JP7412708B2 - 変形車輪及びその変形車輪を備えた車両 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 ・一般社団法人日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門主催ロボティクス・メカトロニクス講演会2019 in Hiroshimaポスターセッション2P1-A11「変形車輪による段差乗り越え手法の提案」小嶋将史、池田貴公、市川明彦、久野和宏、岡田真規、渡邊豊、堅田恭平、堀口宗久、福田敏男、令和1年6月7日 ・2019 International Symposium on Micro-Nano Mechatronics and Human Science (From Micro & Nano Scale Systems to Robotics & Mechatronics Systems) Symposium on “Science of Soft Robots” Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas, MEXT, Japan Dec. 2, 2019, Nagoya, Japan “Proposal of a method to get over steps by deformed wheels”, 小嶋将史、市川明彦、久野和宏、岡田真規、渡邊豊、堅田恭平、堀口宗久、福田敏男、令和1年12月2日
本発明は、平坦地では円形の車輪として利用でき、段差を乗り越える際には変形できる変形車輪、及びそのような変形車輪を備えた車両に関するものである。
一般的に円形車輪を用いた車両では、当該車輪の直径の1/3の高さの段差しか上ることができない。例えば、図5のように、車輪の半径をRtとすると、段差の高さhがh>2Rt/3であると、当該車輪を備えた車両が段差を乗り越えることは困難となる。
一方、平地上では、円形状の車輪を用いることが、通常走行する上で効率がよい。そこで、平地上の通常走行では車輪を円形状としておき、段差を乗り越える際には、車輪の形状を変形させて、段差の乗り越えを可能とする変形車輪が提案されている。
上記問題を解決するために、本発明に係る変形車輪は、車軸と、前記車軸の軸中心に対して垂直な主面を有し、前記軸中心から放射状に延びる腕部を有する第1フレーム部材と、前記第1フレーム部材から所定距離離間すると共に、前記第1フレーム部材の前記主面と平行な主面を有し、前記軸中心から放射状に延びる腕部を有する第2フレーム部材と、一端側に丸孔を有すると共に、他端部に長孔を有する円弧状部材と、前記第1フレーム部材の腕部と前記第2フレーム部材の腕部とに固定され、円弧状部材の前記丸孔に貫通される第1軸と、一の円弧状部の長孔と、他の円弧状部材の長孔の双方に貫通される第2軸と、からなり、隣り合う腕部の間には、2つの円弧状部材が配され、前記第2軸が前記車軸から離間し、全ての円弧状部材の外周面が連なって円筒状連続面を形成し、円形車輪として機能する円形モードと、前記第2軸が前記車軸に対して近接し、変形車輪として機能する変形モードと、をとることを特徴とする。
また、特許文献2(Core77 All-Terrain Shape-Shifting Wheel Design)には、舗装道路などのインフラストラクチャのない地域の自転車や車両に適用し得る「Roadless」と称される形状転換ホイールが開示されている。
特開2011-31796号公報 Core77 All-Terrain Shape-Shifting Wheel Design(https://www.core77.com/posts/25800/roadless-ackeem-ngwenyas-amazing-all-terrain-shape-shifting-wheel-design-25800)
図6に示す特許文献1に係る従来技術は、転動爪体が周方向に連携して転動周面(一点鎖線)を形成する態様と、転動爪体の端部が転動周面(一点鎖線)外へ突出する態様との2態を取り得るようになっている。図6に示す車両においては、段差に乗り上げる車輪が後者の態様を取ることで、段差の高さhの見かけ上3倍の車輪径を確保するようにしている。
特許文献1記載の従来技術においては、段差を乗り越えるため、転動爪体の端部を転動周面(一点鎖線)外へ突出させる場合、車輪の最外周軌道は図6の二点鎖線に示すものとなってしまうので、タイヤハウスとして確保するスペースが大きくなってしまい、タイヤハウス上の空間にその他の部品を設置することができなくなってしまう、という問題がある。
特許文献2に係る従来技術は、例えば図7に示すようなものとして実現し得る。図7は車両(不図示)に搭載される形状転換ホイールを抜き出して示すものである。形状転換ホイールは、車軸の軸中心の回りを回転し、接地部材が地面に作用を及ぼすことで得られる反作用により車両(不図示)を走行させる。不図示の車両は、形状転換ホイールが回転することで、紙面に対して垂直な方向に走行する。
接地部材に対して、軸中心からは放射方向に複数の外側スポーク部材と、内側スポーク部材とが複数配されている。接地部材に対して、各スポーク部材が放射状に延びる様子は、紙面に対して垂直な方向から見て取ることができる。また、各スポーク部材は接地部材に対して回動するようになっている。
外側環状部材は、車軸外側端部に固定的に設けられている。また、外側環状部材には、複数の外側スポーク部材の支点が設けられており、外側スポーク部材は外側環状部材に対して回動するようになっている。
内側環状部材は、車軸に外嵌され車軸の長手方向と平行に移動可能とされている。また、内側環状部材には、複数の内側スポーク部材の支点が設けられており、内側スポーク部材は内側環状部材に対して回動するようになっている。
上記のような構成を有する形状転換ホイールによれば、内側環状部材が車軸の軸心方向に対して平行に移動することで、形状転換ホイールは、図7(A)に示す小径の形状と、図7(B)に示す大径の形状とを取ることが可能となる。
特許文献2記載の従来技術においては、図7(A)に示す形状から図7(B)に示す形状にホイール形状を転換する場合、Dに示す距離を接地しながらこれを行う必要があり、ホイール形状の転換のために大きな力が必要となる、という問題があった。
また、片輪分で距離Dのトレッドが変化するので、形状転換ホイールの径を転換することで、トレッドに関連する車両の走行特性が変化してしまう、という問題もあった。
上記問題を解決するために、本発明に係る変形車輪は、車軸と、前記車軸の軸中心に対して垂直な主面を有し、前記軸中心から放射状に延びる腕部を有する第1フレーム部材と、前記第1フレーム部材から所定距離離間すると共に、前記第1フレーム部材の前記主面と平行な主面を有し、前記軸中心から放射状に延びる腕部を有する第2フレーム部材と、一端側に丸孔を有すると共に、他端部に長孔を有する円弧状部材と、前記第1フレーム部材の腕部と前記第2フレーム部材の腕部とに固定され、円弧状部材の前記丸孔に貫通される第1軸と、一の円弧状部の長孔と、他の円弧状部材の長孔の双方に貫通される第2軸と、からなることを特徴とする。
また、本発明に係る変形車輪は、前記第2軸は、前記第2軸の軸中心が前記車軸の軸中心と平行状態を維持するように、前記車軸との間の距離が変更されることを特徴とする。
また、本発明に係る変形車輪は、前記第2軸は、スコットラッセル機構により前記車軸との間の距離が変更されることを特徴とする。
また、本発明に係る変形車輪は、前記車軸の軸中心と平行に移動する環状部材が前記スコットラッセル機構に含まれることを特徴とする。
また、本発明に係る車両は、前記に記載の変形車輪を備えた車両であって、変形車輪は少なくとも一対有しており、一対の変形車輪それぞれに対応する一対の環状部材に固定される一対のラックギアと、前記一対のラックギアそれぞれに噛み合うピニオンギアと、前記ピニオンギアを回転する駆動部と、が含まれることを特徴とする。
本発明に係る変形車輪は、複数の円弧状部材からなり、円形モードと変形モードとを取ることができる。このような本発明に係る変形車輪によれば、変形車輪の最大径が変化することなく、段差に乗り上げ可能な変形モードとすることができるため、タイヤハウスとして余計なスペースを確保する必要がなくなる。
また、本発明に係る変形車輪によれば、モード変更のために、接地部を移動させるような形態変形を伴わないので、大きな力が必要となることはない。また、モード変更に伴い、車両のトレッドが変化することもない。
本発明に係る変形車輪は、任意の車両や移動装置に任意の個数適用することができるが、特に、災害対応ロボットなどの移動装置に適用すれば、災害で生じた瓦礫などの乗り越えに有効に活用することができる。
本発明の第1実施形態に係る変形車輪10を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る変形車輪10を車両1の左右輪に適用する際の機構例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る変形車輪10を備える車両1による段差の乗り越え例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る変形車輪10を備える車両1による段差の乗り越え例を示す図である。 円形車輪を用いた車両による段差の乗り越えについて説明する図である。 特許文献1に係る従来技術を説明する図である。 特許文献2に係る従来技術を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る変形車輪10を説明する図である。本発明に係る変形車輪10は、車両に搭載して利用することを想定している。ここで、本発明に係る変形車輪10を車両に搭載する際の数は、特に限定されるものではない。また、車両に本発明に係る変形車輪10と、通常の円形の車輪とを混在させて搭載することもできる。例えば、4輪を備える車輪の前輪2輪を本発明に係る変形車輪10として、後輪2輪を通常の円形の車輪とすることができる。また、本発明に係る変形車輪10は、車両のみならず、災害対応ロボットなどの移動装置にも適用することが可能である。
本発明に係る変形車輪10は、平地上での通常走行では、通常の車輪と同様に円形状の形態を取り、効率よく走行することを前提としている。この時の本発明に係る変形車輪10は円形モードである、と定義する。
一方、本発明に係る変形車輪10は、円形モード時の円形状の車輪形態では乗り越えることが困難である段差にさしかかった際には、本発明に係る変形車輪10は、変形することで段差を乗り越えるようにする。この時の本発明に係る変形車輪10は変形モードである、と定義する。
図1(A)は円形モードである本発明に係る変形車輪10を示しており、図1(B)は変形モードである本発明に係る変形車輪10を示している。
図1(A)、図1(B)のいずれにおいても、左側の図は、車軸20の軸心方向と同方向の視線で変形車輪10を見た図である。図1(A)、図1(B)のいずれの右側の図は、左側の図におけるX-X’の第2軸70近傍を模式的に示している。図1の右側の図は厳密な断面図ではない。
本発明に係る変形車輪10において、車軸20に対して固定される形で、第1フレーム部材30と第2フレーム部材40とが設けられている。従って、車軸20の回転に伴い、第1フレーム部材30及び第2フレーム部材40の双方が回転することとなる。この回転により、変形車輪10が搭載される車両が進行する。
第1フレーム部材30は、車軸20の軸中心に対して垂直な主面である第1フレーム部材主面35、35’を有している。第1フレーム部材主面35と 第1フレーム部材主面35’とは表裏の関係にある。
第1フレーム部材30は、車軸20近傍における第1フレーム基部31と、この第1フレーム基部31から放射状に延びる第1フレーム腕部33とを有している。本実施形態では、3本の第1フレーム腕部33が、車軸20の軸心から放射状3方向に延びている。
同様に、第2フレーム部材40は、車軸20の軸中心に対して垂直な主面である第2フレーム部材主面45、45’を有している。第2フレーム部材主面45と 第2フレーム部材主面45’とは表裏の関係にある。
第2フレーム部材40は、車軸20近傍における第2フレーム部材40と、この第2フレーム部材40から放射状に延びる第2フレーム腕部43とを有している。本実施形態では、3本の第2フレーム腕部43が、車軸20の軸心から放射状3方向に延びている。
なお、本実施形態においては、各フレームの腕部が、基部の中心から見て120°毎に3方向に延びる例について説明しているが、本発明に係る変形車輪10はこれに限定されるものではなく、例えば90°毎に4方向に腕部が延びるように構成したり、それ以上の方向に腕部が延びるように構成したりすることもできる。
第1フレーム部材30と、第2フレーム部材40とはそれぞれの基部において連結されている。また、基部から延びる腕部は、車軸20の軸心方向と同方向の視線で見たとき、重なり合う。また、第1フレーム部材30と、第2フレーム部材40のそれぞれの腕部は、車軸20の軸心方向に所定の距離離間している構造となっている。したがって、第1フレーム部材30と、第2フレーム部材40との間には、所定の空間が形成される。
上記の空間に配されているのが複数の円弧状部材50である。第1フレーム部材30と、第2フレーム部材40とはそれぞれ3本の腕部を有しているが、隣り合う腕部の間には、ちょうど2つの円弧状部材50が動き得るようにそれぞれのフレーム部材に対して取り付けられている。
円弧状部材50は円筒の一部のような形状をなしており、外周面51と内周面55とを有している。本実施形態では、円弧状部材50は、外周面51と内周面55との間の厚みを有する円筒の中心軸を通る平面で6分割したような形状を有している。
図においては、隣り合う円弧状部材50を区別する目的で、白色と網掛けのものが示されているが、これは円弧状部材50の動きの理解を図るためである。本実施形態では、第1フレーム部材30と、第2フレーム部材40と間に、6つの円弧状部材50が配されており、本発明に係る変形車輪10が円形モードであるとき、6つの円弧状部材50の外周面51が連なって円筒状連続面59を形成し、通常の円形の車輪として機能する。
本実施形態では、このような外周面51に凹凸は設けられていないが、接地したときのグリップ力を確保するために外周面51に凹凸を設けるようにしてもよい。円弧状部材50は一端側に丸孔57を有しており、他端部に長孔58を有している。丸孔57及び長孔58はいずれも一方の面から、他方の面に貫通する孔である。
隣り合う円弧状部材50はそれぞれの丸孔57が利用されることで、第1フレーム腕部33と、第2フレーム腕部43とに対して、回動自在に第1軸60で軸着されている。第1軸60は、第1フレーム腕部33と、第2フレーム腕部43とに対して抜け止め端部63で固定されている。第1軸60は円弧状部材50の丸孔57に挿通され、丸孔57と第1軸60との間には、ボールベアリング(不図示)を配することで、円弧状部材50の回動容易性を向上させることが好ましい。本実施形態では、このような第1軸60を3本有している。
また、隣り合う円弧状部材50はそれぞれの長孔58が利用されることで、互いの円弧状部材50に対して移動自在となるように、第2軸70で軸着されている。第2軸70の一方端は、第1フレーム部材30側で抜け止め端部73により抜け止めが図られている。一方、第2軸70の他方端には第2支点102が設けられている。この第2支点102は、リンク機構であるスコットラッセル機構90の一部を構成している。本実施形態では、このような第2軸70を3本有している。
第2軸70は、隣り合う2つの円弧状部材50の長孔58に挿通され、長孔58と第2軸70との間には、ベアリング(不図示)を配することで、円弧状部材50の変位の容易性を向上させることが好ましい。
上記のような第2軸70は、第2軸70の軸中心が車軸20の軸中心と平行状態を維持するように、車軸20との間の距離が変更される機構が採用される。このような機構としてはどのようなものを用いても構わないが、本実施形態では当該機構としてスコットラッセル機構90が用いられている。
スコットラッセル機構90は、第2フレーム部材40側に、3つの第2軸70に対応する形で、同様のものが3つ設けられている。以下、一つのスコットラッセル機構90を例に取り説明する。スコットラッセル機構90の配置は、図1の左側の図では一点鎖線にて示されている。
前記スコットラッセル機構90には、車軸20の軸中心と平行に移動する環状部材80が含まれている。環状部材80は、円筒状の部材であり、貫通孔である内周孔部83と、円筒の外周面を含む外周部85とを有している。環状部材80の内周孔部83には、車軸20が挿通された状態とされており、環状部材80が車軸20に沿って、車軸20の軸中心と平行に移動することができるようになっている。
上記のような環状部材80の外周部85と、第2軸70の他方端とは、主アーム91により連結されている。より具体的には、環状部材80の外周部85と主アーム91とは第1支点101で軸着されており、第2軸70の他方端と主アーム91とは第2支点102で軸着されている。これにより、環状部材80と主アーム91とは第1支点101を中心として互いに回動可能とされ、第2軸70と主アーム91とは第2支点102を中心として互いに回動可能とされている。
さらに、スコットラッセル機構90には、上記のような主アーム91の動きを規制する副アーム95が含まれている。主アーム91と第2フレーム部材40とは、このような副アーム95により連結されている。より具体的には、第2フレーム部材4と副アーム95とは第3支点103で軸着されており、主アーム91と副アーム95とは第4支点104で軸着されている。これにより、第2フレーム部材40と副アーム95とは第3支点103を中心として互いに回動可能とされ、主アーム91と副アーム95とは第4支点104を中心として互いに回動可能とされている。
以上のようなスコットラッセル機構90によれば、環状部材80が第2フレーム部材40に近づいた図1(A)では、第2軸70は、第2軸70の軸中心と車軸20の軸中心とが平行状態を維持しつつ、車軸20から離間し、変形車輪10が円形モードとなる。
一方、環状部材80が第2フレーム部材40から遠ざかった図1(B)では、第2軸70は、第2軸70の軸中心と車軸20の軸中心とが平行状態を維持しつつ、車軸20に対して近接し、変形車輪10が変形モードとなる。
上記のように構成される本発明に係る変形車輪10の車両1への適用について説明する。図2は本発明の第1実施形態に係る変形車輪10を車両1の左右輪に適用する際の機構例を示す図である。本実施形態では、車両の左右の変形車輪10を、同期して円形モードとしたり、変形モードとしたりする機構について説明するが、本発明に係る変形車輪10は左右独立でモードを変える機構を採用することもできる。
本実施形態では、変形車輪10(右)と変形車輪10(左)には共に同一の寸法・規格のものが用いられている。変形車輪10(右)の環状部材80は第1ラックギア110と連結されており、第1ラックギア110と共に水平方向に移動するようになっている。また、変形車輪10(左)の環状部材80第2ラックギア120と連結されており、第2ラックギア120と共に水平方向に移動するようになっている。
ピニオンギア130は不図示の駆動機構により回転するようになっている。ピニオンギア130は、下方部で第1ラックギア110と螺合しており、上方部で第2ラックギア120と螺合している。
以上のような構成により、図2(A)に示すようにピニオンギア130が時計回りに回転することで、車両1に搭載される左右の変形車輪10における環状部材80はそれぞれの第2フレーム部材40に近づき、第2軸70は車軸20から離間し、変形車輪10が円形モードとなる。
一方、図2(B)に示すようにピニオンギア130が反時計回りに回転することで、車両1に搭載される左右の変形車輪10における環状部材80はそれぞれの第2フレーム部材40から遠ざかり、第2軸70は車軸20に近接し、変形車輪10が変形モードとなる。
以上のような機構により、本発明に係る変形車輪10を車両1に適用することで、左右輪同期させて、円形モードとしたり、変形モードとしたりすることが可能となる。
次に、本発明に係る変形車輪10を搭載した車両1の走行例について説明する。以下の例では、車両1が4輪を備えるものであって、前輪の左右輪に変形車輪10が用いられ、後輪の左右輪に通常の円形の車輪11が用いられている例に基づいて説明する。
図3は本発明の第1実施形態に係る変形車輪10を備える車両1による段差の乗り越え例を示す図である。前2輪の変形車輪10を円形モードとし、紙面左から右へと進行する車両1において、図3(A)で、本発明に係る変形車輪10の直径の1/3の高さを超えた段差に直面すると、続いて、図3(B)に示すように車両1の停止状態で、変形車輪10を円形モードから変形モードへとする。
さらに図3(C)に示すように車両1の変形車輪10を前進のために回転駆動すると、変形モードとなっている変形車輪10の円弧状部材50の外周面が、段差のへりに引っかかり、図3(D)に示すように変形車輪10が段差に乗り上げることが可能となる。
図4は他の状況における車両1による段差の乗り越え例を示す図である。図4(A)では、変形モードの変形車輪10により段差を乗り越えようとして、変形車輪10を回転駆動するも、変形車輪10が、段差に引っかからず空転してしまった状況を示している。
このような場合でも、変形車輪10の回転駆動を継続すると、後続する変形車輪10の円弧状部材50が、段差のへりに引っかかり、図4(B)、(C)に示すように変形車輪10が段差に乗り上げることが可能となる。すなわち、本発明では、車輪の空転を検出するようなセンサを特段設ける必要がない。
以上のような本発明に係る変形車輪10は、複数の円弧状部材50からなり、円形モードと変形モードとを取ることができる。このような本発明に係る変形車輪10によれば、変形車輪10の最大径が変化することなく、段差に乗り上げ可能な変形モードとすることができるため、タイヤハウスとして余計なスペースを確保する必要がなくなる。
また、本発明に係る変形車輪10によれば、モード変更のために、接地部を移動させるような形態変形を伴わないので、大きな力が必要となることはない。また、モード変更に伴い、車両のトレッドが変化することもない。
本発明に係る変形車輪10は、任意の車両や移動装置に任意の個数適用することができるが、特に、災害対応ロボットなどの移動装置に適用すれば、災害で生じた瓦礫などの乗り越えに有効に活用することができる。
1・・・車両
10・・・変形車輪
11・・(通常)車輪
20・・・車軸
30・・・第1フレーム部材
31・・・第1フレーム基部
33・・・第1フレーム腕部
35、35’・・・第1フレーム部材主面
40・・・第2フレーム部材
41・・・第2フレーム基部
43・・・第2フレーム腕部
45、45’・・・第2フレーム部材主面
50・・・円弧状部材
51・・・外周面
55・・・内周面
57・・・丸孔
58・・・長孔
59・・・円筒状連続面
60・・・第1軸
63・・・抜け止め端部
70・・・第2軸
73・・・抜け止め端部
80・・・環状部材
83・・・内周孔部
85・・・外周部
90・・・スコットラッセル機構
91・・・主アーム
93・・・切り欠き部
94・・・切り欠き部
95・・・副アーム
101・・・第1支点
102・・・第2支点
103・・・第3支点
104・・・第4支点
110・・・第1ラックギア
120・・・第2ラックギア
130・・・ピニオンギア
131・・・右輪駆動モーター
132・・・左輪駆動モーター
133・・・車輪変形駆動モーター
141・・・右用ホイールギア
142・・・左用ホイールギア
143・・・右用ウォームギア
144・・・左用ウォームギア
145・・・変形用ホイールギア
147・・・変形用ウォームギア
151・・・右中継棹
152・・・左中継棹

Claims (5)

  1. 車軸と、
    前記車軸の軸中心に対して垂直な主面を有し、前記軸中心から放射状に延びる腕部を有する第1フレーム部材と、
    前記第1フレーム部材から所定距離離間すると共に、前記第1フレーム部材の前記主面と平行な主面を有し、前記軸中心から放射状に延びる腕部を有する第2フレーム部材と、
    一端側に丸孔を有すると共に、他端部に長孔を有する円弧状部材と、
    前記第1フレーム部材の腕部と前記第2フレーム部材の腕部とに固定され、円弧状部材の前記丸孔に貫通される第1軸と、
    一の円弧状部の長孔と、他の円弧状部材の長孔の双方に貫通される第2軸と、からなり、
    隣り合う腕部の間には、2つの円弧状部材が配され、
    前記第2軸が前記車軸から離間し、全ての円弧状部材の外周面が連なって円筒状連続面を形成し、円形車輪として機能する円形モードと、
    前記第2軸が前記車軸に対して近接し、変形車輪として機能する変形モードと、をとることを特徴とする変形車輪。
  2. 前記第2軸は、前記第2軸の軸中心が前記車軸の軸中心と平行状態を維持するように、前記車軸との間の距離が変更されることを特徴とする請求項1に記載の変形車輪。
  3. 前記第2軸は、スコットラッセル機構により前記車軸との間の距離が変更されることを特徴とする請求項2に記載の変形車輪。
  4. 前記車軸の軸中心と平行に移動する環状部材が前記スコットラッセル機構に含まれることを特徴とする請求項3に記載の変形車輪。
  5. 請求項4に記載の変形車輪を備えた車両であって、
    変形車輪は少なくとも一対有しており、
    一対の変形車輪それぞれに対応する一対の環状部材に固定される一対のラックギアと、
    前記一対のラックギアそれぞれに噛み合うピニオンギアと、
    前記ピニオンギアを回転する駆動部と、が含まれることを特徴とする車両。
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