JP7430042B2 - 管体支持用緩衝材、構造物及び管体固定方法 - Google Patents

管体支持用緩衝材、構造物及び管体固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、管体支持用緩衝材、構造物及び管体固定方法に関する。
従来より、流体が流入する配管等の管体を躯体側に固定するために、クランプ等の管体支持具が用いられている。
管体支持具により固定された管体において、管体支持具と管体とが直接接触していると、管体に流体が流入する際の振動や、躯体の振動、管体支持具と管体の熱膨張差等により、管体支持具と管体とが擦れ、管体支持具及び管体が破損することがあった。
このような管体支持具及び管体の破損を防止するために、特許文献1には、管体支持具と、管体との間に緩衝材を配置することが記載されている。
すなわち、特許文献1には、配管を躯体側に挟持状に保持するためのクランプ部の内面に、前記配管とクランプ部とのあいだに配されて配管の緩衝をするための緩衝材を一体に止着して形成したことを特徴とするクランプが開示されている。
特開2006-308048号公報
特許文献1では、管体に高温流体が流れることが想定されてなく、特許文献1に開示されたクランプにおける緩衝材は、耐熱性の観点から改良の余地があった。
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、高温流体が流れる管体を管体支持具に固定するのに適した管体支持用緩衝材を提供することである。
すなわち、本発明の管体支持用緩衝材は、管体と上記管体を支持する管体支持具との間に配置される管体支持用緩衝材であって、上記管体には、高温流体が流れることを特徴とする。
本発明の管体支持用緩衝材を用いると、管体に高温流体が流れ、管体が高温になったとしても、管体支持用緩衝材は劣化しにくい。
そのため、管体に高温流体が流れたとしても、長期間、緩衝効果を得ることができる。
本発明の管体支持用緩衝材は、無機繊維からなることが望ましい。
また、本発明の管体支持用緩衝材では、上記無機繊維は、アルミナ-シリカ繊維であることが望ましい。
これらの材料は耐熱性が高い。そのため、本発明の管体支持用緩衝材がこれらの材料からなると、本発明の管体支持用緩衝材は劣化しにくい。
本発明の管体支持用緩衝材は、有機バインダを含むことが望ましい。
有機バインダは、無機繊維同士を接着し、管体支持用緩衝材から無機繊維が飛散することを防ぐことができる。
本発明の管体支持用緩衝材では、上記無機繊維の重量に対し、上記有機バインダの含有量は、8wt%以下であることが望ましい。
本発明の管体支持用緩衝材は、高温流体が流れる管体を固定するために使用されるので、管体が高温になると、管体支持用緩衝材に含まれる有機バインダが熱により分解する。
有機バインダの含有量が8wt%を超えると、有機バインダが分解して発生するガスの量が多くなり、白煙の発生等の問題が生じる。
しかし、有機バインダの含有量が8wt%以下であると、このような有機バインダの分解に伴う問題が生じにくい。
本発明の管体支持用緩衝材は、ニードルパンチングマット又は抄造マットであることが望ましい。
本発明の管体支持用緩衝材が、ニードルパンチングマットであっても、抄造マットであっても本発明の効果を得ることができる。
本発明の管体支持用緩衝材では、高温流体の温度は400~800℃であってもよい。
このような管体支持用緩衝材は、排気ガス等の高温流体が流れる管体の管体支持用緩衝材として適している。
本発明の構造物は、管体と、上記管体を支持する管体支持具と、上記管体と上記管体支持具との間に配置される管体支持用緩衝材とを含む構造物であって、上記管体支持用緩衝材は、上記本発明の管体支持用緩衝材であり、上記管体には、高温流体が流れることを特徴とする。
本発明の構造物では、管体支持用緩衝材が、本発明の管体支持用緩衝材である。
従って、管体に高温流体が流れ、管体が高温になったとしても、管体支持用緩衝材は劣化しにくい。
そのため、管体に高温流体が流れたとしても、長期間、緩衝効果を得ることができる。
本発明の構造物では、上記管体支持具は、管体把持部と、上記管体把持部を締める固定部とを有していてもよい。
管体支持具がこのような構成であると、好適に管体を固定することができる。
本発明の構造物では、上記管体支持用緩衝材は、無機繊維からなり、上記管体と上記管体支持具との間に配置された上記管体支持用緩衝材の密度は、0.2~0.7g/cmであることが望ましい。
管体支持用緩衝材の密度が上記範囲であると、好適に管体を保持することができる。
管体支持用緩衝材の密度が0.2g/cm未満であると、管体支持用緩衝材が管体を保持する力が弱くなり、管体の固定位置がずれやすくなる。
管体支持用緩衝材の密度が0.7g/cmを超えると、管体支持用緩衝材にかかる圧力が高くなり、無機繊維が折損しやすくなる。
本発明の構造物では、上記管体支持具と上記管体支持用緩衝材とは接着剤で接着されていることが望ましい。
管体支持具と管体支持用緩衝材とを接着剤で接着することにより、管体に管体支持具を取り付ける際に、作業性を向上することができる。そして、管体支持具と管体支持用緩衝材とがずれることを防止することができる。
本発明の管体固定方法は、管体把持部と、上記管体把持部を締める固定部とを有する管体支持具を準備する管体支持具準備工程と、上記管体把持部に上記本発明の管体支持用緩衝材を配置する管体支持用緩衝材配置工程と、上記管体把持部の内側に、上記管体支持用緩衝材を介して、高温流体が流れることになる管体を配置する管体配置工程と、上記固定部により上記管体把持部を締めることにより上記管体を前記管体支持具に固定する管体固定工程とを含むことを特徴とする。
本発明の管体固定方法により、管体支持具に、本発明の管体支持用緩衝材を介して管体を固定することができる。
本発明の管体固定方法では、上記管体支持用緩衝材は、無機繊維からなり、上記管体固定工程では、管体と管体支持具との間に配置された上記管体支持用緩衝材の密度が0.2~0.7g/cmとなるように、上記管体把持部を締めることが望ましい。
管体支持用緩衝材の密度が上記範囲となるようにすることにより、好適に管体を保持することができる。
管体支持用緩衝材の密度が0.2g/cm未満であると、管体支持用緩衝材が管体を保持する力が弱くなり、管体の固定位置がずれやすくなる。
管体支持用緩衝材の密度が0.7g/cmを超えると、管体支持用緩衝材にかかる圧力が高くなり、無機繊維が折損しやすくなる。
図1は、本発明の管体支持用緩衝材の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、本発明の管体支持用緩衝材が用いられた構造物の一例を示す斜視図である。 図3(a)~(d)は、管体固定方法を工程順に示す模式図である。
(発明の詳細な説明)
以下、本発明のマット材について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
本発明に係る管体支持用緩衝材を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の管体支持用緩衝材の一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、管体支持用緩衝材10は、特に形状は限定されないが、平面視矩形が好ましい。なお、緩衝材は複数に分割配置されて使用しても良く、重ねて使用しても良い。また、管体に緩衝材を連続で複数回以上巻き付けて使用しても良い。
管体支持用緩衝材10は、管体と管体を支持する管体支持具との間に配置されることになり、管体には、高温流体が流れることになる。
なお、高温流体の温度は400~800℃であることが望ましい。
管体支持用緩衝材10を用いると、管体に高温流体が流れ、管体が高温になったとしても、管体支持用緩衝材10は劣化しにくい。
そのため、管体に高温流体が流れたとしても、長期間、緩衝効果を得ることができる。
管体支持用緩衝材10の厚さは、配置される空間に合わせて適宜決定することが望ましいが、
1mm以上であることが望ましく、1~50mmであることがより望ましい。また複数の緩衝材を重ねて使用しても良い。
管体支持用緩衝材の厚さが1mm未満であると、充分な緩衝効果が得られず、管体が破損しやすくなる。
管体支持用緩衝材10は、無機繊維からなることが望ましい。
無機繊維は耐熱性が高い。そのため、管体支持用緩衝材10が無機繊維からなると、管体支持用緩衝材10は劣化しにくい。
管体支持用緩衝材10が無機繊維からなる場合、無機繊維の平均長は、0.1~150mmであることが望ましく、10~80mmであることがより望ましい。
無機繊維の平均繊維長が0.1mm未満であると、無機繊維の繊維長が短すぎるため、無機繊維同士の交絡が不充分となり、管体支持用緩衝材の強度が得られにくくなり、管体支持用緩衝材の形状保持性が低下しやすくなる。
繊維の平均繊維長が150mmを超えると、繊維の繊維長が長すぎるため、管体支持用緩衝材を構成する繊維本数が減少する。そのため緻密性が低下しやすくなる。
無機繊維長の測定は、ピンセットを使用して管体支持用緩衝材から無機繊維が破断しないように抜き取り、光学顕微鏡を使用して繊維長を測定する。
本明細書において、平均繊維長とは、管体支持用緩衝材から無機繊維300本を抜き取り、繊維長を計測した平均長さを意味する。管体支持用緩衝材から無機繊維を破断せずに抜き取れない場合、管体支持用緩衝材を脱脂処理して、脱脂済み管体支持用緩衝材を水の中へ投入し、無機繊維同士の絡みをほぐしながら無機繊維が破断しないように採取すると良い。
無機繊維の平均繊維径は、1~20μmであることが望ましく、2~15μmであることがより望ましく、3~10μmであることがさらに望ましい。
無機繊維の平均繊維径が1μm未満であると、強度が弱く、衝撃等により無機繊維が裁断されやすくなる。
無機繊維の平均繊維径が20μmを超えると、繊維径が太すぎ無機繊維自体のヤング率が高くなり管体支持用緩衝材の柔軟性が低くなりやすくなる。
無機繊維としては、アルミナ繊維、アルミナ-シリカ繊維、シリカ繊維、グラスウール、ロックウール等が挙げられる。これらの中では、アルミナ-シリカ繊維であることが望ましい。
これらの無機繊維は耐熱性が高く、このような無機繊維により形成されたマット材は、温度変化によって形状変化しにくい。
さらに、無機繊維がアルミナ-シリカ繊維である場合、アルミナとシリカの組成比は、重量比でアルミナ(Al):シリカ(SiO)=60:40~98:2であることが望ましく、アルミナ(Al):シリカ(SiO)=70:30~75:25であることがより望ましい。
無機繊維の結晶化率は0.1~80.0%であることが望ましく、0.5~10.0%がより望ましい。
管体支持用緩衝材10では、無機繊維が2種以上併用されていてもよい。
管体20と管体支持具30との間に配置される前の管体支持用緩衝材10の嵩密度は特に限定されないが0.05~0.25g/cmであることが望ましい。
嵩密度が0.05g/cm未満であると、アルミナ繊維の絡み合いが弱く、マットの引張強度が小さい。また、アルミナ繊維が剥離しやすいため、管体支持用緩衝材の形状を所定の形状に保ちにくくなる。
嵩密度が0.25g/cmを超えると、管体支持用緩衝材が硬くなり、管体への巻き付け性が低下し、管体支持用緩衝材を管体の表面に沿う様に曲げた際、表面が割れやすくなる。
管体支持用緩衝材10が無機繊維からなる場合、管体支持用緩衝材10は、有機バインダを含むことが望ましい。
有機バインダは、無機繊維同士を接着し、管体支持用緩衝材から無機繊維が飛散することを防ぐことができる。
有機バインダとしては、アクリル系樹脂、アクリレート系ラテックス、ゴム系ラテックス、カルボキシメチルセルロース又はポリビニルアルコール等の水溶性又は水分散した有機重合体、スチレン樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
これらの有機バインダは、2種以上併用してもよい。
管体支持用緩衝材10が有機バインダを含む場合、有機バインダの含有量は、無機繊維の重量に対し、8wt%以下であることが望ましく、0.1~3.0wt%であることがより望ましい。
本発明の管体支持用緩衝材は、高温流体が流れる管体を固定するために使用されるので、管体が高温になると、管体支持用緩衝材に含まれる有機バインダが熱により分解する。
有機バインダの含有量が8wt%を超えると、有機バインダが分解して発生するガスの量が多くなり、白煙の発生等の問題が生じる。
しかし、有機バインダの含有量が8wt%以下であると、このような有機バインダの分解に伴う問題が生じにくい。
管体支持用緩衝材10が無機繊維からなる場合、管体支持用緩衝材10は、無機バインダを含むことが望ましい。
管体支持用緩衝材10が無機バインダを含むと、無機繊維が管体支持用緩衝材10から飛散することを防止することができる。
無機バインダとしては、シリカゾル、アルミナゾル等が挙げられる。
管体支持用緩衝材10が無機繊維からなる場合、管体支持用緩衝材10は、ニードルパンチングマット又は抄造マットであることが望ましい。
管体支持用緩衝材10が、ニードルパンチングマットであっても、抄造マットであっても本発明の効果を得ることができる。
管体支持用緩衝材10が、ニードルパンチングマットである場合、ニードルパンチングにより無機繊維を互いに交絡させることで、マットの引張強度を向上させることができる。
また、ニードルパンチングを行うことにより、有機バインダの量を減らすことができる。
そのため、有機バインダが分解して発生するガスの量も減らすことができる。
特に、ニードルパンチングマットは、有機バインダが無くても管体支持用緩衝材に使用することができる。
また、ニードルパンチングマットは、有機バインダが熱分解、焼失後においても、管体支持用緩衝材の端部や、管体支持具で押さえられていない管体支持用緩衝材表面からの無機繊維脱落、風蝕の発生の抑制ができる。
また、ニードルパンチングの密度は、特に限定されないが、2~50個/cmであることが望ましい。
次に、管体支持用緩衝材10が使用された構造物について説明する。
図2は、本発明の管体支持用緩衝材が用いられた構造物の一例を示す斜視図である。
図2に示すように、管体支持用緩衝材10は、管体20と、管体20を支持する管体支持具30との間に配置されることになる。
また、管体20には、高温流体が流れることになる。
図2では管体20は断面が円形であるが、本発明の構造物では、管体は断面が三角形、四角形等の多角形であってもよく、楕円形であってもよい。
なお、管体20と、管体20を支持する管体支持具30と、管体20と管体支持具30との間に配置される管体支持用緩衝材10とを含む構造物40は、本発明の構造物でもある。
図2に示すように、構造物40では、管体支持具30は、管体把持部31と、管体把持部31を締める固定部32とを有していてもよい。
すなわち、本発明の構造物は、いわゆるクランプ構造であってもよい。
管体支持具30がこのような構成であると、好適に管体20を固定することができる。
本発明の構造物において、固定部の構造は、特に限定されないが、ボルト式固定部や、リベット式固定部、クリップ式固定部、トグル式固定部等であってもよい。
構造物40において管体支持具30を構成する材料は、特に限定されないが、ステンレス鋼、低合金鋼、炭素鋼等が挙げられる。
構造物40では、管体支持用緩衝材10が無機繊維からなり、管体と管体支持具との間に配置された管体支持用緩衝材10の密度は、0.2~0.7g/cmであることが望ましく、0.22~0.55g/cmであることがより望ましい。
管体支持用緩衝材10の密度が上記範囲であると、好適に管体20を保持することができる。
管体支持用緩衝材の密度が0.2g/cm未満であると、管体支持用緩衝材が管体を保持する力が弱くなり、管体の固定位置がずれやすくなる。
管体支持用緩衝材の密度が0.7g/cmを超えると、管体支持用緩衝材にかかる圧力が高くなり、無機繊維が折損しやすくなる。
構造物40では、管体支持具30と管体支持用緩衝材10とは接着剤で接着されていることが望ましい。
管体支持具30と管体支持用緩衝材10とを接着剤で接着することにより、管体支持具30と管体支持用緩衝材10とがずれることを防止することができる。
また、構造物40では、管体支持用緩衝材10と管体20とは接着剤で接着されていることが望ましい。
管体支持用緩衝材10と管体20とを接着剤で接着することにより、管体支持用緩衝材10と管体20とがずれることを防止することができる。
接着剤としては、特に限定されないが、有機系接着剤、無機系接着剤等が挙げられる。また、例えば、両面粘着テープ等で固定してもよい。その他、帯バンド、紐、金属ワイヤー等で固定しても良い。
構造物40では、管体20に高温流体が流れることになるが、高温流体の温度は400~800℃であることが望ましい。
また、高温流体としては、火力発電を行う際の水蒸気、排気ガス、原油の分留ガス、ボイラーの蒸気、焼却設備や燃焼設備の排気ガス等が挙げられる。
構造物40では、管体支持用緩衝材10が管体20と管体支持具30との間の全ての領域に配置されているが、本発明の構造物では、管体支持用緩衝材が管体と管体支持具との間の一部の領域に配置されていてもよい。
次に、本発明の管体支持用緩衝材を用いて、管体を固定する本発明の管体固定方法について図面を用いながら説明する。
図3(a)~(d)は、管体固定方法を工程順に示す模式図である。
(1)管体支持具準備工程
まず、図3(a)に示すように、管体把持部31と、管体把持部31を締める固定部32とを有する管体支持具30を準備する。
(2)管体支持用緩衝材配置工程
つぎに、図3(b)に示すように、管体把持部31に管体支持用緩衝材10を配置する。
この際、接着剤を用いて、管体把持部31と管体支持用緩衝材10とを接着してもよい。
(3)管体配置工程
次に、図3(c)に示すように、管体把持部31の内側に、管体支持用緩衝材10を介して、高温流体が流れることになる管体20を配置する。
この際、接着剤を用いて、管体支持用緩衝材10と管体20とを接着してもよい。
(4)管体固定工程
次に、図3(d)に示すように、固定部32により管体把持部31を締めることにより管体20を前記管体支持具30に固定する。
この際、管体支持用緩衝材10が無機繊維からなる場合、管体支持用緩衝材10の密度が0.2~0.7g/cmとなるように管体把持部31を締めることが望ましく、0.22~0.55g/cmとなるように管体把持部31を締めることがより望ましい。
管体支持用緩衝材10の密度が上記範囲となるようにすることにより、好適に管体20を保持することができる。
管体支持用緩衝材の密度が0.2g/cm未満であると、管体支持用緩衝材が管体を保持する力が弱くなり、管体の固定位置がずれやすくなる。
管体支持用緩衝材の密度が0.7g/cmを超えると、管体支持用緩衝材にかかる圧力が高くなり、無機繊維が折損しやすくなる。
(実施例)
以下、本発明をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
塩基性塩化アルミニウム水溶液に対して、焼成後の無機繊維における組成比が、Al:SiO=72:28(重量比)となるようにシリカゾルを配合し、さらに、有機重合体(ポリビニルアルコール)を適量添加して混合液を調製した。
得られた混合液を濃縮して紡糸用混合物とし、この紡糸用混合物をブローイング法(紡糸雰囲気温度:120℃)により紡糸してアルミナ繊維前駆体を作製した。
続いて、アルミナ繊維前駆体にニードルパンチング処理を行った。
その後、シート状物を焼成することにより、アルミナ繊維前駆体をアルミナ繊維に転換し坪量1500g/mの無機繊維集合体のシートを得た。得られたアルミナ繊維の繊維径は5μmであった。
続いて、無機繊維集合体のシートに有機バインダを付与して、乾燥し、厚み8.0mm、有機分1wt%のシートを得た。
得られたシートを縦×横=350mm×50mmに切断することにより実施例1に係る管体支持用緩衝材を製造した。
(実施例2)
Al含有量が70g/Lであり、Al:Cl=1:1.8(原子比)となるように調製した塩基性塩化アルミニウム水溶液に対して、焼成後の無機繊維における組成比が、Al:SiO=72:28(重量比)となるようにシリカゾルを配合し、さらに、有機重合体(ポリビニルアルコール)を適量添加して混合液を調製した。
得られた混合液を濃縮して紡糸用混合物とし、この紡糸用混合物をブローイング法により紡糸して無機繊維前駆体を作製した。続いてこの無機繊維前駆体を圧縮して、長方形のシート状物を作製した。圧縮したシート状物を焼成し、アルミナとシリカとを72重量部:28重量部で含む無機繊維(平均繊維径5μm)を作製した。
上記無機繊維10kgを水1500Lに投入し、650rpmで20分間、市販のパルパー(容量2000L程度)を用いて撹拌することで、無機繊維を破砕し、短繊維化することで、開繊された無機繊維の溶液を得た。
上記工程により得た開繊された上記無機繊維の溶液の一部を、繊維分が170g、水が75Lとなるように取り出し、ここにアクリル系樹脂(ガラス転移温度Tg:-15℃)を水に分散させた市販のアクリルラテックス溶液(固形分重量50重量%)を21.7g投入し、650rpmで1分間撹拌することにより、スラリーを調製した。
上記スラリーを、連続抄造機を用いて従来公知の方法で、乾燥後の目付量が1500g/mとなるように、抄造して繊維集合体を得た。
得られた繊維集合体を、プレス機を用いて7.0mmに圧縮しながら140℃で15分加熱することで無機繊維集合体のシートを作製した。
続いて、無機繊維集合体のシートを縦×横=350mm×50mmに切断することにより実施例2に係る管体支持用緩衝材を製造した。
実施例2に係る管体支持用緩衝材の厚さは、10.0mmであり、実施例2に係る管体支持用緩衝材中の有機バインダの含有量は、6.0wt%であった。
10 管体支持用緩衝材
11、12 端部
20 管体
30 管体支持具
31 管体把持部
32 固定部
40 構造物

Claims (4)

  1. 管体と前記管体を支持する管体支持具との間に配置される管体支持用緩衝材であって、
    前記管体には、高温流体が流れ、
    前記管体支持用緩衝材は、無機繊維からなり、
    前記無機繊維は、アルミナ-シリカ繊維であり、
    前記管体支持用緩衝材は、有機バインダを含み、
    前記無機繊維の重量に対し、前記有機バインダの含有量は、8wt%以下であり、
    前記高温流体の温度は400~800℃であることを特徴とする管体支持用緩衝材。
  2. 前記管体支持用緩衝材は、ニードルパンチングマット又は抄造マットである請求項1に記載の管体支持用緩衝材。
  3. 管体把持部と、前記管体把持部を締める固定部とを有する管体支持具を準備する管体支持具準備工程と、
    前記管体把持部に請求項1又は2に記載の管体支持用緩衝材を配置する管体支持用緩衝材配置工程と、
    前記管体把持部の内側に、前記管体支持用緩衝材を介して、高温流体が流れることになる管体を配置する管体配置工程と、
    前記固定部により前記管体把持部を締めることにより前記管体を前記管体支持具に固定する管体固定工程とを含むことを特徴とする管体固定方法。
  4. 前記管体固定工程では、前記管体支持用緩衝材の密度が0.2~0.7g/cmとなるように、前記管体把持部を締める請求項に記載の管体固定方法。
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