JP7412806B2 - 発電機能を有するガラスブロック - Google Patents

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Description

本発明は、内部空間に太陽電池モジュールを組み込んだ発電機能を有するガラスブロックに関する。
ガラスブロックは、1対の箱型形状の光透過性のあるガラス成形体の開放端同士を接合して内部空間を形成したものである。
ガラスブロックは、断熱性、遮音性、透光性に優れ、採光性壁材など建物の外壁や内壁、或いはベランダ、仕切り塀等の建材として広く採用されている。
一方、これまで、太陽電池モジュールをガラス窓やファサードと一体化した建材一体型太陽電池が提案され、本願の発明者も球状太陽電池を用いた建材一体型太陽電池を提案している。しかし、従来、ガラスブロックに球状太陽電池を組み込んだ建材一体型の太陽電池は開示されていない。
インターネットで公開された技術情報によれば、英国の「Build Solar」社がガラスブ
ロックの表面に小径レンズを分散状に配置するとともに、ガラスブロックの内部に小径レンズで集光した集光光を受光する小型の太陽光発電素子(又は、太陽熱発電素子)を分散状に配置し、発電機能を付与したガラスブロックのアイデァが開示されている。
2枚のガラス板からなる複層ガラスにおいて、一方のガラスの内面に光透過性のある太
陽電池薄膜(色素増感薄膜太陽電池)を形成し、光透過性にした建材一体型太陽電池が公知である。
本願の発明者は、多数の球状太陽電池素子を直列且つ並列接続した太陽電池デバイスや太陽電池モジュールを組み込んだ種々の装置を提案して来た。
特許文献1の半導体デバイスは、球状の半導体素子の表面近傍にほぼ球状のpn接合を形成し、pn接合の両端に接続された1対の電極を形成したものである。
特許文献2の半導体デバイスは、球状の半導体素子の一端に平坦面を形成し、球状素子の表面近傍にほぼ球状のpn接合を形成し、球状素子の平坦面と頂部に1対の電極を形成したものである。
特許文献3の受光用又は発光用パネルは、合成樹脂製のパネルに複数行、複数列のパターンで六角形の保持穴を形成し、それら保持穴に球状半導体素子を装着し、パネルの表面に複数の球状半導体素子を直列且つ並列接続する電気回路を形成したものである。
特許文献4の受光用又は発光用半導体モジュールは、複数行複数列に配置した球状半導体素子を金属線を介して直列且つ並列接続した状態で、合成樹脂材料を用いてパネル状に成形してなる分割モジュールを作成し、複数の分割モジュールを収容ケース内に着脱可能に収容して電気的に接続し、球状半導体素子を回収、再利用可能にしたものである。
特許第3262174号公報 特許第4113118号公報 特許第3902210号公報 特許第4948423号公報
従来の一般的なガラスブロックは、発電機能を有していないため、太陽電池として活用することはできない。ガラスブロックは太陽光を受光し易い場所に設置される場合が多いにもかかわらず、発電機能を有するガラスブロックは実用化されていない。
インターネットに公開された発電機能を付与したガラスブロックの場合、多数の小径レンズの各々に対応するように太陽光発電素子をガラスブロックの内部空間に配置して、精密に位置決めし、固定しなければなければならないため、構造も複雑化し、製作費が高価になる。
しかも、ガラスブロックは意匠性に優れる建材であるにもかかわらず、多数の小径レンズをガラスブロックの表面に形成すると、ガラスブロックの外観の意匠性に悪影響を及ぼす可能性がある。
本発明の目的は、ガラスブロックの外観に影響を及ぼすことなく発電機能を付与したガラスブロックを提供することである。
本発明の発電機能を有するガラスブロックは、1対の箱型形状の光透過性のあるガラス成形体の開放端同士を接合して内部空間を形成したガラスブロック体と、複数の球状太陽電池セルを光透過性を有する合成樹脂材料内に埋め込んで平板状に形成された太陽電池モジュールであってその外周部を前記1対のガラス成形体の開放端同士が挟持することによって前記内部空間に組み込まれた太陽電池モジュールと、前記太陽電池モジュールの出力端子に接続され且つ前記ガラスブロック体の外部まで延びる出力取出し端子を備え、前記太陽電池モジュールが前記内部空間を2分割するように配置されるとともに、前記太陽電池モジュールに通気孔が形成されたことを特徴としている。
上記の構成によれば、発電機能を有するガラスブロックのガラスブロック体に太陽光が入射して太陽電池モジュールに到達すると、球状太陽電池セルが発電し、その電力をプラス、マイナスの出力端子と出力取り出し端子から外部へ取り出すことができる。
ガラスブロック体の外観に変更を付加することなく、ガラスブロック体の外観と機能を維持したまま、発電機能を付与することができるから、発電機能を有し優れた汎用性のある建材として適用可能なガラスブロックを提供することができる。また、ガラスブロック体を太陽電池モジュールのパッケージに有効利用するため、パッケージコストを低減できる。その上、ガラスブロック体の内部空間が太陽電池モジュールで仕切られるため、ガラスブロック体の機械的強度、断熱性、遮音性の向上が期待できる。そして、通気孔により太陽電池モジュールの両側の空間が連通され、太陽電池モジュールの両側に圧力差が生じることがない。
本発明によれば上記のような優れた作用、効果が得られる。
ここで、本発明に次のような種々の好ましい形態を採用してもよい。
第1の形態では、前記1対のガラス成形体の開放端同士を前記出力取出し端子を挟んだ
状態にして弾性封止材を用いて接合した。
第2の形態では、前記太陽電池モジュールは、前記複数の球状太陽電池セルを直列且つ並列接続するメッシュ状の接続回路モジュールを有する。
第3の形態では、前記太陽電池モジュールは、前記接続回路モジュールを光透過性を有する前記合成樹脂材料内に埋め込んで平板状の太陽電池モジュールに形成された
本発明の実施形例1に係る発電機能を有するガラスブロックの斜視図である。 発電機能を有するガラスブロックの横断面図である。 発電機能を有するガラスブロックの縦断面図である。 複数の球状太陽電池セルを直列且つ並列接続した接続回路モジュールの部分平面図である。 前記接続回路モジュールをアクリル樹脂で成形した太陽電池モジュールの部分平面図である。 図5のA部拡大図である。 球状太陽電池セルの拡大断面図である。 球状太陽電池セルを表す回路図記号の説明図である。 太陽電池モジュールの回路図の一部である。 発電機能を有するガラスブロックへの入射光の例を説明する説明図である。 実施例2の発電機能を有するガラスブロックの縦断面図である。 実施例3の発電機能を有するガラスブロックの横断面図である。 図12の発電機能を有するガラスブロックの縦断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
この実施例1の発電機能を有するガラスブロック1は、図1~図3に示すように、1対の箱型形状の光透過性のあるガラス成形体3の開放端3a同士を接合して内部空間4を形成したガラスブロック体2と、複数の球状太陽電池セル5を有する太陽電池モジュール6であって前記内部空間4に組み込まれた太陽電池モジュール6と、太陽電池モジュール6の出力端子に接続され且つ前記ガラスブロック体2の外部まで延びる出力取出し端子17,18とを備えたものである。
最初に、発電機能を有する球状太陽電池セル5の構造について説明する。
図7に示すように、球状のp形シリコン結晶10(直径1.0~2.0mm、本実施例では1.8mm)の一端側に平坦面10aが形成されている。シリコン結晶10の表面近傍にn形不純物を拡散した厚さ1μm程度のほぼ球面状のn形層11が形成されると共にほぼ球面状のpn接合12が形成されている。
n形層11の表面にはシリコン酸化膜とシリコン窒化膜からなる反射防止膜13が形成されている。平坦面10aにはシリコン結晶10に接続されたプラス電極14が反射防止膜13を貫通して形成され、プラス電極14と反対側においてn形層11に接続されたマイナス電極15が反射防止膜13を貫通して形成されている。プラス電極14は半田14aを介して導線16(直径0.15mmの錫メッキ銅線)に接続され、マイナス電極15は半田15aを介して導線16に接続される。この球状太陽電池セル5の回路図記号は図8に示されている。尚、この球状太陽電池セル5は、本願発明者の特許に係る特許文献1に開示された製造方法と同様の製造方法により製造することができる。
次に、発電機能を有するガラスブロック1について、図1~図6に基づいて説明する。
発電機能を有するガラスブロック1のガラスブロック体2は、1対のガラス成形体3を開放端3a同士を接合して形成されている。ガラス成形体3は、正方形状の光透過壁部3bと、この光透過壁部3bの裏面側に形成された正方形状の凹部4aとこの凹部4aの外周を囲む外周壁部3cとを有する。
ガラスブロック体2の内部には凹部4aと凹部4aとで正方形状の内部空間4が形成され、約0.6気圧の乾燥空気中において、この内部空間4に正方形板状の太陽電池モジュール6が組み込まれる。この太陽電池モジュール6の外周部の約5mm幅の部分を、1対のガラス成形体3の開放端3aと開放端3aの間に挟持した状態にしてシリコーンゴム7で封止され接合されている。上記のように、加圧雰囲気中で、太陽電池モジュール6を収容した内部空間4を密封するため、低温における結露発生を防止することができる。
ガラスブロック体2の外周部には断面矩形の角溝8が形成され、この角溝8の外周面には約2,3mmの厚さのエポキシ樹脂からなる封止材9が塗布され、加熱硬化処理される。
太陽電池モジュール6は内部空間4を2分割する状態に配置され、太陽電池モジュール6に形成された1対の通気孔6hにより太陽電池モジュール6の両側の空間が連通されている。そのため、太陽電池モジュール6の両側に圧力差が生じることがない。尚、上記の通気孔6hは、太陽電池モジュール6の組立て工程において太陽電池モジュール6の位置決めのために利用可能である。
正方形状のガラス成形体3の1辺は例えば145mm、高さは約44.5mm、内部空間4の1辺の長さは例えば約120mm、凹部4aの深さは約34.5mm、光透過壁部3bと外周壁部3cの厚さは例えば10mmである。但し、上記の諸寸法に限定されるものではない。
次に、上記の太陽電池モジュール6について、図2~図6に基づいて説明する。
図4は、複数の太陽電池セル5を直列且つ並列に接続した接続回路モジュール6mの一部を示す図である。この接続回路モジュール6mは、例えば25個の太陽電池セル5を導線16で並列接続した列が48列設けられ、合計1200個の太陽電池セル5が組み込まれている。
接続回路モジュール6mの一端(図4の下方側)にはプラス出力端子17aが設けられ、他端(図4の上方側)にはマイナス出力端子18aが設けられている。各列の太陽電池セル5のプラス電極14とマイナス電極15は、半田14a,15aにより対応する導線16に接続され、3列ずつの太陽電池セル5は導線16を介して直列接続されている。
3列の太陽電池セル5とそれに隣接する3列の太陽電池セル5は導電方向を反対にして配置することで、各6列の両側の導線16がプラス出力端子17aに接続されると共に、これら導線16から3列分シフトした各6列の両側の導線16がマイナス出力端子18aに接続されている。プラス出力端子17aの両端部からガラスブロック体2の外側へ延びる1対の出力取り出しプラス端子17が設けられている。マイナス出力端子18aの両端部からガラスブロック体2の外側へ延びる1対の出力取り出しマイナス端子18が設けられている。
上記の接続回路モジュール6mは、図8に示す回路図記号5Aを用いて電気回路として記載すると、図9のようになる。例えば、1個の太陽電池セル5の出力電圧をeとし、出力電流をiとすると、接続回路モジュール6mを直接太陽光に晒して入射光量が十分ある場合には、上記の接続回路モジュール6mの出力電圧は例えば3eであり、出力電流は1200iになる。但し、直列接続数は3に限定される訳ではなく、太陽電池セル5の総数も1200個に限定される訳ではなく、用途に応じて適宜設定することができる。
次に、上記の接続回路モジュール6mを成形機械の所定の金型内にセットし、透明なアクリル樹脂6aでモールドすることで図5に示すような板状の太陽電池モジュール6に成形する。この太陽電池モジュール6のサイズは、例えば縦91.2mm、横89.3mm、厚さ3mmである。この太陽電池モジュール6の出力の実測値によれば、開放電圧1.45V、発電量は約800mWであった。
図3に示すように、太陽電池モジュール6をガラスブロック体2の内部空間4に水平に配置し、太陽電池モジュール6の外周部を対面状に配置した1対のガラス成形体3の開放端3aと開放端3aの間に挟持し、シリコーンゴム7で封止し接合する。そして、ガラスブロック体2の外周の角溝8の外周面にエポキシ樹脂からなる封止材9が形成される。
1対の出力取り出しプラス端子17と1対の出力取り出しマイナス端子18は、シリコーンゴム7と封止材9を貫通してガラスブロック体2の外部へ延びている。尚、これら出力取り出しプラス端子17と出力取り出しマイナス端子18は、角溝8内に沿って配線してもよい。
上記の発電機能を有するガラスブロック1の作用、効果について説明する。
この発電機能を有するガラスブロック1を複数個準備し、それらを複数行複数列に配置して接着材等で接合することで、塀や縦壁状の構造物とし、複数の発電機能を有するガラスブロック1から延びる出力取り出しプラス端子17と出力取り出しマイナス端子18を所定の配線系統を介して電気機器や電子機器に接続した状態で使用に供する。
図10に示すように、発電機能を有するガラスブロック1のガラスブロック体2に太陽光が入射して太陽電池モジュール6に到達すると、球状太陽電池セル5が発電し、その電力を出力取り出しプラス端子17と出力取り出しマイナス端子18から外部へ取り出すことができる。
ガラスブロック体2の外観に変更を付加することなく、建材としてのガラスブロック体2の外観と機能を維持したまま、発電機能を付与することができるから、優れた汎用性のある建材としての発電機能を有するガラスブロック1を提供することができる。
太陽電池固有の反射や外観上の問題がなく、ガラスブロック1の固有の意匠性を発揮することができる。
球状太陽電池セル5を使用しているため、入射光に対する指向性が少なく、発電能力が高い。また、接続回路モジュール6mにおいて、複数の太陽電池セル5が直列且つ並列接続されているため、部分的な日陰による出力の減少度合いが少ない。
ガラスブロック1は両面から入射する光を利用して発電できるため、汎用性に優れる。
ガラスブロック体2の内部に太陽電池モジュール6を収容したため、パッケージコストを低減できる。しかも、太陽電池モジュール6がガラスブロック体2により保護されるため、機械的強度が増し、耐久性が向上する。
ガラスブロック体2の内部空間4が太陽電池モジュール6で仕切られるため、ガラスブロック体2の機械的強度、断熱性、遮音性の向上が期待できる。
また、ガラスブロック体2の外周面をエポキシ樹脂9で封止したため、ガラス成形体3の開放端3a同士を接着する接着強度の補強と表面保護を図ることができる。
太陽電池モジュール1の外周部分に約15mm幅の太陽電池セル5の無い光透過スペースが形成され、このスペースと太陽電池セル5の間の隙間が採光可能な面積になる。
上記の実施例では、採光に寄与できる面積はガラスブロック1の全面積の約73%相当であり、残りの面積が太陽光発電に寄与できる面積である。但し、この配分は、太陽電池セル5の占有面積を変えることで調整可能である。
実施例1の変更例について説明する。
(1)太陽電池モジュール1をモールドするアクリル樹脂6aに代えて、ボリカ樹脂、熱硬化型シリコン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等を採用してもよい。
(2)ガラス成形体2の開放端3a同士を接着する材料としてシリコーンゴム7の代わりに、ホットメルト系ブチルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴムを採用してもよい。
(3)ガラスブロック体2の外周面を保護する材料として、前記のエポキシ樹脂9の代わりに、シリコン樹脂、アルリル樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ボリビニルブチラール樹脂、メラミン樹脂、ホットメルト系ブチルゴム等を採用してもよい。
図11に示すように、この実施例2の発電機能を有するガラスブロック1Aにおいては、太陽電池モジュール6Aをアクリル樹脂でモールドするのに代えて、EVA樹脂シート6b(エチレン・ビニルアセテート重合体)でモールドし、その表面を1対の薄いガラス板20で覆うようにした。その他の構造については実施例1と同様であるので、同様の構成部材に同一符号を付して説明を省略する。
前記実施例と同様の接続回路モジュール6mを作成し、その両面をEVA樹脂シート6bを介して薄板ガラス20(厚さ0.3mm)で挟み、これを100℃前後の温度に加熱して軟化、溶融させ、さらに約150℃で重合固化(架橋)させる。このようにして出来た太陽電池モジュール6A(縦横の長さ約130mm、厚さ3mm)を実施例1同様に、1対のガラス成形体3の開放端3aと開放端3aの間に挟持した状態に組み込んで発電機能を有するガラスブロック1Aを得る。この発電機能を有するガラスブロック1Aも実施例1の発電機能を有するガラスブロック1と同様の作用、効果を奏する。
上記実施例2の変更列について説明する。
薄板ガラス20の代わりに、ポリエステル樹脂やアルリル樹脂やポリカ樹脂で製作した薄板やフィルムを採用してもよい。また、EVA樹脂6bの代わりに、PVB樹脂(ポリブチラール)、アイオノマー樹脂、シリコン樹脂を採用してもよい。また、これらの組み合わせによって熱硬化型シリコン樹脂、ポリエチレンナフタレートで製作した薄板を採用してもよい。
実施例3の発電機能を有するガラスブロック1Bについて、図12、図13に基づいて説明する。尚、実施例1と同様の構成部材については同一の符号を付して説明を省略する。
特に、1対のガラス成形体3と、これらを接合するシリコーンゴム7と、ガラスブロック体2と、このガラスブロック体2の外周面を気密に封止し補強するエポキシ樹脂からなる封止材9は、実施例1と同様である。
太陽電池モジュール6Bは、一方のガラス成形体3の凹部4aの底面に接合した状態に形成される。この場合、凹部4aの底面に、EVA樹脂シート6bと、接続回路モジュール6mと、EVA樹脂シート6bと、薄板ガラス20(例えば、縦横の寸法が115mm、厚さ0.3mm)を積層し、これを0.6気圧の雰囲気中で加熱加圧してEVA樹脂シート6bを融溶させて、EVA樹脂シート6b中に接続回路モジュール6mを埋め込んだ状態の太陽電池モジュール6Bを製作する。
次に、実施例1と同様に、1対の出力取り出しプラス端子17と1対の出力取り出しマイナス端子18を外部へ導出した状態にして、0.6気圧の雰囲気中で1対のガラス成形体3の開放端3a同士をシリコーンゴム7にて気密に封着してガラスブロック体2とする。
その後、ガラスブロック体2の角溝8の外周面にエポキシ樹脂9を塗布し、加熱硬化を行ない、ガラス成形体3同士の接合強度及び気密性の強化を図る。
この実施例3の発電機能を有するガラスブロック1Bにおいては、太陽電池モジュール
6Bをガラス成形体3の底面に密着状に取付けるため、ガラスブロック体2の内部空間は1つになるが、構造的に低コスト化に適している。この発電機能を有するガラスブロック1Bも、実施例1の発電機能を有するガラスブロック1と同様の作用、効果を奏する。
一般的なガラスブロックに太陽電池モジュールを組み込んだ発電機能を有するガラスブロックを提供する。
1,1A,1B 発電機能を有するガラスブロック
2 ガラスブロック体
3 ガラス成形体
4 内部空間
4a 凹部
5 球状太陽電池セル
6,6A,6B 太陽電池モジュール
6m 接続回路モジュール
6a アクリル樹脂
6b EVA樹脂
6h 通気孔
7 シリコーンゴム
9 エポキシ樹脂
17 出力取り出しプラス端子
18 出力取り出しマイナス端子
20 薄板ガラス

Claims (4)

  1. 1対の箱型形状の光透過性のあるガラス成形体の開放端同士を接合して内部空間を形成したガラスブロック体と、
    複数の球状太陽電池セルを光透過性を有する合成樹脂材料内に埋め込んで平板状に形成された太陽電池モジュールであってその外周部を前記1対のガラス成形体の開放端同士が挟持することにより前記内部空間に組み込まれた太陽電池モジュールと、
    前記太陽電池モジュールの出力端子に接続され且つ前記ガラスブロック体の外部まで延びる出力取出し端子を備え
    前記太陽電池モジュールが前記内部空間を2分割するように配置されるとともに、前記太陽電池モジュールに通気孔が形成されたことを特徴とする発電機能を有するガラスブロック。
  2. 前記1対のガラス成形体の開放端同士を前記出力取出し端子を挟んだ状態にして弾性封止材を用いて接合したことを特徴とする請求項1に記載の発電機能を有するガラスブロック。
  3. 前記太陽電池モジュールは、前記複数の球状太陽電池セルを直列且つ並列接続するメッシュ状の接続回路モジュールを有することを特徴とする請求項1に記載の発電機能を有するガラスブロック。
  4. 前記太陽電池モジュールは、前記メッシュ状の接続回路モジュールを前記合成樹脂材料内に埋め込んで平板状の太陽電池モジュールに形成されたことを特徴とする請求項3に記載の発電機能を有するガラスブロック。
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