JP7436762B1 - スフレパンケーキ製造方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】しぼみにくいスフレパンケーキを提供可能なスフレパンケーキ製造方法及び装置を提供する。【解決手段】本発明によるスフレパンケーキ製造装置は、搬送装置と、前記搬送装置に取り付けられ連続又は間欠的に循環搬送される焼成板と、焼成板の搬送方向に延在し、焼成板の上に充填された生地を、焼成板を介して加熱して焼成する加熱部と、加熱部の途中又は前記搬送方向の上流側と下流側に位置する2つの加熱部の間に有って、片面が焼成された生地を反転する反転部と、生地の焼成中に生地の上部を覆い生地からの水蒸気の拡散を抑制する着脱可能な保温カバーと、を備える焼成装置と、前記焼成装置により上下両面が焼成された生地を搬送する搬送装置と、搬送中の生地を上面及び下面から加熱する加熱部とを備え、前記焼成装置により焼成された生地を焼成後から所定時間内に加熱して生地側面を含め全面から加熱焼成を行うオーブンと、を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、スフレパンケーキ製造方法及び装置に関し、特に焼成板上に載置された生地の上部を覆い生地からの水蒸気の拡散を抑制する着脱可能な保温カバーのある状態で生地の両面をそれぞれ焼成し、焼成後の生地を焼成から所定時間内に加熱して生地の側面を含め全面から加熱焼成することにより、しぼみにくいスフレパンケーキを提供可能なスフレパンケーキ製造方法及び装置に関する。
パンケーキは薄力粉、卵、牛乳、砂糖などの材料を混ぜ合わせ、フライパンや鉄板などの上で一面を加熱後、反転して他面を焼くことで比較的手軽に作ることができる食品である。パンケーキは単体でシロップやジャムなどと合わせて食される他、どら焼きに代表されるように2枚のパンケーキの間にあんなどの詰め物を充填したサンドウィッチパンケーキとしても応用され、様々な形で楽しむことができる。
そこでパンケーキは家庭で作られる他、上記の様な応用を含め様々な形で量産されている。
特許文献1は、パンケーキを製造する焼成機を含むサンドウィッチパンケーキ製造装置に関するものである。特許文献1にはバーナーの上下を周回する焼き板の上に生地充填機から生地が吐出され、搬送中に下面を焼き板により焼成すると共に、上面を上火ヒータにより軽く焼成するようにして、どら焼きの焼き皮となるパンケーキを焼成する焼成機が記載されている。
特許文献2も、どら焼き用生地の製造方法及び装置に関するものであるが、特許文献2には、循環駆動する焼き板の上に一定量の生地を供給し、搬送中に下面を焼き板により焼成すると共に、上面を乾燥装置で形状を保持し得る程度に乾燥してから反転し、焼き板の余熱により乾燥した上面の中央部分を焼成する装置が記載されている。
特許文献1及び2に記載の装置は、いずれも対象がどら焼き用のパンケーキであり、生地はそれほど厚くはなく、また充填物を挟んでから耳の部分を接合しやすくするため、完成時に表面に露出する片面は焼き色が付くように焼成するが、片面はあまり焼き色を付けないように焼成するという特徴がある。
パンケーキは様々な作り方が検討される中で、厚みがありふんわりした食感のスフレパンケーキが考案され、人気が高まっている。スフレパンケーキは材料の卵白を予めメレンゲ状に泡立ててから泡をつぶさないように混ぜ合わせて焼くことで、空気を多く含みふんわりした食感を実現する。しかし焼き上がってから時間がたつとしぼみやすく、食感が低下してしまうため量産が難しいとされている。またスフレパンケーキは厚みもあり非常に柔軟であることからサンドウィッチには向かず、上下両面にしっかり焼き色を作るように焼成することが望ましい。
スフレパンケーキの製法として、厚みを確保しつつふんわりした食感を出すのに、焼成時に型を使う方法もあるが、型を使用して量産する場合、型の洗浄や管理などに手間がかかる上、焼成時間も長くなるのが一般的であるため、型を使用せずに量産できることが好ましい。
焼成後時間がたってもしぼみにくいスフレパンケーキが量産できれば、焼きたてでしか味わえない食感を、いつでも手軽に味わえるように提供することが可能となる。そこで焼成時に型を使用することなく、焼成から時間経過後もしぼみにくいスフレパンケーキを量産する製造方法及び装置の実現が望まれる。
特開2018-94053号公報 特開昭58-107131号公報
本発明は、上記スフレパンケーキ製造方法及び装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、焼成板上に載置された生地の上部を覆い生地からの水蒸気の拡散を抑制する着脱可能な保温カバーのある状態で生地の両面をそれぞれ焼成し、焼成後の生地を焼成から所定時間内に加熱して生地の側面を含め全面から加熱焼成することにより、しぼみにくいスフレパンケーキを提供可能なスフレパンケーキ製造方法及び装置を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明によるスフレパンケーキ製造装置は、搬送装置と、前記搬送装置に取り付けられ連続又は間欠的に循環搬送される焼成板と、焼成板の搬送方向に延在し、焼成板の上に充填された生地を、焼成板を介して加熱して焼成する加熱部と、加熱部の途中又は前記搬送方向の上流側と下流側に位置する2つの加熱部の間に有って、片面が焼成された生地を反転する反転部と、生地の焼成中に生地の上部を覆い生地からの水蒸気の拡散を抑制する着脱可能な保温カバーと、を備える焼成装置と、前記焼成装置により上下両面が焼成された生地を搬送する搬送装置と、搬送中の生地を上面及び下面から加熱する加熱部とを備え、前記焼成装置により焼成された生地を焼成後から所定時間内に加熱して生地側面を含め全面から加熱焼成を行うオーブンと、を有し、前記焼成された生地を搬送する搬送装置は、前記焼成装置により焼成された生地を2分以内に前記オーブンの加熱部に搬送するように構成され、前記反転部は回動軸と、回動軸に取り付けられ回動軸とともに回動するスクレーパとを含み、生地を反転する際は、片面が焼成された生地が生地の中心に近いところを中心として回動するように、回動軸が回動軸周りの回動と共に生地の周りをまわりこむように移動することを特徴とする。
前記焼成装置の前記反転部の下流側又は前記オーブンの加熱部より上流側の少なくともいずれかに、焼成した生地面の渇きを防止するための水分を供給する霧吹き部を備えることが好ましい。
前記霧吹き部は、前記反転部の下流側に隣接する第1霧吹き部と、前記オーブンの加熱部より上流側に位置し前記焼成装置により焼成された生地の焼成面に水分を供給する第2霧吹き部とを含むことが好ましい。
前記オーブンが備える搬送装置は、前記焼成装置の搬送装置と共用であり、前記循環搬送される焼成板は前記焼成装置の最上流部で生地充填機による生地の充填を受けてから、前記焼成装置の加熱部、前記オーブンの加熱部に沿って搬送された後、再び前記焼成装置の最上流部に戻るように循環搬送されることが好ましい。
前記オーブンが備える搬送装置は、前記焼成装置の搬送装置とは別であり、前記焼成装置と、前記オーブンとの間に前記焼成装置により焼成した生地を前記オーブンに移載する移載装置をさらに備えることが好ましい。
上記目的を達成するためになされた本発明によるスフレパンケーキ製造方法は、搬送装置と加熱部とを備える焼成装置により、前記搬送装置に取り付けられ連続又は間欠的に循環搬送される焼成板の上に充填された生地を、生地からの水蒸気の拡散を抑制するトンネル状の保温カバーのある状態で搬送しながら焼成板を介して一面を焼成する第1焼成段階と、保温カバーから外れた状態で一面を焼成した生地を反転する反転段階と、反転した生地を保温カバーのある状態で搬送しながら焼成板を介して他面を焼成する第2焼成段階と、上下両面を焼成した生地を焼成後、搬送装置により2分以内にオーブンに搬送し、前記オーブンにより搬送しながら加熱して生地側面を含め全面から加熱焼成を行う全面加熱焼成段階と、を有し、前記反転段階は、回動軸と、回動軸に取り付けられ回動軸とともに回動するスクレーパとを含む前記焼成装置の反転部を使用し、回動軸が回動軸周りの回動と共に生地の周りをまわりこむように移動して、一面を焼成した生地が生地の中心に近いところを中心として回動するように反転することを特徴とする。
本発明に係るスフレパンケーキ製造方法及び装置によれば、焼成装置で上下両面を焼成し、ふんわりした食感のスフレパンケーキを、焼成から所定時間内にオーブンで加熱して生地側面を含め全面から加熱焼成させることができ、これによりオーブン加熱後のスフレパンケーキは焼成機で焼成しただけの状態に比べて、冷めてもしぼみにくくなるため、ふんわりした食感を残したスフレパンケーキの量産が可能となる。このように焼成装置とオーブンを組み合わせることにより焼成に型を使用しなくても冷めてもしぼみにくいスフレパンケーキを実現できるため、焼成時間も型を使用して焼成する場合のように長くかける必要がない。
また、本発明に係るスフレパンケーキ製造方法及び装置によれば、焼成後の生地は、焼成装置とオーブンとの共通の搬送装置により直接、または焼成装置から移載装置を介して移載してからオーブンの搬送装置によりオーブンに搬送されるため、焼成後からオーブンに投入されるまでの時間が生地によってばらつくことが抑制され、この間の生地の温度低下のばらつきも低減するので、オーブンによる加熱焼成後の生地の品質も安定して良好なものが得られる。
本発明に係るスフレパンケーキ製造方法及び装置によれば、焼成機での焼成中は生地の上部を覆い生地からの水蒸気の拡散を抑制する着脱可能な保温カバーを使用するため、焼成中の生地が乾燥しにくくなり、生地の十分な膨張を実現することができる。
本発明に係るスフレパンケーキ製造方法及び装置によれば、焼成装置の反転部の下流側又はオーブンの加熱部より上流側の少なくともいずれかに、焼成した生地面の渇きを防止するための水分を供給する霧吹き部を備えるため、焼成した生地面が乾いたり面割れしたりすることなく、ボリューム感があり、見た目も良好なスフレパンケーキを製造することが可能となる。
本発明の実施形態によるスフレパンケーキ製造装置の全体構成を概略的に示す図である。 本発明の他の実施形態によるスフレパンケーキ製造装置の全体構成を概略的に示す図である。 本発明の実施形態による保温カバーの使用状態を概略的に示す図である。 本発明の実施形態による反転部において生地を反転する動作を例示的に示す図である。 本発明の実施形態による移載装置において生地を移載する状態を概略的に示す図である。 本発明の実施形態によるスフレパンケーキの製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の他の実施形態によるスフレパンケーキの製造方法を説明するためのフローチャートである。
次に、本発明に係るスフレパンケーキ製造方法及び装置を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態によるスフレパンケーキ製造装置の全体構成を概略的に示す図である。
図1を参照すると、本発明の実施形態によるスフレパンケーキ製造装置1は、焼成装置20と焼成装置20に近接して設けられるオーブン40とを備える。
本発明の実施形態によるスフレパンケーキ製造装置1は、メレンゲを含んで製造され、循環搬送される焼成板の上に充填された生地を、焼成装置20により、途中の反転を含め上下両面を直焼きにより焼成してスフレパンケーキとして焼き上げた後、所定時間内に、即ち焼き上げたスフレパンケーキが冷めてしぼむ前に、オーブン40に投入してさらに加熱し、スフレパンケーキの上下面の焼き色の進行は抑えつつも生地側面を含め全面から加熱焼成させる装置であり、これにより冷めてもしぼみにくいスフレパンケーキを量産することを可能にする装置である。焼成後からオーブン40に投入するまでの時間が経過するほどに生地の温度が低下するため、焼成後長時間経過した生地をオーブン40で加熱しても焼成に必要な温度に至るまでに時間を要し、生地側面を含む加熱焼成が不足するおそれがある。そこで所定時間は短い程好ましく、最も好ましくは1分以内であるが、2分以内であれば冷めてもしぼみにくいスフレパンケーキを実現可能である。
本発明の実施形態による焼成装置20は、搬送装置21と、搬送装置21に取り付けられ連続又は間欠的に循環搬送される複数の焼成板23と、焼成板23の搬送方向Aに沿って延在し、焼成板23の上に充填された生地60を、焼成板23を介して間接的に下から加熱して焼成する加熱部24と、加熱部24の途中に有って、片面が焼成された生地60を反転する反転部25と、生地60の焼成中に生地60の上部を覆い生地60からの水蒸気の拡散を抑制する着脱可能な保温カバー28と、を備える。実施形態によっては、加熱部24は、反転部25の下には設けず、反転部25に対し上流側に有って生地60の一面を焼成する上流側の加熱部24-1と、反転部25に対し下流側に有って生地60の他面を焼成する下流側の加熱部24-2との2つの加熱部(24-1、24-2)によって構成してもよい。
焼成装置20により焼成する生地60は、スフレパンケーキ用に調整された生地60であり、主な原料は例えば卵、牛乳、砂糖、小麦粉、サラダ油である。卵は卵白と卵黄を分け、卵白はメレンゲとして最後に混ぜることにより空気を多く含み、焼き上がりがふっくらとする生地60となる。調整された生地60は、焼成装置20の最上流部22の近傍に備えられる生地充填機10によって焼成板23上に充填される。実施形態では焼成板23は略直方体の形状であり、搬送方向Aと直交する方向に長手方向が向くように搬送装置21に取付けられ、この長手方向に沿って配置される複数の生地60を焼成することができる。そのため生地充填機10の充填ノズルも複数があり、焼成板23上には一度に複数個分の生地60がそれぞれ充填される。
焼成板23の搬送を間欠的に行う場合は、生地充填機10は焼成板23の搬送方向Aへの移動は必要ないが、焼成板23の搬送を連続的に行う場合は、生地充填機10は焼成板23の搬送に合わせて搬送方向Aへ移動しながら生地60の充填を行い、充填後は次の生地60の充填に備えて上流側に戻るような2次元動作を行うように構成する。このように生地充填機10を、2次元動作を行うようにすることで生地60の充填時間に搬送を止める必要がなくなり、量産性が向上する。
焼成板23の上に充填された生地60は、搬送されて加熱部24の上方に掛かると、加熱部24からの熱を受けて昇温する焼成板23により加熱され、下面から焼成されていく。
加熱部24は、直線状に形成されたガスバーナ又は赤外線ヒータなどの発熱体を焼成板23の搬送方向Aに沿って所定の間隔で複数配置して構成される。個々の発熱体は搬送方向Aと直交する方向に延在するように配置され、焼成板23の長手方向に沿って焼成板23を加熱する。加熱部24は焼成板23の温度が例えば130~170℃の温度範囲となるように焼成板23を加熱する。実施形態では、焼成板23の搬送方向Aに沿って所定の間隔で複数配置される個々の発熱体は個別に温度調整が可能であり、これにより焼成板23の昇温カーブを所望のカーブとなるよう制御することができる。
前述のように焼成板23には複数の生地60が長手方向に沿って配置されるが、焼成板23の長手方向の両端部は中央部に比べ外部に熱が逃げやすく、焼成板23の長手方向の両端部に配置した生地60は中央部に配置した生地60より焼成の度合いが低下しやすい。そのため加熱部24に使用するガスバーナ又は赤外線ヒータなどの発熱体は、長さ方向に発熱量が可変となる発熱体とし、焼成板23の長手方向の両端部に対向する発熱体の両端部の発熱量を中央部より高めに設定することが好ましい。
一般に、手動でスフレパンケーキを焼成する場合、生地60に蓋をかぶせて焼成すると生地60からの水蒸気が逃げにくく、ふっくらとした焼き上がりとすることができる。そこで本発明の実施形態による焼成装置20は、蓋と同等の機能をもたらすように、焼成中に生地60の上部を覆い生地60からの水蒸気の拡散を抑制する着脱可能な保温カバー28を備える。
保温カバー28は、焼成板23毎に蓋をするように形成してもよいが、このようにすると焼成板23毎に蓋を被せたり外したりする特別の機構が必要になる。そこで本発明の実施形態では、保温カバー28は、トンネル状の形状とし、加熱部24が配置された位置に対応して搬送装置21に被せるように設置する。焼成板23は保温カバー28のトンネルの中を通過するように搬送される。このようにすることで生地60は加熱部24により加熱される間、保温カバー28によるトンネルの中を搬送され、焼成時に生地60自身から発生する水蒸気により蒸し焼きの効果が加えられる。
保温カバー28は、着脱可能に設置することで、洗浄などのメンテナンスが容易となり、また、焼成板23に充填する生地60の数や大きさに応じて適切な形状の保温カバー28に交換することも可能となる。更に焼成装置20は、スフレパンケーキとは異なり、蒸し焼きの効果を必要としない食品に使用する場合は保温カバー28を取り外して使用するなどして多様な焼成食品に対応可能となる。
生地60の片面を焼成するのには所定の加熱時間が必要であり、そのために搬送装置21も搬送速度に基づき、焼成時間に見合った長さが必要になる。これに応じて保温カバー28も焼成中の搬送距離に見合った長さが必要となる。保温カバー28は必要な長さ分を有するように一体で形成してもよいが、一体で形成すると重くなり着脱も容易でなくなることから、実施形態では焼成板23の搬送方向Aに向かう必要な保温カバー28の長さを分割して、分割した保温カバー28を複数並べて必要な長さのトンネルとなるように構成する。
またスフレパンケーキ製造装置1の設置場所の温度が低い場合など、保温カバー28の表面の温度が上がりにくい状態で、生地60から発生する水蒸気が保温カバー28と接すると水滴が発生し、生地60に垂れ落ちて、生地60の焼成に影響する可能性もあるため、保温カバー28は、上面を内カバーと外カバーの2重構造とし、外気温の影響を受けにくくするようにしてもよい。
生地60の焼成板23に接している下面の焼成が終了すると、反転部25により生地60の反転が行われる。
反転部25は、図4を参照して詳細を後述するが、実施形態では焼成板23の搬送方向Aの下流側から、焼成板23と生地60との間にスクレーパを指し込むようにして生地60を掬い取り、そのままさらに下流側に反転して焼成板23の上に置くようにして生地60を反転する。
この後、反転して新たに焼成板23に接した面を焼成するが、このとき先に焼成した面が焼成中に乾燥してひび割れてしまうと、生地60全体の膨張が止まってしまい、ボリュームが出なくなってしまう。
そこで実施形態では、反転部25で反転した後、生地60の上面に位置する先に焼成した面に、上方より水分を供給する霧吹き部30(第1霧吹き部31)をさらに備える。一実施形態では水と空気の混合スプレーを使用して霧吹きを行い、生地60の上面に均一となるように水分を供給する。
反転部25及び霧吹き部30の設置場所では、焼成板23の下方にガスバーナ又は赤外線ヒータなどの発熱体は設けても設けなくてもよいが、反転部25及び霧吹き部30の設置場所には保温カバー28は設けない。
霧吹き部30で霧吹きした後、生地60は、保温カバー28でトンネル状に覆われた中を搬送されながら加熱部24により焼成板23を介して間接的に加熱され、焼成板23に接した面が焼成される。このときも加熱部24は、焼成板23の温度が例えば130~170℃の温度範囲となるように焼成板23を加熱する。生地60の上下両面が焼成されると、生地60は十分に膨張してふんわりした食感のスフレパンケーキとして焼き上がる。この状態で生地60は、飲食店などにおいて焼きたてで提供されるスフレパンケーキと遜色のないものになっているが、量産の場合は包装して配送するなどして焼き上がりから時間が経過してから提供されるため、この間に生地60は冷めてしぼんでしまう。
そこでスフレパンケーキ製造装置1は、焼成装置20により焼成した生地60を焼成後から所定時間内にオーブン40に投入してさらに加熱し、スフレパンケーキの生地側面を含め全面から加熱焼成させる。生地全面から再焼成させることにより、生地全体の強度が向上し、生地60が焼き上がりから室温まで温度が下がってもしぼみにくいスフレパンケーキとなる。
焼成装置20で焼き上がった生地60をさらにオーブン40で加熱するため、加熱による生地60の膨張に伴う表面割れを防止するため、実施形態では焼成装置20とオーブン40との間に、生地60の上方より水分を供給する霧吹き部30(第2霧吹き部32)をさらに備える。この場合も霧吹き部30(第2霧吹き部32)は水と空気の混合スプレーを使用して霧吹きを行い、生地60の上面に均一となるように水分を供給し生地60に柔軟性を持たせる。
オーブン40は、上下両面が焼成された生地60を搬送する搬送装置44と、搬送中の生地60を上面及び下面から加熱する加熱部41とを備える。
図1の実施形態では、オーブン40が備える搬送装置44は、焼成装置20の搬送装置21と共用であり、搬送装置21と搬送装置44とは一体となり全体で一つの閉ループを構成するように形成される。閉ループの両端となる焼成装置20の上流端とオーブン40の下流端にはそれぞれ図示しない搬送ローラを備える。循環搬送される焼成板23は焼成装置20の最上流部22で生地充填機10による生地60の充填を受けてから、焼成装置20の加熱部24、オーブン40の加熱部41に沿って搬送された後、オーブン40の下流端の搬送ローラで折り返して再び焼成装置20の最上流部22に戻るように循環搬送される。
このように焼成装置20で焼成した生地60は、一旦取り出すことなく、搬送装置(21、44)によりそのままオーブン40に投入されるため、焼成板23上の複数の生地60は、温度低下に伴う温度バラツキの少ない状態でオーブン40に投入されることになり、オーブン40での加熱焼成後の品質バラツキも抑制される。
加熱部41は、上面から加熱する上部加熱部42と下面から焼成板23を介して加熱する下部加熱部43とから構成され、それぞれが直線状に形成されたガスバーナ又は赤外線ヒータなどの発熱体を焼成板23の搬送方向Aに沿って所定の間隔で複数配置して構成される。個々の発熱体は搬送方向Aと直交する方向に延在するように配置され、焼成板23の長手方向に沿って焼成板23及び焼成板23上の生地60を加熱する。また、上部加熱部42と下部加熱部43はそれぞれ独立して温度設定ができるように制御系を分けて設置される。オーブン40での加熱は生地側面を含め全面からの加熱焼成が目的であるので、焼成した上下両面の焼き色がつかないようにしつつ、生地側面を含め全面から加熱焼成するような温度で行うようにする。例えば下火は生地60の下方の雰囲気温度100~140℃、上火は生地60の上方の雰囲気温度が120~160℃となるように加熱する。
オーブン40による生地側面を含め全面からの加熱焼成が終了すると、図示しない取り出し装置によりスフレパンケーキとして完成した生地60はスフレパンケーキ製造装置1から取り出される。
図1に示すスフレパンケーキ製造装置1は、搬送装置21が共用であり焼成装置20とオーブン40とを霧吹き部30を挟んで近接させるため、焼成後の生地60を冷めない状態でそのままオーブン40に投入することが容易である。一方、搬送装置(21、44)が共用であるために、焼成装置20とオーブン40の一方の処理時間を長くしようとすると装置自体の長さが長くなる傾向がある。
図2は、本発明の他の実施形態によるスフレパンケーキ製造装置の全体構成を概略的に示す図である。
図2を参照すると、本発明の他の実施形態によるスフレパンケーキ製造装置2は、焼成装置20と焼成装置20に近接して設けられるオーブン40とを備える点では図1に示すスフレパンケーキ製造装置1と変わらない。しかしスフレパンケーキ製造装置2はオーブン40が備える搬送装置45が、焼成装置20の搬送装置21とは別であり、焼成装置20と、オーブン40との間に焼成装置20により焼成した生地60をオーブン40に移載する移載装置50をさらに備える点でスフレパンケーキ製造装置1と相違する。
焼成機20に関しては搬送装置21が短く、焼成装置20の中で閉じて循環搬送している以外はスフレパンケーキ製造装置1とは変わらないので、以下ではスフレパンケーキ製造装置1と相違する部分について記載する。
移載装置50は、焼成装置20と、オーブン40との間に挿入される渡りコンベア51と一体に設けられ、焼成装置20の搬送装置21が最下流で折り返す部分で向きを変える焼成板23から生地60を引きはがすような形で生地60を受け取る。渡りコンベア51は複数の閉じたループのコンベアを備え、搬送装置21から受け取った生地60をオーブン40の搬送装置45に引き渡す。このとき焼成装置20の搬送装置21とオーブン40の搬送装置45とで搬送速度が異なっていても、複数の閉じたループのコンベアによって生地60の搬送速度を調整し、生地60の搬送ピッチを変えることで搬送装置21と搬送装置45との搬送速度の違いを吸収する役割を果たす。
焼成された生地60は、移載装置50により焼成板23から引きはがされ、渡りコンベア51を経て搬送装置45に引き渡されるため、搬送装置45は焼成板23を搬送する必要はなく、生地60の搬送ピッチが自由に変更可能な搬送ベルトなどにより生地60を搬送する。また、搬送装置45はオーブン40内で閉じたループで循環するように搬送路を構成し、焼成装置20の搬送速度とは独立した搬送速度で循環するように制御される。
オーブン40はスフレパンケーキ製造装置1と同様、上部加熱部42と下部加熱部43とからなる加熱部41を備える。また搬送装置45によって搬送される生地60が加熱部41に掛かる直前に生地60の上方より水分を供給する霧吹き部30(第2霧吹き部32)をさらに備える。霧吹き部30(第2霧吹き部32)は水と空気の混合スプレーを使用して霧吹きを行い、生地60の上面に均一となるように水分を供給し生地60に柔軟性を持たせる。
渡りコンベア51及び、搬送装置45の移載や霧吹きに拘わらない搬送部分では生地60の温度及び表面の乾燥を防止するため、着脱可能なトンネル状の保温カバー28を被せておく。
スフレパンケーキ製造装置2のように構成することで焼成装置20の搬送装置21とオーブン40の搬送装置45とで搬送速度を変えることができ、処理時間の長い装置側の搬送速度を落とすことで装置の全長が必要以上に長くなるのを抑制することができる。また、焼成装置20とオーブン40の搬送装置(21、45)を別にすることにより焼成装置20とオーブン40それぞれ単独での製品の焼成にも利用しやすくなり、スフレパンケーキ製造装置1に汎用性を持たせることができる。近年、製品のライフサイクルは短く、製品の種類も多くなっていることから生産者のメリットは大きい。その一方で、焼成装置20で焼成後の生地60を移載してからオーブン40に投入するため、オーブン40投入までの時間が長くなりやすい。この点に関しては、焼成直後から2分以内にオーブン40に投入すれば、生地60の温度低下を抑え、必要なふくらみを維持した状態で生地側面を含め全面から加熱焼成させることができるので、移載からオーブン40投入までを2分以内とするように構成することで目的とする効果を得ることができる。この場合も、生地60は、温度低下に伴う温度バラツキの少ない状態でオーブン40に投入され、品質バラツキが抑制されることに変わりはない。
図3は、本発明の実施形態による保温カバーの使用状態を概略的に示す図である。
図3を参照すると、焼成装置20の搬送装置21により複数の焼成板23が順次搬送方向である矢印Aの方向に搬送され、それぞれの焼成板23には充填された生地60が6つずつ配置されている。ここでは焼成板23上の生地60は6つとしたがこれより多くても少なくても構わない。焼成板23の下方には図示しない加熱部24が配置され、焼成板23は搬送されながら加熱部24により加熱されて昇温し、生地60を下面側から加熱する。焼成板23及び生地60の上方には略コの字状の断面を有する保温カバー28がトンネルを形成するように設置される。図3では保温カバー28は焼成板23の搬送方向に沿って2つが組み合わされた状態を示すが、これは保温カバー28の着脱の際、取り扱いやすいように分割しているためである。取り扱いに支障が無ければ分割せずに一体でもよいし、逆に3つ以上に分割しても構わない。
生地60は焼成板23から加熱されて昇温すると水蒸気が発生するが、上部を保温カバー28で覆っているために、発生した水蒸気は保温カバー28によるトンネル内に留まりやすく、それによって生地60には蒸し焼きの効果も加わり、よりしっとりした食感に仕上がる。
保温カバー28は、高さHをあまり高くすると開口面積も広くなり、水蒸気が流れ出してしまうため生地60の周りに水蒸気が留まらず、蒸し焼きの効果が低減してしまう。そこで保温カバー28の高さHは、生地60のふくらみも考慮して、50~150mmの範囲とすることが好ましい。なお保温カバー28は、図3では略コの字状の断面を伏せて上面が平坦となるような形状に示したが、保温カバー28の形状はこれに限らず、中央が高い屋根状としてもよいし、アーチを描くような曲面状の形状にしてもよい。また、前述のように上面を内カバーと外カバーの2重構造として外気温の影響を受けにくくする構造としてもよい。焼成板23に充填する生地60の大きさや数によって水蒸気の発生量も変わってくるため、焼成板23に充填する生地60の大きさや数に応じて適切な形状の保温カバー28を選択的に付け替えてもよい。
図4は、本発明の実施形態による反転部において生地を反転する動作を例示的に示す図である。
図4を参照すると、図4(a)~(d)に順を追って反転部25により片面が焼成された生地60を反転する状態が示される。
反転部25は、回動軸26と、回動軸26に取り付けられ回動軸26とともに回動するスクレーパ27とを含む。回動軸26は焼成板23の搬送方向に直交する方向である焼成板23の長手方向に沿って延在し、回動軸26に直交する平面内で2次元動作するように設置される。スクレーパ27は回動軸26の延在方向に沿って複数が配置される。スクレーパ27の数と取付け位置は、焼成板23の上に充填された生地60の数と位置に合わせて決定される。即ちスクレーパ27の数と取付け位置は、生地充填機10の生地充填用のノズルの数と配置に対応するように決定される。生地充填機10が焼成板23の搬送方向に直交する方向に移動可能に設置され、焼成板23毎に移動して生地60を千鳥配置に充填するような場合は、これに合わせ回動軸26も焼成板23の搬送方向に直交する方向に移動可能に設置し、千鳥配置の生地60でも反転できるように構成する。
図4(a)を参照すると、反転部25はスクレーパ27の先端が、焼成板23の生地60より下流側の上面に接するように回動軸26の回動及び移動を行い、焼成板23の搬送に伴い、生地60が搬送されてくるのを待機する。
図4(b)を参照すると、焼成板23の搬送に伴い、生地60は待機するスクレーパ27により焼成板23から徐々に引きはがされると共にスクレーパ27に乗り上げていき、最終的にスクレーパ27に乗り移る。
次に図4(c)を参照すると、回動軸26が回動してスクレーパ27を回動させ、スクレーパ27上の生地60の反転動作を行う。このとき回動軸26の位置を固定したまま回動すると、生地60は固定された回動軸26の周りを回動し、遠心力が掛かるため焼成板23に戻す時に勢いがついた状態で載置されることになる。しかし、生地60は空気を多く含み、非常に柔軟なため、勢いよく載置してしまうと折角膨張した生地60がつぶれやすい。
焼成板23に戻す時に生地60に勢いがつかないようにするには、生地60の反転は極力生地60の中心に近いところを中心として回動させることが好ましい。そこで一実施形態では反転動作の際は、回動軸26は回動軸26周りの回動と共に矢印Bに示すように生地60の周りをまわり込むような移動を行い、生地60の回動の中心が少なくとも生地60の範囲内となるように回動及び移動を行う。焼成板23が連続動作を行う場合は反転動作中も焼成板23は移動するため、上記動作に水平動作を加え、例えば回動軸26は先に焼成板23に生地60を戻す位置まで水平移動し、焼成板23の移動に合わせたタイミングで回動及び移動を行って生地60を反転させる。
図4(d)を参照すると、反転部25は反転を終えた生地60を、そっと置くように焼成板23に戻す。その後、次の生地60の反転に向けて図4(a)の状態となるよう元の位置に復帰し、以下図4(a)~(d)の動作を繰り返す。生地60が焼成板23毎に配置が変わり、全体として千鳥配置となるように配置される場合は、図4(d)の状態の後、図4(a)の状態に復帰する際、回動軸26は軸方向の移動も併せて行い、配置の異なる次の生地60に対応できるようにする。
図5は、本発明の実施形態による移載装置において生地を移載する状態を概略的に示す図である。
図5を参照すると、焼成装置20の搬送方向の最下流では、搬送装置21により搬送されてきた焼成板23は、搬送装置21の搬送ローラ29に沿って下向きに向きを変え、向きを変える途中で焼成板23の上に載置された生地60は、移載装置50により焼成板23から分離される。分離された生地60は渡りコンベア51に移され、その後オーブン40に投入されるため渡りコンベア51によりオーブン40の搬送装置45に向けて搬送が行われる。
焼成板23から渡りコンベア51への生地60の移載は、焼成装置20の搬送方向の最下流において焼成板23が下を向き始める位置に渡りコンベア51の先端部が待ち受け、焼成板23上の生地60を掬い取るように焼成板23から分離する。また、他の実施形態では図5に示すように、焼成板23が下を向き始める位置と渡りコンベア51との間に、回動軸52と回動軸52に取り付けられて回動軸52とともに回動するガイド板53を備えるガイド機構を設け、ガイド機構により、生地60が搬送されてくるタイミングに合わせてガイド板53を焼成板23側に押し付け、生地60のみを渡りコンベア51側にガイドするようにする。
移載装置50は、反転部25のように生地60を掬い取って反転しながら渡りコンベア51の方に移載するようにしてもよいが、反転した後生地60を渡りコンベア51に載置する際に生地60に重力の影響が加わりやすく、膨張した生地60がしぼむおそれもあることから、実施形態では図5に示すように反転を行わず滑らすように生地60を移載する。
図6は、本発明の実施形態によるスフレパンケーキの製造方法を説明するためのフローチャートである。図6は図1に示すスフレパンケーキ製造装置1に対応した製造方法である。
図6を参照すると、段階S600にて循環搬送される焼成板23の上に、生地充填機10によりスフレパンケーキの生地60を充填する。生地充填機10は生地60を充填するためのノズルを複数備え、焼成板23の上には焼成板23の長手方向に沿って複数の生地60を充填する。
生地60は焼成板23とともに加熱部24が配置されたエリアに搬送され、加熱部24は焼成板23を下方から加熱して昇温させ、これにより焼成板23上の生地60の焼成板23に接する一面を焼成する(段階S610)。加熱部24が配置されたエリアにはトンネル状に保温カバー28が設けられており、焼成中に生地60から発生する水蒸気は保温カバー28により拡散が抑制されるため、生地60には焼成時に水蒸気による蒸し焼きの効果が付加される。
一面の焼成が終了すると、生地60は反転部25の設けられた位置まで搬送され、反転部25は、スクレーパ27により焼成板23より生地60を引き剥がすように掬い取って反転し、生地60の焼成された一面が上を向くようにして焼成板23の上に戻す(段階S620)。
次に段階S630にて、上に位置する生地60の焼成された一面の上から霧吹き部30にて水と空気の混合スプレーを使用して霧吹きを行い、水分を供給する。水分を供給することで次の他面の焼成時において焼成された一面のひび割れを防止する。
霧吹きにより水分補給された生地60は、焼成板23とともに引き続き加熱部24が配置されたエリアを、保温カバー28が被せられてトンネル状に覆われた状態のもとで搬送され、この間に加熱部24は焼成板23を下方から加熱して焼成板23上に新たに接した生地60の他面を焼成する(段階S640)。
焼成装置20により上下両面が焼成された生地60は、続けてオーブン40に搬送されるが、オーブン40に投入する直前で、再び霧吹き部30にて上に位置する生地60の焼成された一面の上から水と空気の混合スプレーを使用して霧吹きを行い、生地60に水分を供給する(段階S650)。
次いでオーブン40にて加熱部41により加熱を行い、上下両面が焼成された生地60の側面を含め全面から加熱焼成させ(段階S660)、最後に側面を含め全面から加熱焼成した生地60を取り出す(段階S670)。
図6のフローチャートによれば、上下両面を焼成した生地60は、段階S650の霧吹きを間に行うのみで焼成装置20からオーブン40に略ダイレクトに搬送されるので、焼成により膨張した生地60は仕上がりに影響が出るほど温度が低下したり、しぼんだりする前の所定時間内にオーブン40により生地60の側面を含め全面から加熱焼成して高さ方向の強度を強化でき、しぼみにくいスフレパンケーキを実現することができる。
図7は、本発明の他の実施形態によるスフレパンケーキの製造方法を説明するためのフローチャートである。図7は、図2に示すスフレパンケーキ製造装置2に対応した製造方法である。
図7の基本的なフロー、例えば段階S700~段階S740は図6の段階S600~段階S640と変わらない。同様に段階S760~段階S780は、図6の段階S650~段階S670と変わらない。唯一異なるのが図7のフローチャートにおいては焼成装置20からオーブン40への移載を行うことであり、これについては段階S750として記載している。即ち焼成装置20により上下両面が焼成された生地60は、移載装置50にてオーブン40側に移載される。このとき移載装置50として一体に形成される渡りコンベア51を含み、渡りコンベア51は複数のコンベアを含むため、焼成装置20の搬送装置21とオーブン40の搬送装置45で搬送速度が異なっていても、渡りコンベア51の複数のコンベアの搬送速度を変えることにより生地60同士の搬送ピッチを変更することで搬送速度の違いを吸収することができる。
図7のフローチャートにおいても段階S750の生地60の移載を所定時間内(一実施形態では2分以内)に行うことにより、焼成装置20で膨張させるように焼成した生地60がふくらみを維持した状態でオーブン40により生地60の側面を含め全面から加熱焼成して高さ方向の強度を強化でき、しぼみにくいスフレパンケーキを実現することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更することが可能である。
1、2 スフレパンケーキ製造装置
10 生地充填機
20 焼成装置
21、44、45 搬送装置
22 最上流部
23 焼成板
24、41 加熱部
25 反転部
26、52 回動軸
27 スクレーパ
28 保温カバー
29 搬送ローラ
30 霧吹き部
31 第1霧吹き部
32 第2霧吹き部
40 オーブン
42 上部加熱部
43 下部加熱部
50 移載装置
51 渡りコンベア
53 ガイド板
60 生地

Claims (6)

  1. 搬送装置と、前記搬送装置に取り付けられ連続又は間欠的に循環搬送される焼成板と、焼成板の搬送方向に延在し、焼成板の上に充填された生地を、焼成板を介して加熱して焼成する加熱部と、加熱部の途中又は前記搬送方向の上流側と下流側に位置する2つの加熱部の間に有って、片面が焼成された生地を反転する反転部と、生地の焼成中に生地の上部を覆い生地からの水蒸気の拡散を抑制する着脱可能な保温カバーと、を備える焼成装置と、
    前記焼成装置により上下両面が焼成された生地を搬送する搬送装置と、搬送中の生地を上面及び下面から加熱する加熱部とを備え、前記焼成装置により焼成された生地を焼成後から所定時間内に加熱して生地側面を含め全面から加熱焼成を行うオーブンと、を有し、
    前記焼成された生地を搬送する搬送装置は、前記焼成装置により焼成された生地を2分以内に前記オーブンの加熱部に搬送するように構成され、
    前記反転部は回動軸と、回動軸に取り付けられ回動軸とともに回動するスクレーパとを含み、生地を反転する際は、片面が焼成された生地が生地の中心に近いところを中心として回動するように、回動軸が回動軸周りの回動と共に生地の周りをまわりこむように移動することを特徴とするスフレパンケーキ製造装置。
  2. 前記焼成装置の前記反転部の下流側又は前記オーブンの加熱部より上流側の少なくともいずれかに、焼成した生地面の渇きを防止するための水分を供給する霧吹き部を備えることを特徴とする請求項1に記載のスフレパンケーキ製造装置。
  3. 前記霧吹き部は、前記反転部の下流側に隣接する第1霧吹き部と、前記オーブンの加熱部より上流側に位置し前記焼成装置により焼成された生地の焼成面に水分を供給する第2霧吹き部とを含むことを特徴とする請求項2に記載のスフレパンケーキ製造装置。
  4. 前記オーブンが備える搬送装置は、前記焼成装置の搬送装置と共用であり、前記循環搬送される焼成板は前記焼成装置の最上流部で生地充填機による生地の充填を受けてから、前記焼成装置の加熱部、前記オーブンの加熱部に沿って搬送された後、再び前記焼成装置の最上流部に戻るように循環搬送されることを特徴とする請求項1に記載のスフレパンケーキ製造装置。
  5. 前記オーブンが備える搬送装置は、前記焼成装置の搬送装置とは別であり、前記焼成装置と、前記オーブンとの間に前記焼成装置により焼成した生地を前記オーブンに移載する移載装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のスフレパンケーキ製造装置。
  6. 搬送装置と加熱部とを備える焼成装置により、前記搬送装置に取り付けられ連続又は間欠的に循環搬送される焼成板の上に充填された生地を、生地からの水蒸気の拡散を抑制するトンネル状の保温カバーのある状態で搬送しながら焼成板を介して一面を焼成する第1焼成段階と、
    保温カバーから外れた状態で一面を焼成した生地を反転する反転段階と、
    反転した生地を保温カバーのある状態で搬送しながら焼成板を介して他面を焼成する第2焼成段階と、
    上下両面を焼成した生地を焼成後、搬送装置により2分以内にオーブンに搬送し、前記オーブンにより搬送しながら加熱して生地側面を含め全面から加熱焼成を行う全面加熱焼成段階と、を有し、
    前記反転段階は、回動軸と、回動軸に取り付けられ回動軸とともに回動するスクレーパとを含む前記焼成装置の反転部を使用し、回動軸が回動軸周りの回動と共に生地の周りをまわりこむように移動して、一面を焼成した生地が生地の中心に近いところを中心として回動するように反転することを特徴とするスフレパンケーキ製造方法。
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