JP2018031610A - 累積疲労損傷度推定システムまたは累積疲労損傷度推定方法 - Google Patents

累積疲労損傷度推定システムまたは累積疲労損傷度推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、センサが搭載される以前の構造物の疲労損傷度を、実際に構造物が置かれた環境を考慮しながら高確度に推定することにある。【解決手段】上記課題を解決するべく、第1の計測手段による計測データ2、3、4を用いて構造物の疲労損傷度を算出する損傷度算出部12を有し、疲労損傷度と前記第1の計測手段による計測開始後における第2の計測手段に基づくデータ5、9との関係を定義づける応答曲面生成部13を有し、第1の計測手段による計測を開始する前に得られている第2の計測手段に基づくデータと応答曲面を用いて、第1の計測手段による計測を開始する前までの疲労損傷度推定値を算出する損傷度推定部17を有することを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、構造物の累積疲労損傷度を推定するシステムまたは方法に関するものである。
橋梁や電波塔、風力発電機といった大型の構造物は、一般に数十年間の使用に耐えうるように設計される。これら構造物の設計においては、構造物が寿命期間に曝されるであろう繰返し応力の大きさや回数を想定した疲労寿命設計がなされる。しかしながら、実際の使用において、構造物に作用する繰り返し応力は、構造物が設置される環境や、使用状況に応じてばらつくため、設計段階ではこれらのばらつき幅を想定して、安全側の設計がなされる。しかし、近年では、これらの構造物が想定外の環境に曝されるケースや、設計時点で想定された耐用年数を超えて使用せざるを得ないケースが増えてきている。このような状況を鑑みれば、実際に構造物に蓄積された疲労損傷度を把握することは極めて重要である。なお、ここで疲労損傷度とは、構造物および材料に固有の疲労寿命が消費された割合であり、構造物におよび材料に作用した負荷の履歴によって決定される物理量である。
このような背景の下、いくつかの疲労損傷度推定が提案されてきた。その代表的な例は、線形累積損傷則を利用するものである。構造物の対象部位にひずみゲージなどのひずみや応力を計測するセンサを取り付けておき、その時刻歴データを取得する。得られた時刻歴データに対し、レインフロー法などの波形カウント法を適用し、ひずみや応力波形の発生頻度分布を求める。この発生頻度分布に対して、対象部位を構成する材料の疲労線図(S-N線図)を参照し、累積損傷則により疲労損傷度を求めるものがある(特許文献1)。
また、センサとして、疲労き裂の進展量を指標として、より高精度に疲労損傷度を推定する手法も提唱されている(特許文献2)。
特開2015-229939号公報 特開2003-4599号公報
しかしながら、上記疲労損傷度推定手法は、疲労損傷度推定そのものを目的としたセンサの計測データに基づくものであるため、構造物に対して当該センサが取り付けられる以前の疲労損傷度を推定することは難しい。一方で、真の疲労損傷度は、構造物が完成し、外力に曝されてきた全期間を対象として推定されるべきである。特許文献2では、疲労センサによる計測から得られた疲労損傷速度から過去に内挿することにより、疲労センサが取り付けられる以前の疲労損傷度を推定する手法が提案されているが、実際の疲労損傷の進行は、前述した構造物では、時間に対して一定とは言い難く、より高精度に過去の疲労損傷度を推定する手法の出現が待たれていた。
構造物の疲労損傷度を推定する手法としては、対象部位に負荷された応力によって変化する物理量をセンサによって計測し、それを基に材料特性などを参照する手法が一般的である。したがって、構造物に当該センサが搭載される以前の過去の疲労損傷度を推定するためには、当該センサ搭載後に得られた疲労損傷速度に頼るほかなかった。そこで、本発明ではセンサが搭載される以前の構造物の疲労損傷度を、実際に構造物が置かれた環境を考慮しながら高確度に推定する累積疲労損傷度推定システムまたは累積疲労損傷度推定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、構造物の所定部位の累積疲労損傷度を推定するシステムであって、第1の計測手段による計測データを用いて前記構造物の疲労損傷度を算出する損傷度算出部を有し、前記疲労損傷度と前記第1の計測手段による計測開始後における第2の計測手段に基づくデータとの関係を定義づける応答曲面生成部を有し、前記第1の計測手段による計測を開始する前に得られている第2の計測手段に基づくデータと前記応答曲面を用いて、前記第1の計測手段による計測を開始する前までの疲労損傷度推定値を算出する損傷度推定部を有することを特徴とする。
また、第1の計測手段による計測を開始する前に第2の計測手段によって継続して取得されるデータを用いて構造物の所定部位の累積疲労損傷度を推定する累積疲労損傷度推定方法であって、前記第1の計測手段を用いて求めた前記構造物に働く機械的応力に基づいて前記累積疲労損傷度を求め、求めた前記累積疲労損傷度と前記第1の計測手段の計測開始後に前記第2の計測手段で取得する前記データとの関係を求め、前記関係と前記第1の計測手段による計測を開始する前に前記第2の計測手段で得た前記データに基づいて前記第1の計測手段による計測開始前の累積疲労損傷度を推定することを特徴とする。
本発明によれば、センサが搭載される以前の構造物の疲労損傷度を、実際に構造物が置かれた環境を考慮しながら高確度に推定することが可能になる。
本発明を風力発電機に適用した場合における原理と効果を説明する模式図 本発明の実施例におけるシステム構成を表すブロック図 本発明の実施例における応答曲面を説明する模式図 本発明の実施例における表示部による表示例 本発明を橋梁に適用した場合における原理と効果を説明する模式図
以下、実施例を図面を用いて説明する。下記実施例でもセンサによる計測や基づき、構造物の疲労損傷度の算出を行う。ただし、算出された構造物の疲労損傷度と、当該センサによる計測が開始される以前あるいは当該センサによる計測データ(以下、新規計測データとする)の保管が開始される以前から計測され続けているデータ(以下、継続計測データとする)の関係を表す応答曲面とを生成する。生成された応答曲面と継続計測データを用いて、新規計測データが使用可能となる以前の疲労損傷度を推定することが可能になる。
図1は、構造物として風力発電機を例にとり、本実施例の原理と効果を模式的に表した図である。疲労損傷度推定を開始した以降は、ひずみや加速度といった風力発電機各部位の応力状態に対応して変化する物理量を計測したセンサデータ2や、ロータの回転速度や風力発電機が実際に曝されている風況といった詳細な稼働状況データ3を使用することが可能となる。これらのデータと、風力発電機1の機械的構造を表すモデルや、評価部位の材料物性を用いれば、評価対象とする部位の機械的な応力データ4は容易に求めることができる。すなわち、例えば計測データとしてひずみを用いた場合には、計測部位に用いられている材料の弾性係数を乗ずることで、応力データ4が得られる。あるいは、加速度を計測した場合には、計測位置の動的な変位情報を取得することと等価であり、この変位を前述の機械的構造モデルに入力すれば、評価対象部位の応力データ4を取得することができる。応力データ4は時刻歴データであるので、まず、これに前述した波形カウント法を適用して、応力頻度分布を求める。ここで応力頻度分布とは、応力波形における応力振幅毎の発生回数を表した頻度分布である。さらに累積損傷則を用いて累積疲労損傷度6を求める。累積損傷則において、累積疲労損傷度Dは、
Figure 2018031610
と表される。ここで、niおよびNiは、i番目の応力振幅レベルの応力波形の発生回数、およびi番目の応力波形が繰り返された際に、材料が破壊に至る繰り替えし回数である。
一方、風力発電機1が設置されてから、疲労損傷度推定が開始される以前については、詳細な稼働状況データ3やセンサデータ2が記録されていないため、応力の時刻歴データ4を直接求めることは難しい。しかしながら、稼働開始以降の発電量5については、多くの風力発電機において、取得および保管がなされている。発電量5は、風力発電機に負荷された外力すなわち風力と相関関係を有する。したがって、風力発電機の各部位における累積の疲労損傷度は、発電量と相関関係を有する。そのため、応力データ4に基づいて計算された損傷度と、当該応力データ4が取得された際の発電量データ5の関係を定義づける応答曲面8を生成し、この応答曲面8に疲労損傷度推定を開始する以前(異なる言い方をするならば、新規計測データを取得する以前)の発電量データ5を代入することで、過去の疲労損傷度7を求めることが可能となる。この応答曲面8は、応力データ4によって計算されたある時間幅における疲労損傷度6をD、同一時間幅における累積発電量データ5をPとおくと、
Figure 2018031610
と表すことができる。εは疲労損傷度のばらつきである。すなわち、応答曲面8は、ある時間幅における累積疲労損傷度6を累積発電量データ5の関数として表すことと等価である。発電量データ5は、データの保存間隔すなわち時間分解能が、風力発電機や事業者によって異なることが考えられる。また、同一の風力発電機であっても、データの保存間隔が一定でない可能性もある。この場合には、発電量データ5の時間分解能の種類に合わせて応答曲面8を同時に複数生成しておくことが望ましい。過去の疲労損傷度7を算出する際には、発電量データ5のそれぞれの時間分解能に合わせたそれぞれの応答曲面8を用いて、データの保存間隔毎に疲労損傷度を算出し、それらを積算すればよい。
[発電量に風況データを加えた場合の追加効果]
大型の風力発電機では、一定以上の風速となると、ロータの過回転や、ブレードやタワーといった構造体への過負荷を防ぐために、ブレードのピッチ角を制御して風荷重を受け流す制御を採用することもある。このとき、風力発電機は比較的大きな外力に曝されるものの、発電量としては比較的小さな値、あるいはゼロとなる。このことは、発電量データ5のみからでは、必ずしも風力発電機の疲労損傷度を説明できないことを示している。この場合は、風力発電機が曝された風況が疲労損傷度と相関関係を有するため、風力発電機に取り付けられた風速計によって計測された風速、風向、乱流強度などを前述の応答曲面8の変数として追加することで、より高精度な疲労損傷度推定が可能となる。しかしながら、風力発電機上の風速計による風速データが、発電量データ5と同様に、風力発電機の稼働開始後から継続的に取得、保管されているとは限らない。その場合には、風力発電機の近隣に設置された風速計による(外部)風況データ9を採用する方式としてもよい。例えば、気象計測を所管する省庁による計測データは、数十年に渡り計測とデータの保管がなされている場合がほとんどであり、風力発電機の近隣で取得された風況データXがあれば、応答曲面8の変数として採用してもよい。風況データ9を変数Wとして、数式1で示した応答曲面8を拡張すれば、
Figure 2018031610
と表すことができる。このとき、Wはある時間幅における風況の統計データであり、具体的には平均風速や最大風速、あるいは平均風速と最大風速の差などを採用することが望ましい。なお数式1および数式2に示した応答曲面8は例に過ぎず、本発明は採用する変数の数や種類をなんら限定するものではない。
[応答曲面更新による推定精度の向上]
本実施例において、疲労損傷度推定が開始された以降は、疲労損傷度6と継続計測データの関係は時間の経過とともに蓄積・更新されていく。このことは、数式1において疲労損傷度の最尤値であるf(P,W)と、ばらつきεの確からしさが増加していくことにほかならない。すなわち、応答曲面8は疲労損傷度または継続計測データが更新される度に随時更新され、より高確度に疲労損傷度が推定可能となっていくことを表している。すなわち、本実施例においては、設備稼働開始後から、疲労損傷度推定を開始するまでの間の過去の累積疲労損傷度7は、時間の経過とともに、より高確度な推定結果へと更新され続けていくことを示している。設備稼働開始後から現時点までの累積疲労損傷度は、応答曲面8により導かれた過去の累積疲労損傷度(疲労損傷度推定値)7と、応力データ4によって導かれた累積疲労損傷度6の和である。本実施例によって、風力発電機が稼働を開始してから現在に至るまでに蓄積された全累積疲労損傷を高確度に見積もることができるようになる。
[損傷度算出部]
図2は上記の疲労損傷度推定を実現するためのシステムのブロック図である。損傷度算出部12、応答曲面生成部13、損傷度推定部17、全累積損傷度算出部18と言った各部位は、一又は複数の演算装置にその機能が搭載される。システム導入後取得分15やシステム導入前取得分16と言った継続計測データ14については、一又は複数の記憶装置に格納される。ひずみや加速度データ、詳細な設備の稼働データから構成される新規計測データ11より、損傷度算出部12では、風力発電機に付加された応力データへの変換や波形カウント、線形累積損傷則を用いて、システム導入後から現在までの累積疲労損傷度を算出する。
[応答曲面生成部]
続いて応答曲面生成部13では、前述の新規計測データ11と同時に取得された継続計測データ14のうちのシステム導入後取得分15と、算出された疲労損傷度6との関係を定義づける応答曲面8を生成する。図3に生成される応答曲面8の模式図を示した。ここでは、図示を簡略化するため、応答曲面8の変数である継続計測データ14を1種類としているため、応答曲面8は面ではなく曲線として表現されるが、変数を複数種類としても何ら差し支えない。応答曲面と述べた際には、一態様として応答曲線も含めて理解される。疲労損傷度6と継続計測データ14の関係は、あるばらつき20を含み、これには各計測データの計測誤差なども含まれる。このばらつきは、過去の疲労損傷度7の推定精度を定量化する上で重要なパラメータである。したがって、応答曲面8は疲労損傷度の最尤値を表す曲面21と、ばらつき20で定義されることが重要である。例えば、疲労損傷度6を、継続計測データ14を構成するパラメータの多項式で表すことを考え、最小二乗近似を用いて各項の係数を決定する方式とすれば、有効な応答曲面8を取得することができる。また、応答曲面8の生成に必要な疲労損傷度6と継続計測データ11は、随時更新されていくため、応答曲面8も応答曲面生成部13にて随時更新される。また、新規計測データ11の時間分解能と、継続計測データ14の時間分解能は必ずしも同一とは言えず、特に後者は、時間分解能自体が一定ではない場合もありうる。その場合には、応答曲面8は時間分解能が最も粗い入力データの時間分解能を前提として生成されることが望ましく、時間分解能が一定でない継続計測データを採用する場合には、必要な時間分解能に合わせて、複数の応答曲面8を生成する方式とすることが望ましい。
[損傷度推定部]
次に、損傷度推定部17にて、生成された応答曲面8に継続計測データ14のうちシステム導入前に取得された分16を変数として代入して、システムが導入される以前の累積疲労損傷度7を推定する。このとき、数式1および数式2中のεで表したばらつき20を考慮しない場合、すなわち最尤値を求める場合は、継続計測データ14の時間分解能で定義される時間刻み幅毎に疲労損傷度の推定を行い、単純にこれの総和をとればよい。ただし、過去の疲労損傷度はばらつき20を伴って時間刻み幅毎に推定され、ばらつき20も一定ではない。設備の稼働開始から現時点までの累積疲労損傷度を高確度に推定するためには、過去の累積疲労損傷度の総和のばらつきを定量的に把握することが重要である。そこで、損傷度推定部17は、各時間刻み幅で算出されたばらつきεについて、分散として定量化する機能を備えることが望ましい。疲労損傷度推定値と疲労損傷度推定値のばらつきεは同時に生成できる。分散には加法性が成立するため、各時間刻み幅における分散値の総和は、疲労損傷度推定値の総和の分散値と等しくなる。したがって、この機能によって、過去の疲労損傷度7のばらつきを定量的に把握することが可能となる。
[全累積損傷度算出部]
次に、全累積損傷度算出部18にて、損傷度算出部12にて算出されたシステム導入後から現在までの累積疲労損傷度6と、システム導入前までの累積疲労損傷度推定値7の和を求めることで、設備の稼働開始後から現在までの全累積損傷度21を算出する。また、全累積損傷度算出部18では、過去の累積疲労損傷度7のばらつきも考慮した、設備稼働開始から現在に至る疲労損傷度の経時変化データを生成する機能も備える。
[表示部]
最後に、生成された疲労損傷度の経時変化を表示部19にて、図4に示すようにグラフィカルに表示することにより、ユーザは疲労損傷の進行状況を直感的に把握することができる。表示部19では、応力データに基づく疲労損傷度6と、応答曲面8を用いた過去の疲労損傷度7を区別して表示することも可能である。本発明では、応答曲面8は随時更新されるので、結果として過去の疲労損傷度7の経時変化およびそのばらつきも、随時表示が更新される。応力データに基づく疲労損傷度の経時変化については、時間の進行にともないデータが追加されてゆくものの、一度算出された分については更新されない。しかしながら、過去の疲労損傷データが随時更新されるため、その原点は随時変化する。
図5は、橋梁を例にとり、本実施例の原理と効果を表した模式図である。基本的な原理は、実施例1で説明した風力発電機への適用例と同様であるが、疲労損傷を考える上で、想定すべき重要な外力要因として、車両の通過に伴う振動入力が挙げられる。したがって、疲労損傷度は、橋梁を通過する車両の交通量と相関関係を有する。自動車用の橋梁の場合には、橋梁23を通過した車両の種類や台数の表す通過車両データ24を記録・保管を継続的に実施している例は少ないが、例えば有料高速道路にかけられた橋梁であれば、料金収受システムの情報から、橋梁上を往来する車両の種類や台数を特定することができる。また、列車用の橋梁であれば、過去の運行記録から、橋梁上を通過した列車の編成数や車両数を取得することが可能である。これらの通過車両データ24(本実施例における継続計測データ)と、ひずみや加速度といったセンサデータ2(本実施例における新規計測データ)から求めた応力データ4に基づいた疲労損傷度6の関係を応答曲面8として保持すれば、風力発電機への適用例と同様にして、過去の疲労損傷度7を算出することが可能となる。ここでは、橋梁における代表的な外力要因として、車両通過による振動入力を挙げたが、例えば、地震動や風荷重も疲労損傷を進行させる外力要因となりうる。その場合は、応答曲面8の変数として、これらのパラメータを追加することで、より高精度な累積疲労損傷度の推定が可能となる。
尚、上記各実施例はあくまでも本発明を実施する上で好適な実施例に関するものであり、本発明の実施態様を上記具体的態様に限定することを意図する趣旨ではない。
1. 風力発電機
2. センサデータ
3. 稼働状況データ
4. 応力データ
5. 発電量データ
6. 疲労損傷度
7. 過去の疲労損傷度
8. 応答曲面
9. 風況データ
10. 気象データベース
11. 新規計測データ
12. 損傷度算出部
13. 応答曲面生成部
14. 継続計測データ
15. 継続計測データのうちシステム導入後に取得される分
16. 継続計測データのうちシステム導入前に取得された分
17. 損傷度推定部
18. 全累積損傷度算出部
19. 表示部
20. ばらつき
21. 最尤値を表す曲面
22. データ点
23. 橋梁
24. 通過車両データ
25. 料金収受システムデータベースまたは運行記録データベース

Claims (11)

  1. 構造物の所定部位の累積疲労損傷度を推定するシステムであって、第1の計測手段による計測データを用いて前記構造物の疲労損傷度を算出する損傷度算出部を有し、前記疲労損傷度と前記第1の計測手段による計測開始後における第2の計測手段に基づくデータとの関係を定義づける応答曲面生成部を有し、前記第1の計測手段による計測を開始する前に得られている第2の計測手段に基づくデータと前記応答曲面を用いて、前記第1の計測手段による計測を開始する前までの疲労損傷度推定値を算出する損傷度推定部を有することを特徴とする累積疲労損傷度推定システム。
  2. 前記損傷度算出部は、前記構造物に付加された応力データを前記第1の計測手段による前記計測データから生成する機能を有することを特徴とする請求項1記載の累積疲労損傷度推定システム。
  3. 前記応答曲面生成部は、前記疲労損傷度または前記第2の計測手段による計測データが更新される毎に応答曲面を更新する機能を有することを特徴とする請求項1または2に記載の累積疲労損傷度推定システム。
  4. 前記応答曲面生成部は、前記第2の計測手段による計測データの時間分解能に応じて、複数の応答曲面を生成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の累積疲労損傷度推定システム。
  5. 前記応答曲面生成部は、前記応答曲面を前記疲労損傷度および前記疲労損傷度のばらつきと、前記第2の計測手段による計測データの関係を用いて求めることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の累積疲労損傷度推定システム。
  6. 前記損傷度推定部は、前記疲労損傷度推定値と同時に前記疲労損傷度推定値のばらつきを算出する機能を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の累積疲労損傷度推定システム。
  7. 前記疲労損傷度の経時変化を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の累積疲労損傷度推定システム。
  8. 前記表示部には、表示する前記累積疲労損傷度のうち、現時点よりも過去における累積疲労損傷度が随時更新して表示されることを特徴とする請求項7に記載の累積疲労損傷度推定システム。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の累積疲労損傷度推定システムであって、前記累積疲労損傷度推定システムは、風力発電機の累積疲労損傷度を評価するシステムであり、前記第2の計測手段による計測データは、発電量データまたは風力発電機の外部で計測された風況データのうち少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする累積疲労損傷度推定システム。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の累積疲労損傷度推定システムであって、前記累積疲労損傷度推定システムは、風力発電機の累積疲労損傷度を評価するシステムであり、前記第1の計測手段による計測データは、前記風力発電機のひずみデータまたは加速度データのうち少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする累積疲労損傷度推定システム
  11. 第1の計測手段による計測を開始する前に第2の計測手段によって継続して取得されるデータを用いて構造物の所定部位の累積疲労損傷度を推定する累積疲労損傷度推定方法であって、
    前記第1の計測手段を用いて求めた前記構造物に働く機械的応力に基づいて前記累積疲労損傷度を求め、
    求めた前記累積疲労損傷度と前記第1の計測手段の計測開始後に前記第2の計測手段で取得する前記データとの関係を求め、
    前記関係と前記第1の計測手段による計測を開始する前に前記第2の計測手段で得た前記データに基づいて前記第1の計測手段による計測開始前の累積疲労損傷度を推定することを特徴とする累積疲労損傷度推定方法。
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