JP7439438B2 - 生体粒子分析用マイクロチップ、生体粒子分析装置、微小粒子分析用マイクロチップ、及び微小粒子分析装置 - Google Patents

生体粒子分析用マイクロチップ、生体粒子分析装置、微小粒子分析用マイクロチップ、及び微小粒子分析装置 Download PDF

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Description

本技術は、生体粒子分析用マイクロチップ及び生体粒子分析装置に関する。より詳細には、本技術は、レーザ光の生体粒子への照射により生じた蛍光に基づき当該生体粒子を分析するために用いられる生体粒子分析用マイクロチップ及び生体粒子分析装置に関する。また、本技術は、同様の分析のために用いられる微小粒子分析用マイクロチップ及び微小粒子分析装置にも関する。
光の検出を利用した分析は、種々の技術分野において行われている。例えば、フローサイトメータでは、細胞への光照射により生じた蛍光又は散乱光が検出され、そして、検出結果に基づき細胞の特徴が分析される。また、マイクロ流体デバイスの技術分野においても光の検出に基づく分析が行われており、例えば化学的又は生化学的な反応のモニターのために光の検出が行われている。例えば、下記特許文献1には、光の検出のために用いられるマイクロ流体デバイスが開示されている。当該マイクロ流体デバイスは、本体構造と、前記本体構造内に配置される少なくとも2つの交差するマイクロスケールチャネルと、前記少なくとも2つの交差するマイクロスケールチャネルのうちの一つに隣接する前記本体構造と一体化された光変更光学要素とを含む。
米国特許第6100541号明細書
マイクロチップ中の流路内を流れる生体粒子の分析のために、当該生体粒子への光照射により生じた蛍光の検出が行われることがある。このような分析において、当該蛍光はしばしば微弱であり、当該蛍光をより高効率に検出することが求められる。
このような分析において、マイクロチップは、コンタミネーションを防ぐために交換されることがある。当該交換によって、マイクロチップに対する光照射系の位置が、わずかではあるがずれることがある。そのため、マイクロチップが交換される生体粒子分析系にとって、このような位置ずれが許容されることが望ましい。
また、このような分析において、1つの生体粒子に対して異なる2以上の位置のそれぞれで光が照射される場合もある。この場合、当該2以上の位置へ照射される光の照射位置全てに関して、位置ずれが許容されることが望ましい。
本技術は、以上で述べた課題の少なくとも一つを解決することを目的とする。例えば、本技術は、当該生体粒子への光照射により生じた蛍光をより効率的に検出することを可能とするマイクロチップを提供することを目的とする。また、本技術は、当該蛍光のより効率的な検出を可能とし且つ光の照射位置の位置ずれを許容するマイクロチップを提供することも目的とする。
本発明者らは、特定の構成を有するマイクロチップによって上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本技術は、
生体粒子を含むサンプル液が流れるサンプル液流路と、
シース液が流れるシース液流路と、
前記サンプル液と前記シース液が合流して形成された層流が流れる主流路と、
前記主流路内を流れる層流に含まれる生体粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部と
を備えており、
前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面が平坦面を含み、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射する、
生体粒子分析用マイクロチップを提供する。
前記生体粒子分析用マイクロチップは、μmオーダの横断面寸法を有する流路を含むチップであってよい。
前記平坦面が、前記生体粒子分析用マイクロチップの一つの面と平行でありうる。
前記平坦面が、前記生体粒子分析用マイクロチップに入射する前記レーザ光の光軸と垂直でありうる。
前記少なくとも一つのレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子へと到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されていてよい。
複数のレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子に到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されていてよい。
複数のレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子に到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されており、且つ、
前記複数のレーザ光のうち少なくとも2つの照射位置が、生体粒子が流れる方向に沿って並んでいてよい。
本技術の一つの実施態様に従い、前記生体粒子分析用マイクロチップが有する前記蛍光集光部の数が1つであり、
当該蛍光集光部は、その蛍光出射面に平坦面を含み、且つ、
前記生体粒子分析用マイクロチップは、当該平坦面へ複数のレーザ光が入射するように配置されうる。
本技術の他の実施態様に従い、前記生体粒子分析用マイクロチップが有する前記蛍光集光部の数が複数であり、
当該複数の蛍光集光部は、それぞれの蛍光出射面に平坦面を有し、且つ、
前記生体粒子分析用マイクロチップは、各蛍光集光部の平坦面へ1つのレーザ光が入射するように配置されうる。
前記少なくとも一つの蛍光集光部それぞれの蛍光出射面が凸面でありうる。
前記凸面の少なくとも一部が凸レンズ状の曲面でありうる。
当該凸レンズ状の曲面が、前記少なくとも一つの蛍光を、前記少なくとも一つのレーザ光の光軸側に屈折させる曲率を有しうる。
前記凸面の頂部に平坦面が設けられていてよい。
前記凸面の頂部に平坦面が設けられており、且つ、前記平坦面が、凸レンズ状の曲面によって囲まれていてよい。
前記少なくとも一つの蛍光集光部のそれぞれの蛍光出射面に平坦面が設けられており、且つ、
当該平坦面の面積が、当該平坦面に入射するレーザ光の当該平坦面でのスポット領域の面積以上でありうる。

また、本技術は、生体粒子を含むサンプル液が流れるサンプル液流路と、シース液が流れるシース液流路と、前記サンプル液と前記シース液が合流して形成された層流が流れる主流路と、前記主流路内を流れる層流に含まれる生体粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えており、前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面が平坦面を含み、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射する、生体粒子分析用マイクロチップと、
前記主流路内を流れる層流に含まれる生体粒子に向けて前記レーザ光を照射するレーザ光照射装置と、
前記蛍光を検出する蛍光検出装置と、
を含む生体粒子分析装置も提供する。
前記生体粒子分析用マイクロチップは、前記生体粒子分析装置から取り外し可能でありうる。

また、本技術は、
微小粒子を含むサンプル液が流れるサンプル液流路と、
シース液が流れるシース液流路と、
前記サンプル液と前記シース液が合流して形成された層流が流れる主流路と、
前記主流路内を流れる層流に含まれる微小粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部と
を備えており、
前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面が平坦面を含み、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射する、
微小粒子分析用マイクロチップも提供する。

また、本技術は、微小粒子を含むサンプル液が流れるサンプル液流路と、シース液が流れるシース液流路と、前記サンプル液と前記シース液が合流して形成された層流が流れる主流路と前記主流路内を流れる層流に含まれる微小粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えており、前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面が平坦面を含み、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射する、微小粒子分析用マイクロチップと、
前記主流路内を流れる層流に含まれる微小粒子に向けて前記レーザ光を照射するレーザ光照射装置と、
前記蛍光を検出する蛍光検出装置と、
を含む微小粒子分析装置も提供する。
本技術の生体粒子分析用マイクロチップ内を流れる生体粒子にレーザ光が照射される部分の一例の模式図である。 本技術の生体粒子分析用マイクロチップ内を流れる生体粒子にレーザ光が照射される部分の一例の模式図である。 本技術の生体粒子分析用マイクロチップ内を流れる生体粒子にレーザ光が照射される部分の一例の模式図である。 本技術の生体粒子分析用マイクロチップ内を流れる生体粒子にレーザ光が照射される部分の一例の模式図である。 本技術の生体粒子分析用マイクロチップの構成例を示す模式図である。 本技術の生体粒子分析用マイクロチップの構成例を示す模式図である。 本技術の生体粒子分析用マイクロチップの構成例のうちの粒子分取部の拡大図である。 制御部の一例のブロック図である。 光学系の構成例を示す図である。 生体粒子分析用マイクロチップと対物レンズとの関係を説明するための図である。 生体粒子分析用マイクロチップと対物レンズとの関係を説明するための図である。 平坦面の形状を説明するための図である。
以下、本技術を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態を示したものであり、本技術の範囲がこれらの実施形態のみに限定されることはない。なお、本技術の説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(生体粒子分析用マイクロチップ)
(1)第1の実施形態の説明
(1-1)蛍光集光部を有する生体粒子分析用マイクロチップ
(1-2)蛍光集光部が平坦面を有する実施態様
(1-3)複数のレーザ光が平坦面へ入射する実施態様
(1-4)複数の蛍光集光部を有する生体粒子分析用マイクロチップ
(1-5)蛍光集光部の形状
(2)生体粒子分析用マイクロチップの例
(2-1)生体粒子分析用マイクロチップの構成例
(2-2)光学系の構成例
2.第2の実施形態(生体粒子分析装置)
3.第3の実施形態(微小粒子分析用マイクロチップ)
4.第4の実施形態(微小粒子分析装置)
1.第1の実施形態(生体粒子分析用マイクロチップ)
(1)第1の実施形態の説明
(1-1)蛍光集光部を有する生体粒子分析用マイクロチップ
本技術の生体粒子分析用マイクロチップは、生体粒子が流れる流路と、当該流路内の生体粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えている。前記蛍光集光部によって、生体粒子へのレーザ光照射により生じた蛍光が集光されることで、より高い効率で当該蛍光を検出することが可能となる。
本技術において、前記少なくとも一つのレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子へと到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されていてよい。例えば、一つのレーザ光が一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子へと到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されていてよく、又は、複数のレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子に到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されていてよい。このように、本技術において、前記レーザ光及び前記蛍光の両方が前記蛍光集光部を通過しうる。
本技術の生体粒子分析用マイクロチップの一例を、図1を参照しながら説明する。図1は、当該マイクロチップ内を流れる生体粒子にレーザ光が照射される部分の模式図である。図1に示される生体粒子分析用マイクロチップ10は、2つの面11及び12を有する薄い板状のチップである。マイクロチップ10は、その内部に流路13が設けられており、流路13内を生体粒子14が矢印の方向に流れる。マイクロチップ10は、面11上に設けられた蛍光集光部15を有する。蛍光集光部15は、例えば凸形状を有し、特には球面レンズ状又は非球面レンズ状の形状を有してよい。流路13内を流れている生体粒子14にレーザ光Lが照射され、当該照射により蛍光Fが生じる。
以下でレーザ光L及び蛍光Fの進行の仕方についてより詳細に説明する。
レーザ光Lは、面11側の空間から生体粒子14へ向かって進行するように照射される。レーザ光Lは、蛍光集光部15へと入射し、蛍光集光部15を通過して(好ましくは直進して)流路13内へ入り、そして、流路内13を流れる生体粒子14へと到達する。好ましくは、蛍光集光部15は、レーザ光Lが蛍光集光部15へ入射したときに、レーザ光Lの進行方向(特にはレーザ光Lの光軸部分の進行方向)が変化しないように配置される。例えば、蛍光集光部15が球面レンズ状の形状を有する場合は、レーザ光Lが蛍光集光部15によって屈折されないように蛍光集光部15は配置される。例えば、レーザ光Lが球面レンズ形状を有する蛍光集光部15の略中心を通過するように(又はレーザ光L(特にはその光軸部分)が当該レンズ形状の頂部に入射角約0度で入射するように)、蛍光集光部15はマイクロチップ10の面11上に配置される。レーザ光Lの生体粒子14への照射によって蛍光Fが生じる。
蛍光Fは、生体粒子14から面11側の空間へ向かって、例えば放射状に進行する。なお、図1において蛍光Fは2つの矢印によって示されているが、蛍光Fは、生体粒子から蛍光出射面16に向かって放射状に進行しうる。蛍光Fは、蛍光集光部15の蛍光出射面16からマイクロチップ10の外へと出る。蛍光出射面16は、蛍光Fの蛍光出射面16への入射角が0°超となる面を有し、例えば図1に示されるように、曲面であってよい。これにより、蛍光Fの進行方向が蛍光出射面16で変更される。好ましくは、蛍光出射面16で、蛍光Fの進行方向とレーザ光Lの光軸とにより形成される角度が小さくなるように、蛍光Fの進行方向が変更される。これにより、蛍光集光部15により蛍光Fが集光されて、蛍光Fをより効率的に検出することができる。
蛍光出射面16を出た蛍光Fは、例えば対物レンズによって集光され、そして、集光された蛍光Fが蛍光検出器によって検出される。当該対物レンズ及び当該蛍光検出器の種類に応じて、これら2つの要素の間の光路上に適宜光学部品が配置されてよい。当該光学部品として、例えばミラー、レンズ、及び光学フィルターなどを挙げることができるがこれらに限定されない。蛍光Fは、上記のとおり、蛍光集光部15によって集光されるので、目的の蛍光検出感度を、よりNA(開口数)が低い対物レンズによって達成することができる。
また、対物レンズのNAが低いほど、対物レンズをより小さくすることができる。そのため、対物レンズ周囲の空間をより広く確保することができる。
また、対物レンズのNAが低いほど、対物レンズはより安価になる傾向にある。そのため、コストを低減することもできる。
また、対物レンズのNAが低い場合、対物レンズを構成するレンズの枚数をより少なくすることができる。これにより、レンズの硝材に由来する自家蛍光(AutoFluorescence)を減少することもできる。
(1-2)蛍光集光部が平坦面を有する実施態様
本技術の特に好ましい実施態様において、本技術の生体粒子分析用マイクロチップは、前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面は平坦面を有し、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射するように構成されている。当該蛍光出射面に平坦面が設けられていることによって、レーザ光の位置ずれマージンを拡大することができ、すなわちレーザ光の位置ずれの許容範囲を広げることができる。そのため、この実施態様に従う生体粒子分析用マイクロチップによって、高効率での蛍光検出が可能となり且つレーザ光の位置ずれの許容範囲を広げることができる。
この実施態様に従う生体粒子分析用マイクロチップの一例を、図2を参照しながら説明する。図2は、当該マイクロチップ内を流れる生体粒子にレーザ光が照射される部分の模式図である。図2に示される生体粒子分析用マイクロチップ20は、蛍光集光部25の蛍光出射面26に平坦面27が設けられていること以外は、図1に示される生体粒子分析用マイクロチップ10と同じである。蛍光集光部25は、例えば図2に示されるように頂部に平坦面を有する球面レンズ形状を有してよい。代替的には、蛍光集光部25は、頂部に平坦面を有する非球面レンズ形状を有してよく、又は、台部分が平坦である円錐台形状を有していてもよい。
平坦面27は、マイクロチップ20の一つの面と平行であってよい。例えば、平坦面27は、マイクロチップ20の面21又は面22と平行であってよく、これら面の両方と平行であってもよい。平坦面27は、マイクロチップ20に入射するレーザ光Lの光軸と垂直であってよい。これにより、レーザ光Lが、屈折することなく蛍光集光部25内へと進行するので、レーザ光Lの照射位置の調整が容易である。
平坦面27による効果を以下で説明する。例えば、図1に示されたマイクロチップ10に関して、レーザ光Lの蛍光集光部15への入射位置が、蛍光集光部15の頂部からずれた場合、レーザ光Lは、曲面によって屈折されうる。当該曲面による屈折によって、レーザ光Lが、流路内の所望の位置に照射されない場合があり、また、当該曲面により屈折されたレーザ光の照射位置の調整はしばしば困難である。
一方で、図2に示されたマイクロチップ20は、蛍光集光部25の蛍光出射面26に平坦面27が設けられており、平坦面27へレーザ光Lが入射する。レーザ光Lは平坦面27へ垂直に入射する場合、レーザ光Lは平坦面27で屈折しない。平坦面27を有する場合、平坦面27を有さない場合と比べて、レーザ光Lが屈折せずに流路23へと侵入することができる範囲を広げることができ、レーザ光Lの照射位置に対するマイクロチップ20の位置ずれが許容される。また、レーザ光Lが多少の入射角で平坦面27へ入射することによって多少の屈折が生じたとしても、曲面へ入射する場合と比べると、レーザ光Lの照射位置の調整はより容易である。
この実施態様において、平坦面27は、面21に対して平行でなくてよく、すなわち面21に対して傾斜されていてもよい。これにより、平坦面27による照射レーザ光の反射光が、蛍光検出に及ぼす影響を低減することができる。
(1-3)複数のレーザ光が平坦面へ入射する実施態様
本技術の特に好ましい実施態様に従い、生体粒子分析用マイクロチップが有する前記蛍光集光部の数が1つであり、当該蛍光集光部は、その蛍光出射面に平坦面を有し、且つ、前記生体粒子分析用マイクロチップは、当該平坦面へ複数のレーザ光が入射するように配置されてよい。すなわち、前記平坦面に入射するレーザ光の数は2つ以上であってもよい。前記蛍光集光部が前記平坦面を有することによって、レーザ光の数が2つ以上であっても、当該2つ以上のレーザ光の照射位置のずれが許容される。この実施態様に従う生体粒子分析用マイクロチップによって、高効率での蛍光検出が可能となり且つ2つ以上のレーザ光の位置ずれの許容範囲を広げることができる。
例えば図1に示されたマイクロチップ10に関して、蛍光集光部15へ2つ以上のレーザ光が異なる位置で入射する場合を想定する。この場合、一方のレーザ光が蛍光集光部15の頂部へ垂直に入射したとしても、他方のレーザ光は当該頂部からずれた位置に入射する。この場合、一方のレーザ光が蛍光集光部15へ直進して入射したとしても、他方のレーザ光は屈折して蛍光集光部15内へ進行する。そのため、これら2つのレーザ光の照射位置の調整は困難である。
一方、蛍光集光部15が平坦面を有することによって、2つ以上のレーザ光が異なる位置で蛍光集光部15へ入射しても、当該2つ以上のレーザ光の照射位置の調整がより容易になる。さらに、当該2つ以上のレーザ光が前記平坦面へ入射することによって、これらレーザ光の照射位置の位置ずれが許容される。
平坦面に入射するレーザ光の数が2つ以上である実施態様について、図3を参照しながら説明する。図3は、マイクロチップ20の平坦面27に3つのレーザ光が異なる位置で入射していること以外は、図2と同じである。図3に示されるとおり、平坦面27に、レーザ光L1、L2、及びL3が入射している。レーザ光L1、L2、及びL3の光軸は好ましくは平行である。このように、この実施態様において、前記2つ以上のレーザ光が平行であることが好ましい。これにより、レーザ光の照射位置と容易に所望の位置へ調整することができる。
生体粒子が、レーザ光L1の照射位置を通過した場合に蛍光F1が生じ、次にレーザ光L2の照射位置を通過した場合にも蛍光が生じ、そしてレーザ光L3の照射位置を通過した場合にも蛍光が生じる。
本技術において、このように、複数のレーザ光が一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子に到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されていてよい。
前記複数のレーザ光は、流路23の異なる位置で生体粒子に照射されてよい。例えば2つのレーザ光が、流路23の異なる位置で生体粒子に照射されることで、2つの蛍光が異なる時間で検出される。検出された時間の差と2つの照射位置の間の距離とから、生体粒子の流速を得ることができる。
本技術において、このように、前記複数のレーザ光のうち少なくとも2つの照射位置が、生体粒子が流れる方向に沿って並んでいてよい。
(1-4)複数の蛍光集光部を有する生体粒子分析用マイクロチップ
本技術の他の好ましい実施態様に従い、前記生体粒子分析用マイクロチップが有する前記蛍光集光部の数が複数であり、当該複数の蛍光集光部はそれぞれの蛍光出射面に平坦面を有し、且つ、前記生体粒子分析用マイクロチップは、各蛍光集光部の平坦面へ1つのレーザ光が入射するように配置されてよい。この実施態様においても、各蛍光集光部が平坦面を有するので、レーザ光の照射位置の位置ずれが許容される。
この実施態様に従う生体粒子分析用マイクロチップの一例を、図4を参照しながら説明する。図4は、当該マイクロチップ内を流れる生体粒子にレーザ光が照射される部分の模式図である。図4に示される生体粒子分析用マイクロチップ40は、3つの蛍光集光部45-1、45-2、及び45-3を有する。これら蛍光集光部の蛍光出射面46-1、46-2、及び46-3それぞれに平坦面47-1、47-2、及び47-3がそれぞれ設けられている。これら3つの蛍光集光部は、例えば頂部に平坦面を有する球面レンズ形状又は非球面レンズ形状を有してよく、又は、台部分が平坦である円錐台形状を有していてよい。
平坦面47-1、47-2、及び47-3は、例えばマイクロチップ40の面41又は面42と平行であってよい。さらに、平坦面47-1、47-2、及び47-3は、マイクロチップ40に入射するレーザ光Lの光軸と垂直であってよい。
本技術において、このように、複数のレーザ光が複数の蛍光集光部をそれぞれ通過して前記流路内の生体粒子に到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されていてよい。
(1-5)蛍光集光部の形状
(凸面)
本技術の一つの実施態様に従い、前記少なくとも一つの蛍光集光部それぞれの蛍光出射面は凸面であり、より好ましくは当該凸面の少なくとも一部が凸レンズ状の曲面である。前記凸レンズ状の曲面は、より好ましくは、前記少なくとも一つの蛍光を、前記少なくとも一つのレーザ光の光軸側に屈折させる曲率を有する。例えば、当該曲面の曲率は、アプラナティックな面もしくはそれよりも光軸側へ蛍光が屈折するような曲率でありうる。本明細書内において、アプラナティックな面とは、蛍光が蛍光出射面を通過する際に屈折することなく直進する方向により描かれる面をいう。このような形状を有する蛍光出射面が、効率的な蛍光集光の観点から好ましい。
(平坦面)
上記(1-2)~(1-4)で述べたとおり、前記蛍光集光部には、平坦面が設けられていてよい。当該平坦面は、好ましくは前記凸面の頂部に設けられている。より好ましくは、当該平坦面は、凸レンズ状の曲面によって囲まれている。例えば、上記「(1-2)蛍光集光部が平坦面を有する実施態様」において説明した平坦面27のように、平坦面が、蛍光を集光する凸レンズ状の曲面によって囲まれていてよい。
前記平坦面の面積は、好ましくは当該平坦面に入射するレーザ光の当該平坦面でのスポット領域の面積以上でありうる。これにより、レーザ光が、屈折されることなく蛍光集光部内に進行することが可能となる。
好ましくは、前記平坦面は、レーザ光が蛍光集光部へ入射する位置での、当該レーザ光のスポット領域を全てカバーする形状を有する。前記平坦面の形状は、例えば円形、楕円形、又は矩形であってよいが、これらに限定されない。
好ましくは、前記平坦面の生体粒子流れ方向と平行な方向における幅W1は、レーザ光の前記平坦面でのスポット領域の上流側端部と下流側端部とを少なくともカバーするサイズを有する。
例えば、上記で図3を参照して説明した構成に関して、平坦面でのレーザ光の照射スポットは、図12に示される領域A1、A2、及びA3になりうる。図12において、生体粒子24が、点線で示される流路内を矢印方向に流れており、すなわち、当該流路の左側が上流であり、当該流路の右側が下流である。図12において、「スポット領域の上流側端部」は、レーザ光L1のスポット領域A1の左側端部E1であり、「スポット領域の下流側端部」は、レーザ光L3のスポット領域A3の右側端部E3である。図12において、平坦面の生体粒子流れ方向における幅W1は、左側端部(スポット領域の上流側端部)E1から右側端部(スポット領域の下流側端部)E3までの領域をカバーするサイズを有する。
このように、複数のレーザ光が平坦面に入射する構成の場合、「スポット領域の上流側端部」は、最も上流側に位置するレーザ光スポット領域の上流側端部をいい、「スポット領域の下流側端部」は、最も下流側に位置するレーザ光スポット領域の下流側端部をいう。
また、1つのレーザ光が平坦面に入射する構成の場合は、「スポット領域の上流側端部」は、当該1つのレーザ光のスポット領域の上流側端部をいい、「スポット領域の下流側端部」は、当該1つのレーザ光のスポット領域の下流側端部をいう。この場合において、平坦面の生体粒子流れ方向と平行な方向における幅W1は、当該上流側端部から当該下流側端部までをカバーするサイズを有する。
特に好ましくは、生体粒子流れ方向と平行な方向における平坦面の幅W1は、レーザ光のトランケート係数を考慮して決定されうる。複数のレーザ光が平坦面に入射する実施態様の場合は、生体粒子流れ方向と平行な方向における平坦面の幅W1は、当該トランケート係数に加えて、スポットピッチが考慮されて設定されてよい。トランケート係数は好ましくは2以上である。
当該平坦面へ入射するレーザ光が複数である場合において、「平坦面の上流側端部」と「最も上流側に照射されるレーザ光の光軸位置」との間の距離が、当該最も上流側に照射されるレーザ光の1/e半径の、好ましくは2倍以上である。当該場合において、「平坦面の下流側端部」と「最も下流側に照射されるレーザ光の光軸位置」との間の距離が、当該最も下流側に照射されるレーザ光の1/e半径の、好ましくは2倍以上である。
例えば、図12において、平坦面27の上流側端部と最も上流側に照射されるレーザ光L1の光軸位置との間の距離d2が、同レーザ光L1の1/e半径の2倍以上であり、且つ/又は、平坦面27の下流側端部と最も下流側に照射されるレーザ光L3の光軸位置との間の距離d3が、同レーザ光L3の1/e半径の2倍以上でありうる。
また、スポットピッチは、隣接して照射される2つのレーザ光の光軸位置の間の距離である。スポットピッチは、好ましくは当該2つのレーザ光のうちの「一方のレーザ光の1/e半径の2倍の長さ」と「他方のレーザ光の1/e半径の2倍の長さ」との合計値以上であってよい。
例えば図12において、スポットピッチd1は、レーザ光L1の光軸位置とレーザ光L2の光軸位置との間の距離である。スポットピッチd1が、レーザ光L1の1/e半径の2倍の長さとレーザ光L2の1/e半径の2倍の長さとの合計値以上を有することが好ましい。
スポットピッチd4は、レーザ光L2の光軸位置とレーザ光L3の光軸位置との間の距離である。スポットピッチd4が、レーザ光L2の1/e半径の2倍の長さとレーザ光L3の1/e半径の2倍の長さとの合計値以上を有することが好ましい。
図12において、以上を踏まえ、生体粒子流れ方向と平行な方向における平坦面の幅W1は、好ましくは上記d1、d2、d3、及びd4の合計値でありうる。
当該平坦面へ入射するレーザ光が1つである場合においては、「平坦面の上流側端部」と「当該レーザ光の光軸位置」との間の距離が、当該レーザ光の1/e半径の2倍以上であり、且つ/又は、「平坦面の下流側端部」と「当該レーザ光の光軸位置」との間の距離が、当該レーザ光の1/e半径の2倍以上でありうる。この場合、幅W1は、これら2つの距離の合計値でありうる。
生体粒子流れ方向と平行な方向における幅W1は、レーザ光のスポット領域の位置の経時的変化が考慮されて決定されてもよい。例えばレーザ光照射装置はレーザ光の照射に伴い熱を発生し、レーザ光の発光点位置が経時的に変化しうる。この経時的な変化を考慮して、前記幅を設定することで、より確実にレーザ光を平坦面に入射させることができる。
生体粒子流れ方向に対して垂直な方向における平坦面の幅W2は、例えば流路の幅W3以上でありうる。これにより、生体粒子が通過する可能性のある前記垂直な方向における位置を、当該平坦面に入射するレーザ光によってカバーすることができる。
本技術の他の実施態様に従い、前記少なくとも一つの蛍光集光部は回折素子であってもよい。当該回折素子は、例えば前記レーザ光は透過させ且つ当該レーザ光の生体粒子への照射により生じた蛍光を回折する光学特性を有しうる。当該光学特性は、例えば回折素子の波長選択性によって実現されうる。
(2)生体粒子分析用マイクロチップの例
(2-1)生体粒子分析用マイクロチップの構成例
図5は、生体粒子分析用マイクロチップの構成例を示す模式的な斜視図である。図5に示される生体粒子分析用マイクロチップ150は、光照射部101、検出部102、及び制御部103と組み合わせて用いられうる。制御部103のブロック図の一例を図8に示す。図8に示されるとおり、制御部103は、例えば信号処理部104、判定部105、及び分取制御部106を含みうる。光照射部101、検出部102、制御部103、及び生体粒子分析用マイクロチップ150は例えば生体粒子分析装置100として構成されうる。
以下でまず生体粒子分析用マイクロチップ150について説明し、その次に他の構成要素について詳細に説明する。
生体粒子分析用マイクロチップ150には、サンプル液インレット151及びシース液インレット153が設けられている。これらインレットからサンプル液及びシース液が、それぞれサンプル液流路152及びシース液流路154に導入される。当該サンプル液に生体粒子が含まれている。
当該サンプル液及び当該シース液は、合流部162で合流して、サンプル液の周囲がシース液で囲まれた層流を形成する。当該層流は、主流路155を、粒子分取部157に向かって流れる。
主流路155には、検出領域156が備えられている。検出領域156において、サンプル液中の生体粒子に対して光が照射される。当該光の照射によって生じた蛍光及び/又は散乱光に基づき、当該生体粒子が回収されるべきものであるかどうかが判定されうる。
本技術において、検出領域156は1つの蛍光集光部を有し且つ当該1つの蛍光集光部に1つ又は複数のレーザ光が照射されてよく、又は、検出領域156が2つ以上の蛍光集光部を有し且つ当該2つ以上の蛍光集光部のそれぞれにレーザ光が照射されてもよい。
検出領域156には、上記「(1)第1の実施形態の説明」において説明した蛍光集光部が設けられている。検出領域156の拡大図が図5上部に示されている。当該拡大図に示されるとおり、検出領域156には蛍光集光部175が設けられている。蛍光集光部175について、上記「(1-1)蛍光集光部を有する生体粒子分析用マイクロチップ」において図1を参照して説明した蛍光集光部15についての説明が当てはまる。
代替的には、図6に示されるとおり、検出領域156には、平坦面186を有する蛍光集光部185が設けられていてもよい。蛍光集光部185について、上記「(1-2)蛍光集光部が平坦面を有する実施態様」及び「(1-3)複数のレーザ光が平坦面へ入射する実施態様」において図2及び3を参照して説明した蛍光集光部25についての説明があてはまる。
さらに代替的には、検出領域156には、好ましくは流路の流れ方向に沿って、複数の蛍光集光部が設けられていてよい。当該複数の蛍光集光部は、上記「(1-4)複数の蛍光集光部を有する生体粒子分析用マイクロチップ」において説明したとおりのものであってよい。
本技術の特に好ましい実施態様において、検出領域156に、1つの平坦面を有する1つの蛍光集光部が設けられており、平坦面の2つ以上の異なる位置のそれぞれにレーザ光が照射されるようにマイクロチップ150は構成されうる。
例えば、当該平坦面の2つの異なる位置のそれぞれに1つのレーザ光が照射される場合において、例えば、1つの位置での生体粒子への光照射によって生じた光(例えば蛍光及び/又は散乱光など)に基づき当該生体粒子が分析され、さらに、当該生体粒子が回収されるべきものであるかどうかが判定されうる。さらに、当該1つの位置での前記光照射によって生じた光の検出時刻ともう一つの位置での光照射によって生じた光の検出時刻との差に基づき、流路内における生体粒子の速度を算出することもできる。当該算出のために、予め、2つの照射位置の間の距離が決定されていてよく、前記2つの検出時刻の差と前記距離に基づき生体粒子の速度が決定されうる。さらに、当該速度に基づき、以下で述べる粒子分取部157への到達時刻を正確に予測することができる。当該到達時刻が正確に予測されることで、粒子分取流路159へ入る流れの形成のタイミングを最適化することができる。また、或る生体粒子の粒子分取部157への到達時刻と当該或る生体粒子の前又は後の生体粒子の粒子分取部157への到達時刻との差が所定の閾値以下である場合は、当該或る生体粒子を分取しないと判定することもできる。当該或る生体粒子とその前又は後の生体粒子との間の距離が狭い場合に、当該或る生体粒子の吸引の際に当該前又は後の生体粒子が一緒に回収される可能性が高まる。当該一緒に回収される可能性が高い場合には当該或る生体粒子を分取しないと判定することによって、当該前又は後の生体粒子が回収されることを防ぐことができる。これにより、回収された生体粒子のうちの目的とする生体粒子の純度を高めることができる。検出領域156中の2つの異なる位置のそれぞれに光が照射されるマイクロチップ及び当該マイクロチップを含む装置の具体例は、例えば特開2014-202573号公報に記載されている。
マイクロチップ150中の粒子分取部157において、主流路155を流れてきた前記層流は、2つの分岐流路158へと別れて流れる。図2に記載の粒子分取部157は2つの分岐流路158を有するが、分岐流路の数は2つに限られない。粒子分取部157には、例えば1つ又は複数(例えば2つ、3つ、又は4つなど)の分岐流路が設けられうる。分岐流路は、図2におけるように1平面上でY字状に分岐するように構成されていてよく、又は、三次元的に分岐するように構成されていてもよい。
また、粒子分取部157において、回収されるべき生体粒子が流れてきた場合にのみ、粒子分取流路159へ入る流れが形成されて、当該生体粒子が回収される。粒子分取流路159へ入る流れの形成は、例えば粒子分取流路159内に負圧を発生させることにより行われうる。当該負圧を発生させるために、例えば、粒子分取流路159の壁を変形させることができるように、アクチュエータ107がマイクロチップ150外部に取り付けられうる。当該壁の変形によって、粒子分取流路159の内空が変化されて、負圧が発生されうる。アクチュエータ107は、例えばピエゾアクチュエータでありうる。当該生体粒子が粒子分取流路159へと吸い込まれる際には、前記層流を構成するサンプル液又は前記層流を構成するサンプル液及びシース液も、粒子分取流路159へと流れうる。このようにして、生体粒子は粒子分取部157において分取される。
粒子分取部157の拡大図を図7に示す。図7Aに示されるとおり、主流路155と粒子分取流路159とは、主流路155と同軸上にあるオリフィス部170を介して連通されている。回収されるべき生体粒子は、図7Bに示されるとおり、オリフィス部170を通って、粒子分取流路159へと流れる。回収されるべきでない生体粒子は、図7Cに示されるとおり、分岐流路158へと流れる。
回収されるべきでない生体粒子がオリフィス部170を通って粒子分取流路159へと入ることを防ぐために、オリフィス部170にはゲート流インレット171が備えられうる。当該ゲート流インレット171からシース液が導入され、当該導入されたシース液の一部によってオリフィス部170から主流路155に向かう流れが形成されることで、回収されるべきでない生体粒子が粒子分取流路159へ入ることが防がれる。なお、当該導入されたシース液の残りは、粒子分取流路159へと流れる。
分岐流路158へと流れた層流は、分岐流路末端160にて、マイクロチップの外部へと吐出されうる。また、粒子分取流路159へと回収された生体粒子は、粒子分取流路末端161にて、マイクロチップの外部へと吐出されうる。このようにして、マイクロチップ150によって目的の生体粒子が分取される。
粒子分取流路末端161には、容器が接続されうる。粒子分取部157で分取された生体粒子が、当該容器内に回収される。
また、粒子分取流路末端161には、粒子回収流路が接続されていてよい。当該粒子回収流路の一方の端は、粒子分取流路末端161に接続されていてよく、且つ、他方の端が、粒子分取流路159内に分取された生体粒子を回収するための容器(図示せず)に接続されうる。このように、本技術の一つの実施態様に従い、生体粒子分析装置100は、粒子分取部157により分取された生体粒子を容器に回収するための粒子回収流路を備えていてよい。分取された生体粒子は、当該粒子回収流路を通って当該容器内に回収される。
本技術において、「マイクロ」とは、生体粒子分析用マイクロチップ150に含まれる流路の少なくとも一部が、μmオーダの寸法を有すること、特にはμmオーダの横断面寸法を有することを意味する。すなわち、本技術において、「マイクロチップ」とは、μmオーダの流路を含むチップ、特にはμmオーダの横断面寸法を有する流路を含むチップをいう。例えば、μmオーダの横断面寸法を有する流路から構成されている粒子分取部を含むチップが、本技術に従うマイクロチップと呼ばれうる。本技術において、マイクロチップは、例えば粒子分取部157を含むものであってよい。粒子分取部157のうち、主流路155の横断面は例えば矩形であり、主流路155の幅は、粒子分取部157内において例えば100μm~500μmであり、特には100μm~300μmでありうる。主流路155から分岐する分岐流路の幅は、主流路155の幅よりも小さくてよい。オリフィス部170の横断面は例えば円形であり、オリフィス部170と主流路155との接続部におけるオリフィス部170の直径は例えば10μm~60μm、特には20μm~50μmでありうる。流路に関するこれらの寸法は、生体粒子のサイズに応じて適宜変更されてよい。
マイクロチップの流路のサイズは、前述した生体粒子の大きさ及び質量によって適宜選択されうる。本技術において、生体粒子には、必要に応じて化学的又は生物学的な標識、例えば蛍光色素など、が取り付けられうる。当該標識によって、当該生体粒子の検出がより容易になりうる。取り付けられるべき標識は、当業者により適宜選択されうる。
本技術の生体粒子分析用マイクロチップ150中を流れる流体は、例えば液体、液状物、又は気体であり、好ましくは液体である。前記流体の種類は、例えば分取される生体粒子の種類などに応じて、当業者により適宜選択されてよい。例えば、前記流体として、市販入手可能なシース液及びサンプル液又は本技術分野で公知のシース液及びサンプル液が用いられてよい。
生体粒子分析用マイクロチップ150は、当技術分野で既知の方法により製造されうる。例えば、当該生体粒子分析用マイクロチップ150は、所定の流路が形成された2枚以上の基板を貼り合わせることにより製造することができる。流路は、例えば2枚以上の基板(特には2枚の基板)の全てに形成されていてもよく、又は、2枚以上の基板の一部の基板(特には2枚の基板のうちの一枚)にのみ形成されていてもよい。基板を貼り合わせる時の位置の調整をより容易にするために、流路は、一枚の基板にのみ形成されていることが好ましい。
また、蛍光集光部175は、前記2枚以上の基板のうち、レーザ光入射側表面を形成する基板と一体的に成形されてよい。一体成形のための手法として、当技術分野で公知の手法が用いられてよい。
代替的には、蛍光集光部175として、前記2枚以上の基板のうちのレーザ光入射側表面を形成する基板に、オンチップマイクロレンズが形成されてもよい。オンチップマイクロレンズについても、当技術分野で公知の手法で形成されてよい。
生体粒子分析用マイクロチップ150を形成する材料として、当技術分野で既知の材料が用いられうる。例えば、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリプロピレン、PDMS(polydimethylsiloxane)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレン、ポリスチレン、ガラス、及びシリコンが挙げられるがこれらに限定されない。特に、加工性に優れており且つ成形装置を使用して安価にマイクロチップを製造することができることから、例えばポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、及びポリプロピレンなどの高分子材料が特に好ましい。
生体粒子分析用マイクロチップ150は、好ましくは透明である。例えば、生体粒子分析用マイクロチップ150は、少なくとも光(レーザ光及び蛍光)が通過する部分が透明であり、例えば検出領域が透明でありうる。生体粒子分析用マイクロチップ150全体が透明であってもよい。
以下で、生体粒子分析装置100を構成する他の構成要素、すなわち光照射部101、検出部102、及び制御部103について説明する。
光照射部101が、生体粒子分析用マイクロチップ150中の流路を流れる生体粒子にレーザ光を照射する。当該レーザ光照射により生じた光を、検出部102が検出する。検出部102により検出された光の特徴に応じて、制御部103が、生体粒子分析用マイクロチップ150中の流れを制御することによって、回収されるべき生体粒子のみが分取される。
光照射部101は、生体粒子分析用マイクロチップ150中の流路内を流れる生体粒子にレーザ光(例えば励起光など)を照射する。光照射部101は、光を出射する光源と、検出領域を流れる生体粒子に対して励起光を集光する対物レンズとを含みうる。光源は、分析の目的に応じて当業者により適宜選択されてよく、例えばレーザダイオード、SHGレーザ、固体レーザ、ガスレーザ、若しくは高輝度LEDであってよく、又は、これらのうちの2つ以上の組み合わせであってもよい。光照射部は、光源及び対物レンズに加えて、必要に応じて他の光学素子を含んでいてもよい。
検出部102は、光照射部101によるレーザ光照射によって前記生体粒子から生じた散乱光及び/又は蛍光を検出する。検出部102は、生体粒子から生じた蛍光及び/又は散乱光を集光する集光レンズと検出器とを含みうる。当該検出器として、PMT、フォトダイオード、CCD、及びCMOSなどが用いられうるがこれらに限定されない。検出部102は、集光レンズ及び検出器に加えて、必要に応じて他の光学素子を含んでいてもよい。検出部102は、例えば分光部をさらに含みうる。分光部を構成する光学部品として、例えばグレーティング、プリズム、及び光フィルターを挙げることができる。分光部によって、例えば検出されるべき波長の光を、他の波長の光から分けて検出することができる。検出部102は、検出された光を光電変換によって、アナログ電気信号に変換しうる。検出部102は、さらに当該アナログ電気信号をAD変換によってデジタル電気信号に変換しうる。
制御部103に含まれる信号処理部104は、検出部102により得られたデジタル電気信号の波形を処理して、判定部105による判定のために用いられる光の特徴に関する情報を生成しうる。当該光の特徴に関する情報として、信号処理部104は、デジタル電気信号の波形から、例えば当該波形の幅、当該波形の高さ、及び当該波形の面積のうちの1つ、2つ、又は3つを取得しうる。また、当該光の特徴に関する情報には、例えば、当該光が検出された時刻が含まれていてよい。
制御部103に含まれる判定部105は、流路中を流れる生体粒子へのレーザ光照射により生じた光に基づき、当該微小粒子を分取するかを判定する。より具体的には、光照射部101による生体粒子へのレーザ光照射によって生じた光が検出部102によって検出され、検出部102により得られたデジタル電気信号の波形が制御部103によって処理され、そして、当該処理によって生成された光の特徴に基づき、判定部105が、当該微小粒子を分取するかを判定する。
制御部103に含まれる分取制御部106は、生体粒子分析用マイクロチップ150による生体粒子の分取を制御する。より特には、分取制御部106は、判定部105が行う判定によって分取すると判定された生体粒子を分取するように、生体粒子分析用マイクロチップ150内の分取部157における流体の流れを制御しうる。当該流れの制御のために、分取制御部106は、例えば分取部付近に設けられたアクチュエータ107の駆動を制御しうる。当該アクチュエータ107の駆動のタイミングは、例えば、前記光が検出された時刻に基づき設定されうる。
制御部103は、光照射部101による光照射及び/又は検出部102による光の検出を制御してもよい。また、制御部103は、生体粒子分析用マイクロチップ150内に流体を供給するためのポンプの駆動を制御しうる。制御部103は、例えば、生体粒子の分析及び/又は分取を生体粒子分析装置に実行させるためのプログラムとOSとが格納されたハードディスク、CPU、及びメモリにより構成されてよい。例えば汎用のコンピュータにおいて制御部103の機能が実現されうる。前記プログラムは、例えばmicroSDメモリカード、SDメモリカード、又はフラッシュメモリなどの記録媒体に記録されていてもよい。当該記録媒体に記録された前記プログラムを、生体粒子分析装置100に備えられているドライブが読み出し、そして、制御部103が、当該読み出されたプログラムに従い、生体粒子分析装置100に生体粒子の分析及び/又は分取処理を実行させてもよい。
(2-2)光学系の構成例
上記「(2-1)生体粒子分析用マイクロチップの構成例」において説明した光照射部101及び検出部102を構成する光学系の構成例を、図9を参照しながら説明する。
図9に示される光学系350は、検出領域106に照射されるレーザ光を生成するレーザ光生成部351を含む。レーザ光生成部351は、例えばレーザ光源352-1、352-2、及び352-3を含み、且つ、これらレーザ光源から射出されたレーザ光を合成するミラー群353-1、353-2、及び353-3を含む。
レーザ光源352-1、352-2、及び352-3は、互いに異なる波長のレーザ光を射出する。
レーザ光源352-1は、例えば550nm~800nmの波長(例えば637nmの波長)を有するレーザ光を射出する。ミラー353-1は、当該レーザ光を反射する光学特性を有する。
レーザ光源352-2は、例えば450nm~550nmの波長(例えば488nmの波長)を有するレーザ光を射出する。ミラー353-2は、当該レーザ光を反射し且つ、レーザ光源352-1から射出されたレーザ光を透過させる光学特性を有する。
レーザ光源352-3は、例えば380nm~450nmの波長(例えば405nmの波長)を有するレーザ光を射出する。ミラー353-3は、当該レーザ光を反射し且つ、レーザ光源352-1及び352-2から射出されたた2筋のレーザ光を透過させる光学特性を有する。
以上の3つのレーザ光源及び3つのミラーを図9に示されるとおりに配置することによって、生体粒子に照射されるレーザ光が合成される。
当該レーザ光は、ミラー354を透過し、そして、ミラー355により反射されて、対物レンズ356へ入射する。当該レーザ光は対物レンズ356により集光されて、マイクロチップ150の検出領域156に到達する。
本技術において、検出領域156には蛍光集光部が設けられている。蛍光集光部は、上記で述べた通り、その頂部に平坦面を有しうる。当該平坦面によって、当該レーザ光の位置ずれが許容される。
当該レーザ光が、検出領域156を流れる生体粒子に照射されて、蛍光及び散乱光を生じる。
以上のとおり、レーザ光生成部351と、ミラー354及び355と、対物レンズ356とが、光照射部101を構成する。
光学系350は、前記蛍光を検出する蛍光検出器357を含む。前記蛍光は、対物レンズ356へ入射し、そして、対物レンズ356で集光される。対物レンズ356で集光された前記蛍光は、ミラー355を透過して、蛍光検出器357によって検出される。
本技術において、上記のとおり、マイクロチップ150の検出領域に蛍光集光部が設けられている。これにより、生体粒子へのレーザ光照射により生じた蛍光が集光され、そして、対物レンズ356へ入射する。そのため、当該蛍光をより効率的に検出することができる。また、これにより、より低いNAの対物レンズを対物レンズ356として採用することができる。
対物レンズに関する利点を以下で図10及び11を参照しながら説明する。図10は、蛍光集光部が設けられていない場合の蛍光の進行方向を示す模式図であり、図11は、蛍光集光部が設けられている場合の蛍光の進行方向を示す模式図である。
蛍光検出感度を上げるために、NAが高い対物レンズを用いることが考えられる。しかしながら、対物レンズは、一般的にNAが高いほどそのサイズが大きくなる。図10に示されるとおり、対物レンズ156のサイズは大きくなり、ワーキングデイスタンス(WD)はより小さくなる。また、対物レンズ156のサイズが大きくなると、対物レンズ周辺の空間が減り、すなわち、他の構成要素を配置する空間が減る。これにより、蛍光集光部が設けられていない生体粒子分析用マイクロチップ400と対物レンズ156との間の距離が近くなり、例えば生体粒子分析用マイクロチップ400を保持するチップホルダHと接触しないようにするために、対物レンズ156の移動可能範囲が制限されうる。
本技術により蛍光をより効率的に検出することができるので、対物レンズのNAはより低くてよい。対物レンズは、NAが低いほどそのサイズは小さくなり、ワーキングディスタンスは拡大する。そのため、例えば図11に示されるとおり、蛍光集光部185を有する生体粒子分析用マイクロチップ150と対物レンズ156との間の距離が広がり、ワーキングディスタンスをより大きくすることができる。また、対物レンズ156のサイズが小さくなると、対物レンズ156の周辺の空間が増え、他の構成要素を配置する空間が増える。また、生体粒子分析用マイクロチップ150には、上記で述べたアクチュエータ107としてピエゾアクチュエータPが取り付けられうる。上記のとおり対物レンズ156の周辺の空間が増えることは、ピエゾアクチュエータPを配置する空間を確保することにも貢献する。
光学系350は、前記散乱光のうち後方散乱光を検出する散乱光検出器358Gを含む。当該後方散乱光は、対物レンズ356へ入射し、そして、対物レンズ356で集光される。対物レンズ356で集光された当該後方散乱光は、ミラー355によって反射され、そして、ミラー354によってさらに反射され、そして散乱光検出器158Gによって検出される。散乱光検出器358Gは、例えば緑色の光を選択的に検出する。
光学系350は、前記散乱光のうち前方散乱光を検出する散乱光検出器358R及び358Bも含む。当該前方散乱光は、対物レンズ359へ入射し、そしてミラー360によって赤色の光及び青色の光に分離される。ミラー360は、例えばハーフミラーであってよく、赤色の光を反射し且つ青色の光を透過させる光学特性を有する。
当該赤色の光は、ミラー361によって反射され、そして、散乱光検出器358Rによって検出される。
当該青色の光は、散乱光検出器358Bによって検出される。
前方散乱光の光路上には、例えばダブレットレンズ362~364が設けられていてもよい。これらダブレットレンズにより、各ダブレットレンズを透過する光の収差が補正される。
2.第2の実施形態(生体粒子分析装置)
本技術は、生体粒子が流れる流路と、当該流路内の生体粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えている生体粒子分析用マイクロチップを含む生体粒子分析装置も提供する。当該生体粒子分析装置は、さらに、前記流路内の生体粒子に向けて前記レーザ光を照射するレーザ光照射装置と、前記蛍光を検出する蛍光検出装置と、を備えていてよい。
本技術の生体粒子分析装置に含まれる生体粒子分析用マイクロチップは、上記「1.第1の実施形態(生体粒子分析用マイクロチップ)」において説明したとおりのものである。そのため、当該マイクロチップを含む本技術の生体粒子分析装置によって、より高い効率で当該蛍光を検出することが可能となる。さらに、当該生体粒子分析装置におけるレーザ光の位置ずれの許容範囲を広げることができる。
前記レーザ光照射装置は、上記「1.第1の実施形態(生体粒子分析用マイクロチップ)」において説明した光照射部又はレーザ光生成部に相当する。そのため、これらの説明が、前記レーザ光照射装置についてあてはまる。
前記蛍光検出装置は、上記「1.第1の実施形態(生体粒子分析用マイクロチップ)」において説明した検出部又は蛍光検出器に相当する。そのため、これらの説明が、前記蛍光検出装置についてあてはまる。
本技術の特に好ましい実施態様に従い、前記生体粒子分析用マイクロチップは、前記生体粒子分析装置から取り外し可能である。これにより、前記生体粒子分析用マイクロチップは交換可能となり、例えば分析される試料毎に異なるマイクロチップを使うことができる。これによりコンタミネーションの発生を防ぐことができる。
3.第3の実施形態(微小粒子分析用マイクロチップ)
本技術は、生体粒子だけでなく、生体粒子以外の合成粒子の分析のために用いられてもよい。すなわち、本技術は、微小粒子が流れる流路と、当該流路内の微小粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えている微小粒子分析用マイクロチップも提供する。
本明細書内において、微小粒子は、例えば前述した生体粒子に加えて、例えばラテックスビーズ、ゲルビーズ、磁気ビーズ、及び量子ドットなどの合成粒子を包含する。
前記合成粒子は、例えば有機若しくは無機高分子材料又は金属などからなる粒子でありうる。有機高分子材料には、ポリスチレン、スチレン・ジビニルベンゼン、及びポリメチルメタクリレートなどが含まれうる。無機高分子材料には、ガラス、シリカ、及び磁性体材料などが含まれうる。金属には、金コロイド及びアルミなどが含まれうる。
4.第4の実施形態(微小粒子分析装置)
また、本技術は、微小粒子が流れる流路と、当該流路内の微小粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えている微小粒子分析用マイクロチップと、前記流路内の微小粒子に向けて前記レーザ光を照射するレーザ光照射装置と、前記蛍光を検出する蛍光検出装置と、を含む微小粒子分析装置も提供する。本技術の微小粒子分析装置の構成は、その分析対象を微小粒子とした以外は、前述した生体粒子分析装置と同様である。
なお、本技術は、以下のような構成をとることもできる。
〔1〕生体粒子が流れる流路と、
当該流路内の生体粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部と
を備えている生体粒子分析用マイクロチップ。
〔2〕前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面が平坦面を含み、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射する、〔1〕に記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔3〕前記平坦面が、前記生体粒子分析用マイクロチップの一つの面と平行である、〔2〕に記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔4〕前記平坦面が、前記生体粒子分析用マイクロチップに入射する前記レーザ光の光軸と垂直である、〔2〕又は〔3〕に記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔5〕前記少なくとも一つのレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子へと到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されている、〔1〕~〔4〕のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔6〕複数のレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子に到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されている、〔1〕~〔5〕のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔7〕複数のレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子に到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されており、且つ、
前記複数のレーザ光のうち少なくとも2つの照射位置が、生体粒子が流れる方向に沿って並んでいる、
〔1〕~〔6〕のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔8〕前記生体粒子分析用マイクロチップが有する前記蛍光集光部の数が1つであり、
当該蛍光集光部は、その蛍光出射面に平坦面を含み、且つ、
前記生体粒子分析用マイクロチップは、当該平坦面へ複数のレーザ光が入射するように配置される、
〔1〕~〔7〕のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔9〕前記生体粒子分析用マイクロチップが有する前記蛍光集光部の数が複数であり、
当該複数の蛍光集光部は、それぞれの蛍光出射面に平坦面を有し、且つ、
前記生体粒子分析用マイクロチップは、各蛍光集光部の平坦面へ1つのレーザ光が入射するように配置される、
〔1〕~〔7〕のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔10〕前記少なくとも一つの蛍光集光部それぞれの蛍光出射面が凸面である、〔1〕~〔9〕のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔11〕前記凸面の少なくとも一部が凸レンズ状の曲面である、〔10〕に記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔12〕当該凸レンズ状の曲面が、前記少なくとも一つの蛍光を、前記少なくとも一つのレーザ光の光軸側に屈折させる曲率を有する、〔11〕に記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔13〕前記凸面の頂部に平坦面が設けられている、〔10〕~〔12〕のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔14〕前記凸面の頂部に平坦面が設けられており、且つ、
前記平坦面が、凸レンズ状の曲面によって囲まれている、
〔10〕~〔13〕のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔15〕前記少なくとも一つの蛍光集光部のそれぞれの蛍光出射面に平坦面が設けられており、且つ、
当該平坦面の面積が、当該平坦面に入射するレーザ光の当該平坦面でのスポット領域の面積以上である、
〔1〕~〔14〕のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
〔16〕生体粒子が流れる流路と、当該流路内の生体粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えている生体粒子分析用マイクロチップと、
前記流路内の生体粒子に向けて前記レーザ光を照射するレーザ光照射装置と、
前記蛍光を検出する蛍光検出装置と、
を含む生体粒子分析装置。
〔17〕前記生体粒子分析用マイクロチップは、前記生体粒子分析装置から取り外し可能である、〔16〕に記載の生体粒子分析装置。
〔18〕微小粒子が流れる流路と、
当該流路内の微小粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部と
を備えている微小粒子分析用マイクロチップ。
〔19〕微小粒子が流れる流路と、当該流路内の微小粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えている微小粒子分析用マイクロチップと、
前記流路内の微小粒子に向けて前記レーザ光を照射するレーザ光照射装置と、
前記蛍光を検出する蛍光検出装置と、
を含む微小粒子分析装置。
10 生体粒子分析用マイクロチップ
13 流路
14 生体粒子
15 蛍光集光部
16 蛍光出射面

Claims (19)

  1. 生体粒子を含むサンプル液が流れるサンプル液流路と、
    シース液が流れるシース液流路と、
    前記サンプル液と前記シース液が合流して形成された層流が流れる主流路と、
    前記主流路内を流れる層流に含まれる生体粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部と
    を備えており、
    前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面が平坦面を含み、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射する、
    生体粒子分析用マイクロチップ。
  2. 前記生体粒子分析用マイクロチップは、μmオーダの横断面寸法を有する流路を含むチップである、請求項1に記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  3. 前記平坦面が、前記生体粒子分析用マイクロチップの一つの面と平行である、請求項1又は2に記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  4. 前記平坦面が、前記生体粒子分析用マイクロチップに入射する前記レーザ光の光軸と垂直である、請求項1~3のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  5. 前記少なくとも一つのレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子へと到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されている、請求項1~4のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  6. 複数のレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子に到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されている、請求項1~5のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  7. 複数のレーザ光が前記少なくとも一つの蛍光集光部を通過して前記流路内の生体粒子に到達するように前記生体粒子分析用マイクロチップが構成されており、且つ、
    前記複数のレーザ光のうち少なくとも2つの照射位置が、生体粒子が流れる方向に沿って並んでいる、
    請求項1~6のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  8. 前記生体粒子分析用マイクロチップが有する前記蛍光集光部の数が1つであり、
    当該蛍光集光部は、その蛍光出射面に平坦面を含み、且つ、
    前記生体粒子分析用マイクロチップは、当該平坦面へ複数のレーザ光が入射するように配置される、
    請求項1~7のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  9. 前記生体粒子分析用マイクロチップが有する前記蛍光集光部の数が複数であり、
    当該複数の蛍光集光部は、それぞれの蛍光出射面に平坦面を有し、且つ、
    前記生体粒子分析用マイクロチップは、各蛍光集光部の平坦面へ1つのレーザ光が入射するように配置される、
    請求項1~7のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  10. 前記少なくとも一つの蛍光集光部それぞれの蛍光出射面が凸面である、請求項1~9のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  11. 前記凸面の少なくとも一部が凸レンズ状の曲面である、請求項10に記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  12. 当該凸レンズ状の曲面が、前記少なくとも一つの蛍光を、前記少なくとも一つのレーザ光の光軸側に屈折させる曲率を有する、請求項11に記載の生体粒子分析用マイクロチッ
    プ。
  13. 前記凸面の頂部に平坦面が設けられている、請求項10~12のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  14. 前記凸面の頂部に平坦面が設けられており、且つ、
    前記平坦面が、凸レンズ状の曲面によって囲まれている、
    請求項10~13のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  15. 前記少なくとも一つの蛍光集光部のそれぞれの蛍光出射面に平坦面が設けられており、且つ、
    当該平坦面の面積が、当該平坦面に入射するレーザ光の当該平坦面でのスポット領域の面積以上である、
    請求項1~14のいずれか一つに記載の生体粒子分析用マイクロチップ。
  16. 生体粒子を含むサンプル液が流れるサンプル液流路と、シース液が流れるシース液流路と、前記サンプル液と前記シース液が合流して形成された層流が流れる主流路と、前記主流路内を流れる層流に含まれる生体粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えており、前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面が平坦面を含み、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射する、生体粒子分析用マイクロチップと、
    前記主流路内を流れる層流に含まれる生体粒子に向けて前記レーザ光を照射するレーザ光照射装置と、
    前記蛍光を検出する蛍光検出装置と、
    を含む生体粒子分析装置。
  17. 前記生体粒子分析用マイクロチップは、前記生体粒子分析装置から取り外し可能である、請求項16に記載の生体粒子分析装置。
  18. 微小粒子を含むサンプル液が流れるサンプル液流路と、
    シース液が流れるシース液流路と、
    前記サンプル液と前記シース液が合流して形成された層流が流れる主流路と、
    前記主流路内を流れる層流に含まれる微小粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部と
    を備えており、
    前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面が平坦面を含み、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射する、
    微小粒子分析用マイクロチップ。
  19. 微小粒子を含むサンプル液が流れるサンプル液流路と、シース液が流れるシース液流路と、前記サンプル液と前記シース液が合流して形成された層流が流れる主流路と前記主流路内を流れる層流に含まれる微小粒子への少なくとも一つのレーザ光の照射により生じた少なくとも一つの蛍光が通過し且つ当該蛍光を集光する少なくとも一つの蛍光集光部とを備えており、前記少なくとも一つの蛍光集光部の蛍光出射面が平坦面を含み、当該平坦面に前記少なくとも一つのレーザ光が入射する、微小粒子分析用マイクロチップと、
    前記主流路内を流れる層流に含まれる微小粒子に向けて前記レーザ光を照射するレーザ光照射装置と、
    前記蛍光を検出する蛍光検出装置と、
    を含む微小粒子分析装置。

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