとつながり(一体)となっている。すなわち、パッド電極150を含む信号線15と上部電極111とは、一連の回路としてまとめて形成される。したがって、信号線15は、上部電極111と同一の材質及び同一の厚さであってもよい。
保護膜16は、インクジェットヘッド100の上面を覆い、上部電極111及び信号線15を被覆する。保護膜16には、パッド電極150の接続用の開口が設けられていてよい。保護膜16は、絶縁性のものであり、例えば、各種樹脂膜であってもよい。
上記の各構成のうち、圧電素子11、絶縁層12、振動板13、隔壁部14、信号線15及び保護膜16が圧力室部材に含まれる。これらに対してノズル板20、インク流路に接続される流路部材及びインク貯留室、並びにパッド電極150に接続される駆動基板などが接合されたものがインクジェットヘッド100である。
次に、インクジェットヘッド100の製造方法について説明する。
図2~図4は、インクジェットヘッド100の製造工程の例を示した図である。これらの断面は、図1に示したインクジェットヘッド100の断面と同一である。
図2(a)に示すように、まず、基板50の一平面上に導電体層511(第1導電体層)を形成し、次いで、導電体層511上の所定範囲に圧電部材112(圧電体層)を配置、形成する。導電体層511は、上部電極111となる部分であり、上部電極111の材料、例えば、Ir、Ptなどである。圧電部材112は、例えば、所定範囲内を覆うレジストを用いたパターンエッチングにより形成されてよい。基板50は、例えば、シリコン(Si)などである。あるいは、基板50は、その他平坦な導電体層511の薄膜を形成可能であり、かつ後で導電体層511から適切に除去可能なものであればよく、再利用可能なものでなくてもよい。
次に、導電体層511上のうち圧電部材112に覆われていない部分(所定範囲外)から圧電部材112の周縁上にかけて絶縁層12が形成される(図2(b))。圧電部材112及び絶縁層12上に下部電極層113(第2導電体層)が形成される下部電極層113上には、振動板13となる絶縁層131及びNiシード層132(振動板をなす部材の層)が形成される(図2(c))。
Niシード層132上には、圧力室145となる領域(所定範囲に応じた範囲)を囲う隔壁部14が形成される(図3(a))。隔壁部14は、例えば、圧力室145の部分にレジストパターンを形成し、その周囲のNiシード層132上に電気めっきなどで形成される。その後、基板50が除去される(図3(b))。この図3(b)以降では、図3(a)までに形成された構造を上下反転して示す。
導電体層511をパターンエッチングして、基板50の一平面に沿った同一平面上に位置する上部電極111、及びこの上部電極111につながり絶縁層12上に延びる信号線15を形成する(図3(c))。形成される信号線15には、パッド電極150を含む。パターンエッチングは、例えば、フォトリソグラフィーなどにより、上部電極111及び信号線15に当たる部分をマスクして行われればよい。
信号線15のパッド電極150を残して上面を保護する保護膜16を形成する(図4(a))。保護膜16は、例えば、絶縁性部材を塗布した後に当該絶縁性部材を焼結することで形成される。
圧力室145の位置にノズル孔21を合わせてノズル板20を上記構造(圧力室部材)に対して接合する(図4(b))。接合は、各種接着部材などで行われてよい。接着部材は、例えば、インクに対して安定な樹脂系接着剤などであってもよい。
以上のうち、図2(a)、(b)が本実施形態のインクジェットヘッドの製造方法における第1形成ステップ、図2(c)、図3(a)が第2形成ステップ、図3(b)、(c)が第3形成ステップをそれぞれ構成する。
その他、圧力室部材に対するインクの流路部材、インク貯留室や駆動基板などの接合は、従来周知の技術に基づいてなされればよい。
以上のように、本実施形態のインクジェットヘッド100は、インクを吐出するノズル孔21を有するノズル板20と、ノズル孔21に連通してインクを貯留する圧力室145を囲う隔壁部14と、圧力室145の一面をなす振動板13と、圧電部材112、並びに当該圧電部材112を挟む上部電極111及び下部電極層113を有し、振動板13に下部電極層113が接して位置する圧電素子11と、上部電極111に信号を伝える信号線15と、絶縁層12と、を備える。下部電極層113は、圧電部材112よりも広く、絶縁層12は、下部電極層113上の圧電部材112の範囲外に設けられ、圧電部材112及び絶縁層12のそれぞれ下部電極層113とは反対側の面は、同一の平面内に位置し、信号線15は、この平面上に設けられている。
このように、信号線15が上部電極111から絶縁層12にかけて平坦に配置されるので、圧力や熱などによりインクジェットヘッド100に反りなどの圧力がかかっても信号線15の特定部分に応力がかかりにくく、信号線15が破損したり、破損しやすく劣化したりするのを抑制することができる。したがって、インクジェットヘッド100では、より安定して駆動信号を上部電極111に伝えることができる。
また、上部電極111と信号線15とは一体の薄膜形状を有する。すなわち、上部電極111と信号線15が一括して形成されるので、両者の接合不良などが生じにくく、安定して駆動信号の伝送を行うことができる。
また、圧電部材112は、ノズル板20に垂直な方向から見た平面視で圧力室145に内包される位置にある。すなわち、圧電部材112は、振動板13を振動させる必要のある部分でのみ変形するので、不必要な変形によりインクジェットヘッド100において周囲に不要な応力を生じさせず、信号線15の断線を含むインクジェットヘッド100の破損や劣化などを抑制することができる。
また、隔壁部14は金属である。剛性の大きい金属により圧力室145の隔壁を形成することで、絶縁層12や信号線15などを安定して保持することができるので、信号線15の断線などに係る劣化を抑制することができる。
また、隔壁部14は、電気めっき厚膜である。振動板13上に隔壁部14を電気めっきで固定的に形成することで、絶縁層12や信号線15の下方の振動板13及び隔壁部14が安定し、その変形などによる信号線15への不必要な応力の発生を抑制して当該信号線15の断線などの劣化を低減することができる。
また、ノズル板20は、ノズル孔21を複数有し、隔壁部14は、複数のノズル孔21に各々対応する複数の圧力室145を分離し、下部電極層113は、複数の圧力室145にわたって広がり、当該複数の圧力室145の各々に対応する圧電素子11の共通電極である。
このように、隔壁部14は、下部電極層113についても確実に固定して不要な部分での振動が生じないように拘束することができる。よって、下部電極層113の劣化も防ぐことができる。また、下部電極層113は膜状の共通電極であるので、断線などが生じにくい。
また、本実施形態のインクジェットヘッド100の製造方法は、基板50上に導電体層511を形成し、当該導電体層511上の圧力室145に対応する所定範囲に圧電部材112を形成し、所定範囲外に絶縁層12を形成する第1形成ステップと、圧電部材112及び絶縁層12の上に下部電極層113及び振動板13をなす部材の絶縁層131及びNiシード層132を順番に形成し、基板50に垂直な方向から見た平面視で振動板13上に所定範囲に応じた範囲を囲う隔壁部14を形成する第2形成ステップと、基板50を除去した後に導電体層511をパターンエッチングして、圧電部材112上の上部電極111と、この上部電極111につながり絶縁層12上に延びる信号線15とを同一の平面内で形成する第3形成ステップと、を含む。
このようなインクジェットヘッド100の製造方法により、インクジェットヘッド100の製造中やその後の使用中に信号線15にかかる不要な応力を低減させて信号線15の破断などの劣化を低減させ、より安定して駆動信号を伝送させることのできるインクジェットヘッド100を得ることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、上部電極111と信号線15が一体の薄膜形状であるものとして説明したが、これに限られるものではない。信号線15に電気めっきを行うなどにより膜厚を厚くしてもよい。また、信号線15が上部電極111と別個に形成されてもよく、この場合、信号線15と上部電極111とが導電性接合材やめっきなどで電気的に接続されてもよい。
また、上記実施の形態では、Niの隔壁部14を電気めっきによって形成する場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。例えば、内部に圧力室が設けられたシリコンガラス材などの圧力室基板が接着部材などで振動板13に接着された構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、圧電体が平面視でインク室に内包される位置及びサイズとして説明したが、これに限られなくてもよい。
また、共通電極となる下部電極層113は、全ての圧電素子11を含む範囲を連続的に覆う薄膜状でなくてもよい。適宜隙間などが含まれていてもよい。
また、圧力室145に対するノズル孔21の位置関係などは、適宜定められてよい。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、処理動作の内容及び手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲とその均等の範囲を含む。
11 圧電素子
111 上部電極
112 圧電部材
113 下部電極層
12 絶縁層
13 振動板
14 隔壁部
145 圧力室
131 絶縁層
132 Niシード層
15 信号線
150 パッド電極
16 保護膜
20 ノズル板
21 ノズル孔
50 基板
100 インクジェットヘッド
511 導電体層

Claims (5)

  1. インクを吐出するノズル孔を有するノズル板と、
    前記ノズル孔に連通してインクを貯留するインク室を囲う側壁部と、
    前記インク室の一面をなす振動板と、
    圧電体、並びに当該圧電体を挟む第1電極及び第2電極を有し、前記振動板に前記第2電極が接して位置する圧電素子と、
    前記第1電極に信号を伝える信号線と、
    絶縁層と、
    を備え、
    前記第2電極は、前記圧電体よりも広く、
    前記絶縁層は、前記第2電極上の前記圧電体の範囲外に設けられ、
    前記圧電体及び前記絶縁層のそれぞれ前記第2電極とは反対側の面は、同一の平面内に位置し、
    前記信号線は、前記平面上に設けられており、
    前記側壁部は、金属部材であって電気めっき厚膜である
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記第1電極と前記信号線とは一体の薄膜形状を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記圧電体は、前記ノズル板に垂直な方向から見た平面視で前記インク室に内包される位置にあることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記ノズル板は、前記ノズル孔を複数有し、
    前記側壁部は、前記複数のノズル孔に各々対応する複数の前記インク室を分離し、
    前記第2電極は、前記複数のインク室にわたって広がり、当該複数のインク室の各々に対応する前記圧電素子の共通電極である
    ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 基板上に第1導電体層を形成し、当該第1導電体層上の所定範囲に圧電体層を形成し、前記所定範囲外に絶縁層を形成する第1形成ステップと、
    前記圧電体層及び前記絶縁層の上に第2導電体層及び振動板をなす部材の層を順番に形成し、前記基板に垂直な方向から見た平面視で前記振動板上に前記所定範囲に応じた範囲を囲う側壁部を形成する第2形成ステップと、
    前記基板を除去した後に前記第1導電体層をパターンエッチングして、前記圧電体層上の電極と、当該電極につながり前記絶縁層上に延びる信号線とを同一の平面内で形成する第3形成ステップと、
    を含むことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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