JP7439271B2 - はんだ噴流の評価装置、評価方法、及び、評価システム、並びに、プリント基板の製造方法 - Google Patents

はんだ噴流の評価装置、評価方法、及び、評価システム、並びに、プリント基板の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、はんだ噴流の評価装置および評価方法、並びに、プリント基板の製造方法に関する。
溶融はんだを噴流させて、電子部品をプリント基板にはんだ付けする装置が、製造ラインで一般的に用いられている。このようなはんだ付け装置では、電子部品を搭載したプリント基板に対するはんだ噴流の接触状態が、はんだ付け品質に影響を及ぼす。このため、不良品の発生を回避するためには、プリント基板の製造に際して、はんだ噴流の状態を適切に評価することが求められる。
例えば、特開平10-193092号公報(特許文献1)には、はんだ槽内のノズルから上方に溶融はんだを噴流させ、ノズル上方に配置される板状部材に噴流するはんだを接触させた状態で、はんだ噴流及び板状部材の接触状態を撮影するはんだ噴流制御装置が記載されている。更に、特許文献1では、上記撮影画像を信号処理して、はんだ噴流及び板状部材の接触幅を検出するとともに、検出された接触幅を安定化するように、はんだ噴流ポンプの回転数が制御される。
特開平10-193092号公報
特許文献1では、耐熱性ガラス又は耐熱性樹脂によって板状部材が構成される。はんだ噴流及び板状部材の接触画像は、耐熱性ガラスを用いるときには、CCD(Charge Coupled Device)カメラによって撮影され、耐熱性樹脂を用いるときには、赤外線カメラによって撮影される。
しかしながら、CCDカメラによって耐熱性ガラス板及びはんだ噴流の接触状態を撮影する場合には、撮影画像に部分的なハレーションが生じることで、耐熱性ガラス板及びはんだ噴流の接触状態を、画像処理によって評価することが困難になる虞がある。具体的には、耐熱性ガラス板及びはんだ噴流の間に、フラックスに起因した気泡、及び、はんだ噴流の三次元的な起伏形状に起因した空間が存在することが、部分的なハレーションの原因となる。
一方で、赤外線カメラによって耐熱性樹脂及びはんだ噴流の接触状態を撮影する場合には、耐熱性樹脂の熱抵抗が大きいことに起因して、赤外線カメラによる撮影画像上での温度分布が、耐熱性樹脂及びはんだ噴流の接触領域を示すまでに、時間ロスが生じることが懸念される。この結果、耐熱性樹脂及びはんだ噴流の接触状態を、画像処理によって評価することが困難になる虞がある。
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであって、本開示の目的は、はんだ噴流の状態を安定して評価できる評価装置及び評価方法を提供するとともに、はんだ付け不良を回避した安定的なプリント基板の製造方法を提供することである。
本開示のある局面によれば、はんだ付け装置に用いられるはんだ噴流の評価装置であって、はんだ付け装置は、はんだ噴流が噴出される溶融はんだ槽と、溶融はんだ槽の上方を通過する様にはんだ付け対象物を搬送する搬送コンベアと、溶融はんだ槽の上方を通過する物体内の温度分布測定器とを備える。評価装置は、搬送コンベア上を搬送される搬送部材及び薄板部材を有する。薄板部材は、搬送部材に対して溶融はんだ槽の上方ではんだ噴流と接触する位置に取り付けられる。薄板部材は、はんだ噴流との接触時に、はんだ噴流から薄板部材への熱伝達による熱の移動速度と比較して、薄板部材の内部での熱伝導による熱の移動速度が高くなるように構成される。
本開示の他のある局面によれば、はんだ噴流の評価方法であって、本開示に従う評価装置が溶融はんだ槽の上方を通過する際に薄板部材を温度分布測定器によって測定することで、薄板部材の面内の温度分布を示す熱画像を取得するステップと、熱画像の画像処理によって得られた面内での温度分布の状況に基づき、はんだ噴流の状態の良否を判定するステップとを備える。
本開示の更に他のある局面によれば、プリント基板の製造方法は、本開示に従うはんだ噴流の評価方法によってはんだ付け装置のはんだ噴流を評価する工程と、搬送コンベアによってはんだ付け装置の溶融はんだ槽の上方にプリント基板を通過させるはんだ付け工程とを備える。はんだ付け工程は、評価する工程によるはんだ噴流の状態の良否判定後に実行される。
本開示によれば、温度分布測定器によって測定された薄板部材又ははんだ噴流の水平面内の温度分布に基づき、はんだ噴流の状態を安定して評価できる評価装置及び評価方法を提供するとともに、当該評価後にはんだ付け工程を設けることではんだ付け不良を回避した安定的なプリント基板の製造方法を提供することができる。
本実施の形態に係るはんだ噴流の評価装置の評価対象となるはんだ付け装置の構成を説明する概念的な斜視図である。 本実施の形態に係るはんだ噴流の評価試験時の動作を説明するための概念的な斜視図である。 本実施の形態に係るはんだ噴流の評価試験における画像処理のための構成例を説明するブロック図である。 図2に示された評価装置の構成例を説明する斜視図である。 図4Aに示された評価装置の展開図である。 図2に示された評価装置の構成例を説明する平面図である。 薄板の材質及び板厚とビオ数の関係の一例を示すグラフである。 薄板がはんだ噴流と接触している状態での概念的な第1の断面図である。 薄板がはんだ噴流と接触している状態での概念的な第2の断面図である。 搬送部材の構成の第1の変形例を示す斜視図である。 搬送部材の構成の第2の変形例を示す斜視図である。 実施の形態1に係るはんだ噴流の評価装置による評価試験を説明する第1の概念図である。 実施の形態1に係るはんだ噴流の評価装置による評価試験を説明する第2の概念図である。 図9A及び図9Bの状態で得られる熱画像中の温度分布を説明する概念図である。 実施の形態2に係るはんだ噴流の評価試験で得られた熱画像の加工例を説明する概念図である。 加工された熱画像内での検査枠の設定例を説明する概念図である。 2次噴流の状態を評価する定量パラメータ値の設定例を説明する概念図である。 熱画像からの不良判定例を説明するための概念図である。 評価対象となるはんだ付け装置の概念的な斜視図である。 はんだ噴流の正常時における図14の断面図である。 はんだ噴流の異常原因を説明するための図15と同位置の第1の断面図である。 はんだ噴流の異常原因を説明するための図15と同位置の第2の断面図である。 はんだ噴流の異常原因を説明するための図15と同位置の第3の断面図である。 実施の形態3に係るはんだ噴流の評価方法及びプリント基板の製造方法を説明するフローチャートである。 実施の形態3に係るはんだ噴流の評価方法で用いられる評価モデルの一例を説明する概念図である。 実施の形態3に係るはんだ噴流の評価方法による回帰予測の一例を説明する概念図である。 搬送方向の鉛直断面におけるはんだ噴流の形状の第1の例を説明するための概念的な断面図である。 搬送方向の鉛直断面におけるはんだ噴流の形状の第2の例を説明するための概念的な断面図である。 搬送方向の鉛直断面におけるはんだ噴流の形状の第3の例を説明するための概念的な断面図である。 プリント基板が通過していないときのはんだ噴流の断面形状の第1の例を説明するための概念的な断面図である。 図23Aに示されたはんだ噴流とプリント基板の接触状態を説明するための概念的な断面図である。 プリント基板が通過していないときのはんだ噴流の断面形状の第2の例を説明するための概念的な断面図である。 図24Aに示されたはんだ噴流とプリント基板との接触状態を説明するための概念的な断面図である。 はんだ噴流の熱画像の第1の例及び対応する断面形状を示す図である。 はんだ噴流の熱画像の第2の例及び対応する断面形状を示す図である。 はんだ噴流の断面形状と赤外線カメラに対する放射エネルギとの関係を説明する概念的な断面図である。 はんだ噴流の断面形状と赤外線カメラによる検出温度との関係を説明する概念的な断面図である。 はんだ噴流の流量と赤外線カメラによる検出温度との関係を説明する概念的な断面図である。 1次噴流の正常時の温度分布の一例を説明する熱画像及びグラフである。 1次噴流の異常常の温度分布の一例を説明する熱画像及びグラフである。 検査枠を用いた1次噴流の監視例を説明する概念図である。 検査枠を用いた2次噴流の監視例を説明する概念図である。 実施の形態4に係るはんだ噴流の評価方法及びプリント基板の製造方法を説明するフローチャートである。 実施の形態4の変形例に係るはんだ噴流の評価方法を説明するフローチャートである。
以下に、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下では、複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を適宜組合わせることは出願当初から予定されている。尚、以下では、図中の同一又は相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係るはんだ噴流の評価装置の評価対象となるはんだ付け装置の構成を説明する概念的な斜視図である。
図1を参照して、はんだ付け装置100は、筐体101と、当該筐体101の内部に配置された溶融はんだ槽102と、搬送コンベア104と、予備加熱装置106と、赤外線カメラ107とを備える。
溶融はんだ槽102には、溶融はんだを流動させるインペラを駆動するモータ108が備えられる。モータ108が溶融はんだを流動させることにより、溶融はんだ槽102から上部に向けてはんだ噴流が生じる。
搬送コンベア104は、予備加熱装置106の内部、及び、溶融はんだ槽102の上方において、はんだ付け対象物の代表例として示されるプリント基板103を搬送する。予備加熱装置106は、予熱ヒータ105を含む。予熱ヒータ105は、溶融はんだ槽102でのはんだ付けよりも前にプリント基板103を加熱する。プリント基板103は、搬送コンベア104によって溶融はんだ槽102の上部を通過する際に、はんだ噴流と接触することによって、当該接触部位の部品がはんだ付けされる。
赤外線カメラ107は、溶融はんだ槽102の上を通過する物体内を含み、溶融はんだ槽102の上方から搬送コンベア104及び溶融はんだ槽102に向けられた所定の視野内の温度分布を計測又は監視する機能を有する「温度分布測定器」の一実施例として設けられる。
図2は、本実施の形態に係るはんだ噴流の評価試験時の動作を説明するための概念的な斜視図である。
図2を参照して、はんだ噴流の評価試験時には、図1に示されたはんだ付け装置100において、プリント基板103の代わりにはんだ噴流の評価装置200が、搬送コンベア104により搬送される。
図2には、評価装置200が、溶融はんだ槽102の上を通過しているタイミングが示される。当該タイミングでは、溶融はんだ槽102から噴出されるはんだ噴流110が、評価装置200の薄板201と部分的に接触している。このタイミングで、はんだ噴流110に接触している当該薄板201を上方から赤外線カメラ107で撮影することで、薄板201の面内(平面方向)の温度分布を示す画像(以下、「熱画像」とも称する)が取得される。例えば、赤外線カメラ107による撮影は、薄板201が予め定められた一定速度で搬送されている状態で、複数枚連続して実行される。更に、当該熱画像を表示するための表示部109が設けられる。表示部109は、液晶ディスプレイ等によって構成され、赤外線カメラ107で撮影された画像に基づく情報を表示する機能を有する。
本実施の形態では、はんだ噴流110は、1次噴流111及び2次噴流112から構成されるものとする。1次噴流111は、多孔の噴出口から噴出することで、凹凸形状を有する。これに対して、2次噴流112は、一つの大きな開口の噴出口から噴出することで、一様な面形状を有する。
本実施の形態では、赤外線カメラ107によって撮影された熱画像を用いた画像処理によって、はんだ噴流110の状態が評価される。尚、同様の熱画像を取得可能であれば、赤外線カメラ107とは異なる機器によって、「温度分布測定器」の機能を実現することも可能である。
図3には、本実施の形態に係るはんだ噴流の評価試験における画像処理のための構成例を説明するブロック図が示される。
図3を参照して、赤外線カメラ107によって撮影された熱画像を構成する熱画像データ(例えば、熱画像を構成する複数の画素毎の温度計測値を示すデータ)は、コントローラ300へ入力される。又、赤外線カメラ107によって撮影された熱画像は、表示部109において、視認可能な態様(例えば、各画素に対応して検出温度に応じて表示色が異なる態様)で、直接表示することができる。
コントローラ300は、例えば、パーソナルコンピュータの一機能として構成することができる。或いは、図3ではコントローラ300及び赤外線カメラ107を別機器として表記しているが、赤外線カメラ107に内蔵されたマイクロコンピュータ等によってコントローラ300を構成することも可能である。
コントローラ300は、外部とのインターフェイス機能としてのA/D(Analog to Digital)変換器310及びD/A(Digital to Analog)変換器340と、メモリ320と、CPU(Central Processing Unit)330と、データ伝送路としてバス350とを有する。
A/D変換器310、メモリ320、CPU330、及び、D/A変換器340は、バス350を経由して、相互にデータ及び信号の授受が可能である。メモリ320は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含んで構成される。例えば、メモリ320は、本実施の形態に係るはんだ噴流の評価試験を実行するためのプログラム及び当該プログラムが使用するデータを記憶している。或いは、メモリ320は、当該評価試験の結果として得られた算出データ(各種パラメータ値、判定結果、及び、加工後の画像データ等)を記憶することも可能である。
D/A変換器340は、CPU320で算出された算出データを示すデジタル信号をアナログ電圧信号に変換して、コントローラ300の外部に出力する。これにより、上記算出データが、コントローラ300の出力データとして、コントローラ300の外部機器に供給される。例えば、表示部109は、コントローラ300の出力信号に応じて、はんだ噴流110の評価試験によって求められた、各種パラメータ値、判定結果、及び、画像(画像処理による加工後の画像を含む)を表示することができる。
次に図4A~図4Cを用いて、図2に示された評価装置200の構成例を説明する。
図4Aには、評価装置200単体の組立時の斜視図が示される。評価装置200は、薄板部材(以下、単に「薄板」と称する)201を搬送部材210に取り付けることで構成される。
図4Bには、搬送部材210の構成例を説明するための、図4Aの展開図が示され、図4Cには、評価装置200を上面から見た平面図が示される。
搬送部材210は、上冶具211及び下冶具212と、スペーサ213と、「固定部材」としての、ローレットねじ214、位置決めピン215、及び、六角穴付きボルト216とを有する。
下冶具212は矩形形状を有し、上冶具211は、搬送コンベア104上での搬送方向の後方側に開口部を有する、所謂「コ」の字形状を有する。薄板201は、下冶具212の対向する2辺のうちの第1辺212aに対して取り付けられる。即ち、薄板201の面方向では、薄板201と、上記2辺のうちの第2辺212bとの間には、スペース219が設けられることになる。第1辺212aは、搬送コンベア104上では、第2辺212bよりも先行して、搬送方向に搬送される。
上冶具211及び下冶具212と、スペーサ213との位置関係は、2個の位置決めピン215によって規定される。薄板201は、上冶具211及び下冶具212の間にスペーサ213によって形成された空間内に配置される。薄板201は、1個のローレットねじ214によって、下冶具212(第1辺212a)に対して固定される。更に、上冶具211、下冶具212、及び、スペーサ213は、薄板201を介在させずに、9個の六角穴付きボルト216によって共締めされる。
スペーサ213の厚みは薄板201の板厚より大きく、薄板201は、下冶具212に対して固定される一方で、上冶具211との間には、薄板201の熱膨張を許容するための、薄板201の板厚方向に隙間(「第1の隙間」に相当)が存在するように配置される。
更に、図4Cに示される様に、薄板201は、当該薄板201の面内方向においても、スペーサ213に対して、スペーサ213との間に隙間217を有するような位置関係で配置される。即ち、薄板201は、スペーサ213との間に隙間217を設けるような位置関係で、下冶具212の上に載せられた状態で、上冶具211を貫通するローレットねじ214によって、下冶具212(第1辺212a)に固定される。
尚、隙間217の長さ(面方向)は、(薄板201の線膨張係数)×(室内と噴流はんだ101との温度差)×(薄板201の幅)より大きくなるように設計される。これにより、はんだ噴流110との接触時に薄板201が熱膨張しても、スペーサ213に拘束されて薄板201が反ることを防止できる。隙間217は「第2の隙間」に対応する。
反面、熱膨張に起因した薄板201の変形を防止するために、搬送部材210では薄板201を周辺部のみで支持する構造となるため、薄板201の自重によるたわみの発生が懸念される。このため、薄板201については、剛性の高い材質(例えば、タングステン等)を選定することで、自重たわみの影響を軽減することが好ましい。
評価装置200をこのような構造にすることで、薄板201の拘束点は当該ローレットねじ214を締める箇所一点のみとなるので、はんだ噴流110に当該薄板201が接触した時の当該薄板201の熱膨張による伸縮が拘束されない。この結果、はんだ噴流110と接触時に、薄板201は反らずに平面を保った状態を維持できる。これにより、赤外線カメラ107によって撮影された熱画像上での薄板201の面内の温度分布は、薄板201及びはんだ噴流110の接触領域を正確に反映するものとして、高い再現性で取得することができる。
薄板201は、熱伝導性の高い物質で構成することが好ましく、例えば、板厚0.2[mm]で、板幅200[mm]×板長200[mm]の寸法のタングステン板で構成することができる。薄板201(タングステン板)の赤外線カメラ107による撮影面には、黒体スプレーを塗布することにより、当該面の放射率を高めることが好ましい。薄板201は、はんだ噴流110との接触時に、はんだ噴流110から薄板201への熱伝達による熱の移動速度と比較して、薄板201の内部での熱伝導による熱の移動速度が高くなる様な、寸法及び材質で構成される。
薄板201の板厚及び材質は、ビオ数に基づいて選定することができる。ビオ数は、熱伝導に対する熱伝達の速さを表すパラメータとして一般的に用いられている。薄板201では、板厚が、面サイズに比して格段に小さいため(0.2<<200)、本実施の形態では、(ビオ数)=(はんだ噴流110の熱伝達率)×(板厚)÷(薄板201の熱伝導率)で求めることができる。
ビオ数が0.1より大きいと、はんだ噴流110の熱伝達による熱の移動に比べて、内部の熱伝導による熱の移動が遅くなる傾向になることを意味する。この場合には、はんだ噴流110の状態が、赤外線カメラ107で撮影する薄板201の面に温度分布として現れるまでに時間遅れが生じることになる。従って、本実施の形態では、薄板201の材質及び板厚について、ビオ数が0.1以下となる様に選定することが好ましい。
図5には、薄板の材質及び板厚とビオ数の関係の一例を示すグラフとして、タングステン板及びチタン板について、板厚をパラメータにビオ数を求めた一例が示される。
図5の横軸及び縦軸には、板厚及びビオ数がそれぞれ示される。図5中では、薄板201をチタン板としたときの特性C1と、タングステン板としたときの特性C2とが示される。尚、タングステンの熱伝導率は、174[W/m/K]であり、チタンの熱伝導率は、21.9[W/m/K]である。一方で、はんだ噴流110の熱伝達率は、10000[W/m/K]である。
図5から、タングステン板(C2)では、板厚が1[mm]でもビオ数が0.1に到達しないことが分かる。一方、チタン板(C1)では、板厚が0.2[mm]を超えるとビオ数が0.1を超えるため、薄板201をチタン板で構成する場合には、板厚は0.2[mm]以下に選定すべきことが分かる。
このようなビオ数に基づく選定により、薄板201の材質としては、タングステン及びチタン以外の他の金属(例えば、アルミニウム、鉄等)を採用することが可能である。或いは、窒化アルミニウム及び窒化ケイ素等のセラミックによって、薄板201を構成することも可能である。
薄板201(例えば、タングステン板)には、直径4[mm]の穴が空けられている。当該穴に直径3[mm]のローレットねじ214を貫通させ、下冶具212に固定させることで、搬送部材210に対して、薄板201は密接することなく、リンク状に連結されている。薄板201の穴の直径は、ローレットねじ214の直径よりも大きく設計される。両者の径差は、当該穴とローレットねじ214との間に生じる隙間が、はんだ噴流110との接触時における薄板201の熱膨張を阻害することが無いように配慮して設計される。具体的には、ローレットねじ214に面方向に生じる熱膨張によって、薄板201が変形しないように、上記隙間の寸法が決定される。
尚、図4A~図4Cの例では、薄板201に空けた穴を1個のみとしているが、固定するローレットねじ214と薄板(タングステン板)201の穴との間に、熱膨張による伸縮量を吸収できる隙間が確保されるのであれば、薄板(タングステン板)201の複数の穴を設けて、複数個所で、ローレットねじ214を用いて薄板201が搬送部材210に対しリンク状に連結されてもよい。
一方、上冶具211、下冶具212、及び、スペーサ213は、ガラスクロスをエポキシ樹脂で含侵した耐熱性樹脂を加工することで製造できる。或いは、ポリエーテル、エーテル、ケトン系樹脂、及び、ポリイミド系樹脂等の耐熱性樹脂、アルミニウム及びステンレス鋼等の金属、又は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、及び、窒化ケイ素等のセラミックによって、上冶具211、下冶具212、及び、スペーサ213を構成することも可能である。
薄板201における搬送方向の後方側に設けられた、薄板201と下冶具212の第2辺212bとの間のスペース219は、はんだ噴流110の形状を阻害することを防止する目的で求められる。
図6A及び図6Bには、薄板201がはんだ噴流110と接触している状態での概念的な断面図が示される。図6A及び図6Bには、図4Aに記載された、評価装置200のVI-VI断面を含む断面図が示されている。
図6Aには、搬送部材210にスペース219が設けられて、はんだ噴流110の形状が阻害されていない接触状態での断面図が示される。一方で、図6Bには、搬送部材210にスペース219が設けられておらず、はんだ噴流110の形状が阻害された接触状態での断面図が示される。
図6A及び図6Bを参照して、下冶具212は、薄板201からはんだ噴流110への方向(下方側)に薄板201よりも突出している。このため、図6Bの様に、スペース219を設けることなく薄板201が搬送部材210に取り付けられる構造では、薄板201及びはんだ噴流110の接触時、即ち、熱画像の撮影時に、はんだ噴流110の形状が乱される。これにより、はんだ噴流110の形状を正確に反映した熱画像の取得が困難になることが懸念される。
これに対して、図6Aに示される様に、搬送方向に沿ったはんだ噴流110の噴出口の長さWSに対して、スペース219の搬送方向に沿った長さW1を適切に確保することにより、薄板201がはんだ噴流110と接触している間、はんだ噴流110の形状は乱されることがない。この結果、赤外線カメラ107によって、はんだ噴流110の形状を正確に反映した熱画像を取得することが可能となる。
例えば、W1及びWSの間に、W1>(WS/2)が成立する様にスペース219を確保すると、はんだ噴流110の形状の乱れを回避して、薄板201の熱画像を取得することができる。尚、上記WSは、はんだ付け装置100において、溶融はんだ槽102のモータ108を最大出力で駆動した際に生じるはんだ噴流110の幅(例えば、2次噴流112の幅)に対応して設定することができる。
又、図6A及び図6Bからも、図4A~図4Cで説明した、上冶具211、下冶具212、及び、スペーサ213に対する、ローレットねじ214及びボルト216による薄板201の取付構造が確認できる。即ち、薄板201は、スペーサ213の存在により、上冶具211及び下冶具212の両方とは密着することになく固定されており、薄板201及び上冶具211の間には、板厚方向に隙間218が設けられている。又、ローレットねじ214と、ローレットねじ214を貫通させるための薄板201の穴との間にも、両者の径の差によって隙間221が設けられる。隙間218は「第1の隙間」の一実施例に対応し、隙間221は「第3の隙間」の一実施例に対応する。この様に、薄板201は、板厚方向及び面方向の両方に隙間を持った状態で固定されているため、薄板201が熱膨張によって凹凸変形することなく、平面を保った状態で、はんだ噴流110と接触することができる。
図4A~図4Cでは、下冶具212を「ロ」の字形状とする搬送部材210の構成例を説明したが、搬送部材210の構成は、当該例には限定されない。
図7及び図8には、搬送部材210の構成の変形例が示される。
図7を参照して、第1の変形例では、搬送部材210の下冶具212が、上冶具211と同様に、搬送方向の後方側に開口部を有する、所謂「コ」の字形状を有する。このようにすると、図6Aで説明したスペース219を設けることなく、はんだ噴流110の形状の乱れを回避して、評価装置200を搬送することができる。これにより、評価装置200の小型化も可能である。一方で、図7の構造では、図4A~図4Cの「ロ」の字形状と比較すると、下冶具212の構造上の強度が低下する。
図8を参照して、第2の変形例では、第1の変形例と同様に「コ」の字形状で構成された搬送部材210は、上冶具211及び下冶具212とは別部材の補強材220を更に有する。下冶具212は、搬送方向の後方側、即ち、開口部側において、上冶具211よりも長い部位212cを有するように作成される。更に、搬送方向に交差する方向に対向する両側の部位212cに対して、補強材220がボルト222によって固定される。
図8の構造では、補強材220は、はんだ噴流110の噴出口に対して、薄板201よりも上方側に位置することになるので、薄板201に接触するはんだ噴流110の形状が、補強材220の影響で乱れることがない。このため、スペース219を設けることなく、はんだ噴流110の形状の乱れを回避して、評価装置200による評価試験を行うことが可能となる。又、図7と比較すると、搬送部材210の構造上の強度を確保することができる。図8では、下冶具212は「第1の部材」の一実施例に対応し、補強材220は「第2の部材」の一実施例に対応する。
次に、図9A~図9Cを用いて、実施の形態1に係るはんだ噴流の評価装置による評価試験を説明する。
図9Aには、評価装置200が、はんだ噴流110の上方を通過する際の概念的な斜視図が示される。この状態では、薄板201の下面において、1次噴流111及び2次噴流112を含むはんだ噴流110が部分的に接触する。
図9Bには、図9Aの状態における1次噴流111及び2次噴流112と、薄板201との接触状態が、評価装置200を点線で表記することで、概念的に示される。薄板201では、図9B中でハッチングされた、はんだ噴流110(1次噴流111及び2次噴流112)との接触部位の温度が上昇する。
従って、図9Aの状態での薄板201を赤外線カメラ107で撮影することにより、図9Bの黒塗り領域の温度上昇が反映された熱画像を得ることができる。
図9Cには、当該熱画像250中の温度分布を等温線で示した概念図が示される。
図9Cに示される様に、熱画像250中では、はんだ噴流110と接触する当該薄板201の箇所が高温となる。等温線111tは、1次噴流111との接触部位に対応して、斑点状の温度分布を示す。又、等温線112tは、2次噴流112との折衝部位に対応して、帯状の温度分布を示している。即ち、等温線111t及び112tは、薄板201との接触部位における1次噴流111及び2次噴流112の形状を示している。即ち、等温線111t及び112tに基づき、1次噴流111及び2次噴流112の状態を評価することができる。
例えば、薄板201の表面上の温度を座標と対応付けて処理できるように、熱画像250は、M×N個の画素領域(M,N:自然数)に分割される。即ち、熱画像250の横方向(幅方向)をM分割(例えば、M=640)、かつ、縦方向(搬送方向)をN分割(例えば、N=480)とすることで、640×480個の画素領域を有する2次元マトリクスから構成される。
この結果、熱画像250内の複数の画素領域の各々での温度データから、図9Cに示された様な、はんだ噴流110、即ち、1次噴流111及び2次噴流112との接触部位を特定することができる。即ち、熱画像250の画像処理によって、評価装置200(薄板201)によるはんだ噴流110の切断面の形状を検知することができる。この結果、はんだ噴流110(1次噴流111及び2次噴流112)の状態を把握し、プリント基板を正常に製造可能な状態であるか否かを安定的に評価することができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、実際のはんだ付け装置100でのはんだ噴流の良否判定例を説明する。
図1に示されたはんだ付け装置100では、例えば、鉛フリーはんだ(例えば、Sn-3.0Ag-0.5Cuの標準組成)のはんだ噴流110が噴出する溶融はんだ槽102において、はんだ加熱用ヒータ(図示せず)により、はんだ噴流110の温度は目標温度(例えば、250[℃])に制御される。
この状態で、溶融はんだ槽102の上方に、実施の形態1で説明したはんだ噴流の評価装置200を通過させて、はんだ噴流110及び評価装置200(薄板201)が接触しているタイミングで、赤外線カメラ107で評価装置200(薄板201)を撮影する。これにより、図9Cに例示した熱画像250が取得される。
図10には、熱画像250の画像処理例が示される。
図10を参照して、画像処理の一例として、上述したはんだ噴流110の温度250[℃]に対して、しきい値を240[℃]とした二値化処理によって、240[℃]以上の部位と、240[℃]未満の部位とを識別した、加工画像252が得られる、図10では、240[℃]以上の部位をハッチングで示している。加工画像252により、上述した、複数の画素領域(例えば、640×480個)の各々について、240[℃]以上、即ち、はんだ噴流110との接触領域と、240[℃]未満、即ち、はんだ噴流110との非接触領域とに分類できる。
尚、図10の画像例において、1次噴流111との接触領域が、図中の上方に向かって段階的に縮小しているのは、図1に示されたように、搬送コンベア104が水平面に対して、一定角度(例えば、5[°]程度)傾いているためである。
図10の加工画像において、図11に示すような検査枠が予め定義される。
図11を参照して、はんだ噴流110(1次噴流111及び2次噴流112)の噴出形状に対応させて、1次噴流111の検査枠111c、及び、2次噴流112の検査枠112cを設けることができる。各検査枠111c及び検査枠112cは、図9Cで説明した、複数の画素領域(例えば、640×480個)を単位として定義することができる。
これにより、各検査枠111c及び検査枠112c内では、はんだ噴流110との接触領域(ハッチング部位)及び非接触領域(白色部)とが画素領域単位で区別される。この結果、例えば、各検査枠111cでは、全体の面積(画素領域の個数)に対する、はんだ噴流110との接触領域の面積(画素領域の個数)に基づいて、1次噴流111の状態の良否を判定することができる。例えば、全体面積に対する接触領域の割合が予め定められた判定値(例えば、40[%])以上であるときには、当該検査枠111cに対応する1次噴流111の状態が良好である(合格)と判定する一方で、当該割合が判定値未満であるときには、当該1次噴流111の状態が不良である(不合格)と判定することができる。
2次噴流112の状態については、図12に説明する様な定量値の導入によって判定することができる。
図12を参照して、2次噴流112の検査枠112cでは、画面上下方向(即ち、ライン搬送方向)に沿った複数個所の各々で、接触領域(ハッチング領域)の画素領域数をカウントすることで、接触長を算出することができる。
例えば、各検査枠112cにおいて、5個所で接触長L1~L5を算出することができる。そして、接触長L1~L5の平均値を、当該検査枠112cにおける2次噴流112の接触長とすることができる。当該接触長(平均値)が、予め定められた正常範囲(例えば、検査枠112cの上下方向の長さに対する50[%]~80[%])に入っているか否かを判定することで、2次噴流112の状態について良好(合格)及び不良(不合格)のいずれであるかを評価することができる。
又、2次噴流112に対して複数個設けられた検査枠112cの間での接触幅の比較によって、2次噴流112のライン搬送方向に対して垂直な方向(幅方向)に沿った、噴流状態のばらつき(変動)についても評価することができる。
例えば、図12の例では、5個設けられた検査枠112cのそれぞれで、はんだ噴流(2次噴流112)の接触長(平均値)LAV1~LAV5を算出すると、LAV1~LAV5の平均値LAV*(全体平均値)に対する、LAV1~LAV5のうちの最大値LAVmaxを算出して、2次噴流112の幅方向の変動を評価することができる。例えば、(LAV*/LAVmax)が予め定められた判定値(例えば、80[%])以上であれば、はんだ噴流110(2次噴流112)の幅の変動は小さく、良好な状態であると判定することができる。
実施の形態2で説明した様に、実施の形態1に係る評価装置の撮影によって求められた熱画像を用いて、画素領域毎にはんだ噴流110との接触及び非接触を区別する画像処理を通じて、はんだ噴流110(1次噴流111及び2次噴流112)の状態(良好/不良)を定量的に判定することができる。
図13には、熱画像からの不良判定例が示される。
図13を参照して、1次噴流111に対しては、検査枠111x,111y,111zにおいて、はんだ噴流110との接触領域の割合が判定値より低いことから、不良が自動的に検出される。又、不良と判定された検査枠111cの位置から、1次噴流111の未接触領域又は接触不十分な領域を把握することができる。同様に、2次噴流112に対しては、複数の検査枠112cの間でのはんだ噴流110との接触長の変動が大きいことから、幅方向に不均一な形状の2次噴流112xを把握することができる。この結果、はんだ噴流110の流路の詰まり、はんだ噴流110の噴出口の傾き、或いは、はんだ噴流110の流量不足などの異常を容易に検知できる。
このように、実施の形態2によれば、はんだ付け装置100によるプリント基板103の製造工程(量産)の開始前、或いは、当該製造工程の途中において、はんだ噴流の評価装置200を用いて、はんだ噴流110の状態を確認及び評価することができる。
実施の形態2に従って、上述した定量評価によってはんだ噴流110の状態が不良であると判定された場合には、実際の熱画像から不良原因を推定することが可能である。
尚、実施の形態2では、1次噴流111及び2次噴流112のそれぞれに対して検査枠111c及び112cを設け、各検査枠111c及び112cでの接触領域の個数に基づく良否判定を説明したが、この様な検査枠を設けない良否判定も可能である。
例えば、図10の加工画像252に対して、はんだ噴流110の良好時の基準熱画像を予め定義することができる。当該基準熱画像では、加工画像252(図10)と共通に定義された複数の画像領域(例えば、640×480個)の各々について、接触領域及び非接触領域のいずれであるかが予め設定される。従って、熱画像250から得られた加工画像252(図10)と、上記基準領域との間で、複数の画素領域毎に接触領域及び非接触領域のいずれであるかの一致判定を行うパターンマッチングによる一致率(一致画素領域数/全画素領域数)を判定値と比較することでも、上記と同様のはんだ噴流110の定量的な良否判定を実現することが可能である。尚、基準熱画像は、正常と判断されたはんだ付け装置100において、当該はんだ噴流の評価装置200の熱画像を撮影する実機実験によって、予め求めることが可能である。
更に、実施の形態2に従って検出された不良状態の発生に応じて異常検知信号を出力することで、警報及び/又は画面表示等によって管理者及び作業者に異常を通知できる。異常通知に応じたはんだ付け装置100の再点検及び再整備等を通じて、はんだ噴流110を正常な状態に戻した上で、プリント基板103をはんだ付けすることができる。
又、当該異常検知信号を当該はんだ付け装置100の制御部(図示せず)に送信して、搬送コンベア104を自動的に停止するように制御することができる。これにより、はんだ噴流110が異常な状態でのはんだ付けが長期間継続されることを回避して、プリント基板103のはんだ付け不良発生率を抑制することも可能である。
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態1に係るはんだ噴流の評価装置を用いた評価方法について更に説明する。実施の形態3では、熱画像を用いたはんだ噴流の不良状態の自動検出から更に進んで、不良原因の自動検出を図る。
まず、図14から図18を用いて、はんだ噴流110の異常発生原因の代表例を説明する。
図14には、実施の形態3での異常検出対象となるはんだ付け装置100の斜視図が示される。図14の内容は、図2と同等であり、はんだ噴流110を噴出している状態の溶融はんだ槽102の上部を、実施の形態1で説明した評価装置200が通過する際に赤外線カメラ107が熱画像を取得することで、実施の形態3に係るはんだ噴流の評価方法が実行される。
図15には、はんだ噴流110の正常時における図14中のXV-XV断面図が示される。一方で、図16~図18には、はんだ噴流110の代表的な異常発生原因を説明するための図15と同位置の断面図が示される。
図15には、はんだ噴流110が正常な状態が示されており、図中の点線は、はんだの流れを表記している。溶融はんだ槽102内部のはんだは、はんだの加熱用ヒータ121で加熱されており、モータ108により駆動されたインペラ124の回転によって、流路内に吸い込まれる。インペラ124によって吸い込まれたはんだが、噴出口123から噴出することによって。はんだ噴流110が形成される。正常時には、幅方向(即ち、XV-XV断面内)において、噴出口123におけるはんだの面、及び、搬送コンベア104による搬送面は水平である。
これに対して、はんだ噴流110の異常の発生原因としては、例えば、下記の5つが代表的に挙げられる。
(1) はんだ噴流110の流路における詰まりの発生(図16)
(2) はんだの噴出口123の傾き(図17)
(3) 搬送コンベア104による搬送面傾き(図18)
(4) はんだの流量不足
(5) はんだの温度不足
図16を参照して、はんだの酸化物であるドロス、又は、フラックス残渣による異物122が発生し、当該異物122による詰まりの発生が、はんだ噴流110の異常原因となる(原因1)。この場合には、当該異物122の詰まりを清掃によって除去することが対策として必要である(対策1)
図17を参照して、はんだ噴流110の噴出口123の位置調整不足、又は、位置調整ミスによって生じた噴出口123の傾きが、はんだ噴流110の異常原因となる(原因2)。この場合には、はんだ噴流110の噴出口の位置をノギス等で計測し、高さ調整ボルト125の操作によって、はんだ噴流110の噴出口の位置を調整することによって、噴出口123を水平に戻すことが必要である(対策2)。
図18を参照して、相対する搬送コンベア104の間で、高さ違い又はゆがみによって搬送面に傾きが生じると、噴出するはんだ噴流110が正常であっても、搬送面の評価装置200又はプリント基板103と接触する際のはんだ噴流110の形状が異常となる虞がある。このため、搬送コンベア104による搬送面の傾きの発生も、はんだ噴流110の異常原因となる(原因3)。この場合には、搬送コンベア104の高さが均一化されるような調整が必要である(対策3)。
更に他の原因としては、はんだ噴流110を流動させるためのインペラ124を駆動するモータ108の出力調整不足、出力設定ミス、又は、破損によるはんだの流量不足が、はんだ噴流110の異常原因となる(原因4)。この場合には、モータ108の出力の調整、又は、メンテナンスが必要である(対策4)。
或いは、はんだの加熱用ヒータ121の温度調節器(図示せず)の調整不足、設定ミス、又は、破損によるはんだの温度不足も、はんだ噴流110の異常原因となる(原因5)。この場合には、加熱用ヒータ121の温度調節器の調整、又は、メンテナンスが必要である(対策5)
この様に、はんだ噴流110の不良の原因は複数存在し、原因によってとるべき対策も異なってくる。従って、実施の形態2で説明した、評価装置200(薄板201)を撮影した熱画像に基づく、はんだ噴流110の評価試験で不良が検出された場合には、当該異常原因を推定し、更には、対策としての調整項目を案内する「調整ガイダンス」を行うことが好ましい。
図19は、実施の形態3に係るはんだ噴流の評価方法及びプリント基板の製造方法を説明するフローチャートである。
図19を参照して、本実施の形態に係るプリント基板の製造工程は、はんだ噴流の評価工程P100と、はんだ付け工程P200とを含む。はんだ噴流の評価工程P100は、本実施の形態に係るはんだ噴流の評価方法を実行するためのステップS100~S180を含む。ステップS100~S180の処理は、例えば、コントローラ300(図3)によって実行される。
図19を参照して、コントローラ300は、S100により、実施の形態1で説明した評価装置200の薄板201が、溶融はんだ槽102の上方ではんだ噴流110に接触している状態において、赤外線カメラ107で撮影された熱画像データを取得する。
コントローラ300は、S110により、撮影された熱画像の特徴量を示す評価用パラメータ値を算出する。例えば、評価用パラメータ値には、温度の絶対値、等温線の密度、等温線の形状、及び、正常と判定された温度分布に対する等温線の変化量等を示すための数値データが含まれる。具体的には、熱画像の任意領域において、その平均温度や最高温度、温度勾配、任意温度の等温線の面積をその周長で除算した値、任意温度以上の等温領域の数、事前に正常と判定された温度分布に対する撮影した熱画像における温度分布との差分値などを、評価用パラメータ値として使用することができる。また、上記特徴量を、公知技術である主成分分析法を実行するためのソフトウェア、及び、独立成分分析法を実行するためのソフトウェア等により、複数のパラメータを合成、もしくは、独立したパラメータを抽出して、評価用パラメータ値として使用してもよい。
コントローラ300は、S120により、熱画像に基づく、はんだ噴流110の状態の良否判定処理を実行する。当該良否判定処理は、実施の形態2の図11~図13に示された検査枠111c,112c内でのはんだ噴流110との接触領域の面積割合に基づいて実行することができる。或いは、実施の形態2で説明した様に、予め定められた基準熱画像と、熱画像の加工画像252(図10)との間でのパターンマッチングによっても、S120での良否判定を実行できる。
尚、基準熱画像については、画素領域毎にはんだ噴流110との接触部位及び非接触部位を規定する態様の他、実際の温度分布を規定する態様とすることも可能である。この場合には、当該基準熱画像の温度分布と、熱画像250の温度分布とのパターンマッチングを公知の任意の手法で行うことで、良否判定を実行しても良い。
更に、S120では、S110で算出された評価用パラメータ値を用いて、調整ガイダンスのための不良原因判定処理が実行される。当該不良原因判定処理は、データベース(DB)360に蓄積された過去の評価用パラータ値を用いて実行される。一例として、過去にはんだ噴流110の状態が不良であると判定された場合に蓄積された評価用パラメータ値の機械学習によって、不良原因判定処理を実行することができる。
例えば、図20に示される、ニューラルネットワークを用いた機械学習によって不良原因判定を実行することができる。
図20は、不良原因判定処理のための機械学習の一例で用いられるニューラルネットワークを説明する概念図である。
図20を参照して、ニューラルネットワーク370は、入力層を構成するn個(n:2以上の整数)のニューロンNi1~Ninと、出力層を構成するm個(m:2以上の自然数)のニューロンNo1~Nomと、入力層及び出力層の間に接続された隠れ層を構成する複数のニューロンとを含む。入力層、隠れ層、出力層の数、及び、各層のニューロン数によって、ニューラルネットワーク370の構造は任意に設定することができる。
図20中に円記号で表記した各ニューロンには、活性化関数が入力される。例えば、活性化関数にはシグモイド関数を用いることができるが、公知の任意の活性化関数を適用することができる。更に、各ニューロン間の重み係数は、後述するように、例えば、過去の実績値から得られた複数の学習データを用いた機械学習によって決定することができる。
入力層のn個のニューロンには、S110で算出される複数(n個)の評価用データがそれぞれ入力される。一方で、出力層の複数(m個)のニューロンは、はんだ噴流110の不良原因(例えば、上述の(原因1)~(原因5)のそれぞれと予め対応付けられる。
ニューラルネットワーク370の教師データは、はんだ付け装置100において、特定の原因によってはんだ噴流110が不良である状態を意図的に形成した実験によって求めることができる。即ち、このような特定の不良原因を発生させた下で、評価装置200の熱画像を撮影する評価用試験を実行し、この際に得られた評価用パラメータ値を入力層のニューロンに入力する。出力層では、当該特定の不良原因に対応するニューロンの値を「1」として、他のニューロンの値を「0」とする。この様な、入力層及び出力層のニューロンの値を与えることで、1組の教師データを構成することができる。
異なる不良原因毎に同様の実験及び評価試験を実行することで、複数の不良原因をカバーする教師データを取得することができる。又、はんだ噴流110が正常な状態での評価試験で求められた評価用パラメータを入力層に代入し、出力層の各ニューロン値を「0」とすることで、正常時(はんだ噴流110の良好時)の教師データを得ることができる。
このように、はんだ付け装置100での事前の実機実験によって取得された、正常時及び異常時の教師データを用いた機械学習により、ニューラルネットワーク370を求めることができる。当該ニューラルネットワーク370の構造及び各ニューロン間の重み係数を示すデータをデータベース360に記憶しておくことができる。
再び図19を参照して、コントローラ300は、S120では、S110で求められた評価用パラメータ値を、ニューラルネットワーク370(図20)の入力層を構成する複数(n個)のニューロンにそれぞれ入力する。この結果、出力層を構成する複数(m個)のニューロンの各々では、予め対応付けられた不良原因の発生予測確率が0~1.0の範囲の値で出力されることになる。
従って、上述の良否判定ではんだ噴流110の状態が不良であると判定された場合には、上述の出力層の各ニューロンでの出力値に基づき、予め定められた複数の原因から、現在生じていると推定される不良原因を抽出する、不良原因判定処理を実行することができる。コントローラ300は、S130により、S120での良否判定処理及び不良原因判定処理の結果を出力する。
コントローラ300は、はんだ噴流110の状態が良好であると判定された場合には(S170のYES判定時)、はんだ噴流の評価工程P100を終了する。この際には、コントローラ300は、表示部109を用いて、はんだ噴流110の状態が良好であり、はんだ付け装置100をそのまま用いてプリント基板103のはんだ付け工程P200による量産を開始しても良い旨のガイダンスを出力することができる。
これにより、はんだ噴流110の状態が良好であるはんだ付け装置100において、搬送コンベア104を用いて、プリント基板103が溶融はんだ槽102の上を順次通過することで、プリント基板のはんだ付け工程P200が実行される。
一方で、コントローラ300は、はんだ噴流110の状態が不良であると判定された場合には(S170のNO判定時)、S180によって、調整ガイダンスを表示部109によって出力して、はんだ噴流の評価工程P100を終了する。S180では、S120での不良原因判定処理によって、発生確率が高い不良原因を抽出するとともに、抽出された不良原因への対策を報知するガイダンスが出力される。例えば、上述した(原因1)~(原因5)のそれぞれに対応して予め定められた、(対策1)~(対策5)のそれぞれを報知するための複数のメッセージから、抽出された不良原因に対応するものを選択的に調整ガイダンスとして出力することができる。
或いは、S180では、推定結果に連動させて、はんだ噴流110を流動させる駆動系の出力、又は、溶融はんだ槽102のはんだ温度を調整する必要がある場合には、モータ108、又は、はんだの加熱用ヒータ121の出力を、自動調整することも可能である。
調整ガイダンスの出力後は、作業者が当該ガイダンスに従ってはんだ付け装置100の調整或いはメンテナンスを行った後に、はんだ付け工程P200による量産を開始することができる。或いは、調査又はメンテナンスの後でのはんだ噴流110の状態を再評価するために、はんだ付け工程P200に進むことなく図19のフローチャートを一旦終了することも可能である。この場合には、図19のフローチャートに係る処理が再度実行されることになる。
コントローラ300は、はんだ噴流の評価工程P100を実行する毎にS110で算出された評価用パラメータ値を機械学習の教師データとして追加することができる。即ち、機械学習を、はんだ付け装置100の実使用時(オンライン後)も継続的に実行することができる。例えば、コントローラ300は、S150及びS160により、S130によって出力された良否判定及び不良原因判定処理の結果を、評価及び確認するとともに、教師データ化する。上述の様に、「良好(S170がYES)」と判定された場合には、S120で算出された評価用パラメータ値を入力層のニューロンの値とし、出力層の各ニューロンの値を0とすることで教師データを作成できる。
一方で、「不良(S170がNO)」と判定された場合には、調整ガイダンス等に基づくはんだ付け装置100の調整又はメンテナンス等を通じて特定された不良原因を反映して出力層のニューロンの値を定めることで、教師データを作成することができる。
作成された教師データはデータベース360に追加して記憶される。教師データの追加分を加えて機械学習を再実行することで、はんだ付け装置100の実使用を通じたデータを用いて、S120での判定に用いられるニューラルネットワーク370を更新することができる。
或いは、S130では、良否判定結果に依存せず、即ち、はんだ噴流110が良好な状態と判定された場合にも、はんだ噴流110の状態が異常になりつつある傾向を把握するための時系列的な回帰予測情報を出力することも可能である。
図21には、回帰予測の一例を説明する概念図が示される。
図21を参照して、S120で算出された各評価用パラメータ値(即ち、温度分布の特徴量)は、データベース(DB)360に蓄積されるので、時間軸に対する時系列データとしてプロットすることができる。従って、各評価用パラメータ値について、時系列変化の回帰直線380を、公知の統計処理によって求めることができる。
これにより、図21に示す様に、いずれかの評価用パラメータ値に上限値及び下限値を設けて管理する際にも、当該評価用パラメータ値が上限値又は下限値に達する前に、上昇或いは低下する傾向を、回帰直線380の傾き等から検知することができる。これにより、はんだ噴流110の状態が良好と判定される場合であっても、徐々に異常になりつつある傾向を事前に把握することができる。これにより、効率的に設備清掃又は設備メンテナンスを実施することができる。
この様に、実施の形態3によれば、実施の形態1で説明したはんだ噴流の評価装置200を用いたはんだ噴流の評価試験を実行することで、熱画像を用いてはんだ噴流の状態を安定的に判定することができる。更に、はんだ噴流110の状態が良好であることを確認してから、プリント基板103を連続的にはんだ付けする製造工程を実現することができるので、不良品の発生を抑制することができる。
又、はんだ噴流110の状態が不良であると判定された場合には、それまでに蓄積された、はんだ噴流の評価試験で取得される熱画像上での熱分布の特徴量(評価用パラメータ値)の機械学習によって、不良の発生原因を推定することができる。更に、推定された異常発生原因に対処するためのガイダンスを自動的に出力することも可能である。
更に、はんだ付け装置100の使用毎に評価装置200を用いたはんだ噴流110の評価試験を実行することで、熱画像に係る情報及び判定結果を逐次蓄積するデータベースを構築して機械学習に反映することで、異常原因の推定精度を向上することが可能である。
実施の形態4.
実施の形態1~3では、はんだ付け対象物(プリント基板103)を模擬した薄板201と、はんだ噴流110との接触面における熱画像を用いて、はんだ噴流110の状態を評価した。一方で、はんだ噴流110の状態を評価する上では、はんだ噴流110の鉛直断面の形状を評価することも重要である。
図22A~図22Cには、搬送コンベア104の搬送方向に沿った鉛直断面(以下、第1の鉛直断面とも称する)におけるはんだ噴流110のうちの2次噴流112の形状の例が示される。
図22A~図22Cに示される様に、当該第1の鉛直断面のはんだ噴流の形状は、噴出口123を形成するノズル126の角度、及び、ノズル126の終端部に配置されるバックプレート127の位置に依存して変化する。
例えば、図22Aの状態に対して、図22Bに示される様にノズル126を回転させること、或いは、図22Cに示される様にバックプレート127を上昇させることによって、コンベア搬送方向の下流側において2次噴流112の当該第1の鉛直断面における形状(以下、単に「断面形状」とも称する)を変えることができる。
次に、はんだ噴流の断面形状がはんだ付けに与える影響を説明する。
図23Aには、プリント基板103が通過していないときのはんだ噴流(2次噴流112)の断面形状が示される。これに対して、図23Bには、プリント基板103の通過時における、図23Aに示された断面形状のはんだ噴流(2次噴流112)と、プリント基板103との接触状態が示される。
図23B中には、実施の形態2(図12)で説明した、搬送方向に沿った、はんだ噴流(2次噴流112)及びプリント基板103の間の接触長Lが示される。接触長Lが同等であっても、両者の接触角度が異なると、はんだ付けの品質に影響が出る。当該接触角度は、図23B中に示された離脱角度θwdをパラメータとして評価することができる。
離脱角度θwdは、上述した第1の鉛直断面での、プリント基板103及びはんだ噴流(2次噴流112)の接触部位の搬送方向に沿った終端における、プリント基板103と、はんだ噴流(2次噴流112)の形状面(上面)とが成す角度で定義される。
図24Aには、図23Aに対して、バックプレート127を上昇させた場合におけるはんだ噴流(2次噴流112)の断面形状が示される。更に、図24Bには、プリント基板103の通過時における、図24Aに示された断面形状のはんだ噴流(2次噴流112)と、プリント基板103との接触状態が示される。
図23B及び図24Bの比較から理解される様に、バックプレート127の操作によってはんだ噴流110の断面形状を変化させることにより、プリント基板103の離脱角度θwdを変えることができる。
一般的な傾向として、離脱角度θwdが大きい場合には、プリント基板103へのはんだ付着量を多くできるメリットがある一方で、電極間隔が狭い部品では短絡不良が発生しやすいことがデメリットとなる可能性がある。これに対して、離脱角度θwdが小さい場合には、離脱角度θwdが大きい場合とメリット及びデメリットが逆転する。
従って、はんだ付けの対象となるプリント基板103の仕様に対応させて、はんだ噴流の断面形状の調整によって離脱角度θwdを適正化することが行われる。例えば、スルーホールに挿入する部品点数を多く搭載するプリント基板103をはんだ付けする場合には、離脱角度θwdを大きくして、スルーホール電極部に付着するはんだ量を確保することによって、はんだ付け品質を確保することができる。これに対して、QFP(Quad Flat Package)又はコネクタ等の電極間隔が狭い部品が多く搭載されるプリント基板103をはんだ付けする場合には、離脱角度θwdを小さくすることで、電極間の短絡不良の発生を抑制することができる。
はんだ噴流の断面形状は、図23A及び図24Aで説明したバックプレート127の位置調整の他、ノズル126の形状及び角度、又は、モータ108の回転数等の調整によっても制御することができる。実施の形態1~3で説明したはんだ噴流の評価では、薄板201を用いて、プリント基板103及びはんだ噴流の接触面内におけるはんだ噴流の形状変化を、例えば、接触長等を用いて監視できる一方で、上述した離脱角度θwd等に影響を与える、はんだ噴流の断面形状については評価が困難である。
そこで、実施の形態4では、はんだ噴流の鉛直断面の形状に基づくはんだ噴流評価方法について説明する。
再び、図2を参照して、実施の形態4では、評価装置200において、赤外線カメラ107を用いて、評価装置200(薄板201)が介在しない状態で、はんだ噴流110を直接撮影することによって、はんだ噴流そのものの水平面での熱画像を撮影する。以下では、実施の形態1~3で説明した薄板201の熱画像250と区別するために、はんだ噴流110に熱画像には、符号400を付することとする。尚、熱画像250及び熱画像400は、共通の赤外線カメラ107によって撮影されてもよく、別個の配置された赤外線カメラ107によってそれぞれ撮影されてもよい。
図25A及び図25Bには、はんだ噴流の熱画像及び断面形状(搬送方向に沿った第1の鉛直断面)の対応例が示される。図25Aには、はんだ噴流の断面形状の傾斜変化が大きい場合の熱画像400の一例が示される一方で、図25Bには、はんだ噴流の断面形状の傾斜変化が小さい場合の熱画像400の一例が示される。
以下、本願の図面では、熱画像400については、カラー画像をグレースケールで表示したものが掲載される。このため、各熱画像400では、隣接する領域間での温度差に対応する濃淡が示されているが、同一画像内で同じ明度の点が必ずしも同じ温度であることを意味しない。
尚、噴出口123から噴き出すはんだ噴流は鏡面状であり、その放射率は低いため、赤外線カメラ107によるはんだ噴流の計測温度は、はんだ噴流の実際の温度よりも低くなる。更に、赤外線カメラ107では、ノズル126の外部に流出して滞留状態となったはんだの液面の温度が、1次噴流111及び2次噴流112を含む流動状態の部分の液面の温度よりも高く計測されるが、実際には、両者の温度は同等である。滞留状態のはんだの液面では、形成される酸化膜が比較的厚い、或いは、はんだの酸化物(ドロス)が浮遊することによって、当該液面からの放射率が比較的高くなるため、上述の様な温度差が、赤外線カメラ170の計測温度に生じる。この特徴を活用して、ノズル126の外部に流出した滞留状態に対する、1次噴流111及び2次噴流112を含むはんだ噴流110の部分の切り分けが容易となるため、はんだ噴流110の状態を把握し易くなる。
図25A及び図25Bから理解される様に、熱画像400中の温度分布から、1次噴流111及び2次噴流112の位置及び平面形状が視認できる。更に、2次噴流112の領域内の温度分布について、図25Aでは、中央部に周囲(搬送方向に沿った前後の領域)よりも低温である帯状領域401が観察される。一方で、図25Bでは、中央部401xにおいて、図25Aの帯状領域401の様な、低温領域は存在していない。
更に、図25A及び図25Bには、それぞれの熱画像400に対応する、はんだ噴流110のうちの2次噴流112の模式的な断面図が示される。
図25Aに示される様に、低温の帯状領域401は、はんだ噴流(2次噴流112)の断面形状の傾斜変化が大きくなっている部位に対応して発生している。特に、図25Aの熱画像400では、低温の帯状領域401は、噴出口123の終端(搬送方向の下流端)の近傍に位置しており、当該位置は、図23B及び図24Bで示された様に、プリント基板103がはんだ噴流110から離脱する部位に対応する。この様な部位ではんだ噴110流の断面形状が大きく変化すると、上述した離脱角度θwdが適正値から変化することではんだ付け品質が低下することが懸念される。
一方で、図25Bに示される様に、はんだ噴流(2次噴流112)の断面形状の傾斜変化が小さい場合には、図25Aの様な低温部位(帯状領域401)が熱画像400には現れないことが理解される。
図26には、はんだ噴流の断面形状と赤外線カメラに対する放射エネルギとの関係を説明する概念的な断面図が示される。図26の縦軸は、鉛直方向の位置(z)を示し、図26の横軸は、搬送方向を正とするx軸に相当する。上述の様に、搬送方向は、水平面に沿ったx軸に対して、一定角度(例えば、5[°]程度)傾いているが、水平面の熱画像400において、x軸方向と、搬送方向とは同義である。
図26の下側に示されたはんだ噴流(2次噴流112)の断面形状を参照して、はんだ噴流の鉛直断面において、断面形状の外周の各点からは、当該形状の法線方向に、はんだ噴流が有する赤外線放射エネルギが放出される。これに対して、赤外線カメラ107で捉えられる、外周上の各測定点115からの赤外線放射エネルギは、当該法線方向と、測定点115及び赤外線カメラ107を結ぶ直線(図中に点線で表記)とが成す角度θvの方向余弦(cosθv)に依存する。
従って、同一温度の測定点115の間でも、方向余弦cosθvが大きい測定点115に対応する赤外線カメラ107の検出温度は高くなり、方向余弦cosθが小さい測定点115に対応する赤外線カメラ107の検出温度は低くなることが理解される。
図26の上側には、はんだ噴流(2次噴流112)の断面形状に対応するcosθvのグラフが示される。当該グラフから、はんだ噴流(2次噴流112)の断面形状の変化に対応して、cosθvが変化することが理解される。
この結果、図27に示される様に、はんだ噴流110の断面形状の外周上の各測定点でのcosθvの分布形状と、当該測定点における赤外線カメラ107による検出温度Tdetの分布を示す温度プロファイルとの間には、アナロジーの関係が成り立つ。
従って、図26及び図27から理解される様に、図25Aの帯状領域401に対応する断面部位では、はんだ噴流の断面形状の傾斜変化が大きくなっているため、cosθvが隣接領域と比較して低くなっている。その結果として、はんだ噴流(2次噴流112)の断面形状が変化して、傾斜角度が変化している領域では、cosθvが低くなることに起因して、x軸方向に沿った前後よりも低温の帯状領域401が観察されることになる。
従って、熱画像400による水平面内での搬送方向に沿った直線(x軸)上での温度分布(温度プロファイル)に基づいて、帯状領域401の様な低温部位の発生有無、並びに、低温部位の幅及び位置を確認することで、離脱角度θwdに影響を与える様なはんだ噴流の断面形状の乱れ(具体的には、大きな傾斜変化)が発生しているか否かの監視が可能であることが理解される。例えば、表示部109にカラー画像として表示される熱画像400の目視確認により上述の監視を行うことができる。
或いは、熱画像400によって取得される検出温度Tdetの温度分布(温度プロファイル)から、搬送方向に沿った第1の鉛直断面におけるはんだ噴流の断面形状を評価するための評価用パラメータ値を算出することで、当該評価用パラメータ値と予め定められた判定値との比較によって、定量的に上述の監視を行うことも可能である。
この様に、熱画像400による水平面内、特に、2次噴流112の対応領域における、赤外線カメラ107の検出温度Tdetのx軸方向(搬送方向)に沿った温度分布から、はんだ噴流の断面形状の良否を判定することが可能である。例えば、当該判定結果に基づいて、ノズル126の角度やモータ108の回転数等を調整することにより、離脱角度θwdを調整することが可能である。
更に、はんだ噴流の流量変化についても、同様の温度分布によって監視することが可能である。
図28の下段には、はんだ噴流の流量変化に対する、はんだ噴流の断面形状の変化が示される。適正流量時の断面プロファイル461に対して、流量が大きい場合の断面プロファイル460及び流量が小さい場合の断面プロファイル462は、外周形状が変化する。
この結果、図28の上段に示される様に、赤外線カメラ107の検出温度Tdetの搬送方向に沿った温度分布についても、適正流量時の温度プロファイル451に対して、流量が大きい場合の温度プロファイル450はx軸方向に広がり、温度分布の谷がx軸プラス方向に移動する。一方で、流量小さい場合の温度プロファイル452は、適正流量時の温度プロファイル451に対して、x軸方向に縮み、かつ、温度分布の谷がx軸マイナス方向に移動する態様を示す。従って、はんだ噴流110のx軸方向に沿った温度プロファイルを監視することで、はんだ噴流110の流量についても監視することが可能となる。例えば、はんだ噴流110の温度が所定温度に管理された下での適正流量時の基準流量熱画像を予め定めるとともに、熱画像400の目視、或いは、上述の評価用パラメータ値に基づく監視によって、当該基準流量熱画像と現在の熱画像400との比較に基づき、はんだ噴流110の流量変化の検知が容易になる。この様な流量変化の検知に応じてモータ108の回転数等を調整することにより、同じはんだ噴流の状態を維持及び管理することが可能となる。
熱画像400を用いて、はんだ噴流110のうちの1次噴流111についても監視することが可能である。
図29A及び図29Bには、はんだ噴流110のうちの1次噴流111の熱画像400、及び、当該熱画像400中の面内の幅方向の検出温度Tdetの分布を表すグラフが示される。
図29Aには、ノズルの詰まりが発生していない正常時の温度分布例が示される一方で、図29Bには、一部のノズルに詰まりが発生している異常時の温度分布例が示される。
図29A中には、熱画像400中のA-A線上の位置に対する検出温度Tdetの分布を示すグラフが更に示される。同様に、図29B中には、熱画像400中のB-B線上の位置に対する検出温度Tdetの分布を示すグラフが示される。直線A-A及び直線B-Bは、水平面内で、搬送方向に対して垂直な方向(以下、「幅方向」とも称する)に沿った直線である。図29A及び図29B中のグラフは、横軸及び縦軸を90度回転させて表記しているが、横軸には、直線A-A上、又は、直線B-B上の位置(y座標)が示される。これらのグラフには、上記幅方向に沿った、はんだ噴流(1次噴流)111の温度プロファイルが示されている。
図29Bには、熱画像400中にノズルの詰まり個所に対応する低温領域470,471が存在しており、幅方向の温度プロファイルには、B-B線上に位置する低温領域470に対応して、検出温度Tdetの低下領域が発生している。ノズルの詰まりが発生した部位では、はんだ噴流(1次噴流111)の形状が乱れることになり、赤外線放射エネルギが減少することから、赤外線カメラ107での当該部位の検出温度Tdetが低下する。
これに対して、図29A中には、図29B中の低温領域470,471の様な、局所的な低温部位は発生しておらず。A-A線上の温度分布(プロファイル)においても、図29BのB-B線上の様な、ノズル詰まりに対応した温度低下部位は存在していない。
この様に、1次噴流111についても、熱画像400内での幅方向の温度プロファイルに基づいて、ノズル詰まりの発生の有無を監視することができる。当該ノズル詰まりの発生の有無の判定は、幅方向(図29A及び図29Bでの直線A-A及びB-Bの方向)に沿った、1次噴流111(はんだ噴流110)の鉛直断面(以下、第2の鉛直断面とも称する)の形状の評価と等価である。当該監視についても、熱画像400の目視、或いは、熱画像400に現れた温度分布を反映する評価用パラメータ値に基づいて実行することができる。この様に、熱画像400の面内での温度分布に基づいて、はんだ噴流110の鉛直断面形状、より特定的には、搬送方向に沿った第1の鉛直断面での2次噴流112の形状、及び、幅方向に沿った第2の鉛直断面での1次噴流111の形状を評価することができる。
この様な熱画像400(はんだ噴流110の熱画像)に現れた温度分布を定量的に評価するための評価用パラメータ値は、実施の形態2で説明した熱画像250(薄板201の熱画像)と同様に、1次噴流111及び2次噴流112に対応して設けられる検査枠での温度検出値に基づいて効率的に算出することも可能である。
図30Aには、1次噴流111の監視のための検査枠の設定例を説明する概念図が示される。
図30Aに示される様に、熱画像400内において、1次噴流111の噴出形状に対応させて、複数の検査枠510を設けることができる。即ち、複数の検査枠510の位置は、1次噴流111を噴出するノズルの配置領域に対応させて予め定めることができる。
例えば、各検査枠510において、当該検査枠510に含まれる複数の画素での検出温度Tdetの平均値を、評価用パラメータ値として算出することができる。そして、評価用パラメータ値(平均温度)が予め定められた判定温度よりも低い検査枠510において、対応するノズルの詰まりの発生を判定することができる。或いは、複数の検査枠510のそれぞれの評価用パラメータ値の平均値(全体平均値)を更に求めて、全体平均値と比較して、一定値を超えて評価用パラメータ値が低い検査枠510において、ノズルの詰まりを検出することも可能である。
図30Bには、2次噴流112の監視のための検査枠の設定例を説明する概念図が示される。
図30Bに示される様に、2次噴流112の検査枠511の位置は、離脱角度θwdを評価するために、プリント基板103がはんだ噴流110から離脱する部位に対応して設定することができる。そして、検査枠511に含まれる複数の画素での検出温度Tdetの平均値を、評価用パラメータ値として算出することができる。
例えば、当該評価用パラメータ値が、はんだ噴流110の温度を基に定められた判定温度よりも低いときに、離脱角度θwdに影響を及ぼす様なはんだ噴流(2次噴流112)の断面形状(搬送方向に沿った鉛直断面)の変化(図25A)が発生していると判定することができる。
或いは、判定値との比較に変えて、検査枠511に対して搬送方向に隣接する比較用の検査枠(図示せず)を更に設定して、比較用の検査枠と検査枠511とのそれぞれの評価用パラメータ値(平均温度)を更に算出して、検査枠511と比較用の検査枠との間で、平均温度の差分が一定以上生じたときに、上述したはんだ噴流(2次噴流112)の断面形状の変化が発生していると判定することも可能である。
或いは、実施の形態2で説明した熱画像250(薄板201の熱画像)と同様に、熱画像400(はんだ噴流110)について予め定められた正常な熱画像と、赤外線カメラ107によって撮影された実際の熱画像とをパターンマッチングによって比較することによって、はんだ噴流110の状態の良否を判定することも可能である。
尚、はんだ噴流110が流体であることを考慮して、液面の揺らぎによる測定データ(温度検出値)の変動を小さくするために、熱画像400については、異なるタイミングで撮影された熱画像400を平均化処理した測定データ(温度検出値)から、はんだ噴流を評価するための熱画像、即ち、温度分布データを取得することも可能である。
図31は、実施の形態4に係るはんだ噴流の評価方法及びプリント基板の製造方法を説明するフローチャートである。
図31を参照して、実施の形態4に係るプリント基板の製造工程は、はんだ噴流の評価工程P101と、はんだ付け工程P200とを含む。はんだ噴流の評価工程P101は、はんだ噴流110と接触した状態の評価装置(薄板201)の熱画像250に係るステップS101,S111と、はんだ噴流110の熱画像400に係るステップS201,S211と、ステップS121と、図19と同様のS130~S180とを含む。はんだ噴流の評価工程P101に含まれる各ステップの処理は、例えば、コントローラ300(図3)によって実行される。
S101及びS111は、図19のS100及びS110と同様の処理によって実現される。即ち、コントローラ300は、S101では、実施の形態1で説明した評価装置200の薄板201が、溶融はんだ槽102の上方で、はんだ噴流110に接触している状態において、赤外線カメラ107で薄板201を撮影することによって、薄板201の面内の温度分布を示す熱画像データ(熱画像250)を取得する。これにより、コントローラ300は、熱画像250における赤外線カメラ107による温度検出値を、熱画像データとして取得する。更に、ステップS102では、撮影された熱画像250の特徴量を示す、予め定められた評価用パラメータ値(「第1の評価用パラメータ値」に対応)が算出される。上述の様に、評価用パラメータ値には、温度分布を定量的に表現するための種々の値を用いることができる。
コントローラ300は、S201では、搬送コンベア104上の搬送物を介さずに、赤外線カメラ107で溶融はんだ槽102を撮影することによって、はんだ噴流110の水平面内の温度分布を示す熱画像データ(熱画像400)を取得する。これにより、コントローラ300は、熱画像400の各画素における赤外線カメラ107による温度検出値を、熱画像データとして取得する。更に、S202では、撮影された熱画像400の特徴量を示す、予め定められた評価用パラメータ値(「第2の評価用パラメータ値」に対応)が算出される。上述の様に、評価用パラメータ値には、実施の形態4での例示の他、温度分布を定量的に表現するための種々の値を用いることができる。
コントローラ300は、評価装置200(薄板201)が搬送コンベア104によって搬送されてはんだ噴流上を通過するタイミングにおいて、赤外線カメラ107が熱画像250を撮影するのに応じて、S101及びS111を実行することができる。
更に、コントローラ300は、上記熱画像250の撮影タイミングの前又は後において、赤外線カメラ107が熱画像400を撮影するのに応じて、S201及びS211の処理を実行することができる。この様に、S101及びS111の処理、及び、S201及びS211の処理は、どちらが先に実行されてもよい。或いは、コントローラ300の能力によっては、S111の処理、及び、S211の処理を並列に行うことも可能である。
コントローラ300は、S121では、熱画像250及び熱画像400の両方に基づいて、はんだ噴流110の状態の良否判定処理を実行する。熱画像250に基づく良否判定処理は、図19で説明したのと同様に実行することができる。更に、熱画像400についても、温度分布を定量的に示す評価用パラメータ値と判定値との比較、或いは、基準画像とのパターンマッチング等によって実行することができる。
これにより、S121では、実施の形態4で説明した、はんだ噴流110の鉛直断面形状を更に評価して、はんだ噴流110の状態の良否判定を行うことが可能となる。これにより、薄板201の熱画像250からは判定が困難である、離脱角度θwdについても考慮した、はんだ噴流110の状態の良否判定を行うことが可能となる。
コントローラ300は、S121において、図19で説明した、評価用パラメータ値を用いた不良原因判定処理についても、はんだ噴流110の鉛直断面形状の不良原因を更に組み込んだ態様で実行することができる。例えば、図20で説明した機械学習モデルについて、はんだ噴流110の鉛直断面形状に係る評価用パラメータ値(入力層)及び不良原因(出力層)を更に組み込む様に構成することができる。
コントローラ300は、S130では、熱画像400に基づくはんだ噴流110の鉛直断面形状に係る判定結果を含めて、S121での良否判定処理及び不良原因判定処理の結果を出力する。これにより、図31では、はんだ噴流110の鉛直断面形状を含めて、はんだ噴流の良否判定が行われる。又、S130では、熱画像400に基づく評価用パラメータ値に対しても図21に示された回帰予測を実行するとともに、はんだ噴流110の鉛直断面形状に係る時系列的な回帰予測情報を更に出力することが可能である。
はんだ噴流110の良否判定結果に対するS170,S180、及び、はんだ付け工程P200の処理は、図19と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。尚、S180では、図19での説明に加えて、はんだ噴流110の鉛直断面形状に係る調整ガイダンスの出力、及び、機器(モータ108及びノズル126等)の自動調整を実行することも可能である。
又、コントローラ300は、S150及びS160の処理において、熱画像400から算出される評価用パラメータ値についても教師データ化して、機械学習のためのデータベース360に記憶することができる。
この様に、実施の形態4に係るはんだ噴流の評価方法によれば、実施の形態1~3で説明した評価装置200を用いたはんだ噴流の評価試験に加えて、はんだ噴流110の鉛直断面形状(搬送方向に沿った第1の鉛直断面及び幅方向に沿った第2の鉛直断面)についても評価することで、より高精度にはんだ噴流の評価試験を行うことができる。これにより、特に、実施の形態1~3による効果に加えて、はんだ付け時の離脱角度θwdの不良に起因するはんだ付け品質の低下を抑制することが可能となる。更に、実施の形態4に係るはんだ噴流の評価方法よってはんだ噴流110の状態が良好であることを確認してから、プリント基板103を連続的にはんだ付けする製造工程を実現することで、不良品の発生を更に抑制することができる。
図32は、実施の形態4の変形例に係るはんだ噴流の評価方法を説明するフローチャートである。
図32に示される様に、実施の形態4の変形例に係るはんだ噴流の評価方法は、はんだ噴流の評価工程P102と、はんだ付け工程P200とを含む。はんだ噴流の評価工程P102では、図31のはんだ噴流の評価工程P101から、S101及びS111が省略されている。この結果、はんだ噴流の評価工程P102では、はんだ噴流110の熱画像400のみに基づいて、はんだ噴流110の状態の良否判定処理(S122)が実行される。従って、はんだ噴流110の鉛直断面形状の評価結果に基づいて、調整ガイダンスの出力(S180)等によって、不適切な断面形状を有するはんだ噴流を用いて、はんだ付け工程(P200)が実行されることを防止できる。
図32に示されたはんだ噴流の評価方法は、評価装置200(薄板201)の搬送を要することなく、短時間で実行することができる。このため、はんだ噴流の評価工程P102は、例えば、はんだ付け工程P200の開始後に、長時間を要することなく複数回実行することができる。これにより、はんだ噴流110の鉛直断面形状の確認頻度を上げることで、はんだ噴流110の異常を早期に検知することで、はんだ付け工程の品質を更に向上することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 はんだ付け装置、101 筐体、102 溶融はんだ槽、103 プリント基板、104 搬送コンベア、105 予熱ヒータ、106 予備加熱装置、107 赤外線カメラ、108 モータ、109 表示部、110 はんだ噴流、111 1次噴流、111c,111x,111y,111z,112c,510,511,512 検査枠、111t,112c 等温線、112,112x 2次噴流、121 加熱用ヒータ、122 異物、123 噴出口、124 インペラ、125 調整ボルト、200 評価装置、201 薄板、210 搬送部材、211 上冶具、212 下冶具、213 スペーサ、214 ローレットねじ、215 位置決めピン、216,222 ボルト、217,218,221 隙間、219 スペース、220 補強材、250 熱画像(薄板)、252 加工画像、300 コントローラ、320 メモリ、350 バス、360 データベース、370 ニューラルネットワーク、380 回帰直線、400 熱画像(はんだ噴流)、401 帯状領域、401x 中央部、450,451,452 温度プロファイル、460,461,462 断面プロファイル、470,471 低温領域。

Claims (22)

  1. はんだ噴流が噴出される溶融はんだ槽と、前記溶融はんだ槽の上方を通過する様にはんだ付け対象物を搬送する搬送コンベアと、前記溶融はんだ槽の上方から前記搬送コンベア及び前記溶融はんだ槽に向けられた視野内の温度分布測定器とを備えたはんだ付け装置に用いられるはんだ噴流の評価装置であって、
    前記搬送コンベア上を搬送される搬送部材と、
    前記搬送部材に対して前記溶融はんだ槽の上方で前記はんだ噴流と接触する位置に取り付けられた薄板部材とを備え、
    前記薄板部材は、前記はんだ噴流との接触時に、前記はんだ噴流から前記薄板部材への熱伝達による熱の移動速度と比較して、前記薄板部材の内部での熱伝導による熱の移動速度が高くなるように構成される、はんだ噴流の評価装置。
  2. 前記薄板部材は、前記薄板部材の板厚方向に沿って前記搬送部材との間に第1の隙間が設けられる様に前記搬送部材に対して取り付けられ、
    前記第1の隙間は、前記はんだ噴流との接触時に前記薄板部材に生じる前記板厚方向の熱膨張量よりも大きい、請求項1記載のはんだ噴流の評価装置。
  3. 前記薄板部材は、前記薄板部材の面方向に沿って前記搬送部材との間に第2の隙間が設けられる様に前記搬送部材に対して取り付けられ、
    前記第2の隙間は、前記はんだ噴流との接触時に前記薄板部材に生じる前記面方向の熱膨張量よりも大きい、請求項1又は2に記載のはんだ噴流の評価装置。
  4. 前記薄板部材は、前記薄板部材に設けられた穴を貫通する固定部材によって前記搬送部材に取り付けられ、
    前記穴の径及び前記固定部材の径の差によって生じる、前記薄板部材の面方向の第3の隙間は、前記はんだ噴流との接触時に前記固定部材に生じる前記面方向の熱膨張量よりも大きい、請求項1~3のいずれか1項記載のはんだ噴流の評価装置。
  5. 前記搬送部材は、前記搬送コンベアによる搬送方向に交差する方向に延在する第1辺及び第2辺を有するように構成され、
    前記第1辺は、前記搬送コンベア上を前記第2辺よりも先行して前記搬送方向に搬送され、
    前記薄板部材は、前記第2辺との間にスペースが設けられる様に前記搬送部材に対して取り付けられ、
    前記スペースの前記搬送方向に沿った長さは、前記はんだ噴流の前記搬送方向に沿った長さの(1/2)よりも長い、請求項1~4のいずれか1項に記載のはんだ噴流の評価装置。
  6. 前記搬送部材は、前記薄板部材が取り付けられた状態において、前記搬送コンベアによる搬送方向に沿った後方側が開口する形状で構成される、請求項1~4のいずれか1項に記載のはんだ噴流の評価装置。
  7. 前記搬送部材は、
    前記薄板部材が取り付けられる第1の部材と、
    前記第1の部材に対して固定される第2の部材とを有し、
    前記第1の部材は、前記薄板部材が取り付けられた状態において、前記搬送コンベアによる搬送方向に沿った後方側が開口する形状を有し、
    前記第2の部材は、前記第1の部材の開口部位に対応して、前記薄板部材よりも前記上方側に位置する様に前記第1の部材に対して取り付けられる、請求項1~4のいずれか1項に記載のはんだ噴流の評価装置。
  8. 前記薄板部材は、ビオ数が0.1以下となる様な材質及び板厚を選定して構成される、請求項1~7のいずれか1項記載のはんだ噴流の評価装置。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載のはんだ噴流の評価装置と、
    前記評価装置の評価対象となる前記はんだ付け装置と、
    前記評価装置が前記溶融はんだ槽の上方を通過する際に前記はんだ噴流と接触している状態の前記薄板部材を前記温度分布測定器によって測定することで取得された熱画像の画像処理によって得られた、前記薄板部材の面内での温度分布の状況に基づき、前記はんだ噴流の状態の良否を判定するコントローラとを備える、はんだ噴流の評価システム。
  10. 請求項1~8のいずれか1項に記載の評価装置が前記溶融はんだ槽の上方を通過する際に前記はんだ噴流と接触している状態の前記薄板部材を前記温度分布測定器によって測定することで、前記薄板部材の面内の温度分布を示す熱画像を取得するステップと、
    前記熱画像の画像処理によって得られた前記面内での前記温度分布の状況に基づき、前記はんだ噴流の状態の良否を判定するステップとを備える、はんだ噴流の評価方法。
  11. 前記熱画像は、予め定められた複数の画素領域毎に前記はんだ噴流との接触の有無を示す情報を有する様に画像処理され、
    前記判定するステップは、前記熱画像の前記はんだ噴流の規定位置に対応して予め定められた検査領域内での前記はんだ噴流と接触した前記画素領域のカウントに基づいて、前記はんだ噴流の状態の良否を判定する、請求項10記載のはんだ噴流の評価方法。
  12. 前記判定するステップは、前記熱画像から取得される前記温度分布と、予め定められた基準熱画像の前記温度分布とのパターンマッチングに基づいて、前記はんだ噴流の状態の良否を判定し、
    前記基準熱画像は、前記はんだ噴流の正常時における前記薄板部材の前記面内での温度分布を示す、請求項10記載のはんだ噴流の評価方法。
  13. 前記熱画像内の前記温度分布に係る予め定められた複数の特徴量を複数の評価用パラメータ値として算出するステップを更に備え、
    前記判定するステップは、前記はんだ噴流が不良と判定された場合には、予め蓄積された前記複数の評価用パラメータ値と、予め定義された前記はんだ噴流の不良の複数の原因とを対応付ける情報を蓄積したデータベースに基づく機械学習によって、前記複数の原因から推定される不良原因を抽出する情報を生成する、請求項11又は12に記載のはんだ噴流の評価方法。
  14. 前記複数の原因のそれぞれに対応する前記はんだ付け装置についての予め記憶された複数の調整用ガイダンスを、推定された前記不良原因に基づいて選択的に出力するステップを更に備える、請求項13記載のはんだ噴流の評価方法。
  15. 前記データベースに蓄積される情報は、意図的に前記はんだ噴流の不良を生じさせる様に前記はんだ付け装置を動作させた時に前記評価装置の前記熱画像から取得された前記情報と、前記はんだ付け装置の実使用時に前記評価装置の前記熱画像から取得された前記情報とを含む、請求項13又は14記載のはんだ噴流の評価方法。
  16. はんだ噴流が噴出される溶融はんだ槽と、前記溶融はんだ槽の上方を通過する様にはんだ付け対象物を搬送する搬送コンベアと、前記溶融はんだ槽の上方から前記搬送コンベア及び前記溶融はんだ槽に向けられた視野内の温度分布測定器とを備えたはんだ付け装置におけるはんだ噴流の評価方法であって、
    前記搬送コンベア上の搬送物を介さない状態で、前記溶融はんだ槽から噴出される前記はんだ噴流を前記温度分布測定器によって測定することで、上方から見た水平面内における前記はんだ噴流の温度分布を示す熱画像を取得するステップと、
    前記熱画像の画像処理によって得られた前記水平面内での前記はんだ噴流の温度分布の状況に基づき、前記はんだ噴流の状態の良否を判定するステップとを備える、はんだ噴流の評価方法。
  17. 請求項1~8のいずれか1項に記載の評価装置が前記溶融はんだ槽の上方を通過するタイミングの前又は後のタイミングにおいて、前記評価装置を介さない状態で前記はんだ噴流を前記温度分布測定器によって測定することで、上方から見た水平面内における温度分布を示す前記はんだ噴流の熱画像を取得するステップと、
    前記はんだ噴流の熱画像の画像処理によって得られた前記水平面内での前記はんだ噴流の温度分布の状況に基づき、前記はんだ噴流の状態の良否を判定するステップとを備える、はんだ噴流の評価方法。
  18. 前記判定するステップは、前記はんだ噴流の熱画像の前記水平面内における、前記搬送コンベアの搬送方向に平行な方向又は垂直な方向に沿った直線上での前記はんだ噴流の温度プロファイルに基づいて、前記はんだ噴流の鉛直断面の形状を評価することによって、はんだ噴流の状態の良否を判定する、請求項16又は17に記載のはんだ噴流の評価方法。
  19. 前記はんだ噴流の熱画像の予め定められた複数の画素領域毎に、前記はんだ噴流の前記水平面内での温度分布に係る予め定められた評価用パラメータ値を算出するステップを更に備え、
    前記判定するステップは、算出された前記評価用パラメータ値に基づき、前記はんだ噴流の状態の良否を判定する、請求項16又は17に記載のはんだ噴流の評価方法。
  20. 請求項1~8のいずれか1項に記載の評価装置が前記溶融はんだ槽の上方を通過する際に前記はんだ噴流と接触している状態の前記薄板部材を前記温度分布測定器によって測定することで、前記薄板部材の面内の温度分布を示す前記薄板部材の熱画像を取得するステップと、
    前記薄板部材の熱画像に基づいて、前記薄板部材の前記面内での前記温度分布に係る、予め定められた第1の評価用パラメータ値を算出するステップと、
    前記薄板部材の熱画像が取得されるタイミングの前又は後のタイミングにおいて、前記搬送コンベア上の搬送物を介さない状態で前記はんだ噴流を前記温度分布測定器によって測定することで、上方から見た水平面内における温度分布を示す前記はんだ噴流の熱画像を取得するステップと、
    前記はんだ噴流の熱画像に基づいて、前記はんだ噴流の前記水平面内での温度分布に係る、予め定められた第2の評価用パラメータ値を取得するステップと、
    前記第1及び第2の評価用パラメータ値の両方を用いて、前記はんだ噴流の状態の良否を判定するステップとを備える、はんだ噴流の評価方法。
  21. 請求項10~15のいずれか1項に記載のはんだ噴流の評価方法によって、前記薄板部材の熱画像に基づいて、前記薄板部材の前記面内での温度分布に係る予め定められた第1の評価用パラメータ値を取得するステップと、
    請求項16~19のいずれか1項に記載のはんだ噴流の評価方法によって、前記はんだ噴流の熱画像に基づいて、前記はんだ噴流の前記水平面内での温度分布に係る予め定められた第2の評価用パラメータ値を取得するステップと、
    前記第1及び第2の評価用パラメータ値を用いて、前記はんだ噴流の状態の良否を判定するステップとを備える、はんだ噴流の評価方法。
  22. 請求項10~21のいずれか1項に記載されたはんだ噴流の評価方法によって、前記はんだ付け装置の前記はんだ噴流を評価する工程と、
    前記評価する工程による前記はんだ噴流の状態の良否判定後に、前記搬送コンベアによって前記はんだ付け装置の前記溶融はんだ槽の上方にプリント基板を通過させるはんだ付け工程とを備える、プリント基板の製造方法。
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