JP2021157984A - 蓄電装置 - Google Patents

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久幸 山根
寿樹 楠
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寿樹 楠
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智弘 川内
強志 飛鷹
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強志 飛鷹
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Abstract

【課題】ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる蓄電装置を提供する。【解決手段】蓄電装置1は、ガス排出弁11cを有する蓄電素子11と、ガス排出弁11cから排出されるガスが所定方向(Y軸プラス方向)に流れる排出経路140を形成する経路形成部材100と、を備え、経路形成部材100は、排出経路140に沿って配置される上壁部121であって、開口部121aが形成された上壁部121と、排出経路140内に配置され、当該所定方向に向かうほど上昇して開口部121aに向かう面(第一面124a)が形成された傾斜部124と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、ガス排出弁を有する蓄電素子を備える蓄電装置に関する。
従来、ガス排出弁を有する蓄電素子と、ガス排出弁から排出されるガスの排出経路を形成する経路形成部材とを備える蓄電装置が知られている。例えば、特許文献1には、ガス排出口(ガス排出弁)を有する単電池(蓄電素子)と、単電池が積層配置された組電池に取付けられて、単電池から発生するガスを排出するガス排出管(経路形成部材)とを備える装置(蓄電装置)が開示されている。
特開2013−218790号公報
上記従来のような構成の蓄電装置では、蓄電素子のガス排出弁からガスが排出される際に、蓄電素子の内容物がガスと一緒に排出される等により、経路形成部材から物体が飛散する場合がある。経路形成部材の出口側には排気口が設けられることがあるが、この場合、経路形成部材から物体が飛散すると、当該物体が排気口を塞いでしまい、ガスを外部へ排気する排気能力が低下するおそれがある。
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目することによってなされたものであり、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる蓄電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電装置は、ガス排出弁を有する蓄電素子と、前記ガス排出弁から排出されるガスが所定方向に流れる排出経路を形成する経路形成部材と、を備え、前記経路形成部材は、前記排出経路に沿って配置される上壁部であって、開口部が形成された上壁部と、前記排出経路内に配置され、前記所定方向に向かうほど上昇して前記開口部に向かう面が形成された傾斜部と、を有する。
これによれば、蓄電装置において、経路形成部材は、蓄電素子のガス排出弁からのガスが所定方向に流れる排出経路に沿う上壁部と、排出経路内に配置され、所定方向に向かうほど上昇して上壁部の開口部に向かう面が形成された傾斜部と、を有している。このように、経路形成部材において、上壁部に開口部を形成するとともに、当該開口部に向かう面が形成された傾斜部を配置する。これにより、蓄電素子のガス排出弁からガスが排出される際に、ガスとともに蓄電素子の内容物等の物体が排出経路を流れてきても、当該物体が傾斜部の当該面で留まることで、当該物体が経路形成部材の上壁部の開口部から飛散するのを抑制することができる。当該物体が経路形成部材から飛散するのを抑制することができれば、当該物体が経路形成部材の出口側に設けられた排気口を塞いでしまうのを抑制することができる。したがって、蓄電装置において、蓄電素子のガス排出弁からガスが排出される際に、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる。
また、前記経路形成部材は、さらに、前記上壁部に接続され前記排出経路に沿って配置される側壁部、及び、前記上壁部と対向し前記排出経路に沿って配置される底壁部の少なくとも一方を有し、前記側壁部及び前記底壁部の少なくとも一方は、前記傾斜部とは離間して配置されることにしてもよい。
経路形成部材に傾斜部を設けたことにより、蓄電素子のガス排出弁からガスが排出される際に、ガスが傾斜部の当該面に当たって開口部から排出され難くなることがある。このため、経路形成部材において、ガスの排出経路に沿って配置される側壁部及び底壁部の少なくとも一方を、傾斜部とは離間して配置する。これにより、側壁部及び底壁部の少なくとも一方と傾斜部との間からも、ガスを排出することができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる。
また、前記傾斜部の前記面は、前記所定方向に向けて凹んだ形状を有していることにしてもよい。
これによれば、経路形成部材の傾斜部の当該面が、所定方向(ガスの流れる方向)に向けて凹んでいる。このため、蓄電素子のガス排出弁からガスが排出される際に、ガスとともに蓄電素子の内容物等の物体が排出経路を流れてきても、当該物体が当該面の凹んだ箇所で留まりやすくなる。これにより、当該物体が経路形成部材から飛散するのを、さらに抑制することができる。したがって、当該物体が経路形成部材の出口側に設けられた排気口を塞いでしまうのをさらに抑制することができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのをさらに抑制することができる。
また、さらに、前記経路形成部材の前記所定方向に配置され、前記経路形成部材から排出されたガスが排気される排気口が形成された排気部を備え、前記傾斜部の前記面は、前記所定方向に向かうほど上昇するように傾斜する傾斜面を有し、前記排気部は、前記傾斜面を前記排気部に向けて延長させた場合に前記排気部と交差する位置に、開口が形成されていない壁部である排気壁を有することにしてもよい。
これによれば、経路形成部材の傾斜部の当該面は傾斜面を有し、経路形成部材からのガスの排気口が形成された排気部は、傾斜面を延長させた場合に排気部と交差する位置に、開口が形成されていない排気壁を有している。このように、排気部が、当該面の傾斜面を延長させた位置に、開口が形成されていない排気壁を有していることで、経路形成部材の上壁部の開口部から蓄電素子の内容物等の物体が飛散した場合でも、当該物体が排気壁に衝突する。これにより、当該物体が、排気部の排気口を塞いでしまうのをさらに抑制することができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのをさらに抑制することができる。
また、前記排気口は、前記排気壁の上方に配置されることにしてもよい。
これによれば、排気部において、排気口を排気壁の上方に配置することで、経路形成部材の上壁部の開口部から排出されたガスを、排気口から排気することができる。これにより、排気部に排気壁を設けた場合でも、排気部からガスを排気することができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる。
なお、本発明は、このような蓄電装置として実現することができるだけでなく、経路形成部材、または、経路形成部材と蓄電素子及び/若しくは排気部との組み合わせとしても実現することができる。
本発明における蓄電装置によれば、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる。
実施の形態に係る蓄電設備の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電設備の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電装置が備える蓄電ユニットを分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る経路形成部材を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る経路形成部材が有する傾斜部の構成を示す斜視図及び断面図である。 実施の形態に係る経路形成部材と背面カバー(排気部)との位置関係を示す斜視図である。 実施の形態に係る経路形成部材と背面カバー(排気部)との位置関係を示す断面図である。 実施の形態の変形例1に係る経路形成部材が有する傾斜部の構成を示す斜視図及び断面図である。 実施の形態の変形例2に係る経路形成部材が有する傾斜部の構成を示す斜視図及び断面図である。 実施の形態の変形例3に係る経路形成部材が有する傾斜部の構成を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電装置及び蓄電装置を備える蓄電設備について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
また、以下の説明及び図面中において、1つの棚板に並べられる複数の蓄電装置の並び方向、1つの蓄電素子における一対(正極側及び負極側)の電極端子の並び方向、蓄電素子の容器の短側面の対向方向、または、蓄電ユニットの外装体の長側面の対向方向を、X軸方向と定義する。前面カバーと背面カバーとが対向する方向、棚板に対して蓄電装置が挿入される挿入方向、複数の蓄電素子の並び方向、蓄電素子の容器の長側面の対向方向、蓄電ユニットの外装体の短側面の対向方向を、Y軸方向と定義する。複数の棚板の並び方向、蓄電ユニットの外装体支持体と外装体蓋体との並び方向、蓄電素子とバスバーとの並び方向、蓄電素子の容器本体と蓋部との並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。
また、以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。また、以下では、Y軸プラス方向を所定方向とも呼ぶ場合がある。さらに、平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が直交している、とは、当該2つの方向が完全に直交していることを意味するだけでなく、実質的に直交していること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。
(実施の形態)
[1 蓄電設備900の構成の説明]
まず、本実施の形態における蓄電設備900の構成について説明する。蓄電設備900は、例えば、風力発電、太陽光発電等によって発電された電力を蓄え、外部の設備に安定的に電力を供給する定置型の蓄電池盤である。
図1及び図2は、本実施の形態に係る蓄電設備900の外観を示す斜視図である。具体的には、図1は、蓄電設備900の正面側を見た場合の構成を示す斜視図であり、図2は蓄電設備900の背面側を見た場合の構成を示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、蓄電設備900は、ラック901と、複数の蓄電装置1とを備えている。ラック901は、複数の蓄電装置1を収容する直方体形状の収容体であり、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材により形成されている。なお、ラック901は、金属製には限定されず、ラック901を構成するいずれかの部材が樹脂製等であってもよいし、ラック901の形状も直方体形状には限定されない。
ラック901は、ラック本体910と、一対の前面カバー920と、一対の背面カバー930と、複数の棚板940とを備えている。なお、図1では、一対の前面カバー920のうち、一方(X軸プラス方向側)の前面カバー920の図示を省略している。図2では、一対の背面カバー930のうち、一方(X軸プラス方向側)の背面カバー930の図示を省略している。図1及び図2では、複数の棚板940上に、総計で3つの蓄電装置1が設置されている場合を図示しているが、蓄電装置1の設置個数はこれに限定されない。
ラック本体910は、例えば金属製の矩形箱体であり、その前面及び背面には開口が設けられている。また、ラック本体910の前面側の開口は、一対の前面カバー920によって覆われて(閉じられて)いる。一対の前面カバー920は、X軸方向に並んで配置されており、ラック本体910の前面側の開口を開閉するように、ラック本体910の前部に取り付けられている。ラック本体910の背面側の開口は、一対の背面カバー930によって覆われて(閉じられて)いる。一対の背面カバー930は、X軸方向に並んで配置されており、ラック本体910の背面側の開口を開閉するように、ラック本体910の背部に取り付けられている。
ラック本体910内には、複数の蓄電装置1の他に、例えば、複数の蓄電装置1と接続された電気回路ユニット(図示せず)が収容されている。電気回路ユニットには、例えば、配線遮断器(サーキットブレーカ)及び制御回路等が収容されている。サーキットブレーカは、各蓄電装置1を充放電するための主電流が流れる主回路上に配置されており、制御回路は、信号線(図示せず)により各蓄電装置1の基板ユニット20(図3参照)と接続されている。
前面カバー920及び背面カバー930のそれぞれには、通気用の複数の開口部925及び935が設けられている。開口部925は、前面カバー920において、X軸方向及びZ軸方向に配列されるZ軸方向に長尺なスリットである。開口部935は、背面カバー930において、X軸方向及びZ軸方向に配列されるZ軸方向に長尺なスリットである。複数の開口部925及び935によって、ラック本体910の内部が換気され、ラック本体910内に熱がこもらないようになっている。
棚板940は、複数の蓄電装置1を支持する支持部材であり、ラック本体910の内部に、複数の棚板940が所定の間隔をあけてZ軸方向に配列されている。具体的には、棚板940は、XY平面に平行な平板状かつ矩形状の部材であり、一つの棚板940に対して複数の蓄電装置1がX軸方向に配列されて載置できるようになっている。
また、棚板940に載置された蓄電装置1のY軸マイナス方向側の端部には、開口部925が対向し、蓄電装置1のY軸プラス方向側の端部には、開口部935が対向している。これにより、蓄電装置1から放出された熱を、開口部925及び935からスムーズにラック901外に排出することができる。特に、開口部935は、蓄電装置1からガスが排出された際に、ラック901の外方に当該ガスを排気する排気口として用いられる。つまり、背面カバー930は、蓄電装置1(後述の経路形成部材100)の所定方向(Y軸プラス方向)に配置され、蓄電装置1(経路形成部材100)から排出されたガスが排気される排気口が形成された排気部として機能する。
蓄電装置1は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる装置であり、本実施の形態では、略直方体形状を有している。例えば、蓄電装置1は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される。具体的には、蓄電装置1は、例えば、家庭用または産業用の蓄電設備等に使用される定置用のバッテリ等として用いられる。また、蓄電装置1は、例えば、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いることができる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)及びガソリン自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール及びリニアモーターカーが例示される。以下に、蓄電装置1の構成について詳細に説明する。
[2 蓄電装置1の構成の説明]
図3は、本実施の形態に係る蓄電装置1の外観を示す斜視図である。図4は、本実施の形態に係る蓄電装置1が備える蓄電ユニット10を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
図3及び図4に示すように、蓄電装置1は、蓄電ユニット10と、蓄電ユニット10に取り付けられる基板ユニット20と、を備えている。蓄電ユニット10は、Y軸方向に長尺の略直方体形状を有する電池モジュール(組電池)である。具体的には、蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子11と、バスバーフレーム12と、複数のバスバー13と、これらを収容する外装体本体14、外装体支持体15及び外装体蓋体17からなる外装体18と、経路形成部材100と、を有している。また、蓄電ユニット10には、ケーブル30が接続されている。なお、蓄電ユニット10は、複数の蓄電素子11を拘束する拘束部材(エンドプレート、サイドプレート等)等を有していてもよい。
[2.1 蓄電素子11の説明]
蓄電素子11は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子11は、扁平な直方体形状(角形)を有しており、本実施の形態では、16個の蓄電素子11がY軸方向に並んで配列されている。隣り合う蓄電素子11同士の間には、断熱性を有する平板状かつ矩形状のスペーサ11dが配置されている。なお、蓄電素子11の形状、配置位置及び個数等は、特に限定されない。また、蓄電素子11は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子11は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。また、蓄電素子11は、ラミネート型の蓄電素子であってもよい。
具体的には、蓄電素子11は、容器11aと、一対(正極側及び負極側)の電極端子11bと、を備えている。また、容器11aの内方には、電極体、一対(正極側及び負極側)の集電体、及び、電解液(非水電解質)等が収容されているが、これらの図示は省略する。電解液としては、蓄電素子11の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、容器11aと電極端子11b及び集電体との間には、絶縁性及び気密性を高めるためにガスケット等が配置されているが、これらの図示も省略する。また、集電体の側方等にスペーサが配置されていてもよいし、容器11aの外面を覆う絶縁シートが配置されていてもよい。
容器11aは、直方体形状(角形)の容器であり、開口が形成された容器本体11a1(図5参照)と、容器本体11a1の開口を閉塞する蓋部11a2(図5参照)と、を有している。容器本体11a1は、容器11aの本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Y軸方向両側の側面に一対の長側壁部を有し、X軸方向両側の側面に一対の短側壁部を有し、Z軸マイナス方向側に底壁部を有している。蓋部11a2は、容器11aの蓋部を構成する平板状かつ矩形状の部材であり、容器本体11a1のZ軸プラス方向に配置されている。蓋部11a2には、一対の電極端子11bの間に、容器11a内方の圧力が上昇した場合にガスを排出して当該圧力を開放するガス排出弁11cが配置されている。本実施の形態では、複数の蓄電素子11は、それぞれのガス排出弁11cが同一方向(Z軸プラス方向)を向く姿勢で、配列されている。なお、蓋部11a2には、容器11a内方に電解液を注液するための注液部等も設けられていてもよい。容器11aの材質は特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属であるのが好ましい。
電極端子11bは、集電体を介して、電極体の正極板及び負極板に電気的に接続される端子(正極端子及び負極端子)であり、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属製(導電性)の部材で形成されている。一対の電極端子11bは、蓋部11a2から上方(Z軸プラス方向)に向けて突出して配置されている。そして、複数の蓄電素子11が有する最も外側の電極端子11bが、ケーブル30に接続されることにより、蓄電装置1が、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる。ケーブル30は、蓄電装置1(蓄電素子11)を充放電するための電流(充放電電流、主電流ともいう)が流れる電線(主回路ケーブル、電源ケーブル、電力ケーブル、電源線、電力線ともいう)であり、正極側の正極電源ケーブル31と、負極側の負極電源ケーブル32とを有している。
電極体は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成された蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属からなる集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成されたものである。負極板は、銅または銅合金等の金属からなる集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成されたものである。正極活物質層及び負極活物質層に用いられる活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであれば、適宜公知の材料を使用できる。なお、電極体は、極板(正極板及び負極板)が巻回されて形成された巻回型の電極体、複数の平板状の極板が積層されて形成された積層型(スタック型)の電極体、または、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体等、どのような形態の電極体でもよい。
集電体は、電極端子11bと電極体とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材(正極集電体及び負極集電体)である。正極集電体は、正極板の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極集電体は、負極板の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
[2.2 その他の構成要素の説明]
バスバーフレーム12は、バスバー13と他の部材との電気的な絶縁、及び、バスバー13の位置規制を行うことができる扁平な矩形状の部材である。バスバーフレーム12は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁部材、セラミック、または、絶縁塗装をした金属等により形成されている。
具体的には、バスバーフレーム12は、複数の蓄電素子11の上方に載置され、複数の蓄電素子11に対して位置決めされる。また、バスバーフレーム12上には、複数のバスバー13が載置されて位置決めされている。これにより、各バスバー13は、複数の蓄電素子11に対して位置決めされて、当該複数の蓄電素子11が有する電極端子11bに接合される。また、バスバーフレーム12には、経路形成部材100が配置される経路形成部材配置部12aが設けられている。経路形成部材配置部12aは、バスバーフレーム12のX軸方向中央部に配置され、Y軸方向に延びる部分である。
各バスバー13は、複数の蓄電素子11上(バスバーフレーム12上)に配置され、複数の蓄電素子11の電極端子11b同士を電気的に接続する矩形状の板状部材である。バスバー13は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケル材等の金属で形成されている。本実施の形態では、バスバー13は、隣り合う蓄電素子11の電極端子11b同士を接続することで、16個の蓄電素子11を直列に接続している。複数のバスバー13は、X軸プラス方向側でY軸方向に配列されたバスバー群と、X軸マイナス方向側でY軸方向に配列されたバスバー群とに分けられ、これら2つのバスバー群の間に経路形成部材100が配置される。なお、蓄電素子11の接続の態様は上記には限定されず、直列接続及び並列接続がどのように組み合わされていてもよい。
また、バスバー13、または、蓄電素子11の電極端子11bには、各蓄電素子11の状態を検出するためのケーブルである検出線13aが接続されている。検出線13aは、蓄電素子11の電圧計測用、温度計測用、または、蓄電素子11間の電圧バランス用の電線(通信ケーブル、制御ケーブル、通信線、制御線ともいう)である。また、検出線13aのY軸マイナス方向の端部には、基板ユニット20の基板に接続されるコネクタ13bが接続されている。つまり、検出線13aは、コネクタ13bを介して、蓄電素子11の電圧及び温度等の情報を、基板ユニット20の基板に伝達する。また、検出線13aは、基板の制御によって、電圧が高い蓄電素子11を放電させて、蓄電素子11間の電圧をバランスさせる機能も有している。
外装体18は、蓄電ユニット10の外装体を構成する矩形状(箱状)の筐体(モジュールケース)である。つまり、外装体18は、蓄電素子11等の外方に配置され、蓄電素子11等を所定の位置で固定し、衝撃などから保護する。ここで、外装体18は、外装体18の本体を構成する外装体本体14と、外装体本体14を支持する外装体支持体15と、外装体18の蓋体(外蓋)を構成する外装体蓋体17と、を有している。
外装体本体14は、開口が形成された有底矩形筒状のハウジングである。外装体本体14は、PC、PP、PE等の、上述したバスバーフレーム12に使用可能ないずれかの絶縁部材により形成することができる。外装体本体14におけるY軸プラス方向側の端部であって、その上部中央には経路形成部材100が貫通する切欠部14aが形成されている。切欠部14aは、上方が開放された矩形状の切欠である。外装体支持体15及び外装体蓋体17は、外装体本体14を保護(補強)する部材である。外装体支持体15及び外装体蓋体17は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材により形成されている。なお、外装体支持体15及び外装体蓋体17は、同じ材質の部材で形成されていてもよいし、異なる材質の部材で形成されていてもかまわない。
外装体支持体15は、外装体本体14を下方(Z軸マイナス方向)から支持する部材であり、底部15aと、基板ユニット取付部16と、接続部15b及び15cと、を有している。底部15aは、蓄電装置1の底部を構成する、XY平面に平行かつY軸方向に延設された平板状かつ矩形状の部位であり、外装体本体14の下方に配置される。基板ユニット取付部16は、底部15aのY軸マイナス方向側の端部からZ軸プラス方向に立設された平板状かつ矩形状の部位であり、基板ユニット20が取り付けられる。接続部15bは、基板ユニット取付部16のZ軸プラス方向側の端部に配置され、Y軸マイナス方向に突出する部位であり、外装体蓋体17と接続される。接続部15cは、底部15aのY軸プラス方向側の端部からZ軸プラス方向に立設され、かつ、Y軸プラス方向に突出する部位であり、外装体蓋体17と接続される。
外装体蓋体17は、外装体本体14の上面の開口を塞ぐように配置される部材であり、天面部17aと、接続部17b及び17cと、を有している。天面部17aは、蓄電装置1の上面部を構成する、XY平面に平行かつY軸方向に延設された平板状かつ矩形状の部位であり、外装体本体14の上方に配置される。接続部17bは、天面部17aのY軸マイナス方向側の端部に配置され、Z軸マイナス方向に延び、かつ、Y軸マイナス方向に突出する部位であり、外装体支持体15の接続部15bと接続される。接続部17cは、天面部17aのY軸プラス方向側の端部からZ軸マイナス方向に延び、かつ、Y軸プラス方向に突出する部位であり、外装体支持体15の接続部15cと接続される。なお、接続部17cの上端部(Z軸プラス方向側の端部)の中央には、経路形成部材100が貫通する矩形状の開口部(図示せず)が形成されている。これにより、経路形成部材100は、Y軸プラス方向の端部が、外装体蓋体17(外装体18)のY軸プラス方向の面からY軸プラス方向に突出して配置される。この経路形成部材100のY軸プラス方向の端部に、後述の開口部121aが形成される。このように、外装体支持体15及び外装体蓋体17は、外装体本体14を上下方向から挟み込んだ状態で、接続部15b及び15cと接続部17b及び17cとがネジ止め等で接続されることで固定される構成となっている。
経路形成部材100は、複数の蓄電素子11の上方(ガス排出弁11cの上方)に配置され、各蓄電素子11のガス排出弁11cから排出されるガスの排出経路を形成する部材である。具体的には、経路形成部材100は、Y軸方向において複数の蓄電素子11に跨ってY軸方向に延設されて配置される長尺な矩形筒状の部材であり、ガス排出弁11cから排出されるガスが所定方向(Y軸プラス方向)に流れる排出経路を形成する。本実施の形態では、経路形成部材100は、バスバーフレーム12の上方に配置され、かつ、バスバーフレーム12の経路形成部材配置部12aに配置される。また、経路形成部材100は、外装体18のY軸プラス方向の端部から突出して配置され、ガス排出弁11cから排出されるガスを、Y軸プラス方向に流してY軸プラス方向側の開口部(排出口)から排出する。経路形成部材100の構成についての詳細な説明は、後述する。
基板ユニット20は、蓄電ユニット10が有する蓄電素子11の状態の監視、及び、蓄電素子11の制御を行うことができる機器であり、内方に回路基板等を有している。本実施の形態では、基板ユニット20は、蓄電ユニット10の長手方向の端部、つまり、蓄電ユニット10のY軸マイナス方向側の側面に取り付けられる扁平な矩形状の部材である。具体的には、基板ユニット20は、蓄電ユニット10の外装体18が有する外装体支持体15に設けられた基板ユニット取付部16に取り付けられる。
[3 経路形成部材100の構成の説明]
次に、経路形成部材100の構成について、詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係る経路形成部材100を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。具体的には、図5は、経路形成部材100の各構成要素と蓄電素子11とを上方から見た場合の構成を示す斜視図であり、当該構成要素の構成、及び、当該構成要素と蓄電素子11との位置関係を示している。なお、図5では、1つの蓄電素子11と、それに対応する1つの突出部113(破線部分)を示しているが、他の箇所についても同様である。
図6は、本実施の形態に係る経路形成部材100が有する傾斜部124の構成を示す斜視図及び断面図である。具体的には、図6の(a)は、経路形成部材100のY軸プラス方向の端部をXZ平面に平行な面で切断した場合の構成を拡大して示す斜視図である。図6の(b)は、図6の(a)の部位をVIb−VIb線を通りYZ平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。図6の(c)は、図6の(a)の部位をVIc−VIc線を通りXZ平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。
[3.1 底側部材110及び上側部材120の概略構成]
図5及び図6に示すように、経路形成部材100は、底側部材110と、上側部材120とを有している。底側部材110は、Y軸方向から見てZ軸プラス方向が開放された略U字状かつY軸方向に延設された部材であり、各蓄電素子11のガス排出弁11cの直上に配置される。底側部材110は、PC、PP、PE等の、上述したバスバーフレーム12に使用可能ないずれかの絶縁部材により形成することができる。または、蓄電素子11等の電気的絶縁性に影響を及ぼさない構成を有していれば、底側部材110は、金属等の導電部材で形成されていてもよい。
なお、底側部材110は、ガス排出弁11cから排出されるガスが通過するため、耐熱性が高い不燃性の部材で形成されているのが好ましい。つまり、底側部材110は、ガス排出弁11cから排出される高温のガスが有する温度では溶融しない(または変形しない)材質の部材で形成されているのが好ましい。例えば、バスバーフレーム12または外装体本体14はPPで形成され、底側部材110は、バスバーフレーム12または外装体本体14よりも耐熱性が高いPPSまたはセラミック等で形成されている。バスバーフレーム12と底側部材110とを単一の部材で一体成形する場合には、その全てを耐熱性が高い部材で成形する必要があるが、本実施の形態では、バスバーフレーム12とは別体の底側部材110のみを耐熱性が高い部材で形成すればよいので、耐熱性が高い部材の使用量を抑制することができている。
上側部材120は、底側部材110の上方に配置され、かつ、底側部材110内に収容されて、底側部材110の開放部分を閉塞するカバー部材である。上側部材120は、Y軸方向から見てZ軸マイナス方向が開放された略U字状かつY軸方向に延設された部材であり、Y軸マイナス方向の端部は閉塞され、Y軸プラス方向の端部は開放されている。これにより、上側部材120は、底側部材110とともにガスの排出経路140を構成している。排出経路140は、蓄電素子11のガス排出弁11cから排出されたガスが流れるY軸方向に延びるガスの通り道であり、当該ガスは、排出経路140をY軸プラス方向に向けて流れ、排出経路140のY軸プラス方向の端部から排出される。
本実施の形態では、上側部材120は、Y軸方向において底側部材110と同じ長さに形成されている。なお、Y軸方向において上側部材120を底側部材110よりも長く形成して、上側部材120のY軸プラス方向の端部を底側部材110から突出させてもよいし、その逆(上側部材120を底側部材110よりも短く形成)でもよい。上側部材120は、底側部材110よりも放熱性が高い部材で形成されているのが好ましく、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の金属製の部材で形成されている。
[3.2 底側部材110及び上側部材120の詳細構成]
次に、底側部材110及び上側部材120のさらに詳細な構成について、説明する。底側部材110は、底壁部111と、一対の第一側壁部112と、突出部113とを有している。上側部材120は、上壁部121と、一対の第二側壁部122と、前壁部123と、傾斜部124とを有している。
底壁部111は、経路形成部材100の底壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、上壁部121と対向する位置に、ガス排出弁11cから排出されるガスの排出経路140に沿って配置される。具体的には、底壁部111は、蓄電素子11の容器11aの蓋部11a2に対向する位置に、XY平面に平行かつY軸方向に延設されて配置される。底壁部111には、X軸方向の中央部において、Y軸方向に並ぶ複数の孔部111aが形成されている。孔部111aは、蓄電素子11のガス排出弁11cと対向する位置に配置される、底壁部111をZ軸方向に貫通する円形状の貫通孔である。本実施の形態では、16個の蓄電素子11に対応して、16個の孔部111aがY軸方向に並んで配置されている。また、孔部111aは、Z軸方向から見て、ガス排出弁11cと同形状であるが、孔部111aの形状は特に限定されない。ただし、ガス排出弁11cの開放時に、当該開放を孔部111aが遮ることを抑制してスムーズなガス排出を行うために、孔部111aは、Z軸方向から見て、ガス排出弁11cと同形状またはガス排出弁11cよりも大きい形状であるのが好ましい。
第一側壁部112は、経路形成部材100の側壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、底壁部111に接続され排出経路140に沿って配置される。具体的には、第一側壁部112は、YZ平面に平行かつY軸方向に延設されて配置されている。本実施の形態では、一対の第一側壁部112が、一対の第二側壁部122の外側において、底壁部111のX軸方向両端部からZ軸プラス方向に突出して配置されている。
突出部113は、底壁部111の孔部111aの周囲を囲うように、孔部111aの周囲からZ軸マイナス方向に突出する凸部であり、Y軸方向に所定の間隔をあけて複数の突出部113が配列されている。言い換えれば、突出部113は、ガス排出弁11cの周囲を囲うように、底壁部111から、蓄電素子11の容器11aの蓋部11a2に向けて突出する部位である。本実施の形態では、突出部113は、孔部111aの全周を連続的に囲うように、孔部111aの全周からZ軸マイナス方向に突出する筒状の凸部である。なお、突出部113は、Z軸方向から見て、内周面が孔部111aと同形状となる円筒状の凸部であるが、内周面が孔部111aと異なる大きさの円筒状、楕円筒状、長円筒状、角筒状等の凸部であってもよい。ただし、ガス排出弁11cの開放時のガス漏れを抑制するために、突出部113は、Z軸方向から見て、内周面が、孔部111a及びガス排出弁11cと同形状、または、孔部111a及びガス排出弁11cよりも大きい形状であるのが好ましい。
上壁部121は、経路形成部材100の上壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、ガス排出弁11cから排出されるガスの排出経路140に沿って配置される。具体的には、上壁部121は、底壁部111と対向する位置に、XY平面に平行かつY軸方向に延設されて配置される。また、上壁部121には、開口部121aが形成されている。開口部121aは、上壁部121のY軸プラス方向の端部に配置される、上壁部121を上下方向(Z軸方向)に貫通する矩形状の貫通孔である。なお、開口部121aの形状は特に限定されず、円形状、楕円形状、長円形状、矩形状以外の多角形状等であってもよいし、貫通孔ではなく切り欠き状の開口等であってもよい。
第二側壁部122は、経路形成部材100の側壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、上壁部121に接続され排出経路140に沿って配置される。具体的には、第二側壁部122は、YZ平面に平行かつY軸方向に延設されて配置されている。本実施の形態では、一対の第二側壁部122が、一対の第一側壁部112の内側において、上壁部121のX軸方向両端部からZ軸マイナス方向に突出して配置されている。また、排出経路140からガスが漏れ出すのを抑制するために、一対の第二側壁部122は、X軸方向両側の外面が一対の第一側壁部112の内側に当接し、かつ、Z軸マイナス方向の先端部が底壁部111に当接している。なお、一対の第二側壁部122は、一対の第一側壁部112の外側に配置されてもよい。
前壁部123は、経路形成部材100の前壁を構成する平板状かつ矩形状の部位であり、上壁部121及び第二側壁部122に接続されて配置される。具体的には、前壁部123は、上壁部121及び一対の第二側壁部122のY軸マイナス方向の端部からZ軸マイナス方向に突出して、XZ平面に平行に配置されている。また、前壁部123は、排出経路140からガスが漏れ出すのを抑制するために、Z軸マイナス方向の先端部が底壁部111に当接している。
ここで、上壁部121は、一対の第一側壁部112よりも上方に配置されている。このため、上壁部121が、外装体蓋体17の天面部17aによって下方に向けて押圧されている。この押圧力によって、一対の第二側壁部122及び前壁部123が底壁部111に押圧されるため、排出経路140からガスが漏れ出すのをより抑制することができる。さらに、ガス排出弁11cからガスが排出された場合には、上側部材120がガスを受けるために上側部材120が浮くおそれもある。これに対し、上側部材120が外装体蓋体17から下方への押圧力を受けているため、ガスの排出を起因とした上側部材120の浮きを抑制することができる。また、底側部材110に対しても、一対の第二側壁部122から下方に向かう押圧力が作用しているため、突出部113は、複数の蓄電素子11を下方へと押圧している。これにより、突出部113と蓋部11a2との間に隙間が生じるのを抑制することができる。また、この押圧力によって、複数の蓄電素子11における上下方向の位置ズレを抑制することも可能である。
傾斜部124は、排出経路140内に配置され、所定方向(Y軸プラス方向)に向かうほど上昇するように傾斜する板状かつ矩形状の部位である。具体的には、傾斜部124は、上壁部121の開口部121aのY軸プラス方向の端縁に接続され、当該端縁から下方かつY軸マイナス方向に向けて傾斜して配置されている。例えば、上壁部121のY軸プラス方向の端部にU字状の切り込みが入れられて、上壁部121の当該U字状の部位が下方へ折り曲げられることにより、開口部121a及び傾斜部124が形成されている。つまり、傾斜部124は、上壁部121と一体に形成されている。傾斜部124の大きさは特に限定されないが、例えば、Y軸方向から見て、X軸方向において排出経路140の1/2よりも大きい幅、Z軸方向において排出経路140の1/2よりも大きい幅となるように形成されている。
このような構成により、傾斜部124には、所定方向(Y軸プラス方向)に向かうほど上昇して開口部121aに向かう第一面124aが形成されており、第一面124aは、所定方向(Y軸プラス方向)に向かうほど上昇するように傾斜する傾斜面を有している。第一面124aは、傾斜部124の上面(Y軸マイナス方向側の面)であり、本実施の形態では、全体が傾斜面(平面)である。なお、第一面124aは、全体が傾斜面であることには限定されず、一部のみが傾斜面であってもよい。
傾斜部124は、第二側壁部122及び底壁部111の少なくとも一方と離間して配置されている。具体的には、傾斜部124のX軸方向の幅は、上壁部121のX軸方向の幅よりも小さい。さらに具体的には、傾斜部124のX軸方向の幅は、一対の第二側壁部122の間の距離(X軸方向の内寸)よりも小さい。本実施の形態では、傾斜部124は、一対の第二側壁部122及び底壁部111の全てと離間して配置されている。つまり、傾斜部124と一対の第二側壁部122及び底壁部111との間には空間が形成され、当該空間内をガスが通過できる構成となっている。なお、本実施の形態では、一対の第一側壁部112は、一対の第二側壁部122の外側に配置されているため、傾斜部124は、一対の第一側壁部112とも離間して配置されている。
[4 経路形成部材100と背面カバー930(排気部)との位置関係の説明]
次に、経路形成部材100と背面カバー930(排気部)との位置関係の構成について、詳細に説明する。図7は、本実施の形態に係る経路形成部材100と背面カバー930(排気部)との位置関係を示す斜視図である。なお、図7では、図6に示した経路形成部材100の構成、及び、背面カバー930における経路形成部材100に対向する部分を拡大して示している。図8は、本実施の形態に係る経路形成部材100と背面カバー930(排気部)との位置関係を示す断面図である。なお、図8は、図7の構成を図6の(b)と同じ位置で切断した場合の断面を示している。
図7及び図8に示すように、経路形成部材100の所定方向(Y軸プラス方向)には、背面カバー930(排気部)が配置される。そして、背面カバー930には、経路形成部材100から排出されたガスが排気される開口部935(排気口)が形成されている。具体的には、背面カバー930は、開口部935a(排気口)と、開口部935b(排気口)と、排気壁931とを有している。
開口部935aは、経路形成部材100の排出口100aに対向して配置される、Z軸方向に長尺な矩形状の開口(ガスの排気口)である。排出口100aは、経路形成部材100のY軸プラス方向の端縁に設けられる、X軸方向に長尺な矩形状の開口(ガスの排出口)である。本実施の形態では、排出口100aに対向する位置に、複数の開口部935aがX軸方向に並んで配置されている。具体的には、図7に示すように、背面カバー930における排出口100aに対向する領域Rと重なる位置に、X軸方向に並ぶ3つの開口部935aが配置されている。なお、領域Rと重なる位置に配置される開口部935aの数は、特に限定されない。
開口部935bは、開口部935aの上方に配置される、Z軸方向に長尺な矩形状の開口(ガスの排気口)である。本実施の形態では、複数の開口部935aの上方に、複数の開口部935bがX軸方向に並んで配置されている。
排気壁931は、開口部935a及び開口部935bの間に配置される平板状かつ矩形状の壁部である。つまり、排気壁931は、X軸方向に並ぶ複数の開口部935aの上方、かつ、X軸方向に並ぶ複数の開口部935bの下方に配置される、開口が形成されていない壁部である。言い換えれば、開口部935bは、排気壁931の上方に配置され、開口部935aは、排気壁931の下方に配置されている。また、排気壁931は、傾斜部124の第一面124aが有する傾斜面を、背面カバー930に向けて延長させた場合に、背面カバー930と交差する位置に配置されている。つまり、排気壁931は、当該傾斜面を延長させた延長面Pと背面カバー930との交線Lを含む位置に配置されている。
このような構成において、図8に示すように、蓄電素子11のガス排出弁11cからガスgが排出され、比較的大きい(重い)物体A及び比較的小さい(軽い)物体Bとともに、経路形成部材100の排出経路140を流れてくる場合を想定する。この場合、排出経路140を流れてきたガスgは、傾斜部124及び底壁部111の間を通過するガスg1、傾斜部124及び第二側壁部122の間を通過するガスg2、及び、開口部121aを通過するガスg3に分かれる。ガスg1及びガスg2は、経路形成部材100の排出口100aから排出されて、開口部935aから排気される。開口部121aから排出されたガスg3は、開口部935bから排気される。このように、排出経路140を流れてきたガスgは、傾斜部124の両面(Y軸方向両側)を流れる。
これに対し、物体A及び物体Bは、傾斜部124に向かって流れ、傾斜部124にぶつかった後、比較的大きい(重い)物体Aは、開口部121aから排出されずに、傾斜部124の上部に留まる。比較的小さい(軽い)物体Bは、開口部121aからは排出されるが、排出された後に延長面Pに沿うように飛び出し、排気壁931に衝突して、排気壁931に留まるか、落下する。つまり、物体A及び物体Bともに、開口部935を塞いだり、開口部935から飛び出したりしない。
[5 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電装置1によれば、経路形成部材100は、蓄電素子11のガス排出弁11cからのガス(ガスg)が所定方向(Y軸プラス方向)に流れる排出経路140に沿う上壁部121と、排出経路140内に配置される傾斜部124と、を有している。そして、傾斜部124には、当該所定方向に向かうほど上昇して上壁部121の開口部121aに向かう第一面124aが形成されている。このように、経路形成部材100において、上壁部121に開口部121aを形成するとともに、開口部121aに向かう第一面124aが形成された傾斜部124を配置する。これにより、蓄電素子11のガス排出弁11cからガスが排出される際に、ガスとともに蓄電素子11の内容物等の物体(物体A)が排出経路140を流れてきても、当該物体が傾斜部124の第一面124aで留まることで、当該物体が経路形成部材100の上壁部121の開口部121aから飛散するのを抑制することができる。当該物体が経路形成部材100から飛散するのを抑制することができれば、当該物体が経路形成部材100の出口側に設けられた排気口(開口部935)を塞いでしまうのを抑制することができる。したがって、蓄電装置1において、蓄電素子11のガス排出弁11cからガスが排出される際に、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる。また、当該物体が経路形成部材100から飛散するのを抑制することで、当該物体が排気口を通過して排気口から飛び出してしまうのを抑制することもできる。
また、経路形成部材100に傾斜部124を設けたことにより、蓄電素子11のガス排出弁11cからガスが排出される際に、ガスが傾斜部124の第一面124aに当たって開口部121aから排出され難くなることがある。このため、経路形成部材100において、ガスの排出経路140に沿って配置される第二側壁部122及び底壁部111の少なくとも一方を、傾斜部124とは離間して配置する。これにより、第二側壁部122及び底壁部111の少なくとも一方と傾斜部124との間からも、ガス(ガスg1、g2)を排出することができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる。
また、経路形成部材100の傾斜部124の第一面124aは傾斜面を有し、経路形成部材100からのガスの排気口(開口部935)が形成された排気部(背面カバー930)は、当該傾斜面を延長させた場合に排気部と交差する位置に、開口が形成されていない排気壁931を有している。このように、排気部が、第一面124aの傾斜面を延長させた位置に、開口が形成されていない排気壁931を有していることで、経路形成部材100の上壁部121の開口部121aから蓄電素子11の内容物等の物体(物体B)が飛散した場合でも、当該物体が排気壁931に衝突する。これにより、当該物体が、排気部の排気口を塞いでしまうのをさらに抑制することができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのをさらに抑制することができる。また、当該物体が排気壁931に衝突することで、当該物体が排気口を通過して排気口から飛び出してしまうのをさらに抑制することもできる。
また、排気部(背面カバー930)において、排気口(開口部935)を排気壁931の上方に配置することで、経路形成部材100の上壁部121の開口部121aから排出されたガス(ガスg3)を、排気口から排気することができる。これにより、排気部に排気壁931を設けた場合でも、排気部からガスを排気することができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる。
[6 変形例の説明]
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。図9は、本実施の形態の変形例1に係る経路形成部材101が有する傾斜部125の構成を示す斜視図及び断面図である。具体的には、図9の(a)〜(c)は、図6の(a)〜(c)に対応する図である。
図9に示すように、本変形例における経路形成部材101は、上記実施の形態における経路形成部材100が有する傾斜部124に代えて、傾斜部125を有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
傾斜部125は、上記実施の形態における傾斜部124のX軸方向両端部を、下方に向けて折り曲げた形状を有している。これにより、傾斜部125には、所定方向(Y軸プラス方向)に向かうほど上昇して開口部121aに向かう三角形状の第二面125a(所定方向に向かうほど上昇するように傾斜する三角形状の傾斜面)が形成される。また、傾斜部125のX軸方向両端部には、平板状かつ三角形状の曲げ部125bが配置される。
以上のように、本変形例に係る蓄電装置によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、本変形例における傾斜部125は、X軸方向両端部に曲げ部125bを有しているため、傾斜部125と第二側壁部122との間の距離を大きくし、傾斜部125と第二側壁部122との間に大きな空間を形成することができている。これにより、傾斜部125と第二側壁部122との間を、ガス(図8におけるガスg2)が通過しやすくなるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる。
なお、本変形例において、傾斜部125は、曲げ部125bを有していなくてもよい。この場合、傾斜部125と第二側壁部122との間の距離をさらに大きくすることができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのをさらに抑制することができる。
(変形例2)
次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。図10は、本実施の形態の変形例2に係る経路形成部材102が有する傾斜部126の構成を示す斜視図及び断面図である。具体的には、図10の(a)〜(c)は、図6の(a)〜(c)に対応する図である。
図10に示すように、本変形例における経路形成部材102は、上記実施の形態における経路形成部材100が有する傾斜部124に代えて、傾斜部126を有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
傾斜部126は、上記実施の形態における傾斜部124を、Y軸プラス方向に凹むように湾曲させた形状を有している。これにより、傾斜部126には、所定方向(Y軸プラス方向)に向かうほど上昇して開口部121aに向かう湾曲状の第三面126aが形成される。第三面126aは、所定方向(Y軸プラス方向)に向けて凹んだ(湾曲した)形状を有している。
以上のように、本変形例に係る蓄電装置によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、本変形例では、経路形成部材102の傾斜部126の第三面126aが、所定方向(ガスの流れる方向)に向けて凹んでいる。このため、蓄電素子11のガス排出弁11cからガスが排出される際に、ガスとともに蓄電素子11の内容物等の物体が排出経路140を流れてきても、当該物体が第三面126aの凹んだ箇所で留まりやすくなる。これにより、当該物体が経路形成部材102から飛散するのを、さらに抑制することができる。したがって、当該物体が経路形成部材102の出口側に設けられた排気口(開口部935)を塞いでしまうのをさらに抑制することができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのをさらに抑制することができる。また、当該物体が経路形成部材102から飛散するのをさらに抑制することで、当該物体が排気口を通過して排気口から飛び出してしまうのをさらに抑制することもできる。
なお、上記変形例2において、第三面126aは、湾曲面には限定されず、所定方向(Y軸プラス方向)に向かうほど上昇する階段状の段差面等の、Y軸プラス方向に凹んだ形状等であってもよい。これによっても、第三面126aは、所定方向(Y軸プラス方向、ガスの流れる方向)に向けて凹んだ形状を有しているため、変形例2で説明した効果と同様の効果を奏することができる。
(変形例3)
次に、上記実施の形態の変形例3について、説明する。図11は、本実施の形態の変形例3に係る経路形成部材103が有する傾斜部127の構成を示す断面図である。具体的には、図11は、図6の(b)に対応する図である。
図11に示すように、本変形例における経路形成部材103は、上記実施の形態における経路形成部材100が有する傾斜部124に代えて、傾斜部127を有している。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
傾斜部127は、上壁部121に形成された開口部121aのY軸マイナス方向の端部から、下方かつY軸マイナス方向に向けて延設されて配置されている。つまり、傾斜部127は、経路形成部材103を開口部121aの位置で切り欠いて、切り欠いた部分が、開口部121aのY軸マイナス方向の端部から下方かつY軸マイナス方向に向けて延びるように、折り曲げられることにより形成されている。これにより、傾斜部127には、所定方向(Y軸プラス方向)に向かうほど上昇して開口部121aに向かう傾斜面である第四面127aが形成される。
以上のように、本変形例に係る蓄電装置によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、本変形例では、傾斜部127は、開口部121aのY軸マイナス方向の端部から折り曲げられているため、蓄電素子11のガス排出弁11cからのガスとともに蓄電素子11の内容物等の物体が排出経路140を流れてきても、当該物体が第四面127aと上壁部121との間に留まる。これにより、当該物体が経路形成部材103から飛散するのを抑制することができる。したがって、当該物体が経路形成部材103の出口側に設けられた排気口(開口部935)を塞いでしまうのを抑制することができるため、ガスの外部への排気能力が低下するのを抑制することができる。また、当該物体が経路形成部材103から飛散するのを抑制することで、当該物体が排気口を通過して排気口から飛び出してしまうのを抑制することもできる。
なお、本変形例において、上記変形例1、2の形態を適宜適用することができる。また、上記構成以外でも、物体の捕捉能力とガスの排気能力とをバランスさせるために、傾斜部127の下方に延びる長さ、X軸方向の幅、及び、形状を適宜変更可能である。
(その他の変形例)
以上、本実施の形態及びその変形例に係る蓄電装置について説明したが、本発明は、上記実施の形態及びその変形例には限定されない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、経路形成部材は、外装体18から突出して配置されることとした。つまり、経路形成部材は、Y軸プラス方向の端部が、外装体18のY軸プラス方向の面からY軸プラス方向に突出して配置され、当該端部に開口部121aが形成されることとした。しかし、経路形成部材は、全てが外装体18から突出しない、または、底側部材110若しくは上側部材120が外装体18から突出しないことにしてもよい。この場合、外装体蓋体17の開口部121aに対応する位置に開口部が形成されてもよいし、外装体蓋体17が設けられなくてもよい。また、経路形成部材は、バスバーフレーム12に配置されていなくてもよい。または、経路形成部材は、バスバーフレーム12と一体形成(一体化)されていてもよい。この場合、経路形成部材におけるガスのガイドとなる部位を、バスバーフレーム12に設けられた配線経路の壁で流用してもよいし、当該ガイドがなくてもよく、経路形成部材が傾斜部を備えていればよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、経路形成部材の底側部材110は、一対の第一側壁部112を有していることとしたが、底側部材110は、いずれか一方または双方の第一側壁部112を有していなくてもよい。または、経路形成部材は、底側部材110を有していなくてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、経路形成部材は、長尺な矩形筒状の部材であることとした。しかし、経路形成部材の形状は、特に限定されず、円筒状、長円筒状、楕円筒状、矩形状以外の多角筒状等でもよく、長尺でなくてもよい。つまり、経路形成部材の排出口100aの形状は、X軸方向に長尺な楕円形状、長円形状、矩形状以外の多角形状等でもよく、Z軸方向に長尺な形状でもよく、正方形状、正多角形状、円形状等の長尺ではない形状等でもよい。また、経路形成部材は、底側部材110と上側部材120とに分割された構成ではなく、底側部材110と上側部材120とが一体化された筒状の部材であってもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、経路形成部材の上側部材120は、前壁部123と一対の第二側壁部122とを有していることとした。しかし、上側部材120は、いずれか一方または双方の第二側壁部122を有していなくてもよい。また、上側部材120は、前壁部123を有しておらず、Y軸方向の両側からガスが排出されることにしてもよい。この場合、経路形成部材のY軸方向の両側において、上述した構成を有していてもよいし、片側のみ上述した構成を有していてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、傾斜部は、一対の第二側壁部122及び底壁部111の全てと離間して配置されていることとした。しかし、傾斜部は、一対の第二側壁部122及び底壁部111のいずれか1つと離間していなくてもよいし、一対の第二側壁部122及び底壁部111の全てと離間していなくてもよい。この場合でも、少なくとも開口部121aからガスを排出することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例では、傾斜部は、上壁部121と一体に形成された板状の部位であることとした。しかし、傾斜部は、上壁部121と別体で構成されていてもよい。この場合、傾斜部は、上壁部121から離間して配置されていてもよい。例えば、傾斜部と上壁部121との間に図8の物体A、B等が通過不能な程度の大きさの空間を形成することで、傾斜部と上壁部121との間から当該物体を排出することなくガスを排出させることができる。または、傾斜部をメッシュ状に形成する等、傾斜部に、当該物体が通過不能な程度の大きさの貫通部(貫通孔、切り欠き等)を形成してもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、排気部(背面カバー930)の排気壁931には、開口が形成されていないこととしたが、排気壁931には、開口が形成されていてもよい。また、排気壁931の上方に、排気口(開口部935)は形成されていなくてもよい。つまり、排気部(背面カバー930)に形成される排気口の位置は、特に限定されない。また、排気口の数も、特に限定されない。また、排気部は、背面カバー930ではなく、背面カバー930とは別体のパネルであってもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、排気口(開口部935)は、Z軸方向に長尺な矩形状の開口であることとした。しかし、開口部935の形状は、特に限定されず、Z軸方向に長尺な楕円形状、長円形状、矩形状以外の多角形状等でもよく、X軸方向に長尺な形状でもよく、正方形状、正多角形状、円形状等の長尺ではない形状等でもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、ガス排出弁11cは、蓄電素子11の容器11aの蓋部11a2に設けられていることとした。しかし、ガス排出弁11cは、容器11aの容器本体11a1の長側壁部、短側壁部または底壁部に設けられていてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例において、蓄電装置1に排気部(背面カバー930)を加えたものを蓄電装置と称してもよいし、蓄電設備900を蓄電装置と称してもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、このような蓄電装置として実現することができるだけでなく、経路形成部材、または、経路形成部材と蓄電素子11及び/若しくは排気部との組み合わせとしても実現することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子を備えた蓄電装置に適用できる。
1 蓄電装置
10 蓄電ユニット
11 蓄電素子
11a 容器
11a1 容器本体
11a2 蓋部
11b 電極端子
11c ガス排出弁
11d スペーサ
12 バスバーフレーム
12a 経路形成部材配置部
13 バスバー
13a 検出線
13b コネクタ
14 外装体本体
14a 切欠部
15 外装体支持体
15a 底部
15b、15c、17b、17c 接続部
16 基板ユニット取付部
17 外装体蓋体
17a 天面部
18 外装体
20 基板ユニット
30 ケーブル
31 正極電源ケーブル
32 負極電源ケーブル
100、101、102、103 経路形成部材
100a 排出口
110 底側部材
111 底壁部
111a 孔部
112 第一側壁部
113 突出部
120 上側部材
121 上壁部
121a 開口部
122 第二側壁部
123 前壁部
124、125、126、127 傾斜部
124a 第一面
125a 第二面
126a 第三面
127a 第四面
125b 曲げ部
140 排出経路
900 蓄電設備
901 ラック
910 ラック本体
920 前面カバー
925、935、935a、935b 開口部
930 背面カバー
931 排気壁
940 棚板

Claims (5)

  1. ガス排出弁を有する蓄電素子と、
    前記ガス排出弁から排出されるガスが所定方向に流れる排出経路を形成する経路形成部材と、を備え、
    前記経路形成部材は、
    前記排出経路に沿って配置される上壁部であって、開口部が形成された上壁部と、
    前記排出経路内に配置され、前記所定方向に向かうほど上昇して前記開口部に向かう面が形成された傾斜部と、を有する
    蓄電装置。
  2. 前記経路形成部材は、さらに、
    前記上壁部に接続され前記排出経路に沿って配置される側壁部、及び、前記上壁部と対向し前記排出経路に沿って配置される底壁部の少なくとも一方を有し、
    前記側壁部及び前記底壁部の少なくとも一方は、前記傾斜部とは離間して配置される
    請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記傾斜部の前記面は、前記所定方向に向けて凹んだ形状を有している
    請求項1または2に記載の蓄電装置。
  4. さらに、
    前記経路形成部材の前記所定方向に配置され、前記経路形成部材から排出されたガスが排気される排気口が形成された排気部を備え、
    前記傾斜部の前記面は、前記所定方向に向かうほど上昇するように傾斜する傾斜面を有し、
    前記排気部は、前記傾斜面を前記排気部に向けて延長させた場合に前記排気部と交差する位置に、開口が形成されていない壁部である排気壁を有する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
  5. 前記排気口は、前記排気壁の上方に配置される
    請求項4に記載の蓄電装置。
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