JP7432485B2 - 器具取付台座および器具設置装置 - Google Patents

器具取付台座および器具設置装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7432485B2
JP7432485B2 JP2020182253A JP2020182253A JP7432485B2 JP 7432485 B2 JP7432485 B2 JP 7432485B2 JP 2020182253 A JP2020182253 A JP 2020182253A JP 2020182253 A JP2020182253 A JP 2020182253A JP 7432485 B2 JP7432485 B2 JP 7432485B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
instrument mounting
instrument
elastic block
fixed
pedestal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020182253A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022072679A (ja
Inventor
寿幸 西脇
建世 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mirai Kogyo KK
Original Assignee
Mirai Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mirai Kogyo KK filed Critical Mirai Kogyo KK
Priority to JP2020182253A priority Critical patent/JP7432485B2/ja
Publication of JP2022072679A publication Critical patent/JP2022072679A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7432485B2 publication Critical patent/JP7432485B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)

Description

本発明は、固定対象面に対して器具と取り付けるための器具取付台座および器具設置装置に関する。
従来、地表に立設したポールや構造壁などの構造体に対して、コンセントやスイッチなどの器具を取り付けるために、種々の器具取付台座が用いられている。これら器具は、構造体に直接固定することができない、または、直接固定が困難であることから、構造体に固定された器具取付台座を介して、構造体の所望の固定対象面に取り付けられる。
例えば、特許文献1は、取付面が平坦なコンセントを円筒状のポール本体に取り付けるための取付金具を開示する。以下、当該段落において、()内に特許文献1の符号を示す。取付金具(3)は、コンセント(2)を円筒形状のポール本体(1)に取り付けるものである。取付金具(3)は、コンセント(2)を着脱自在に取り付けるための平坦な面を有する第1取付部(30)と、ポール本体(1)への取付面がポール本体(1)の外周形状に沿って湾曲した第2取付部(31)とを備える。また、取付金具(3)をポール本体(1)に取り付ける際には、パッキン(32)も併せて取り付ける。パッキン(32)は、弾性材料から成り、矩形環状に形成している。パッキン(32)の周縁には、後向きに突出する周壁部(320)を周方向に亘って形成している。この周壁部(320)は、取付金具(3)の突壁部(302)の外周面に密着する。また、パッキン(32)の前端部には、ポール本体(1)の開口(10)の内周縁に密着する封止部(321)を設けている。コンセント(2)をポール本体(1)に取り付ける方法は以下のとおりである。まず、パッキン(32)の封止部(321)をポール本体(1)の引出し口(10)に嵌め込む。取付金具(3)の第2取付部(31)をポール本体(1)の外周面に当接し、ポール本体(1)の各取付孔(11)と取付金具(3)の各第2取付孔(304)に取付ねじ(S1)を挿通し、取付金具(3)をポール本体(1)にねじ止めする。これにより、コンセント(2)を取付金具(3)を介してポール本体(1)に取り付けることができる。
特開2013-219979号公報
特許文献1の取付金具は、ポール本体への取付面(第2取付部)がポール本体の外周形状に沿って湾曲していることにより、ボール本体へ固定するものである。それ故、ボール本体の外周形状のばらつき等の要因で取付金具の外周形状がポール本体の外周形状(例えば、湾曲の度合いなど)に対応していない場合、取付金具の取付面をポール本体に宛がったときに、取付面がポール本体から浮き上がって、がたつきが生じ、取付金具をポール本体に安定的に取付することができなくなることがあった。つまり、従来の取付金具は、特定の径のポールの外周形状にしか安定取付できず、その汎用性が極めて低いことが課題として挙げられる。また、ポール体に対して、取付金具内部を封水するために取付金具とは別にパッキンを追加で取り付けることが必要であり、器具取付の作業性が低下することもまた追加の課題として挙げられる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、異なる形状の固定対象面に器具を安定的に取り付けることを可能とする器具取付台座、および、該器具取付台座による器具設置装置を提供することにある。
請求項1に記載の器具取付台座は、構造体の固定対象面に裏面側で固定され、表面側に器具を取り付けるための器具取付台座であって、
表面および裏面を有する基板部、前記基板部に形成され、表面側から器具を取り付けるための器具取付部、および、前記器具取付台座を固定対象面に固定部材で固定するために前記基板部を表裏方向に貫通する固定孔を有する台座本体と、
前記基板部の裏面側に配置され、所定の厚みを有する圧縮変形可能な弾性材料のブロック体からなり、前記固定孔に連通する位置で前記ブロック体を表裏方向に貫通し、固定部材が通過する通過孔を有し、前記器具取付台座が固定対象面に固定されたときに、前記基板部と固定対象面との間に介在する弾性ブロックと、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の器具取付台座は、請求項1に記載の器具取付台座において、前記台座本体は、矩形板状の前記基板部、および、前記基板部の一方の対向する縁辺から裏面側に立設する一対の側板部を備え、前記台座本体の他方の対向する縁辺側の側面が開放されており、
前記一対の側板部の間に前記弾性ブロックが設けられ、
前記基板部には、取り付けられた器具に接続される配線・配管材が通過するために表面側に開口した第1貫通部が形成され、
前記弾性ブロックには、前記ブロック体の表裏方向に貫通するとともに前記第1貫通部に連通する第2貫通部が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の器具取付台座は、請求項2に記載の器具取付台座において、前記第2貫通部は、前記通過孔と独立していることを特徴とする。
請求項4に記載の器具取付台座は、請求項2または3に記載の器具取付台座において、前記弾性ブロックは、前記一対の側板部に隣接する箇所において、前記一対の側板部の先端面と同一面上に位置するか、または、前記一対の側板部の先端面よりも裏面側に突出していることを特徴とする。
請求項5に記載の器具取付台座は、請求項2から4のいずれか一項に記載の器具取付台座において、前記器具取付台座が固定対象面に宛がわれたとき、前記各側板部の先端面が固定対象面に当接するように構成され、かつ、前記弾性ブロックが前記台座本体の他方の対向する縁辺側の側面を閉塞するように構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の器具取付台座は、請求項5に記載の器具取付台座において、固定対象面が同一横断面形状で軸方向に連続する曲面である場合であって、前記基板部の一方の対向する縁辺が軸方向に沿うように前記器具取付台座が固定対象面に固定されたとき、前記各側板部の先端面が固定対象面に当接し、固定対象面の一部が前記一対の側板部の間に入り込み、前記弾性ブロックが固定対象面の表面形状に追従して弾性変形することを特徴とする。
請求項7に記載の器具取付台座は、請求項1から6のいずれか一項に記載の器具取付台座において、前記器具取付台座の表裏方向において、前記基板部の裏面側、かつ、前記弾性ブロックの裏面よりも表面側に配置された規制部を有し、前記規制部は、固定対象面に当接して、または前記弾性ブロックを表面側から下支えして、前記基板部および固定対象面の相対的な近接を規制し、前記弾性ブロックの表裏方向への圧縮変形を制限することを特徴とする。
請求項8に記載の器具取付台座は、請求項7に記載の器具取付台座において、前記規制部は、前記弾性ブロックよりも圧縮変形し難い弾性材料から形成されたことを特徴とする。
請求項9に記載の器具取付台座は、請求項8に記載の器具取付台座において、前記規制部は、表裏方向に所定厚を有する板状をなし、前記基板部の裏面と前記弾性ブロックとの間に介在していることを特徴とする。
請求項10に記載の器具取付台座は、請求項9に記載の器具取付台座において、前記規制部は、中央が窪むV字溝形状の支持面を有することを特徴とする。
請求項11に記載の器具取付台座は、請求項1から10のいずれか一項に記載の器具取付台座において、前記弾性ブロックは、前記器具取付部に挿通されるビスの先端を受け入れるように前記器具取付部と対応する位置に形成された受入凹部を備えることを特徴とする。
請求項12に記載の器具取付台座は、請求項1から11のいずれか一項に記載の器具取付台座において、前記前記台座本体は、矩形板状の前記基板部、および、前記基板部の一方の対向する縁辺から裏面側に立設する一対の側板部を備え、前記台座本体の他方の対向する縁辺側の側面が開放されており、
前記一対の側板部と 前記弾性ブロックの間には、前記弾性ブロックの圧縮変形により 前記台座本体の他方の対向する縁辺側の側面から膨出することを抑制すべく、圧縮変形した前記弾性ブロックの余剰部位を入り込ませるための隙間が設けられていることを特徴とする。
請求項13に記載の器具取付台座は、請求項1から12のいずれか一項に記載の器具取付台座において、前記弾性ブロックは、エチレンプロピレンジエンゴムからなることを特徴とする。
請求項14に記載の器具設置装置は、請求項1から13のいずれか一項に記載の器具取付台座と、軸方向に延在し、前記器具取付台座が固定される固定対象面を有するポールと、を備える器具設置装置であって、
前記ポールの前記固定対象面は、略同一の横断面円弧形状が軸方向に連続する曲面からなり、
前記器具取付台座の台座本体は、矩形板状の基板部、および、前記基板部の一方の対向する縁辺から裏面側に同じ長さで立設する一対の側板部を備えてなり、前記一対の側板部の間に弾性ブロックが設けられ、
前記一対の側板部は、前記基板部の一方の対向する縁辺が軸方向に沿うように前記器具取付台座が前記固定対象面に固定される際、前記各側板部の先端面を前記固定対象面に当接させ、かつ、前記固定対象面の表面側に最も突出した部位を前記基板部の裏面から所定距離で離隔させて前記固定対象面を支持するように構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の器具取付台座によれば、台座本体の基板部の裏面側に弾性ブロックが配置され、器具取付台座が固定対象面に固定されたときに、弾性ブロックが基板部と固定対象面との間に介在して圧縮変形可能であることを特徴とする。すなわち、器具取付台座が固定対象面に宛がわれたときに、基板部と固定対象面との間で弾性ブロックが固定対象面に当接して圧縮変形することで、台座本体が固定対象面に対してがたつくことを防止し、器具取付台座を固定対象面に安定的に取り付けることができる。また、台座本体の固定孔と弾性ブロックの通過孔とが連通していることにより、固定部材で器具取付台座を固定対象面に固定する際、固定部材が固定孔および通過孔を貫通することで、固定部材に起因して弾性ブロックが局所的に表裏方向に潰れることを防止し、固定対象面と基板部との間で弾性ブロックの形状を維持することができる。したがって、本発明の器具取付台座は、異なる形状の固定対象面に器具を安定的に取り付けることを可能とするものである。
請求項2に記載の器具取付台座によれば、請求項1の発明の効果に加えて、一対の側板部の間に設けられた弾性ブロックには、ブロック体の表裏方向に貫通するとともに第1貫通部に連通する第2貫通部が設けられている。互いに連通する第1貫通部および第2貫通部が器具および該器具に接続される配線・配管材を設置するための収容空間を形成する。そして、第1貫通部および第2貫通部の外周は、基板部および弾性ブロックによって周方向に包囲される。すなわち、弾性ブロックは、一対の側壁部の間で器具の収容空間を周方向に封止するパッキンとして機能し得る。
請求項3に記載の器具取付台座によれば、請求項2の発明の効果に加えて、第2貫通部が通過孔と独立していることにより、弾性ブロックが必要以上に潰れて皺がその端面にできることを抑えることができる。
請求項4に記載の器具取付台座によれば、請求項2または3の発明の効果に加えて、弾性ブロックが各側板部の先端面と同一面上に位置するか、または、各側板部の先端面よりも裏面側に突出していることにより、弾性ブロックを固定対象面に当接させて器具の収容空間をより確実に閉塞することが可能である。
請求項5に記載の器具取付台座によれば、請求項2から4のいずれかの発明の効果に加えて、器具取付台座が固定対象面に固定されたとき、各側板部の先端面が固定対象面に当接した状態で、弾性ブロックが台座本体の他方の対向する縁辺側の開放された側面を閉塞して、器具の収容空間をより確実に封止することが可能である。
請求項6に記載の器具取付台座によれば、請求項5の発明の効果に加えて、固定対象面が同一横断面形状で軸方向に連続する曲面である場合であっても、器具取付台座が固定対象面に固定されたとき、各側板部の先端面が固定対象面に当接した状態で、固定対象面の曲面形状に追従して弾性変形する弾性ブロックが台座本体の他方の対向する縁辺側の開放された側面を閉塞することが可能である。
請求項7に記載の器具取付台座によれば、請求項1から6のいずれかの発明の効果に加えて、器具取付台座の表裏方向において、規制部が、基板部よりも裏面側で固定対象面に当接し、または固定対象面を下支えするように構成されていることにより、固定対象面が基板部裏面に必要以上に近接して弾性ブロックが潰れすぎることを規制することができる。すなわち、規制部が弾性ブロックの歪な圧縮変形を規制し、弾性ブロックの不均一な圧縮変形に起因する弾性ブロックの外部へのはみ出しや、固定対象面への安定的な固定が阻害されることを防止することができる。
請求項8に記載の器具取付台座によれば、請求項7の発明の効果に加えて、規制部が弾性ブロックよりも圧縮変形し難い弾性材料からなることにより、規制部が固定対象面を支持する作用を発揮しつつ、固定対象面に形状に追従させて変形させることができる。これにより、固定対象面が規制部に支持された際の取付のがたつきをより一層抑えることができる。
請求項9に記載の器具取付台座によれば、請求項8の発明の効果に加えて、規制部が基板部の裏面と弾性ブロックとの間に介在していることにより、器具取付台座の外形を大きくすることなく規制部を設けることが可能となり、その結果、固定対象面が基板部裏面に必要以上に近接して弾性ブロックが潰れすぎることを規制することができる。
請求項10に記載の器具取付台座によれば、請求項9の発明の効果に加えて、軸方向に連続する円弧形状を有する固定対象面に対して、規制部のV字溝状の支持面が2点で安定的に当接または下支えし、固定対象面が基板部裏面に必要以上に近接して弾性ブロックが潰れすぎることを効果的に規制することができる。
請求項11に記載の器具取付台座によれば、請求項1から10のいずれかの発明の効果に加えて、弾性ブロックの表面に受入凹部が設けられていることにより、器具取付部を介してビスで器具を取付台座に取り付けた際、ビスの先端が受入凹部に収まって、弾性ブロックがビスで押圧されて局所的に変形することを防止することができる。
請求項12に記載の器具取付台座によれば、請求項1から11のいずれかの発明の効果に加えて、一対の側板部と弾性ブロックの間には、圧縮変形した弾性ブロックの余剰部位を入り込ませるための隙間が設けられている。これにより、圧縮変形した弾性ブロックが、台座本体の他方の対向する縁辺側の側面から膨出して器具取付台座の外部にはみ出すことを抑制することができる。
請求項13に記載の器具取付台座によれば、請求項1から12のいずれかの発明の効果に加えて、弾性ブロックがエチレンプロピレンジエンゴムからなることにより、固定対象面と当接した際、その形状に追従して変形可能である。
請求項14に記載の器具設置装置によれば、請求項1から13のいずれかの器具取付台座の効果を器具設置装置として発揮することができる。特には、器具設置装置は、器具取付台座およびポールが協働することにより、器具をポールに対して安定的に設置することを可能とする。
本発明に係る一実施形態の器具取付台座の(a)正面からの概略斜視図及び(b)背面からの概略斜視図。 図1の器具取付台座の(a)正面図、(b)背面図、(c)平面図および(d)側面図。 図1の器具取付台座の(a)A-A断面図、および(b)B-B断面図。 図1の器具取付台座の分解斜視図。 図4の器具取付台座の台座本体の(a)正面からの概略斜視図及び(b)背面からの概略斜視図。 図5の台座本体の(a)正面図、(b)背面図、(c)平面図および(d)側面図。 図5の台座本体の(a)C-C断面図。 図4の器具取付台座の弾性ブロックの(a)正面からの概略斜視図及び(b)背面からの概略斜視図。 図8の弾性ブロックの(a)正面図、(b)背面図、(c)平面図および(d)側面図。 図8の弾性ブロックのD-D断面図。 本発明の一実施形態の器具設置装置を示す概略分解斜視図。 本発明の一実施形態の器具取付台座(または器具設置装置)による器具設置構造を示す概略斜視図。 図11の器具設置構造の縦断面図。 図11の器具設置構造の横断面図。 本発明の器具取付台座(または器具設置装置)による別形態の器具設置構造を示す概略斜視図。 図15の器具設置構造の縦断面図。 図15の器具設置構造の横断面図。 本発明の別実施形態の器具取付台座の分解斜視図。 図18の器具取付台座の(a)縦断面図、および(b)横断面図。 図18の器具取付台座による器具設置構造を示す(a)概略斜視図、および(b)概略横断面図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
本発明の一実施形態の器具取付台座100は、コンセント等の器具をポールや構造壁などの構造体に対して設置するものである。しかしながら、本発明の器具取付台座は、本実施形態の用途・機能に限定されないことは言うまでもない。
図1(a),(b)は、本発明の一実施形態の器具取付台座100の正面から見た斜視図、および背面から見た斜視図である。図2(a)~(d)は、該器具取付台座100の正面図、背面図、平面図および側面図である。図3(a),(b)は、該器具取付台座100のA-A断面図およびB-B断面図である。図4は、該器具取付台座100の分解斜視図である。
一実施形態の器具取付台座100は、構造体の固定対象面に裏面側で固定され、表面側に所定の器具を取り付けるように構成されている。図1乃至図4に示すように、器具取付台座100は、固定対象面に固定されるとともに器具が取り付けられる台座本体110、および、該台座本体110の裏面側に組み合わされた弾性ブロック120を備える。
まず、図5乃至図7を参照して、台座本体110の構成について説明する。図5(a),(b)は、本発明の一実施形態の台座本体110の正面から見た斜視図、および背面から見た斜視図である。図6(a)~(d)は、該台座本体110の正面図、背面図、平面図および側面図である。図7は、該台座本体110のC-C断面図である。
台座本体110は、横方向に切断した断面視(または平面視)において、略コ字形状の板材からなる。本実施形態では、台座本体110は、コ字形状に折り曲げられた鋼板からなる。しかしながら、台座本体は、固定対象面への固定強度を維持可能であれば、上記材質に限定されず、合成樹脂等の他の材料から形成されてもよい。
台座本体110は、表面および裏面を有し、縦横に延在する矩形板状の基板部111と、該基板部111の一方の対向する縁辺(以下、縦辺ともいい、当該縦辺が延びる方向を縦方向とする。)から裏面側に略直角に立設する一対の側板部112,112を備えてなる。台座本体110の縦辺側の側面が側板部112,112によって閉塞されている一方で、基板部111の他方の対向する縁辺(以下、横辺ともいい、当該横辺が延びる方向を横方向とする。)側の側面が開放されている。一対の側板部112,112は、互いに同じ立設長さおよび幅を有する矩形板からなる。また、一対の側板部112,112の表裏方向の立設長さは、器具の一部とともに所定厚の弾性ブロック120を内側に配置可能であり、かつ、後述するとおり、その先端面を曲面形状の固定対象面に当接させたときに、基板部111裏面と固定対象面とを所定距離で離隔させるように設定された。
基板部111には、取り付けられた器具を配置するために表面側に開口した第1貫通部113、表面側から器具を取り付けるための器具取付部114、および、当該器具取付台座100を固定対象面に固定部材(ビスやボルト等)で固定するための固定孔115が形成されている。第1貫通部113、器具取付部114および固定孔115は、全て、基板部111を表裏方向に貫通する貫通孔として形成された。また、第1貫通部113、器具取付部114および固定孔115の中心点は、一対の縦辺の間の中間を通る直線上に整列している。
第1貫通部113は、基板部111の略中央で縦横に延在する比較的大きな矩形状の開口である。この第1貫通部113の形状寸法は、設置される器具の種類や器具の設置形態、貫通される配線・配管材の太さ等に応じて設定され得る。本実施形態では、屋外防水用のコンセント15(図11参照)の形状に対応している。器具取付部114は、器具をビスで取り付けるための貫通孔として基板部111に穿設されている。器具取付部114,114は、第1貫通部113を縦方向に間に挟んで対向するように一対一組で形成されている。固定孔115は、固定部材を介して固定対象面に器具取付台座100を固定するための貫通孔である。固定孔115,115は、第1貫通部113および一対の器具取付部114,114を縦方向に間に挟んで対向するように一対一組で形成されている。なお、固定孔115,115が器具取付部114,114の縦方向外側に配置されていることにより、器具が台座本体110に取り付けられたときに、器具が固定孔115に干渉することを防止することができる。
次いで、図8乃至図10を参照して、弾性ブロック120の構成について説明する。図8(a),(b)は、本発明の一実施形態の弾性ブロック120の正面から見た斜視図、および背面から見た斜視図である。図9(a)~(d)は、該弾性ブロック120の正面図、背面図、平面図および側面図である。図10は、該弾性ブロック120のD-D断面図である。
弾性ブロック120は、所定の厚みを有する直方体状のブロック体121からなる。ブロック体121の正面視外形状は、基板部111の矩形状に対応している。また、ブロック体121の表裏方向の厚みは、側板部112の立設長さに対応している。弾性ブロック120は、ゴムやスポンジなどの圧縮変形可能な弾性材料からなり、好ましくは、エチレンプロピレンジエンゴムの発泡材から形成され得る。弾性ブロック120は、基板部裏面と固定対象面との間で挟圧されて圧縮変形可能である。
弾性ブロック120には、取り付けられた器具を配置するための第2貫通部123、台座本体110の器具取付部114に対応する受入凹部124、および、台座本体110の固定孔115に対応する通過孔125が形成されている。また、第2貫通部123、受入凹部124および通過孔125の中心点は、一対の縦辺の間の中間を通る直線上に整列している。
第2貫通部123は、弾性ブロック120の正面視中央箇所に形成され、ブロック体121の表裏方向に貫通している。第2貫通部123は、第1貫通部113の形状に対応する比較的大きな矩形状を有し、弾性ブロック120表面の第1貫通部113に連通する位置に形成されている。受入凹部124,124は、第2貫通部123を縦方向に間に挟んで対向するように一対一組で形成されている。各受入凹部124は、器具取付台座100の正面視において器具取付部114と重合し、器具取付部114に挿通されるビス17の先端を受け入れるように構成されている。本実施形態では、受入凹部124はブロック体121を表裏方向に貫通しているが、裏面側で閉塞された(貫通しない)窪みであってもよい。通過孔125,125は、固定対象面に器具取付台座100を固定するための固定部材の通過を許容する貫通孔である。通過孔125,125は、第2貫通部123および一対の受入凹部124,124を縦方向に間に挟んで対向するように一対一組で形成されている。通過孔125,125は、器具取付台座100の正面視において固定孔115,115に連通(重合)する位置に形成されている。また、第2貫通部123、受入凹部124、および、通過孔125は、互いに連通することなく独立している。
これら各構成要素の説明を踏まえて、図1乃至図4を再び参照して、一実施形態の器具取付台座100についてより詳細に説明する。
器具取付台座100において、弾性ブロック120は、台座本体110の基板部111の裏面側に配置されている。図3(a),(b)に示すように、弾性ブロック120の表面が基板部111の裏面に当接し、横辺側の外側面が側板部112の内面に当接している。ただし、図19(b)で後述するとおり、互いに対向する側板部112の内面と弾性ブロック120の外側面との間に敢えて隙間118を設けて、弾性ブロック120の弾性変形した部位を優先的に収容させてもよい。また、弾性ブロック120は、一対の側板部112,112に隣接する箇所において、各側板部112の先端面と同一面上に位置する。そして、弾性ブロック120の肉部が、台座本体110の横辺側の両側面を閉塞している。すなわち、弾性ブロック120が台座本体110の各側面の内側に収容されていることにより、器具取付台座100はコンパクトな形態を有する。なお、台座本体110は、弾性ブロック120をその弾性復帰力により保持してもよく、または、両面テープや接着剤などの接着手段によって保持してもよい。
また、器具取付台座100において、台座本体110の第1貫通部113、器具取付部114および固定孔115が、それぞれ、弾性ブロック120の第2貫通部123、受入凹部124および通過孔125に対して、正面視(基板部111の平面上)で相対的に同じ位置に整列している。特には、第1貫通部113および第2貫通部123が表裏方向に連通し、協働して1つの、器具または該器具に接続される配線・配管材の収容空間(または配線・配管材の通過空間)を形成している。該収容空間は、器具取付台座100の表裏方向に貫通している。これら第1貫通部113および第2貫通部123が基板部111およびブロック体121の肉部によってそれぞれ包囲されていることにより、収容空間が周方向に閉塞されている。つまり、弾性ブロック120は、一対の側板部112,112の間で器具の収容空間を周方向に封止するパッキンとして機能し得る。また、器具取付部114および受入凹部124が表裏方向に連通し、器具取付部114に挿通されたビスの先端が受入凹部124に受容されるように構成されている(図13参照)。そして、固定孔115および通過孔125が表裏方向に連通し、器具取付台座100を表裏方向に貫通する1つの貫通孔を形成している。当該貫通孔(固定孔115および通過孔125)は、器具取付台座100を固定対象面に固定するための固定部材が貫通するように構成されている(図13参照)。
続いて、図11を参照して、本発明の一実施形態の器具設置装置11について説明する。本実施形態の器具設置装置11は、器具設置構造を構築すべく、器具を設置するための装置である。ここで、器具は、屋外防水用のコンセント15として例示される。図11に示すように、器具設置装置11は、器具取付台座100と、軸方向に延在し、所定位置にコンセント15が取り付けられるポール12とを備える。ポール12は、その外周面の一部に器具取付台座100が固定される固定対象面13を定める。また、ポール12は、軸方向に延びる円柱形状を有していることから、その固定対象面13は、所定径(または所定の曲率半径)の略同一の横断面円弧形状が軸方向に連続する凸曲面からなる。本実施形態では、ポール12は、電柱または給電ポールであり、内部にケーブル等の配線空間を有する。ポール12は、その固定対象面13に形成された開口14を有し、該開口14を介して外部に給電するものである。また、固定対象面13には、開口14を軸方向に挟むように対向する一対の貫通孔13aが形成されている。該一対の貫通孔13a,13aは、器具取付台座100の固定孔115および通過孔125に対応するように位置し、固定部材16を貫通配置可能である。そして、開口14を封止するように器具取付台座100がポール12の固定対象面13に着設され、コンセント15が開口14から引き出されたケーブルに接続される。すなわち、器具設置装置11は、所定の場所にポール12を設置し、該ポール12に器具取付台座100を取り付けることにより、器具(コンセント15)を取付可能とする装置である。
図12乃至図14は、本実施形態の器具取付台座100および器具設置装置11によって構築した器具設置構造10を示している。図12は、器具設置構造10の概略斜視図である。図13は、器具設置構造10のポール12の軸方向に切断した縦断面図である。図14は、器具設置構造10のポール12の径方向に切断した横断面図である。
器具設置構造10は、図12に示すように、構造体として地面から立設するポール12、該ポール12に固定された器具取付台座100、および、該器具取付台座100に取り付けられたコンセント15を備えてなる。器具設置構造10では、図13に示すように、器具取付台座100が固定部材16を介して(軸方向に円弧断面が連続する)凸曲面状の固定対象面13に固定されている。具体的には、器具取付台座100の縦辺が軸方向に沿うように器具取付台座100が固定対象面13に宛がわれた上で、ポール12の貫通孔13a,13a、台座本体110の固定孔115,115および弾性ブロック120の通過孔125,125が表裏方向に整列し、一対の固定部材16,16がこれらを貫通することによって、器具取付台座100が固定対象面13に固定されている。固定部材16は、予めブロック体121に貫通形成された通過孔125を通過し、弾性ブロック120を局所的に押し潰していないので、弾性ブロック120表面に皺が形成されていない。
また、ポール12の開口14と、器具取付台座100の第1貫通部113および第2貫通部123とが合致して連通している。第1貫通部113および第2貫通部123がコンセント15の一部を収容する収容空間を形成している。器具取付台座100(台座本体110)の表面には、ビス17および器具取付部114を介してコンセント15が取り付けられている。このとき、基板部111を貫通するビス17の先端が、弾性ブロック120の受入凹部124に収まっている。そして、ポール12内のケーブルが開口14、第1貫通部113および第2貫通部123を介して、コンセント15に電気的に接続されている(図示略)。
器具設置構造10において、図14に示すように、器具取付台座100の一対の側板部112,112の先端面がポール12の断面視円弧状の固定対象面13に当接している。固定対象面13の円弧が表側に迫り出し、一対の側板部112,112の間に入り込んでいる。一対の側板部112,112は、固定対象面13の表面側に最も突出した部位を基板部111裏面から所定距離で離隔させて固定対象面13を支持している。本器具設置構造10において、基板部111裏面と固定対象面13との間の距離が確保されていることにより、弾性ブロック120が必要以上に潰れて不規則に圧縮変形し、ブロック体121の肉部が側面や第1貫通部113から外部にはみ出したり、取付の安定性が低下したりすることが防止されている。
そして、弾性ブロック120の裏面が固定対象面13に圧接し、弾性ブロック120が表裏方向に圧縮変形している。特には、弾性ブロック120の肉部が、ポール12の開口14を周方向全体で包囲するように固定対象面13に密接し、かつ、台座本体110の第1貫通部113を周方向全体で包囲するように基板部111裏面に密接している。また、固定対象面13の一部が一対の側板部112,112の間に入り込み、弾性ブロック120が固定対象面13の表面形状に追従して凹曲面状に弾性変形している。弾性ブロック120の追従性により、固定対象面13に凹凸があったとしても弾性ブロック120裏面と固定対象面13との間に隙間が生じることはない。したがって、本実施形態の器具設置構造10では、器具取付台座100は、固定対象面13に対してがたつくことなく安定的に固定された状態で、コンセント15をポール12の所定位置で支持している。また、器具設置構造10は、コンセント15の収容空間内部および開口14への水の侵入を防止する封水構造を有している。
本実施形態の器具設置構造10を構築する方法について説明する。まず、器具取付台座100の裏面をポール12の固定対象面13に向けて、台座本体110の縦辺がポール12の軸方向に一致するとともに、第1貫通部113および第2貫通部123をポール12の開口14上に位置決めする。次に、ポール12の固定対象面13に対して、器具取付台座100の裏面を近接させて、器具取付台座100の裏面を固定対象面13に宛がう。器具取付台座100を把持しつつ、固定部材16を固定孔115、通過孔125および貫通孔13aに貫通させることにより、器具取付台座100を固定対象面13に固定する。当該固定作業により、ポール12の開口14の周囲が弾性ブロック120で封止されることから、開口14周囲にパッキンを追加する必要がない。次いで、開口14からケーブルを引き出し、コンセント15に電気的に接続する。そして、コンセント15を器具取付台座100の表面に宛がい、ビス17をコンセント15の貫通孔15aおよび器具取付部114に挿通することによって、コンセント15を器具取付台座100に取り付ける。以上の工程により、器具設置構造10が構築され得る。
次に、図15乃至図17を参照して、本発明の一実施形態の器具取付台座100の第2使用例として、第2の器具設置構造10-2について説明する。第2の器具設置構造10-2(または器具設置装置)は、構造体として角型ポール12-2を採用したものである。当該第2の器具設置構造10-2では、固定対象面13-2は、平面(平坦面)として定められた。つまり、第2の器具設置構造10-2は、一実施形態の器具取付台座100を(曲面状の固定対象面13とは)異なる形状の固定対象面13-2に安定固定したものである。図15は、第2の器具設置構造10-2の概略斜視図である。図16は、第2の器具設置構造10-2の角型ポール12-2の軸方向に切断した縦断面図である。図17は、第2の器具設置構造10-2の角型ポール12-2の径方向に切断した横断面図である。
第2の器具設置構造10-2は、図15に示すように、構造体として地面から立設する角型ポール12-2、該角型ポール12-2に固定された器具取付台座100、および、該器具取付台座100に取り付けられたコンセント15を備えてなる。第2の器具設置構造10-2では、図16に示すように、器具取付台座100が固定部材16を介して平坦面状の固定対象面13-2に固定されている。また、第2の器具設置構造10-2において、図17に示すように、器具取付台座100の一対の側板部112,112の先端面が角型ポール12-2の平面状の固定対象面13-2に当接している。このとき、台座本体110の一対の側板部112の先端面が弾性ブロック120裏面と同一平面上にあることから、弾性ブロック120が弾性変形することなく、固定対象面13-2と当接している。好適には、器具取付台座100は、弾性ブロック120の裏面を、一対の側板部112,112の先端面よりも裏面側に突出させるように構成されてもよい。すなわち、弾性ブロック120を平面状の固定対象面13-2に意図的に圧接させて圧縮変形させることで、より高い封水構造を形成することができる。したがって、本実施形態の第2の器具設置構造10-2においても同様に、器具取付台座100が固定対象面13-2に安定的に固定された状態でコンセント15を角型ポール12-2の所定位置で支持している。
また、本実施形態の器具取付台座100には、弾性ブロック120の表裏方向への圧縮変形を制限するように作用する規制部117が追加されてもよい。図18は、規制部117を備える器具取付台座100’の分解斜視図である。図19(a),(b)は、器具取付台座100’の縦断面図および横断面図である。図20(a),(b)は、器具取付台座100’による器具設置構造10’の概略斜視図、および、横断面図である。
図18および図19に示すように、規制部117は、器具取付台座100’の表裏方向において、基板部111の裏面側、かつ、弾性ブロック120の裏面よりも表面側に配置されている。規制部117は、表裏方向に所定厚を有する板状をなし、基板部111裏面と弾性ブロック120表面との間に介在している。また、規制部117は、裏面側を向く支持面117aを有し、該支持面117aは、図19(b)に示すように、横方向に沿って切断した断面において、中央が窪むV字溝形状を有する。このV字溝状の断面形状は、図19(a)に示すように、第1貫通部113に干渉しない位置で縦方向に連続している。支持面117aは、弾性ブロック120を介して間接的に固定対象面を下支えし、基板部111および固定対象面の相対的な近接を規制し、弾性ブロック120の表裏方向への圧縮変形を制限し得る。さらに、規制部117には、器具取付部114および固定孔115に対応する位置において、貫通孔117b,117cがそれぞれ形成されている。なお、規制部117は、硬質な材料から形成されてもよいが、弾性ブロック120よりも圧縮変形し難い弾性材料から形成されることが好ましい。規制部117が固定対象面を支持する作用を発揮しつつ、固定対象面の形状に追従して弾性変形することができる。これにより、固定対象面が規制部117に支持された際の取付のがたつきがより一層抑えられる。
また、図19(b)に示すように、互いに対向する側板部112の内面と弾性ブロック120の外側面との間には、圧縮変形した弾性ブロック120の余剰部位を入り込ませるための隙間118が設けられている。当該隙間118を設けたことにより、弾性ブロック120の圧縮変形先を当該隙間118にガイドし、弾性ブロック120の一部が台座本体110の開放された側面から膨出する量を減少させることができる。すなわち、弾性ブロック120が、圧縮変形により台座本体110の他方の対向する縁辺側の側面から膨出することを抑制することができる。
規制部117は、一対の側板部112,112の間隔に対して曲率半径が小さい凸曲面を有する固定対象面13’に対して、器具取付台座100を取り付ける際に、弾性ブロック120の表裏方向への過度な圧縮変形を制限するように機能する。図20に示す器具設置構造10’では、より小径の円筒状のポール12’の固定対象面13’に対して器具取付台座100’が固定されている。ポール12’の直径が一対の側板部112,112間の距離とほぼ等しいので、固定対象面13’が側板部112,112に係止されることなく基板部111裏面に十分に近接することが可能である。そして、一対の側板部112,112の先端面が固定対象面13’(またはポール12’)に当接することなく、規制部117の支持面117aが固定対象面13’に作用し、固定対象面13’が基板部111裏面から離隔した位置で下支えされている。すなわち、規制部117は、固定対象面13’が基板部111裏面に当接し、弾性ブロック120が最大限で圧縮変形することを規制することで、弾性ブロック120の過剰な圧縮変形を阻止する。さらに、側板部112の内面と弾性ブロック120の外側面との間に形成された隙間118(図19(b)参照)が、圧縮変形した弾性ブロック120で埋められている。すなわち、当該隙間118が、弾性ブロック120の圧縮変形量を吸収することで、弾性ブロック120の台座本体110の開放された側面からの膨出量を抑えている。これにより、弾性ブロック120の不均一な圧縮変形に起因する、弾性ブロック120の外部へのはみ出し、弾性ブロック120による貫通部113,123の閉塞、および、固定対象面13’への安定的な固定の阻害などが防止され得る。
以下、本発明に係る一実施形態の器具取付台座100(または器具設置装置11)における作用効果について説明する。
本実施形態の器具取付台座100は、台座本体110の基板部111の裏面側に弾性ブロック120が配置され、器具取付台座100が(平面形状でない)固定対象面13に固定されたときに、弾性ブロック120が基板部111と固定対象面13との間に介在して圧縮変形可能であることを特徴とする。すなわち、器具取付台座100が平面状の固定対象面13-2に宛がわれたときに、器具取付台座100裏面(一対の側板部112,112先端および弾性ブロック120裏面)が固定対象面13に対してがたつくことなく当接し、器具取付台座100を固定対象面13に対して安定的に取り付けることができる。一方で、器具取付台座100が凸曲面状の固定対象面13に宛がわれたときに、基板部111と固定対象面13との間で弾性ブロック120が固定対象面13に当接して圧縮変形することで、器具取付台座100が固定対象面13に対してがたつくことを防止し、器具取付台座100を固定対象面13に安定的に取り付けることもできる。また、台座本体110の固定孔115と弾性ブロック120の通過孔125とが連通していることにより、固定部材16で器具取付台座100を固定対象面13に固定する際、固定部材16が固定孔115および通過孔125を貫通することで、固定部材16に起因して弾性ブロック120が表裏方向に局所的に潰れることを防止し、固定対象面13と基板部111との間で弾性ブロック120の形状を維持することができる。したがって、本実施形態の器具取付台座100は、異なる形状の固定対象面13,13-2に対して器具を安定的に取り付けることを可能とするものである。
さらに、本実施形態の器具取付台座100によれば、器具を設置するための収容空間を形成する第1貫通部113および第2貫通部123の外周は、基板部111および弾性ブロック120によって周方向に包囲される。すなわち、弾性ブロック120は、一対の側板部112,112の間で器具の収容空間を周方向に封止するパッキンとして機能し得る。これにより、器具の収容空間を封水するために別途パッキンを追加する必要がなくなり、器具の取付の作業性改善が大幅に改善される。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の実施形態や変形例を取り得る。以下、本発明の複数の変形例を説明する。
(1)本発明の器具取付台座は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。上記実施形態の器具取付台座において、弾性ブロックは、一対の側板部の先端面と同一平面上にあるか、または、それよりも裏面側に突出してもよいことが例示されたが、本発明において、固定対象面の形状によっては側板部の立設長さよりも表裏方向に薄くてもよい。また、弾性ブロックは、直方体状に形成され、台座本体の内部に隙間無く配置されたが、本発明において、台座本体と弾性ブロックとの間に隙間が形成されてもよい。また、弾性ブロックの裏面は、平面でなくてもよく、固定対象面の形状に合わせて凹曲面、凸曲面、凹凸面などであってもよい。
(2)本発明の器具取付台座は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。上記実施形態の器具取付台座において、台座本体は、第1貫通孔を有する矩形状の基板部と、一対の側板部とからなる断面視コ字状の板材として形成されたが本発明は当該形態に限定されない。例えば、台座本体は、取り付ける器具の種類によっては第1貫通孔を有してなくてもよい。一例を挙げると、取り付ける器具に接続される配線・配管材が固定対象面に沿って配設されたり、空中に配設されたりする場合、配線・配管材が台座本体の貫通孔を通過する必要がないことから、第1貫通孔を有しない台座本体が採用され得る。また、台座本体から一対の側板部が省略されてもよい。このような場合であっても、器具取付台座の裏面で、弾性ブロックを固定対象面に圧縮変形させて当接させることにより、器具取付台座を固定対象面に対して、がたつきを抑えて取り付けることができる。あるいは、側板部の省略したかわりに規制部を設けて、規制部を直接的または間接的(弾性ブロックを介して)に固定対象面に当接させて、がたつきを抑えてもよい。さらに、基板部は、矩形板状でなくてもよく、種々の形状を取り得る。
(3)本発明の器具取付台座は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。上記実施形態の器具取付台座において、規制部は、基板部裏面と弾性ブロック表面との間に介在する弾性変形可能な板材として例示されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、規制部は、基板部の他方の一対の縁辺(横辺)から縦方向に延在してから裏側に折れ曲がり、弾性ブロックから軸方向にずれた位置(弾性ブロックと重合しない位置)に形成されてもよい。この場合、規制部は、弾性ブロックを介さずに固定対象面に直接当接するように構成される。また、規制部は、基板部裏面から裏側に延び出るピンやリブであって、固定対象面を支持する支持面をその先端面に有するように構成されてもよい。さらに、規制部は、弾性変形しない硬質の材料であってもよい。
(4)本発明の器具取付台座は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を取り得る。上記実施形態の器具取付台座において、器具取付部は、ビス孔として形成されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、器具取付部は、磁力によって器具を取り付ける部位や、両面テープや接着剤によって器具を取り付ける部位などであってもよい。
(5)本発明の器具取付台座、器具設置装置および器具設置構造は、上記実施形態の用途に限定されない。構造体は、給電用のポールでなく、構造体の二重壁などであってもよい。また、器具は、給電用途に限定されず、水栓などの他の用途の器具であってもよい。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10 器具設置構造
11 器具設置装置
12 ポール(構造体)
13 固定対象面
13a 貫通孔
14 開口
15 コンセント(器具)
15a 貫通孔
16 固定部材
17 ビス
100 器具取付台座
110 台座本体
111 基板部
112 側板部
113 第1貫通部
114 器具取付部
115 固定孔
117 規制部
117a 支持面
117b 貫通孔
117c 貫通孔
118 隙間
120 弾性ブロック
121 ブロック体
123 第2貫通部
124 受入凹部
125 通過孔

Claims (14)

  1. 構造体の固定対象面に裏面側で固定され、表面側に器具を取り付けるための器具取付台座であって、
    表面および裏面を有する基板部、前記基板部に形成され、表面側から器具を取り付けるための器具取付部、および、前記器具取付台座を固定対象面に固定部材で固定するために前記基板部を表裏方向に貫通する固定孔を有する台座本体と、
    前記基板部の裏面側に配置され、所定の厚みを有する圧縮変形可能な弾性材料のブロック体からなり、前記固定孔に連通する位置で前記ブロック体を表裏方向に貫通し、固定部材が通過する通過孔を有し、前記器具取付台座が固定対象面に固定されたときに、前記基板部と固定対象面との間に介在する弾性ブロックと、
    を備えることを特徴とする器具取付台座。
  2. 前記台座本体は、矩形板状の前記基板部、および、前記基板部の一方の対向する縁辺から裏面側に立設する一対の側板部を備え、前記台座本体の他方の対向する縁辺側の側面が開放されており、
    前記一対の側板部の間に前記弾性ブロックが設けられ、
    前記基板部には、取り付けられた器具に接続される配線・配管材が通過するために表面側に開口した第1貫通部が形成され、
    前記弾性ブロックには、前記ブロック体の表裏方向に貫通するとともに前記第1貫通部に連通する第2貫通部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の器具取付台座。
  3. 前記第2貫通部は、前記通過孔と独立していることを特徴とする請求項2に記載の器具取付台座。
  4. 前記弾性ブロックは、前記一対の側板部に隣接する箇所において、前記一対の側板部の先端面と同一面上に位置するか、または、前記一対の側板部の先端面よりも裏面側に突出していることを特徴とする請求項2または3に記載の器具取付台座。
  5. 前記器具取付台座が固定対象面に宛がわれたとき、前記各側板部の先端面が固定対象面に当接するように構成され、かつ、前記弾性ブロックが前記台座本体の他方の対向する縁辺側の側面を閉塞するように構成されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の器具取付台座。
  6. 固定対象面が同一横断面形状で軸方向に連続する曲面である場合であって、前記基板部の一方の対向する縁辺が軸方向に沿うように前記器具取付台座が固定対象面に固定されたとき、前記各側板部の先端面が固定対象面に当接し、固定対象面の一部が前記一対の側板部の間に入り込み、前記弾性ブロックが固定対象面の表面形状に追従して弾性変形することを特徴とする請求項5に記載の器具取付台座。
  7. 前記器具取付台座の表裏方向において、前記基板部の裏面側、かつ、前記弾性ブロックの裏面よりも表面側に配置された規制部を有し、前記規制部は、固定対象面に当接して、または前記弾性ブロックを表面側から下支えして、前記基板部および固定対象面の相対的な近接を規制し、前記弾性ブロックの表裏方向への圧縮変形を制限することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の器具取付台座。
  8. 前記規制部は、前記弾性ブロックよりも圧縮変形し難い弾性材料から形成されたことを特徴とする請求項7に記載の器具取付台座。
  9. 前記規制部は、表裏方向に所定厚を有する板状をなし、前記基板部の裏面と前記弾性ブロックとの間に介在していることを特徴とする請求項8に記載の器具取付台座。
  10. 前記規制部は、中央が窪むV字溝形状の支持面を有することを特徴とする請求項9に記載の器具取付台座。
  11. 前記弾性ブロックは、前記器具取付部に挿通されるビスの先端を受け入れるように前記器具取付部と対応する位置に形成された受入凹部を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の器具取付台座。
  12. 前記前記台座本体は、矩形板状の前記基板部、および、前記基板部の一方の対向する縁辺から裏面側に立設する一対の側板部を備え、前記台座本体の他方の対向する縁辺側の側面が開放されており、
    前記一対の側板部と 前記弾性ブロックの間には、前記弾性ブロックの圧縮変形により 前記台座本体の他方の対向する縁辺側の側面から膨出することを抑制すべく、圧縮変形した前記弾性ブロックの余剰部位を入り込ませるための隙間が設けられていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の器具取付台座。
  13. 前記弾性ブロックは、エチレンプロピレンジエンゴムであることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の器具取付台座。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の器具取付台座と、軸方向に延在し、前記器具取付台座が固定される固定対象面を有するポールと、を備える器具設置装置であって、
    前記ポールの前記固定対象面は、略同一の横断面円弧形状が軸方向に連続する曲面からなり、
    前記器具取付台座の台座本体は、矩形板状の基板部、および、前記基板部の一方の対向する縁辺から裏面側に同じ長さで立設する一対の側板部を備えてなり、前記一対の側板部の間に前記弾性ブロックが設けられ、
    前記一対の側板部は、前記基板部の一方の対向する縁辺が軸方向に沿うように前記器具取付台座が前記固定対象面に固定される際、前記各側板部の先端面を前記固定対象面に当接させ、かつ、前記固定対象面の表面側に最も突出した部位を前記基板部の裏面から所定距離で離隔させて前記固定対象面を支持するように構成されていることを特徴とする器具設置装置。
JP2020182253A 2020-10-30 2020-10-30 器具取付台座および器具設置装置 Active JP7432485B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020182253A JP7432485B2 (ja) 2020-10-30 2020-10-30 器具取付台座および器具設置装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020182253A JP7432485B2 (ja) 2020-10-30 2020-10-30 器具取付台座および器具設置装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022072679A JP2022072679A (ja) 2022-05-17
JP7432485B2 true JP7432485B2 (ja) 2024-02-16

Family

ID=81603912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020182253A Active JP7432485B2 (ja) 2020-10-30 2020-10-30 器具取付台座および器具設置装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7432485B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002291142A (ja) 2001-03-28 2002-10-04 Sekisui Jushi Co Ltd 柱状コンセント連結部収納体
JP2003250218A (ja) 2002-02-25 2003-09-05 Matsushita Electric Works Ltd ケーブル引込装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002291142A (ja) 2001-03-28 2002-10-04 Sekisui Jushi Co Ltd 柱状コンセント連結部収納体
JP2003250218A (ja) 2002-02-25 2003-09-05 Matsushita Electric Works Ltd ケーブル引込装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022072679A (ja) 2022-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7307213B1 (en) Horizontal electrical box with internal mounting arrangement
US7294781B1 (en) Recessed electrical outlet assembly
US7740433B2 (en) Waterproof structure for portion where members are tightened with screw
US5841068A (en) Mounting device for mounting an electrical component in a wall
EP1552579B1 (en) Antenna mounting apparatuses
JP2013502545A (ja) 密閉用グロメット
CA2818383C (en) Electrical box extender assembly
US20090173844A1 (en) Conduit and cable support bracket and method therefor
JP2013141197A (ja) ディスプレイ装置用支持装置
US20140048303A1 (en) Magnetic Wall Cover System
CA2600756A1 (en) Snap fit screw plug
US8686287B1 (en) Surface mount electrical box for shallow wall cavities
US20180241187A1 (en) Adjustable mud ring assembly
EP3392989A1 (en) Combination cable mounting fixture structure
JP7432485B2 (ja) 器具取付台座および器具設置装置
US7485805B1 (en) Two-gang recessed electrical box assembly
US20180123331A1 (en) Support frame for structured cabling system
US10386013B2 (en) Enclosure mounting assembly
JP2010129931A (ja) 電気機器及び電気機器の製造方法
CN220552083U (zh) 箱体
CN210007876U (zh) 一种音箱
CN212137353U (zh) 电器充电支架和电器充电组件
CN211791623U (zh) 一种快装式手机模型
US10834836B1 (en) Electrical facility for attaching to a support device
JPH10136532A (ja) パーテション配線システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7432485

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150