JP7435474B2 - 制御装置、レンズ鏡筒、および撮像装置 - Google Patents

制御装置、レンズ鏡筒、および撮像装置 Download PDF

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Description

本開示は、制御装置、レンズ鏡筒、および撮像装置に関する。
近年、トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置に関する様々な技術が開発されている。例えば、以下の特許文献1には、遊星回転軸と、遊星回転軸の挿通孔との間に、線膨張係数(熱膨張係数)の小さい円筒部材を配置することで、低温環境においても挿通孔の径が収縮し遊星回転軸を締め付けないようにする技術が開示されている。これによって、低温環境においても遊星ローラは回転し続けることができる。
特開2017-201192号公報
しかし、特許文献1などに開示されている技術によっては、トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置を適切な温度に維持することはできなかった。
そこで、本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置を、より適切な温度に維持することが可能な、新規かつ改良された制御装置、レンズ鏡筒、および撮像装置を提供する。
本開示によれば、トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する制御部を備える、制御装置が提供される。
また、本開示によれば、トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する制御部と、前記動力伝達機構を介して伝達される動力を用いて、少なくとも1つのレンズが駆動されるレンズ群と、を備える、レンズ鏡筒が提供される。
また、本開示によれば、トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する制御部と、前記動力伝達機構を介して伝達される動力を用いて、少なくとも1つのレンズが駆動されるレンズ群と、前記レンズ群により結像された被写体像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備える、撮像装置が提供される。
超音波モータのA相とB相に印加される駆動信号の位相差と、超音波モータの回転速度との関係を示すグラフである。 超音波モータの振動量と発熱量との関係を示すグラフである。 従来の超音波モータの制御態様を示すグラフである。 本実施形態に係る超音波モータの制御態様、および超音波モータから動力を提供される(トラクションドライブを備える)変速装置の温度の変化を示すグラフである。 本実施形態に係るレンズ鏡筒およびカメラボディ(換言すると、撮像装置)の構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係る制御部がモードを設定、変更する際の処理フロー例を示すフローチャートである。 第1の変形例に係る超音波モータの制御態様、および超音波モータから動力を提供される変速装置の温度の変化を示すグラフである。 第1の変形例に係る超音波モータの制御態様、および超音波モータから動力を提供される変速装置の温度の変化を示すグラフである。 第2の変形例に係る超音波モータの制御態様、および超音波モータから動力を提供される変速装置の温度の変化を示すグラフである。 第2の変形例に係る超音波モータの制御態様、および超音波モータから動力を提供される変速装置の温度の変化を示すグラフである。 駆動信号の位相差の制御による超音波モータの回転速度の低下が、駆動電圧によって補償される場合の参照テーブルの具体例を示す図である。 駆動信号の位相差の制御による超音波モータの回転速度の低下が、駆動周波数によって補償される場合の参照テーブルの具体例を示す図である。 本実施形態に係る超音波モータおよび変速装置のハードウェア構成例を示す模式図である。 本実施形態に係る超音波モータによって発せられた熱が変速装置へ伝達される際の経路の具体例を示す模式図である。 内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。 図15に示すカメラヘッド及びCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概要
2.構成例
3.処理フロー例
4.変形例
5.ハードウェア構成例
6.応用例
7.むすび
<1.概要>
まず、本実施形態の概要について説明する。
上記のとおり、近年、トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置に関する様々な技術が開発されている。以降では、トラクション力を用いる動力伝達機構の一例として「トラクションドライブ」について説明していく(なお、トラクション力を用いる動力伝達機構が必ずしもトラクションドライブに限定されない点に留意されたい)。「トラクションドライブ」とは、圧接された2種類のローラ(「太陽ローラ」および「遊星ローラ」と呼称する)の間にオイルやグリス等を介在させ、太陽ローラの回転力を遊星ローラに伝える機構である。トラクションドライブはギアを用いないためバックラッシがなく、バックラッシに起因する騒音が発生しないことが特長の一つである。この特長を生かして、トラクションドライブを備える変速装置は様々な製品(例えば、プリンタ等)に用いられている。
ここで、現在の撮像装置(例えば、カメラ等)のフォーカスに用いられる変速装置は、ギアを備えている場合が多く、バックラッシに起因する駆動音が発生するところ、例えば上記の特許文献1のように撮像装置のフォーカスにトラクションドライブを備える変速装置が用いられることによって駆動音が低減される。
一方で、トラクションドライブは、温度環境の変化に起因して適切に動作することができない場合がある。より具体的に説明すると、例えば低温環境においては、トラクションドライブに用いられるオイルやグリス等の性質が変化すること(例えば、粘度が高くなること等)で動力伝達の効率(または、トラクション係数)が低下する。また、トラクションドライブの各構成が低温環境において収縮したり高温環境において膨張したりすることに起因して、太陽ローラと遊星ローラとの接触面圧が変化することで、動力伝達の効率が低下したり動力伝達が不可能になったりする場合がある。トラクションドライブを備える変速装置が、例えば撮像装置(例えば、カメラ等)のように、様々な温度環境において使用される装置に適用される場合には、温度環境の変化に起因してトラクションドライブが適切に動作できないことは望ましくない。
本件の開示者は、上記事情に鑑みて本開示に係る技術を創作するに至った。本開示の一実施形態に係る制御装置は、トラクションドライブ(トラクション力を用いる動力伝達機構)を備える変速装置の温度情報に基づいて、当該変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する。特に低温環境においては、本実施形態に係る制御装置は、温度情報に基づいて変速装置の温度が所定値以下であると判定した場合、モータの駆動を制御しモータを発熱させることで変速装置を温める。これによって、本実施形態に係る制御装置は、モータの駆動によって発生した熱を用いて、当該変速装置を、より適切な温度に維持することができる。
ここで、本実施形態に用いられる「モータ」は、その駆動時に発生する熱を制御可能なものであればよく、その種類は問わない。本書では、「モータ」として超音波モータが用いられる場合を一例として説明する。
超音波モータは、圧電素子を用いて電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電アクチュエータである。その原理は、圧電素子によって振動体(以降、「ステータ」と呼称する)に超音波振動を発生させ、摩擦力を介して移動体(以降、「ロータ」と呼称する)を駆動するものである。より具体的には、ステータには圧電素子が接着されており、圧電素子には、独立した2相(以降、「A相」、「B相」と呼称する)の電極が設けられている。そして、ステータの共振周波数(固有振動数)付近の駆動信号をA相とB相の電極に印加すると、ステータが激しく振動する。
その際、A相、B相の電極に印加される駆動信号の位相をずらすと、ステータの振動が進行波を形成し、この進行波がロータを進行波の方向に回転させる(換言すると、超音波モータが回転する)。図1は、A相とB相の電極に印加される駆動信号の位相差と、超音波モータが回転する速度(図中では、「回転速度」と表記)との関係を示すグラフである。図1に示すように、A相とB相の電極に印加される駆動信号の位相差が+90[deg](または、-90[deg])の場合、超音波モータの回転速度は時計回りに最大(または、反時計回りに最大)となる。また、A相とB相の電極に印加される駆動信号の位相差が0[deg](または+180[deg]、-180[deg])の場合、ステータの振動は定在波(波形が進行せずその場に止まって振動しているようにみえる波を指す)を形成するため、ロータは回転しない。
ここで、超音波モータは、圧電素子の作用によりステータが高速で振動する際に発熱するという性質を有する。図2は、超音波モータの振動量と発熱量の関係を駆動周波数ごとに示したグラフである。超音波モータによる発熱は、ステータとロータの摩擦や駆動電流の影響よりも、圧電素子の作用による振動の影響が大きく、図2に示すように超音波モータの振動量と発熱量は正の相関を有する。また超音波モータの発熱量は、振動によって進行波が形成されるか定在波が形成されるかによらない。
上記を踏まえて、本実施形態に係る制御装置は、超音波モータの駆動を制御し超音波モータを発熱させることで変速装置を温める場合と、そうでない場合とで、超音波モータに印加される電圧パターンを変える(制御する)。より具体的には、本実施形態に係る制御装置は、電圧パターンとして超音波モータに印加される駆動信号の位相差、駆動周波数、または駆動電圧のうちの少なくともいずれか1つを変える(制御する)。
本実施形態に係る超音波モータの制御態様を、図3および図4を参照して説明する。図3は、従来の超音波モータの制御態様を示すグラフである。より具体的には、図3のAには従来の超音波モータの温度の変化、図3のBには超音波モータに印加される駆動信号の位相差の変化、図3のCには駆動周波数の変化(なお、破線は共振周波数を示している)、図3のDには駆動電圧の変化(なお、通常印加される駆動電圧を「基本電圧」と表記している)、図3のEには超音波モータの回転速度の変化(なお、通常の回転速度を「基準速度」と表記している)が示されている。図3のBに示すように、超音波モータの駆動時には、駆動信号の位相差は+90[deg](または、-90[deg])から変更されない。
図4は、本実施形態に係る超音波モータの制御態様、および超音波モータから動力を提供される(トラクションドライブを備える)変速装置の温度の変化を示すグラフである。より具体的には、図4のAには本実施形態に係る変速装置の温度の変化、図4のBには本実施形態に係る超音波モータに印加される駆動信号の位相差の変化、図4のCには駆動周波数の変化、図4のDには駆動電圧の変化、図4のEには超音波モータの回転速度の変化が示されている。図4のAおよびBに示すように、本実施形態に係る制御装置は、変速装置の温度が所定値以下である場合、駆動信号の位相差を0[deg]にすることで超音波モータに定在波を発生させる。これによって図4のEに示すように、制御装置は、超音波モータの回転速度を0[r/min]にしつつ、定在波(振動)によって超音波モータを発熱させることができる。
トラクションドライブを備える変速装置は、超音波モータにより発せられた熱を伝達され温められる。そして図4のAおよびBに示すように、トラクションドライブを備える変速装置の温度が所定値より高くなった場合、本実施形態に係る制御装置は、駆動信号の位相差を略+90[deg](または、略-90[deg])にすることで超音波モータに進行波を発生させ、超音波モータを回転させる。これによって、動作時の性能が低下するほどの低温環境においても、本実施形態に係る制御装置は、トラクションドライブを備える変速装置を適切に動作させることができる。
ここで、本実施形態に係る制御装置が、超音波モータの駆動を制御し超音波モータを発熱させることで変速装置を温めている動作状態を「発熱モード」と呼称する。すなわち、本実施形態に係る制御装置は、変速装置の温度が所定値以下であると判定した場合、モードを発熱モードへ遷移させて変速装置を温める。一方、超音波モータが回転している動作状態(通常の動作状態)を「回転駆動モード」と呼称する。すなわち、本実施形態に係る制御装置は、変速装置の温度が所定値より高くなったと判定した場合、モードを発熱モードから回転駆動モードへ遷移させて通常通り超音波モータを回転させる。
なお、モードの切り替え制御に用いられる「所定値」は、例えば-20[℃]程度を想定しているところ、必ずしもこの値に限定されない。当該所定値は、トラクションドライブに用いられるオイルやグリス等の特性、または本実施形態に係る制御装置の種類や用途等に基づいて適した値が設定される。
「本実施形態に係る制御装置」は、後に図5などを参照しながら説明する、レンズ鏡筒100の制御部150、またはカメラボディ200の制御部250などによって実現され得る。より具体的には、「本実施形態に係る制御装置」は、レンズ鏡筒100の制御部150、またはカメラボディ200の制御部250として機能するICチップなどによって実現され得る(もちろん、ICチップに限定されない)。なお、「本実施形態に係る制御装置」は、レンズ鏡筒100の制御部150、またはカメラボディ200の制御部250などと他の構成とが合せられることで実現されてもよい。以降では、本実施形態の詳細について説明していく。
<2.構成例>
図5を参照して、本実施形態に係る装置の構成例について説明する。図5は、本実施形態に係るレンズ鏡筒100およびカメラボディ200の構成例を示すブロック図である。なお、レンズ鏡筒100およびカメラボディ200によって撮像装置300が形成される。
(2.1.レンズ鏡筒100の構成例)
図5に示すように、レンズ鏡筒100は、超音波モータ110と、変速装置120と、エンコーダ130と、温度センサ140と、制御部150と、記憶部160と、レンズ駆動部170と、レンズ群180と、通信部190と、を備える。
超音波モータ110は、制御部150に制御されることで駆動し、変速装置120に提供される動力を発生させる構成である。超音波モータ110の動作原理などについては上記のとおりである。
変速装置120は、トラクションドライブを用いて、超音波モータ110から提供される動力をレンズ駆動部170に伝達する構成である。トラクションドライブによる動力伝達原理などについては上記のとおりである。なお、超音波モータ110および変速装置120のハードウェア構成例については後段にて詳述する。
エンコーダ130は、変速装置120の入力軸の回転量や回転方向、もしくは変速装置120の出力軸の回転量や回転方向などの情報を出力する構成である。エンコーダ130は、出力した情報を制御部150に提供する。なお、エンコーダ130の種類や設置態様は特に限定されない。
温度センサ140は、トラクションドライブを備える変速装置120の温度情報を出力する構成である。ここで、「トラクションドライブを備える変速装置120の温度情報」とは、トラクションドライブの一部分の温度情報を指してもよいし、変速装置120の一部分の温度情報を指してもよい。温度センサ140は、トラクションドライブに用いられるオイルやグリスの温度情報を出力可能な態様で配置されることが望ましい。例えば、温度センサ140は、トラクションドライブのオイル等に接触するように、またはオイル等に近い位置に配置されることが望ましい。上記のとおり、温度変化によって、トラクションドライブに用いられるオイル等の性質が変化したり、トラクションドライブの各構成(太陽ローラや遊星ローラなど)が収縮したり膨張したりすることで、トラクションドライブが適切に動作できなくなる場合がある。温度センサ140がオイル等の温度情報を出力することによって、後段で説明する制御部150は、当該温度情報に基づいて超音波モータ110の駆動を制御し変速装置120の温度を調節することで、トラクションドライブを適切に動作させることができる。
なお、温度センサ140が出力する「温度情報」とは、温度に関する何らかの情報を指す。例えば、温度情報は、温度を示す数値情報(例えば、0[℃]、-20[℃]等)であってもよいし、発熱モードと回転駆動モードとが切り替えられる温度以下であることを示す情報(または当該温度より高いことを示す情報)であってもよい。もちろん、温度情報の内容はこれらに限定されない。
制御部150は、レンズ鏡筒100の各構成に関する処理を統括的に制御する構成である。例えば、制御部150は、温度センサ140から提供される、トラクションドライブを備える変速装置120の温度情報に基づいて、超音波モータ110の駆動を制御する。特に低温環境においては、制御部150は、温度情報に基づいて変速装置120の温度が所定値以下であると判定した場合、超音波モータ110の駆動を制御し超音波モータ110を発熱させることで変速装置120を温める。
制御部150は、超音波モータ110の駆動を制御し超音波モータ110を発熱させることで変速装置120を温める場合と、そうでない場合とで、超音波モータ110に印加される電圧パターンを変える。より具体的には、制御部150は、電圧パターンとして、超音波モータ110に印加される駆動信号の位相差、駆動周波数、または駆動電圧のうちの少なくともいずれか1つを変える。例えば、変速装置120の温度が所定値以下であり、モードを発熱モードへ遷移させて変速装置120を温める場合、制御部150は、駆動信号の位相差を略0[deg]または略180[deg](略-180[deg]と同義)に設定する。これによって、制御部150は、超音波モータ110の回転速度を0[r/min]にしつつ、定在波(振動)によって超音波モータ110を発熱させ、変速装置120を温めることができる。なお、制御部150は、駆動周波数または駆動電圧も適宜変更してもよい。例えば、変速装置120の温度がより低い場合や、温度を急速に上げる必要がある場合などにおいて、制御部150は、駆動周波数を共振周波数(固有振動数)に近づけたり、駆動電圧をより高くしたりすることで超音波モータ110による発熱量を増加させてもよい。
変速装置120の温度が所定値より高くなった場合、制御部150は、モードを発熱モードから回転駆動モードへ遷移させて通常通り超音波モータ110を回転させる。なお、制御部150による上記制御は、カメラボディ200の制御部250によって実現されてもよい。
記憶部160は、各種情報を記憶する構成である。例えば、記憶部160は、制御部150等の各種処理に用いられる情報(例えば、プログラムやパラメータ等)、または各種処理によって出力された情報等を記憶する。また、記憶部160は、カメラボディ200の通信部270から送信された各種情報を記憶してもよい。なお、記憶部160が記憶する情報はこれらに限定されない。
レンズ駆動部170は、トラクションドライブを介して伝達される動力を用いて、レンズ群180に備えられる少なくとも1つのレンズ(例えば、フォーカシングレンズ等)を駆動する構成である。なお、レンズ駆動部170が備える構成および駆動原理は特に限定されない。
レンズ群180は、前玉レンズ、フォーカシングレンズ、ぶれ補正レンズ等の複数のレンズを備え、トラクションドライブを介して伝達される動力を用いて、少なくとも1つのレンズ(例えば、フォーカシングレンズ等)が駆動される構成である。前玉レンズは複数のレンズのうち最も被写体側に位置するレンズであり、フォーカシングレンズは被写体像のピント位置を制御するためのレンズであり、ぶれ補正レンズは被写体像の像ぶれを補正するためのレンズである。なお、レンズ群180が備えるレンズの種類、枚数、および形状などは特に限定されない。
通信部190は、カメラボディ200の通信部270と通信を行う構成である。例えば、通信部190は、制御部150による制御に基づいてカメラボディ200の通信部270に対して各種情報を送信したり、カメラボディ200の通信部270から各種情報を受信したりする。なお、通信部190が通信する情報の内容は特に限定されない。また、通信部190は、カメラボディ200の通信部270以外と通信を行ってもよい。
(2.2.カメラボディ200の構成例)
図5に示すように、カメラボディ200は、シャッタ210と、フィルタ220と、撮像素子230と、信号処理部240と、制御部250と、記憶部260と、通信部270と、を備える。
シャッタ210は、撮像素子230の露光状態を制御する構成である。シャッタ210は、図5に示すように、レンズ群180の後段かつフィルタ220の前段に配置され、制御部250による制御に基づいて光路を開閉することによって撮像素子230の露光状態を制御する。
フィルタ220は、所望の波長の光のみを透過させるための構成である。フィルタ220は、例えば、光学的ローパスフィルターや赤外線カットフィルターなどであり得るところ、必ずしもこれらに限定されない。フィルタ220は、図5に示すように、シャッタ210の後段かつ撮像素子230の前段に配置される。
撮像素子230は、結像面に複数の画素を備える構成であり、各々の画素は、レンズ群180により結像された被写体像を電気的な信号(画素信号)に変換する。画素信号は、制御部250による制御に基づいて各々の画素から読み出され、信号処理部240に提供される。撮像素子230は、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサアレイや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサアレイ等であり得るところ、必ずしもこれらに限定されない。
信号処理部240は、撮像素子230から提供された画素信号に対して各種処理を施す構成である。例えば、信号処理部240は、画素信号に対して、ノイズ除去、ゲイン調節、波形整形、A/D変換、ホワイトバランス調節、輝度調節、コントラスト値調節、シャープネス(輪郭強調)調節、色補正、またはぶれ補正等を行う。なお、信号処理部240によって実現される各種処理はこれらに限定されない。
制御部250は、カメラボディ200の各構成に関する処理を統括的に制御する構成である。例えば、制御部250は、ユーザ入力を受け付ける入力部(図示なし)への入力に基づいてシャッタ210や信号処理部240などの各種処理を制御したり、信号処理部240によって各種処理が施された画素信号を表示部(図示なし)に表示させたりする。また上記のとおり、制御部250は、レンズ鏡筒100の制御部150による制御を代りに実現してもよい。例えば、制御部250は、トラクションドライブを備える変速装置120の温度情報に基づいて超音波モータ110の駆動を制御してもよい。この場合、温度センサ140によって取得された温度情報などの、制御部250による処理に用いられる情報は、レンズ鏡筒100の通信部190およびカメラボディ200の通信部270によって通信されるものとする。
記憶部260は、各種情報を記憶する構成である。例えば、記憶部260は、制御部250等の各種処理に用いられる情報(例えば、プログラムやパラメータ等)、または各種処理によって出力された情報等を記憶する。また、記憶部260は、レンズ鏡筒100の通信部190から送信された各種情報を記憶してもよい。なお、記憶部260が記憶する情報はこれらに限定されない。
通信部270は、レンズ鏡筒100の通信部190と通信を行う構成である。例えば、通信部270は、制御部250による制御に基づいてレンズ鏡筒100の通信部190に対して各種情報を送信したり、レンズ鏡筒100の通信部190から各種情報を受信したりする。なお、通信部270が通信する情報の内容は特に限定されない。また、通信部270は、レンズ鏡筒100の通信部190以外と通信を行ってもよい。
以上、図5を参照して、本実施形態に係る装置の構成例について説明した。なお、図5を用いて説明した上記の構成はあくまで一例であり、レンズ鏡筒100およびカメラボディ200の構成は係る例に限定されない。例えば、レンズ鏡筒100およびカメラボディ200は、図5に示す構成の全てを必ずしも備えなくてもよいし、図5に示す構成以外の構成を備えていてもよい。レンズ鏡筒100およびカメラボディ200の構成は、仕様や運用に応じて柔軟に変形可能である。
<3.処理フロー例>
上記では、本実施形態に係る各装置の構成例について説明した。続いて、図6を参照して、本実施形態に係るレンズ鏡筒100の制御部150の処理フロー例について説明する。図6は、本実施形態に係る制御部150がモードを設定、変更する際の処理フロー例を示すフローチャートである。
ステップS1000では、制御部150が、温度センサ140によって出力された変速装置120の温度情報を取得する。ステップS1004では、制御部150が、温度情報に基づいて変速装置120の温度が所定値以下であるか否かを判定する。変速装置120の温度が所定値より高いと判定された場合(ステップS1004/No)、ステップS1008にて、制御部150は、モードを回転駆動モードに設定する。これによって、ユーザは、撮像装置300を操作してフォーカスおよび撮像を行うことができる。
ステップS1004にて変速装置120の温度が所定値以下であると判定された場合(ステップS1004/Yes)、ステップS1012にて、制御部150は、モードを発熱モードに設定する。そして、ステップS1016にて、制御部150は、駆動信号の位相差を略0[deg](または略180[deg])に設定し、超音波モータ110を駆動する。これによって、制御部150は、超音波モータ110の回転速度を0[r/min]にしつつ、定在波(振動)によって超音波モータ110を発熱させ、変速装置120を温めることができる。その後、処理はステップS1000に戻り、制御部150は、変速装置120の温度が少なくとも所定値より高いと判定するまで超音波モータ110を発熱させて変速装置120を温める(所定値よりも高い一定の温度まで温めてもよい)。
なお、図6に示される一連の処理が行われるタイミング、および頻度は特に限定されない。例えば、図6に示される一連の処理は、撮像装置300が起動されたタイミングで行われ、その後、所定の時間間隔で行われてもよいし、撮像の直前に行われてもよい。
<4.変形例>
上記では、本実施形態に係る制御部150の処理フロー例について説明した。続いて、本実施形態に係る変形例について説明する。
(4.1.第1の変形例)
まず、本実施形態に係る第1の変形例について説明する。
上記で説明した発熱モード時に、超音波モータ110が僅かに回転する場合がある。例えば、定在波(振動)の影響や、超音波モータ110に印加された駆動信号の位相差の誤差などによって超音波モータ110が僅かに回転する場合がある。
そこで、第1の変形例においては、エンコーダ130から出力された回転量などの情報に基づいて発熱モード時に超音波モータ110の回転が検出された場合、制御部150は、電圧パターンのうちの少なくとも駆動信号の位相差を制御することで超音波モータ110の回転を停止させる。
図7および図8を参照して具体例を説明する。発熱モード時に超音波モータ110の回転が検出された場合、例えば図7のBに示すように、制御部150は、駆動信号の位相差を0[deg]付近(または180[deg]付近)で調節することで、図7のEに示すように超音波モータ110の回転速度を0[r/min]に維持してもよい。または、発熱モード時に超音波モータ110の回転が検出された場合、例えば図8のBとCに示すように、制御部150は、駆動信号の位相差および駆動周波数を調節することで、図8のEに示すように超音波モータ110の回転速度を0[r/min]に維持してもよい。
なお、図7および図8には示していないが、制御部150は、駆動電圧も併せて調節することで超音波モータ110の回転速度を0[r/min]に維持してもよい。また、制御部150は、モードを発熱モードから回転駆動モードへ短時間だけ切り替えることで、超音波モータ110の回転を補正してもよい。
第1の変形例において、制御部150以外の構成は、上記の実施形態で説明したものと同様であり得るため別途の説明を省略する。また、第1の変形例に係る制御部150の処理フロー例について説明すると、制御部150は、図6のステップS1016にて超音波モータ110を駆動している間、超音波モータ110の回転量などの情報をエンコーダ130から取得し、超音波モータ110の回転の有無を確認する。そして、超音波モータ110の回転が検出された場合、制御部150は、超音波モータ110の回転を止めるために、上記のように駆動信号の位相差や駆動周波数などを調節する。
第1の変形例によって、制御部150は、発熱モード時に超音波モータ110の回転による誤作動を適切に防ぐことができる。
(4.2.第2の変形例)
続いて、本実施形態に係る第2の変形例について説明する。
上記で説明した発熱モードでは、制御部150は、超音波モータ110を回転させることなく発熱させて変速装置120を温めた。一方、本実施形態に係る第2の変形例においては、制御部150は、超音波モータ110に印加される電圧パターンを制御することで、超音波モータ110を回転させつつ発熱させて変速装置120を温める。
より具体的に説明すると、回転駆動モードでは通常、駆動信号の位相差が+90[deg](または、-90[deg])に設定されるところ、第2の変形例に係る制御部150は、駆動信号の位相差を0[deg]から90[deg]の間の値、0[deg]から-90[deg]の間の値、90[deg]から180[deg]の間の値、または-90[deg]から-180[deg]の間の値に設定するに設定する。これによって、第2の変形例に係る制御部150は、超音波モータ110を十分振動させることで発熱させつつ、その振動により進行波を発生させることで超音波モータ110を回転させることができる。駆動信号の位相差が+90[deg](または、-90[deg])からずらされると、超音波モータ110の回転速度が低下するところ、第2の変形例に係る制御部150は、駆動周波数、または駆動電圧のうちの少なくともいずれか1つを制御することで、駆動信号の位相差の制御による超音波モータ110の回転速度の低下を補償する。
ここで、制御部150が超音波モータ110を回転させつつ発熱させて変速装置120を温めている動作状態を「発熱回転駆動モード」と呼称する。また以降では、変速装置120の温度が所定値以下であると判定された場合、制御部150は、モードを(発熱モードではなく)発熱回転駆動モードに設定する場合を一例として説明するところ、発熱回転駆動モードが設定される条件は必ずしもこれに限定されない。例えば、変速装置120の温度が所定値以下であると判定された場合、制御部150は、通常、上記の実施形態のように発熱モードで超音波モータ110を駆動し、超音波モータ110による回転が必要な場合にだけモードを発熱回転駆動モードに遷移させて超音波モータ110を駆動してもよい。
続いて、図9および図10を参照して具体例を説明する。例えば、図9のAおよびBに示すように、トラクションドライブを備える変速装置120の温度が所定値以下である場合、制御部150は、モードを発熱回転駆動モードに設定し、駆動信号の位相差を0[deg]から90[deg]の間の値(または0[deg]から-90[deg]の間の値、90[deg]から180[deg]の間の値、-90[deg]から-180[deg]の間の値)に設定する。そして図9のDに示すように、制御部150は、発熱回転駆動モード時に、駆動電圧を基準電圧よりも高く設定することで超音波モータ110の回転速度の低下を補償する。これによって図9のEに示すように、制御部150は、超音波モータ110の回転速度を基準速度に維持しつつ、変速装置120を温めることができる。
また、図10のAおよびBに示すように、トラクションドライブを備える変速装置120の温度が所定値以下である場合、制御部150は、モードを発熱回転駆動モードに設定し、駆動信号の位相差を0[deg]から90[deg]の間の値(または0[deg]から-90[deg]の間の値、90[deg]から180[deg]の間の値、-90[deg]から-180[deg]の間の値)に設定する。そして図10のCに示すように、制御部150は、発熱回転駆動モード時に、駆動周波数を共振周波数(固有振動数)に近づけることで超音波モータ110の回転速度の低下を補償する。これによって図10のEに示すように、制御部150は、超音波モータ110の回転速度を基準速度に維持しつつ、変速装置120を温めることができる。
ここで、変速装置120の温度情報と、超音波モータ110に印加される電圧パターンとが対応付けられた参照テーブルが設けられ、制御部150は、温度センサ140から取得した変速装置120の温度情報、および当該参照テーブルに基づいて、超音波モータ110の駆動を制御してもよい。
図11および図12を参照して具体例を説明する。図11は、駆動信号の位相差の制御による超音波モータ110の回転速度の低下が、駆動電圧によって補償される場合の参照テーブルの具体例を示す図である。一方、図12は、駆動信号の位相差の制御による超音波モータ110の回転速度の低下が、駆動周波数によって補償される場合の参照テーブルの具体例を示す図である。図11および図12の例では、変速装置120の温度に関する複数の閾値毎に、設定されるべき駆動信号の位相差、駆動電圧、および駆動周波数の組合せが示されている。また、図11および図12の例では、基準電圧が「VM」と示されており、共振周波数(固有振動数)が「F(Tc)」と示されている。
図11の例では、変速装置120の温度が「0[℃]より高温」、「-10[℃]~0[℃]」、「-20[℃]~-10[℃]」、「-30[℃]~-20[℃]」、「-30[℃]より低温」と下がるに連れて、制御部150は、駆動信号の位相差を90[deg]、60[deg]、55[deg]、50[deg]、45[deg]と変化させることで超音波モータ110の発熱量を増加させる。そして、制御部150は、駆動周波数をF(Tc)×1.05に維持したまま、駆動電圧をVM、VM×1.3、VM×1.5、VM×1.7、VM×2と、変速装置120の温度に応じて上げることで超音波モータ110の回転速度の低下を補償する。
図12の例では、変速装置120の温度が「0[℃]より高温」、「-10[℃]~0[℃]」、「-20[℃]~-10[℃]」、「-30[℃]~-20[℃]」、「-30[℃]より低温」と下がるに連れて、制御部150は、駆動信号の位相差を90[deg]、60[deg]、55[deg]、50[deg]、45[deg]と変化させることで超音波モータ110の発熱量を増加させる。そして、制御部150は、駆動電圧をVMに維持したまま、駆動周波数をF(Tc)×1.05、F(Tc)×1.03、F(Tc)×1.025、F(Tc)×1.020、F(Tc)×1.015と、変速装置120の温度に応じて共振周波数(固有振動数)に近づけることで超音波モータ110の回転速度の低下を補償する。
このように、各温度において適した設定値が参照テーブルに示されることによって、制御部150は、各温度において適した設定値を計算する必要がなくなるため、制御部150による処理の負荷が軽減される。また、撮像装置300の製造者やユーザ等は、参照テーブルを変更することで容易に設定を変更することができる。
なお図11および図12のように、各温度において適した設定値が参照テーブルに示されることは、各温度において適した設定値が反映されたアルゴリズムが参照テーブルに示されることと等価である点に留意されたい。また、参照テーブルには、図11および図12に示されていない他の設定値が追加されてもよいし、図11および図12に示された設定値のうちのいずれかが省略されてもよい。また参照テーブルは、発熱回転駆動モード用だけでなく、発熱モード用や回転駆動モード用にも設けられ得る。
<5.ハードウェア構成例>
上記では、本実施形態に係る変形例について説明した。続いて、本実施形態に係る超音波モータ110および変速装置120のハードウェア構成例について説明する。
図13は、本実施形態に係る超音波モータ110および変速装置120のハードウェア構成例を示す模式図である。図13に示すように、超音波モータ110および変速装置120の間には互いを接続する接続部10が設けられる。そして、超音波モータ110および変速装置120の全部または一部は、ハウジングケース11に覆われることによって一体化される。図13の例では、超音波モータ110、変速装置120および接続部10の全部または一部は、ハウジングケース11に覆われることによって一体化される。これによって、超音波モータ110で発せられた熱が、外部に逃げることなくより効率的に変速装置120へ伝えられる。
超音波モータ110は、図13に示すように、圧電素子111と、ステータ112と、ロータ113と、回転軸114と、ケース115と、を備える。圧電素子111に設けられた2相の電極に駆動信号が印加されると、ステータ112が振動し、ステータ112に加圧されたロータ113が摩擦力により回転する(図13では、ステータ112とロータ113の接触部分を「超音波モータの摺動部」と表記している)。回転軸114は、ロータ113および変速装置120の太陽ローラ121に接続されており、ロータ113と共に回転することで、動力を太陽ローラ121に伝達する。
変速装置120は、図13に示すように、太陽ローラ121と、複数の遊星ローラ122(図13の例では、4個の遊星ローラ122)と、遊星ローラ回転軸123と、出力軸124と、固定環125(または外環)と、ケース126と、を備える。太陽ローラ121は、超音波モータ110の回転軸114から伝達された動力により回転する。複数の遊星ローラ122は、太陽ローラ121に圧接されることで、トラクション力により固定環125の内周面を回転する。遊星ローラ回転軸123は、遊星ローラ122が回転する際の軸として機能し遊星ローラ122と共に回転することで、動力を出力軸124に伝達する。その後、出力軸124が動力をレンズ駆動部170に伝達する。これによって、レンズ駆動部170は、伝達された動力を用いてレンズを駆動することができる。
以上、図13を参照して、本実施形態に係る超音波モータ110および変速装置120のハードウェア構成例について説明した。なお、図13を用いて説明した上記のハードウェア構成はあくまで一例であり、超音波モータ110および変速装置120のハードウェア構成は係る例に限定されない。例えば、超音波モータ110および変速装置120は、図13に示すハードウェア構成の全てを必ずしも備えなくてもよいし、図13に示す構成以外のハードウェア構成を備えていてもよい。超音波モータ110および変速装置120のハードウェア構成は、仕様や運用に応じて柔軟に変形可能である。
図14は、超音波モータ110によって発せられた熱が変速装置120へ伝達される際の経路の具体例を示す模式図である。図14に示すように、圧電素子111によって発せられた熱は、圧電素子111、ケース115、接続部10、ケース126、固定環125の順に伝達され(図14の例では、当該経路を「第1の熱伝達経路」と表記している)、変速装置120(特に、オイルやグリス)を温める。また、図14に示すように、圧電素子111によって発せられた熱は、圧電素子111、ステータ112、ロータ113、回転軸114、太陽ローラ121の順に伝達され(図14の例では、当該経路を「第2の熱伝達経路」と表記している)、変速装置120(特に、オイルやグリス)を温める。
このとき、第1の熱伝達経路および第2の熱伝達経路上に配置される部材には、これらの経路の外周に配置される部材よりも熱伝導率の高いものが用いられ得る。より具体的には、第1の熱伝達経路および第2の熱伝達経路上に配置される部材には、熱伝導率の高いセラミックスである、炭化珪素、窒化アルミニウム、サファイア、アルミナ、窒化珪素、またはサーメット等で形成されたものが用いられ得る(なお、セラミックスで形成された部材に限定されず、各種金属で形成された部材や、伝熱シート等(例えばグラファイトシート等)が用いられてもよい)。これによって、超音波モータ110によって発せられた熱をより短時間で変速装置120へ伝達することが可能になる。そして、第1の熱伝達経路および第2の熱伝達経路の外周に配置される部材には、上記セラミックスよりも熱伝導率の低いセラミックスである、ステアタイト、ジルコニア、コージライト、フォルステライト、ムライト、またはイットリア等で形成されたものが用いられ得る(なお、セラミックスで形成された部材に限定されず、各種樹脂で形成された部材や断熱シートが用いられたり、空気などの気体をその中に含む二重構造が形成されたりしてもよい)。これによって、超音波モータ110によって発せられ、変速装置120へ伝達される熱が外部(超音波モータ110および変速装置120の外部)へ伝達されにくくなるため、外部の各構成が熱によって誤作動を起こすことが防止される。
<6.応用例>
(6.1.第1の応用例)
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図15は、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システム5000の概略的な構成の一例を示す図である。図15では、術者(医師)5067が、内視鏡手術システム5000を用いて、患者ベッド5069上の患者5071に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム5000は、内視鏡5001と、その他の術具5017と、内視鏡5001を支持する支持アーム装置5027と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート5037と、から構成される。
内視鏡手術では、腹壁を切って開腹する代わりに、トロッカ5025a~5025dと呼ばれる筒状の開孔器具が腹壁に複数穿刺される。そして、トロッカ5025a~5025dから、内視鏡5001の鏡筒5003や、その他の術具5017が患者5071の体腔内に挿入される。図示する例では、その他の術具5017として、気腹チューブ5019、エネルギー処置具5021及び鉗子5023が、患者5071の体腔内に挿入されている。また、エネルギー処置具5021は、高周波電流や超音波振動により、組織の切開及び剥離、又は血管の封止等を行う処置具である。ただし、図示する術具5017はあくまで一例であり、術具5017としては、例えば攝子、レトラクタ等、一般的に内視鏡下手術において用いられる各種の術具が用いられてよい。
内視鏡5001によって撮影された患者5071の体腔内の術部の画像が、表示装置5041に表示される。術者5067は、表示装置5041に表示された術部の画像をリアルタイムで見ながら、エネルギー処置具5021や鉗子5023を用いて、例えば患部を切除する等の処置を行う。なお、図示は省略しているが、気腹チューブ5019、エネルギー処置具5021及び鉗子5023は、手術中に、術者5067又は助手等によって支持される。
(支持アーム装置)
支持アーム装置5027は、ベース部5029から延伸するアーム部5031を備える。図示する例では、アーム部5031は、関節部5033a、5033b、5033c、及びリンク5035a、5035bから構成されており、アーム制御装置5045からの制御により駆動される。アーム部5031によって内視鏡5001が支持され、その位置及び姿勢が制御される。これにより、内視鏡5001の安定的な位置の固定が実現され得る。
(内視鏡)
内視鏡5001は、先端から所定の長さの領域が患者5071の体腔内に挿入される鏡筒5003と、鏡筒5003の基端に接続されるカメラヘッド5005と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒5003を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡5001を図示しているが、内視鏡5001は、軟性の鏡筒5003を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒5003の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡5001には光源装置5043が接続されており、当該光源装置5043によって生成された光が、鏡筒5003の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者5071の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡5001は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド5005の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU:Camera Control Unit)5039に送信される。なお、カメラヘッド5005には、その光学系を適宜駆動させることにより、倍率及び焦点距離を調整する機能が搭載される。
なお、例えば立体視(3D表示)等に対応するために、カメラヘッド5005には撮像素子が複数設けられてもよい。この場合、鏡筒5003の内部には、当該複数の撮像素子のそれぞれに観察光を導光するために、リレー光学系が複数系統設けられる。
(カートに搭載される各種の装置)
CCU5039は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡5001及び表示装置5041の動作を統括的に制御する。具体的には、CCU5039は、カメラヘッド5005から受け取った画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。CCU5039は、当該画像処理を施した画像信号を表示装置5041に提供する。また、CCU5039は、カメラヘッド5005に対して制御信号を送信し、その駆動を制御する。当該制御信号には、倍率や焦点距離等、撮像条件に関する情報が含まれ得る。
表示装置5041は、CCU5039からの制御により、当該CCU5039によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。内視鏡5001が例えば4K(水平画素数3840×垂直画素数2160)又は8K(水平画素数7680×垂直画素数4320)等の高解像度の撮影に対応したものである場合、及び/又は3D表示に対応したものである場合には、表示装置5041としては、それぞれに対応して、高解像度の表示が可能なもの、及び/又は3D表示可能なものが用いられ得る。4K又は8K等の高解像度の撮影に対応したものである場合、表示装置5041として55インチ以上のサイズのものを用いることで一層の没入感が得られる。また、用途に応じて、解像度、サイズが異なる複数の表示装置5041が設けられてもよい。
光源装置5043は、例えばLED(light emitting diode)等の光源から構成され、術部を撮影する際の照射光を内視鏡5001に供給する。
アーム制御装置5045は、例えばCPU等のプロセッサによって構成され、所定のプログラムに従って動作することにより、所定の制御方式に従って支持アーム装置5027のアーム部5031の駆動を制御する。
入力装置5047は、内視鏡手術システム5000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置5047を介して、内視鏡手術システム5000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、入力装置5047を介して、患者の身体情報や、手術の術式についての情報等、手術に関する各種の情報を入力する。また、例えば、ユーザは、入力装置5047を介して、アーム部5031を駆動させる旨の指示や、内視鏡5001による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示、エネルギー処置具5021を駆動させる旨の指示等を入力する。
入力装置5047の種類は限定されず、入力装置5047は各種の公知の入力装置であってよい。入力装置5047としては、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、スイッチ、フットスイッチ5057及び/又はレバー等が適用され得る。入力装置5047としてタッチパネルが用いられる場合には、当該タッチパネルは表示装置5041の表示面上に設けられてもよい。
あるいは、入力装置5047は、例えばメガネ型のウェアラブルデバイスやHMD(Head Mounted Display)等の、ユーザによって装着されるデバイスであり、これらのデバイスによって検出されるユーザのジェスチャや視線に応じて各種の入力が行われる。また、入力装置5047は、ユーザの動きを検出可能なカメラを含み、当該カメラによって撮像された映像から検出されるユーザのジェスチャや視線に応じて各種の入力が行われる。更に、入力装置5047は、ユーザの声を収音可能なマイクロフォンを含み、当該マイクロフォンを介して音声によって各種の入力が行われる。このように、入力装置5047が非接触で各種の情報を入力可能に構成されることにより、特に清潔域に属するユーザ(例えば術者5067)が、不潔域に属する機器を非接触で操作することが可能となる。また、ユーザは、所持している術具から手を離すことなく機器を操作することが可能となるため、ユーザの利便性が向上する。
処置具制御装置5049は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具5021の駆動を制御する。気腹装置5051は、内視鏡5001による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者5071の体腔を膨らめるために、気腹チューブ5019を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ5053は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ5055は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
以下、内視鏡手術システム5000において特に特徴的な構成について、更に詳細に説明する。
(支持アーム装置)
支持アーム装置5027は、基台であるベース部5029と、ベース部5029から延伸するアーム部5031と、を備える。図示する例では、アーム部5031は、複数の関節部5033a、5033b、5033cと、関節部5033bによって連結される複数のリンク5035a、5035bと、から構成されているが、図15では、簡単のため、アーム部5031の構成を簡略化して図示している。実際には、アーム部5031が所望の自由度を有するように、関節部5033a~5033c及びリンク5035a、5035bの形状、数及び配置、並びに関節部5033a~5033cの回転軸の方向等が適宜設定され得る。例えば、アーム部5031は、好適に、6自由度以上の自由度を有するように構成され得る。これにより、アーム部5031の可動範囲内において内視鏡5001を自由に移動させることが可能になるため、所望の方向から内視鏡5001の鏡筒5003を患者5071の体腔内に挿入することが可能になる。
関節部5033a~5033cにはアクチュエータが設けられており、関節部5033a~5033cは当該アクチュエータの駆動により所定の回転軸まわりに回転可能に構成されている。当該アクチュエータの駆動がアーム制御装置5045によって制御されることにより、各関節部5033a~5033cの回転角度が制御され、アーム部5031の駆動が制御される。これにより、内視鏡5001の位置及び姿勢の制御が実現され得る。この際、アーム制御装置5045は、力制御又は位置制御等、各種の公知の制御方式によってアーム部5031の駆動を制御することができる。
例えば、術者5067が、入力装置5047(フットスイッチ5057を含む)を介して適宜操作入力を行うことにより、当該操作入力に応じてアーム制御装置5045によってアーム部5031の駆動が適宜制御され、内視鏡5001の位置及び姿勢が制御されてよい。当該制御により、アーム部5031の先端の内視鏡5001を任意の位置から任意の位置まで移動させた後、その移動後の位置で固定的に支持することができる。なお、アーム部5031は、いわゆるマスタースレイブ方式で操作されてもよい。この場合、アーム部5031は、手術室から離れた場所に設置される入力装置5047を介してユーザによって遠隔操作され得る。
また、力制御が適用される場合には、アーム制御装置5045は、ユーザからの外力を受け、その外力にならってスムーズにアーム部5031が移動するように、各関節部5033a~5033cのアクチュエータを駆動させる、いわゆるパワーアシスト制御を行ってもよい。これにより、ユーザが直接アーム部5031に触れながらアーム部5031を移動させる際に、比較的軽い力で当該アーム部5031を移動させることができる。従って、より直感的に、より簡易な操作で内視鏡5001を移動させることが可能となり、ユーザの利便性を向上させることができる。
ここで、一般的に、内視鏡下手術では、スコピストと呼ばれる医師によって内視鏡5001が支持されていた。これに対して、支持アーム装置5027を用いることにより、人手によらずに内視鏡5001の位置をより確実に固定することが可能になるため、術部の画像を安定的に得ることができ、手術を円滑に行うことが可能になる。
なお、アーム制御装置5045は必ずしもカート5037に設けられなくてもよい。また、アーム制御装置5045は必ずしも1つの装置でなくてもよい。例えば、アーム制御装置5045は、支持アーム装置5027のアーム部5031の各関節部5033a~5033cにそれぞれ設けられてもよく、複数のアーム制御装置5045が互いに協働することにより、アーム部5031の駆動制御が実現されてもよい。
(光源装置)
光源装置5043は、内視鏡5001に術部を撮影する際の照射光を供給する。光源装置5043は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成される。このとき、RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置5043において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド5005の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置5043は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド5005の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置5043は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察するもの(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得るもの等が行われ得る。光源装置5043は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
(カメラヘッド及びCCU)
図16を参照して、内視鏡5001のカメラヘッド5005及びCCU5039の機能についてより詳細に説明する。図16は、図15に示すカメラヘッド5005及びCCU5039の機能構成の一例を示すブロック図である。
図16を参照すると、カメラヘッド5005は、その機能として、レンズユニット5007と、撮像部5009と、駆動部5011と、通信部5013と、カメラヘッド制御部5015と、を有する。また、CCU5039は、その機能として、通信部5059と、画像処理部5061と、制御部5063と、を有する。カメラヘッド5005とCCU5039とは、伝送ケーブル5065によって双方向に通信可能に接続されている。
まず、カメラヘッド5005の機能構成について説明する。レンズユニット5007は、鏡筒5003との接続部に設けられる光学系である。鏡筒5003の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド5005まで導光され、当該レンズユニット5007に入射する。レンズユニット5007は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。レンズユニット5007は、撮像部5009の撮像素子の受光面上に観察光を集光するように、その光学特性が調整されている。また、ズームレンズ及びフォーカスレンズは、撮像画像の倍率及び焦点の調整のため、その光軸上の位置が移動可能に構成される。
撮像部5009は撮像素子によって構成され、レンズユニット5007の後段に配置される。レンズユニット5007を通過した観察光は、当該撮像素子の受光面に集光され、光電変換によって、観察像に対応した画像信号が生成される。撮像部5009によって生成された画像信号は、通信部5013に提供される。
撮像部5009を構成する撮像素子としては、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)タイプのイメージセンサであり、Bayer配列を有するカラー撮影可能なものが用いられる。なお、当該撮像素子としては、例えば4K以上の高解像度の画像の撮影に対応可能なものが用いられてもよい。術部の画像が高解像度で得られることにより、術者5067は、当該術部の様子をより詳細に把握することができ、手術をより円滑に進行することが可能となる。
また、撮像部5009を構成する撮像素子は、3D表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成される。3D表示が行われることにより、術者5067は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部5009が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット5007も複数系統設けられる。
また、撮像部5009は、必ずしもカメラヘッド5005に設けられなくてもよい。例えば、撮像部5009は、鏡筒5003の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部5011は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部5015からの制御により、レンズユニット5007のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部5009による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部5013は、CCU5039との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部5013は、撮像部5009から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル5065を介してCCU5039に送信する。この際、術部の撮像画像を低レイテンシで表示するために、当該画像信号は光通信によって送信されることが好ましい。手術の際には、術者5067が撮像画像によって患部の状態を観察しながら手術を行うため、より安全で確実な手術のためには、術部の動画像が可能な限りリアルタイムに表示されることが求められるからである。光通信が行われる場合には、通信部5013には、電気信号を光信号に変換する光電変換モジュールが設けられる。画像信号は当該光電変換モジュールによって光信号に変換された後、伝送ケーブル5065を介してCCU5039に送信される。
また、通信部5013は、CCU5039から、カメラヘッド5005の駆動を制御するための制御信号を受信する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。通信部5013は、受信した制御信号をカメラヘッド制御部5015に提供する。なお、CCU5039からの制御信号も、光通信によって伝送されてもよい。この場合、通信部5013には、光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが設けられ、制御信号は当該光電変換モジュールによって電気信号に変換された後、カメラヘッド制御部5015に提供される。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、取得された画像信号に基づいてCCU5039の制御部5063によって自動的に設定される。つまり、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡5001に搭載される。
カメラヘッド制御部5015は、通信部5013を介して受信したCCU5039からの制御信号に基づいて、カメラヘッド5005の駆動を制御する。例えば、カメラヘッド制御部5015は、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報及び/又は撮像時の露光を指定する旨の情報に基づいて、撮像部5009の撮像素子の駆動を制御する。また、例えば、カメラヘッド制御部5015は、撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報に基づいて、駆動部5011を介してレンズユニット5007のズームレンズ及びフォーカスレンズを適宜移動させる。カメラヘッド制御部5015は、更に、鏡筒5003やカメラヘッド5005を識別するための情報を記憶する機能を備えてもよい。
なお、レンズユニット5007や撮像部5009等の構成を、気密性及び防水性が高い密閉構造内に配置することで、カメラヘッド5005について、オートクレーブ滅菌処理に対する耐性を持たせることができる。
次に、CCU5039の機能構成について説明する。通信部5059は、カメラヘッド5005との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部5059は、カメラヘッド5005から、伝送ケーブル5065を介して送信される画像信号を受信する。この際、上記のように、当該画像信号は好適に光通信によって送信され得る。この場合、光通信に対応して、通信部5059には、光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが設けられる。通信部5059は、電気信号に変換した画像信号を画像処理部5061に提供する。
また、通信部5059は、カメラヘッド5005に対して、カメラヘッド5005の駆動を制御するための制御信号を送信する。当該制御信号も光通信によって送信されてよい。
画像処理部5061は、カメラヘッド5005から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。当該画像処理としては、例えば現像処理、高画質化処理(帯域強調処理、超解像処理、NR(Noise reduction)処理及び/又は手ブレ補正処理等)、並びに/又は拡大処理(電子ズーム処理)等、各種の公知の信号処理が含まれる。また、画像処理部5061は、AE、AF及びAWBを行うための、画像信号に対する検波処理を行う。
画像処理部5061は、CPUやGPU等のプロセッサによって構成され、当該プロセッサが所定のプログラムに従って動作することにより、上述した画像処理や検波処理が行われ得る。なお、画像処理部5061が複数のGPUによって構成される場合には、画像処理部5061は、画像信号に係る情報を適宜分割し、これら複数のGPUによって並列的に画像処理を行う。
制御部5063は、内視鏡5001による術部の撮像、及びその撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部5063は、カメラヘッド5005の駆動を制御するための制御信号を生成する。この際、撮像条件がユーザによって入力されている場合には、制御部5063は、当該ユーザによる入力に基づいて制御信号を生成する。あるいは、内視鏡5001にAE機能、AF機能及びAWB機能が搭載されている場合には、制御部5063は、画像処理部5061による検波処理の結果に応じて、最適な露出値、焦点距離及びホワイトバランスを適宜算出し、制御信号を生成する。
また、制御部5063は、画像処理部5061によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部の画像を表示装置5041に表示させる。この際、制御部5063は、各種の画像認識技術を用いて術部画像内における各種の物体を認識する。例えば、制御部5063は、術部画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具5021使用時のミスト等を認識することができる。制御部5063は、表示装置5041に術部の画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させる。手術支援情報が重畳表示され、術者5067に提示されることにより、より安全かつ確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド5005及びCCU5039を接続する伝送ケーブル5065は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル5065を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド5005とCCU5039との間の通信は無線で行われてもよい。両者の間の通信が無線で行われる場合には、伝送ケーブル5065を手術室内に敷設する必要がなくなるため、手術室内における医療スタッフの移動が当該伝送ケーブル5065によって妨げられる事態が解消され得る。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システム5000の一例について説明した。なお、ここでは、一例として内視鏡手術システム5000について説明したが、本開示に係る技術が適用され得るシステムはかかる例に限定されない。例えば、本開示に係る技術は、検査用軟性内視鏡システムや顕微鏡手術システムに適用されてもよい。
本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、カメラヘッド制御部5015に対して好適に適用され得る。より具体的に説明すると、駆動部5011がトラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置を有しており、カメラヘッド制御部5015は、変速装置の温度情報に基づいて、変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する。これによって、カメラヘッド制御部5015は、モータの駆動によって発生した熱を用いて、変速装置をより適切な温度に維持することができるため、低温環境においてもレンズユニット5007の位置を適切に調節することができる。
(6.2.第2の応用例)
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット、建設機械、農業機械(トラクター)などのいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図17は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システム7000の概略的な構成例を示すブロック図である。車両制御システム7000は、通信ネットワーク7010を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図17に示した例では、車両制御システム7000は、駆動系制御ユニット7100、ボディ系制御ユニット7200、バッテリ制御ユニット7300、車外情報検出ユニット7400、車内情報検出ユニット7500、及び統合制御ユニット7600を備える。これらの複数の制御ユニットを接続する通信ネットワーク7010は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークであってよい。
各制御ユニットは、各種プログラムにしたがって演算処理を行うマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータにより実行されるプログラム又は各種演算に用いられるパラメータ等を記憶する記憶部と、各種制御対象の装置を駆動する駆動回路とを備える。各制御ユニットは、通信ネットワーク7010を介して他の制御ユニットとの間で通信を行うためのネットワークI/Fを備えるとともに、車内外の装置又はセンサ等との間で、有線通信又は無線通信により通信を行うための通信I/Fを備える。図17では、統合制御ユニット7600の機能構成として、マイクロコンピュータ7610、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680及び記憶部7690が図示されている。他の制御ユニットも同様に、マイクロコンピュータ、通信I/F及び記憶部等を備える。
駆動系制御ユニット7100は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット7100は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。駆動系制御ユニット7100は、ABS(Antilock Brake System)又はESC(Electronic Stability Control)等の制御装置としての機能を有してもよい。
駆動系制御ユニット7100には、車両状態検出部7110が接続される。車両状態検出部7110には、例えば、車体の軸回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、あるいは、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、ステアリングホイールの操舵角、エンジン回転数又は車輪の回転速度等を検出するためのセンサのうちの少なくとも一つが含まれる。駆動系制御ユニット7100は、車両状態検出部7110から入力される信号を用いて演算処理を行い、内燃機関、駆動用モータ、電動パワーステアリング装置又はブレーキ装置等を制御する。
ボディ系制御ユニット7200は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット7200は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット7200には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット7200は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
バッテリ制御ユニット7300は、各種プログラムにしたがって駆動用モータの電力供給源である二次電池7310を制御する。例えば、バッテリ制御ユニット7300には、二次電池7310を備えたバッテリ装置から、バッテリ温度、バッテリ出力電圧又はバッテリの残存容量等の情報が入力される。バッテリ制御ユニット7300は、これらの信号を用いて演算処理を行い、二次電池7310の温度調節制御又はバッテリ装置に備えられた冷却装置等の制御を行う。
車外情報検出ユニット7400は、車両制御システム7000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット7400には、撮像部7410及び車外情報検出部7420のうちの少なくとも一方が接続される。撮像部7410には、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ及びその他のカメラのうちの少なくとも一つが含まれる。車外情報検出部7420には、例えば、現在の天候又は気象を検出するための環境センサ、あるいは、車両制御システム7000を搭載した車両の周囲の他の車両、障害物又は歩行者等を検出するための周囲情報検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる。
環境センサは、例えば、雨天を検出する雨滴センサ、霧を検出する霧センサ、日照度合いを検出する日照センサ、及び降雪を検出する雪センサのうちの少なくとも一つであってよい。周囲情報検出センサは、超音波センサ、レーダ装置及びLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置のうちの少なくとも一つであってよい。これらの撮像部7410及び車外情報検出部7420は、それぞれ独立したセンサないし装置として備えられてもよいし、複数のセンサないし装置が統合された装置として備えられてもよい。
ここで、図18は、撮像部7410及び車外情報検出部7420の設置位置の例を示す。撮像部7910,7912,7914,7916,7918は、例えば、車両7900のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部のうちの少なくとも一つの位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部7910及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として車両7900の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部7912,7914は、主として車両7900の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部7916は、主として車両7900の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図18には、それぞれの撮像部7910,7912,7914,7916の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲aは、フロントノーズに設けられた撮像部7910の撮像範囲を示し、撮像範囲b,cは、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部7912,7914の撮像範囲を示し、撮像範囲dは、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部7916の撮像範囲を示す。例えば、撮像部7910,7912,7914,7916で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両7900を上方から見た俯瞰画像が得られる。
車両7900のフロント、リア、サイド、コーナ及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7922,7924,7926,7928,7930は、例えば超音波センサ又はレーダ装置であってよい。車両7900のフロントノーズ、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7926,7930は、例えばLIDAR装置であってよい。これらの車外情報検出部7920~7930は、主として先行車両、歩行者又は障害物等の検出に用いられる。
図17に戻って説明を続ける。車外情報検出ユニット7400は、撮像部7410に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像データを受信する。また、車外情報検出ユニット7400は、接続されている車外情報検出部7420から検出情報を受信する。車外情報検出部7420が超音波センサ、レーダ装置又はLIDAR装置である場合には、車外情報検出ユニット7400は、超音波又は電磁波等を発信させるとともに、受信された反射波の情報を受信する。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、降雨、霧又は路面状況等を認識する環境認識処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、車外の物体までの距離を算出してもよい。
また、車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等を認識する画像認識処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに対して歪補正又は位置合わせ等の処理を行うとともに、異なる撮像部7410により撮像された画像データを合成して、俯瞰画像又はパノラマ画像を生成してもよい。車外情報検出ユニット7400は、異なる撮像部7410により撮像された画像データを用いて、視点変換処理を行ってもよい。
車内情報検出ユニット7500は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット7500には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部7510が接続される。運転者状態検出部7510は、運転者を撮像するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体センサ又は車室内の音声を集音するマイク等を含んでもよい。生体センサは、例えば、座面又はステアリングホイール等に設けられ、座席に座った搭乗者又はステアリングホイールを握る運転者の生体情報を検出する。車内情報検出ユニット7500は、運転者状態検出部7510から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。車内情報検出ユニット7500は、集音された音声信号に対してノイズキャンセリング処理等の処理を行ってもよい。
統合制御ユニット7600は、各種プログラムにしたがって車両制御システム7000内の動作全般を制御する。統合制御ユニット7600には、入力部7800が接続されている。入力部7800は、例えば、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ又はレバー等、搭乗者によって入力操作され得る装置によって実現される。統合制御ユニット7600には、マイクロフォンにより入力される音声を音声認識することにより得たデータが入力されてもよい。入力部7800は、例えば、赤外線又はその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、車両制御システム7000の操作に対応した携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等の外部接続機器であってもよい。入力部7800は、例えばカメラであってもよく、その場合搭乗者はジェスチャにより情報を入力することができる。あるいは、搭乗者が装着したウェアラブル装置の動きを検出することで得られたデータが入力されてもよい。さらに、入力部7800は、例えば、上記の入力部7800を用いて搭乗者等により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、統合制御ユニット7600に出力する入力制御回路などを含んでもよい。搭乗者等は、この入力部7800を操作することにより、車両制御システム7000に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
記憶部7690は、マイクロコンピュータにより実行される各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及び各種パラメータ、演算結果又はセンサ値等を記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。また、記憶部7690は、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等によって実現してもよい。
汎用通信I/F7620は、外部環境7750に存在する様々な機器との間の通信を仲介する汎用的な通信I/Fである。汎用通信I/F7620は、GSM(登録商標)(Global System of Mobile communications)、WiMAX(登録商標)、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)若しくはLTE-A(LTE-Advanced)などのセルラー通信プロトコル、又は無線LAN(Wi-Fi(登録商標)ともいう)、Bluetooth(登録商標)などのその他の無線通信プロトコルを実装してよい。汎用通信I/F7620は、例えば、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク又は事業者固有のネットワーク)上に存在する機器(例えば、アプリケーションサーバ又は制御サーバ)へ接続してもよい。また、汎用通信I/F7620は、例えばP2P(Peer To Peer)技術を用いて、車両の近傍に存在する端末(例えば、運転者、歩行者若しくは店舗の端末、又はMTC(Machine Type Communication)端末)と接続してもよい。
専用通信I/F7630は、車両における使用を目的として策定された通信プロトコルをサポートする通信I/Fである。専用通信I/F7630は、例えば、下位レイヤのIEEE802.11pと上位レイヤのIEEE1609との組合せであるWAVE(Wireless Access in Vehicle Environment)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)、又はセルラー通信プロトコルといった標準プロトコルを実装してよい。専用通信I/F7630は、典型的には、車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、車両と家との間(Vehicle to Home)の通信及び歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信のうちの1つ以上を含む概念であるV2X通信を遂行する。
測位部7640は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して測位を実行し、車両の緯度、経度及び高度を含む位置情報を生成する。なお、測位部7640は、無線アクセスポイントとの信号の交換により現在位置を特定してもよく、又は測位機能を有する携帯電話、PHS若しくはスマートフォンといった端末から位置情報を取得してもよい。
ビーコン受信部7650は、例えば、道路上に設置された無線局等から発信される電波あるいは電磁波を受信し、現在位置、渋滞、通行止め又は所要時間等の情報を取得する。なお、ビーコン受信部7650の機能は、上述した専用通信I/F7630に含まれてもよい。
車内機器I/F7660は、マイクロコンピュータ7610と車内に存在する様々な車内機器7760との間の接続を仲介する通信インタフェースである。車内機器I/F7660は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)又はWUSB(Wireless USB)といった無線通信プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。また、車内機器I/F7660は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface、又はMHL(Mobile High-definition Link)等の有線接続を確立してもよい。車内機器7760は、例えば、搭乗者が有するモバイル機器若しくはウェアラブル機器、又は車両に搬入され若しくは取り付けられる情報機器のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、車内機器7760は、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーション装置を含んでいてもよい。車内機器I/F7660は、これらの車内機器7760との間で、制御信号又はデータ信号を交換する。
車載ネットワークI/F7680は、マイクロコンピュータ7610と通信ネットワーク7010との間の通信を仲介するインタフェースである。車載ネットワークI/F7680は、通信ネットワーク7010によりサポートされる所定のプロトコルに則して、信号等を送受信する。
統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、各種プログラムにしたがって、車両制御システム7000を制御する。例えば、マイクロコンピュータ7610は、取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット7100に対して制御指令を出力してもよい。例えば、マイクロコンピュータ7610は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行ってもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行ってもよい。
マイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、車両と周辺の構造物や人物等の物体との間の3次元距離情報を生成し、車両の現在位置の周辺情報を含むローカル地図情報を作成してもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される情報に基づき、車両の衝突、歩行者等の近接又は通行止めの道路への進入等の危険を予測し、警告用信号を生成してもよい。警告用信号は、例えば、警告音を発生させたり、警告ランプを点灯させたりするための信号であってよい。
音声画像出力部7670は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図17の例では、出力装置として、オーディオスピーカ7710、表示部7720及びインストルメントパネル7730が例示されている。表示部7720は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。表示部7720は、AR(Augmented Reality)表示機能を有していてもよい。出力装置は、これらの装置以外の、ヘッドホン、搭乗者が装着する眼鏡型ディスプレイ等のウェアラブルデバイス、プロジェクタ又はランプ等の他の装置であってもよい。出力装置が表示装置の場合、表示装置は、マイクロコンピュータ7610が行った各種処理により得られた結果又は他の制御ユニットから受信された情報を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。また、出力装置が音声出力装置の場合、音声出力装置は、再生された音声データ又は音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。
なお、図17に示した例において、通信ネットワーク7010を介して接続された少なくとも二つの制御ユニットが一つの制御ユニットとして一体化されてもよい。あるいは、個々の制御ユニットが、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。さらに、車両制御システム7000が、図示されていない別の制御ユニットを備えてもよい。また、上記の説明において、いずれかの制御ユニットが担う機能の一部又は全部を、他の制御ユニットに持たせてもよい。つまり、通信ネットワーク7010を介して情報の送受信がされるようになっていれば、所定の演算処理が、いずれかの制御ユニットで行われるようになってもよい。同様に、いずれかの制御ユニットに接続されているセンサ又は装置が、他の制御ユニットに接続されるとともに、複数の制御ユニットが、通信ネットワーク7010を介して相互に検出情報を送受信してもよい。
なお、図5を用いて説明した本実施形態に係るレンズ鏡筒100の制御部150(またはカメラボディ200の制御部250)などの各機能を実現するためのコンピュータプログラムを、いずれかの制御ユニット等に実装することができる。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することもできる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
以上説明した車両制御システム7000において、図5を用いて説明した本実施形態に係るレンズ鏡筒100の制御部150(またはカメラボディ200の制御部250)は、図17に示した応用例の統合制御ユニット7600に適用することができる。例えば、車両制御システム7000がトラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置を有している場合(レンズユニットの駆動に用いられる変速装置でもよいし、その他の用途に用いられる変速装置でもよい)、統合制御ユニット7600は、変速装置の温度情報に基づいて、変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する。これによって、統合制御ユニット7600は、モータの駆動によって発生した熱を用いて、変速装置をより適切な温度に維持することができるため、低温環境においても車両制御システム7000を適切に機能させることができる。
また、図5を用いて説明した本実施形態に係るレンズ鏡筒100の制御部150(またはカメラボディ200の制御部250)の少なくとも一部の機能は、図17に示した統合制御ユニット7600のためのモジュール(例えば、一つのダイで構成される集積回路モジュール)において実現されてもよい。あるいは、図5を用いて説明した本実施形態に係るレンズ鏡筒100の制御部150(またはカメラボディ200の制御部250)が、図17に示した車両制御システム7000の複数の制御ユニットによって実現されてもよい。
<7.むすび>
以上で説明してきたように、本実施形態に係る制御装置(レンズ鏡筒100の制御部150等によって実現され得る装置)は、トラクションドライブを備える変速装置120の温度情報に基づいて、当該変速装置120に提供される動力を発生させる超音波モータ110の駆動を制御する。特に低温環境においては、本実施形態に係る制御装置は、温度情報に基づいて変速装置120の温度が所定値以下であると判定した場合、超音波モータ110の駆動を制御し超音波モータ110を発熱させることで変速装置120を温める。これによって、本実施形態に係る制御装置は、当該変速装置120をより適切な温度に維持することができる。また、変速装置120を温めるための新規機構(例えば、ヒータなど)を設けなくてもよくなるため、装置の小型化および製造コストの削減が実現される。さらに、トラクションドライブによって変速が行われることによって、駆動時に発生する騒音が低減される。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば上記では、本開示がカメラ等の撮像装置300(または、レンズ鏡筒100やカメラボディ200)に適用される場合を一例として説明したところ、本開示の適用対象は必ずしもこれに限定されない。例えば、本開示は、ロボット、車両、または航空機等の、特に温度変化が激しい(または温度が低い)環境で使用される装置に適用可能である。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する制御部を備える、
制御装置。
(2)
前記制御部は、前記温度情報に基づいて前記変速装置の温度が所定値以下であると判定した場合、前記駆動を制御し前記モータを発熱させることで前記変速装置を温める、
前記(1)に記載の制御装置。
(3)
前記モータは、超音波モータであり、
前記制御部は、前記超音波モータに印加される電圧パターンを制御することで前記駆動を制御する、
前記(2)に記載の制御装置。
(4)
前記制御部は、前記電圧パターンとして、前記超音波モータに印加される駆動信号の位相差、駆動周波数、または駆動電圧のうちの少なくともいずれか1つを制御する、
前記(3)に記載の制御装置。
(5)
前記制御部は、前記駆動を制御し前記モータを発熱させることで前記変速装置を温める場合と、そうでない場合とで、前記電圧パターンを変える、
前記(4)に記載の制御装置。
(6)
前記制御部は、前記電圧パターンを制御することで、前記超音波モータを回転させることなく発熱させる、
前記(5)に記載の制御装置。
(7)
前記制御部は、前記位相差を略0[deg]または略180[deg]に設定する、
前記(6)に記載の制御装置。
(8)
前記超音波モータの回転が検出された場合、前記制御部は、前記電圧パターンのうちの少なくとも前記位相差を制御することで前記回転を停止させる、
前記(7)に記載の制御装置。
(9)
前記制御部は、前記電圧パターンを制御することで、前記超音波モータを回転させつつ発熱させる、
前記(5)に記載の制御装置。
(10)
前記制御部は、前記位相差を0[deg]から90[deg]の間の値、0[deg]から-90[deg]の間の値、90[deg]から180[deg]の間の値、または-90[deg]から-180[deg]の間の値に設定する、
前記(9)に記載の制御装置。
(11)
前記制御部は、前記駆動周波数または前記駆動電圧のうちの少なくともいずれか1つを制御することで、前記位相差の制御による前記超音波モータの回転速度の低下を補償する、
前記(10)に記載の制御装置。
(12)
前記温度情報と前記電圧パターンとが対応付けられた参照テーブルをさらに備え、
前記制御部は、前記温度情報および前記参照テーブルに基づいて前記駆動を制御する、
前記(3)から(11)のいずれか1項に記載の制御装置。
(13)
前記モータおよび前記変速装置の全部または一部はケースによって覆われる、
前記(1)から(12)のいずれか1項に記載の制御装置。
(14)
前記モータによって発せられた熱が前記変速装置まで伝達されるときの経路上に配置される部材には、前記経路の外周に配置される部材よりも熱伝導率の高いものが用いられる、
前記(1)から(13)のいずれか1項に記載の制御装置。
(15)
トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する制御部と、
前記動力伝達機構を介して伝達される動力を用いて、少なくとも1つのレンズが駆動されるレンズ群と、を備える、
レンズ鏡筒。
(16)
トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する制御部と、
前記動力伝達機構を介して伝達される動力を用いて、少なくとも1つのレンズが駆動されるレンズ群と、
前記レンズ群により結像された被写体像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備える、
撮像装置。
(17)
トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御することを有する、
コンピュータにより実行される制御方法。
100 レンズ鏡筒
110 超音波モータ
120 変速装置
130 エンコーダ
140 温度センサ
150 制御部
160 記憶部
170 レンズ駆動部
180 レンズ群
190 通信部
200 カメラボディ
210 シャッタ
220 フィルタ
230 撮像素子
240 信号処理部
250 制御部
260 記憶部
270 通信部
300 撮像装置

Claims (14)

  1. トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する制御部を備え
    前記モータは、超音波モータであり、
    前記制御部は、
    前記温度情報に基づいて前記変速装置の温度が所定値以下であると判定した場合、前記駆動を制御し前記超音波モータを発熱させることで前記変速装置を温め、
    前記超音波モータに印加される電圧パターンを制御することで前記駆動を制御する、
    制御装置。
  2. 前記制御部は、前記電圧パターンとして、前記超音波モータに印加される駆動信号の位相差、駆動周波数、または駆動電圧のうちの少なくともいずれか1つを制御する、
    請求項に記載の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記駆動を制御し前記超音波モータを発熱させることで前記変速装置を温める場合と、そうでない場合とで、前記電圧パターンを変える、
    請求項に記載の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記電圧パターンを制御することで、前記超音波モータを回転させることなく発熱させる、
    請求項に記載の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記位相差を略0[deg]または略180[deg]に設定する、
    請求項に記載の制御装置。
  6. 前記超音波モータの回転が検出された場合、前記制御部は、前記電圧パターンのうちの少なくとも前記位相差を制御することで前記回転を停止させる、
    請求項に記載の制御装置。
  7. 前記制御部は、前記電圧パターンを制御することで、前記超音波モータを回転させつつ発熱させる、
    請求項に記載の制御装置。
  8. 前記制御部は、前記位相差を0[deg]から90[deg]の間の値、0[deg]から-90[deg]の間の値、90[deg]から180[deg]の間の値、または-90[deg]から-180[deg]の間の値に設定する、
    請求項に記載の制御装置。
  9. 前記制御部は、前記駆動周波数または前記駆動電圧のうちの少なくともいずれか1つを制御することで、前記位相差の制御による前記超音波モータの回転速度の低下を補償する、
    請求項に記載の制御装置。
  10. 前記温度情報と前記電圧パターンとが対応付けられた参照テーブルをさらに備え、
    前記制御部は、前記温度情報および前記参照テーブルに基づいて前記駆動を制御する、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の制御装置。
  11. 前記超音波モータおよび前記変速装置の全部または一部はケースによって覆われる、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の制御装置。
  12. 前記超音波モータによって発せられた熱が前記変速装置まで伝達されるときの経路上に配置される部材には、前記経路の外周に配置される部材よりも熱伝導率の高いものが用いられる、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の制御装置。
  13. トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する制御部と、
    前記動力伝達機構を介して伝達される動力を用いて、少なくとも1つのレンズが駆動されるレンズ群と、を備え
    前記モータは、超音波モータであり、
    前記制御部は、
    前記温度情報に基づいて前記変速装置の温度が所定値以下であると判定した場合、前記駆動を制御し前記超音波モータを発熱させることで前記変速装置を温め、
    前記超音波モータに印加される電圧パターンを制御することで前記駆動を制御する、
    レンズ鏡筒。
  14. トラクション力を用いる動力伝達機構を備える変速装置の温度情報に基づいて、前記変速装置に提供される動力を発生させるモータの駆動を制御する制御部と、
    前記動力伝達機構を介して伝達される動力を用いて、少なくとも1つのレンズが駆動されるレンズ群と、
    前記レンズ群により結像された被写体像を電気的な信号に変換する撮像素子と、を備え
    前記モータは、超音波モータであり、
    前記制御部は、
    前記温度情報に基づいて前記変速装置の温度が所定値以下であると判定した場合、前記駆動を制御し前記超音波モータを発熱させることで前記変速装置を温め、
    前記超音波モータに印加される電圧パターンを制御することで前記駆動を制御する、
    撮像装置。
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