(本開示の基礎となった知見)
本発明者は、例えば、月曜日は、朝10時に設定温度28℃で冷房運転を開始させ、昼14時に冷房運転を停止させ、晩18時に設定温度25℃で冷房運転を開始させるというように、空気調和機の設定内容を曜日ごとに事細かく設定できる動作タイマを備える空気調和機を検討している。空気調和機は、例えば、夏又は冬が終了すると次の冬又は夏が開始されるまで長期間使用されないことがある。長期間の一例は、季節が変わる程度の長さであり、3ヶ月といった固定期間である。
したがって、上述の動作タイマを備える空気調和機において、使用されない期間を経て、再度、動作タイマの設定がオンされた場合、前回設定された動作タイマの設定内容で空気調和機を稼働させると、その設定内容が不適切になることがある。このような事象は、例えば動作タイマの設定がオンからオフになってから長期間経過している場合、或いは動作タイマの設定のオンオフに限らず、長期間、空気調和機が通電されていない場合などに発生する。
動作タイマの設定内容が不適切であることの一例としては、冬場での使用において、夏に設定した動作タイマの設定内容で再び動作タイマの設定がオンされた場合、及び夏場での使用において、冬に設定した動作タイマの設定内容で再び動作タイマの設定がオンされた場合などである。このように動作タイマの設定内容が不適切であると、ユーザに不快な思いをさせるに留まらず、ユーザの命に関わる可能性もあるため、不適切な動作タイマの設定内容で空気調和機を稼働させないことが望まれる。
上述の特許文献1では、外気温及び室温などが高いにも拘わらず、ユーザが暖房モードの設定指示をした場合に、暖房モードで本当によいかを示す注意情報が報知されているに過ぎず、設定内容を伴う動作タイマに関する開示はない。したがって、特許文献1は、空気調和機が長期間不使用である場合において、不適切な動作タイマの設定内容で空気調和機が稼働することを抑制できない。
そこで、本発明者は、動作タイマの設定がオンされた場合、例えば、前回動作タイマの設定がオフされた時点から所定の時間以上経過していれば、現在設定されている動作タイマの設定内容などを報知情報としてユーザに通知することにより、不適切な設定内容で空気調和機が稼働することを抑制できるとの知見を得て、下記に示す各態様を想到するに至った。
本開示の一態様は、コンピュータが、空気調和機の動作タイマが解除された時点又は前記動作タイマが解除された時点からの経過時間を示す時間情報を取得し、前記動作タイマの設定に関する操作がなされた場合、前記時間情報を用いて、前記動作タイマが解除されてから所定の時間が経過したかを判定し、前記動作タイマの解除から所定の時間が経過したと判定された場合、前記空気調和機のユーザに前記動作タイマに関わる報知情報を通知する。
本構成によれば、動作タイマの設定に関する操作がなされた場合、空気調和機の動作タイマが解除された時点又は動作タイマが解除されてからの経過時間を示す時間情報を用いて、動作タイマが解除されてから所定の時間が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過している場合、動作タイマに関わる報知情報が通知される。
これにより、動作タイマの設定が解除されてから所定の時間が経過している場合、ユーザに対して動作タイマの設定の妥当性を確認させることができ、不適切な設定内容で空気調和機が稼働することを抑制できる。それによって、動作タイマの設定内容が空気調和機の周囲の状況に適していないために空気調和機の周囲の状況がユーザにとって不快な状況、ひいてはユーザの命に関わる状況になることを防止でき、空気調和機の安全性を確保できる。また、不適切な動作タイマの設定内容で空気調和機が稼働することが抑制されるため無駄なエネルギーの消費を抑制することも可能である。
上記態様において、季節に対応する期間を示す季節情報を取得し、前記季節情報と前記時間情報とを用いて、前記所定の時間を決定してもよい。
本構成によれば、前記時間情報と季節情報とを用いて所定の時間が決定される。これにより、動作タイマが解除されてから所定の時間が経過したか否かの判定を、季節を考慮に入れて適切に行うことができる。
上記態様において、前記空気調和機が設置されている地域を示す地域情報を取得し、前記季節情報と前記地域情報とに基づいて前記所定の時間を決定してもよい。
本構成によれば、季節情報と地域情報とに基づいて所定の時間が決定されるため、動作タイマが解除されてから所定の時間が経過したか否かの判定を、空気調和機が設置された地域性を考慮に入れて適切に行うことができる。
上記態様において、気温の変化を含むセンシングデータと基準データとを用いて、前記所定の時間を決定してもよい。
本構成によれば、気温の変化を含むセンシングデータと基準データとを用いて所定の時間が決定されるため、動作タイマが解除されてから所定の時間が経過したか否かの判定を、空気調和機の周囲の気温のリアルタイムな変化を考慮に入れて適切に行うことができる。
また、上記態様において、天気情報を取得し、前記天気情報と基準データとを用いて、前記所定の時間を決定してもよい。
本構成によれば、天気情報と基準データとを用いて、所定の時間が決定されるため、動作タイマが解除されてから所定の時間が経過したか否かの判定を、天気を考慮に入れて適切に行うことができる。
また、上記態様において、さらに、前記空気調和機の状態情報を取得し、さらに、前記空気調和機の状態が通電なし状態に変化してから前記所定の時間が経過した後に通電あり状態に変化することであるイベントが発生したか否かを前記状態情報に基づいて判定し、前記イベントが発生したと判定された場合に、前記報知情報を出力してもよい。
これにより、所定の時間以上通電されていない空気調和機の通電が再開された場合、ユーザに対して動作タイマの設定の妥当性を確認させることができ、不適切な設定内容で空気調和機が稼働することを抑制できる。
また、上記態様において、前記報知情報は、前記動作タイマの設定が不適切であることを示してもよい。
本構成によれば、動作タイマの設定が不適切であることが報知情報によって示されるため、ユーザに対して動作タイマの設定の妥当性をより確実に確認させることができる。
また、上記態様において、さらに、天気情報を取得し、前記天気情報に基づいて前記報知情報を決定してもよい。
これにより、天気に基づいた内容の報知ができる。
また、上記態様において、さらに、前記空気調和機の過去の操作情報を取得し、前記過去の操作情報に基づいて前記報知情報を決定してもよい。
これにより、過去の操作情報に基づいた内容の報知ができる。
また、上記態様において、さらに、前記空気調和機が設置されている地域を示す地域情報を取得し、前記地域情報に基づいて前記報知情報を決定してもよい。
これにより、空気調和機の設置された地域に基づいた内容の報知ができる。
さらに、上記態様において、前記動作タイマが解除された時点の気候と、前記動作タイマの設定に関する操作がなされた時点の気候と、が同一であるか否かを推定可能な情報にしたがって、前記報知情報の内容を制御してもよい。
このように、経過時間が所定の時間以上であることに加え、気候の一致度にしたがって報知内容が制御されることにより、ユーザが動作タイマを再設定することが望ましい場合にのみ再設定を促す通知をすることができる。すなわち、報知情報を適正化することが可能となる。
上記態様において、前記推定可能な情報は、特定の時間周期を含み、前記報知情報の内容の制御では、前記経過時間が前記特定の時間周期に合致するか否かにしたがって、前記報知情報の内容を制御してもよい。
気候は周期的に変化することが多い。このため、上記のように特定の時間周期を用いて報知情報の内容が制御されることにより、報知情報の内容をより適正化することが可能となる。
上記態様において、前記推定可能な情報は、前記動作タイマが解除された時点の第1期間の属性と、前記動作タイマの設定に関する操作がなされた時点の第2期間の属性と、を含み、前記報知情報の内容の制御では、前記第1期間の属性と前記第2期間の属性とが同一であるか否かにしたがって、前記報知情報の内容を制御してもよい。
気候は特定の期間に応じて変化することが多い。このため、上記のように期間の属性を用いて報知情報の内容が制御されることにより、報知情報の内容をより適正化することが可能となる。
上記態様において、前記推定可能な情報は、前記動作タイマの設定情報と、前記空気調和機の操作情報と、を含み、前記報知情報の内容の制御では、前記動作タイマの設定情報が示す稼動指示と前記操作情報が示す稼動指示との差が所定の範囲内であるか否かにしたがって、前記報知情報の内容を制御してもよい。
気候の変化時にはユーザがコントローラを操作して空気調和機の設定を変更することが多い。このため、上記のように動作タイマの設定情報と操作情報とを用いて報知情報の内容が制御されることにより、報知情報の内容をより確実に適正化することが可能となる。
上記態様において、推定可能な情報は、前記動作タイマの設定情報と、天気情報と、を含み、前記報知情報の内容の制御では、前記動作タイマの設定情報と前記天気情報とが対応するか否かにしたがって、報知情報の内容を制御してもよい。
これにより、天気情報と動作タイマの設定情報とが対応するか否かにしたがって報知情報の内容をより確実に適正化することが可能となる。
上記態様において、前記報知情報の通知では、前記動作タイマが解除された時点の気候と、前記動作タイマの設定に関する操作がなされた時点の気候と、が同一であると推定可能な場合、前記動作タイマの設定を前記動作タイマが解除された時点の設定にすることを報知するための情報を前記報知情報として通知し、前記動作タイマが解除された時点の気候と、前記動作タイマの設定に関する操作がなされた時点の気候と、が同一でないと推定可能な場合、前記動作タイマの設定が不適切であることを報知するための情報を前記報知情報として通知してもよい。
気候は特定の期間に応じて変化することが多い。このため、上記のように期間の属性として気候を用いて報知情報の内容が制御されることにより、報知情報の内容をより適正化することが可能となる。
さらに、これらの包括的又は具体的な態様は、空気調和機、情報処理システム、集積回路、コンピュータプログラム、又は、コンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの非一時的な記録媒体で実現されてもよく、空気調和機、情報処理システム、集積回路、及び、記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また全ての実施の形態において、各々の内容を組み合わせることもできる。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1における空気調和機の構成を示すブロック図である。空気調和機100は、制御部101、記憶部103、動力部104、電源部105、表示部106、操作部107、時刻管理部108、センサ109、及び通信部110を含む。
制御部101は、記憶部103に記憶される種々の情報及び種々の制御を実施するための制御プログラムを読み出して実行することで、空気調和機100に含まれる各ブロックの動作を統括的に制御する。制御部101は、例えば、CPU又は専用プロセッサなどの演算処理部を含むコンピュータ装置である。制御部101は、空気調和機100が実行する種々のモードを設定する運転設定部102を含む。
記憶部103は、例えばRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などの半導体メモリである。記憶部103は、空気調和機100にて用いられる種々の情報及び種々の制御プログラムを記憶する。
動力部104は、制御部101による制御の下、空気調和機100の種々の運転モードを実行する。運転モードには、例えば冷房運転、暖房運転、除湿運転、送風運転などの空気調和モードが含まれる。また、空気清浄機能を有する機種においては、運転モードには、例えば空気清浄モードが含まれる。動力部104は、例えば、冷媒を圧縮する圧縮機、冷媒を循環させるポンプ、圧縮機を駆動するモータ、及び送風するためのファンなどの空気調和運転を実現するための種々の装置である。
電源部105は、制御部101からの指示に基づき動力部104の電源のオン(閉路)又はオフ(開路)を行う。電源部105は、商用電力を空気調和機100の駆動に適した電力に変換する電源回路及び空気調和機100の電源プラグから通電されているか否かを検知する検知回路などを含む。
表示部106は、空気調和機100の運転状況を表示する。表示部106は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)などである。表示部106を構成する発光ダイオードは、動力部104が運転中である場合、制御部101の制御の下、点灯する一方、動力部104が運転中でない場合、制御部101の制御の下、消灯する。表示部106は、運転モードに対応する複数の発光ダイオードを含み、制御部101の制御の下、動力部104が実行中の運転モードに対応する発光ダイオードが点灯してもよい。
操作部107は、空気調和機100に対するユーザからの操作を受け付ける。操作部107は、電源部105をオン又はオフするためのボタン及び動作タイマを設定するためのボタンなどを含む。さらに、操作部107には、運転モード(冷房運転、暖房運転、除湿運転、送風運転、及び空気清浄運転)を設定するためのボタンと、設定温度、設定風向、及び設定風量などの運転パラメータを設定するためのボタンとを含んでもよい。
ここでは、操作部107は、ボタンを含むとして説明されたが、これは一例であり、ユーザからの操作を受け付けることが可能な部品であれば、ボタンとは異なる部品で構成されてもよい。操作部107を構成するボタンは、物理的なボタンであってもよいし、タッチパネルに表示されるGUI部品であてもよい。この場合、操作部107は、GUI部品に対応するタッチパネル内の領域がタッチされた場合にユーザからの操作を受け付ける。さらに、操作部107は、マイク及び音声認識回路を含み、マイクで集音したユーザの音声信号を音声認識し、それによって特定の音声が認識された場合にユーザからの操作を受け付けてもよい。
なお、操作部107は、空気調和機100と物理的に一体構成されていてもよいし、リモコンで構成されていてもよい。リモコンは、例えば空気調和機100から数メートル以内の程度の近距離にある場合のみ空気調和機100が操作可能な赤外線リモコンである。リモコンは、物理的に手が届かないような高所に空気調和機100が設置されている場合に有用である。なお、リモコンは、Bluetooth(登録商標)などの近距離通信を用いて空気調和機100と通信してもよい。
時刻管理部108は、時計を含み、現在の時刻を管理する。時刻管理部108は、動作タイマの設定情報が操作部107により受け付けられた場合又は後述の通信端末400から送信された動作タイマの設定情報が通信部110によって受信された場合、動作タイマの設定情報を記憶部103へ記憶する。動作タイマの設定情報には空気調和機100の運転開始時刻及び運転終了時刻などが含まれる。時刻管理部108は、動作タイマの設定情報を記憶部103に記憶させた場合、現在時刻が動作タイマの設定情報に含まれる動作開始時刻に到達した否かを監視する。そして、時刻管理部108は、現在時刻が動作開始時刻になったことを検知した場合、制御部101にそのことを通知する。この通知を受けた制御部101は、動力部104に運転開始を指示する。これによって、動作タイマによる空気調和機100の運転が開始される。なお、動作タイマの設定情報には、動作開始時刻以外にも運転モード(冷房運転、暖房運転、除湿運転、送風運転、及び空気清浄運転など)と、運転モードに対する設定温度、設定風向、及び設定風量などの運転パラメータとが含まれてもよい。さらに、動作タイマの設定情報には、設定された運転モード及び運転パラメータをどのようなタイムスケージュールで動作させるかを示す運転スケジュール情報が含まれていてもよい。
この場合、時刻管理部108は、運転スケジュール情報を含む動作タイマの設定情報を記憶部103に記憶すればよい。運転スケジュール情報は、例えば、月曜日は朝10時に設定温度28℃で冷房運転を開始させ、昼14時に冷房運転を停止させ、晩18時に設定温度25℃で冷房運転を開始させるというような、空気調和機100の運転内容が曜日ごとに設定された情報であってユーザによって設定された情報である。このような運転スケジュール情報を含む動作タイマの設定情報は、後述の通信端末400によっても設定可能である。さらに、動作タイマの設定情報には、空気調和機の運転終了時刻が含まれていてもよい。
センサ109は、例えば、現在の室内及び室外のそれぞれの温度を検知する温度センサ並びに現在の室内及び室外のそれぞれの湿度を検知する湿度センサなどを含む。センサ109が検知するセンシング情報は、空気調和機100の制御部101が室内の温度を調整するために用いられる。
通信部110は、通信端末400から送信された空気調和機100に対する制御指示に基づいてサーバ300から送信された制御コマンドを受信する。制御指示には、例えば、空気調和機100をオン又はオフする指示、空気調和機100の運転モードを設定する指示、運転パラメータを設定する指示、及び動作タイマの設定情報などが含まれる。さらに、制御指示には、動作タイマをオンする指示及び動作タイマをオフする指示が含まれる。動作タイマをオンする指示は、動作タイマを有効にする指示である。動作タイマがオンされると、空気調和機100は動作タイマの設定情報にしたがって稼働することになる。動作タイマをオフする指示は、動作タイマを無効にする指示である。動作タイマがオフされると、空気調和機100は動作タイマの設定情報にしたがって稼働しないことになる。
通信部110は、空気調和機100の動作状態(状態情報の一例)をサーバ300に送信する。動作状態は、例えば、運転設定部102が記憶部103に保存した動作タイマの設定情報、センサ109が検知したセンシング情報、電源部105が検知した通電状態を含む。通電状態は、例えば、空気調和機100の通電オン状態及び通電オフ状態を含む。通電オン及び通電オフは実施の形態2で後述される。
通信部110は、例えばWi-Fi(登録商標)とはじめとする無線通信と、Ethernet(登録商標)をはじめとする有線通信とを行う通信インターフェースである。この場合、空気調和機100は、図2に示すモデム204を経由してインターネット203に接続される。
なお、通信部110は、空気調和機100が通信端末400によって宅外又は宅内から遠隔操作される場合、空気調和機100に対する制御指示を図2に示すサーバ300を経由して受信する。なお、通信部110は、空気調和機100が通信端末400によって宅内から遠隔操作される場合、宅内ネットワーク205を経由して空気調和機100に対する制御指示を受信してもよい。この場合、通信部110は、Bluetooth(登録商標)、特定小電力無線、及び可視光通信を実現するための通信インターフェースを備えればよい。
図2は、本開示の実施の形態1における情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。情報処理システム200は、図1に示す空気調和機100と、空気調和機100のユーザが所持する通信端末400と、ユーザに対して空気調和機100に関する種々のサービスを提供するサーバ300とを含む。
空気調和機100は、宅内ネットワーク205、モデム204、インターネット203、ゲートウェイシステム202、公衆電話網201を経由して、通信端末400と接続されている。
さらに、空気調和機100は、宅内ネットワーク205、モデム204、及びインターネット203を経由してサーバ300と接続されている。通信端末400は、公衆電話網201、ゲートウェイシステム202、及びインターネット203を経由してサーバ300と接続されている。
サーバ300は、インターネット203に接続された種々の情報端末装置との間で情報の授受が可能である。なお、情報処理システム200は、複数のネットワークにまたがって構成されていてもよい。
インターネット203と公衆電話網201とはゲートウェイシステム202によって相互に接続されている。公衆電話網201は、電話会社が構築した通信網であり、無線電話網及び無線電話通信網を含む。
また、インターネット203と宅内ネットワーク205とはモデム204によって相互に接続されている。宅内ネットワーク205は、有線LANと、Wi-Fi(登録商標)等の無線LANとを含む。さらに、宅内ネットワーク205は、Bluetooth(登録商標)、特定小電力無線、及び可視光通信を含んでもよい。
通信端末400は、公衆電話網201、ゲートウェイシステム202、インターネット203、モデム204、及び宅内ネットワーク205を経由して空気調和機100を遠隔操作可能である。通信端末400に対してプッシュ通知を行う通知サーバがインターネット203に接続されてもよい。この場合、サーバ300は、通知サーバにプッシュ通知を依頼することによって、通信端末400に対してプッシュ通知を行うことができる。
なお、図2の例では、情報処理システム200は、一つの通信端末400及び一つの空気調和機100を含んでいるが、本開示はこれに限定されず、複数の通信端末400及び複数の空気調和機100を含んでいてもよい。この場合、サーバ300は、複数の通信端末400及び複数の空気調和機100を一意に識別する識別子を用いて複数の通信端末400及び複数の空気調和機100を管理すればよい。
図3は、本開示の実施の形態1におけるサーバの構成の一例を示すブロック図である。サーバ300は、メモリ310、プロセッサ320、及び通信部330を含む。メモリ310は、例えば、ハードディスク、EEPROMなどの不揮発性の記憶装置であり、機器ログデータベース303及びユーザデータベース308を記憶する。プロセッサ320は、例えばCPU、FPGA、ASICなどであり、機器ログ取得部301、機器状態管理部302、機器制御部304、動作タイマ管理部305、通知出力部306、及びユーザ管理部307を含む。プロセッサ320がCPUである場合、プロセッサ320に含まれる各ブロックは例えばCPUがコンピュータをサーバ300として機能させる非一時的なコンピュータ読み取り可能なプログラムを実行することで実現される。
通信部330は、例えばモデムなどの通信インターフェースである。通信部330は、空気調和機100から動作状態を受信し、機器ログ取得部301に入力する。通信部330は、通信端末400から制御指示を受信し、機器制御部304に入力する。通信部330は、機器制御部304から入力された制御コマンドを空気調和機100に送信する。通信部330は、通知出力部306から入力された報知情報を通信端末400に送信する。
機器ログ取得部301は、通信部330から入力された動作状態を含む機器ログを生成する。動作状態には、例えば、運転停止の有無、通電の有無、運転モード、及び運転パラメータなどを含む。また、動作状態には、動作タイマの設定情報、センサ109が検知したセンシング情報が含まれていてもよい。なお、動作状態は、空気調和機100からサーバ300に対して定期的に送信されてもよいし、空気調和機100の動作状態が変化する度に空気調和機100からサーバ300に対して送信されてもよいし、前者と後者とが組み合わされてもよい。
機器ログ取得部301は、機器ログを生成する場合、機器ログにタイムスタンプを付与して、機器状態管理部302に入力する。なお、動作状態に送信日時が含まれている場合、機器ログ取得部301は、その送信日時をタイムスタンプとして機器ログに付与すればよい。また、動作状態に送信日時が含まれていない場合、機器ログ取得部301は、機器ログの受信時刻をタイムスタンプとして機器ログに付与すればよい。また、動作状態には、送信元の空気調和機100の機器ID(機器識別子)が含まれている。したがって、機器ログは、タイムスタンプ、機器ID、及び動作状態が対応付けられたデータとなる。
機器状態管理部302は、機器ログ取得部301から入力された機器ログを機器ログデータベース303に格納することにより、機器ログデータベース303を管理する。また、機器状態管理部302は、動作タイマ管理部305からの機器ログの取得依頼に応じて機器ログデータベース303から必要な機器ログを読み出し、動作タイマ管理部305に入力する。
機器ログデータベース303は、1つのレコードに1つの機器ログを記憶するデータベースであり、機器ID、タイムスタンプ、及び動作状態などを対応付けて記憶する。
機器制御部304は、通信部330が受信した制御指示を解釈し、制御指示に従って空気調和機100を稼働する制御コマンドを生成し、その制御コマンドを通信部330に入力する。通信部330は、入力された制御コマンドを制御対象の空気調和機100に送信する。機器制御部304は、通信部330が受信した通信端末400からの制御指示に基づいて動作タイマのオンを検知した場合、動作タイマ管理部305を呼び出す。
動作タイマ管理部305は、機器制御部304によって動作タイマのオンが検知された場合に呼び出される。動作タイマ管理部305は、機器制御部304によって呼び出された場合、前回動作タイマが解除されたときの機器ログの取得依頼を機器状態管理部302に入力することによって、機器ログデータベース303から該当する機器ログを取得する。動作タイマ管理部305は、機器ログデータベース303から取得した機器ログのタイムスタンプから前回動作タイマが解除された時点を取得する。動作タイマ管理部305は、前回動作タイマが解除された時点から今回動作タイマが有効にされた時点までの経過時間を算出し、その経過時間が所定の時間以上であるか否かを判定する。
すなわち、動作タイマ管理部305は、動作タイマの設定に関する操作がなされた場合、前回動作タイマが解除された時点からの経過時間を示す時間情報を用いて、動作タイマが解除されてから所定の時間が経過したかを判定する。
動作タイマ管理部305は、経過時間が所定の時間以上と判定した場合、該当する空気調和機100のユーザに対して動作タイマに関わる情報を報知するための報知情報を生成し、該当する空気調和機100の機器IDと合わせて通知出力部306に入力する。
報知情報は、例えば動作タイマの設定内容が不適切であることを示す情報である。
通知出力部306は、動作タイマ管理部305から入力された機器IDに対応する通信端末400の端末情報をユーザデータベース308から取得する取得依頼をユーザ管理部307に入力することにより、端末情報を取得する。通知出力部306は、取得した端末情報にしたがって、送信先の通信端末400の通信IDを取得し、取得した通信IDにしたがって、報知情報を該当する通信端末400に通信部330を用いて送信する。
ここで、通知出力部306は、インターネット203を介して通知サーバに対して報知情報をプッシュ通知するための通知依頼を送信することによって、報知情報を通信端末400に送信してもよい。通知サーバは、プッシュ通知等の通知を管理するサーバである。
ユーザ管理部307は、ユーザデータベース308を管理する。ユーザデータベース308は、空気調和機情報とユーザ情報と端末情報とを対応付けて記憶するデータベースである。空気調和機情報には、例えば空気調和機100の機器ID、型番、及び能力などが含まれる。ユーザ情報には、例えば、空気調和機100を所持するユーザのユーザID、居住する地域、及び氏名などが含まれる。端末情報には、例えば、ユーザが所持する通信端末400の通信ID、端末IDなどが含まれる。
空気調和機情報ユーザ情報、及び端末情報は、例えば、インターネットサイト又は通信端末400にインストールされたアプリケーション407において機器登録が行われる際にユーザによって入力される。入力された空気調和機情報、ユーザ情報、及び端末情報はインターネット203を経由して通信部330によって受信される。通信部330は、受信した空気調和機情報、ユーザ情報、及び端末情報をユーザ管理部307に入力する。ユーザ管理部307は、入力された空気調和機情報、ユーザ情報、及び端末情報をユーザデータベース308に登録する。
図3において、動作タイマ管理部305は、空気調和機100の動作タイマが解除された時点又は動作タイマが解除された時点からの経過時間を示す時間情報を取得する取得部の一例である。動作タイマ管理部305は、動作タイマの設定に関する操作がなされた場合、時間情報を用いて、動作タイマが解除されてから所定の時間が経過したかを判定する判定部の一例である。通知出力部306は、動作タイマの解除から所定の時間が経過したと判定された場合、空気調和機のユーザに動作タイマに関わる報知情報を通知する通知部の一例である。
図4は、本開示の実施の形態1における通信端末の構成の一例を示すブロック図である。通信端末400は、例えば、CPU及び専用プロセッサなどの演算処理部などにより構成される制御部401と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などに代表される半導体メモリ、及びHDD(Hard Disk Drive)などを含む記憶部402と、表示部403と、通信部404と、操作部405と、センサ406とを含む。
制御部401は、記憶部402に記録された各種情報及び各種制御を実施するためのアプリケーション407及びオペレーティングシステム408を読み出して実行することで通信端末400の各部の動作を統括的に制御する。
表示部403は、例えば、液晶パネルなどの表示装置であり、制御部401からの指示に応じてユーザに提示するための各種情報を表示する。
通信部404は、例えば、通信端末400を公衆電話網201に接続する通信インターフェースであり、制御部401が処理した情報を公衆電話網201及びインターネット203を介してサーバ300に送信する。
操作部405は、例えば、タッチパネルなどの入力装置であり、ユーザからの入力を受け付けて制御部401に入力する。
センサ406は、通信端末400に内蔵されたセンサである。センサ406は、例えば、温度センサ、気圧センサ、湿度センサ、及びモーションセンサ(加速度センサ、ジャイロセンサ、圧力センサ)などである。センサ406は、マイクロフォンなどの音声入力デバイスと、光学的な画像情報を取得するイメージセンサと、フォトダイオードなどの撮像素子とを含んでもよい。
ユーザは、表示部403に表示される情報にしたがって空気調和機100に対する指示を操作部405を用いて入力する。アプリケーション407は操作部405に入力された指示を解釈して制御指示を生成し、生成した制御指示を通信部404を用いて送信する。制御指示はサーバ300によって解釈され、制御コマンドが生成される。制御コマンドは該当する空気調和機100に送信される。
アプリケーション407は、サーバ300から提供されるサービスを実施するためのソフトウェアであり、指示生成部409、画面表示部410、及びデータ送受信部411を含む。
指示生成部409は、操作部405が受け付けたユーザからの指示を解釈して空気調和機100に対する制御指示を生成する。
画面表示部410は、データ送受信部411が受信した空気調和機100の制御結果及び空気調和機100のセンシング情報を報知する画像データを生成し、表示部403に表示させる。画面表示部410は、データ送受信部411が受信した報知情報の画像データを生成し、表示部403に表示させる。
データ送受信部411は、指示生成部409により生成された制御指示を通信部404を用いてサーバ300に送信する。データ送受信部411は、サーバ300を経由して送信された空気調和機100の制御結果を通信部404を用いて受信する。
データ送受信部411は、オペレーティングシステム408が備える通知機能を利用して制御結果及び報知情報を受信してもよい。この場合、制御結果及び報知情報は、インターネット203に接続している通知サーバを介して送信される。
次に、本実施の形態における動作タイマ管理部305の報知情報の送信の要否を判定する方法の一例を示す。
動作タイマ管理部305は、前回動作タイマがオフされてから今回動作タイマがオンされるまでの経過時間を算出し、その経過時間が所定の時間経過している場合に報知情報の通知が必要と判定する。ここで、動作タイマがオフになること、つまり動作タイマのが解除されることをタイマ無効トリガーと呼ぶ。逆に動作タイマがオンになること、つまり動作タイマがオンされることをタイマ有効トリガーと呼ぶ。なお、タイマ有効トリガーは、動作タイマがオンになると予測される処理が実行されたときであってもよい。動作タイマがオンになると予測される処理が実行されたときは、例えば動作タイマを操作するアプリケーションが起動されたとき、又は当該アプリケーションにおけるタイマ設定画面が起動(表示)されたときなどである。動作タイマ管理部305は、タイマ無効トリガーの発生時点からタイマ有効トリガーの発生時点までの経過時間が所定の時間以上経過しているか否かを判定するために、経過時間の閾値を用いる。動作タイマ管理部305は、経過時間が閾値以上の場合、報知情報の通知が必要と判断する。以下、閾値を通知判定期間と呼ぶ。
通知判定期間は固定であってもよい。例えば、通知判定期間は、1か月に設定される。この場合、動作タイマ管理部305は、タイマ無効トリガーの発生時点からタイマ有効トリガーの発生時点までの経過時間が1か月以上であれば、報知情報を通知すると判定する。なお、通知判定期間は、季節が変わる周期に応じた期間であってもよい。
通知判定期間は、タイマ無効トリガーの発生時点と季節周期との関係で、変動されてもよい。この場合、動作タイマ管理部305は図5に示す季節の周期を示す季節情報テーブル500を用いて通知判定期間を変動させればよい。図5は、季節情報テーブル500の一例を示す図である。季節情報テーブル500は、季節及び開始日の列を含む。季節の列には、夏及び冬が登録されている。開始日は季節の開始日である。この例では、夏の季節の開始日は例えば6月20日である。冬の季節の開始日は例えば11月1日である。
したがって、この例では、6月20日から10月31日までの期間が夏想定期間となり、11月1日から6月19日までが冬想定期間となる。夏想定期間及び冬想定期間は季節に対応する期間の一例である。
なお、図5の例では、季節情報テーブル500では夏及び冬の開始日が登録されているが、これは一例であり、季節情報テーブル500には春及び秋の開始日がさらに登録されていてもよい。また、季節情報テーブル500において、6月20日、11月1日は一例であり、季節の地域性などを考慮に入れて他の日が採用されてもよい。
動作タイマ管理部305は、タイマ無効トリガーの発生時点以降で一番近い開始日を季節情報テーブル500から取得し、タイマ無効トリガーの発生時点と開始日との差を通知判定期間に設定する。例えば、タイマ無効トリガーの発生時点が9月1日の場合、動作タイマ管理部305は、9月1日から11月1日までの差分である60日を通知判定期間に設定する。この場合、タイマ有効トリガーの発生時点が11月4日であるとすると、タイマ無効トリガーの発生時点からタイマ有効トリガーの発生日までの経過時間は63日となる。その結果、動作タイマ管理部305は、経過時間「63日」が通知判定期間「60日」以上であるため、報知情報を通知する必要があると判定する。一方、タイマ有効トリガーの発生時点が10月29日であるとすると、経過時間は通知判定期間未満になる。この場合、動作タイマ管理部305は、報知情報を通知する必要はないと判定する。
さらに、動作タイマ管理部305は、季節情報テーブル500から決定した通知判定期間を、タイマ無効トリガーの発生時点以降において、空気調和機100のセンサ109が検知したセンシングデータが示す実外気温と基準データとを用いて、補正させてもよい。図6は、通知判定期間を補正するための補正テーブル600の一例を示す図である。補正テーブル600は、気温差、夏補正値、及び冬補正値の列を含む。気温差は、空気調和機100のセンサ109が検知した実外気温から平均外気温を減じた値である。気温差の列には、気温差を0℃を基準に正側及び不側のそれぞれに所定温度ずつ区分した階級が記憶されている。
動作タイマ管理部305は、例えば、タイマ有効トリガーの発生時点から一定期間前までの実外気温の平均値を実外気温として算出する。一定期間は、例えば、1週間、2週間、1ヶ月である。また、一定期間は、例えば、タイマ無効トリガーの発生時点からタイマ有効トリガーの発生時点までの期間であってもよい。動作タイマ管理部305は、タイマ有効トリガーの発生時点から一定期間前までの実外気温を機器ログデータベース303から取得すればよい。
平均外気温は、例えば、タイマ有効トリガーの発生時点から一定期間前までの例年の外気温の平均値である。平均外気温の詳細は後述する。この一定期間は、実外気温の一定期間と同じである。平均外気温は基準データの一例である。
動作タイマ管理部305は、実外気温から平均外気温を減じた気温差を算出し、気温差を補正テーブル600と照合し、通知判定期間の補正値を決定する。
夏補正値は、タイマ無効トリガーの発生時点からみて次の季節が夏、すなわち、タイマ無効トリガーが冬想定期間に発生した場合に用いられる通知判定期間の補正値である。冬補正値は、タイマ無効トリガーの発生日からみて次の季節が冬、すなわち、タイマ無効トリガーが夏想定期間に発生した場合に用いられる通知判定期間の補正値である。
例えば、タイマ無効トリガーの発生時点が9月1日であり、タイマ有効トリガーの発生時点が10月25日であったとする。この場合、季節情報テーブル500から9月1日は夏想定期間に属するため、冬補正値が参照される。ここで、平均外気温が20℃、実外気温が16℃であったとする。この場合、動作タイマ管理部305は、気温差が-4℃であり、-5.0~-3.0の階級に属するため、この階級のレコードに記憶された冬補正値「-10日」を補正テーブル600から取得する。
一方、季節情報テーブル500から決定される補正前の通知判定期間は「60日」であるため、動作タイマ管理部305は、60日-10日=50日を補正後の通知判定期間として算出する。
タイマ無効トリガーの発生時点「9月1日」からタイマ有効トリガーの発生時点「10月25日」までの経過時間は「53日」である。したがって、経過時間「53日」は通知判定期間「50日」以上となり、動作タイマ管理部305は、報知情報を通知する必要があると判定する。これは、タイマ有効トリガーの発生日において、実外気温が例年の平均外気温に比べて低めであり、夏の動作タイマの設定内容で空気調和機100を稼働させると、室温が過度に低下する可能性があるからである。そこで、この場合、本実施の形態は、報知情報を通知して、動作タイマの設定内容をユーザに確認させる。
例えば、タイマ無効トリガーの発生時点が9月1日であり、タイマ有効トリガーの発生時点が11月5日であったとする。また、タイマ有効トリガーの発生時点から一定期間前の平均外気温が15℃、実外気温が19℃であったとする。この場合、タイマ無効トリガーの発生時点が9月1日であり、夏想定期間に属するため、冬補正値が参照される。この場合、気温差が+4℃であり、3.0~5.0の階級に属するため、動作タイマ管理部305は、この階級のレコードに記憶された冬補正値「+10日」を補正テーブル600から取得する。
一方、季節情報テーブル500から決定される補正前の通知判定期間は「60日」であるため、動作タイマ管理部305は、60日+10日=70日を補正後の通知判定期間として算出する。
タイマ無効トリガーの発生日「9月1日」からタイマ有効トリガーの発生日「11月5日」までの経過時間は「64日」である。したがって、経過時間「64日」は通知判定期間「70日」未満となり、動作タイマ管理部305は、報知情報を通知する必要がないと判定する。これは、タイマ有効トリガーの発生日において、実外気温が例年の平均外気温に比べて高めであり、夏の動作タイマの設定内容で空気調和機100を稼働させても、室温の低下が過大にならないからである。そこで、この場合、本実施の形態は、報知情報を通知しない。これにより、ユーザに対して報知情報が不必要に通知されることが防止される。なお、図6の数値は一例であり、適宜変更が可能である。
例えば、初夏において外気温が例年に比べて高めである場合、冬の動作タイマの設定内容で空気調和機100を稼働させることは望ましくない。また、初夏において外気温が例年に比べて低めである場合、冬の動作タイマの設定内容で空気調和機100を稼働させてもさほど問題はない。そこで、補正テーブル600は、気温差が正側に増大するにつれて夏の開始日が早まって報知情報が通知されやすくなり、且つ、気温差が負側に増大するにつれて夏の開始日が遅くなって報知情報が通知され難くなるように夏補正値が設定されている。
初冬において外気温が例年に比べて低めである場合、夏の動作タイマの設定内容で空気調和機100を稼働させることは望ましくない。また、初冬において外気温が例年に比べて高めである場合、夏の動作タイマの設定内容で空気調和機100を稼働させてもさほど問題はない。そこで、補正テーブル600は、気温差が正側に増大するにつれて冬の開始日が遅くなって報知情報が通知され難くなり、気温差が負側に増大するにつれて冬の開始日が早まって報知情報が通知されやすくなるように冬補正値が設定されている。
図6に示す平均外気温は、予めメモリ310に記憶された過去の年間気温遷移データを用いて算出されてもよい。或いは、平均外気温は、天気情報から直近の1年の年間遷移データを用いて算出されてもよい。また、平均外気温は、空気調和機100のセンサ109が検知した過去1年分の実外気温のセンシングデータを用いて算出されてもよい。
また、実外気温は、機器ログデータベース303に記憶された、センサ109が検知したセンシングデータに基づいて算出されたがこれは一例である。例えば、実外気温は、タイマ有効トリガーの発生時点から一定期間における天気情報から算出されてもよい。この場合、サーバ300は、天気情報を、例えばインターネット203に接続された天気情報サーバから取得すればよい。
なお、季節情報テーブル500と補正テーブル600とは地域ごとに異なるテーブルが用いられてもよい。例えば、北半球と南半球とは季節の移り変わりが異なる。したがって、動作タイマ管理部305は、季節と開始日との関係が地域ごとに異なる組み合わせを持つ季節情報テーブル500を用いて通知判定期間を決定してもよい。また、動作タイマ管理部305は、気温差と、夏補正値及び冬補正値との関係が地域ごとに異なる補正テーブル600を用いて通知判定期間を補正してもよい。例えば、空気調和機100が設置された地域を示す地域情報がユーザデータベース308に記憶されているとすると、動作タイマ管理部305は、その地域情報から空気調和機100が設置している地域を特定し、特定した地域に対応する季節情報テーブル500及び補正テーブル600を特定すればよい。
この実施例では、動作タイマ管理部305は、タイマ無効トリガーの発生時点からタイマ有効トリガーの発生時点までの経過時間と通知判定期間との比較により報知情報の通知の有無を判定しているが、これは一例である。例えば、動作タイマ管理部305は、空気調和機100に対して設定された、タイマ有効トリガーの発生時点の直近の運転モードと、動作タイマの設定情報が示す運転モードとを比較することで報知情報の通知の有無を判定してもよい。例えば、動作タイマ管理部305は、タイマ有効トリガーの発生時点の直近の運転モードが冷房モードであり、動作タイマの設定情報が示す運転モードが暖房モードであれば、報知情報を通知すると判定してもよい。すなわち、動作タイマ管理部305は、タイマ有効トリガーの発生時点の直近の運転モードと動作タイマの設定情報が示す運転モードとが異なる場合、報知情報を通知すると判断すればよい。
以上の情報処理方法を実行することで、より精度よく通知判定期間を更新し、ユーザに対して無駄な通知が行われることを防ぐことができる。
図7は、本実施の形態1における情報処理システムの処理の一例を示すフローチャートである。まず、サーバ300の通信部330は、通信端末400から送信された動作タイマをオンに設定する制御指示を受信し、それによってサーバ300の機器制御部304は、制御指示を取得する(ステップS101)。ここで、通信端末400は、アプリケーション407がユーザから動作タイマをオンする指示を受け付けることによって制御指示をサーバ300に送信する。
次に、機器制御部304は、該当する空気調和機100に対して動作タイマをオンする制御コマンドを通信部330を用いて送信する(ステップS102)。
なお、このフローチャートでは通信端末400から動作タイマをオンする指示が入力された例を示したが、本開示はこれに限定されない。例えば、空気調和機100の操作部107により動作タイマをオンする指示が入力されてもよい。この場合、動作タイマをオンする制御指示は、サーバ300を経由せずに直接、空気調和機100に送信される。
空気調和機100は、通信部110で制御コマンドを受信した場合、制御部101が動作タイマをオンに設定し、その後、通信部110を用いて設定結果をサーバ300に送信する。送信された設定結果は、サーバ300の通信部330によって受信される。
機器制御部304は、通信部330によって受信された設定結果から、空気調和機100の動作タイマをオンする設定が正常に完了したか否かを判定する(ステップS103)。ここで、機器制御部304は、動作タイマをオンする制御コマンドを該当する空気調和機100に送信してから所定のタイムアウト期間内に空気調和機100から制御結果(例えば200OK)を受信できた場合、動作タイマをオンする設定が正常に完了したと判定し、所定のタイムアウト期間内に空気調和機100から制御結果を受信できなかった場合、動作タイマのオンに失敗したと判定すればよい。
設定が正常に完了した場合(ステップS103でYES)、機器制御部304は動作タイマ管理部305を呼び出し、動作タイマ管理部305は前回のタイマ無効トリガーの発生時点を取得する(ステップS104)。この場合、動作タイマ管理部305は設定情報を送信した空気調和機100の機器IDをキーにして前回動作タイマがオフされたことを示す機器ログの取得依頼を機器状態管理部302に入力する。機器状態管理部302は、機器IDをキーにして、機器ログデータベース303から該当する空気調和機100の前回動作タイマがオフされたことを示す機器ログを取得し、取得した機器ログを機器IDと合わせて動作タイマ管理部305に入力する。動作タイマ管理部305は、入力された機器ログのタイムスタンプからタイマ無効トリガーの発生時点を取得する。
一方、ステップS103において、空気調和機100の動作タイマのオンに失敗した場合(ステップS103でNO)、機器制御部304は、通信端末400に対して動作タイマのオンを失敗したことを示す失敗通知を通信部330を用いて送信する(ステップS105)。この場合、機器制御部304は、通知サーバに失敗通知を依頼することで該当する通信端末400に失敗通知をプッシュ通知してもよい。
ステップS106において、動作タイマ管理部305は、前回のタイマ無効トリガーの発生時点から今回のタイマ有効トリガーの発生時点までの経過時間を算出し、経過時間が通知判定期間以上であるか否かを判定する。
経過時間が通知判定期間以上である場合(ステップS106でYES)、動作タイマ管理部305は報知情報を生成し、報知情報を該当する空気調和機100の機器IDと合わせて通知出力部306に入力する(ステップS107)。ここでは、報知情報は、例えば、現在の動作タイマの設定情報が含まれる。
一方、経過時間が通知判定期間未満の場合(ステップS106でNO)、処理は終了する。
次に、通知出力部306は、該当する空気調和機100を所持するユーザの通信端末400の通信IDをユーザデータベース308から取得する(ステップS108)。ここで、通知出力部306は、動作タイマ管理部305から入力された機器IDをキーに該当する通信端末400の通信IDの取得依頼をユーザ管理部307に入力する。ユーザ管理部307は、機器IDをキーにユーザデータベース308から該当する通信端末400の通信IDを取得して、通知出力部306に入力する。これにより、通知出力部306は該当する通信端末400の通信IDを取得する。
次に、通知出力部306は、取得した通信IDを用いて該当する通信端末400に報知情報を送信する(ステップS109)。
このように実施の形態1によれば、動作タイマがオンされた場合、タイマ無効トリガーからタイマ有効トリガーまでの経過時間が通知判定期間以上であれば、報知情報が通信端末400に送信される。これにより、動作タイマがオフされてからの経過時間が所定の時間以上である場合、ユーザに対して動作タイマの設定の妥当性を確認させることができ、不適切な設定内容で空気調和機100が稼働することを抑制できる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、空気調和機が通電オン状態(通電あり状態)から通電オフ状態(通電なし状態)に変化してから所定の時間が経過し、通電オフ状態から通電オン状態に変化することであるイベントが発生したと判定する場合に、報知情報の送信の要否を判定するものである。実施の形態2において実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省く。実施の形態2において、空気調和機100、サーバ300、及び通信端末400の構成はそれぞれ、図1、図3、及び図4と同じであるため、これらの図を用いて説明する。
図3を参照する。機器ログ取得部301は、空気調和機100から送信された動作状態から空気調和機100が通電オフ状態から通電オン状態へ変化したことであるイベントが発生したか否かを判定する。機器ログ取得部301は、前記イベントが発生したと判定した場合、動作タイマ管理部305を呼び出す。
動作タイマ管理部305は、機器ログ取得部301によって通電オフ状態から通電オン状態に変化するイベントが発生したと判定された場合に呼び出される。動作タイマ管理部305は、空気調和機100が通電オン状態から通電オフ状態に変化してから前記イベントの発生時までの経過時間を算出し、その経過時間が所定の時間経過している場合に報知情報の通知が必要と判定する。すなわち、本実施の形態では、タイマ無効トリガーは、通電オン状態から通電オフ状態への変化が検知された時点が該当し、タイマ有効トリガーは、通電オフ状態から通電オン状態への変化が検知された時点が該当する。
通電オン状態は、空気調和機100の電源プラグがコンセントに差し込まれた状態を指す。通電オフ状態は、空気調和機100の電源プラグがコンセントから抜かれた状態を指す。例えば、夏の季節が終了すると、冬の季節になるまで空気調和機100のコンセントが抜かれた状態にされることがある。また、冬の季節が終了すると、夏の季節になるまで空気調和機100のコンセントが抜かれた状態にされることがある。この場合、タイマ無効トリガーの発生時点からタイマ有効トリガーの発生時点までの経過時間が長い場合、動作タイマの設定内容で空気調和機100を稼働させると、室内を過度に冷却したり過度に加熱したりする可能性がある。そこで、本実施の形態では、タイマ無効トリガーの発生時点からタイマ有効トリガーの発生時点までの経過時間が通知判定期間以上の場合、報知情報を通信端末400に送信し、現在の動作タイマの設定内容の妥当性をユーザに確認させる。
なお、本実施の形態において、通知判定期間の設定は実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。図8は、実施の形態2における情報処理システムの処理の一例を示すフローチャートである。
まず、空気調和機100は、電源プラグがコンセントに挿入されることで通電される(ステップS201)。次に、空気調和機100は、通電オンを示す動作状態をサーバ300に送信する。通電オンを示す動作状態は、空気調和機100が通電オフ状態から通電オン状態に変化したときに空気調和機100から送信されてもよいし、空気調和機100から定期的に送信されてもよい。
機器ログ取得部301は、空気調和機100から送信された動作状態を機器ログとして取得し(ステップS202)、取得した機器ログから空気調和機100が通電オフ状態から通電オン状態に変化したイベントが発生したか否かを判定する(ステップS203)。通電オフ状態から通電オン状態へ変化したイベントが発生したと判定した場合(ステップS203でYES)、機器ログ取得部301は、動作タイマ管理部305を呼び出し、動作タイマ管理部305は前回のタイマ無効トリガーの発生時点を取得する(ステップS204)。この場合、動作タイマ管理部305は該当する空気調和機100の機器IDをキーにして前回の通電オフを示す機器ログの取得依頼を機器状態管理部302に入力する。機器状態管理部302は、機器IDをキーにして、機器ログデータベース303から該当する空気調和機100の前回の通電オフを示す機器ログを取得し、取得した機器ログを機器IDと合わせて動作タイマ管理部305に入力する。動作タイマ管理部305は、入力された機器ログのタイムスタンプからタイマ無効トリガーの発生時点を取得する。
ステップS203において、動作タイマ管理部305は、タイマ無効トリガーの発生時点からタイマ有効トリガーの発生時点までの経過時間を算出し、経過時間が通知判定期間以上であるか否かを判定する。
経過時間が通知判定期間以上である場合(ステップS205でYES)、処理はステップS206に進み、経過時間が通知判定期間未満の場合(ステップS205でNO)、処理は終了する。
ステップS206~ステップS208の内容はそれぞれステップS107~ステップS109と同じであるため、説明は省略される。
このように実施の形態2によれば、長期間通電されていない空気調和機100の通電が再開された場合、ユーザに対して動作タイマの設定の妥当性を確認させることができ、不適切な設定内容で空気調和機が稼働することを抑制できる。
なお、空気調和機100の中には、動作タイマの設定内容及び動作タイマのオンオフ情報を、揮発性メモリに格納している空気調和機100がある。その場合、電源プラグがコンセントから抜かれることによって空気調和機100が通電オフ状態になると動作タイマの設定内容及び動作タイマのオンオフ情報が揮発性メモリから消去されてしまう。したがって、動作タイマの設定情報を揮発性メモリに格納している空気調和機100に関して、サーバ300は、前回動作タイマをオフに設定してからの経過時間が通知判定期間未満であっても、通電オフ状態になったときに動作タイマの設定情報が消去されたことを示す報知情報を通信端末400に送信してもよい。さらに、サーバ300は、空気調和機100が通電オン状態になったときに、前回動作タイマをオフに設定してからの経過時間が通知判定期間以上と判定した場合、動作タイマの設定情報が消去されたことを示す情報と、前回の動作タイマの設定情報を復帰させるか否かをユーザに問い合わせる情報とを含む報知情報を通信端末400に送信してもよい。
以下、本開示の一態様における空気調和機の基本的な構成及び代表的な変形例等を示す。これらは、互いに組み合わされてもよいし、上記の実施の形態等の一部と組み合わされてもよい。例えば、実施の形態2は実施の形態1に組み込まれてもよい。
(1)報知情報は過去の操作情報に基づいて決定された情報であってもよい。
過去の操作情報は、タイマ有効トリガーの発生時点から直近の一定期間における空気調和機100に対する操作内容であってもよい。この場合、報知情報には、当該一定期間において空気調和機100に対してユーザが入力した運転モード及び運転パラメータなどが含まれる。
或いは、過去の操作情報は、例えば、タイマ有効トリガーの発生時点に対して過去の同一時期における空気調和機100に対する操作内容であってもよい。過去の同一時期は例えば昨年以前の同一時期が該当する。この場合、報知情報には、当該過去の同一時期において空気調和機100に対してユーザが入力した運転モード及び運転パラメータなどが含まれる。
動作タイマ管理部305は、機器状態管理部302に対して、過去の操作情報の取得依頼を入力することによって、機器ログデータベース303から該当する期間の機器ログを取得し、取得した機器ログに基づいて報知情報を決定すればよい。
なお、タイマ無効トリガーの発生時点において設定されていた動作タイマの設定情報が報知情報として通知されてもよい。例えば、報知情報には、タイマ無効トリガーの発生時点において設定されていた運転モード、運転パラメータ、及び運転スケジュールなどが含まれる。
(2)報知情報は、天気情報に基づいて決定されてもよい。具体的には、報知情報は、タイマ無効トリガーの発生時点から直近の一定期間における天気情報に基づいて決定されてもよい。この場合、動作タイマ管理部305は、外部サーバからタイマ無効トリガーの発生時点から直近の一定期間における過去の天気情報を取得し、取得した過去の天気情報から過去の外気温を取得し、報知情報に含めればよい。さらに、動作タイマ管理部305は、現在の天気情報も取得し、取得した現在の天気情報から現在の外気温を取得し、過去の外気温と現在の外気温との差を算出する。そして、動作タイマ管理部305は、算出された外気温の差と動作タイマの設定内容を確認するべきメッセージとを報知情報に含めてもよい。
(3)さらに、報知情報は、空気調和機100が設置されている地域を示す地域情報に基づいて決定されてもよい。この場合、動作タイマ管理部305は、ユーザデータベース308を参照して該当する空気調和機100が設置されている地域を示す地域情報を取得する。そして、動作タイマ管理部305は、機器ログデータベース303から取得した地域情報が示す地域に設置されている他の空気調和機100の現在の機器ログを取得し、取得した現在の機器ログから該当する地域における現在の代表的な設定内容を決定し、その設定内容を報知情報に含ませればよい。また、動作タイマ管理部305は、地域情報が示す地域の外気温を取得し、取得した外気温を報知情報に含めてもよい。
以上の(1)~(3)に示す報知情報は動作タイマの設定内容が不適切である旨の通知の一例に相当する。(1)~(3)に示す報知情報は、動作タイマの設定内容が不適切であることを示すメッセージを含んでもよい。これにより、動作タイマの設定内容が妥当でないことをユーザに気づかせるとともに、通知に対する納得感をユーザに与えることができる。
(4)サーバ300は動作タイマの設定内容が不適切である旨の報知情報を通信端末400に送信するが、これに加えて、サーバ300は以下の通知を通信端末400に送信してもよい。すなわち、サーバ300は、動作タイマの設定内容が不適切である旨の不適切通知、動作タイマの設定内容が適切な設定内容に変更されたことを示す変更完了通知、設定されている動作タイマの設定内容を実行しない旨の拒否通知、及び通知判定期間を補正したことを示す補正理由通知を送信してもよい。
(5)サーバ300は、通知判定期間を補正した場合、動作タイマの設定内容が不適切である旨の情報に加えて、「夏であるのに寒い」というような通知判定期間が補正された理由を示す情報を報知情報に含めてもよい。これにより、ユーザに納得感を与えることができる。
(6)動作タイマ管理部305は、タイマ無効トリガーの発生時点からの経過時間をカウントし、タイマ有効トリガーが発生したとき、カウントした経過時間を時間情報として算出し、その時間情報を通知判定期間と比較してもよい。
(7)図3に示すサーバ300が備える各構成要素は空気調和機100に搭載されてもよい。この場合、空気調和機100がサーバ300の機能を担うことになる。
(8)さらに、動作タイマが解除された時点の気候と、動作タイマの設定に関する操作がなされた時点の気候と、が同一であるか否かを推定可能な情報にしたがって、報知情報の内容が制御されてもよい。例えば、動作タイマが解除された時点の気候と、動作タイマの設定に関する操作がなされた時点の気候と、が同一であると推定可能な場合、動作タイマの設定を動作タイマが解除された時点の設定にすることを報知するための情報を報知情報として通知する。また、動作タイマが解除された時点の気候と、動作タイマの設定に関する操作がなされた時点の気候と、が同一でないと推定可能な場合、動作タイマの設定が不適切であることを報知するための情報を報知情報として通知する。
具体的には、推定可能な情報は、特定の時間周期を含み、経過時間が特定の時間周期に合致するか否かにしたがって、報知情報の内容を制御する。合致は、完全一致のほか、完全一致からのずれが所定の範囲内に収まることを含む。例えば、特定の時間周期は12ヶ月周期であり、動作タイマ管理部305は、経過時間が(12n-1)ヶ月~(12n+1)ヶ月に該当するか否かを判定することにより、経過時間が特定の時間周期に合致するか否かを判定する。経過時間が特定の時間周期に合致すると判定すると、動作タイマ管理部305は、動作タイマの設定を動作タイマが解除された時点の設定にすることを報知するための情報として、例えば「前回設定した内容で動作タイマを設定しますか」というメッセージを生成する。経過時間が特定の時間周期に合致しないと判定すると、動作タイマ管理部305は、動作タイマの設定が不適切であることを報知するための情報として、例えば「前回設定した内容が現状に適していないと思われますので、変更することをおすすめします」というメッセージを生成する。
このように、経過時間が所定の時間以上であることに加え、気候の一致度にしたがって報知内容が制御されることにより、ユーザが動作タイマを再設定することが望ましい場合にのみ再設定を促す通知をすることができる。すなわち、報知情報を適正化することが可能となる。
ここで、気候は周期的に変化することが多い。このため、上記のように特定の時間周期を用いて報知情報の内容が制御されることにより、報知情報の内容をより適正化することが可能となる。
なお、推定可能な情報は、動作タイマが解除された時点の第1期間の属性と、動作タイマの設定に関する操作がなされた時点の第2期間の属性と、を含み、第1期間の属性と第2期間の属性とが同一であるか否かにしたがって、報知情報の内容が制御されてもよい。例えば、期間の属性は季節であり、動作タイマ管理部305は、第1期間の季節と第2期間の季節とが同一であるか否かを判定することにより、第1期間の属性と第2期間の属性とが同一であるか否かを判定する。動作タイマ管理部305は、図5に示す季節テーブルを参照し、機器状態管理部302から前回の動作タイマ解除時の機器ログを取得し、現在の日付と前回の動作タイマ解除時の日付それぞれの季節を判定する。第1期間の季節が夏であり、第2期間の季節が夏である場合、第1期間の属性と第2期間の属性は合致すると判定され、動作タイマ管理部305は、動作タイマの設定を動作タイマが解除された時点の設定にすることを報知するための情報として、例えば「前回の夏に設定した内容で動作タイマを設定しますか」というメッセージを生成する。第1期間の季節が夏であり、第2期間の季節が冬である場合、第1期間の属性と第2期間の属性は合致しないと判定され、動作タイマ管理部305は、動作タイマの設定が不適切であることを報知するための情報として、例えば「前回の夏に設定した内容が現状の冬に適していないと思われますので、変更することをおすすめします」というメッセージを生成する。
ここで、気候は特定の期間に応じて変化することが多い。このため、上記のように期間の属性を用いて報知情報の内容が制御されることにより、報知情報の内容をより適正化することが可能となる。
また、推定可能な情報は、動作タイマの設定情報と、空気調和機の操作情報と、を含み、動作タイマの設定情報が示す稼動指示と操作情報が示す稼動指示との差が所定の範囲内であるか否かにしたがって、報知情報の内容が制御されてもよい。例えば、稼動指示は、運転モードであり、動作タイマ管理部305は、動作タイマの設定情報が示す運転モードと過去の操作情報が示す運転モードとが同一であるか否かを判定することにより、稼動指示の差が所定の範囲内であるか否かを判定する。例えば、設定情報が示す運転モードが冷房であり、過去の操作情報が示す運転モードが暖房である場合、運転モードが同一でないと判定され、動作タイマ管理部305は、動作タイマの設定を動作タイマが解除された時点の設定にすることを報知するための情報として、例えば「前回設定した動作タイマの内容が冷房であるのに対し直近の操作が暖房ですので、動作タイマの見直しをおすすめします」というメッセージを生成する。動作タイマの設定情報及び過去の操作情報は、動作タイマ管理部305が機器状態管理部302から取得する。また、過去の操作情報は、タイマ有効トリガーの発生時点から直近の一定期間における空気調和機100に対する操作である。
ここで、気候の変化時にはユーザがコントローラを操作して空気調和機の設定を変更することが多い。このため、上記のように動作タイマの設定情報と操作情報とを用いて報知情報の内容が制御されることにより、報知情報の内容をより確実に適正化することが可能となる。
なお、過去の操作情報は、タイマ有効トリガーの発生時点に対して過去の同一時期における空気調和機100に対する操作であってもよい。過去の同一時期は例えば昨年以前の同一時期が該当する。
また、稼動指示は、運転パラメータであってもよい。この場合、動作タイマ管理部305は、動作タイマの設定情報が示す運転パラメータと過去の操作情報が示す運転パラメータとの差が所定の範囲内であるか否かを判定することにより、稼動指示の差が所定の範囲内であるか否かを判定する。例えば、設定情報が示す設定温度と過去の操作情報が示す設定温度との差が-3度~+3度の範囲内であるか否かが判定される。
また、推定可能な情報は、動作タイマの設定情報と、天気情報と、を含み、動作タイマの設定情報と天気情報とが対応するか否かにしたがって、報知情報の内容が制御されてもよい。例えば、設定情報が示す運転モード(例えば冷房)と現在の天気情報が示す外気温(例えば10℃)から推奨される運転モード(例えば暖房)とが異なるか否かが判定される。このため、実際の気候と動作タイマの設定と間の差異にしたがって報知情報の内容をより確実に適正化することが可能となる。