JP7414941B1 - タービン動翼の固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立時や分解時における作業が容易であり、作業時間を短縮することができるタービン動翼の固定構造を提供する。【解決手段】実施形態の動翼の固定構造1は、翼植込み部32、32Aおよびロータホイール11を周方向に貫通した固定溝60と、最後に翼溝12に嵌合される止め翼20Aと、止め翼20Aの翼植込み部32Aおよび止め翼20Aの翼植込み部32Aが嵌合された翼溝12を構成するロータホイール11に形成された固定溝60に軸方向から挿入される止め金部材90Aとを備える。止め金部材90Aが、半径方向内側に配置される内周側止め金120と、半径方向外側に配置される外周側止め金130と、内周側止め金120と外周側止め金130との間に嵌合される中央止め金140とを備え、内周側止め金120の軸方向の下流側端部に設けられた折り曲げ部123を折り曲げて止め翼20Aを固定する。【選択図】図8

Description

本発明の実施形態は、タービン動翼の固定構造に関する。
蒸気タービンのタービン段落は、静翼翼列と、この静翼翼列の直下流側の動翼翼列とによって構成されている。蒸気タービンは、複数段のタービン段落をタービンロータの軸方向に備えている。ここで、下流側とは、タービンロータの中心軸方向における、作動流体の主流の流れ方向の下流側を意味する。なお、上流側とは、タービンロータの中心軸方向における、作動流体の主流の流れ方向の上流側を意味する。また、タービンロータの中心軸方向を以下において単に軸方向と称する。
一般に、蒸気タービンのタービン段落において、下流段になるほど、蒸気の温度および圧力は低下し、蒸気の体積は膨張する。この膨張した蒸気を導入するため、下流段になるほどタービン段落の半径方向の蒸気通路の高さも高くなる。これによって、タービン動翼の翼長は、下流段になるほど長くなる。また、回転時にタービン動翼にかかる遠心力は、下流段になるほど大きくなる。なお、半径方向は、タービンロータの中心軸を基点とする、中心軸に垂直な方向である。また、以下において、タービン動翼を単に動翼と称する。
蒸気タービンにおいて、最終段や最終段の前段の動翼には、動翼にかかる遠心力を支えるために、周方向挿入型植込形式(鞍型植込やT型植込など)、半径方向挿入型植込形式(フォーク型植込など)、または軸方向挿入型植込形式(アキシャルエントリー型植込など)の植込構造が採用されている。そして、動翼は、これらの植込構造によって、ロータホイールに連結されている。
ここで、図19は、軸方向挿入型植込形式の植込構造を採用した動翼210および止め翼210Aの従来の固定構造を軸方向の下流側から見たときの平面図である。図20は、図19のX-X断面を示す図である。図21は、図19のY-Y断面を示す図である。なお、図20では、動翼210の固定構造を主に示している。また、図21では、止め翼210Aの固定構造を主に示している。また、図20および図21の断面は、半径方向の断面を周方向からにたときの断面である。
止め翼210Aは、動翼翼列200を構成する複数の動翼210の内、最後にロータホイール251に組み込まれる動翼である。
図19に示すように、動翼210の翼植込み部211および止め翼210Aの翼植込み部211Aは、タービンロータ250のロータホイール251に形成された翼溝252に軸方向から挿入され嵌合される。止め翼210A以外の動翼210が翼溝252に嵌合された後、止め翼210Aは、翼溝252に軸方向から挿入される。そして、図19に示されているように、止め翼210Aの翼植込み部211Aは、翼溝252に嵌合される。
図20および図21に示すように、翼植込み部211、211Aにおける下流側の先端部212、212Aには、周方向に亘って環状のL字状断面形状の溝230が形成されている。また、翼溝252における下流側の底部253には、周方向に亘って環状のL字状断面形状の溝231が形成されている。そして、溝230および溝231によって、T字状断面形状の固定溝260が構成される。
ここで、先端部212、212Aは、翼溝252の底部253と対向する部分である。また、底部253は、翼溝252の半径方向内側の端部である。周方向とは、タービンロータの中心軸を中心とする周方向、すなわち、中心軸の軸周りである。なお、タービンロータの中心軸を単に中心軸と称する。半径方向内側とは、半径方向における中心軸に近づく側(中心軸側)である。なお、半径方向外側とは、半径方向におけるタービンロータの中心軸から遠ざかる側である。
固定溝260は、軸方向に延びる軸方向溝部261と、この軸方向溝部261から半径方向外側および半径方向内側に延びる径方向溝部262とを有している。そして、図20および図21の断面に示すように、軸方向溝部261と径方向溝部262とによって、固定溝260は、T字状に形成されている。
なお、T字状断面形状の固定溝260は、翼溝252に周方向に隣接するロータホイール251にも形成される。そのため、固定溝260は、周方向に亘って環状の溝を形成する。
固定溝260には、動翼210を固定する止め金部材270および止め翼210Aを固定する止め金部材270Aが設けられる。
図20に示すように、止め金部材270は、内周側止め金271および外周側止め金272を備える。また、図21に示すように、止め金部材270Aは、内周側止め金271A、中央止め金273、外周側止め金272Aおよび溶接部264を備える。中央止め金273は、内周側止め金271Aと外周側止め金272Aとの間に挿入されている。中央止め金273の軸方向の下流側の端部は、溶接部264で覆われている。溶接部264は、図19に示すように、周方向に所定の長さに亘って連続して形成されている。
上記した従来の固定構造によって、動翼210および止め翼210Aは、ロータホイール251に固定されている。この固定によって、動翼210および止め翼210Aは、翼溝252から軸方向へ脱落することが防止される。
特許第4886735号公報
上記したように、軸方向挿入型植込形式の植込構造を採用した動翼210における従来の固定構造では、止め金部材270Aは、内周側止め金271A、中央止め金273、外周側止め金272Aが固定溝260に配置された後、溶接によって固定される。この溶接によって形成された溶接部264は、周方向に所定の長さに亘って連続して形成されている。
そのため、従来の固定構造では、溶接する際、溶接する領域の予熱工程や加熱工程が必要となる。また、止め翼210Aを取り外して分解する際、溶接部264を削り取るはつり工程が必要となる。このように、従来の固定構造では、組立時における溶接工程や、分解時における溶接部264のはつり工程などの煩雑な作業が必要となる。
本発明が解決しようとする課題は、組立時や分解時における作業が容易であり、作業時間を短縮することができるタービン動翼の固定構造を提供することである。
実施形態のタービン動翼の固定構造は、軸方向挿入型植込形式のタービン動翼の翼植込み部をタービンロータのロータホイールに形成された翼溝に固定する。この固定構造は、前記翼植込み部および前記ロータホイールを前記タービンロータの周方向に貫通した固定溝と、前記タービン動翼のうち、最後に前記翼溝に嵌合される止め翼と、前記止め翼の前記翼植込み部および前記止め翼の前記翼植込み部が嵌合された前記翼溝を構成する前記ロータホイールに形成された前記固定溝に前記タービンロータの軸方向から挿入される固定部材とを備える。
前記固定溝は、一端が前記軸方向の下流側に開口する軸方向溝部、および前記軸方向溝部の他端側から半径方向外側および半径方向内側に延びる径方向溝部を備え、T字状断面形状の溝で構成され、前記固定部材、前記固定溝の半径方向内側に配置される内周側固定部材と、前記固定溝の半径方向外側に配置される外周側固定部材と、前記内周側固定部材と前記外周側固定部材との間に嵌合される中央固定部材とを備え、前記内周側固定部材は、前記固定溝に配置された際、前記軸方向に延びるとともに一端に前記開口から下流側へ突出する折り曲げ部を有する第1の軸方向延設部、および前記第1の軸方向延設部の他端側から半径方向内側に延び前記径方向溝部に嵌合する第1の嵌合部を備え、L字状断面形状の部材で構成され、前記外周側固定部材は、前記固定溝に配置された際、前記軸方向に延びる第2の軸方向延設部、および前記第2の軸方向延設部の上流端側から半径方向外側に延び前記径方向溝部に嵌合する第2の嵌合部を備え、L字状断面形状の部材で構成され、前記内周側固定部材における前記軸方向の下流側端部に設けられた前記折り曲げ部を前記中央固定部材側に折り曲げて前記止め翼の前記翼植込み部を前記翼溝に固定する。
第1の実施の形態の動翼の固定構造によって固定される動翼の一部がタービンロータのロータホイールに嵌合された状態を示す斜視図である。 第1の実施の形態の動翼の固定構造によって固定される動翼の一部がタービンロータのロータホイールに嵌合された状態を軸方向の下流側から見たときの平面図である。 図2のA-A断面を示す図である。 図2のB-B断面を示す図である。 第1の実施の形態の動翼の固定構造によってタービンロータのロータホイールに固定されている動翼の一部を軸方向の下流側から見たときの平面図である。 図5のC-C断面を示す図である。 第1の実施の形態の動翼の固定構造において、固定溝に配置された状態の止め金部材を軸方向の下流側から見たときの平面図である。 図5のD-D断面を示す図である。 図5のD-D断面において、内周側止め金の折り曲げ部を折り曲げる前の状態を示す図である。 第1の実施の形態の止め翼の固定構造において、固定溝に配置された状態の内周側止め金を半径方向内側から見たときの平面図である。 第1の実施の形態の止め翼の固定構造において、固定溝に配置された状態の止め金部材を軸方向の下流側から見たときの平面図である。 図5のE-E断面を示す図である。 第1の実施の形態の動翼の固定構造において、動翼および止め翼を固定する方法を説明するために、動翼翼列を模式的に示した図である。 第1の実施の形態の動翼の固定構造において、動翼および止め翼を固定する方法を説明するために、動翼翼列を模式的に示した図である。 第1の実施の形態の止め翼の固定構造において、止め金部材の外周側止め金に折り曲げ部を備えたときの図5のD-D断面に相当する断面を示した図である。 第2の実施の形態の止め翼の固定構造において、図5のD-D断面に相当する断面を示した図である。 第2の実施の形態の止め翼の固定構造において、固定溝に配置された状態の止め金部材を軸方向の下流側から見たときの平面図である。 第3の実施の形態の止め翼の固定構造において、固定溝に配置された状態における止め金部材の中央止め金を半径方向外側から見たときの平面図である。 軸方向挿入型植込形式の植込構造を採用した動翼および止め翼の従来の固定構造を軸方向の下流側から見たときの平面図である。 図19のX-X断面を示す図である。 図19のY-Y断面を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の動翼(タービン動翼)20の固定構造1によって固定される動翼20の一部がタービンロータ10のロータホイール11に嵌合された状態を示す斜視図である。図2は、第1の実施の形態の動翼20の固定構造1によって固定される動翼20の一部がタービンロータ10のロータホイール11に嵌合された状態を軸方向の下流側から見たときの平面図である。なお、図1および図2は、後述する固定構造1の止め金部材90、90Aが備えられていない状態を示している。また、図2において、翼溝12の底部16の形状を破線で示している。
本実施形態の動翼20の固定構造1は、軸方向挿入型植込形式(アキシャルエントリー型植込形式)の植込構造の動翼20の固定構造である。軸方向挿入型植込形式の植込構造は、大きな遠心力がかかる長翼の動翼に好適である。本実施形態では、長翼の動翼が備えられる蒸気タービンのタービン段落を例示して説明する。長翼の動翼20は、例えば、蒸気タービンの最終段や最終段の前段のタービン段落に備えられる。
なお、実施の形態においても、上流側、下流側、軸方向、周方向、半径方向、半径方向内側、半径方向外側のそれぞれの意味は、前述したとおりである。
ロータホイール11は、タービンロータ10の外周面から半径方向外側に突出して周方向に亘って形成された環状突条部で構成される。図1に示すように、タービンロータ10のロータホイール11の外周部には、軸方向(タービンロータ10の軸方向)に貫通する複数の翼溝12が周方向(タービンロータ10の周方向)に所定の間隔で設けられている。換言すると、翼溝12は、ロータホイール11のホイールポスト13間に設けられている。
ロータホイール11のホイールポスト13の周方向両側の壁面には、図1および図2に示すように、ホイールネック部(凹部)14、およびホイールネック部14に対して周方向に(翼溝12側に)突出したホイールフック部(凸部)15が設けられている。複数のホイールネック部14およびホイールフック部15は、半径方向に交互に設けられている。
動翼20は、図1に示すように、翼根部30と、翼有効部40と、インテグラルカバー50とを備える。
翼根部30は、図2に示すように、翼溝12に軸方向から挿入されて嵌合される翼植込み部32と、翼植込み部32と翼有効部40との間に設けられた板状のプラットフォーム31とを備える。
翼植込み部32は、ホイールネック部14と係合する翼フック部(凸部)33と、ホイールフック部15と係合する翼ネック部(凹部)34とを備える。翼フック部33および翼ネック部34は、半径方向に交互に設けられている。翼植込み部32は、いわゆるクリスマスツリー型に形成されている。
翼有効部40は、プラットフォーム31から半径方向外側に延びている。翼有効部40は、例えば、翼根元41から翼先端42に亘ってねじれている。複数の動翼20を周方向に備えた25において、隣接する動翼20の翼有効部40間を作動流体が通過する。
インテグラルカバー50は、翼有効部40の翼先端42に設けられている。動翼20が回転する際、翼有効部40にアンツイストが発生して、隣り合う動翼20のインテグラルカバー50が連結する。そして、インテグラルカバー50が環状に連結して全周一群の連結構造が構成される。
なお、図1には、翼有効部40に中間連結部材43を備えた一例を示している。動翼20が回転する際、インテグラルカバー50と同様に、隣り合う動翼20の中間連結部材43が連結して、全周一群の連結構造が構成される。
なお、ここでは、翼根元41から翼先端42に亘ってねじれた翼を例示して説明しているが、動翼20の形状はこれに限られない。すなわち、動翼20は、軸方向挿入型植込形式(アキシャルエントリー型植込形式)の植込構造を有する動翼であればよい。
上記した動翼20は、翼植込み部32を翼溝12に嵌合して固定構造1によって固定される。複数の動翼20は、周方向に固定され、動翼翼列25を構成する。また、図1および図2に示すように、動翼翼列25を構成する複数の動翼20には、止め翼20Aが含まれる。
止め翼20Aは、動翼20のうち、最後に翼溝12に嵌合される動翼である。すなわち、止め翼20Aは、動翼翼列25を構成する複数の動翼20の内の一つの動翼20である。止め翼20Aの構成は、上記した動翼20の構成と同じである。なお、ここでは、説明の便宜上、止め翼に20Aの符号を付して、また、止め翼20Aの翼植込み部に32Aの符号を付している。
次に、動翼20および止め翼20Aの固定構造1について説明する。
固定構造1は、固定溝60と、止め金部材90、90Aとを備える。止め金部材90は、止め翼20Aではない動翼20の固定に使用される。止め金部材90Aは、止め翼20Aの固定に使用される。なお、止め金部材90Aは、止め翼20Aの固定部材として機能する。
まず、固定溝60について説明する。
図3は、図2のA-A断面を示す図である。図4は、図2のB-B断面を示す図である。図3および図4の断面は、半径方向の断面を周方向から見たときの断面であり、固定構造1を拡大して示している。
固定溝60は、動翼20および止め翼20Aを固定するために止め金部材90、90Aが挿入される溝である。図3および図4に示すように、固定溝60は、翼植込み部32、32Aおよびロータホイール11をタービンロータ10の周方向に亘って貫通している。
図3に示すように、固定溝60は、一端が軸方向の下流側に開口する軸方向溝部70、および軸方向溝部70の他端側から半径方向外側および半径方向内側に延びる径方向溝部80を備え、T字状断面形状の溝で構成されている。すなわち、固定溝60は、T字状断面形状の環状溝を構成する。なお、T字状断面形状は、図3および図4に示すように、半径方向の断面を周方向から見たときの形状である。
径方向溝部80は、半径方向外側に延びる半径方向外側溝部81と、半径方向内側に延びる半径方向内側溝部82とを備える。
図3に示すように、ロータホイール11においてホイールポスト13が形成される範囲では、ロータホイール11(ホイールポスト13を含む)の周方向にT字状断面形状の固定溝60が構成される。この固定溝60は、軸方向溝部70と、径方向溝部80とを備える。
なお、以下において、説明の便宜上、ロータホイール11(ホイールポスト13を含む)に一体的に形成されたT字状断面形状の溝で構成される固定溝60を一体構成固定溝65と称する。
一方、図4に示すように、翼植込み部32Aの先端部35Aと翼溝12の底部16とが対向する位置では、固定溝60は、翼植込み部32Aの先端部35Aおよび翼溝12の底部16に跨って形成される。
なお、翼植込み部32の先端部35と翼溝12の底部16とが対向する位置における固定溝60の断面形状も、翼植込み部32Aの先端部35Aと翼溝12の底部16が対向する位置における固定溝60の断面形状と同じである。そのため、ここでは、翼植込み部32Aの先端部35Aおよび翼溝12の底部16に跨って形成される固定溝60について説明する。
翼植込み部32Aの先端部35Aと翼溝12の底部16とが対向する位置では、固定溝60は、翼植込み部32Aの先端部35Aに形成された半径方向外側の外側固定溝60Aと、翼溝12の底部16を有するロータホイール11に形成された半径方向内側の内側固定溝60Bとによって構成される。
外側固定溝60Aは、軸方向に延びる外側軸方向溝部71と、外側軸方向溝部71の上流端側から半径方向外側に延びる半径方向外側溝部83とを備え、L字状断面形状の溝で構成されている。内側固定溝60Bは、軸方向に延びる内側軸方向溝部72と、内側軸方向溝部72の上流端側から半径方向内側に延びる半径方向内側溝部84とを備え、L字状断面形状の溝で構成されている。
L字状断面形状の外側固定溝60AおよびL字状断面形状の内側固定溝60Bは、それぞれ周方向に亘って径方向に対向して設けられている。そして、L字状断面形状の外側固定溝60AおよびL字状断面形状の内側固定溝60Bによって、T字状断面形状の固定溝60が構成される。なお、径方向とは、タービンロータの中心軸に垂直な方向である。
なお、以下において、説明の便宜上、外側固定溝60Aおよび内側固定溝60Bによって形成されたT字状断面形状の溝で構成される固定溝60を複合構成固定溝66と称する。
ここで、周方向に亘って形成される環状の固定溝60は、上記した一体構成固定溝65と複合構成固定溝66とが周方向に交互に設けられて構成されている。
次に、止め金部材90、90Aについて説明する。
図5は、第1の実施の形態の動翼20の固定構造1によってタービンロータ10のロータホイール11に固定されている動翼20の一部を軸方向の下流側から見たときの平面図である。
まず、止め翼20Aではない動翼20を固定する止め金部材90について説明する。
図6は、図5のC-C断面を示す図である。図7は、第1の実施の形態の動翼20の固定構造1において、固定溝60に配置された状態の止め金部材90を軸方向の下流側から見たときの平面図である。
なお、図6は、止め翼20Aではない動翼20の固定構造を示している。図6の断面は、半径方向の断面を周方向から見たときの断面であり、固定構造1を拡大して示している。図7において、翼植込み部32やロータホイール11は省略されている。
図5および図6に示すように、止め翼20Aではない動翼20を固定する止め金部材90は、固定溝60の半径方向内側に配置される内周側止め金100と、固定溝60の半径方向外側に配置される外周側止め金110とを備える。
内周側止め金100は、軸方向延設部101および嵌合部102を備える。内周側止め金100は、L字状断面形状の部材で構成される。軸方向延設部101は、内周側止め金100が固定溝60に配置された際、軸方向に延びる。嵌合部102は、内周側止め金100が固定溝60に配置された際、軸方向延設部101の上流端側から半径方向内側に延び半径方向内側溝部84に嵌合される。
外周側止め金110は、軸方向延設部111および嵌合部112を備える。外周側止め金110は、L字状断面形状の部材で構成される。軸方向延設部111は、外周側止め金110が固定溝60に配置された際、軸方向に延びる。嵌合部112は、外周側止め金110が固定溝60に配置された際、軸方向延設部111の上流端側から半径方向外側に延び半径方向外側溝部83に嵌合される。なお、軸方向延設部101、111の下流端は、例えば、固定溝60の軸方向の下流側の開口75から突出しないように設定される。
図7に示すように、内周側止め金100および外周側止め金110は、周方向に形成された固定溝60の形状に対応して半径方向外側に凸の湾曲した形状に構成される。また、内周側止め金100および外周側止め金110は、周方向に所定幅を有して構成されている。すなわち、止め金部材90は、周方向に所定幅を有して構成されている。そして、複数の止め金部材90は、周方向に配置される。複数の止め金部材90および止め金部材90Aによって固定溝60に環状に止め金部材が配置される。
図6および図7に示すように、内周側止め金100および外周側止め金110は、内周側止め金100の半径方向外側の端面103と、外周側止め金110の半径方向内側の端面113とを当接させて、T字状断面形状の固定溝60に設けられる。
なお、図6に示された固定溝60は、複合構成固定溝66である。また、端面103と端面113との当接面は、例えば、翼植込み部32Aの先端部35Aと翼溝12の底部16との接触面と同一周面上にある。
なお、ここでは、図6および図7を参照して複合構成固定溝66に配置される止め金部材90について説明した。この複合構成固定溝66に隣接し、止め翼20Aではない動翼20を固定するための一体構成固定溝65に配置される止め金部材も、上記した止め金部材90の構成と同じである。
ここで、例えば、一つの動翼20を固定する際、一つの止め金部材90は、少なくとも、固定される動翼20の翼植込み部32が嵌合される翼溝12に対応する複合構成固定溝66と、この複合構成固定溝66に隣接する一体構成固定溝65との双方に亘って配置される。この場合、一つの止め金部材90の周方向の長さは、一つの複合構成固定溝66の周方向の長さと一つの一体構成固定溝65の周方向の長さとの合算値に設定される。一つの止め金部材90が一体構成固定溝65に配置されることで、動翼20の軸方向の動きが拘束される。
このように、止め金部材90を配置することで、一つの動翼20を一つの止め金部材90によって固定するときでも、翼植込み部32を翼溝12に固定することができる。
また、動翼20を固定する際、例えば、周方向に連続して4つの動翼20の翼植込み部32を翼溝12に嵌合し、4つの動翼20を一つの止め金部材90で固定する。この際、一つの止め金部材90の周方向の長さは、4つの複合構成固定溝66の周方向の長さと4つの一体構成固定溝65の周方向の長さとの合算値に設定される。
次に、止め翼20Aを固定する止め金部材90Aについて説明する。
図8は、図5のD-D断面を示す図である。図9は、図5のD-D断面において、内周側止め金120の折り曲げ部123を折り曲げる前の状態を示す図である。図10は、第1の実施の形態の止め翼20Aの固定構造1において、固定溝60に配置された状態の内周側止め金120を半径方向内側から見たときの平面図である。図11は、第1の実施の形態の止め翼20Aの固定構造1において、固定溝60に配置された状態の止め金部材90Aを軸方向の下流側から見たときの平面図である。図12は、図5のE-E断面を示す図である。
なお、図8-図12は、止め翼20Aの固定構造1を示している。図8、図9および図12の断面は、半径方向の断面を周方向から見たときの断面であり、固定構造1を拡大して示している。図10および図11において、翼植込み部32、32Aやロータホイール11は省略されている。また、図10に示された内周側止め金120は、折り曲げ部123が折り曲げられる前の状態である。
止め金部材90Aは、動翼翼列25を形成する際、最後に翼溝12に嵌合される止め翼20Aを固定する。止め金部材90Aは、固定溝60に下流側から軸方向に挿入され、止め翼20Aの翼植込み部32Aを翼溝12に固定する。
止め翼20Aの翼植込み部32Aを固定する止め金部材90Aは、図8、図9、図11および図12に示すように、内周側止め金120と、外周側止め金130と、中央止め金140とを備える。なお、内周側止め金120は、内周側固定部材として機能し、外周側止め金130は、外周側固定部材として機能し、中央止め金140は、中央固定部材として機能する。
図8、図9および図12示すように、内周側止め金120は、固定溝60の半径方向内側に配置される。内周側止め金120は、軸方向延設部121および嵌合部122を備える。折り曲げ部123が折り曲げられる前の内周側止め金120は、図9に示すように、L字状断面形状の部材で構成される。
軸方向延設部121は、内周側止め金120が固定溝60に挿入された際、軸方向に延びるとともに一端に固定溝60の開口75から下流側へ突出する折り曲げ部123を有する。嵌合部122は、内周側止め金120が固定溝60に挿入された際、軸方向延設部121の他端側から半径方向内側に延び半径方向内側溝部84に嵌合される。
軸方向延設部121の厚さは、図8および図9に示すように、例えば、外周側止め金130の軸方向延設部131の厚さよりも薄く設定される。換言すれば、軸方向延設部121の厚さは、折り曲げ部123を中央止め金140側へ折り曲げることができる厚さに設定される。
折り曲げ部123は、図9に示すように、軸方向延設部121の軸方向の下流側端部に設けられる。折り曲げ部123は、図10に示すように、例えば、周方向の2箇所に設けられている。折り曲げ部123は、例えば、図10に示す平面図において、矩形形状を有している。なお、折り曲げ部123は、少なくとも周方向の1箇所に設けられていればよい。また、折り曲げ部123は、周方向の3箇所以上に設けられてもよい。
折り曲げ部123は、図8に示すように、折り曲げられた際、折り曲げ部123の先端部が固定溝60の開口75内に収容される長さに設定される。また、折り曲げ部123が折り曲げられた際、折り曲げ部123の下流側の端面が、固定溝60の下流側に突出しない構成が好ましい。折り曲げ部123が折り曲げられた際、折り曲げ部123の上流側の端面は、軸方向延設部121および中央止め金140の下流側の端面に当接される。
なお、軸方向延設部121は、第1の軸方向延設部として機能し、嵌合部122は、第1の嵌合部として機能する。
図8、図9および図12示すように、外周側止め金130は、固定溝60の半径方向外側に配置される。外周側止め金130は、軸方向延設部131および嵌合部132を備える。外周側止め金130は、L字状断面形状の部材で構成される。なお、軸方向延設部131は、第2の軸方向延設部として機能し、嵌合部132は、第2の嵌合部として機能する。
軸方向延設部131は、外周側止め金130が固定溝60に挿入された際、軸方向に延びる。嵌合部132は、外周側止め金130が固定溝60に挿入された際、軸方向延設部131の他端側から半径方向外側に延び半径方向外側溝部83に嵌合される。
中央止め金140は、内周側止め金120と外周側止め金130との間に嵌合される。中央止め金140は、例えば、矩形状断面形状の部材で構成される。中央止め金140において、上流側の半径方向外側の端部の角部や上流側の半径方向内側の端部の角部は、面取り処理が施されている。これによって、内周側止め金120と外周側止め金130との間への中央止め金140の嵌合を容易に行うことができる。なお、図8、図9および図12には、中央止め金140における上流側の半径方向外側の端部の角部が面取り処理された一例を示している。なお、半径方向外側の端部の角部および上流側の半径方向内側の端部の角部の少なくとも一方が面取り処理がされていることが好ましい。
図11に示すように、内周側止め金120、中央止め金140および外周側止め金130は、周方向に形成された固定溝60の形状に対応して半径方向外側に凸の湾曲した形状に構成される。また、内周側止め金120、中央止め金140および外周側止め金130は、周方向に所定幅を有して構成されている。すなわち、止め金部材90Aは、周方向に所定幅を有して構成されている。
図11に示すように、内周側止め金120の半径方向外側の端面124は、中央止め金140の半径方向内側の端面141と当接されている。外周側止め金130の半径方向内側の端面133は、中央止め金140の半径方向外側の端面142と当接されている。そして、内周側止め金120、中央止め金140および外周側止め金130は、T字状断面形状の固定溝60に設けられる。なお、内周側止め金120、中央止め金140および外周側止め金130は、軸方向の下流側から固定溝60に配置される。
なお、図8および図9に示された固定溝60は、複合構成固定溝66である。図12に示された固定溝60は、一体構成固定溝65である。
ここで、例えば、止め翼20Aを固定する際、止め金部材90Aは、止め翼20Aの翼植込み部32Aが嵌合される翼溝12に対応する複合構成固定溝66と、この複合構成固定溝66に隣接する一体構成固定溝65との双方に亘って配置される。この場合、止め金部材90Aの周方向の長さは、一つの複合構成固定溝66の周方向の長さと一つの一体構成固定溝65の周方向の長さとの合算値に設定される。
このように、折り曲げ部123を備える止め金部材90Aを配置することで、翼植込み部32Aを翼溝12に固定することができる。
次に、動翼20および止め翼20Aの固定方法について、図6、図9、図14および図15を参照して説明する。
図13および図14は、第1の実施の形態の動翼20の固定構造1において、動翼20および止め翼20Aを固定する方法を説明するために、動翼翼列25を模式的に示した図である。なお、図13および図14は、動翼翼列25を軸方向の下流側から見たときの図である。
動翼20を固定する際、例えば、周方向に連続して4つの動翼20の翼植込み部32を翼溝12に嵌合する。そして、4つの翼植込み部32を固定するのに必要な周方向長さを有する内周側止め金100を軸方向の下流側から翼溝12に配置する。
ここで、図6に示すように、開口75の径方向の長さをS1とし、内周側止め金100の嵌合部102の径方向の長さをH1とし、内周側止め金100の軸方向延設部101の径方向の長さをH2とする。なお、外周側止め金110の嵌合部112の径方向の長さもH1であり、外周側止め金110の軸方向延設部111の径方向の長さもH2である。
径方向長さS1は、径方向長さH1よりも長い。また、径方向長さS1は、径方向長さH1の2倍よりも短い。すなわち、軸方向の下流側から開口75を介して内周側止め金100を固定溝60に挿入することができる。しかしながら、内周側止め金100が固定溝60に配置された状態で、軸方向の下流側から開口75を介して外周側止め金110を固定溝60に挿入することはできない。
そのため、4つの翼植込み部32を固定するのに必要な周方向長さを有する外周側止め金110は、周方向から固定溝60に配置される。そして、図6に示すように、内周側止め金100および外周側止め金110は、固定溝60に配置される。
ここで、図13は、7つの動翼20および一つの止め翼20Aを嵌合する翼溝12が残れた状態を示している。この状態から、上記したように周方向に連続して4つの動翼20の翼植込み部32は、翼溝12に嵌合される。そして、4つの翼植込み部32を固定するのに必要な周方向長さを有する内周側止め金100は、軸方向の下流側から翼溝12に配置される。
4つの動翼20の翼植込み部32が翼溝12に嵌合された後、図14に示すように、3つの動翼20および一つの止め翼20Aを嵌合する翼溝12が残れた状態となる。図14に示す状態において、動翼20および止め翼20Aが嵌合されていない空間を利用して、4つの翼植込み部32を固定するのに必要な周方向長さを有する外周側止め金110は、周方向から固定溝60に配置される。
続いて、図14に示す状態において、周方向に連続して2つの動翼20の翼植込み部32は、翼溝12に嵌合される。そして、2つの翼植込み部32を固定するのに必要な周方向長さを有する内周側止め金100は、軸方向の下流側から翼溝12に配置される。
続いて、動翼20および止め翼20Aが嵌合されていない空間を利用して、2つの翼植込み部32を固定するのに必要な周方向長さを有する外周側止め金110は、周方向から固定溝60に配置される。
続いて、一つの動翼20の翼植込み部32は、翼溝12に嵌合される。そして、一つの翼植込み部32を固定するのに必要な周方向長さを有する内周側止め金100は、軸方向の下流側から翼溝12に配置される。
続いて、止め翼20Aが嵌合されていない空間を利用して、一つの翼植込み部32を固定するのに必要な周方向長さを有する外周側止め金110は、周方向から固定溝60に配置される。
続いて、最後に嵌合される動翼20である止め翼20Aの翼植込み部32Aは、翼溝12に嵌合される。止め翼20Aが翼溝12に嵌合された後には、止め翼20Aと動翼20との間に空間は存在しない。
そこで、止め翼20Aを固定する止め金部材90Aは、軸方向の下流側から翼溝12に配置可能な構成を備える。
ここで、図9に示すように、開口75の径方向の長さをS1とし、内周側止め金120を翼溝12に配置した際の開口75の径方向の長さをS2とし、外周側止め金130の嵌合部132の径方向の長さをH3とし、内周側止め金120の嵌合部122の径方向の長さをH4とする。なお、径方向長さS2は、換言すると、折り曲げ部123の半径方向外側の表面と、開口75の半径方向外側の端部との距離である。
径方向長さS1は、径方向長さH4よりも長い。径方向長さS2は、径方向長さH3よりも長い。すなわち、内周側止め金120が翼溝12に配置された状態で、軸方向の下流側から開口75を介して外周側止め金130を固定溝60に配置することができる。また、内周側止め金120と外周側止め金130との間には、中央止め金140を嵌合する間隙を備える。
このように、止め金部材90Aを構成する3つの止め金を軸方向の下流側から開口75を介して固定溝60に配置することができる。なお、止め金部材90Aは、固定される止め翼20Aの翼植込み部32Aが嵌合される翼溝12に対応する複合構成固定溝66と、この複合構成固定溝66に隣接する一体構成固定溝65との双方に亘って配置される。
止め金部材90Aを配置する際、まず、止め翼20Aの翼植込み部32Aを固定するのに必要な周方向長さを有する内周側止め金120は、軸方向の下流側から翼溝12に配置される。続いて、止め翼20Aの翼植込み部32Aを固定するのに必要な周方向長さを有する外周側止め金130は、軸方向の下流側から翼溝12に配置される。
続いて、内周側止め金120と外周側止め金130との間に、止め翼20Aの翼植込み部32Aを固定するのに必要な周方向長さを有する中央止め金140は、嵌合され配置される。そして、中央止め金140が配置された後、折り曲げ部123は、中央止め金140側に折り曲げられる。そして、折り曲げ部123が折り曲げられた際、折り曲げ部123の下流側の端面は、軸方向延設部131および中央止め金140の下流側の端面に当接される。折り曲げ部123によって止め翼20Aの軸方向の下流側への脱落が防止される。
次に、動翼20および止め翼20Aの取り外し方法(分解方法)について説明する。
動翼20および止め翼20Aを取り外す際、上記した固定方法の工程とは逆の工程が実施される。
まず、止め翼20Aを固定している折り曲げ部123は、例えばはつり処理によって削り取られる。続いて、中央止め金140は、取り外される。続いて、外周側止め金130および内周側止め金120は、取り外される。そして、止め翼20Aは、取り外される。
次に、動翼20を固定している外周側止め金110は、周方向に取り外される。続いて、内周側止め金100は、取り外される。そして、動翼20は、取り外される。上記工程によって、周方向に固定された動翼20は、順次取り外される。
なお、ここでは、止め翼20Aを取り外す際、折り曲げ部123を削り取る一例を示したが、これに限られない。例えば、折り曲げられた折り曲げ部123は、図9に示す軸方向に延びた状態に戻されてもよい。
上記した第1の実施の形態の動翼20(止め翼20A)の固定構造1によれば、折り曲げ部123を備えることで、溶接工程を備えることなく、止め翼20Aの翼植込み部32Aを翼溝12に固定することができる。また、内周側止め金120の軸方向延設部121において、周方向に少なくとも1つ設けられた折り曲げ部123を折り曲げることで止め翼20Aを固定することができる。本実施の形態の止め翼20Aの固定構造は、従来の止め翼の固定構造のように、周方向に所定の長さに亘って連続する溶接部を備えない。そのため、本実施の形態の止め翼20Aの固定構造1を備えることで、組立時における作業が容易となり、作業時間を短縮することができる。
また、止め翼20Aを取り外す際、折り曲げ部123のみを削り取る、または図9に示す軸方向に延びた状態に戻すことで、止め翼20Aを取り外すことができる。これに対して、従来の止め翼の取り外し処理では、周方向に所定の長さに亘って形成された溶接部を削り取るため、煩雑な作業が必要となる。このように、本実施の形態の止め翼20Aの固定構造1を備えることで、分解時においても作業が容易となり、作業時間を短縮することができる。
ここで、上記した止め金部材90Aでは、内周側止め金120に折り曲げ部123を備える一例を示したが、この構成に限られない。
図15は、第1の実施の形態の動翼20(止め翼20A)の固定構造1において、止め金部材90Aの外周側止め金130に折り曲げ部134を備えたときの図5のD-D断面に相当する断面を示した図である。
図15に示すように、外周側止め金130は、折り曲げ部134を備えてもよい。この場合、内周側止め金120は、折り曲げ部123を備えない。
図15に示すように、外周側止め金130は、軸方向延設部131および嵌合部132を備える。なお、軸方向延設部131は、第4の軸方向延設部として機能し、嵌合部132は、第4の嵌合部として機能する。折り曲げ部134が折り曲げられる前の外周側止め金130は、図9に示す内周側止め金120と同様に、L字状断面形状の部材で構成される。
軸方向延設部131は、外周側止め金130が固定溝60に挿入された際、軸方向に延びるとともに一端に固定溝60の開口75から下流側へ突出する折り曲げ部134を有する。
軸方向延設部131の厚さは、図15に示すように、例えば、内周側止め金120の軸方向延設部121の厚さよりも薄く設定される。換言すれば、軸方向延設部131の厚さは、折り曲げ部134を中央止め金140側へ折り曲げることができる厚さに設定される。
折り曲げ部134の構成は、図8および図9に示す折り曲げ部123の構成と同じである。例えば、折り曲げ部134は、少なくとも周方向の1箇所に設けられていればよい。
このように外周側止め金130に折り曲げ部134を備えた構成においても、内周側止め金120に折り曲げ部123を備えた構成の作用効果と同様の作用効果が得られる。
(第2の実施の形態)
図16は、第2の実施の形態の動翼20(止め翼20A)の固定構造2において、図5のD-D断面に相当する断面を示した図である。図17は、第2の実施の形態の止め翼20Aの固定構造2において、固定溝60に配置された状態の止め金部材90Aを軸方向の下流側から見たときの平面図である。
なお、図16の断面は、半径方向の断面を周方向から見たときの断面であり、固定構造2を拡大して示している。図17において、翼植込み部32、32Aやロータホイール11は省略されている。また、図17に示された内周側止め金120は、折り曲げ部123が折り曲げられる前の状態である。また、以下の実施の形態において、第1の実施の形態の動翼20(止め翼20A)の固定構造1と同一の構成部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略または簡略する。
第2の実施の形態の固定構造2においては、止め金部材90Aの中央止め金140は、加締め溝144を備える。その他の構成は、第1の実施の形態の固定構造1の構成と同じである。そのため、ここでは、第1の実施の形態の固定構造1の構成と異なる構成について主に説明する。
図16および図17に示すように、止め金部材90Aの中央止め金140における軸方向の下流側の端面143には、加締め溝144が形成されている。加締め溝144は、端面143の径方向の中央に周方向に亘って形成されている。なお、加締め溝144は、溝部として機能する。
図17に示すように、加締め溝144は、周方向に少なくとも1つの加締め部145を有する。この加締め部145は、加締めによって加締め溝144が半径方向内側および半径方向外側に広げられた部分である。なお、ここでは、周方向に2つの加締め部145を有する一例が示されている。
止め翼20Aを固定する際、第1の実施の形態と同様に、内周側止め金120と外周側止め金130との間に中央止め金140は、嵌合され配置される。その後、加締め溝144に対して加締め処理を施して周方向に少なくとも1つの加締め部145を形成する。続いて、第1の実施の形態と同様に、折り曲げ部123は、中央止め金140側に折り曲げられる。
止め翼20Aを取り外す際、まず、止め翼20Aを固定している折り曲げ部123は、例えばは削り取られる。なお、折り曲げられた折り曲げ部123は、図9に示す軸方向に延びた状態に戻されてもよい。
続いて、加締め部145は、削り取られる。そして、中央止め金140は、取り外される。中央止め金140を取り外した後の工程は、第1の実施の形態における中央止め金140を取り外した後の工程と同じである。
また、止め翼20A以外の動翼20の固定方法および取り外し方法は、第1の実施の形態で説明したとおりである。
第2の実施の形態の固定構造2において、折り曲げ部123を備えることによる作用効果は、第1の実施の形態で説明したとおりである。すなわち、折り曲げ部123によって止め翼20Aの軸方向の下流側への動きを拘束することで、組立時における作業が容易となり、作業時間を短縮することができる。
また、固定構造2において、中央止め金140に設けられた加締め溝144の一部を加締めて加締め部145を形成することができる。これによって、止め金部材90Aの周方向への動きを拘束することができる。
(第3の実施の形態)
図18は、第3の実施の形態の動翼20(止め翼20A)の固定構造3において、固定溝60に配置された状態における止め金部材90Aの中央止め金140を半径方向外側から見たときの平面図である。
なお、図18には、中央止め金140の軸方向の上流側端面146と、固定溝60の軸方向の上流側端面61との当接状態を示すために、固定溝60の上流側壁部を示している。固定溝60の上流側壁部は、翼植込み部32Aの先端部35Aとロータホイール11とによって構成される。図18において固定溝60の上流側壁部は、斜線で示されている。
第3の実施の形態の固定構造3においては、止め金部材90Aの中央止め金140は、テーパ部を備える。その他の構成は、第1の実施の形態の固定構造1の構成と同じである。そのため、ここでは、第1の実施の形態の固定構造1の構成と異なる構成について主に説明する。
図18に示すように、中央止め金140を固定溝60に配置した際、固定溝60の上流側端面61と接する中央止め金140の上流側端面146の周方向の両端部は、軸方向の下流側に傾斜するテーパ部147を備える。テーパ部147において、中央止め金140の軸方向の厚さW1は、周方向の外側になるとともに薄くなる。
すなわち、テーパ部147を備える中央止め金140の上流側端面146の両端部は、上流側端面61と当接しない。図18に示すように、中央止め金140の周方向の両端部において、上流側端面146と上流側端面61との間には、周方向の外側になるとともに軸方向の幅W2が広がる楔状の隙間150が形成される。なお、上流側端面61は、溝端面として機能する。
ここで、内周側止め金120と外周側止め金130との間に嵌合された中央止め金140を取り外す際、テーパ部147である中央止め金140の一方の端部を軸方向の上流側に押し込む。これによって、中央止め金140の他方の端部が軸方向の下流側に突出する。そのため、突出した他方の端部を軸方向の下流側に引き抜くことで、容易に中央止め金140を取り外すことができる。
なお、ここでは、テーパ部147が中央止め金140の上流側端面146の周方向の両端部に形成された一例を示したが、この構成に限られない。テーパ部147は、中央止め金140の上流側端面146の周方向の両端部の少なくとも一方に形成されていればよい。
第3の実施の形態の固定構造3によれば、中央止め金140の上流側端面146の周方向の端部にテーパ部147を備えることで、止め翼20Aを取り外す際、容易に中央止め金140を取り外すことができる。
なお、第3の実施の形態の固定構造3において、折り曲げ部123を備えることによる作用効果は、第1の実施の形態で説明したとおりである。
ここで、第3の実施の形態における中央止め金140に、第2の実施の形態の固定構造2の中央止め金140と同様に、加締め溝144を備えてもよい。そして、加締め溝144は、周方向に少なくとも1つの加締め部145を有する。
加締め溝144を備えて加締め部145を有することで、止め金部材90Aの周方向への動きを拘束することができる。
以上説明した実施形態によれば、組立時や分解時における作業が容易であり、作業時間を短縮することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1、2、3…固定構造、10…タービンロータ、11…ロータホイール、12…翼溝、13…ホイールポスト、14…ホイールネック部、15…ホイールフック部、16…底部、20…動翼、20A…止め翼、25…動翼翼列、30…翼根部、31…プラットフォーム、32、32A…植込み部、33…翼フック部、34…翼ネック部、35、35A…先端部、40…翼有効部、41…翼根元、42…翼先端、43…中間連結部材、50…インテグラルカバー、60…固定溝、60A…外側固定溝、60B…内側固定溝、61、146…上流側端面、65…一体構成固定溝、66…複合構成固定溝、70…軸方向溝部、71…外側軸方向溝部、72…内側軸方向溝部、75…開口、80…径方向溝部、81、83…半径方向外側溝部、82、84…半径方向内側溝部、90、90A…止め金部材、100、120…内周側止め金、101、111、121、131…軸方向延設部、102、112、122、132…嵌合部、103、113、124、133、141、142、143…端面、110、130…外周側止め金、123、134…折り曲げ部、140…中央止め金、144…加締め溝、145…加締め部、147…テーパ部、150…隙間。

Claims (4)

  1. 軸方向挿入型植込形式のタービン動翼の翼植込み部をタービンロータのロータホイールに形成された翼溝に固定するためのタービン動翼の固定構造であって、
    前記翼植込み部および前記ロータホイールを前記タービンロータの周方向に貫通した固定溝と、
    前記タービン動翼のうち、最後に前記翼溝に嵌合される止め翼と、
    前記止め翼の前記翼植込み部および前記止め翼の前記翼植込み部が嵌合された前記翼溝を構成する前記ロータホイールに形成された前記固定溝に前記タービンロータの軸方向から挿入される固定部材と
    を備え、
    前記固定溝は、
    一端が前記軸方向の下流側に開口する軸方向溝部、および前記軸方向溝部の他端側から半径方向外側および半径方向内側に延びる径方向溝部を備え、T字状断面形状の溝で構成され、
    前記固定部材
    前記固定溝の半径方向内側に配置される内周側固定部材と、前記固定溝の半径方向外側に配置される外周側固定部材と、前記内周側固定部材と前記外周側固定部材との間に嵌合される中央固定部材とを備え、
    前記内周側固定部材は、
    前記固定溝に配置された際、前記軸方向に延びるとともに一端に前記開口から下流側へ突出する折り曲げ部を有する第1の軸方向延設部、および前記第1の軸方向延設部の他端側から半径方向内側に延び前記径方向溝部に嵌合する第1の嵌合部を備え、L字状断面形状の部材で構成され、
    前記外周側固定部材は、
    前記固定溝に配置された際、前記軸方向に延びる第2の軸方向延設部、および前記第2の軸方向延設部の上流端側から半径方向外側に延び前記径方向溝部に嵌合する第2の嵌合部を備え、L字状断面形状の部材で構成され、
    前記内周側固定部材における前記軸方向の下流側端部に設けられた前記折り曲げ部を前記中央固定部材側に折り曲げて前記止め翼の前記翼植込み部を前記翼溝に固定することを特徴とするタービン動翼の固定構造。
  2. 軸方向挿入型植込形式のタービン動翼の翼植込み部をタービンロータのロータホイールに形成された翼溝に固定するためのタービン動翼の固定構造であって、
    前記翼植込み部および前記ロータホイールを前記タービンロータの周方向に貫通した固定溝と、
    前記タービン動翼のうち、最後に前記翼溝に嵌合される止め翼と、
    前記止め翼の前記翼植込み部および前記止め翼の前記翼植込み部が嵌合された前記翼溝を構成する前記ロータホイールに形成された前記固定溝に前記タービンロータの軸方向から挿入される固定部材と
    を備え、
    前記固定溝は、
    一端が前記軸方向の下流側に開口する軸方向溝部、および前記軸方向溝部の他端側から半径方向外側および半径方向内側に延びる径方向溝部を備え、T字状断面形状の溝で構成され、
    前記固定部材は、
    前記固定溝の半径方向内側に配置される内周側固定部材と、前記固定溝の半径方向外側に配置される外周側固定部材と、前記内周側固定部材と前記外周側固定部材との間に嵌合される中央固定部材とを備え、
    前記内周側固定部材は、
    前記固定溝に配置された際、前記軸方向に延びる第3の軸方向延設部、および前記第3の軸方向延設部の上流端側から半径方向内側に延び前記径方向溝部に嵌合する第3の嵌合部を備え、L字状断面形状の部材で構成され、
    前記外周側固定部材は、
    前記固定溝に配置された際、前記軸方向に延びるとともに一端に前記開口から下流側へ突出する折り曲げ部を有する第4の軸方向延設部、および前記第4の軸方向延設部の他端側から半径方向外側に延び前記径方向溝部に嵌合する第4の嵌合部を備え、L字状断面形状の部材で構成され
    前記外周側固定部材における前記軸方向の下流側端部に設けられた前記折り曲げ部を前記中央固定部材側に折り曲げて前記止め翼の前記翼植込み部を前記翼溝に固定することを特徴とするタービン動翼の固定構造。
  3. 前記中央固定部材が、板状部材で構成され、
    前記中央固定部材の前記軸方向の下流側の端面に周方向に溝部が形成され、
    前記溝部が、加締めによって半径方向内側および半径方向外側に広げられた加締め部を有することを特徴とする請求項1または2記載のタービン動翼の固定構造。
  4. 前記固定溝の上流側の溝端面に当接する前記中央固定部材の上流端面において、周方向の少なくとも一方の端部がテーパ状に形成され、テーパ状の前記端部が前記溝端面と当接していないことを特徴とする請求項1または2記載のタービン動翼の固定構造。
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