JP7417703B1 - 高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置 - Google Patents

高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7417703B1
JP7417703B1 JP2022212626A JP2022212626A JP7417703B1 JP 7417703 B1 JP7417703 B1 JP 7417703B1 JP 2022212626 A JP2022212626 A JP 2022212626A JP 2022212626 A JP2022212626 A JP 2022212626A JP 7417703 B1 JP7417703 B1 JP 7417703B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
gas
water
supersaturated
highly concentrated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022212626A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024084087A (ja
Inventor
義晴 日高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2022212626A priority Critical patent/JP7417703B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7417703B1 publication Critical patent/JP7417703B1/ja
Publication of JP2024084087A publication Critical patent/JP2024084087A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】マイクロデバイスの洗浄水として、過飽和を大幅に超えたガス濃度で制御し、高濃度でUFBのみを含んだ過飽和気泡水を用いた製造装置が要請されていた。【解決手段】高濃度過飽和気泡水生成部は、原水OW2を貯留し被洗浄物8を浸漬する処理槽9と、前記原水OW2に溶解させるガスを供給するガス供給部21と、前記ガスを撹拌するガス混合昇圧ポンプ22と、液滴化して噴霧しガスの溶解を加速しガス濃縮水CW2を生成する加圧溶解槽23と、前記ガス濃縮水CW2を前記処理槽9に貯留する際に通過させるFBを発生させる処理部吐出ノズル7を有する。前記処理槽9は、被洗浄物8を浸漬し処理部吐出ノズル7を底面に配する内槽9aと、内槽9aより溢れ出た洗浄水を受け濃縮水補充ライン13と循環ライン210を配する外槽9bを有することを特徴とした高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置。【選択図】図2

Description

本発明は、高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置に関する。
半導体や液晶といった電子デバイスでは、さまざまな種類の洗浄が行われているが、最終段階は水による洗浄が行われる場合が多い。微細化の進んだ電子デバイスでは、被洗浄物が非常に細かな形成物である上に、除去したいものが数十nm粒子などの付着物もあるので、細部まで洗浄するのは容易でない。形成物が銅などの金属材料で作られている場合は、酸化や腐食などにより形状を変えることなく付着物を除去する必要があり、洗浄水中の溶存ガスも制御することが必要となる。
異物除去能力を上げるために微細気泡水を用いる方法も提案されている。マイクロバブルは比較的短期間で消滅するが、消滅の際に破裂によって被洗浄物の表面の比較的大きな汚れを落とすことができる。一方、ナノサイズの気泡(ウルトラファインバブル:UFB)は消滅までの期間は長いものの、存在することのみで容易に大きな汚れを落とすことはできない。
特許文献1(WO2020/075844号)では、UFB含有の洗浄液を生成し、被洗浄物の近傍で衝突処理体に衝突させ、その際にマイクロバブルを生成し、被洗浄物を洗浄する技術が開示されている。
特許文献2(特許第4581556号)は加圧溶解法の微細気泡発生装置であり、お風呂での温浴効果を高めることを目的に開発された。ノズルから吐出された白濁化した気泡水は、マイクロバブルやUFBが混在した状態(ファインバブル:FB)で、被洗浄物に付着するとされる数十μm以上の大きなマイクロバブルも存在し、全ての気泡を含む水で無作為に洗浄すると被洗浄物に付着する気泡により薬液成分の置換や異物の除去を阻害する。
また、UFBだけとするために生成動作を停止してマイクロバブルが消滅した後の洗浄水は、停止後から溶存ガス量もUFBの気泡濃度も低下が進み、被洗浄物の洗浄効果が十分に得られない。
国際公開第2020/075844号 特許第4581556号
半導体や液晶のデバイスは、製造過程において酸化を極度に忌避する材料が使われる場合もある。例えば、銅は酸化銅の溶解が容易であるため、酸化を抑制するため洗浄水中の溶存酸素を除くことが要求される。また、表面が疎水化している材料は水洗から乾燥の過程で再付着する異物を防止するために、表面を親水状態にする必要があり、酸化力を高めた洗浄水を要求される。
最近の電子デバイスは、構成するパターンが更に微細化が進んでいる上に、多種多様な材料の採用が進み更に複雑な製造工程となっている。サブミクロンからナノサイズのパターン構造となり、アスペクト比も高く3次元化した細部まで付着した異物や薬液を速やかに取り除くと同時にパターンを傷つけない必要がある。異物を取り除く物理力を加えて、パターン崩れを抑制するためにパターンに加わる力を分散させて、薬液置換を速やかに進めるにはデバイス構造部に付着する異物や気泡は速やかに取り除く必要があり、両立させることは容易ではない。
異物の再付着を防止し、パターン崩れを抑制する方法として、リンス水をアルカリ性側に誘導した上で水素を溶解するアルカリ水素機能水を用いる方法や、細かな液滴にして吐出する(2流体ノズル)方法や、メガヘルツを超える高周波の超音波を印加する方法がある。微細化の進んだデバイスではパターン崩れと異物の除去の両立が十分でない。デバイスを槽に浸漬して洗浄するバス式は高周波の超音波を用いる方法があるが、超音波振動子からの距離で音波の強弱が発生して、基板全体の異物を均一に除去することができない。
更に、マイクロバブルを使用する方法も提案され、切削加工後の部品洗浄では有機溶剤と超音波の組合せで洗浄効果の向上が報告されている。サブミクロンからナノサイズのパターンを持つデバイスでは、十数μmを超えるマイクロバブルがパターン開口部へ吸着して洗浄効果を低下させる可能性があり、吸着しない大きさの気泡に分級すると同時に吸着しない工夫が必要である。吸着した気泡を取除くために洗浄水の流速を上げるが、被洗浄物を浸漬する場合、表面近傍では抵抗となりミクロに視点では流速が上がらない上に、流速を上げると被洗浄物が浮上する問題がある。
従来は、UFBは気泡の寿命が長く、数週間は気泡密度が低下しないと言われており、水道水では生成装置を停止後も高濃度でUFBが数週間は安定するが、電子デバイスの製造で使用される純水では十数分以内で密度低下が著しいことが判明し、短時間で効果を高めることが難しい。
マイクロバブルやUFBでの異物を剥離除去する想定メカニズムの一つは、気泡がある一定以上表面に近づくと気泡が変形してマイクロジェット流が発生し気泡の分裂と同時に異物への揚力と圧力変動による極大な表面流動が生じて、極大な表面流動により更に狭い隙間に水と気泡が入り、気泡分裂が繰り返されて除去力が生むである。異物に接近する気泡の量を増やすことが重要である。
また、溶解ガスは、流路での圧力変化や超音波による振動により微細気泡を発生させる。ノズルの選定でデバイスなど基板での洗浄効果を上げることができ、濃度が高いほうが好ましい。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたものであり、特定ガスが過飽和で溶解している上にブラウン運動して浮遊する気泡を高濃度に含有させた高濃度過飽和気泡水を得ることのできる高濃度過飽和気泡水生成部を備え、高濃度過飽和気泡水を用いて高濃度の微細気泡を発生させながら基板を洗浄する処理装置を提供する。
高濃度過飽和気泡水とは、供給ガス以外の溶存ガスを1ppm未満とした上で、供給ガスの溶解ガス量を飽和濃度の3倍以上とし、浮遊する気泡を5×10個/ml以上に含んだ洗浄水を指す。
具体的に本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部は、被洗浄物を浸漬する処理槽と、ガスを供給するガス供給部と、前記ガスを撹拌するガス混合昇圧ポンプと、前記ガスの溶解を加速する加圧溶解槽と、前記処理槽に吐出させる際に通過させるFBを発生する処理部吐出ノズルを有する。前記処理槽は、前記処理部吐出ノズルを底面に配する内槽と、内槽より溢れた洗浄水を受け、濃縮水補充ラインと循環ラインを配した外槽を有する高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置。
本発明に係る高濃度過飽和気泡水発生部を備えた処理装置は、ガスを混合し昇圧して加圧溶解槽でガス溶解を加速させ、加圧溶解槽でガス溶解と同時に発生する気泡を浮上分離する2次槽が連結され下部より取出した洗浄水は溶解ガスと浮遊する気泡を含んだガス濃縮水とし、処理槽への微細気泡を発生する処理部吐出ノズルを介してのFB化の循環により、ガス濃縮水は短時間で不要なガス成分を除き過飽和にガスを溶解して浮遊する気泡を高濃度に含んだ高濃度過飽和気泡水となる。
また、処理槽の底面に配する処理部吐出ノズルで発生するFBは、洗浄水が基板など被洗浄物を被い、下から上への一方向の流れとFBを被洗浄物表面に供給し、表面近傍で気泡分裂を誘発させて異物の剥離と気泡の吸着を防止し、異物を内槽から外槽へ排出させる。外槽に補充された洗浄水もあり浮上する気泡に付着した異物は外槽から更に槽外に排出する。また、ガスの種類を問わないので、酸素、窒素、水素、二酸化炭素などの単一ガスや水素+窒素、水素+アルゴンといった混合ガスで過飽和に溶解して浮遊する気泡を高濃度に含有する洗浄水を得られる。
本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置の構成を示す図である。 本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置の循環ラインを外槽の底面に配した構成を示す図である。 本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置で外槽への補充する第二高濃度過飽和気泡水生成装置を備えた構成を示す図である。 本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部に用いる加圧溶解槽の構成を示す図である。
以下に本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置について図面および実施例を示し説明を行う。なお、以下の説明は、本発明の一実施形態および一実施例を例示するものであり、本発明が以下の説明に限定されるものではない。以下の説明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変することができる。
なお、以下の説明では、数十nm~1μmの気泡をUFBと呼び、1μm~100μmの気泡をマイクロバブルと呼び、100μm以上の気泡をサブミリバブル/ミリバブルと呼ぶ。また、UFBとマイクロバブルを総称してFBと呼ばれる。一般的に、気泡径の小さなマイクロバブルは収縮方向に向かい、気泡径の大きなマイクロバブルは膨張方向に向かう。その境界は10μm前後と言われている。
図1に本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置の構成例を示す。
高濃度過飽和気泡水生成部は、ガス供給部21と、ガス混合昇圧ポンプ22と、加圧溶解槽23と、処理部吐出ノズル7と、処理槽9を有する。処理槽9に処理槽補充原水ライン12aから供給された原水OW2に対して供給ガスの溶解量を高めたガス濃縮水CW2を生成し、処理部吐出ノズル7から処理槽9へFBを生成して通過することで、導入されるガス以外の溶存成分を除去し、ガスを過飽和に溶解し浮遊する気泡を高濃度に含んだ高濃度過飽和気泡水の状態にして、処理槽9に浸漬した被洗浄物8をFBで洗浄する処理装置である。
ガス供給21は、原水OW2に対しガスを気泡化しながら混合する。ガス混合昇圧ポンプ22は更に均一で細かく混合し昇圧させる。例えば、ガス混合昇圧ポンプ22は回転するエンペラーで導入されたガスを細かな気泡にする。
図4に示すように加圧溶解槽23は、加圧したガス部に液滴化して表面積を増やして暴露すると同時に、液滴が液面や槽側壁を叩きガスを巻込むなどして多量の気泡を生成して溶解を加速する加圧溶解1次槽23aと、浮上する気泡を上昇させる加圧溶解2次槽23bが連結され、加圧溶解1次槽23aと加圧溶解2次槽23bの上部の空間部分と下部の液体部分は繋がった構成とする。加圧溶解2次槽23bの底部より抽出すると浮遊する気泡と溶解ガスが混合したガス濃縮水CW2になる。また、空間部分は圧力調整用のスローリークバルブ20があり、浮上した気泡により上昇した圧力を一定にして溶解量を安定させる。
動作開始初期のガス濃縮水CW2には処理槽補充原水ライン12aから処理槽9に貯留された時点で溶存する酸素や炭酸が含まれる。処理部吐出ノズル7は、溶存ガスも含めて溶解ガスを一度FB化して一部の浮上する気泡として処理槽9の大気中に放出して溶存ガスを除去し、循環により溶解ガス種を制御する。その結果、処理部吐出ノズル7で生成する気泡はFBとし、10μm以上の膨張気泡を20%以上にする必要がある。
また、循環ライン210に流入する浮遊する気泡が増えると加圧下で溶解が進み、溶解ガス量を飽和濃度の3倍以上となる。循環ライン210に流入する浮遊する気泡濃度を高めには、処理部吐出ノズル7で生成する気泡はFBとし、浮遊して溶解を加速する10μm以下の収縮気泡を20%以上にする必要がある。溶存ガスの除去と溶解ガス濃度を上げるバランスを確保するために、好ましいFBの分布のピーク径は5μmから20μmである。
また、ガス濃縮水CW2が高濃度過飽和気泡水に変わったことの確認は、処理槽9に溶存炭酸を計測する電気伝導度計216と酸素や水素などの溶存ガス濃度計217を設置して、溶存ガスが制御されたことと飽和濃度を超えたことを計測して管理する。
また、処理槽9は、被洗浄物8が浸漬される内槽9aと内槽9aより溢れた水を受ける外槽9bの2槽構造とし、内槽9aは底面にFBを生成する処理部吐出ノズル7を配し、外槽9bは循環ライン210と濃縮水補充ライン13を配する。外槽9bに流入する洗浄水は膨張気泡も含んでいるが浮上するため、循環ライン210は外槽9bの底部に配置することで膨張気泡の流入は抑制できる。また、被洗浄物8を浸漬時の余剰水と補充された水と同量は外槽9bより槽外に排出され、被洗浄物8から除去された異物を再付着させない。
また、内槽9a底面に配したFBを生成する処理部吐出ノズル7は、被洗浄物8に下から上への流れを作り、被洗浄物8の表面に10μm以下の収縮気泡を大量に供給して気泡分裂を誘発して異物の除去を加速し、10μm以上の膨張気泡が除去した異物などを付着して浮上させる。
また、濃縮水補充ライン13からの処理用補充水PW2は、高濃度過飽和気泡水生成部に供給されるガスと同等で溶解ガスを制御した洗浄水を用いる。例えば、水素を含んだガスの場合は水素水を、酸素の場合は酸素溶解水を、オゾンを含むガスの場合はオゾン水を外槽9bに補充する。今回は、ガス供給21より水素(5%)+窒素を供給して高濃度過飽和気泡水としたため、濃縮水補充ライン13から水素水を補充する。
また、10μm以下の収縮気泡は、被洗浄物8の表面近傍で誘発する気泡分裂により圧力波と表面流動を生み、指向性がないため微細なパターンを崩壊させない上に被洗浄物8の表面に付着する気泡も除去する。10μm以上の膨張気泡は異物を吸着して一緒に浮上して排出する。
溶存ガスを制御して速やかに高濃度過飽和気泡水とするには、加圧溶解槽23でガス中に暴露する頻度と、処理部吐出ノズル7で処理槽9にてFB化する頻度で決まり、処理槽9全体が複数回の循環が必要である。処理槽9の容量は、ガス混合昇圧ポンプ22の1分間当りの流量に対して10倍以下にする必要があり、数分で高濃度過飽和気泡水とするには4倍以下がより好ましい。
また、処理部吐出ノズル7はUFBと収縮する気泡の割合を増やすと多段のエゼクター構造となり大きくなり、FBは円錐状に広がりながら吐出される。処理部吐出ノズル7が完全に浸漬した上で、被洗浄物8をFBで覆った状態で流れを作る必要があり、処理槽9の容量の下限は、ガス混合昇圧ポンプ22の1分間当りの流量に対して0.2倍以上が必要となる。
今回、ガス混合昇圧ポンプ22の流量が18L/分であることから、処理槽9の容量を40Lとした。ガス供給1より水素(5%)+窒素を供給して、処理槽9に貯留した純水を原水OW2として生成した場合、処理槽9の洗浄水は電気伝導度が低下した上で、3~5分間で不要な酸素濃度は1ppm未満に低下し、水素の溶存ガス濃度は飽和濃度の4~5倍に当る35ppbまで溶解した。浮遊する気泡を計測する光散乱式の微細気泡計測装置Nanosightを用いた測定でUFBが10×10個/mlとなり、浸漬した洗浄処理で良好な結果を得た。
なお、被洗浄物8の材質や異物の特徴によって、形状の安定性や異物の除去性や再付着防止で大きな効果を得るために、原水OW2を純水以外に弱酸性水,弱アルカリ水などを用いても問題なく、効果を上げる場合がある。また、有機成分や無機成分を含有する洗浄薬液自体をガスによる高濃度過飽和気泡水にすることで高い効果も期待できる。
外槽9bの上部は、リフトオフプロセスのように多数の巨大な異物が発生する場合は、浮上した異物を補足する200μm以下のメッシュ状などの浮上異物補足膜14を設置できる。被洗浄物8から除去された異物が気泡と付着して浮上させ補足して循環ライン210へ混入させない。
外槽9bから循環ライン210に流入する原水OW2と、加圧溶解槽23からのガス濃縮水CW2は、溶解ガスと浮遊する気泡のみとなっており、ポア径が10μm以下の異物補足膜6を設置して異物の混入を防止できる。また、気泡表面のゼータ電位はマイナスで異物補足膜材の表面電位によって通過できる気泡の大きさが変わる。
図2は、本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置で外槽からの循環ラインを外槽底面に配した構成について図面および実施例を示し説明する。ガス濃縮水CW2が処理部吐出ノズル7を通過し内槽9aから外槽9bに流入する際は、浮遊する気泡に加えて10μm以上の膨張気泡でゆっくり浮上する気泡を多く含んでおり、膨張気泡の流入を防止のために循環ライン210は外槽9bの底面に配することで、膨張気泡の浮上する時間を確保する。その他の構成と設定条件は、図1で説明した実施例と同一である。
今回は、図1で示した高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置と同じ構成で設定条件とし、外槽9bの底面に循環ライン210を配した。ガス混合昇圧ポンプ22の流量が18L/分であるため、処理槽9の容量を40Lとし、ガス供給1より水素(5%)+窒素を供給して、処理槽9に貯留した純水を原水OW2とし循環した場合、処理槽9の洗浄水は電気伝導度が低下した上で、2~4分間で不要な溶存酸素は1ppm未満に低下し、水素の溶解ガスは飽和濃度の4~5倍に当る35ppbとなり、浮遊する気泡を計測する光散乱式の微細気泡計測装置Nanosightを用いた測定でUFBが10×10個/mlとなり、浸漬した洗浄処理で良好な結果を得た。
図3は、本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部を用いた処理装置で外槽への補充に第二高濃度過飽和気泡水生成装置を導入した構成について図面および実施例を示し説明する。第二高濃度過飽和気泡水生成装置から高濃度過飽和気泡水PWを補充する高濃度過飽気泡水生成部を備えた処理装置は、高濃度過飽和気泡水生成部の構成は、図1と図2で説明した実施例と同じで、濃縮水補充ライン13は外槽9bの浮上する気泡がなく白濁しない深さで循環ライン210を配する底面より上部に設置する。補充する高濃度過飽和気泡水PWの流れもあり、浮上する気泡の循環ライン210への流入を防止する。
外槽9bに補充する第二高濃度過飽和気泡水生成装置は、第二原水OWを貯留するバッファ槽5と、溶解させるガスを供給する第二ガス供給部1と、撹拌し混合する第二ガス混合昇圧ポンプ2と、ガスの溶解を加速する第二加圧溶解槽3と、バッファ槽5に貯留する際に通過させる微細気泡発生ノズル4を有し、第二加圧溶解槽3とバッファ槽5の途中の分岐バルブ11から高濃度過飽和気泡水PWを外槽9bに補充する。
また、第二高濃度過飽和気泡水生成装置は、第二原水OWを循環し第二加圧溶解槽3後の第二ガス濃縮水CWが高濃度過飽和気泡水PWになったことは、バッファ槽5に溶存炭酸を計測する第二電気伝導度計16と酸素や水素などの第二溶存ガス濃度計17を設置して、溶存ガスが制御されたことと溶存ガス濃度を計測して管理する。
また、微細気泡発生ノズル4は、処理部吐出ノズル7と同様にFBを生成する。補充原水ライン12からバッファ槽5に貯留された時点で溶存する酸素や炭酸が含まれる。微細気泡発生ノズル4は、溶存ガスも含めて溶解ガスを一度FB化して一部の浮上する気泡としてバッファ槽5の大気中に放出して溶存ガスを除去し、循環により溶解ガス種を制御する。その結果、微細気泡発生ノズル4で生成する気泡はFBとし、10μm以上の膨張気泡を20%以上とする必要がある。
また、第二循環ライン10に流入する浮遊する気泡が増えると加圧下で溶解が進み、溶解ガス量が飽和濃度の3倍以上となる。第二循環ライン10に流入する浮遊する気泡濃度を高めるには、微細気泡発生ノズル4で生成する気泡はFBとし、浮遊して溶解を加速する10μm以下の収縮気泡を20%以上にする必要がある。溶存ガスの除去と溶解ガス濃度を上げるバランスを確保するために、好ましいFBの分布のピーク径は5μmから20μmである。
また、第二加圧溶解槽3は、図4に示した処理装置側の加圧溶解槽23と同じ構成で、溶解を加速する加圧溶解1次槽と、浮上し易い気泡を分離する加圧溶解2次槽が連結され、加圧溶解2次槽の底部より抽出して浮遊する気泡と溶解ガスが混合した第二ガス濃縮水CWにする。
また、バッファ槽5に配した第二循環ライン10は、浮遊する気泡の割合が多くなる位置で、微細気泡発生ノズル4面より下側の底部に配する。好ましくはバッファ槽5の底面であるほうが良い。
また、溶存ガスを制御して速やかな高濃度過飽和気泡水PWの生成は、第二加圧溶解槽3でガス中に暴露する頻度と、微細気泡発生ノズル4でバッファ槽5でのFB化する頻度を高める必要がある。バッファ槽5の容量は、第二ガス混合昇圧ポンプ2の1分間当りの流量に対して10倍以下にする。また、数分以内に高濃度過飽和気泡水とするには4倍以下にすることがより好ましい。
また、微細気泡発生ノズル4はUFBと収縮する気泡の割合を増やすと多段のエゼクター構造となり大きくなり、FBは円錐状に広がりながら吐出される。微細気泡発生ノズル4が完全に浸漬した上でFBの広がりを考慮すると、バッファ槽5の容量の下限は、第二ガス混合昇圧ポンプ2の1分間当りの流量に対して0.2倍以上が必要となる。
第二高濃度過飽和気泡水生成装置は、第二ガス混合昇圧ポンプ2の流量が18L/分とし、バッファ槽5の容量を30Lとした。第二ガス供給1より水素(5%)+窒素を供給し、バッファ槽5に貯留した純水を循環すると、電気伝導度は低下した上で3~5分間で不要な溶存酸素濃度は1ppm未満に低下し、水素の溶存ガス濃度は飽和濃度の4~5倍に当る35ppbまで溶解し、浮遊する気泡を計測する光散乱式の微細気泡計測装置Nanosightの測定でUFBが10×10個/mlとなり、浸漬した洗浄処理で良好な結果を得た。また、処理装置へ補充した際に処理槽9の電気伝導度計216と溶存ガス濃度計217の管理値も変わることもなかった。
また、第二高濃度過飽和気泡水生成装置の分岐バルブ11より補充する高濃度過飽和気泡水PWは、浮遊する気泡と溶解ガスであるため、ポンプなどの摺動部で発生する可能性のある異物を補足するポア径が10μm以下の異物補足膜6を設置できる。気泡表面のゼータ電位はマイナスで異物補足膜材の表面電位によって通過できる気泡の大きさが変わるため、ポア径が1μm以下の異物補足膜6が設置できる場合もある。
本発明に係る高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置は、半導体や液晶画面といった微小構造を有するデバイスでの浸漬式の処理で、溶解ガスが制御され、飽和濃度を大きく超えた溶解ガスと浮遊する気泡を高濃度に含む高濃度過飽和気泡水が、異物の除去性を大きく高め、パターン崩れを防止する処理装置を提供することができる。また、高い清浄度を必要とする半導体製造装置や医療用品の製造装置の配管などの部材に対して曲げ加工や溶接加工を実施した後の洗浄用水として利用することができる。また、酸素濃度を高めた場合は、生物の培養やバイオフィルム除去に利用することができる。また、塩素を高めた場合は、殺菌水としても利用することができる。
第二ガス供給部
第二ガス混合昇圧ポンプ
第二加圧溶解槽
4 微細気泡発生ノズル
5 バッファ槽
7 処理部吐出ノズル
8 被洗浄物
9 処理槽
9a 内槽
9b 外槽
10 第二循環ライン
11 分岐バルブ
12 補充原水ライン
12a 処理槽補充原水ライン
13 濃縮水補充ライン
16 第二電気伝導度計
17 第二溶存ガス濃度計
20 スローリークバルブ
21 ガス供給部
22 ガス混合昇圧ポンプ
23 加圧溶解槽、 23a 加圧溶解1次槽、 23b 加圧溶解2次槽
210 循環ライン
216 電気伝導度計
217 溶存ガス濃度計
OW 第二原水
CW 第二ガス濃縮水
PW 高濃度過飽和気泡水
PW2 処理用補充水
OW2 原水
CW2 ガス濃縮水
WS 水面

Claims (6)

  1. 高濃度過飽和気泡水生成部は、被洗浄物を浸漬する処理槽と、ガス供給部と、ガス混合昇圧ポンプと、ガスの溶解を加速する加圧溶解槽と、微細気泡を発生させる処理部吐出ノズルを有し、
    前記処理槽は、前記処理部吐出ノズルを底面に配する内槽と、前記内槽より溢れた洗浄水を受け、濃縮水補充ラインと循環ラインを配する外槽を有し、
    前記加圧溶解槽は、前記ガス供給部より供給された前記ガスの溶解を加速する加圧溶解1次槽と、前記ガスの浮上する気泡を上昇分離する加圧溶解2次槽を有し、
    前記処理槽から前記ガス混合昇圧ポンプ、前記加圧溶解槽、前記処理部吐出ノズルを経て再び前記処理槽に還流する前記循環ラインを構成して、前記ガス混合昇圧ポンプを介して前記ガスを昇圧混合し、前記加圧溶解1次槽に導入して前記ガスの溶解を加速し、前記ガスの浮上する気泡を上昇分離させて前記ガスの加圧雰囲気とする前記加圧溶解2次槽を通過させ、前記加圧溶解2次槽の底部より抽出してガス濃縮水とし、前記ガス濃縮水は前記処理部吐出ノズルを通過させて前記処理槽へ供給し該処理槽に貯留された原水の溶存ガスを除去し、前記ガス濃縮水は溶解ガス種を制御した高濃度過飽和気泡水とする高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置。
  2. 前記処理部吐出ノズルは、ファインバブルを発生させることを特徴とする請求項1に記載された高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置。
  3. 前記処理槽は、前記ガス混合昇圧ポンプの1分間当りの流量に対して0.2倍から10倍の容量とすることを特徴とする請求項1に記載された高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一の請求に記載された高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置は、前記処理槽から循環させる前記循環ラインを前記外槽の底部に配することを特徴とする処理装置。
  5. 請求項1から3までの何れか一の請求に記載された高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置は、前記処理槽から循環させる前記循環ラインを前記外槽の底面に配することを特徴とする処理装置。
  6. 請求項1に記載された高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置は、前記外槽への洗浄水の補充に前記濃縮水補充ラインより高濃度過飽和気泡水とし、第二高濃度過飽和気泡水生成装置を有し、
    前記第二高濃度過飽和気泡水生成装置は、バッファ槽と、第二ガス供給部と、第二ガス混合昇圧ポンプと、第二加圧溶解槽と、微細気泡発生ノズルを有し、
    前記第二ガス供給部と前記第二ガス混合昇圧ポンプと前記第二加圧溶解槽は、前記ガス供給部と前記ガス混合昇圧ポンプと前記加圧溶解槽と同じ機能を有し、前記ガス濃縮水と同様の第二ガス濃縮水を生成し、前記微細気泡発生ノズルは、前記処理部吐出ノズルと同様に微細気泡を発生する機能を有し、
    前記バッファ槽から前記第二ガス混合昇圧ポンプ、前記第二加圧溶解槽、前記微細気泡発生ノズルを経て再び前記バッファ槽に還流する循環ラインにより、前記バッファ槽に貯留された第二原水を前記微細気泡発生ノズルを通過させて前記第二ガス濃縮水として、溶解ガス種を制御した高濃度過飽和気泡水とし、前記第二高濃度過飽和気泡水生成装置の前記第二加圧溶解槽と前記バッファ槽の途中に配置する分岐バルブから前記処理槽の前記外槽へ補充することを特徴とする第二高濃度過飽和気泡水生成装置を配した高濃度過飽気泡水生成部を備えた処理装置。
JP2022212626A 2022-12-12 2022-12-12 高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置 Active JP7417703B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022212626A JP7417703B1 (ja) 2022-12-12 2022-12-12 高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022212626A JP7417703B1 (ja) 2022-12-12 2022-12-12 高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7417703B1 true JP7417703B1 (ja) 2024-01-18
JP2024084087A JP2024084087A (ja) 2024-06-24

Family

ID=89534148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022212626A Active JP7417703B1 (ja) 2022-12-12 2022-12-12 高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7417703B1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030034046A1 (en) 1999-08-31 2003-02-20 Guldi Richard L. Programmable physical action during integrated circuit wafer cleanup
JP2020075844A (ja) 2018-11-09 2020-05-21 国立大学法人東京海洋大学 スケール生成方法、スケール生成用水溶液およびスケール生成装置
JP2021126601A (ja) 2020-02-12 2021-09-02 キヤノン株式会社 Ufb含有液作製装置、及びufb含有液作製方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030034046A1 (en) 1999-08-31 2003-02-20 Guldi Richard L. Programmable physical action during integrated circuit wafer cleanup
JP2020075844A (ja) 2018-11-09 2020-05-21 国立大学法人東京海洋大学 スケール生成方法、スケール生成用水溶液およびスケール生成装置
JP2021126601A (ja) 2020-02-12 2021-09-02 キヤノン株式会社 Ufb含有液作製装置、及びufb含有液作製方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2024084087A (ja) 2024-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8726918B2 (en) Nanofluid generator and cleaning apparatus
KR101191549B1 (ko) 기판 세정 방법, 기판 세정 장치 및 프로그램 기록 매체
JP2008300429A (ja) 半導体基板洗浄方法、半導体基板洗浄装置、及び液中気泡混合装置
CN208538807U (zh) 一种半导体晶圆清洗装置
JP2003234320A (ja) 基板の洗浄方法、洗浄薬液、洗浄装置及び半導体装置
JP2005093873A (ja) 基板処理装置
JP2011129743A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP7417703B1 (ja) 高濃度過飽和気泡水生成部を備えた処理装置
JP2009226230A (ja) 微小気泡生成装置および微小気泡生成方法
JP2009202156A (ja) 洗浄装置
JP2009208051A (ja) 水素水及び水素水生成装置
JP5740549B2 (ja) 飽和ガス含有ナノバブル水の製造方法及飽和ガス含有ナノバブル水の製造装置
JP2008124203A (ja) 洗浄装置
JP7499837B1 (ja) 高濃度過飽和水生成装置とその装置を用いた洗浄装置
JP2009188116A (ja) 基板の処理装置及び処理方法
JP2007262466A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2009291681A (ja) 微小気泡生成装置、微小気泡生成方法および基板処理装置
JP2010199124A (ja) オゾン水供給装置
JP5435688B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2522805B2 (ja) 洗浄方法
JP2009112947A (ja) 処理液の製造装置及び製造方法
JP2011072903A (ja) バブル生成方法及び装置及びその装置を用いた処理装置
JP5490938B2 (ja) 基板処理装置
JP2012106189A (ja) バブル含有液生成装置
JP2012000580A (ja) バブル含有液生成装置及び処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230203

AA91 Notification that invitation to amend document was cancelled

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971091

Effective date: 20230314

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230203

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230725

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7417703

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150