JP7419323B2 - 労働支援装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は労働支援装置及び方法に関し、利用者に適した勤務場所及び勤務時間を提案する労働支援システムに適用して好適なものである。
近年、勤務形態の多様化により、勤務先のオフィス以外での勤務を認める企業が増えてきている。また近年の新型コロナ感染症の蔓延によりリモートワークの導入も活発化している。このような状況のもと、多様な働き方を総合的に支援するシステムの実現が望まれている。
この種のシステムに関連する先行技術として、特許文献1には、「利用者の情報及び外部サービスプロバイダから取得した過去の電車等の混雑状況の情報などに基づいて、利用者の勤務時間帯における混雑状況を把握し、利用者が混雑している状態で通勤しようとしている場合で、かつ、外部サービスプロバイダからのシェアオフィス情報をもとに勤務前の場所付近のシェアオフィスに空室がある場合に混雑状況調整処理を行う」ようになされたスケジュール調整サーバが開示されている。
国際公開第2020/256116号
しかしながら、特許文献1には、通勤経路及びシェアオフィスの混雑状況に基づいて利用者の勤務時間や勤務場所の提案を行うことしか開示されていない。このため特許文献1に開示された技術によれば、利用者の安全性や安心感はある程度は担保できるものの、利用者目線での安心安全かつ効率的で快適という総合的な労働環境を提案することができないという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、利用者目線での安心安全かつ効率的で快適な働き方を支援し得る労働支援装置及び方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、利用者の労働を支援するサービスを提供する労働支援装置において、前記利用者が過去に前記サービスを利用したときに取得した当該利用者の過去の勤務状況を記録して管理する利用者情報管理部と、外部から取得した前記利用者の環境及び予定と、前記利用者情報管理部により管理されている当該利用者の前記過去の勤務状況とに基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価し、評価結果に基づいて当該利用者に適した前記勤務場所を選定する勤務場所選定部と、前記勤務場所選定部により選定された前記勤務場所を前記利用者に提案する提案部とを設け、前記利用者情報管理部は、前記利用者の前記過去の勤務状況として、当該利用者が過去に行った各作業の見積所要時間及び実所要時間を、当該作業を行った前記勤務場所と対応付けて記録し、前記勤務場所選定部は、各作業の前記見積所要時間及び前記実所要時間に基づいて当該利用者が利用可能な各前記勤務場所における作業効率をそれぞれ算出し、算出した各前記勤務場所ごとの作業効率を利用して当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価するようにした。
また本発明においては、利用者の労働を支援するサービスを提供する労働支援装置において、前記利用者が過去に前記サービスを利用したときに取得した当該利用者の過去の勤務状況を記録して管理する利用者情報管理部と、外部から取得した前記利用者の環境及び予定と、前記利用者情報管理部により管理されている当該利用者の前記過去の勤務状況とに基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価し、評価結果に基づいて当該利用者に適した前記勤務場所を選定する勤務場所選定部と、前記勤務場所選定部により選定された前記勤務場所を前記利用者に提案する提案部とを設け、前記利用者情報管理部は、前記利用者の勤務時のストレスの度合いをストレス度として計測すると共に、前記利用者が勤務時に笑顔であった度合を笑顔度として計測し、計測した前記ストレス度及び前記笑顔度を前記勤務場所と対応付けて前記利用者の過去の勤務状況として記録して管理し、前記勤務場所選定部は、前記利用者情報管理部が管理している各前記勤務場所の前記ストレス度及び前記笑顔度を利用して、前記利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価するようにした。
さらに本発明においては、利用者の労働を支援するサービスを提供する労働支援装置により実行される労働支援方法であって、前記利用者が過去に前記サービスを利用したときに取得した当該利用者の過去の勤務状況を記録して管理する第1のステップと、外部から取得した前記利用者の環境及び予定と、管理している当該利用者の過去の勤務状況とに基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価し、評価結果に基づいて当該利用者に適した勤務場所を選定する第のステップと、選定した前記勤務場所を前記利用者に提案する第のステップとを設け、前記第1のステップにおいて、前記労働支援装置は、前記利用者の前記過去の勤務状況として、当該利用者が過去に行った各作業の見積所要時間及び実所要時間を、当該作業を行った前記勤務場所と対応付けて記録し、前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、各作業の前記見積所要時間及び前記実所要時間に基づいて当該利用者が利用可能な各前記勤務場所における作業効率をそれぞれ算出し、算出した各前記勤務場所ごとの作業効率を利用して当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価するようにした。
さらに本発明においては、利用者の労働を支援するサービスを提供する労働支援装置により実行される労働支援方法であって、前記利用者が過去に前記サービスを利用したときに取得した当該利用者の過去の勤務状況を記録して管理する第1のステップと、外部から取得した前記利用者の環境及び予定と、管理している当該利用者の前記過去の勤務状況とに基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価し、評価結果に基づいて当該利用者に適した前記勤務場所を選定する第2のステップと、選定した前記勤務場所を前記利用者に提案する第3のステップとを設け、前記第1のステップにおいて、前記労働支援装置は、前記利用者の勤務時のストレスの度合いをストレス度として計測すると共に、前記利用者が勤務時に笑顔であった度合を笑顔度として計測し、計測した前記ストレス度及び前記笑顔度を前記勤務場所と対応付けて前記利用者の過去の勤務状況として記録して管理し、前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、管理している各前記勤務場所の前記ストレス度及び前記笑顔度を利用して、前記利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価するようにした。
本発明の労働支援装置及び方法によれば、利用者に最適な勤務場所を提案することができる。
本発明によれば、利用者目線での安心安全かつ効率的で快適な働き方を支援し得る労働支援装置及び方法を実現できる。
本実施の形態による労働支援システムの全体構成を示すブロック図である。 労働支援装置の記憶装置に格納された各種プログラム及び各種テーブルを示すブロック図である。 利用者管理テーブルの構成例を示す図表である。 勤務場所管理テーブルの構成例を示す図表である。 利用者設定スコア管理テーブルの構成例を示す図表である。 作業実績情報テーブルの構成例を示す図表である。 ストレス度・笑顔度情報テーブルの構成例を示す図表である。 過去勤務場所情報テーブルの構成例を示す図表である。 勤務場所・時間提案画面の構成例を示す図表である。 労働支援サービス提供処理の処理手順を示すフローチャートである。 推奨条件・スコアテーブルの構成例を示す図表である。 第1の推奨条件・スコア決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第1の推奨条件・スコア決定処理の説明に供する図表である。 気象推奨スコアテーブルの構成例を示す図表である。 第2の推奨条件・スコア決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第2の推奨条件・スコア決定処理の説明に供する図表である。 運行状況別スコア管理テーブルの構成例を示す図表である。 第3の推奨条件・スコア決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第3の推奨条件・スコア決定処理の説明に供する図表である。 第4の推奨条件・スコア決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第4の推奨条件・スコア決定処理の説明に供する図表である。 第5の推奨条件・スコア決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第5の推奨条件・スコア決定処理の説明に供する図表である。 第6の推奨条件・スコア決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第7の推奨条件・スコア決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第8の推奨条件・スコア決定処理の処理手順を示すフローチャートである。 推奨条件・スコア決定処理に伴う推奨条件・スコアテーブルの更新の説明に供する図表である。 推奨条件・スコア決定処理に伴う推奨条件・スコアテーブルの更新の説明に供する図表である。 推奨条件・スコア決定処理に伴う推奨条件・スコアテーブルの更新の説明に供する図表である。 勤務場所選定処理の処理手順を示すフローチャートである。 抽出勤務場所スコアテーブルの構成例を示す図表である。 勤務場所選定処理に伴う抽出勤務場所スコアテーブルの更新の説明に供する図表である。 勤務場所選定処理に伴う抽出勤務場所スコアテーブルの更新の説明に供する図表である。 抽出勤務場所処理の処理手順を示すフローチャートである。 勤務時間選定処理の処理手順を示すフローチャートである。 勤務時間選定処理の説明に供する図表である。 ストレス度・笑顔度測定処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)本実施の形態による労働支援システムの構成
図1において、1は全体として本実施の形態による労働支援システムを示す。この労働支援システム1は、1又は複数の利用者端末2、企業等利用サーバ3、1又は複数の外部サービスサーバ4及び労働支援装置5を備え、これら利用者端末2、企業等利用サーバ3、外部サービスサーバ4及び労働支援装置5がネットワーク6を介して相互に接続されて構成される。
利用者端末2は、労働支援装置5が提供する後述の労働支援サービスを利用する企業や公官庁(以下、これを企業等と呼ぶ)に勤務し、かかる労働支援サービスを実際に利用する労働者(以下、これを利用者と呼ぶ)に貸与されたコンピュータ装置である。利用者端末2は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、メモリ、通信装置及びディスプレイ等の表示装置のほか、カメラデバイス7が搭載されたラップトップ型パーソナルコンピュータ装置やタブレットなどから構成される。利用者端末2には、労働支援装置5とチャットをやり取りするためのチャットクライアント8が実装される。
企業等利用サーバ3は、かかる労働支援サービスの提供を受ける企業等が利用するサーバ装置であり、勤務する各利用者のスケジュールや、その企業等における各組織(部、課及びチームなど)の所属メンバや、月予算及び月予算に対する使用済み費用、並びに、その他のKPI(Key Performance Indicators)を管理する。なお、本実施の形態においては、かかるKPIとして、企業等利用サーバ3は、各組織の目標出社率及び現時点における実際の出社率を管理するものとする。
外部サービスサーバ4は、気象庁又は民間の気象予報会社と、公共交通機関各社と、かかる労働支援サービスを利用する利用者が利用可能な各サービスオフィスの運営会社などの外部サービスプロバイダがそれぞれ保有又は利用するサーバ装置である。外部サービスサーバ4は、気象情報や、自社が運行する鉄道若しくはバスなどの公共交通機関の運行情報及び混雑情報、又は、自社が運営するサービスオフィスの現在の混雑状況及び今後の混雑予想などの情報を要求に応じて労働支援装置5に提供する。
労働支援装置5は、CPU9、メモリ10、記憶装置11及び通信装置12などの情報処理資源を備えた汎用のサーバ装置から構成される。
CPU9は、労働支援装置5全体の動作制御を司るプロセッサである。またメモリ10は、例えば揮発性の半導体メモリから構成され、CPU9のワークメモリとして利用される。後述する記憶装置11に格納された各種プログラムが労働支援装置5の起動時や必要時に記憶装置11からメモリ10にロードされ、メモリ10にロードされたプログラムをCPU9が実行することにより後述のような労働支援装置5全体としての各種処理が実行される。
記憶装置11は、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の大容量の記憶装置から構成され、各種プログラムや長期間保存する必要があるデータなどが格納される。また通信装置12は、NIC(Network Interface Card)などから構成され、ネットワーク6を介した利用者端末2や外部サービスサーバ4との通信時におけるプロトコル制御を行う。
(2)労働支援サービス機能
次に、労働支援装置5に搭載された労働支援サービス機能について説明する。この労働支援サービス機能は、労働支援装置5が提供する労働支援サービスを利用する利用者が利用可能な勤務場所が複数存在する場合に、本日の気象状況と、その利用者が利用する公共交通機関の運行状況及び混雑状況と、その利用者の今後の予定となどに基づいて、その利用者に最適な本日の勤務場所や勤務時間をその利用者に提案し、提案した幾つかの勤務場所のうちの利用者が指定した勤務場所を、利用者が承認した勤務時間に合わせて予約する機能である。
なお、「利用者に最適な勤務場所及び勤務時間」とは、利用者目線での安心安全かつ効率的で快適な働き方を行い得る勤務場所及びその勤務場所への移動時間帯を意味する。ここでの「安心安全」とは、感染症への感染リスクの低減や、強風、大雨又は高温といった過酷な気象状況下での移動を回避することによる通勤災害リスクの低減と、公共交通機関の運休、遅延又は混雑などの環境下での移動を回避することによる心理的疲労や心理的混乱の発生防止を指す。また「効率的」とは、利用者が所属する組織の予算及び目標出社率を遵守した上での利用者個人や利用者が属するチーム全体の作業効率の向上を指す。さらに「快適な働き方」とは、ストレスが低く、笑顔が多い勤務場所での勤務を指す。
このような労働支援サービス機能を実現するための手段として、労働支援装置5の記憶装置11には、図2に示すように、利用者管理テーブル20、勤務場所管理テーブル21、利用者設定スコア管理テーブル22、作業実績情報テーブル23、ストレス度・笑顔度情報テーブル24、過去勤務場所情報テーブル25、気象状況別スコア管理テーブル26及び運行状況別スコア管理テーブル27と、利用者情報管理プログラム28、勤務場所情報管理プログラム29、勤務場所・時間提案プログラム30、チャットボットプログラム31及びチャットプログラム32とが格納されている。
利用者管理テーブル20は、予め労働支援装置5に登録された各利用者に関する各種情報を管理するために利用されるテーブルであり、利用者ごとにそれぞれ作成される。この利用者管理テーブル20は、図3に示すように、氏名欄20A、居住地欄20B、所属組織欄20C、チーム欄20D、移動時間欄20E及び交通費欄20Fなどを備えて構成される。
そして氏名欄20Aには、対応する利用者の氏名が格納され、居住地欄20Bには、その利用者の自宅住所が格納される。また所属組織欄20Cには、その利用者が所属する部や課などの組織の組織名が格納され、チーム欄20Dには、その利用者が現在所属しているすべてのチームのチーム名がそれぞれ格納される。
さらに移動時間欄20Eには、後述のようにその利用者が利用可能な各勤務場所までの自宅からの移動時間がそれぞれ格納され、交通費欄20Fには、これらの勤務場所までの自宅からの交通費がそれぞれ格納される。
従って、図3の例の場合、勤務先の会社の「A開発部」に所属する「日本太郎」という利用者の自宅住所は「神奈川県横浜市……」であり、「チームA」及び「チームB」という開発等のチームに所属し、自宅からその利用者が勤務場所として利用可能な「川崎サテライト」、「品川ワークスペース」、「戸塚サテライト」、「在勤場所」、……までの移動時間はそれぞれ「30分」、「28分」、「10分」、「15分」で、交通費はそれぞれ「500円」、「600円」、「400円」、「400円」、……であることが示されている。
また勤務場所管理テーブル21は、予め労働支援装置5に登録された各利用者が勤務場所として利用可能な各施設等を管理するために利用されるテーブルであり、図4に示すように、勤務場所欄21A、場所欄21B、付加情報欄21C及び施設利用料欄21Dを備えて構成される。勤務場所管理テーブル21では、1つのレコード(図4の1つの行)が、利用者が利用可能な1つの施設等(勤務場所)に対応する。
そして勤務場所欄21Aには、対応する施設等(勤務場所)の名称が格納され、場所欄21Bには、その施設等の最寄り駅の駅名が格納される。また付加情報欄21Cには、対応する施設等の環境(各種スペースの有無や、飲食の可否など)に関する情報が格納され、施設利用料欄21Dには、その施設等の使用料が格納される。
従って、図4の例の場合、利用者は「在勤社屋」及び「自宅」のほかに「川崎サテライト」、「品川ワークスペース」、「戸塚サテライト」、……という施設等を勤務場所として利用可能であり、このうち例えば「品川ワークスペース」については、「品川」駅が最寄り駅であり、「グループワークスペース」及び「喫煙スペース」などを備えており、「700円/h」の施設利用料が発生することが示されている。
利用者設定スコア管理テーブル22は、労働支援装置5が利用者に最適な勤務場所を選定する際の各種条件に対してその利用者が予め設定したその条件の重要度を管理するためのテーブルであり、利用者ごとにそれぞれ作成される。この利用者設定スコア管理テーブル22は、図5に示すように、推奨/非推奨欄22A、条件欄22B及び利用者設定スコア欄22Cを備えて構成される。利用者設定スコア管理テーブル22では、1つのレコード(図5の1つ行)が1つの条件に対応する。
そして条件欄22Bには、集中スペースがあること(「集中スペース」)や、勤務場所まで屋外を移動することなく行くことができること(「屋外移動無」)、勤務場所で飲食が可能なこと(「飲食可」)、喫煙スペースがあること(「喫煙スペース」)、勤務場所が高ストレスであること(「高ストレス」)、利用者の笑顔が少なくなるような勤務場所であるこ(「低笑顔」)、勤務場所が混雑していること(「混雑」)などの予め定められた幾つかの条件がそれぞれ格納される。
また推奨/非推奨欄22Aには、対応する条件が推奨する条件であるか又は非推奨の条件であるかを表す情報(図5では、推奨する条件である場合には「推奨」、非推奨の条件である場合には「非推奨」)が格納される。なお対応する条件が推奨する条件(推奨条件)及び非推奨の条件(非推奨条件)のいずれであるかは、予め設定されていても、また利用者が設定するものであってもよい。
さらに利用者設定スコア欄22Cには、その利用者設定スコア管理テーブル22に対応する利用者により設定された、対応する条件の重要度(以下、これを利用者設定スコアと呼ぶ)が格納される。利用者設定スコアは、推奨条件に対しては正の値、非推奨条件に対しては負の値が設定される。
従って、図5の例の場合、労働支援装置5がある利用者に最適な勤務場所を選択する際の各種条件の利用者設定スコアとして、「集中スペース」については「2」、「屋外移動無」については「1」、「飲食可」については「0」がそれぞれ設定されていることが示されている。また図5では、「高ストレス」や、「低笑顔」及び「混雑」といった条件については、利用者設定スコアがそれぞれ「-5」、「-3」及び「-10」に設定されていることが示されている。
作業実績情報テーブル23は、各種作業に対する利用者の所要時間の実績やそのときの勤務場所を管理するために利用されるテーブルであり、利用者ごとにそれぞれ作成される。この作業実績情報テーブル23は、図6に示すように、作業内容欄23A、見積所要時間欄23B、実所要時間欄23C及び勤務場所欄23Dを備えて構成される。作業実績情報テーブル23では、1つのレコード(図6の1つの行)が対応する利用者が過去に行った1つの作業の実績(作業実績)に対応する。
そして作業内容欄23Aには、対応する作業実績における対応する利用者が行っていた作業の内容が格納され、見積所要時間欄23Bには、その作業に対してその利用者が見積もっていた所要時間(見積所要時間)が格納される。なお、見積所要時間は、対応する利用者がTODOリストなどのスケジュールで予定していた時間を労働支援装置5が企業等利用サーバ3から取得したものであってもよいし、プロジェクトリーダなどの利用者以外の者が予め設定した時間であってもよい。
また実所要時間欄23C及び勤務場所欄23Dには、それぞれその利用者が企業等利用サーバ3に登録した作業日報などから労働支援装置5が取得した、その作業に対してその利用者が実際に要した時間(実所要時間)や、その利用者がその作業を行った場所が格納される。
従って、図6の例の場合、対応する利用者は、過去に行った「顧客説明資料作成」という作業に対して「4h」の所要時間を見積もっていたが、「品川ワークスペース」において「3h」でその作業を終了することができたことが示されている。
ストレス度・笑顔度情報テーブル24は、利用者が過去に各勤務場所でそれぞれ勤務したときに取得したその利用者のストレス度及び笑顔度を記憶及び管理するために利用されるテーブルであり、利用者ごとにそれぞれ作成される。なお、ここでの「ストレス度」とは、対応する利用者が対応する勤務場所での勤務時に計測されたその利用者のストレスの度合いを指し、「笑顔度」とは、そのときその利用者が笑顔であった度合いを指す。ストレス度及び笑顔度の詳細については、後述する。
このストレス度・笑顔度情報テーブル24は、図7に示すように、日付欄24A、勤務場所欄24B、ストレス度欄24C及び笑顔度欄24Dを備えて構成される。ストレス度・笑顔度情報テーブル24では、1つのレコード(図7の1つの行)が、対応する利用者の対応する勤務場所での1回分の勤務に対応する。
そして日付欄24Aには、対応する利用者についてストレス度及び笑顔度を計測した日付が格納され、勤務場所欄24Bには、そのときその利用者が勤務していた勤務場所が格納される。またストレス度欄24C及び笑顔度欄24Dには、それぞれそのとき計測されたその利用者のストレス度や笑顔度が格納される。
従って、図7の例の場合、「2021/07/12」に対応する利用者が「川崎サテライト」で勤務していたときのストレス度は「1.8」で、笑顔度が「60」であったことが示されている。
過去勤務場所情報テーブル25は、過去に労働支援装置5が利用者に対して最適な勤務場所として提案(推奨)した幾つかの勤務場所の中からその利用者が選択した勤務場所と、そのとき労働支援装置5がその勤務場所を推奨した理由とを管理するために利用されるテーブルであり、利用者ごとにそれぞれ作成される。この過去勤務場所情報テーブル25は、図8に示すように、日付欄25A、勤務場所欄25B及び推奨理由欄25Cを備えて構成される。過去勤務場所情報テーブル25では、1つのレコード(図8の1つの行)が、労働支援装置5が提案した幾つかの勤務場所のうちの利用者が選択した1つの勤務場所に対応する。
そして日付欄25Aには、労働支援装置5が提案した幾つかの勤務場所の中から利用者が所望する勤務場所を選択した日付が格納され、勤務場所欄25Bには、その勤務場所の名称が格納される。また推奨理由欄25Cには、そのとき労働支援装置5がその勤務場所を推奨した理由(推奨理由)が格納される。従って、図8の例の場合、労働支援装置5は、「2021/07/12」に、対応する利用者に対して勤務場所として「川崎サテライト」を提案し、その推奨理由が「屋外移動無」及び「集中スペースあり」であったことが示されている。
なお、気象状況別スコア管理テーブル26及び運行状況別スコア管理テーブル27の詳細については、後述する。
一方、利用者情報管理プログラム28は、予め登録された各利用者に関する各種情報を利用者管理テーブル20や利用者設定スコア管理テーブル22に登録して管理したり、利用者が過去に労働支援サービスを利用した際に取得した各種情報を作業実績情報テーブル23、ストレス度・笑顔度情報テーブル24又は過去勤務場所情報テーブル25に格納して管理する機能を有するプログラムである。
また勤務場所情報管理プログラム29は、各利用者がそれぞれ利用可能な勤務場所に関する予め与えられた各種情報を勤務場所管理テーブル21に登録して管理する機能を有するプログラムである。
勤務場所・時間提案プログラム30は、利用者管理テーブル20及び勤務場所管理テーブル21などの上述した各テーブルにそれぞれ登録されている各種情報と、各種の外部サービスサーバ4から取得した本日の気象情報や、必要な公共交通機関の運行状況及び混雑情報と、利用者が勤務する企業等の企業等利用サーバ3から取得した各種情報となどに基づいて、その利用者に最適な幾つかの勤務場所の候補(以下、これを勤務場所候補と呼ぶ)や勤務時間を選定する機能を有するプログラムである。
さらにチャットボットプログラム31は、勤務場所・時間提案プログラム30により選定された勤務場所候補や勤務時間を利用者に提案する際のメッセージを生成する機能を有するプログラムである。
さらにチャットプログラム32は、チャットボットプログラム31が生成したメッセージを利用者端末2に送信したり、利用者端末2からのメッセージをチャットボットプログラム31に受け渡す機能を有するプログラムである。またチャットプログラム32は、これらのメッセージを記憶して管理する。
(3)勤務場所・時間提案画面
図9は、労働支援装置5が提供する労働支援サービスを利用する利用者の利用者端末2に表示される勤務場所・時間提案画面40の構成例を示す。
この勤務場所・時間提案画面40では、労働支援装置5のメッセージと、利用者の操作に応じたメッセージとが、それぞれ吹出し41内に表記され、かつ各吹出し41がメッセージの順番に順次下側に表示されていくチャット形式で表示される。
そして勤務場所・時間提案画面40では、まず初めに、勤務場所・時間提案プログラム30により選定された幾つかの勤務場所候補の名称と、これら勤務場所候補ごとの推奨理由(図9では〇印の後に表記された理由)や非推奨理由(図9では▲印の後に表記された理由)とが第1の吹出し41A内に表示される。
例えば、図9では、「川崎サテライト」、「品川ワークスペース」及び「自宅」が勤務場所候補として提示された例を示しており、このうちの「川崎サテライト」の推奨理由が「屋外移動無」及び「集中スペースあり」であり、「自宅」の推奨理由が「屋外移動無」で非推奨理由が「高ストレス」である例が示されている。
また、第1の吹出し41A内には、各勤務場所候補にそれぞれ対応させてチェックボックス42が表示される。そして対象利用者は、これらのチェックボックス42のうちの所望する勤務場所候補に対応するチェックボックス42をクリックすることによって、そのチェックボックス42と対応付けられた勤務場所候補を、所望する勤務場所として選択することができる。このときクリックされたチェックボックス42内にはチェックマーク43が表示される。
さらに、第1の吹出し41A内には、予約ボタン44及び他所提案要求ボタン45が表示されており、上述のようにして所望する勤務場所候補を選択した後に予約ボタン44をクリックすることによって、その勤務場所候補を予約すべきことを労働支援装置5に指示することができる。この場合、第1の吹出し41Aの下側に利用者のメッセージを表示するための新たな第2の吹出し41Bが表示され、その第2の吹出し41B内に「△△を予約する。」といったメッセージが表示される。なお、ここでの「△△」はその利用者が選択した勤務場所候補の名称である。
また利用者は、第1の吹出し41A内に表示された勤務場所候補の中に所望する勤務場所がない場合には、他所提案要求ボタン45をクリックすることにより、第1の吹出し41A内に表示された各勤務場所候補を、それぞれそれまで未表示の他の勤務場所候補に切り替えさせることができる。
一方、勤務場所・時間提案画面40では、上述のように第2の吹出し41Bが表示された後に、その第2の吹出し41Bの下側に労働支援装置5からのメッセージを表示するための第3の吹出し41Cが表示される。そして、この第3の吹出し41C内には、そのときその利用者が指定した勤務対象候補への勤務時間として推奨する勤務時間(図9の例では「9:00-9:30」)と、OKボタン46及び別時間提案要求ボタン47とが表示される。
そして利用者は、OKボタン46をクリックすることにより、第3の吹出し41C内に表示された勤務時間を受け入れることを労働支援装置5に通知することができる。この場合、第3の吹出し41Cの下側に利用者のメッセージを表示するための新たな第4の吹出し41Dが表示され、その第4の吹出し41D内に「OK」というメッセージが表示される。
また利用者は、第3の吹出41C内に表示された勤務時間以外の時間を希望する場合には、別時間提案要求ボタン47をクリックすることにより、第3の吹出し41C内に表示された勤務時間を他の勤務時間に切り替えさせることができる。
他方、勤務場所・時間提案画面40では、上述のように第4の吹出し41Dが表示され、その後、労働支援装置5が、第1の吹出し41Aにおいて利用者が指定した勤務場所を第3の吹出し41C内に表示された勤務時間に応じた時間帯で予約し終えると、第4の吹出し41Dの下側に労働支援装置5からのメッセージを表示するための第5の吹出し41Eが表示される。
そして、この第5の吹出し41E内に、「到着予定時刻の○○:○○から△△を予約しました。」という、第1の吹出し41Aにおいて利用者が指定した勤務場所候補を勤務場所として予約した旨のメッセージが表示される。なお、ここでの「△△」は、利用者が第1の吹出し41A内で選択した勤務場所の名称であり、「○○:○○」は、その利用者が受け入れた勤務時間のうち、その勤務場所の最寄り駅への到着予定時刻である。
(4)本実施の形態の労働支援サービス機能に関する各種処理
次に、かかる本実施の形態による労働支援サービス機能に関して労働支援装置において実行される各種処理の具体的な処理内容について説明する。なお、以下の説明においては、各種処理の処理主体を「プログラム」として説明するが、実際上は、その「プログラム」に基づいて労働支援装置5のCPU9(図1)がその処理を実行することは言うまでもない。
(4-1)労働支援サービス提供処理
図10は、利用者が労働支援サービスの利用を開始したタイミングで労働支援装置5において開始される一連の処理(以下、これを労働支援サービス提供処理と呼ぶ)の流れを示す。
この図10に示すように、利用者(以下、これを対象利用者と呼ぶ)が自己の利用者端末2を所定操作して労働支援装置5が提供する労働支援サービスの利用を開始すると、まず、労働支援装置5の勤務場所・時間提案プログラム30(図2)が、利用者設定スコア管理テーブル22(図5)に基づいて図11に示すような初期状態の推奨条件・スコアテーブル50を作成する(S1)。
この推奨条件・スコアテーブル50は、労働支援装置5が対象利用者に最適な本日の勤務場所を選定する際に、対象利用者の環境及び予定と、対象利用者の過去の勤務状況とに基づいて、対象利用者が各条件に対して予め設定した利用者設定スコアの値を調整したり、新たな条件を追加するために利用されるテーブルである。
なお、ここでの「対象利用者の環境」とは、本日の気象状況、公共交通機関の現在の運行状況、及び、その対象利用者が所属する組織の予算及びKPI(ここでは目標出社率)を指す。また「対象利用者の予定」とは、その対象利用者が一人で実行すべき作業(個人作業)の予定のほか、その対象利用者が属するチームの所属メンバと共同して実行すべき作業(チーム作業)の予定も含まれる。さらに「対象利用者の過去の勤務状況」とは、過去に対象利用者が選択した勤務場所や、各勤務場所における過去の勤務時の作業効率、並びに、過去に対象利用者が各勤務場所で勤務したときのストレス度及び笑顔度を指す。
この推奨条件・スコアテーブル50は、図11に示すように、推奨/非推奨欄50A、条件欄50B、推奨スコア欄50C及び利用者設定スコア欄50Dを備えて構成される。推奨条件・スコアテーブル50では、1つのレコード(図11の1つの行)が、労働支援装置5が対象利用者に最適な勤務場所を選定する際の1つの条件に対応する。
そして推奨/非推奨欄50A、条件欄50B及び利用者設定スコア欄50Dには、それぞれ利用者設定スコア管理テーブル22の推奨/非推奨欄22A、条件欄22B及び利用者設定スコア欄22Cと同じ情報が格納される。また推奨スコア欄50Cには、初期時には、同じレコードの利用者設定スコア欄50Dに格納された利用者設定スコアと同じ値が格納される。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30が、上述のように対象利用者の環境及び予定と、対象利用者の過去の勤務状況とに基づいて、対象利用者が予め設定した各条件に対する利用者設定スコアを調整したり、新たな条件を追加する推奨条件・スコア決定処理を実行する(S2)。
次いで、勤務場所・時間提案プログラム30が、推奨条件・スコア決定処理により決定した各条件の推奨スコアに基づいて対象利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価し、評価結果に基づいて、その対象利用者に最適な幾つかの勤務場所を勤務場所候補として選定する勤務場所選定処理を実行する(S3)。
次いで、チャットボットプログラム31(図2)が、勤務場所・時間提案プログラム30が選定した勤務場所候補及びその推奨理由を含むメッセージを生成し、このメッセージをチャットプログラム32(図2)が対象利用者の利用者端末2に送信する。これにより、その利用者端末2に表示された上述の勤務場所・時間提案画面40(図9)内に、勤務場所・時間提案プログラム30が選定した幾つかの勤務場所候補が掲載された第1の吹出し41A(図9)が表示される(S4)。
この後、対象利用者が、利用者端末2に表示された幾つかの勤務場所候補の中から所望する1つの勤務場所候補を選択すると、その勤務場所候補が利用者端末2から労働支援装置5に通知される。そして、この通知を受信した労働支援装置5の利用者情報管理プログラム28(図2)は、このとき選択された勤務場所候補(以下、これを利用者選択勤務場所候補と呼ぶ)と、その利用者選択勤務場所候補を勤務場所・時間提案プログラム30が推奨した理由(推奨理由)とを過去勤務場所情報テーブル25(図8)に登録する(S5)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30が、対象利用者が自宅から利用者選択勤務場所候補に移動するために利用する公共交通機関の現在の運行状況及び混雑状況に基づいて、推奨する勤務時間(例えば移動時の混雑を避けた時間)を選定する勤務時間選定処理を実行する(S6)。
次いで、チャットボットプログラム31が、勤務場所・時間提案プログラム30により選定された勤務時間を提案するメッセージを生成し、このメッセージをチャットプログラム32が対象利用者の利用者端末2に送信する。これにより、その利用者端末2に表示された勤務場所・時間提案画面40内に、勤務場所・時間提案プログラム30が選定した勤務時間が掲載された第3の吹出し41C(図9)が表示される(S7)。
この後、対象利用者が利用者端末2に表示された勤務時間を受け入れる操作を行うと、その旨が利用者端末2から労働支援装置5に通知される。そして、この通知を受信した労働支援装置5の勤務場所・時間提案プログラム30が、利用者選択勤務場所候補の予約サイトにアクセスし、その利用者選択勤務場所候補について、このとき受け入れられた勤務時間に応じた時間からの利用予約を行う(S8)。以上により、この一連の労働支援サービス提供処理が終了する。
(4-1-1)推奨条件・スコア決定処理
ここで、上述した労働支援サービス提供処理(図10)のステップS2で実行される推奨条件・スコア決定処理の具体的な処理内容について説明する。この推奨条件・スコア決定処理は、図12~図26について後述する第1~第8の推奨条件・スコア決定処理を勤務場所・時間提案プログラム30が順番に実行することにより実行される。
(4-1-1-1)第1の推奨条件・スコア決定処理
勤務場所・時間提案プログラム30は、労働支援サービス提供処理のステップS2に進むと、図12に示す第1の推奨条件・スコア決定処理を開始し、まず、気象庁や民間の気象予報会社が利用する外部サービスサーバ4(図1)にアクセスし、図13に示すように、対象利用者が利用可能な各勤務場所周辺の本日の天候や気温に関する気象予報情報を収集する(S10)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS10で収集した気象予報情報に基づいて、例えば、大雨、強風、高温又は降雪などの屋外移動に影響を与える気象状況の予報が発表されているか否かを判断する(S11)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得ると、この第1の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
これに対して、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS11の判断で肯定結果を得ると、図10について上述した労働支援サービス提供処理のステップS1で作成した初期状態の推奨条件・スコアテーブル50(図11)における「屋外移動無」の条件の推奨スコアに対して、ステップS11で認識した屋外移動に影響を与える気象状況に応じた値を加算する(S12)。
そのための手段として、勤務場所・時間提案プログラム30は、予め記憶装置11(図2)に格納された図14に示すような気象状況別スコア管理テーブル26を管理している。この気象状況別スコア管理テーブル26は、屋外移動に影響を与える気象状況と、その気象状況に対して予め設定された推奨スコアに加算すべき値(以下、スコア加算値と呼ぶ)とを対応付けたテーブルである。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS12において、ステップS11で認識した気象状況に対応付けられたスコア加算値を気象状況別スコア管理テーブル26から読み出し、読み出したスコア加算値を、図27Aに示すように、初期状態の推奨条件・スコアテーブル50(図11)における「屋外移動無」という条件の推奨スコアに加算する。なお図27Aは、図14の例で気象状況が「高温」であったため、そのスコア加算値である「2」を「屋外移動無」という条件の推奨スコアに加算した場合の例である。そして、勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、この第1の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
(4-1-1-2)第2の推奨条件・スコア決定処理
勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、図15に示す第2の推奨条件・スコア決定処理を開始し、まず、必要な公共交通機関会社が利用する外部サービスサーバ4にアクセスして、そのとき発表されている運行情報のうち、図16に示すような、対象利用者の自宅の最寄り駅(「移動元」)からその対象利用者が利用可能な各勤務場所の最寄り駅(「移動先」)までの区間(以下、これを対象区間と呼ぶ)に関連する運行情報を収集する(S20)。なお、ここで収集する運行情報は、運休や、遅延、事故、ダイヤの乱れ、運転見合わせなどのその公共交通機関を利用した対象区間の移動に影響を与える運行情報である。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS20で各対象区間に関連する運行情報を収集できたか否かを判断する(S21)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得ると、この第2の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
これに対して、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS21の判断で肯定結果を得ると、図27Aに示すように、ステップS21で認識した運行情報に関連する各勤務場所の最寄り駅や、対象利用者の自宅の最寄り駅を非推奨条件として推奨条件・スコアテーブル50に追加すると共に(条件欄50Bの値が「横浜・戸塚」のレコード)、その非推奨条件の推奨スコアとして、テップS21で認識した運行情報に応じた値を設定する(S22)。
そのための手段として、勤務場所・時間提案プログラム30は、予め記憶装置11(図2)に格納された図17に示すような運行状況別スコア管理テーブル27を管理している。この運行状況別スコア管理テーブル27は、対応する公共交通機関を利用した移動に影響を与える運行状況と、予め規定されたその運行状況に対して設定すべき非推奨スコアの値とを対応付けたテーブルである。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS22において、ステップS21で認識した運行状況に対応付けられた非推奨スコアを運行状況別スコア管理テーブル27から読み出し、読み出した非推奨スコアを図27Aのように推奨条件・スコアテーブル50に追加した非推奨条件の推奨スコアに設定する。なお、非推奨スコアは、絶対値が同じ負の値の推奨スコアとして推奨条件・スコアテーブル50に設定される。そして、勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、この第2の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
(4-1-1-3)第3の推奨条件・スコア決定処理
この後、勤務場所・時間提案プログラム30は、図18に示す第3の推奨条件・スコア決定処理を開始し、まず、対象利用者が勤務する企業等の企業等利用サーバ3(図1)にアクセスし、図19に示すように、対象利用者がTODOリストなどのスケジュールに登録しているその対象利用者が実行すべきすべての個人作業の情報(以下、これを個人作業情報と呼ぶ)を収集する(S30)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、収集した個人作業情報に基づいて、一定期間内(例えば24時間以内)に期限を迎える個人作業があるか否かを判断する(S31)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得ると、この第3の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
これに対して、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS31の判断で肯定結果を得ると、推奨条件・スコアテーブル50(図11)における「集中スペース」という条件の推奨スコアに対して、図27Bに示すように、かかる一定期間内に期限を迎える個人作業の数と同じ数を加算する(S32)。なお、図27Bは、かかる一定期間内に期限を迎える個人作業の数が1つであったため「集中スペース」という条件の推奨スコアに「1」を加算した例を示している。
そして、勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、この第3の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
(4-1-1-4)第4の推奨条件・スコア決定処理
勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、図20に示す第4の推奨条件・スコア決定処理を開始し、まず、対象利用者が勤務する企業等の企業等利用サーバ3(図1)にアクセスして、図21に示すように、対象利用者がTODOリストなどのスケジュールに登録しているその対象利用者が行うべきすべてのチーム作業の情報(以下、これをチーム作業情報と呼ぶ)を収集する(S40)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、収集したチーム作業情報に基づいて、本日予定されているチーム作業があるか否かを判断する(S41)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得ると、この第4の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
これに対して、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS41の判断で肯定結果を得ると、図27Cに示すように、推奨条件・スコアテーブル50にグループワークスペースがあること(「グループワークスペース」)が条件として登録されていない場合には、その条件を推奨条件として推奨条件・スコアテーブルに追加する(S42)。この際、勤務場所・時間提案プログラム30は、その推奨条件(「グループワークスペース」)の利用者設定スコアの値を「0」に設定する。
また勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS42で追加した推奨条件(「グループワークスペース」)の推奨スコアに、本日予定されているチーム作業の数と同じ数を加算する(S43)。なお、図27Cは、本日予定されているチーム作業の数が2つであったため、「グループワークスペース」という条件の推奨スコアに「2」を加算した例を示している。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、本日予定されているチーム作業ごとに、そのチーム作業を行うチームの他の所属メンバがそれぞれ予定している本日の勤務場所を企業等利用サーバ3(図1)からそれぞれ取得し、図27Cに示すように、取得したすべての勤務場所をそれぞれ新たな推奨条件として推奨条件・スコアテーブル50に追加する(条件欄50Bの値が「チームメンバ多(品川ワークスペース)」のレコード)(S44)。この際、勤務場所・時間提案プログラム30は、これらの推奨条件の利用者設定スコアの値をすべて「0」に設定する。
次いで、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS44で追加した推奨条件ごとに、それぞれ対象利用者が属するチームの対象利用者以外の所属メンバであって、その推奨条件に対応する勤務場所で本日勤務予定の所属メンバの人数と同じ数をその推奨条件の推奨スコアに加算する(S45)。なお、図27Cは、「品川ワークスペース」で本日勤務予定のかかる所属メンバの人数が4人であったため、「チームメンバ多(品川ワークスペース」という条件の推奨スコアに「4」を加算した例を示している。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、この第4の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
(4-1-1-5)第5の推奨条件・スコア決定処理
勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、図22に示す第5の推奨条件・スコア決定処理を開始し、まず、対象利用者の利用者情報テーブル20(図3)を参照して、その対象利用者が所属する組織(以下、これを所属組織と呼ぶ)を確認する(S50)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、対象利用者が勤務する企業等の企業等利用サーバ3(図1)にアクセスし、図23に示すように、かかる所属組織の予算に関する情報(月予算及び使用済み費用)と、その所属組織における出社率に関する情報(目標出社率及び現時点における実際の出社率)と、その所属組織の構成に関する情報(構成人数)とを収集する(S51)。
次いで、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS51で収集した各情報に基づいて、その所属組織の月予算に残りがあるか否か(使用済み費用が月予算よりも少ないか否か)を判断する(S52)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得ると、この第5の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
これに対して、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS52の判断で肯定結果を得ると、その所属組織の残りの月予算を所属メンバに均等に割り振った場合の所属メンバが1日に使用可能な金額を最大勤務費用として、その所属組織の所属メンバ一人当たりの1日分の勤務費用を最大勤務費用以下とすることを新たな推奨条件として推奨条件・スコアテーブル50に追加する(S53)。
具体的に、勤務場所・時間提案プログラム30は、その所属組織の所属メンバ一人当たりの1日の勤務費用が次式
Figure 0007419323000001
により算出される最大勤務費用以下となることを、新たな推奨条件として推奨条件・スコアテーブル50に追加する。
なお、ここでの「勤務費用」とは、利用者が自宅及び勤務場所間を往復するのに必要な交通費と、その勤務場所を利用するのに要する施設利用料との合計額を指す。利用者の自宅から各勤務場所への交通費はその利用者の利用者管理テーブル20(図3)から取得することができ、利用者が各勤務場所で勤務した場合の単位時間当りの施設利用料は勤務場所管理テーブル21(図4)から取得することができる。また残出社日数とは、組織の目標出社率及び現時点での実際の出社率と、その組織の構成人数とから算出される所属メンバが当月に出社可能なのべ日数を指す。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS51で収集した情報に基づいて、その組織の現時点での実際の出社率がその所属組織の目標出社率を超えているか否かを判断する(S54)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得ると、この第5の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
これに対して、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS54の判断で肯定結果を得ると、勤務場所を自宅とする在宅勤務を推奨条件として推奨条件・スコアテーブル50に追加し、その推奨条件に対する推奨スコアとして所定値(例えば「1」)を設定する(S55)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、この第5の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
(4-1-1-6)第6の推奨条件・スコア決定処理
勤務場所・時間提案プログラム30は、第5の推奨条件・スコア決定処理を終了すると、図24に示す第6の推奨条件・スコア決定処理を開始し、まず、各利用者の作業実績情報テーブル23(図6)の中から対象利用者の作業実績情報テーブル23(図6)を検索する(S60)。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、かかる検索により検出した対象利用者の作業実績情報テーブル23に1つ以上のレコードがあるか否かを判断する(S61)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得ると、この第6の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
これに対して、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS61の判断で肯定結果を得ると、対象利用者の作業実績情報テーブル23に登録されている各作業実績の情報に基づいて、作業実績がある各勤務場所における平均作業効率を、次式
Figure 0007419323000002
によりそれぞれ算出する(S62)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、作業実績がある勤務場所が推奨条件・スコアテーブル50に登録されていない場合には、その勤務場所での勤務を新たな推奨条件とし、推奨スコアを「0」として推奨条件・スコアテーブル50に追加する(S63)。
次いで、勤務場所・時間提案プログラム30は、推奨条件・スコアテーブル50における、ステップS62で算出した平均作業効率が予め設定された第1の作業効率閾値(例えば1.2)以上の各勤務場所の推奨スコアにそれぞれ所定値(例えば「1」)を加算する(S64)。
また勤務場所・時間提案プログラム30は、推奨条件・スコアテーブル50における、ステップS62で算出した平均作業効率が予め設定された第2の作業効率閾値(例えば0.8)以下の各勤務場所の推奨スコアからそれぞれ所定値(例えば「1」)を減算する(S65)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、この第6の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
(4-1-1-7)第7の推奨条件・スコア決定処理
勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、図25に示す第7の推奨条件・スコア決定処理を開始し、まず、各利用者のストレス度・笑顔度情報テーブル24(図7)の中から対象利用者のストレス度・笑顔度情報テーブル24を検索する(S70)。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、かかる検索により検出したストレス度・笑顔度情報テーブル24に1つ以上のレコードがあるか否かを判断する(S71)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得ると、この第7の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
これに対して、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS71の判断で肯定結果を得ると、対象利用者のストレス度・笑顔度情報テーブル24に登録されている各勤務場所でのストレス度及び笑顔度に基づいて、ストレス度・笑顔度が取得されている各勤務場所におけるそのストレス度及び笑顔度の平均値をそれぞれ算出する(S72)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、作業実績がある勤務場所が推奨条件・スコアテーブル50に登録されていない場合には、その勤務場所での勤務を新たな推奨条件とし、推奨スコアを「0」として推奨条件・スコアテーブル50に追加する(S73)。
次いで、勤務場所・時間提案プログラム30は、推奨条件・スコアテーブル50における、ステップS72で算出したストレス度の平均値が予め設定された第1のストレス度閾値(例えば1.5)以上の各勤務場所の推奨スコアからそれぞれ所定値(例えば「1」)を減算する(S74)。
また勤務場所・時間提案プログラム30は、推奨条件・スコアテーブル50における、ステップS72で算出した笑顔度の平均値が予め設定された第1の笑顔度閾値(例えば75)以上の各勤務場所の推奨スコアにそれぞれ所定値(例えば「1」)を加算する(S75)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、この第7の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
なお、この第7の推奨条件・スコア決定処理において、第1のストレス度閾値よりも小さい第2のストレス度閾値を予め設定し、ステップS72で算出したストレス度の平均値が第2のストレス度閾値以下の勤務場所については、推奨条件・スコアテーブル50におけるその勤務場所の推奨スコアに所定値(例えば「1」)を加算するようにしてもよい。
同様に、第1の笑顔度閾値よりも小さい第2の笑顔度閾値を予め設定し、ステップS72で算出した笑顔度の平均値が第2の笑顔度閾値以下の勤務場所については、推奨条件・スコアテーブル50におけるその勤務場所の推奨スコアから所定値(例えば「1」)を減算するようにしてもよい。
(4-1-1-8)第8の推奨条件・スコア決定処理
勤務場所・時間提案プログラム30は、第7の推奨条件・スコア決定処理を終了すると、図26に示す第8の推奨条件・スコア決定処理を開始し、まず、対象利用者の過去勤務場所情報テーブル25(図8)を検索する(S80)。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、かかる検索により検出した過去勤務情報テーブル25に1つ以上のレコードがあるか否かを判断する(S81)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得ると、この第8の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
これに対して、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS81の判断で肯定結果を得ると、対象利用者の過去勤務場所情報テーブル25のうち、所定期間内(例えば直近5日以内)に対象利用者が利用した勤務場所についてのレコードの推奨理由欄に格納されている各推奨理由をすべて抽出し、推奨条件・スコアテーブル50の条件欄50B(図11)にその推奨理由が格納されているレコードの推奨スコアを更新する(S82)。具体的に、勤務場所・時間提案プログラム30は、同じ推奨理由を複数抽出した場合には、抽出したその推奨理由の数と同じ回数だけ推奨条件・スコアテーブル30の条件欄50Bにその推奨理由が格納されているレコードの推奨スコアに所定値(例えば「1」)を加算する。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、この第8の推奨条件・スコア決定処理を終了する。
なお、ステップS82で推奨スコアに加算する上述の数値を固定値とせず、例えば、1日前は「1」、2日前は「0.8」、3日前は「0.6」、4日前は「0.4」、5日前は「0.2」のように、過去勤務場所情報テーブル25におけるその推奨理由が推奨理由欄25C(図8)に格納されているレコードの日付欄25A(図8)に格納されている日付が古いほど小さくなるようにしてもよい。
(4-1-2)勤務場所選定処理
次に、図10について上述した労働支援サービス提供処理のステップS3で勤務場所・時間提案プログラム30により実行される勤務場所選定処理の具体的な処理内容について説明する。
図28は、かかる勤務場所選定処理の具体的な処理内容を示す。勤務場所・時間提案プログラム30は、労働支援サービス提供処理のステップS3に進むと、この図28に示す勤務場所選定処理を開始し、まず、対象利用者の利用者管理テーブル20(図3)を参照して、その対象利用者が利用可能な勤務場所のうち、対象利用者の自宅からの移動時間が一定時間内(例えば30分内)の勤務場所を抽出する(S90)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS90で抽出した各勤務場所(以下、これらを抽出勤務場所と呼ぶ)に関する情報を格納した図29に示すような抽出勤務場所スコア情報テーブル60を作成する(S91)。
この図29からも明らかなように、抽出勤務場所スコア情報テーブル60は、勤務場所欄60A、場所欄60B、混雑欄60C、付加情報欄60D、所要移動時間欄60E及び推奨スコア欄60Fを備えて構成される。勤務場所スコア情報テーブル60では、1つのレコード(図29の1つの行)が1つの抽出勤務場所に対応する。
そして勤務場所欄60Aには、対応する抽出勤務場所の名称等の識別情報が格納され、場所欄60Bには、その抽出勤務場所の最寄り駅の駅名が格納される。また混雑欄60Cには、その勤務場所の施設の運用会社の外部サービスサーバ4から取得したその勤務場所の現在の混雑状況が格納される。図29では、かかる混雑状況が、通常レベルの混雑状況である「通常」と、「通常」よりも混雑している「混雑」と、「通常」よりも空いている「閑散」との3段階で評価されていることが示されている。
さらに付加情報欄60Dには、各種スペースの有無や飲食の可否などその勤務場所の環境に関する情報が格納され、所要移動時間欄60Eには、対象利用者の自宅からその抽出勤務場所までの移動に要する時間(移動時間)が格納される。また推奨スコア欄60Fには、対応する抽出勤務場所の推奨スコアが格納される。この推奨スコアは、初期時、すべて「0」に設定される。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、このような初期状態の抽出勤務場所スコア情報テーブル60を作成すると、この抽出勤務場所スコア情報テーブル60を利用して、各抽出勤務場所の推奨スコアを決定する抽出勤務場所スコア決定処理を実行する(S92)。
具体的に、勤務場所・時間提案プログラム30は、図12~図26について上述した推奨条件・スコア決定処理を経て内容が確定した推奨条件・スコアテーブル50に登録されている1つの条件(レコード)を選択し、各抽出勤務場所がそれぞれその条件に適合するか否かを判定する。なお、ここでの「適合」とは、抽出出勤場所がその条件の適用対象であることを指し、より具体的には、抽出勤務場所の「場所(最寄り駅)」、「混雑度」及び「付加情報」のいずれかにその条件又はその条件に関連する事項が含まれていることを意味する。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、いずれかの抽出勤務場所がその条件に適合する場合には、その条件の推奨スコアをその抽出勤務場所の推奨スコアに加算する。勤務場所・時間提案プログラム30は、このような処理を推奨条件・スコアテーブル50のすべてのレコードについて実行することで、図30Aのように各抽出勤務場所の推奨スコアをそれぞれ決定する。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、抽出勤務場所スコア情報テーブル60に登録されている各抽出勤務場所を、図30Bのように推奨スコアの降順、かつ、推奨スコアが同じである場合には所要移動時間の昇順でソートする(S93)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、ソート後の各抽出勤務場所のうちの上位n件(例えば3件)の抽出勤務場所を勤務場所候補に選定し(S94)、この後、この勤務場所選定処理を終了する。
なお、上述した勤務場所選定処理のステップS92で実行される抽出勤務場所・スコア決定処理の具体的な処理手順を図31に示す。勤務場所・時間提案プログラム30は、勤務場所選定処理のステップS92に進むとこの抽出勤務場所スコア決定処理を開始し、まず、そのとき推奨条件・スコアテーブル50に登録されている推奨/非推奨の条件のうち、ステップS101以降が未処理の条件を1つ選択する(S100)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、抽出勤務場所スコアテーブル60に登録されている抽出勤務場所のうち、ステップS102以降が未処理の抽出勤務場所を1つ選択し(S101)、その抽出勤務場所にステップS100で選択した条件(以下、これを選択条件と呼ぶ)が適合するか否かを判断する(S102)。
例えば、勤務場所・時間提案プログラム30は、選択条件が「集中スペース」、「屋外移動無」、「飲食可」、「チームワークスペース」又は「喫煙スペース」などである場合、ステップS101で選択した抽出勤務場所(以下、これを選択抽出勤務場所と呼ぶ)にその選択条件と同じ付加情報があるときには、選択抽出勤務場所が選択条件に適合すると判断する。
また勤務場所・時間提案プログラム30は、選択条件が「自宅」、「川崎サテライト」又は「品川ワークスペース」などの勤務場所や、「品川」、「川崎」又は「戸塚」といった最寄り駅である場合には、選択抽出勤務場所の「勤務場所」や「場所」にその勤務場所や最寄り駅が格納されているときに選択抽出勤務場所が選択条件に適合すると判断する。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS102の判断で否定結果を得るとステップS104に進む。また勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS102の判断で肯定結果を得ると、推奨条件・スコアテーブル50に登録されている選択条件の推奨スコアを、抽出勤務場所スコアテーブル60における選択抽出勤務場所の推奨スコアに加算する(S103)。
この後、勤務場所・時間提案プログラム30は、すべての抽出勤務場所についてステップS102~ステップS103の処理を実行し終えたか否かを判断する(S104)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得るとステップS101に戻り、この後、ステップS101で選択する抽出勤務場所をステップS102以降が未処理の他の抽出勤務場所に順次切り替えながらステップS101~ステップS104の処理を繰り返す。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、やがてすべての抽出勤務場所についてステップS102~ステップS103の処理を実行し終えることによりステップS104で肯定結果を得ると、推奨条件・スコアテーブル50に登録されているすべての条件についてステップS100~ステップS104の処理を実行し終えたか否かを判断する(S105)。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この判断で否定結果を得るとステップS100に戻り、この後、ステップS100で選択する条件をステップS101以降が未処理の他の条件に順次切り替えながらステップS100~ステップS105の処理を繰り返す。
そして勤務場所・時間提案プログラム30は、やがてすべての条件についてステップS101~ステップS104の処理を実行し終えることによりステップS105で肯定結果を得ると、この抽出勤務場所・スコア決定処理を終了する。
(4-1-3)勤務時間選定処理
図32は、図10について上述した労働支援サービス提供処理のステップS6で勤務場所・時間提案プログラム30により実行される勤務時間選定処理の具体的な処理内容について説明する。
勤務場所・時間提案プログラム30は、労働支援サービス提供処理のステップS6に進むと、この図32に示す勤務時間選定処理を開始し、まず、地図情報を提供しているサービスプロバイダの外部サービスサーバ4(図1)にアクセスして、対象利用者の利用者管理テーブル20(図3)を参照して、対象利用者の自宅からその対象利用者が選択した勤務場所までの経路を検索する(S110)。
続いて、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS110の検索で検出した対象利用者の自宅からその対象利用者が選択した勤務場所までの経路上で利用する公共交通機関の会社のサイトにアクセスして、図33の上段の図表のように、その公共交通機関における対象利用者の自宅の最寄り駅からその対象利用者が選択した勤務場所の最寄り駅までの区間の現在の混雑状況及び将来の混雑予測を混雑情報として取得する(S111)。
次いで、勤務場所・時間提案プログラム30は、ステップS111で取得した現在及び将来の混雑情報に基づいて、混雑の度合が「通常」以下(「通常」又は「閑散」)で、かつ、対象利用者の本日の最初の作業予定の開始時間よりも早く選択勤務場所の最寄り駅に到着し得る車両のうち、当該最寄り駅への到着時刻が最も遅い車両を選択し、その車両が対象利用者の最寄り駅から選択勤務場所の最寄り駅まで移動する時間を対象利用者の勤務時間(通勤のための移動時間帯)として選定する(S112)。そして勤務場所・時間提案プログラム30は、この後、この勤務時間選定処理を終了する。
(4-2)ストレス度・笑顔度測定処理
一方、図34は、対象利用者が、その対象利用者が選択した勤務場所に到着し又はその勤務場所において就業を開始した後に労働支援装置により定期的に実行されるストレス度・笑顔度取得処理の処理内容を示す。労働支援装置5は、この図34に示す処理手順に従って、かかる勤務場所での労働時における対象利用者のストレス度及び笑顔度を取得する。
なお、対象利用者がその対象利用者が選択した勤務場所に到達し又は勤務場所において就業を開始したことを労働支援装置5が検知する方法としては、例えば、利用者端末2にGPS(Global Positioning System)受信機が搭載されている場合には、労働支援装置5が定期的にその対象利用者の利用者端末2に現在位置を問い合わせる方法や、その対象利用者がかかる勤務場所に到着したことを利用者端末2が検知したときにその利用者端末2が労働支援装置5にその旨を通知する方法を適用することができる。
また利用者端末2にGPS受信機が搭載されていない場合には、対象利用者が業務を開始するときにその旨を企業等利用サーバ3に登録するようにし、労働支援装置5が定期的に対象利用者が就業を開始したか否かを企業等利用サーバ3に問い合わせる方法や、対象利用者が業務を開始した旨の登録があったときに企業等利用サーバ3がその旨を労働支援装置5に通知する方法などを適用することができる。
図34の説明に戻って、労働支援装置5の利用者情報管理プログラム28(図2)は、対象利用者がかかる勤務場所に到着し又はその勤務場所おいて業務を開始したことを検知すると、このストレス度・笑顔度取得処理を例えば1時間毎に開始し、まず、その対象利用者の利用者端末2に対して、カメラデバイス7(図1)により対象利用者の顔の動画を撮影し、その映像データを転送するよう指示を与えることにより、就業中のその対象利用者の時系列の顔画像を一定時間(例えば3分程度)取得する(S120)。
続いて、利用者情報管理プログラム28は、ステップS120で取得した対象利用者の時系列の顔画像について、肌の輝度変化のピークを順次検出する(S121)。ここでは、かかる顔画像の肌の輝度がその平均値を下回ってからその平均値と所定の閾値(例えば1.5)を上回って、再度その平均値を下回るまでの最大輝度をピークとする。
続いて、利用者情報管理プログラム28は、ステップS121で検出した1つのピークから次のピークまでの間の時間を順次計測し、計測により得られたかかる時間を顔画像の肌の輝度のピーク周期として連続的に順次特定する(S122)。このピーク周期は、対象利用者の脈拍周期として考えることができる。つまり1回の脈動による血圧の上昇に伴って利用者の肌の輝度が上昇し、その後、血圧の低下に伴って利用者の肌の輝度も低下するため、顔画像の肌の輝度変化の周期と、脈拍周期とが一致するからである。
次いで、利用者情報管理プログラム28は、上述のようにして特定したピーク周期の変動をフーリエ変換することにより、かかるピーク周期の変動を周波数領域の情報に変換する(S123)。
このように周波数領域に変換されたピーク周期の変動において、低周波成分は、副交感神経が優位な状態にあり、対象利用者がリラックスした状態にあるときのピーク周期の成分であると考えられ、高周波成分は、交感神経が優位な状態にあり、対象利用者のストレスが高い状態にあるときのピーク周期の成分であると考えられる。
そこで利用者情報管理プログラム28は、この後、フーリエ変換後のピーク周期の変動の0.05~0.15Hzを低周波成分、0.15~0.4Hzを高周波成分として、次式
Figure 0007419323000003
のように高周波成分と低周波成分との比をその時間帯のストレス度として算出し、さらに本日現時点までに算出した各時間帯のストレス度の最大値を本日現時点までのストレス度とする(S124)。このような算出手法を適用することにより、本日の勤務が終了した段階でその勤務場所における本日のストレス度を得ることができる。
続いて、利用者情報管理プログラム28は、笑顔のときには鼻口周りの皺の濃度が濃くなり、目尻の角度及び口角の角度がいずれも大きくなることを利用して、ステップS120で取得した時系列の顔画像(フレーム画像)ごとに、鼻口周りの皺の濃度などの基準値に対する割合をそれぞれ算出する(S125)。なお、ステップS125の処理では、顔画像が笑顔であるか否かを判定するための基準値として、鼻口周りの皺の濃度に対して第1の基準値、目尻の角度に対して第2の基準値、口角の角度に対して第3の基準値が予め設定されているものとする。
具体的に、利用者情報管理プログラム28は、まず、画像認識モデルを利用して、ステップS120で取得した時系列の個々の顔画像のうちのステップS121以降が未処理の1つの顔画像について、その顔画像内の目、鼻、口といった顔の各種構成要素をそれぞれ特定する。
次いで、利用者情報管理プログラム28は、この特定結果に基づいてその個々の顔画像における鼻口周りの皺の濃度、目尻の角度及び口角の角度をそれぞれ計測し、第1の基準値に対する計測により得られた鼻口周りの皺の濃度の割合(以下、これを第1の割合と呼ぶ)と、第2の基準値に対する計測により得られた目尻の角度の割合(以下、これを第2の割合と呼ぶ)と、第3の基準値に対する計測により得られた口角の角度の割合(以下、これを第3の割合と呼ぶ)をそれぞれ算出する。
次いで、利用者情報管理プログラム28は、上述のようにして算出した第1~第3の割合の平均値に100を乗じた値を、その顔画像における対象利用者の笑顔度として算出し、ステップS120で取得した時系列の各顔画像についてそれぞれ算出した笑顔度の平均値をその時間帯の笑顔度とする。さらに利用者情報管理プログラム28は、本日現時点までに算出した各時間帯の笑顔度の平均値を本日現時点までの笑顔度として算出する(S126)。このような算出手法を適用することにより、本日の勤務が終了した段階でその勤務場所における本日の笑顔度を得ることができる。
そして利用者情報管理プログラム28は、ステップS124で算出したストレス度と、ステップS126で算出した笑顔度とを、本日の日付及びその対象利用者の勤務場所の各情報と共にストレス度・笑顔度情報テーブル24(図7)に格納し(S127)、この後、このストレス度・笑顔度算出処理を終了する。
(5)本実施の形態の効果
以上のように本実施の形態の労働支援システム1の労働支援装置5は、図12~図26について上述した第1~第8の推奨条件・スコア決定処理によって、対象利用者が予め設定した各条件に対する利用者設定スコアを調整したり、新たな条件を追加し、これにより決定した推奨条件ごとの推奨スコアに基づいて、対象利用者に最適な幾つかの勤務場所候補を選定してその対象利用者に提案する。
また労働支援装置5は、提案した勤務場所候補の中から対象利用者が指定した勤務場所にまで対象利用者が移動する際に利用する公共交通機関の現在の混雑状況と、将来の混雑予測とに基づいて対象利用者に最適な勤務時間を選定し、選定した勤務時間を対象利用者に提案する。
従って、本労働支援システム1によれば、対象利用者に最適な勤務場所及び勤務時間をその対象利用者に提案することができ、かくして利用者目線での安心安全かつ効率的で快適な働き方を支援することができる。
(6)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、労働支援装置5の機能を1つのサーバ装置に搭載するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば分散型コンピューティングシステムを構築する複数のコンピュータ装置に労働支援装置5の機能を分散して配置し、これら複数のコンピュータ装置が必要に応じて情報をやり取りしながら労働支援装置5と同様の処理を実行するようにしてもよい。
また上述の実施の形態においては、本日の気象情報、公共交通機関の運行情報、対象利用者の個人作業及びチーム作業の予定、対象利用者が所属する組織の月予算及び目標出社率、対象利用者の各勤務場所での過去の作業効率、対象利用者の各勤務場所での過去のストレス度及び笑顔度、並びに、対象利用者が過去に選択した勤務場所などの情報に基づいて各推奨条件に対する利用者設定スコアの値を調整したり、条件を追加するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これらに加えて他の情報に基づいて対象利用者に最適な勤務場所及び勤務時間を選定するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、勤務場所・時間提案画面40を図9に示すような構成とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の画面構成を広く適用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、勤務場所・時間提案画面40において、労働支援装置5が複数の勤務場所を提案するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、1つの勤務場所候補のみを提案するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、図34のステップS120において、就業中のその対象利用者の時系列の顔画像を例えば3分程度取得するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、1時間の間、対象利用者の時系列の顔画像を取得し続ける(つまり対象利用者の就業時間中連続して顔画像を取得し続ける)ようにしてもよい。この場合、ストレス度及び笑顔度の計算に要する演算量やメモリ容量は大きくなるが、カメラデバイス7側や利用者端末2側で各種計算を逐次リアルタイムで行うことにより、労働支援装置5がその影響を受けることを防止することができる。
本発明は、利用者に適した勤務場所及び勤務時間を提案する種々の構成の労働支援システムに広く適用することができる。
1……労働支援システム、2……利用者端末、3……企業等利用サーバ、4……外部サービスサーバ、5……労働支援装置、7……カメラデバイス、9……CPU、20……利用者管理テーブル、21……勤務場所管理テーブル、22……利用者設定スコア管理テーブル、23……作業実績情報テーブル、24……ストレス度・笑顔度情報テーブル、25……過去勤務場所情報テーブル、26……気象状況別スコア管理テーブル、27……運行状況別スコア管理テーブル、28……利用者情報管理テーブル、29……勤務場所情報管理テーブル、30……勤務場所・時間提案プログラム、31……チャットボットプログラム、32……チャットプログラム、40……勤務場所・時間提案画面、50……推奨条件・スコアテーブル、60……抽出勤務場所スコアテーブル。

Claims (16)

  1. 利用者の労働を支援するサービスを提供する労働支援装置において、
    前記利用者が過去に前記サービスを利用したときに取得した当該利用者の過去の勤務状況を記録して管理する利用者情報管理部と、
    外部から取得した前記利用者の環境及び予定と、前記利用者情報管理部により管理されている当該利用者の前記過去の勤務状況とに基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価し、評価結果に基づいて当該利用者に適した前記勤務場所を選定する勤務場所選定部と、
    前記勤務場所選定部により選定された前記勤務場所を前記利用者に提案する提案部と
    を備え、
    前記利用者情報管理部は、
    前記利用者の前記過去の勤務状況として、当該利用者が過去に行った各作業の見積所要時間及び実所要時間を、当該作業を行った前記勤務場所と対応付けて記録し、
    前記勤務場所選定部は、
    各作業の前記見積所要時間及び前記実所要時間に基づいて当該利用者が利用可能な各前記勤務場所における作業効率をそれぞれ算出し、
    算出した各前記勤務場所ごとの作業効率を利用して当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする労働支援装置。
  2. 前記勤務場所選定部は、
    前記勤務場所に加えて、前記利用者の環境及び予定に基づいて、当該利用者に適した当該勤務場所への移動時間帯を選定し、
    前記提案部は、
    前記勤務場所選定部により選定された前記勤務場所に加えて、前記勤務場所選定部が選定した当該勤務場所への移動時間帯を提案する
    ことを特徴とする請求項1に記載の労働支援装置。
  3. 前記勤務場所選定部は、
    前記利用者に適した前記勤務場所を選定する際の各条件に対して予め当該利用者がそれぞれ設定した重要度に基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする請求項1に記載の労働支援装置。
  4. 前記勤務場所選定部は、
    前記利用者の環境として、本日の気象状況及び又は当該利用者が利用する公共交通機関の運行状況に基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする請求項1に記載の労働支援装置。
  5. 利用者の労働を支援するサービスを提供する労働支援装置において、
    前記利用者が過去に前記サービスを利用したときに取得した当該利用者の過去の勤務状況を記録して管理する利用者情報管理部と、
    外部から取得した前記利用者の環境及び予定と、前記利用者情報管理部により管理されている当該利用者の前記過去の勤務状況とに基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価し、評価結果に基づいて当該利用者に適した前記勤務場所を選定する勤務場所選定部と、
    前記勤務場所選定部により選定された前記勤務場所を前記利用者に提案する提案部と
    を備え、
    前記利用者情報管理部は、
    前記利用者の勤務時のストレスの度合いをストレス度として計測すると共に、前記利用者が勤務時に笑顔であった度合を笑顔度として計測し、計測した前記ストレス度及び前記笑顔度を前記勤務場所と対応付けて前記利用者の過去の勤務状況として記録して管理し、
    前記勤務場所選定部は、
    前記利用者情報管理部が管理している各前記勤務場所の前記ストレス度及び前記笑顔度を利用して、前記利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする労働支援装置。
  6. 前記勤務場所選定部は、
    前記勤務場所に加えて、前記利用者の環境及び予定に基づいて、当該利用者に適した当該勤務場所への移動時間帯を選定し、
    前記提案部は、
    前記勤務場所選定部により選定された前記勤務場所に加えて、前記勤務場所選定部が選定した当該勤務場所への移動時間帯を提案する
    ことを特徴とする請求項5に記載の労働支援装置。
  7. 前記勤務場所選定部は、
    前記利用者に適した前記勤務場所を選定する際の各条件に対して予め当該利用者がそれぞれ設定した重要度に基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする請求項5に記載の労働支援装置。
  8. 前記勤務場所選定部は、
    前記利用者の環境として、本日の気象状況及び又は当該利用者が利用する公共交通機関の運行状況に基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする請求項5に記載の労働支援装置。
  9. 利用者の労働を支援するサービスを提供する労働支援装置により実行される労働支援方法であって、
    前記利用者が過去に前記サービスを利用したときに取得した当該利用者の過去の勤務状況を記録して管理する第1のステップと、
    外部から取得した前記利用者の環境及び予定と、管理している当該利用者の過去の勤務状況とに基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価し、評価結果に基づいて当該利用者に適した勤務場所を選定する第2のステップと、
    選定した前記勤務場所を前記利用者に提案する第3のステップと
    を備え、
    前記第1のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    前記利用者の前記過去の勤務状況として、当該利用者が過去に行った各作業の見積所要時間及び実所要時間を、当該作業を行った前記勤務場所と対応付けて記録し、
    前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    各作業の前記見積所要時間及び前記実所要時間に基づいて当該利用者が利用可能な各前記勤務場所における作業効率をそれぞれ算出し、
    算出した各前記勤務場所ごとの作業効率を利用して当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする労働支援方法。
  10. 前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    前記勤務場所に加えて、前記利用者の環境及び予定に基づいて、当該利用者に適した当該勤務場所への移動時間帯を選定し、
    前記第3のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    選定した前記勤務場所に加えて、選定した当該勤務場所への移動時間帯を提案する
    ことを特徴とする請求項9に記載の労働支援方法。
  11. 前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    前記利用者に適した前記勤務場所を選定する際の各条件に対して予め当該利用者がそれぞれ設定した重要度に基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする請求項9に記載の労働支援方法。
  12. 前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    前記利用者の環境として、本日の気象状況及び又は当該利用者が利用する公共交通機関の運行状況に基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする請求項9に記載の労働支援方法。
  13. 利用者の労働を支援するサービスを提供する労働支援装置により実行される労働支援方法であって、
    前記利用者が過去に前記サービスを利用したときに取得した当該利用者の過去の勤務状況を記録して管理する第1のステップと、
    外部から取得した前記利用者の環境及び予定と、管理している当該利用者の前記過去の勤務状況とに基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価し、評価結果に基づいて当該利用者に適した前記勤務場所を選定する第2のステップと、
    選定した前記勤務場所を前記利用者に提案する第3のステップと
    を備え、
    前記第1のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    前記利用者の勤務時のストレスの度合いをストレス度として計測すると共に、前記利用者が勤務時に笑顔であった度合を笑顔度として計測し、計測した前記ストレス度及び前記笑顔度を前記勤務場所と対応付けて前記利用者の過去の勤務状況として記録して管理し、
    前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    管理している各前記勤務場所の前記ストレス度及び前記笑顔度を利用して、前記利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする労働支援方法
  14. 前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    前記勤務場所に加えて、前記利用者の環境及び予定に基づいて、当該利用者に適した当該勤務場所への移動時間帯を選定し、
    前記第3のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    選定した前記勤務場所に加えて、選定した当該勤務場所への移動時間帯を提案する
    ことを特徴とする請求項13に記載の労働支援方法。
  15. 前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    前記利用者に適した前記勤務場所を選定する際の各条件に対して予め当該利用者がそれぞれ設定した重要度に基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする請求項13に記載の労働支援方法。
  16. 前記第2のステップにおいて、前記労働支援装置は、
    前記利用者の環境として、本日の気象状況及び又は当該利用者が利用する公共交通機関の運行状況に基づいて当該利用者が利用可能な各勤務場所をそれぞれ評価する
    ことを特徴とする請求項13に記載の労働支援方法。
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