JP7411101B2 - 熱交換部材および該熱交換部材を用いた熱交換器、ならびに該熱交換部材の製造方法 - Google Patents

熱交換部材および該熱交換部材を用いた熱交換器、ならびに該熱交換部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱交換部材および該熱交換部材を用いた熱交換器、ならびに該熱交換部材の製造方法に関する。
近年、自動車の燃費改善が求められている。特に、エンジン始動時などのエンジンが冷えている時の燃費悪化を防ぐために、冷却水、エンジンオイル、ATF(オートマチックトランスミッションフルード;Automatic transmission fluid)などを早期に暖めてフリクション(摩擦)損失を低減するシステムが期待されている。また、排ガス浄化用触媒を早期に活性化するために触媒を加熱するシステムが期待されている。
このようなシステムにおいて、例えば、熱交換器を用いることが検討されている。熱交換器は、内部に第1流体を流通させると共に外部に第2流体を流通させることにより、第1流体と第2流体との熱交換を行う熱交換部材を含む装置である。このような熱交換器では、例えば、高温の第1流体(例えば、排ガス)から低温の第2流体(例えば、冷却水)へ熱交換することによって熱を有効利用することができる。自動車排ガスのような高温の気体から熱を回収する熱交換器としては、近年、柱状ハニカム構造体を有する熱交換部材をフレーム(ケーシング)内に収容し、第1流体をハニカム構造体のセル内に流通させ、第2流体をケーシング内で熱交換部材の外周面上に流通させる熱交換器の開発が進められている。ハニカム構造体を有する熱交換部材としては、第1流体の流路方向(セルの延びる方向)に垂直な断面において、中心部から外周部に向かって放射方向に延びる第1隔壁と、周方向に延びる第2隔壁とを備える柱状ハニカム構造体を有する熱交換体が提案されている(特許文献1)。また、排気ガスのバイパス経路として機能する中空領域を備えた中空型(ドーナツ型)の柱状ハニカム構造体を有する熱交換部材が提案されている(特許文献2)。このような柱状ハニカム構造体を有する熱交換部材は非常に有用である一方で、さらなる熱交換性能の向上が継続的に求められている。
特許第6075381号 国際公開第2017/069265号
本発明の主たる目的は、優れた熱交換性能を有する熱交換部材を提供することにある。本発明のさらなる目的は、このような熱交換部材を用いた熱交換器およびこのような熱交換部材の製造方法を提供することにある。
本発明の実施形態による熱交換部材は、第1端面から第2端面まで延びて第1流体の流路を形成するセルを規定する隔壁と、外周壁と、を有するハニカム構造体と;該ハニカム構造体の該外周壁を被覆する被覆部材と;を備える。該隔壁および該外周壁はセラミックスを主成分として含有し、該外周壁表面のJIS B 0601:2013に規定されるRPcは55pks/cm以上である。
1つの実施形態においては、上記被覆部材の内周面のRPcは45pks/cm以上である。
1つの実施形態においては、上記外周壁の表面のJIS B 0601:2013に規定される最大断面高さRtは75μm以下である。
1つの実施形態においては、上記隔壁および上記外周壁は、炭化珪素を主成分として含有するセラミックスで構成されている。
1つの実施形態においては、上記ハニカム構造体は、上記第1流体の流路方向に垂直な方向の断面全体に上記セルを有する。別の実施形態においては、上記ハニカム構造体は、上記第1流体の流路方向に垂直な方向の断面において中心部に中空領域を有する。
本発明の別の局面によれば、熱交換器が提供される。この熱交換器は、上記の熱交換部材と;該熱交換部材の外側に該熱交換部材から離間して設けられた外筒と;を備え、該外筒と該熱交換部材の前記被覆部材との間に第2流体の流路が形成されている。
本発明のさらに別の局面によれば、上記の熱交換部材の製造方法が提供される。この製造方法は、上記外周壁表面を90番手以上かつ径20mm以上の砥石を用いて周速度3.0m/秒以上で切削加工することを含む。
本発明の実施形態によれば、優れた熱交換性能を有する熱交換部材を実現することができる。
本発明の1つの実施形態による熱交換部材の第1流体の流路方向に平行な方向の概略断面図である。 本発明の1つの実施形態による熱交換部材の第1流体の流路方向に直交する方向の概略断面図(図1のII-II線による概略断面図)である。 本発明の別の実施形態による熱交換部材の第1流体の流路方向に直交する方向の概略断面図である。 本発明の1つの実施形態による熱交換器の第1流体の流路方向に直交する方向の概略断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
A.熱交換部材
A-1.熱交換部材の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による熱交換部材の第1流体の流路方向に平行な方向の概略断面図であり;図2は図1の熱交換部材のII-II線による概略断面図である。図示例の熱交換部材100は、第1端面12aから第2端面12bまで延びて第1流体の流路を形成するセル14を規定する隔壁16と、外周壁18と、を有するハニカム構造体10と;ハニカム構造体10の外周壁18を被覆する被覆部材20と;を備える。隔壁16および外周壁18はセラミックスを主成分として含有する。
本発明の実施形態においては、外周壁表面(外周壁の外周面)18aのJIS B 0601:2013に規定されるRPcは55pks/cm以上であり、好ましくは75pks/cm以上であり、より好ましくは80pks/cm以上であり、さらに好ましくは90pks/cm以上である。RPcの上限は、例えば115pks/cmであり得る。外周壁表面のRPcがこのような範囲であれば、優れた熱交換性能が実現され得る。このような効果は、以下のように実現され得るのではないかと推察され得る。ただし、これはあくまで推察であり、本発明の実施形態による作用効果・メカニズムを拘束するものではない。RPcは表面粗さの指標の1つであり、基準範囲に存在する山の数を示す。RPcを上記のように所定値以上とすることにより、ハニカム構造体10の外周壁表面18aと被覆部材20の内周面20aとの確実な接触点が多くなる。この接触点が多くなることで、外周壁から被覆部材への熱伝達が向上し、熱交換性能が向上した熱交換部材が得られ得る。さらに、後述するように、本発明の実施形態においては、最大断面高さRtおよび算術平均粗さRaはいずれも、代表的には所定値以下となる。すなわち、ハニカム構造体の外周壁表面の山の数は多いが突出して高い山はなく、かつ、外周壁表面の全体的な性状はそれほど荒れていない。その結果、ハニカム構造体10の外周壁表面18aと被覆部材20の内周面20aとは、多くの接触点を介して確実に接触するのみならず、全体的な(すなわち、表面全体同士の)接触も多くなる。したがって、本発明の実施形態によれば、ハニカム構造体(の外周壁表面)と被覆部材(の内周面)との熱伝達が向上し、その結果、優れた熱交換性能を有する熱交換部材が得られ得る。
被覆部材20の内周面20aのRPcは、好ましくは45pks/cm以上であり、より好ましくは80pks/cm以上であり、さらに好ましくは120pks/cm以上である。RPcの上限は、例えば150pks/cmであり得る。被覆部材の内周面のRPcがこのような範囲であれば、外周壁表面のRPcを上記範囲とすることによる効果との相乗的な効果により、さらに優れた熱交換性能が実現され得る。
外周壁表面18aのJIS B 0601:2013に規定される最大断面高さ(山高さの最大値と谷深さの最大値との和)Rtは、好ましくは75μm以下であり、より好ましくは55μm以下であり、さらに好ましくは45μm以下である。Rtの下限は、特に限定されるものではないが、例えば10μmであり得る。外周壁表面のRtがこのような範囲であれば、外周壁表面のRPcを上記範囲とすることによる効果との相乗的な効果により、さらに優れた熱交換性能が実現され得る。これは以下のように推察され得る(ただし、RPcの場合と同様に、本発明の実施形態による作用効果・メカニズムを拘束するものではない)。最大断面高さが高すぎる場合、そのような最大高さに起因して、RPc(すなわち、山の数)が所定値以上であっても接触点の数が少なくなってしまう場合がある。したがって、最大断面高さを所定値以下とすることにより、RPcを所定値以上とすることによる確実な接触点の数を確保することができる。さらに、ハニカム構造体の外周壁表面と被覆部材の内周面との全体的な接触を確保することができる。なお、このようなRtと上記のようなRPcとを両立する外周壁表面を有するハニカム構造体は、後述のB項に記載の製造方法により作製され得る。
外周壁表面18aのJIS B 0601:2013に規定される算術平均粗さRaは、好ましくは9.5μm以下であり、より好ましくは7.5μm以下であり、さらに好ましくは4.5μm以下である。Raの下限は、特に限定されるものではないが、例えば0.5μmであり得る。外周壁表面のRaがこのような範囲であれば、外周壁表面のRPcおよびRtを上記範囲とすることによる効果との相乗的な効果により、さらに優れた熱交換性能が実現され得る。すなわち、山によるハニカム構造体の外周壁表面と被覆部材の内周面との確実な接触点が多い状態で、全体的な(すなわち、表面全体同士の)接触も多くすることができる。その結果、ハニカム構造体(の外周壁表面)と被覆部材(の内周面)との熱伝達を向上させることができる。
以下、熱交換部材を構成するハニカム構造体および被覆部材について説明する。
A-2.ハニカム構造体
ハニカム構造体10は、図1および図2に示すように、第1端面12aから第2端面12bまで延びて第1流体の流路を形成するセル14を規定する隔壁16と、外周壁18と、を有する。熱交換部材100において、ハニカム構造体10のセル14内を第1流体が流通し、被覆部材20の外側を第2流体が流通する際(後述)、ハニカム構造体10の外周壁18および被覆部材20を介して第1流体と第2流体との間の熱交換が行われる。なお、図1において、第1流体は、紙面の左右のいずれの方向にも流れることができる。第1流体としては、目的に応じた任意の適切な液体または気体が挙げられる。例えば、自動車に搭載される熱交換器に熱交換部材100が用いられる場合には、第1流体は好ましくは排ガスである。
ハニカム構造体10の第1流体の流路方向に直交する方向における断面形状としては、第1端面12aから第2端面12bまで第1流体がセル14内を流通する限りにおいて、任意の適切な形状が採用され得る。具体例としては、円形、楕円形、四角形またはその他の多角形が挙げられる。1つの実施形態においては、ハニカム構造体10は円柱状であり、その断面は円形であり得る。
セル14は、第1流体の流路方向に直交する方向において、任意の適切な断面形状を有する。図示例においては、第1隔壁16aと第2隔壁16bとが互いに直交し、外周壁18と接する部分を除いて四角形(正方形)の断面形状を有するセル14が規定される。セル14の断面形状は、正方形以外に、三角形、五角形、六角形以上の多角形などの形状としてもよい。別の実施形態(図示せず)においては、セルは、第1流体の流路方向に直交する方向の断面の中心から放射方向に延びる第1隔壁と周方向に延びる第2隔壁とによって規定されてもよい。セルの断面形状およびサイズ(外周壁と接する部分を除く)は、すべてが同一であってもよく、少なくとも一部が異なっていてもよい。
隔壁16の厚みは、目的に応じて適切に設定され得る。隔壁16の厚みは、例えば0.1mm~1.0mmであり、また例えば0.2mm~0.6mmであり得る。隔壁の厚みがこのような範囲であれば、ハニカム構造体の機械的強度を十分なものとすることができ、かつ、開口面積(断面におけるセルの総面積)を十分なものとすることができる。
隔壁16の密度は、目的に応じて適切に設定され得る。隔壁16の密度は、例えば0.5g/cm~5.0g/cmであり得る。隔壁の密度がこのような範囲であれば、ハニカム構造体(結果として、熱交換部材)を軽量化することができ、かつ、機械的強度および熱伝導率を十分なものとすることができる。密度は、例えばアルキメデス法により測定され得る。
外周壁18の厚みは、1つの実施形態においては、隔壁16の厚みより大きい。このような構成であれば、外力(例えば、外部からの衝撃、第1流体と第2流体との温度差による熱応力)による外周壁の破壊(例えば、ひび、割れ)を抑制することができる。外周壁18の厚みは、熱交換部材を一般的な熱交換用途に用いる場合には、例えば0.3mm~10mmであり、また例えば0.5mm~5mmであり得る。熱交換部材を蓄熱用途に用いる場合には、外周壁の厚みを例えば10mm以上とすることにより熱容量を増大させることができる。
隔壁16および外周壁18は、上記のとおりセラミックスを主成分として含有する。本明細書において「セラミックスを主成分として含有する」とは、隔壁16および外周壁18の全質量に占めるセラミックスの質量比率が50質量%以上であることをいう。
隔壁16および外周壁18の気孔率は、好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは3%以下である。気孔率は例えば0%とすることができる。隔壁および外周壁の気孔率がこのような範囲であれば、ハニカム構造体の熱伝導率を向上させることができる。
隔壁16および外周壁18は、好ましくは、炭化珪素を主成分として含有するセラミックスで構成されている。隔壁16および外周壁18は、例えば、全質量に対して50質量%以上の割合で炭化珪素を含有し得る。
炭化珪素の具体例としては、SiC、Si含浸SiC、(Si+Al)含浸SiC、金属複合SiC、再結晶SiC、Siが挙げられる。好ましくは、Si含浸SiC、(Si+Al)含浸SiCである。安価で、かつ、高熱伝導であるからである。なお、本明細書において例えば「SiC」という表記は、純粋なSiCのみならず、不可避の不純物を含むSiCも包含することを意図している。
図2の断面におけるセル密度(すなわち、単位面積当たりのセル14の数)は、目的に応じて適切に設定され得る。セル密度は、例えば4セル/cm~320セル/cmであり得る。セル密度がこのような範囲であれば、ハニカム構造体の強度および有効GSA(幾何学的表面積)を十分に確保するとともに、第1流体が流れる際の圧力損失を抑制することができる。
ハニカム構造体10は、図2に示すように、第1流体の流路方向に垂直な方向の断面全体にセル14を有していてもよく;図3に示すように、当該断面において中心部に中空領域19を有していてもよい。ハニカム構造体が中空領域を有する場合、中空領域が第1流体のバイパスとして機能し得る。このような構成であれば、熱回収性能と熱遮断性能との両立が可能な熱交換部材(結果として、熱交換器)を実現することができる。ハニカム構造体が中空領域を有する場合、ハニカム構造体は、外周壁18、内周壁17、外周壁18と内周壁17との間に配設され、第1端面12aから第2端面12bまで延びる第1流体の流路となる複数のセル14を区画形成する隔壁16を有する。ハニカム構造体が中空領域を有する場合、中空領域の形状としては、任意の適切な形状が採用され得る。具体例としては、円形、楕円形、四角形またはその他の多角形が挙げられる。中空領域の形状は、ハニカム構造体の形状と同一であってもよく、異なっていてもよい。好ましくは、中空領域の形状は、図3に示すようにハニカム構造体の形状と同一である。このような構成であれば、外部からの衝撃、第1流体と第2流体との温度差による熱応力等に対して良好な耐久性が得られ得る。また、第1流体の流路方向に直交する断面における内周壁の直径は、1mm~100mmであることが好ましく、2mm~70mmであることがより好ましい。内周壁の断面形状が円形でない場合には、内周壁の断面形状に内接する最大内接円の直径を、内周壁の直径とする。なお、内周壁の構成は外周壁および隔壁について上記で説明したとおりであり、内周壁の厚みは外周壁の厚みと同様であり得る。
ハニカム構造体のアイソスタティック強度は、好ましくは5MPa以上であり、より好ましくは10MPa以上であり、さらに好ましくは100MPa以上である。このような構成であれば、耐久性に優れたハニカム構造体とすることができる。アイソスタティック強度は、社団法人自動車技術会発行の自動車規格であるJASO規格M505-87に準じて測定することができる。
図2の断面におけるハニカム構造体の直径は、目的に応じて適切に設定され得る。ハニカム構造体の直径は、例えば20mm~200mmであり得、また例えば30mm~100mmであり得る。ハニカム構造体の直径がこのような範囲であれば、熱回収効率を向上させることができる。なお、ハニカム構造体の断面形状が円形でない場合には、ハニカム構造体の断面形状(例えば、多角形)に内接する最大内接円の直径をハニカム構造体の直径とすることができる。
ハニカム構造体の長さは、目的に応じて適切に設定され得る。ハニカム構造体の長さは、例えば3mm~200mmであり得、また例えば5mm~100mmであり得、また例えば10mm~50mmであり得る。
ハニカム構造体の25℃における熱伝導率は、好ましくは50W/(m・K)以上であり、より好ましくは100W/(m・K)~300W/(m・K)であり、さらに好ましくは120W/(m・K)~300W/(m・K)である。熱伝導率がこのような範囲であれば、熱伝導性が良好となり、ハニカム構造体内の(実質的には、第1流体の)熱を外部(例えば、第2流体)に効率良く伝達させることができる。なお、熱伝導率は、JIS R 1611-1997(レーザーフラッシュ法)により測定され得る。
セル14に第1流体として排ガスを流す場合、隔壁16に触媒が担持されてもよい。隔壁16に触媒を担持させることにより、排ガス中のCO、NO、炭化水素などを触媒反応によって無害な物質にすることが可能になるとともに、触媒反応の際に生じる反応熱を熱交換に用いることも可能になる。触媒は、例えば、貴金属(例えば、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、インジウム、銀、金)、アルミニウム、ニッケル、ジルコニウム、チタン、セリウム、コバルト、マンガン、亜鉛、銅、スズ、鉄、ニオブ、マグネシウム、ランタン、サマリウム、ビスマス、バリウム、およびこれらの組み合わせを含有し得る。これらの元素は、金属単体、金属酸化物、またはそれ以外の金属化合物として含有され得る。
A-3.被覆部材
被覆部材20としては、ハニカム構造体10の外周壁18を被覆し得る限りにおいて、任意の適切な構成が採用され得る。被覆部材20としては、例えば、ハニカム構造体10の外周壁18に嵌合してハニカム構造体10の外周壁18を周回被覆する管状部材を用いることができる。本明細書において「嵌合」とは、ハニカム構造体と被覆部材とが相互に嵌まり合った状態で固定されていることをいう。したがって、「嵌合」という語は、ハニカム構造体と被覆部材との嵌合においては、すきま嵌め、締まり嵌め、焼き嵌めなどの嵌め合いにより固定されている状態のみならず、ろう付け、溶接、拡散接合などにより固定されている状態も包含する。
被覆部材20はハニカム構造体10の外周壁18に対応した内面形状を有することができる。被覆部材20の内周面がハニカム構造体10の外周壁18に直に接することにより、かつ、ハニカム構造体の外周壁表面および/または被覆部材の内周面のRPcを上記A-1項に記載のような範囲とすることにより、熱伝達性がきわめて良好となり、ハニカム構造体内の(実質的には、第1流体の)熱を被覆部材にきわめて効率的に伝達することができる。
ハニカム構造体10の外周壁18の全面積に対して、被覆部材20によって周回被覆されるハニカム構造体20の外周壁18の部分の面積の割合は、高いほど好ましい。このような構成であれば、熱回収効率を高めることができる。当該面積割合は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは100%(すなわち、ハニカム構造体10の外周壁18の全部が被覆部材20によって周回被覆される)である。なお、ここでいう「外周壁18の面積」とは、第1流体の流路方向に平行な方向の面積を意味し、第1端面および第2端面における面積は含まない。
被覆部材20は、好ましくは金属製である。このような構成であれば、製造効率に優れ、かつ、熱交換器(後述)を作製する際に、外筒(ケーシング)への取り付け(例えば、溶接)が容易である。被覆部材を構成する材料としては、例えば、ステンレス、チタン合金、銅合金、アルミ合金、真鍮が挙げられる。その中でも、耐久信頼性が高く、安価という理由により、ステンレスが好ましい。
被覆部材20の厚みは、例えば0.1mm~10mmであり得、また例えば0.3mm~5mmであり得、また例えば0.5mm~3mmであり得る。被覆部材の厚みがこのような範囲であれば、耐久信頼性と熱伝導性とのバランスに優れ得る。
被覆部材20の長さは、目的、ハニカム構造体10の長さ等に応じて適切に設定され得る。被覆部材の長さは、例えば5mm~250mmであり得、また例えば10mm~150mmであり得、また例えば20mm~100mmであり得る。好ましくは、被覆部材20の長さは、ハニカム構造体10の長さよりも大きい。この場合、ハニカム構造体は、被覆部材の中央部に(すなわち、ハニカム構造体が被覆部材から露出しないようにして)配置され得る。
B.熱交換部材の製造方法
本発明の実施形態による熱交換部材の製造方法は、ハニカム構造体(実質的には、その前駆体)の外周壁表面を100番手以上かつ径20mm以上の砥石を用いて周速度6.0m/秒以上で切削加工することを含む。このような製造方法によれば、ハニカム構造体10において上記A-1項に記載のRPcを有する外周壁表面18aが形成され得る。必要に応じて、被覆部材の内周面をさらに切削加工してもよい。これにより、上記A-1項に記載のRPcを有する内周面20aが形成され得る。
砥石の番手、径および周速度を適切に組み合わせて調整することにより、RPcを調整することができる。例えば、砥石の径および番手が小さい場合には、回転数を大きくすることにより所望のRPcを有する外周壁表面18aを形成することができる。また例えば、砥石の径を大きくすると、小さい番手および回転数で所望のRPcを有する外周壁表面18aを形成することができる。
より詳細には、砥石が例えば90番手~140番手であり、および、砥石の径が例えば20mm~100mm、好ましくは20mm~60mmである場合には、砥石の回転数は好ましくは3000rpm以上であり、より好ましくは4000rpm~7000rpmである。この場合、砥石の周速は、例えば3m/s~15m/sである。砥石が例えば100番手以上、好ましくは120番手以上であり、および、砥石の径が例えば150mm以上、好ましくは200mm~400mmである場合には、砥石の回転数は好ましくは3000rpm以下であり、好ましくは1200rpm~2000rpmである。この場合、砥石の周速は、例えば20m/s~35m/sである。いずれの場合であっても、砥石の切込み量は、例えば0.1mm~0.4mmである。
好ましくは、砥石による切削加工は、切削加工の対象であるワーク(実質的には、ハニカム構造体の前駆体)を回転させながら行われる。ワークの回転速度は、例えば100rpm~500rpmであり、好ましくは150rpm~300rpmである。
なお、ハニカム構造体は、以下の方法により作製され得る。まず、セラミックス粉末を含む坏土を所望の形状に押出成形し、ハニカム成形体を作製する。ハニカム成形体の形成材料としては、上記A-2項に記載のセラミックスを用いることができる。例えば、Si含浸SiC複合材料を主成分とするハニカム構造体を製造する場合、所定量のSiC粉末にバインダーと水または有機溶媒とを加え、得られた混合物を混練し坏土とし、成形して所望形状のハニカム成形体を得ることができる。次いで、得られたハニカム成形体を乾燥し、所定の外形寸法に加工しハニカム乾燥体を得て、減圧の不活性ガスまたは真空中でハニカム乾燥体中に金属Siを含浸焼成することによって、ハニカム構造体を得ることができる。砥石による切削加工は、焼成前(乾燥および寸法加工後)に行ってもよく、焼成後に行ってもよい。
C.熱交換器
図4は、本発明の1つの実施形態による熱交換器の第1流体の流路方向に直交する方向の概略断面図である。図示例の熱交換器200は、図1および図2に示す熱交換部材100と;熱交換部材100の外側に熱交換部材から離間して設けられた外筒(ケーシング)120と;を備え、外筒(ケーシング)120と熱交換部材100の被覆部材20との間に第2流体の流路140が形成されている。なお、図示例では図1および図2に示す熱交換部材100が用いられているが、熱交換部材としては、上記A項およびB項に記載の本発明の実施形態による任意の適切な熱交換部材が用いられ得る。例えば、図3に示す熱交換部材102が用いられてもよい。
外筒120は、代表的には筒状部121が被覆部材20を周回被覆しており、好ましくは熱交換部材100全体を周回被覆している。外筒120は、第2流体の入口122、入口122と筒状部121とを連結する入口導管123、第2流体の出口124、および、出口124と筒状部121とを連結する出口導管125を有する。第2流体は入口122から流入し、入口導管123を通って流路140に流れる。次いで、第2流体は、流路140を流れながら、熱交換部材100のセル14を流通する第1流体との熱交換を受け、出口導管125を通って出口124から流出する。第2流体としては、目的に応じた任意の適切な流体が挙げられる。例えば、熱交換器が自動車に搭載される場合には、第2流体は好ましくは水または不凍液(JIS K 2234:2006で規定されるLLC)である。第2流体の温度は、好ましくは、第1流体の温度よりも低い。熱交換部材100の被覆部材20が低温で膨張せず、ハニカム構造体10が高温で膨張することにより、両者の嵌合が強固となるからである。
好ましくは、第1流体の流路方向の両端部における被覆部材20の外周面は、外筒120の内面と周回状に密接している。このような構成であれば、第2流体の外部への漏れを防止することができる。当該密接は、任意の適切な手段により行われる。具体例としては、溶接、拡散接合、ろう付け、機械的な締結が挙げられる。溶接が好ましい。耐久信頼性が高く、構造強度の改善も図ることができるからである。
外筒120は、好ましくは金属製である。このような構成であれば、製造効率および熱伝導性のいずれにも優れ得る。外筒を構成する材料としては、例えば、ステンレス、チタン合金、銅合金、アルミ合金、真鍮が挙げられる。その中でも、耐久信頼性が高く、安価という理由により、ステンレスが好ましい。
外筒120の厚みは、例えば0.1mm~10mmであり、また例えば0.5mm~5mmであり、また例えば1mm~3mmである。外筒の厚みがこのような範囲であれば、耐久信頼性とコスト、体積および重量とのバランスに優れる。
外筒120は、一体成形品であってもよく、2つ以上の部材から形成される接合部材であってもよい。接合部材であれば、外筒の設計自由度を高めることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。実施例における評価項目は以下のとおりである。
(1)RPc、RaおよびRt
実施例および比較例で作製したハニカム構造体の外周壁表面のRPc、RtおよびRaをそれぞれ、表面粗さ測定機(テーラーホブソン社製、製品名「フォームタリサーフS5K」)を用いて測定した。測定はn=2で行い、平均値をRPc、RaおよびRtとした。
(2)熱交換試験
実施例および比較例で得られた熱交換器について、以下の方法で、熱交換試験を行った。ハニカム構造体に、400℃(=Tg1)の空気(第1流体)を流量10g/秒(Mg)で流した。一方、入口から40℃(=Tg2)の冷却水(第2流体)を流量10L/分(Mw)で供給し、熱交換後の冷却水を出口から回収した。熱交換器に対して空気および冷却水5分間通過させた直後に、熱交換器の入口における冷却水の温度(Tw1)および出口における冷却水の温度(Tw2)を測定し、熱回収量Qを求めた。測定はn=2で行い、平均値を熱回収効率とした。
ここで、冷却水によって回収される熱量Qは次式で表される。
Q(kW)=ΔTw(K)×Cpw(J/(kg・K))×Pw(kg/m3)×Mw(L/分)÷(60×10
式中、ΔTw=Tw2-Tw1、Cpw(水の比熱)=4182J/(kg・K)、Pw(水の密度)=997kg/mとした。
また、熱交換器による熱回収効率ηは次式で表される。
η(%)=Q/{(Tg1-Tw1)×Cpg×Mg}×100
式中、Cpg(空気の比熱)=1050J/(kg・K)とした。
<実施例1>
1.ハニカム構造体の作製
SiC粉末を含む坏土を最終的に図3に示すような断面形状となるように押し出した後、乾燥させ、所定の外形寸法に加工し、ハニカム乾燥体を得た。得られたハニカム乾燥体の外周壁表面を、マシニングセンタを用いて切削加工した。マシニングセンタの砥石の番手は90番手、径は20mm、回転数は3000rpm、周速は3.1m/s、切込み量は0.2mmであった。外周壁表面を切削加工したハニカム成形体をSi含浸焼成することにより、円柱状のハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体の外周壁表面のRPcは55.4pks/cm、Raは9.12μm、Rtは73.5μmであった。なお、ハニカム構造体は、外周壁の直径が75mm、内周壁の直径が57mm、セルの延びる方向の長さが33mmであり、図3に示すようなハニカム構造体の軸方向(セルの延びる方向)に直交する断面の中心部に中空領域を有する、いわゆるドーナツ状であった。ハニカム構造体の軸方向(セルの延びる方向)に直交する断面におけるセル形状は四角形とした。ハニカム構造体のセル密度は57セル/cm、隔壁の厚さは0.3mm、外周壁および内周壁の厚さは1.5mmであった。
2.熱交換部材の作製
被覆部材としてステンレス製の管状部材を用いた。上記で得られたハニカム構造体を加熱膨張させた管状部材の内部中央まで挿入し、その後、冷却収縮させることにより被覆部材内にハニカム構造体を固定する焼き嵌めによって、被覆部材の内周面をハニカム構造体の外周面に嵌合させ、熱交換部材を作製した。被覆部材の内周面のRPcは130pks/cmであった。
3.熱交換器の作製
図4に示すような、筒状部、入口、入口と筒状部とを連結する入口導管、出口、および、出口と筒状部とを連結する出口導管を有するステンレス製の筒状のケーシング(外筒)を金型成形により成形した。上記で得られた熱交換部材を外筒内部に挿入し、溶接により外筒内に熱交換部材を固定し、熱交換部材全体を周回被覆した。ハニカム構造体の軸方向(セルの延びる方向)の両端部における外周側面を溶接により外筒の内側面と周回状に密接させた。このようにして、熱交換器を作製した。得られた熱交換器を上記(2)の評価に供した。結果を表1に示す。
<実施例2~4および比較例1~2>
表1に示す条件でハニカム成形体の外周壁表面を切削加工したこと以外は実施例1と同様にして、外周壁表面が表1に示すRPc、RaおよびRtを有するハニカム構造体を作製した。このハニカム構造体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、熱交換部材および熱交換器を作製した。得られた熱交換器を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
<実施例5>
マシニングセンタの代わりに円筒研削盤を用いたこと、表1に示す条件でハニカム乾燥体の外周壁表面を切削加工したこと、および、切削加工の際にハニカム乾燥体を300rpmで回転させたこと以外は実施例1と同様にして、外周壁表面が表1に示すRPc、RaおよびRtを有するハニカム構造体を作製した。このハニカム構造体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、熱交換部材および熱交換器を作製した。得られた熱交換器を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
<実施例6>
SiC粉末を含む坏土を実施例1と同様の形状に押し出した後、乾燥させ、所定の外形寸法に加工した後、Si含浸焼成することにより、ハニカム焼成体を得た。得られたハニカム焼成体の外周壁表面を、円筒研削盤を用いて切削加工した。円筒研削盤の砥石の番手は170番手、径は350mm、回転数は1800rpm、周速は33m/s、切込み量は0.2mmであった。また、切削加工の際には、ハニカム焼成体を150rpmで回転させた。このようにして得られたハニカム構造体の外周壁表面のRPcは91.4pks/cm、Raは1.53μm、Rtは32.7μmであった。このようにして、円柱状のハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体の寸法および形状は、実施例1と同様であった。このハニカム構造体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、熱交換部材および熱交換器を作製した。得られた熱交換器を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
Figure 0007411101000001
表1から明らかなとおり、本発明の実施例の熱交換器は、比較例に比べて熱回収効率が有意に増大している。
本発明の実施形態による熱交換部材および熱交換器は、それぞれ、加熱体(高温側)と被加熱体(低温側)との間で熱交換が行われる任意の適切な用途に用いられ、特に、自動車の排ガスからの熱回収用途に好適に用いられ得る。
10 ハニカム構造体
12a 第1端面
12b 第2端面
14 セル
16 隔壁
17 内周壁
18 外周壁
20 被覆部材
100 熱交換部材
120 外筒
140 第2流体の流路
200 熱交換器

Claims (8)

  1. 第1端面から第2端面まで延びて第1流体の流路を形成するセルを規定する隔壁と、外周壁と、を有するハニカム構造体と;該ハニカム構造体の該外周壁を被覆する被覆部材と;を備え、
    該隔壁および該外周壁が、セラミックスを主成分として含有し、
    該外周壁表面のJIS B 0601:2013に規定されるRPcが55pks/cm以上である、
    熱交換部材。
  2. 前記被覆部材の内周面のRPcが45pks/cm以上である、請求項1に記載の熱交換部材。
  3. 前記外周壁の表面のJIS B 0601:2013に規定される最大断面高さRtが75μm以下である、請求項1または2に記載の熱交換部材。
  4. 前記隔壁および前記外周壁が、炭化珪素を主成分として含有するセラミックスで構成されている、請求項1から3のいずれかに記載の熱交換部材。
  5. 前記ハニカム構造体が、前記第1流体の流路方向に垂直な方向の断面全体に前記セルを有する、請求項1から4のいずれかに記載の熱交換部材。
  6. 前記ハニカム構造体が、前記第1流体の流路方向に垂直な方向の断面において中心部に中空領域を有する、請求項1から4のいずれかに記載の熱交換部材。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の熱交換部材と;
    該熱交換部材の外側に該熱交換部材から離間して設けられた外筒と;
    を備え、
    該外筒と該熱交換部材の前記被覆部材との間に第2流体の流路が形成されている、
    熱交換器。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載の熱交換部材の製造方法であって、
    前記外周壁表面を90番手以上かつ径20mm以上の砥石を用いて周速度3.0m/秒以上で切削加工することを含む、
    製造方法。
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