図1は、本発明の一実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。図1に示すPOSシステム1は、3台のPOS端末20-1、POS端末20-2、POS端末20-3と、ストアコントローラ(ストアコンピュータ、管理装置)10を備え、夫々はLAN11を介して通信可能に接続されている。ストアコントローラ10は、例えば、外部サーバ(本部サーバ。非図示)と通信可能である。
以下、POS端末20-1、20-2、20-3について特に区別しない場合には、POS端末20と総称する。なお、POSシステム1は、POS端末20の状況(動作モード、処理状況等)を表示したり、POS端末20を制御したりする監視端末(非図示)を更に備えていてもよい。なお、POSシステム1は、種々の店舗(コンビニストア、スーパーマーケット、ホームセンタ、各種専門店等)等に導入可能である。
図2は、POS端末20の設置例を示す図である。図2(A)は、POS端末20等を客側から見た斜視図である。図2(B)は、POS端末20等を店員側から見た斜視図である。図2(A)に示すように客側から見てPOS端末20の右側にカウンタが置かれている。
図3は、POS端末20の外観例を示す図である。図3(A)は、POS端末20を客側から見た斜視図である。図3(B)は、POS端末20を店員側から見た斜視図である。図4は、POS端末20の構成例を示す図である。図3及び図4において、同一部分には同一符号を付している。
以下、図3を参照しつつ、図4に示したPOS端末20の構成例を説明する。POS端末20は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カード決済部208と、釣銭機209と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215と、店員呼出ボタン216(詳細は後述する)とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、POS端末20の動作を制御する。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
RAM203は、読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、外部から取得した情報(例えば、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ等)や、処理において生成した情報(例えば、商品を登録する登録処理において生成した登録情報(登録データ)、買上商品を精算(決済)する精算処理において生成した精算情報等)を記憶する。
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
客側表示部205は、客用のタッチディスプレイであり、客に種々の情報を表示するとともに、客から種々の入力を受け付ける。
客側スキャナ部206は、客用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、客側スキャナ部206は、商品に付されているバーコード(商品コード等)や、お会計券(登録商標)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)を光学的に読み取る。客側スキャナ部206は、上記に加えて、品券類(商品券、クーポン券、優待券)や、各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード等)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)を読み取ってもよい。
なお、客側スキャナ部206は、客が商品を登録する際に用いられるが、客は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、客側表示部205に、商品に対応するプリセットキー(商品を注文するボタン)が表示されている場合、客は、当該プリセットキーを操作(押下)し、商品を登録してもよい。
カード決済部208は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等のプリペイドカード、ポイントカード等)による決済機構である。カード決済部208は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備える。カード認識部は、各種カードの情報を磁気的又は電気的に読み取る。読み取られた情報は、買上商品の決済(精算)に用いられる。なお、カード認識部は、今回の買上商品の決済(精算)に認識した情報を使用する場合(つまり、クレジットカードによるクレジット決済の場合、プリペイドカードによるプリペイドカード決済の場合、ポイントカードの保有ポイントを使用(消費)する場合等)に加えて、今回の買上商品の決済(精算)に認識した情報を使用しない場合(例えば、クレジットカードの提示による特典付与の場合、ポイントカードにポイントを付与する場合等)にも、各種カードを認識してもよい。なお、本実施形態のカード決済部208は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備えるが、カード決済部208は、少なくともカード認識部を備えるものであればよい。また、本実施形態のカード認識部は、接触型のカード(ICカード、磁気カード)に対応するものであるが、接触型のカードに代えて又は加えて、非接触型のカード(ICカード)に対応するものであってもよい。
釣銭機209(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。なお、当該釣銭機209は、客側に向けられており、客が操作するものである。なお、紙幣や硬貨が投入口に投入された場合にはセンサによって検出(投入があった旨の検出、金種別の枚数の検出等)される。
店員側表示部210は、店員用のタッチディスプレイであり、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
キー操作部211は、各種のキー(ハードウェアキー、ボタン)から構成され、店員から種々の入力を受け付ける。キー操作部211には、例えば、商品に対応するキー(例えば、スポーツ新聞に対応するキー等)や、店員の名札等に付された店員コードの読み取りを開始するためのキーや、返品処理を開始するためのキー、動作モードを切り替えるためのキー(動作モード切り替えキー)等が配置されていてもよい。動作モードとしては、例えば、店員が登録処理を実行し客が精算処理を実行する動作モード、客が登録処理も精算処理も実行する動作モード、店員が登録処理を実行する動作モード(精算処理機能をオフしたモード)、客が精算処理を実行する動作モード(登録処理機能をオフしたモード)等であり、例えば、動作モード切り替えキーを操作する毎に、一の動作モードから他の動作モードに順次動作モードが切り替わる。動作モードが切り替わることを動作モードが移行するとも言う。なお、客が精算処理を実行する動作モードで動作するPOS端末20は、他のPOS端末(例えば、店員が登録処理を実行する動作モード等で動作するPOS端末20)から、当該他のPOS端末にける登録処理において生成された登録情報を取得(受信)し、当該登録情報を用いて精算処理を実行する。
店員側スキャナ部212は、店員用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、店員側スキャナ部212は、商品に付されているバーコードや、店員の名札等に付された店員コードを光学的に読み取る。店員側スキャナ部212は、上記に加えて、お会計券に印刷されているコードや、品券類や、各種カードに印刷されているコードを読み取ってもよい。
なお、店員側スキャナ部212は、店員が商品を登録する際に用いられるが、店員は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、キー操作部211に、商品に対応するキー(例えば、スポーツ新聞に対応するキー等)が配置されている場合、店員は、当該キーを操作(押下)し、当該商品を登録してもよい。また、店員側表示部210に、商品に対応するプリセットキーが表示されている場合、店員は、当該プリセットキーを操作し、当該商品を登録してもよい。
印刷部213は、各種媒体(レシート、お会計券等)を印刷、発行する。印刷部213は、店員側から客側、客側から店員側に向き(媒体発行口の方向)を回転自在に変更である。印刷部213の向きは、手動で変更してもよいし、例えば動作モードが切り替わることに基づいて自動的に変更(メカ的に制御等)してもよい。なお、印刷部213の向きの正誤をセンサなどで検出してもよい。
音声出力部214は、音声を出力する。例えば、音声出力部214は、音声ガイダンス等を出力する。
通信部215は、他端末(他のPOS端末20、ストアコントローラ10)との間において情報を送受信する。
店員呼出ボタン216は、店員を呼び出すためのボタンである。客は、店員を呼び出す場合(例えば、店員のサポートが必要な場合等)に店員呼出ボタン216を操作する。
図5は、商品マスタ内に記憶される情報の一例である。図5において1行目は項目名を示している。2行目以降の各行は、各商品に関する情報を示している。一例として、2行目(符号(ア)で示した3行のうちの1行目)は、部門「〇〇」、小分類「AA」に属する商品(商品名「aa1」、JANコード「49…」)に関する情報であり、当該商品の消費税として10%が適用される旨等を示している。他の例として、5行目(符号(イ)で示した3行のうちの2行目)は、部門「〇〇」、小分類「BB」に属する商品(商品名「bb2」、JANコード「49…」)に関する情報であり、当該商品の消費税として10%又は12%が適用される旨等を示している。他の例として、7行目(符号(ウ)で示した3行のうちの1行目)は、部門「××」、小分類「AAA」に属する商品(商品名「aaa1」、JANコードはなし)に関する情報であり、当該商品の消費税として12%が適用される旨等を示している。
なお、JANコードは、商品に付されるバーコードの一例である。また、以下では、例えば、商品名「aa1」の商品を単に商品「aa1」という具合に、便宜上、商品名「x」の商品を単に商品「x」と称する場合がある。
図5において、符号(ア)の商品(部門「〇〇」、小分類「AA」に属する、商品「aa1」、商品「aa2」、商品「aa3」)は、JANコードが付されているため、同図の下部に示したように、スキャナ部(例えば、店員側スキャナ部212。以下、同様)によるバーコードスキャンで商品を特定可能である。また、表示部(例えば、店員側表示部210、以下、同様)に表示されたプリセットボタン等で小分類「AA」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「AA」を指定した場合には、該小分類内の全商品が10%であり、選択の余地はないため、消費税率(単に税率という場合もある)の選択画面を表示しない。
図5において、符号(イ)の商品(部門「〇〇」、小分類「BB」に属する、商品「bb1」、商品「bb2」、商品「bb3」)は、JANコードが付されているため、同図の下部に示したように、スキャナ部によるバーコードスキャンで商品を特定可能である。また、表示部に表示されたプリセットボタン等で小分類「BB」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「BB」を指定した場合には、該小分類内に、税率が10%又は12%の商品(商品「bb2」)や、税率が10%又は12%又は15%の商品(商品「bb3」)が存在しているため、税率の選択画面を表示する。
図5において、符号(ウ)の商品(部門「××」、小分類「AAA」に属する、商品「aaa1」、商品「aaa2」、商品名「aaa3」)は、JANコードが付されていないため、同図の下部に示したように、バーコードスキャンで商品を特定不能である。一方、表示部に表示されたプリセットボタン等で小分類「AAA」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「AAA」を指定した場合には、該小分類内の全商品が12%であり、選択の余地はないため、税率の選択画面を表示しない。
図5において、符号(エ)の商品(部門「××」、小分類「BBB」に属する、商品「bbb1」、商品「bbb2」、商品「bbb3」)は、JANコードが付されていないため、同図の下部に示したように、バーコードスキャンで商品を特定不能である。一方、表示部に表示されたプリセットボタン等で小分類「BBB」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「BBB」を指定した場合には、該小分類内に、税率が10%の商品(商品「bbb3」)と、税率が12%の商品(商品「bbb2」)と、税率が15%の商品(商品「bbb1」)と、が存在しているため、税率の選択画面を表示する。
図5における、符号(オ)の商品(部門「××」、小分類「CCC」に属する、商品「ccc1」、商品「ccc2」、商品「ccc3」)、符号(カ)の商品(部門「××」、小分類「DDD」に属する、商品「ddd1」、商品「ddd2」、商品「ddd3」)、符号(キ)の商品(部門「××」、小分類「EEE」に属する、商品「eee1」、商品「eee2」、商品「eee3」)についても、上述した符号(ア)~符号(エ)の商品と同様、夫々の説明を同図の下部に示しているため、個々の説明を省略する。
図5に示すように、商品の中には、状況に応じて異なる税率が適用され得る商品が存在する。例えば、商品「bb2」は、適用される税率が10%又は12%であり、状況に応じて10%、12%のうちの何れかの税率が適用される。また、商品「bb3」は、適用される税率が10%又は12%又は15%であり、状況に応じて10%、12%、15%のうちの何れかの税率が適用される。状況に応じて異なる税率が適用され得る商品の販売時の取引情報には、販売時に実際に適用された税率が記憶される。
以下、主に、商品の返品処理について説明する。一般に、返品処理において適用される税率(返品の際に客に払い戻される消費税の税率)は、返品される商品(返品対象商品ともいう)の販売時に実際に適用された税率(販売時に客が支払った消費税の税率)である。従って、返品対象商品が、状況に応じて異なる税率が適用され得る商品(例えば、商品「bb2」、商品「bb3」等)である場合、当該返品対象商品の返品処理において適用される税率は、当該返品対象商品の販売時において実際に適用された税率である。
返品処理は、返品対象商品とともにレシート(領収書)を持参した客に対して行われるのが一般的である。店側(店員)は、客が持参したレシートを用いて返品処理を実行する。例えば、客が持参したレシートに各取引を識別可能な取引識別情報(取引番号、レシート番号)が印刷されている場合には、当該取引識別情報をPOS端末20に入力等(バーコードで印刷されている場合にはバーコードスキャン、文字で印刷されている場合には文字入力)することによって、販売履歴情報(例えば、ストアコントローラ10や本部サーバ等に記憶されている複数の取引情報)の中から返品対象商品の販売時の取引情報を抽出し、該POS端末20の画面上(返品画面)上に展開し、該画面上の操作で、該返品対象商品の販売時の取引情報に基づいて返品処理を実行してもよい。あるいは、客が持参したレシートに上記取引識別情報が印刷されていない場合であっても、例えば該レシートに印刷されている日時、返品対象商品等の情報を用いて、返品画面上で該返品対象商品の販売時の取引情報を検索し、検索後は同様に、該画面上の操作で、該返品対象商品の販売時の取引情報に基づいて返品処理を実行してもよい。つまり、レシートを用いて返品処理を実行する場合、上述のように、レシートを手掛かりとして特定した返品対象商品の取引情報(返品対象商品の販売時の取引情報)に基づいて返品処理を実行するため、例えば、返品対象商品について販売時に適用された税率を用いて適切な返品処理を行うことができる。
しかしながら、店側(店員)は、レシートを紛失した等の理由によりレシート無しの返品を求められる場合もある。レシート無しの返品には一切応じないとする店側(店員)の対応方針もあるが、一方で、条件に応じて(又は無条件に)、レシート無しの返品にも応じるとする店側(店員)の対応方針もある。以下、レシート無しの返品にも応じる場合、つまり、レシート無しの返品処理について説明する。
図6は、POS端末20の返品の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図6のフローチャートは、レシート無しの返品を求められた場合のPOS端末20の動作の一例を示している。また、本フローチャートの説明において、客が返品を求める商品(返品対象商品)は、JANコードが付されている商品(バーコードスキャンで商品を特定可能な商品)であるものとする。また、本フローチャート(他図のフローチャートも同様)において、返品対象商品は、返品可能商品(図5に示した返品区分「1」の商品等)であるものとする。
ステップS10:POS端末20は、返品対象商品を特定する。具体的には、POS端末20は、返品対象商品に付されているJANコードを取得する。つまり、例えば、店員が、スキャナ部(店員側スキャナ部212)を用いて返品対象商品に付されているJANコードをスキャンすることによって、POS端末20は、返品対象商品に付されているJANコードを取得する。ステップS10に続いてステップS14に進む。
ステップS14:POS端末20は、当該返品対象商品について販売時に適用され得た税率は1つであるか否かを判断する。例えば、POS端末20は、商品マスタ(図5参照)を参照して、当該返品対象商品について販売時に適用され得た税率は1つであるか否かを判断する。
例えば、POS端末20は、ステップS10にて特定した返品対象商品が、図5における、例えば、商品「aa1」、商品「aa2」、商品「aa3」、商品「bb1」であるときは、当該返品対象商品について販売時に適用され得た税率は1つであると判断する。また例えば、POS端末20は、ステップS10にて特定した返品対象商品が、図5における、例えば、商品「bb2」、商品「bb3」であるときは、当該返品対象商品について販売時に適用され得た税率は1つでないと判断する。返品対象商品について販売時に適用され得た税率は1つであると判断した場合(ステップS14:YES)、ステップS16に進む。返品対象商品について販売時に適用され得た税率は1つでないと判断した場合(ステップS14:NO)、ステップS17に進む。
ステップS16:POS端末20は、当該返品対象商品に対応する税率で返品処理を実行する。例えば、POS端末20は、ステップS10にて特定した返品対象商品が、図5における、例えば、商品「aa1」、商品「aa2」、商品「aa3」であるときは、税率10%で返品処理を実行する。また例えば、POS端末20は、ステップS10にて特定した返品対象商品が、図5における、例えば、商品「bb1」であるときは、税率12%で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
ステップS17:POS端末20は、当該返品対象商品に対応する、税率を選択する選択画面を表示する。例えば、POS端末20は、商品マスタ(図5参照)を参照して、当該返品対象商品に対応する、選択画面を表示する。
例えば、POS端末20は、ステップS10にて特定した返品対象商品が、図5における、例えば商品「bb2」であるときは、10%、12%の何れかを選択する選択画面(図7(A)の小画面SW1参照)を店員側表示部210に表示する。また例えば、POS端末20は、ステップS10にて特定した返品対象商品が、図5における、例えば商品「bb3」であるときは、10%、12%、15%の何れかを選択する選択画面(図7(D)の小画面SW4参照))を店員側表示部210に表示する。ステップS17に続いてステップS18に進む。
ステップS18:POS端末20は、税率を選択する画面において選択された税率で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
図7は、POS端末20における表示例である。図7(A)は、表示部(例えば、店員側表示部210)において、レシート無し返品画面G1の手前側に小画面SW1が表示されている場面を示している。POS端末20は、例えば、店員による所定の操作(例えば、レシート無の返品処理を開始するためのキーの操作)に応じてレシート無し返品画面G1を表示部に表示する。
小画面SW1は、税率10%、税率12%の何れかを選択する小画面である。小画面SW1には、税率10%を選択するボタンB1と、税率12%を選択するボタンB2とが配置されている。図7(A)は、小画面SW1が表示されている例であるが、返品対象商品に応じて、図7(B)~図7(D)に示したような他の小画面が表示される。
図7(B)に示した小画面SW2は、税率12%、税率15%の何れかを選択する小画面である。小画面SW2には、税率12%を選択するボタンB2と、税率15を選択するボタンB3とが配置されている。図7(C)に示した小画面SW3は、税率10%、税率15の何れかを選択する小画面である。小画面SW3には、税率10%を選択するボタンB1と、税率15%を選択するボタンB3とが配置されている。図7(D)に示した小画面SW4は、税率10%、税率12%、税率15%の何れかを選択する小画面である。小画面SW4には、税率10%を選択するボタンB1と、税率12%を選択するボタンB2と、税率15を選択するボタンB3とが配置されている。
続いて、商品カテゴリ(部門、小分類)の指定方法について説明する。図8は、POS端末20における表示例である。図8(A)は、表示部(例えば、店員側表示部210)に表示される部門一覧画面G2である。POS端末20は、例えば、店員による所定の操作(例えば、図7(A)に示したレシート無し返品画面G1における分類指定ボタンB9の操作)に応じて部門一覧画面G2を表示部に表示する。部門一覧画面G2には、各部門(部門「〇〇」、部門「××」、部門「△△」、…)に対応する夫々のボタン等が配置されている。
図8(B)は、表示部(例えば、店員側表示部210)に表示される、部門「××」の小分類リスト画面G3である。POS端末20は、例えば、店員による所定の操作(例えば、部門一覧画面G2において部門「××」を選択する操作)に応じて小分類リスト画面G3を表示部に表示する。小分類リスト画面G3には、部門「××」に属する各小分類(小分類「AAA」、小分類「BBB」、小分類「CCC」、…)に対応する夫々のボタン等が配置されている。
例えば、店員が、部門一覧画面G2において部門「××」ボタンをタッチし、決定(登録)ボタンをタッチすると、POS端末20は、部門一覧画面G2に代えて小分類リスト画面G3を表示する(又は、部門一覧画面G2の手前側に小分類リスト画面G3を表示する)。店員が、小分類リスト画面G3において小分類「AAA」ボタンをタッチし、決定(登録)ボタンをタッチすると、POS端末20は、部門「××」に属する小分類「AAA」の指定を受け付ける。
図8(A)に示した部門一覧画面G2には決定(登録)ボタンが配置されているが、決定(登録)ボタンを配置しなくてもよい。つまり、店員が、部門一覧画面G2において部門「××」ボタンをタッチすると、POS端末20は、部門一覧画面G2に代えて小分類リスト画面G3を表示(又は、部門一覧画面G2の手前側に小分類リスト画面G3を表示)してもよい。すなわち、部門一覧画面G2において単に部門のボタンを操作すれば、当該部門の小分類リスト画面が表示されるようにしてもよい。同様に、図8(B)に示した小分類リスト画面G3には決定(登録)ボタンが配置されているが、決定(登録)ボタンを配置しなくてもよい。つまり、店員が、小分類リスト画面G3において小分類「AAA」ボタンをタッチすると、POS端末20は、部門「××」に属する小分類「AAA」の指定を受け付けるようにしてもよい。すなわち、小分類リスト画面G3において単に小分類のボタンを操作すれば、当該小分類の指定を受け付けるようにしてもよい。
なお、部門一覧画面G2(図8(A))において部門「××」が選択された場合には、POS端末20は、部門「××」の小分類リスト画面G3(図8(B))を表示するが、部門一覧画面G2(図8(A))において他の部門が選択された場合には、POS端末20は、選択された夫々の部門の小分類リスト画面G3(非図示)を表示する。例えば、部門一覧画面G2において部門「〇〇」が選択された場合には、POS端末20は、部門「〇〇」の小分類リスト画面(非図示)を表示する。
図9は、POS端末20の返品の動作の他の例を示すフローチャートである。具体的には、図9のフローチャートは、レシート無しの返品を求められた場合のPOS端末20の他の動作の一例を示している。また、本フローチャートの説明において、返品対象商品は、JANコードが付されている商品(バーコードスキャンで商品を特定可能な商品)、又は、JANコードが付されていない商品(バーコードスキャンで商品を特定不能な商品)であるものとする。但し、本フローチャートでは、JANコードが付されている商品であっても小分類の指定を受け付けるものとする。
ステップS110:POS端末20は、返品対象商品の小分類を特定する。具体的には、POS端末20は、返品対象商品の小分類の指定を受け付ける。つまり、例えば、店員が、部門一覧画面G2や小分類リスト画面(小分類リスト画面G3等)を用いて返品対象商品の小分類を指定することによって、POS端末20は、返品対象商品の小分類を特定する。ステップS110に続いてステップS114に進む。
ステップS114:POS端末20は、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た税率は1つであるか否かを判断する。例えば、POS端末20は、商品マスタ(図5参照)を参照して、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た税率は1つであるか否かを判断する。
例えば、POS端末20は、ステップS110にて特定した小分類が、図5における、例えば、小分類「AA」、小分類「AAA」であるときは、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た税率は1つであると判断する。また例えば、POS端末20は、ステップS110にて特定した小分類が、図5における、例えば、小分類「BB」、小分類「BBB」、小分類「CCC」、小分類「DDD」、小分類「EEE」であるときは、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た税率は1つでないと判断する。当該小分類内の商品について販売時に適用され得た税率は1つであると判断した場合(ステップS114:YES)、ステップS116に進む。当該小分類内の商品について販売時に適用され得た税率は1つでないと判断した場合(ステップS114:NO)、ステップS117に進む。
ステップS116:POS端末20は、当該小分類に対応する税率で返品処理を実行する。例えば、POS端末20は、ステップS110にて特定した小分類が、図5における、例えば、小分類「AA」であるときは、税率10%で返品処理を実行する。また例えば、POS端末20は、ステップS110にて特定した小分類が、図5における、例えば、小分類「AAA」であるときは、税率12%で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
ステップS117:POS端末20は、当該小分類に対応する、税率を選択する選択画面を表示する。例えば、POS端末20は、商品マスタ(図5参照)を参照して、当該小分類に対応する、選択画面を表示する。
例えば、POS端末20は、ステップS110にて特定した小分類が、図5における、例えば、小分類「BB」や小分類「BBB」であるときは、10%又は12%又は15%を選択する画面(図7(D)の小画面SW4参照)を表示する。また例えば、POS端末20は、ステップS110にて特定した小分類が、図5における、例えば、小分類「CCC」であるときは、10%又は15%を選択する画面(図7(C)の小画面SW3参照)を表示する。また例えば、POS端末20は、ステップS110にて特定した小分類が、図5における、例えば、小分類「DDD」であるときは、12%又は15%を選択する画面(図7(B)の小画面SW2参照)を表示する。また例えば、POS端末20は、ステップS110にて特定した小分類が、図5における、例えば、小分類「EEE」であるときは、10%又は12%を選択する画面(図7(A)の小画面SW1参照)を表示する。ステップS117に続いてステップS118に進む。
ステップS118:POS端末20は、選択画面において選択された税率で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
図5~図9では、複数の税率が、10%、12%、15%である例を説明したが、以下では、複数の税率が、改定税率適用前の旧税率の8%、改定税率適用後の新税率(軽減税率)の8%、改定税率適用後の新税率(標準税率)の10%である例を説明する。以下、旧税率の8%を「旧税率8%」又は「旧8%」と表記し、新税率(軽減税率)の8%を「新税率(軽減)8%」又は「新8%」と表記し、新税率(標準税率)の10%を「新税率(標準)10%」又は「新10%」と表記する場合がある。
図10は、商品マスタ内に記憶される情報の他の例である。図10において1行目は項目名を示している。2行目以降の各行は、各商品に関する情報を示している。
図10において、符号(ア)の商品(部門「〇〇」、小分類「AA」に属する、商品「aa1」、商品「aa2」、商品「aa3」)は、JANコードが付されているため、同図の下部に示したように、スキャナ部によるバーコードスキャンで商品を特定可能である。また、表示部に表示されたプリセットボタン等で小分類「AA」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「AA」を指定した場合には、新税率については、該小分類内の全商品が新10%であり、選択の余地はないため、新税率については、税率の選択画面を表示しない。
図10において、符号(イ)の商品(部門「〇〇」、小分類「BB」に属する、商品「bb1」、商品「bb2」、商品「bb3」)は、JANコードが付されているため、同図の下部に示したように、スキャナ部によるバーコードスキャンで商品を特定可能である。また、表示部に表示されたプリセットボタン等で小分類「BB」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「BB」を指定した場合には、新税率については、該小分類内に、税率が新8%又は新10%の商品(商品「bb2」、商品「bb3」)が存在しているため、新税率については、税率の選択画面を表示する。
図10において、符号(ウ)の商品(部門「××」、小分類「AAA」に属する、商品「aaa1」、商品「aaa2」、商品名「aaa3」)は、JANコードが付されていないため、同図の下部に示したように、バーコードスキャンで商品を特定不能である。一方、表示部に表示されたプリセットボタン等で小分類「AAA」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「AAA」を指定した場合には、新税率については、該小分類内の全商品が新8%であり、選択の余地はないため、新税率については、税率の選択画面を表示しない。
図10において、符号(エ)の商品(部門「××」、小分類「BBB」に属する、商品「bbb1」、商品「bbb2」、商品「bbb3」)は、JANコードが付されていないため、同図の下部に示したように、バーコードスキャンで商品を特定不能である。一方、表示部に表示されたプリセットボタン等で小分類「BBB」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「BBB」を指定した場合には、新税率については、該小分類内の全商品が新10%であり、選択の余地はないため、新税率については、税率の選択画面を表示しない。
図10において、符号(オ)の商品(部門「××」、小分類「CCC」に属する、商品「ccc1」、商品「ccc2」、商品「ccc3」)は、JANコードが付されていないため、同図の下部に示したように、バーコードスキャンで商品を特定不能である。一方、表示部に表示されたプリセットボタン等で小分類「CCC」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「CCC」を指定した場合には、新税率については、該小分類内に、税率が新8%の商品(商品「ccc1」、商品「ccc3」)と、税率が新10%の商品(商品「ccc2」)と、が存在しているため、新税率については、税率の選択画面を表示する。
図10において、符号(カ)の商品(部門「××」、小分類「DDD」に属する、商品「ddd1」、商品「ddd2」、商品「ddd3」)は、JANコードが付されていないため、同図の下部に示したように、バーコードスキャンで商品を特定不能である。一方、表示部に表示されたプリセットボタン等で小分類「DDD」迄を指定可能である。プリセットボタン等で小分類「DDD」を指定した場合には、新税率については、該小分類内に、税率が新8%又は新10%の商品(商品「ddd2」)が存在しているため、新税率については、税率の選択画面を表示する。
図11は、POS端末20の返品の動作の他の例を示すフローチャートである。具体的には、図11のフローチャートは、レシート無しの返品を求められた場合のPOS端末20の動作の一例を示している。また、本フローチャートにおいて、返品対象商品は、JANコードが付されている商品(バーコードスキャンで商品を特定可能な商品)であるものとする。
ステップS20:POS端末20は、返品対象商品を特定する。具体的には、POS端末20は、返品対象商品に付されているJANコードを取得する。つまり、例えば、店員が、スキャナ部(店員側スキャナ部212)を用いて返品対象商品に付されているJANコードをスキャンすることによって、POS端末20は、返品対象商品に付されているJANコードを取得する。ステップS20に続いてステップS21に進む。
ステップS21:POS端末20は、現在は税率改定後であるか否かを判断する。例えば、POS端末20は、自端末の記憶部(例えば、RAM203、ハードディスク204等)に記憶されている税率改定に関する情報(又はストアコントローラ10等の外部を参照して得られる税率改定に関する情報)と、現在日時とを比較し、現在は税率改定後であるか否かを判断する。現在は税率改定後でないと判断した場合(ステップS21:NO)、ステップS22に進む。現在は税率改定後であると判断した場合(ステップS21:YES)、ステップS24に進む。
ステップS22:POS端末20は、旧税率8%で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
ステップS24:POS端末20は、当該返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つであるか否かを判断する。例えば、POS端末20は、商品マスタ(図10参照)を参照して、当該返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つであるか否かを判断する。
例えば、POS端末20は、ステップS20にて特定した返品対象商品が、図10における、例えば、商品「aa1」、商品「aa2」、商品「aa3」、商品「bb1」であるときは、当該返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つであると判断する。また例えば、POS端末20は、ステップS20にて特定した返品対象商品が、図10における、例えば、商品「bb2」、商品「bb3」であるときは、当該返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つでないと判断する。返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つであると判断した場合(ステップS24:YES)、ステップS26に進む。返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つでないと判断した場合(ステップS24:NO)、ステップS27に進む。
ステップS26:POS端末20は、当該返品対象商品に対応する新税率で返品処理を実行する。例えば、POS端末20は、ステップS20にて特定した返品対象商品が、図10における、例えば、商品「aa1」、商品「aa2」、商品「aa3」であるときは、新税率(標準)10%で返品処理を実行する。また例えば、POS端末20は、ステップS20にて特定した返品対象商品が、図10における、例えば、商品「bb1」であるときは、新税率(軽減)8%で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
ステップS27:POS端末20は、新税率(軽減)8%又は新税率(標準)10%を選択する画面(図12(A)の小画面SW5参照)を店員側表示部210に表示する。ステップS27に続いてステップS28に進む。
ステップS28:POS端末20は、選択画面において選択された新税率で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
図12は、POS端末20における他の表示例である。図12(A)に示した小画面SW5は、新税率(軽減)8%か新税率(標準)10%かを選択する小画面である。小画面SW5には、新税率(軽減)8%を選択するボタンB5と、新税率(標準)10%を選択するボタンB6とが配置されている。
なお、新税率移行からある程度の時間が経過していれば、返品対象商品の販売時点が新税率移行前であるという状況は生じ難い。つまり、新税率移行からある程度の時間が経過していれば、旧税率で販売した商品について返品を求められる状況は生じ難い。一方、新税率移行から余り時間が経過していなければ、返品対象商品の販売時点が新税率移行前であるという状況は生じ得る。つまり、新税率移行から余り時間が経過してなければ、旧税率で販売した商品について返品を求められる状況は生じ得る。図11に示した動作は、新税率移行からある程度の時間が経過した場面を想定したものである。図11に示した動作では、税率改定後(新税率移行後)の返品については、当該商品の販売時も税率改定後であるとして、常に新税率で返品処理を実行している。
図13は、POS端末20の返品の動作の他の例を示すフローチャートである。上述した図11に示した動作が、新税率移行から余り時間が経過していない場合の返品を考慮していない動作であるのに対し、図13に示した動作は、新税率移行から余り時間が経過していない場合の返品を考慮した動作である。図11のフローチャートと図13のフローチャートとは、一部が共通し、一部が異なる。図13のフローチャートの説明において、図11のフローチャートと共通する部分については、説明の一部又は全部を省略する。なお、図13のフローチャートは、POS端末20が、現在は税率改定後であると判断した場合(図11のステップS21:YES)に開始する。換言すれば、POS端末20は、図11のステップS21において現在は税率改定後であると判断した場合(ステップS21:YES)、図11のステップS24に代えて、図13のステップS23に進む。
ステップS23:POS端末20は、新税率移行後の所定期間(例えば8日間)が経過したか否かを判断する。つまり、POS端末20は、新税率移行からある程度の時間(例えば8日間)が経過したか否かを判断する。新税率移行後の所定期間が経過したと判断した場合(ステップS23:YES)、図11のステップS24に進む(つまり、図11のステップS24以下の処理を実行する)。新税率移行後の所定期間が経過していないと判断した場合(ステップS23:NO)、ステップS34に進む。
ステップS34:POS端末20は、当該返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つであるか否かを判断する。例えば、POS端末20は、図11のステップS24と同様、商品マスタ(図10参照)を参照して、当該返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つであるか否かを判断する。返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つであると判断した場合(ステップS34:YES)、ステップS35に進む。返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つでないと判断した場合(ステップS34:NO)、ステップS37に進む。
ステップS35:POS端末20は、旧税率8%、新税率(標準)10%(又は新税率(軽減)8%)の何れかを選択する選択画面を表示する。つまり、POS端末20は、当該返品対象商品に応じて、旧税率8%、新税率(標準)10%の何れかを選択する選択画面(図12(B)の小画面SW6参照)か、旧税率8%、新税率(軽減)8%の何れかを選択する選択画面(図12(C)の小画面SW7参照)かを、店員側表示部210に表示する。例えば、POS端末20は、図11のステップS20にて特定した返品対象商品が、図10における、例えば商品「aa1」や「aa2」や「aa3」であるときは、旧税率8%、新税率(標準)10%の何れかを選択する選択画面(図12(B)の小画面SW6参照)を店員側表示部210に表示する。また例えば、POS端末20は、図11のステップS20にて特定した返品対象商品が、図10における、例えば商品「bb1」であるときは、旧税率8%、新税率(軽減)8%の何れかを選択する選択画面(図12(C)の小画面SW7参照)を店員側表示部210に表示する。ステップS35に続いてステップS36に進む。
なお、図12(B)に示した小画面SW6は、旧税率8%か新税率(標準)10%かを選択する小画面である。小画面SW6には、旧税率8%を選択するボタンB4と、新税率(標準)10%を選択するボタンB6とが配置されている。図12(C)に示した小画面SW7は、旧税率8%か新税率(軽減)8%かを選択する小画面である。小画面SW7には、旧税率8%を選択するボタンB4と、新税率(軽減)8%を選択するボタンB5とが配置されている。
ステップS36:POS端末20は、選択画面において選択された税率で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
ステップS37:POS端末20は、旧税率8%、新税率(軽減)8%、新税率(標準)10%の何れかを選択する選択画面(図12(D)の小画面SW8参照)を店員側表示部210に表示する。ステップS37に続いてステップS38に進む。
なお、図12(D)に示した小画面SW8は、旧税率8%か新税率(軽減)8%か新税率(標準)10%かを選択する小画面である。小画面SW8には、旧税率8%を選択するボタンB4と、新税率(軽減)8%を選択するボタンB5と、新税率(標準)10%を選択するボタンB6とが配置されている。
ステップS38:POS端末20は、選択画面において選択された税率で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
図14は、POS端末20の返品の動作の他の例を示すフローチャートである。具体的には、図14のフローチャートは、レシート無しの返品を求められた場合のPOS端末20の他の動作の一例を示している。また、本フローチャートにおいて、返品対象商品は、JANコードが付されている商品(バーコードスキャンで商品を特定可能な商品)、又は、JANコードが付されていない商品(バーコードスキャンで商品を特定不能な商品)であるものとする。但し、本フローチャートでは、JANコードが付されている商品であっても小分類の指定を受け付けるものとする。
ステップS120:POS端末20は、返品対象商品の小分類を特定する。具体的には、POS端末20は、返品対象商品の小分類の指定を受け付ける。つまり、例えば、店員が、部門一覧画面G2や小分類リスト画面(小分類リスト画面G3等)を用いて返品対象商品の小分類を指定することによって、POS端末20は、返品対象商品の小分類を特定する。ステップS120に続いてステップS121に進む。
ステップS121:POS端末20は、図11のステップS21と同様、現在は税率改定後であるか否かを判断する。現在は税率改定後でないと判断した場合(ステップS121:NO)、ステップS122に進む。現在は税率改定後であると判断した場合(ステップS121:YES)、ステップS124に進む。
ステップS122:POS端末20は、旧税率8%で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
ステップS124:POS端末20は、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た新税率は1つであるか否かを判断する。例えば、POS端末20は、商品マスタ(図10参照)を参照して、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た新税率は1つであるか否かを判断する。
例えば、POS端末20は、ステップS120にて特定した小分類が、図10における、例えば、小分類「AA」、小分類「AAA」、小分類「BBB」であるときは、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た新税率は1つであると判断する。また例えば、POS端末20は、ステップS120にて特定した小分類が、図10における、例えば、小分類「BB」、小分類「CCC」、小分類「DDD」であるときは、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た新税率は1つでないと判断する。当該小分類内の商品について販売時に適用され得た新税率は1つであると判断した場合(ステップS124:YES)、ステップS126に進む。当該小分類内の商品について販売時に適用され得た新税率は1つでないと判断した場合(ステップS124:NO)、ステップS127に進む。
ステップS126:POS端末20は、当該小分類に対応する新税率で返品処理を実行する。例えば、POS端末20は、ステップS120にて特定した小分類が、図10における、例えば、小分類「AAA」であるときは、新税率(軽減)8%で返品処理を実行する。また例えば、POS端末20は、ステップS120にて特定した小分類が、図10における、例えば、小分類「AA」、小分類「BBB」であるときは、新税率(標準)10%で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
ステップS127:POS端末20は、新税率(軽減)8%、新税率(標準)10%の何れかを選択する選択画面(図12(A)の小画面SW5参照)を店員側表示部210に表示する。つまり、POS端末20は、ステップS120にて特定した小分類が、図10における、例えば、小分類「BB」、小分類「CCC」、小分類「DDD」であるときは、新税率(軽減)8%、新税率(標準)10%の何れかを選択する選択画面(図12(A)の小画面SW5参照)を店員側表示部210に表示する。ステップS127に続いてステップS128に進む。
ステップS128:POS端末20は、選択画面において選択された新税率で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
図15は、POS端末20の返品の動作の他の例を示すフローチャートである。上述した図14に示した動作が、新税率移行から余り時間が経過していない場合の返品を考慮していない動作であるのに対し、図15に示した動作は、新税率移行から余り時間が経過していない場合の返品を考慮した動作である。図14のフローチャートと図15のフローチャートとは、一部が共通し、一部が異なる。図15のフローチャートの説明において、図14のフローチャートと共通する部分については、説明の一部又は全部を省略する。なお、図15のフローチャートは、POS端末20が、現在は税率改定後であると判断した場合(図14のステップS121:YES)に開始する。換言すれば、POS端末20は、図14のステップS121において現在は税率改定後であると判断した場合(ステップS121:YES)、図14のステップS124に代えて、図15のステップS123に進む。
ステップS123:POS端末20は、新税率移行後の所定期間(例えば8日間)が経過したか否かを判断する。つまり、POS端末20は、新税率移行からある程度の時間(例えば8日間)が経過したか否かを判断する。新税率移行後の所定期間が経過したと判断した場合(ステップS123:YES)、図14のステップS124に進む(つまり、図14のステップS124以下の処理を実行する)。新税率移行後の所定期間が経過していないと判断した場合(ステップS123:NO)、ステップS134に進む。
ステップS134:POS端末20は、当該小区分内の商品について販売時に適用され得た新税率は1つであるか否かを判断する。例えば、POS端末20は、図14のステップS124と同様、商品マスタ(図10参照)を参照して、当該返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つであるか否かを判断する。すなわち、POS端末20は、ステップS120にて特定した小分類が、図10における、例えば、小分類「AA」、小分類「AAA」、小分類「BBB」であるときは、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た新税率は1つであると判断する。また例えば、POS端末20は、ステップS120にて特定した小分類が、図10における、例えば、小分類「BB」、小分類「CCC」、小分類「DDD」であるときは、当該小分類内の商品について販売時に適用され得た新税率は1つでないと判断する。返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つであると判断した場合(ステップS134:YES)、ステップS135に進む。返品対象商品について販売時に適用され得た新税率は1つでないと判断した場合(ステップS134:NO)、ステップS137に進む。
ステップS135:POS端末20は、旧税率8%、新税率(標準)10%(又は新税率(軽減)8%)の何れかを選択する選択画面を表示する。つまり、POS端末20は、当該返品対象商品に応じて、旧税率8%、新税率(標準)10%の何れかを選択する選択画面(図12(B)の小画面SW6参照)か、旧税率8%、新税率(軽減)8%の何れかを選択する選択画面(図12(C)の小画面SW7参照)かを、店員側表示部210に表示する。例えば、POS端末20は、図13のステップS120にて特定した小分類が、図10における、小分類「AA」、小分類「BBB」であるときは、旧税率8%、新税率(標準)10%の何れかを選択する選択画面(図12(B)の小画面SW6参照)を店員側表示部210に表示する。また例えば、POS端末20は、図13のステップS120にて特定した小分類が、図10における、例えば小分類「AAA」であるときは、旧税率8%、新税率(軽減)8%の何れかを選択する選択画面(図12(C)の小画面SW7参照)を店員側表示部210に表示する。ステップS135に続いてステップS136に進む。
ステップS136:POS端末20は、選択画面において選択された税率で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
ステップS137:POS端末20は、旧税率8%、新税率(軽減)8%、新税率(標準)10%の何れかを選択する選択画面(図12(D)の小画面SW8参照)を店員側表示部210に表示する。つまり、POS端末20は、ステップS120にて特定した小分類が、図10における、例えば、小分類「BB」、小分類「CCC」、小分類「DDD」であるときは、旧税率8%、新税率(軽減)8%、新税率(標準)10%の何れかを選択する選択画面(図12(D)の小画面SW8参照)を店員側表示部210に表示する。ステップS137に続いてステップS138に進む。
ステップS138:POS端末20は、選択画面において選択された税率で返品処理を実行する。そして、本フローチャートは終了する。
図16は、返品時に発行するレシート(領収書)の一例である。図16の説明において、返品された商品は、商品「aa1」(図10参照)、商品「bb2」(図10参照)、小分類「DDD」に属する商品(図10参照)、商品「cc5」(図10にて非図示)の4点であるものとする。また、商品「aa1」は、JANコードによって特定され、本体価格が1000円、適用税率が新税率(標準)10%であるものとする。商品「bb2」は、JANコードによって特定され、本体価格が1000円、適用税率が新税率(軽減)8%であるものとする。小分類「DDD」に属する商品は、画面操作によって小分類「DDD」迄が指定され、本体価格は1000円(置数入力)、適用税率が新税率(標準)10%であるものとする。商品「cc5」は、JANコードによって特定され、本体価格が1000円、非課税商品であるものとする。
図16において、符号aに示した行は、返品された商品「aa1」に関する明細情報を示している。「-1,100」は、当該商品の税込の返金額を示している。符号bに示した行は、返品された商品「bb2」に関する明細情報を示している。「-1,080」は、当該商品の税込の返金額を示している。符号cに示した行は、小分類「DDD」に属する商品に関する明細情報を示している。「-1,100」は、当該商品の税込の返金額を示している。符号dに示した行は、商品「cc5」に関する明細情報を示している。「-1,000」は、当該商品の返金額を示している。
図16において、符号eに示した行は、返金額(税込)の小計を示している。符号fに示した行は、返品された商品の合計点数を示している。
図16において、符号gに示した行(2行)は、新税率(標準)10%を適用した返品の集計情報である。「-2,200」は、商品「aa1」の税込の返金額「-1,100」と、小分類「DDD」に属する商品の税込の返金額「-1,100」とを合算したものである。「-200」は、上記「-2,200」に含まれる税額である。符号hに示した行(2行)は、新税率(軽減)8%を適用した返品の集計情報(但し本例では1品の集計)である。「-1,080」は、商品「bb2」の税込の返金額「-1,080」である。「-80」は、上記「-1,080」に含まれる税額である。符号iに示した行(1行)は、非課税商品の返品の集計情報(但し本例では1品の集計)である。「-1,000」は、商品「cc5」の返金額「-1,000」である。
なお、図16に示したレシートは、客用の媒体(客控え)であるが、客用の媒体(客控え)に印刷した情報と同様の情報を印刷した店舗用の媒体(店舗控え)を発行してもよい。店舗用の媒体(店舗控え)を発行することに代えて又は加えて、客用の媒体(客控え)に印刷した情報と同様の情報を、返品処理に係る履歴情報(返品取引に係る取引情報、(電子)ジャーナル情報等)として記憶してもよい。
以上、本実施形態について説明したが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、上記では、旧税率8%か新税率(軽減)8%かを選択する小画面(図12(C)の小画面SW7)を表示するが、税率が共に8%であるため、表示しないようにしてもよい。
また、上記では、税率を選択する選択画面(図7、図12の小画面SWx)に、税率を選択する複数のボタンを配置しているが、該選択画面に、更に、どの税率(ボタン)を選択すべきかの判断を補助するために、店員向けのメッセージを表示してもよい。例えば、購入日を客に確認する(客に尋ねる)よう促すメッセージや、お持ち帰り(テイクアウト)したか否かを客に確認するよう促すメッセージを表示してもよい。現金決済か非現金決済(キャッシュレス決済)かによって適用税率が異なる場合(そのような制度である場合。以下、同様)には、現金決済か非現金決済か(又は、どのように決済したか)を客に確認するよう促すメッセージを表示してもよい。年齢によって適用税率が異なる場合には、年齢を客に確認するよう促すメッセージを表示してもよい。学生であるか否かによって適用税率が異なる場合には、学生であるか否かを客に確認するよう促すメッセージを表示してもよい。地域によって適用税率が異なる場合には、居住地域を客に確認するよう促すメッセージを表示してもよい。マイナンバーの提示の有無によって適用税率が異なる場合には、マイナンバーを提示したか否か客に確認するよう促すメッセージを表示してもよい。
なお、現金決済か非現金決済かによって適用税率は変わらないが、非現金決済であると即時還元となるような場合には、現金決済であったか非現金決済であったかによって合計金額(すなわち返金額)が変わるため、税率を選択する選択画面、又は、選択画面とは異なる画面に、現金決済か非現金決済かを選択するボタンを設けるようにしてもよい。また、現金決済か非現金決済かを選択するボタンを表示する画面には、上記のように、現金決済か非現金決済か(又は、どのように決済したか)を客に確認するよう促すメッセージを表示してもよい。年齢によって適用税率は変わらないが特定の年齢(例えば、12歳未満、70歳以上等)であると即時還元となるような場合、学生であるか否かによって適用税率は変わらないが学生であると即時還元となるような場合(学割のような場合)等においても同様である。
また、上記では、部門一覧画面G2(図8(A))をレシート無し返品画面G1(図7)とは異なる画面として表示すると説明したが(具体的には、レシート無し返品画面G1における分類指定ボタンB9の操作によって部門一覧画面G2を表示すると説明したが)、部門一覧画面G2をレシート無し返品画面G1とは異なる画面として表示することに代えて又は加えて、部門一覧画面G2をレシート無し返品画面G1の一部として表示してもよい。一例として、レシート無し返品画面G1の右側領域(プリセットボタン等が表示される表示領域)に部門一覧画面G2における表示内容(各部門に対応する夫々のボタン等)を表示してもよい。なお、レシート無し返品画面G1の右側領域に部門一覧画面G2における表示内容を表示する場合には、部門一覧画面G2から遷移する小分類リスト画面G3における表示内容(各小分類に対応する夫々のボタン等)についてもレシート無し返品画面G1の右側領域に表示してもよい。
また、図6では、販売時に適用され得た税率(すなわち返品処理に適用され得る税率)が1つである場合に(ステップS14(YES))、返品処理に適用される税率(販売時に適用され得た1つの税率)を報知することなく返品処理を実行(ステップS16)する例を説明したが、返品処理に適用される税率を報知してもよい。一例として、返品処理に実行する前に、当該返品処理に適用される税率(販売時に適用され得た1つの税率)を示した小画面(確認用の画面)を表示してもよい。なお、当該小画面は一定時間表示された後に自動的に消去されるものであってもよいし、当該小画面に「OK」ボタン等を設けることにより当該「OK」ボタン等が操作によって消去されるものであってもよい。当該「OK」ボタン等の操作後に返品処理の実行が開始されるようにしてもよい。図9において販売時に適用され得た税率が1つである場合(ステップS114(YES))、図11において販売時に適用され得た税率が1つである場合(ステップS24(YES))、図14において販売時に適用され得た税率が1つである場合(ステップS124(YES))についても同様である。
また、図11では、現在は税率改定後でない場合に(ステップS21(NO))、返品処理に適用される税率(税率改定前の税率)を報知することなく返品処理を実行(ステップS22)する例を説明したが、返品処理に適用される税率を報知してもよい。一例として、返品処理に実行する前に、当該返品処理に適用される税率(税率改定前の税率)を示した小画面を表示してもよい。なお、当該小画面は一定時間表示された後に自動的に消去されるものであってもよいし、当該小画面に「OK」ボタン等を設けることにより当該「OK」ボタン等が操作によって消去されるものであってもよい。当該「OK」ボタン等の操作後に返品処理の実行が開始されるようにしてもよい。図14において現在は税率改定後でない場合(ステップS121(NO))についても同様である。
また、図6では、税率を選択する選択画面を表示(ステップS17)した後に、返品処理に適用される税率(選択画面で選択された税率)を報知することなく返品処理を実行(ステップS28)する例を説明したが、返品処理に適用される税率を報知してもよい。一例として、返品処理に実行する前に、当該返品処理に適用される税率(選択画面で選択された税率)を示した小画面を表示してもよい。なお、当該小画面は一定時間表示された後に自動的に消去されるものであってもよいし、当該小画面に「OK」ボタン等を設けることにより当該「OK」ボタン等が操作によって消去されるものであってもよい。当該「OK」ボタン等の操作後に返品処理の実行が開始されるようにしてもよい。図9において税率を選択する選択画面を表示(ステップS117)した後、図11において税率を選択する選択画面を表示(ステップS27)した後、図13において税率を選択する選択画面を表示(ステップS35、S37)した後、図14において税率を選択する選択画面を表示(ステップS127)した後、図15において税率を選択する選択画面を表示(ステップS135、S137)した後についても同様である。
また、図5及び図10において、返品区分「1」は返品可能と記載しているが、返品可能/返品不可を、返品対象商品毎に異ならせてもよい。例えば、返品区分「1」を常に返品可能、返品区分「2」を販売日からX日(例えば10日)以内であれば返品可能、返品区分「3」を販売日からY日(例えば30日)以内であれば返品可能、返品区分「9」を常に返品不可としてもよい。
返品不可である場合には、理由(例えば、返品区分「2」の商品であれば販売日からX日を経過している旨、返品区分「3」の商品であれば販売日からY日を経過している旨、返品区分「9」の商品であれば返品できない商品である旨等)を表示してもよい。例えば、スキャンした商品(指定した小分類内の全商品)が返品区分「2」の商品であれば、販売日を入力する画面を表示し、入力された販売日から既にX日を経過している場合には、販売日からX日を経過しているため返品できない旨を表示してもよい。返品区分「3」の商品であった場合も同様である。また、スキャンした商品(指定した小分類内の全商品)が返品区分「9」の商品であれば、返品できない商品である旨を表示してもよい。
なお、販売日は、例えば、レシート等に基づいて特定するが、レシート無の返品処理の場合には、正確な販売日の特定(システムによる販売日の特定)は難しく、客の申告日を販売日として推定することとなる。販売日の推定に際し、客の申告日に代えて又は加えて、返品対象商品の製造日や返品対象商品の消費期限を参考にしてもよい。
例えば、返品対象商品である商品M1の製造日が〇月×日である場合、販売日は一般に製造日後であるため、当該商品M1の販売日は〇月×日以降であると推定可能である。従って、仮に、当該商品M1がX日以内であれば返品可能な商品(返品区分「2」の商品)であり、現在、〇月×日からX日を経過していなければ(つまり、返品日が〇月×日からX日以内であれば)、返品可能と判断する。
また例えば、返品対象商品である商品M2の消費期限が×月〇日である場合、販売日は一般に消費期限前であるため、当該商品M2の販売日は×月〇日以前であると推定可能である。従って、仮に、当該商品M2がX日以内であれば返品可能な商品(返品区分「2」の商品)であり、現在、×月〇日からX日を経過していれば(つまり、返品日が×月〇日からX日以内でなければ)、返品不可と判断する。
更に、販売日の推定に際し、返品対象商品の製造日や返品対象商品の消費期限に加え、販売期間が特定される商品(最近販売が開始した新商品、最近販売が終了した廃止商品、販売期間限定の特別商品等)については、当該販売期間を参考としてもよい。製造日等が管理可能であるときは(例えば、商品が販売期間限定の特別商品等である場合における販売期間等)を、商品マスタに記憶し、適宜、参照等(判断時に参照、表示等)されるようにしてもよい。
また、販売時に適用され得た税率が1つであるかの判断(図6のステップS14、図9のステップS114、図11のステップS24、図13のステップS34、図14のステップS124、図15のステップS134)において、返品対象商品の製造日や、返品対象商品の消費期限や、返品対象商品の販売期間を参考としてもよい。つまり、返品対象商品の製造日や、返品対象商品の消費期限や、返品対象商品の販売期間に基づいて、販売時に適用され得た税率が1つであるかの判断における「販売時」を推定してもよい。一例として、商品マスタに販売開始日を記憶しておくことにより、販売時点によっては適用され得た税率が1つであるか否かの判断が異なるような場合に(つまり、販売時が第1の期間内であれば適用され得た税率が1つであるが、販売時が第2の期間内であれば適用され得た税率が2以上であるような場合)、商品マスタの販売開始日を参照し、販売時に適用され得た税率が1つであるかの判断を行ってもよい。
また、上記では、商品カテゴリーとして、部門と小分類とが存在する例において、小分類迄を指定して返品処理を実行する例を説明したが、部門と小分類とが存在する例において部門迄を指定して返品処理を実行してもよい。つまり、返品対象商品の小分類が不明な場合には小分類迄絞り込まずに部門迄に止めて返品処理ができるようにしてもよい。但し、部門迄であれば税率の選択肢が表示されるようなときであっても更に小分類迄絞り込めば税率の選択肢が表示されないケースや、表示される税率の選択肢の数が小分類迄絞り込めば減少するケースもあるため、小分類が不明でなければ、小分類迄を指定する方が有利である。
また、上記では、商品カテゴリーとして、部門と小分類とが存在する例(商品を含めれば、部門-小分類-商品の3階層となる例)を説明したが、商品カテゴリーは上記に限定されない。例えば、部門(大分類)と中分類と小分類とが存在する場合(商品を含めれば、部門(大分類)-中分類-小分類-商品の4階層となる場合)であってもよい。なお、部門(大分類)と中分類と小分類とが存在する場合においても、小分類迄絞り込まずに返品処理ができるようにしてもよい。つまり、部門迄に止めて(若しくは中分類迄に止めて)返品処理ができるようにしてもよい。なお、部門-商品の2階層となる場合であってもよい。
また、図5~図9に示した例では、複数の税率として、10%、12%、15%の3種類を用いて説明したが、複数の税率は、上記の3種類に限定されない。例えば、3種類のうちの少なくとも1つの税率が異なっていてもよい。また、複数の税率は、2種類であってもよいし、4種類以上であってもよい。
また、図10~図16に示した例では、複数の税率として、旧税率8%、新税率(軽減)8%、新税率(標準)10の3種類を用いて説明したが、複数の税率は、上記の3種類に限定されない。例えば、旧税率は8%でなくてもよいし、旧税率は2種類以上であってもよい。また、新税率(軽減)は、8%でなくてもよいし、新税率(軽減)は2種類以上であってもよい。また、新税率(標準)は、10%でなくてもよいし、新税率(軽減)は2種類以上であってもよい。また、旧税率に軽減税率と標準税率とが存在していてもよい。また、新税率に軽減税率と標準税率とが存在していなくてもよい。つまり、1以上の旧税率(2以上の旧税率がある場合には、軽減税率と標準税率とに分類される2以上の旧税率であってもよいし、軽減税率と標準税率とに分類されない2以上の旧税率であってもよい)と、1以上の新税率(2以上の新税率がある場合には、軽減税率と標準税率とに分類される2以上の新税率であってもよいし、軽減税率と標準税率とに分類されない2以上の新税率であってもよい)と、であればよい。
また、図16に示した例では、省略したが、レシート無の返品処理である旨を印刷してもよい。また、選択画面から税率を選択した場合には、選択画面から税率を選択した旨を印刷(例えば、返品対象商品毎に印刷)してもよい。返品処理に係る履歴情報(返品取引に係る取引情報、(電子)ジャーナル情報等)についても同様である。
なお、上述したレシート無の返品処理に、実行権限を設けてもよい。一例として、図7に示したレシート無し返品画面G1は、特定の店員(例えば、管理者)がログインしている場合に表示されるようにしてもよい。
また、図2~4等に示した例では、POSシステム1が備えるPOS端末として、登録処理機能と精算処理機能とを有するPOS端末20を例示したが、POSシステム1が備えるPOS端末は、各種のフローチャートにて示した動作が実行可能なPOS端末であればよく、POS端末20に限定されない。
例えば、上述したPOS端末20は、複数の動作モードを有し、動作モード切り替えキーの操作等に応じて、一の動作モードから他の動作モードに順次動作モードが切り替わるが、POSシステム1が備えるPOS端末は、複数の動作モードを有しなくてもよい。
また、上述したPOS端末20は、客が商品を登録する商品登録機能(客が登録処理も精算処理も実行する動作モード)を有するが、POSシステム1が備えるPOS端末は、客が商品を登録する商品登録機能を有しなくてもよい。つまり、POSシステム1が備えるPOS端末は、常に店員が商品を登録するものであってもよい。
また、上述したPOS端末20は、返品される商品を登録する商品登録機能を有するが、販売される商品についての商品登録機能を有しないものであってもよい。例えば、返品される商品を登録可能な精算機であってもよい。
また、上述したPOS端末20は、客が精算する精算機能(店員が登録処理を実行し客が精算処理を実行する動作モード、客が登録処理も精算処理も実行する動作モード、客が精算処理を実行する動作モード)を有するが、POSシステム1が備えるPOS端末は、客が精算する精算機能を有しなくてもよい。つまり、POSシステム1が備えるPOS端末は、常に店員が精算するものであってもよい。
また、上述したPOS端末20は、返品時の精算機能を有するが、返品時の精算機能を有しないものであってもよい。つまり、上述したPOS端末20は、釣銭機209やカード決済部208を備えるため、返品処理(図6のステップS16、S18、図9のステップS116、S118等)において、現金や非現金による精算迄を実行可能であるが、POSシステム1が備えるPOS端末は、返金額を算出する迄の処理を実行し、現金や非現金による精算は実行しないものであってもよい(現金や非現金による精算は他の装置が実行してもよい)。
以下、実施形態総括を記載する。
[技術分野]
本発明は、商品販売データ処理装置及びプログラムに関する。
[背景技術]
例えば、改定前の税率で返品商品の金額に対する税額を算出するPOSターミナルが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献1]特開平10-222764号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、利用場面が限定されているなど、好適に、返品処理を実行する上では十分とはいえなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、商品の返品処理を好適に行うことができる技術を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、複数の税率に対応可能な商品販売データ処理装置であって、販売または返品される商品を登録する商品登録手段と、前記商品登録手段によって返品の登録がなされるときに、複数の税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な税率選択画面(図7、図12)を店員側表示器に表示させる表示制御手段と、前記税率選択画面によって選択された税率に基づいて、返品登録される商品の税額を算出する算出手段と、を備えることを特徴とする。
上記(1)の商品販売データ処理装置によれば、税率選択画面によって選択された税率に基づき、好適(例えば、汎用的に、効率的に、又は簡便に)に返品処理を実行することができる。特に、レシート無の返品にも好適に対応することができる。なお、税率選択画面上に選択可能に表示される税率の種類(組み合わせ)は、返品される商品(返品対象商品)に応じた妥当(適切)なものであるため(図7、図12)、好適に返品処理を実行することができる。
(2)上記(1)の商品販売データ処理装置は、旧税制と新税制とに対応可能であり、前記表示制御手段は、新税制移行後であって新税制移行後から所定期間経過前の期間において、旧税制における税率又は新税制における税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な画面を前記税率選択画面として店員側表示器に表示させる一方、新税制移行前の期間、及び、新税制移行後であって新税制移行後から所定期間経過後の期間において、旧税制における税率又は新税制における税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な画面を店員側表示器に表示させないことを特徴とする。
上記(2)の商品販売データ処理装置によれば、旧税制から新税制へと移行する前後の期間であっても、好適に返品処理を実行することができる。
(3)上記(2)の商品販売データ処理装置は、新税制における複数の税率に対応可能であり、前記表示制御手段は、新税制移行後であって新税制移行後から所定期間経過前の期間において、旧税制における税率又は新税制における複数の税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な画面を前記税率選択画面として店員側表示器に表示させる一方、新税制移行後であって新税制移行後から所定期間経過後の期間において、新税制における複数の税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な画面を前記税率選択画面として店員側表示器に表示させる、ことを特徴とする。
上記(3)の商品販売データ処理装置によれば、新税制の複数の税率に対応し、返品処理を実行することができる。
(4)上記(3)の商品販売データ処理装置において、前記表示制御手段は、前記商品登録手段によって返品の登録がなされる商品が、新税制における複数の税率に対応する商品である場合に、新税制における複数の税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な画面を前記税率選択画面として店員側表示器に表示させる、ことを特徴とする。
上記(4)の商品販売データ処理装置によれば、好適に、税率選択画面を表示することができる。
(5)上記(2)乃至(4)の商品販売データ処理装置は、旧税制における複数の税率に対応可能であり、前記表示制御手段は、新税制移行前の期間において、旧税制における複数の税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な画面を前記税率選択画面として店員側表示器に表示させる、ことを特徴とする。
上記(5)の商品販売データ処理装置によれば、旧税制の複数の税率に対応し、返品処理を実行することができる。
(6)上記(5)の商品販売データ処理装置において、前記表示制御手段は、前記商品登録手段によって返品の登録がなされる商品が、旧税制における複数の税率に対応する商品である場合に、旧税制における複数の税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な画面を前記税率選択画面として店員側表示器に表示させる、ことを特徴とする。
上記(6)の商品販売データ処理装置によれば、好適に、税率選択画面を表示することができる。
(7)上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である商品販売データ処理装置は、販売または返品される商品を登録する商品登録手段と、前記商品登録手段によって返品登録される商品の販売時における税率に従って該返品登録による返金額を表示する表示手段と、を備え、前記表示手段は、返品登録される商品の販売時における税率が特定できないときは(例えば、レシートが無い等の理由により、ストアコントローラ10や本部サーバ等に記憶されている販売履歴情報(取引情報)が利用できないときは)、該返品登録による返金額を表示する前に、複数の税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な税率選択画面を表示する、ことを特徴とする。
上記(7)の商品販売データ処理装置によれば、適宜(返品登録される商品の販売時における税率が特定できないときに)、税率選択画面が表示されるため、好適に返品処理を実行することができる。
(8)上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である商品販売データ処理装置は、商品の返品処理を実行可能な商品販売データ処理装置であって、店員の操作に基づいて返品する商品を特定する返品商品特定手段と、前記返品商品特定手段によって特定された商品の販売時における税率に従って該商品の返品処理による返金額を表示する表示手段と、を備え、前記返品商品特定手段は、販売時に生成された取引情報を利用して返品する商品を特定する第1返品商品特定手段(例えば、レシートに印刷されている取引識別情報等を利用して返品する商品を特定する手段)と、販売時に生成された取引情報を利用せずに返品する商品を特定する第2返品商品特定手段(例えば、バーコードをスキャンして返品する商品を特定する手段、又は、画面上の操作により返品する商品の小分類を特定(指定)する手段)と、を含み、前記表示手段は、前記第2返品商品特定手段によって商品が特定されたときは(例えば、バーコードのスキャンによって返品する商品が特定されたとき、又は、画面上の操作によって返品する商品の小分類が特定されたときは)、該商品の返品処理による返金額を表示する前に、複数の税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な税率選択画面を表示する、ことを特徴とする。
上記(8)の商品販売データ処理装置によれば、適宜(返品する商品の特定方法に応じて)、税率選択画面が表示されるため、好適に返品処理を実行することができる。
(9)上述した課題を解決するために、本発明の他の態様であるプログラムは、複数の税率に対応可能な商品販売データ処理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、販売または返品される商品を登録する商品登録手段、前記商品登録手段によって返品の登録がなされるときに、複数の税率のなかから一の税率の選択を受け付け可能な税率選択画面(図7、図12)を店員側表示器に表示させる表示制御手段、前記税率選択画面によって選択された税率に基づいて、返品登録される商品の税額を算出する算出手段、として機能させるプログラムである。
上記(9)のプログラムによれば、税率選択画面によって選択された税率に基づき、好適(例えば、汎用的に、効率的に、又は簡便に)に返品処理を実行することができる。特に、レシート無の返品にも好適に対応することができる。なお、税率選択画面上に選択可能に表示される税率の種類(組み合わせ)は、返品される商品(返品対象商品)に応じた妥当(適切)なものであるため(図7、図10)、好適に返品処理を実行することができる。
なお、以上に説明したPOSシステム1、POS端末20を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。