次に、第1実施形態について説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、カラープリンタであり、筐体10と、シート供給部20と、画像形成部30と、制御部2とを備えている。なお、本実施形態においては、図1の左側を前、右側を後、上下をそのまま上下とし、図1の紙面手前側を右、紙面奥側を左とする。
シート供給部20は、シートSを収容するシートトレイ21と、供給機構22とを備えている。シートトレイ21は、画像形成部30の下方に配置され、筐体10から前側に引き出して取り外し可能である。供給機構22は、給紙ローラ23と、分離ローラ24と、分離パッド25と、搬送ローラ26と、レジストレーションローラ27とを備えている。シートSは、画像形成装置1で画像を形成することができる媒体であって、普通紙、封筒、葉書、薄紙、厚紙、光沢紙、樹脂シート、シール等を含む。
シートトレイ21にセットされたシートSは、給紙ローラ23により送り出された後、分離ローラ24と分離パッド25との間で1枚ずつに分離され、搬送ローラ26によりレジストレーションローラ27に向けて搬送される。その後、シートSは、回転が停止した状態のレジストレーションローラ27により前端の位置が規制された後、レジストレーションローラ27が回転することで画像形成部30に供給される。
画像形成装置1は、シートSの通過を検知可能な、給紙センサ28Aと、レジ前センサ28Bと、レジ後センサ28Cとを備えている。給紙センサ28Aは、シートSの搬送方向において、給紙ローラ23や分離ローラ24の下流側に配置されている。レジ前センサ28Bは、シートSの搬送方向において、給紙センサ28Aや搬送ローラ26の下流側であってレジストレーションローラ27の上流側に配置されている。レジ後センサ28Cは、シートSの搬送方向において、レジストレーションローラ27の下流側であって感光ドラム50の上流側に配置されている。
画像形成部30は、露光装置40と、複数の感光ドラム50と、複数の現像カートリッジ60と、搬送装置70と、定着器80とを備えている。
露光装置40は、図示しないレーザダイオード、偏向器、レンズおよびミラーを備えている。露光装置40は、複数の感光ドラム50を露光する一点鎖線で示した複数の光ビームを発して、各感光ドラム50の表面を露光するように構成されている。
感光ドラム50は、イエローに対応するY感光ドラム50Yと、マゼンタに対応するM感光ドラム50Mと、シアンに対応するC感光ドラム50Cと、ブラックに対応するK感光ドラム50Kとを含む。感光ドラム50Y,50M,50C,50Kは、シートSの搬送方向の上流側から下流側に向かってこの順に並んで配置されている。本実施形態においては、C感光ドラム50Cが「第1感光ドラム」に相当し、K感光ドラム50Kが「第2感光ドラム」に相当する。なお、本明細書および図面においては、各色に対応して設けられた部材について、色を区別して示す場合には、符号にY,M,C,Kを付し、色を区別しないで説明する場合には、符号にY,M,C,Kを付さない。
現像カートリッジ60は、各感光ドラム50に対応して設けられている。現像カートリッジ60は、Y感光ドラム50Yにトナーを供給するY現像ローラ61Yを有するY現像カートリッジ60Yと、M感光ドラム50Mにトナーを供給するM現像ローラ61Mを有するM現像カートリッジ60Mと、C感光ドラム50Cにトナーを供給するC現像ローラ61Cを有するC現像カートリッジ60Cと、K感光ドラム50Kにトナーを供給するK現像ローラ61Kを有するK現像カートリッジ60Kとを含む。
現像ローラ61Y,61M,61C,61Kは、シートSの搬送方向の上流側から下流側に向かってこの順に配置されている。本実施形態において、現像ローラ61は、C現像ローラ61Cが「第1現像ローラ」に相当し、K現像ローラ61Kが「第2現像ローラ」に相当する。
各現像カートリッジ60は、図1に実線で示した、現像ローラ61が複数の感光ドラム50のうちの対応する感光ドラム50に接触する接触位置にある位置と、図1に仮想線で示した、現像ローラ61が対応する感光ドラム50から離間する離間位置にある位置との間で移動可能である。
複数の感光ドラム50は、支持部材90に回転可能に支持されている。支持部材90には、各感光ドラム50に対応して配置された帯電器52が設けられている。支持部材90は、筐体10のフロントカバー11を開くことで形成される開口から、筐体10に対して着脱可能である。また、支持部材90は、複数の現像カートリッジ60を着脱可能に支持する。
搬送装置70は、シートトレイ21と複数の感光ドラム50との間に設けられている。搬送装置70は、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、無端状のベルトからなる搬送ベルト73と、4つの転写ローラ74とを備えている。搬送ベルト73は、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に張設され、外側の面が各感光ドラム50に対向して配置されている。各転写ローラ74は、各感光ドラム50との間で搬送ベルト73を挟持するように搬送ベルト73の内側に配置されている。
定着器80は、複数の感光ドラム50および搬送装置70の後方に設けられている。定着器80は、加熱ローラ81と、加熱ローラ81に対向して配置された加圧ローラ82とを備えている。シートSの搬送方向における定着器80の下流側には、シートSの通過を検知可能な排紙センサ28Dと、搬送ローラ15と、排出ローラ16が設けられている。
画像形成部30では、感光ドラム50の表面が、帯電器52により一様に帯電された後、露光装置40から照射される光ビームにより露光される。これにより、感光ドラム50上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、現像カートリッジ60内に収容されたトナーは現像ローラ61の表面に担持され、接触位置に位置する現像ローラ61から感光ドラム50上に形成された静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム50上にトナー像が形成される。次に、搬送ベルト73上に供給されたシートSが搬送ベルト73上を搬送されて感光ドラム50と転写ローラ74との間を通過することで、感光ドラム50上のトナー像がシートSに転写される。そして、シートSが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過することで、トナー像がシートSに熱定着される。その後、シートSは、搬送ローラ15および排出ローラ16により排紙トレイ13上に排出される。
図2に示すように、画像形成装置1は、現像モータ3Dと、プロセスモータ3Pと、定着モータ3Fと、現像ローラ61を対応する感光ドラム50に対して接触・離間させるための離間機構5と、現像ローラ61を駆動させるための現像ローラ駆動機構200と、感光ドラム50等を駆動させるためのプロセス駆動機構300と、定着器80を駆動させるための定着器駆動機構400とをさらに備えている。
現像モータ3Dは、現像ローラ61と、離間機構5を構成するカム150に駆動力を伝達するモータである。本実施形態においては、現像モータ3Dが「モータ」に相当する。
離間機構5は、伝達機構100と、切替機構としてのYMCクラッチ140AおよびKクラッチ140Kと、カム150とを備えている。
カム150は、現像モータ3Dから駆動力が伝達されることで駆動し、対応する現像ローラ61を接触位置と離間位置との間で移動させる部材である。カム150は、Y現像ローラ61Yを接触位置と離間位置との間で移動させるYカム150Yと、M現像ローラ61Mを接触位置と離間位置との間で移動させるMカム150Mと、C現像ローラ61Cを接触位置と離間位置との間で移動させるCカム150Cと、K現像ローラ61Kを接触位置と離間位置との間で移動させるKカム150Kとを含む。本実施形態においては、Cカム150Cが「第1カム」に相当し、Kカム150Kが「第2カム」に相当する。
ここで、カム150を含む、現像ローラ61を、対応する感光ドラム50に接触させ、また、当該感光ドラム50から離間させるための構成の一例について説明する。
支持部材90(図1参照)は、各現像カートリッジ60を、複数の感光ドラム50が並ぶ方向、すなわち、搬送ベルト73上におけるシートSの搬送方向に移動可能に支持する。そして、支持部材90は、現像カートリッジ60を、シートSの搬送方向における上流側から下流側に向けて付勢するバネ97を有している。バネ97は、各現像カートリッジ60に対応して設けられている。
また、各現像カートリッジ60は、側面に、現像ローラ61の回転軸線方向に突出する被押圧部66を有している。現像カートリッジ60は、カム150により被押圧部66がシートSの搬送方向における下流側から上流側に向けて押圧されることで、バネ97の付勢力に抗して、現像ローラ61が対応する感光ドラム50から離間する離間位置となる位置に移動する。また、現像カートリッジ60は、カム150による押圧が解除されることで、バネ97の付勢力により現像ローラ61が対応する感光ドラム50に接触する接触位置となる位置に移動する(図1参照)。
カム150は、現像ローラ61の回転軸線と平行な軸周りに回転可能である。Yカム150Y、Mカム150MおよびCカム150Cは、外周面に1つのカム山152Y,152M,152Cを有し、Kカム150Kは、外周面に略対称な2つのカム山152Kを有している。カム山152Y,152M,152C,152Kは、現像カートリッジ60の被押圧部66を押圧可能である。現像ローラ61は、カム山152Y,152M,152C,152Kが被押圧部66を押圧した状態で離間位置に位置する。一方、現像ローラ61は、カム山152Y,152M,152C,152Kによる被押圧部66の押圧が解除された状態で接触位置に位置する。現像ローラ61は、カム150の回転により離間位置と接触位置との間を移動する。
なお、本実施形態では、Mカム150MおよびCカム150Cについては、同じ部品が用いられ、Yカム150Yについては、カム山152Yの回転方向の長さが、カム150M,150Cのカム山152M,152Cよりも長い部品が用いられている。一方、Kカム150Kについては、各カム山152Kの回転方向の長さが、カム山152Y,152M,152Cよりも短い部品が用いられている。
伝達機構100は、1以上のギヤやベルト等から構成され、現像モータ3Dからカム150に駆動力を伝達可能な機構である。伝達機構100は、現像モータ3Dからカム150Y,150M,150Cに駆動力を伝達可能な第1伝達機構100Aと、現像モータ3DからKカム150Kに駆動力を伝達可能な第2伝達機構100Kとを有している。Yカム150Y、Mカム150MおよびCカム150Cは、ギヤ等を介して機械的に接続されており、現像モータ3Dから駆動力が伝達されることで同時に回転駆動する。
YMCクラッチ140Aは、電磁クラッチであり、伝達機構100のうちの第1伝達機構100Aに設けられている。YMCクラッチ140Aは、現像モータ3Dからの駆動力をカム150Y,150M,150Cに伝達する伝達状態と、現像モータ3Dからの駆動力をカム150Y,150M,150Cに伝達しない切断状態とを切り替える。Kクラッチ140Kは、電磁クラッチであり、伝達機構100のうちの第2伝達機構100Kに設けられている。Kクラッチ140Kは、現像モータ3Dからの駆動力をKカム150Kに伝達する伝達状態と、現像モータ3Dからの駆動力をKカム150Kに伝達しない切断状態とを切り替える。本実施形態においては、YMCクラッチ140Aが「第1切替機構」に相当し、Kクラッチ140Kが「第2切替機構」に相当する。なお、以下では、クラッチ140A,140Kを伝達状態とする場合をONと呼び、切断状態とする場合をOFFと呼ぶことがある。
現像ローラ駆動機構200は、1以上のギヤやベルト等から構成され、現像モータ3Dから現像ローラ61に駆動力を伝達可能な機構である。現像ローラ駆動機構200は、現像ローラ61が離間位置から接触位置に移動する途中であって対応する感光ドラム50に接触する前に現像モータ3Dからの駆動力を伝達して現像ローラ61を回転させ、また、現像ローラ61が接触位置から離間位置に移動する途中であって対応する感光ドラム50から離間した後に現像モータ3Dからの駆動力の伝達を遮断して現像ローラ61を停止させるように構成されている。これにより、現像ローラ61は、接触位置に位置する場合に回転し、離間位置に位置する場合に回転しない。
プロセスモータ3Pは、供給機構22や感光ドラム50、搬送装置70の駆動ローラ71等に駆動力を伝達するモータである。
プロセス駆動機構300は、1以上のギヤやベルト等から構成され、プロセスモータ3Pから感光ドラム50等に駆動力を伝達可能な機構である。
定着モータ3Fは、定着器80の加熱ローラ81に駆動力を伝達するモータである。
定着器駆動機構400は、1以上のギヤやベルト等から構成され、定着モータ3Fから加熱ローラ81に駆動力を伝達可能な機構である。
図3および図4に示すように、画像形成装置1は、カム150の位相を検出可能な位相センサ4C,4Kを備えている。本実施形態においては、位相センサ4Cが「第1位相センサ」に相当し、位相センサ4Kが「第2位相センサ」に相当する。
図3(a),(b)に示すように、位相センサ4Cは、Cカム150Cの位相を検出可能なセンサであり、Cカム150CがC現像ローラ61Cが離間位置にある所定の第1位相範囲に位置する第1状態と、Cカム150Cが第1位相範囲に位置しない第2状態に切り替わる。具体的には、位相センサ4Cは、Cカム150Cが第1位相範囲に位置する場合に信号を出力し、Cカム150Cが第1位相範囲に位置しない場合に信号を出力しない。
詳しくは、位相センサ4Cは、検出光を発する発光部4Pと、発光部4Pと対向して配置されて発光部4Pからの検出光を受光可能な受光部4Rとを有し、Cカム150Cは、Cカム150Cの回転軸線方向に突出する第1被検知部154Aを有している。第1被検知部154Aは、C現像ローラ61Cが接触位置から離間位置に移動したタイミングで位相センサ4Cに検出される位置に配置されている。
位相センサ4Cは、発光部4Pと受光部4Rの間に第1被検知部154Aが入って発光部4Pの検出光を遮り、受光部4Rが検出光を受光しないときに信号を出力し、発光部4Pと受光部4Rの間から第1被検知部154Aが外れて受光部4Rが発光部4Pの検出光を受光したときに信号を出力しない。位相センサ4Cは、直接的にはCカム150Cの位相を検出するものであるが、間接的に、Cカム150Cと同時に回転駆動するカム150Y,150Mの位相を検出することができる。なお、以下では、信号を出力する第1状態をONと呼び、信号を出力しない第2状態をOFFと呼ぶことがある。信号を出力する場合と出力しない場合は、どちらの電圧が高くても構わない。
図4(a),(b)に示すように、位相センサ4Kは、Kカム150Kの位相を検出可能なセンサであり、Kカム150KがK現像ローラ61Kが離間位置にある所定の第1位相範囲に位置する第1状態と、Kカム150Kが第1位相範囲に位置しない第2状態に切り替わる。具体的には、位相センサ4Kは、Kカム150Kが第1位相範囲に位置する場合に信号を出力し、Kカム150Kが第1所定の位相範囲に位置しない場合に信号を出力しない。
位相センサ4Kは、位相センサ4Cと同様に発光部4Pと受光部4Rを有し、Kカム150Kは、Kカム150Kの回転軸線方向に突出する2つの第2被検知部154Kを有している。2つの第2被検知部154Kは、K現像ローラ61Kが接触位置から離間位置に移動したタイミングで位相センサ4Kに検出される2つの位置に1つずつ配置されている。位相センサ4Kは、発光部4Pと受光部4Rの間に第2被検知部154Kが入って発光部4Pの検出光を遮り、受光部4Rが検出光を受光しないときにONとなり、発光部4Pと受光部4Rの間から第2被検知部154Kが外れて受光部4Rが発光部4Pの検出光を受光したときにOFFとなる。
制御部2は、画像形成装置1の動作を制御する装置である。制御部2は、CPU、ROM、RAM、入出力部等を有し、予め記憶されたプログラムを実行することで各処理を実行する。制御部2は、位相センサ4C,4K、レジ前センサ28B、レジ後センサ28C等からの信号に基づいて、YMCクラッチ140AやKクラッチ140Kを制御することで、現像ローラ61の感光ドラム50に対する接触と離間を制御する。
制御部2は、後述するイニシャライズ動作とウォーミングアップ動作を実行した後、画像形成装置1を印刷ジョブの受信を待つ待機状態とする。待機状態のとき、画像形成装置1は、すべての現像ローラ61が離間位置に位置する。制御部2は、印刷ジョブを受信した場合、印刷動作を実行する。制御部2は、印刷ジョブに含まれる画像データがカラー画像である場合、複数の現像ローラ61Y,61M,61C,61Kを使ってシートSに画像を形成するカラー印刷を実行し、画像データがモノクロ画像である場合、K現像ローラ61Kだけを使ってシートSに画像を形成するモノクロ印刷を実行する。
制御部2は、カラー印刷を実行する場合において、現像ローラ61Y,61M,61C,61Kを離間位置から接触位置に移動させる場合、現像モータ3Dを駆動させるための駆動指令と、クラッチ140A,140Kを伝達状態とするための伝達指令を出力する。そして、制御部2は、位相センサ4C,4KがONからOFFに切り替わった場合、クラッチ140A,140Kを切断状態とするための切断指令を出力するように構成されている。
制御部2は、現像ローラ61Y,61M,61C,61Kを接触位置から離間位置に移動させる場合、駆動指令と伝達指令を出力し、位相センサ4C,4KがOFFからONに切り替わった場合、切断指令を出力するように構成されている。
また、制御部2は、モノクロ印刷を実行する場合において、K現像ローラ61Kを離間位置から接触位置に移動させる場合、駆動指令と、Kクラッチ140Kを伝達状態とするための伝達指令を出力する。そして、制御部2は、位相センサ4KがONからOFFに切り替わった場合、Kクラッチ140Kを切断状態とするための切断指令を出力するように構成されている。
制御部2は、K現像ローラ61Kを接触位置から離間位置に移動させる場合、駆動指令と伝達指令を出力し、位相センサ4KがOFFからONに切り替わった場合、切断指令を出力するように構成されている。
制御部2は、YMCクラッチ140AおよびKクラッチ140Kを個別に制御することができる。すなわち、制御部2は、YMCクラッチ140AのON・OFFと、Kクラッチ140KのON・OFFとを個別に切り替えることができる。
ここで、印刷動作の詳細を、カラー印刷の場合を例に、図5のタイミングチャートを参照して説明する。なお、図5等のタイミングチャートにおいては、Y現像ローラ61Y(Y)の動作のタイミングチャートに重ねて、線種を変えて、M現像ローラ61M(M)およびのC現像ローラ61C(C)の動作を示している。
図5に示すように、制御部2は、カラー印刷を実行する場合において、現像ローラ61Y,61M,61C,61Kを離間位置から接触位置に移動させる場合、駆動指令を出力して現像モータ3Dを駆動させるとともに(t30)、伝達指令を出力してクラッチ140A,140KをONとし、カム150Y,150M,150C,150Kを回転させる(t31)。そして、制御部2は、位相センサ4C,4KがONからOFFに切り替わったときに、切断指令を出力してクラッチ140A,140KをOFFとし、カム150Y,150M,150C,150Kを停止させる(t32)。
その後、制御部2は、シートトレイ21内のシートSが給紙ローラ23によりピックアップされ(t33)、当該シートSの先端がレジ前センサ28Bを通過したとき(t34)から第1時間T11が経過したタイミングで伝達指令を出力してYMCクラッチ140AをONとし、カム150Y,150M,150Cを回転させ(t35)、現像ローラ61Y,61M,61Cを接触位置に向けて移動させる。第1時間T11は、Y現像ローラ61YによるY感光ドラム50Yの現像が、搬送されてきたシートSへのトナー像の転写に間に合うような時間に設定されている。現像ローラ61Y,61M,61Cは、まず、Y現像ローラ61YおよびM現像ローラ61Mが略同時に接触位置に位置し、その後、C現像ローラ61Cが接触位置に位置する。
また、制御部2は、シートSの先端がレジ後センサ28Cを通過したとき(t36)から第1時間T21が経過したタイミングで伝達指令を出力してKクラッチ140KをONとし、Kカム150Kを回転させ(t37)、K現像ローラ61Kを接触位置に移動させる。第1時間T21は、K現像ローラ61KによるK感光ドラム50Kの現像が、搬送されてきたシートSへのトナー像の転写に間に合うような時間に設定されている。カラー印刷において、K現像ローラ61Kは、C現像ローラ61Cが接触位置に位置した後に、接触位置に位置する。
その後、制御部2は、YMCクラッチ140AをONとしてから第2時間T12が経過したタイミングで切断指令を出力してYMCクラッチ140AをOFFとし、カム150Y,150M,150Cを停止させる(t38)。第2時間T12は、現像ローラ61Y,61M,61Cのすべてが接触位置に位置するような時間に設定されている。
また、制御部2は、Kクラッチ140KをONとしてから第2時間T22が経過したタイミングで切断指令を出力してKクラッチ140KをOFFとし、Kカム150Kを停止させる(t39)。第2時間T22は、K現像ローラ61Kが接触位置に位置するような時間に設定されている。
制御部2は、現像ローラ61Y,61M,61C,61Kを接触位置から離間位置に移動させる場合、シートSの後端がレジ後センサ28Cを通過したとき(t40)から第3時間T13が経過したタイミングで伝達指令を出力してYMCクラッチ140AをONとし、カム150Y,150M,150Cを回転させ(t41)、現像ローラ61Y,61M,61Cを離間位置に向けて移動させる。第3時間T13は、Y現像ローラ61YによりY感光ドラム50Yの現像が完了した後にY現像ローラ61Yが離間位置に移動することができるような時間に設定されている。現像ローラ61Y,61M,61Cは、Y現像ローラ61Y、M現像ローラ61M、C現像ローラ61Cの順に離間置に位置する。
また、制御部2は、シートSの後端がレジ後センサ28Cを通過したとき(t40)から第3時間T23が経過したタイミングで伝達指令を出力してKクラッチ140KをONとし、Kカム150Kを回転させ(t42)、K現像ローラ61Kを離間位置に向けて移動させる。第3時間T23は、K現像ローラ61KによりK感光ドラム50Kに現像が完了した後にK現像ローラ61Kが離間位置に移動することができるような時間に設定されている。カラー印刷において、K現像ローラ61Kは、C現像ローラ61Cが離間位置に位置した後に、離間位置に位置する。
その後、制御部2は、位相センサ4CがOFFからONに切り替わったときに切断指令を出力してYMCクラッチ140AをOFFとし、カム150Y,150M,150Cを停止させる(t43)。また、制御部2は、位相センサ4KがOFFからONに切り替わったときに切断指令を出力してKクラッチ140KをOFFとし、Kカム150Kを停止させる(t44)。その後、制御部2は、現像モータ3Dを停止させるための停止指令を出力して現像モータ3Dを停止させる(t45)。
制御部2は、モノクロ印刷を実行する場合においては、YMCクラッチ140AをOFFとしたまま一切動かさず、現像ローラ61Y,61M,61Cを離間位置に維持すること以外は、現像モータ3DおよびKクラッチ140Kに対し、上記と同様の指令を出力する。
イニシャライズ動作は、現像ローラ61の位置を特定するための動作である。制御部2は、印刷が終了すると現像ローラ61を離間位置に位置させるため、待機状態の時点の各現像ローラ61の位置を離間位置と把握することができる。
一方で、例えば、印刷の途中でシートSのジャム等が発生した場合、制御部2は、切断指令および停止指令を出力して印刷動作を停止させる。その後、フロントカバー11が開かれて、ジャム処理等が行われ、フロントカバー11が閉じられると、制御部2は、フロントカバー11が閉じられた時点の各現像ローラ61の位置を把握することができない。そこで、制御部2は、フロントカバー11が閉じられた場合(詳しくは、画像形成装置1の電源が入っている状態でフロントカバー11が閉じられた場合)にイニシャライズ動作を実行する。
また、停電等が発生して画像形成装置1の電源が切れてOFFとなった後、画像形成装置1の電源が入れられてONとなった場合、制御部2は、画像形成装置1がONとなった時点の各現像ローラ61の位置を把握することができない。そこで、制御部2は、画像形成装置1がONとなった場合(詳しくは、画像形成装置1がONとなった場合であって、フロントカバー11が閉じられている場合)にイニシャライズ動作を実行する。
制御部2は、イニシャライズ動作において、現像ローラ61(61Y,61M,61C,61K)の位置を特定する場合、駆動指令と伝達指令を出力する。そして、制御部2は、位相センサ4C,4Kの状態の切り替わりのパターンに基づいて現像ローラ61が離間位置にあると特定するように構成されている。具体的には、制御部2は、位相センサ4C,4Kが、OFFからON、OFF、ONの順、または、ONからOFF、ONの順に切り替わった場合、現像ローラ61が離間位置にあると特定する。制御部2は、イニシャライズ動作において、現像ローラ61が離間位置にあると特定した場合、切断指令を出力するように構成されている。
ここで、イニシャライズ動作の詳細を、図6および図7のタイミングチャートを参照して説明する。なお、図6は、イニシャライズ動作を開始する時点の位相センサ4C,4Kの状態がOFFであった場合を示し、図7は、イニシャライズ動作を開始する時点の位相センサ4C,4Kの状態がONであった場合を示している。
図6および図7に示すように、制御部2は、イニシャライズ動作において、現像ローラ61の位置を特定する場合、駆動指令を出力して現像モータ3Dを駆動させるとともに(t50,t60)、伝達指令を出力してクラッチ140A,140KをONとし、カム150Y,150M,150C,150Kを回転させる(t51,t61)。
その後、図6に示すように、制御部2は、イニシャライズ動作開始時点の位相センサ4Kの状態がOFFであった場合には、位相センサ4KがOFFからON(t52)、OFF(t53)、ON(t56)の順に切り替わった場合に、K現像ローラ61Kが離間位置にあると特定するとともに、切断指令を出力してKクラッチ140KをOFFとし、Kカム150Kを停止させる。この間、K現像ローラ61Kは、接触位置から離間位置、接触位置、離間位置の順に移動していき、2度目に離間位置に位置した時点でKカム150Kが停止する。
また、制御部2は、イニシャライズ動作開始時点の位相センサ4Cの状態がOFFであった場合には、位相センサ4CがOFFからON(t54)、OFF(t55)、ON(t57)の順に切り替わった場合に、現像ローラ61Y,61M,61Cが離間位置にあると特定するとともに、切断指令を出力してYMCクラッチ140AをOFFとし、カム150Y,150M,150Cを停止させる。この間、現像ローラ61Y,61M,61Cは、接触位置から離間位置、接触位置、離間位置の順に移動していき、C現像ローラ61Cが2度目に離間位置に位置した時点でYMCカム150Aが停止する。
一方、図7に示すように、制御部2は、イニシャライズ動作開始時点の位相センサ4Kの状態がONであった場合には、位相センサ4KがONからOFF(t62)、ON(t63)の順に切り替わった場合に、K現像ローラ61Kが離間位置にあると特定するとともに、切断指令を出力してKクラッチ140KをOFFとし、Kカム150Kを停止させる。この間、K現像ローラ61Kは、離間位置から接触位置、離間位置の順に移動していき、再び離間位置に位置した時点でKカム150Kが停止する。
また、制御部2は、イニシャライズ動作開始時点の位相センサ4Cの状態がONであった場合には、位相センサ4CがONからOFF(t62)、ON(t64)の順に切り替わった場合に、現像ローラ61Y,61M,61Cが離間位置にあると特定するとともに、切断指令を出力してYMCクラッチ140AをOFFとし、カム150Y,150M,150Cを停止させる。この間、現像ローラ61Y,61M,61Cは、離間位置から接触位置、離間位置の順に移動していき、C現像ローラ61Cが再び離間位置に位置した時点でYMCカム150Aが停止する。
現像ローラ61の位置を特定した後、制御部2は、停止指令を出力して現像モータ3Dを停止させる(t58,t65)。
ウォーミングアップ動作は、イニシャライズ動作の後に実行される印刷の準備のための動作である。制御部2は、ウォーミングアップ動作において、例えば、感光ドラム50や搬送ベルト73に付着したトナーを図示しないベルトクリーナによって回収するクリーニング等を実行したり、定着器80の加熱ローラ81の温度を所定の温度まで上昇させる動作を実行したりする。
制御部2は、カラー印刷およびモノクロ印刷を含む印刷動作の実行中、および、イニシャライズ動作の実行中に、位相センサ4C,4Kからの信号に基づいて離間機構5の故障の有無を判定し、故障があった場合に、故障の情報を報知するように構成されている。故障の情報の報知は、例えば、筐体10に設けられた画面への表示による報知、筐体10に設けられたスピーカからの音声や警告音による報知、筐体10に設けられたランプの点灯や点滅による報知、また、これらの2つ以上の組み合わせ等によって行うことができる。
制御部2は、離間機構5の故障を、位相センサ4Cおよび位相センサ4Cごとに個別に判定することができるように構成されている。
制御部2は、カラー印刷が開始されて現像ローラ61Y,61M,61Cを離間位置から接触位置に移動させる場合、駆動指令と伝達指令を出力した後、第1所定時間が経過しても位相センサ4CがONからOFFに切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。また、制御部2は、カラー印刷やモノクロ印刷が開始されてK現像ローラ61Kを離間位置から接触位置に移動させる場合、駆動指令と伝達指令を出力した後、第1所定時間が経過しても位相センサ4KがONからOFFに切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。
第1所定時間は、位相センサ4C,4Kごとに設定されている。位相センサ4Cの第1所定時間は、現像ローラ61Y,61M,61Cが離間位置から接触位置に移動するのに十分な時間に設定されており、位相センサ4Kの第1所定時間は、K現像ローラ61Kが離間位置から接触位置に移動するのに十分な時間に設定されている。
第1故障情報は、伝達機構100の故障、クラッチ140A,140Kが滑る等して現像モータ3Dからの駆動力を伝達できない故障、および、位相センサ4C,4Kの故障の少なくとも1つの情報を含む。
また、制御部2は、カラー印刷が開始されてから、位相センサ4CがONからOFFに切り替わって切断指令を出力した後、位相センサ4Cの状態が切り替わった場合、具体的には、位相センサ4CがOFFの状態を維持せず、OFFからONに切り替わった場合、第2故障情報を、報知する。また、制御部2は、カラー印刷やモノクロ印刷が開始されてから、位相センサ4KがONからOFFに切り替わって切断指令を出力した後、位相センサ4Kの状態が切り替わった場合、具体的には、位相センサ4KがOFFの状態を維持せず、OFFからONに切り替わった場合、第2故障情報を、報知する。
第2故障情報は、伝達機構100の故障、クラッチ140A,140Kが現像モータ3Dからの駆動力を切断できない故障、および、位相センサ4C,4Kの故障の少なくとも1つの情報を含む。
また、制御部2は、現像ローラ61Y,61M,61Cを接触位置から離間位置に移動させる場合、駆動指令と伝達指令を出力した後、第2所定時間が経過しても位相センサ4CがOFFからONに切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。また、制御部2は、K現像ローラ61Kを接触位置から離間位置に移動させる場合、駆動指令と伝達指令を出力した後、第2所定時間が経過しても位相センサ4KがOFFからONに切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。
第2所定時間は、位相センサ4C,4Kごとに設定されている。位相センサ4Cの第2所定時間は、現像ローラ61Y,61M,61Cが接触位置から離間位置に移動するのに十分な時間に設定されており、位相センサ4Kの第2所定時間は、K現像ローラ61Kが接触位置から離間位置に移動するのに十分な時間に設定されている。
また、制御部2は、現像ローラ61Y,61M,61Cが離間位置に移動し、位相センサ4CがOFFからONに切り替わって切断指令を出力した後、第3所定時間が経過するまでに位相センサ4Cの状態が切り替わった場合、具体的には、位相センサ4CがONの状態を維持せず、ONからOFFに切り替わった場合、第2故障情報を、報知する。また、制御部2は、K現像ローラ61Kが離間位置に移動し、位相センサ4KがOFFからONに切り替わって切断指令を出力した後、第3所定時間が経過するまでに位相センサ4Kの状態が切り替わった場合、具体的には、位相センサ4KがONの状態を維持せず、ONからOFFに切り替わった場合、第2故障情報を、報知する。
第3所定時間は、位相センサ4C,4Kごとに設定されている。一例として、位相センサ4Cの第3所定時間は、Cカム150Cが第3所定時間、連続して回転した場合に、発光部4Pと受光部4Rの間に入った第1被検知部154Aが発光部4Pと受光部4Rの間から外れるまでの時間以上の時間に設定されている。また、位相センサ4Kの第3所定時間は、Kカム150Kが第3所定時間、連続して回転した場合に、発光部4Pと受光部4Rの間に入った第2被検知部154Kが発光部4Pと受光部4Rの間から外れるまでの時間以上の時間に設定されている。
また、制御部2は、イニシャライズ動作において現像ローラ61の位置を特定するために駆動指令と伝達指令を出力した後、位相センサ4C,4Kの状態が他の状態に切り替わるのに十分な時間が経過しても位相センサ4C,4Kの状態が切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。詳しくは、制御部2は、駆動指令と伝達指令を出力した後、位相センサ4C,4Kが、ONからOFFに切り替わるのに十分な時間である第4所定時間、または、OFFからONに切り替わるのに十分な時間である第5所定時間が経過しても位相センサ4C,4Kの状態が切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。
位相センサ4C,4KがONからOFFに切り替わる時間は、位相センサ4C,4Kごとに異なるため、第4所定時間は、位相センサ4C,4Kごとに設定されている。同様に、位相センサ4C,4KがOFFからONに切り替わる時間は、位相センサ4C,4Kごとに異なるため、第5所定時間は、位相センサ4C,4Kごとに設定されている。
また、制御部2は、イニシャライズ動作において現像ローラ61が離間位置にあると特定して切断指令を出力した後、第6所定時間が経過するまでに位相センサ4C,4Kの状態が切り替わった場合、具体的には、位相センサ4C,4KがONの状態を維持せず、ONからOFFに切り替わった場合、第2故障情報を、報知する。
第6所定時間は、位相センサ4CがOFFからONに切り替わったタイミングおよび位相センサ4KがOFFからONに切り替わったタイミングのうちの遅い方のタイミングから、停止指令を出力するまでの予め設定した時間である。
また、制御部2は、駆動指令を出力しているのに現像モータ3Dが駆動しない場合、第3故障情報を、報知する。また、制御部2は、停止指令を出力しているのに現像モータ3Dが停止しない場合、第3故障情報を、報知する。
ここで、第3故障情報は、現像モータ3Dの故障、および、現像モータ3Dを駆動させるためのモータドライバの故障の少なくとも1つの情報を含む。なお、現像モータ3Dが駆動しているか否か(停止しているか否か)は、例えば、現像モータ3Dの回転を測定するエンコーダから制御部2への入力情報等によって判定することができる。
次に、本実施形態における制御部2での処理の一例について、図8~図12のフローチャートを参照して詳細に説明する。
図8に示すように、制御部2は、画像形成装置1がONとなった場合や、フロントカバー11が閉じられた場合、まず、イニシャライズ動作を実行する(S2)。
その後、制御部2は、ウォーミングアップ動作を実行し(S3)、画像形成装置1を印刷ジョブの受信を待つ待機状態とする(S4)。印刷ジョブが入力されると(S5)、制御部2は、印刷ジョブに含まれる画像データがカラー画像であるか否かを判定する(S6)。制御部2は、カラー画像である場合(S6,Yes)、現像ローラ61Y,61M,61C,61Kを使うカラー印刷動作を実行し(S7)、モノクロ画像である場合(S6,No)、K現像ローラ61Kだけを使うモノクロ印刷動作を実行する(S8)。印刷動作が終了すると、制御部2は、画像形成装置1を再び待機状態とする(S4)。
図9に示すように、イニシャライズ動作が開始されると、制御部2は、駆動指令を出力する(S101)。その後、制御部2は、現像モータ3Dが駆動しているか否かを判定する(S102)。現像モータ3Dが駆動している場合(S102,Yes)、制御部2は、位相センサ4C,4KがONであるかOFFであるかを読み取り(S103)、伝達指令を出力する(S104)。
制御部2は、位相センサ4C,4Kの読取値がOFFであった場合(S105,Yes)には、位相センサ4C,4Kが、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わり(S106,Yes)、第4所定時間T74内にONからOFFに切り替わり(S107,Yes)、さらに、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わった場合(S108,Yes)、切断指令を出力する(S109)。また、制御部2は、位相センサ4C,4Kの読取値がONであった場合(S105,No)には、位相センサ4C,4Kが、第4所定時間T74内にONからOFFに切り替わり(S107,Yes)、さらに、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わった場合(S108,Yes)、切断指令を出力する(S109)。
その後、図10に示すように、位相センサ4C,4KがONの状態を維持せず、OFFに切り替わったか否かを判定する(S110)。位相センサ4C,4KがOFFに切り替わらなかった場合(S110,No)、制御部2は、第6所定時間T76が経過したか否かを判定する(S111)。第6所定時間T76が経過していない場合(S111,No)、制御部2は、ステップS110に戻る。
位相センサ4C,4KがOFFに切り替わらず、ONの状態を維持したまま(S110,No)、第6所定時間T76が経過した場合(S111,Yes)、制御部2は、停止指令を出力する(S112)。その後、制御部2は、現像モータ3Dが停止しているか否かを判定する(S113)。現像モータ3Dが停止している場合(S113,Yes)、制御部2は、イニシャライズ動作の処理を終了する。
図9に示すように、ステップS102において、駆動指令を出力しているのに現像モータ3Dが駆動していない場合(S102,No)、制御部2は、停止指令を出力する(S121)。そして、図10に示すように、制御部2は、第3故障情報を、例えば、筐体10に設けられた画面に表示し(S122)、処理を終了する。
また、図9に示すように、ステップS106,S108において、位相センサ4C,4Kが、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わらなかった場合(S106,No、S108,No)や、ステップS107において、位相センサ4C,4Kが、第4所定時間T74内にONからOFFに切り替わらなかった場合(S107,No)、制御部2は、切断指令と停止指令を出力する(S131)。そして、制御部2は、第1故障情報を表示し(S132)、処理を終了する。
また、図10に示すように、ステップS110において、第6所定時間T76が経過する前に、位相センサ4C,4KがONの状態を維持せず、ONからOFFに切り替わった場合(S110,Yes)、制御部2は、停止指令を出力する(S141)。そして、制御部2は、第2故障情報を表示し(S142)、処理を終了する。
また、ステップS113において、停止指令を出力しているのに現像モータ3Dが停止していない場合(S113,No)、制御部2は、第3故障情報を表示し(S122)、処理を終了する。
次に、印刷動作について説明する。なお、ここでは、代表して、カラー印刷の場合の位相センサ4Cからの信号に基づく処理について説明する。
図11に示すように、印刷動作が開始されると、制御部2は、駆動指令を出力する(S201)。その後、制御部2は、現像モータ3Dが駆動しているか否かを判定する(S202)。現像モータ3Dが駆動している場合(S202,Yes)、制御部2は、位相センサ4Cを読み取る(S203)。このときの位相センサ4Cの読取値はONである。そして、制御部2は、伝達指令を出力する(S204)。
その後、制御部2は、位相センサ4CがONからOFFに切り替わったか否かを判定する(S205)。位相センサ4CがOFFに切り替わらなかった場合(S205,No)、制御部2は、第1所定時間T71が経過したか否かを判定する(S206)。第1所定時間T71が経過していない場合(S206,No)、制御部2は、ステップS205に戻る。第1所定時間T71内に、位相センサ4CがOFFに切り替わった場合(S205,Yes)、制御部2は、切断指令を出力する(S207)。
その後、制御部2は、伝達指令出力条件が満たされたか否か、具体的には、シートSの先端がレジ前センサ28Bを通過したときから第1時間T11が経過したか否かを判定する(S208)。第1時間T11が経過していない場合(S208,No)、制御部2は、位相センサ4CがOFFの状態を維持せず、ONに切り替わったか否かを判定する(S209)。位相センサ4CがOFFの状態を維持した場合(S209,No)、制御部2は、ステップS208に戻る。制御部2は、第1時間T11が経過して伝達指令出力条件が満たされた場合(S208,Yes)、伝達指令を出力する(S210)。
その後、制御部2は、切断指令出力条件が満たされたか否か、具体的には、伝達指令を出力してYMCクラッチ140AをONとしてから第2時間T12が経過したか否かを判定する(S211)。制御部2は、第2時間T12が経過していない場合(S211,No)、経過するまで待ち、第2時間T12が経過して切断指令出力条件が満たされた場合(S211,Yes)、切断指令を出力する(S212)。
その後、制御部2は、印刷を終了するか否かを判定する(S213)。制御部2は、印刷を終了しない場合(S213,No)、印刷を終了するまで待ち、印刷を終了する場合(S213,Yes)、図12に示すように、位相センサ4Cを読み取る(S214)。このときの位相センサ4Cの読取値はOFFである。
次に、制御部2は、伝達指令出力条件が満たされたか否か、具体的には、シートSの後端がレジ後センサ28Cを通過したときから第3時間T13が経過したか否かを判定する(S215)。制御部2は、第3時間T13が経過していない場合(S215,No)、経過するまで待ち、第3時間T13が経過して伝達指令出力条件が満たされた場合(S215,Yes)、伝達指令を出力する(S216)。
その後、制御部2は、位相センサ4CがOFFからONに切り替わったか否かを判定する(S217)。位相センサ4CがONに切り替わらなかった場合(S217,No)、制御部2は、第2所定時間T72が経過したか否かを判定する(S218)。第2所定時間T72が経過していない場合(S218,No)、制御部2は、ステップS217に戻る。第2所定時間T72内に、位相センサ4CがONに切り替わった場合(S217,Yes)、制御部2は、切断指令を出力する(S219)。
その後、制御部2は、位相センサ4CがONの状態を維持せず、OFFに切り替わったか否かを判定する(S220)。位相センサ4CがOFFに切り替わらなかった場合(S220,No)、制御部2は、第3所定時間T73が経過したか否かを判定する(S221)。第3所定時間T73が経過していない場合(S221,No)、制御部2は、ステップS220に戻る。
位相センサ4CがOFFに切り替わらず、ONの状態を維持したまま(S220,No)、第3所定時間T73が経過した場合(S221,Yes)、制御部2は、停止指令を出力する(S222)。その後、制御部2は、現像モータ3Dが停止しているか否かを判定する(S223)。現像モータ3Dが停止している場合(S223,Yes)、制御部2は、印刷動作の処理を終了する。
図11に示すように、ステップS202において、駆動指令を出力しているのに現像モータ3Dが駆動していない場合(S202,No)、制御部2は、停止指令を出力する(S231)。そして、図12に示すように、制御部2は、第3故障情報を表示し(S232)、処理を終了する。
また、図11に示すように、ステップS205において、位相センサ4CがOFFからONに切り替わらず(S205,No)、第1所定時間T71が経過した場合(S206,Yes)、図12に示すように、制御部2は、切断指令と停止指令を出力する(S241)。そして、制御部2は、第1故障情報を表示し(S242)、処理を終了する。
また、図11に示すように、ステップS208において、伝達指令出力条件が満たされていない場合(S208,No)に、位相センサ4CがOFFの状態を維持せず、ONに切り替わった場合(S209,Yes)、図12に示すように、制御部2は、停止指令を出力する(S251)。そして、制御部2は、第2故障情報を表示し(S252)、処理を終了する。
また、ステップS217において、位相センサ4CがONからOFFに切り替わらず(S217,No)、第2所定時間T72が経過した場合(S218,Yes)、制御部2は、切断指令と停止指令を出力する(S241)。そして、制御部2は、第1故障情報を表示し(S242)、処理を終了する。
また、ステップS220において、第3所定時間T73が経過する前に、位相センサ4CがONの状態を維持せず、ONからOFFに切り替わった場合(S220,Yes)、制御部2は、停止指令を出力する(S251)。そして、制御部2は、第2故障情報を表示し(S252)、処理を終了する。
また、ステップS223において、停止指令を出力しているのに現像モータ3Dが停止していない場合(S223,No)、制御部2は、第3故障情報を表示し(S232)、処理を終了する。
カラー印刷やモノクロ印刷の場合の位相センサ4Kからの信号に基づく処理も上記と略同様であるので説明を省略する。なお、Kクラッチ140Kについて、ステップS208の伝達指令出力条件が満たされたか否かは、具体的には、シートSの先端がレジ後センサ28Cを通過したときから第1時間T21が経過したか否かである。また、Kクラッチ140Kについて、ステップS211の切断指令出力条件が満たされたか否かは、具体的には、伝達指令を出力してKクラッチ140KをONとしてから第2時間T22が経過したかである。さらに、Kクラッチ140Kについて、ステップS215の伝達指令出力条件が満たされたか否かは、具体的には、シートSの後端がレジ後センサ28Cを通過したときから第3時間T23が経過したか否かである。
以上説明した本実施形態によれば、現像ローラ61の離間機構5の故障を、画像形成装置1に設置されたセンサ、具体的には、離間機構5を構成するカム150の位相を検出可能な位相センサ4C,4Kを用いて判定することができ、故障の情報を報知することができる。
また、制御部2が、クラッチ140A,140Kを個別に制御し、位相センサ4C,4Kごとに個別に故障を判定するので、離間機構5の故障を、各現像ローラ61に対応する構成ごとに判定することができる。
次に、第2実施形態について説明する。なお、以下では、第1実施形態と同様の点については、例えば、構成要素に同一の符号を付す等して適宜説明を省略し、第1実施形態と異なる点について詳細に説明する。
図13(a),(b)に示すように、位相センサ4Cは、Cカム150CがC現像ローラ61Cが離間位置にある所定の第1位相範囲に位置する第1状態と、Cカム150CがC現像ローラ61Cが接触位置にある所定の第2位相範囲に位置する第3状態と、Cカム150Cが第1位相範囲および第2位相範囲に位置しない第2状態に切り替わる。位相センサ4Cは、第1状態および第3状態のときに第1信号を出力し、第2状態のときに第2信号を出力するセンサである。
詳しくは、本実施形態において、Cカム150Cは、Cカム150Cの回転軸線方向に突出する、第1被検知部154Aと、第3被検知部154Bとを有している。第3被検知部154Bは、C現像ローラ61Cが離間位置から接触位置に移動したタイミングで位相センサ4Cに検出される位置に配置されている。
位相センサ4Cは、発光部4Pと受光部4Rの間に被検知部154A,154Bが入って発光部4Pの検出光を遮り、受光部4Rが検出光を受光しないときに第1信号を出力し、発光部4Pと受光部4Rの間から被検知部154A,154Bが外れて受光部4Rが発光部4Pの検出光を受光したときに第2信号を出力する。なお、以下では、第1被検知部154Aを検出して第1信号を出力する第1状態、および、第3被検知部154Bを検出して第1信号を出力する第3状態をONと呼ぶことがある。また、第2信号を出力する第2状態をOFFと呼ぶことがある。また、第1信号をON信号と呼び、第2信号をOFF信号と呼ぶことがある。ON信号を出力する場合とOFF信号を出力する場合は、どちらの電圧が高くても構わない。
位相センサ4Cは、Cカム150Cを連続して駆動させた場合のON信号を出力する時間が第1状態の場合と第3状態の場合とで異なる。詳しくは、第3被検知部154Bは、Cカム150Cの回転軸線を中心とする円周方向の大きさが、第1被検知部154Aとは異なっている。具体的には、第3被検知部154Bは、円周方向の大きさが、第1被検知部154Aよりも大きくなっている。これにより、図13(c)に示すように、Cカム150Cを連続して駆動させた場合の被検知部154A,154Bを検出したことによってON信号を出力する時間は、第3被検知部154Bを検出する第3状態の場合(Ton3)の方が、第1被検知部154Aを検出する第1状態の場合(Ton1)よりも長くなる。
図14(a),(b)に示すように、位相センサ4Kは、Kカム150KがK現像ローラ61Kが離間位置にある所定の第1位相範囲に位置する第1状態と、Kカム150KがK現像ローラ61Kが接触位置にある所定の第2位相範囲に位置する第3状態と、Kカム150Kが第1位相範囲および第2位相範囲に位置しない第2状態に切り替わる。位相センサ4Kは、第1状態および第3状態のときにON信号を出力し、第2状態のときにOFF信号を出力するセンサである。
詳しくは、本実施形態において、Kカム150Kは、Kカム150Kの回転軸線方向に突出する、2つの第2被検知部154Kと、2つの第4被検知部154Lとを有している。第4被検知部154Lは、K現像ローラ61Kが離間位置から接触位置に移動したタイミングで位相センサ4Kに検出される位置に配置されている。2つの第2被検知部154Kと2つの第4被検知部154Lは、Kカム150Kの回転軸線を中心とする円周方向に沿って交互に並んで配置されている。
位相センサ4Kは、発光部4Pと受光部4Rの間に被検知部154K,154Lが入って発光部4Pの検出光を遮り、受光部4Rが検出光を受光しないときにON信号を出力し、発光部4Pと受光部4Rの間から被検知部154K,154Lが外れて受光部4Rが発光部4Pの検出光を受光したときにOFF信号を出力する。なお、以下では、第2被検知部154Kを検出してON信号を出力する第1状態、および、第4被検知部154Lを検出してON信号を出力する第3状態をONと呼ぶことがある。
位相センサ4Kは、Kカム150Kを連続して駆動させた場合のON信号を出力する時間が第1状態の場合と第3状態の場合とで異なる。詳しくは、第4被検知部154Lは、円周方向の大きさが、第2被検知部154Kとは異なっている。具体的には、第4被検知部154Lは、円周方向の大きさが、第2被検知部154Kよりも大きくなっている。これにより、図14(c)に示すように、Kカム150Kを連続して駆動させた場合の被検知部154K,154Lを検出したことによってON信号を出力する時間は、第4被検知部154Lを検出する第3状態の場合(Ton4)の方が、第2被検知部154Kを検出する第1状態の場合(Ton2)よりも長くなる。
次に、本実施形態における印刷動作の詳細を、カラー印刷の場合を例に、図15のタイミングチャートを参照して説明する。
図15に示すように、制御部2は、現像ローラ61Y,61M,61C,61Kを離間位置から接触位置に移動させる場合、駆動指令を出力して現像モータ3Dを駆動させるとともに(t30)、伝達指令を出力してクラッチ140A,140KをONとし、カム150Y,150M,150C,150Kを回転させる(t31)。そして、制御部2は、位相センサ4C,4Kがカム150C,150Kの被検知部154A,154Kを検出しなくなってONからOFFに切り替わったときに、切断指令を出力してクラッチ140A,140KをOFFとし、カム150Y,150M,150C,150Kを停止させる(t32)。
その後、制御部2は、シートトレイ21内のシートSが給紙ローラ23によりピックアップされ(t33)、当該シートSの先端がレジ前センサ28Bを通過したとき(t34)から第1時間T11が経過したタイミングで伝達指令を出力してYMCクラッチ140AをONとし、カム150Y,150M,150Cを回転させ(t35)、現像ローラ61Y,61M,61Cを接触位置に向けて移動させる。また、制御部2は、シートSの先端がレジ後センサ28Cを通過したとき(t36)から第1時間T21が経過したタイミングで伝達指令を出力してKクラッチ140KをONとし、Kカム150Kを回転させ(t37)、K現像ローラ61Kを接触位置に移動させる。
その後、制御部2は、C現像ローラ61Cが接触位置に移動し、位相センサ4CがCカム150Cの第3被検知部154Bを検出してOFFからONに切り替わったとき(t135)から第4時間T14が経過したタイミングで切断指令を出力してYMCクラッチ140AをOFFとし、カム150Y,150M,150Cを停止させる(t38)。第4時間T14は、C現像ローラ61Cが接触位置に移動した後、カム150Y,150M,150Cが所定の位相に位置するような時間に設定されている。
また、制御部2は、K現像ローラ61Kが接触位置に移動し、位相センサ4KがKカム150Kの第4被検知部154Lを検出してOFFからONに切り替わったとき(t137)から第4時間T24が経過したタイミングで切断指令を出力してKクラッチ140KをOFFとし、Kカム150Kを停止させる(t39)。第4時間T24は、K現像ローラ61Kが接触位置に移動した後、Kカム150Kが所定の位相に位置するような時間に設定されている。
制御部2は、現像ローラ61Y,61M,61C,61Kを接触位置から離間位置に移動させる場合、シートSの後端がレジ後センサ28Cを通過したとき(t40)から第3時間T13が経過したタイミングで伝達指令を出力してYMCクラッチ140AをONとし、カム150Y,150M,150Cを回転させ(t41)、現像ローラ61Y,61M,61Cを離間位置に向けて移動させる。位相センサ4Cは、現像ローラ61Y,61M,61Cが離間位置に向けて移動する途中でCカム150Cの第3被検知部154Bを検出しなくなり、ONからOFFに切り替わる(t141)。
また、制御部2は、シートSの後端がレジ後センサ28Cを通過したとき(t40)から第3時間T23が経過したタイミングで伝達指令を出力してKクラッチ140KをONとし、Kカム150Kを回転させ(t42)、K現像ローラ61Kを離間位置に向けて移動させる。位相センサ4Kは、K現像ローラ61Kが離間位置に向けて移動する途中でKカム150Kの第4被検知部154Lを検出しなくなり、ONからOFFに切り替わる(t142)。
その後、制御部2は、C現像ローラ61Cが離間位置に移動し、位相センサ4CがCカム150Cの第1被検知部154Aを検出してOFFからONに切り替わったときに切断指令を出力してYMCクラッチ140AをOFFとし、カム150Y,150M,150Cを停止させる(t43)。また、制御部2は、K現像ローラ61Kが離間位置に移動し、位相センサ4KがKカム150Kの第2被検知部154Kを検出してOFFからONに切り替わったときに切断指令を出力してKクラッチ140KをOFFとし、Kカム150Kを停止させる(t44)。その後、制御部2は、停止指令を出力して現像モータ3Dを停止させる(t45)。
本実施形態において、制御部2は、カラー印刷が開始されて現像ローラ61Y,61M,61Cを離間位置から接触位置に移動させるために伝達指令を出力した後、第7所定時間が経過しても位相センサ4CがOFFからONに切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。また、制御部2は、カラー印刷やモノクロ印刷が開始されてK現像ローラ61Kを離間位置から接触位置に移動させるために伝達指令を出力した後、第7所定時間が経過しても位相センサ4KがOFFからONに切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。
第7所定時間は、位相センサ4C,4Kごとに設定されている。位相センサ4Cの第7所定時間は、現像ローラ61Y,61M,61Cが離間位置から接触位置に移動するのに十分な時間に設定されており、位相センサ4Kの第7所定時間は、K現像ローラ61Kが離間位置から接触位置に移動するのに十分な時間に設定されている。
また、制御部2は、カラー印刷が開始されてから、位相センサ4CがOFFからONに切り替わった後であって、切断指令を出力した後、第8所定時間が経過するまでに、位相センサ4Cの状態が切り替わった場合、具体的には、位相センサ4CがONの状態を維持せず、ONからOFFに切り替わった場合、第2故障情報を、報知する。また、制御部2は、カラー印刷やモノクロ印刷が開始されてから、位相センサ4KがOFFからONに切り替わった後であって、切断指令を出力した後、第8所定時間が経過するまでに、位相センサ4Kの状態が切り替わった場合、具体的には、位相センサ4KがONの状態を維持せず、ONからOFFに切り替わった場合、第2故障情報を、報知する。
第8所定時間は、位相センサ4C,4Kごとに設定されている。一例として、位相センサ4Cの第8所定時間は、Cカム150Cが第8所定時間、連続して回転した場合に、発光部4Pと受光部4Rの間に入った第3被検知部154Bが発光部4Pと受光部4Rの間から外れるまでの時間以上の時間に設定されている。また、位相センサ4Kの第8所定時間は、Kカム150Kが第8所定時間、連続して回転した場合に、発光部4Pと受光部4Rの間に入った第4被検知部154Lが発光部4Pと受光部4Rの間から外れるまでの時間以上の時間に設定されている。
また、制御部2は、カラー印刷を終了する場合において、現像ローラ61Y,61M,61Cを接触位置から離間位置に移動させるために伝達指令を出力した後、第9所定時間が経過しても位相センサ4CがONからOFFに切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。また、制御部2は、カラー印刷やモノクロ印刷を終了する場合において、K現像ローラ61Kを接触位置から離間位置に移動させるために伝達指令を出力した後、第9所定時間が経過しても位相センサ4KがONからOFFに切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。
第9所定時間は、位相センサ4C,4Kごとに設定されている。位相センサ4Cの第9所定時間は、現像ローラ61Y,61M,61Cが接触位置から離間位置に移動するのに十分な時間に設定されており、位相センサ4Kの第9所定時間は、K現像ローラ61Kが接触位置から離間位置に移動するのに十分な時間に設定されている。
制御部2は、イニシャライズ動作において、現像ローラ61の位置を特定する場合、駆動指令と伝達指令を出力する。そして、本実施形態において、制御部2は、位相センサ4C,4KがON信号を出力する時間の長さに応じて第1状態であるか第3状態であるかを判定し、位相センサ4C,4Kの状態の切り替わりのパターンに基づいて現像ローラ61が離間位置にあると特定するように構成されている。
具体的には、制御部2は、以下の(1)~(4)のいずれかの場合に現像ローラ61が離間位置にあると特定する。
(1)制御部2は、駆動指令と伝達指令を出力した後、位相センサ4C,4Kが、OFFからON、OFFの順に切り替わり、その後、ONに切り替わり、当該ONから次のOFFまでの時間が短い時間Ton1,Ton2である場合、第1状態であるので、その後、OFFからON(第3状態)、OFF、ON(第1状態)の順に切り替わった場合に現像ローラ61が離間位置にあると特定する。
(2)制御部2は、駆動指令と伝達指令を出力した後、位相センサ4C,4Kが、OFFからON、OFFの順に切り替わり、その後、ONに切り替わり、当該ONから次のOFFまでの時間が長い時間Ton3,Ton4である場合、第3状態であるので、その後、OFFからON(第1状態)に切り替わった場合に現像ローラ61が離間位置にあると特定する。
(3)制御部2は、駆動指令と伝達指令を出力した後、位相センサ4C,4Kが、ONからOFFに切り替わり、その後、ONに切り替わり、当該ONから次のOFFまでの時間が短い時間Ton1,Ton2である場合、第1状態であるので、その後、OFFからON(第3状態)、OFF、ON(第1状態)の順に切り替わった場合に現像ローラ61が離間位置にあると特定する。
(4)制御部2は、駆動指令と伝達指令を出力した後、位相センサ4C,4Kが、ONからOFFに切り替わり、その後、ONに切り替わり、当該ONから次のOFFまでの時間が長い時間Ton3,Ton4である場合、第3状態であるので、その後、OFFからON(第1状態)に切り替わった場合に現像ローラ61が離間位置にあると特定する。
制御部2は、現像ローラ61が離間位置にあると特定した場合、切断指令を出力する。
ここで、本実施形態におけるイニシャライズ動作の詳細を図16~図18のタイミングチャートを参照して説明する。
図16に示すように、制御部2は、まず、駆動指令を出力して現像モータ3Dを駆動させるとともに(t150)、伝達指令を出力してクラッチ140A,140KをONとし、カム150Y,150M,150C,150Kを回転させる(t151)。
制御部2は、イニシャライズ動作開始時点の位相センサ4Cの状態がOFFであった場合、位相センサ4CがOFFからON(t152)、OFF(t153)の順に切り替わったことを検出する。その後、制御部2は、位相センサ4CがOFFから再びONに切り替わった場合(t154)、次のOFF(t155)までの時間をカウントする。そして、カウントした時間が短い時間Ton1であった場合、制御部2は、その後、位相センサ4CがOFFからON(t156)、OFF(t157)、ON(t158)の順に切り替わった場合に、現像ローラ61Y,61M,61Cが離間位置にあると特定するとともに(上記(1)に相当)、切断指令を出力してYMCクラッチ140AをOFFとし、カム150Y,150M,150Cを停止させる。
K現像ローラ61Kが離間位置にあると特定する場合も同様である。現像ローラ61Y,61M,61C,61Kの位置を特定した後、制御部2は、停止指令を出力して現像モータ3Dを停止させる(t159)。
また、図17に示すように、制御部2は、イニシャライズ動作において、まず、駆動指令を出力して現像モータ3Dを駆動させるとともに(t160)、伝達指令を出力してクラッチ140A,140KをONとし、カム150Y,150M,150C,150Kを回転させる(t161)。
制御部2は、イニシャライズ動作開始時点の位相センサ4Cの状態がONであった場合、位相センサ4CがONからOFF(t162)に切り替わったことを検出する。その後、制御部2は、位相センサ4CがOFFから再びONに切り替わった場合(t163)、次のOFF(t164)までの時間をカウントする。そして、カウントした時間が長い時間Ton3であった場合、制御部2は、その後、位相センサ4CがOFFからONに切り替わった場合(t165)に、現像ローラ61Y,61M,61Cが離間位置にあると特定するとともに(上記(4)に相当)、切断指令を出力してYMCクラッチ140AをOFFとし、カム150Y,150M,150Cを停止させる。
K現像ローラ61Kが離間位置にあると特定する場合も同様である。現像ローラ61Y,61M,61C,61Kの位置を特定した後、制御部2は、停止指令を出力して現像モータ3Dを停止させる(t166)。
また、図18に示すように、制御部2は、イニシャライズ動作において、まず、駆動指令を出力して現像モータ3Dを駆動させるとともに(t170)、伝達指令を出力してクラッチ140A,140KをONとし、カム150Y,150M,150C,150Kを回転させる(t171)。
制御部2は、イニシャライズ動作開始時点の位相センサ4Cの状態がOFFであった場合、位相センサ4CがOFFからON(t181)、OFF(t182)の順に切り替わったことを検出する。その後、制御部2は、位相センサ4CがOFFから再びONに切り替わった場合(t183)、次のOFF(t184)までの時間をカウントする。そして、カウントした時間が長い時間Ton3であった場合、制御部2は、その後、位相センサ4CがOFFからONに切り替わった場合(t185)に、現像ローラ61Y,61M,61Cが離間位置にあると特定するとともに(上記(2)に相当)、切断指令を出力してYMCクラッチ140AをOFFとし、カム150Y,150M,150Cを停止させる。
また、制御部2は、イニシャライズ動作開始時点の位相センサ4Kの状態がONであった場合、位相センサ4KがONからOFF(t191)に切り替わったことを検出する。その後、制御部2は、位相センサ4KがOFFから再びONに切り替わった場合(t192)、次のOFF(t193)までの時間をカウントする。そして、カウントした時間が短い時間Ton2であった場合、制御部2は、その後、位相センサ4KがOFFからON(t194)、OFF(t195)、ON(t196)の順に切り替わった場合に、K現像ローラ61Kが離間位置にあると特定するとともに(上記(3)に相当)、切断指令を出力してKクラッチ140KをOFFとし、Kカム150Kを停止させる。
現像ローラ61Y,61M,61C,61Kの位置を特定した後、制御部2は、停止指令を出力して現像モータ3Dを停止させる(t197)。
本実施形態において、制御部2は、イニシャライズ動作において現像ローラ61の位置を特定するために駆動指令と伝達指令を出力した後、位相センサ4C,4Kの状態が他の状態に切り替わるのに十分な時間が経過しても位相センサ4C,4Kの状態が切り替わらない場合、第1故障情報を、報知する。
次に、本実施形態における制御部2での処理の一例について、図19~図23のフローチャートを参照して詳細に説明する。
図19に示すように、イニシャライズ動作が開始されると、制御部2は、駆動指令を出力する(S101)。その後、制御部2は、現像モータ3Dが駆動しているか否かを判定する(S102)。現像モータ3Dが駆動している場合(S102,Yes)、制御部2は、位相センサ4C,4KがONであるかOFFであるかを読み取り(S103)、伝達指令を出力する(S104)。
制御部2は、位相センサ4C,4Kの読取値がOFFであった場合(S105,Yes)には、位相センサ4C,4Kが、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わり(S106,Yes)、第4所定時間T74内にONからOFFに切り替わった場合(S107,Yes)、ステップS108に進む。ステップS108において、位相センサ4C,4Kが、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わった場合(S108,Yes)、制御部2は、位相センサ4C,4KがON信号を出力する時間Tonのカウントを開始する(S181)。
その後、位相センサ4C,4Kが、第4所定時間T74内にONからOFFに切り替わった場合(S182,Yes)、制御部2は、位相センサ4C,4KがON信号を出力する時間Tonのカウントを終了する(S183)。そして、図20に示すように、制御部2は、カウントした時間Tonが、閾値TonS(Ton1,Ton2)以下の時間であった場合(S184,No)、すなわち、短い時間Ton1,Ton2であった場合、位相センサ4C,4Kが、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わり(S185,Yes)、第4所定時間T74内にONからOFFに切り替わり(S186,Yes)、さらに、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わった場合(S187,Yes)、切断指令を出力する(S109)。
また、ステップS184において、カウントした時間Tonが、閾値TonS(Ton1,Ton2)よりも長い時間であった場合(S184,Yes)、すなわち、長い時間Ton3,Ton4であった場合、ステップS187に進み、制御部2は、位相センサ4C,4Kが、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わった場合(S187,Yes)、切断指令を出力する(S109)。
また、制御部2は、図19に示すステップ105において、位相センサ4C,4Kの読取値がONであった場合(S105,No)には、ステップS107に進み、位相センサ4C,4Kが、第4所定時間T74内にONからOFFに切り替わった場合(S107,Yes)、ステップS108に進む。その後、制御部2は、上記と同様に、ステップS181~S187の処理を実行する。
図20に示すように、制御部2は、ステップS109において、切断指令を出力した後、位相センサ4C,4KがONの状態を維持せず、OFFに切り替わったか否かを判定する(S110)。位相センサ4C,4KがOFFに切り替わらなかった場合(S110,No)、制御部2は、第6所定時間T76が経過したか否かを判定する(S111)。第6所定時間T76が経過していない場合(S111,No)、制御部2は、ステップS110に戻る。
位相センサ4C,4KがOFFに切り替わらず、ONの状態を維持したまま(S110,No)、第6所定時間T76が経過した場合(S111,Yes)、制御部2は、停止指令を出力する(S112)。その後、制御部2は、現像モータ3Dが停止しているか否かを判定する(S113)。現像モータ3Dが停止している場合(S113,Yes)、制御部2は、イニシャライズ動作の処理を終了する。
図19に示すステップS106,S108、図20に示すステップS185,S187において、位相センサ4C,4Kが、第5所定時間T75内にOFFからONに切り替わらなかった場合(No)や、図19に示すステップS107,S182、図20に示すステップS186において、位相センサ4C,4Kが、第4所定時間T74内にONからOFFに切り替わらなかった場合(No)、制御部2は、切断指令と停止指令を出力する(S131)。そして、制御部2は、第1故障情報を表示し(S132)、処理を終了する。
次に、印刷動作について説明する。なお、ここでは、代表して、位相センサ4Cからの信号に基づく処理について説明する。
図21に示すように、印刷動作が開始されると、制御部2は、駆動指令を出力する(S201)。その後、制御部2は、現像モータ3Dが駆動しているか否かを判定する(S202)。現像モータ3Dが駆動している場合(S202,Yes)、制御部2は、位相センサ4Cを読み取る(S203)。このときの位相センサ4Cの読取値はON(第1状態)である。そして、制御部2は、伝達指令を出力する(S204)。
その後、制御部2は、位相センサ4CがONからOFFに切り替わったか否かを判定する(S205)。位相センサ4CがOFFに切り替わらなかった場合(S205,No)、制御部2は、第1所定時間T71が経過したか否かを判定する(S206)。第1所定時間T71が経過していない場合(S206,No)、制御部2は、ステップS205に戻る。第1所定時間T71内に、位相センサ4CがOFFに切り替わった場合(S205,Yes)、制御部2は、切断指令を出力する(S207)。
その後、制御部2は、伝達指令出力条件が満たされたか否かを判定する(S208)。伝達指令出力条件が満たされていない場合(S208,No)、制御部2は、位相センサ4CがOFFの状態を維持せず、ONに切り替わったか否かを判定する(S209)。位相センサ4CがOFFの状態を維持した場合(S209,No)、制御部2は、ステップS208に戻る。制御部2は、伝達指令出力条件が満たされた場合(S208,Yes)、伝達指令を出力する(S210)(図15の時刻t35参照)。
その後、制御部2は、位相センサ4CがOFFからONに切り替わったか否かを判定する(S261)。位相センサ4CがONに切り替わらなかった場合(S261,No)、制御部2は、第7所定時間T77が経過したか否かを判定する(S262)。第7所定時間T77が経過していない場合(S262,No)、制御部2は、ステップS261に戻る。第7所定時間T77内に、位相センサ4CがOFFに切り替わった場合(S261,Yes)、制御部2は、切断指令出力条件が満たされたか否か、具体的には、伝達指令を出力して位相センサ4CがOFFからONに切り替わってから第4時間T14が経過したか否かを判定する(S263)。制御部2は、第4時間T14が経過していない場合(S263,No)、経過するまで待ち、第4時間T14が経過して切断指令出力条件が満たされた場合(S263,Yes)、切断指令を出力する(S212)。
その後、図22に示すように、制御部2は、位相センサ4CがONの状態を維持せず、OFFに切り替わったか否かを判定する(S271)。位相センサ4CがOFFに切り替わらなかった場合(S271,No)、制御部2は、第8所定時間T78が経過したか否かを判定する(S272)。第8所定時間T78が経過していない場合(S272,No)、制御部2は、ステップS271に戻る。位相センサ4CがOFFに切り替わらず、ONの状態を維持したまま(S271,No)、第8所定時間T78が経過した場合(S272,Yes)、制御部2は、印刷を終了するか否かを判定する(S213)。
制御部2は、印刷を終了しない場合(S213,No)、印刷を終了するまで待ち、印刷を終了する場合(S213,Yes)、位相センサ4Cを読み取る(S214)。このときの位相センサ4Cの読取値はON(第3状態)である。
次に、制御部2は、伝達指令出力条件が満たされたか否かを判定する(S215)。制御部2は、伝達指令出力条件が満たされていない場合(S215,No)、伝達指令出力条件が満たされるまで待ち、伝達指令出力条件が満たされた場合(S215,Yes)、伝達指令を出力する(S216)(図15の時刻t41参照)。
その後、制御部2は、位相センサ4CがONからOFFに切り替わったか否かを判定する(S281)。位相センサ4CがOFFに切り替わらなかった場合(S281,No)、制御部2は、第9所定時間T79が経過したか否かを判定する(S282)。第9所定時間T79が経過していない場合(S282,No)、制御部2は、ステップS281に戻る。第9所定時間T79内に、位相センサ4CがOFFに切り替わった場合(S281,Yes)、制御部2は、位相センサ4CがOFFからONに切り替わったか否かを判定する(S217)。
位相センサ4CがONに切り替わらなかった場合(S217,No)、制御部2は、第2所定時間T72が経過したか否かを判定する(S218)。第2所定時間T72が経過していない場合(S218,No)、制御部2は、ステップS217に戻る。第2所定時間T72内に、位相センサ4CがONに切り替わった場合(S217,Yes)、制御部2は、切断指令を出力する(S219)。
その後、図23に示すように、制御部2は、位相センサ4CがONの状態を維持せず、OFFに切り替わったか否かを判定する(S220)。位相センサ4CがOFFに切り替わらなかった場合(S220,No)、制御部2は、第3所定時間T73が経過したか否かを判定する(S221)。第3所定時間T73が経過していない場合(S221,No)、制御部2は、ステップS220に戻る。
位相センサ4CがOFFに切り替わらず、ONの状態を維持したまま(S220,No)、第3所定時間T73が経過した場合(S221,Yes)、制御部2は、停止指令を出力する(S222)。その後、制御部2は、現像モータ3Dが停止しているか否かを判定する(S223)。現像モータ3Dが停止している場合(S223,Yes)、制御部2は、印刷動作の処理を終了する。
図21に示すステップS261において、位相センサ4CがOFFからONに切り替わらず(S261,No)、第7所定時間T77が経過した場合(S262,Yes)、および、図22に示すステップS281において、位相センサ4CがONからOFFに切り替わらず(S281,No)、第9所定時間T79が経過した場合(S282,Yes)、制御部2は、ステップS241に進み、切断指令と停止指令を出力する(S241)。そして、制御部2は、第1故障情報を表示し(S242)、処理を終了する。
また、ステップS271において、第8所定時間T78が経過する前に、位相センサ4CがONの状態を維持せず、ONからOFFに切り替わった場合(S271,Yes)、制御部2は、図23に示すステップS251に進み、停止指令を出力する(S251)。そして、制御部2は、第2故障情報を表示し(S252)、処理を終了する。
位相センサ4Kからの信号に基づく処理も上記と略同様であるので説明を省略する。なお、Kクラッチ140Kについて、ステップS263の切断指令出力条件が満たされたか否かは、具体的には、位相センサ4KがOFFからONに切り替わってから第4時間T24が経過したかである。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、現像ローラ61の離間機構5の故障を、画像形成装置1に設置された位相センサ4C,4Kを用いて判定することができ、故障の情報を報知することができる。
以上に発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように適宜変形して実施することができる。
例えば、前記実施形態では、故障があった場合に、故障の情報を、筐体10に設けられた画面に表示する等してユーザに報知する構成であったが、これに限定されない。例えば、制御部2は、故障の情報を、ユーザに報知する代わりに、制御部2のメモリ等に記憶する構成であってもよい。また、制御部2は、故障が発生したことをユーザに報知しつつ、具体的な故障の情報をメモリ等に記憶する構成であってもよい。この場合、例えば、筐体10に設けられた画面に「サービスマンを呼んでください」のようなメッセージを表示し、担当のサービスマンが専用の端末等でメモリに記憶された故障の情報を読み取って修理等を行うようにしてもよい。
また、前記実施形態では、カム150C,150Kが回転軸線方向に突出する被検知部154A,154K等を有し、位相センサ4C,4Kが、被検知部154A,154K等を検出した場合にON信号を出力し、被検知部154A,154K等を検出しない場合にOFF信号を出力する構成であったが、これに限定されない。例えば、カムは、位相センサの発光部が発する光を遮る、カムの回転軸線を中心とする円周方向に延びる位相検出壁を有し、位相検出壁がスリットを有し、位相センサが、スリットを検出した場合にON信号を出力し、スリットを検出しない場合にOFF信号を出力する構成であってもよい。
この場合、例えば、位相検出壁に、第1スリットと、円周方向の大きさを異なる第2スリットを形成することで、制御部は、位相センサが第1スリットを検出した場合にカムが現像ローラが離間位置にある所定の第1位相範囲に位置すると判定することができ、位相センサが第2スリットを検出した場合にカムが現像ローラが接触位置にある所定の第2位相範囲に位置すると判定することができる。
また、前記実施形態では、位相センサが、現像ローラ61Y,61M,61Cに対応する位相センサ4Cと、K現像ローラ61Kに対応する位相センサ4Kとを含み、制御部2が、2つの位相センサ4C,4Kごとに個別に故障を判定する構成であったが、これに限定されない。例えば、位相センサを、各カム150Y,150M,150C,150Kに対応して1つずつ、合計で4つ設け、制御部2が、4つの位相センサごとに個別に故障を判定する構成であってもよい。
また、前記実施形態では、4色のトナーを用いてカラー画像を印刷する画像形成装置1を例示したが、例えば、3色や5色のトナーを用いてカラー画像を印刷する装置であってもよい。また、画像形成装置は、感光ドラムや現像ローラ、カム、切替機構、位相センサ等を1つずつ備え、1色のトナーを用いてモノクロ画像を印刷する装置であってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、複合機やコピー機等であってもよい。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素は、任意に組み合わせて実施してもよい。