JP7405345B2 - 間葉系幹細胞の動員活性を有するペプチド - Google Patents
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Description
〔1〕
以下から選択されるペプチドを含有する、末梢血への間葉系幹細胞の動員に用いるための組成物:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔2〕
以下から選択されるペプチドを含有する、末梢血への間葉系幹細胞の動員による、対象における疾患または病的状態の治療に用いるための組成物:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔3〕
疾患または病的状態の治療が、炎症抑制治療、免疫調節治療、組織の再生誘導治療、および組織の線維化抑制治療から選択される、〔2〕に記載の組成物。
〔4〕
疾患または病的状態が、炎症性疾患、自己免疫疾患、組織の損傷、虚血もしくは壊死を伴う疾患、および線維性疾患から選択される、〔2〕に記載の組成物。
〔5〕
疾患または病的状態が、炎症性腸疾患である、〔2〕に記載の組成物。
〔6〕
疾患または病的状態が、潰瘍性大腸炎である、〔2〕に記載の組成物。
〔7〕
疾患または病的状態が、アトピー性皮膚炎である、〔2〕に記載の組成物。
〔8〕
疾患または病的状態が、脳梗塞である、〔2〕に記載の組成物。
〔9〕
以下から選択されるペプチドを含有する、炎症性腸疾患、アトピー性皮膚炎および脳梗塞から選択される疾患の治療に用いるための組成物:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔10〕
以下から選択されるペプチド:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔A1〕
以下から選択されるペプチドの有効量を対象に投与する工程を含む、末梢血へ間葉系幹細胞を動員する方法:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔A2〕
以下から選択されるペプチドの有効量を対象に投与する工程を含む、末梢血への間葉系幹細胞の動員により、対象における疾患または病的状態を治療する方法:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔A3〕
疾患または病的状態の治療が、炎症抑制治療、免疫調節治療、組織の再生誘導治療、および組織の線維化抑制治療から選択される、〔A2〕に記載の方法。
〔A4〕
疾患または病的状態が、炎症性疾患、自己免疫疾患、組織の損傷、虚血もしくは壊死を伴う疾患、および線維性疾患から選択される、〔A2〕に記載の方法。
〔A5〕
疾患または病的状態が、炎症性腸疾患である、〔A2〕に記載の方法。
〔A6〕
疾患または病的状態が、潰瘍性大腸炎である、〔A2〕に記載の方法。
〔A7〕
疾患または病的状態が、アトピー性皮膚炎である、〔A2〕に記載の方法。
〔A8〕
疾患または病的状態が、脳梗塞である、〔A2〕に記載の方法。
〔A9〕
以下から選択されるペプチドの有効量を対象に投与する工程を含む、炎症性腸疾患、アトピー性皮膚炎および脳梗塞から選択される対象における疾患を治療する方法:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔B1〕
末梢血への間葉系幹細胞の動員に用いるための、以下から選択されるペプチド:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔B2〕
末梢血への間葉系幹細胞の動員による、対象における疾患または病的状態の治療に用いるための、以下から選択されるペプチド:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔B3〕
疾患または病的状態の治療が、炎症抑制治療、免疫調節治療、組織の再生誘導治療、および組織の線維化抑制治療から選択される、〔B2〕に記載のペプチド。
〔B4〕
疾患または病的状態が、炎症性疾患、自己免疫疾患、組織の損傷、虚血もしくは壊死を伴う疾患、および線維性疾患から選択される、〔B2〕に記載のペプチド。
〔B5〕
疾患または病的状態が、炎症性腸疾患である、〔B2〕に記載のペプチド。
〔B6〕
疾患または病的状態が、潰瘍性大腸炎である、〔B2〕に記載のペプチド。
〔B7〕
疾患または病的状態が、アトピー性皮膚炎である、〔B2〕に記載のペプチド。
〔B8〕
疾患または病的状態が、脳梗塞である、〔B2〕に記載のペプチド。
〔B9〕
炎症性腸疾患、アトピー性皮膚炎および脳梗塞から選択される疾患の治療に用いるための、以下から選択されるペプチド:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔C1〕
末梢血への間葉系幹細胞の動員のための医薬または試薬の製造における、以下から選択されるペプチドの使用:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔C2〕
末梢血への間葉系幹細胞の動員による、対象における疾患または病的状態の治療のための医薬の製造における、以下から選択されるペプチドの使用:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
〔C3〕
疾患または病的状態の治療が、炎症抑制治療、免疫調節治療、組織の再生誘導治療、および組織の線維化抑制治療から選択される、〔C2〕に記載の使用。
〔C4〕
疾患または病的状態が、炎症性疾患、自己免疫疾患、組織の損傷、虚血もしくは壊死を伴う疾患、および線維性疾患から選択される、〔C2〕に記載の使用。
〔C5〕
疾患または病的状態が、炎症性腸疾患である、〔C2〕に記載の使用。
〔C6〕
疾患または病的状態が、潰瘍性大腸炎である、〔C2〕に記載の使用。
〔C7〕
疾患または病的状態が、アトピー性皮膚炎である、〔C2〕に記載の使用。
〔C8〕
疾患または病的状態が、脳梗塞である、〔C2〕に記載の使用。
〔C9〕
炎症性腸疾患、アトピー性皮膚炎および脳梗塞から選択される疾患の治療のための医薬の製造における、以下から選択されるペプチドの使用:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列を含むペプチド;
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;および
(c)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
(i)配列番号:1のアミノ酸配列を含む、人工配列ペプチド;
(ii)配列番号:1のアミノ酸配列からなる、人工配列ペプチド;
(iii)配列番号:1のアミノ酸配列の一部からなる、人工配列ペプチド;
(iv)配列番号:1のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含む、人工配列ペプチド;
(v)配列番号:1のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなる、人工配列ペプチド;
(vi)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工配列ペプチド;
(vii)配列番号:1のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、人工配列ペプチド;
(viii)配列番号:2の塩基配列からなるDNAによりコードされる、人工配列ペプチド;および
(ix)配列番号:2の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる、人工配列ペプチド。
人工配列ペプチドによる間葉系幹細胞の動員
i)ペプチドの製造
配列番号:1のアミノ酸配列からなる人工配列ペプチドを化学的に合成した(得られたペプチドはトリフルオロ酢酸(TFA)塩の形態である)。以下、当該ペプチドを「人工配列ペプチド1r10」または「ペプチド1r10」と称する。
C57BL/6Jマウス(8週齢、雄、体重25g)を用意し、人工配列ペプチド1r10を投与する群と対照群に分けた。ペプチドの投与は、生理食塩水を溶媒として1μg/μLの濃度に調整したペプチド1r10の溶液を100μL/匹の量(ペプチドの投与量としては4mg/kg)で尾静脈に注入することにより行った。対照群には、生理食塩水を100μL/匹の量で尾静脈に注入した。
生理食塩水または人工配列ペプチド1r10の投与から14時間後に、全身麻酔下で心臓から末梢血を約800-1000μL採取した(ヘパリンを含有する1 mLシリンジを使用)。赤血球を除去するため、採取した血液と等量のHetasep(STEMCELL Technologies社、Cat No. ST-07906)を加え、100Gで2分間遠心し、室温で15分間インキュベートした後、上清を回収した。当該上清を、末梢血中の有核細胞を含むサンプルとして次の実験に供した。
上記の手順によって得た上清(末梢血由来細胞含有サンプル)を、コラーゲンIでコートされた6ウェルプレート(Corning社、Cat No. 356400)に播種し、MesenCult Expansion Kit(STEMCELL Technologies社、Cat No. ST-05513)を利用して当該キットのマニュアル通りに調製したExpansion Mediumに1% L-glutamine(ナカライテスク社)、10μM ROCK inhibitor(Y27632、Tocris Bioscience社)および 1% ペニシリン/ストレプトマイシン(ナカライテスク社)を含有させた培地(数値はいずれも終濃度)を用いて、37℃、5%CO2、5%O2の条件下で10日間培養した。培養期間中は1週間に2回、培地を新鮮なものに交換した。培養10日目に、Differential Quik Stain Kit(シスメックス株式会社、Cat No. 16920)を用いてプレート上の細胞を染色し、50個以上の細胞を含むコロニーの数をカウントした。
ペプチド1r10を投与したマウスでは、生理食塩水を投与したマウスと比較して、末梢血由来細胞の培養によってプレート上に得られるコロニーの数が多かった(図1)。
炎症性腸疾患に対する人工配列ペプチドの有効性
i)薬剤
デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)(分子量36,000~50,000、MP Biomedicals社製、製品番号160110)を精製水に溶解し、2.5%(w/v)のDSS水溶液を調製した。また、実施例1に記載のペプチド1r10(TFA塩)を被験物質として用いた。
BALB/cマウス(9週齢、オス)に2.5% DSS水溶液を7日間自由飲水させ、大腸炎を誘発した。その後、DSSから水道水の飲水に変更し、3日後(DSS水溶液の飲水開始10日後)に大腸採取を行った。
上記の通り作成したIBDモデルマウスをペプチド1r10投与群(n=8)および対照群(n=8)に分けた。ペプチドの投与は、DSS水溶液の飲水開始後1、4、7、8および9日目に、生理食塩水を溶媒として0.5mg/mLの濃度に調整したペプチド1r10の溶液を10 mL/kgの量(ペプチドの投与量としては5mg/kg)で尾静脈に注入することにより行った。対照群には、DSS水溶液の飲水開始後1、4、7、8および9日目に、生理食塩水を10 mL/kgの量で尾静脈に注入した。
DSS水溶液の飲水開始から10日間、土曜・日曜・祝日を除いて毎日、マウスの体重測定と症状(便の状態、および出血)の観察を行い、DAI(disease activity index)スコアを算出して症状の程度を評価した。DAIスコアは、体重減少率、便の状態、および便出血を下記表の通りにスコア付けし、これら3項目のスコアを合計することにより算出した。スコア付けの基準は、Liらの方法(PLoS One. 2015 Dec 7; 10(12):e0144101)を一部参考にした。
試験期間中におけるマウスの体重変化を図2に示す(対照群について「saline」、ペプチド投与群について「1r10」参照)。対照群およびペプチド投与群ともにDSS飲水開始後経時的に体重が減少したが、その減少程度は対照群よりペプチド投与群の方が緩やかであり、DSS水溶液の飲水開始10日後にはペプチド投与群の体重は回復傾向を示した。
アトピー性皮膚炎に対する人工配列ペプチドの有効性
i)薬剤
マウスにアトピー性皮膚炎(Atopic Dermatitis; 以下、「AD」とも称する)を誘導するため、MC903(一般名:Calcipotriol)を用いた。また、実施例1に記載のペプチド1r10(TFA塩)を被験物質として用いた。
C57BL/6マウス(C57BL/6JJcl、7-8週齢、雄、微生物グレードSPF)を日本クレア株式会社より入手し、5日以上動物飼育室で馴化させた後、以下の実験に供した。当該マウスの耳介部皮膚に、エタノールで調整したMC903溶液を、2.25nmol MC903/耳/1回/1日の量で週に5回、2週間にわたって塗布(合計10回塗布)し、アトピー性皮膚炎(AD)を誘導した。かかるMC903誘導性のADモデルは、AD患者において実際に見られる上皮細胞からのTSLP分泌を人工的に誘導することにより一連の2型免疫反応カスケードを惹起させ、AD様病態を短期間(1-2週間)で再現させることができるモデルである(Li M et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 2006 ;103 :11736-41.)。また、予備試験として正常マウスとMC903によるAD誘導マウス(誘導開始14日後)の耳介部の外観および組織を観察した結果、AD誘導マウスでは炎症による紅斑、辺縁領域における落屑、角質の苔癬化、表皮のAcanthosis(有棘細胞増殖による表皮肥厚)、局所的なバリアの破壊、真皮への免疫細胞の浸潤、真皮厚の増大、および表皮の一部におけるSpongiosis(海綿状変化)が生じることも確認できている。
MC903の塗布開始(Day 1とする)から2週後(Day 15)に、落屑(Scaling)、紅斑(Erythema)、浮腫(Edema)の主症状から判断し、明らかにADが誘導された個体のみを選抜後、個体間の炎症の重症度の差異を考慮して、耳介厚に基づきグループ間で平均化処置を行い、対照群およびペプチド投与群(各群n=7)に分けた。ペプチドの投与は、群分け日(Day 15)に1回と、その後の4日(Day 16からDay 19)の間に1回の合計2回、生理食塩水を用いて0.3mg/mLに調整したペプチド1r10の溶液を5mL/kgの容量(ペプチドの投与量として1.5mg/kg)で尾静脈に注入することにより行った。対照群には、群分け日(Day 15)に1回と、その後の4日(Day 16からDay 19)の間に1回の合計2回、生理食塩水を用いて0.3mg/mLに調整したウシ血清アルブミン(BSA)の溶液を5mL/kgの容量(BSAの投与量として1.5mg/kg)で尾静脈に注入した。
浮腫および落屑の評価
ペプチド投与期間中(Day 15からDay 19)は、浮腫(Edema)の判定のために耳介厚(Ear Swellings)の測定を毎日実施し、ADの主徴である落屑(Scaling)については耳介部から13-14cmの高さの固定台からデジタルカメラ(E-M1 II; Olympus社)を用いて写真撮影(週3回)により判定を行った。
ペプチドの投与開始後4日目(Day 19)にマウスをイソフルラン麻酔影響下に置き、頸椎脱臼を行って安楽死させ、氷上でサンプルのタンパク変性を防ぎつつ、すばやく耳介の炎症部位およびその周辺領域の皮膚を切り取り回収した。採取した耳介部皮膚は、ピンセットで余分な毛や皮膚を除去した後、10% Formalinに浸漬し、shakerを用いて氷上で振盪させながら、4℃で一晩固定させた。固定後の皮膚をリン酸緩衝食塩水(PBS)でよく洗浄し、トリミングした後、皮膚固有の背腹軸/左右軸の組織の極性に留意しながら自動包埋器(Excelsior ES;Thermo Scientific社)によりパラフィンブロックにした。その後、回転式ミクロトーム(HM 325;Thermo Sceintific社)で薄切(5μm厚)してから、スライドグラス上に固定させ、各種染色に供した。病理学的解析として、組織化学染色および蛍光免疫染色法によりそれぞれ皮膚厚および免疫細胞の浸潤について評価を行った。
炎症部位の治癒状態を定量評価するため、上記の通り作成した皮膚組織のパラフィン薄切(5μm厚)に対してヘマトキシリン・エオジン(H.E.)染色を行い、真皮厚を測定した。その詳細は、1個体につき3枚の切片を用意し、各切片について炎症中心部位(center)、頭側(Head)および尾側(Tail)を1箇所ずつ顕微鏡(Keyence BZ-X710)で撮影した(即ち、1個体につき計9箇所撮影)。次に撮影した画像について表皮真皮接合部(Epidermis-Dermis junction)から皮下脂肪-軟骨接合部(Subcutaneous Fat-Cartilage junction)までの垂線を引いて視野中の最長の垂線のみを選抜し真皮厚の測定値として用いた。
炎症部位の免疫細胞数を定量評価するため、上記の通り作成したパラフィン薄切(5μm厚)に対して抗Laminin抗体および抗CD45抗体を用いて蛍光免疫染色を行った(Lamininの検出には、1次抗体としてAnti-Laminin(Sigma Aldrich社; カタログ番号 L9393)、2次抗体としてDonkey anti-Rabbit IgG (H+L) , Alexa Fluor 488(Thermo Fisher Scientific社; カタログ番号A-21206)を使用した。CD45の検出には、1次抗体としてGoat Anti-mouse CD45 (R&D Systems社; カタログ番号 AF114)、2次抗体として Cy3 AffiniPure Bovine Anti-Goat IgG (H+L) (Jackson ImmunoReseach社; カタログ番号 805-165-180)を使用した)。定量の詳細としては、1個体につき3枚の切片を用意し、各切片における炎症中心部位(center)、頭側(Head)および尾側(Tail)について1箇所ずつ、顕微鏡(Keyence BZ-X710)で高倍率視野(HPF:400x)を撮影した(即ち、1個体につき計9箇所撮影)。次に撮影した画像について視野中のCD45陽性細胞(Cy3の蛍光で検出)をカウントし、測定値として用いた。
上記解析によって得られた測定値または補正後の算出値は、統計解析ソフト(statcel-3(OMS出版)およびExcel統計(BellCurve))を用いて各統計値を計算後、解析/判定を行った。具体的には、事前検定として(1)正規性の検定(歪度/尖度係数でのダゴスティーノ検定; P>0.05を正規分布とみなす。) (2)棄却検定(Grubbs検定;P<0.05の場合、外れ値(outlier)とみなす)を行い、(1)で得られた結果が正規分布を示す場合には群間でt-testを行った。正規分布を示さない場合には群間の順位によるノンパラメトリック検定としてMann whitney U-testを行い、p<0.05の場合に有意差ありと判定した。また時系列における反復測定を主とする体重変化および耳介厚変化については、Repeated one way ANOVA testを実施し、さらにpost hoc testとしてTukey-Kramer testを行った。外れ値の処理に関しては、(a)Grubbs検定でP<0.05となった群内の個体数が当該群の全個体数(n数)に対して10%以下の場合は当該外れ値を欠損値として取り扱い、(b)P<0.05となった個体数がn数に対して10%を超える場合は外れ値を有さない他の個体での平均値を補完的に代入(imputation)する方法を採用した(所謂Mean substitution)。
落屑
ADモデル誘導後の対照群マウスの耳介部では、典型的なAD像である湿疹と乾燥に起因する剥離表皮による落屑が辺縁部に高頻度に生じた(図6、左写真の矢印部分)。一方、ペプチド投与群では、耳介部における落屑の軽減が認められた(図6、右写真の矢印部分)。
ペプチド投与期間中の耳介厚(浮腫)の推移を図7に示す(対照群について「Control」、ペプチド投与群について「1r10」参照)。ペプチド投与群では、対照群と比較して統計的に有意な耳介厚の減少が認められた。
皮膚組織切片に対してH.E.染色を行った結果、対照群においては、AD非誘導マウスでは見られない真皮厚の増大(ADで引き起こされる免疫反応に伴う細胞浸潤と血管透過性の亢進に起因するものと考えられる)が観察された(図8;対照群について「Control」、ペプチド投与群について「1r10」参照)。一方、ペプチド投与群では、対照群と比較して統計的に有意な真皮厚の減少が認められた(図9;対照群について「Control」、ペプチド投与群について「1r10」参照)。また、0.5mg/kgの用量でペプチド1r10を投与した場合にも、対照群と比較して統計的に有意な真皮厚の減少が見られた(データ示さず)。
皮膚組織切片に対して蛍光免疫染色を行った結果、対照群では、ADで引き起こされる免疫反応に伴うCD45陽性免疫細胞の組織内浸潤が血管周囲(Lamininで標識される)を始めとする皮膚全体に見られた(図10の矢印部分;対照群について「Control」、ペプチド投与群について「1r10」参照)。一方、ペプチド投与群では、対照群と比較して統計的に有意なCD45陽性細胞数の減少が認められた(図11;対照群について「Control」、ペプチド投与群について「1r10」参照)。
脳梗塞に対する人工配列ペプチドの有効性
i)薬剤
実施例1に記載のペプチド1r10(TFA塩)を被験物質として用いた。
Crl:CD(SD)ラット(7週齢、雄)を日本チャールス・リバーより入手し、6日間の馴化の後、対照群(n=8)とペプチド投与群(n=8)に分けた。群分けの翌日に、ラットを2%イソフルラン吸入麻酔下(麻酔背景は笑気:酸素 = 7:3)にて仰臥位に固定した。手術中の体温調節を行うためにディジタル温度計に接続した体温計用プローブを直腸内に挿入し、手術前後の直腸温の変化をモニターした。その結果、いずれのラットも直腸温の低下は認められなかったため、加温は実施しなかった。右総頸動脈、右外頸動脈および右内頸動脈を露出し、右総頸動脈および右外頸動脈を縫合糸で結紮した。予めシリコンでコーティングし、19 mmの長さに切断した4号のナイロン糸(栓子)を右外頸動脈と右内頸動脈の分岐部より挿入し、右中大脳動脈(MCA)を閉塞した。右MCA閉塞後、頸部皮膚の縫合を行い、麻酔から解放した。右MCA閉塞後30分に閉塞側の対側前肢の屈曲を確認した。2%イソフルランの吸入麻酔下にて、再び右総頸動脈、右外頸動脈および右内頸動脈を露出し、右MCA閉塞後90分に栓子を抜き、右MCAの血流を再開させた。右MCAの血流再開後に右内頸動脈の結紮および頸部皮膚の縫合を行い、麻酔から解放した。なお、右MCA閉塞手術前にベンジルペニシリンカリウムを20000 units/kgの用量で筋肉内投与した。
ペプチドの投与は、右MCA閉塞後105分および24時間の時点において、生理食塩水を溶媒として1mg/mLの濃度に調整したペプチド1r10の溶液を2mL/kgの容量(ペプチドの投与量として 2mg/kg)で尾静脈に注入することにより行った。対照群には、右MCA閉塞後105分および24時間の時点において、生理食塩水を2mL/kgの容量で尾静脈に注入した。
脳梗塞巣体積率の算出
右MCA閉塞後48時間でペントバルビタールナトリウム(50 mg/kg、腹腔内投与)による麻酔下で動物を断頭し、全脳を摘出して厚さ2 mmの脳切片を作製した。脳切片はPaxinos and Watson脳図譜(Paxinos G. and Watson C., The rat brain in stereotaxic coordinates, second edition. Academic Press Inc.; 1986)を参考に、Bregma前方4 mm、Bregma前方2 mm、Bregma上、Bregma後方2 mm、Bregma後方4 mmおよびBregma後方6 mmの冠状面が得られる位置とした。脳切片は、1 w/v% の2,3,5-Triphenyltetrazolium chloride(TTC)溶液に室温で浸漬・染色して写真撮影を行った。得られた写真を画像解析し、脳梗塞巣面積および脳の断面積を実測値で求め、下記計算式によりBregma前方4 mm~Bregma後方6 mmの脳梗塞巣体積および脳の総体積を算出した。また、脳梗塞巣体積および脳の総体積より脳梗塞巣体積率を算出した(脳梗塞巣体積率(%)=脳梗塞巣体積/脳の総体積×100)。
V:脳梗塞巣体積または脳の総体積(mm3)
a:Bregma前方4 mm断面上の脳梗塞巣面積または脳の断面積(mm2)
b:Bregma前方2 mm断面上の脳梗塞巣面積または脳の断面積(mm2)
c:Bregma断面上の脳梗塞巣面積または脳の断面積(mm2)
d:Bregma後方2 mm断面上の脳梗塞巣面積または脳の断面積(mm2)
e:Bregma後方4 mm断面上の脳梗塞巣面積または脳の断面積(mm2)
f:Bregma後方6 mm断面上の脳梗塞巣面積または脳の断面積(mm2)
対照群およびペプチド投与群の脳梗塞巣体積率は、それぞれ34.1±1.1%および27.2±1.2%(平均値±標準誤差)であった(図12;対照群について「Control」、ペプチド投与群について「1r10」参照)。対照群と比較してペプチド投与群の脳梗塞巣体積率は低い値を示し、統計学的に有意差が認められた(Mann-WhitneyのU検定、p<0.01)。
Claims (13)
- 以下から選択されるペプチドを含有する、末梢血への間葉系幹細胞の動員に用いるための組成物:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列からなるペプチド;および
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは2個のアミノ酸が置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有するペプチド。 - 以下から選択されるペプチドを含有する、末梢血への間葉系幹細胞の動員による、対象における疾患または病的状態の治療に用いるための組成物:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列からなるペプチド;および
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは2個のアミノ酸が置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有するペプチド。 - 疾患または病的状態が、炎症性疾患、自己免疫疾患、組織の損傷、虚血もしくは壊死を伴う疾患、および線維性疾患から選択される、請求項2に記載の組成物。
- 疾患または病的状態が、炎症性腸疾患である、請求項2に記載の組成物。
- 疾患または病的状態が、潰瘍性大腸炎である、請求項2に記載の組成物。
- 疾患または病的状態が、アトピー性皮膚炎である、請求項2に記載の組成物。
- 疾患または病的状態が、脳梗塞である、請求項2に記載の組成物。
- 以下から選択されるペプチドを含有する、炎症性腸疾患、アトピー性皮膚炎および脳梗塞から選択される疾患の治療に用いるための組成物:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列からなるペプチド;および
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは2個のアミノ酸が置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有するペプチド。 - ペプチドが、
(a)配列番号:1のアミノ酸配列からなるペプチド;および
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1個のアミノ酸が置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有するペプチド、
より選択される、請求項1から8のいずれかに記載の組成物。 - ペプチドが、配列番号:1のアミノ酸配列からなるペプチドである、請求項1から8のいずれかに記載の組成物。
- 以下から選択されるペプチド:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列からなるペプチド;および
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1もしくは2個のアミノ酸が置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有するペプチド。 - 以下から選択されるペプチド:
(a)配列番号:1のアミノ酸配列からなるペプチド;および
(b)配列番号:1のアミノ酸配列において1個のアミノ酸が置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つ、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有するペプチド。 - 配列番号:1のアミノ酸配列からなるペプチド。
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