JP7438805B2 - 異常分析装置及び異常分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、周期的に動作する機器が発する原時間領域信号に基づいて当該機器を、学習を伴って診断する異常分析装置に関するとともに、この装置が実行する異常分析方法に関する。
この種の異常分析装置が特許文献1、特許文献2に開示されている。
特許文献1に開示の技術では、ポンプやブロア等のモーター等(本発明の機器に相当)の回転機械の異常を検知するため、音・振動信号(本発明の原時間領域信号)から、スペクトル、歪み度、尖り度、波高率、極小値率、極大値率、最大値率、安定指数、周波数波高率、透過帯域、周波数高低比等の特徴量を抽出し、正常時に対する逸脱に対して閾値を設けて、機器の異常を判定する。
特許文献2に開示の技術では、回転数に応じて取得した周波数特性を基にクラスタ分析を実行し、異常を監視する。
これら技術は、基本的には、機械学習手法を用いる回転機器を備えた装置の異常分析技術といえる。
特許第4369321号公報 特開2018-138909号公報
しかしながら、例えばエンジン等、燃焼を伴って動作する回転機器では、モーター等の定常的な回転動作をする機器と異なり、異常燃焼に伴う部分的な波形の乱れが生じることがある。この様な信号を対象とする場合、FFT分析等によって周波数領域で特徴量を抽出して異常分析を行うと、特徴量の抽出過程で時間情報を喪失してしまい、部分的或いは瞬時的な事象の変化を見逃し、異常分析が良好に行えない場合が生じる。
この課題をここで簡単に説明しておく。
異常分析装置としてオートエンコーダを使用して異常度を求めた場合の結果を、図14、図4に示した。
オートエンコーダを使用する場合の異常分析では、機器が正常な状態で観察されるn個の波形データ(領域信号を量子化したもの)と、診断対象となる時点で観察されるn個の波形データとの差に基づいて、異常か否かを診断する。
具体的には、オートエンコーダは、入力層、中間層及び出力層からなり、入力層に入力された信号を出力層で再現する。入力層と出力層のノード数は同一とされる。一方、中間層は入力層よりも少ないノード数とされる。中間層へは次元圧縮が行われ、入力信号の特徴を最もよく表した特徴点が抽出される。出力層はその抽出された特徴点を基に次元復元を行う。次元圧縮、次元復元方法は、正常状態で、機器が動作しているときのn個の波形データを使って学習を繰り返すことにより構築できる。
このようにして学習済のオートエンコーダに、正常な状態の波形データを入力した場合、特徴点と復元方法が適合するため、復元が適正に行われる。一方、正常な波形データと異なる異常な波形データを入力した場合、本来抽出すべき特徴点も復元方法も異なるため復元をうまく行うことができない。
オートエンコーダの中間層の式は、例えば式1とすることができる。式1において、Wは重み係数、bはバイアスを示す。f(x)は活性化関数であり、Rele関数を用いることができる。f(x)=max(0,x)であり、入力した値が0以下のとき0になり、1より大きいとき入力をそのまま出力する。
=f(ΣWij+b) Σはj=1~Nの合算 式1
オートエンコーダの学習は、n個の波形データを対象として入力及び出力とする教師データを用いて入力と出力との差が最小になるように重み係数Wとバイアスbを変動させることで、その学習を完了することができる。
このように、正常な波形データを用いて構築されるオートエンコーダを用いて、次元圧縮及び次元復元を伴った復元のずれ量を監視することで、機器の異常を診断することができる。例えば、下記する式2の異常度Eを求めて復元のずれ量から異常を診断できる。異常度Eが所定の閾値を超えたときに異常とする。入力値と出力値との差が大きいと、異常度Eは大きな値となる。式2において、xは入力値、x’は出力値を示す。
E=SQRT(Σ(x’―x) Σはi=1~nの合算 式2
以下に示す本例では、オートエンコーダとしての解析ツールはpythonで実施した。このオートエンコーダのライブラリは、Googleが開発した機械学習ライブラリTensorFlowに組み込まれているニューラルネットワークライブラリKerasを使用している。
図14に示した結果は、分析対象とする原時間領域信号を周波数変換して、得られた周波数領域の波形データに基づいて異常分析を行い、異常度(絶対平均誤差)を求めたものである。図において、横軸は時刻である。
この図からも判明するように、異常度は、そのほぼ全時刻において0.01~0.02に分布し、「起動時評価点」と記載している時刻15.00過ぎに0.10より高い値となっている。この図において、「学習妥当性確認」と記載しているのは、機器が正常な状態でオートエンコーダを構築した時点を示しており、このオートエンコーダでは、良好な入出力関係(異常度が0.015)を確保できた。
一方、図4は、後に示す本発明の手法に従って、オートエンコーダを使用して分析した結果である。図面の表記は同様である。結果、異常度のベースレベルが上昇するとともに、図14において、異常度の上昇が認められなかった時刻においても、異常度の変化が認められる(例えば、1日目の8;00以降、2日目の11;00前)。
このような状況から周波数領域での異常分析には改善の余地がある。
以上、本発明の主たる課題は、異常分析を高感度で行うことができる異常分析装置及び当該装置が使用する異常分析方法を得ることことにある。
本発明の第1特徴構成は、
周期的に動作する機器が発する原時間領域信号に基づいて当該機器を、学習を伴って診断する異常分析装置であって、
前記原時間領域信号の自己相関を求める自己相関導出手段と、
前記自己相関導出手段により導出される自己相関に基づいて、前記原時間領域信号に於ける位相を同じくする第1時間領域信号と第2時間領域信号とを抽出する抽出手段とを備え、
前記第1時間領域信号と第2時間領域信号との関係に基づいて、前記機器の異常分析を行う異常分析手段を備えた点にある。
この異常分析装置には、自己相関導出手段、抽出手段、及び異常分析手段を備える。
ここで、これらの手段による処理対象は時間領域の信号とする。即ち、本発明では、原時間領域信号をFFT等で処理して、その周波数領域において信号を取り扱うことはない。
自己相関導出手段は、原時間領域信号の自己相関を求める。このようにして原時間領域で求められる自己相関から、例えば、自己相関が強いタイミング間の情報として、信号間において位相を同じくする時間領域信号を抽出手段が抽出する。第1時間領域信号と第2時間領域信号とは、この関係にある時間領域信号である。
本発明において対象とする時間領域信号は、機器自体が周期性を有し、自己相関を取ることで位相を同じくする信号とできる。
そして、異常分析手段は、このようにして抽出された位相を同じくする信号を対象として異常分析を実行する。
結果、後に実施形態で示すように異常分析を高感度で行える。
この異常分析装置が実施する異常分析方法は、本発明の第9特徴構成に示すように、
周期的に動作する機器が発する原時間領域信号に基づいて当該機器を、学習を伴って診断する異常分析方法であって、
前記原時間領域信号の自己相関を求める自己相関導出ステップと、
前記自己相関導出ステップにより導出される自己相関に基づいて、前記原時間領域信号に於ける位相を同じくする第1時間領域信号と第2時間領域信号とを抽出する抽出ステップとを実行し、
前記第1時間領域信号と第2時間領域信号との関係に基づいて、前記機器の異常分析を行う異常分析ステップを実行する異常分析方法となる。
本発明の第2特徴構成は、
前記抽出手段が、自己相関が最大となる抽出第1タイミングと、引き続いて自己相関が最大となる抽出第2タイミングとの間における原時間領域信号を、前記第1時間領域信号又は前記第2時間領域信号として、異なったタイミングで抽出する点にある。
原時間領域信号が周期性を有している場合、その信号の自己相関を取ると、その周期(例えば、時間領域信号が、エンジンが発する音や振動である場合、観測時、観測時に応じたエンジンの回転数(回転速度)がこの周期に対応する)に依存した自己相関の強弱が現れる。そこで、自己相関が最大となるタイミングと、そのタイミングから引き続くタイミングまでの時間領域信号を順に抽出することにより、周期性を有する原時間領域信号から、位相が合った信号を、簡便に抽出することができる。ここで、「次のタイミング」は厳密に1周期で引き続いている必要はなく、例えば数周期分のタイミング間隔となっていてもよい。
因みに、ここでは信号間での位相に関して述べているが、抽出される時間領域信号の時間間隔(上記の抽出第1タイミングから抽出第2タイミングまでの時間間隔)は、周期に対応した情報となる。
この異常分析装置が実施する異常分析方法は、本発明の第10特徴構成に示すように、
前記抽出ステップにおいて、自己相関が最大となる抽出第1タイミングと、引き続いて自己相関が最大となる抽出第2タイミングとの間における原時間領域信号を、前記第1時間領域信号又は前記第2時間領域信号として、異なったタイミングで抽出することとなる。
本発明の第3特徴構成は、
前記異常分析手段が、
診断時に前記抽出手段により抽出される時間領域信号を第1時間領域信号として、
予め求められている正常時の時間領域信号であって、前記第1時間領域信号と周波数が同一且つ位相を同じくする時間領域信号を、前記第2時間領域信号として、
異常分析を実行する点にある。
異常分析手段による異常分析は、装置が正常に運転されている正常時の時間領域信号を基準として、この正常時の時間領域信号と、診断対象とする時刻において入手される時間領域信号との間で行うが、周波数及び位相を同じくする時間領域信号間における診断を行うことで、合理的な分析を行える。
さらに、診断対象とする時間領域信号にノイズ等が含まれている場合、複数の時間領域信号を、その平均化を行う等、合成時間領域信号とすると、ノイズを除去して合理的な分析を行える。
本発明の第4特徴構成は、
前記予め求められている正常時の時間領域信号が、機器が正常な状態における時間領域信号であって、周波数が同一で位相を同じくする複数の時間領域信号の平均化信号である点にある。
本特徴構成によれば、診断の基準となる時間領域信号に関してもノイズを除去して、合理的な分析を行える。
本発明の第5特徴構成は、
前記原時間領域信号から、異常分析の対象とする周波数帯域を外れる信号成分を排除する帯域外信号排除手段を備えた点にある。
特定の機器にあっては、経験的にどの周波数帯域で異常が発生しやすい等が知られているのが通常である。
そこで、この周波数帯域に注目して異常分析を行うことが合理的且つ無駄がない。結果、診断の迅速性、信頼性が向上する。
即ち、帯域外信号排除手段を備えて、周波数帯域を外れる信号成分を排除することで、高性能な異常分析装置を得ることができる。
本発明の第6特徴構成は、
正常時の時間領域信号であって、機器が異なった稼働頻度で運転される周波数で分類した正常時・稼働頻度別の時間領域信号を備え、
前記異常分析手段が、前記正常時・稼働頻度別の時間領域信号に基づいて、稼働頻度に従った異なる基準で異常分析を実行する点にある。
本発明が対象とする機器では、運転される周波数によって、その稼働頻度が異なる。
例えば、定格運転周波数での稼働頻度は高く、起動時、停止時に、一時的に通過する周波数の稼働頻度は低い。さらに、起動時、停止時にあっても、例えば、起動時にあっては、比較的低周波数の領域で暫く動作された後、一気に定格運転周波数まで上昇される(停止時は逆となる)。従って、この上昇過程において通過する中間周波数領域の稼働頻度は極めて低い。
このように稼働頻度の異なる信号間では、稼働頻度の高い周波数で得られる正常時の時間領域信号は、その度数が極めて高いためその信頼性が高く、稼働頻度の低い周波数で得られる正常時の時間領域振動は信頼性が低い。
そこで、正常時・稼働頻度別の時間領域信号を備え、異常分析において、信頼性の高い側の正常時の時間領域信号に基づいた分析を行う場合の異常分析は、閾値を診断評価が厳しくなる側に、低い側のそれは緩い側にする等、基準を異ならせることで、合理的な異常分析を行える。
さらに、このように閾値を変更するのではなく、稼働頻度の高い周波数帯と稼働頻度の低い周波数帯との分類を、前者程細かく後者程粗くとることで、均一化した異常分析を行える。
本発明の第7特徴構成は、
前記自己相関導出手段により自己相関に基づいて、前記時間領域信号が発生された時間における前記機器の周波数を推定する周波数推定手段を備えた点にある。
これまでの説明にあっては、自己相関導出手段により導出される自己相関を、位相を同じくする時間領域信号の抽出に使用する場合を説明してきた。
しかしながら、本発明にあっては、周波数及び位相を同じくする信号間での比較・分析を行うこととも関連して、周波数推定手段を備えておくと、自己相関から周波数及び位相を同じくする信号の抽出を行うことができる。
本発明の第8特徴構成は、
前記異常分析手段がオートエンコーダにより前記時間領域信号の異常度を導出して、導出される前記異常度を比較して、前記機器の異常分析を行う点にある。
この構成を採用しておくと、オートエンコーダに於ける処理を経て得られる異常度を利用して、容易且つ簡便に適切な分析を行うことができる。
本発明に係る異常分析装置の機能ブロック図 原時間領域信号の例を示す図 図2に示す原時間領域信号の自己相関及び時間領域信号の取り込み形態例を示す図 本発明に係るオートエンコーダによる異常分析結果を示す図 稼働頻度の収集例を示す図 異常度の低い時刻のエンコード-デコード関係を示す図 異常度の低い時刻のエンコード-デコード関係を示す図 異常度の高い時刻のエンコード-デコード関係を示す図 エンジン起動時の状態を示す図 主成分分析で2次元に変換した図 図10に示すエンジン起動時のカーネル密度推定図 別実施形態に係る異常分析装置の機能ブロック図 異常分析部におけるオートエンコーダの構築例を示す説明図 周波数領域で実行したオートエンコーダによる異常分析結果を示す図
以下、図面に基づいて本発明に係る異常分析装置100を説明する。
図1は、本発明に係る異常分析装置100の機能ブロック図であり、機能ブロック内に、主な機能手段を記載している。
異常分析装置100は、周期的に動作する機器1が発する原時間領域信号Sに基づいて当該機器1を、学習を伴って診断する異常分析装置として構成されており、図1、左上に診断対象となる機器1の例として、機器がエンジンである例を示している。これまでも説明してきたように、エンジンは周期的な動作を行うとともに、その起動・停止・運転条件負荷等に発する信号(音・振動等)の周波数が変わる。さらに、エンジンは内部に燃焼系を備えるため、極めて短時間しか発生しない異常燃焼等の事象を伴う。この種の信号は時間領域の信号であり、検出手段としてのセンサ2により検出される。
従って、本異常分析装置100では、この機器1から発する音響、振動等を検出して、その原時間領域信号Sに基づいて異常分析を行う。
異常分析装置100の主要構成であるが、学習を伴って診断を行う機能として、原時間領域信号Sの前処理を行う前処理部10、前処理部10により処理された時間領域信号sを記憶する記憶部20、機器1の診断時に前処理部10を経て送られてくる時間領域信号s(診断対象となる第1時間領域信号s1)を受けとって異常分析を行う異常分析部30を備えて構成されている。
図示するように、前処理部10は、原時間領域信号Sをフィルター処理するとともに、フィルター処理後の原時間領域信号Sを本発明独特の手法に従って処理する部位であり、その機能は、原時間領域信号Sから、少なくともその位相を同じくする時間領域信号sを抽出する部位である。
このようにして抽出された時間領域信号sは、記憶部20及び異常分析部30へ送られる。
ここで、診断対象とする時点で、異常分析部30の送られてくる時間領域信号sが診断の対象とする第1時間領域信号s1となる。一方、記憶部20に送られた時間領域信号sは、ログデータに関連づけられてログ対応データ記憶部21に記憶されるとともに、ログデータに付随した一の分類基準とされる稼働頻度別データにも関連づけられて稼働頻度別データ記憶部22に記憶される。
記憶部20に記憶される時間領域信号sは診断においてその基準となり、予め正常と判明している時点での時間領域信号sが第2時間領域信号s2とされる。この第2時間領域信号s2は、異常判定にあっては、正常時のデータのみを基準とする。
下記する例では、異常分析部30において、異常度の算出を、一定時間間隔で逐次連続して入力される第1時間領域信号s1(s)を対象として実行する。
以下、前処理部10(第1前処理部11、第2前処理部12)、記憶部20(ログ対応データ記憶部21、稼働頻度別データ記憶部22)、異常分析部30(異常度算出部30a、異常判定部30b)の順に説明する。
図1に示すように、前処理部10は第1前処理部11、第2前処理部12を備えて構成されている。
〔第1前処理部〕
第1前処理部11は原時間領域信号Sをフィルター処理する部位であり、フィルターとしては、ローパスフィルター(LPF),ハイパスフィルター(HPF),バンドパスフィルター(BPF)或いはバンドエリミネーションフィルター(BEF)等を適宜組み合わせて使用する。図1には、これらフィルターを纏めて帯域外信号排除手段と表現した。
このようなフィルター処理が合理的な理由は、通常、異常分析の対象とする機器1にあっては、異常の発生する周波数(異常が起こりやすい周波数帯域)は予め判明している場合が多く、異常分析の対象とする周波数帯域を外れる信号成分を適宜排除することで、無駄なノイズを除外した分析が行うためである。
〔第2前処理部〕
第2前処理部12には、信号処理用のソフトとして構築されている自己相関導出手段12aと、この自己相関導出手段12aにより導出される時間領域信号の自己相関から、位相を同じくする信号を抽出する抽出手段12bが備えられている。
この自己相関導出手段12aは自己相関導出ステップを実行し、抽出手段12bは抽出ステップをそれぞれ以下に示す手法で実行する。
図2には、特定日時の取り込み時間が0、01秒間隔で異なる原時間領域信号S(S1,S2,S3)の3例を示した。
図3は、図2に示した取り込み時刻が異なる原時間領域信号S(S1,S2,S3)の自己相関をそれぞれ線種を変えて示した。自己相関R(Δt)は、以下の式3で求められる。
R(Δt)=Σ{S(t)・S(t+Δt)}/{S(t)・S(t)}
Σはt=1~N 式3
ここで、Δtは時間幅、Nはサンプル数
抽出手段12bは、自己相関が最大となる抽出第1タイミングt11、t21、t31と、引き続いて自己相関が最大となる抽出第2タイミングt12、t22、t32との間における原時間領域信号Sを、時間領域信号sとして抽出する。図3の左上に示す、タイミング間隔T1(t11-t12)の時間領域信号s、T2(t21-t22)の時間領域信号s、T3(t31-t32)の時間領域信号sが、抽出された時間領域信号sとなる。このタイミング間隔は機器1の運転において、その周波数に対応した情報となっている。
このような抽出形態を採る場合、抽出第1タイミングt11、t21、t31と抽出第2タイミングt12、t22、t32との間の時間間隔が例えば0.067secと同一であることから、時間領域信号s間でその周波数は変化していない。また、自己相関が最大となるタイミングを抽出の始点及び終点とすることから、信号相互間(例えばT1とT2)で位相が一致する。従って、この場合は、これら時間領域信号s、s間でも異常判定が可能となる。
ただし基本的には、診断対象とする時間領域信号(第1時間領域信号s1)の取り込み時点と、基準とする正常時の時間領域信号(第2時間領域信号s2)の取り込み時点とが離れているため、周波数と位相とを同じくする時間領域信号s1、s2間で異常判定を行う。
図1に示す実施形態の場合、ログデータ側に周波数データが記憶され、診断時の時間領域信号s1に対する周波数及び位相同一の条件の満たす時間領域信号sを使用して、両者で異常判定を行うことができる。
〔記憶部〕
以下、このような正常時の時間領域信号(第2時間領域信号s2)を主に記憶する記憶部20の構成に関して説明する。
図1に示すように、記憶部20には、ログ対応データ記憶部21と、稼働頻度別データ記憶部22とを備えて構成されている。
ここでデータと呼んでいる情報は、逐次収集される原時間領域信号Sを前処理して、所定の情報(ログデータ及びこのログデータに対応する稼働頻度)に関連づけして分類平均化した時間領域信号sである。この信号が基準時間領域信号であり、この信号は基準時間領域信号生成手段により生成する。
図1からも判明するように、記憶部20には、逐次、機器1の動作に従って検出されるログデータLD、第2前処理部12で処理された時間領域信号s2、及び異常判定部30bでの判定結果が入力される。
ログデータLDは具体的には、対象日時、当該日時でのエンジン回転数(時間領域信号sの周波数に相当)、吸気温度、機関負荷率、燃料ガス圧等である。
時間領域信号sは、先に図1で説明した原時間領域信号Sから前処理を経て得られる信号である。
記憶部20には、逐次求められる異常度と、その異常度に基づいた異常判定結果も入力されることから、記憶対象とする過去のデータが正常時のものか、異常時のものかの属性に従って分類可能となっている。結果、少なくとも正常時の時間領域信号s(第2時間領域信号s2)に関して、過去データの蓄積・平均化が可能となっている。
〔ログ対応データ記憶部〕
ログ対応データ記憶部21では、上記のようにして蓄積される時間領域信号sが、各種ログデータLD(エンジン回転数、吸気温度、機関負荷率、燃料ガス圧等)に関連づけられて記憶されており、各種ログデータLDを特定することで、そのログデータLDに関連付けられた時間領域信号s(平均化された信号)を第2時間領域信号s2として引き出すことができる。当然、周波数が特定されれば、対応するエンジン回転数に基づいて、その周波数の第2時間領域信号s2を引き出せる。
結果、このログ対応データ記憶部21に記憶されている情報(診断対象とする第1時間領域信号s1に対して周波数及び位相を同じくする正常時の第2時間領域信号s2)を、異常判定部30bでの異常判定に使用することができる。
〔稼働頻度別データ記憶部〕
異常分析装置100では、上記の様々な分類項目について、別途、その稼働頻度を収集している。従って、ログ対応データ記憶部21に分類蓄積されるデータは、その分類の稼働頻度に関連づけられる。図5に、横軸を出力、縦軸を回転数(回転速度;これまで説明してきた周波数に相当)として、その稼働頻度を高さ方向に取った例を示した。この例では出力と回転数とが一定の線形関係を満たす範囲で稼働頻度が高いことが分かる。従って、この記憶部20は、正常時の時間領域信号であって、機器1が異なった稼働頻度で運転される周波数で分類した正常時・稼働頻度別の第2時間領域信号s2を備えている。
〔異常分析部〕
異常分析部30は、異常度算出部30aと異常判定部30bとを備えて構成されている。この異常分析部30は、本発明における異常分析手段となる。
図1に示す例は、異常分析を所謂オートエンコーダを使用して、逐次、異常度を算出しながら異常分析を行う例である。
〔オートエンコーダの構築〕
オートエンコーダの構築は、例えば、工場出荷時といった機器1が正常な状態で、実行される。即ち、正常状態でセンサ2から出力信号を取り込み、第1前処理部11、第2前処理部12を経て、位相を同じくする時間領域信号sを取得しておく。この時、周波数を変更しないことで、位相を同じくする時間領域信号sを順次自動的に取り込むことができる。そして、このような時間領域信号sを利用して、先に説明した手法に従って、オートエンコーダが初期的に構築される。診断時には、このオートエンコーダの入力として、診断対象の時間領域信号sを入力することで、次元圧縮(エンコード)・復元(デコード)による処理を経て得られる出力から、診断対象の時間領域信号sの異常度を得ることができる。
オートエンコーダの構築は、少なくとも周波数毎に分類して記憶される正常時の第2時間領域信号s2に基づいて行うため、この周波数毎(例えば1Hz毎)に別個のオートエンコーダが構築され、周波数毎に個別のオートエンコーダを使用して以下に示す異常度を算出して異常を分析できる。この構成を図13に模式的に示した。
この周波数毎の区切りに関して、さらに機器の稼働頻度を応じた区切りを採用してもよい。これまでも説明してきたように、記憶部20での記憶形態は、周波数及び周波数に対応し稼働頻度に関連づけられた第2時間領域信号s2を記憶するため、稼働頻度が高い領域に関して、上記の区切りを細かく取り、稼働頻度が低い領域において、区切りを荒く取り、異常分析手段としてのオートエンコーダをこの区切り毎に構築しておくと異常分析の確度を向上するとともに、分析結果を均一化できる。
また、このオートエンコーダの構築は、前記のように工場出荷時に行える他、本発明に係る異常分析装置100は異常判定を逐次実行するため、この判定結果を利用して、正常と判定した時間領域信号sを使用して、例えば、周波数及び位相を同じくする時間領域信号sの複数を平均化した平均化信号に基づいて、逐次、オートエンコーダを更新して、信頼性の高い異常判定を行う構成できる。
〔異常度算出部〕
異常度算出部30aは、上記のようにして構築されたオートエンコーダと、その入出力の関係から異常度を算出する部位である。
図4に、特定5日間に渡って、上記手法に従って算出した異常度算出の結果を示した。
この結果からわかる様に、図14に示す異常度算出結果に対して、異常度のレベルは上昇しており感度が上昇している。
〔異常判定部〕
異常判定部30bの判定手法としては、異常度を逐次求めてゆき、この異常度が過大に大きくなった場合を異常と判定する。
以下、異常度の導出、異常判定の例を、図6~8に示す具体例を使用して説明する。
これらの図面には、予め得られているオートエンコーダを使用して、時間領域信号sを入出力処理した場合の入力(図上 inputと記載)と出力(図上outputと記載)の関係を示している。図上側に、得られた取得日時及び異常度を示した。さらに図右上は、図4を縮小した図であり、太丸で異常判定の対象とした時刻を示している。
図6、7は、異常度の低い時刻の時間領域信号の入出力関係を示す図であり、図8は異常度の高い時刻の入出力関係を示す図である。
簡単に整理して記載すると、
図6 ;異常度 0.0432
図7 ;異常度 0.0504
図8 ;異常度 0.104
となっている。
図4及びこれらの図から、例えば、異常度0.1を閾値として異常判定を行えることが分かる。
上記は、一定の閾値に基づく判定であるが、この異常度の算出を0.01sec間隔で逐次実行して、異常度が過度に上昇傾向を示した場合に異常と判定することもできる。
例えば、異常度の算出間隔0.01secに対してそれより長い時間間隔、例えば5sec程度を設定しておき、この時間間隔の間に、異常度が増加傾向を示す、大きく変わらない、減少傾向を示す等に基づいて、異常度が増加傾向を示す場合のみ異常があると判断することもできる。
〔稼働頻度による異常度判定の重みづけ〕
異常度算出部30a、異常判定部30bにおいては、正常時・稼働頻度別の時間領域信号sに基づいて、異常度の算出基準を稼働頻度に従って変更することで異なる基準で異常分析を実行するように構成されている。
図4~図8に示した例の場合、時間領域信号sの検出時点は、機器1の動作が継続されており、その稼働頻度が高い状態で運転される時間帯に当たっている。従って、この状態における診断の確度は高いため、異常度の閾値を、先に示した様に1.00として判定することができる。
一方、稼働頻度の低い状態での運転では、サンプリング数が少ない等との理由により、診断の確度が低くなり、誤って異常と判定する確率が高くなる。従って、このようなケースにあっては、異常度の閾値を低い側(例えば、0.75)として判定するのが好ましい。
この様な稼働頻度に関わる判定の重みづけ手法に関して、オートエンコーダで説明した次元圧縮の概念を行って重みづけを行う例を、以下、具体的に説明する。説明に当たっては、エンジンの起動時の状況を例にとって説明する。
図9に、この様なエンジンの起動時の状態を示した。
同図、実線で「出力」を、一点鎖線で「燃料弁開度」を、さらに破線で「回転数(回転速度)」を示している。横軸は起動開始からの経過時間である。この図は、起動開始(0sec)~出力が所定の値に到達するまでの時間(340sec)までの状態を示した。エンジンの動作にあっては、排ガス流量、排ガス温度、その他の要素も関与するが(影響要素となるが)、それらの要素に関しては省力して説明する。
次元圧縮においては、主成分分析の固有ベクトルを求めて圧縮を行う。
主成分である第1主成分PCA1及び第2主成分PCA2は、各影響要素xi,jの寄与度Wi、Wjを使用して、以下のように記載される。ここで、bi,cjは多変量分析の手法に従って適宜決定される。
第1主成分PCA1;x=ΣW+b 式4
第2主成分PCA2;y=ΣW+c 式5
このようにして求められる固有ベクトル(PCA1,PCA2)での関係を示したのが図10であり、この図において、エンジン起動時の事象は時間経過とともにZ1→Z2→Z3の軌跡を辿る。
図11は、このエンジン起動から5時間後まで稼働状態の要素を主成分分析によって次元圧縮した上で、カーネル密度推定値を算出したものであり、その出現確率を求めたものである。同図において濃い側が、密度が高い側となる。参考に、同図の右側及び上側に、密度分布を高さに写像して表示している。従って、この図からも分かるように先に説明した重みづけは、カーネル密度推定値×α、その区切り間隔はβ/カーネル密度推定値とできる。ここで、α、βは対象毎に設定する。
先にも説明したように、出現確率の高い領域については、この領域に関して求められる異常度をほぼそのまま使用するようにし、出現確率の低い領域については、この領域に関して求められる異常度が低くなるように重み付けすることができる。
以上説明したように、本発明に係る異常分析装置100では、予め求められている正常時の時間領域信号である第2時間領域信号s2と、診断時の時間領域信号である第1時間領域信号s1との比較において異常分析を行うこととなっている。
この構成を採る場合、診断時の時間領域信号(第1時間領域信号s1)と周波数及び位相を同じくする正常時の時間領域信号(第2時間領域信号s2)を基準として分析を行うこととなる。正常時の時間領域信号を使用する場合は、複数の第2時間領域信号s2の平均化信号を得ておき、これを基準時間領域信号として使用することで、ノイズ除去された第2時間領域信号s2を基準として異常分析を行える。
〔別実施形態〕
(1)上記の実施形態では、機器が動作している周波数はログデータLD側から取り込み、自己相関導出手段12a及び抽出手段12bを使用して、時間領域信号sの位相を合すように構成しているが、先にも図3で示したように、本発明に係る時間領域信号sは、その信号長(時間幅)が特定されるため、この時間幅を利用して、その信号の取り込み時の周波数を求めることができる。信号時長をTsecとして、周波数は60/Tとなる。そこで、図12に示す別実施形態では、第2前処理部に備える周波数推定手段としての周波数算出手段12cで行うようにしている。
このようにすることで、原時間領域信号Sから周波数及び位相に関する両情報を得て、時間領域信号sにおける周波数及び位相の同一性を確保して信頼性の高い異常分析を行うことができる。
(2)上記の実施形態では、学習を伴った異常分析において、その異常分析手段が実行する分析手法として、オートエンコーダを構築し異常度を算出して異常分析を行う方法を採用したが、本発明の主眼は、時間領域信号において、周波数及び位相の合致した信号間での異常分析を行うことにあり、異常分析手法としては、オートエンコーダによる手法の他、one-class SVM等の手法を採用することも可能である。
(3)上記の実施形態では、時間領域信号間における位相を合わせるのに、順次、自己相関が最大となるタイミングを利用したが、例えば、時間領域信号を平滑化した信号を対象として、その信号の微分値の増加側ゼロ切点が特定の位相を抽出の起点とする等、様々な手法を採用することができる。
(4)上記の実施形態では、機器1としてエンジンの例を挙げたが、ガスタービン等の異常分析も行うことができる。
1 エンジン(機器)
10 前処理部(前処理手段)
11 第1前処理部(帯域外信号排除手段)
12 第2前処理部
12a 自己相関導出手段
12b 抽出手段
12c 周波数算出手段(周波数推定手段)
20 記憶部
21 ログ対応データ記憶部
22 稼働頻度別データ記憶部
30 異常分析部(異常分析手段)
30a 異常度算出部(異常度算出手段)
30b 異常判定部(異常判定手段)
S 原時間領域信号
s 時間領域信号
s1 第1時間領域信号(時間領域信号)
s2 第2時間領域信号(時間領域信号)
LD ログデータ

Claims (10)

  1. 周期的に動作する機器が発する原時間領域信号に基づいて当該機器を、学習を伴って診断する異常分析装置であって、
    前記原時間領域信号の自己相関を求める自己相関導出手段と、
    前記自己相関導出手段により導出される自己相関に基づいて、前記原時間領域信号に於ける位相を同じくする第1時間領域信号と第2時間領域信号とを抽出する抽出手段とを備え、
    前記第1時間領域信号と第2時間領域信号との関係に基づいて、前記機器の異常分析を実行する異常分析手段を備え、
    正常時の時間領域信号であって、機器が異なった稼働頻度で運転される周波数で分類した正常時・稼働頻度別の時間領域信号を備え、
    前記異常分析手段が、前記正常時・稼働頻度別の時間領域信号に基づいて、稼働頻度に従った異なる基準で異常分析を実行する異常分析装置。
  2. 周期的に動作する機器が発する原時間領域信号に基づいて当該機器を、学習を伴って診断する異常分析装置であって、
    前記原時間領域信号の自己相関を求める自己相関導出手段と、
    前記自己相関導出手段により導出される自己相関に基づいて、前記原時間領域信号に於ける位相を同じくする第1時間領域信号と第2時間領域信号とを抽出する抽出手段とを備え、
    前記第1時間領域信号と第2時間領域信号との関係に基づいて、前記機器の異常分析を実行する異常分析手段を備え、
    前記自己相関導出手段により導出される自己相関に基づいて、前記第1時間領域信号と第2時間領域信号が発生された時間における前記機器の周波数を推定する周波数推定手段を備えた異常分析装置。
  3. 前記抽出手段が、自己相関が最大となる抽出第1タイミングと、続いて自己相関が最大となる抽出第2タイミングとの間における原時間領域信号を、前記第1時間領域信号又は前記第2時間領域信号として、異なったタイミングで抽出する請求項1または2記載の異常分析装置。
  4. 前記異常分析手段が、
    診断時に前記抽出手段により抽出される時間領域信号を第1時間領域信号として、
    予め求められている正常時の時間領域信号であって、前記第1時間領域信号と周波数が同一且つ位相を同じくする時間領域信号を前記第2時間領域信号として、
    異常分析を実行する請求項1~3のいずれか一項記載の異常分析装置。
  5. 前記予め求められている正常時の時間領域信号が、機器が正常な状態における時間領域信号であって、周波数及び位相を同じくする複数の時間領域信号の平均化信号である請求項4記載の異常分析装置。
  6. 前記原時間領域信号から、異常分析の対象とする周波数帯域を外れる信号成分を排除する帯域外信号排除手段を備えた請求項1~5のいずれか一項記載の異常分析装置。
  7. 前記異常分析手段が、オートエンコーダによる処理を実行して前記時間領域信号の異常度を導出して、導出される前記異常度を比較して、前記異常分析を実行する請求項1~6の何れか一項記載の異常分析装置。
  8. 周期的に動作する機器が発する原時間領域信号に基づいて当該機器を、学習を伴って診断する異常分析方法であって、
    前記原時間領域信号の自己相関を求める自己相関導出ステップと、
    前記自己相関導出ステップにより導出される自己相関に基づいて、前記原時間領域信号に於ける位相を同じくする第1時間領域信号と第2時間領域信号とを抽出する抽出ステップとを実行し、
    前記第1時間領域信号と第2時間領域信号との関係に基づいて、前記機器の異常分析を行う異常分析ステップを実行するに、
    正常時の時間領域信号であって、機器が異なった稼働頻度で運転される周波数で分類した正常時・稼働頻度別の時間領域信号を備え、
    前記異常分析ステップで、前記正常時・稼働頻度別の時間領域信号に基づいて、稼働頻度に従った異なる基準で異常分析を実行する異常分析方法。
  9. 周期的に動作する機器が発する原時間領域信号に基づいて当該機器を、学習を伴って診断する異常分析方法であって、
    前記原時間領域信号の自己相関を求める自己相関導出ステップと、
    前記自己相関導出ステップにより導出される自己相関に基づいて、前記原時間領域信号に於ける位相を同じくする第1時間領域信号と第2時間領域信号とを抽出する抽出ステップとを実行し、
    前記第1時間領域信号と第2時間領域信号との関係に基づいて、前記機器の異常分析を行う異常分析ステップを実行するに、
    前記自己相関導出ステップにより導出される自己相関に基づいて、前記第1時間領域信号と第2時間領域信号が発生された時間における前記機器の周波数を推定する異常分析方法。
  10. 前記抽出ステップが、自己相関が最大となる抽出第1タイミングと、引き続いて自己相関が最大となる抽出第2タイミングとの間における原時間領域信号を、前記第1時間領域信号又は前記第2時間領域信号として、異なったタイミングで抽出する請求項8又は9記載の異常分析方法。
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