JP7410384B2 - ダブルナット及び該ダブルナットを用いた既製杭の保持装置の結合方法 - Google Patents

ダブルナット及び該ダブルナットを用いた既製杭の保持装置の結合方法 Download PDF

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Description

本開示はダブルナット及び該ダブルナットを用いた既製杭の保持装置の結合方法に関する。
基礎杭には、杭打ち機を用いて杭穴を掘削した後、杭穴にセメントミルク等の固化材を注入し、更に既製杭を沈設するプレボーリング工法によって構築されるものがある。そして、既製杭の杭頭部を地表よりも深くに配置するために、固化材が固化するまで支持ロッドを用いて杭穴内の既製杭を保持することがある。この際、支持ロッドには固定具が取り付けられ、支持ロッドを挟むように配置される基台上に固定具が配置される。固定具は、2つの固定片の連結板がボルト及びナットによって相互に結合されることで支持ロッドに固定されている(特許文献1参照)。また、特許文献2が開示する杭保持装置は、杭側テーパ面に対応する支持側テーパ面を有する保持筒体を備えている。保持筒体は複数の保持具片によって構成され、保持筒体は、固定用連結部がボルトやナット等によって結合されることで杭に固定されている。
一方、振動する部品の結合には、一般的に、ダブルナットが用いられている。この種のダブルナットとして、特許文献3が開示するダブルナットでは、2つのナットのうち一方のロックナットの下面が傾斜しており、これによりロックナットがこじられて傾き、ボルトの両側でボルトのねじ山の両面に強力に密着するように構成されている。また、特許文献4が開示するダブルナットは、2つのナットの一部分を凹凸の山形テーパに削り、雄ナットテーパ部に複数の割り込み溝を入れたものであり、雌ナットを締め付けることにより、雄ナットテーパ部の割り込み溝が締まり、ボルトのネジ部山を締め付けて行くように構成されている。
他方、着脱が容易な締結装置として、特許文献5は、雌ネジ部とともに複数の分割部に分割されたリング部材と、リング部材の分割部材がリング状に組み合った形態を保持する保持部材とを備えるものを開示している。当該締結装置によれば、リング部材を雄ネジ部の先端から螺込む作業を省略することができ、また、保持部材を外すことでリング部材を雄ネジ部から容易に外すことができる。
特開平6-146278号 特開2015-183368号 特開平10-68409号 特開2004-52991号 特開2017-115995号
特許文献1や特許文献2が開示する固定具や保持筒体を用いた場合、杭を保持している間に、荷重により固定具や保持筒体が拡径するように変形し、ボルトの頭部及びナットが連結板や固定用連結部と密着してしまうことがある。換言すれば、ナットの締め付けトルクが経時的に増大してしまうことがある。特に、特許文献2が開示する保持筒体を用いた場合、このような現象が顕著になる。このようにナットが密着した場合、ナットを外すために必要なトルクが大きくなり、人力でナットを外すのが困難になることがある。そしてこのような現象は、杭を保持するための保持具や保持筒体以外でも発生する。
一方、特許文献5が開示するリング部材及び保持部材を用いた場合、保持部材が何らかの原因でリング部材から外れてしまうと不所望のタイミングで結合が解除されてしまう虞がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、部品を安定して結合可能であるとともに、締め付けトルクが経時的に増大していたとしても、容易に取り外し可能なダブルナット及び該ダブルナットを用いた既製杭の保持装置の結合方法を提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るダブルナットは、
部品の結合のためにボルトに螺合可能なダブルナットであって、前記結合は静的な荷重が加わる物品の結合である一方経時的に締め付けトルクが増大する結合であるダブルナットにおいて、
前記ボルトに螺合可能な第1ナットと、
前記部品を結合している状態にて前記部品と前記第1ナットの間にて前記ボルトに螺合して配置される第2ナットとを備え、
前記第2ナットは2つの半割体によって構成され
前記第1ナットは雌テーパ部を有し、
前記第2ナットは、前記雌テーパ部と嵌合可能な雄テーパ部を有し、
前記部品を結合している状態では前記第1ナットの雌テーパ部と前記第2ナットの雄テーパ部が嵌合して前記2つの半割体は分離しないように構成され、
前記部品を結合する際、前記第1ナット及び前記第2ナットで締め付けてから前記第1ナットが増締めされることにより、前記第2ナットよりも前記第1ナットによる締め付けによる軸力の負担が大きくなるように構成され、
前記部品の結合を解除する際、前記第2ナットで締め付けることにより前記第1ナットによる締め付けの軸力の負担が軽減されるように構成されている
とを特徴とするダブルナット。
上記構成(1)のダブルナットで部品を結合した場合、第2ナットは部品と第1ナットの間に挟まれているので、第2ナットが2つの半割体へと分離することが防止される。このため、上記構成(1)のダブルナットは、部品を安定して結合することができる。
一方、上記構成(1)のダブルナットによる部品の結合を解除する際には、第2ナットのみを順方向(締め付け方向)に回転させながら、第1ナットをそのままで保持又は逆方向(解放方向)に回転させる。これにより、締め付けによる軸力の一部を第2ナットが負担するようになり、第1ナットが負担する軸力が軽減され、第1ナットを逆方向に回転させ易くなる。そして、第1ナットを逆方向に回転させ、第2ナットから第1ナットが離れれば、第2ナットを2つの半割体へと分離させ、第2ナットを容易にボルトの雄ネジ部から取り外すことができる。かくして、上記構成(1)のダブルナットは、部品の変形等によって経時的に締め付けトルクが増大していたとしても、容易に取り外すことができる。
(2)本発明の少なくとも一実施形態に係るダブルナットを用いた既製杭の保持装置の結合方法は、
上記構成(1)のダブルナットを用いた既製杭の保持装置の結合方法であって、
前記既製杭の保持装置は複数の分割体を備え、
前記分割体は連結部を有し、
前記連結部の貫通孔に前記ボルトが挿通され、
前記部品としての連結部を結合する際、前記第1ナット及び前記第2ナットで締め付けてから、前記第2ナットよりも前記第1ナットによる締め付けによる軸力の負担が大きくなるように前記第1ナットが増締めされ、
前記連結部の結合を解除する際、前記第1ナットによる締め付けの軸力の負担が軽減されるように前記第2ナットで締め付けてから前記第1ナットが解放される。
(3)幾つかの実施形態では、上記構成(2)において、
前記連結部と前記第2ナットとの間に、弾性体によって構成される緩衝材を配置する。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、部品を安定して結合可能であるとともに、締め付けトルクが経時的に増大していたとしても、容易に取り外し可能なダブルナット及び該ダブルナットを用いた既製杭の保持装置の結合方法が提供される
本発明の一実施形態に係るダブルナットが適用された既製杭の保持装置を、既製杭とともに概略的に示す図である。 保持装置を概略的に示す分解斜視図である。 ボルト及びボルトに螺合されたダブルナットによって、2つの分割体の連結部が結合された状態を概略的に示す断面図である。 ダブルナットの正面図(背面図)である。 ダブルナットの右側面図(左側面)である。 ダブルナットの平面図である。 ダブルナットの底面図である。 図6中のA-A’線に沿うダブルナットの断面図である。 第2ナットの正面図(背面図)である。 第2ナットの右側面図(左側面図)である。 第2ナットの平面図である。 図11中のB-B’線に沿う第2ナットの断面図である。 第2ナットの斜視図である。 第2ナットの分解斜視図である。 第1ナットの正面図(背面図)である。 第1ナットの右側面図(左側面図)である。 第1ナットの底面図である。 図17中のC-C’線に沿う第1ナットの断面図である。 第1ナットの斜視図である。 ダブルナットによる連結部の結合方法の概略的な手順を示すフローチャートである。 ダブルナットによる連結部の結合解除方法の概略的な手順を示すフローチャートである。 他の実施形態のダブルナットの正面図(背面図)である。 ダブルナットの右側面図(左側面図)である。 ダブルナットの平面図である。 ダブルナットの底面図である。 図24中のD-D’線に沿う断面図を線状体とともに示す図である。 ダブルナットの第2ナットの斜視図である。 第2ナットの分解斜視図である。 ダブルナットの第1ナットの斜視図である。 他の実施形態に係る第2ナットの変形前後の形状を概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係る第2ナットの変形前後の形状を概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るダブルナットを用いた連結部の結合構造を示す図である。 他の実施形態に係る、ダブルナットによって結合された既製杭の保持装置を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、本発明の一実施形態に係るダブルナット1が適用された既製杭の保持装置(以下、単に保持装置ともいう)3を、既製杭5とともに概略的に示す図である。図2は、保持装置3を概略的に示す分解斜視図である。
図1に示したように、保持装置3は、既製杭5の杭頭部に脱着可能なヤットコ7のロッド部9に脱着可能に固定される。
図2に示したように保持装置3は、複数の分割体(例えば、2つの半割体)11によって構成され、分割体11は、ボルト13及びダブルナット1によって結合される。より詳しくは、分割体11は、半円筒部15、外向き鍔部17及び連結部19を有する。外向き鍔部17は、半円筒部15の軸線方向にて一端側に一体に設けられ、半円環形状を有している。連結部19は、半円筒部15の周方向にて両側縁に一体に設けられている。連結部19は板形状を有し、半円筒部15の径方向及び軸線方向に延在している。
図3は、ボルト13及びボルト13に螺合されたダブルナット1によって、2つの分割体11の連結部19が結合された状態を概略的に示す断面図である。連結部19には貫通孔が設けられており、ボルト13の軸部が貫通孔に挿通される。貫通孔から突出したボルト13の雄ネジ部にダブルナット1が螺合されている。
ダブルナット1は、第1ナット(上ナット)21、及び、第1ナット21と連結部19の間に配置される第2ナット(下ナット)23によって構成されている。
図4はダブルナット1の正面図(背面図)である。図5はダブルナット1の右側面図(左側面)である。図6はダブルナット1の平面図である。図7はダブルナット1の底面図である。図8は図6中のA-A’線に沿うダブルナット1の断面図である。図9は第2ナット23の正面図(背面図)である。図10は第2ナット23の右側面図(左側面図)である。図11は第2ナット23の平面図である。図12は図11中のB-B’線に沿う第2ナット23の断面図である。図13は、第2ナット23の斜視図である。図14は、第2ナット23の分解斜視図である。図15は第1ナット21の正面図(背面図)である。図16は第1ナット21の右側面図(左側面図)である。図17は第1ナット21の底面図である。図18は図17中のC-C’線に沿う第1ナット21の断面図である。図19は、第1ナット21の斜視図である。
なお、図6、図7、図11及び図17中の3/4円弧は、ダブルナット1の雌ネジ部の谷を示している。また、第2ナット23の底面図は、図7のダブルナット1の底面図と同一であり、第1ナット21の平面図は、図6のダブルナット1の平面図と同一である。
図4~図14に示すように、第2ナット(下ナット)23は、六角柱形状の台座部25と、台座部25と同軸且つ一体に形成された円錐台部(雄テーパ部)27とによって構成されている。円錐台部27は、台座部25から離れるにつれて徐々に縮径する先細りの雄テーパ形状を有している。第2ナット23の雌ネジ部は、台座部25及び円錐台部27を貫通して設けられている。そして、第2ナット23は、六角柱の軸線方向に沿って分割された2つの半割体23a、23bによって構成されており、半割体23a、23bは、それぞれ台座部25及び円錐台部27を含んでいる。
図14~図19に示すように、第1ナット(上ナット)21は、六角柱形状の本体部29を有し、本体部29の内部には、雌ネジ部と、雌ネジ部と同軸に連なる円錐台形状の凹部(雌テーパ部)31が設けられている。第1ナット21の凹部31の形状は、第2ナット23の円錐台部27の形状に対応しており、凹部31は、第1ナット21の一方の端面30にて開口している。第1ナット21の凹部31は、第1ナット21の端面30が台座部25の端面26に当接可能なように、第2ナット23の円錐台部27を受け入れ可能な雌テーパ形状を有している。そして、連結部19を結合している状態では、第1ナット21の凹部31と第2ナット23の円錐台部27が嵌合し、第2ナット23は連結部19と第1ナット21の間に挟まれているので、第2ナット23の半割体23a、23bが分離することはない。
図20は、ダブルナット1による連結部19の結合方法の概略的な手順を示すフローチャートである。結合方法は、ボルト挿入工程S1、第1ナット取付工程S3、第2ナット取付工程S5、ナット合体工程S7、及び、ナット締付工程S9を備えている。
ボルト挿入工程S1では、ボルト13が一対の連結部19の貫通孔にそれぞれ挿通される。第1ナット取付工程S3では、ボルト13の雄ネジ部に第1ナット21が螺合される。このとき、第1ナット21と連結部19との間には、第2ナット23を取り付けるための適当な距離が確保されるように、第1ナット21が取り付けられる。
第2ナット取付工程S5では、第1ナット21と連結部19との間に、第2ナット23の半割体23a、23bがボルト13の雄ネジ部を挟むように取り付けられる。ナット合体工程S7では、第2ナット23の円錐台部27が第1ナット21の凹部31に嵌合するまで、第1ナット21が順方向にねじ込まれる。なお、第1ナット取付工程S3よりも先に第2ナット取付工程S5を実施してもよい。
それから、ナット締付工程S9では、合体した第1ナット21及び第2ナット23を例えばスパナを用いて順方向に同時にねじ込み、所定の締め付けトルクになるまで第1ナット21及び第2ナット23で連結部19を締め付ける。これにより、連結部19の結合が終了する。なお、締め付けによる軸力は、もっぱら第1ナット21が負担するように構成されているのが好ましい。このため、ある程度まで第1ナット21及び第2ナット23で締め付けてから、第1ナット21のみを増締めしてもよい。
なお、第2ナット23は、振動による緩み止めのためのものではないので、第1ナット21及び第2ナット23で連結部19を締め付けてから、第2ナット23のみを逆方向に回転させる必要はない。
図21は、ダブルナット1による連結部19の結合解除方法の概略的な手順を示すフローチャートである。結合解除方法は、第2ナット締付工程S10、第1ナット解放工程S12、第2ナット取り外し工程S14、第1ナット取り外し工程S16、及び、ボルト引き抜き工程S18を備えている。
第2ナット締付工程S10では、第2ナット23のみを順方向に回転させる。そのために、例えば、第1ナット21と第2ナット23を2つのスパナで別々に把持してから、第2ナット23のみを順方向(締め付け方向)に回転させながら、第1ナット21をそのままで保持又は逆方向(解放方向)に回転させる。これにより、締め付けによる軸力の一部を第2ナット23が負担するようになり、第1ナット21が負担する軸力が軽減され、第1ナット21を逆方向に回転させ易くなる。
それから、第1ナット解放工程S12では、第1ナット21のみを逆方向に回転させ、第1ナット21の凹部31から第2ナット23の円錐台部27が抜けるまで、第1ナット21を第2ナット23から離す。この後、第2ナット取り外し工程S14にて、第2ナット23の半割体23a、23bを分離し、ボルト13の雄ネジ部から第2ナット23を取り外す。
そして、第1ナット取り外し工程S16にて、第1ナット21を更に逆回転させてボルト13の雄ネジ部から取り外し、ボルト引き抜き工程S18にてボルト13を連結部19の貫通孔から引き抜いて、ボルト13及びダブルナット1による連結部19の結合が解除される。
上記構成のダブルナット1で連結部19を結合した場合、第2ナット23は連結部19と第1ナット21の間に挟まれているので、第2ナット23が2つの半割体23a、23bへと分離することが防止される。このため、上記構成のダブルナット1は、連結部19を安定して結合することができる。
一方、上記構成のダブルナット1による結合を解除する際には、第2ナット23のみを順方向(締め付け方向)に回転させながら、第1ナット21をそのままで保持又は逆方向(解放方向)に回転させる。これにより、締め付けによる軸力の一部を第2ナット23が負担するようになり、第1ナット21が負担する軸力が軽減され、第1ナット21を逆方向に回転させ易くなる。そして、第1ナット21を逆方向に回転させ、第2ナット23から第1ナット21が離れれば、第2ナット23を2つの半割体23a、23bへと分離させ、第2ナット23を容易にボルト13の雄ネジ部から取り外すことができる。かくして、上記構成のダブルナット1は、連結部19の変形等によって経時的に締め付けトルクが増大していたとしても、容易に取り外すことができる。
また、上記構成のダブルナット1によれば、連結部19を結合している状態下で、第2ナット23の円錐台部(雄テーパ部)27が第1ナット21の凹部(雌テーパ部)31と嵌合していることで、第2ナット23の半割体23a、23bが分離不能となる。このため、上記構成のダブルナット1によれば、連結部19を確実に結合することができる。
以下、本発明の他の実施形態について説明するが、上述した実施形態と同一又は類似の構成については、同一の名称又は符号を付してその構成や作用効果の説明を省略又は簡略化する。
図22は、他の実施形態のダブルナット40の正面図(背面図)である。図23はダブルナット40の右側面図(左側面図)である。図24はダブルナット40の平面図である。図25はダブルナット40の底面図である。図26は図24中のD-D’線に沿う断面図を線状体とともに示す図である。図27はダブルナット40の第2ナット44の斜視図である。図28は第2ナット44の分解斜視図である。図29はダブルナット40の第1ナット42の斜視図である。
図22、23、24、26及び29に示したように、第1ナット42は、通常のナットと同一の形状を有しており、六角柱形状の本体部と雌ネジ部を有する。
図22、23、25、26、27及び28に示したように、第2ナット44は、六角柱形状の本体部と雌ネジ部を有しているが、六角柱の軸線方向に沿って分割された2つの半割体44a、44bによって構成されている。従って、半割体44a、44bは、それぞれ第2ナット44の本体部及び雌ネジ部を含んでいる。そして、第2ナット44は、外周面に周方向に延在する溝部46を有する。溝部46は、例えば、第2ナット44の軸線方向の略中央部に設けられている。そして、図26に示したように、溝部46に巻き付けたワイヤや番線のような線状体48によって、2つの半割体44a、44bを分離しないように結合可能である。
ダブルナット40によって連結部19を結合する方法にあっては、図20の第2ナット取付工程S5にて第2ナット44の半割体44a、44bをボルト13の雄ネジ部に取り付け、線状体48で半割体44a、44bを結合する。そして、ナット合体工程S7にて第1ナット42の端面と第2ナットの端面を当接させる。
一方、ダブルナット40による連結部19の結合を解除する方法にあっては、図21の第2ナット取り外し工程S14にて第2ナット44から線状体48を外し、第2ナット44の半割体44a、44bを分離させてボルト13の雄ネジ部から取り外す。
上記構成のダブルナット40は、連結部19の結合を解除する際、ダブルナット1と同様に容易に取り外すことができる上に、ダブルナット1と比べて製作が容易である。
図30は、他の実施形態に係る第2ナット50の変形前後の形状を概略的に示す平面図である。本実施形態では、第2ナット50の半割体50a、50bは、その一側面に取り付けられた蝶番52によって相互にピン結合され、且つ、相対回転可能である。なお蝶番52は、例えばネジ(不図示)によって半割体50a、50bに固定可能である。蝶番52は、2つの半割体50a、50bを相対回転可能に連結する連結材である。
第2ナット50は、ダブルナット40において第2ナット44の代わりに用いることができる。ダブルナット40が連結材を備えている場合、第2ナット50の半割体50a、50bは相互にピン結合されているので、第2ナット44に比べて、第2ナット50は取り扱いが容易である。
図31は、他の実施形態に係る第2ナット60の変形前後の形状を概略的に示す平面図である。第2ナット60は、ダブルナット40において、第2ナット44、50の代わりに用いることができる。本実施形態では、第2ナット60の半割体60a、60bは、その一側面に取り付けられた蝶番62によって相互にピン結合され、且つ、相対回転可能である。また、第2ナット60には、蝶番62と反対側の側面にも蝶番64が取り付けられており、蝶番64のピンは挿抜自在である。従って、蝶番64が組み合っている状態で蝶番64にピンを挿入することで、第2ナット60の半割体60a、60bを相対回転不能に固定することができ、蝶番64のピンを抜くことで、半割体60a、60bを相対回転可能にすることができる。
図32は、他の実施形態に係るダブルナット1を用いた連結部19の結合構造を示している。本実施形態では、第2ナット23と連結部19の間に、緩衝材70が配置されている。緩衝材70は、例えば、積層ゴムやばねのような弾性体によって構成されている。図32のように緩衝材70を配置した場合、連結部19の結合を解除する際に、第2ナット締付工程S10にて容易に第2ナット23を締め付けることができる。
図33は、他の実施形態に係るダブルナット1によって結合された既製杭の保持装置80を説明するための図である。保持装置80は、テーパ部82を有する既製杭84を保持するためのものであり、テーパ部82に対応するテーパ部86、外向き鍔部87及び連結部88を有している。本実施形態では、保持装置80は4つの分割体90によって構成されており、ダブルナット1によって連結部88を結合した状態で、テーパ部86によって既製杭84のテーパ部82を支持する。
特に既製杭84がテーパ部82を有する場合、既製杭84を保持している間に保持装置80が拡径するように徐々に変形し、ダブルナット1の締め付けトルクが経時的に顕著に大きくなるが、ダブルナット1であれば、容易に取り外すことができる。
最後に、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらを組み合わせた形態を含む。
例えば、ダブルナット1、40によって結合される物品(部品)は、既製杭の保持装置3、80に限定されることはなく、経時的に締め付けトルクが増大するものであって、所定時間経過後に取り外す必要があるものであればよい。例えば、第1ナット21、42や第2ナット23、44、50、60の雌ねじの呼び径は、M30以上M68以下である。なお、上述した実施形態では、第1ナット21、42と第2ナット23、44、50、60の対角長さ(もしくは二面幅)は等しかったが、異なっていてもよい。また、第1ナット21、42及び第2ナット23、44、50、60の端面は面取りされていてもいなくてもよい。
なお、ダブルナット1、40は、第1ナット21、42及び第2ナット23、44、50、60を締め付けた後に、第2ナット23、44、50、60を逆方向に回転させて第2ナット23、44、50、60の雌ネジ部とボルト13の雄ネジ部の摩擦を増大するように用いるものではない。また、ダブルナット1の第2ナット23の円錐台部27は、第1ナット21の凹部31と嵌合している状態で第1ナット21を増締めしたときに、ボルト13の雄ネジ部に対する径方向の締め付けが強くなるようには構成されていない(特許文献4のように割り込み溝が形成されていない)。更に、ダブルナット40の第1ナット42の端面には、特許文献3のようにこじるための傾斜が付けられてはいない。つまり、ダブルナット1、40は、輸送機械や工作機械等を構成する部品において振動が加わる部品を結合するためのものではなく、静的な荷重が加わる部品を結合するためのものである。
1、40 ダブルナット
3、80 既製杭の保持装置
5、84 既製杭
7 ヤットコ
9 ロッド部
11、90 分割体
13 ボルト
15 半円筒部
17、87 外向き鍔部
19、88 連結部
21、42 第1ナット(上ナット)
23、44、50、60 第2ナット
23a、23b、44a、44b 半割体
25 台座部
26 台座部の端面
27 円錐台部(雄テーパ部)
29 本体部
30 第1ナットの端面
31 凹部(雌テーパ部)
46 溝部
48 線状体
52、62、64 蝶番
70 緩衝材
82 既製杭のテーパ部
86 保持装置のテーパ部

Claims (3)

  1. 部品の結合のためにボルトに螺合可能なダブルナットであって、前記結合は静的な荷重が加わる物品の結合である一方経時的に締め付けトルクが増大する結合であるダブルナットにおいて、
    前記ボルトに螺合可能な第1ナットと、
    前記部品を結合している状態にて前記部品と前記第1ナットの間にて前記ボルトに螺合して配置される第2ナットとを備え、
    前記第2ナットは2つの半割体によって構成され
    前記第1ナットは雌テーパ部を有し、
    前記第2ナットは、前記雌テーパ部と嵌合可能な雄テーパ部を有し、
    前記部品を結合している状態では前記第1ナットの雌テーパ部と前記第2ナットの雄テーパ部が嵌合して前記2つの半割体は分離しないように構成され、
    前記部品を結合する際、前記第1ナット及び前記第2ナットで締め付けてから前記第1ナットが増締めされることにより、前記第2ナットよりも前記第1ナットによる締め付けによる軸力の負担が大きくなるように構成され、
    前記部品の結合を解除する際、前記第2ナットで締め付けることにより前記第1ナットによる締め付けの軸力の負担が軽減されるように構成されている
    とを特徴とするダブルナット。
  2. 請求項1に記載のダブルナットを用いた既製杭の保持装置の結合方法であって、
    前記既製杭の保持装置は複数の分割体を備え、
    前記分割体は連結部を有し、
    前記連結部の貫通孔に前記ボルトが挿通され、
    前記部品としての連結部を結合する際、前記第1ナット及び前記第2ナットで締め付けてから、前記第2ナットよりも前記第1ナットによる締め付けによる軸力の負担が大きくなるように前記第1ナットが増締めされ、
    前記連結部の結合を解除する際、前記第1ナットによる締め付けの軸力の負担が軽減されるように前記第2ナットで締め付けてから前記第1ナットが解放される
    ことを特徴とする既製杭の保持装置の結合方法。
  3. 前記連結部と前記第2ナットとの間に、弾性体によって構成される緩衝材を配置することを特徴とする請求項2に記載の既製杭の保持装置の結合方法。
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