JP7436276B2 - ハンチング検出装置およびハンチング検出方法 - Google Patents
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Description
本発明は、ハンチングを検出するハンチング検出装置およびハンチング検出方法に関するものである。
フィードバック制御におけるハンチングを検出する方法として、例えば図10に示すように温度や流量などの制御量PVが周期的に変化するというハンチングの特徴に着目し、周波数解析を用いた検出方法が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に開示された検出方法では、制御量PVか操作信号MVに対して周波数解析を実施し、特定周波数が予め設定している値以上になった場合にハンチングと判定している。
特許文献1に開示のように、PVまたはMVに着目してハンチングを検出することは可能である。しかしながら、仮にハンチングが検出できたとしても、ダンパやバルブなどを駆動する操作器にメンテナンスが必要であると断定することは早計である。
例えば、図11に示す例のように、操作器に対して振動的な動作指示情報SPが与えられ、その指示どおりの制御量PVが得られている場合、フィードバック制御系のコントローラ等に異常が発生している可能性が大であり、コントローラからの動作指示情報SPを受ける操作器に異常が発生しているわけではないので、操作器のメンテナンスの必要性は低くなる。
一方、図12に示す例のように、操作器に対して非振動的な動作指示情報SPが与えられ、その指示とは異なる形で振動的な制御量PVが発現した場合、操作器に異常が発生している可能性があるため、操作器のメンテナンスを実施する必要があると考えられる。
以上のように、特許文献1に開示された従来の技術では、操作器に対する動作指示情報SPを考慮していないため、操作器のメンテナンスの要否を判定できないという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、制御に関連するハンチング現象の検出において、ハンチング検出と同時に操作器のメンテナンスの要否を判定することができるハンチング検出装置およびハンチング検出方法を提供することを目的とする。
本発明のハンチング検出装置は、フィードバック制御系の操作端を駆動する操作器に入力された動作指示情報の値と、前記操作器から前記操作端への出力または制御対象の制御量のいずれか一方である挙動情報の値との偏差を周波数解析して偏差特徴量を算出するように構成された第1の特徴量算出部と、前記動作指示情報と前記挙動情報のそれぞれの値を周波数解析して、前記動作指示情報と前記挙動情報との類似性特徴量を算出するように構成された第2の特徴量算出部と、前記偏差特徴量と前記類似性特徴量とに基づいて、ハンチング現象発生の有無と前記操作器のメンテナンスの要否とを判定するように構成された判定部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のハンチング検出装置の1構成例は、前記動作指示情報と前記挙動情報のうち、所定の抽出条件に適合する動作指示情報と挙動情報とを抽出して前記第1、第2の特徴量算出部に与えるように構成されたデータ抽出部をさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明のハンチング検出装置の1構成例において、前記第1の特徴量算出部は、前記偏差の周波数解析によって得られた第1の周波数スペクトルにおける各周波数成分の強度のうちの最大強度を前記偏差特徴量とし、前記第2の特徴量算出部は、前記動作指示情報の周波数解析によって得られた第2の周波数スペクトルと前記挙動情報の周波数解析によって得られた第3の周波数スペクトルとを重ね合わせて、前記第2の周波数スペクトルと前記第3の周波数スペクトルとによって囲まれた部分の測度情報に基づいて前記類似性特徴量を算出することを特徴とするものである。
また、本発明のハンチング検出装置の1構成例において、前記判定部は、前記偏差特徴量が所定の第1の閾値範囲内で、前記類似性特徴量が所定の第2の閾値範囲内の場合に、ハンチング現象が発生しており、前記操作器のメンテナンスが必要と判定することを特徴とするものである。
また、本発明のハンチング検出装置の1構成例は、前記動作指示情報と前記挙動情報のうち、所定の抽出条件に適合する動作指示情報と挙動情報とを抽出して前記第1、第2の特徴量算出部に与えるように構成されたデータ抽出部をさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明のハンチング検出装置の1構成例において、前記第1の特徴量算出部は、前記偏差の周波数解析によって得られた第1の周波数スペクトルにおける各周波数成分の強度のうちの最大強度を前記偏差特徴量とし、前記第2の特徴量算出部は、前記動作指示情報の周波数解析によって得られた第2の周波数スペクトルと前記挙動情報の周波数解析によって得られた第3の周波数スペクトルとを重ね合わせて、前記第2の周波数スペクトルと前記第3の周波数スペクトルとによって囲まれた部分の測度情報に基づいて前記類似性特徴量を算出することを特徴とするものである。
また、本発明のハンチング検出装置の1構成例において、前記判定部は、前記偏差特徴量が所定の第1の閾値範囲内で、前記類似性特徴量が所定の第2の閾値範囲内の場合に、ハンチング現象が発生しており、前記操作器のメンテナンスが必要と判定することを特徴とするものである。
また、本発明のハンチング検出方法は、フィードバック制御系の操作端を駆動する操作器に入力された動作指示情報の値と、前記操作器から前記操作端への出力または制御対象の制御量のいずれか一方である挙動情報の値との偏差を周波数解析して偏差特徴量を算出する第1のステップと、前記動作指示情報と前記挙動情報のそれぞれの値を周波数解析して、前記動作指示情報と前記挙動情報との類似性特徴量を算出する第2のステップと、前記偏差特徴量と前記類似性特徴量とに基づいて、ハンチング現象発生の有無と前記操作器のメンテナンスの要否とを判定する第3のステップとを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、第1の特徴量算出部と第2の特徴量算出部と判定部とを設けることにより、ハンチング検出と同時に操作器のメンテナンスの要否を判定することができる。したがって、本発明では、メンテナンスの必要性が高い操作器を選別することができるので、メンテナンスコストの削減を実現することができる。
[発明の原理]
発明者は、操作器への動作指示情報を考慮するために、動作指示情報と操作器の挙動情報との偏差に着眼した。操作器に振動的な動作指示情報が与えられている場合、動作指示情報に対して追従の遅れなく操作器が動作していれば、動作指示情報と挙動情報との間に振動的な偏差は発生しない。一方、操作器に非振動的な動作指示情報が与えられ、その指示とは異なる形で振動的な挙動情報が発現した場合、振動的な偏差が発生する。そこで、発明者は、動作指示情報と挙動情報との偏差に周波数解析を実施し、解析結果の最大スペクトルが閾値以上であれば、ハンチング現象が発生していると判定することが可能と想到した。
発明者は、操作器への動作指示情報を考慮するために、動作指示情報と操作器の挙動情報との偏差に着眼した。操作器に振動的な動作指示情報が与えられている場合、動作指示情報に対して追従の遅れなく操作器が動作していれば、動作指示情報と挙動情報との間に振動的な偏差は発生しない。一方、操作器に非振動的な動作指示情報が与えられ、その指示とは異なる形で振動的な挙動情報が発現した場合、振動的な偏差が発生する。そこで、発明者は、動作指示情報と挙動情報との偏差に周波数解析を実施し、解析結果の最大スペクトルが閾値以上であれば、ハンチング現象が発生していると判定することが可能と想到した。
ただし、振動的な動作指示情報が与えられていたとしても、操作器に追従の遅れが発生している場合は振動的な偏差が発生する。そのため、偏差の周波数解析を実施すると、操作器の追従の遅れもハンチングと判定される。そこで、発明者は、ハンチングと操作器の追従の遅れを判別するために、動作指示情報と挙動情報の波形の類似性に着眼した。
操作器に追従の遅れが発生している場合、動作指示情報と挙動情報とは、位相がずれているが、振幅と周期が類似した波形となる。そのため、動作指示情報と挙動情報のそれぞれに周波数解析を実施すると、類似したスペクトルが算出される。一方、ハンチング現象が発生している場合、動作指示情報と挙動情報とは、振幅も周期も全く異なる波形となるため、動作指示情報と挙動情報のそれぞれに周波数解析を実施してもスペクトルの類似性はみられない。
このように、発明者は、動作指示情報のスペクトルと挙動情報のスペクトルの類似度を用いて、ハンチングと追従の遅れの判定が可能と想到した。したがって、本発明では、動作指示情報と挙動情報との偏差の最大スペクトルと、動作指示情報と挙動情報の類似度を用いて、ハンチング検出と同時に操作器のメンテナンスの要否を判定する。
[実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例に係るハンチング検出装置の構成を示すブロック図である。ハンチング検出装置1は、操作器運転データ蓄積部2と、特徴量算出部3と、ハンチング判定部4と、判定結果出力部5とを備えている。
特徴量算出部3は、データ抽出部30と、偏差特徴量算出部31(第1の特徴量算出部)と、類似性特徴量算出部32(第2の特徴量算出部)とから構成される。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施例に係るハンチング検出装置の構成を示すブロック図である。ハンチング検出装置1は、操作器運転データ蓄積部2と、特徴量算出部3と、ハンチング判定部4と、判定結果出力部5とを備えている。
特徴量算出部3は、データ抽出部30と、偏差特徴量算出部31(第1の特徴量算出部)と、類似性特徴量算出部32(第2の特徴量算出部)とから構成される。
図2はハンチング検出装置1の動作を説明するフローチャートである。ハンチング検出装置1の操作器運転データ蓄積部2には、上位のコントローラ(不図示)などから操作器10に入力される動作指示情報SPの時系列データと、動作指示情報SPに従って操作器10からダンパやバルブなどの操作端(不図示)に出力される出力MVの時系列データとが蓄積される。
フィードバック制御においては、制御の目標値と制御対象の制御量とが一致するようにコントローラが制御演算(例えばPID演算)を行って動作指示情報SPを出力する。動作指示情報SPは、コントローラから指定された操作量の値を示している。
本実施例では、操作器10の出力MV(例えば電流信号、電圧信号など)を挙動情報BVとしているが、温度や流量などの制御量PVを挙動情報BVとしてもよい。制御量PVを挙動情報BVとする場合には、計測端によって計測された制御量PVの時系列データが操作器運転データ蓄積部2に蓄積される。
本実施例では、操作器10の出力MV(例えば電流信号、電圧信号など)を挙動情報BVとしているが、温度や流量などの制御量PVを挙動情報BVとしてもよい。制御量PVを挙動情報BVとする場合には、計測端によって計測された制御量PVの時系列データが操作器運転データ蓄積部2に蓄積される。
ハンチング検出装置1のデータ抽出部30は、操作器運転データ蓄積部2から動作指示情報SPの時系列データと挙動情報BVの時系列データとを抽出する(図2ステップS1)。このとき、データ抽出部30は、全ての情報を取得するのではなく、所定の抽出条件に適合する挙動情報BVの時系列データをハンチングの可能性有りとみなして抽出すると共に、この挙動情報BVの時系列データと同時刻範囲の動作指示情報SPの時系列データを抽出するようにしてもよい。
上記の抽出条件は、過去の知見に基づいて予め設定されている。抽出条件としては、例えば挙動情報BVの周期が所定の範囲内の場合と、動作指示情報SPの値と挙動情報BVの値との正の偏差(BV>SP)と負の偏差(BV<SP)のうち片側の偏差だけが所定の閾値を超える場合という2つの場合の少なくとも一方が成立するという条件がある。
ハンチング検出装置1の偏差特徴量算出部31は、データ抽出部30が抽出した動作指示情報SPの時系列データと挙動情報BVの時系列データとから動作指示情報SPの値と挙動情報BVの値との偏差E=BV-SPを時刻毎に算出する(図2ステップS2)。例えば図3(A)のような動作指示情報SPと挙動情報BVであれば、図3(B)のような偏差Eが得られる。また、図4(A)のような動作指示情報SPと挙動情報BVであれば、図4(B)のような偏差Eが得られる。
続いて、偏差特徴量算出部31は、算出した偏差Eの時系列データを周波数解析し(図2ステップS3)、周波数解析の結果から偏差特徴量xを算出する(図2ステップS4)。周波数解析の代表的な手法としては、FFT(Fast Fourier Transform)がある。周知のとおり、データを周波数解析すると、周波数成分の強度分布を表す周波数スペクトルが得られる。偏差特徴量算出部31は、周波数スペクトルにおける各周波数成分の強度のうちの最大強度を偏差特徴量xとする。こうして、周期的に発生している偏差Eの指標値化を実現することができる。
図5(A)は操作器10に異常がある場合の動作指示情報SPと挙動情報BVの例を示す図、図5(B)は図5(A)の動作指示情報SPと挙動情報BVとの偏差Eの周波数解析から得られた周波数スペクトルの例を示す図である。図6(A)はフィードバック制御系のコントローラ等に異常がある場合の動作指示情報SPと挙動情報BVの例を示す図、図6(B)は図6(A)の動作指示情報SPと挙動情報BVとの偏差Eの周波数解析から得られた周波数スペクトルの例を示す図である。
一方、ハンチング検出装置1の類似性特徴量算出部32は、データ抽出部30が抽出した動作指示情報SPの時系列データと挙動情報BVの時系列データのそれぞれを周波数解析し(図2ステップS5)、周波数解析の結果から動作指示情報SPと挙動情報BVの類似性特徴量yを算出する(図2ステップS6)。
図7(A)は図5(A)の動作指示情報SPの周波数解析から得られた周波数スペクトルの例を示す図、図7(B)は図5(A)の挙動情報BVの周波数解析から得られた周波数スペクトルの例を示す図である。図8(A)は図6(A)の動作指示情報SPの周波数解析から得られた周波数スペクトルの例を示す図、図8(B)は図6(A)の挙動情報BVの周波数解析から得られた周波数スペクトルの例を示す図である。
類似性特徴量算出部32は、動作指示情報SPの周波数スペクトルと挙動情報BVの周波数スペクトルとを、横軸の周波数のスケールが一致し且つ縦軸の強度のスケールが一致するように重ね合わせて、動作指示情報SPの周波数スペクトルと挙動情報BVの周波数スペクトルとによって囲まれた部分の面積d(測度情報)を計算する。そして、類似性特徴量算出部32は、面積dから次式のように類似性特徴量yを算出する。
y=1/(1+d) ・・・(1)
y=1/(1+d) ・・・(1)
こうして、動作指示情報SPと挙動情報BVの類似度の指標値化を実現することができる。本実施例の類似性特徴量yは、値が1に近づくほど動作指示情報SPと挙動情報BVとが類似していることを示している。この類似性特徴量yの算出方法は、類似度を分かり易くすることを目的の1つとしている。本実施例の算出方法は1例であって、別の算出方法であってもよい。
なお、偏差特徴量算出部31と類似性特徴量算出部32の動作から分かるように、動作指示情報SPと挙動情報BVのレンジを同一にする必要があるので、とり得る最小値が一致し且つとり得る最大値が一致するように、動作指示情報SPと挙動情報BVをそれぞれ正規化しておく必要がある。動作指示情報SPと挙動情報BVのレンジが同一の場合には、正規化を行う必要はない。動作指示情報SPと挙動情報BVのレンジが異なる場合には、例えば特徴量算出部3のデータ抽出部30によって正規化を行うようにすればよい。
次に、ハンチング検出装置1のハンチング判定部4は、偏差特徴量xと類似性特徴量yとに基づいて、ハンチング現象発生の有無と操作器10のメンテナンスの要否とを判定する(図2ステップS7)。ハンチング判定部4の動作を説明する表を表1に示す。
類似性特徴量yが0.05未満の場合(表1のa)、動作指示情報SPと挙動情報BVとが定常的もしくは局所的に大きく異なっている。この表1のaの場合、ハンチング判定部4は、ハンチング現象が発生しておらず、操作器10のメンテナンスは必要ないと判定する。
偏差特徴量xが0.1未満で、類似性特徴量yが0.05以上0.3未満の場合(表1のb)、または偏差特徴量xが0.1未満で、類似性特徴量yが0.3以上の場合(表1のe)、動作指示情報SPもしくは挙動情報BVのどちらかが局所的に変化している。この表1のb,eの場合、ハンチング判定部4は、ハンチング現象が発生しておらず、操作器10のメンテナンスは必要ないと判定する。
偏差特徴量xが0.1以上0.5未満で、類似性特徴量yが0.05以上0.3未満の場合(表1のc)、偏差特徴量xが0.1以上0.5未満で、類似性特徴量yが0.3以上の場合(表1のf)、または偏差特徴量xが0.5以上で、類似性特徴量yが0.3以上の場合(表1のg)、周期的に大きな偏差が発生している。この表1のc,f,gの場合、ハンチング判定部4は、ハンチング現象が発生している可能性があるが、操作器10のメンテナンスは必要ないと判定する。図6(A)、図6(B)、図8(A)、図8(B)に示した例は、この表1のgの場合に相当する。
偏差特徴量xが0.5以上で、類似性特徴量yが0.05以上0.3未満の場合(表1のd)、ハンチング判定部4は、ハンチング現象が発生しており、操作器10のメンテナンスが必要と判定する。図5(A)、図5(B)、図7(A)、図7(B)に示した例は、この表1のdの場合に相当する。
ハンチング判定部4は、偏差特徴量xが大きく、類似性特徴量yが示す動作指示情報SPと挙動情報BVとの類似度が低い場合に、ハンチング現象が発生しており、操作器10のメンテナンスが必要と判定する。より具体的には、ハンチング判定部4は、偏差特徴量xが第1の閾値範囲(本実施例では0.5≦x)内で、類似性特徴量yが第2の閾値範囲(本実施例では0.05≦y<0.3)内の場合に、ハンチング現象が発生しており、操作器10のメンテナンスが必要と判定する。上記の第1の閾値範囲と第2の閾値範囲は1例であって、本実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
ハンチング検出装置1の判定結果出力部5は、ハンチング判定部4の判定結果を出力する(図2ステップS8)。判定結果の出力方法としては、例えば判定結果を知らせる内容を表示したり、判定結果を知らせる情報を外部に送信したりする等の方法がある。
こうして、本実施例では、ハンチング検出と同時に操作器10のメンテナンスの要否を判定することができる。したがって、本実施例では、メンテナンスの必要性が高い操作器10を選別することができるので、メンテナンスコストの削減を実現することができる。
本実施例で説明したハンチング検出装置1は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。このコンピュータの構成例を図9に示す。
コンピュータは、CPU200と、記憶装置201と、インタフェース装置(I/F)202とを備えている。I/F202には、操作器10などが接続される。このようなコンピュータにおいて、本発明のハンチング検出方法を実現させるためのプログラムは記憶装置201に格納される。CPU200は、記憶装置201に格納されたプログラムに従って本実施例で説明した処理を実行する。
本発明は、ハンチングを検出する技術に適用することができる。
1…ハンチング検出装置、2…操作器運転データ蓄積部、3…特徴量算出部、4…ハンチング判定部、5…判定結果出力部、30…データ抽出部、31…偏差特徴量算出部、32…類似性特徴量算出部。
Claims (8)
- フィードバック制御系の操作端を駆動する操作器に入力された動作指示情報の値と、前記操作器から前記操作端への出力または制御対象の制御量のいずれか一方である挙動情報の値との偏差を周波数解析して偏差特徴量を算出するように構成された第1の特徴量算出部と、
前記動作指示情報と前記挙動情報のそれぞれの値を周波数解析して、前記動作指示情報と前記挙動情報との類似性特徴量を算出するように構成された第2の特徴量算出部と、
前記偏差特徴量と前記類似性特徴量とに基づいて、ハンチング現象発生の有無と前記操作器のメンテナンスの要否とを判定するように構成された判定部とを備えることを特徴とするハンチング検出装置。 - 請求項1記載のハンチング検出装置において、
前記動作指示情報と前記挙動情報のうち、所定の抽出条件に適合する動作指示情報と挙動情報とを抽出して前記第1、第2の特徴量算出部に与えるように構成されたデータ抽出部をさらに備えることを特徴とするハンチング検出装置。 - 請求項1または2記載のハンチング検出装置において、
前記第1の特徴量算出部は、前記偏差の周波数解析によって得られた第1の周波数スペクトルにおける各周波数成分の強度のうちの最大強度を前記偏差特徴量とし、
前記第2の特徴量算出部は、前記動作指示情報の周波数解析によって得られた第2の周波数スペクトルと前記挙動情報の周波数解析によって得られた第3の周波数スペクトルとを重ね合わせて、前記第2の周波数スペクトルと前記第3の周波数スペクトルとによって囲まれた部分の測度情報に基づいて前記類似性特徴量を算出することを特徴とするハンチング検出装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハンチング検出装置において、
前記判定部は、前記偏差特徴量が所定の第1の閾値範囲内で、前記類似性特徴量が所定の第2の閾値範囲内の場合に、ハンチング現象が発生しており、前記操作器のメンテナンスが必要と判定することを特徴とするハンチング検出装置。 - フィードバック制御系の操作端を駆動する操作器に入力された動作指示情報の値と、前記操作器から前記操作端への出力または制御対象の制御量のいずれか一方である挙動情報の値との偏差を周波数解析して偏差特徴量を算出する第1のステップと、
前記動作指示情報と前記挙動情報のそれぞれの値を周波数解析して、前記動作指示情報と前記挙動情報との類似性特徴量を算出する第2のステップと、
前記偏差特徴量と前記類似性特徴量とに基づいて、ハンチング現象発生の有無と前記操作器のメンテナンスの要否とを判定する第3のステップとを含むことを特徴とするハンチング検出方法。 - 請求項5記載のハンチング検出方法において、
前記動作指示情報と前記挙動情報のうち、所定の抽出条件に適合する動作指示情報と挙動情報とを前記第1、第2のステップで用いるデータとして抽出する第4のステップをさらに含むことを特徴とするハンチング検出方法。 - 請求項5または6記載のハンチング検出方法において、
前記第1のステップは、前記偏差の周波数解析によって得られた第1の周波数スペクトルにおける各周波数成分の強度のうちの最大強度を前記偏差特徴量とするステップを含み、
前記第2のステップは、前記動作指示情報の周波数解析によって得られた第2の周波数スペクトルと前記挙動情報の周波数解析によって得られた第3の周波数スペクトルとを重ね合わせて、前記第2の周波数スペクトルと前記第3の周波数スペクトルとによって囲まれた部分の測度情報に基づいて前記類似性特徴量を算出するステップを含むことを特徴とするハンチング検出方法。 - 請求項5乃至7のいずれか1項に記載のハンチング検出方法において、
前記第3のステップは、前記偏差特徴量が所定の第1の閾値範囲内で、前記類似性特徴量が所定の第2の閾値範囲内の場合に、ハンチング現象が発生しており、前記操作器のメンテナンスが必要と判定するステップを含むことを特徴とするハンチング検出方法。
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