JP7402372B1 - 熱処理炉 - Google Patents

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JP7402372B1
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Abstract

【課題】被処理物の温度の上昇を抑制しながら熱処理能力を向上する。【解決手段】熱処理炉は、搬入口と搬出口と処理室とを備える炉体と、搬入口から搬出口まで架け渡されるシート状の被処理物Wを搬送する搬送装置と、搬送装置によって処理室内を搬送される被処理物Wを加熱する加熱装置を備えている。加熱装置は、被処理物Wに赤外領域の電磁波を放射する発熱部27を備える1又は複数のヒータ(26a,26b、28)を備えている。1又は複数のヒータは、被処理物Wの搬送経路に沿って配置されている。発熱部27は、被処理物Wの表面又は裏面と平行に配置されると共に、搬送経路と直交する被処理物Wの幅方向(Y方向)に伸びている。被処理物Wの幅方向の寸法をWdとし、発熱部27の幅方向の寸法をHdとすると、Wd/Hdが0.20~0.80の範囲となる。【選択図】図2

Description

本明細書に開示する技術は、被処理物に熱処理を実施する熱処理炉に関する。
特許文献1に開示される熱処理炉では、被処理物は搬入口から処理室を通って搬出口まで架け渡される。被処理物は、搬入口から処理室内に搬入され、処理室内を搬送される間に熱処理をされ、搬出口から搬出される。この熱処理炉では、処理室内に配置された複数の案内ローラによって被処理物が案内され、被処理物は処理室内の予め定められた搬送経路を搬送される。
国際公開2014/163175号
この種の熱処理炉では、生産性の向上のために、熱処理能力(例えば、乾燥炉における脱水率)の向上が求められる。また、脱炭素の観点からより省エネ性能に優れた熱処理炉が要求されている。一般的に熱処理能力を向上するためには、ヒータの出力を上げ、多くの熱エネルギを被処理物に付与することが考えられる。しかしながら、単純にヒータの出力を上げただけでは、被処理物の温度が上昇し過ぎて、被処理物の品質の劣化が生じることがある。また、ヒータの出力を上げることで熱処理能力は向上しても、ヒータからの熱エネルギを効率的に熱処理に使用できないと、省エネ性能は低下することになる。本明細書は、被処理物の温度の上昇を抑制しながら熱処理能力を向上し、かつ、省エネ性能に優れた熱処理炉に関する技術を開示する。
本明細書に開示する熱処理炉は、炉体と搬送装置と加熱装置を備えている。炉体は、搬入口と、搬出口と、搬入口と搬出口との間に配置された処理室と、を備える。搬送装置は、搬入口から搬出口まで架け渡されるシート状の被処理物を、搬入口から処理室を通って搬出口に搬送する。加熱装置は、処理室内の被処理物が搬送される空間と同一の空間に配置されており、搬送装置によって搬送される被処理物を加熱する。加熱装置は、被処理物に赤外領域の電磁波を放射する発熱部を備える1又は複数のヒータを、備えている。1又は複数のヒータは、被処理物の搬送経路に沿って配置されている。発熱部は、被処理物の表面又は裏面と平行に配置されると共に、搬送経路と直交する被処理物の幅方向に伸びている。被処理物の幅方向の寸法をWdとし、発熱部の幅方向の寸法をHdとすると、Wd/Hdが0.20~0.80の範囲となっている。
上記の熱処理炉では、加熱装置のヒータは、被処理物に赤外領域の電磁波を放射する発熱部を備える。したがって、熱処理に適した赤外領域の波長の電磁波を被処理物に放射することができる。また、ヒータの発熱部の幅方向の寸法は、被処理物の幅方向の寸法に対して適切なものとなっている。すなわち、Wd/Hdが0.20~0.80の範囲となっている。これにより、発熱部から放射される電磁波が被処理物の熱処理に有効に利用され、熱処理以外に利用される電磁波の量を少なくすることができる。このため、被処理物の温度の上昇を抑制しながら熱処理能力を向上し、さらに省エネ性能も向上することができる。
実施例1に係る熱処理炉の縦断面図。 図1のII-II線断面図。 実施例1に係るヒータの断面図。 実施例1に係る給気管の断面図。 炉内の寸法と、ワークの幅方向の寸法と、ヒータの寸法との関係を模式的に示す図。
本明細書に開示する熱処理炉では、Wd/Hdが0.25~0.65の範囲となっていてもよい。さらに、Wd/Hdは、0.30~0.50の範囲となっていてもよい。このような構成によると、熱処理能力を向上しながら、省エネ性能をさらに向上することができる。
本明細書に開示する熱処理炉では、炉体は、幅方向に間隔を空けて配置された一対の側壁を備えていてもよい。発熱部は、一対の側壁の一方の側に配置された第1端部と、一対の側壁の他方の側に配置された第2端部と、を備えていてもよい。第1端部と一対の側壁の一方との距離をLd1とすると、Wd/Ld1が0.32~0.74の範囲となり、第2端部と一対の側壁の他方との距離をLd2とすると、Wd/Ld2が0.20~0.33の範囲となっていてもよい。このような構成によると、発熱部と側壁との距離が適切な距離とっている。発熱部から放射される電磁波が被処理物の熱処理に有効に利用され、熱処理能力を向上しながら、省エネ性能を向上することができる。また、熱処理以外に利用される電磁波の量を少なくすることができるため、発熱部から放射される電磁波によって側壁が加熱されて高温となることを抑制することができる。その結果、側壁からの輻射によって被処理物が加熱されること(すなわち、被処理物の温度上昇)を抑制することができる。
本明細書に開示する熱処理炉では、Wd/Ld1が0.35~0.55の範囲となり、Wd/Ld2が0.23~0.25の範囲となってもよい。このような構成によると、熱処理能力を向上しながら、省エネ性能をさらに向上することができる。
本明細書に開示する熱処理炉は、処理室内に配置されており、搬送装置によって搬送される被処理物を案内する複数の案内ローラと、をさらに備えていてもよい。搬送経路は、複数の案内ローラによって規定されていてもよい。このような構成によると、処理室内の搬送経路長を長くすることができ、被処理物の熱処理効率を向上することができる。
本明細書に開示する熱処理炉では、被処理物は、シート状のフィルムと、フィルムの表面及び裏面の少なくとも一方に塗布されたペーストと、を備えていてもよい。加熱装置は、ペーストに含まれる水分を除去してもよい。フィルムは厚さ方向の寸法が小さく、フィルムの温度が上昇すると、フィルムの品質の劣化が生じることがある。このため、本明細書に開示する熱処理炉を用いることで、フィルムの温度の上昇を抑制しながら熱処理能力(水分除去率)を向上することができる。
実施例1に係る熱処理炉10について説明する。本実施例の熱処理炉10は、ワークW(被処理物の一例)に含まれる水分を除去する乾燥炉(脱水装置)である。ワークWは、長手方向に連続して伸びるシート体であり、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL、電池などに用いられるフィルムが該当する。このようなフィルム(シート体)は、フィルム自体に水分が含まれる場合や、あるいは、フィルムに被覆層が被覆されている場合は当該被覆層に水分が含まれていることがある。このため、まずはフィルムに含まれる水分が除去され、その後、水分が除去されたフィルムを所望の大きさに切断して、最終製品が製造される。本実施例の熱処理炉10は、このようなシート体から水分を除去するために用いることができる。
以下、図面を参照して、熱処理炉10の構成を説明する。図1,2に示すように、熱処理炉10は、直方体形状の炉体12と、炉体12へのワークWの搬入と搬出を行う搬送装置20と、ワークWを加熱する加熱装置(26,28)と、ワークWの表面に冷却ガスを供給する給気装置(38等)を備えている。
炉体12は、下壁13と、下壁13に対向する上壁14と、下壁13に一端が接続されると共に上壁14に他端が接続される側壁17,18(図2参照)と、これらの壁13,14,17,18によって取囲まれる処理室(19a,19b)の端部を閉じる搬入側壁15及び搬出側壁16を備える。
下壁13は、平面視すると矩形状の板材であり、処理室(19a,19b)の下方に配置されている。図1に示すように、下壁13には、x方向に略一定の間隔を空けて複数の排気口13aが設けられている。複数の排気口13aのうち中央に配置される5個の排気口13aは、後述する案内ローラ24と対向する位置に配置されている。複数の排気口13aのうちx方向の一端に配置される排気口13aは、搬入側壁15に近接する位置に配置されている。複数の排気口13aのうちx方向の他端に配置される排気口13aは、搬出側壁15に近接する位置に配置されている。複数の排気口13aのそれぞれは、排気ファン13bに接続されている。排気ファン13bが運転すると、処理室(19a,19b)内の雰囲気ガスが処理室(19a,19b)外に排気されるようになっている。
上壁14は、下壁13と同一形状の板材であり、処理室(19a,19b)の上方に配置されている。上壁14にも、下壁13と同様に、x方向に略一定の間隔を空けて複数の排気口14aが設けられている。複数の排気口14aのそれぞれは、複数の排気口13aのそれぞれと対向する位置に配置されている。複数の排気口14aのそれぞれは、排気ファン14bに接続されている。排気ファン14bが運転すると、処理室(19a,19b)内の雰囲気ガスが処理室(19a,19b)外に排気されるようになっている。
搬入側壁15には搬入口15aが設けられており、搬出側壁16には搬出口15bが形成されている。搬入口15aと搬出口15bの高さ方向の位置は同一の位置となっており、搬入口15aと搬出口15bは互いに対向している。図1から明らかなように、処理室(19a,19b)は、搬入口15aと搬出口15bとの間に配置されている。
なお、炉体12を構成する各壁13,14,15,16,17,18の内面(すなわち、処理室(19a,19b)側の面)には、鏡面加工が施されている。その結果、これらの面の赤外領域の電磁波(詳細には、後述するヒータ26,28が放射する電磁波)の反射率は50%以上となっている。これによって、ヒータ26,28が放射する電磁波をワークWへ効率的に照射できるようになっている。
搬送装置20は、炉体12の外側であって搬入口15aの近傍に配置される搬入口ローラ21と、炉体12の外側であって搬出口16aの近傍に配置される搬出口ローラ25と、処理室(19a,19b)内に配置される複数の案内ローラ(22a,22b,22c,24)を備えている。
搬入口ローラ21にはワークWが巻回されている。搬入口ローラ21に券回されたワークWは、搬入口15aから処理室(19a,19b)を通って搬出口16aまで架け渡されている。具体的には、ワークWは、搬入口ローラ21から搬入口15aを通って案内ローラ(22a,22b,22c,24)に架け渡され、さらに案内ローラ(22a,22b,22c,24)から搬出口16aを介して搬出口ローラ25に架け渡されている。
搬出口ローラ25は、処理室(19a,19b)から搬出されるワークWを巻き取るローラである。搬出口ローラ25には図示しない駆動装置が接続されており、駆動装置により搬出口ローラ25が回転駆動される。搬出口ローラ25が回転すると、搬入口ローラ21に券回されたワークWが処理室(19a,19b)に送り出される。搬入口ローラ21から送り出されたワークWは、案内ローラ(22a,22b,22c,24)に案内されて処理室(19a,19b)内の所定の搬送経路を移動し、搬出口16aから処理室(19a,19b)外に送り出されて搬出口ローラ25に巻き取られる。すなわち、案内ローラ(22a,22b,22c,24)は、処理室(19a,19b)内のワークWの搬送経路を規定している。
案内ローラ(22a,22b,22c,24)は、上壁14の近傍に配置される複数の上部案内ローラ(22a,22b,22c)と、下壁13の近傍に配置される複数の下部案内ローラ24を備えている。なお、本実施例において、案内ローラ(22a,22b,22c,24)には、ワークWと接触する接触式ローラを用いたが、ワークWを非接触で案内する非接触式ローラを用いることもできる。
上部案内ローラ(22a,22b,22c)は、x方向に一定の間隔を空けて配置されている。具体的には、上部案内ローラ22aは搬入口15aに隣接して配置され、上部案内ローラ22cは搬出口16aに隣接して配置されている。複数の案内ローラ22bは、上部案内ローラ22aと上部案内ローラ22cの間に等間隔で配置されている。上部案内ローラ(22a,22b,22c)のそれぞれの高さ方向の位置は同一となっている。
複数の下部案内ローラ24のそれぞれは、上部案内ローラ(22a,22b,22c)と同様、x方向に一定の間隔を空けて配置されている。隣接する下部案内ローラ24のx方向の間隔は、上部案内ローラ(22a,22b,22c)のx方向の間隔と同一となっている。複数の下部案内ローラ24のx方向の位置は、隣接する上部案内(22a,22b,22c)の中央位置となっている。複数の下部案内ローラ24の高さ方向の位置は同一となっている。
上述したように上部案内ローラ(22a,22b,22c)と下部案内ローラ24が配置されているため、搬入口15aからx方向に搬送されるワークWは、上部案内ローラ22aによって下方に向かって搬送され、次いで、下部案内ローラ24によって上方に向かって搬送され、以下、上部搬送ローラ22bと下部搬送ローラ24によって上下方向に繰り返し搬送される。そして、最も搬出口16a側に配置された下部搬送ローラ24から上方に向かって搬送されるワークWは、上部案内ローラ22cによって搬出口16aに向かって搬送される。このように、処理室(19a,19b)内を上下方向に繰り返し搬送することで、処理室(19a,19b)内のスペースを有効に活用でき、ワークWを乾燥させるための処理時間を確保している。なお、図1から明らかなように、案内ローラ(22a,22b,22c,24)に架け渡されたワークWによって、処理室(19a,19b)は、上壁14側に設けられる上部処理室19aと、下壁13側に設けられる下部処理室19bとに区分されている。
加熱装置は、処理室(19a、19b)内に配置され、搬送装置20によって搬送されるワークWを加熱する。加熱装置は、案内ローラ(22a,22b,22c,24)の近傍に配置された第1ヒータ(26a,26b)と、上部案内ローラ(22a,22b,22c)と下部案内ローラ24の間の高さに配置された第2ヒータ28を備えている。図1に示すように、第1ヒータ(26a,26b)と第2ヒータ28は、ワークWの搬送経路に沿って配置されている。
第1ヒータ(26a,26b)は、上部案内ローラ(22a,22b,22c)の上方に配置される複数の第1上部ヒータ26aと、下部案内ローラ24の下方に配置される複数の第1下部ヒータ26bを備えている。第1上部ヒータ26aのそれぞれは、対応する上部案内ローラ(22a,22b,22c)と対向して配置されており、第1下部ヒータ26bのそれぞれは対応する下部案内ローラ24と対向して配置されている。このため、第1上部ヒータ26aと上部案内ローラ(22a,22b,22c)の間にワークWが位置し、ワークWは第1上部ヒータ26aによって直接加熱される。同様に、第1下部ヒータ26bと下部案内ローラ24の間にワークWが位置し、ワークWは第1下部ヒータ26bによって直接加熱される。
第2ヒータ28は、上部案内ローラ(22a,22b,22c)のそれぞれの下方に、z方向に間隔を空けて2個配置されている。また、第2ヒータ28は、下部案内ローラ24のそれぞれの上方に、z方向に間隔を空けて2個配置されている。このため、x方向に間隔を空けて11個の第2ヒータ28が並ぶと共に、y方向に間隔を空けて2個の第2ヒータ28が並んで配置されている。図から明らかなように、第2ヒータ28は、上部案内ローラ(22a,22b,22c)と下部案内ローラ24に架け渡されたワークWと対向する位置(すなわち、ワークWの搬送方向に隣接する案内ローラ間の中間位置の近傍)に配置されている。第2ヒータ28が案内ローラ(22a,22b,22c,24)の軸線方向に伸びているため、上部案内ローラ(22a,22b,22c)と下部案内ローラ24に架け渡されたワークWの幅方向の全体が第2ヒータ28によって加熱される。
図2に示すように、第1ヒータ(26a,26b)と第2ヒータ28のそれぞれは、側壁18を貫通して処理室(19a、19b)内に伸びている。第1ヒータ(26a,26b)と第2ヒータ28のそれぞれは、案内ローラ(22a,22b,22c,24)に対して平行に配置され、案内ローラ(22a,22b,22c,24)の軸線方向(Y方向)に伸びている。第1ヒータ(26a,26b)と第2ヒータ28のそれぞれは、赤外領域の電磁波(熱エネルギ)を放射する発熱部27と、赤外領域の電磁波(熱エネルギ)を放射しない非発熱部29を備えている。すなわち、発熱部27はワークWの熱処理に寄与し、非発熱部29はワークWの熱処理には寄与していない。ヒータ(26a,26b,28)では、発熱部27の軸方向(Y方向)の位置を調整することで、熱エネルギが放射される軸線方向(Y方向)の位置が調整可能となっている。
図2から明らかなように、ヒータ(26a,26b,28)において、発熱部27は軸方向の中間に位置し、非発熱部29は軸方向の両端に位置している。すなわち、発熱部27は、2つの非発熱部29の間に配置されている。本実施例では、発熱部27の位置は、案内ローラ(22a,22b,22c,24)によって案内されるワークWと対向するように調整されている。具体的には、ワークWの幅方向(Y方向)の中心と、発熱部27の幅方向(Y方向)の中心とが一致するように調整されている。したがって、発熱部27は、ワークWの表面又は裏面と平行に配置されると共にワークWの表面又は裏面と対向し、ワークWの表面又は裏面に赤外領域の電磁波(熱エネルギ)を放射する。
本実施例においては、ワークWの幅方向(Y方向)の寸法をWdとし、発熱部27の幅方向(Y方向)の寸法をHdとすると、Wd/Hdが0.20~0.80の範囲となるように調整されている。すなわち、Wd/Hdを0.80以下とすることで、発熱部27の幅方向(Y方向)の寸法HdがワークWの幅方向(Y方向)の寸法Wdに対して適切な長さとされる。これによって、発熱部27によってワークWの幅方向の全体を加熱することができ、ワークWの幅方向に加熱むらが生じることを防止することができる。逆に、Wd/Hdが0.80より大きくなるようすると、ワークWの端部が十分に加熱されず、ワークWの端部から水分を除去できないおそれが生じる。かかる場合、ワークWの搬送経路長を長くするとか、搬送速度を低下させる等の対応が必要となり、その結果、熱処理炉の省エネ性能が低下することとなる。一方、Wd/Hdを0.2以上とすることで、発熱部27の幅方向(Y方向)の寸法HdがワークWの幅方向(Y方向)の寸法Wdより長くなり過ぎることはない。これによって、発熱部27から放射される電磁波がワークWの熱処理に有効に活用され、熱処理炉の省エネ性能を向上することができる。さらに、発熱部27から放射される電磁波によって炉体12(詳細には、下壁13、上壁14、側壁17,18、搬入側壁15及び搬出側壁16の内壁面)が高温となることを抑制することができる。炉体12の内壁面が高温となることを抑制できるため、炉体12の内壁面からの輻射によってワークWが加熱されることを抑制でき、ワークWが高温となることを抑制することができる。なお、Wd/Hdは、0.25~0.65の範囲としてもよいし、また、0.30~0.50の範囲となっていてもよい。このような数値範囲とすることで、発熱部27から放射される電磁波の有効活用が促進され、熱処理能力を向上しながら、省エネ性能をより向上することができる。
また、発熱部27と側壁17(すなわち、ヒータ(26a,26b,28)が貫通する側の側壁17)との距離(詳細には、発熱部27の側壁17側の端部(-Y方向の端部)から側壁17までの距離)をLd1とすると、Wd/Ld1が0.32~0.74の範囲に調整されている。同様に、発熱部27と側壁18(すなわち、ヒータ(26a,26b,28)が貫通しない側の側壁18)との距離(詳細には、発熱部27の側壁18側の端部(+Y方向の端部)から側壁18までの距離)をLd2とすると、Wd/Ld2が0.20~0.33の範囲に調整されている。すなわち、Wd/Ld1を0.32以上とすることで、発熱部27と側壁17との距離が長くなり過ぎることはない。これによって、炉体12が大きくなり過ぎることを抑制し、熱効率が悪化(すなわち、省エネ性能が低下)することを抑制することができる。また、Wd/Ld1を0.74以下とすることで、発熱部27と側壁17との距離が短くなり過ぎることはない。これによって、発熱部27から放射される電磁波によって炉体12(詳細には、側壁17の内壁面)が高温となることを抑制することができる。その結果、炉体12の内壁面からの輻射によってワークWが加熱されることを抑制でき、ワークWが高温となることを抑制することができる。同様に、Wd/Ld2を0.20以上とすることで、発熱部27と側壁18との距離が長くなり過ぎることはない。また、Wd/Ld1を0.33以下とすることで、発熱部27と側壁17との距離が短くなり過ぎることもない。これによって、発熱部27から放射される電磁波がワークWの熱処理に有効に利用され、熱処理能力を向上しながら、省エネ性能を向上することができる。
上記の数値範囲から明らかなように、側壁17から発熱部27までの距離Ld1と、側壁18から発熱部27までの距離Ld2とは、同一であってもよいし、側壁17から発熱部27までの距離Ld1が側壁18から発熱部27までの距離Ld2より短くされていてもよい。例えば、本実施例では、ヒータ(26a,26b,28)は、側壁17側の端部が炉体12の外側に位置し、炉体12の外側において冷媒(例えば、空気)が供給されるようになっている(図2参照)。後述するように、ヒータ(26a,26b,28)は、内管32と外管34を備える二重管構造を有しており、内管32と外管34の間の空間36に冷媒が供給される(図3参照)。炉体12の外側においてヒータ(26a,26b,28)に冷媒を供給することで、冷媒によって炉内温度が過度に低下して熱処理能力が低下することを抑制している。ここで、発熱部27の位置をヒータ(26a,26b,28)の軸線方向の中央に配置すると、発熱部27は側壁17の近くに位置し、側壁17から発熱部27までの距離Ld1が側壁18から発熱部27までの距離Ld2より短くなる。なお、ヒータ(26a,26b,28)に供給された冷媒は、側壁17側の端部から排出することができる。
ここで、側壁17から発熱部27までの距離Ld1が側壁18から発熱部27までの距離Ld2より短くされる場合、Wd/Ld1が0.35~0.55の範囲となり、Wd/Ld2が0.23~0.25の範囲とされていてもよい。このような範囲に調整することで、発熱部27から放射される電磁波がワークWの熱処理により有効に利用され、熱処理炉10の省エネ性能をさらに向上することができる。なお、ヒータ(26a,26b,28)に冷媒を供給する端部を側壁18側の端部としたときは、側壁18側の端部を炉体12の外側に配置すると共に発熱部27を側壁18の近くに配置し、側壁18から発熱部27までの距離Ld2が側壁17から発熱部27までの距離Ld1より短くなるようにしてもよい。この場合、Wd/Ld1が0.20~0.33、好ましくは、0.23~0.25の範囲となり、Wd/Ld2が0.32~0.74、好ましくは0.35~0.55の範囲としてもよい。また、ヒータ(26a,26b,28)の冷媒を供給する端部と冷媒を排出する端部をともに炉体12の内側に配置してもよい。
なお、第1ヒータ(26a,26b)は、赤外領域の電磁波を放射する公知の波長制御可能なヒータであり、第1ヒータ(26a,26b)の発熱部27と第2ヒータ28の発熱部27は同一構造を有している。このため、ここでは第2ヒータ28の発熱部27の構造について簡単に説明する。
図3に示すように、第2ヒータ28は、フィラメント30と、フィラメント30を収容する内管32と、内管32を収容する外管34を備えている。フィラメント30は、例えば、タングステン製の発熱体であり、図示しない外部電源から電力が供給されるようになっている。フィラメント30に電力が供給されて所定温度(例えば、1200~1700℃)となると、フィラメント30から赤外線を含む電磁波が放射される。内管32は、フィラメント30から放射される電磁波のうち特定の波長領域(本実施例では、赤外領域)の電磁波のみを透過する赤外線透過材料によって形成されている。内管32を形成する赤外線透過材料を適宜選択することで、フィラメント30から内管32の外部に放射される電磁波の波長を所望の波長に調整することができる。外管34も、内管32と同一の赤外線透過材料によって形成されている。したがって、内管32を透過した電磁波は、外管34を透過して外部に放射される。内管32と外管34の間の空間36は、冷媒(例えば、空気)が流れる冷媒流路となっている。空間36(すなわち、冷媒流路)に冷媒が供給されることで、外管34の温度が高温となり過ぎることが防止されている。これによって、ワークWの過熱が防止される。なお、赤外領域の電磁波を放射する波長制御可能なヒータについては、例えば、特許4790092号に詳細に開示されている。
給気装置は、処理室(19a,19b)内をy方向に伸びる複数の給気管38と、処理室(19a,19b)外に配置されて複数の給気管38に冷却ガスを供給する給気ファン(図示省略)を備えている。図4に示すように、給気管38には、周方向の2か所に噴出孔39a,39bが形成されている。このため、給気ファンから給気管38に供給された冷却ガスは、噴出孔39a,39bから処理室(19a,19b)内に噴射される。本実施例では、噴出孔39a,39bから噴射される冷却ガスの噴出方向がワークWの表面に対して直交するように、給気管38を設置する向きが調整されている。図4に示すように、噴出孔39a,39bは、給気管38の軸線を挟んで対向する位置に配置されている。このため、給気管38の搬入口15a側と搬出口16a側のそれぞれにワークWが位置する場合、当該給気管38の噴出孔39aから噴射される冷却ガスは一方のワークWに噴射され、当該給気管38の噴出孔39bから噴射される冷却ガスは他方のワークWに噴射される。また、図2に示すように、給気管38の噴出孔39a,39bは、y方向に間隔を空けて複数形成されている。このため、噴出孔39a,39bから噴射される冷却ガスは、ワークWの幅方向(y方向)の全体に噴射されることになる。
図1に示すように、給気管38は、上部案内ローラ(22a,22b,22c)のそれぞれの下方に、z方向に間隔を空けて2個配置されている。また、給気管38は、下部案内ローラ24のそれぞれの上方に、z方向に間隔を空けて2個配置されている。図1から明らかなように、給気管38は、第1ヒータ(26a,26b)及び第2ヒータ28が配置される位置とは異なる位置に配置されている。具体的には、第2ヒータ28と給気管38はz方向(搬送方向)に等しい間隔を空けて交互に配置されている。また、上述したように、案内ローラ(22a,22b,22c,24)に架け渡されたワークWによって、処理室(19a,19b)は上部処理室19aと下部処理室19bとに区分されているが、上部処理室19aと下部処理室19bのそれぞれに給気管38が配置されている。
給気管38に供給される冷却ガスとしては、例えば、不活性ガス、窒素、Arガス等を用いることができる。処理室(19a,19b)内の雰囲気ガスは、給気管38から処理室(19a,19b)内に噴射されるガスによって調整される。本実施例では、ワークWに含まれる水分を除去するため、処理室(19a,19b)内の雰囲気ガスは、露点が0℃以下となるガスに調整されている。なお、冷却ガスとしては、露点が0℃以下となる大気としてもよい。
コントローラ44は、CPU,ROM,RAMを備えたプロセッサによって構成され、搬送装置20と加熱装置(26,28)と給気装置を制御する。具体的には、コントローラ44は、搬送装置20を制御することでワークWの搬送速度及び張力を制御し、加熱装置(26,28)を制御することでワークWの加熱量を制御し、給気装置を制御することで給気管38からワークWに噴射される冷却ガスの流量及び流速を制御する。
なお、熱処理炉10には、搬入口ローラ21に巻回されたワークWを搬出口ローラ25にセットするための通し装置が設けられている。図1に示すように、通し装置は、処理室(19a,19b)内と処理室(19a,19b)外を通って循環するチェーン42と、チェーン42を駆動する駆動装置(図示省略)を備えている。チェーン42は、案内ローラ(22a,22b,22c,24)に架け渡されたワークWと同様に、搬入口15aから上下方向に向きを変えながら搬出口16aまで伸び、搬出口16aから処理室(19a,19b)の外側を通って搬入口15aに戻っている。図1に示すように、チェーン42が架け渡される経路は、ワークWが架け渡される経路(すなわち、ワークWの搬送経路)と複数個所で交差している。なお、チェーン42が配置される位置は、ワークWの幅方向(y方向)の外側の位置となるため、チェーン42とワークWが干渉することはない(図2参照)。通し装置によりワークWを搬出口ローラ25にセットするには、まず、チェーン42に設けられた図示しないクランプにより搬入口ローラ21に巻回されたワークWをクランプする。次いで、駆動装置によりチェーン42を循環させ、ワークWを搬入口ローラ21より送り出す。これにより、チェーン42のクランプに保持されたワークWは、処理室(19a,19b)内をチェーン42と共に移動し、搬出口16aまで移動する。搬出口16aまでワークWが移動すると、クランプを操作してチェーン42からワークWを開放し、ワークWを搬出口ローラ25にセットする。最後に、搬出口ローラ25を回転させてワークWに張力を与えることで、ワークWが搬入口15aから案内ローラ(22a,22b,22c,24)を介して搬出口16aまで架け渡される。
次に、上述した熱処理炉10を用いてワークWから水分を除去する処理を説明する。まず、給気管38から処理室(19a,19b)内に冷却ガスを供給し、処理室(19a,19b)内を所定の雰囲気に調整する。次いで、コントローラ44は、搬送装置20を駆動することで、ワークWを搬入口15aから処理室(19a,19b)を通って搬出口16aまで搬送する。この際、コントローラ44は、加熱装置(26,28)を制御してワークWに赤外線領域の電磁波を照射すると共に、給気管38からワークWの表面に冷却ガスを噴出する。加熱装置(26,28)から赤外線領域の電磁波が照射されると、ワークWに含まれる水分が照射された電磁波を吸収し、水分が蒸発する。ワークWから蒸発した水分は、給気管38から噴射される冷却ガスによってワークWの表面から除去される。ワークWの表面から除去された水分を含んだ雰囲気ガスは、下壁13の排気口13aと、上壁14の排気口14aのそれぞれから処理室(19a,19b)外に排気される。ワークWは、搬入口15aから搬出口16aまで搬送される間に水分が除去される。水分が除去されたワークWは、搬出口ローラ25に巻き取られる。
ここで、本実施例に係る熱処理炉10を用いてワークWを熱処理したときの熱処理能力と省エネ性能とを測定した測定結果の一例を、表1を用いて説明する。表1に示すように、ワークWの幅方向の寸法120mmに対して、ヒータ発熱長Hdを120mm~1100mmの範囲で変化させ、また、側壁17から発熱部27までの距離Ld1を8mm~403mmの範囲で変化させ、側壁18から発熱部27までの距離Ld2を20mm~605mmで変化させた。また、ヒータの全長は984mmとし、炉内有効寸法Tdを1128mmとした。まあ、ワークWの加熱時間を15秒とし、ワークWの温度が150℃となるように吸気量を調整した。実験結果に示すように、比較例1、2では脱水率は50%となったもののヒータへの入力エネルギが大きくする必要があり、省エネ性能が低下した。また、比較例3では、ヒータへの入力エネルギが小さくなったものの、脱水率が30%と低下した。特に、ワークWの端部で脱水が不十分となった。一方、実施例1~6では、ヒータへの入力エネルギを小さくしながら、脱水率も30%以上とすることができた。特に、実施例3,4では、脱水率を50%以上としながら、ヒータへの入力エネルギを小さくで、脱水率と省エネ性能とを両立することができた。
上記の熱処理炉10によると、ヒータ(26a,26b,28)の発熱部27の幅方向の寸法が、ワークWの幅方向の寸法に対して適切なものに調整されている。また、ヒータ(26a,26b,28)の発熱部27から側壁(17及び/又は18)までの距離が、適切なものに調整されている。これによって、ヒータ(26a,26b,28)の発熱部27から放射される電磁波がワークWの水分の除去に効率的に利用され、ワークWの脱水率(熱処理炉10の熱処理能力)を向上することができ、かつ、熱処理炉10の省エネ性能を向上することができる。さらに、発熱部27から放射される電磁波によって炉体12の内壁面が高温となることが抑制され、その結果、ワークWの温度上昇を抑制することができる。これによって、ワークWの温度上昇による品質の劣化が生じることを抑制しながら、熱処理炉10の熱処理能力と省エネ性能を向上することができる。
なお、上記の実施例では、第1ヒータ(26a,26b)の発熱部27の長さと第2ヒータ28の発熱部27の長さを同一としたが、このような例に限られない。すなわち、ヒータの発熱部の長さは、処理室内の場所に応じて異なる長さとすることができる。例えば、図1に示すように、第1ヒータ(26a,26b)は、案内ローラ(22a,22b,22c,24)と上壁14又は下壁13の間に配置される一方で、第2ヒータ28は搬入側壁15と搬出側壁16の間に配置される。図から明らかなように、第1ヒータ(26a,26b)は上壁14又は下壁13に近い位置に配置され、第2ヒータ28は搬入側壁15と搬出側壁16から離れた位置に配置される。このため、第1ヒータ(26a,26b)の発熱部27の長さを、第2ヒータ28の発熱部27の長さよりも短くするようにしてもよい。これによって、第1ヒータ(26a,26b)の発熱部27から放射される熱エネルギを少なくし、上壁14又は下壁13が加熱されることを抑制し、ワークWの温度上昇を抑制するようにしてもよい。一方、第2ヒータ28の発熱部27から放射される熱エネルギを多くし、ワークWの脱水率を向上するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、案内ローラ(22a,22b,22c,24)によってワークWの搬送方向を上下方向に切り替えるようにしたが、このような例に限られない。例えば、処理室内の案内ローラを無くし、搬入口ローラから搬出口ローラまで処理室内を直線的にワークを搬送するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、ヒータ(26a,26b,28)の発熱部27の長さが一定となっていたが、ワークWの幅方向の寸法に応じて発熱部の長さを可変としてもよい。例えば、長さの異なるフィラメントを設置し、電力が供給されるフィラメントを変更することで発熱部の長さが変化するようにしてもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10 :熱処理炉
12 :炉体
13 :下壁
14 :上壁
15 :搬入側壁
16 :搬出側壁
17,18 :側壁
19a,19b :処理室
20 : 搬送装置
22a,22b,22c,24 ;案内ローラ
26a,26b :第1ヒータ
27 :発熱部
28 :第2ヒータ
29 :非発熱部
30 :フィラメント
32 :内管
34 :外管
36 :空間
38 :給気管
39a :噴出孔
42 :チェーン
44 :コントローラ
W :ワーク(被処理物)

Claims (7)

  1. 搬入口と、搬出口と、前記搬入口と前記搬出口との間に配置された処理室と、を備える炉体と、
    前記搬入口から前記搬出口まで架け渡されるシート状の被処理物を、前記搬入口から前記処理室を通って前記搬出口に搬送する搬送装置と、
    前記処理室内の前記被処理物が搬送される空間と同一の空間に配置されており、前記搬送装置によって搬送される前記被処理物を加熱する加熱装置と、を備えており、
    前記加熱装置は、前記被処理物に赤外領域の電磁波を放射する発熱部を備える1又は複数のヒータを、備えており、
    前記1又は複数のヒータは、前記被処理物の搬送経路に沿って配置されており、
    前記発熱部は、前記被処理物の表面又は裏面と平行に配置されると共に、前記搬送経路と直交する前記被処理物の幅方向に伸びており、
    前記被処理物の前記幅方向の中心と、前記発熱部の前記幅方向の中心とが一致し、
    前記被処理物の前記幅方向の寸法をWdとし、前記発熱部の前記幅方向の寸法をHdとすると、Wd/Hdが0.20~0.80の範囲となっている、熱処理炉。
  2. 前記Wd/Hdが0.25~0.65の範囲となっている、請求項1に記載の熱処理炉。
  3. 前記Wd/Hdが0.30~0.50の範囲となっている、請求項1に記載の熱処理炉。
  4. 前記炉体は、前記幅方向に間隔を空けて配置された一対の側壁を備えており、
    前記発熱部は、前記一対の側壁の一方の側に配置された第1端部と、前記一対の側壁の他方の側に配置された第2端部と、を備えており、
    前記第1端部と前記一対の側壁の一方との距離をLd1とすると、Wd/Ld1が0.32~0.74の範囲となり、
    前記第2端部と前記一対の側壁の他方との距離をLd2とすると、Wd/Ld2が0.20~0.33の範囲となる、請求項1に記載の熱処理炉。
  5. 前記Wd/Ld1が0.35~0.55の範囲となり、
    前記Wd/Ld2が0.23~0.25の範囲となる、請求項4に記載の熱処理炉。
  6. 前記処理室内に配置されており、前記搬送装置によって搬送される前記被処理物を案内する複数の案内ローラと、をさらに備えており、
    前記搬送経路は、前記複数の案内ローラによって規定される、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱処理炉。
  7. 前記被処理物は、シート状のフィルムと、前記フィルムの表面及び裏面の少なくとも一方に塗布されたペーストと、を備えており、
    前記加熱装置は、前記ペーストに含まれる水分を除去する、請求項6に記載の熱処理炉。
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