JP7419926B2 - 蓄電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス排出弁を有する蓄電素子を備える蓄電装置に関する。
従来、ガス排出弁を有する蓄電素子と、ガス排出弁から排出されるガスの排出経路を形成する経路形成部材とを備える蓄電装置が知られている。例えば、特許文献1には、ガス排出口(ガス排出弁)を有する単電池(蓄電素子)と、貫通穴が設けられた金属板を有するガス排出管(経路形成部材)とを備え、金属板と単電池との間でシール体が挟持されてガス漏れを防止する装置(蓄電装置)が開示されている。
特開2013-218790号公報
蓄電装置においては、使用に伴って蓄電素子が膨張する等により、ガス排出弁が形成された容器の壁部が凹む等変形する場合がある。この場合、上記従来のような構成の蓄電装置であっても、ガス排出弁出口における当該壁部とシール体との密閉性が不十分になり、ガス排出弁から排出されるガスが排出経路外に漏れ出してしまうおそれがある。
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目することによってなされたものであり、蓄電素子のガス排出弁から排出されるガスが排出経路外に漏れ出すのを抑制することができる蓄電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電装置は、ガス排出弁が設けられた壁部を有する蓄電素子と、前記ガス排出弁から排出されるガスの排出経路を形成する経路形成部材と、を備え、前記経路形成部材は、本体部と、前記ガス排出弁の周囲を囲うように前記本体部から前記壁部に向けて突出する突出部と、前記突出部の周囲を囲うように配置され、前記突出部よりも熱膨張率が高い熱膨張部材と、を有する。
これによれば、蓄電装置において、ガスの排出経路を形成する経路形成部材は、蓄電素子のガス排出弁の周囲を囲うように突出する突出部と、突出部の周囲を囲うように配置され、突出部よりも熱膨張率が高い熱膨張部材と、を有している。このように、経路形成部材において、ガス排出弁の周囲を囲う突出部の周囲に、突出部よりも熱膨張率が高い熱膨張部材を配置する。この構成により、ガス排出弁からガスが排出される際に、突出部の周囲に配置された熱膨張部材が、当該ガスの熱によって膨張する。つまり、ガス排出弁が設けられた壁部と突出部との間の隙間を塞ぐように、ガスの熱によって熱膨張部材が膨張する。これにより、蓄電素子のガス排出弁から排出されるガスが、排出経路外に漏れ出すのを抑制することができる。
また、前記突出部は、前記ガス排出弁の周囲を連続的に囲う筒状の部位であることにしてもよい。
これによれば、経路形成部材の突出部は、ガス排出弁の周囲を連続的に囲う筒状の部位であるため、ガス排出弁の周囲の全周に亘って、ガス排出弁からのガスが、ガス排出経路外に漏れ出すのを抑制することができる。
また、前記熱膨張部材は、前記突出部の前記壁部側の端部の周囲を囲うように配置されることにしてもよい。
これによれば、熱膨張部材は、経路形成部材の突出部における、ガス排出弁が設けられた壁部側の端部の周囲を囲うように配置される。このように、熱膨張部材が突出部の壁部側の端部の周囲を囲うことで、ガスの熱によって、突出部の壁部側で熱膨張部材が膨張する。これにより、熱膨張部材によって壁部と突出部との間の隙間を効果的に塞ぐことができるため、ガス排出弁からのガスが、ガス排出経路外に漏れ出すのをより抑制することができる。
また、前記熱膨張部材は、前記本体部と前記壁部とで挟まれた状態で配置されることにしてもよい。
これによれば、熱膨張部材は、経路形成部材の本体部とガス排出弁が設けられた壁部とで挟まれた状態で配置されるため、熱膨張部材が膨張した場合に、熱膨張部材が当該本体部側に逃げるのを抑制することができる。これにより、熱膨張部材によって壁部と突出部との間の隙間を効果的に塞ぐことができるため、ガス排出弁からのガスが、ガス排出経路外に漏れ出すのをより抑制することができる。
また、前記熱膨張部材は、前記突出部の周囲を連続的に囲う筒状の部材であることにしてもよい。
これによれば、熱膨張部材は、経路形成部材の突出部の周囲を連続的に囲う筒状の部材であるため、突出部の全周に亘って、熱膨張部材によって壁部と突出部との間の隙間を効果的に塞ぐことができる。これにより、ガス排出弁からのガスが、ガス排出経路外に漏れ出すのをより抑制することができる。
なお、本発明は、このような蓄電装置として実現することができるだけでなく、経路形成部材、または、蓄電素子と経路形成部材との組み合わせとしても実現することができる。
本発明における蓄電装置によれば、蓄電素子のガス排出弁から排出されるガスが排出経路外に漏れ出すのを抑制することができる。
実施の形態に係る蓄電設備の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電設備の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電装置が備える蓄電ユニットを分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る経路形成部材を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る経路形成部材と蓄電素子との位置関係を示す斜視図である。 実施の形態に係る経路形成部材と蓄電素子との位置関係を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電装置及び蓄電装置を備える蓄電設備について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
また、以下の説明及び図面中において、1つの棚板に並べられる複数の蓄電装置の並び方向、1つの蓄電素子における一対(正極側及び負極側)の電極端子の並び方向、蓄電素子の容器の短側面の対向方向、または、蓄電ユニットの外装体の長側面の対向方向を、X軸方向と定義する。前面カバーと背面カバーとが対向する方向、棚板に対して蓄電装置が挿入される挿入方向、複数の蓄電素子の並び方向、蓄電素子の容器の長側面の対向方向、蓄電ユニットの外装体の短側面の対向方向を、Y軸方向と定義する。複数の棚板の並び方向、蓄電ユニットの外装体支持体と外装体蓋体との並び方向、蓄電素子とバスバーとの並び方向、蓄電素子の容器本体と蓋部との並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
また、以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。さらに、平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が直交している、とは、当該2つの方向が完全に直交していることを意味するだけでなく、実質的に直交していること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。
(実施の形態)
[1 蓄電設備900の構成の説明]
まず、本実施の形態における蓄電設備900の構成について説明する。蓄電設備900は、例えば、風力発電、太陽光発電等によって発電された電力を蓄え、外部の設備に安定的に電力を供給する定置型の蓄電池盤である。
図1及び図2は、本実施の形態に係る蓄電設備900の外観を示す斜視図である。具体的には、図1は、蓄電設備900の正面側を見た場合の構成を示す斜視図であり、図2は蓄電設備900の背面側を見た場合の構成を示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、蓄電設備900は、ラック901と、複数の蓄電装置1とを備えている。ラック901は、複数の蓄電装置1を収容する直方体形状の収容体であり、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材により形成されている。なお、ラック901は、金属製には限定されず、ラック901を構成するいずれかの部材が樹脂製等であってもよいし、ラック901の形状も直方体形状には限定されない。
ラック901は、ラック本体910と、一対の前面カバー920と、一対の背面カバー930と、複数の棚板940とを備えている。なお、図1では、一対の前面カバー920のうち、一方(X軸プラス方向側)の前面カバー920の図示を省略している。図2では、一対の背面カバー930のうち、一方(X軸プラス方向側)の背面カバー930の図示を省略している。図1及び図2では、複数の棚板940上に、総計で3つの蓄電装置1が設置されている場合を図示しているが、蓄電装置1の設置個数はこれに限定されない。
ラック本体910は、例えば金属製の矩形箱体であり、その前面及び背面には開口が設けられている。また、ラック本体910の前面側の開口は、一対の前面カバー920によって覆われて(閉じられて)いる。一対の前面カバー920は、X軸方向に並んで配置されており、ラック本体910の前面側の開口を開閉するように、ラック本体910の前部に取り付けられている。ラック本体910の背面側の開口は、一対の背面カバー930によって覆われて(閉じられて)いる。一対の背面カバー930は、X軸方向に並んで配置されており、ラック本体910の背面側の開口を開閉するように、ラック本体910の背部に取り付けられている。
ラック本体910内には、複数の蓄電装置1の他に、例えば、複数の蓄電装置1と接続された電気回路ユニット(図示せず)が収容されている。電気回路ユニットには、例えば、配線遮断器(サーキットブレーカ)及び制御回路等が収容されている。サーキットブレーカは、各蓄電装置1を充放電するための主電流が流れる主回路上に配置されており、制御回路は、信号線(図示せず)により各蓄電装置1の基板ユニット20(図3参照)と接続されている。
前面カバー920及び背面カバー930のそれぞれには、通気用の複数の開口部925及び935が設けられている。開口部925は、前面カバー920において、X軸方向及びZ軸方向に配列されるZ軸方向に長尺なスリットである。開口部935は、背面カバー930において、X軸方向及びZ軸方向に配列されるZ軸方向に長尺なスリットである。複数の開口部925及び935によって、ラック本体910の内部が換気され、ラック本体910内に熱がこもらないようになっている。
棚板940は、複数の蓄電装置1を支持する支持部材であり、ラック本体910の内部に、複数の棚板940が所定の間隔をあけてZ軸方向に配列されている。具体的には、棚板940は、XY平面に平行な平板状かつ矩形状の部材であり、一つの棚板940に対して複数の蓄電装置1がX軸方向に配列されて載置できるようになっている。
また、棚板940に載置された蓄電装置1のY軸マイナス方向側の端部には、開口部925が対向し、蓄電装置1のY軸プラス方向側の端部には、開口部935が対向している。これにより、蓄電装置1から放出された熱を、開口部925及び935からスムーズにラック901外に排出することができる。特に、開口部935は、蓄電装置1からガスが排出された際に、ラック901の外方に当該ガスを排気する排気口として用いられる。つまり、背面カバー930は、蓄電装置1(後述の経路形成部材100)の所定方向(Y軸プラス方向)に配置され、蓄電装置1(経路形成部材100)から排出されたガスが排気される排気口が形成された排気部として機能する。
蓄電装置1は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる装置であり、本実施の形態では、略直方体形状を有している。例えば、蓄電装置1は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される。具体的には、蓄電装置1は、例えば、家庭用または産業用の蓄電設備等に使用される定置用のバッテリ等として用いられる。また、蓄電装置1は、例えば、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いることができる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)及びガソリン自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール及びリニアモーターカーが例示される。以下に、蓄電装置1の構成について詳細に説明する。
[2 蓄電装置1の構成の説明]
図3は、本実施の形態に係る蓄電装置1の外観を示す斜視図である。図4は、本実施の形態に係る蓄電装置1が備える蓄電ユニット10を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
図3及び図4に示すように、蓄電装置1は、蓄電ユニット10と、蓄電ユニット10に取り付けられる基板ユニット20と、を備えている。蓄電ユニット10は、Y軸方向に長尺の略直方体形状を有する電池モジュール(組電池)である。具体的には、蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子11と、バスバーフレーム12と、複数のバスバー13と、これらを収容する外装体本体14、外装体支持体15及び外装体蓋体17からなる外装体18と、経路形成部材100と、を有している。また、蓄電ユニット10には、ケーブル30が接続されている。なお、蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子11を拘束する拘束部材(エンドプレート、サイドプレート等)等を有していてもよい。
[2.1 蓄電素子11の説明]
蓄電素子11は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子11は、扁平な直方体形状(角形)を有しており、本実施の形態では、16個の蓄電素子11がY軸方向に並んで配列されている。隣り合う蓄電素子11同士の間には、断熱性を有する平板状かつ矩形状のスペーサ11dが配置されている。なお、蓄電素子11の形状、配置位置及び個数等は、特に限定されない。また、蓄電素子11は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子11は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。また、蓄電素子11は、ラミネート型の蓄電素子であってもよい。
具体的には、蓄電素子11は、容器11aと、一対(正極側及び負極側)の電極端子11bと、を備えている。また、容器11aの内方には、電極体、一対(正極側及び負極側)の集電体、及び、電解液(非水電解質)等が収容されているが、これらの図示は省略する。電解液としては、蓄電素子11の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、容器11aと電極端子11b及び集電体との間には、絶縁性及び気密性を高めるためにガスケット等が配置されているが、これらの図示も省略する。また、集電体の側方等にスペーサが配置されていてもよいし、容器11aの外面を覆う絶縁シートが配置されていてもよい。
容器11aは、直方体形状(角形)の容器であり、開口が形成された容器本体11a1(図6参照)と、容器本体11a1の開口を閉塞する蓋部11a2(図6参照)と、を有している。容器本体11a1は、容器11aの本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Y軸方向両側の側面に一対の長側壁部を有し、X軸方向両側の側面に一対の短側壁部を有し、Z軸マイナス方向側に底壁部を有している。蓋部11a2は、容器11aの蓋部を構成する平板状かつ矩形状の部材であり、容器本体11a1のZ軸プラス方向に配置されている。蓋部11a2には、一対の電極端子11bの間に、容器11a内方の圧力が上昇した場合にガスを排出して当該圧力を開放するガス排出弁11cが配置されている。蓋部11a2は、ガス排出弁11cが設けられた壁部の一例である。本実施の形態では、複数の蓄電素子11は、それぞれのガス排出弁11cが同一方向(Z軸プラス方向)を向く姿勢で、配列されている。なお、蓋部11a2には、容器11a内方に電解液を注液するための注液部等も設けられていてもよい。容器11aの材質は特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属であるのが好ましい。
電極端子11bは、集電体を介して、電極体の正極板及び負極板に電気的に接続される端子(正極端子及び負極端子)であり、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属製(導電性)の部材で形成されている。一対の電極端子11bは、蓋部11a2から上方(Z軸プラス方向)に向けて突出して配置されている。そして、複数の蓄電素子11が有する最も外側の電極端子11bが、ケーブル30に接続されることにより、蓄電装置1が、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる。ケーブル30は、蓄電装置1(蓄電素子11)を充放電するための電流(充放電電流、主電流ともいう)が流れる電線(主回路ケーブル、電源ケーブル、電力ケーブル、電源線、電力線ともいう)であり、正極側の正極電源ケーブル31と、負極側の負極電源ケーブル32とを有している。
電極体は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成された蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属からなる集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成されたものである。負極板は、銅または銅合金等の金属からなる集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成されたものである。正極活物質層及び負極活物質層に用いられる活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであれば、適宜公知の材料を使用できる。なお、電極体は、極板(正極板及び負極板)が巻回されて形成された巻回型の電極体、複数の平板状の極板が積層されて形成された積層型(スタック型)の電極体、または、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体等、どのような形態の電極体でもよい。
集電体は、電極端子11bと電極体とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材(正極集電体及び負極集電体)である。正極集電体は、正極板の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極集電体は、負極板の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
[2.2 その他の構成要素の説明]
バスバーフレーム12は、バスバー13と他の部材との電気的な絶縁、及び、バスバー13の位置規制を行うことができる扁平な矩形状の部材である。バスバーフレーム12は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁部材、セラミック、または、絶縁塗装をした金属等により形成されている。
具体的には、バスバーフレーム12は、複数の蓄電素子11の上方に載置され、複数の蓄電素子11に対して位置決めされる。また、バスバーフレーム12上には、複数のバスバー13が載置されて位置決めされている。これにより、各バスバー13は、複数の蓄電素子11に対して位置決めされて、当該複数の蓄電素子11が有する電極端子11bに接合される。また、バスバーフレーム12には、経路形成部材100が配置される経路形成部材配置部12aが設けられている。経路形成部材配置部12aは、バスバーフレーム12のX軸方向中央部に配置され、Y軸方向に延びる部分である。
各バスバー13は、複数の蓄電素子11上(バスバーフレーム12上)に配置され、複数の蓄電素子11の電極端子11b同士を電気的に接続する矩形状の板状部材である。バスバー13は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケル材等の金属で形成されている。本実施の形態では、バスバー13は、隣り合う蓄電素子11の電極端子11b同士を接続することで、16個の蓄電素子11を直列に接続している。複数のバスバー13は、X軸プラス方向側でY軸方向に配列されたバスバー群と、X軸マイナス方向側でY軸方向に配列されたバスバー群とに分けられ、これら2つのバスバー群の間に経路形成部材100が配置される。なお、蓄電素子11の接続の態様は上記には限定されず、直列接続及び並列接続がどのように組み合わされていてもよい。
また、バスバー13、または、蓄電素子11の電極端子11bには、各蓄電素子11の状態を検出するためのケーブルである検出線13aが接続されている。検出線13aは、蓄電素子11の電圧計測用、温度計測用、または、蓄電素子11間の電圧バランス用の電線(通信ケーブル、制御ケーブル、通信線、制御線ともいう)である。また、検出線13aのY軸マイナス方向の端部には、基板ユニット20の基板に接続されるコネクタ13bが接続されている。つまり、検出線13aは、コネクタ13bを介して、蓄電素子11の電圧及び温度等の情報を、基板ユニット20の基板に伝達する。また、検出線13aは、基板の制御によって、電圧が高い蓄電素子11を放電させて、蓄電素子11間の電圧をバランスさせる機能も有している。
外装体18は、蓄電ユニット10の外装体を構成する矩形状(箱状)の筐体(モジュールケース)である。つまり、外装体18は、蓄電素子11等の外方に配置され、蓄電素子11等を所定の位置で固定し、衝撃などから保護する。ここで、外装体18は、外装体18の本体を構成する外装体本体14と、外装体本体14を支持する外装体支持体15と、外装体18の蓋体(外蓋)を構成する外装体蓋体17と、を有している。
外装体本体14は、開口が形成された有底矩形筒状のハウジングである。外装体本体14は、PC、PP、PE等の、上述したバスバーフレーム12に使用可能ないずれかの絶縁部材により形成することができる。外装体本体14におけるY軸プラス方向側の端部であって、その上部中央には経路形成部材100が貫通する切欠部14aが形成されている。切欠部14aは、上方が開放された矩形状の切欠である。外装体支持体15及び外装体蓋体17は、外装体本体14を保護(補強)する部材である。外装体支持体15及び外装体蓋体17は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材により形成されている。なお、外装体支持体15及び外装体蓋体17は、同じ材質の部材で形成されていてもよいし、異なる材質の部材で形成されていてもかまわない。
外装体支持体15は、外装体本体14を下方(Z軸マイナス方向)から支持する部材であり、底部15aと、基板ユニット取付部16と、接続部15b及び15cと、を有している。底部15aは、蓄電装置1の底部を構成する、XY平面に平行かつY軸方向に延設された平板状かつ矩形状の部位であり、外装体本体14の下方に配置される。基板ユニット取付部16は、底部15aのY軸マイナス方向側の端部からZ軸プラス方向に立設された平板状かつ矩形状の部位であり、基板ユニット20が取り付けられる。接続部15bは、基板ユニット取付部16のZ軸プラス方向側の端部に配置され、Y軸マイナス方向に突出する部位であり、外装体蓋体17と接続される。接続部15cは、底部15aのY軸プラス方向側の端部からZ軸プラス方向に立設され、かつ、Y軸プラス方向に突出する部位であり、外装体蓋体17と接続される。
外装体蓋体17は、外装体本体14の上面の開口を塞ぐように配置される部材であり、天面部17aと、接続部17b及び17cと、を有している。天面部17aは、蓄電装置1の上面部を構成する、XY平面に平行かつY軸方向に延設された平板状かつ矩形状の部位であり、外装体本体14の上方に配置される。接続部17bは、天面部17aのY軸マイナス方向側の端部に配置され、Z軸マイナス方向に延び、かつ、Y軸マイナス方向に突出する部位であり、外装体支持体15の接続部15bと接続される。接続部17cは、天面部17aのY軸プラス方向側の端部からZ軸マイナス方向に延び、かつ、Y軸プラス方向に突出する部位であり、外装体支持体15の接続部15cと接続される。なお、接続部17cの上端部(Z軸プラス方向側の端部)の中央には、経路形成部材100が貫通する矩形状の開口部(図示せず)が形成されている。このように、外装体支持体15及び外装体蓋体17は、外装体本体14を上下方向から挟み込んだ状態で、接続部15b及び15cと接続部17b及び17cとがネジ止め等で接続されることで固定される構成となっている。
経路形成部材100は、複数の蓄電素子11の上方(ガス排出弁11cの上方)に配置され、各蓄電素子11のガス排出弁11cから排出されるガスの排出経路を形成する部材である。具体的には、経路形成部材100は、Y軸方向において複数の蓄電素子11に跨ってY軸方向に延設されて配置される長尺な矩形筒状の部材であり、ガス排出弁11cから排出されるガスが所定方向(Yプラス軸方向)に流れる排出経路を形成する。本実施の形態では、経路形成部材100は、バスバーフレーム12の上方に配置され、かつ、バスバーフレーム12の経路形成部材配置部12aに配置される。また、経路形成部材100は、外装体18のY軸プラス方向の端部から突出して配置され、ガス排出弁11cから排出されるガスを、Y軸プラス方向に流してY軸プラス方向側の開口部(排出口)から排出する。経路形成部材100の構成についての詳細な説明は、後述する。
基板ユニット20は、蓄電ユニット10が有する蓄電素子11の状態の監視、及び、蓄電素子11の制御を行うことができる機器であり、内方に回路基板等を有している。本実施の形態では、基板ユニット20は、蓄電ユニット10の長手方向の端部、つまり、蓄電ユニット10のY軸マイナス方向側の側面に取り付けられる扁平な矩形状の部材である。具体的には、基板ユニット20は、蓄電ユニット10の外装体18が有する外装体支持体15に設けられた基板ユニット取付部16に取り付けられる。
[3 経路形成部材100の構成の説明]
次に、経路形成部材100の構成について、詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係る経路形成部材100を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。具体的には、図5は、経路形成部材100を分解した状態で下方から見た場合の各構成要素を示す斜視図である。図6は、本実施の形態に係る経路形成部材100と蓄電素子11との位置関係を示す斜視図であり、図7は、本実施の形態に係る経路形成部材100と蓄電素子11との位置関係を示す断面図である。具体的には、図6は、経路形成部材100の底側部材110及び上側部材120と熱膨張部材130とを分離し、これらと蓄電素子11との位置関係を示す斜視図である。図7は、経路形成部材100と蓄電素子11とを組み付けた状態での構成を示す断面図であり、図7の(a)は、ガス排出弁11cの開放前の状態を示し、図7の(b)は、ガス排出弁11cの開放時の状態を示している。
図5~図7に示すように、経路形成部材100は、底側部材110と、上側部材120と、複数の熱膨張部材130とを有している。まず、底側部材110及び上側部材120の構成について、詳細に説明する。
[3.1 底側部材110及び上側部材120の説明]
底側部材110は、Y軸方向から見てZ軸プラス方向が開放された略U字状かつY軸方向に延設された部材であり、各蓄電素子11のガス排出弁11cの直上に配置される。底側部材110は、PC、PP、PE等の、上述したバスバーフレーム12に使用可能ないずれかの絶縁部材により形成することができる。または、蓄電素子11等の電気的絶縁性に影響を及ぼさない構成を有していれば、底側部材110は、金属等の導電部材で形成されていてもよい。
なお、底側部材110は、ガス排出弁11cから排出されるガスが通過するため、耐熱性が高い不燃性の部材で形成されているのが好ましい。つまり、底側部材110は、ガス排出弁11cから排出される高温のガスが有する温度では溶融しない(または変形しない)材質の部材で形成されているのが好ましい。例えば、バスバーフレーム12または外装体本体14はPPで形成され、底側部材110は、バスバーフレーム12または外装体本体14よりも耐熱性が高いPPSまたはセラミック等で形成されている。バスバーフレーム12と底側部材110とを単一の部材で一体成形する場合には、その全てを耐熱性が高い部材で成形する必要があるが、本実施の形態では、バスバーフレーム12とは別体の底側部材110のみを耐熱性が高い部材で形成すればよいので、耐熱性が高い部材の使用量を抑制することができている。
上側部材120は、底側部材110の上方に配置され、かつ、底側部材110内に収容されて、底側部材110の開放部分を閉塞するカバー部材である。上側部材120は、Y軸方向から見てZ軸マイナス方向が開放された略U字状かつY軸方向に延設された部材であり、Y軸マイナス方向の端部は閉塞され、Y軸プラス方向の端部は開放されている。これにより、上側部材120は、底側部材110とともにガスの排出経路140を構成している。排出経路140は、蓄電素子11のガス排出弁11cから排出されたガスが流れるY軸方向に延びるガスの通り道であり、当該ガスは、排出経路140をY軸プラス方向に向けて流れ、排出経路140のY軸プラス方向の端部から排出される。
本実施の形態では、上側部材120は、Y軸方向において底側部材110と同じ長さに形成されている。なお、Y軸方向において上側部材120を底側部材110よりも長く形成して、上側部材120のY軸プラス方向の端部を底側部材110から突出させてもよいし、その逆(上側部材120を底側部材110よりも短く形成)でもよい。上側部材120は、底側部材110よりも放熱性が高い部材で形成されているのが好ましく、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材で形成されている。
次に、底側部材110及び上側部材120のさらに詳細な構成について、説明する。底側部材110は、底壁部111と、一対の第一側壁部112と、突出部113とを有している。上側部材120は、上壁部121と、一対の第二側壁部122と、前壁部123とを有している。
底壁部111は、経路形成部材100の底壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、上壁部121と対向する位置に、ガス排出弁11cから排出されるガスの排出経路140に沿って配置される。具体的には、底壁部111は、蓄電素子11の容器11aの蓋部11a2に対向する位置に、XY平面に平行かつY軸方向に延設されて配置される。底壁部111は、経路形成部材100が有する本体部の一例である。なお、底壁部111及び第一側壁部112を本体部の一例としてもよいし、底壁部111及び上側部材120、または、底壁部111、第一側壁部112及び上側部材120を本体部の一例としてもよい。
底壁部111には、X軸方向の中央部において、Y軸方向に並ぶ複数の孔部111aが形成されている。孔部111aは、蓄電素子11のガス排出弁11cと対向する位置に配置される、底壁部111をZ軸方向に貫通する円形状の貫通孔である。本実施の形態では、16個の蓄電素子11に対応して、16個の孔部111aがY軸方向に並んで配置されている。また、孔部111aは、Z軸方向から見て、ガス排出弁11cと同形状であるが、孔部111aの形状は特に限定されない。ただし、ガス排出弁11cの開放時に、当該開放を孔部111aが遮ることを抑制してスムーズなガス排出を行うために、孔部111aは、Z軸方向から見て、ガス排出弁11cと中心位置が略同一、かつ、ガス排出弁11cと同形状またはガス排出弁11cよりも大きい形状であるのが好ましい。
第一側壁部112は、経路形成部材100の側壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、底壁部111に接続され排出経路140に沿って配置される。具体的には、第一側壁部112は、YZ平面に平行かつY軸方向に延設されて配置されている。本実施の形態では、一対の第一側壁部112が、一対の第二側壁部122の外側において、底壁部111のX軸方向両端部からZ軸プラス方向に突出して配置されている。
突出部113は、底壁部111の孔部111aの周囲を囲うように、孔部111aの周囲からZ軸マイナス方向に突出する凸部であり、Y軸方向に所定の間隔をあけて複数の突出部113が配列されている。言い換えれば、突出部113は、ガス排出弁11cの周囲を囲うように、底壁部111(本体部)から、蓄電素子11の容器11aの蓋部11a2(壁部)に向けて突出する部位である。本実施の形態では、突出部113は、孔部111aの全周を連続的に囲うように、孔部111aの全周からZ軸マイナス方向に突出する筒状の凸部である。言い換えれば、突出部113は、ガス排出弁11cの周囲(全周)を連続的に囲う筒状の部位である。また、図7に示すように、突出部113は、先端面(Z軸マイナス方向の端面)が、蓋部11a2に当接して配置されている。つまり、突出部113は、先端面が、ガス排出弁11cの周囲の全周に亘って、蓋部11a2のZ軸プラス方向側の面に当接して配置されている。
なお、突出部113は、Z軸方向から見て、内周面が孔部111aと同形状となる円筒状の凸部であるが、内周面が孔部111aと異なる大きさの円筒状、楕円筒状、長円筒状、角筒状等の凸部であってもよい。ただし、ガス排出弁11cの開放時のガス漏れを抑制するために、突出部113は、Z軸方向から見て、内周面が、孔部111a及びガス排出弁11cと同形状、または、孔部111a及びガス排出弁11cよりも大きい形状であるのが好ましい。
上壁部121は、経路形成部材100の上壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、ガス排出弁11cから排出されるガスの排出経路140に沿って配置される。具体的には、上壁部121は、底壁部111と対向する位置に、XY平面に平行かつY軸方向に延設されて配置される。
第二側壁部122は、経路形成部材100の側壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、上壁部121に接続され排出経路140に沿って配置される。具体的には、第二側壁部122は、YZ平面に平行かつY軸方向に延設されて配置されている。本実施の形態では、一対の第二側壁部122が、一対の第一側壁部112の内側において、上壁部121のX軸方向両端部からZ軸マイナス方向に突出して配置されている。また、排出経路140からガスが漏れ出すのを抑制するために、一対の第二側壁部122は、X軸方向両側の外面が一対の第一側壁部112の内側に当接し、かつ、Z軸マイナス方向の先端部が底壁部111に当接している。なお、一対の第二側壁部122は、一対の第一側壁部112の外側に配置されてもよい。
前壁部123は、経路形成部材100の前壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、上壁部121及び第二側壁部122に接続されて配置される。具体的には、前壁部123は、上壁部121及び一対の第二側壁部122のY軸マイナス方向の端部からZ軸マイナス方向に突出して、XZ平面に平行に配置されている。また、前壁部123は、排出経路140からガスが漏れ出すのを抑制するために、Z軸マイナス方向の先端部が底壁部111に当接している。
ここで、上壁部121は、一対の第一側壁部112よりも上方に配置されている。このため、上壁部121が、外装体蓋体17の天面部17aによって下方に向けて押圧されている。この押圧力によって、一対の第二側壁部122及び前壁部123が底壁部111に押圧されるため、排出経路140からガスが漏れ出すのをより抑制することができる。さらに、ガス排出弁11cからガスが排出された場合には、上側部材120がガスを受けるために上側部材120が浮くおそれもある。これに対し、上側部材120が外装体蓋体17から下方への押圧力を受けているため、ガスの排出を起因とした上側部材120の浮きを抑制することができる。また、底側部材110に対しても、一対の第二側壁部122から下方に向かう押圧力が作用しているため、突出部113は、複数の蓄電素子11を下方へと押圧している。これにより、突出部113と蓋部11a2との間に隙間が生じるのを抑制することができる。また、この押圧力によって、複数の蓄電素子11における上下方向の位置ズレを抑制することも可能である。
[3.2 熱膨張部材130の説明]
熱膨張部材130は、底側部材110の突出部113の周囲を囲うように配置される部材である。本実施の形態では、16個の突出部113に対応して、16個の熱膨張部材130がY軸方向に並んで配置されている。具体的には、熱膨張部材130は、突出部113の周囲(全周)を連続的に囲う筒状の部材である。また、熱膨張部材130は、突出部113の蓋部11a2(壁部)側の端部の周囲を囲うように配置される。つまり、熱膨張部材130は、突出部113のZ軸マイナス方向側の端部113a(図7参照)の全周を囲うように配置される。
具体的には、図7の(a)に示すように、熱膨張部材130は、底側部材110の底壁部111(本体部)と蓋部11a2(壁部)とで挟まれた状態で配置される。つまり、熱膨張部材130は、突出部113の底壁部111側の端部113bから蓋部11a2側の端部113aに亘って、Z軸方向に延設されて配置されている。言い換えれば、熱膨張部材130は、上端部が底壁部111の下面に当接し、下端部が蓋部11a2の上面に当接し、かつ、内周面が突出部113の外周面に当接して配置される。このように、熱膨張部材130は、Z軸方向から見て、内周面が突出部113の外周面と同形状となる円筒状の部材である。
ここで、熱膨張部材130は、突出部113よりも熱膨張率(熱膨張係数)が高い。つまり、熱膨張部材130は、ガス排出弁11cから高温のガスが排出された場合に、当該ガスの熱によって、突出部113よりも体積が膨張(熱膨張)する素材で形成されている。例えば、突出部113(底側部材110)は、PPSまたはセラミック等で形成され、熱膨張部材130は、突出部113よりも熱膨張率が高いニトリルゴム(NBR)等で形成されている。なお、熱膨張部材130は、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、天然ゴム、ブタジエンゴム等のゴムで形成されていてもよいし、その他の熱膨張率が高い素材で形成されていてもよい。このように、底側部材110(突出部113)は、比較的熱膨張率が低い部材で形成され、熱膨張部材130は、比較的熱膨張率が高い部材で形成されている。
このような構成により、図7の(b)に示すように、ガス排出弁11cから高温のガスgが排出された場合に、ガスgの熱によって、熱膨張部材130が加熱される。これにより、熱膨張部材130は、突出部113の周囲に配置されているため、突出部113の周囲において膨張し、突出部113と蓋部11a2との間に生じた隙間を閉塞する。なお、底側部材110を熱膨張率が低い部材で形成することで、ガスgの熱による底側部材110(特に突出部113)の膨張(変形)を抑制し、突出部113と蓋部11a2との間に隙間が生じるのを抑制することができる。
[4 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電装置1によれば、ガスの排出経路140を形成する経路形成部材100は、蓄電素子11のガス排出弁11cの周囲を囲うように突出する突出部113と、突出部113の周囲を囲うように配置され、突出部113よりも熱膨張率が高い熱膨張部材130と、を有している。このように、経路形成部材100において、ガス排出弁11cの周囲を囲う突出部113の周囲に、突出部113よりも熱膨張率が高い熱膨張部材130を配置する。この構成により、ガス排出弁11cからガスが排出される際に、突出部113の周囲に配置された熱膨張部材130が、当該ガスの熱によって膨張する。つまり、ガス排出弁11cが設けられた壁部(蓋部11a2)と突出部113との間の隙間を塞ぐように、ガスの熱によって熱膨張部材130が膨張する。これにより、蓄電素子11のガス排出弁11cから排出されるガスが、排出経路140外に漏れ出すのを抑制することができる。
また、経路形成部材100の突出部113は、ガス排出弁11cの周囲を連続的に囲う筒状の部位であるため、ガス排出弁11cの周囲の全周に亘って、ガス排出弁11cからのガスが、ガスの排出経路140外に漏れ出すのを抑制することができる。
また、熱膨張部材130は、経路形成部材100の突出部113における、ガス排出弁11cが設けられた壁部(蓋部11a2)側の端部113aの周囲を囲うように配置される。このように、熱膨張部材130が突出部113の当該壁部側の端部113aの周囲を囲うことで、ガスの熱によって、突出部113の当該壁部側で熱膨張部材130が膨張する。これにより、熱膨張部材130によって当該壁部と突出部113との間の隙間を効果的に塞ぐことができるため、ガス排出弁11cからのガスが、ガスの排出経路140外に漏れ出すのをより抑制することができる。
また、熱膨張部材130は、経路形成部材100の本体部(底壁部111)とガス排出弁11cが設けられた壁部(蓋部11a2)とで挟まれた状態で配置されるため、熱膨張部材130が膨張した場合に、熱膨張部材130が当該本体部側に逃げるのを抑制することができる。これにより、熱膨張部材130によって当該壁部と突出部113との間の隙間を効果的に塞ぐことができるため、ガス排出弁11cからのガスが、ガスの排出経路140外に漏れ出すのをより抑制することができる。
また、熱膨張部材130は、経路形成部材100の突出部113の周囲を連続的に囲う筒状の部材であるため、突出部113の全周に亘って、熱膨張部材130によって壁部(蓋部11a2)と突出部113との間の隙間を効果的に塞ぐことができる。これにより、ガス排出弁11cからのガスが、ガスの排出経路140外に漏れ出すのをより抑制することができる。
[5 変形例の説明]
以上、本実施の形態に係る蓄電装置1について説明したが、本発明は、上記実施の形態には限定されない。つまり、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態では、ガス排出弁11cが設けられる壁部として、蓄電素子11の容器11aの蓋部11a2を例示した。しかし、ガス排出弁11cは、容器11aの容器本体11a1に設けられていてもよく、この場合、容器本体11a1のうちのガス排出弁11cが設けられる長側壁部、短側壁部または底壁部が、上記壁部の一例となる。
また、上記実施の形態では、経路形成部材100は、外装体18から突出して配置されることとした。しかし、経路形成部材100は、全てが外装体18から突出しない、または、底側部材110若しくは上側部材120が外装体18から突出しないことにしてもよい。また、経路形成部材100は、バスバーフレーム12に配置されていなくてもよい。
また、上記実施の形態では、経路形成部材100は、長尺な矩形筒状の部材であることとした。しかし、経路形成部材100の形状は、特に限定されず、円筒状、長円筒状、楕円筒状、矩形状以外の多角筒状等でもよく、長尺でなくてもよい。また、経路形成部材100は、底側部材110と上側部材120とに分割された構成ではなく、底側部材110と上側部材120とが一体化された筒状の部材であってもよい。
また、上記実施の形態では、経路形成部材100の底側部材110は、一対の第一側壁部112を有していることとしたが、底側部材110は、いずれか一方または双方の第一側壁部112を有していなくてもよい。
また、上記実施の形態では、底側部材110の突出部113は、ガス排出弁11cの周囲を連続的に囲う筒状の部位であることとした。しかし、突出部113は、ガス排出弁11cの周囲を断続的に囲う構成でもよい。また、突出部113は、先端面が、蓄電素子11の容器11aの蓋部11a2(壁部)に当接して配置されていることとしたが、先端面が、蓋部11a2から離間して配置されていてもよい。
また、上記実施の形態では、経路形成部材100の上側部材120は、前壁部123と一対の第二側壁部122とを有していることとした。しかし、上側部材120は、いずれか一方または双方の第二側壁部122を有していなくてもよい。また、上側部材120は、前壁部123を有しておらず、Y軸方向の両側からガスが排出されることにしてもよい。
また、上記実施の形態では、熱膨張部材130は、底側部材110の突出部113の周囲を連続的に囲う筒状の部位であることとした。しかし、熱膨張部材130は、突出部113の周囲を断続的に囲う構成でもよい。
また、上記実施の形態では、熱膨張部材130は、底側部材110の底壁部111(本体部)と蓋部11a2(壁部)とで挟まれた状態で配置されることとした。しかし、熱膨張部材130は、突出部113の蓋部11a2側に配置されてもよいし、底壁部111側に配置されてもよいし、突出部113の中央部に配置されてもよい。つまり、熱膨張部材130は、底壁部111から離間して配置されていてもよいし、蓋部11a2から離間して配置されていてもよい。
また、上記実施の形態において、全ての突出部113に熱膨張部材130が配置されているのではなく、いずれかの突出部113には、熱膨張部材130が配置されていないことにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、このような蓄電装置1として実現することができるだけでなく、経路形成部材100、蓄電素子11と経路形成部材100との組み合わせ、または、蓄電設備900としても実現することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子を備えた蓄電装置に適用できる。
1 蓄電装置
10 蓄電ユニット
11 蓄電素子
11a 容器
11a1 容器本体
11a2 蓋部
11b 電極端子
11c ガス排出弁
11d スペーサ
12 バスバーフレーム
12a 経路形成部材配置部
13 バスバー
13a 検出線
13b コネクタ
14 外装体本体
14a 切欠部
15 外装体支持体
15a 底部
15b、15c、17b、17c 接続部
16 基板ユニット取付部
17 外装体蓋体
17a 天面部
18 外装体
20 基板ユニット
30 ケーブル
31 正極電源ケーブル
32 負極電源ケーブル
100 経路形成部材
110 底側部材
111 底壁部
111a 孔部
112 第一側壁部
113 突出部
113a、113b 端部
120 上側部材
121 上壁部
122 第二側壁部
123 前壁部
130 熱膨張部材
140 排出経路
900 蓄電設備
901 ラック
910 ラック本体
920 前面カバー
925、935 開口部
930 背面カバー
940 棚板

Claims (5)

  1. ガス排出弁が設けられた壁部を有する蓄電素子と、
    前記ガス排出弁から排出されるガスの排出経路を形成する経路形成部材と、を備え、
    前記経路形成部材は、
    本体部と、
    前記ガス排出弁の周囲を囲うように前記本体部から前記壁部に向けて突出する突出部と、
    前記突出部の周囲を囲うように配置され、前記突出部よりも熱膨張率が高い熱膨張部材と、を有する
    蓄電装置。
  2. 前記突出部は、前記ガス排出弁の周囲を連続的に囲う筒状の部位である
    請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記熱膨張部材は、前記突出部の前記壁部側の端部の周囲を囲うように配置される
    請求項1または2に記載の蓄電装置。
  4. 前記熱膨張部材は、前記本体部と前記壁部とで挟まれた状態で配置される
    請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
  5. 前記熱膨張部材は、前記突出部の周囲を連続的に囲う筒状の部材である
    請求項1~4のいずれか1項に記載の蓄電装置。
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