JP7419210B2 - プライマー塗布機 - Google Patents

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Description

本発明は、舗装工事において用いられるプライマーを塗布面に効率良く塗布するプライマー塗布機に関する。
プライマーは、舗装構造体における異種層間の接着性を高めたり馴染みを良くするために層間の界面となる箇所に塗布される材料であり、舗装工事においては欠かせない材料であるが、その塗布作業は未だ人力に頼った非効率的なものであることが多い。
例えば、プライマーが塗布される代表的な施工箇所の一つに、既設舗装の一部切削除去で生じた切削面や、舗装混合物の舗設によって生じた新設舗装の側面などがある。これらの箇所は、隣接して新たな舗装混合物が舗設されたときにジョイント部となる箇所であり、雨水等の浸入を防止すべくテープ状に成型された成型目地材を貼り付けることが行われているが、この貼り付けに先だって、成型目地材とその貼り付け箇所との接着性を良くするために、成型目地材の貼り付け箇所にプライマーが塗布されるのが普通である(例えば、特許文献1)。
しかしながら、プライマーの塗布は、通常、刷毛や使い捨てのローラ刷毛を用いて人力で行われており、しかも、成型目地材が貼り付けられる箇所は、既設舗装の切削面や新設舗装の側面などから構成される段差部の入り隅部分であり、作業者の足元の低い位置にあるので、作業はどうしても中腰で行わざるをえず、重労働であるとともに、作業効率が悪く、本発明者らの知見によれば、塗布区間が例えば100mにもなると30分を超える作業時間を要しているのが実状である。
また、塗布作業時には、足元の塗布面を見ながらの作業となるため、周辺を通過する作業車や一般車両などの状況を把握しづらく、ややもすれば、塗布作業自体が危険を伴う作業となるという不都合もある。
特開2016-211353号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて為されたもので、舗装工事で用いるプライマーを、作業者が中腰になることなく立ち作業で、かつ、効率良く塗布することができるプライマー塗布機を提供することを課題とする。
上記の課題を解決すべく試行錯誤を重ねた結果、本発明者らは、プライマーとしてスプレー缶入りのプライマーを用い、そのスプレー缶を装着した走行体を走行体に取り付けた操作棒によって塗布面となる段差部に沿って走行させることにより、既設舗装の切削面や新設舗装の側面などによって形成される段差部の入り隅を含む塗布面に、立ち作業で、かつ効率良く、プライマーを塗布することができることを見出した。
すなわち、本発明は、走行体と前記走行体と連結された操作棒とを有し、
前記走行体は、走行体本体と、段差部の上面と当接する走行輪と、段差部の側面と当接する案内輪と、プライマーのスプレー缶を着脱自在に取り付ける缶装着部と、前記スプレー缶が前記缶装着部に取り付けられた状態にあるとき、前記スプレー缶の噴射ボタンを押圧する噴射ボタン押圧機構とを有しており、
前記操作棒は把持部を有し、前記把持部には、前記噴射ボタン押圧機構を作動させる噴射ボタン作動装置が設けられているプライマー塗布機を提供することにより、上記の課題を解決するものである。
本発明のプライマー塗布機によれば、作業者が、操作棒を介して走行体を走行させながら、噴射ボタン押圧機構を作動させて、塗布面にプライマーを塗布することができるので、中腰になる必要がなく、作業者の労力が大幅に低減されるという利点が得られる。また、塗布面へのプライマーの塗布は、噴射ボタン押圧機構を作動させながら操作棒によって走行体を走行させるだけで良いので、極めて効率良くプライマーを塗布することができるという利点が得られる。また、作業者は立ったまま塗布作業を実行することができるので、作業中にも周囲の状況を把握し易く、退避が必要なときにも素早く退避することができる。さらに、本発明のプライマー塗布機は、構造が簡単で、軽く、持ち運びに便利であるという利点も有している。
本発明のプライマー塗布機の一例を示す斜視図である。 本発明のプライマー塗布機の一例を示す平面図である。 本発明のプライマー塗布機の一例を示す正面図である。 本発明のプライマー塗布機の一例を示す左側面図である。 噴射ボタン押圧機構の一例を示す図である。 噴射ボタン押圧機構の動作の説明図である。 走行台車を走行体本体に対して角度αだけ回転させた状態の平面図である。 走行台車を走行体本体に対して図7とは反対側に角度αだけ回転させた状態の平面図である。 本発明のプライマー塗布機の動作状態を示す図である。 本発明のプライマー塗布機の他の一例を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明を詳細に説明するが、本発明が、図示のものに限られないことはいうまでもない。
図1は、本発明に係るプライマー塗布機の一例を示す斜視図である。図1において、1は本発明に係るプライマー塗布機であり、プライマー塗布機1は、走行体2と操作棒3とを有している。4は走行体2を構成する走行体本体、5は走行体本体4に取り付けられた走行台車である。走行台車5には走行輪6a、6b(図では走行輪6bは見えない位置にある)が、走行台車5の長手方向に対して直角で水平な回転軸の回りに回転自在に取り付けられている。
7a、7bは、走行体本体4からその長手方向に対して直交する方向に水平に突き出た腕部材であり、腕部材7a、7bの先端部には、垂直に垂れ下がる支持脚8a、8bが設けられ、支持脚8a、8bには、それぞれ案内輪9a、9bが垂直な回転軸の回りに回転自在に取り付けられている。
10は、走行体本体4から、腕部材7a、7bと同じ側に水平に突き出た突出体、11は、突出体10に対し水平な回転軸の回りに回転可能に取り付けられた回動体、12は、回動体11に対して垂直な軸の回りに回転可能に取り付けられた缶装着部保持体であり、缶装着部保持体12にはスプレー缶を着脱自在に取り付けることができる缶装着部13が保持されている。14はカバー部材であり、図1では見えないけれども、カバー部材14の内部には、缶装着部13に装着されたスプレー缶の噴射ボタンを押圧する噴射ボタン押圧機構が備えられている。
一方、操作棒3は、操作棒本体16と把持部17を有しており、把持部17には駆動レバー18が設けられている。操作棒本体16は中空の管状部材であり、その下端部において、走行体本体4の突出体10の根元部分から垂直に立ち上がる係止板15に対し、水平な軸の回りに回転自在に取り付けられている。
19は操作棒本体16の長手方向途中に設けられた接続部である。この接続部19を境に、操作棒本体16は、下部操作棒16Lと上部操作棒16Uとに分割されており、図1に破線で示すとおり、上部操作棒16Uは、把持部17及び駆動レバー18とともに、下部操作棒16Lに対して、長手方向の中心軸Lを回転軸として180度回転できるようになっている。
20はワイヤ、21はワイヤ20を収容するワイヤチューブである。ワイヤチューブ21内に収容されたワイヤ20は、その一端が、カバー部材14の内部に設けられている噴射ボタン押圧機構と連結され、操作棒本体16の中空内側を通って、他端が駆動レバー18に連結されている。
図1において、Rは、既設舗装の一部切削除去などによって生じる段差部であり、段差部Rは、通常、段差部上面Ra、段差部側面Rb、及び段差部底面Rcから構成され、段差部側面Rbと段差部底面Rcとが交差する線状部分が入り隅γである。
図2は図1のプライマー塗布機1を上からみた平面図であり、図3は正面図、図4は左側面図である。ただし、操作棒16に関しては図1のX-X’線に沿った水平面で切断してある。また、図1におけると同じ部材には同じ符号を付してある。図2及び図3に見られるとおり、走行体2を構成する走行体本体4と走行台車5とは、垂直な回転軸P1によって、相対的に回転自在に連結されている。
図2~図4において、22は係止レバーであり、23は係止レバー22の先端部に設けられている係止凸部である。係止レバー22は、水平な回転軸24の回りに回動自在に支持されており、係止レバー22の係止凸部23とは反対側の端部はバネ25によって、常に上方に押し上げる方向に付勢されている。
Cは、走行台車5の前方(図2、3では左側)先端部近傍に設けられている前方枠である。前方枠Cには、互いに間隔をあけて、2つの切り欠き部A、Bが設けられている。切り欠き部A、Bは、係止レバー22の係止凸部23が嵌り込む大きさに作られており、係止レバー22の係止凸部23とは反対側の端部をバネ25の付勢力に抗して下向きに押し下げ、係止凸部23を持ち上げた状態で、走行体本体4を走行台車5に対して回転軸P1の回りに相対的に回転させ、係止凸部23を切り欠き部A又はBのいずれかと係合させることによって、走行体本体4に対する走行台車5の相対的な回転位置を変更し、一時固定することができる。
なお、本例では、前方枠Cに設けられている切り欠き部はA、Bの2つであるが、切り欠き部を3つ若しくは4つ以上設け、そのいずれかと係止凸部23とを係合させることによって、走行体本体4に対する走行台車5の位置関係を3つ若しくは4つ以上の相対的な回転位置のいずれかで一時固定するようにしても良い。
Caは走行台車5に設けられている前方側方枠、Cbは同じく走行台車5に設けられている後方側方枠であり、走行体本体4に対する走行台車5の相対的な回転角度を制限するために設けられているものである。
図4において、16bは、操作棒16の下端から突出する取付板であり、取付板16bと突出体10の根元側から立ち上がる係止板15とは、水平な回転軸P2によって相対的に回動自在に連結されている。これにより、作業者は、走行体2に対する操作棒16の角度を適宜変化させ、好みの角度で操作棒16を押して走行体2を施工箇所に沿って走行させることができる。
図2~図4において、10vは、突出体10の係止板15とは反対側の端部から垂直に立ち上がる第一取付板、11vは、回動体11の奥側の端部から垂直に垂れ下がる第二取付板である。第一取付板10vと第二取付板11vとは、水平な回転軸P3によって連結されており、第二取付板11vは、回動体11とともに、第一取付板10vに対して、回転軸P3の回りに回転することができる。
12bは、缶装着部保持体12の基体である。基体12bは、垂直な回転軸P4によって回動体11と相対的に回転自在に連結されており、基体12bと連結されている缶装着部保持体12は、回動体11に対して回転軸P4の回りに回転することができる。
以上のとおり、缶装着部保持体12は、回動体11に対して回転軸P4の回りに相対的に回動することができ、回動体11は、第一取付板10vに対して回転軸P3の回りに相対的に回動することができるので、缶装着部保持体12は走行体本体4に対して、少なくとも2軸の回りに回動することが可能である。したがって、缶装着部保持体12に保持される缶装着部13も、走行体本体4に対して少なくとも2軸の回りに回動することができ、走行体本体4に対し、取り付け角度を調節可能に取り付けられていることになる。
なお、缶装着部保持体12と走行体本体4との連結は、上述した構成によるものに限られない。例えば、第一取付板10vと缶装着部保持体12とを連結角度を自由に調節できる連結部材で連結し、缶装着部保持体12に保持される缶装着部13の走行体本体4に対する角度を調節可能にしても良い。缶装着部13の走行体本体4に対する角度が調節可能であるということは、缶装着部13に装着されるスプレー缶の走行体本体4に対する角度も調節可能であることを意味している。
缶装着部保持体12は、基体12bに対し垂直に取り付けられていても良いが、基体12bの手前側端部から基体12bの上面に対し、斜めに立ち上がっているのが好ましい。基体12bの上面と缶装着部保持体12との間の角度β(図4参照)は90度超、135度以下であるのが好ましく、100度以上、120度以下であるのがより好ましい。角度βがこの範囲にあるときには、缶装着部13に装着されるスプレー缶の吹き出し口を施工対象箇所である段差部の入り隅γに向けやすく、入り隅を挟んだ段差側面Rb、段差底面Rcに塗布し易いという利点が得られる。
12tは、缶装着部保持体12の天板であり、天板12tの前方部分は、両側の側端から下方に伸びる側壁12s、12sを有しており、天板12tと2枚の側壁12sで囲まれた空間sを形成している。この空間sは、例えばLED発光体などで構成されるペン型の照明器具の収容スペースとして利用され、夜間の作業時にプライマーの塗布箇所を照らし出し、威力を発揮する。天板12tの後方端部には、天板12tに対して垂直に立ち上がる支持板12vを介して、ワイヤチューブ21の案内板12gが取り付けられている。
なお、本明細書において上下、水平、垂直、前後とは、それぞれ、本発明に係るプライマー塗布機1を図3に示す位置においたときの上下方向、水平方向、垂直方向、左右方向をいうものとする。また、手前側、奥側とは、同じく本発明に係るプライマー塗布機1を図3に示す位置においたときの手前側、奥側をいうものとする。
図5は、缶装着部保持体12に保持される缶装着部13とその周辺部分だけを取り出して示す部分拡大図であり、噴射ボタン押圧機構の一例を示す図である。図5に示すとおり、缶装着部13は、比較的薄い円柱形の先端部13a、先端部13aよりも大径の嵌合部13cと、両者を接続する半円筒形の接続部13bを有している。接続部13bには、切り欠き窓13wが設けられている。嵌合部13cは、中心角が180度を超える円弧状であり、その内側には、装着するスプレー缶SPの首部分の凹凸と嵌合する凹凸が設けられている。
缶装着部13にスプレー缶SPを装着するには、図中矢印で示すとおり、スプレー缶SPを、その噴射口Nとは反対側を上にして、缶装着部13に下から差し込めば良い。嵌合部13cは弾性を有する材料で構成されており、スプレー缶SPの首部分が当接することによって押し開かれ、さらにスプレー缶SPを押し込むと、嵌合部13c内の凹凸と、スプレー缶SPの首部分の凹凸とが嵌合し、スプレー缶SPは、嵌合部13cの弾性によって缶装着部13に装着、保持される。
30は作動レバーである。作動レバー30は、回転軸P5の回りに回転自在に取り付けられており、その下方先端部が押圧部30aを構成している。押圧部30aは、接続部13bの切り欠き窓13wを通過して、半円筒形の接続部13bの内側に位置している。作動レバー30の上方先端部は連結部30bを構成しており、連結部30bはワイヤ20と連結されている。ワイヤ20の他端は、操作棒16の把持部17に設けられている駆動レバー18に接続されている。31は、作動レバー30の連結部30bと天板12tとの間に介挿されたバネであり、連結部30bを下向きに付勢している。作動レバー30と回転軸P5とが、噴射ボタン押圧機構を構成していることになる。また、駆動レバー18とそれに連結されたワイヤ20が噴射ボタン作動装置を構成していることになる。
図6は、作動レバー30と回転軸P5とで構成される噴射ボタン押圧機構の動作を示す説明図である。図6に見られるとおり、缶装着部13にスプレー缶SPを装着した状態で、操作棒16の把持部17に設けられている駆動レバー18を引くと、駆動レバー18に連結されているワイヤ20が引かれ、その結果、作動レバー30の連結部30bが、バネ31に抗して、図中矢印で示すように上方に向かって引っ張られる。連結部30bが上方に向かって引っ張られると、作動レバー30が、図中円弧状の矢印で示すように、回転軸P5を中心に反時計回りに回転し、作動レバー30の押圧部30aがスプレー缶SPの噴射ボタンBを押圧する。図6は、スプレー缶SPの噴射ボタンBが押圧された結果、スプレー缶SPの噴射ボタンB内に収容されているプライマーPMが噴射口Nから噴射されている状態を示している。
なお、噴射ボタン押圧機構及び噴射ボタン作動装置は上述したものに限られない。電気式又は流体圧式のアクチュエータを缶装着部13近傍に取り付け、操作棒16の把持部17に設けたスイッチで、前記アクチュエータの駆動、停止を制御するようにしても良い。把持部17のスイッチをオンにすると缶装着部13近傍に取り付けられたアクチュエータが作動し、スプレー缶SPの噴射ボタンが押されて噴射口NからプライマーPMが噴射される。把持部17のスイッチをオフにすると前記アクチュエータは作動を停止し、スプレー缶SPの噴射ボタンは押されず、プライマーPMの噴射は停止する。この場合には、缶装着部13近傍に取り付けられるアクチュエータが噴射ボタン押圧機構を構成することになる。そして、操作棒13の把持部17に設けられたスイッチが噴射ボタン作動装置ということになる。
図7は、図2と同様に、本発明に係るプライマー塗布機1の平面図であるが、走行台車5を走行体本体4に対して回転軸P1の回りに相対的に回転させ、係止レバー22の係止凸部23を前方枠Cの切り欠き部Aに挿入した状態を示している。この状態では、走行台車5の長手方向と、走行体本体2の長手方向とは角度αだけずれることになる。走行台車5には、走行台車5の長手方向に沿って走行輪6a、6bが取り付けられているので、走行輪6a、6bの走行方向も走行体本体4に対して角度αだけずれることになる。
この状態で、走行体本体4に取り付けられている案内輪9a、9bを施工箇所となる段差部の段差部側面Rbに当接させ、プライマー塗布機1の走行体2を図中太い矢印で示す方向に走行させると、走行輪6a、6bの方向が走行体本体4の長手方向から段差部側面Rbとは反対側に角度αだけずれているので、走行台車5は、連結された走行体本体4とともに、走行方向前方に行くほど段差部側面Rbから離れていく方向に走行することになる。つまり、走行輪6a、6bは、走行方向前方に行くほど段差部側面Rbから離れていく角度で走行台車5に取り付けられていることになる。
このような状態で案内輪9a、9bを段差部側面Rbに当接させて走行体2を走行させると、案内輪9a、9bには、走行中、常に段差部側面Rbに向かって押し付けられる力が加わるので、走行中に案内輪9a、9bが段差部側面Rbから離れてしまったり、走行体2が段差部から外れてしまったりすることがなく、対象とする施工面にプライマーを確実かつ安定的に塗布することができるという利点が得られる。
図8は、走行台車5を走行体本体4に対して図7とは反対方向に回転させ、係止レバー22の係止凸部23を切り欠き部Bに挿入した状態を示している。この状態では、走行台車5の長手方向と、走行体本体2の長手方向とは図7とは反対向きに角度αだけずれ、走行輪6a、6bの走行方向も走行体本体4に対して図7の場合とは反対側に角度αだけずれることになる。
この状態で、走行体本体4に取り付けられている案内輪9a、9bを施工箇所となる段差部の段差部側面Rbに当接させ、プライマー塗布機1の走行体2を、図中太い矢印で示す方向(図7におけるとは反対方向)に走行させると、走行輪6a、6bの方向が走行体本体4の長手方向から段差部側面Rbとは反対側に角度αだけずれているので、走行台車5は、連結された走行体本体4とともに、走行方向前方に行くほど段差部側面Rbから離れていく方向に走行することになる。つまり、走行輪6a、6bは、走行方向前方に行くほど段差部側面Rbから離れていく角度で走行台車5に取り付けられていることになる。
このような状態で案内輪9a、9bを段差部側面Rbに当接させて走行体2を図8に太い矢印で示す方向に走行させると、案内輪9a、9bには、走行中、常に段差部側面Rbに向かって押し付けられる力が加わるので、走行中に案内輪9a、9bが段差部側面Rbから離れてしまったり、走行体2が段差部から外れてしまったりすることがなく、対象とする施工面にプライマーを確実かつ安定的に塗布することができるという利点が得られる。
このように、本発明に係るプライマー塗布機1においては、走行輪6a、6bの走行台車5への取り付け角度、すなわち、走行台車5と連結されている走行体本体4への取り付け角度が、案内輪9a、9bを段差部側面Rbと当接させた状態で走行体本体4を走行させたとき、走行方向前方に行くほど段差部側面Rbから離れていく角度と、走行方向を逆転させたとき、逆転後の走行方向前方に行くほど段差部側面Rbから離れていく角度との間で、切り換え自在とされており、走行体2を前後いずれの方向にも安定して走行させることができるという利点が得られる。そして、この走行方向の切り換えは、走行台車5を回転軸P1の回りに回転させて、走行体本体4に取り付けられている係止レバー22の係止凸部23を、走行台車5に取り付けられている前方枠Cの切り欠き部A又はBのどちらかと係合させるという極めて簡単な作業で実現することができる。
また、本発明に係るプライマー塗布機1においては、上述したとおり、操作棒16に設けられている把持部17を操作棒16の長手方向軸を中心に180度回転させることができるので、走行体2の走行方向に合わせて把持部17の位置を適宜変更することができ、走行方向を180度変更する場合には、把持部17も180度回転させれば良い。本発明のプライマー塗布機1によれば、走行体2の走行方向を前後逆転させても、常に持ちやすい位置に把持部17を移動させて塗布作業を行うことができるという利点が得られる。
なお、角度αは何度であっても良いが、余りに小さいと案内輪9a、9bを段差部側面Rbに押し付ける力が足りない可能性があり、走行体2が安定せず、余りに大きいと走行体2を段差部に沿って走行させるのに支障が出る恐れがあるので、角度αは1度以上10度以下程度が良く、3度以上7度以下が好ましく、4度以上6度以下がさらに好ましい。角度αの調整は、前方枠Cに設ける切り欠き部の位置や間隔を変更することによって適宜行うことができる。
図9は、本発明に係るプライマー塗布機1の左側面図であり、缶装着部13にスプレー缶SPを装着し、プライマーPMの塗布を行っている状態を示している。なお、便宜上、缶装着部保持体12は、一部省略して描かれている。
図9に見られるとおり、缶装着部13に装着されたスプレー缶SPは、その噴射口Nから噴射されるプライマーPMが、施工箇所となる段差部の入り隅γを包含して、段差部側面Rb及び段差部底面Rcに広がるように、走行体本体4に対する角度や向きを調整される。この角度や向きの調整が、回転軸P3及び/又はP4の回りの回転を利用して行われることは先に述べたとおりである。
角度や向きの調整が終わると、作業者は把持部17の駆動レバー18を引いて缶装着部13に設けられている噴射ボタン押圧機構を作動させ、スプレー缶SPの噴射口NからプライマーPMを噴射させる。同時に、作業者は把持部17に力を加え、走行体2を所定の走行方向に向かって走行させれば良い。走行体2の走行に伴い、必要とされる施工箇所にプライマーPMが塗布されていく。作業者は、操作棒16の把持部17を持って、駆動レバー18を引いたまま、走行体2を走行させれば良いので、従来のように中腰になったり、かがみ込む必要はなく、立ったままの姿勢でプライマーPMを塗布することができる。したがって、少ない負荷で塗布作業を行うことができるとともに、立ったままの姿勢で作業できるので、周囲の状況を把握することができ、安全性が高まるという利点が得られる。また、その塗布の速度は、作業者の歩く速度とほぼ一致するので、100mの施工区間であれば、数分で塗布作業を完了させることができ、極めて効率的である。
図10は、本発明に係るプラマー塗布機1の他の一例を示す側面図である。図10において、32はカバー板であり、支持脚8a、8bの走行輪6a、6b側の側面に適宜の部材を用いて取り付けられている。この位置は、缶装着部13に取り付けられるスプレー缶SPの噴射口Nよりも走行輪6a、6b側となる位置である。カバー部材32は、スプレー缶SPから噴射されるプライマーPMが目標とする場所以外に付着するのを防止するために設けられる部材であり、その大きさや、取り付け位置は、適宜決定される。なお、カバー部材32は、プライマーPMが付着しづらい材料で構成するのが好ましい。
図10において、33は日除け板であり、例えば、回転軸P4に連結された支持柱34を介して、スプレー缶SPの上部を覆う大きさで、スプレー缶SPの上部を覆う位置に取り付けられている。日除け板33は、例えば夏季の日差しが照りつける中での作業時には必要であり、直射日光を遮り、スプレー缶SPの温度上昇を抑えるのに効果的であり、安全性を高めるという意味からも有用である。日除け板33を取り付ける支持柱34が回転軸P4と連結されているので、缶装着部保持体12を回転軸P4の回りに回転させると、それに付随して日除け板33も回転する。したがって、スプレー缶SPの向きや角度を変化させるとき、改めて日除け板33の位置を調整しなくても良いので便利である。
なお、上述したカバー部材32や日除け板33は、必須のものではなく、必要に応じて装備されるものである。
以上説明したとおり、本発明のプライマー塗布機によれば、作業者が立ったままの姿勢で、把持部を持ち、操作棒を介して走行体を施工箇所に沿って走行させるだけで、段差部の入り隅を含めた要塗布面にプライマーを塗布することができるので、極めて便利であるとともに、作業者の労力軽減に資するところ大である。本発明の産業上の利用可能性には多大のものがある。
1 プライマー塗布機
2 走行体
3、16 操作棒
4 走行体本体
5 走行台車
6a、6b 走行輪
9a、9b 案内輪
10 突出体
11 回動体
12 缶装着部保持体
13 缶装着部
14 カバー部材
17 把持部
18 駆動レバー
20 ワイヤ
22 係止レバー
23 係止凸部
30 作動レバー
32 カバー部材
34 日除け板
P1、P2、P3、P4、P5 回転軸

Claims (6)

  1. 走行体と前記走行体と連結された操作棒とを有し、
    前記走行体は、走行体本体と、段差部の上面と当接する走行輪と、段差部の側面と当接する案内輪と、プライマーのスプレー缶を着脱自在に取り付ける缶装着部と、前記スプレー缶が前記缶装着部に取り付けられた状態にあるとき、前記スプレー缶の噴射ボタンを押圧する噴射ボタン押圧機構とを有しており、
    前記操作棒は把持部を有し、前記把持部には、前記噴射ボタン押圧機構を作動させる噴射ボタン作動装置が設けられている、
    プライマー塗布機。
  2. 前記缶装着部が、前記走行体本体に対し、取り付け角度を調節可能に取り付けられている請求項1記載のプライマー塗布機。
  3. 前記走行輪が、前記案内輪を段差部の側面と当接させた状態で前記走行体本体を走行させたとき、走行方向前方に行くほど前記段差部の側面から離れていく角度で、前記走行体本体に取り付けられている請求項1又は2記載のプライマー塗布機。
  4. 前記走行輪の前記走行体本体への取り付け角度が、前記案内輪を段差部の側面と当接させた状態で前記走行体本体を走行させたとき、走行方向前方に行くほど前記段差部の側面から離れていく角度と、前記走行方向を逆転させたとき、逆転後の走行方向前方に行くほど前記段差部の側面から離れていく角度との間で、切り換え自在である請求項3記載のプライマー塗布機。
  5. 前記把持部を前記操作棒の長手方向軸を中心に180度回転させることができる機構を備えている請求項1~4のいずれかに記載のプライマー塗布機。
  6. 前記缶装着部に取り付けられるスプレー缶の噴射口よりも前記走行輪側に、前記噴射口から噴射されるプライマーを遮るカバー部材を有している請求項1~5のいずれかに記載のプライマー塗布機。
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