JP7437907B2 - 健全性評価装置、健全性評価システム及び健全性評価方法 - Google Patents

健全性評価装置、健全性評価システム及び健全性評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、健全性評価装置、健全性評価システム及び健全性評価方法に関する。
建設機械、風力発電機等の構造物は、使用時間中、繰り返し応力の負荷による疲労環境に曝される。この結果、構造物は疲労により最終的に破壊されることが多い。構造物の使用状況に応じて負荷される繰り返し応力が異なるため、構造物の疲労寿命は構造物毎に異なる。近年では、これらの構造物が想定外の環境に曝されるケース、及び、設計時に想定された耐用年数を超えて使用されるケースが増えてきている。そこで、疲労寿命までどの程度の時間使用できるのかを予測できることが好ましい。
疲労寿命に関連して、疲労損傷度という指標が知られている。疲労損傷度は、構造物及び材料に固有の疲労寿命が消費された割合であり、構造物及び材料に作用した負荷の履歴によって決定される物理量である。疲労損傷度に関する技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1には、油圧機械用の累積損傷度評価システムであって、前記油圧機械は、複数のピストンと、少なくとも一つのシリンダブロックとを備え、前記シリンダブロックは、前記複数のピストンとともに複数の油圧室を形成し前記複数のピストンの往復運動をそれぞれ案内する複数のシリンダと、前記複数の油圧室の圧力をそれぞれ切り替えるための複数の高圧弁及び複数の低圧弁とを含み、前記システムは、評価期間における各々の前記油圧室の稼率を示す稼率情報を取得するよう構成された稼率情報取得部と、前記稼率情報取得部によって取得された稼率情報に基づいて前記評価期間全体における前記シリンダブロックの各評価点の全累積損傷度を評価するよう構成された全累積損傷度評価部とを備える、油圧機械用の累積損傷度評価システムが記載されている。
特開2015-229939号公報(特に請求項1参照)
特許文献1に記載の技術では、計測装置により計測された荷重に基づき、累積損傷度が算出される(段落0068、0069)。そして、全累積損傷度が閾値を超えた場合に、評価点への応力集中が回避される(段落0061)。従って、特許文献1に記載の技術では、現在生じている変化に基づき現在のシリンダブロックの損傷が評価されているに過ぎない。従って、特許文献1に記載の技術では、負荷に起因して生じる構造物の挙動が、これからどのように変わっていくのかを予測できない。
本発明は、構造物への負荷に起因する構造物の挙動を表す健全性評価指標の将来の経時変化を予測可能な健全性評価装置、健全性評価システム及び健全性評価方法を提供することを課題とする。
本発明に係る健全性評価装置は、健全性評価対象としての構造物への負荷に起因する前記構造物の挙動を表す健全性評価指標を取得する指標取得部と、前記構造物への負荷を生じさせるとともに前記健全性評価指標の時系列データである稼働状態であって、健全性評価対象である前記構造物自身の稼動状態と前記構造物と同種であって健全性評価対象である前記構造物とは別の構造物の稼動状態とを取得する稼動状態取得部と、取得した前記別の構造物の稼働状態について、健全性評価対象である前記構造物が稼働開始からの経過時間に揃えた正規化を行う正規化実行部と、前記健全性評価指標を取得した前記構造物について、前記構造物における健全性評価指標の経時変化であって前記健全性評価指標の取得時刻以降の経時変化を含む経時変化データベースを、前記正規化実行部により時間を正規化することで構築するともに、前記健全性評価指標が許容可能な限界に至ることによる前記構造物の稼動停止前に構築するデータベース構築部と、前記構造物の前記稼動停止前に、前記指標取得部により取得された健全性評価指標と、前記経時変化データベースとに基づき、前記指標取得部による前記健全性評価指標の取得時刻以降の前記健全性評価指標の経時変化を予測する予測部と、を備える。その他の解決手段は発明を実施するための形態において後記する。
本発明によれば、構造物への負荷に起因する構造物の挙動を表す健全性評価指標の将来の経時変化を予測可能な健全性評価装置、健全性評価システム及び健全性評価方法を提供できる。
第1実施形態の健全性評価装置を含む健全性評価システムのブロック図である。 デジタル画像相関法による亀裂長さの取得方法を説明する図である。 撮像装置により得られたデジタル画像である。 図2Bのデジタル画像へのデジタル画像相関法の適用により得られたひずみ分布画像である。 二次元マッピング法による構造物の変形量の取得方法を説明する図である。 撮像装置により得られたデジタル画像である。 図3Bのデジタル画像への二次元マッピング法の適用により得られた変形挙動二次元マッピング画像である。 ひずみ測定装置を使用したひずみ変化量の取得方法を説明する図である。 外力及びひずみに基づき正規化されたひずみの算出方法を説明する図である。 正規化方法を説明する図である。 正規化後のグラフとの比較のために、構造物2毎の正規化前の時間と健全性評価指標値との関係を示すグラフである。 第1実施形態で構築される経時変化データベースを示す図である。 健全性評価指標値の取得時刻以降の経時変化の予測方法を説明する図である。 第1実施形態の健全性評価方法を示すフローチャートである。 第2実施形態の健全性評価装置を含む健全性評価システムのブロック図である。 第2実施形態で構築される経時変化データベースを示す図である。 第3実施形態の健全性評価装置を含む健全性評価システムのブロック図である。 第3実施形態で構築される経時変化データベースを示す図である。 第4実施形態の健全性評価装置を含む健全性評価システムのブロック図である。 第5実施形態の健全性評価装置を含む健全性評価システムのブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態(本実施形態)を説明する。ただし、本発明は以下の内容及び図示の内容になんら限定されず、本発明の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形して実施できる。本発明は、異なる実施形態同士を組み合わせて実施できる。以下の記載において、異なる実施形態において同じ部材については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、第1実施形態の健全性評価装置3を含む健全性評価システム1のブロック図である。健全性評価システム1は、健全性評価対象としての構造物2の健全性を評価するものである。図示の例では、構造物2は3つの構造物2A,2B,2Cを含み、健全性評価対象となる構造物2は構造物2Aである。構造物2は、例えば、建設機械、風力発電設備、鉄道車両等の少なくとも一つである。構造物2は、全て同じ場所(同じエリア)で設置、使用等されてもよく、少なくとも1つの構造物2が遠隔地で設置、使用等されてもよい。
健全性評価システム1は、構造物2への負荷に起因する構造物2の挙動を表す健全性評価指標に基づき、構造物2の健全性を評価する。ここでいう負荷は、例えば、構造物2の変形によって構造物2で生じる応力である。健全性の評価は、構造物2への負荷により、健全性評価指標が将来どのように経時変化するのかを予測することで行われる。健全性評価指標は、構造物2の健全性を評価可能な指標であり、例えば、構造物2に生じた亀裂、構造物2の変形、構造物2に使用されるボルト(図示しない)の歪み、隣接する構造物2間の間隙等の少なくとも一つを含む。
健全性評価システム1は、健全性評価対象としての構造物2Aと、構造物2Aの健全性を評価する健全性評価装置3とを備える。健全性評価装置3は、指標取得部4と、稼動状態取得部5と、正規化実行部6と、データベース構築部7と、逆正規化実行部8と、予測部9と、出力部10とを備える。なお、健全性評価装置3は、図示のように一体として構成される必要は無く、一部が他とは別の場所に配置されるようにしてもよい。例えば、経時変化データベース11(図中では「経時変化DB」と図示)は、遠隔地に配置されたサーバ(図示しない)に設置されるようにしてもよい。
指標取得部4は、健全性評価指標を取得するものである。取得された健全性評価指標は、記録部(図示しない)に記録される。取得は、健全性評価指標値の具体的内容に応じて、例えば構造物2に設置された任意の取得装置(図示しない)を用いて行うことができる。例えば、健全性評価指標値(後記する)が例えば亀裂長さの場合には、詳細は図2A~図2Cを参照して後記するが、取得装置として撮像装置23を用いることで、亀裂26の長さ(亀裂長さ)を取得できる。また、取得は、例えば所定時の時間又は日数毎に定期的に行われる。
健全性評価指標は、健全性評価指標をデータ処理可能に可視化された可視化データとして構成される健全性評価指標値を含む。可視化データは、健全性評価指標を客観的に評価可能(例えば数値の大小等)な例えば数値化されたデータである。健全性評価指標値は、上記健全性評価指標を数値化したものであり、例えば構造物に生じた亀裂の長さ、構造物2の変形量、構造物2に使用されるボルトの軸力、隣接する構造物2間の間隙の長さ等の少なくとも一つを含む。健全性評価指標値を含むことで、数値化した健全性評価をデータ処理できる。
中でも、可視化データは、平面内での健全性評価指標値(例えば長さ、大きさ等)である二次元可視化データを含むことが好ましい。二次元可視化データを含むことで、三次元での健全性評価指標値(例えば奥行き方向の長さ)については考慮しなくてよいため、健全性評価指標値の種類を減らすことができる。
健全性評価指標値の具体的な取得方法について、図2A~図4Bを参照して説明する。
図2Aは、デジタル画像相関法による亀裂長さL(図2参照)の取得方法を説明する図である。図示の例では、健全性評価指標は亀裂26であり、撮像装置23は領域24を撮像する。撮像装置23は例えばカメラである。構造物2Aに対し図示のように応力Fがかかると、亀裂26が進行し、亀裂長さLが長くなる。そこで、図示の例では、健全性評価指標値として亀裂26長さLが使用される。
図2Bは、撮像装置23により得られたデジタル画像25である。健全性評価指標値は、構造物2Aのデジタル画像25に基づくデジタル画像相関法により算出された亀裂長さLを含む。健全性評価指標値が亀裂長さを含むことで、亀裂長さLの経時変化を予測できる。
図2Cは、図2Bのデジタル画像25へのデジタル画像相関法(DIC法)の適用により得られたひずみ分布画像28である。亀裂26の先端26Aにおけるひずみ分布は特徴的な分布を示す。このため、両方の先端26A,26Aの位置の特定により、先端26A,26A間に形成される亀裂26長さLを測定できる。
図3Aは、二次元マッピング法による構造物2の変形量ΔL(図3C参照)の取得方法を説明する図である。図示の例では、撮像装置23によって得られた構造物2のデジタル画像に基づく二次元マッピング法により算出された変形量ΔLを含む。健全性評価指標値が構造物2の変形量ΔLを含むことで、変形量の経時変化を予測できる。
図示の例では、構造物2を構成する部材2bは、構造物2を構成する部材2aに固定される。この場合において、部材2bに部材2aの表面と平行な方向に応力Fがかかると、部材2bは変形する。この方向への変形量ΔLは、応力Fの大きさ、及び、応力Fの方向とは反対側の部材2bの側面に存在する損傷32(例えば亀裂であるがこれに限定されない)により変化する。そこで、撮像装置23により、構造物2の変形量ΔLが取得される。
変形量ΔLの取得のため、構造物2の側面には、二次元マッピング法により構造物2の変形量ΔLを取得可能に、複数のマーカ点31が取り付けられる。撮像装置23は、上記の図2Aに示す例と同様に、領域24を撮像する。領域24には、構造物2の変形量ΔLを取得可能なように、複数のマーカ点31が含まれる。
図3Bは、撮像装置23により得られたデジタル画像25である。応力Fが存在せず、構造物2が変形していなければ、構造物2は図3Bにおいて点線で示す位置に存在する。しかし、応力Fの存在により構造物2が変形し、構造物2は図3Bにおいて実線で示す位置に存在する。
図3Cは、図3Bのデジタル画像25への二次元マッピング法の適用により得られた変形挙動二次元マッピング画像33である。構造物2が変形していないとき、マーカ点31同士を結ぶ線は点線で示すように直線である。しかし、構造物2が変形しているとき、マーカ点31同士を結ぶ線は実線で示すように曲線となる。そして、変形量ΔLは、構造物2の変形に起因する変位が最も大きな最上位のマーカ点31と、変形していないときの最上位のマーカ点31との間の距離である。
図示の例では、損傷32(図3A参照)による変形量ΔLへの影響を明確にするため、図3Cにおける変形量ΔLは、変形量ΔL及び応力Fに基づき、単位応力負荷時の変形量に正規化される。そして、正規化された変形量ΔLが、健全性評価指標値として取得される。なお、正規化に使用される応力Fは、構造物2の稼動状態(後記する)に基づき算出できる。
図4Aは、ひずみ測定装置38を使用したひずみ変化量ΔE(図4B参照)の取得方法を説明する図である。上記図3Aと同様に応力Fがかかると、損傷32の状態に応じて、損傷32の周辺でのひずみが変化する。そこで、損傷32の近傍に、ひずみ測定装置38が設置される。ひずみ測定装置38は例えばひずみセンサである。なお、損傷32が例えば亀裂である場合、亀裂が一気に進行すると、損傷32近傍でのひずみの大きさは急激に小さくなる。即ち、この場合、ひずみ変化量ΔEが大きくなる。
図4Bは、応力F及びひずみEに基づき正規化されたひずみ変化量ΔEの算出方法を説明する図である。ひずみ測定装置38の値は、応力F及び損傷32の状態により変化する。そこで、損傷32によるひずみ変化量ΔEの明確化のために、応力Fの経時変化(上段)と、ひずみ測定装置38により測定されるひずみEの経時変化(中段)とに基づき、単位応力負荷時のひずみEへの正規化が行われる。正規化により、正規化されたひずみEの経時変化(下段)が取得される。正規化されたひずみEの経時変化(下段)において、最大のひずみEと最小のひずみEとに基づき、ひずみ変化量ΔEが算出される。
このように、図示の例では、健全性評価指標値は、構造物2に生じた損傷32近傍でのひずみそのものの値ではなく、ひずみ変化量ΔEを含む。ひずみ変化量ΔEは、上記のようにひずみ測定装置38により測定可能である。健全性評価指標値がひずみ変化量ΔEを含むことで、ひずみ変化量ΔEの経時変化を予測できる。
なお、健全性評価指標値の具体的内容は上記の例に限られない。健全性評価指標値は、例えば、超音波検査装置を用いた亀裂深さ等であってもよい。
図1に戻って、健全性評価指標の取得は、例えば、健全性評価対象である構造物2Aから行われる。健全性評価対象である構造物2Aから取得することで、構造物2Aでの健全性評価指標の変化に基づき、構造物2Aでの負荷に起因して生じる構造物2での健全性評価指標の将来の経時変化を予測できる。
また、健全性評価指標は、構造物2Aと同種であって健全性評価対象である構造物2Aとは別の構造物2B,2Cの健全性評価指標を含む。別の構造物2B,2Cの健全性評価指標を含むことで、構造物2Aが未使用又は使用開始から短時間であっても、構造物2Aでの健全性評価指標の経時変化を予測できる。構造物2B,2Cからの健全性評価指標の取得は、ネットワーク21を介した有線又は無線通信により行われる。
稼動状態取得部5は、構造物2への負荷を生じさせる構造物2の稼動状態を取得するものである。取得された稼動状態は、記録部(図示しない)に記録される。稼動状態取得部5により、構造物2での健全性評価指標の経時変化に影響を及ぼす構造物2の稼動状態を取得できる。稼動状態の取得は、健全性評価対象である構造物2の稼動開始(運転開始)以降の稼動状態について行われる。
稼動状態は、例えば、構造物2の健全性評価指標の変化との間に相関がある情報であることが好ましい。具体的には、構造物2が例えば建設機械である場合には、稼動状態は、例えば建設機械を駆動するためのシリンダ(図示しない)の圧力、建設機械の重心位置の加速度等の少なくとも一つを含む。また、構造物2が例えば風力発電設備である場合には、稼動状態は、風速、風向き等の風況データ、ブレード(図示しない)の回転速度等の少なくとも一つを含む。さらに、構造物2が例えば鉄道車両であれば、鉄道車両の走行速度、鉄道台車に負荷される加速度等の少なくとも一つを含む。
稼動状態は、例えば、健全性評価対象である構造物2A自身の稼動状態を含む。健全性評価対象である構造物2A自身の稼動状態を取得することで、構造物2Aの稼動場所での稼動状態を反映させた稼動状態を取得できる。これにより、構造物2Aに対する健全性評価指標の経時変化についての予測精度を向上できる。
また、稼動状態は、構造物2Aと同種であって健全性評価対象である構造物2Aとは別の構造物2B,2Cの稼動状態を含む。別の構造物2B,2Cの稼動状態を含むことで、構造物2Aが未使用又は使用開始から短時間であっても、構造物2B,2Cの稼動状態に基づき、構造物2Aについての健全性評価指標の経時変化を予測できる。構造物2B,2Cからの稼動状態の取得は、ネットワーク21を介した有線又は無線通信により行われる。
正規化実行部6は、取得した別の構造物2B,2Cの稼動状態について、健全性評価対象である構造物2Aの稼動状態と揃えた正規化を行うものである。第1実施形態では、一例として時間の正規化が行われる。正規化実行部6により、異なる稼動状態で使用された構造物であっても、同じ時間軸(構造物2Aの時間軸)で健全性評価指標値同士を比較できる。正規化の具体的方法について、図5を参照しながら説明する。
図5は、正規化方法を説明する図である。図5は、構造物2Aに対して一定の応力を疲労破壊するまで繰り返し負荷する疲労試験の結果を示したものである。図5では、縦軸を対数軸とした応力振幅、横軸を対数軸とした疲労破壊するまでの破断繰り返し数としたグラフが示されている。
応力振幅と破断繰り返し数との関係は、両対数軸上で線形近似式L1で表すことができる。応力振幅をσ(MPa)、破断繰り返し数をN(回)とすると、下記式(1)が成立する。
σ=C×N (-1/m) ・・・式(1)
Cは構造物2の材料定数、mは疲労曲線の傾きである。
式(1)において、構造物2への負荷の大きさ、及び構造物2の損傷の進展速さは傾きmで整理できる。そこで、個々の構造物2への負荷を生じさせる稼状態と、個々で異なる負荷を受ける構造物2の健全性評価指標の時系列変化とについて、下記式(2)が成立する。
=t×P-m=t×f(P)・・・式(2)
は正規化時間、tは時間、Pは稼状態、f(P)は稼動状態Pを変数とする関数である。
式(2)により、時間の正規化を行うことができる。即ち、式(2)により、健全性評価指標値の経時変化を正規化できる。なお、稼状態は、対象となる構造物2が稼してから健全性評価指標値を取得するまでの時系列データとなる。ただし、計算の簡略化のために、時系列データを最大値、最小値、実効値等の統計値として整理した値を用いることが好ましい。
図6は、正規化後のグラフとの比較のために、構造物2毎の正規化前の時間と健全性評価指標値との関係を示すグラフである。図示の例では、構造物2Aから取得された健全性評価指標値を黒塗りの三角形で、構造物2Bから取得された健全性評価指標値を白抜きの丸で、構造物2Cから取得された健全性評価指標値を黒塗りの正方形で示している。
構造物2では、使用される環境、状況等によって稼動状態が異なる。例えば、構造物2Aでは使用頻度が高いため、短時間で健全性評価指標値が増加する。一方で、例えば構造物2Cでは使用頻度が低いため、健全性指標値の増加が緩やかである。このため、図6に示すように、横軸を時間として同一のグラフに単にプロットしても、構造物2間に相関が見出されない。このため、扱うことができないグラフが得られるに過ぎない。そこで、図5を参照しながら説明したように、構造物2毎に稼動状態に基づいて時間の正規化を行うことで、同じ時間軸(構造物2Aの時間軸)で健全性評価指標値を扱うことができる。
図1に戻って、データベース構築部7は、構造物2における健全性評価指標の経時変化であって健全性評価指標の時刻t0(図7参照)以降の経時変化を含む経時変化データベース11(図7参照)を構築するものである。経時変化データベース11について、図7を参照して説明する。
図7は、第1実施形態で構築される経時変化データベース11を示す図である。図7に示す図は、横軸を構造物2Aの時間に揃えた正規化時間(上記式(2)により算出可能である)、縦軸を正規化前の時間に対応する健全性評価指標値としてプロットした図である。プロットの記号の意味は、上記図6に示したプロットと同義である。
記録されている健全性評価指標値は、構造物2の稼動開始から、健全性評価指標値を取得した時刻t0(取得時刻)までに取得されたものである。従って、稼動開始(時刻0)から時刻t0までのデータをプロットすると、プロットは、図7に示すように時刻t0を境にして左側に存在する。そこで、データベース構築部7は、指標取得部4により取得された時刻t0よりも前に存在する健全性評価指標値の経時変化に基づき、時刻t0以降の健全性評価指標値の経時変化を含む経時変化データベース11を構築する。経時変化データベース11の構築により、健全性評価指標値を取得した時刻t0以降の健全性評価指標値の経時変化を予測できる。
データベース構築部7は、例えば、時刻t0よりも前に存在する健全性評価指標値の有限要素解析又は統計学的手法により、時刻t0以降の健全性評価指標値の経時変化を予測する。これにより、経時変化データベース11を構築できる。有限要素解析又は統計学的手法により経時変化データベース11を構築することで、時刻t0以降の健全性評価指標値の経時変化の精度を高めることができる。
データベース構築部7は、構造物2毎に経時変化データベース11を構築する。例えば、データベース構築部7は、構造物2A(黒塗りの三角)について、時刻t0以前の健全性評価指標値の経時変化に基づき、近似曲線L2A1を算出する。次いで、データベース構築部7は、近似曲線L2A1の例えば有限要素解析又は統計学的手法により、時刻t0以降の健全性評価指標値の経時変化である近似曲線L2A2を予測する。これらにより、構造物2Aについての健全性評価指標値の経時変化を示す近似曲線L2Aが得られる。
同様に、データベース構築部7は、構造物2B(白抜きの丸)について、時刻t0以前の健全性評価指標値の経時変化に基づき、近似曲線L2B1を算出する。次いで、データベース構築部7は、近似曲線L2B1の例えば有限要素解析又は統計学的手法により、時刻t0以降の健全性評価指標値の経時変化である近似曲線L2B2を予測する。これらにより、構造物2Bについての健全性評価指標値の経時変化を示す近似曲線L2Bが得られる。
さらに、データベース構築部7は、構造物2C(黒塗りの正方形)について、時刻t0以前の健全性評価指標値の経時変化に基づき、近似曲線L2C1を算出する。次いで、データベース構築部7は、近似曲線L2C1の例えば有限要素解析又は統計学的手法により、時刻t0以降の健全性評価指標値の経時変化である近似曲線L2C2を予測する。これらにより、構造物2Cについての健全性評価指標値の経時変化を示す近似曲線L2Cが得られる。
なお、構造物2Aの近似曲線L2Aと、構造物2Bの近似曲線L2Bと、構造物2Cの近似曲線L2Cとは通常は少しずれる。これは、構造物2間での疲労寿命のばらつき、及び、有限要素解析又は統計学的手法に起因する計算誤差により、経時変化データベース11は幅を持つことに起因する。従って、以降の処理では、最も広範な領域となる近似曲線L2Aと近似曲線L2Cとの間で囲まれた領域D(図7において斜線で示す領域D)が経時変化データベース11として使用される。
図1に戻って、逆正規化実行部8は、データベース構築部7により構築された経時変化データベース11(2つの近似曲線で囲まれた領域D)の逆正規化を行うものである。逆正規化実行部8により、経時変化データベース11を、正規化されていない構造物2毎の健全性評価指標値に適用できる。逆正規化は、例えば、正規化に使用した上記式(2)の逆関数に関する下記式(3)に基づき、行うことができる。
t=t×f-1(P) ・・・式(3)
-1(P)は関数f(P)の逆関数である。
予測部9は、指標取得部4により取得された健全性評価指標と、経時変化データベース11とに基づき、指標取得部4による健全性評価指標を取得した時刻t0以降の健全性評価指標の経時変化を予測するものである。予測方法について図8を参照して説明する。
図8は、健全性評価指標値の時刻t0以降の経時変化の予測方法を説明する図である。図8に示す領域Dは、逆正規化実行部8により、健全性評価対象となる構造物2Aについて時間の逆正規化を行って得られたものである。そして、健全性評価対象となる構造物2Aの時刻t1における健全性評価指標値P1をプロットする。時刻t1は、例えば、健全性評価指標値(例えば亀裂長さ)が許容可能な値の限界値に達するまでの残り時刻を予測したい時刻である。図示の例では、時刻t1は、健全性評価指標を取得した時刻t0以降の時刻である。
また、これとともに、健全性評価指標値の閾値P2に至る時刻は、領域Dとの交点のうち最も時刻t1に近い時刻t2と決定できる。ここでいう閾値P2は、健全性評価指標値について許容可能な値の限界値である。健全性評価指標値が例えば亀裂長さである場合には、亀裂は定常的に進展する領域を経て急激に進展する領域に移行する。このため、閾値P2は、例えば急激に進展する領域に移行する直前の値に設定できる。そして、健全性評価指標値が許容可能な値の限界値に至る時間Tは、時刻t1から時刻t2までの時間である。
このように、健全性評価指標値が許容可能な値の限界値である閾値P2に至るまでの時間Tを予測できれば、健全性評価対象とする構造物2の使用現場における工程を考慮しつつ、他の補修作業と合わせて、効果的な時期に効果的な補修作業を実行できる。このため、例えば、構造物2に損傷が確認された段階で突発的に構造物2の稼動を停止させて補修作業を実施する必要が無い。
図1に戻って、出力部10は、予測部9による予測結果を被出力装置22に出力するものである。出力部10を備えることで、使用者又は外部機器が予測結果に基づく作業を行うことができる。被出力装置22は、例えばモニタ、健全性評価装置3に接続された外部機器(図示しない)でもよい。例えば、被出力装置22がモニタであることで、作業者が予測結果を把握できる。また、被出力装置22が外部機器であることで、外部機器が予測結果に基づく動作を行うことができる。この場合、出力部10は、被出力装置22に対し、被出力装置22の駆動制御信号を出力する。なお、外部機器は、例えば構造物2であってもよい。
被出力装置22に出力される予測結果は、予測部9によって予測された結果であればどのようなものでもよく、図8を参照して説明した時間Tそのものであってもよく、図8に示す図が表示されてもよい。例えば、予測結果として時間Tが外部機器に出力される場合、外部機器は、出力部10による出力後時間Tの経過時に任意の動作を行うことができる。任意の動作は、例えば、外部機器に備えられるモニタ(図示しない)に構造物2の稼動停止を促す表示を行う、外部機器に備えられる制御部(図示しない)により構造物2の稼動を強制的に停止させる、等の動作である。
健全性評価装置3は、いずれも図示はしないが、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、I/F(インターフェイス)等を備えて構成される。そして、健全性評価装置3は、ROMに格納されている所定の制御プログラムがCPUによって実行されることにより具現化される。また、健全性評価装置3と構造物2及び被出力装置22とは、有線ケーブル又は無線により電気的に接続される。
図9は、第1実施形態の健全性評価方法を示すフローチャートである。図9に示す健全性評価方法は、上記の健全性評価装置3によって実行できる。そこで、適宜図1をあわせて参照しながら、以下の説明を行う。
第1実施形態の健全性評価方法は、指標取得ステップS1と、稼動状態取得ステップS2と、正規化実行ステップS3と、データベース構築ステップS4と、逆正規化実行ステップS5と、予測ステップS6と、出力ステップS7を含む。
指標取得ステップS1は、健全性評価対象としての構造物2Aへの負荷に起因する構造物2Aの挙動を表す上記健全性評価指標を取得するステップである。指標取得ステップS1は、指標取得部4により実行される。稼動状態取得ステップS2は、構造物2Aへの負荷を生じさせる構造物2Aの上記稼動状態を取得するステップである。このとき、別の構造物2B,2Cの稼動状態も取得される。稼動状態取得ステップS2は、稼動状態取得部5により実行される。正規化実行ステップS3は、取得した別の構造物2B,2Cの稼動状態について、健全性評価対象である構造物2Aの稼動状態と揃えた正規化を行うステップである。第1実施形態では、一例として時間の正規化が行われる。正規化実行ステップS3は、正規化実行部6により実行される。
データベース構築ステップS4は、構造物2Aにおける健全性評価指標の経時変化であって健全性評価指標の時刻t0(図7参照)以降の経時変化を含む経時変化データベース11を構築するステップである。データベース構築ステップS4は、データベース構築部7により実行される。逆正規化実行ステップS5は、データベース構築ステップS4において構築された経時変化データベース11の逆正規化を行うステップである。逆正規化実行ステップS5は、逆正規化実行部8により実行される。
予測ステップS6は、指標取得ステップS1において取得された健全性評価指標と、経時変化データベース11とに基づき、指標取得ステップS1における健全性評価指標の時刻t0(図7参照)以降の健全性評価指標の経時変化を予測するステップである。予測ステップS6は、予測部9により実行される。出力ステップS7は、予測ステップS6での予測結果を被出力装置22に出力するステップである。出力ステップS7は、出力部10により実行される。
健全性評価システム1、健全性評価装置3及び健全性評価方法によれば、構造物2への負荷に起因する構造物2の挙動を表す健全性評価指標の将来の経時変化を予測できる。健全性指標の将来の経時変化を予測できることで、構造物の損傷を補修する補修の必要性を判断できる。即ち、予測した経時変化に基づき、健全性評価指標値が例えば上記の健全性評価指標値の閾値P2(図8参照)に至る直前で補修できる。これにより、補修計画を適切に立案でき、構造物2の稼動を計画的に停止でき、稼率の意図しない低下を抑制できる。
また、例えば、健全性評価指標の変化に応じて、任意の時期に補修できる。例えば、稼動停止をできるだけ抑制する観点では、健全性評価指標値の閾値P2(図8参照)に至る直前で補修すればよい。しかし、構造物2の長寿命化を図る観点では、小規模の補修を繰り返して行うことが好ましい。そこで、例えば健全性評価指標値が大きく変化する前(例えば閾値P2の半分の値)に補修を行うこともできる。
さらに、健全性指標の将来の経時変化は、健全性評価対象となる構造物2毎(上記の例では構造物2A)に予測できる。このため、健全性評価指標の経時変化における構造物2毎のばらつきを排除でき、構造物2毎に適切な補修計画を立案できる。
図10は、第2実施形態の健全性評価装置3Aを含む健全性評価システム1Aのブロック図である。健全性評価装置3Aは、上記の健全性評価装置3でのデータベース構築部7(図1参照)に代えて、第2データベース構築部7Aを備える。第2データベース構築部12は、データベース構築部7と同様に、経時変化データベース11A(後記する)を構築する。ただし、第2データベース構築部7Aは、取得した健全性評価指標値に基づくt0以降の健全性評価指標値の経時変化予測を行わない。従って、第2データベース構築部7Aは、取得した健全性評価指標値のみを用いて、経時変化データベース11Aを構築する。健全性評価装置3Aは、取得した健全性評価指標値が豊富に蓄積されている場合に好適である。
図11は、第2実施形態で構築される経時変化データベース11Aを示す図である。プロットの記号の意味は、図6及び図7に示したプロットと同義である。第2実施形態は、構造物2の使用実績があり、健全性評価指標値の経時変化の蓄積が豊富である場合を想定している。従って、経時変化データベース11Aでは、有限要素解析等は行われず、構造物2A,2B,2Cの各プロットに基づく近似曲線L2A,L2B,L2Cが算出される。そして、経時変化データベース11Aと最も広範な領域となる近似曲線L2Aと近似曲線L2Cとの間で囲まれた領域D(図7において斜線で示す領域D)が経時変化データベース11Aとして使用される。
第2実施形態によれば、実績に基づく経時変化データベース11Aを構築できる。このため、有限要素解析等に起因する計算誤差を抑制でき、健全性評価指標値の経時変化の予測精度を向上できる。
図12は、第3実施形態の健全性評価装置3Bを含む健全性評価システム1Bのブロック図である。健全性評価装置3Bでは、経時変化データベース11に代えて、第2経時変化データベース11Bを備える。第2経時変化データベース11Bは、想定される稼状況に基づき予めシミュレーション等で決定した健全性評価指標値の経時変化を含む。健全性評価装置3Bは、例えば新機種等の理由で構造物2の稼動実績が無く、健全性評価指標値の取得実績が存在しない場合に好適である。
図13は、第3実施形態で構築される第2経時変化データベース11Bを示す図である。プロットの記号の意味は、図6及び図7に示したプロットと同義である。第2経時変化データベース11Bは、上記のように、予めシミュレーション等で決定されたものである。従って、第2経時変化データベース11Bは、例えば図7に示すようなプロットは含まない。従って、構造物2の稼動開始後、健全性評価指標値の取得量が少ない時点では、第2経時変化データベース11Bを備える健全性評価装置3Bにより、構造物2Aの健全性評価指標値の経時変化を予測できる。ただし、予測精度向上のため、健全性評価指標値の取得量がある程度蓄積された時点で、健全性評価装置3Bによる予測から例えば上記健全性評価装置3,3Aによる予測に切り替えることが好ましい。これにより、構造物2Aの健全性評価指標値の経時変化を予測精度を向上できる。
第3実施形態によれば、健全性評価対象となる構造物2Aが、稼動実績が無い新機種である場合であっても、健全性評価指標値の経時変化を予測できる。
図14は、第4実施形態の健全性評価装置3Cを含む健全性評価システム1Cのブロック図である。健全性評価装置3Cは、健全性評価装置3とは異なり、稼動状態取得部5を備えない。従って、健全性評価装置3Cは、構造物2の稼動状態を取得せず、健全性評価指標値のみを取得する。また、健全性評価装置3Cは、健全性評価装置3とは異なり、正規化実行部6及び逆正規化実行部8を備えない。従って、健全性評価装置3Cは、取得した健全性評価指標値の正規化及び逆正規化を行わない。健全性評価装置3Cは、稼動状態が似たような構造物2での予測に好適である。
例えば、ある程度狭い領域内で同じ頻度で使用される建設機械、環状の経路を走行する鉄道車両等、健全性評価対象である構造物2Aの稼動状態と、別の構造物2B,2C(1台でもよく3台以上でもよい)の稼動状態とが似ている場合がある。この場合、構造物2の稼動状態は全て同じであると仮定でき得る。そこで、第4実施形態では、個々の構造物2から稼動状態を取得せず、健全性評価指標値の経時変化予測が行われる。
具体的には、データベース構築部7は、各構造物2から取得した健全性評価指標値のグラフへのプロットにより、横軸を時間、縦軸を健全性評価指標値とする経時変化データベース(図示しない)を構築する。このとき、上記のように稼動状態は全ての構造物2について同じと仮定できるから、時間の正規化は行わない。そして、構築された経時変化データベースに基づき、予測部9は健全性評価指標値の経時変化予測を行う。
第4実施形態によれば、正規化及び逆正規化を行わないことにより、計算の手間及び計算誤差を削減できる。また、稼動状態に関するデータの不使用により、計算の手間も削減できる。これらにより、簡便な方法で健全性評価指標値の経時変化を予測できる。
図15は、第5実施形態の健全性評価装置3Dを含む健全性評価システム1Dのブロック図である。第5実施形態では、構造物2B,2Cの稼動状態及び健全性評価指標値は取得されず、構造物2Aのみの稼動状態及び健全性評価指標値に基づき、構造物2Aの健全性評価指標値の経時変化が予測される。従って、第5実施形態では、健全性評価対象の構造物2A自身の健全性評価指標値の経時変化に基づき、健全性評価指標値の将来の経時変化が予測される。
第5実施形態によれば、スタンドアロン型の構造物2においても、構造物2Aの稼動状態及び健全性評価指標値に基づき、構造物2A自身の健全性評価指標値の経時変化を予測できる。
1 健全性評価システム
10 出力部
11 経時変化データベース
11A 経時変化データベース
11B 第2経時変化データベース
1A 健全性評価システム
1B 健全性評価システム
1C 健全性評価システム
1D 健全性評価システム
2 構造物
21 ネットワーク
22 被出力装置
23 撮像装置
24 領域
25 デジタル画像
26 亀裂
26A 先端
28 ひずみ分布画像
2A 構造物
2a 部材
2B 構造物
2b 部材
2C 構造物
3 健全性評価装置
31 マーカ点
32 損傷
33 変形挙動二次元マッピング画像
38 ひずみ測定装置
3A 健全性評価装置
3B 健全性評価装置
3C 健全性評価装置
3D 健全性評価装置
4 指標取得部
5 稼動状態取得部
6 正規化実行部
7 データベース構築部
7A 第2データベース構築部
8 逆正規化実行部
9 予測部
S1 指標取得ステップ
S2 稼動状態取得ステップ
S3 正規化実行ステップ
S4 データベース構築ステップ
S5 逆正規化実行ステップ
S6 予測ステップ
S7 出力ステップ

Claims (11)

  1. 健全性評価対象としての構造物への負荷に起因する前記構造物の挙動を表す健全性評価指標を取得する指標取得部と、
    前記構造物への負荷を生じさせるとともに前記健全性評価指標の時系列データである稼働状態であって、健全性評価対象である前記構造物自身の稼動状態と前記構造物と同種であって健全性評価対象である前記構造物とは別の構造物の稼動状態とを取得する稼動状態取得部と、
    取得した前記別の構造物の稼働状態について、健全性評価対象である前記構造物が稼働開始からの経過時間に揃えた正規化を行う正規化実行部と、
    前記健全性評価指標を取得した前記構造物について、前記構造物における健全性評価指標の経時変化であって前記健全性評価指標の取得時刻以降の経時変化を含む経時変化データベースを、前記正規化実行部により時間を正規化することで構築するともに、前記健全性評価指標が許容可能な限界に至ることによる前記構造物の稼動停止前に構築するデータベース構築部と、
    前記構造物の前記稼動停止前に、前記指標取得部により取得された健全性評価指標と、前記経時変化データベースとに基づき、前記指標取得部による前記健全性評価指標の取得時刻以降の前記健全性評価指標の経時変化を予測する予測部と、を備える
    健全性評価装置。
  2. 前記健全性評価指標は、前記構造物と同種であって健全性評価対象である前記構造物とは別の構造物の健全性評価指標を含む
    請求項1に記載の健全性評価装置。
  3. 前記健全性評価指標は、前記健全性評価指標をデータ処理可能に可視化された可視化データとして構成される健全性評価指標値を含む
    請求項1又は2に記載の健全性評価装置。
  4. 前記データベース構築部は、前記指標取得部により取得された前記健全性評価指標値の経時変化に基づき、前記経時変化データベースを構築する
    請求項に記載の健全性評価装置。
  5. 前記データベース構築部は、有限要素解析又は統計学的手法により前記経時変化データベースを構築する
    請求項に記載の健全性評価装置。
  6. 前記健全性評価指標値は、撮像装置によって得られた前記構造物の画像に基づくデジタル画像相関法により算出された亀裂長さを含む
    請求項に記載の健全性評価装置。
  7. 前記健全性評価指標値は、撮像装置によって得られた前記構造物のデジタル画像に基づく二次元マッピング法により算出された変形量を含む
    請求項に記載の健全性評価装置。
  8. 前記健全性評価指標値は、前記構造物に生じた損傷近傍でのひずみの変化量を含む
    請求項に記載の健全性評価装置。
  9. 前記予測部による予測結果を被出力装置に出力する出力部を備える
    請求項1又は2に記載の健全性評価装置。
  10. 健全性評価対象としての構造物と、
    前記構造物への負荷に起因する前記構造物の挙動を表す健全性評価指標を取得する指標取得部と、前記構造物への負荷を生じさせるとともに前記健全性評価指標の時系列データである稼働状態であって、健全性評価対象である前記構造物自身の稼動状態と前記構造物と同種であって健全性評価対象である前記構造物とは別の構造物の稼動状態とを取得する稼動状態取得部と、取得した前記別の構造物の稼働状態について、健全性評価対象である前記構造物が稼働開始からの経過時間に揃えた正規化を行う正規化実行部と、前記健全性評価指標を取得した前記構造物について、前記構造物における健全性評価指標の経時変化であって前記健全性評価指標の取得時刻以降の経時変化を含む経時変化データベースを、前記正規化実行部により時間を正規化することで構築するともに、前記健全性評価指標が許容可能な限界に至ることによる前記構造物の稼動停止前に構築するデータベース構築部と、前記構造物の前記稼動停止前に、前記指標取得部により取得された健全性評価指標と、前記経時変化データベースとに基づき、前記指標取得部による前記健全性評価指標の取得時刻以降の前記健全性評価指標の経時変化を予測する予測部と、を備える健全性評価装置と、を備える
    健全性評価システム。
  11. 健全性評価対象としての構造物への負荷に起因する前記構造物の挙動を表す健全性評価指標を取得する指標取得ステップと、
    前記構造物への負荷を生じさせるとともに前記健全性評価指標の時系列データである稼働状態であって、健全性評価対象である前記構造物自身の稼動状態と前記構造物と同種であって健全性評価対象である前記構造物とは別の構造物の稼動状態とを取得する稼動状態取得ステップと、
    取得した前記別の構造物の稼働状態について、健全性評価対象である前記構造物が稼働開始からの経過時間に揃えた正規化を行う正規化実行ステップと、
    前記健全性評価指標を取得した前記構造物について、前記構造物における健全性評価指標の経時変化であって前記健全性評価指標の取得時刻以降の経時変化を含む経時変化データベースを、前記正規化実行ステップで時間を正規化することで構築するともに、前記健全性評価指標が許容可能な限界に至ることによる前記構造物の稼動停止前に構築するデータベース構築ステップと、
    前記構造物の前記稼動停止前に、前記指標取得ステップにおいて取得された健全性評価指標と、前記経時変化データベースとに基づき、前記指標取得ステップにおける前記健全性評価指標の取得時刻以降の前記健全性評価指標の経時変化を予測する予測ステップとを含む
    健全性評価方法。
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