JP7415819B2 - 照明装置の取付構造および照明装置付内装材 - Google Patents

照明装置の取付構造および照明装置付内装材 Download PDF

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Description

本発明は、照明装置の取付構造および照明装置付内装材に関する。
自動車等の乗物用内装材には、意匠性を高める目的で、あるいは夜間の視認性や利便性を高める目的で、照明装置が取り付けられることがある。例えば、下記の特許文献1には、乗物用ドアの室内側面を構成するドアトリムに対し、線状に発光する照明装置を取り付けることを開示している。ドアトリムは、通常、複数に分割されたトリムボード部材を一つに組み付けることによって構成されており、この種の照明装置は従来、異なる二つのトリムボード部材(例えば、加飾ボードと第2アームレストボード)の間において形成された光照射用の細長い開口に、照明装置の発光部分(線状透過部)を露出させることで、ドアトリムを光で装飾するようになっている。
特開2015-009663号公報
ところで、特許文献1に開示の技術では、光照射用の細長い開口を異なる二つのトリムボード部材の間に設けており、線状の発光部分の位置や形状に応じてトリムボード部材を二つに分割する必要があった。そのため、トリムボードの部品点数が増えることに加え、発光部分の形状や位置に制限が生じる場合があった。その一方で、一つのトリムボード部材に光照射用の細長い開口を設けようとすると、開口部分においてトリム部材の剛性が低下してしまい、細長い開口の開口幅を均一に維持するのが困難となり、ドアトリムの意匠性が損なわれてしまうという別の課題が発生する。
ここに開示される技術は、一つの乗物用内装材に光照射用の細長い開口を設けて照明装置を取り付ける場合であっても、その開口幅が不均一になることを抑制することが可能な技術を提供することである。
本技術は、乗物室の内装材本体部に対する照明装置の取付構造を提供する。この取付構造において、前記内装材本体部は板状をなすとともに、長尺のスリットが貫通形成されており、前記照明装置は、光源と、前記光源が発した光を伝播して出射する長尺の導光体と、を備えるものである。そして、前記照明装置は、前記導光体をその長手方向に沿う方向において収容する収容凹部と、前記収容凹部の前記導光体を収容する側とは反対側の表面から前記長手方向に沿って突出する突条部と、を備える透光部材を有し、前記突条部が前記内装材本体部の前記スリットに乗物室の室外側から挿入された状態で、前記内装材本体部に取り付けられている。そして、前記内装材本体部と前記透光部材の前記収容凹部との少なくとも一方は、他方に向けて突出する突出部を備えており、前記突出部が前記他方に対して当接することで、前記スリットと前記突条部とは、前記長手方向に交わる方向である交差方向における相対的な変位が規制されている。
上記構成において、内装材本体部には長尺のスリットが設けられているため、内装材本体部の単体における剛性が低下されている。そのため、例えば内装材本体部を他の内装材本体部と組み付けるときなどに、内装材本体部に偏った応力が加わると、その応力はスリットの周縁において歪みとして現われやすく、スリットの開口幅が不均一になりやすい。特に照明装置を点灯した状態においては、開口幅の不均一性や、スリットと突条部との隙間の不均一性は目立ちやすくなってしまう。これに対し、上記構成によると、内装材本体部と透光部材との少なくとも一方に突出部が備えられ、スリットの長手方向に交わる交差方向におけるスリットと突条部との相対的な変位が規制されている。これにより、例えば、スリットの周縁が透光部材に対して正規の位置よりも上方や下方等に歪むことが抑制されて、開口幅が長手方向に亘って不均一になることを抑制することができる。また、スリットと突条部との相対的な変位も抑制されて、意匠性に優れた照明装置の取付構造が実現される。
また、一つの内装材本体部に対して設けたスリットを照明装置の照射開口として利用することができ、内装材本体部を線状の光で装飾する場合の部品点数の増加を抑制することができるとともに、内装材デザインの自由度が高められる。
好適な一態様において、前記突出部は、前記内装材本体部の室外側の表面から、前記収容凹部に向けて突出する板片状をなし、その板面が前記交差方向に沿うように立設されており、前記収容凹部に対して、端面において当接している。上記構成において、突出部は板片状であり、その板面がスリットの長手方向に交わる方向に沿うように立設されるため、長手方向に交わる方向における剛性が高められている。そのため、例えば、突出部を比較的小さく設計した場合であっても、内装材本体部と透光部材との相対的な変位を効果的に抑制することができる。
好適な一態様において、前記突出部は、
前記内装材本体部の室外側の表面であって、前記交差方向における一方の側に設けられた第1突出部と、前記内装材本体部の室外側の表面であって、前記交差方向における他方の側において、前記第1突出部と対向する位置に設けられた第2突出部と、を含み、前記収容凹部に対して前記交差方向における両側から当接している。上記構成によると、第1突出部および第2突出部は、スリットの長手方向に交わる方向において、透光部材を挟むように内装材本体部の室外側に設けられる。これにより、内装材本体部と透光部材とが相対的に離れる向きに変位することを、より一層確実に抑制することができる。また、内装材本体部と透光部材との間の間隙についても均一化を図ることができ、内装材本体部の意匠性をより一層高めることができる。
好適な一態様において、前記内装材本体部は、前記スリットの周縁の前記交差方向における一方の側に、室外側に向かって延設されたフランジを備えており、前記突出部は、前記透光部材の室内側の表面であって、前記突条部から前記一方の側に離間した位置において前記内装材本体部に向けて突出する第3突出部を含み、前記フランジは、前記第3突出部の前記突条部側に当接している。上記構成によると、第3突出部は、突条部とともに、内装材本体部のフランジを挟むように透光部材の室内側に設けられる。これにより、内装材本体部と透光部材との相対的な変位を、近づく方向と離れる方向の両方についてより一層確実に抑制することができる。また、内装材本体部と透光部材との間の間隙についても均一化を図ることができ、内装材本体部の意匠性をより一層高めることができる。
好適な一態様において、前記突出部は、前記長手方向において複数のものが設けられている。上記構成によると、長尺のスリットの開口幅を長手方向にわたってより確実に均一なものとすることができる。これにより、例えば車両走行時に振動が発生した場合であっても、スリットの開口幅をより安定して均一に維持することができる。
好適な一態様において、前記スリットは、水平方向に沿って形成されている。上記構成において、スリットが水平方向に形成されていると、重力の作用によってスリットの水平方向の中央付近においてその周縁がさらに歪みやすくなる。このような構成において、ここに開示される技術を適用すると、スリットの開口幅が不均一になる事態を抑制する効果がより顕著に現れるために好適である。
他の側面において、ここに開示される技術は、板状をなし、長尺のスリットが貫通形成された内装材本体部と、光源と、前記光源が発した光を伝播して発射する長尺の導光体と、を備える照明装置と、前記導光体をその長手方向に沿う方向において収容することができる収容凹部と、前記収容凹部の前記導光体を収容する側とは反対側の表面から前記長手方向に沿って突出する突条部と、を備える透光部材と、前記内装材本体部に対して室外側に、前記収容凹部に前記導光体が収容された状態の前記透光部材を固定する固定部材と、を備えている。そして前記透光部材は、前記突条部が前記内装材本体部の前記スリットに乗物室の室外側から挿入された状態でることで、前記内装材本体部に取り付けられており、前記内装材本体部と前記透光部材の前記収容凹部との少なくとも一方は、他方に向けて突出する突出部を備えており、前記突出部が前記他方に対して当接することで、前記スリットと前記突条部とは、前記長手方向に交わる方向である交差方向における相対的な変位が規制されている。上記構成によると、内装材本体部と透光部材との少なくとも一方に突出部が備えられ、スリットと突条部とは長手方向に交わる方向における相対的な変位が規制されている。これにより、スリットの周縁が透光部材に対して正規の位置よりも上方や下方等に歪むことが抑制されて、開口幅が長手方向に亘って不均一になることを抑制することができる。延いては、意匠性に優れた照明装置の取付構造が実現される。
本発明によれば、一つの乗物用内装材に光照射用の細長い開口を設けて照明装置を取り付ける場合であっても、その開口幅が不均一になることを抑制することが可能な技術を提供することができる。
一実施形態に係る乗物用内装材を乗物室内側から視た状態の図 一実施形態に係る照明部品付内装材の乗物室内側から視た図 一実施形態に係る照明部品付内装材の乗物室外側から視た図 一実施形態に係る照明部品付内装材の分解斜視図 一実施形態に係る内装材本体部の乗物室外側からの斜視図 図2および図3のA-A断面図 一実施形態に係る照明装置の一部を乗物室外側から視た図 一実施形態に係る透明部材の乗物室内側からの斜視図 一実施形態に係る透明部材の乗物室外側からの斜視図 図2および図3のB-B断面図 図8の部分拡大図 一実施形態に係るカバー部材の乗物室内側からの斜視図
≪実施形態≫
ここに開示される照明装置付内装材と、照明装置の取付構造とについて、図1~図12を適宜参照しつつ説明する。なお、各図に示した符号F,Rr,L,R,U,Dはそれぞれ、乗物の一例としての車両の前後方向における前方,後方,車幅方向(左右方向)における左方,右方,鉛直方向の上方,下方を示している。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。
図1は、車両の室内側から見たドアトリム1の構成を説明する概略図である。ドアトリム1は、概して板状をなすトリムボード2を主体としており、図示されない金属製のドアインナパネルに対して室内側に、図示しないクリップ等によって取り付けられることで、車室の意匠性と居住性とを高めている。トリムボード2は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂材料(熱可塑性樹脂材料)等によって構成されており、その他、例えば、植物繊維(例えばケナフ)と合成樹脂とを混合した複合材料等により構成されていてもよい。
ドアトリム1には、図1に示すアームレスト3やドアポケット5の他、図示しないスピーカーやインサイドドアハンドル等の部品が備えられており、トリムボード2は、大まかには、これらの部品の搭載性や意匠性等を考慮して、複数のトリムボード部材が互いに組み付けられることで構成されている。本実施形態のトリムボード2は、例えば、アッパーボード21、光装飾ボード22、ミドルボード23、アームレストボード24、およびロアボード25から構成されている。
アッパーボード21は、トリムボード2の上部を構成しており、その下端は、前方部分においてロアボード25に、中央部分において光装飾ボード22に、後方部分においてミドルボード23に接続されている。
光装飾ボード22は、全体的には、車両の前後方向に沿って長く延びた形状をなしており、上下方向では、概ねアッパーボード21とミドルボード23との間に挟まれる形で、前後方向における中央部分に配されている。光装飾ボード22には、その上縁部分において、概ね前後方向に沿って長く延びるスリット22Aが設けられている。スリット22Aの形状は特に制限されないが、一例として、スリット幅(3点以上の値の算術平均値)に対する長手方向の寸法の比が、1:100~500(例えば、1:200)のライン状となっている。そして、このスリット22Aから室内側に向けて光が放出されることで、ドアトリム1が線状の光によって装飾されるようになっている。光装飾ボード22は、その室外側に、後述する照明装置40が予め取り付けられることで、ここに開示される照明付内装材30(照明装置付内装材の一例)を構成する。また、光装飾ボード22は、ここに開示される照明付内装材30における内装材本体部の一例である。光装飾ボード22には、スリット22Aよりも下方であって、光装飾ボード22の前方において、インサイドドアハンドル(図示せず)を取り付けるための取付部22Bが設けられている。
ミドルボード23は、後述するアームレストボード24と共に、ドアトリム1の中央部分において室内側に膨出するアームレスト3を構成するとともに、アームレストボード24よりも上方のトリムボード2の後方側の上部を構成する。ミドルボード23は、アームレスト3のうち、主として、アームレスト3の上面部分を構成しており、その上面部分の前方には、図示しないスイッチベースが取付られる。アームレストボード24は、主として、アームレスト3の側面部分および底面部分を構成し、ロアボード25の上方に組み付けられる。
ロアボード25は、主としてトリムボード2の下部を構成し、アームレスト3および光装飾ボード22と前方で接続しながらアッパーボード21にまで延設されている。ロアボード25は、下方において室内側に膨出しており、その膨出部分に、ドアポケット用の収納孔25Aが設けられている。また、ロアボード25には、図示しないスピーカーを取り付けるための取付孔25Bが設けられている。
トリムボード2を構成する各トリムボード部材(各ボード21~25)の表面には、必要に応じて天然皮革や合成皮革等の皮革、織物等の布帛、編物、不織布等からなる表皮材が貼り付けられてもよい。また、トリムボード2を構成する各トリムボード部材は、公知の組み付け構造を利用して互いに組み付けられる。このような組付け構造の一例として、これに限定されるものではないが、例えば、組付けする一方の部品に、貫通孔を有する扁平な板片部を設けておき、他方の部品には、この貫通孔に挿通される筒状の取付ボス部を設けておき、取付ボス部を板片部の貫通孔に挿通した状態で、ビス締めや熱カシメ等の公知の締結手段を利用して互いに固定する手法が挙げられる。このようにして、各トリムボード部材同士を組み付けることができる。
次に、ここに開示される照明付内装材30について説明する。図2は、室内側から見た照明付内装材30であり、図3は、室外側から見た照明付内装材30である。照明付内装材30は、上述の通り、大まかには、光装飾ボード22の室外側に照明装置40が取り付けられることで構成されており、例えば図4に示すように、光装飾ボード22と、照明装置40と、固定部材38と、を備えている。照明付内装材30とその各部の構成部材について、以下の説明では、車両の室内側を「表側」といい、反対に室外側を「裏側」という場合がある。
まずは、光装飾ボード22について説明する。光装飾ボード22は、図2および図5に示すように、室内に露出されて意匠面を構成する意匠面部32と、意匠面部32の周縁に設けられ、意匠面部32に対して相対的に室外側に後退された組付面部34と、を備えている。換言すれば、意匠面部32は、組付面部34に対して室内側に向けて突出している。本例の光装飾ボード22において、意匠面部32は、前後方向に延設されるとともにその板面内にスリット22Aが貫通形成されている光装飾部分と、この光装飾部分の前端から取付部22Bの前端に沿って下方に延びる前方部分と、取付部22Bを後方および下方において取り囲む周縁部分と、を含んでいる。また、光装飾部分は、スリット22Aによって、スリット22Aよりも上方のスリット上部分32Uと、スリット22Aよりも下方のスリット下部分32Dとに分けられている。スリット上部分32Uの裏側には、例えば図10に示すように、その下端(換言すれば、スリット22Aの上縁)から室外側に向けて突出するフランジ35Aが形成されている。フランジ35Aは、スリット22Aの上縁の前端部から後端部に亘って形成されており、スリット22Aを設けることによって低下する意匠面部32の剛性を高める機能を有している。
組付面部34には、図5に示すように、光装飾ボード22を、アッパーボード21、ミドルボード23、およびロアボード25のそれぞれと組み付ける際に使用される締結孔部34Aが複数備えられている。組付面部34のうち、光装飾部分の上方に配される部分を上組付面部34Uといい、光装飾部分の下方に配される部分を下組付面部34Dという場合がある。また、組付面部34の裏側には、上組付面部34Uと下組付面部34Dとにそれぞれ、円筒状の取付ボス部34Bが、室外側に向けて複数個ずつ突出するように設けられている。取付ボス部34Bは、後述する照明装置40および固定部材38との組付けの際に、照明装置40および固定部材38に備えられる締結孔部36E,39Dに挿通される部位である。本例では、上組付面部34Uの裏側に5つの取付ボス部34Bが設けられ、下組付面部34Dの裏側に4つの取付ボス部34Bが設けられている。上組付面部34Uの裏側に設けられた5つの取付ボス部34Bは、光装飾部分の前後方向の両端部とその間におおよそ等間隔となるように配されており、下組付面部34Dの裏側に設けられた4つの取付ボス部34Bは、取付部22Bが占める部分以外の箇所において、光装飾部分を挟んで上側の取付ボス部34Bと凡そ対になる位置に配されている。なお、組付面部34における締結孔部34Aと、取付ボス部34Bとは、組付け対象となる部材の形状や組付位置等に対応するように、意匠面部32から室外側への後退寸法が調整されている。
光装飾部分において、スリット上部分32Uと組付面部34とは、図6に示すように、スリット上部分32Uの上端から組付面部34へと室外側に向けて延びる上側壁部33Uによって連続されている。また、スリット下部分32Dと組付面部34とは、スリット下部分32Dの下端から組付面部34へと室外側に向けて延びる下側壁部33Dによって連続されている。これら上側壁部33Uと下側壁部33Dとの間に、後述する透光部材36が配される。そして、上側壁部33Uの裏側には、下側壁部33Dに向けて(換言すれば、透光部材36に向けて)延びる板片状の第1突出部35Uが設けられている。本例の上側壁部33Uの裏側の面(裏面)は、スリット上部分32Uとの接続部の近傍において、フランジ35Aの裏面(上面)と対向している。したがって、第1突出部35Uは、スリット上部分32Uと上側壁部33Uとフランジ35Aとに対して立設されている。第1突出部35Uは、スリット上部分32Uと透光部材36との離間距離を適切に維持するための部材であり、スリット上部分32Uと透光部材36とが適切な位置関係で配置されている状態において、透光部材36に対して当接するように成形されている。第1突出部35Uは、スリット22Aの長手方向に対して板面(前後方向に向く表面)が概ね直交する向き(交差方向の一例)に形成されていることから、その端面において透光部材36に対して当接している。本例の第1突出部35Uは、透光部材36に対して上方および室内側から当接するように、透光部材36の外形に対応した(概ね沿った)形状に成形されている。本例の光装飾部分においては、前後方向において概ね等間隔に9つの第1突出部35Uが配設されている。
また、下側壁部33Dの裏側には、上側壁部33Uに向けて(換言すれば、透光部材36に向けて)延びる板片状の第2突出部35Dが設けられている。第2突出部35Dは、スリット下部分32Dと後述する透光部材36との離間距離を適切に維持するための部材であり、スリット下部分32Dと透光部材36とが適切な位置関係で配置されている状態において、透光部材36に対して当接するように成形されている。本例では、第1突出部35Uに概ね対向する位置において、第1突出部35Uと対になるように、9つの第2突出部35Dが形成されている。第2突出部35Dは、スリット22Aの長手方向に対して板面(前後方向に向く表面)が概ね直交する向き(交差方向の一例)に形成されており、いくつかの第2突出部35Dについては、第1突出部35Uに対して概ね面一をなしている。したがって、第2突出部35Dは、その端面において透光部材36に対して当接している。図6に示した第2突出部35Dは、透光部材36に対して、下方から当接するように成形されている。なお、スリット下部分32Dの上下方向の寸法の大きい位置においては、第2突出部35D(例えば、図5における前方の2つの第2突出部35D)は、第1突出部35Uと同様に、スリット下部分32Dと下側壁部33Dとに対して立設され、透光部材36に対して下方から、あるいは、下方と室内側とから、当接するように形成されていてもよい。本例の第1突出部35Uおよび第2突出部35Dは、対となって、後述する透光部材36に上方および下方からそれぞれ当接し、透光部材36の上下方向における変位を規制するようになっている。
次に、照明装置40について説明する。照明装置40は、図7に示すように、光源ユニット42と、導光体44と、コネクタ部46と、透光部材36と、を備えている。
光源ユニット42は、光源として、可視光を発光することができるLED(Light Emitting Diode)素子42Aと、LED素子42Aを収容するハウジング42Bとを備え、LED素子42Aはハウジング42B内の所定の位置に配置されている。コネクタ部46は、リード線部46Aを介してハウジング42B内のLED素子42Aと電気的に接続されており、図示しないワイヤーハーネス等が接続可能に構成されている。照明装置40は、ワイヤーハーネス等を介して、車両に搭載されているバッテリ等の電源装置(図示せず)に電気的に接続され、電源装置から供給される電力を利用することでLED素子42Aを発光できるようになっている。
導光体44は、断面が概ね正方形状をなしており、前後方向に沿って長く延びた棒状(長尺の角柱状)を呈している。導光体44の長手方向の寸法は、スリット22Aの長手方向の寸法よりも大きい。本例の導光体44は、例えば、断面を正方形としたときの一辺の寸法に対する長手方向の寸法の比が、1:50~500(例えば、1:100)のライン状となっている。
導光体44は、光源が発する光に対して光透過性の高い樹脂材料(例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート等に代表される、いわゆる光学樹脂)により構成されており、その表面は概ね(後述するプリズム45を除いて)鏡面とされている。また、本例の導光体44は、長手方向における一方の端面が入光面44Aとされており、例えば図6に示すように、長手方向に沿って延びる一つの角部44Cが約45度の角度で平らに面取り(C面取り)されている。また本例の導光体44は、このC面取りされた角部44Cと対角に位置する角部を構成する一方の表面において、角部に沿ってプリズム45が形成されている。このような導光体44は、光源であるLED素子42Aが発射した光を入光面44Aからその躯体内に入光させると、入射光を導光体44と空気との界面で繰り返し全反射させながら長手方向に伝搬する。また、角部44Cにおいては、面取り面に入射した光がプリズム45に集光されるように全反射の向きが調整されている。そしてプリズム45は、対向する表面を出光面44Bとして、プリズム45に到達した光がこの出光面44Bから導光体44の躯体外に向けて、長手方向にわたって概ね均一に出射(面発光)するように、そのプリズム形状(反射面パターン)が設計されている。
本例の照明装置40において、LED素子42Aは、素子の上面が発光するトップビュー型であり、ハウジング42Bは、LED素子42Aの発光面(上面)が導光体44の入光面44Aに対向するように導光体44に装着できるように構成されている。また、照明装置40のコネクタ部46は、光装飾ボード22の前方において、組付面部34の裏側に固定されている。
透光部材36は、例えば図6に示すように、導光体44を光装飾ボード22のスリット22Aに対して適切な位置に保持する部材である。また、透光部材36は、導光体44の出光面44Bから出射された光を、透光部材36の躯体内を伝播させて光装飾ボード22のスリット22Aに送るとともに、スリット22Aの位置から室内に向けて出射させるレンズ機能を有する部材でもある。したがって、透光部材36は、導光体44を収容した状態で、室外側から光装飾ボード22に取り付けられる。
透光部材36は、図8および図9に示されるように、長尺の導光体44を収容できるように、全体として前後方向に延びる長尺な板状をなしており、上下方向の中央部分が室内側に向けて凹むことにより、導光体44を収容する収容部36Aを備えている。収容部36Aは、例えば図10に示すように、長手方向に直交する断面が略コの字の溝状をなし、概ね前後方向に亘って形成されている。より詳細には、収容部36Aは、板面が上下方向に配されてなる収容底部37Bと、収容底部37Bの上端から室外側に向けて延びる上側面37Uと、収容底部37Bの下端から室外側に向けて延びる下側面37Dと、により構成されている。収容部36Aは、導光体44の出光面44Bが収容底部37Bに面する姿勢で、適切なクリアランスをもって導光体44を収容できるように構成されている。導光体44は、上側面37Uと下側面37Dとの間に配置される。収容部36Aは、ここに開示される技術における収容凹部の一例である。
収容底部37Bの表側には、室内側に向けて突出する板状の突条部36Bが設けられている。突条部36Bは、収容部36Aに収容された導光体44の出光面44Bに対向する位置において、スリット22Aの長手方向に亘って立設されている。この突条部36Bは、透光部材36を光装飾ボード22に組付けたとき、スリット22Aに挿入される部分であり、突条部36Bの上下方向(板厚方向)の寸法は、スリット幅よりやや小さくなるように設計されている。また突条部36Bの突出方向(車幅方向)の寸法は、透光部材36を光装飾ボード22に組付けたとき、突条部36Bの先端面が光装飾ボード22の意匠面部32と概ね面一をなすように設計されている。
このような透光部材36は、導光体44と同様に、光源が発する光に対して光透過性の高い樹脂材料(例えば、アクリル樹脂等に代表される、いわゆる光学樹脂)を主体として構成されていると、光損失を低く抑えられる点において好ましい。しかしながら、透光部材36は、ドアトリム1の光による装飾効果を多様なものとして実現するために、上記の樹脂材料中に装飾材等の任意の添加材が混合されていてもよい。そのような添加材としては、例えば、光を拡散可能な粒子(一例として、マイカ微粉末や、シリカ微粉末、アクリルエマルジョン等)が挙げられ、この場合、透光部材36を乳白色に知覚させることができる。
また、収容底部37Bの表側には、図10に示すように、室内側に向かって突出する第3突出部36Cが複数備えられている。第3突出部36Cは、突条部36Bに対して所定の寸法で上方に離間した位置に設けられ、透光部材36を光装飾ボード22に組付けたとき、スリット上部分32Uのフランジ35Aを上方から係止することで、突条部36Bとスリット上部分32Uとが相対的に上下方向で位置ズレすることを規制するようになっている。本例において、第3突出部36Cは、図8に示すように、収容底部37Bの長手方向における中央付近と、この中央付近と前後方向の端部との間と、の3か所に設けられている。また、第3突出部36Cは、具体的には、図11に示すように、収容底部37Bの長手方向に対して交わる方向に離間して立設された3つの板片状のリブC1と、これら3つのリブC1のそれぞれに対して上端で連続する連結壁C2と、を備えて構成されている。連結壁C2は、収容部36Aの上側面37Uが室内側に延設された形態となっている。各リブC1は、互いに向きの異なる2つの壁面(ここでは、収容底部37Bと連結壁C2)に対して立設されることで前後方向および上下方向における剛性が向上されているとともに、3つのリブが共通の壁面(ここでは、収容底部37Bと連結壁C2)に対して立設されていることで、その効果がより一層高められている。第3突出部36Cがこのような形態を有することで、一つの第3突出部36Cとしての強度を高めることができる。また、第3突出部36Cがこのような形態を有することで、例えば第3突出部36Cを射出成型によって製造する場合の成形性が良好となる点においても好適である。
透光部材36は、収容部36Aの上方および下方の周縁において、収容部36Aに対して相対的に室外側に後退された組付面部36Dを備えている。組付面部36Dには、透光部材36を光装飾ボード22に組付けるとき、光装飾ボード22に備えられた取付ボス部34Bと対応する位置に、取付ボス部34Bを挿通するための締結孔部36Eが設けられている。詳細には、組付面部36Dには、光装飾ボード22における取付ボス部34Bと同様に、収容部36Aの上方に5つの締結孔部36Eが設けられ、収容部36Aの下方に4つの締結孔部36Eが設けられている。なお、組付面部36Dにおける締結孔部36Eは、組付け対象となる部材の形状や組付位置等に対応するように、収容部36A(例えば、収容底部37B)から室外側への後退寸法が調整されている。
最後に、固定部材38について説明する。固定部材38は、図4に示すように、全体として前後方向に延びる長尺な板状をなすカバー部材39と、複数の取付ビス38Aと、を備えている。取付ビス38Aは、ネジ(図示せず)が設けられた軸部と、軸部よりも拡径された頭部とを有し、光装飾ボード22の取付ボス部34Bに対して締結可能な構成を有している。
カバー部材39は、図3に示すように、透光部材36の収容部36Aに収容された導光体44が、収容部36Aから脱離しないように、収容部36Aの室外側の開口を覆う部材であり、透光部材36に対して裏側から組付けられる。また、カバー部材39は、導光体44および透光部材36から室外側に向かう光を、室内側に向けて反射させる部材でもある。したがって、カバー部材39は、図12に示すように、車幅方向において視たときの外形が、透光部材36を車幅方向において視たときの外形と、概ね一致している。また、カバー部材39において、少なくとも室内側を向く表面(表側面)は、光反射率が高く、金属光沢や、白色等を呈する光反射面となっている。カバー部材39は、上下方向の中央部分39Aにおいて、収容部36Aの室外側の開口を覆うようになっており、中央部分39Aの上方および下方の周縁が、他の部材との組付けに利用される組付面部39Cとなっている。
中央部分39Aは、収容部36Aに収容された導光体44に対して光反射面を提供することから、導光体44に対してある程度近接していることが望ましい。これに対して、組付面部39Cに備えられる締結孔部39Dは、他の部位と比較して相対的に厚みが厚く、嵩高くなりがちである。したがって、中央部分39Aは、組付面部39Cとの関係において、一部または全部が、相対的に室内側に向けて突出されていてもよい。換言すれば、組付面部39Cは、中央部分39Aに対して一部または全部が室外側に向けて後退されていてもよい。本例のカバー部材39は、後方においては中央部分39Aと組付面部39Cとが概ね車幅方向で同じ位置に(つまり、概ね同一の面に)配されているものの、前方においては中央部分39Aが組付面部39Cに対して室内側に向けて突出されて、導光体44や透光部材36に対するカバー部材39の表面(光反射面)の位置を前後方向で概ね一定に保つようになっている。これにより、前後方向でより均一な光(光量ムラの抑制された光)をスリット22Aから出射させることができる。また、導光体44や透光部材36に対してカバー部材39の表面(光反射面)を近接した位置で室内側に反射させることができ、光損失が抑制されて、光の利用効率を向上させることができる。
組付面部39Cには、カバー部材39を光装飾ボード22、および透光部材36に組付けるとき、光装飾ボード22に備えられた取付ボス部34Bと対応する位置に、取付ボス部34Bを挿通するための締結孔部39Dが設けられている。すなわち、組付面部39Cには、光装飾ボード22における取付ボス部34Bと同様に、中央部分39Aの上方に5つの締結孔部39Dが設けられ、中央部分39Aの下方に4つの締結孔部39Dが設けられている。組付面部39Cおよび締結孔部39Dは、組付け対象となる部材の形状や組付位置等に対応するように、中央部分39Aから室外側への後退寸法が調整されている。
また、カバー部材39の中央部分39Aは、長手方向における複数の位置において、室内側の表面が、導光体に当接する位置にまで突出する押さえ部39Bを備えている。本例のカバー部材39には5つの押さえ部39Bが設けられており、押さえ部39Bは概ね中央部分39Aの上方と下方に対となって設けられた締結孔部39Dの中間に配されている。これにより、光装飾ボード22に対して、透光部材36と固定部材38とを組付けたときに、押さえ部39Bを導光体44に対して緩みなく当接させることができる。延いては、車両の走行によりドアトリム1が振動する場合であっても、導光体44がガタつくことなく収容部36Aに安定して収容させることができ、光装飾ボード22の光装飾性を高いレベルで安定させることができる。
照明付内装材30は、光装飾ボード22の裏側の取付ボス部34Bに対し、収容部36Aに導光体44を収容した状態の透光部材36の締結孔部36Eと、カバー部材39の締結孔部39Dを嵌めたのち、取付ビス38Aを締結することで、一体的に組み立てられる(図4参照)。なお、取付ビス38Aの使用に代えて、例えばリベット等の他の締結手段を用いて各部を締結してもよい。
以上の車室の光装飾ボード22(内装材本体部)に対する照明装置40の取付構造において、光装飾ボード22は板状をなすとともに、長尺のスリット22Aが貫通形成されており、照明装置40は、光源としてのLED素子42Aと、LED素子42Aが発した光を伝播して出射する長尺の導光体44と、を備えるものである。また、照明装置40は、付加的に、導光体44をその長手方向に沿う方向において収容する収容部36A(収容凹部)と、収容部36Aの導光体44を収容する側(換言すれば室外側)とは反対側(換言すれば室内側)の表面から長手方向に沿って突出する突条部36Bと、を備える透光部材36を有している。そして、照明装置40は、突条部36Bが光装飾ボード22のスリット22Aに車室の室外側から挿入された状態で、光装飾ボード22に取り付けられており、光装飾ボード22と透光部材36の収容凹部36Aとの少なくとも一方は、他方に向けて突出する突出部(第1突出部35U,第2突出部35D,第3突出部36C)を備えており、これらの突出部35U,35D,36Cが他方に対して当接することで、スリット22Aと突条部36Bとは、長手方向に交わる方向である交差方向における相対的な変位が規制されている。
このような構成によると、例えば、スリット22Aの周縁が透光部材36に対して正規の位置よりも上方や下方等に歪むことが抑制されて、スリット22Aの開口幅が長手方向に亘って不均一になることを抑制することができる。また、スリット22Aと突条部36Bとの相対的な変位も抑制されて、意匠性に優れた照明装置の取付構造が実現される。また、一つの内装材本体部である光装飾ボード22に対して設けたスリット22Aを、照明装置40の照射開口として利用することができ、光装飾ボード22を線状の光で装飾する場合の部品点数の増加を抑制することができるとともに、内装材デザインの自由度を高めることができる。
また、第1突出部35U,第2突出部35D(突出部)は、光装飾ボード22の室外側の表面から、収容凹部36Aに向けて突出する板片状をなし、その板面が交差方向に沿うように立設されており、収容部36Aに対して端面において当接している。このような構成によると、第1突出部35U,第2突出部35Dは、スリット22Aの長手方向に交わる方向における剛性が高められる。そのため、例えば、突出部を比較的小さく設計した場合であっても、内装材本体部と透光部材との相対的な変位を効果的に抑制することができる。
さらに突出部は、光装飾ボード22の室外側の表面であって、交差方向における一方の側(上方)に設けられた第1突出部35Uと、光装飾ボード22の室外側の表面であって、交差方向における他方の側(下方)において、第1突出部と対向する位置に設けられた第2突出部35Dと、を含んでおり、収容凹部36Aに対して交差方向における両側から当接している。このような構成によると、第1突出部35Uおよび第2突出部35Dは、スリット22Aの長手方向に交わる方向において、透光部材を挟むように光装飾ボード22の室外側に設けられる。これにより、光装飾ボード22と透光部材36とが長手方向に交わる方向において相対的に離れる向きに変位することを、より一層確実に抑制することができる。また、光装飾ボード22と透光部材36との間の間隙についても均一化を図ることができ、光装飾ボード22の意匠性をより一層高めることができる。
また、光装飾ボード22は、スリット22Aの周縁の交差方向における一方の側に、室外側に向かって延設されたフランジ35Aを備えており、突出部は、透光部材36の室内側の表面であって、突条部36Bから上方(一方の側)に離間した位置において光装飾ボード22に向けて突出する第3突出部36Cを含み、フランジ35Aは、第3突出部36Cの突条部36B側に当接している。上記構成において、第3突出部36Cは、突条部36Bとともに、光装飾ボード22のフランジ35Aを挟むように透光部材36の室内側に設けられる。これにより、光装飾ボード22と透光部材36との相対的な変位を、近づく方向と離れる方向の両方についてより一層確実に抑制することができる。また、光装飾ボード22と透光部材36との間の間隙についても均一化を図ることができ、光装飾ボード22の意匠性をより一層高めることができる。
さらに、突出部(第1突出部35U,第2突出部35D,第3突出部36C)はそれぞれ、長手方向において複数のものが設けられている。上記構成によると、長尺のスリット22Aの開口幅を長手方向にわたってより確実に均一なものとすることができる。その結果、例えば車両走行時に振動が発生した場合等であっても、スリット22Aの開口幅をより安定して均一に維持することができる。
上記構成において、スリット22Aは、水平方向に沿って形成されている。このようにスリット22Aが水平方向に形成されていると、重力の作用によってスリット22Aの水平方向の中央付近においてその周縁がさらに歪みやすくなる。このような構成において、ここに開示される技術を適用すると、スリット22Aの開口幅を均一に維持する効果がより顕著に現れるために好適である。
上記の光装飾ボード22(内装材本体部)に対する照明装置40の取付構造を採用して得られる照明付内装材30(照明装置付内装材)は、光装飾ボード22と透光部材36の少なくとも一方に突出部(第1突出部35U,第2突出部35D,第3突出部36C)が備えられ、スリット22Aの長手方向に交わる方向における相対的な変位が規制されている。これにより、スリット22Aの周縁が透光部材36に対して正規の位置よりも上方や下方等に歪むことが抑制されて、開口幅が長手方向に亘って不均一になることが抑制されている。したがって、光による高い意匠性を備える照明付内装材30として提供される。なお、ここに開示される技術は、この照明付内装材30を実現するために特徴的な、スリット22Aを有する光装飾ボード22(内装材本体部)、透光部材36等を単体としても提供するものである。
≪他の実施形態≫
ここに開示される技術は、上記の実施形態に開示されたものに限定されるものではなく、例えば、以下の態様もここに開示される技術範囲に含まれる。また、ここに開示される技術は、その本質から逸脱しない範囲において種々変更された態様で実施することができる。
(1)上記実施形態において、導光体は、短手方向における断面が略正方形の棒状をなしていたがこれに限定されない。導光体は、例えば断面が他の角形(長方形、菱形、台形、三角形等の多角形)、楕円形,円形などの丸形等の他の形状をなす棒状の導光体であってよい。
(2)また上記実施形態において、透光部材の収容凹部は、短手方向における断面が略コの字形をなしていたが、収容凹部の断面形状は、導光体を安定して収容できる範囲においてこれに限定されない。また、収容凹部の断面形状は、導光体を収容する内側と、反対側の外側とで概ね同じ外形であったが、収容凹部の内側と外側とはその形状が異なっていてもよい。
(3)さらに上記実施形態において、内装材本体部に設けられた突出部は単一の板片状であり、透光部材に設けられた突出部は複数のリブが一体化された複合形状であったが、突出部の形状はこの例に限定されない。突出部は、例えば、平らな単一の板面に設ける場合や、比較的少数の突出部で変位を規制する場合に、複数のリブが一体化された複合形状のものとするとよい。突出部は、例えば、複数の板面に架けて設ける場合や、比較的多数の突出部で変位を規制する場合に、板片状のものとするとよい。
(4)上記実施形態において、内装材本体部には、スリット上部分の裏面にのみフランジが設けられていたが、フランジは、スリット下部分や、これら両方に設けられていてもよい。これに伴い、上記実施形態において、透光部材には突条部よりも上方に離間した位置に第3突出部が設けられていたが、第3突出部は、内装材本体部に設けられるフランジの位置に対応して、突条部よりも下方に離間した位置や、これら両方の位置に設けられていてもよい。
(5)上記実施形態において、カバー部材は、導光体および透光部材から室外側に向かう光を室内側に向けて反射させる構成を備えていたが、カバー部材の構成はこれに限定されない。例えば、カバー部材は、導光体および透光部材から照明付内装材の外部に光が漏れることを抑制できる遮光性を備えていてもよい。一例として、カバー部材は、光源から発生される光を透過させない(例えば、吸収する)材料(一例として、非透明黒色の合成樹脂)により構成されていてもよい。
(6)上記実施形態において、内装材本体部はドアトリム1に利用されるものであったがこれに限定されず、他の乗物用内装材、あるいはその他の内装材料に適用してもよい。他の乗物用内装材としては、例えば、ルーフトリムやサイドトリム、インストルメントパネル等であってよい。
(7)上記実施形態では、内装材が用いられる乗物として車両が例示されていたが、内装材が用いられる乗物は種々の乗物であってもよい。例えば、地上の乗物としての列車や遊戯用車両、無人走行車両、飛行用乗物としての飛行機やヘリコプター、海上や海中用乗物としての船舶や潜水艇などの乗物についても、ここに開示される照明装置の取付構造と、照明付内装材を適用することができる。
1…ドアトリム、22…光装飾ボード、22A…スリット、30…照明付内装材、32…意匠面部、35A…フランジ、35U…第1突出部、35D…第2突出部、36…透光部材、36A…収容部、36B…突条部、36C…第3突出部、C1…リブ、C2…連結壁40…照明装置、42…光源ユニット、44…導光体、44A…入光面、44B…出光面

Claims (6)

  1. 乗物室の内装材本体部に対する照明装置の取付構造であって、
    前記内装材本体部は板状をなすとともに、長尺のスリットが貫通形成されており、
    前記照明装置は、光源と、前記光源が発した光を伝播して出射する長尺の導光体と、を備えるものであり、
    前記照明装置は、
    前記導光体をその長手方向に沿う方向において収容する収容凹部と、前記収容凹部の前記導光体を収容する側とは反対側の表面から前記長手方向に沿って突出する突条部と、を備える透光部材を有し、
    前記突条部が前記内装材本体部の前記スリットに乗物室の室外側から挿入された状態で、前記内装材本体部に取り付けられており、
    前記内装材本体部と前記透光部材の前記収容凹部との少なくとも一方は、他方に向けて突出する突出部を備えており、
    前記突出部が前記他方に対して当接することで、前記スリットと前記突条部とは、前記長手方向に交わる方向である交差方向における相対的な変位が規制されており、
    前記内装材本体部は、前記スリットの周縁の前記交差方向における一方の側に、室外側に向かって延設されたフランジを備えており、
    前記突出部は、前記透光部材の室内側の表面であって、前記突条部から前記一方の側に離間した位置において前記内装材本体部に向けて突出する第3突出部を含み、
    前記フランジは、前記第3突出部の前記突条部側に当接している、照明装置の取付構造。
  2. 前記突出部は、前記内装材本体部の室外側の表面から、前記収容凹部に向けて突出する板片状をなし、その板面が前記交差方向に沿うように立設されており、前記収容凹部に対して、端面において当接している、請求項1に記載の照明装置の取付構造。
  3. 前記突出部は、
    前記内装材本体部の室外側の表面であって、前記交差方向における一方の側に設けられた第1突出部と、
    前記内装材本体部の室外側の表面であって、前記交差方向における他方の側において、前記第1突出部と対向する位置に設けられた第2突出部と、
    を含み、
    前記収容凹部に対して前記交差方向における両側から当接している、請求項1または請求項2に記載の照明装置の取付構造。
  4. 前記突出部は、前記長手方向において複数のものが設けられている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明装置の取付構造。
  5. 前記スリットは、水平方向に沿って形成されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の照明装置の取付構造。
  6. 板状をなし、長尺のスリットが貫通形成された内装材本体部と、
    光源と、前記光源が発した光を伝播して発射する長尺の導光体と、を備える照明装置と、
    前記導光体をその長手方向に沿う方向において収容することができる収容凹部と、前記収容凹部の前記導光体を収容する側とは反対側の表面から前記長手方向に沿って突出する突条部と、を備える透光部材と、
    前記内装材本体部に対して室外側に、前記収容凹部に前記導光体が収容された状態の前記透光部材を固定する固定部材と、
    を備え、
    前記透光部材は、
    前記突条部が前記内装材本体部の前記スリットに乗物室の室外側から挿入された状態で、前記内装材本体部に取り付けられており、
    前記内装材本体部と前記透光部材の前記収容凹部との少なくとも一方は、他方に向けて突出する突出部を備えており、
    前記突出部が前記他方に対して当接することで、前記スリットと前記突条部とは、前記長手方向に交わる方向である交差方向における相対的な変位が規制されており
    前記内装材本体部は、前記スリットの周縁の前記交差方向における一方の側に、室外側に向かって延設されたフランジを備えており、
    前記突出部は、前記透光部材の室内側の表面であって、前記突条部から前記一方の側に離間した位置において前記内装材本体部に向けて突出する第3突出部を含み、
    前記フランジは、前記第3突出部の前記突条部側に当接している、照明装置付内装材。
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