JP7429156B2 - トロリ線断面形状測定方法及び測定システム - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両に電力を供給するトロリ線の断面形状の測定方法及びその測定システムに関し、特に、トロリ線にスリット状の光を照射して与えられる輪郭線を撮像して該トロリ線の断面形状を測定する方法及びその測定システムに関する。
鉄道車両に電力を供給するトロリ線において、パンタグラフのような集電装置に含まれる擦り板との摺動によってその下面であるトロリ線摺面が徐々に摩耗していく。この摺面の摩耗量を測定するシステムとして、走行する車両の屋根等に取り付けられた光学撮像装置によってトロリ線を下側から撮像するシステムが知られている。撮像して得られた画像から画像解析によって帯状に写る摺面の幅を測定し、トロリ線の初期の曲面からなる断面形状から換算して摩耗量を測定するのである。
上記した方法では、発光ダイオード光源やレーザ光源からの強度の高い光をトロリ線に照射して反射光の撮像を行うことになるが、車両の走行に伴う日照の変化や構造物等からの影の変化でトロリ線摺面への照射光又は反射光の状況が変化してしまう。そのため、画像解析に供される画像が不安定となって、測定される摩耗量の誤差も大きくなり易いことが指摘されている。また、トロリ線摺面が傾斜し、又、凸凹を有する場合、更に、表面酸化などで汚染された場合、光反射を十分に得られず、画像解析に供される画像が同様に不安定となってしまう。
これに対して、特許文献1には、トロリ線摺面からの反射光だけでなく、トロリ線の側面を含む画像を取得してトロリ線断面形状を測定し、トロリ線の摺面の摩耗量などを求める方法(光切断法)を開示している。これによれば摺面の状況に依存せず、摩耗量を測定できるとしている。詳細には、車両の屋根上から車両進行方向に対し略垂直にトロリ線にスリット状のレーザ光束を照射し、トロリ線の側面を含む下側に光切断像を生成させる。この光切断像を斜め下方からカメラなどで撮像し、トロリ線の側面を含む下側の形状を示す画像(光切断像のプロファイル、輪郭線)を取得する。このような投光部及び受光部をトロリ線の偏位左右方向に沿って離間した位置に2セット設置して、レーザ光束の当たった部分の形状をそれぞれ測定し、これを画像処理して、トロリ線の摺動面及び左右側面の断面形状を測定し、トロリ線摺面の摩耗量等を求めることができるとしている。
また、特許文献2では、光切断法で得られるトロリ線の輪郭線において、摺面を含む摩耗領域と摩耗を生じていない円弧領域とを識別し、円弧領域に含まれる2点の座標位置から円弧領域を含む仮想円の中心位置を特定した上で、トロリ線摺面の摩耗量を測定する方法を開示している。トロリ線断面形状を測定する上で、トロリ線の中心位置を特定するが、この中心位置をトロリ線の高さ偏位座標を検出するためのレーザ測長センサを用いなくとも行い得るとしている。
特開2015-68675号公報 特開2019-164068号公報
トロリ線断面形状を測定する光切断法においても、スリット状のレーザ光束の照射が外乱により不安定になってしまうと、十分な精度でトロリ線の輪郭線を撮像できない場合がある。このため、より強度の高い光を照射できる光源を用いることが望まれる。一方、線路の長手方向に対するトロリ線の位置関係は一定ではなく、更に、車両の走行を考慮すると、車上に取り付けられた光源や撮像装置とトロリ線との相対的な位置関係は、常に、三次元的に変化してしまうから、上記したような、より強度の高い光を広範囲に照射できる大型の光源が必要となる。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、高い強度を得ることのできる大型の光源を用いることなく、トロリ線にスリット状の光を照射して与えられる輪郭線を撮像して該トロリ線の断面形状を精度良く測定できる方法及びその測定システムを提供することにある。
本発明によるトロリ線断面形状測定方法は、車両上からトロリ線にスリット状の光を照射して与えられる輪郭線を撮像して該トロリ線の断面形状を測定する方法であって、前記車両の進行方向に対し略垂直な鉛直平面内において光軸を上方に向けて光束を拡げるスリット状のレーザ光束を与えるレーザ光源を前記車両上に設け、前記レーザ光源は、前記鉛直平面内の前記トロリ線と交差し得る可動面領域内の光量を所定以上とし得るように所定間隔で複数並置されて設けられ、前記レーザ光源のうちの1つを選択して前記輪郭線の撮像を行うことを特徴とする。
かかる特徴によれば、出射強度の高い大型の光源を用いることなく、トロリ線の断面形状を精度よく測定できる。
上記した発明において、前記レーザ光源は各々の前記光軸を互いに平行にして設けられていることを特徴としてもよい。かかる特徴によれば、大型の光源を用いることなく、トロリ線に照射されるレーザ光の光量を広い範囲で所定以上とさせつつ、比較的均一にさせ得て、トロリ線の断面形状を精度よく測定できる。
上記した発明において、前記レーザ光源を全て点灯させて前記トロリ線を撮像し前記鉛直平面内での前記トロリ線の位置を測定して、前記レーザ光源のうちの1つを選択するリセットステップを含むことを特徴としてもよい。さらに、前記トロリ線の前記位置において最も前記光量を大きく与え得る前記レーザ光源のうちの1つを選択することを特徴としてもよい。かかる特徴によれば、トロリ線との相対的な位置関係によらず光量を所定以上とさせて、トロリ線の断面形状を精度よく測定できる。
上記した発明において、前記鉛直平面内での前記トロリ線の移動方向及び速度を測定して、前記レーザ光源のうちの1つを選択する光源切り替えステップを含むことを特徴としてもよい。かかる特徴によれば、トロリ線との相対的な位置関係の変化によらず光量を所定以上とさせて、トロリ線の断面形状を精度よく測定できる。
また、本発明によるトロリ線断面形状測定システムは、車両上からトロリ線にスリット状の光を照射して与えられる輪郭線を撮像して該トロリ線の断面形状を測定するシステムであって、前記車両の進行方向に対し略垂直な鉛直平面内において光軸を上方に向けて光束を拡げるスリット状のレーザ光束を与える前記車両上に設けられたレーザ光源を含み、前記レーザ光源は、前記鉛直平面内の前記トロリ線と交差し得る可動面領域内の光量を所定以上とし得るように所定間隔で複数並置されて設けられ、前記レーザ光源のうちの1つを選択して前記輪郭線の撮像を行うことを特徴とする。
かかる特徴によれば、出射強度の高い大型の光源を用いることなく、トロリ線の断面形状を精度よく測定できる。
上記した発明において、前記レーザ光源は各々の前記光軸を互いに平行にして設けられていることを特徴としてもよい。かかる特徴によれば、トロリ線に照射されるレーザ光の光量を所定以上とさせ得て、トロリ線の断面形状を精度よく測定できる。
上記した発明において、前記レーザ光源を全て点灯させて前記トロリ線を撮像し、前記鉛直平面内での前記トロリ線の位置を測定して、前記レーザ光源のうちの1つを選択する制御部を含むことを特徴としてもよい。さらに、前記トロリ線の前記位置において最も前記光量を大きく与え得る前記レーザ光源のうちの1つを選択することを特徴としてもよい。かかる特徴によれば、トロリ線との相対的な位置関係によらず光量を所定以上とさせて、トロリ線の断面形状を精度よく測定できる。
上記した発明において、前記鉛直平面内での前記トロリ線の移動方向及び速度を測定して、前記レーザ光源のうちの1つを選択する光源切り替え制御を含むことを特徴としてもよい。かかる特徴によれば、トロリ線との相対的な位置関係の変化によらず光量を所定以上とさせ得て、トロリ線の断面形状を精度よく測定できる。
本発明による1つの実施例におけるトロリ線断面形状測定システムの側面図(一部ブロック図)である。 トロリ線とレーザ光源との位置関係を示す正面図である。 トロリ線の断面図である。 トロリ線と撮像装置との位置関係を示す正面図である。 トロリ線の位置を測定するためのリセットステップのフロー図である。 光源切り替え制御による撮像に関するフロー図である。
以下、本発明によるトロリ線断面形状測定方法及び測定システムの実施例について、図1乃至図6を用いて説明する。
図1に示すように、トロリ線断面形状測定システム1は、軌道に沿って設置されたトロリ線15にレーザ光束Lを照射するレーザ光源2と、トロリ線15を撮像する撮像装置3と、レーザ光源2の点灯動作を制御する光源制御装置4と、撮像装置3によって得た画像を解析するための演算装置5とを含む。レーザ光源2及び撮像装置3は、車両10上に設置される。ここでは、車両10(鉄道車両)の天井12上に設置された取付けベース11上にレーザ光源2及び撮像装置3を設置した。天井12上には、さらにパンタグラフ14が備えられ、その集電舟の摺り板14aをトロリ線15に接触させて、軌道上を走行する車両10に電力を供給できる。
図2を併せて参照すると、レーザ光源2は、車両10の進行方向に対して略垂直な鉛直平面S内において光軸を上方に向けてレーザ光束Lを投光できる。また、レーザ光束Lは、鉛直平面S内においてレーザ光源2から延びて、光軸Aの左右に拡がるスリット状の光束としてトロリ線15に下方から照射される。
ところで、トロリ線15は、摺り板14aの局所的な摩耗を避けるため、軌道上を左右に偏位を有するよう蛇行して設置されており、車両10の走行に伴いその相対位置を移動させる。車両10に対して鉛直平面Sを固定したとき、トロリ線15の鉛直平面S内で移動する範囲を可動面領域Rとする。可動面領域Rは、例えば、左右に約1000mm、上下に約500mmの大きさを有する。そこで、レーザ光束Lは、可動面領域Rの全体を網羅するように投光される。
ここで、広範囲の領域に届くようにレーザ光束を大きな角度で拡げてしまうと、光源からの距離によって光量を大きく減衰させるように変化させ、後述するように、撮像で得られる画像を不安定にしてしまう。そこで、本実施例においては、レーザ光束Lの拡がる角度を小さくしても可動面領域R内に投光されるレーザ光束Lを所定の光量以上となるよう複数のレーザ光束Lで可動面領域Rを覆い得るようにして、可動面領域R全域で比較的均一な光量を得られるようにする。すなわち、レーザ光源2は、鉛直平面Sに沿うように、ベース11上に進行方向の左右に所定間隔で複数並置される。また、レーザ光源2は、鉛直平面S内でスリット状にレーザ光束Lを拡げるようにそれぞれの向きと角度を調整される。ここでは光軸Aを互いに平行にするように複数のレーザ光源2を等間隔に配置した。なお、ここでは、レーザ光束Lについては所定の光量以上を得られる範囲をその拡がりとして考え、所定の光量を得られない外側部分などがある場合にはこれを無視することとする。
さらに、複数のレーザ光束Lを重ねると、重ならない部分に比べて光量が相対的に大きくなるが、一方で、トロリ線15に照射される光量がその位置によって一定とならない。そこで、トロリ線15を撮像するために点灯させるレーザ光源2をいずれか1つ選択することで光量を一定とさせる。その上で、可動面領域Rのいずれの位置においてもレーザ光束Lのいずれかによってトロリ線15の左右方向の全域で所定以上の光量が得られるように、レーザ光源2の間隔が調整される。つまり、隣り合う2つのレーザ光源2によるレーザ光束Lにおいて、可動面領域R内で重なり合う重複領域R’は、トロリ線15の直径よりも少なくとも大きい幅を有するようにされる。そして、重複領域R’内にトロリ線15の存在するときには、重複領域R’を所定以上の光量を与えるものとした照射範囲に含む2つのレーザ光束Lのうち一方を選択して切り替えるように制御される。かかる切り替え制御についての詳細は後述する。
図3に示すように、トロリ線15は、断面を略円形とする線材であり、長手方向に延びるよう左右に設けられた一対の溝部15aを備える。トロリ線15は、固定具16によって溝部15aを挟持されて軌道上に懸架される。車両10から上方に投光されたレーザ光束Lは、トロリ線15を下方から照射する。ここで、レーザ光束Lはスリット状に鉛直平面S内で照射されるので、鉛直平面Sと交差するトロリ線15の表面を明るく輝かせた輪郭線を形成することができる。
図4に示すように、撮像装置3は、トロリ線15の表面に形成された輪郭線を撮像するように設置される。特に、レーザ光束Lの照射されたトロリ線15を常に撮像可能として位置を特定するため、可動面領域Rの全域を含むように画角を固定して設定される。また、撮像装置3は、輪郭線を前方又は後方から撮像できるよう、鉛直平面Sの前方又は後方斜め下方より可動面領域Rに画角Vを向けられる。さらに、撮像装置3は、左右に2台設けられて、少なくともいずれか一方の撮像装置3によってトロリ線15の側面側から溝部15aを撮像できるようにされることも好ましい。これによって、後述する画像解析において、溝部15aの位置を特定して、トロリ線15の断面形状の精度よい測定をより容易に行い得る。
再び図1を参照すると、光源制御装置4は、演算装置5からの信号に基づきレーザ光源2の個々の点灯及び消灯を制御することができる。つまり、光源制御装置4は、演算装置5から受信した点灯信号に対応するレーザ光源2を点灯させ、消灯信号に対応するレーザ光源2を消灯させるように制御する。
演算装置5は、トロリ線断面形状測定システム1のメイン制御部である。演算装置5は、いずれか1つのレーザ光源2を点灯させるよう選択し、選択したレーザ光源2についての点灯信号と他の光源についての消灯信号を必要に応じて光源制御装置4に向けて送出することができる。また、演算装置5は、撮像装置3の動作を制御するとともに、撮像された画像を収集して図示しない記憶装置に記憶させ、画像解析することができる。画像解析においては、撮像した画像内の輝度の高い画素を抽出し、その分布から鉛直平面S内でのトロリ線15の位置を測定する。さらに、特定した輪郭線から、トロリ線15の断面形状を測定することもできる。断面形状の測定において、上記したように撮像装置を左右に2台設けて側面を含むトロリ線15のより広い領域の画像を用いることも、精度のよい測定のために好ましい。また、溝部15aを撮像した画像を用いた場合、輪郭線から溝部15aの位置を特定できて断面形状の精度の良い測定をより容易にし得る。
次に、図5及び図6を参照しつつ、トロリ線断面形状測定方法について説明する。
ここでは、車両10を走行させながらトロリ線15にレーザ光束Lを照射し輪郭線を撮像する撮像処理を行う。なお、この撮像処理には、演算装置5によって点灯させるべきレーザ光源2を選択して切り替える光源切り替え制御を含む。
図5に示すように、複数のレーザ光源2のうち点灯させるべき光源を選択するために、トロリ線15の鉛直平面S内の位置を測定する。すなわち、レーザ光源2の全てを同時に点灯させる(S1)。そして、トロリ線15を撮像する(S2)。ここで、レーザ光源2の全てを点灯させて撮像すると、可動面領域R内において重複領域R’でレーザ光束Lの重なる部分で光量が大となるなど、稼働面領域R内の位置によって光量が一定しない。一方、ここではトロリ線15の位置を測定できればよいので、続くトロリ線の位置の測定(S3)においては、輝度の高い画素の集まっている部分を抽出するなどの簡易的な画像解析によって、トロリ線15の位置を特定する。つまり、光量の一定しない環境で撮像した画像などで輪郭線の表れない場合でも、トロリ線15の位置を測定できる。このようなトロリ線15の位置の測定は、後述するレーザ光源2のうち1つだけを点灯させて撮像する処理に先立って行う。また、かかる処理中にトロリ線15の位置を特定できなかった場合などにもトロリ線15の位置を特定するためのリセットステップとして行い得る。
図6に示すように、トロリ線15の輪郭線の撮像は、点灯させるレーザ光源2のうちの1つを選択してこれを点灯させて行う。なお、後述する一連のステップは、撮像ステップ(S16)を所定のフレームレートで連続的に行うように処理される。本実施例におけるトロリ線断面形状測定システム1では、機械的な可動部分を含まないので高速で動作させることが可能であり、上記したフレームレートを比較的自由に設定し得る。
詳細には、まず、上記したリセットステップ、又は、後述する画像解析ステップ(S18)で測定されたトロリ線15の位置について、可動面領域R内において重複領域R’内にあるか否かを判定する(S11)。重複領域R’にない場合(S11:NO)、トロリ線15の位置にレーザ光束Lを照射できるように対応するレーザ光源2を選択する(S13)。一方、トロリ線15の位置が重複領域R’内にある場合(S11:YES)、現在の位置のトロリ線15の撮像よりも1フレーム前(前回)に撮像した画像によって測定されたトロリ線15の位置と比較する。比較した結果、左右方向の位置の差(今回座標-前回座標)が正か負かを判定する(S12)。この位置の差が正の場合(S12:YES)、重複領域R’にレーザ光束Lを投光できる2つのレーザ光源2のうち、正の側のレーザ光源2を選択する(S14a)。一方、位置の差が負の場合(H12:NO)、負の側のレーザ光源2を選択する(S14b)。つまり、重複領域R’からトロリ線15の移動した方向に光軸Aを有するレーザ光束Lを投光できるレーザ光源2を選択し、点灯させるべきレーザ光源2を必要に応じて切り替える。
なお、レーザ光源2の配置によっては、重複領域R’に3つ以上のレーザ光束Lを重複させる場合もある。このような場合には、トロリ線15の位置に対して光軸Aをより近くするレーザ光束Lを与えるレーザ光源2を2つ選択し、上記と同様に処理する。また、1フレーム前の画像の存在しない場合は、例えば、点灯させるレーザ光源2の切り替えを行わないとする処理を行ってもよい。また、トロリ線15の位置の比較だけではなく、その移動速度を求めて、速度に応じて上記した切り替えの条件を設定し、トロリ線の位置変化に追従し対応するようにしてもよい。
そして、選択されたレーザ光源2のみを点灯させ(S15)、トロリ線15を撮像する(S16)。ここでは、選択された1つのレーザ光源2のみを点灯させているので、トロリ線15に照射されるレーザ光束Lによる光量は所定以上となる。これにより、撮像された画像の解析を安定して行い得て、比較的容易にトロリ線15の輪郭線を得ることができる。続いて、得られた画像を解析する(S17)が、少なくとも輪郭線又はその他の像からトロリ線15の位置を測定することを含む。画像解析(S17)でトロリ線15の位置を特定できた場合には、少なくともその位置を記録しておく。また、輪郭線の像を得られた場合に併せて、トロリ線15の摩耗量などの断面形状の測定を行ってもよいが、断面形状の測定については、ここで説明する一連の撮像処理の終了後に、バッファされた画像を、別途、解析して行うこともできる。なお、断面形状の測定については、例えば、特許文献2のように公知の各種方法にて行うことができるので、ここでは詳細についての説明を省略する。
最後に、終了か否かの判定を行う(S18)。ここでは、例えば、終了信号を外部から受け付けたときや、予め定めた車両10の走行距離や走行速度、測定時間の経過、撮像回数などに基づいて終了と判定するようにし得る。終了と判定されない場合(S18:NO)、S11に戻って点灯させるべきレーザ光源2の選択から同様の操作を繰り返す。終了と判定された場合(S18:YES)、処理を終了する。
ここで、車両10が軌道の分岐部分を通過する場合や、不測の事態の場合などでは、画像解析(S17)においてトロリ線15の位置を特定できない場合がある。このような場合、トロリ線15の位置を再度取得すべく、上記したリセットステップへ処理を移行させるようにすることが好ましい。
以上のように、トロリ線断面形状測定システム1によれば、点灯させるべき1つのレーザ光源2を選択して、光量を高めるように絞ったレーザ光束Lからトロリ線15に所定以上の光量で且つその位置による光量変化を減じたレーザ光を照射し、画像解析に適した画像を撮像できるのである。これにより、出射強度の高い大型の光源を用いずとも、トロリ線15の断面形状を精度よく測定できる。
なお、トロリ線15の断面形状の測定については、上記したように画像解析S17で行ってもよいし、上記した一連の撮像処理の終了(S18:YES)の後に別途行ってもよい。
以上、本発明の代表的な実施例及びこれに伴う変形例について述べたが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、適宜、当業者によって変更され得る。すなわち、当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。
1 トロリ線断面形状測定システム
2 レーザ光源
3 撮像装置
4 光源制御装置
5 演算装置
10 車両(鉄道車両)
15 トロリ線
L レーザ光束
S 鉛直平面
R 可動面領域

Claims (6)

  1. 走行する車両上からトロリ線にスリット状の光を照射して与えられる断面輪郭線を連続的に撮像して該トロリ線の断面形状を測定する方法であって、
    前記車両の進行方向に対し略垂直な鉛直平面内において光軸を上方に向けてかつ所定光量以上を得られる範囲をその拡がりとしたスリット状のレーザ光束を与えるレーザ光源を各々の前記光軸を互いに平行にして前記進行方向の左右に複数並置させて前記車両上に設け、
    前記レーザ光源は、複数のうちのいずれかを選択して点灯していくことで、前記鉛直平面内の前記トロリ線と交差し得る可動面領域内の光量を前記所定光量以上とし得るように、且つ、隣り合う前記レーザ光源からのそれぞれの前記光束の前記可動面領域内での重なり合う重複領域を設けるように所定間隔で複数並置されて設けられ、
    前記可動面領域を撮像し、前記可動面領域内での前記トロリ線の断面位置を測定して前記断面位置に対応した前記レーザ光源のうちの1つを選択して点灯させることを繰り返し前記断面輪郭線の画像解析を行う上で、前記断面位置が前記重複領域にあると測定されたときには前記断面位置の移動方向を測定し、前記重複領域に前記光束を与える2つのレーザ光源のうち前記移動方向に前記光軸を有する前記レーザ光源を選択し点灯させることを特徴とするトロリ線断面形状測定方法。
  2. 前記レーザ光源は、前記重複領域を前記トロリ線の直径よりも大きい幅を有するようにする前記所定間隔で複数並置されて設けられていることを特徴とする請求項1記載のトロリ線断面形状測定方法。
  3. 前記レーザ光源を全て点灯させて前記トロリ線を撮像し前記可動面領域内での前記トロリ線の前記断面位置を測定して、前記レーザ光源のうちの1つを選択するリセットステップを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のトロリ線断面形状測定方法。
  4. 走行する車両上からトロリ線にスリット状の光を照射して与えられる断面輪郭線を連続的に撮像して該トロリ線の断面形状を測定するシステムであって、
    前記車両の進行方向に対し略垂直な鉛直平面内において光軸を上方に向けてかつ所定光量以上を得られる範囲をその拡がりとしたスリット状のレーザ光束を与えるレーザ光源を各々の前記光軸を互いに平行にして前記進行方向の左右に複数並置させて前記車両上に設けて含み、
    前記レーザ光源は、複数のうちのいずれかを選択して点灯していくことで、前記鉛直平面内の前記トロリ線と交差し得る可動面領域内の光量を前記所定光量以上とし得るように、且つ、隣り合う前記レーザ光源からのそれぞれの前記光束の前記可動面領域内での重なり合う重複領域を設けるように所定間隔で複数並置されて設けられ、
    前記可動面領域を撮像し、前記可動面領域内での前記トロリ線の断面位置を測定して前記断面位置に対応した前記レーザ光源のうちの1つを選択して点灯させることを繰り返し前記断面輪郭線の画像解析を行う上で、前記断面位置が前記重複領域にあると測定されたときには前記断面位置の移動方向を測定し、前記重複領域に前記光束を与える2つのレーザ光源のうち前記移動方向に前記光軸を有する前記レーザ光源を選択し点灯させることを特徴とするトロリ線断面形状測定システム。
  5. 前記レーザ光源は、前記重複領域を前記トロリ線の直径よりも大きい幅を有するようにする前記所定間隔で複数並置されて設けられていることを特徴とする請求項4記載のトロリ線断面形状測定システム。
  6. 前記レーザ光源を全て点灯させて前記トロリ線を撮像し前記鉛直平面内での前記トロリ線の位置を測定して、前記レーザ光源のうちの1つを選択する制御部を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載のトロリ線断面形状測定システム。
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