JP7417027B2 - 反射型x線光学素子、該反射型x線光学素子を用いたx線集光システム、および該反射型x線光学素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばKirkpatrick-Baezミラー(以下、単に「KBミラー」と称す。)光学系に用いるのに好適な、反射型X線光学素子、これを用いたX線集光システム、および前記反射型X線光学素子の製造方法に関するものである。
X線発生源として放射光利用が進んだことにより、X線を利用した計測技術が大きく発展した。現在ではXAFSや散乱X線等で物質の構造的、化学的、元素的な解析に用いるのみならず、イメージングや新物質の創生等、応用先も多岐に渡る。X線の中でも1nmから10nmの波長域に属する光を軟X線と呼び、軽元素を対象として前述の用途で用いられている。これらの観測で空間分解能と取得情報量を向上するためには、可能な限り照明光を集光することが必要である。
集光径の下限は回折限界によって規定され、開口度(Numerical Aperture,NA)の大きい光学素子や短波長の光線を使用することで理論的な回折限界値は小さくできる。例えば大開口を実現するための回転楕円ミラーも提案・作製されている。しかし、現実にはミラーの表面粗さやアラインメント誤差が存在し、理論上の回折限界値まで絞り込めないといった課題がある。
本発明者らは、軟X線を回折限界値へと集光する光学素子に関して、既に、KBミラー光学系で用いる楕円形ミラーを小型化したものを提案している(非特許文献1)。KBミラー光学系は、一般的に、楕円形の一部をメリジオナル方向に持つ鏡二枚で構成され、全反射現象を利用した反射型X線光学素子であるため理論上色収差が存在しない(たとえば、特許文献1参照。)。しかし、従来からのKBミラー光学系では、アラインメント誤差によって理想的な楕円形がずれることでデフォーカスや波面収差が生じたり、表面性状由来の散漫散乱光が生じるため、集光性能の向上に限界があった。
本発明者らの上記非特許文献1では、KBミラー光学系の楕円ミラーを、ミラーの光軸に沿った長さを小さく(従来100mmのものを2mmに)設定した小型楕円ミラーとすることで、アライメント誤差が生じてもミラー端点の理想形状からのずれを抑えるとともに、当該小型楕円ミラーの焦点距離を小さく設定することで、散漫散乱光の幅の広がりを抑え、これにより集光性能を向上させることを提案しており、シミュレーションの結果、このような小型楕円ミラーがアライメント誤差に強く、散漫散乱光の影響を低減できることが確認されている。
しかし、このような小型の反射型光学素子は、精度よく安定した姿勢に保持(設置)することが物理的に、また作業的にも難しく、取り付け方によってはアライメント誤差(特に高精度なアライメントが求められるX線入射角など)自体が大きく成り兼ねないという課題があった。また、このような小型の反射型光学素子のミラー面をいかに効率よく高精度に作製するかも課題であった。
特開2008-26294号公報
島村勇徳,本山央人,西岡勇人,三村秀和,"X線集光用超小型KBミラーの提案と作製プロセスの開発",公益社団法人精密工学会,2017年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集 p819-820,2017.9.5発行
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、小型であっても精度よく安定した姿勢に保持(設置)することができる反射型光学素子、および当該反射型光学素子を効率よく高精度に作製する方法を提供する点にある。
本発明は、以下の発明を包含する。
(1) X線の反射面が形成された反射部と、前記反射部の前記反射面に沿った光軸方向である子午線方向に直交する方向の端部に連続して設けられ、前記子午線方向に延びる把持部とよりなる、反射型X線光学素子。
(2) 前記把持部が、前記反射部の端部から前記子午線方向に沿った一方向にのみ延設され、略L字状に構成された(1)記載の反射型X線光学素子。
(3) 前記反射面の子午線方向に沿ったミラー長が10mm以下である(1)又は(2)記載の反射型X線光学素子。
(4) 前記反射面が、前記子午線方向に部分楕円形状をもつX線集光用の反射面である、(1)~(3)のいずれかに記載の反射型X線光学素子。
(5) 上記(4)記載のX線光学素子を2つ設け、第1のX線光学素子を、把持部から反射部が縦方向に延び、反射面がX線の入射する前後方向に対して横方向を向くように設置し、第2のX線光学素子を、把持部を第1のX線光学素子の把持部と側方に並べ、反射部は第1のX線光学素子がある側の横方向に延び、反射面が縦方向を向くように設置し、第1のX線光学素子の前記反射面によりX線を水平方向に集光し、且つ第2のX線光学素子の前記反射面によりX線を鉛直方向に集光し、これによりKBミラー光学系を成す、反射型X線光学素子を用いたX線集光システム。
(6) X線の反射面が形成された反射部と、前記反射部の前記反射面に沿った光軸方向である子午線方向に直交する方向の端部に連続して設けられ、前記子午線方向に延びる把持部とよりなる、反射型X線光学素子の製造方法であって、前記反射部および前記把持部を、一つの平凹シリンドリカルレンズから切り出して形成し、前記平凹シリンドリカルレンズの凹レンズ面より前記反射面を形成してなる、反射型X線光学素子の製造方法。
(7) 前記切り出し後の前記凹レンズ面に薄膜を成長させて、前記子午線方向に部分楕円形状をもつX線集光用の前記反射面を形成してなる、(6)記載の反射型X線光学素子の製造方法。
以上にしてなる本願発明に係る反射型X線光学素子は、反射部の反射面に沿った光軸方向である子午線方向に直交する方向の端部に連続して設けられ、子午線方向に延びる把持部を備えるので、当該把持部を支持することにより、反射部(反射面)を精度よく安定した姿勢に、容易かつ確実に保持することができる。したがって、集光素子の場合には集光性能を向上させることができる。また、アライメント自体も当該把持部を動かすことで高精度に行うことが可能となる。
特に、前記把持部が、反射部の端部から子午線方向に沿った一方向にのみ延設され、略L字状に構成されたものでは、効率的な構造となり、たとえばKBミラー光学系のように複数の素子を組み合わせた光学系を構築する場合にも、素子の設置に関する自由度が向上し、光学系全体の設計の自由度も向上して装置の小型化も容易となる。
本発明は、前記反射面の子午線方向に沿ったミラー長が10mm以下の小型のX線光学素子に特に効果的である。すなわち、本発明はこのような小型の光学素子であっても上記把持部を備えることで反射部(反射面)を精度よく安定した姿勢に、容易かつ確実に保持可能としたものである。
具体的には、前記反射面が子午線方向に部分楕円形状をもつX線集光用の反射面である、いわゆる楕円形集光ミラーに好適である。
また、この部分楕円形状をもつX線光学素子を2つ設け、第1のX線光学素子を、把持部から反射部が縦方向に延び、反射面がX線の入射する前後方向(光軸方向)に対して横方向を向くように設置し、第2のX線光学素子を、把持部を第1のX線光学素子の把持部と側方に並べ、反射部は第1のX線光学素子がある側の横方向に延び、反射面が縦方向を向くように設置し、第1のX線光学素子の前記反射面によりX線を水平方向に集光し、且つ第2のX線光学素子の前記反射面によりX線を鉛直方向に集光し、これによりKBミラー光学系を成す、反射型X線光学素子を用いたX線集光システムでは、互いに並んだ双方のX線光学素子の把持部を支持することで各光学素子の反射部(反射面)を精度よく安定した姿勢に容易かつ確実に保持でき、優れた集光性能を有するKBミラー光学系を提供することができる。
また、本発明の反射型X線光学素子の製造方法として、前記反射部および前記把持部を、一つの平凹シリンドリカルレンズから切り出して形成し、前記平凹シリンドリカルレンズの凹レンズ面より前記反射面を形成することとしたので、凹凸レンズ面形状を利用して部分楕円形状の反射面を効率よく作製できるとともに、当該反射部と把持部とを同一素材で連続した一体品として提供することができるので、環境変化によるアライメント誤差も生じにくく、かつ把持部を支持することで反射部の反射面をより安定的に精度よく保持することができる。
特に、前記切り出し後の凹レンズ面に薄膜を成長させて子午線方向に部分楕円形状をもつX線集光用の前記反射面を形成する方法では、前記凹レンズ面を利用して効率よく成膜することができるが、当該成膜の際、上記把持部を支持することで成膜する反射部を安定保持し、より精度良く反射面を形成することができる。
本発明の代表的実施形態にかかるX線集光システムを成すX線集光装置を示す斜視図。 同じくX線集光装置の光軸方向に直交する横方向から見た側面図。 同じくX線集光装置の光軸方向から見た正面図。 同じくX線集光装置の要部を示す斜視図。 同じくX線集光システムに用いる反射型X線集光素子を示す説明図であり、(a)は水平集光用の素子、(b)は鉛直集光用の素子、(c)はこれらの組み合わせ方をそれぞれ示す。 同じくX線集光装置のX線の集光を示す説明図。 本発明に係る反射型X線集光素子の製造手順を示す説明図。 製造後の反射型X線集光素子を示す説明図。 同じくX線集光装置を用いた実験結果を示すグラフ。 同じくX線集光装置を用いた実験結果を示すグラフ。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1~図3は、本発明の反射型X線光学素子1A、1Bを用いて、SPring-8や自由電子レーザ等の放射光発生装置で作り出されたX線を集光するX線集光システムSを成すX線集光装置9を示している。以下の実施形態では、反射型X線光学素子を2つ設け、第1のX線光学素子1Aを水平集光用の楕円形ミラー、第2のX線光学素子1Bを鉛直集光用の楕円形ミラーとして、これを組み合わせることによりKBミラー光学系の集光システムSを構築した例について説明するが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
また、本発明の反射型X線光学素子としては、本実施形態のようなKBミラー光学系をなす水平集光用/鉛直集光用の楕円形ミラーに限定されない。反射面としては一方向の楕円面以外に、多方向の回転楕円面、一方向/多方向の放物面、双曲面、凹面以外に凸面形や、円筒/円錐面形、平面形、異なる面を組み合わせた複合面など、種々の形態の反射面形状を有するX線光学素子に広く適用できる。また、用途についても集光用以外に、コリメーション用、高次光カット用など種々の用途のX線光学素子に適用できる。
本実施形態の集光システムSでは、各楕円形ミラー(X線光学素子1A、1B)は、ミラー(反射面20)の光軸に沿った長さを10mm以下に小さく設定した小型楕円ミラーとし、アライメント誤差の影響を抑えるとともに、焦点距離を小さく設定して散漫散乱光の幅の広がりを抑え、集光性能の向上が図られている。
図1~図3は、X線光学素子1A、1Bを高精度にアライメント可能なミラーマニピュレータのみ示しているが、このミラーマニピュレータを図示省略したチャンバー内に設置してX線集光装置が構成される。
符号93は、入射X線の開口制限スリットを示しており、2枚のL字板930、931とその位置調整を行うアクチュエータ932、933とより構成されている。また、符号94は集光位置に設けられるサンプルステージであり、アクチュエータ940、941、942により保持したサンプルの位置調節がなされる。
各X線光学素子1A、1Bは、図5(a),(b)に示すように、X線の反射面20が形成された反射部2と、反射部2の反射面20に沿った光軸方向である子午線方向に直交する方向の端部2aに連続して設けられ、前記子午線方向(光軸方向)に延びる把持部3とより構成されている。本例の把持部3は、反射部の端部2aから前記子午線方向に沿った一方向にのみ延設され、素子全体として略L字状に構成されている。
ただし、把持部を前記子午線方向に沿った両方向に延設し、素子全体として略T字状に構成したものでもよい。また、反射部2および把持部3を軸方向に略均一断面の角柱状に構成しているが、部分角錐状その他の形状としてもよく、全体としての形状もL字、T字以外の形状になっても勿論よい。
反射面20の子午線方向に沿ったミラー長は、上記のとおり10mm以下に設定されている。具体的には、X線光学素子1Aのミラー長が8mm、X線光学素子1Bのミラー長が2mmにそれぞれ設定されている。本発明に係る集光システムSでは、このようなミラー長の短い反射部2を把持部3で支持することにより安定した姿勢に維持できるメリットがある。ただし、本発明はこのようなミラー長の短いものに限定されるものではない。
そして、図4および図5(c)に示すように、第1のX線光学素子1Aは、把持部3から反射部2が縦方向に延び、反射面20が水平集光用として光軸方向に対して横方向(X軸方向手前側)を向くように設置され、第2のX線光学素子1Bは、把持部3を第1のX線光学素子1Aの把持部3と側方(本例では斜め上方向)に平行に並べ、反射部2は鉛直集光用として第1のX線光学素子1Aがある側(X軸方向手前側)の横方向に延び、反射面20が縦方向(本例ではZ軸方向上側)を向くように設置されている。
より詳しくは、X線光学素子1A、1Bは、水平基台部900とその端部から上方に延設される垂直基台部901とからなるL字型の基台90の前記水平基台部900、垂直基台部901に、それぞれ水平側調節ステージ91A、垂直側調節ステージ91Bを介して取り付けられている。
水平側調節ステージ91Aは、X線光学素子1Aの反射面20を光軸(Y軸)に直交する横方向の軸(X軸)を中心にヨーイング可能とする調節機構410と、同じくX線光学素子1Aの反射面20を光軸(Y軸)を中心にローリング可能とする調節機構411とを備えた水平側第1調節ステージ41と、該水平側第1調節ステージ41に取り付けられ、X線光学素子1Aを固定するとともに、該X線光学素子1Aを光軸(Y軸)に直交する縦方向の軸(Z軸)を中心にピッチング可能とする水平側第2調節ステージ42とより構成されている。水平側調節ステージ91Aは、折り畳み式のスライドステージ92上に固定されている。
垂直側調節ステージ91Bは、X線光学素子1Bの反射面20を光軸(Y軸)に直交する縦方向の軸(Z軸)を中心にヨーイング可能とする調節機構510を備えた垂直側第1調節ステージ51と、該垂直側第1調節ステージ51に取り付けられ、X線光学素子1Bを固定するとともに、該X線光学素子1Bを光軸(Y軸)に直交する横方向の軸(X軸)を中心にピッチング可能とする垂直側第2調節ステージ52とより構成されている。
X線光学素子1A,1Bの各反射面20のピッチング角(X線の斜入射角)にはとくに高い分解能が求められるため、これを調節する水平側第2調節ステージ42および垂直側第2調節ステージ52は、いずれも弾性ヒンジ420、520と高分解能のリニアアクチュエータ421、521とより構成されている。
本実施形態では、各調節ステージのアクチュエータにピエゾステージを用いているが、これに限定されず、その他の公知のアクチュエータを適宜用いることができる。
本実施形態の装置構成から分かるように、X線光学素子1A,1Bがそれぞれ略L字状に構成されることで、互いに並んだ双方の把持部3で精度よく安定した姿勢に保持されるとともに、L字型の基台90の水平基台部900及び垂直基台部901にそれぞれX線光学素子1A,1B取り付けて、極めてコンパクトに効率良くX線集光システムSを構築することができるのである。
入射したX線は、図6のKBミラー光学系の模式図に示すように、第1のX線光学素子1Aの反射面20により水平方向に集光され、且つ第2のX線光学素子1Bの反射面20により鉛直方向に集光され、試料位置に短焦点で集光するKBミラー光学系の集光システムSが構成されている。
本装置を用いたX線集光実験の結果、図9及び図10に示すように、300eVの軟X線でH400nm×V200nmが達成された。
以下、X線光学素子1A,1Bの製造手順について、図7及び図8に基づき説明する。
まず、図7(a)に示すように、作製するX線光学素子1A,1Bの反射面20と曲率半径の近い平凹シリンドリカルレンズ8を用意し、該シリンドリカルレンズ8の凹面80のうち目的とする反射面20の形状に近い所定の領域81を決めて、当該領域81が反射面20の形成領域となるように、反射部2および把持部3からなるL字状の素子基材82をレーザカット等により切り出す。これにより、図7(b)にも示すように、素子基材82の反射部2の反射面20を形成する位置に、前記領域81からなる反射基面200が設けられる。
次に、図7(c)に示すように、素子基材82の前記反射基面200に、薄膜211を成膜することにより楕円ミラー形状に修正加工する。薄膜は本例ではAl層としたがNi層やその他の素材を用いることもできる。この成膜による修正加工には、非特許文献1と同様のDCマグネトロンスパッタリング法を用いることが好ましい。
DCマグネトロンスパッタリング法では、成膜時にピンホールマスクを組み合わせる
ことで高い空間分解能での形状修正が可能であり、具体的には、走査基盤上に素子基材82を固定し、あらかじめ実験状況で得られた成膜レートを基に、ピンホールマスクを用いてシリンドリカルレンズの上記反射基面200の形状と目的とする反射面20の楕円ミラー形状の差分を上記Al層211で成膜する(差分成膜法)。
Al層の成膜後、図8(a),(b)に示すように、さらにPt層212層を均一厚で成膜することで反射面20を得る。このような方法によれば、P-V値で3nm以下の形状精度で、RMS0.2nmほどの表面粗さの反射面20を有する本発明に係るX線光学素子1A,1Bを、効率良くかつ容易に形成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
1A、1B 反射型X線光学素子
2 反射部
2a 端部
20 反射面
200 反射基面
21 薄膜
211 Al層
212 Pt層
3 把持部
41 水平側第1調節ステージ
410 調節機構
411 調節機構
42 水平側第2調節ステージ
420 弾性ヒンジ
421 リニアアクチュエータ
51 垂直側第1調節ステージ
510 調節機
52 垂直側第2調節ステージ
520 弾性ヒンジ
521 リニアアクチュエータ
8 シリンドリカルレンズ
80 凹面
81 領域
82 素子基材
9 X線集光装置
90 基台
900 水平基台部
901 垂直基台部
91A 水平側調節ステージ
91B 垂直側調節ステージ
92 スライドステージ
93 開口制限スリット
930、931 L字板
932、933 アクチュエータ
94 サンプルステージ
940、941、942 アクチュエータ
S X線集光システム

Claims (5)

  1. X線の反射面が形成された反射部と、
    前記反射部の前記反射面に沿った光軸方向である子午線方向に直交する方向の端部に連続して一体的に設けられ、前記子午線方向に延びる把持部とよりな
    前記反射面の子午線方向に沿ったミラー長が10mm以下であり、
    把持部が、前記反射部の端部から前記子午線方向に沿った一方向にのみ、または両方向に延設され、前記反射部よりも前記一方向、または前記両方向に延び出ており、
    素子全体として略L字状、または略T字状に構成された一体品である、
    反射型X線光学素子。
  2. 前記反射面が、前記子午線方向に部分楕円形状をもつX線集光用の反射面である、請求項1記載の反射型X線光学素子。
  3. 請求項2に記載のX線光学素子を2つ設け、
    第1のX線光学素子を、把持部から反射部が縦方向に延び、反射面がX線の入射する前後方向に対して横方向を向くように設置し、
    第2のX線光学素子を、把持部を第1のX線光学素子の把持部と側方に並べ、反射部は第1のX線光学素子がある側の横方向に延び、反射面が縦方向を向くように設置し、
    第1のX線光学素子の前記反射面によりX線を水平方向に集光し、且つ第2のX線光学素子の前記反射面によりX線を鉛直方向に集光し、これによりKBミラー光学系を成す、反射型X線光学素子を用いたX線集光システム。
  4. X線の反射面が形成された反射部と、
    前記反射部の前記反射面に沿った光軸方向である子午線方向に直交する方向の端部に連続して設けられ、前記子午線方向に延びる把持部とよりなる、
    反射型X線光学素子の製造方法であって、
    前記反射部および前記把持部を、一つの平凹シリンドリカルレンズから切り出して形成し、
    前記平凹シリンドリカルレンズの凹レンズ面より前記反射面を形成してなる、
    反射型X線光学素子の製造方法。
  5. 前記切り出し後の前記凹レンズ面に薄膜を成長させて、前記子午線方向に部分楕円形状をもつX線集光用の前記反射面を形成してなる、請求項記載の反射型X線光学素子の製造方法。
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