JP7423429B2 - 基板収納容器 - Google Patents

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Description

本発明は、清浄な気体のダウンフロー下で容器本体の正面から蓋体が取り外されて、使用される基板収納容器に関するものである。
従来におけるFOUP等の基板収納容器は、図12に部分的に示すように、複数枚の半導体ウェーハWを上下方向に並べて収納可能なフロントオープンボックスの容器本体1と、この容器本体1の開口した正面2に嵌合される蓋体10とを備え、密閉型のウェーハ格納用ポッドに構成されている(特許文献1、2、3参照)。
容器本体1は、所定の樹脂含有の成形材料により成形され、内部両側に、半導体ウェーハWを水平に支持する左右一対の支持片が対設されており、この左右一対の支持片が上下方向に所定の間隔で配列されている。複数枚の半導体ウェーハWのうち、最上段の半導体ウェーハWは、容器本体1の内部上面に対向する。また、蓋体10は、蓋体開閉装置により、容器本体1の開口した正面2に圧入して嵌合されたり、複数枚の半導体ウェーハWを収納した容器本体1の正面2から取り外されたりする。
係る基板収納容器を用い、半導体ウェーハWに所定の加工や処理を施す場合には、先ず、クリーンルーム内の蓋体開閉装置に基板収納容器を横向きにセットし、蓋体開閉装置の天井から清浄空気CAをダウンフローさせ、この清浄空気CAのダウンフロー下で基板収納容器の容器本体1の正面2から蓋体10を蓋体開閉装置により取り外す。こうして容器本体1の正面2から蓋体10を取り外したら、容器本体1の内部に複数枚の半導体ウェーハWを専用のロボットにより順次挿入して収納し、容器本体1の開口した正面2に蓋体10を蓋体開閉装置により圧入して嵌合する。
次いで、複数枚の半導体ウェーハWを収納した基板収納容器を所定の工程に搬送して蓋体開閉装置に横向きにセットし、蓋体開閉装置の天井から清浄空気CAをダウンフローさせ、この清浄空気CAのダウンフロー下で基板収納容器の容器本体1の正面2から蓋体10を蓋体開閉装置により取り外すが、この蓋体取り外しの際、作業環境に存在するパーティクルが清浄空気CAと共に容器本体1の内部に流入することがある。容器本体1の正面2から蓋体10を取り外したら、容器本体1の内部から複数枚の半導体ウェーハWを専用のロボットにより順次取り出すことにより、半導体ウェーハWに所定の加工や処理を施すことができる。
特開2017‐112132号公報 特表2014‐513442号公報 特開2017‐112165号公報
従来における基板収納容器は、以上のように清浄空気CAのダウンフロー下で半導体ウェーハWを収納した容器本体1の正面2から蓋体10が取り外されるが、蓋体10が取り外され、容器本体1の正面2が僅かに開口すると、作業環境中のパーティクルが蓋体10の上部にガイドされて清浄空気CAと共に容器本体1の正面2から内部上方に流入(図12の矢印参照)し、最上段の半導体ウェーハW上に堆積して汚染を招くおそれがある。したがって、最上段の半導体ウェーハW等の汚染を防止するためには、少なくとも蓋体10が取り外された瞬間にパーティクルが清浄空気CAと共に容器本体1の内部上方に流入するのを防ぐ対策が必要となる。
係る対策として、容器本体1の正面上部の形状や構造を変更するという方法があげられるが、この方法を採用する場合には、パーティクルが清浄空気CAと共に容器本体1の内部上方に流入するのを防ぐことはできても、SEMI規格を遵守できないおそれがある。また、容器本体1を成形する金型を大幅に改造しなければならないという問題が新たに生じる。
本発明は上記に鑑みなされたもので、標準化規格を遵守しながら蓋体の取り外し時に塵埃が気体と共に容器本体の内部上方に流入するのを抑制することができ、容器本体の形状や構造を特に変更する必要がなく、しかも、容器本体用の金型を大幅に改造することなく内容物である基板の品質向上が期待できる基板収納容器を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、複数枚の基板を収納可能な容器本体と、この容器本体の開口した正面に嵌め合わされる蓋体と、前記容器本体に収納される防風部材とを備えたFOUPであり、気体のダウンフロー下で前記容器本体の正面から前記蓋体が取り外される場合に、前記気体が前記容器本体の内部上面と前記防風部材との間の隙間に流入するのを抑制するものであって、
前記容器本体の内部両側に、前記基板を略水平に支持する複数の支持片を対向させて設け、この複数の支持片を前記容器本体の上下方向に配列し、
前記防風部材は、前記容器本体最上段における前記複数の支持片に支持されて該容器本体の内部上面に対向可能な防風板と、この防風板の前部に立て設けられて前記容器本体の内部上面と前記防風板との間の隙間を塞ぐ防風壁と、前記防風板に設けられて該防風板前記容器本体の内部に係止する係止機構とを含み、前記防風板の前部と中央部付近との間に、該防風板の姿勢の悪化を防止する複数の重心調整口を形成し、前記防風壁を横長の板に形成してその高さを10mm以上14mm以下としたことを特徴としている。
また、前記防風部材の防風壁に、前記蓋体の嵌め合わせ時に該蓋体に接触して変形する抑え部材を取り付けることができる。
また、前記係止機構は、前記防風部材の防風板に取り付けられる枠体と、この枠体内に支持される幹片と、この幹片から張り出して前記容器本体の内部上面に接触して変形する弾性の枝片とを含むこともできる。
また、前記係止機構は、前記防風部材の防風板に形成される取付領域と、この取付領域の少なくとも周縁部に設けられて前記容器本体の内部上面に接触して変形する複数の弾性片とを含むことが可能である。
また、前記係止機構は、前記防風板の後部両側に形成される複数の弾性爪を含み、この複数の弾性爪が前記容器本体の内部両側に接触して変形することにより、前記容器本体の内部に前記防風板が係止されるようにすることが可能である。
また、前記係止機構は、前記防風板の後部両側間に架設される変形可能な略M字形の弾性屈曲片と、この弾性屈曲片の両側部に一体形成される複数の接触具と、該接触具に取り付けられる高摩擦部材とを含み、前記複数の接触具の高摩擦部材が前記容器本体の内部両側に接触することにより、該容器本体の内部に前記防風板が係止されるようにすることができる。
さらに、前記係止機構は、前記防風板の後部両側から伸びる複数の支持突出片と、この複数の支持突出片間に架設されて平面略楕球形を描く変形可能な一対の弾性湾曲片と、この一対の弾性湾曲片の接合部に装着される複数の接触具と、該接触具に取り付けられる高摩擦部材とを含み、前記一対の弾性湾曲片の変形に基づいて前記複数の接触具の高摩擦部材が前記容器本体の内部両側に接触することにより、該容器本体の内部に前記防風板が係止されるようにすることができる。
ここで、特許請求の範囲における基板には、少なくとも各種の半導体ウェーハ、液晶ガラス、レチクル等が含まれる。基板が半導体ウェーハの場合、φ300mmやφ450mmのタイプが含まれる。また、容器本体と蓋体については、既存のタイプをそのまま使用することができる。容器本体は、透明、不透明、半透明のいずれでも良く、底部後方に、外部から内部に気体を給気可能な給気部材を設けるとともに、底部前方に、内部から外部に気体を排気可能な排気部材を設けることができる。容器本体の内部両側には、複数の支持片を一体的に設けることもできるし、別体の複数の支持片を後から設けることもできる。
容器本体の上段における複数の支持片には、少なくとも容器本体の最上段における複数の支持片が含まれる。また、抑え部材は、単数でも良いが、複数が好ましい。係止機構の取付領域は、貫通していても良いし、そうでなくても良く、少なくとも周縁部に複数の弾性片が直接間接に設けられる。係止機構の高摩擦部材としては、摩擦係数の高いエラストマーやゴム等があげられる。弾性屈曲片は、略M字形に形成されるが、この略M字形には、M字形やそれに類似する類似形状が含まれる。さらに、一対の弾性湾曲片が描く平面略楕球形には、平面楕球形やそれに類似する楕円形等の類似形状が含まれる。
本発明によれば、気体のダウンフロー下で容器本体の正面から蓋体を取り外し、容器本体の正面が開口すると、塵埃は、気体と共に容器本体の内部上面と防風部材の防風板との隙間に流入しようとするが、防風部材の防風壁に遮風される。
本発明によれば、標準化規格を遵守しながら蓋体の取り外し時に塵埃が気体と共に容器本体の内部上方に流入するのを抑制することができ、しかも、塵埃が気体と共に容器本体の内部上方に流入するのを防ぐため、容器本体の形状や構造を変更する手間を省くことができるという効果がある。また、容器本体用の金型を大幅に改造せずとも、容器本体の内容物である基板の汚染を防いで品質を向上させることができる。
また、防風部材の防風板の前部に、容器本体の内部上面と防風板との間の隙間を塞ぐ防風壁を立て設けるので、容器本体の最上段における複数の支持片に支持された基板に塵埃が堆積するのを防止することができ、最上段の基板の汚染防止を図ることができる。また、防風板に重心調整口を形成するので、容器本体の最上段における複数の支持片に支持された防風板が容器本体の前後方向等に傾き、防風板の姿勢が悪化するのを防止することができる。また、防風壁の高さが10mm以上14mm以下なので、適切に隙間を塞ぐことができる。
請求項2記載の発明によれば、容器本体の開口した正面に蓋体を嵌め合わせると、抑え部材が変形し、この変形により、防風部材を容器本体の背面方向に押しやることができるので、防風部材の収納位置を不適切な位置から適切な位置に修正することができる。
請求項3記載の発明によれば、容器本体の内部上方に防風部材の防風板を挿入して収納すると、係止機構の枝片が容器本体の内部上面に接触して変形し、係る枝片の接触と変形により、防風板が容器本体の上段における複数の支持片に密接するので、複数の支持片に防風板を適切に保持させることが可能となる。
請求項4記載の発明によれば、容器本体の内部上方に防風部材の防風板を挿入して収納すると、係止機構の弾性片が容器本体の内部上面に接触して変形し、係る弾性片の接触と変形により、防風板が容器本体の上段における複数の支持片に密接するので、複数の支持片に防風板を適切に保持させることが可能となる。また、係止機構の構造の多様化を図ることが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、係止機構の複数の弾性爪が容器本体の内部両側に接触して変形することにより、防風部材の防風板が容器本体の上段における複数の支持片に密接するので、複数の支持片に防風板を適切に保持させることができる。また、係止機構の構造の多様化が期待できる。
請求項6記載の発明によれば、係止機構の弾性屈曲片が撓んだ変形状態から略M字形の状態に復元すると、接触具の高摩擦部材が容器本体の内部両側に接触するので、容器本体の上段における複数の支持片に防風部材の防風板を適切に保持させることができる。また、滑りにくい高摩擦部材が容器本体の内部両側にそれぞれ接触するので、防風板が容器本体の前後方向に位置ずれすることが少なく、防風部材の適切な位置決めを図ることができる。また、防風部材の防風板を挿入して収納する際、高摩擦部材が容器本体の内部両側に接触しないので、防風板の挿入作業の円滑化を図ることができる。
請求項7記載の発明によれば、係止機構の平面略楕球形を描く一対の弾性湾曲片が変形伸長して窄んだ状態となると、接触具の高摩擦部材が容器本体の内部両側に接触するので、容器本体の上段における複数の支持片に防風部材の防風板を適切に保持させることができる。また、滑りにくい高摩擦部材が容器本体の内部両側にそれぞれ接触するので、防風板が容器本体の前後方向に位置ずれするのを低減し、防風部材の適切な位置決めを図ることが可能となる。さらに、防風部材の防風板を挿入して収納する際、高摩擦部材が容器本体の内部両側に非接触なので、防風板を円滑に挿入することが可能となる。
本発明に係る基板収納容器の実施形態における容器本体と蓋体とを模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における防風部材を収納した容器本体と蓋体とを模式的に示す平面断面図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における容器本体内に防風部材を挿入する状態を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における蓋体の取り外し時にパーティクルが清浄空気と共に容器本体の内部上方に流入するのを防風部材で防ぐ状態を模式的に示す要部断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における防風部材を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の実施形態における防風部材の防風板と係止機構の関係を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第2の実施形態を示す説明図で、(a)図は容器本体に防風部材を収納した状態を模式的に示す平面断面図、(b)図は防風部材を模式的に示す平面説明図、(c)図は防風部材の防風板と抑え部材との関係を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第3の実施形態を示す説明図で、(a)図は係止機構を模式的に示す斜視説明図、(b)図は別の係止機構を模式的に示す斜視説明図、(c)図はさらに別の係止機構を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第4の実施形態を模式的に示す一部断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第5の実施形態を示す説明図で、(a)図は係止機構の弾性屈曲片が引っ張られ、接触具が容器本体の内部両側から離れた状態を模式的に示す一部断面説明図、(b)図は係止機構の弾性屈曲片が復元し、接触具の高摩擦部材が容器本体の内部両側に圧接した状態を模式的に示す一部断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器の第6の実施形態を示す説明図で、(a)図は係止機構の前後一対の弾性湾曲片が基本の膨張状態を維持し、接触具が容器本体の内部両側から離れた状態を模式的に示す一部断面説明図、(b)図は係止機構の前後一対の弾性湾曲片が変形して窄み、接触具の高摩擦部材が容器本体の内部両側に圧接した状態を模式的に示す一部断面説明図である。 作業環境中のパーティクルが清浄空気と共に基板収納容器の開口した容器本体の内部上方に流入する状態を模式的に示す一部断面説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における基板収納容器は、図1ないし図6に示すように、複数枚の半導体ウェーハWを整列収納可能な容器本体1と、この容器本体1の開口した正面2に着脱自在に嵌合される蓋体10と、容器本体1の内部上方に収納される防風部材20とを備え、この容器本体1とは別体の防風部材20により、蓋体10の取り外し時に作業環境中のパーティクルが清浄空気CAと共に容器本体1の内部上方に流入するのを抑制するようにしている。
複数枚の半導体ウェーハWは、図4に示すように、例えば25枚が容器本体1の内部に収納され、容器本体1の内部上下方向に配列されて最上位の半導体ウェーハWが防風部材20の下面に隙間を介して対向する。各半導体ウェーハWは、例えばφ300mmの薄く丸いシリコンウェーハからなり、図示しない専用のロボットのアームにより、容器本体1の内部に水平に収納支持されたり、取り出されたりする。
容器本体1、蓋体10、防風部材20は所定の樹脂を含有する成形材料によりそれぞれ成形され、容器本体1と蓋体10はSEMI規格に準拠した既存の構造に構成される。成形材料に含まれる樹脂としては、例えばポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、液晶ポリマーからなる熱可塑性樹脂やこれらのアロイ等があげられる。成形材料には、容器本体1や防風部材20に導電性を付与する場合、カーボンナノチューブやカーボンファイバー等の導電フィラーが適宜配合される。
容器本体1は、図1ないし図4に示すように、正面2の開口したフロントオープンボックスタイプに射出成形され、底部である底板3にインターフェイスとなる平坦なボトムプレート4が下方から螺着されており、このボトムプレート4が蓋体開閉装置等に対する位置決め機能や固定機能を発揮する。容器本体1の底板3の前後部には、一対の給気バルブと排気バルブとがそれぞれ配設され、これら給気バルブと排気バルブとにより、内部の空気がパージされるとともに、窒素ガス等の不活性ガスに置換されることで、半導体ウェーハWの表面酸化や汚染等が防止される。
容器本体1の内部両側、換言すれば、左右両側壁の内面には、半導体ウェーハWの周縁部両側を水平に支持する左右一対の支持片5が対設され、この一対の支持片5が容器本体1の上下方向に所定の間隔で複数配列されており、上下方向に隣接する支持片5と支持片5との間には、半導体ウェーハWの出し入れに利用される断面略コ字形のスロットが形成される。一対の支持片5は、例えば容器本体1の上下方向に26段配列され、最上段に防風部材20が水平に支持されるとともに、この最上段以外に半導体ウェーハWが水平に支持される。各支持片5は、容器本体1の前後方向に指向する長板に形成される。
容器本体1の上部である天板6の中央部には、工場の天井搬送機構に把持される搬送用のトップフランジ7が着脱自在に装着され、容器本体1の正面内周における上下部の両側には、蓋体10用の施錠穴8がそれぞれ穿孔される。また、容器本体1の両側壁の中央部には、握持操作用のグリップ部9がそれぞれ着脱自在に装着される。
このような容器本体1は、蓋体開閉装置に位置決めして搭載され、開口した正面2に蓋体10が圧入して嵌合された状態でパージされたり、蓋体開閉装置に位置決めして搭載され、清浄空気CAのダウンフロー下で蓋体開閉装置により正面2からシール状態の蓋体10が取り外されたりする。
蓋体10は、図1に示すように、容器本体1の開口した正面2内に圧入して嵌合される蓋本体11と、この蓋本体11の開口した表面を被覆する表面プレート13とを備え、これら蓋本体11と表面プレート13との間に施錠用の施錠機構14が介在して設置される。蓋本体11は、基本的には底の浅い断面略皿形に形成され、内部に補強用や取付用のリブが複数配設されており、半導体ウェーハWの周縁部前方に対向する内面の中央部付近に、半導体ウェーハWとの接触を回避する凹部が形成されるとともに、この凹部には、半導体ウェーハWの周縁部前方を弾発的に保持するフロントリテーナが装着される。
蓋本体11の裏面周縁部には枠形の嵌合溝が凹み形成され、この嵌合溝内に、容器本体1の正面2内周に圧接係止する弾性のシールガスケットが密嵌されており、蓋本体11の周壁における上下部の両側には、容器本体1の施錠穴8に対向する施錠機構14用の出没孔12が貫通して穿孔される。また、表面プレート13は、横長の正面矩形に形成され、補強用や取付用のリブ、螺子孔等が複数配設される。この表面プレート13の両側部には、施錠機構14用の操作孔がそれぞれ穿孔される。
施錠機構14は、詳細は図示しないが、蓋本体11における左右両側部にそれぞれ軸支され、外部から回転操作される左右一対の回転プレートと、各回転プレートの回転に伴い蓋本体11の上下方向にスライドする複数の進退動プレートと、各進退動プレートのスライドに伴い蓋本体11の出没孔12から出没して容器本体1の施錠穴8に接離する複数の施錠爪とを備えて構成される。
防風部材20は、図2ないし図6に示すように、容器本体1の最上段における一対の支持片5に水平に支持されて容器本体1の凹凸の内部上面(天板6の凹凸の内面)に対向する防風板21と、この防風板21の前部に立設されて蓋体10の取り外し時に作業環境中のパーティクルが清浄空気CAと共に容器本体1の内部上面と防風板21との間の隙間に流入するのを抑制する防風壁25と、防風板21に設けられて防風板21を容器本体1の内部に弾性を用いて係止する複数の係止機構26とを備えて構成される。
防風部材20の防風板21は、半導体ウェーハWの大きさに略対応する平面略半楕球形の板に成形され、直線の前端部左右方向に、容器本体1の天板6内面と防風板21との間の隙間を塞ぐ防風壁25が起立して一体成形される。この防風板21の前部と中央部付近との間には、複数の重心調整口22が左右方向に並べて形成され、各重心調整口22が平面矩形に穿孔形成されて防風板21の姿勢悪化の防止に資するよう機能する。
防風板21の表面中央部近傍には、係止機構26用の複数の取付穴23が左右方向に並べて形成され、各取付穴23が底の浅い平面矩形に形成されており、取付穴23の周縁部には、係止機構26用の複数の取付爪24が所定の間隔をおいて一体形成される。各取付爪24は、例えば可撓性を有する略逆L字形に屈曲形成される。
防風壁25は、上端部がラウンドした横長の板に形成されて防風板21の収納時に容器本体1の内部上方の正面2寄りに位置し、蓋体10が取り外され、容器本体1の正面2が開口した場合に、作業環境中のパーティクルが清浄空気CAと共に容器本体1の正面2から内部上面と防風板21表面との間の隙間に流入するのを遮風(図4参照)し、パーティクルが清浄空気CAと共に容器本体1の正面2から背面方向に流動するのを防止するよう機能する。この防風壁25の高さは、隙間を塞ぐ観点からすると、容器本体1の天板6内面に近接する10mm以上14mm以下、好ましくは11mm以上13.9mm以下、より好ましくは12mm以上13.8mm以下が良い。
各係止機構26は、防風板21の取付穴23に装着される枠体27と、この枠体27内に複数のランナーを介して支持される平面長方形の幹片28と、この幹片28から張り出して容器本体1の内部上面に圧接係止して変形する複数の枝片29とを備え、防風板21とは別体とされる。枠体27は、例えば平面略長方形に形成され、防風板21の取付穴23内に複数の取付爪24を介し着脱自在に位置決め装着される。また、複数の枝片29は、幹片28の前後部からそれぞれ複数上向きに傾斜しながら張り出し、各枝片29が弾性(可撓性)を有する略へ字形に屈曲形成されており、この枝片29の短く屈曲した先端部が容器本体1の内部上面に圧接係止する。
上記構成において、半導体ウェーハWに所定の加工や処理を施す場合には、先ず、基板収納容器の横向きの容器本体1の内部上方に防風部材20の防風板21を手作業で水平に挿入して収納し、防風壁25を容器本体1の内部上方の正面2寄りに位置させる。この際、係止機構26の枝片29が容器本体1の内部上面に圧接係止して弾性変形し、係る圧接係止により、防風板21が容器本体1の最上段における一対の支持片5に密接し、適切に位置決め保持される。
基板収納容器の容器本体1の内部上方に防風板21を収納したら、クリーンルーム内の蓋体開閉装置に基板収納容器を横向きにセットし、蓋体開閉装置の天井から清浄空気CAをダウンフローさせ、この清浄空気CAのダウンフロー下で基板収納容器の容器本体1の正面2から蓋体10を蓋体開閉装置により取り外す。こうして容器本体1の正面2から蓋体10を取り外したら、容器本体1の内部に複数枚の半導体ウェーハWを専用のロボットにより順次挿入して収納し、容器本体1の開口した正面2に蓋体10を蓋体開閉装置により圧入して嵌合する。
次いで、複数枚の半導体ウェーハWを収納した基板収納容器を所定の工程に搬送して蓋体開閉装置に横向きにセットし、蓋体開閉装置の天井から清浄空気CAをダウンフローさせ、この清浄空気CAのダウンフロー下で基板収納容器の容器本体1の正面2から蓋体10を蓋体開閉装置により取り外す。
蓋体取り外しの際、容器本体1の正面2が僅かに開口すると、周囲のパーティクルを巻き込んだ清浄空気CAは、蓋体10の上部にガイドされて容器本体1の外部から内部上方、換言すれば、容器本体1の内部上面と防風板21表面との間の隙間に流入しようとするが、防風壁25に遮風され、阻止される。したがって、少なくとも蓋体10が取り外された瞬間あるいは直後にパーティクルが清浄空気CAと共に容器本体1の内部上方に流入し、容器本体1の正面2から背面方向に流動するのを著しく抑制することができる。
蓋体10を取り外した後、容器本体1の内部から半導体ウェーハWを専用のロボットにより順次取り出せば、半導体ウェーハWに所定の加工や処理を施すことができる。
上記構成によれば、パーティクルが清浄空気CAと共に容器本体1の内部上方に流入し、防風部材20下方の最上段の半導体ウェーハW上に堆積するのを防止することができるので、最上段の半導体ウェーハWの汚染防止が大いに期待できる。また、別体の防風部材20により遮風するので、容器本体1の形や構造を特に変更する必要がなく、既存の容器本体1をそのまま活用できる他、容器本体1に関するSEMI規格を遵守することができる。さらに、容器本体1の形や構造を変更するため、容器本体1を成形する金型を大幅に改造する手間を省くことができ、最上段の半導体ウェーハWの汚染防止が期待できる。
次に、図7(a)、(b)、(c)は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、防風部材20の防風壁25に、蓋体10の嵌合時に蓋体10に接触して弾性変形する抑え部材31を装着するようにしている。
防風部材20の防風板21は、基本的には上記実施形態と同様であるが、複数の重心調整口22の形成数が減少し、各重心調整口22が大きな平面略矩形に穿孔される。また、防風壁25の正面両側部には、横長の装着穴30がそれぞれ穿孔され、各装着穴30に抑え部材31が位置決め装着される。各抑え部材31は、防風部材20と同様の成形材料により弾性の略中空菱形あるいは略パンタグラフ形に屈曲成形され、蓋体10の嵌合時に蓋体10、換言すれば、蓋本体11の内面上端部に圧接係止して弾性変形し、この弾性変形により、防風部材20が容器本体1の背面方向に押圧される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、容器本体1の開口した正面2に蓋体10を圧入して嵌合すると、各抑え部材31が弾性変形し、この弾性変形により、防風板21を容器本体1の背面方向に押しやることができるので、蓋体10嵌合時に防風板21の収納位置を不適切な位置から適切な位置に自動的に修正することができるのは明らかである。
次に、図8(a)、(b)、(c)は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、防風部材20の防風板21と係止機構26のうち、少なくとも係止機構26の構造を変更するようにしている。
先ず、図8(a)における係止機構26は、防風板21の取付穴23に装着される一対の取付バー32と、この一対の取付バー32の間に並べて架設されて容器本体1の内部上面に圧接係止する複数の弾性片33とを備えて一体成形される。一対の取付バー32は、間隔をおいて相対向し、防風板21の取付穴23内に複数の取付爪24を介し着脱自在に位置決め装着される。また、各弾性片33は、上方に弓なりに湾曲するバネ性の薄板に形成され、容器本体1の内部上面に圧接係止して変形する。
このような構成の係止機構26は、弾性片33が容器本体1の内部上面に圧接係止して弾性変形し、係る圧接係止により、防風板21が容器本体1の最上段における一対の支持片5に密接し、適切に位置決め保持される。
次に、図8(b)における係止機構26は、防風板21の中央部近傍に並べて形成される複数の取付孔34と、各取付孔34の周縁部に並べて架設されて容器本体1の内部上面に圧接係止する複数の弾性片33Aとを備えて一体成形される。各取付孔34は、平面矩形に貫通して穿孔形成される。また、複数の弾性片33Aは、取付孔34周縁部の後端から上向きに傾斜しながら突出し、各弾性片33Aがバネ性を有する略へ字形に屈曲形成されており、この弾性片33Aの短く屈曲した先端部が容器本体1の内部上面に圧接係止する。
このような構成の係止機構26は、弾性片33Aが容器本体1の内部上面に圧接係止して弾性変形し、係る圧接係止により、防風板21が容器本体1の最上段における一対の支持片5に密接し、適切に位置決め保持される。
次に、図8(c)における係止機構26は、防風板21の中央部近傍に並べて形成される複数の取付孔34と、各取付孔34の周縁部間に並べて架設されて容器本体1の内部上面に圧接係止する複数の弾性片33Bとを備えて一体成形される。各取付孔34は、平面矩形に貫通して穿孔形成される。また、複数の弾性片33Bは、取付孔34周縁部の前端と後端との間に並べて架設され、各弾性片33Bがバネ性を有する略波形の薄板に屈曲形成されており、この弾性片33Bが容器本体1の内部上面に圧接係止する。
このような構成の係止機構26は、弾性片33Bが容器本体1の内部上面に圧接係止して弾性変形し、係る圧接係止により、防風板21が容器本体1の最上段における一対の支持片5に密接し、適切に位置決め保持される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、係止機構26の構造の多様化を図ることができるのは明らかである。
次に、図9は本発明の第4の実施形態を示すもので、この場合には、防風部材20の防風板21と係止機構26の構造を大きく変更し、係止機構26の係止箇所を容器本体1の内部両側とするようにしている。
防風部材20の防風板21は、上記実施形態とは異なり、後部の丸い湾曲部分が削除され、直線の前端部左右方向に、容器本体1の天板6内面と防風板21との間の隙間を塞ぐ防風壁25が一体成形される。この防風板21の前部から中央部付近に亘る領域には、複数の重心調整口22が左右方向に並べて形成され、各重心調整口22が大きな平面矩形に穿孔形成されて防風板21の姿勢悪化の防止に資するよう機能する。
係止機構26は、防風板21の切り欠かれた後部両側にそれぞれ突出形成される左右一対の弾性爪35を備え、この一対の弾性爪35が容器本体1の内部両側に接触して撓むことにより、相互に接近する。各弾性爪35は、バネ性を有する略クランク形の鉤爪に屈曲形成されて防風板21の収納時に容器本体1の背面方向に突出し、隣接する容器本体1の内部両側、具体的には容器本体1の両側壁の内面に圧接係止して内側に撓むことにより、容器本体1の内部に防風板21が係止される。
このような構成の係止機構26は、弾性爪35が容器本体1の内部両側に圧接係止して内側に弾性変形し、係る圧接係止により、防風板21が容器本体1の最上段における一対の支持片5に適切に位置決め保持される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、係止機構26の部品点数の削減や構造の多様化を図ることができる。
次に、図10(a)、(b)は本発明の第5の実施形態を示すもので、この場合にも、防風部材20の防風板21と係止機構26の構造を大きく変更し、係止機構26の係止箇所を容器本体1の内部両側とするようにしている。
防風部材20の防風板21は、後部の丸い湾曲部分が削除され、直線の前端部左右方向に、容器本体1の天板6内面と防風板21との間の隙間を塞ぐ防風壁25が一体成形される。この防風板21の前部から中央部付近に亘る領域には、複数の重心調整口22が左右方向に並べて形成され、各重心調整口22が大きな平面矩形に穿孔形成されて防風板21の姿勢悪化を防止する。また、防風板21の後部中央付近には、係止機構26用の操作口36が平面矩形に貫通して穿孔形成される。
係止機構26は、防風板21の切り欠かれた後部両側間に架設される略M字形の弾性屈曲片37と、この弾性屈曲片37の両側部の屈曲部分にそれぞれ装着される左右一対の接触具38とを備え、この左右一対の接触具38が容器本体1の内部両側に高摩擦部材39を介して接触する。弾性屈曲片37は、バネ性を有する略M字形に屈曲形成されて防風板21の収納時に容器本体1の背面側に位置し、中央部の凹んだ屈曲部分が防風板21の操作口36側に引っ張られることにより撓んで変形するとともに、一対の接触具38を相互に接近させ、引っ張りの解除により元の略M字形に復元する。
各接触具38は、例えば平面略T字の中空ハケ形に形成されてその開口部が防風板21の収納時に容器本体1の側壁に対向し、開口部に滑りにくい高摩擦部材39が嵌着されており、この高摩擦部材39が隣接する容器本体1の内部両側、具体的には容器本体1の両側壁の内面に圧接係止することにより、容器本体1の内部に防風板21が係止される。高摩擦部材39としては、特に限定されるものではないが、例えば高い摩擦係数を有するフッ素系ゴムやウレタンゴム等があげられる。
上記構成において、容器本体1の内部上方に防風部材20を収納する場合には、横向きの容器本体1の内部上方に防風部材20の防風板21を手作業で水平に挿入して収納し、防風壁25を容器本体1の内部上方の正面2寄りに位置させる。
この際、係止機構26の弾性屈曲片37は、防風板21を挿入する場合には、操作口36を用いた摘み操作により、中央部の凹んだ屈曲部分が防風板21の操作口36側に引っ張られ、防風板21を挿入した場合には、中央部の屈曲部分の引っ張りが解除される。この引っ張りの解除により、弾性屈曲片37は、撓んだ変形状態から元の略M字形の状態に復元し、各接触具38の高摩擦部材39が容器本体1の内部両側に圧接係止し、この圧接係止により、防風板21が容器本体1の最上段における一対の支持片5に密接し、適切に位置決め保持される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、係止機構26の構造の多様化が期待できる。また、接触具38ではなく、滑りにくい高摩擦部材39が容器本体1の内部両側にそれぞれ圧接するので、防風板21が容器本体1の前後方向に位置ずれすることが少なく、防風板21の適切な位置決め係止が期待できる。また、防風部材20の防風板21を挿入して収納する際、接触具38や高摩擦部材39が容器本体1の内部両側に接触せず、障害とならないので、防風板21の挿入作業の円滑化を図ることができる。
次に、図11(a)、(b)は本発明の第6の実施形態を示すもので、この場合にも、防風部材20の防風板21と係止機構26の構造を大きく変更し、係止機構26の係止箇所を容器本体1の内部両側としている。
防風部材20の防風板21は、後部の丸い湾曲部分が削除され、直線の前端部左右方向に、容器本体1の天板6内面と防風板21との間の隙間を塞ぐ防風壁25が一体成形される。この防風板21の前部から中央部付近に亘る領域には、複数の重心調整口22が左右方向に並べて形成され、各重心調整口22が大きな平面矩形に穿孔形成されて防風板21の姿勢悪化を防止する。
係止機構26は、防風板21の切り欠かれた後部両側からそれぞれ後方に伸長する左右一対の支持突出片40と、この一対の支持突出片40間に架設される変形可能な前後一対の弾性湾曲片41と、この前後一対の弾性湾曲片41の接合部42にそれぞれ装着される左右一対の接触具38Aとを備え、この左右一対の接触具38Aが容器本体1の内部両側に高摩擦部材39を介して接触する。
前後一対の弾性湾曲片41は、平面略楕球形を描くよう接合されて防風板21の収納時に容器本体1の背面側に位置し、左右の両側部が接続されて支持突出片40に支持される直線の接合部42とされており、各弾性湾曲片41が基本的には略弓なりに湾曲して防風板21の左右方向に指向する。この前後一対の弾性湾曲片41のうち、後方の弾性湾曲片41の中央部付近には、隙間をおいて相対向する前方の弾性湾曲片41の中央部付近に係合する鉤爪形の係合片43が突出形成され、この係合片43の係合により、前後一対の弾性湾曲片41が変形して接近する。
各接触具38Aは、例えば横長の略有底筒形に形成されて前後一対の弾性湾曲片41の接合部42の端に装着され、防風板21の収納時に容器本体1の側壁内面に対向する対向部に、滑りにくい高摩擦部材39が嵌着されており、この高摩擦部材39が隣接する容器本体1の内部両側、具体的には容器本体1の両側壁の内面に圧接係止することにより、容器本体1の内部に防風板21が係止される。高摩擦部材39としては、上記実施形態と同様、高い摩擦係数を有するフッ素系ゴムやウレタンゴム等があげられる。
上記構成において、容器本体1の内部上方に防風部材20を収納する場合には、横向きの容器本体1の内部上方に防風部材20の防風板21を手作業で水平に挿入して収納し、防風壁25を容器本体1の内部上方の正面2寄りに位置させる。
この際、係止機構26の前後一対の弾性湾曲片41は、防風板21を挿入する場合には、膨張した平面略楕球形を描き、防風板21を挿入した場合には、手動操作による係合片43の係合により、変形して窄んだ平面略楕球形を描くこととなる。この前後一対の弾性湾曲片41の変形伸長により、各接触具38Aの高摩擦部材39が容器本体1の内部両側に圧接係止し、この圧接係止により、防風板21が容器本体1の最上段における一対の支持片5に密接し、適切に位置決め保持される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、係止機構26の構造の多様化が期待できる。また、接触具38ではなく、滑りにくい高摩擦部材39が容器本体1の内部両側にそれぞれ圧接するので、防風板21が容器本体1の前後方向に位置ずれするのを低減でき、防風板21の適切な位置決め係止が期待できる。さらに、防風部材20の防風板21を挿入して収納する際、接触具38Aや高摩擦部材39が容器本体1の内部両側に接触しないので、防風板21の挿入作業の円滑化を図ることができる。
なお、上記実施形態では防風部材20の防風板21表面を滑らかに形成したが、何らこれに限定されるものではなく、例えば防風板21の裏面や防風壁25の表面に、清浄空気CA用の整流溝等を適宜形成しても良い。また、防風板21の複数の重心調整口22については、必要に応じて増減したり、大きさや形を変更しても良い。
また、半導体ウェーハWの処理や加工中においても、容器本体1内の相対湿度を一定水準以下の均一に低下させたい場合には、容器本体1の正面2から蓋体10が蓋体開閉装置により取り外されて半導体ウェーハWの出し入れが可能な状態、すなわち、容器本体1の正面2が開口した状態でパージすると良い。また、前後一対の弾性湾曲片41に、平面略楕円形を描かせて接合しても良い。さらに、上記実施形態は適宜組み合わせることができる。例えば第1、第2の実施形態を組み合わせたり、第2、第3の実施形態を組み合わせたり、あるいは第2、第4の実施形態等を組み合わせることができる。
本発明に係る基板収納容器は、半導体ウェーハ、液晶ガラス、レチクル等の製造分野で使用される。
1 容器本体
2 正面
5 支持片
6 天板
10 蓋体
11 蓋本体
20 防風部材
21 防風板
22 重心調整口
23 取付穴(取付領域)
25 防風壁
26 係止機構
27 枠体
28 幹片
29 枝片
31 抑え部材
33 弾性片
33A 弾性片
33B 弾性片
34 取付孔(取付領域)
35 弾性爪
37 弾性屈曲片
38 接触具
38A 接触具
39 高摩擦部材
40 支持突出片
41 弾性湾曲片
42 接合部
43 係合片
CA 清浄空気(気体)
W 半導体ウェーハ(基板)

Claims (7)

  1. 複数枚の基板を収納可能な容器本体と、この容器本体の開口した正面に嵌め合わされる蓋体と、前記容器本体に収納される防風部材とを備えたFOUPであり、気体のダウンフロー下で前記容器本体の正面から前記蓋体が取り外される場合に、前記気体が前記容器本体の内部上面と前記防風部材との間の隙間に流入するのを抑制する基板収納容器であって、
    前記容器本体の内部両側に、前記基板を略水平に支持する複数の支持片を対向させて設け、この複数の支持片を前記容器本体の上下方向に配列し、
    前記防風部材は、前記容器本体最上段における前記複数の支持片に支持されて該容器本体の内部上面に対向可能な防風板と、この防風板の前部に立て設けられて前記容器本体の内部上面と前記防風板との間の隙間を塞ぐ防風壁と、前記防風板に設けられて該防風板前記容器本体の内部に係止する係止機構とを含み、前記防風板の前部と中央部付近との間に、該防風板の姿勢の悪化を防止する複数の重心調整口を形成し、前記防風壁を横長の板に形成してその高さを10mm以上14mm以下としたことを特徴とする基板収納容器。
  2. 前記防風部材の防風壁に、前記蓋体の嵌め合わせ時に該蓋体に接触して変形する抑え部材を取り付けた請求項1記載の基板収納容器。
  3. 前記係止機構は、前記防風部材の防風板に取り付けられる枠体と、この枠体内に支持される幹片と、この幹片から張り出して前記容器本体の内部上面に接触して変形する弾性の枝片とを含んでなる請求項1又は2記載の基板収納容器。
  4. 前記係止機構は、前記防風部材の防風板に形成される取付領域と、この取付領域の少なくとも周縁部に設けられて前記容器本体の内部上面に接触して変形する複数の弾性片とを含んでなる請求項1又は2記載の基板収納容器。
  5. 前記係止機構は、前記防風板の後部両側に形成される複数の弾性爪を含み、この複数の弾性爪が前記容器本体の内部両側に接触して変形することにより、前記容器本体の内部に前記防風板が係止される請求項1又は2記載の基板収納容器。
  6. 前記係止機構は、前記防風板の後部両側間に架設される変形可能な略M字形の弾性屈曲片と、この弾性屈曲片の両側部に一体形成される複数の接触具と、該接触具に取り付けられる高摩擦部材とを含み、前記複数の接触具の高摩擦部材が前記容器本体の内部両側に接触することにより、該容器本体の内部に前記防風板が係止される請求項1又は2記載の基板収納容器。
  7. 前記係止機構は、前記防風板の後部両側から伸びる複数の支持突出片と、この複数の支持突出片間に架設されて平面略楕球形を描く変形可能な一対の弾性湾曲片と、この一対の弾性湾曲片の接合部に装着される複数の接触具と、該接触具に取り付けられる高摩擦部材とを含み、前記一対の弾性湾曲片の変形に基づいて前記複数の接触具の高摩擦部材が前記容器本体の内部両側に接触することにより、該容器本体の内部に前記防風板が係止される請求項1又は2記載の基板収納容器。
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