JP7436998B1 - コンクリート構造体およびコンクリート構造体の製造方法 - Google Patents

コンクリート構造体およびコンクリート構造体の製造方法 Download PDF

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【課題】竹を利用した補強筋により補強されたコンクリート構造体であって、より環境負荷の低減化を図るとともに、製造時の手間を低減することが可能なコンクリート構造体と、このコンクリート構造体の製造方法を提案する。【解決手段】コンクリート部2と、コンクリート部2に埋設された補強筋3とを備えるコンクリート構造体1である。補強筋3は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、コンクリート部2の側面に面する先端部が鋭角になるように加工されている。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート構造体およびコンクリート構造体の製造方法に関する。
近年では、持続可能な開発目標(SDGs)を実現するための取り組みが各分野で行われており、コンクリート分野においても、環境負荷を低減する技術が望まれている。
特許文献1には、自然素材である竹を補強筋に用いたコンクリート二次製品が開示されている。このようなコンクリート二次製品を使用すれば、環境負荷を低減することができる。
特開2010-196345号公報
コンクリート構造体は、製造時に補強筋の端部を型枠に当接させることで、補強筋のズレを抑制する場合がある。一方、コンクリート構造体の補強筋として鉄筋を使用する場合には、鉄筋の腐食に伴う膨張ひび割れが懸念されるため、コンクリート構造体の表面から所定の被りを確保するか、鉄筋の端部にプラスチック樹脂製のキャップを取り付けていた。
また、補強筋として竹を使用すれば腐食(膨張ひび割れ)の心配はないものの、竹がコンクリート構造体の表面に露出すると、竹に虫がついたりカビが生じるおそれがある。そのため、コンクリート構造体の補強筋として竹を使用する場合であっても、所定の被りを確保するか、キャップを使用する必要がある。なお、キャップを使用する場合には、キャップがコンクリート構造体の表面に露出することが無いように、コンクリート構造体の表面を加工する必要がある。また、プラスチック樹脂製のキャップは、製造時のエネルギー消費量(二酸化炭素排出量)等による環境負荷が懸念される。
このような観点から、本発明は、竹を利用した補強筋により補強されたコンクリート構造体であって、より環境負荷の低減化を図るとともに、製造時の手間を低減することが可能なコンクリート構造体と、このコンクリート構造体の製造方法を提案することを課題とする。
前記課題を解決するための本発明のコンクリート構造体は、コンクリート部と、前記コンクリート部に埋設された複数の補強筋とを備えるものである。前記補強筋は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、複数の前記補強筋の少なくとも一部は、前記竹棒の少なくとも一方の先端形状が、軸方向からの正面視で点または線(例えば、鋭角、曲面または球面)になるように加工されている。
また、本発明のコンクリート構造体の製造方法は、主筋および配力筋を格子状に組み立てる工程と、型枠内にコンクリートを打設する工程とを備えている。前記主筋および前記配力筋は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、前記補強筋の少なくとも一部は、少なくとも一方の先端が当該補強筋の軸方向からの正面視で点または線(例えば、鋭角、曲面または球面)になるように加工されていて、先端が前記型枠の内面に接するように配筋する。
本発明によれば、補強筋として使用する竹棒の先端部が正面視で点または線(例えば、鋭角、曲面または球面)に加工されているため、型枠に補強筋を当接させた状態でコンクリート構造体を製造した場合であっても、補強筋がコンクリート構造体の表面に露出し難い。そのため、補強筋にカビが生じることや虫が付くことがなく、長期的に品質が低下することがない。また、補強筋の先端部が鋭角、曲面または球面に加工されていることで、コンクリートが回り込みやすく、型枠内に未充填箇所が生じ難い。そのため、製造時の手間を軽減できる。
また、竹を利用して補強筋を形成し、これをコンクリート部に埋設しているので、コンクリート構造体内に二酸化炭素を貯蔵(固定)することができ、ひいては、環境負荷低減にも貢献できる。さらに、棹の繊維方向に沿って切断するだけで竹棒を得ることができるので、部材製造時におけるエネルギー消費量(二酸化炭素排出量)の削減も見込める。また、生育が早く、入手も容易な竹を利用することで、材料費の削減を図ることができ、さらに、竹の流通拡大にも寄与できることから、荒廃した里山環境の復活にも貢献できる。
さらに、補強筋が軽量であるため、コンクリート構造体の軽量化が可能となり、現場等での取り扱いが容易となる。
また、本発明のコンクリート構造体は、前記コンクリート部の厚さ方向に沿って配設されて、前記補強筋(前記主筋および前記配力筋の交差部)に固定されるずれ止め材をさらに備えている。このずれ止め材は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、少なくとも一方の先端形状が、鋭角、曲面または球面(例えば、鋭角、曲面または球面)になるように加工されているものとする。このようにすると、プラスチック樹脂製のスペーサーを要することなく、補強筋のコンクリート部の厚さ方向に対する位置決めを行うことができ、さらなる環境負荷低減に貢献できる。
なお、コンクリート構造体の使用状態において湿気が多い条件(湿潤環境)となる場合には、前記竹棒の先端部に保護皮膜を形成すれば、竹棒にカビが発生することや虫が付くことを抑制できる。このような保護皮膜としては、例えば、塗料や接着剤等の塗装や浸透性プライマー等を含浸させることにより形成する。
本発明のコンクリート構造体およびコンクリート構造体の製造方法によれば、竹を利用した補強筋により補強されたコンクリート構造体について、より環境負荷の低減化を図ることおよび製造時の手間の低減化が可能となる。
本実施形態に係るコンクリート構造体を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のY-Y断面図、(c)は(a)のX-X断面図である。 (a)~(j)は、補強筋を構成する竹棒の先端部の例を示す斜視図である。 (a)は補強筋の断面図、(b)は竹棒を棹から採取する前の状況を示す断面図、(c)は加工前の竹棒を示す断面図である。 補強筋の組立状況を示す斜視図である。 補強筋組立工程およびずれ止め材固定工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のY-Y断面図、(c)は(a)のX-X断面図である。 枠組み工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のY-Y断面図、(c)は(a)のX-X断面図である。
本実施形態では、道路の側溝等に使用するU字溝の蓋材(コンクリート構造体1)について説明する。コンクリート構造体1は、工場などにおいて製造するいわゆる二次製品であって、板状を呈している。コンクリート構造体1は、図1(a)~(c)に示すように、コンクリート部2と、コンクリート部2に埋設された補強筋3と、補強筋3に固定されたずれ止め材4とを備えている。
コンクリート部2は、セメント、骨材、混和剤、減水剤等を含むコンクリートからなる。コンクリートに使用される材料の種類や配合に制限はない。本実施形態のコンクリート部2は、図1(a)に示すように、平面視矩形状を呈している。コンクリート部2の四辺の内の1辺には、手や係止具等を挿入するための凹部21が形成されている。なお、凹部21は、例えば対向する2辺に形成してもよく、配置および形状は限定されるものではない。
補強筋3は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなる。竹棒の素となる竹の種類に制限はなく、例えば、真竹、孟宗竹、淡竹、女竹などを使用できる。補強筋3を構成する竹棒の幅は、25mm以下とし、竹棒(竹材)の有する強度と補強筋3に作用する活荷重強度により適宜決定する。本実施形態では、複数の補強筋3,3,…を格子状に組み合わせるものとする。格子状に組み合わされた補強筋3のうち、最も外側に配設された補強筋3(外側主筋51および外側配力筋61)は、図2(a)に示すように、竹棒の一方の側面を先端に行くに従って対向する他方の側面に近づくような傾斜面にすることで、コンクリート部2の側面に面する先端部が鋭角になるように加工されている。補強筋3の端部の形状は、軸方向からの正面視で点または線になるように加工されていれば限定されるものではなく、例えば、図2(b)~(e)に示すように、竹棒の複数の側面が先端に行くに従って互いに近づくように傾斜面が形成されていてもよい。また、図2(f)~(h)に示すように、先端が曲線状に加工されていてもよいし、図2(i)に示すように、先端が球面状に加工されていてもよい。さらに、図2(j)に示すように、竹棒の先端が円錐状に加工されていてもよい。
補強筋3は、図3(a)に示すように、補強筋3を構成する竹棒の皮(表面)31と反対側の面である裏面32が平面に加工されているとともに、側面33,33は裏面32と直交する平面に加工されている。すなわち、補強筋3(竹棒34)は、図3(b)に示すように、円筒状の棹30を繊維方向に沿って切断することにより形成された断面弧状の竹棒34について、図3(c)に示すように、左右の側面33,33と裏面32の突出部分35の削り取ることにより、曲面(円筒面)からなる表面(皮31)と平面からなる裏面32とを備える帯状に形成されている。さらに、補強筋3(竹棒34)の少なくとも先端部には、保護皮膜(図示せず)が形成されている。保護皮膜は、例えば、塗料や接着剤等を塗装することにより形成してもよいし、浸透性プライマーを含浸させることにより形成してもよい。なお、保護皮膜は必要に応じて形成すればよく、コンクリート構造体1の使用環境が気中などの良好な場合には、保護皮膜の形成は省略してもよい。
コンクリート構造体1は、図4に示すように、補強筋3として、主筋5と、主筋5と交差する配力筋6とを備えている。主筋5は、皮31側が引張側になるように配筋(配置)されている。一方、配力筋6は、裏面が主筋5側になるように配筋(配置)されていて、主筋5および配力筋6は、裏面32同士を接着することにより格子状に組み立てられている。補強筋3(主筋5および配力筋6)を組み立てる際には、竹節がコンクリート構造体1の最大曲げモーメントの位置から外れた位置になるようにする。また、隣り合う補強筋3の竹節の位置が並ぶことで応力集中箇所が形成されることが無いように、補強筋3は竹節の位置が千鳥配置になるように組み立てる。すなわち、補強筋3の竹節は、隣り合う他の補強筋3の竹節と軸方向(前後)にずらした位置になるようにする。
ずれ止め材4は、コンクリート部2の厚さ方向に沿って配設されている(図1(b)および(c)参照)。ずれ止め材4は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなる。図4に示すように、ずれ止め材4の上下端は、それぞれ鋭角になるように加工されている。また、ずれ止め材4は、竹棒の皮41と反対側の面である裏面42および両側面43,43が平面に加工されている。さらに、ずれ止め材4の先端部には、プライマーまたは接着剤が塗装されている。ずれ止め材4は、裏面42および一方の側面43を、主筋5と配力筋6との角部に当接させた状態で、格子状の補強筋3に接着する。なお、ずれ止め材4の先端部は、軸方向からの正面視で点または線になるように加工されていれば鋭角に限定されるものではなく、例えば、曲面や球面に加工してもよい(図2参照)。
本実施形態のコンクリート構造体1の製造方法について説明する。
コンクリート構造体1の製造方法は、補強筋組立工程と、ずれ止め材固定工程と、枠組み工程と、打設工程とを備えている。
補強筋組立工程では、図5(a)~(c)に示すように、主筋5および配力筋6を格子状に組み立てる。主筋5は、図4に示すように、皮31が引張側(下側)となるように、所定の間隔を開けて配設する。図5(a)に示すように、並設された複数の主筋5,5,…のうちの外側(図5(a)において上下端)に配設された主筋5(外側主筋51)には、少なくとも一方の先端がコンクリート部2の端面に達する長さの竹棒を使用する。外側主筋51のコンクリート部2の側面に面する先端は、鋭角に加工されている。一方、外側主筋51の以外の主筋5は、コンクリート部2の側面から所定の被り厚さを確保できる長さを有し且つ先端が平らな竹棒を使用する。
図5(a)に示すように、配力筋6は、主筋5と直交する向きで、主筋5の上に所定の間隔をあけて配設する。このとき、配力筋6は、皮31が主筋5と反対側(上側)となるように配設する(図4参照)。また、主筋5と配力筋6との交差部では、接着剤を塗布し、主筋5および配力筋6の裏面32同士を接着する。所定の間隔で並設された複数の配力筋6,6,…のうちの外側(図5(a)において左右端)に配設された配力筋6(外側配力筋61)には、両端がコンクリート部2の側面に達する長さの竹棒を使用する。外側配力筋61のコンクリート部2の側面に面する先端は、鋭角に加工されている。一方、外側配力筋61の以外の配力筋6は、コンクリート部2の側面から所定の被り厚さを確保できる長さで先端が平らな竹棒を使用する。
ずれ止め工程は、主筋5と配力筋6との交差部に、ずれ止め材4を固定する工程である。図5(b)および(c)に示すように、ずれ止め材4は、主筋5および配力筋6と直交させた向きで配設する。そして、ずれ止め材4の裏面32および一方の側面33を、主筋5または配力筋6の側面に接着する(図4参照)。
枠組み工程は、図6(a)~(c)に示すように、補強筋3を囲う型枠7を組み立てる工程である。本実施形態では、型枠7を縦置きとして、縦打ちでの製造とするが、型枠の向きは限定されない。本実施形態では、主筋5を縦向き、配力筋6を横向きにした状態で、型枠7内に補強筋3を配設する。このとき、図6(c)に示すように、外側主筋51の下端および外側配力筋61の両端は、型枠7の内面に接している。また、ずれ止め材4の長さは、図6(a)、(b)に示すように、型枠7の幅と同程度とし、ずれ止め材4の両端は、型枠7の内面に当接あるいは近接している。図6(c)に示すように、型枠7には、コンクリート部2の凹部21の位置に対応して、凸部71を形成しておく。なお、枠組み工程では、補強筋3の周囲にせき板を配設することにより型枠7を組み立ててもよいし、箱型に組み立てた型枠7内に補強筋3を挿入してもよい。
打設工程では、型枠7内にコンクリートを打設する。このとき、コンクリート上面と、ずれ止め材4の上端の位置は一致している。
本実施形態のコンクリート構造体1によれば、補強筋3として使用する竹棒のコンクリート構造体1の側面に面する先端部が鋭角に加工されているため、型枠7に補強筋3を当接された状態でコンクリート構造体1を製造した場合であっても、補強筋3がコンクリート構造体1の表面に露出し難い。そのため、補強筋3にカビが生じることや虫が付くことがなく、長期的に品質が低下することがない。また、補強筋3の先端部が鋭角に加工されていることで、コンクリートが回り込みやすく、型枠7内に未充填箇所が生じ難い。そのため、製造時の手間を軽減できる。
また、竹を利用して補強筋3を形成し、これをコンクリート部2に埋設しているので、コンクリート構造体1内に二酸化炭素を貯蔵(固定)することができ、ひいては、環境負荷低減にも貢献できる。さらに、棹の繊維方向に沿って切断することで補強筋3を得ることができるので、部材製造時におけるエネルギー消費量(二酸化炭素排出量)の削減も見込める。また、生育が早く、入手も容易な竹を利用することで、材料費の削減を図ることができ、さらに、竹の流通拡大にも寄与できることから、荒廃した里山環境の復活にも貢献できる。
補強筋3として使用する竹棒の裏面(皮と反対側の面)が平面に加工されているため、主筋5と配力筋6とを格子状に組み立てる際に、裏面同士を当接させた状態で接着することが可能となる。そのため、結束線を利用する場合に比べて、作業性に優れている。また、結束線を使用しないため、環境負荷低減も期待できる。
また、主筋5は、皮31が引張側になるように配置することで所望の耐力を発現する。
竹からなる補強筋3が軽量であるため、コンクリート構造体1の軽量化が可能となり、現場等での取り扱いが容易となる。
また、竹棒からなるずれ止め材4を使用することで、プラスチック樹脂製のスペーサーを要することなく、補強筋3のコンクリート部2の厚さ方向に対する位置決めを行うことができ、さらなる環境負荷低減に貢献できる。
竹棒(補強筋3およびずれ止め材4)の先端部にプライマーまたは接着剤を塗装して保護皮膜を形成しているため、コンクリート構造体1を湿潤環境において使用する場合であっても竹棒にカビが発生することや虫が付くことを抑制できる。
以上、本発明に係る実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、コンクリート構造体1がU字溝の蓋材の場合について説明したが、コンクリート構造体1の用途、形状等は限定されるものではない。
前記実施形態では、竹棒(補強筋3またはずれ止め材4)同士を接着剤により接着することで補強筋3を組み立てる場合について説明したが、補強筋3を組み立て方法は限定されるものではない。例えば、補強筋3は結束線を利用して組み立ててもよい。この場合には、結束線として、竹の皮や麻紐等の自然素材からなる線材を利用するのが望ましいが、結束線を構成する材料や形式は限定されない。
また、前記実施形態では、補強筋3の位置決めにずれ止め材4を利用する場合について説明したが、スペーサーを利用してもよい。このようなスペーサーを構成する材料、形状、配置は限定されない。
また、先端部を鋭角に加工した補強筋3以外の補強筋3については、必要に応じて先端部にキャップを取り付けてもよい。
なお、前記実施形態では、一部の補強筋3の先端部を鋭角にする場合について説明したが、先端部を鋭角にする補強筋3の配置や本数は限定されるものではなく、例えば、全ての補強筋3の先端部を鋭角にしてもよい。また、各補強筋3およびずれ止め材4は、両端部を鋭角、曲面または球面に加工してもよいし、一方の先端部のみを鋭角、曲面または球面に加工してもよい。
1 コンクリート構造体
2 コンクリート部
21 凹部
3 補強筋
30 棹
31 皮
32 裏面
33 側面
34 竹棒
35 突出部分
4 ずれ止め材
41 皮
42 裏面
43 側面
5 主筋
51 外側主筋
6 配力筋
61 外側配力筋
7 型枠
71 凸部

Claims (7)

  1. コンクリート部と、
    前記コンクリート部に埋設された複数の補強筋と、
    前記コンクリート部の厚さ方向に沿って配設されて、前記補強筋と固定されるずれ止め材と、を備えるコンクリート構造体であって、
    前記補強筋は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、
    複数の前記補強筋の少なくとも一部は、前記竹棒の少なくとも一方の先端形状が、軸方向からの正面視で点または線になるように加工されていて、
    前記ずれ止め材は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒であって、少なくとも一方の先端形状が軸方向からの正面視で点または線になるように加工された竹棒からなることを特徴とする、コンクリート構造体。
  2. コンクリート部と、
    前記コンクリート部に埋設された複数の補強筋と、
    前記コンクリート部の厚さ方向に沿って配設されて前記補強筋と固定されるずれ止め材と、を備えるコンクリート構造体であって、
    前記補強筋は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、
    複数の前記補強筋の少なくとも一部は、前記竹棒の少なくとも一方の先端形状が、鋭角、曲面または球面になるように加工されていて、
    前記ずれ止め材は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒であって、少なくとも一方の先端形状が鋭角、曲面または球面になるように加工された竹棒からなることを特徴とする、コンクリート構造体。
  3. 前記竹棒の先端部に保護皮膜が形成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のコンクリート構造体。
  4. 補強筋を格子状に組み立てる工程と、
    型枠内にコンクリートを打設する工程と、を備えるコンクリート構造体の製造方法であって、
    前記補強筋は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、
    前記補強筋の少なくとも一部は、少なくとも一方の先端が当該補強筋の軸方向からの正面視で点または線になるように加工されていて、当該先端を前記型枠の内面に接するように配筋することを特徴とする、コンクリート構造体の製造方法。
  5. 前記補強筋同士の交差部に、前記格子状の補強筋と直交するずれ止め材を固定する工程をさらに備えており、
    前記ずれ止め材は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、少なくとも一方の先端が当該ずれ止め材の軸方向からの正面視で点または線になるように加工されていることを特徴とする、請求項に記載のコンクリート構造体の製造方法。
  6. 補強筋を格子状に組み立てる工程と、
    型枠内にコンクリートを打設する工程と、を備えるコンクリート構造体の製造方法であって、
    前記補強筋は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、
    複数の前記補強筋の少なくとも一部は、少なくとも一方の先端が鋭角、曲面または球面になるように加工されていて、当該先端を前記型枠の内面に接するように配筋することを特徴とする、コンクリート構造体の製造方法。
  7. 前記補強筋同士の交差部に、前記格子状の補強筋と直交するずれ止め材を固定する工程をさらに備えており、
    前記ずれ止め材は、竹を棹の繊維方向に沿って切断してなる竹棒からなり、少なくとも一方の先端が鋭角、曲面または球面になるように加工されていることを特徴とする、請求項に記載のコンクリート構造体の製造方法。
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