JP7421177B2 - 水素化触媒およびこれを用いた水素化有機化合物の製造方法 - Google Patents

水素化触媒およびこれを用いた水素化有機化合物の製造方法 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 令和1年8月5日Bangkok Convention Centreにおいて開催されたThe 8th Asia-Pacific Congress on Catalysisで発表
本発明は、リン化コバルトのナノ粒子を有効成分とする水素化触媒およびこれを用いた水素化有機化合物の製造方法に関する。
コバルトやニッケルを触媒として使用する場合、コバルトやニッケルをスポンジ状にした触媒を使用することが知られている。このようなスポンジ状の触媒はラネー触媒(商標登録番号第3214822号)としても知られている(特許文献1、非特許文献1)。
このスポンジ状の触媒(以下、「スポンジ触媒」という)は、コバルトやニッケルとアルミニウムからなる合金(ラネー合金ともいう)から、水酸化ナトリウム水溶液でアルミニウムのみを溶解除去したものである。
このようなスポンジ触媒は、スポンジ状金属そのものを触媒として使用することもできるが、触媒の性能向上を目的として更にマンガン、銅、鉄、クロムおよびモリブデン等の他の元素を含有させることも知られている(特許文献2)。
具体的に、スポンジ触媒を使用する反応としては、二重結合または三重結合を有する不飽和化合物、アルデヒド化合物、カルボニル化合物、ニトリル化合物、ニトロ化合物等の水素化、芳香族、ヘテロ環の水素化、脱ハロゲン、ラクタム精製、水素化分解、還元アミノ化等の種々の有機化合物の水素化が知られている。
上記反応のうち、ニトリル化合物の水素化、すなわち、第一級アミン化合物の生成においては、反応物であるニトリルと水素を高温高圧条件下でスポンジ触媒と反応させる必要がある。このように高温高圧な反応条件が必要なことは、前記のマンガン、銅、鉄、クロムおよびモリブデン等の他の元素を含有したスポンジ触媒も同様である(特許文献1、2)。
また、このような元素を使用したスポンジ触媒は大気中において非常に不安定で発火の危険性が知られている(特許文献3)。そのため、触媒の調製・溶媒の置換、および反応のすべての過程において嫌気雰囲気にて行う必要があり、保管にあたっても大気に触れることは厳に避け、水やアルコール中で保存する必要があり、産業的にはコバルト等の触媒活性を有する金属と、その金属が溶解しない酸やアルカリで溶解除去される金属との合金の状態で保存される。
ニトリル化合物の水素化による第一級アミン化合物の生成については、コバルトやニッケルをスポンジ化した触媒の他、貴金属触媒(特許文献4)を使用した反応についての報告もある。このような貴金属触媒を使用した反応によれば、前述のスポンジ触媒のような高圧高温な条件を必要とせず、低温低圧の比較的穏やかな条件でも高効率にニトリル化合物を選択的に水素化可能である。しかし、パラジウム-金のような貴金属を使用した触媒は言うまでもなく高価であり、産業上好ましいものとは言い難い場合がある。
特開平6-121929号公報 特開2015-143194号公報 特表平10-511697号公報 特開2012-179501号公報
Shigeo Nishimura "Handbook of Heterogeneous Catalytic Hydrogenation for Organic Synthesis", pp. 261 - 263, John Wiley and Sons, New York, 2001
本発明は、従来よりニトリル化合物等の有機化合物の水素化に用いられているスポンジ触媒の問題点を解決した、新たな触媒を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、リン化コバルトのナノ粒子を有効成分とした触媒を用いることにより、上記問題点を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、リン化コバルトのナノ粒子を有効成分とすることを特徴とする水素化触媒である。
また、本発明は、有機化合物を、上記水素化触媒を用いて水素化することを特徴とする水素化有機化合物の製造方法である。
本発明の水素化触媒は、大気中においても非常に安定で発火の危険性がない。
また、本発明の水素化有機化合物の製造方法は、副生成物の生成を抑制しつつ、ニトリル化合物等の有機化合物から、これらを水素化した化合物を、転化率や収率よく製造することができる。
実施例触媒1のTEM(Transmission Electron Microscope;透過型電子顕微鏡)画像である。 実施例触媒1のX線回折(XRD:X-Ray diffraction)の結果とJCPDS(Joint Committee of Powder Diffraction Standards)カード[CoP (00-054-0413)]を共に表示した図である。 実施例触媒1を明視野検出器を使用した走査透過型電子顕微鏡(BF-STEM:bright fieldscanning transmission electron microscopy)により観察した画像である。 実施例触媒1をADF-STEM(環状暗視野-走査透過型電子顕微鏡:Annular Dark Field-Scanning Transmission Electron Microscope)により元素マッピングを行った画像である。
本発明の水素化触媒(以下、「本発明触媒」という)は、リン化コバルト(CoxPy)のナノ粒子を有効成分とするものである。また、本発明においてナノ粒子とは、形状は特に限定されず、平均粒子径がナノオーダーのものを言い、好ましくは1~500nm、より好ましくは10~300nmである。また、本発明のナノ粒子が実施例触媒1のような円柱状の場合、その直径は1~100nmが好ましく、5~50nmがより好ましく、長さは直径の2~5倍程度が好ましい。なお、本発明において平均粒子径は透過型電子顕微鏡等の電子顕微鏡で任意の数の粒子を観察し、それらの観察結果の平均値のことをいう。
リン化コバルト(CoxPy)のナノ粒子のコバルトとリンの比率は、1:0.5~1、つまりリンのモル比がコバルトに対して1以下であることが好ましく、さらに0.7以下であることが好ましく、特に0.5以下が好ましい。リン化コバルト(CoxPy)としては、CoP、CoP等が挙げられ、これらの混合物でも良く、特にCoPが好ましい。
上記のようなリン化コバルトは、公知の方法、例えば、コバルト化合物溶液とリン化合物溶液の混合溶液から沈殿物として得ることができる。
このような沈殿物を得る方法は、文献(Junfeng Liu and Andreu Cabot et al, J. Mater. Chem. A, 2018, 6, 11453-11462)にも詳しく記載されている。この方法は、コバルト塩と、コバルト塩を還元する際の粒子径の成長を抑制する成分と、溶媒と、前記溶媒に易溶解性なリン化合物とを、不活性ガス雰囲気中で加熱保持する方法である。
上記方法で用いられるコバルト塩は、特に限定されるものではないが、取り扱いが容易なものであることが好ましい。このようなコバルト塩としてはCoClやCo(NO、Co(acac)が挙げられる。
上記方法で用いられるコバルト塩を還元する際の粒子径の成長を抑制する成分としては、例えば、金属コバルトの成長を抑制する成分として知られている、プロピルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オレイルアミン等のアミン基を有する化合物からなる群より選ばれる1種または2種以上のキャッピング成分(特表2014-514451号公報)等が挙げられる。このような金属コバルトの成長を抑制するキャッピング成分が、リン化コバルトの粒子成長も抑制できることは、一見その作用が異なるように思われるが、後述するように、本発明者らの検証によればリン化コバルトにおけるコバルトの電子状態は0価である金属コバルトと同様であることが確認されており、前述の金属コバルトの成長抑制と同様の作用により、生成中の粒子成長が抑制されるものと思われる。
上記方法で用いられる溶媒としては、特に限定されないが、例えば、高沸点な極性溶媒であることが好ましい。このような溶媒としては1-オクタデセン等が挙げられる。
上記方法で用いられる、上記溶媒に易溶解性なリン化合物は、特に限定されるものではないが、取り扱いが容易なものであることが好ましい。このようなリン化合物としてはトリフェニルホスファイト等の3級のホスファイトやトリフェニルホスフィン等の3級のホスフィン等が挙げられる。なお、易溶解性とは、原料リン化合物と溶媒の組み合わせはCoP沈殿の生成時の加熱温度以下で原料リン化合物が完全に溶解可能な溶解度であることが好ましく、例えば100℃において14g/L以上の原料リン化合物の溶解が可能である組み合わせが好ましい。
上記方法においては、溶媒中に、コバルト塩と、コバルト塩を還元する際の粒子径の成長を抑制する成分と、前記溶媒に易溶解性なリン化合物とを、それぞれのモル換算で、コバルト塩を0.1~10としたとき、また好ましくは1~5としたき、前記抑制する成分は1~100、好ましくは10~50、リン化合物は1~100、好ましくは10~50使用し、アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気中で250~350℃、好ましくは280~320℃で加熱し、これを2~6時間程度保持して沈殿を得る。この沈殿は、洗浄・濾過してもよい。この洗浄・濾過後には、更に、乾燥等をしてもよい。
上記方法において、本発明触媒の作用の促進を目的として、コバルト塩の一部に代えて、ニッケル、マンガン、銅、鉄、クロム、モリブデン等の金属成分の塩を添加しても良い。
斯くして得られる本発明触媒は、従来のスポンジ触媒に代えて水素化に利用することができる。その理由は定かではないが、リン化コバルト中のコバルトがメタル(0価)と同じ状態であり、かつナノサイズであることが考えられる。本発明のリン化コバルトを得る方法は特に限定されるものでは無いが、原料としてのリン化合物の仕込量を調整することによっても得ることができる。このようにリン化合物の仕込量を調整する場合、[リン化合物中のリンのモル数/コバルト塩中のコバルトのモル数]は2~50であることが好ましく、2~35であることがより好ましく、2.5~25であることが特に好ましい。
本発明触媒におけるコバルトの価数は、例えば、X線吸収微細構造(X-ray absorption fine structure:XAFS)により解析することができる。具体的には、金属原子に対し高強度X線、好適にはエネルギーを連続的に変化させた高強度X線を照射することにより、金属原子の内殻電子を非占有軌道以上のエネルギー準位に励起することにより、励起された金属原子は入射X線の励起エネルギーと内殻電子の結合エネルギーとの差に相当する運動エネルギーをもつ光電子を放出し、当該金属原子のX線吸収スペクトルにおける吸収端の近傍に微細構造が現れ、これを解析することによって、金属原子の電子状態を特定することができる。
このようなXAFSのエネルギー領域の内、吸収端近傍数10eV程度に現れる微細構造をX線吸収端近傍構造(XANES:X-ray absorption near edge structure)という。XANESは非占有軌道への励起に起因し、金属原子の酸化数や配位構造等に依存したスペクトル構造である。XANESスペクトルにおける吸収端のエネルギーは、金属原子の電子状態(価数)によって異なる。
本発明触媒をXANESにより解析したところ、金属としての0価のCoとCoPおよびCoPのCoは吸収端のエネルギーがほぼ等しく、他の化合物中におけるCoの価数、すなわち2価、2.6価、3価のCoのXANESスペクトルの吸収端のエネルギーに比べより低エネルギーであった。このことにより、本発明の製法により得られたコバルト化合物のCoは金属としてのCo同様であることが分かった。即ち、x軸にX線光子エネルギー(単位eV)、y軸に規格化された吸光度(normalized xμ(E)、単位無次元)をプロットした場合、金属CoとバルクのCoPおよび本発明の製法によって得られたコバルト化合物の3種のCo種は、y=0.14の値で比較するとほぼ同一の値x=7706-7707(eV)を示し、これらはいずれも0価であることが示唆された。
一方、XAFSのエネルギー領域の内、吸収端から約1000eV高エネルギー側まで続く変調構造を広域X線吸収微細構造(EXAFS:Extended X-ray absorption fine structure)という。EXAFSは、励起電子と近接原子からの散乱電子の相互作用に起因して得られる振動構造であり、フーリエ変換により得られる動径分布関数は、金属原子の局所構造(周囲の原子種、配位原子の数、原子間距離)に関する情報を含む。
本発明触媒をEXAFSにより解析したところ、CoPナノ粒子とCoPナノ粒子はそれぞれCo-P結合とCo-Co結合に対応する1.8Åと2.3Åの距離に2つのメインピークを示した。
本発明触媒は、そのままでも水素化触媒として利用することができるが、反応系からの触媒の分離が容易になり、触媒の耐久性も向上する場合があり、産業的に有利となるため、担体に担持させることが好ましい。
本発明触媒を担持することのできる担体としては、特に限定されず、比表面積値の大きく、広く触媒の用途に使用される多様な担体が使用可能である。このような担体としては無機酸化物微粒子、活性炭等が挙げられる。これらの担体の中でも無機酸化物微粒子が好ましい。無機酸化物微粒子としては、アルミナ、シリカ、チタニア、セリア、ジルコニア、マグネシアのような金属酸化物の微粒子の他、これら酸化物の組み合わせたものや、ハイドロキシアパタイト(HAP)、ハイドロタルサイト(HT)のような複合酸化物等の微粒子であってもよい。なお、ここで微粒子とは、ナノサイズのCoPよりも粒子径が大きな粒子であれば特に限定されるものではなく、例えば、粒子径が体積基準で10~100μm程度の粉体や、0.5~5mm程度の球状のもの等が挙げられる。
また、上記担体の比表面積値も特に限定されないが、例えば、100~500m/gであることが好ましい。また、本発明の実施例のように、担体としてアルミナを使用する場合の比表面性値は100~500m/gが好ましく、ハイドロタルサイトを使用する場合は5~150m/gが好ましく、ハイドロキシアパタイトの場合は30~100m/gが好ましい。
更に、本発明触媒を担体に担持させる方法も特に限定されず、例えば、リン化コバルトを調製する際のコバルト塩やリン化合物を含有する溶液に、担体を投入して、コバルト塩やリン化合物を担体に含侵させた後、還元や乾燥や焼成を加えてリン化コバルトを担体へ担持させる方法、リン化コバルトのナノ粒子が分散した溶液を担体に含侵させる方法、リン化コバルトのナノ粒子が分散した溶液と担体を混合する方法等が挙げられる。
本発明触媒を用いれば、有機化合物を水素化して水素化有機化合物を製造することができる。水素化の条件は特に限定されず、従来のスポンジ触媒を用いた水素化において、本発明触媒を用いるだけでよく、従来の設備に大規模な修正を加える必要もなく、オートクレーブ等の汎用の合成装置を用いることもできる。また、本発明触媒はナノ粒子という小粒径であることにより、水素化による水素化有機化合物の収率が急激に向上する。
本発明は従来のスポンジ触媒に代わる安全な触媒であり、従来のスポンジ触媒において促進可能な水素化反応全てにその有効性が期待できる。水素化反応としては、例えば、二重結合または三重結合を有する不飽和化合物、アルデヒド化合物、カルボニル化合物、ニトリル化合物、ニトロ化合物等の水素化、芳香族、ヘテロ環の水素化、脱ハロゲン、ラクタム精製、水素化分解、還元アミノ化等の水素化等の種々の有機化合物の水素化が挙げられる。
上記水素化反応に好ましい有機化合物と、水素化により製造される水素化有機化合物としては以下のものが挙げられる。
<有機化合物> <水素化有機化合物>
ニトリル化合物 第一級アミン化合物
アルデヒド化合物 アルコール化合物
不飽和化合物 飽和化合物
具体的に、本発明触媒を用いてニトリル化合物を水素化して第一級アミン化合物を製造する場合、加熱、常圧または加圧された水素含有雰囲気のもと、湿式でニトリル化合物を、本発明触媒を用いて水素化すればよい。また、水素化に際してはアンモニア共存下で行う事が好ましい。この反応自体は、コバルトのスポンジ触媒を使用したニトリル化合物の水素化反応として知られている(非特許文献1)ものと同じものである。
この反応においては、系内に本発明触媒を有機化合物の水素化に十分な量で存在させ、加熱条件は60~180℃、好ましくは100~150℃である。常圧または加圧条件は0.1~10MPa、加圧する場合は0.3~5MPaが好ましい。水素含有雰囲気は、水素ガスまたは水素ガスとアルゴン等の不活性ガスとの混合ガスが挙げられ、水素ガスまたは水素ガスと不活性ガスとの混合ガスが好ましい。湿式条件の溶媒は特に限定されるものではなく、テトラヒドロフラン(THF)などの非プロトン性極性溶媒、トルエンなどの非極性溶媒、2-プロパノール等の各種アルコール、水等に代表されるプロトン性極性溶媒等が使用できる。これら溶媒は1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。また、このような溶媒の中でもプロトン性極性溶媒が特に好ましい。
上記ニトリル化合物は、特に限定されず、種々のニトリル基を有する化合物を用いることができる。
具体的に、本発明触媒を用いてアルデヒド化合物を水素化してアルコール化合物を製造する場合、加熱、常圧または加圧された水素含有雰囲気のもと、アンモニア共存下、湿式でアルデヒド化合物を、本発明触媒を用いて水素化すればよい。
この反応においては、系内に本発明触媒を有機化合物の水素化に十分な量で存在させ、加熱条件は60~180℃、好ましくは100~150℃である。常圧または加圧条件は0.1~10MPa、加圧する場合は0.3~5MPaが好ましい。水素含有雰囲気は、水素ガスまたは水素ガスとアルゴン等の不活性ガスとの混合ガスが挙げられ、水素ガスまたは水素ガスと不活性ガスとの混合ガスが好ましい。湿式条件の溶媒は特に限定されるものではなく、テトラヒドロフラン(THF)などの非プロトン性極性溶媒、トルエンなどの非極性溶媒、2-プロパノール等の各種アルコール、水等に代表されるプロトン性極性溶媒等が使用できる。これら溶媒は1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。また、このような溶媒の中でもプロトン性極性溶媒が特に好ましい。
上記アルデヒド化合物は、特に限定されず、種々のアルデヒド基を有する化合物を用いることができる。
また、本発明の触媒を産業用途に使用することを想定した場合、使用する反応装置は特に限定されるものでは無く、産業用に使用される様々な装置に使用可能である。このような産業用反応装置は大きく分けて回分式(バッチ式ともいう)と連続式とに分類されることがある。回分式は基質や触媒の投入、反応、生成物の分離回収等の工程が一つずつ順番に行われるもので、実験施設で使用される事も多い。これに対して連続式と言われる反応器は、産業用設備として多く採用されている装置であり、各反応工程を連続的かつ同時に行う事が可能になるもので、大量生産に適した産業上有利な反応装置であるといえる。
連続式反応装置には大きく分けて流動床反応装置と固定床反応装置の二種類に分けられることがある。流動床反応装置中では基質を含む反応物中に触媒を浮遊させた状態で混合され、反応物分子と触媒活性点との接触し易さの点で優れているが、反応後は触媒と生成物の分離が必要になる。また、触媒を粒子として浮遊させる必要が有るため使用する触媒粒子は粒子径が小さなものになる。
一方で固定床反応装置では流体として反応装置中を移動するのは反応物のみで、触媒は装置中で固定され、反応物は固定された触媒床を通過する際に反応して生成物が得られる。得られた生成物は触媒と分離された状態で反応装置から排出される。このため、反応後に反応系からの触媒の除去が不要で連続運転に向いており、産業用途向きの装置であるともいえる。固定床反応装置では反応物は触媒床を適切な流速で通過する空隙が必要であり、固定床反応装置に使用される触媒は粒状やハニカム状に成型したり、粒状やハニカム状に成型された担体に本発明の触媒を担持あるいは含侵させたものを使用する事が多い。
また、このような装置を使用した反応では、液相反応物の状態で反応と気相反応に分けられる事がある。液相反応は反応物あるいは基質と溶媒の混合反応溶液を液体のまま触媒と接触させることにより反応を行うものである。液相反応では反応物や反応溶液を気化させる必要が無い分、反応に要するエネルギーを少なくすることができる。一方で、気相反応では反応物が気体であることから反応に必要な分子同士の衝突が容易であり反応速度に優れている。
このような反応装置、反応機構を踏まえると、本発明の触媒は固定床反応装置を使用した気相反応によって使用されることが好ましい。
以下、本発明を実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、特にことわりの無い限り、以下の実施例における収率は内部標準法ガスクロマトグラフィー(GC)定量分析によって求めたものである。
実施例触媒1
CoP沈殿の生成:
CoPは文献(Junfeng Liu and Andreu Cabot et al, J. Mater. Chem. A, 2018, 6, 11453-11462)に記載の方法に準じて生成した。この手法により調製されたCoPは、長さが約30nm、幅が約6nmの円柱状であることが報告されており、本実施例により調製された触媒も同様の形状とサイズのナノ粒子で直径は概ね10nmで均一であり、長さは20~40nmの円柱状であった。実施例触媒1のTEM(Transmission Electron Microscope;透過型電子顕微鏡)画像を図1に示した。
塩化コバルト(CoCl)(1.0mmol)、ヘキサデシルアミン(10mmol)、トリフェニルホスファイト(10mmol)、1-オクタデセン(10.0mL)をシュレンクフラスコに加えて撹拌した。混合液をアルゴンフロー下で150℃1時間加熱した。続いて、温度を20分間で溶媒沸点(約290℃)まで上昇させ、その後2時間維持した後、200℃まで冷却し、水浴で急速に室温まで冷却し黒色生成物を得た。得られた黒色生成物をアセトンで洗浄し、沈殿させて回収し、更にクロロホルムとアセトンを用いて洗浄を行い、本発明の実施例触媒1を得た。得られた実施例触媒1を大気中で一日放置して乾燥させたが、スポンジ触媒で懸念されるような発火は生じなかった。
実施例触媒2
CoP/Alの調製:
上記の操作で得られた実施例触媒1を0.1g、ヘキサン(50mL)、担体としてのAl(住友化学製)(2g)をフラスコに加え、室温で2時間撹拌し、ろ過・洗浄後、真空乾燥することで本発明の実施例触媒2を得た。使用したAlの比表面積は150m/gで、体積基準で測定されたメディアン径で40~50μmの市販品を使用した。また、このようにして得られた実施例触媒2を大気中で一日放置して乾燥させたが、スポンジ触媒で懸念されるような発火は生じなかった。
比較例触媒1
Co/Al(沈殿法)の調製:
0.5mmolのCo(NOを50mlの水溶液とし、これに1gのAlを加え室温で5分間攪拌した。その後、NaOHでpH10に調整して6時間室温で攪拌した後、濾過、真空乾燥を行って比較例触媒1を調整した。Alは実施例触媒2と同じものを使用した。
比較例触媒2
Co/Al(含侵)の調製:
0.5mmolのCo(acac)を、1gのAlを分散させたアセトン50ml中に加えて室温で2時間攪拌してエバポレーターを使用して減圧乾燥した後、400℃で3時間焼成し、比較例触媒2を調整した。Alは実施例触媒2と同じものを使用した。
比較例触媒3
粉状CoP:
市場から試薬のCoPを入手して比較例触媒3とした。比較例触媒3の平均粒子径は体積基準で測定されたメディアン径で70μmであった。
試験例1
ニトリル化合物の水素化反応:
ニトリル化合物の水素化反応はオートクレーブにて行った。オートクレーブに0.1gのCoP/Al触媒、3mlの2-プロパノール、0.5mmolのvaleronitrile(CCN)、1.2mlの25wt%のNH水溶液を加え、その後、水素の加圧雰囲気に切り替えて加熱し、反応を行った。
上記のようにして得られた各触媒について、上記ニトリル化合物の水素化反応条件に従い、以下のとおり水素化反応の評価を行った。水素の圧力、反応に要した時間、温度、転化率について表1に記す。
Figure 0007421177000001
Figure 0007421177000002
表1の結果から、本発明の触媒は非特許文献1記載のスポンジ触媒と同等の性能を発揮するもので、特に水素の圧力が低い条件でも高い収率で第一級アミン化合物を得ることができることが確認できた。
試験例2
触媒の耐久性:
CoPをAlに担持した触媒(実施例触媒2)を使用して、本発明の触媒の耐久性を評価するため、反応に使用した触媒を濾過した後、前記の触媒の比較時と同じ反応を繰り返し、本発明に使用される触媒の耐久性を検証した。結果を表2に記す。
Figure 0007421177000003
表2の結果から、本発明の触媒は優れた耐久性を有することが分かった。
試験例3
基質多様性:
続いて、CoPをAlに担持した触媒(実施例触媒2)を使用して、本発明の触媒の基質多様性について評価を行った。反応条件は以下のとおり前記の触媒の比較時の条件と同様である。結果を表3に記す。表中[*]が付された実施例反応12のみ温度は150℃である。
Figure 0007421177000004
Figure 0007421177000005
表3の結果から、本発明の触媒はスポンジ触媒と同様に多様なニトリル化合物に対して優れた選択水素化性能を発揮し、高い収率で第一級アミン化合物が得られることが分かった。
このようなニトリル化合物の選択水素化反応が、スポンジ触媒のような自然発火のリスクなく実現できることは、特に産業規模でみた場合、極めて価値の高い触媒技術であるといえる。
試験例4
担体多様性:
実施例触媒2において、Alを以下の他の担体(HT、TiO、SiO、C、ZrO、HAP、MgO、CeO)に変更した以外同様にして触媒を調製した(実施例触媒4~10)。加えて、実施例触媒3、実施例触媒11、実施例触媒12、比較例触媒4を以下のとおり調製した。これらの触媒を用いて前記基質多様性の実施例反応1と同じ条件でニトリル化合物の選択水素化反応を行った。結果を表4に記す。なお、表中「HT」はハイドロタルサイトであり、「HAP」はハイドロキシアパタイトであり、担体はいずれも市場から試薬として購入したものである。また特にことわりの無い限り、反応条件は以下の反応式のとおりである。
<担体>
HT:富田製薬、商品名「AD500NS」
HAP:和光純薬、商品名「リン酸三カルシウム」BET比表面積:48m/g
TiO:粒子径8~11nm、比表面積290~310m/g
SiO:比表面積515m/g、細孔容積0.77mL/g
CeO:結晶子径11nm、比表面積81.4m/g、平均細孔径11.6nm
ZrO:比表面積279.3m/g
実施例触媒3
CoP/HTの調製:
実施例触媒1を0.04g、ヘキサン(50mL)、担体として試験例4で使用したHT(ハイドロタルサイト)(1g)をフラスコに加え、室温で2時間撹拌し、ろ過・洗浄後、真空乾燥することで本発明の実施例触媒3を得た。
実施例触媒11
CoP沈殿の生成:
アセチルアセトンコバルト(II)(Co(acac))(1.0mmol)、オレイルアミン(10ml,30.4mmol)、1-オクタデセン(5ml,15.6mmol)をシュレンクフラスコに加えて撹拌した。混合液をアルゴンフロー下で120℃1時間加熱した。続いて、トリフェニルホスフィン(5ml,11mmol)、を加え、温度を溶媒沸点(約340℃)まで上昇させ、その後4時間維持した後、室温(約20℃)まで冷却し、水浴で急速に室温まで冷却し沈殿物を得た。得られた沈殿物をヘキサンとエタノールの混合溶媒で洗浄し後にろ過して回収し、室温(約20℃)で減圧乾燥して本発明の実施例触媒11を得た。EDXスペクトルで解析したところCoとPの原子比は1:1であった。
実施例触媒12
CoP/HTの調製:
上記の操作で得られた実施例触媒11を0.1g、ヘキサン(50mL)、担体としてのHT(2g)をフラスコに加え、室温で2時間撹拌し、ろ過・洗浄後、真空乾燥することで本発明の実施例触媒12を得た。使用したHTは試験例4のHTと同じものを使用した。
比較例触媒4
CoOx/HTの調整:
100mlフラスコに1.0gのHTと50mlの蒸留水を入れ撹拌した。その後CoCl(0.5mmol)を加え、2分間撹拌した。続いてNaOH水溶液を用いてpHを10になるように調整し室温で6時間撹拌した。これをろ過、洗浄して回収した固体を大気中、500℃で5時間焼成を行い比較例触媒4を得た。
Figure 0007421177000006
Figure 0007421177000007
表4に表された結果から、本発明触媒は多様な担体に対して優れた活性を発揮しているのみならず、0.1MPという低い圧力下でも高い収率を維持している事が分かる。また、実施例触媒3を使用した触媒の再利用性能の評価である「実施例触媒3(3rd reuse)」においても、触媒の活性は殆ど低下することなく優れた性能を発揮しており、本発明の触媒が優れた耐久性を発揮できていることが分かる。触媒が優れた耐久性を有することは、産業用途において製品のコスト低減につながる。すなわち、本発明によれば市場競争力の高い触媒が提供できることがわかる。また、得られた各実施例触媒を大気中で一日放置して乾燥させたが、スポンジ触媒で懸念されるような発火は生じなかった。このことは本発明が安全性の高い産業用として優れた触媒であることを表している。
また、表4のEntry4は本発明の触媒の耐久性を検証するため、触媒量を減らすと共に基質の量を増やして反応させたものであり、この結果から触媒回転数(TON:turnover number)を求めた。TONは触媒の耐久性を表す指標の一つであり、本発明ではコバルト原子1モルあたりが変換した生成物のモル数を表している。Entry4の反応に使用した触媒中のコバルト原子の量は0.0125mmolであり、62.5mmolの基質を84%の収率で変換できていることからTONは実に4200にもおよび、本発明の触媒が極めて高い耐久性を発揮している事が分かる。
試験例5
アルデヒド化合物の水素化反応:
アルデヒド化合物の水素化反応はオートクレーブにて行った。オートクレーブに0.25mmolのヒドロキシメチルフルフラール(HMF)、金属換算のCoがHMFに対して10mol%となる実施例触媒2を加え、水素の加圧雰囲気(4MPa)で130℃に加熱し2時間反応を行った。反応式を以下に記す。
Figure 0007421177000008
この結果から、本発明の触媒によりアルデヒド化合物を水素化してアルコール化合物を得られることが確認できた。また、この水素化反応において、フラン環は水素化されずに、アルデヒド基のみが選択的に水素化された。
試験例6
基質多様性:
続いて、CoPをハイドロタルサイトに担持した触媒(実施例触媒3)を使用して、本発明の触媒の基質多様性について評価を行った。触媒の使用量は基質に対して金属コバルト換算で5mol%であり、反応式を以下に、反応条件は評価した基質とその収率と共に表5と表6中に記した。前記のアルミナ担体同様に、ハイドロタルサイト(HT)を担体として使用した場合も、本発明の触媒は多様な基質に対して優れた選択性を発揮している事が分かる。
なお、表5、表6中、Entryナンバーに続くアルファベットは反応条件であり、アルファベットの記載が無い反応は触媒量が0.1g(Co量:基質に対して5mol%)、2-プロパノールが3ml、アンモニア水溶液が1.2mlである。
また、Entryナンバーに続くアルファベットが(c)はアルファベットの記載が無い反応におけるアンモニア水溶液の量を0.4mlに変えたものである。
また、Entryナンバーに続くアルファベットが(d)はアルファベットの記載が無い反応におけるアンモニア水溶液の量を0.6mlに変えたものである。
また、Entryナンバーに続くアルファベットが(f)はアルファベットの記載が無い反応における触媒の量を0.2gに、アンモニア水溶液の量を0.6mlに変えたものである。
また、Entryナンバーに続くアルファベットが(g)はアルファベットの記載が無い反応におけるアンモニア水溶液を使用しなかったものである。なお、収率に続くアルファベットは(h)は収率の測定条件であり、NMR area ratioによる結果をあらわしたものである。
Figure 0007421177000009
Figure 0007421177000010
Figure 0007421177000011
また、試験例5のアルデヒド化合物の水素化反応において、本発明の触媒と比較例触媒を使用し、5-ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)を基質とし、2,5-ビス(ヒドロキシメチル)フルフラール(BHMF)の合成を試みた。HMFは澱粉やセルロースから得られ、ポリマー原料やバイオマス燃料として、BHMFはポリマー原料として近年注目されている化合物である。反応条件としての試験例7と反応式は以下のとおりであり結果は表7に記す。この結果から、溶媒として環境負荷の少ない水を使用した場合でも、本発明の触媒はフルフラールの選択水素化についても優れた反応性を有する事が分かった。
試験例7
エノンの水素化反応:
エノンの水素化反応はオートクレーブにて行った。オートクレーブに基質であるHMFに対して10mol%の触媒、3mlの水、0.5mmolのHMFを加え、その後、水素の加圧雰囲気(4MPa)に切り替えて130℃に加熱して反応を行い、収率はガスクロマトグラフィー-質量分析法(GC-MS:Gas Chromatography-Mass spectrometry)で測定した。
Figure 0007421177000012
Figure 0007421177000013
また、本発明の実施例の触媒についてその構造解析を行った。結果を図2に示す。図2は実施例触媒1に関するX線回折の結果とJCPDSカード[CoP (00-054-0413)]を共に表示した図である。図2中の縦の棒グラフで示してあるのがJCPDSカードに記載のCoPピークである。本発明の実施例触媒1ではCoP固有の(111)面に強く特徴的なピークが確認された。これにより、実施例触媒1にはCoPが含まれている事が分かる。同様に実施例触媒11についてもX線回折の結果とJCPDSカードからその構造を特定しCoPが含まれている事を確認した。
図3は明視野検出器を使用した走査透過型電子顕微鏡により観察された実施例触媒1の画像である。この結果から、実施例触媒1は幅として約9nm、長さとして約20nmというナノサイズで整った形状の結晶を形成している事が分かった。
図4はADF-STEMにより元素マッピングを行った画像である。図4の左はCo元素の分布を表した画像であり、図4の中央はP元素の分布を表した画像であり、図4の右はCo元素分布とP元素分布を複合した画像である。この結果から、実施例触媒1ではCo元素とP元素が偏りなく粗均一に分布していることがわかった。
XRD、BF-STEM、ADF-STEMによる解析結果から、実施例触媒1の触媒は、CoPを構成要素としたナノサイズの整った形状の結晶構造を有する事が分かった。
本発明触媒は、従来の危険なスポンジ触媒に換えて使用するだけで、従来の設備に大規模な修正を加えることなく、有機化合物の水素化に用いることができるため、産業利用が容易な価値ある技術である。

Claims (3)

  1. 加熱、常圧または加圧された水素含有雰囲気のもと、アンモニア共存下、湿式でニトリル化合物を、リン化コバルトのナノ粒子を有効成分とする水素化触媒を用いて水素化することを特徴とする第一級アミン化合物の製造方法。
  2. 水素含有雰囲気が水素ガスまたは水素と不活性ガスとの混合ガスであって、
    加熱条件が60~180℃であって、
    常圧または加圧条件が0.1~10MPaであって、
    湿式条件の溶媒がプロトン性極性溶媒である
    請求項記載の第一級アミン化合物の製造方法。
  3. リン化コバルトのナノ粒子が、無機酸化物微粒子に担持されたものである請求項1または2記載の第一級アミン化合物の製造方法
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