JP7424259B2 - 服薬管理装置および服薬管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、利用者の服薬を管理する服薬管理装置および服薬管理システムに関する。
病院等で薬剤の服薬を処方される場合、1週間分あるいは2週間分といったまとまった日数分の薬剤が処方されることが多い。しかし、特に一人暮らしの高齢者等の場合、朝、昼、晩、寝る前等の決まった時間帯に指定された薬剤を正しく服薬することが困難な場合がある。このような薬剤の未服薬や誤選択を抑制するため、例えば曜日と服薬時間帯とを縦軸および横軸に表示したボードにポケットを設け、それぞれの対応するポケットに1回分ごとの薬剤を収納しておくカレンダー状の薬剤収納装置が用いられる。
また、薬剤利用者が一人暮らしの場合には、指定された時間帯に実際に正しい薬剤を服薬したかどうかを、なるべく早く家族や医療関係者等に知らせる必要がある。このようなものとして、例えば特許文献1には、カレンダー状に配置された薬収納ポケットから薬を取り出すと赤外線センサがこれを検出することで薬の有無を感知し、ネットワークを介して端末装置の表示画面にポケット内の薬の有無についての情報を表示できる服薬管理装置および服薬管理装置システムが記載されている。
当該文献では服薬管理装置の背面に取り付けられた制御基板が無線通信を通してクラウドにアクセスしてデータ通信を行う旨が記載されており、制御基板は服薬管理装置の一部として一体に組み込まれていると考えられる。
特開2017-12469号公報
ところで、カレンダー状のシートの所定位置に薬剤収納用のポケットを多数設けた服薬管理装置は、繰り返し使用することでポケットが破損したり、薬の取り出しを検知するセンサが故障することがある。このように服薬管理装置の一部に不具合が起きた場合には装置全体を交換する必要がある。また、服薬管理装置のすべての薬剤の服薬が完了し、さらに服薬を継続する必要があるときは、あらかじめ薬剤がセットされた別の服薬管理装置と交換することが効率的である。これらの場合、サーバ等の外部装置と無線等で通信するための通信部もまとめて交換されるため、例えば外部装置が新たな服薬管理装置を認識できるように服薬管理装置内部の設定を変えたり、服薬管理装置の識別データを外部装置に登録し直す等の追加作業が発生し得る。また、服薬管理装置の交換用の予備部品の点数が増え、管理コストが増加するおそれがある。
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、薬剤の補充や部品の損傷に伴う部品交換が容易で交換用の部品点数を減らせる服薬管理装置および服薬管理システムを提供することを課題とする。
本実施の形態による服薬管理装置は、利用者の服薬を管理する服薬管理装置であって、薬剤を取り出し可能に格納できる複数の格納部と、所定位置に配置された前記複数の格納部を保持する保持部と、前記薬剤が前記格納部から取り出されたことを検知する検知部と、前記検知部が検知した検知情報を非接触通信により外部に送信可能な第1制御部と、を備えるカレンダー部を備え、かつ、前記第1制御部から送信された前記検知情報を受信し、当該検知情報を前記第1制御部とは異なる外部装置に対して非接触通信により送信可能な第2制御部を有する通信部を備え、前記通信部は前記カレンダー部に対して着脱可能に構成されることを特徴とする。
また、本実施の別の形態による服薬管理装置において、前記検知部は、前記格納部の前記薬剤の厚さ方向に沿って設けられた少なくとも2箇所の導電性電極を備え、前記薬剤が格納されていないとき、前記2箇所の導電性電極は磁力によって互いに引き付け合うことで導通し、前記薬剤が格納されているとき、前記2箇所の導電性電極は間に薬剤があることで非導通となるものでもよい。
また、本実施の別の形態による服薬管理装置において、前記通信部は、着脱可能な認証部をさらに備え、当該認証部が前記外部装置により正しく認証された場合のみ、前記第2制御部が前記検知情報を前記外部装置に対して送信できてもよい。
また、本実施の別の形態による服薬管理装置において、前記通信部は、前記カレンダー部に必要な電力を非接触給電するための送電アンテナをさらに備え、前記カレンダー部は、前記送電アンテナから送電された電力を受電するための受電アンテナをさらに備えてもよい。
また、本実施の別の形態による服薬管理装置において、前記第1制御部は、前記複数の格納部のそれぞれに設けられたICタグであり、前記ICタグはICチップおよびアンテナを備え、前記ICチップは前記検知部と電気的に接続され、前記検知情報を取得可能であってもよい。
本実施の形態による服薬管理システムは、上記のいずれかの服薬管理装置と、管理サーバを含む前記外部装置と、を備えた服薬管理システムであって、前記管理サーバは、利用者と、薬剤種別と、服薬予定日時範囲とが対応付けられた服薬管理情報を備え、前記外部装置は、前記第2制御部から受信した当該利用者に関する前記検知情報と前記服薬管理情報とを比較し、前記検知部の検知対象となった前記薬剤の検知日時が前記服薬予定日時範囲であるか否かを判断することを特徴とする。
本実施の形態によれば、薬剤の補充や部品の損傷に伴う部品交換が容易で交換用の部品点数を減らせる服薬管理装置および服薬管理システムを提供することができる。
第1実施形態の服薬管理装置を説明する正面図である。 第1実施形態の服薬管理装置の格納部付近を拡大した正面図および断面図である。 薬剤を格納したときの図2に対応する正面図および断面図である。 検知部の動作を説明する図である。 第1実施形態の服薬管理装置の構成および服薬管理システムを示す図である。 第1実施形態の服薬管理方法の動作フローを示す図である。 服薬管理情報テーブルの例である。 第2実施形態の服薬管理装置を説明する背面図である。 第2実施形態の服薬管理装置の格納部付近を拡大した背面図およびICタグの動作を説明する図である。 第2実施形態の服薬管理装置の構成を示す図である。 第2実施形態の服薬管理方法の動作フローを示す図である。 服薬管理情報テーブルの別の例である。
以下、図面等を参照して、本開示の服薬管理装置および服薬管理システムの一例について説明する。ただし、本開示の服薬管理装置および服薬管理システムは、以下に説明する実施形態に係る装置には限定されない。
なお、以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状、断面図における各層の厚さ等は理解を容易にするために適宜誇張している。また、各図において部材の断面を示すハッチングを適宜省略する。本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。また、説明の便宜上、紙面に対して上方または下方等という語句を用いて説明することがあるが、上下方向が逆転してもよく、左右方向についても同様とする。
1.第1実施形態
本開示の服薬管理装置および服薬管理システムの典型的な実施形態について説明する。図1は、第1実施形態の服薬管理装置である服薬管理カレンダー10の一例を示す正面図である。また、図2(a)は、図1の第1実施形態の服薬管理カレンダー10における格納部50付近の拡大正面図である。また、図2(b)は、図2(a)の格納部50の左右方向の略中心を上下に通過するA-A線を通る平面で切った断面を右側から見た拡大断面図である。一方、図3(a)および図3(b)は、格納部50に薬剤100および110を格納したときの格納部50の状態を示す、それぞれ図2(a)および図2(b)に対応する図である。特に図3(b)は、図3(a)の格納部50の左右方向の略中心を上下に通過するB-B線を通る平面で切った断面を右側から見た拡大断面図である。
服薬管理カレンダー10は、主として薬剤100を格納する複数の格納部50を保持する機能を有するカレンダー部20と、主として外部装置と非接触通信をするための通信部30と、を備えている。服薬管理カレンダー10は、カレンダー部20の複数の格納部50に格納されたいずれかの薬剤100が利用者によって取り出された場合、これを検知し、検知情報として通信部30に送信する。服薬管理カレンダー10は後述するように、ネットワークを介して管理サーバや端末機器と接続され、服薬管理システムを構成している。よって、服薬管理カレンダー10の通信部30から送信された検知情報を、外部から端末機器を通じて確認し、利用者が正しく薬剤を服薬しているかを確認することができる。
また、服薬管理カレンダー10は、カレンダー部20と通信部30とが、非接触通信により情報伝達している。また、通信部30はカレンダー部20に対して着脱可能に構成されている。したがって、格納部50等が損傷した場合にはカレンダー部20のみを新しいものと交換し、これまで使用してきた通信部30をそのまま付け替えることですぐに服薬管理カレンダー10として使用できる。よって、服薬管理カレンダー10は、部品が損傷した際の交換が容易であるとともに、通信部30については交換の必要がないので交換用の部品点数が減らせる。以下に、服薬管理カレンダー10の各部の構成および服薬管理システム1について説明する。
[a]カレンダー部
図1に示すとおり、カレンダー部20は、下方側に配置されるカレンダー本体220と、上方側に配置されるカレンダー支持部210とから構成される。カレンダー本体220は、例えば可撓性を有する比較的軟質のプラスチック材または合成ゴム材等から形成された薄手の平板状の部材であり、その一方の面側に縦横のマトリックス状に袋状の格納部50が設けられている。すなわち、カレンダー本体220は、複数の格納部50を所定位置に保持する保持部として機能する。本実施形態では、上下方向に8行分の格納部50が配置され、左右方向に4列分の格納部50が配置され、全体で32か所の格納部50を備える。
例えば、カレンダー本体220の縦軸には、縦軸表示部223として1週間の曜日である「月」から「日」までの各曜日の表示と予備日を示す「予備」の表示が設けられる。また、横軸には、横軸表示部222として朝ごはん後を示す「朝」の表示と、昼ごはん後を示す「昼」の表示と、夕ごはん後を示す「夕」の表示と、就寝前を示す「寝る前」の表示とが設けられる。上下方向の8行分の格納部50は、縦軸表示部223のそれぞれの表示に対応する行に割り当てられ、左右方向の4行分の格納部50は、横軸表示部222のそれぞれの表示に対応する列に割り当てられる。
ここで、各格納部50の配置位置を薬剤番地として以下に規定する。例えば、図1の左上端の位置、すなわち月曜の朝ごはん後を示す位置を薬剤番地h1とする。これより位置が右に移るにつれh2、h3とし、右上端の位置、すなわち月曜の寝る前を示す位置を薬剤番地h4とする。続く上から2行目の左から1列目の火曜日の朝ごはん前を示す位置を薬剤番地h5とし、最後の右下端の位置、すなわち予備日の寝る前を示す位置を薬剤番地h32とする。
一方、カレンダー本体220の上方側に連結されるカレンダー支持部210は、例えば比較的硬質のプラスチック材から形成された平板状の部材であり、下方側に配置されるカレンダー本体220が落下しないように支持している。また、カレンダー支持部210の背面側には、例えば検知部230、第1制御部240および通信部30が取り付けられており、特に通信部30は後述するようにカレンダー支持部210に対して着脱可能に構成される。
ただし、カレンダー部20は、カレンダー本体220とカレンダー支持部210とに分離せず、一体式の平板状部材から形成されてもよい。また、検知部230、第1制御部240および通信部30の一部または全部は、カレンダー支持部210にではなく、カレンダー本体220に取り付けられていてもよい。一方、カレンダー本体220に設けられる格納部の縦横の行列数は任意であり、少なくとも複数の格納部50が設けられていればよい。また、格納部の配列は縦横方向に限らず、斜め方向または円弧に沿って配列されてもよい。以下、カレンダー部20の構成要素について説明する。
[i]格納部
図2(a)および図2(b)に示すように、格納部50は、最も背面側に配置された略矩形上のシートであるベース部550に対して、その手前側にベース部550よりも一回り小さいサイズの第1押さえ部510を備える。さらには、その手前側に第1押さえ部510よりも一回り小さいサイズの第2押さえ部520を備える。第1押さえ部510および第2押さえ部520は、ともに一部が透明なシートであり、その上端側が開放され、その両側面側と下端側とがそれぞれベース部550および第1押さえ部510と密着して、薬剤100等を格納するための袋状領域を形成している。ベース部550および第1押さえ部510が形成する袋状領域を第1格納部530とし、第1押さえ部510および第2押さえ部520が形成する袋状領域を第2格納部540とする。なお、カレンダー本体220の表面がベース部550を兼用する構成であってもよい。
ここで、第1押さえ部510の上端は、中央寄りの部分がほぼ水平方向に形成されているのに対し、その両端は円弧状の凹みを有し、下端に向けて下がるように形成されている。これにより、図3(a)のように薬剤100を第1格納部530に格納する際、薬剤100をやや斜め横方向から差し込んでも問題なく格納でき、薬剤の出し入れの作業性が向上する。
また、図3(a)のように、薬剤100が第1格納部530に格納された格納部50に対して、さらに薬剤100とは異なる薬剤110を、第2格納部540に格納することもできる。このとき、第1押さえ部510および第2押さえ部520はともに透明なため、薬剤100および薬剤110の両方がそれぞれ第1格納部530および第2格納部540に格納され、それぞれの一部が重なっていても、両薬剤を良好に識別することができる。
第1格納部530を形成する第1押さえ部510には、導電性電極である第1接点561が設けられ、ベース部550には、同じく導電性電極である第2接点562および第3接点563が上下方向に沿って設けられている。第1接点561と、第2接点562および第3接点563とは、互いに対向するように配置され、これらの3接点が状態検知部560を構成している。状態検知部560は、第1格納部530に薬剤100が格納されているか否かによって異なる電気的特性を示す。例えば、第1格納部530に薬剤100が格納されていないときは、図2(b)に示すように第2接点562および第3接点563はともに第1接点561と電気的に接触し、3接点がともに導通している。
一方、第1格納部530に薬剤100が格納されているときは、図3(b)に示すように第1接点561と第2接点562との間、および第1接点561と第3接点563との間には、それぞれ薬剤100が入り込んでいる。このため、薬剤100の外包材が金属製ではないとすると、第1接点561と第2接点562とは非導通であり、第1接点561と第3接点563とも非導通である。このような状態検知部560の構成を閉回路におけるスイッチ回路とみなして、図4の示すような検知部230の回路構成を備えることができる。
図4において、状態検知部560の第2接点562および第3接点563をそれぞれ一端とする配線の他端をそれぞれ入力端子231および232として検知部230に入力させる。このとき、スイッチとして働く第1接点561は、薬剤100が第1格納部530に格納されていないときは、当該スイッチをオンとし、薬剤100が第1格納部530に格納されているときは、当該スイッチをオフとするように働く。よって、検知部230は、入力端子231および232の相対的な電位差が0のときは、薬剤100が取り出されたと判断でき、入力端子231および232の相対的な電位差が0でないときは、薬剤100が格納されていると判断できる。
本実施形態では、第1押さえ部510に設けられた第1接点561と、ベース部550に設けられた第2接点562および第3接点563とは、薬剤100のような異物が間に挟まれない限り、互いに磁力によって引き付けられる構成となっている。このような構成は、第1接点561と第2接点562および第3接点563とが引き付け合う構成であれば特に制限はない。例えば、第1接点561、第2接点562および第3接点563がすべて永久磁石を含んで構成され、第1接点561の先端がS極、第2接点562および第3接点563のそれぞれの先端がN極を帯びるものであってもよく、あるいはその逆でもよい。
また、第1接点561と、第2接点562および第3接点563とのいずれか一方が永久磁石を含むものであり、他方が鉄、ステンレス、コバルト、ニッケル等の強磁性体を含むものであってもよい。また、これらの接点はいずれも図4の回路を構成する導電性電極としての適性を有することが好ましい。
このように状態検知部560の構成は、磁石や磁性体によるスイッチ効果を利用するものには限られず、例えばフォトインタラプタを使用して、薬剤100を格納したときに光路が遮蔽されて光信号を検出できず、これを取り出したときに光路が貫通して光信号を検出できるように構成してもよい。あるいは、第1押さえ部510とベース部550との間に、第1押さえ部510がベース部550に常時押し付けられるようなバネ構造を備え、薬剤100を取り出したときには強制的に第1接点561が第2接点562および第3接点563と接触するように構成してもよい。
なお、格納部50が第1格納部530以外に第2格納部540を備えることは必須ではない。第2格納部540は、第1格納部530に格納する薬剤100のように服薬の有無や服薬時間の管理が必要ではない、薬剤110を格納できるように設けられる。このような薬剤110は、例えば利用者の症状によって任意に服薬が認められる栄養剤や頓服薬等が挙げられる。
[ii]配線部
図1等に図示はしていないが、各格納部50の状態検知部560と検知部230との間には、図4に示すように所定の配線が形成される。これらの配線は、例えばカレンダー本体220の背面側に硬質または可撓性のあるフィルム状のプリント基板として配置されてもよく、導線ケーブルとして配置されてもよい。
[iii]検知部
検知部230は、図1に示すようにカレンダー支持部210の背面側に、後述する第1制御部240と近接するように配置されている。また、図5(a)は、服薬管理カレンダー10の構成を示す図である。検知部230は、前述した状態検知部560が検知した、格納された薬剤100が取り出されたか否かの検知情報を後述する第1制御部240から確認し得るように出力する機能を有する。例えば本実施形態における検知部230は、所定の2点間の抵抗値や電圧値を薬剤100の取り出しの有無により変化させることができるパラレルI/Oボードである。検知部230は、各格納部50の状態検知部560のオン、オフの状態を1箇所でまとめて出力することができ、後述する第1制御部240との電気的な接続が容易となるように構成される。
[iv]第1制御部
第1制御部240は、図1に示すようにカレンダー支持部210の背面側に、前述の検知部230と近接するとともに、通信部30ともある程度近接するように配置されている。第1制御部240は、検知部230の出力を読み取り、当該読み取り情報を検知情報として、無線通信である非接触通信により通信部30に送信する機能を有する。第1制御部240は、図5(a)に示すように通信部30との非接触通信を可能とするための第1通信アンテナ250を備えている。また、第1通信アンテナ250から送信された情報を受信するために、通信部30は第2通信アンテナ330を備えている。
第1制御部240と通信部30との非接触通信は、第1通信アンテナ250および第2通信アンテナ330間の電波の送受信により、または両アンテナ間の電磁結合により実現できる。使用される電磁波の周波数帯は、例えば135kHzを使用するLF帯、13.56MHzを使用するHF帯、920MHzや2.45GHzを使用するUHF帯等、様々なものが選択できる。またこれら以外では、可視光による光通信や赤外線通信等が挙げられる。
第1制御部240は、CPUまたはMPU、入出力部、メモリ等を備えたいわゆるマイコンと呼ばれる簡易的な入出力、演算、制御等が可能な素子を有しており、さらに通信部30と第1通信アンテナ250を介して通信するための非接触通信インターフェースを有している。第1制御部240がこのような簡易的な機能のみを有することにより、他の部位での不具合に起因する、カレンダー部20の交換に伴うコストアップを抑制できる。
第1制御部240が通信部30に検知情報を送信するタイミングは任意に定めることができる。本実施形態では、後述するように通信部30から所定時間経過ごとに第1制御部240に対する問い合わせを行い、第1制御部240からその時点の検知情報のうち、変化が生じた薬剤番地の格納部50に関する検知情報のみを通信部30に送信する。
ただし、第1制御部240が検知部230の状態変化を検出し、その都度、自発的に通信部30に対して検知情報を送信することとしてもよく、所定時間経過ごとに第1制御部240が全格納部50に対応する検知部230の検知情報を通信部30に送信することとしてもよい。また、通信部30から所定時間経過ごとに第1制御部240に対する問い合わせを行い、第1制御部240からその時点の全格納部50の検知部230の検知情報を通信部30に送信してもよい。
[v]電力制御部および受電アンテナ
一方、カレンダー部20は、安定した電力供給を得るために、電力受電用の受電アンテナ270をさらに備えてもよい。この場合、受電アンテナ270で発生した交流の起電力を整流回路等により直流電圧に変換して電力生成し、これを第1制御部等に供給し、蓄電できる電力制御部260を備えることが好ましい。前述した第1通信アンテナ250においても多少は第2通信アンテナ330からの電磁波によって電力生成は可能であるが、当該アンテナは情報通信を主目的とするため、安定電力を得ることは一般に難しい。
一方、この場合、通信部30は受電アンテナ270に電磁波を送信するための送電アンテナ350を備えている。通信部30は後述のように外部電源から電力供給を受けているため、このような構成により、情報通信の有無とは関係なく、カレンダー部20に対して非接触の状態で有効に電力供給することができる。
[b]通信部
図1に示すとおり、通信部30はカレンダー支持部210の裏面側に設けられており、通信部30とカレンダー部20とは着脱可能に構成されている。着脱可能とは、バンド掛けやロック機構、嵌合構造等によりワンタッチで通信部30をカレンダー部20に着脱できることの他、面ファスナーやねじ締結、ねじ構造によるクランプ、磁石による固定、吸盤による吸着等、容易に着脱可能な任意の構成が適用できる。以下、通信部30の構成要素について説明する。
[i]第2制御部
図5(a)に示すように、第2制御部310は、大きく分けて二つの通信機能を備えている。一つは、第2通信アンテナ330を介して第1制御部240から検知情報等を受信する機能であり、もう一つは、外部通信アンテナ360を通じてネットワーク600に接続された外部装置との情報の送受信を行う機能である。
第2制御部310は、第1制御部240と同様にCPUまたはMPU、入出力部、メモリ等を備えたいわゆるマイコンと呼ばれる簡易的な入出力、演算、制御等が可能な素子を有していてもよい。また、第1制御部240よりも高度なCPUまたはMPU、メモリ等を備えていてもよい。 第2制御部310は、少なくとも第2通信アンテナ330および外部通信アンテナ360を介して通信を行うための通信インターフェースを有しており、その他、必要に応じて、後述する認証部320、音声出力部730、動作検知部710、温湿度検知部720等を備えていてもよい。
[ii]認証部
通信部30は、固定式または着脱式の認証部320をさらに備えていてもよい。固定式の認証部320としては、例えばプリント基板等に組み込まれたセキュアエレメント(SE)を含むことができる。SEには、あらかじめセキュアに固有ID、暗号鍵、発行主体や認証機関の証明書等の情報が記憶されており、通信時の相互認証等を安全に行うことが期待できる。これにより、通信部30にこの固有IDを紐づけて服薬管理カレンダー10を管理することができ、複数の通信部30や服薬管理カレンダー10の識別や管理が容易となる。さらに、SEに格納された固有IDを別のIDにすり替えることは非常に困難なため、なりすまし等による服薬管理カレンダー10や通信部30の偽造や不正使用を抑制できる。
また、着脱式の認証部320としては、携帯電話やIoT機器等でも使用されているプラグインタイプの認証モジュールを挙げることができる。具体的にはプラグインSIM(Subscriber Identity Module)やミニSIM(Mini SIM)、マイクロSIM(Micro SIM)やナノSIM(Nano SIM)と称されるものが挙げられる。なお、これらの名称でSIMをUIM(User Identity Module)やUICC(Universal IC Card)に置き換えた名称のものも同様である。
これらはいずれも薄い板状の認証モジュールであり、その物理的な仕様は例えばETSI TS 102 221規格等で規定されている。着脱式の認証モジュールはこれらに限定されず、例えばISO/IEC7816等で規定される接触式ICカードやISO/IEC14443、ISO/IEC15693等で規定される非接触式ICカードでもよく、これら以外の特殊形状のものでもよい。
このような着脱式の認証モジュールである認証部320を用いた場合でも、着脱可能な認証モジュールに固有ID、暗号鍵、証明書等の情報があらかじめ記憶されており、固定式と同様、高度な通信の信頼性を確保できる。これにより、どの通信部30を使用するかとは無関係に、服薬管理カレンダー10とこれに装着する認証モジュールの固有IDを紐付けることにより、服薬管理カレンダー10の管理がさらに容易となる。また、認証モジュールは不使用時に取り外して別管理とすることができる。このため、通信部30だけが盗難されて使用されても、正当な認証部320が認識できなければ通信部30が外部装置等と通信できないので、安全性を一層高めることができる。
[iii]第2通信アンテナおよび外部通信アンテナ
前述のとおり、通信部30は第2通信アンテナ330を介して第1制御部240から検知情報等を受信し、外部通信アンテナ360を通じて外部装置との情報の送受信を行う。第2通信アンテナ330は、第1制御部240の第1通信アンテナ250との通信を行うため、これと同様の仕様を有する。
一方、外部通信アンテナは、直接、外部装置と通信することも可能だが、通常はWi-Fi(登録商標)のアクセスポイントやLTE(Long Term Evolution)の基地局を介して、無線LANネットワークや携帯通信網、インターネット等の広域通信網と接続される。その結果、当該通信網に接続された近隣あるいは遠隔地の各種外部装置との情報の送受信が可能となる。特に、LTEを利用する方法であれば、通信網に入るためのアクセスポイントを利用者の自宅等に新たに設置する必要がないので、服薬管理カレンダー10の新規設置が容易となる。
[iv]電力制御部および送電アンテナ
通信部30は、前述したように、カレンダー部20に安定した電力供給を行うため、電力受電用の受電アンテナ270に対応する送電アンテナ350と、送電する電力の制御を行う電力制御部340と、をさらに備えることができる。電力制御部340は、ACアダプタ等の外部電源から電力を取り込めるように構成され、ここから供給された電力を所定波長の電波に変換して送電アンテナ350に送電する。また、これに対応するように設けられたカレンダー部20の受電アンテナ270が送電アンテナ350から送電された電力を受電することで、カレンダー部20は第1制御部240をはじめとする各部の駆動電力を安定的に得ることができる。
[v]音声出力部
通信部30は、その他、必要に応じて各種機能をさらに備えることができる。例えば、通信部30は服薬に関する検知情報や他の情報の検知により、第2制御部310の判断にて音声出力部730を介して音声による警告を発することができる。音声はブザーや音楽でもよく、メッセージを発するものでもよい。これにより、例えば、利用者が指定の薬剤100を所定の時間内に格納部50から取り出さなかったことを第2制御部310や管理サーバが認識したとき、所定のメッセージを当該利用者に向けて発することで、服薬漏れの抑止効果が期待できる。
[vi]動作検知部
通信部30は、服薬管理カレンダー10に人が接近したか否かを感知する人感センサを有する動作検知部710を備えてもよい。人感センサは、人体から発する赤外線を検知する方法、超音波の反射により人体を検知する方法等、公知の方法を採用し得る。これにより、例えば、利用者が服薬管理カレンダー10に接近したが指定の薬剤100の格納部50からの取り出しが検知できなかった場合に、利用者が薬剤100を取り出したが、格納部50の不具合で取り出しを検知できなかった可能性を判断すること等が可能となる。また、格納部50からの薬剤100の取り出しが一定期間検知できず、かつ、その間の動作検知部710による人体の検知もなかった場合、利用者の長期外出や健康上の問題の発生等を判断することが可能となる。
[vii]温湿度検知部
通信部30は、温湿度を検出する温湿度検知部720を備えてもよい。これにより、温湿度条件が許容範囲を超えた場合に、前述した音声出力部730による利用者への警告の発信や、関係者への通知等が可能となる。また、利用者の生活環境全般を温湿度面から常時把握することができる。
[c]服薬管理システムの構成
続いて、上述した服薬管理カレンダー10を含めた服薬管理システム1の構成について説明する。図5(b)は、服薬管理システム1の構成を説明する概略図である。服薬管理カレンダー10は、上述したように、通信部30の第2制御部310が、外部通信アンテナ360を介することにより、図示しないアクセスポイントや基地局等を通じてネットワーク600に接続している。また、当該ネットワーク600には、管理サーバ40や端末機器700が接続されており、当該ネットワーク600を経由して服薬管理カレンダー10との情報の送受信を行うことができる。管理サーバ40や端末機器700等を含めて外部装置と称する。端末機器700は例えばパーソナルコンピュータやスマートフォンである。
[d]服薬管理方法
次に、上述した服薬管理システム1による服薬管理方法について説明する。図6は、服薬管理方法を説明する動作フロー図である。
まず、医師による処方箋の発行等により、服薬対象の利用者が特定され、服薬管理システム1による服薬管理を行うこと、およびその服薬仕様が決定される。服薬仕様とは、例えば利用者の服薬期間、日々の服薬の時間帯、並びに各服薬時の薬剤種類およびその服薬量に関する情報を少なくとも含んでいる。一例として、利用者Xさんについての服薬仕様を例示すると、服薬期間が1週間であり、日々、朝食後に薬剤種別Aの薬剤を服薬し、昼食後に薬剤種別Bの薬剤を服薬し、夕食後に薬剤種別Cの薬剤を服薬する。また、就寝前に薬剤種別Dの薬剤を服薬する、というものである。ここで薬剤種別は、各々の薬剤種類およびその量を含めた複数薬剤の組み合わせを特定できる情報である。
服薬管理システム1の管理者は、上記の利用者に関する情報と、服薬仕様に関する情報とを紐づけた服薬管理情報テーブルを作成し、管理サーバ40に記憶させる。また、この内容に従い、服薬管理カレンダー10の各格納部50の各薬剤番地に必要な薬剤100を格納する。その上で、服薬管理をスタートさせる(図6のステップS901)。
ここで、服薬管理情報テーブルの一例を図7(a)に示す。ここで「認証ID」は、服薬管理カレンダー10を特定する固有番号であり、この番号は例えば認証部320のメモリに記憶されている。よって、認証部320から読み出した「認証ID」が、服薬管理情報テーブルに記載のない番号であれば、管理サーバ40は、当該服薬管理カレンダー10による服薬管理ができない旨を判断する。
認証部320から読み出した「認証ID」が、服薬管理情報テーブルの「認証ID」と一致する場合、その「認証ID」に他の情報が対応付けられる。例えば、「認証ID」が「0001」である服薬管理カレンダー10は、「利用者ID」が「1112」であり、「薬剤番地」の「1」、「2」、「3」が対応し、これに対して「薬剤種別」の「4237」、「4237」、「3925」のそれぞれが対応する。また、「朝食後」等の意味合いを日々の時間帯の範囲で定義付けた「服薬予定日時範囲」として捉える。例えば「薬剤番地」が「1」である「薬剤種別」が「4237」である薬剤を服薬すべき日時範囲は「2020年6月8日」の「7時00分」から「9時00分」の間である旨が特定できる。
「利用者ID」は、利用者を特定する固有番号であり、「薬剤種別」は、薬剤種類および各々の服薬量の組み合わせを特定する。また、「薬剤番地」は、前述したように、例えば図1における左上端の薬剤番地h1から右下端の薬剤番地h32に至る一連の薬剤番地と、「薬剤番地」欄の「1」から「32」に至る数字をそれぞれ対応させることができる。
よって、管理者は、服薬管理カレンダー10の各格納部50に、服薬管理情報テーブルの「薬剤番地」および「薬剤種別」に対応した薬剤100を格納する。その後、服薬管理をスタートさせることにより、服薬管理カレンダー10の通信部30に含まれる第2制御部310が所定時間経過ごとに(ステップS902)第1制御部240に対して問い合わせを掛け、検知部230の状態を確認させる。問い合わせは前述のとおり、所定の非接触通信により行う。これに応じて、第1制御部240は検知部230の状態を確認する(ステップS903)。
第1制御部240が検知部230の状態を確認した結果、いずれの格納部50からも薬剤100の取り出しを検知しなかった場合、第1制御部240は第2制御部310に対して応答しないか、または検知部230の状態に変化がない旨の情報を送信する。この場合、再度ステップS902に戻る。
一方、第1制御部240が検知部230の状態を確認した結果、薬剤100の取り出しを検知した場合、第1制御部240は第2制御部310に対して検知部230の状態に変化が生じた旨の検知情報を送信する(ステップS905)。第2制御部310はこの検知情報を受信した場合(ステップS906)、当該検知情報を管理サーバ40に向けて送信する(ステップS907)。具体的には、第2制御部310は外部通信アンテナ360を介して電波を発信し、これをアクセスポイントや基地局にて受信し、ネットワーク600を介して管理サーバ40に送信する。
管理サーバ40が受信した第2制御部310からの検知情報は、前述の服薬管理情報テーブルに追記され、これらの情報が外部の端末機器700から閲覧できるようにしてもよい。この追記された内容は、例えば図7(b)に示すものを例示できる。ここでは、「認証ID」と対応付けられて「実際の服薬日時」や所定の薬剤を服薬すべき日時範囲内に服薬したか否かを示すフラグ情報である「時間内服薬」などが記録されている。例えば「時間内服薬」欄が「1」のときは、所定の薬剤を服薬すべき日時範囲内に服薬したことを示し、「0」のときは、所定の薬剤を服薬すべき日時範囲を超えた日時に服薬したか、あるいはまったく服薬しなかったことを示す。
これらの情報をもとにして、管理サーバ40は、服薬管理情報テーブルの「服薬予定日時範囲」を過ぎても「時間内服薬」欄が「0」のままであった場合に、所定の警告通知を送信することができる。例えば、管理サーバ40は服薬管理カレンダー10の第2制御部310に当該警告通知を送信し、第2制御部310が音声出力部730から音声警告を発するように指示する。これにより直接利用者に服薬を促すことができる。
また、管理サーバ40は、ネットワーク600を経由して服薬管理システム1に含まれる各種の端末機器700に当該警告通知を送信することもできる。これにより、利用者の家族や病院関係者、介護関係者等に即座に状況を伝達することができ、利用者の薬剤長期未服薬の抑制や利用者の体調不良等の早期発見が期待できる。
また、服薬管理情報テーブルに追記される情報としては、これ以外にも、例えば「服薬時動作」や「温湿度」の情報を含めてもよい。「服薬時動作」欄は、検知部230が薬剤100の取り出しを検知したときに、併せて動作検知部710が人体の接近を検知した場合にフラグとして「1」が記録され、動作検知部710が人体の接近を検知しなかった場合に「0」が記録される。また、「温湿度」欄は、検知部230が薬剤100の取り出しを検知したときに、併せて温湿度検知部720が測定した服薬管理カレンダー10付近の温湿度情報が「温度26度、湿度45%RH」というように記録される。これにより、服薬時の温湿度環境が分かる。
一方、これらの服薬管理情報テーブルの情報の全部または一部は、管理サーバ40ではなく着脱可能な認証部320が記憶するものとしてもよい。この場合、管理サーバ40が判断し、警告通知の指示をするべきところ、これらの判断や動作を第2制御部310が認証部320の情報を参照するだけで行うことができる。その結果、管理サーバ40の負荷が軽減され、服薬管理システム1の構成をより単純化でき、システム全体の低コスト化が図れる。また、服薬管理カレンダー10の使用が終了した際、認証部320を取り外すことで、過去の利用者に関する履歴情報等が服薬管理カレンダー10内に意図せず残存することが抑制でき、個人情報の漏洩防止やセキュリティの向上に資する。
なお、動作検知部710による人体接近の検知情報や温湿度検知部720が測定した服薬管理カレンダー10付近の温湿度情報は、必ずしも検知部230が薬剤100の取り出しを検知したときの情報である必要はない。例えば、第1制御部240が、一定時間ごとに動作検知部710による情報や温湿度検知部720が測定した情報を取得してメモリ等に記憶させておいてもよい。この場合、検知部230が薬剤100の取り出しを検知したときに、第1制御部240が記憶したこれらの一連の情報をまとめて第2制御部310に送信する。これらの情報は、最終的に管理サーバ40に記録される。こうすることで、服薬時間とは無関係に、一定時間ごとの利用者の動作や周囲環境の情報を収集することができ、利用者の状況把握が一層容易になる。
[e]第1実施形態の服薬管理装置および服薬管理システムの作用
第1実施形態の服薬管理装置である服薬管理カレンダー10は、薬剤を利用する利用者の服薬を管理するものである。服薬管理カレンダー10は、カレンダー部20と通信部30とを少なくとも備える。カレンダー部20は、薬剤100を取り出し可能に格納できる複数の格納部50と、例えばh1からh32に至る所定の薬剤番地に配置された複数の格納部50を保持する保持部であるカレンダー本体220とを備える。カレンダー本体220は平板状である。さらには、薬剤100が格納部50から取り出されたことを検知する検知部230と、検知部230が検知した検知情報を非接触通信により外部に送信可能な第1制御部240と、を備える。
また、通信部30は、第1制御部240から送信された検知情報を受信し、検知情報を第1制御部240とは異なる外部装置に対して非接触通信により送信可能な第2制御部310を備える。外部装置とは例えば管理サーバ40や端末機器700等であり、アクセスポイントや基地局等を経由してネットワーク600を介して接続できるように構成される。 ここで、通信部30はカレンダー部20に対して着脱可能に構成される。しかも、通信部30はカレンダー部20との情報の送受信やカレンダー部20への電力供給をそれぞれ非接触通信および非接触給電によって実現する。
これより、通信部30のカレンダー部20に対する位置精度が厳密である必要がないため、通信部30の固定方法の選択肢が拡張できる利点を有する。また、通信部30とカレンダー部20とを接続するための配線ケーブル等が不要なため、コネクタ部の頻繁な抜き差しによって接触不良等による動作不良や通信不良が生じることが回避できる。一方、通信部30のカレンダー部20に対する繰り返しの着脱によっても、服薬管理カレンダー10の動作信頼性が低下することが抑制される。また、着脱機構そのものが単純化できるため、着脱作業負荷が軽減される。
さらには、繰り返し使用することで格納部50が破損したり、検知部230が故障した場合でも、カレンダー部20から通信部30を取り外して別のカレンダー部20と接続させることが容易である。また、服薬管理カレンダー10のすべての薬剤100の服薬が完了し、さらに服薬を継続する必要があるときも、あらかじめ薬剤100がセットされた別のカレンダー部20を準備し、もとの通信部30を接続することが容易である。これより、通信部30の予備部品が削減でき、服薬管理カレンダー10の使用コストの低減が図れる。
検知部230は、格納部50の薬剤100の厚さ方向に沿って設けられた少なくとも2箇所の導電性電極を備えてもよい。本実施形態では、導電性電極である第1接点561並びに第2接点562および第3接点563の3箇所の導電性電極を備える。ここで格納部50に薬剤100が格納されていないとき、2箇所の導電性電極である第1接点561および第2接点562は磁力によって互いに引き付け合うことで導通し、同じく2箇所の導電性電極である第1接点561および第3接点563も磁力によって互いに引き付け合うことで導通する。一方、薬剤100が格納されているとき、2箇所の導電性電極である第1接点561および第2接点562は間に薬剤100があることで非導通となり、同じく2箇所の導電性電極である第1接点561および第3接点563も間に薬剤100があることで非導通となる。
格納部50がこのような2箇所の導電性電極を備えることにより、余計な電力を消耗することなく、格納部50に薬剤100が格納されているか否かの識別情報を容易に検知部230に出力させることができる。
また、通信部30は着脱可能な認証部320をさらに備えることができ、認証部320が管理サーバ40によって正しく認証された場合のみ、第2制御部310が検知情報を管理サーバ40に対して送信できる。このような構成とすることにより、どの通信部30を使用するかとは無関係に、服薬管理カレンダー10とこれに装着する認証部320の固有IDを紐付けることにより、服薬管理カレンダー10の管理がさらに容易となる。また、認証部320は不使用時に取り外して別管理とすることができる。このため、通信部30だけが盗難されて使用されても、正当な認証部320が認識できなければ通信部30が管理サーバ40等と通信できないので、安全性を一層高めることができる。
さらに、通信部30は、カレンダー部20に必要な電力を非接触給電するための送電アンテナ350をさらに備えてもよく、この場合、カレンダー部20は、送電アンテナ350から送電された電力を受電するための受電アンテナ270をさらに備える。これにより、カレンダー部20の第1制御部240と通信部30の第2制御部310との情報の送受信の有無に関わらず、安定してカレンダー部20への電力供給を継続することができる。
一方、服薬管理カレンダー10と、管理サーバ40を含む外部装置と、を備えた服薬管理システム1において、管理サーバ40は、利用者と、薬剤種別と、服薬予定日時範囲とが対応付けられた服薬管理情報を備える。外部装置は、第2制御部310から受信した利用者に関する検知情報と前記服薬管理情報とを比較し、検知部230の検知対象となった薬剤100の検知日時が薬予定日時範囲であるか否かを判断することができる。
これにより、服薬管理システム1の管理サーバ40は、利用者が適正な服薬を行っていないと判断される場合に、所定の警告通知を行うよう服薬管理カレンダー10に支持することができる。これにより、服薬管理カレンダー10が音声出力等により直接当該利用者に警告を通知でき、直接、当該利用者に服薬を促すことができる。さらには、管理サーバ40は、警告通知をネットワーク600を経由して服薬管理システム1に含まれる各種の端末機器700に送信することもできる。これにより、利用者の家族や病院関係者、介護関係者等に即座に状況を伝達することができ、利用者の薬剤長期未服薬の抑制や利用者の体調不良等の早期発見が期待できる。
2.第2実施形態
次に、本開示の服薬管理装置および服薬管理システムの別の実施形態について説明する。図8は、第2実施形態の服薬管理装置である服薬管理カレンダー11の一例を示す背面図である。また、図9(a)は、図8の服薬管理カレンダー11における格納部51付近の拡大背面図である。図9(b)は、ICタグ80の動作を説明する図である。
服薬管理カレンダー11は、主として薬剤100を格納する複数の格納部51を保持する機能を有するカレンダー部21と、主として外部装置と非接触通信をするための通信部31と、を備えている。服薬管理カレンダー11は、服薬管理カレンダー10とは異なり、カレンダー部21のカレンダー本体221の薬剤100が格納される側の面とは反対側の面に、各々の格納部51に対応したICタグ80を備えている。
すなわち、格納部51と同数のICタグ80が配置されている。これにより、第1実施形態のように、検知部230が薬剤番地のh1からh32に至るすべての格納部50の検知情報を集約して第1制御部240に読み取らせるのではなく、ICタグ80に検知部230aが接続され、各ICタグ80が各々第1制御部241を備える。そして、これら複数の第1制御部241のそれぞれが第2制御部311と非接触通信を行う。
これより、各格納部51に対応付けられた各々のICタグ80は、直接、通信部31と通信することが可能であり、通信部31と近接する位置までカレンダー部21内に配線等を引き回す必要がない。このため、服薬管理カレンダー11の構成を簡略化することができる。また、各格納部51に対応付けられた各々のICタグ80がカレンダー部21に対して着脱可能に設けられていてもよい。この場合、繰り返しの使用によって一部のICタグ80が損傷した場合でも、当該ICタグ80のみの交換によって服薬管理カレンダー11を容易に復旧させ、継続使用することができる。
さらに、一部の格納部51が損傷し、カレンダー部21を交換した場合でも、各ICタグ80はそのまま同じ薬剤番地に配置して流用できるため、交換部品を少なくでき、運用コストを低減することができる。以下に、服薬管理カレンダー11の各部の構成および服薬管理システム1aについて、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
[a]カレンダー部
図8に示すとおり、カレンダー部21は、下方側に配置されるカレンダー本体221と、上方側に配置されるカレンダー支持部211とから構成される。カレンダー本体221は、複数の格納部51を所定位置に保持する保持部として機能する。
カレンダー本体221の上方側に連結されるカレンダー支持部211の背面側には、例えば通信部31が取り付けられており、特に通信部31は第1実施形態と同様に、カレンダー支持部211に対して着脱可能に構成される。なお、格納部51は格納部50と同様につき、これの説明は省略する。
[i]ICタグ
図9(a)に示すように、各格納部51の背面側にはICタグ80が配置されている。ICタグ80は典型的にはUHF帯の約920MHzの周波数の電磁波により通信し、左右方向の略中心付近に配置されるICチップ810と、その左右方向にそれぞれ略対称に配置されるアンテナ820とを備えている。アンテナ820はダイポールアンテナであり、アンテナ820の左端から右端までの電気長が通信電波の1/2波長となる必要がある。ここで、アンテナ820を小型化するため、これをジグザグのメアンダ形状としている。なお、アンテナ820は、ダイポールアンテナに限定されず、通信特性に合わせたモノポールアンテナやループアンテナであってもよい。
また、アンテナ820には、ICチップ810の下方でその左右を横断するループ部分が設けられている。これはICチップ810および当該ループ部分によって形成される閉回路が、ループ部分を除くアンテナ820とICチップ810とによって形成されるアンテナ回路に対して、インピーダンスの共役整合を図る整合回路として機能することを意図している。
さらに、図9(b)に示すように、ICチップ810には、2箇所の接続端子835および836が設けられ、2分岐したダイポールアンテナであるアンテナ820のICチップ810に近い側のそれぞれの一端と電気的に接続している。また、ICチップ810には、2箇所の入力端子833および834が設けられ、この2端子が検知部230aを構成している。アンテナ820は、格納部51の背面側に、例えばアルミ箔や銅箔等の所定パターンの薄膜を熱転写や接着剤により形成してもよく、銀粒子等を含んだ導電インクを所定パターンに印刷することにより形成してもよい。
[ii]配線部
図9(a)に示すように、各格納部51の状態検知部560aと後述する検知部230aとの間には、第1配線831および第2配線832から構成される閉回路検出配線830が配置される。これらの配線は、例えばカレンダー本体221の背面側に硬質または可撓性のあるフィルム状のプリント基板として配置されてもよく、導線ケーブルにより構成されていてもよい。また、上述のとおり、第1配線831および第2配線832の一端が入力端子833および834として、ICタグ80のICチップ810と電気的に接続される。
[iii]検知部
図10は、服薬管理カレンダー11の構成を示す図である。検知部230aは、上述のように、第1配線831および第2配線832のICチップへの入力端子833および834が構成するものである。検知部230aは、状態検知部560aが検知した、格納された薬剤100が取り出されたか否かの検知情報を出力する機能を有する。この出力は、第1制御部241によって確認することができる。状態検知部560aは、第1実施形態の格納部50が備える状態検知部560と同様の構成である。すなわち、第1格納部531を形成する第1押さえ部511には、導電性電極である第1接点561aが設けられ、ベース部551には、同じく導電性電極である第2接点562aおよび第3接点563aが上下方向に沿って設けられ、これらの3接点が状態検知部560aを構成している。
状態検知部560aは、第1格納部531に薬剤100が格納されているか否かによって第1実施形態と同様の異なる電気的特性を示す。よって、状態検知部560aの構成を閉回路におけるスイッチ回路とみなして、図9(b)に示すような検知部230aの回路構成を備えることができる。
図9(b)において、状態検知部560aの第2接点562aおよび第3接点563aをそれぞれ一端とする配線の他端がそれぞれ入力端子833および834であり、これらが検知部230aを構成する。検知部230aの2端子はICチップ810と電気的に接続している。このとき、スイッチとして働く第1接点561aは、薬剤100が第1格納部531に格納されていないときは、当該スイッチをオンとし、薬剤100が第1格納部531に格納されているときは、当該スイッチをオフとするように働く。本実施形態における検知部230aは、直接ICタグ80のICチップ810に入力され、ICチップ810の内部回路によって、当該入力端子間の抵抗値や電圧値を検出する。この検出結果に応じて薬剤100の取り出しの有無が判断できるようにされている。
[iv]第1制御部
第1制御部241は、図10に示すようにICタグ80が有する機能の一部を示すものであり、具体的にはCPUまたはMPU、入出力部、メモリ等を備えたICチップ810が備えるものである。第1制御部241は、検知部230aの出力を読み取り、当該読み取り情報を検知情報として、無線通信である非接触通信により通信部31に送信する機能を有する。第1制御部241は、図10に示すように通信部31との非接触通信を可能とするための第1通信アンテナ251を備えるが、これはすなわち前述のアンテナ820を意味する。また、各格納部51に対応付けられた各々の第1通信アンテナ251から送信された情報を受信するために、通信部30は第2通信アンテナ331を備えている。
第1制御部241と通信部31との非接触通信は、第1通信アンテナ251および第2通信アンテナ331間の電波の送受信により、または両アンテナ間の電磁結合により実現することができる。使用される電磁波の周波数帯は約920MHzであるが、これ以外にも例えば135kHzを使用するLF帯、13.56MHzを使用するHF帯、2.45GHzを使用する等、様々なものが選択できる。
なお、第1制御部241は第1通信アンテナ251が受信した電波によって起電力を獲得し、これに基づく電力によってICチップ810やその他の部分を駆動させるような電力制御機能を備えてもよい。また、発生した電力を蓄電するバッテリをさらに備えていてもよい。
[b]通信部
図8に示すとおり、通信部31はカレンダー支持部211の裏面側に設けられており、通信部31とカレンダー部21とは第1実施形態での説明のとおり、着脱可能に構成されている。また、図10に示すように、通信部31の構成は第1実施形態の通信部30と同様である。なお、前述したように、第2制御部311は第2通信アンテナ331を介して第1制御部241から検知情報等を受信する機能を備える。
しかし、第1制御部241は、各格納部51に対応付けられて配置されたICタグ80がそれぞれ備えるものである。したがって、第2制御部311は第2通信アンテナ331を介して多数の第1制御部241との通信を行う点が第1実施形態とは異なる。その他の通信部31が備える構成は、第1実施形態の通信部30と同様であるため、説明を省略する。
[c]服薬管理システムの構成
服薬管理カレンダー11を含めた服薬管理システム1aの構成は、第1実施形態の服薬管理システム1と同様のものとなる。すなわち、図5(b)は、服薬管理システム1および服薬管理システム1aの構成を説明する共通の概略図である。
[d]服薬管理方法
次に、上述した服薬管理システム1aによる服薬管理方法について説明する。図11は、本実施形態の服薬管理方法を説明する動作フロー図である。
まず、医師による処方箋の発行等により、服薬対象の利用者が特定され、服薬管理システム1による服薬管理を行うこと、およびその服薬仕様が決定される。服薬仕様については前述したとおりである。
服薬管理システム1aの管理者は、上記の利用者に関する情報と、服薬仕様に関する情報とを紐付けた服薬管理情報テーブルを作成し、管理サーバ40に記憶させる。また、この内容に従い、服薬管理カレンダー11の各格納部51の各薬剤番地に必要な薬剤100を格納する。その上で、服薬管理をスタートさせる(図11のステップS911)。
なお、服薬管理情報テーブルの一例は前述したとおりであるが、これに加えて管理サーバ40は、図12に示すような追加の服薬管理情報テーブルを備えることができる。これは、ICタグ80がメモリ等に記憶する「ICタグID」と「薬剤番地」とを関連付けるものである。例えば、「ICタグID」が「100142」であるICタグ80は、「薬剤番地」が「3」と対応する。すなわち、当該ICタグ80は、薬剤番地がh3である格納部51に対応付けられて配置されている。
管理サーバ40が、このような追加の服薬管理情報テーブルを備えることにより、服薬管理カレンダー11に配置されたICタグ80のいずれかが破損して交換の必要が生じた場合に、交換後のICタグ80がどの薬剤番地の格納部51の情報を示すかを一義的に特定することができる。このとき、新たなICタグ80の「ICタグID」を読み出して、この「ICタグID」と交換対象の「薬剤番地」とを紐付けて服薬管理情報テーブルを更新する必要がある。この運用により服薬管理カレンダー11の不使用時間を短縮できる。
続いて、管理者は服薬管理カレンダー11の各格納部51に、服薬管理情報テーブルの「薬剤番地」および「薬剤種別」に対応した薬剤100を格納する。その後、服薬管理をスタートさせる。これにより、服薬管理カレンダー11の通信部31に含まれる第2制御部311が所定時間経過ごとに(ステップS912)ICタグ80の第1制御部241に対して問い合わせを掛ける。そして検知部230aの状態を確認させる(ステップS913)。問い合わせは前述のとおり、所定の非接触通信により行う。これに応じて、ICタグ80の第1制御部240は検知部230aの状態を確認する。
第1制御部240が検知部230aの状態を確認したか否かに関わらず、第1制御部241は第2制御部311に対して検知情報を応答する(ステップS914)。また、第2制御部311は、ICタグ80の第1制御部241から当該検知情報を受信する(ステップS915)。ここで、第2制御部311は各ICタグ80のすべての検知部230aの状態に変化がないと判断した場合は、再度ステップS912に戻る。
一方、第2制御部311がいずれかのICタグ80の検知部230aの状態に変化が生じたと判断した場合、すなわち、薬剤100の取り出しを検知したと判断した場合、第2制御部311はこの検知情報を管理サーバ40に向けて送信する(ステップS917)。具体的には、第2制御部311は外部通信アンテナ360を介して電波を発信し、これをアクセスポイントや基地局にて受信し、ネットワーク600を介して管理サーバ40に送信する。
管理サーバ40が受信した第2制御部311からの検知情報の取り扱いや、警告通知、服薬管理情報テーブルへの情報追記等については、第1実施形態と同様の運用ができる。
[e]第2実施形態の服薬管理装置および服薬管理システムの作用
第2実施形態の服薬管理装置である服薬管理カレンダー11において、第1制御部241は、複数の格納部51のそれぞれに設けられたICタグ80が備えるものであり、ICタグ80はICチップ810およびアンテナ820を備える。ICチップ810は検知部230aと電気的に接続され、検知情報を取得可能である。
これより、各格納部51に対応付けられた各々のICタグ80は、直接、通信部31と通信することが可能であり、通信部31と近接する位置までカレンダー部21内に配線等を引き回す必要がなく、服薬管理カレンダー11の構成を簡略化できる。また、各格納部51に対応付けられたICタグ80がカレンダー部21に対して着脱可能に設けられてもよい。このとき、繰り返しの使用によって一部のICタグ80が損傷した場合でも、当該ICタグ80のみの交換によって服薬管理カレンダー11を容易に継続使用できる。さらに、一部の格納部51が損傷し、カレンダー部21を交換した場合でも、各ICタグ80はそのまま流用でき、交換部品を減らすことができ、運用コストを低減することができる。
その他、第1実施形態で説明した作用は、基本的に第2実施形態の服薬用管理装置である服薬管理カレンダー11および服薬管理システム1aにも適用される。例えば、通信部31のカレンダー部21に対する位置精度が厳密である必要がないために有する利点や、検知部230aが格納部51の薬剤100の厚さ方向に沿って設けられた少なくとも2箇所の導電性電極を備えることによる作用についても同様である。また、通信部31が着脱可能な認証部320をさらに備えることの作用や服薬管理システム1aが有する作用についても同様である。
1、1a 服薬管理システム
10、11 服薬管理カレンダー
20、21 カレンダー部
30 通信部
40 管理サーバ
50、51 格納部
80 ICタグ
100、110 薬剤
210、211 カレンダー支持部
220、221 カレンダー本体
222 横軸表示部
223 縦軸表示部
230、230a 検知部
231、232 入力端子
240、241 第1制御部
250、251 第1通信アンテナ
260 電力制御部
270 受電アンテナ
310、311 第2制御部
320 認証部
330、331 第2通信アンテナ
340 電力制御部
350 送電アンテナ
360 外部通信アンテナ
510、511 第1押さえ部
520 第2押さえ部
530、531 第1格納部
540 第2格納部
550、551 ベース部
560、560a 状態検知部
561、561a 第1接点
562、562a 第2接点
563、563a 第3接点
600 ネットワーク
610 外部電源
700 端末機器
710 動作検知部
720 温湿度検知部
730 音声出力部
810 ICチップ
820 アンテナ
830 閉回路検出配線
831 第1配線
832 第2配線
833、834 入力端子
835、836 接続端子

Claims (6)

  1. 利用者の服薬を管理する服薬管理装置であって、
    薬剤を取り出し可能に格納できる複数の格納部と、
    所定位置に配置された前記複数の格納部を保持する保持部と、
    前記薬剤が前記格納部から取り出されたことを検知する検知部と、
    前記検知部が検知した検知情報を非接触通信により外部に送信可能な第1制御部と、を備えるカレンダー部を備え、かつ、
    前記第1制御部から送信された前記検知情報を受信し、当該検知情報を前記第1制御部とは異なる外部装置に対して非接触通信により送信可能な第2制御部を有する通信部を備え、
    前記通信部は前記カレンダー部に対して着脱可能に構成されることを特徴とする、服薬管理装置。
  2. 前記検知部は、前記格納部の前記薬剤の厚さ方向に沿って設けられた少なくとも2箇所の導電性電極を備え、
    前記薬剤が格納されていないとき、前記2箇所の導電性電極は磁力によって互いに引き付け合うことで導通し、
    前記薬剤が格納されているとき、前記2箇所の導電性電極は間に薬剤があることで非導通となる、請求項1に記載の服薬管理装置。
  3. 前記通信部は、着脱可能な認証部をさらに備え、当該認証部が前記外部装置により正しく認証された場合のみ、前記第2制御部が前記検知情報を前記外部装置に対して送信できる、請求項1または請求項2に記載の服薬管理装置。
  4. 前記通信部は、前記カレンダー部に必要な電力を非接触給電するための送電アンテナをさらに備え、
    前記カレンダー部は、前記送電アンテナから送電された電力を受電するための受電アンテナをさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の服薬管理装置。
  5. 前記第1制御部は、前記複数の格納部のそれぞれに設けられたICタグであり、
    前記ICタグはICチップおよびアンテナを備え、
    前記ICチップは前記検知部と電気的に接続され、前記検知情報を取得可能である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の服薬管理装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の服薬管理装置と、
    管理サーバを含む前記外部装置と、を備えた服薬管理システムであって、
    前記管理サーバは、利用者と、薬剤種別と、服薬予定日時範囲とが対応付けられた服薬管理情報を備え、
    前記外部装置は、前記第2制御部から受信した当該利用者に関する前記検知情報と前記服薬管理情報とを比較し、前記検知部の検知対象となった前記薬剤の検知日時が前記服薬予定日時範囲であるか否かを判断することを特徴とする、服薬管理システム。
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