JP7420283B2 - 塊成化原料の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、粉状の酸化鉄を含む原料を塊成化する塊成化原料の製造方法に関する。
高炉やシャフト炉などを用いて原料のガス還元を行う銑鉄製造プロセスにおいて、粉状の酸化鉄を含む原料を使用する場合には、炉内での通気性を担保するために、粉状の酸化鉄を含む原料を塊成化する必要がある。原料粉末を塊成化する技術として、非特許文献1には、融点あるいは分解温度と焼結温度とが互いに近い、粉状あるいは粒状の原料粉末を塊成化する製造方法が記載されている。当該製造方法では、窒化ケイ素を原料粉末として使用し、原料粉末を加熱しながら加圧するホットプレスによって原料粉末を塊成化している。ホットプレスによる原料粉末の加熱は、原料粉末が充填されるモールドを加熱することによって行う。また、モールドの加熱方式として、抵抗加熱方式や誘導加熱方式などであってよいことが非特許文献1に記載されている。さらに、原料粉末である窒化ケイ素の加熱温度は、窒化ケイ素の融点、あるいは、窒化ケイ素が分解し始める温度である1900℃に近い1800℃に設定されている。また、ホットプレスでの窒化ケイ素の加圧条件は10気圧に設定されている。こうすることにより、窒化ケイ素を溶融することなく焼結できる、とされている。
米屋 勝利、 「セラミックスの焼結と圧力技術」、 圧力技術、 1992、 第30巻、 第2号、 P.60~P.68
非特許文献1に記載された方法では、上述したように、原料粉末である窒化ケイ素を加圧した状態で、窒化ケイ素の融点、あるいは、分解温度にまで加熱する。その加熱温度が高温であるので、非特許文献1に記載された方法では、窒化ケイ素を塊成化する際のエネルギの消費量が多くなってしまう可能性がある。高炉やシャフト炉に用いる原料を塊成化する場合においても可能な限り従来よりも低い温度で塊成化することが好ましい。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、従来よりも低い温度で原料を塊成化することができ、それによって、エネルギの消費量を抑制できる塊成化原料の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下の通りである。
[1]予め設定された粒径に満たない酸化鉄を含む原料を加圧および加熱して塊成化する塊成化原料の製造方法であって、前記原料は酸化鉄を50質量%より多く含み、通電加熱によって前記原料を加熱する、塊成化原料の製造方法。
[2]前記原料は塑性変形する金属を10質量%以上含む、[1]に記載の塊成化原料の製造方法。
[3]前記原料を20MPa以上に加圧しつつ700℃以上に加熱して塊成化する、[2]に記載の塊成化原料の製造方法。
[4]前記金属の電気伝導率は11×10S/m以上である、[2]または[3]に記載の塊成化原料の製造方法。
[5]予め設定された粒径に満たない酸化鉄を含む原料を加圧および加熱して塊成化する塊成化原料の製造方法であって、前記原料は酸化鉄を50質量%より多く含み、前記加圧の圧力および前記加熱の温度は下記(1)式を満たす、塊成化原料の製造方法。
P≧40-(T-900)/10・・・(1)
(1)式のPは前記圧力(MPa)であり、Tは前記温度(℃)である。
[6]前記原料の加熱が通電加熱である場合に、前記(1)式に代えて前記圧力および前記温度は下記(2)式を満たす、[5]に記載の塊成化原料の製造方法。
P≧40-(T-700)/10・・・(2)
(2)式においてPは前記圧力(MPa)であり、Tは前記温度(℃)である。
[7]前記原料は、電気伝導率が11×10S/m以上であって、塑性変形する金属を10質量%以上含み、前記原料の加熱が通電加熱である場合に、前記(1)式に代えて前記圧力および前記温度は下記(3)式を満たす、[5]に記載の塊成化原料の製造方法。
P≧40-(T-500)/10・・・(3)
(3)式においてPは前記圧力(MPa)であり、Tは前記温度(℃)である。
本発明によれば、従来よりも低温で酸化鉄を含む原料を塊成化することができ、全体としてエネルギの消費量を低減できる。
本発明の実施形態に係る塊成化原料の製造方法を適用できるダブルロール方式の加圧装置の一例を模式的に示す図である。 実験例で用いた型枠を示す図である。
本発明の実施形態に係る塊成化原料の製造方法は、予め設定された粒径に満たない酸化鉄を50質量%より多く含む原料(以後、「原料」と記載する。)を塊成化する製造方法である。また、原料を塊成化することによって、例えば、高炉やシャフト炉を用いた銑鉄製造プロセスの原料として使用できるようにする製造方法である。上記の予め設定された粒径とは、高炉やシャフト炉を用いた銑鉄製造プロセスの原料に用いられる大きさであり、具体的には、粒径が5mm以上50mm未満であってよい。このため、本実施形態における予め設定された粒径に満たない酸化鉄を含む原料とは、粒径5mm未満の鉄鉱石や、焼結鉱の製造プロセスで製造される粒径5mm未満の返鉱を含む原料である。なお、原料は、主成分である酸化鉄に加えて、二酸化ケイ素や酸化カルシム、酸化アルミニウムなどの金属酸化物や、非鉄系材料を含んでいてよい。酸化鉄以外の金属酸化物や非鉄系材料などの総量は、原料の20質量%以下であることが好ましい。本実施形態において、粒径は篩によって決められる粒径であり、例えば、粒径5mm未満の鉄鉱石とは、目開き5mmの篩で篩下に篩分けられる鉄鉱石を意味する。
本実施形態に係る塊成化原料の製造方法では、原料を目標圧力にまで加圧している状態で、目標温度にまで加熱することによって原料を塊成化する。具体的には、原料に加える圧力を目標圧力にまで昇圧させつつ、原料の温度を目標温度にまで昇温させて原料を塊成化する。原料の圧力および温度は、ほぼ同時にそれらの目標値にまで上昇させられてもよい。あるいは、圧力が目標圧力に達している状態で、原料の温度を目標温度にまで昇温させて原料を塊成化してもよく、原料の温度が目標温度に達している状態で、原料の圧力を目標圧力にまで上昇させて原料を塊成化してもよい。上述した目標圧力および目標温度は、原料を塊成化できる圧力および温度であって、当該圧力および温度は実験により求めることができる。圧力は、例えば、原料が充填される容器内の圧力を従来知られた圧力センサによって測定してもよく、原料に圧力を加えるために容器に加えた荷重に基づいて算出してもよい。温度は、原料が充填される容器内の温度を当該容器内壁に設けられる温度センサによって測定してもよい。
原料に対する加圧方法は、従来知られた加圧方法であってよい。具体的には、例えば、ダブルロール方式を挙げることができる。図1は、本発明の実施形態に係る塊成化原料の製造方法を適用できるダブルロール方式の加圧装置の一例を模式的に示す図である。図1に示すように、ダブルロール式の加圧装置は所定のクリアランス(図示せず)を開けて配置され、成型物を半分に分割した形状に対応する型枠(図示せず)が周面に複数形成された一対のロール1を備えている。各ロール1の型枠に原料2を充填し、各ロール1が回転して各ロール1の型枠が互いに接近することで原料2が加圧される。また、ダブルロール方式の加圧装置に代えて、型枠とパンチとによって形成される空間内に原料2を充填し、前記空間内にパンチを押し込むことによって原料2を圧縮成形する打錠成型方式を用いて原料2を加圧してもよい。
原料2に対する加熱方法は、電気炉を用いて加熱する加熱方法で原料2を加熱してよいが、主として通電加熱によって原料2を加熱することが好ましい。通電加熱とは、原料に通電することで加熱する方法である。図1に示すダブルロール式の加圧装置においては、ロール1のそれぞれに対して電源装置4の陽極5および陰極6を接続する。これにより、図1に示すダブルロール式の加圧装置で原料2を加圧しているときに、原料2に対して通電加熱できる。
誘導加熱は、導線に交流電流を印加して発生させた磁界の中に原料2を配置することによって、原料2に電流を生じさせて原料2を加熱する方法である。このように誘導加熱であっても原料2に電気を流して加熱するので、本実施形態における通電加熱には、直接通電加熱だけでなく誘導加熱も含まれる。図1に示すダブルロール式の加圧装置においては、その周囲に磁界を生じさせることによって原料2に電流を生じさせ、この電流により原料を加熱する。また、「主として通電加熱によって行う」とは、通電加熱とそれ以外の加熱方法とを併用して原料2を加熱する場合において、通電加熱による原料2の発熱量が、原料2の全体としての発熱量の50%以上であることを意味している。上述した「通電加熱以外の加熱方法」とは、例えば、電気炉による加熱や、所定の燃料を燃焼させた際に生じる熱による原料の加熱などである。
このように、本実施形態に係る塊成化原料の製造方法によれば、加圧され原料2同士が互いに圧着あるいは圧縮されている状態で原料2が加熱されるため、加圧していない状態よりも粒子と粒子との接触面が増えた状態で加熱できる。これにより原料2の結合が促進されて、塊成化しづらい酸化鉄を50質量%以上含む原料2であっても、加圧していない場合よりも低い温度で原料2を塊成化できる。
また、本実施形態に係る塊成化原料の製造方法では、原料2を塊成化させやすくすることを目的として、塑性変形し、また、電気伝導率が鉄よりも高い、粒状もしくは粉状の金属を原料2に添加することが好ましい。原料2に添加する添加金属は、例えば、銅や鉄、ニオブである。これらの金属を添加した原料2を上述したように加圧および加熱すると、原料2によって添加金属が押圧されて塑性変形する。塑性変形した添加金属を介して原料2同士が互いに密着するので、これにより、原料2同士が強く接合される。すなわち、添加金属がバインダとして機能するから、原料2に添加金属が含まれていない場合と比較して、より低温で原料2同士を接合して塊成化した原料3を得ることができる。
原料2に添加する添加金属の添加量を多くすると、還元対象である酸化鉄が減少する。塊成化した原料3は、原料のガス還元を行う銑鉄製造プロセスの原料に用いられるので、塊成化した原料3に含まれる酸化鉄量の減少は好ましくない。したがって、酸化鉄を50質量%より多く含む原料2を用い、添加金属の添加量は可能な限り少ないことが好ましい。また、添加金属は塑性変形して原料2同士を接合する一方で、原料2同士の空隙を埋めてしまう。そのため、添加金属の添加量を増やし過ぎると、塊成化した原料3の通気性が低下し、当該原料の被還元性が低下する可能性がある。このため、添加金属の添加量は可能な限り少ないことが好ましい。これらのことから、添加金属の添加量は、10質量%以上50質量%未満であればよく、10質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
原料2を加圧している状態で、原料2を通電加熱すると、酸化鉄の表面に沿って電気が流れる。そして、原料2同士が互いに接触する接触部分に電気が流れることで接触部分が加熱されて温度が高められ、これにより、原料2同士が接合して塊成化する。原料2に圧力が加えられていることにより、原料2同士は互いに接近しており、原料2同士の間の隙間は狭くなっている。当該隙間には空気が存在しており、この状態で原料2を直接通電加熱する。具体的には、電極間の電位差を大きくする。電極間には、絶縁体である酸化鉄および上述した空気が存在しているので、電位差によって空気の絶縁が破壊されて原料2の表面に沿って電気が流れるものと考えられる。誘導加熱の場合は、導線に交流電流を印加して発生させた磁界によって電流が生じるので、電気が原料2の表面に沿って流れるものと考えられる。
また、原料2に上述した金属が添加されている場合には、添加金属に電気が流れることになり、当該金属での発熱量(ジュール熱)が高くなる。その結果、原料2に添加金属が添加されていない場合と比較して、原料2同士の接触部分での発熱量(ジュール熱)が高くなり、原料2同士が接合して塊成化する。また、発熱する部分は主として添加金属であるから、原料2の全体を目標温度にまで加熱しなくても原料2同士を接合して塊成化できる。つまり、添加金属を含む原料2の全体で温度を均すと、更に低温で原料2同士を接合して塊成化できる。このように通電加熱することによって、原料2の全体を加熱することなく原料2同士を接合して塊成化できるので、原料2を塊成化するために要するエネルギの消費量を低減できる。さらに、加熱温度を下げることができるので、原料の加熱が容易になり、原料を塊成物とする型枠に要求される耐熱性も低減できる。
従来、高炉やシャフト炉の原料となる塊成鉱の製造にはコークス粉等の凝結材が用いられ、当該凝結材を燃焼させることで原料を塊成化していた。これに対し、本実施形態に係る塊成化原料の製造方法では、電気炉を用いた加熱や通電加熱による加熱により塊成鉱を製造できるので、当該製造方法の実施により、凝結材燃焼によるCOの発生を抑制できるという効果も得られる。
以下、本実施形態に係る塊成化原料の製造方法について、ラボスケールにて塊成化原料を製造した実験例を用いて具体的に説明する。
(実験例1)
原料として粒径が5mm未満である返鉱を用いた。当該返鉱の成分組成は、Fe:74.8質量%、FeO:7.0質量%、SiO2:5.0質量%、CaO:10.0質量%、Al23:1.5質量%であり、残部は不可避的不純物であった。なお、T.Feは57.7質量%であった。図2は、実験例1で用いた型枠を示す図である。図2に示す型枠7は円筒状を成しており、当該型枠7の内部に原料を充填し、当該型枠の軸線方向での両側の開口部のそれぞれから、円柱状を成すパンチ8を挿入して原料を密封した。また、型枠7およびパンチ8は1100℃程度まで加熱されるため、耐熱性を有する材料によって構成され、また、パンチ8は通電加熱する際に電気を通す必要があるので、導電性のある材料によって構成されている。
次いで、原料を目標圧力にまで加圧すると共にその加圧状態を維持した。実験例1では、オートグラフ(登録商標)によってパンチ8を押圧して原料を加圧した。原料に加える圧力はオートグラフ(登録商標)での圧縮荷重と、型枠7の断面積とに基づいて算出した。実験例1では、目標圧力に応じた圧縮荷重でパンチ8を押圧して原料を加圧した。
その後、型枠7ごと予め定めた目標温度にまで加熱した。実験例1では電気炉によって、昇温速度200℃/minで目標温度まで昇温させた。目標温度に到達した後、その加圧および加熱の状態を約5分間維持した。なお、目標温度に達したか否かの判断は、型枠7の内面に図示しない温度計を設け、当該温度計を用いて型枠7の内面温度を計測し、計測した温度と目標温度とを比較することによって行った。
5分後、型枠7から原料を取り出し、当該原料が塊成化しているか否かを評価した。塊成化の評価方法は、前記型枠7から取り出した塊成化された原料を1.0mの高さから落下させて割れたか否かを目視で判断することによって行った。型枠7から取り出した塊成化された原料が落下させた衝撃で割れたり、欠けたりした場合には、原料は塊成化していないと判断した。上述した原料の加熱温度、圧力および塊成化の評価結果を下記表1に示す。なお、以下の表において、「〇」は原料が塊成化していることを示し、「×」は原料が塊成化していないことを示している。
Figure 0007420283000001
表1に示すように、実験例1では、圧力が20MPaで加熱温度が1100℃の条件で原料が塊成化した。一方、圧力が20MPaの場合であっても、1100℃未満の条件では原料は塊成化しなかった。また、圧力が40MPaであれば、加熱温度が1100℃未満の900℃であっても原料が塊成化した。表1の発明例1、2の結果から、下記(1)式を導き出すことができる。すなわち、原料が塊成化する圧力と加熱温度とには相関関係があり、原料に加える圧力と温度とが下記(1)式を満たす場合に原料が塊成化することがわかる。
P≧40-(T-900)/10 ・・・(1)
上記(1)式のPは原料を加圧する圧力(MPa)であり、Tは原料を加熱する温度(℃)である。所定の圧力が原料に加えられた場合において、上記(1)を満足するTの最小値を求めることで、原料を塊成化できる最低温度を求めることができる。同様に、所定の温度で原料が加熱された場合において、上記(1)を満足するPの最小値を求めることで、原料を塊成化できる最低圧力を求めることができる。
(実験例2)
実験例2では、実験例1での原料に金属鉄を添加した。金属鉄とは、酸化していない鉄を意味しており、実験例2では、粒径が150μm程度もしくは150μm以下であって、純度が90質量%である金属鉄を原料に添加した。原料と金属鉄とをよく撹拌して混合した後、上記の型枠7に充填した。実験例2における原料の加熱温度、圧力、金属鉄の添加量および塊成化の評価結果を下記表2に示す。原料の加熱および加圧は実験例1と同様の手順で行った。
Figure 0007420283000002
表2に示すように、実験例2の発明例4では、圧力が20MPaで加熱温度が1000℃の条件で原料が塊成化した。この結果から、原料に対して10質量%の金属鉄を添加することで、実験例1の発明例1よりも原料が塊成化する加熱温度を100℃低下できることがわかる。また、金属鉄の添加量を20質量%に増やした発明例5でも、圧力が20MPaで加熱温度が1000℃の条件で原料が塊成化した。この結果から、原料に対する金属鉄の添加量は10質量%以上であればよいことがわかる。
これらの結果は、原料の加圧および加熱によって金属鉄が押圧されて塑性変形し、塑性変形した金属鉄がバインダとして機能し、当該金属鉄を介して原料同士が互いに接着することで塊成化したためであると考えられる。すなわち、金属鉄がバインダとして機能することで原料が塊成化する温度が低下したものと考えられる。
(実験例3)
実験例3では、窒素雰囲気下で原料を型枠7に充填し、電気炉に代えて通電加熱により毎分200℃ずつ目標温度になるまで原料を昇温させたこと以外は、実験例1と同じ手順にて原料の塊成化を行った。実験例3では、窒素雰囲気下で型枠7の両側の開口部に挿入される各パンチ8に対して陽極5あるいは陰極6を接続し、電源装置4から3kWhの電力をパルス状に印加して原料を通電加熱した。実験例3における原料2の加熱温度、圧力および塊成化の評価結果を下記3に示す。
Figure 0007420283000003
表3に示すように、実験例3の発明例7では、圧力が20MPaで加熱温度が900℃の条件で原料が塊成化した。この結果から、原料を通電加熱することによって、実験例1の発明例1よりも原料が塊成化する加熱温度を200℃低下できることがわかる。同様に、実験例3の発明例8では、圧力が40MPaで加熱温度が700℃の条件で原料2が塊成化し、実験例1の発明例2よりも原料が塊成化する加熱温度を200℃低下できることがわかる。
原料を通電加熱すると、電極5、6同士の間の電位差に起因して原料2同士の間の隙間にある空気が絶縁破壊されることによって原料表面に沿って電気が流れる。電気が流れることによって生じたジュール熱によって原料の表面の温度が選択的に加熱され、原料全体の平均温度は低いものの局所的に温度が高められた表面で原料同士が接合され、これにより、塊成化温度が低下したものと考えられる。
表3に示す発明例7、8の結果から、下記(2)式を導き出すことができる。すなわち、原料2を通電加熱する場合には、原料に加える圧力と温度とが下記(2)式を満たす場合に原料が塊成化することがわかる。
P≧40-(T-700)/10 ・・・(2)
上記(2)式のPは原料を加圧する圧力(MPa)であり、Tは原料を加熱する温度(℃)である。上記(2)を満足するTの最小値を求めることで、原料を塊成化できる最低温度を求めることができる。
(実験例4)
実験例4では、原料に金属鉄、金属銅または金属ニオブを添加したこと以外は、実験例3と同じ手順にて原料の塊成化を行った。実験例4における原料の加熱温度、圧力、金属鉄の添加量および塊成化の評価結果を下記4に示す。
Figure 0007420283000004
表4に示すように、実験例4の発明例9では、圧力が20MPaで加熱温度が700℃の条件で原料が塊成化した。この結果から、原料に対して10質量%の金属鉄を添加し、通電加熱することによって、実験例1の発明例1よりも原料が塊成化する加熱温度を400℃低下できることがわかる。また、金属鉄の添加量を20質量%にした発明例10でも圧力が20MPaで加熱温度が700℃の条件で原料が塊成化した。この結果から、通電加熱する場合であっても原料に対する金属鉄の添加量は10質量%以上であればよいことがわかる。
発明例11では、原料に対して10質量%の金属銅を添加した場合には、圧力が20MPaで加熱温度が700℃の条件で原料が塊成化した。一方、参考例3では、原料に対して10質量%の金属ニオブを添加した場合には、圧力が20MPaで加熱温度が700℃の条件では原料が塊成化しなかった。
通電加熱による発熱量は下記(4)式で算出される。
Q=V/R・・・(4)
上記(4)式においてQは発熱量(J)であり、Vは電圧(V)であり、Rは電気抵抗(Ω)である。
上記(4)式から電圧を一定とした場合には、電気伝導率が高い金属の方が通電加熱の発熱量は、電気伝導率が低い金属の通電加熱の発熱量と比較して、多くなることがわかる。鉄の電気伝導率が11×10S/m、銅の電気伝導率が64×10S/m、ニオブの電気伝導率が7×10S/mであることを考えると、添加金属として用いる金属の電気伝導率は、鉄の電気伝導率である11×10S/m以上であることが好ましいといえる。なお、金属によるバインダ効果は金属の電気伝導率に関係なく得られるので、原料に対して10質量%の金属ニオブを添加した場合であっても、圧力が20MPaで加熱温度が900℃の条件では原料を塊成化できる。
表4に示す発明例9~11の結果から、下記(3)式を導き出すことができる。すなわち、原料に、電気伝導率が11×10S/m以上であって塑性変形する金属が10質量%以上含まれ、且つ、通電加熱する場合であって、さらに、原料に加える圧力と温度とが下記(3)式を満たす場合に、原料が塊成化することがわかる。
P≧40-(T-500)/10 ・・・(3)
(実験例5)
実験例5では、実験例1~4で用いた原料とは成分組成の異なる原料を用いたこと以外は、実験例1または実験例2と同じ手順にて原料の塊成化を行った。実験例5における原料の加熱温度、圧力、金属鉄の添加量および塊成化の評価結果を下記表5に示す。実験例5で用いた原料は平均粒径が1.0mm以下であって、成分組成はFe:81.3質量%、FeO:11.6質量%、SiO2:4.2質量%、CaO:0.4質量%、Al23:0.2質量%であり、残部は不可避的不純物であった。なお、T.Feは65.9質量%であった。実験例5では、原料として、酸化カルシウムがほとんど含まれない鉄鉱石粉を用いた。
金属鉄を含まない鉄鉱石粉、または、金属鉄を添加した原料を準備し、これらを窒素雰囲気下で型枠に充填し、電気炉で毎分200℃で目標温度まで昇温した。実験例5における原料の加熱温度、圧力、金属鉄の添加量および塊成化の評価結果を下記表5に示す。
Figure 0007420283000005
表5に示すように、発明例12および発明例13では、鉄鉱石粉を造粒する際に、バインダとして機能する酸化カルシムがほぼ含まれないにも拘らず鉄鉱石が塊成化した。この結果から、酸化カルシウムが含まれない原料であっても酸化カルシウムを含む原料と同様に、ホットプレスすることによって原料を塊成化できることが確認された。また、発明例13では、酸化カルシウムが含まれない原料であっても、原料に対して金属鉄を10質量%添加することによって、酸化カルシウムを含む原料と同様に圧力が20MPaで加熱温度が700℃の条件で原料が塊成化できることが確認された。
このように、本実施形態に係る塊成化原料の製造方法によれば、従来よりも低温で酸化鉄を含む原料を塊成化することができる。これにより、原料を塊成化するためのエネルギ消費量を抑制することができる。また、電気炉による加熱や通電加熱を用いることで原料にコークス粉などの凝結材を混合し、当該凝結材を燃焼させることなく加熱できる。これにより、塊成化原料の製造に伴って発生する二酸化炭素の発生量も抑制できる。
1 ダブルロール式の加圧装置のロール
2 酸化鉄を含む原料
3 塊成化した原料
4 電源装置
5 陽極
6 陰極
7 型枠
8 パンチ

Claims (6)

  1. 予め設定された粒径に満たない酸化鉄を含む原料を加圧および加熱して塊成化する塊成化原料の製造方法であって、
    前記原料は酸化鉄を50質量%より多く含むと共に、塑性変形する金属を10質量%以上含み、
    前記塑性変形する金属は、銅、鉄、ニオブのうち、少なくともいずれか一つであり、
    前記原料に電気を直接流して加熱する直接通電加熱によって前記原料を加熱する、塊成化原料の製造方法。
  2. 前記原料を20MPa以上に加圧しつつ700℃以上に加熱して塊成化する、請求項に記載の塊成化原料の製造方法。
  3. 前記金属の電気伝導率は11×10S/m以上である、請求項または請求項に記載の塊成化原料の製造方法。
  4. 予め設定された粒径に満たない酸化鉄を含む原料を加圧および加熱して塊成化する塊成化原料の製造方法であって、
    前記原料は酸化鉄を50質量%より多く含み、
    前記加圧の圧力および前記加熱の温度は下記(1)式を満たす、塊成化原料の製造方法。
    P≧40-(T-900)/10・・・(1)
    (1)式のPは前記圧力(MPa)であり、Tは前記温度(℃)であり、
    (1)式において前記圧力は20~40MPaであり、前記温度は900~1100℃である。
  5. 前記原料の加熱が通電加熱である場合に、前記(1)式に代えて前記圧力および前記温度は下記(2)式を満たす、請求項に記載の塊成化原料の製造方法。
    P≧40-(T-700)/10・・・(2)
    (2)式においてPは前記圧力(MPa)であり、Tは前記温度(℃)である。
  6. 前記原料は、電気伝導率が11×10S/m以上であって、塑性変形する金属を10質量%以上含み、前記原料の加熱が通電加熱である場合に、前記(1)式に代えて前記圧力および前記温度は下記(3)式を満たす、請求項に記載の塊成化原料の製造方法。
    P≧40-(T-500)/10・・・(3)
    (3)式においてPは前記圧力(MPa)であり、Tは前記温度(℃)である。
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