JP7431183B2 - 磁気ギアード電気機械及びこれを用いた発電システム - Google Patents

磁気ギアード電気機械及びこれを用いた発電システム Download PDF

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Description

本開示は、磁気ギアード電気機械及びこれを用いた発電システムに関する。
従来から、高速ロータと低速ロータとの間で回転数を変換するための磁気ギア装置と、発電機又は電動機とを組み合わせた磁気ギアード電気機械(magnetic geared electrical machine)が知られている。
例えば、特許文献1には、支持構造を含む第1ロータと、第2ロータおよびステータを備え、第2ロータおよびステータの少なくとも一方が支持構造を収容するように構成した磁気ギアード電気機械が記載されている。
また、磁気ギアード電気機械に関するものではないが、特許文献2には、周方向に配列された電磁鋼製の磁気経路部材(ポールピース)間に冷媒流路を設けた磁気ギア装置が記載されている。
米国特許第9,219,395号明細書 特開2012-246982号公報
例えば特許文献1に記載される磁気ギアード電気機械では、ステータコイルにおける銅損やポールピースにおける鉄損に起因した発熱への対策として、必要に応じて、磁気ギアード電気機械の各部の冷却が行われる。
ここで、ポールピースを境として、磁気ギアード電気機械のステータ側領域とロータ側領域とで発熱量は均等であるとは限らない。また、熱伝導、熱伝達、および、放射による系外への放熱量についても、ポールピースを境として、磁気ギアード電気機械のステータ側領域とロータ側領域とで均等であるとは限らない。
このため、磁気ギアード電気機械の径方向におけるポールピースの両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じた冷却設計が望まれる。
特許文献2記載の磁気ギア装置では、周方向に配列されるポールピース間に冷媒流路が形成されるため、ポールピースの両側の各領域における発熱量又は放熱量を考慮した冷却設計はできない。
上述の事情に鑑みて、本発明の幾つかの実施形態では、ポールピースの径方向の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じた冷却設計を容易に行うことができる磁気ギアード電気機械を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る磁気ギアード電気機械は、
ステータコイルを含むステータと、
複数のポールピースを含む第1ロータと、
複数のロータ磁石を含み、径方向において前記第1ロータを挟んで前記ステータとは反対側に配置される第2ロータと、
第1入口開口及び第2入口開口を有し、前記ステータを支持するハウジングと、
前記ハウジングに設けられた前記第1入口開口、および、前記ステータと前記第1ロータとの間の第1半径方向隙間に連通するように、少なくとも前記ハウジングによって画定される第1入口キャビティと、
前記ハウジングに設けられた前記第2入口開口、および、前記第1ロータと前記第2ロータとの間の第2半径方向隙間に連通するように、少なくとも前記ハウジングによって画定される第2入口キャビティと、
を備える。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、ポールピースの径方向の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じた冷却設計を容易に行うことができる。
磁気ギアード電気機械の例を示す概略図である。 磁気ギアード電気機械の他の例を示す概略図である。 一実施形態に係る磁気ギアード電気機械の径方向断面図である。 一実施形態に係る磁気ギアード電気機械を示す図である。 他の実施形態に係る磁気ギアード電気機械を示す図である。 一実施形態に係る仕切部材を示す断面図である。 他の実施形態に係る仕切部材を示す断面図である。 他の実施形態に係る仕切部材を示す断面図である。 一実施形態に係る磁気ギアード電気機械を示す図である。 一実施形態に係る磁気ギアード電気機械を示す図である。 仕切部材の配置例を示す図である。 仕切部材の他の配置例を示す図である。 仕切部材の他の配置例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(磁気ギアード電気機械の概要)
図1A及び図1Bは、それぞれ、磁気ギアード電気機械の例を示す概略図である。ここで、図1A及び図1Bにおいて、「軸方向」は磁気ギアード電気機械10のロータ(30,40)の回転軸(rotational axis)に平行な方向であり、「径方向」はロータ(30,40)の回転軸(rotational axis)に直交する方向である。
一実施形態では、図1Aに示すように、磁気ギアード電気機械10は、原動機2によって駆動されて発電を行い、発電により生成した電力Pを例えば電力系統であってもよい電力供給先4に向けて供給するように構成される磁気ギアード発電機10Aである。
他の実施形態では、図1Bに示すように、磁気ギアード電気機械10は、例えば電力系統であってもよい電力供給源6からの電力Pの供給を受けて、回転機械8を駆動するように構成される磁気ギアードモータ10Bである。
図1Aに示す実施形態では、磁気ギアード発電機10Aは、発電システム1の一部を構成する。発電システム1は、例えば、風力発電システムや潮流発電システムのような再生可能エネルギー発電システムであってもよい。発電システム1が風力発電システムである場合、原動機2は風車ロータである。
磁気ギアード発電機10Aは、ステータ磁石22及びステータコイル24を含むステータ20と、ポールピース32を含む第1ロータ30と、ロータ磁石42を含む第2ロータ40とを備える。図1Aに示す例では、ステータ20は、軸受B1を介して原動機2の回転シャフト3を支持するハウジング21の内部に配置される。第1ロータ30は、原動機2の回転シャフト3とともに回転するように構成される。第1ロータ30は、ポールピース32の軸方向両端にそれぞれ設けられる第1エンドプレート34を含み、各々の第1エンドプレート34が回転シャフト3に連結される。第2ロータ40は、ロータ磁石42の軸方向両端にそれぞれ設けられる第2エンドプレート44を含む。各々の第2エンドプレート44は、第2ロータ40が回転シャフト3及び第1ロータ30よりも高速で回転することを許容するように、軸受B2を介して回転シャフト3(又は回転シャフト3とともに回転する第1ロータ30)に取り付けられる。第2ロータ40は、ポールピース32及び第1エンドプレート34を含む第1ロータ30と回転シャフト3とによって囲まれる領域内に設けられる。
なお、図1Aに示す実施形態では、磁気ギアード発電機10Aは、径方向の内側に向かって、ステータ20、第1ロータ30、第2ロータ40の順に配置された構成を有する。別の実施形態では、磁気ギアード発電機10Aは、径方向の内側に向かって、第2ロータ40、第1ロータ30、ステータ20の順に配置された構成を有する。この場合、円筒状の回転シャフト3の径方向内側に、第2ロータ40、第1ロータ30及びステータ20が配置される。
上述の磁気ギアード発電機10Aは、磁気ギアと発電機とを一体化したものであり、高調波型磁気ギア原理および電磁誘導を利用することで、原動機2からの機械的入力を電力に変換するものである。
例えば、磁気ギアード発電機10Aにおける発電は以下の原理により行われてもよい。原動機2の回転シャフト3とともに回転する第1ロータ(低速ロータ)30のポールピース32によって、ステータ磁石22の磁束が変調され、変調された磁場からロータ磁石42が磁力を受けて第2ロータ(高速ロータ)40が回転する。このとき、第1ロータ(低速ロータ)30に対する第2ロータ(高速ロータ)40の回転数の比(増速比)は、ロータ磁石42の極対数Nに対するポールピース32の極数Nの比(=N/N)で表される。第2ロータ(高速ロータ)40が回転することで、電磁誘導によってステータコイル24に電流が発生する。
図1Bに示す実施形態において、磁気ギアードモータ10Bの基本構成は、図1Aに示す磁気ギアード発電機10Aと共通する。
すなわち、磁気ギアードモータ10Bは、ステータ磁石22及びステータコイル24を含むステータ20と、ポールピース32を含む第1ロータ30と、ロータ磁石42を含む第2ロータ40とを備える。図1Bに示す例では、ステータ20は、軸受B1を介して回転機械8の回転シャフト9を支持するハウジング21の内部に固定される。第1ロータ30は、ポールピース32の軸方向両端にそれぞれ設けられる第1エンドプレート34を含み、各々の第1エンドプレート34が回転シャフト9に連結される。第2ロータ40は、ロータ磁石42の軸方向両端にそれぞれ設けられる第2エンドプレート44を含む。各々の第2エンドプレート44は、第2ロータ40が回転シャフト9及び第1ロータ30よりも高速で回転することを許容するように、軸受B2を介して回転シャフト9(又は回転シャフト9とともに回転する第1ロータ30)に取り付けられる。第2ロータ40は、ポールピース32及び第1エンドプレート34を含む第1ロータ30と回転シャフト9とによって囲まれる領域内に設けられる。
図1Bに示す実施形態では、磁気ギアードモータ10Bは、径方向の内側に向かって、ステータ20、第1ロータ30、第2ロータ40の順に配置された構成を有する。別の実施形態では、磁気ギアードモータ10Bは、径方向の内側に向かって、第2ロータ40、第1ロータ30、ステータ20の順に配置された構成を有する。この場合、円筒状の回転シャフト9の径方向内側に、第2ロータ40、第1ロータ30及びステータ20が配置される。
なお、磁気ギアードモータ10Bは、磁気ギアとモータとを一体化したものであり、ステータコイル24の通電によって発生する回転磁界によって第2ロータ(高速ロータ)40を回転させ、第2ロータ(高速ロータ)40から第1ロータ(低速ロータ)30への動力伝達は高調波磁気ギアの原理を利用するものである。
(磁気ギアード電気機械の内部構造)
続けて、図2を参照して、上述した磁気ギアード電気機械10(10A,10B)の内部構造について説明する。
図2は、一実施形態に係る磁気ギアード電気機械10の径方向断面図である。
図2に示すように、磁気ギアード電気機械10のステータ20は、周方向に配列された複数のステータ磁石22とステータコイル24とを含む。ステータ磁石22及びステータコイル24は、ステータコア23に取り付けられる。
ステータ磁石22は、永久磁石により構成され、径方向においてステータコイル24と第1ロータ30との間を軸方向に通過するように周方向に複数設けられる。図2に示す例では、各々のステータ磁石22は、矩形断面を有する軸方向に長尺なロッド状部材である。すなわち、図2に示したステータ磁石22の矩形断面の各辺の寸法は、図1A及び図1Bに示したステータ磁石22の軸方向寸法よりも十分に小さい。
図2には、ステータ磁石22がステータコア23の表面に取り付けられた表面磁石型(SPM;Surface Permanent Magnet)の構造例を示している。他の実施形態では、ステータ20は、ステータ磁石22がステータコア23に埋め込まれた埋込磁石型(IPM;Interior Permanent Magnet)の構造を有していてもよい。
ステータコイル24は、ステータコア23に設けられた複数のスロット25内に設けられる。複数のスロット25は周方向に複数設けられ、各々のスロット25は軸方向に延在する。各々のスロット25の軸方向両端は開放されており、ステータコア23の軸方向の両端において、スロット25に収まらないステータコイル24のコイルエンドがステータコア23から突出してもよい。
上記構成のステータ20に径方向にて対向する第1ロータ30は、ステータ20との間に第1半径方向隙間G1を隔てて配置され、周方向に配列される複数のポールピース32を含む。各々のポールピース32は、例えば電磁鋼板や圧粉磁心等の磁性体により構成され、矩形断面(図2参照)を有する軸方向に長尺なロッド状部材である。すなわち、図2に示したポールピース32の矩形断面の各辺の寸法は、図1A及び図1Bに示したポールピース32の軸方向寸法よりも十分に小さい。
なお、第1ロータ30は、ポールピース32以外にも、非磁性体により構成されてポールピース32間を周方向に接続する非磁性部材33(図2参照)や、図1A及び図1Bを参照して上述した第1エンドプレート34等の他の部材を含んでいてもよい。
非磁性部材33は、マトリックス樹脂に強化繊維を複合化させた繊維強化プラスチック(FRP)であってもよく、例えば、炭素繊維を強化繊維として用いたCFRPや、ガラス繊維を強化繊維として用いたGFRPであってもよい。第1エンドプレート34は、回転シャフト3,9との接続位置からポールピース32に向かって径方向に沿って延在する環状プレートである。
図2に示すとおり、径方向において上記構成の第1ロータ30を挟んでステータ20の反対側には、第1ロータ30との間に第2半径方向隙間G2を隔てて第2ロータ40が設けられる。第2ロータ40は、図1A及び図1Bを参照して上述したとおり、ポールピース32、非磁性部材33及び第1エンドプレート34を含む第1ロータ30によって囲まれるように配置されてもよい。
なお、ステータ20と第1ロータ30との間の第1半径方向隙間G1と、第1ロータ30と第2ロータ40との間の第2半径方向隙間G2とは、略同一の寸法であってもよく、例えば0.95≦G1/G2≦1.05であってもよい。
第2ロータ40は、各々が永久磁石により構成される複数のロータ磁石42を含み、複数のロータ磁石42は周方向に配列される。各々のロータ磁石42は、矩形断面(図2参照)を有する軸方向に長尺なロッド状部材であってもよい。ここで、ロータ磁石42が「軸方向に長尺」であるとは、図2に示したロータ磁石42の矩形断面の各辺の寸法が、図1A及び図1Bに示したロータ磁石42の軸方向寸法よりも十分に小さいことを意味する。
図2には、ロータ磁石42がロータコア43の表面に取り付けられた表面磁石型(SPM;Surface Permanent Magnet)の構造例を示している。他の実施形態では、第2ロータ40は、ロータ磁石42がロータコア43に埋め込まれた埋込磁石型(IPM;Interior Permanent Magnet)の構造を有していてもよい。
また、図2に示す例示的な実施形態では、複数のロータ磁石42が、ロータコア43の表面上に周方向に隙間を空けて配置される2以上の磁石グループ(Gr1,Gr2)を構成する。例えば、各々の磁石グループ(Gr1,Gr2)は、磁化方向が同一である複数のロータ磁石42によって構成される。
第2ロータ40は、ロータ磁石42及びロータコア43以外にも、図1A及び図1Bを参照して上述した第2エンドプレート44や、ロータ磁石42間の周方向隙間を埋める閉塞部材45等の他の部材を含んでいてもよい。
第2エンドプレート44は、軸受B2の取付け位置からロータコア43に向かって径方向に沿って延在する環状プレートである。
また、閉塞部材45は、マトリックス樹脂に強化繊維を複合化させた繊維強化プラスチック(FRP)であってもよく、例えば、炭素繊維を強化繊維として用いたCFRPや、ガラス繊維を強化繊維として用いたGFRPであってもよい。閉塞部材45は、図2に示すように、周方向に交互に並ぶ磁石グループ(Gr1,Gr2)間の周方向隙間の少なくとも一部を閉塞してもよい。この場合、ロータコア43からの各ロータ磁石42の突出高さよりも、ロータコア43からの閉塞部材45の表面までの高さは小さくてもよい。
なお、図2に示す例示的な実施形態では、個数の大小関係は、少ない順から、ステータコイル24、ロータ磁石42、ポールピース32、ステータ磁石22である。
(磁気ギアード電気機械の冷却構造)
上記構成の磁気ギアード電気機械10(10A,10B)では、ステータコイル24における銅損やポールピース32における鉄損に起因した発熱への対策として、磁気ギアード電気機械10の内部に冷却気体流路が設けられる。
図3は、一実施形態に係る磁気ギアード電気機械10を示す図である。図4は、他の実施形態に係る磁気ギアード電気機械10を示す図である。
幾つかの実施形態では、図3及び図4に示すように、ステータ20を支持するハウジング21は、第1冷却気体を取り込むための第1入口開口102と、第2冷却気体を取り込むための第2入口開口202とを有する。第1冷却気体と第2冷却気体とは、同一の気体であってもよいし、異なる種類の気体であってもよい。
第1入口開口102は、少なくともハウジング21によって画定される第1入口キャビティ104に連通する。第1入口キャビティ104は、ステータ20と第1ロータ30との間の第1半径方向隙間G1に連通する。
同様に、第2入口開口202は、少なくともハウジング21によって画定される第2入口キャビティ204に連通する。第2入口キャビティ204は、第1ロータ30と第2ロータ40との間の第2半径方向隙間G2に連通する。
なお、図3及び図4に示す例では、ステータコイル24がステータコア23から軸方向に突出して形成されるコイルエンドは、第1入口キャビティ104に面している。
こうして、磁気ギアード電気機械10の内部には、互いに独立した2種類の冷却気体流れ(即ち、第1入口開口102から第1入口キャビティ104を経由する第1冷却気体の流れ、および、第2入口開口202から第2入口キャビティ204を経由する第2冷却気体の流れ)が形成される。
よって、磁気ギアード電気機械10のポールピース32の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じた冷却設計を容易に行うことができる。
図3及び図4に示す実施形態では、第1入口キャビティ104と第2入口キャビティ204との間に仕切部材70Aが設けられる。
仕切部材70Aによって入口キャビティ(104,204)を分割することで、磁気ギアード電気機械10の内部における互いに独立した2種類の流れ(即ち、第1半径方向隙間G1を通過する第1流れ、および、第2半径方向隙間G2を通過する第2流れ)を容易に実現できる。
図5Aは、一実施形態に係る仕切部材70を示す断面図である。図5Bは、他の実施形態に係る仕切部材70を示す断面図である。図5Cは、他の実施形態に係る仕切部材70を示す断面図である。
図5A~図5Cに示すように、仕切部材70Aは、ハウジング21または第1ロータ30の第1エンドプレート34の少なくとも一方に固定される。
幾つかの実施形態において、仕切部材70Aは、ハウジング21から第1ロータ30の第1エンドプレート34に向かって、または、第1ロータ30の第1エンドプレート34からハウジング21に向かって突出するバッフル板72を含む。この場合、バッフル板72という簡素な構成で、入口キャビティ(104,204)間における冷却気体の流通を阻止し、磁気ギアード電気機械10の内部における2種類の流れの独立性を高めることができる。
図5Aに示す例示的な実施形態では、バッフル板72は、ハウジング21から軸方向に沿って第1ロータ30の第1エンドプレート34に向かって突出するように設けられる。
幾つかの実施形態において、仕切部材70Aは、ハウジング21側に設けられる静止フィン75A,77A、および、第1ロータ30側に設けられる回転フィン75B,77Bを含むラビリンスシール74,76である。
この場合、ラビリンスシール74,76によって入口キャビティ(104,204)間における冷却気体の流通を効果的に阻止し、磁気ギアード電気機械10の内部における2種類の流れの独立性を高めることができる。
図5Bに示すラビリンスシール74では、ハウジング21から軸方向に沿って第1エンドプレート34に向かって突出する静止フィン75Aと、第1エンドプレート34からハウジング21に向かって突出する回転フィン75Bとが、径方向において交互に配置される。
図5Cに示すラビリンスシール76は、ハウジング21から軸方向に沿って第1エンドプレート34に向かって突出するサポート78と、第1エンドプレート34からハウジング21に向かって突出するサポート79とを含み、静止フィン77Aと回転フィン77Bはこれらサポート78,79にそれぞれ設けられる。具体的には、静止フィン77Aは、サポート78からサポート79に向かって径方向に沿って突出する。静止フィン77Aと軸方向において交互に配置される回転フィン77Bは、サポート79からサポート78に向かって径方向に沿って突出する。
図3及び図4に示すように、第1入口キャビティ104は、上述したバッフル板72、ラビリンスシール74,76であってもよい仕切部材70Aとともに、ハウジング21の径方向壁21A、並びに、径方向壁21Aに対向するステータ20の軸方向端面及び第1ロータ30の第1エンドプレート34Aによって画定されてもよい。
同様に、第2入口キャビティ204についても、仕切部材70Aとともに、ハウジング21の径方向壁21A、並びに、径方向壁21Aに対向する第1ロータ30の第1エンドプレート34Aによって画定されてもよい。
幾つかの実施形態では、図3及び図4に示すように、第2入口キャビティ204は、一方の第1エンドプレート34Aの入口開口54を介して、第1ロータ30の内部に形成される上流側中間キャビティ56に連通する。
上流側中間キャビティ56は、第1ロータ30の一方の第1エンドプレート34Aと、これに対向する第2ロータ40の一方の第2エンドプレート44Aとの間に形成される環状空間である。第2半径方向隙間G2の上流端は上流側中間キャビティ56に流体的に接続され、第2入口キャビティ204内の第2冷却気体が上流側中間キャビティ56を経由して第2半径方向隙間G2に導入される。
図3に示す実施形態では、ハウジング21は、第1出口開口112及び第2出口開口212を有する。
第1出口開口112は、少なくともハウジング21によって画定される第1出口キャビティ114に連通する。第1出口キャビティ114は、ステータ20と第1ロータ30との間の第1半径方向隙間G1に連通する。
同様に、第2出口開口212は、少なくともハウジング21によって画定される第2出口キャビティ214に連通する。第2出口キャビティ214は、第1ロータ30と第2ロータ40との間の第2半径方向隙間G2に連通する。
なお、図3に示す例では、ステータコイル24がステータコア23から軸方向に突出して形成されるコイルエンドは、第1出口キャビティ114に面している。
このように、磁気ギアード電気機械10の内部には、各半径方向隙間G1,G2を通過後の冷却気体が各出口開口(112,212)から排出されるまでの経路を別々に設けることで、磁気ギアード電気機械10のポールピース32の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じた冷却設計の自由度がより一層向上する。
図3に示す実施形態では、第1出口キャビティ114と第2出口キャビティ214との間に仕切部材70Bが設けられる。
仕切部材70Bによって出口キャビティ(114,214)を分割することで、磁気ギアード電気機械10の内部における互いに独立した2種類の流れ(即ち、第1半径方向隙間G1を通過する第1流れ、および、第2半径方向隙間G2を通過する第2流れ)を容易に実現できる。
仕切部材70Bは、仕切部材70Aと同様に、図5A~図5Cを参照して上述したバッフル板72、ラビリンスシール74,76により構成されてもよい。
図3に示すように、第1出口キャビティ114は、バッフル板72、ラビリンスシール74,76であってもよい仕切部材70Bとともに、ハウジング21の径方向壁21B、並びに、径方向壁21Bに対向するステータ20の軸方向端面及び第1ロータ30の第1エンドプレート34Bによって画定されてもよい。
同様に、第2出口キャビティ214についても、仕切部材70Bとともに、ハウジング21の径方向壁21B、並びに、径方向壁21Bに対向する第1ロータ30の第1エンドプレート34Bによって画定されてもよい。
図3に示すように、第2出口キャビティ214は、他方の第1エンドプレート34Bの出口開口74を介して、第1ロータ30の内部に形成される下流側中間キャビティ58に連通する。
下流側中間キャビティ58は、第1ロータ30の他方の第1エンドプレート34Bと、これに対向する第2ロータ40の他方の第2エンドプレート44Bとの間に形成される環状空間である。第2半径方向隙間G2の下流端は下流側中間キャビティ58に流体的に接続され、第2半径方向隙間G2を通過後の第2冷却気体が下流側中間キャビティ58を経由して第2出口キャビティ214内に流入する。
幾つかの実施形態では、図3に示すように、磁気ギアード電気機械10は、第1出口開口112から排出された第1冷却気体を第1入口開口102に戻すための第1循環路120と、第1循環路120上に設けられた第1ファン122と、を含む。また、磁気ギアード電気機械10は、第2出口開口212から排出された第2冷却気体を第2入口開口202に戻すための第2循環路220と、第2循環路220上に設けられた第2ファン222と、を含む。
第1ファン122及び第2ファン222は、それぞれ、容量制御可能である。このため、第1ファン122及び第2ファン222の容量制御によって、第1半径方向隙間G1を通過する第1冷却気体の流量と、第2半径方向隙間G2を通過する第2冷却気体の流量とを互いに独立して調節可能である。これにより、磁気ギアード電気機械10のポールピース32の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じて適切に冷却を行うことができる。
なお、図3に示すように、第1循環路120及び第2循環路220には、それぞれ、高温化した第1冷却気体および第2冷却気体を熱交換によって冷却するための熱交換器124,224が設けられてもよい。
幾つかの実施形態では、図4に示すように、ハウジング21は、共通出口開口312を有する。共通出口開口312は、少なくともハウジング21によって画定される共通出口キャビティ314に連通する。共通出口キャビティ314は、ステータ20と第1ロータ30との間の第1半径方向隙間G1、および、第1ロータ30と第2ロータ40との間の第2半径方向隙間G2の両方に連通する。
各半径方向隙間G1,G2を通過後の冷却気体の流れを共通出口キャビティ314において合流させて共通出口開口312から排出することで、磁気ギアード電気機械10の内部の流路構成を簡素化できる。
なお、図4に示す例では、ステータコイル24がステータコア23から軸方向に突出して形成されるコイルエンドは、共通出口キャビティ314に面している。
図4に示す実施形態では、磁気ギアード電気機械10は、共通出口開口312から排出された冷却気体を第1入口開口102及び第2入口開口202に戻すための循環路320と、循環路320上に設けられた共通ファン322と、を含む。
循環路320は、共通ファン322の下流側において、第1分岐流路330と第2分岐流路332とに分かれ、それぞれ、第1入口開口102及び第2入口開口202に接続される。また、第1分岐流路330上には第1ダンパ340が設けられ、第2分岐流路332上には第2ダンパ342が設けられる。
第1ダンパ340及び第2ダンパ342の開度制御によって、第1半径方向隙間G1を通過する第1冷却気体の流量と、第2半径方向隙間G2を通過する第2冷却気体の流量とを互いに独立して調節可能である。これにより、磁気ギアード電気機械10のポールピース32の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じて適切に冷却を行うことができる。
なお、図4に示すように、循環路320には、高温化した冷却気体を熱交換によって冷却するための共通熱交換器324が設けられてもよい。
図3及び図4に示す実施形態では、第1半径方向隙間G1を流れる第1冷却気体と、第2半径方向隙間G2を流れる第2冷却気体とは流れ方向が一致しているが、第1冷却気体と第2冷却気体とが互いに反対に流れるような構成も採用可能である。
図6は、一実施形態に係る磁気ギアード電気機械10を示す図である。
同図に示すように、ハウジング21は、軸方向における一端側において、第1入口開口102及び第2出口開口212を有し、軸方向における他端側において、第1出口開口112及び第2入口開口202を有する。また、ハウジング21の軸方向における一端側には、第1入口キャビティ104および第1入口キャビティ104に対して径方向に隣り合う第2出口キャビティ214が形成され、第1入口開口102が第1入口キャビティ104に連通し、第2出口開口212が第2出口キャビティ214に連通する。これに対し、ハウジング21の軸方向における他端側には、第1出口キャビティ114および第1出口キャビティ114に対して径方向に隣り合う第2入口キャビティ204が形成され、第1出口開口112が第1出口キャビティ114に連通し、第2入口開口202が第2入口キャビティ204に連通する。そして、第1入口キャビティ104から第1出口キャビティ114に向かって第1半径方向隙間G1を通過する第1冷却気体の流れ方向は、第2入口キャビティ204から第2出口キャビティ214に向かって第2半径方向隙間G2を通過する第2冷却気体の流れ方向と逆である。第1冷却気体と第2冷却気体とを対向流で流すことで、軸方向位置によらずポールピース32の温度上昇を適切に抑制できる。
なお、図6に示す例示的な実施形態では、第1入口キャビティ104と第2出口キャビティ214との間に仕切部材70Cが設けられ、第1出口キャビティ114と第2入口キャビティ204との間に仕切部材70Dが設けられる。仕切部材70C,70Dは、仕切部材70Aと同様に、図5A~図5Cを参照して上述したバッフル板72、ラビリンスシール74,76により構成されてもよい。
(磁気ギアードユニットのタンデム配置)
図3、図4及び図6に示した実施形態では、磁気ギアード電気機械10は、一組のステータ20、第1ロータ30及び第2ロータ40を備えるものであったが、磁気ギアード電気機械10は、ステータ20、第1ロータ30及び第2ロータ40により構成される磁気ギアードユニットを複数備えていてもよい。
図7は、一実施形態に係る磁気ギアード電気機械10を示す図である。
同図に示すように、磁気ギアード電気機械10は、ステータ20、第1ロータ30、及び、第2ロータ40により各々が構成される複数の磁気ギアードユニット400(400A,400B)を備える。複数の磁気ギアードユニット400(400A,400B)は、軸方向に並んで配置される。各々の磁気ギアードユニット400(400A,400B)の第1半径方向隙間G1が互いに並列に流体的に接続され、各々の磁気ギアードユニット400の第1半径方向隙間G1を互いに反対方向に第1冷却気体が通過するように構成される。
なお、図7に示す例では、軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット400A,400Bの間に第1入口開口102及び第1入口キャビティ104が配置される。この場合、第1入口キャビティ104に流入した第1冷却気体は、軸方向両側へと分流し、各々の磁気ギアードユニット400(400A,400B)の第1半径方向隙間G1を互いに反対方向に通過する。軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット400A,400Bの間に形成される第1冷却気体の流路は、図7の例のような第1冷却気体の流路入口部(第1入口開口102及び第1入口キャビティ104)であってもよいし、第1冷却気体の流路出口部(第1出口開口112及び第1出口キャビティ114)であってもよい。即ち、他の実施形態では、軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット400A,400Bの間に第1出口開口112及び第1出口キャビティ114が配置される。この場合、各々の磁気ギアードユニット400(400A,400B)の第1半径方向隙間G1を互いに反対方向に通過した第1冷却気体が、磁気ギアードユニット400A,400Bの間に位置する第1出口キャビティ114に流入し、磁気ギアードユニット400A,400Bの間に位置する第1出口開口112から排出される。
なお、図7に示す例では、2つの磁気ギアードユニット400A,400Bに対応する第1入口開口102が軸方向における2箇所に設けられているが、2つの磁気ギアードユニット400A,400Bのための第1入口開口102を軸方向における1箇所に設けてもよい。同様に、軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット400A,400Bの間に第1出口開口112及び第1出口キャビティ114を配置する他の実施形態においても、2つの磁気ギアードユニット400A,400Bのための第1出口開口112を軸方向における1箇所又は複数箇所に設けてもよい。
磁気ギアード電気機械10のうちポールピース32を挟んでステータ20側には、ポールピース32自体の発熱に加えて、ステータコイル24における発熱の影響もあり、磁気ギアード電気機械10の仕様によっては相対的に高い冷却性能が求められる。複数の磁気ギアードユニット400を軸方向に配置する場合、複数の磁気ギアードユニット400の第1半径方向隙間G1を順に第1冷却気体が通過するような流路構成を採用すると、最下流の磁気ギアードユニット400の第1半径方向隙間G1における第1冷却気体の温度が上昇してしまい、十分な冷却性能を発揮できない可能性がある。
この点、上述のとおり、各々の磁気ギアードユニット400の第1半径方向隙間G1が互いに並列に流体的に接続された流路構成を採用することで、複数の磁気ギアードユニット400の第1半径方向隙間G1を順に第1冷却気体が通過するような流路構成に比べて、第1冷却気体の供給温度を低減できる。これにより、磁気ギアード電気機械10のうちポールピース32を挟んでステータ20側における冷却性能を改善できる。
これに対し、磁気ギアード電気機械10のうちポールピース32を挟んで第2ロータ40側では、それほど高い冷却性能が必要でない場合もある。
このため、図7に示す実施形態では、磁気ギアード電気機械10の軸方向における一方の端部に第2入口開口202及び第2入口キャビティ204を配置し、第2入口キャビティ204に取り込まれた第2冷却気体を複数の磁気ギアードユニット400(400A,400B)の第2半径方向隙間G2を順に通過するように構成される。
これにより、磁気ギアード電気機械10の軸方向における一方の端部に第2入口開口202及び第2入口キャビティ204を配置することが可能となり、第2冷却気体を外部から導入するための配管の接続構造が簡素化される。
なお、複数の磁気ギアードユニット400(400A,400B)の第2半径方向隙間G2を第2冷却気体が順に通過する場合、下流側の磁気ギアードユニット400Bの第2半径方向隙間G2の出口側において第2冷却気体の温度が上昇し、ポールピース32の冷却が不十分となる場合が起こり得る。この点、各々の第1半径方向隙間G1を通過した第1冷却気体が、軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット400A,400Bの間に位置する第1出口キャビティ114に流れ込むような第1冷却気体の流路構成を採用すれば、磁気ギアードユニット400Bについては第1冷却気体と第2冷却気体とが対向流となる。よって、第2冷却気体の温度上昇が問題になり得る磁気ギアードユニット400Bにおいて、ポールピース32の温度上昇を適切に抑制できる。
また、幾つかの実施形態では、磁気ギアード電気機械10は、第1冷却気体の流路と第2冷却気体の流路(中央キャビティ410)とを隔てるように、軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット400A,400Bの第1ロータ30の第1エンドプレート34間を接続する仕切壁420を備える。
図7に示す例示的な実施形態では、仕切壁420によって中央キャビティ410から隔てられる第1冷却気体の流路は、軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット400A,400Bの間に配置される第1入口キャビティ104である。他の実施形態では、仕切壁420によって中央キャビティ410から隔てられる第1冷却気体の流路は、軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット400A,400Bの間に配置される第1出口キャビティ114である。
軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット400A,400Bの第1ロータ30は回転速度が同一であるため、第1ロータ30間を接続する仕切壁420という簡素な構造によって、第1冷却気体の流路(第1入口キャビティ104又は第1出口キャビティ114)と第2冷却気体の流路(中央キャビティ410)とを容易に分離できる。
(仕切部材に関する追加的工夫)
図8A及び図8Bは、仕切部材70の配置例を示す図である。
第2入口キャビティ204又は第2出口キャビティ214のうち何れか一方である第2キャビティ(204,214)が、第1入口キャビティ104又は第1出口キャビティ114のうち何れか一方である第1キャビティ(104,114)に対して径方向内側に位置する場合について考える。この場合において、図8Aに示すように、第1キャビティ(104,114)と第2キャビティ(204,214)とを仕切る仕切部材70を、径方向に関して第1半径方向隙間G1の近傍に配置すると、遠心力の影響により、第2キャビティ(204,214)の入口開口54及び出口開口74よりも径方向外側の領域に第2冷却気体が渦を形成して滞留する。
これに対し、図8Bに示す例では、第1キャビティ(104,114)と第2キャビティ(204,214)とを仕切る仕切部材70は、第1半径方向隙間G1よりも入口開口54,出口開口74寄りに配置される。すなわち、仕切部材70は、第1半径方向隙間G1と入口開口54又は出口開口74との間の径方向における距離Lの中点を基準として、かかる中点よりも径方向外側の内側の領域に配置される。これにより、第2キャビティ(204,214)における第2冷却気体の滞留を抑制できる。なお、第1キャビティ(104,114)において、第1半径方向隙間G1よりも径方向内側の部分に渦が形成されるものの、第1入口キャビティ104から第1半径方向隙間G1及び第1出口キャビティ114を経由して第1出口開口112から排出される第1冷却気体の主流に随伴して下流側へと流れるから、滞留しづらい。
図9は、他の実施形態に係る仕切部材70の配置例を示す図である。
同図に示すように、幾つかの実施形態では、第1キャビティ(104,114)と第2キャビティ(204,214)とを仕切る仕切部材70と第1エンドプレート34の開口(54,74)との間の距離dが、開口(54,74)の径方向寸法Dよりも小さい。
仕切る仕切部材70とエンドプレート(34A,34B)の開口(54,74)との径方向距離dを比較的小さな値に設定したので、第2キャビティ(204,214)における第2冷却気体の滞留を抑制できる。
(まとめ)
以下、幾つかの実施形態に係る磁気ギアード電気機械10及びこれを用いた発電システム1について概要を記載する。
(1)本発明の幾つかの実施形態に係る磁気ギアード電気機械(10)は、
ステータコイル(24)を含むステータ(20)と、
複数のポールピース(32)を含む第1ロータ(30)と、
複数のロータ磁石(42)を含み、径方向において前記第1ロータ(30)を挟んで前記ステータ(20)とは反対側に配置される第2ロータ(40)と、
第1入口開口(102)及び第2入口開口(202)を有し、前記ステータ(20)を支持するハウジング(21)と、
前記ハウジング(21)に設けられた前記第1入口開口(102)、および、前記ステータ(20)と前記第1ロータ(30)との間の第1半径方向隙間(G1)に連通するように、少なくとも前記ハウジング(21)によって画定される第1入口キャビティ(104)と、
前記ハウジング(21)に設けられた前記第2入口開口(202)、および、前記第1ロータ(30)と前記第2ロータ(40)との間の第2半径方向隙間(G2)に連通するように、少なくとも前記ハウジング(21)によって画定される第2入口キャビティ(204)と、
を備える。
上記(1)の構成では、ステータ(20)を支持するハウジング(21)に設けられた2種類の入口開口(第1入口開口(102)及び第2入口開口(202))にそれぞれ連通する2種類の入口キャビティ(第1入口キャビティ(104)及び第2入口キャビティ(204))がハウジング(21)の内側に形成される。
これにより、磁気ギアード電気機械(10)の内部において、第1半径方向隙間(G1)を通過する冷却気体の第1流れ、および、第2半径方向隙間(G2)を通過する冷却気体の第2流れという互いに独立した2種類の冷却気体流れを形成できる。ここで、「互いに独立」とは、入口から各半径方向隙間に至るまで実質的に別の経路で冷却気体が流れることを意味する。具体的には、第1流れとは、第1入口開口(102)から第1入口キャビティ(104)を経由して第1半径方向隙間(G1)を通過する冷却気体の流れである。これに対し、第2流れとは、第2入口開口(202)から第2入口キャビティ(204)を経由して第2半径方向隙間(G2)を通過する冷却気体の流れである。これら2種類の冷却気体流れは、入口開口から各半径方向隙間に至るまで実質的に別の経路であるから、「互いに独立」したものである。
このように、磁気ギアード電気機械(10)の内部に互いに独立した2種類の冷却気体流れを形成することで、磁気ギアード電気機械(10)のポールピース(32)の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じた冷却設計を容易に行うことができる。これに対し、例えば、共通の入口開口から取り込まれた冷却気体が途中で分流されて第1半径方向隙間(G1)及び第2半径方向隙間(G2)をそれぞれ通過する場合、第1半径方向隙間(G1)と第2半径方向隙間(G2)との冷却気体の流量分配比が両隙間の流路断面積の大小関係に依存するため、磁気ギアード電気機械(10)のポールピース(32)を挟んで径方向の両側に位置する各領域の発熱量又は放熱量に応じて自由度の高い冷却設計を行うことは難しい。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記磁気ギアード電気機械(10)は、前記第1入口キャビティ(104)と前記第2入口キャビティ(204)との間に設けられる仕切部材(70)を備える。
上記(2)の構成によれば、仕切部材(70)によって入口キャビティを分割することで、磁気ギアード電気機械(10)の内部における互いに独立した2種類の流れ(即ち、第1半径方向隙間(G1)を通過する冷却気体の第1流れ、および、第2半径方向隙間(G2)を通過する冷却気体の第2流れ)を容易に実現できる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記仕切部材(70)は、前記ハウジング(21)側に設けられる静止フィン、および、前記第1ロータ(30)側に設けられる回転フィンによって形成されるラビリンスシール(74,76)を含む。
上記(3)の構成によれば、ラビリンスシール(74,76)によって入口キャビティ間における冷却気体の流通を効果的に阻止し、磁気ギアード電気機械(10)の内部における2種類の流れの独立性を高めることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記仕切部材(70)は、前記ハウジング(21)から前記第1ロータ(30)に向かって、または、前記第1ロータ(30)から前記ハウジング(21)に向かって突出するバッフル板(72)を含む。
上記(4)の構成によれば、バッフル板(72)という簡素な構成で、入口キャビティ間における冷却気体の流通を阻止し、磁気ギアード電気機械(10)の内部における2種類の流れの独立性を高めることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)~(4)の何れかの構成において、
前記磁気ギアード電気機械(10)は、
軸方向に並ぶように配置され、前記ステータ(20)、前記第1ロータ(30)、及び、第2ロータ(40)により各々が構成される複数の磁気ギアードユニット(400)を備え、
各々の前記磁気ギアードユニット(400)の前記第1半径方向隙間(G1)を互いに反対方向に第1冷却気体が通過するように、各々の前記磁気ギアードユニット(400)の前記第1半径方向隙間(G1)が互いに並列に流体的に接続される。
磁気ギアード電気機械(10)のうちポールピース(32)を挟んでステータ(20)側には、ポールピース(32)自体の発熱に加えて、ステータコイル(24)における発熱の影響もあり、磁気ギアード電気機械(10)の仕様によっては相対的に高い冷却性能が求められる。複数の磁気ギアードユニットを軸方向に配置する場合、複数の磁気ギアードユニットの第1半径方向隙間(G1)を順に第1冷却気体が通過するような流路構成(即ち、複数の第1半径方向隙間G1が直列に接続された流路構成)を採用すると、最下流の磁気ギアードユニットの第1半径方向隙間(G1)における第1冷却気体の温度が上昇してしまい、十分な冷却性能を発揮できない可能性がある。
この点、上記(5)の構成によれば、複数の磁気ギアードユニットの第1半径方向隙間(G1)が互いに並列に接続される流路構成を採用したので、第1半径方向隙間(G1)を順に第1冷却気体が通過するような流路構成に比べて、第1冷却気体の供給温度を低減できる。これにより、磁気ギアード電気機械(10)のうちポールピース(32)を挟んでステータ(20)側における冷却性能を改善できる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の構成において、
前記磁気ギアード電気機械(10)の前記軸方向における一方の端部に前記第2入口開口(202)及び前記第2入口キャビティ(204)が配置され、前記第2入口キャビティ(204)に取り込まれた第2冷却気体が前記複数の磁気ギアードユニット(400)の前記第2半径方向隙間(G2)を順に通過するように構成される。
上記(6)の構成によれば、磁気ギアード電気機械(10)の軸方向における一方の端部に第2入口開口(202)及び第2入口キャビティ(204)を配置することが可能となり、第2冷却気体を外部から導入するための配管の接続構造が簡素化される。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記磁気ギアード電気機械(10)は、前記第1冷却気体の流路と前記第2冷却気体の流路とを隔てるように、前記軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット(400)の前記第1ロータ(30)間を接続する仕切壁(420)を備える。
上記(7)の構成によれば、軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット(400)の第1ロータ(30)は回転速度が同一であるため、第1ロータ(30)間を接続する仕切壁という簡素な構造によって、第1冷却気体の流路と第2冷却気体の流路とを容易に分離できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)~(7)の何れかの構成において、
前記ハウジング(21)は、第1出口開口(112)および第2出口開口(212)を有し、
前記磁気ギアード電気機械(10)は、
前記ハウジング(21)に設けられた前記第1出口開口(112)、および、前記第1半径方向隙間(G1)に連通するように、少なくとも前記ハウジング(21)によって画定される第1出口キャビティ(114)と、
前記ハウジング(21)に設けられた前記第2出口開口(212)、および、前記第2半径方向隙間(G2)に連通するように、少なくとも前記ハウジング(21)によって画定される第2出口キャビティ(214)と、
を備える。
上記(8)の構成によれば、磁気ギアード電気機械(10)の内部において、各半径方向隙間を通過後の冷却気体が各出口開口から排出されるまでの経路を別々に設けることで、磁気ギアード電気機械(10)のポールピース(32)の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じた冷却設計の自由度がより一層向上する。
例えば、各半径方向隙間を通過後の冷却気体が各出口開口から排出されるまでの各経路について、絞りの有無や絞りの開口面積といった設計パラメータを調節することで、第1半径方向隙間(G1)を通過する第1冷却気体の流量と、第2半径方向隙間(G2)を通過する第2冷却気体の流量を互いに独立して調整してもよい。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)の構成において、
前記磁気ギアード電気機械(10)は、
軸方向に並ぶように配置され、前記ステータ(20)、前記第1ロータ(30)、及び、第2ロータ(40)により各々が構成される複数の磁気ギアードユニット(400)を備え、
前記軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット(400)の間に前記第1出口開口(112)及び前記第1出口キャビティ(114)が配置され、各々の前記磁気ギアードユニット(400)の前記第1半径方向隙間(G1)を互いに反対方向に通過した第1冷却気体が前記第1出口キャビティ(114)に流入するように構成される。
複数の磁気ギアードユニット400(400A,400B)の第2半径方向隙間(G2)を第2冷却気体が順に通過する場合、下流側の磁気ギアードユニット(400B)の第2半径方向隙間(G2)の出口側において第2冷却気体の温度が上昇し、冷却が不十分となる場合が起こり得る。
この点、上記(9)のように、各々の第1半径方向隙間(G1)を通過後の第1冷却気体が軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニット(400A,400B)の間に位置する第1出口キャビティ(114)に流れ込む流路構成を採用すれば、第2冷却気体の流れにおける下流側の磁気ギアードユニット(400B)については第1冷却気体と第2冷却気体とが対向流となる。よって、第2冷却気体の温度上昇が問題になり得る下流側の磁気ギアードユニット(400B)において、ポールピース(32)の温度上昇を適切に抑制できる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(8)又は(9)の構成において、
前記磁気ギアード電気機械(10)は、
前記第1出口開口(112)から排出された第1冷却気体を前記第1入口開口(102)に戻すための第1循環路と、
前記第2出口開口(212)から排出された第2冷却気体を前記第2入口開口(202)に戻すための第2循環路と、
前記第1循環路上に設けられ、容量制御可能な第1ファンと、
前記第2循環路上に設けられ、容量制御可能な第2ファンと、
を備える。
上記(10)の構成によれば、第1ファン及び第2ファンをそれぞれ独立して容量制御することで、第1半径方向隙間(G1)を通過する第1冷却気体の流量と、第2半径方向隙間(G2)を通過する第2冷却気体の流量とを互いに独立して調節することが可能となる。これにより、磁気ギアード電気機械(10)のポールピース(32)の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じて適切に冷却を行うことができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(8)~(10)の何れかの構成において、
前記ハウジング(21)は、前記ステータ(20)、前記第1ロータ(30)及び前記第2ロータ(40)に対して軸方向における一端側に前記第1入口開口(102)及び前記第2出口開口(212)を有し、前記軸方向における他端側に前記第1出口開口(112)及び前記第2入口開口(202)を有する。
上記(11)の構成によれば、第1半径方向隙間(G1)における第1冷却気体の流れ方向と、第2半径方向隙間(G2)における第2冷却気体の流れ方向とが逆となり(対向流)、軸方向位置によらずポールピース(32)の温度上昇を適切に抑制できる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(8)~(11)の何れかの構成において、
前記ステータ(20)は、前記第1ロータ(30)を挟んで前記第2ロータ(40)に対して前記径方向の外側に位置し、
前記第1ロータ(30)は、前記複数のポールピース(32)の軸方向両端に位置し、前記第2半径方向隙間(G2)に連通する開口を有する一対のエンドプレートを含み、
前記第1入口キャビティ(104)又は前記第1出口キャビティ(114)の何れか一方である第1キャビティと、前記第2入口キャビティ(204)又は前記第2出口キャビティ(214)のうち前記第1キャビティに対して前記径方向の内側に位置する第2キャビティとの間に設けられる仕切部材(70)を備え、
前記仕切部材(70)は、前記第1半径方向隙間(G1)と前記開口との間の前記径方向における中心位置よりも前記径方向の内側に位置する。
上記(12)の構成によれば、第1半径方向隙間(G1)とエンドプレートの開口との間の中心位置よりも径方向内側に第1キャビティと第2キャビティとを仕切るための仕切部材(70)を設けたので、第2キャビティにおける第2冷却気体の滞留を抑制できる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(8)~(12)の何れかの構成において、
前記ステータ(20)は、前記第1ロータ(30)を挟んで前記第2ロータ(40)に対して前記径方向の外側に位置し、
前記第1ロータ(30)は、前記複数のポールピース(32)の軸方向両端に位置し、前記第2半径方向隙間(G2)に連通する開口を有する一対のエンドプレートを含み、
前記第1入口キャビティ(104)又は前記第1出口キャビティ(114)の何れか一方である第1キャビティと、前記第2入口キャビティ(204)又は前記第2出口キャビティ(214)のうち前記第1キャビティに対して前記径方向の内側に位置する第2キャビティとの間に設けられる仕切部材(70)を備え、
前記仕切部材(70)と前記開口との前記径方向における距離は、前記開口の径方向寸法よりも小さい。
上記(13)の構成によれば、第1キャビティと第2キャビティとを仕切るための仕切部材(70)とエンドプレートの開口との径方向距離を比較的小さな値に設定したので、第2キャビティにおける第2冷却気体の滞留を抑制できる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(1)~(4)の何れかの構成において、
前記ハウジング(21)は、共通出口開口(312)を有し、
前記磁気ギアード電気機械(10)は、前記ハウジング(21)に設けられた前記共通出口開口(312)、並びに、前記第1半径方向隙間(G1)及び前記第2半径方向隙間(G2)の両方に連通するように、少なくとも前記ハウジング(21)によって画定される共通出口キャビティ(314)を備える。
上記(14)の構成によれば、各半径方向隙間を通過後の冷却気体の流れを共通出口キャビティにおいて合流させて共通出口開口(312)から排出することで、磁気ギアード電気機械(10)の内部の流路構成を簡素化できる。また、共通出口開口(312)に接続される冷却気体の出口配管の本数を減らしたり、コンパクトな出口配管のレイアウトが可能となる点においても有利である。
(15)本発明の幾つかの実施形態に係る発電システム(1)は、
原動機(2)と、
前記原動機(2)によって駆動される磁気ギアード発電機(10)と、
を備え、
前記磁気ギアード発電機は、上記(1)~(14)の何れかの磁気ギアード電気機械(10)により構成される。
上記(15)に係る構成によれば、上記(1)で述べたとおり、ステータ(20)を支持するハウジング(21)に設けられた2種類の入口開口(第1入口開口(102)及び第2入口開口(202))にそれぞれ連通する2種類の入口キャビティ(第1入口キャビティ(104)及び第2入口キャビティ(204))がハウジング(21)の内側に形成されるので、磁気ギアード電気機械(10)のポールピース(32)の両側の各領域の発熱量又は放熱量に応じた冷却設計を容易に行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、磁気ギアード電気機械10は、ステータ20を冷却するための冷却ジャケットを備えていてもよい。冷却ジャケットは、径方向においてステータコア23とハウジング21との間に設けられてもよいし、ステータコア23の内部に設けられてもよい。冷却ジャケットには、冷却ジャケットに接続される不図示の冷媒供給管を介して冷媒(例えば、冷却水や冷却空気)が供給される。ステータ20から熱を奪って高温になった冷媒は、冷却ジャケットに接続される不図示の冷媒排出管から排出される。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 発電システム
2 原動機
3,9 回転シャフト
4 電力供給先
6 電力供給源
8 回転機械
10 磁気ギアード電気機械
10A 磁気ギアード発電機
10B 磁気ギアードモータ
20 ステータ
21 ハウジング
21A,21B 径方向壁
22 ステータ磁石
23 ステータコア
24 ステータコイル
25 スロット
30 第1ロータ
32 ポールピース
33 非磁性部材
34,34A,34B 第1エンドプレート
40 第2ロータ
42 ロータ磁石
43 ロータコア
44,44A,44B 第2エンドプレート
45 閉塞部材
54,74,212 開口
56 上流側中間キャビティ
58 下流側中間キャビティ
70,70A,70B,70C,70D 仕切部材
72 バッフル板
74 ラビリンスシール
74,76 ラビリンスシール
75A,77A 静止フィン
75B,77B 回転フィン
78,79 サポート
102 第1入口開口
104 第1入口キャビティ
112 第1出口開口
114 第1出口キャビティ
120 第1循環路
122 第1ファン
124,224 熱交換器
202 第2入口開口
204 第2入口キャビティ
212 第2出口開口
214 第2出口キャビティ
220 第2循環路
222 第2ファン
312 共通出口開口
314 共通出口キャビティ
320 循環路
322 共通ファン
324 共通熱交換器
330 第1分岐流路
332 第2分岐流路
340 第1ダンパ
342 第2ダンパ
400,400A,400B 磁気ギアードユニット
410 中央キャビティ
420 仕切壁
B1,B2 軸受
G1 第1半径方向隙間
G2 第2半径方向隙間

Claims (15)

  1. ステータコイルを含むステータと、
    複数のポールピースを含む第1ロータと、
    複数のロータ磁石を含み、径方向において前記第1ロータを挟んで前記ステータとは反対側に配置される第2ロータと、
    第1入口開口及び第2入口開口を有し、前記ステータを支持するハウジングと、
    前記ハウジングに設けられた前記第1入口開口、および、前記ステータと前記第1ロータとの間の第1半径方向隙間に連通するように、少なくとも前記ハウジングによって画定される第1入口キャビティと、
    前記ハウジングに設けられた前記第2入口開口、および、前記第1ロータと前記第2ロータとの間の第2半径方向隙間に連通するように、少なくとも前記ハウジングによって画定される第2入口キャビティと、
    を備える
    磁気ギアード電気機械。
  2. 前記第1入口キャビティと前記第2入口キャビティとの間に設けられる仕切部材を備える
    請求項1に記載の磁気ギアード電気機械。
  3. 前記仕切部材は、前記ハウジング側に設けられる静止フィン、および、前記第1ロータ側に設けられる回転フィンによって形成されるラビリンスシールを含む
    請求項2に記載の磁気ギアード電気機械。
  4. 前記仕切部材は、前記ハウジングから前記第1ロータに向かって、または、前記第1ロータから前記ハウジングに向かって突出するバッフル板を含む
    請求項2に記載の磁気ギアード電気機械。
  5. 軸方向に並ぶように配置され、前記ステータ、前記第1ロータ、及び、第2ロータにより各々が構成される複数の磁気ギアードユニットを備え、
    各々の前記磁気ギアードユニットの前記第1半径方向隙間を互いに反対方向に第1冷却気体が通過するように、各々の前記磁気ギアードユニットの前記第1半径方向隙間が互いに並列に流体的に接続された
    請求項1乃至4の何れか一項に記載の磁気ギアード電気機械。
  6. 前記磁気ギアード電気機械の前記軸方向における一方の端部に前記第2入口開口及び前記第2入口キャビティが配置され、前記第2入口キャビティに取り込まれた第2冷却気体が前記複数の磁気ギアードユニットの前記第2半径方向隙間を順に通過するように構成された
    請求項5に記載の磁気ギアード電気機械。
  7. 前記第1冷却気体の流路と前記第2冷却気体の流路とを隔てるように、前記軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニットの前記第1ロータ間を接続する仕切壁を備える
    請求項6に記載の磁気ギアード電気機械。
  8. 前記ハウジングは、第1出口開口および第2出口開口を有し、
    前記ハウジングに設けられた前記第1出口開口、および、前記第1半径方向隙間に連通するように、少なくとも前記ハウジングによって画定される第1出口キャビティと、
    前記ハウジングに設けられた前記第2出口開口、および、前記第2半径方向隙間に連通するように、少なくとも前記ハウジングによって画定される第2出口キャビティと、
    を備える請求項1乃至7の何れか一項に記載の磁気ギアード電気機械。
  9. 軸方向に並ぶように配置され、前記ステータ、前記第1ロータ、及び、第2ロータにより各々が構成される複数の磁気ギアードユニットを備え、
    前記軸方向に隣り合う一対の磁気ギアードユニットの間に前記第1出口開口及び前記第1出口キャビティが配置され、各々の前記磁気ギアードユニットの前記第1半径方向隙間を互いに反対方向に通過した第1冷却気体が前記第1出口キャビティに流入するように構成された
    請求項8に記載の磁気ギアード電気機械。
  10. 前記第1出口開口から排出された第1冷却気体を前記第1入口開口に戻すための第1循環路と、
    前記第2出口開口から排出された第2冷却気体を前記第2入口開口に戻すための第2循環路と、
    前記第1循環路上に設けられ、容量制御可能な第1ファンと、
    前記第2循環路上に設けられ、容量制御可能な第2ファンと、
    を備える請求項8又は9に記載の磁気ギアード電気機械。
  11. 前記ハウジングは、前記ステータ、前記第1ロータ及び前記第2ロータに対して軸方向における一端側に前記第1入口開口及び前記第2出口開口を有し、前記軸方向における他端側に前記第1出口開口及び前記第2入口開口を有する
    請求項8乃至10の何れか一項に記載の磁気ギアード電気機械。
  12. 前記ステータは、前記第1ロータを挟んで前記第2ロータに対して前記径方向の外側に位置し、
    前記第1ロータは、前記複数のポールピースの軸方向両端に位置し、前記第2半径方向隙間に連通する開口を有する一対のエンドプレートを含み、
    前記第1入口キャビティ又は前記第1出口キャビティの何れか一方である第1キャビティと、前記第2入口キャビティ又は前記第2出口キャビティのうち前記第1キャビティに対して前記径方向の内側に位置する第2キャビティとの間に設けられる仕切部材を備え、
    前記仕切部材は、前記第1半径方向隙間と前記開口との間の前記径方向における中心位置よりも前記径方向の内側に位置する
    請求項8乃至11の何れか一項に記載の磁気ギアード電気機械。
  13. 前記ステータは、前記第1ロータを挟んで前記第2ロータに対して前記径方向の外側に位置し、
    前記第1ロータは、前記複数のポールピースの軸方向両端に位置し、前記第2半径方向隙間に連通する開口を有する一対のエンドプレートを含み、
    前記第1入口キャビティ又は前記第1出口キャビティの何れか一方である第1キャビティと、前記第2入口キャビティ又は前記第2出口キャビティのうち前記第1キャビティに対して前記径方向の内側に位置する第2キャビティとの間に設けられる仕切部材を備え、
    前記仕切部材と前記開口との前記径方向における距離は、前記開口の径方向寸法よりも小さい
    請求項8乃至12の何れか一項に記載の磁気ギアード電気機械。
  14. 前記ハウジングは、共通出口開口を有し、
    前記ハウジングに設けられた前記共通出口開口、並びに、前記第1半径方向隙間及び前記第2半径方向隙間の両方に連通するように、少なくとも前記ハウジングによって画定される共通出口キャビティ
    を備える請求項1乃至4の何れか一項に記載の磁気ギアード電気機械。
  15. 原動機と、
    前記原動機によって駆動される磁気ギアード発電機と、
    を備え、
    前記磁気ギアード発電機は、請求項1乃至14の何れか一項に記載の磁気ギアード電気機械により構成される
    発電システム。
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