JP7400539B2 - 表示装置及び表示制御装置 - Google Patents

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Description

この明細書による開示は、車両等の移動体にて用いられる表示装置及び表示制御装置に関する。
例えば特許文献1には、複数のオペレーティングシステムを実装したAVN一体機等の情報処理装置が開示されている。この情報処理装置では、障害が発生した場合に、第2のオペレーティングシステムが第1のオペレーティングシステムを再起動させる。そして、第1のオペレーティングシステムの再起動処理中も、現在の表示画面が、継続して表示装置に表示される。
特開2012-123558号公報
上述したように、特許文献1では、異常が発生した場合に、異常発生時又は異常発生前の表示画面が表示され続ける。こうした対策では、表示画面の表示が継続されていても、表示画面を通じたユーザへの情報提示は、実質的に中断された状態である。故に、ユーザの利便性が確保困難であった。
本開示は、異常が発生した場合でも、ユーザの利便性を確保可能な表示装置及び表示制御装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、移動体(A)にて用いられる表示器(80)と、表示器に表示されるメイン表示物(MG1)を生成する第一表示部(72)と、表示器にメイン表示物が表示される表示期間において、メイン表示物とは別にサブ表示物(MG2)を準備する第二表示部(73)と、第一表示部によるメイン表示物の生成に異常が生じた場合に、表示器による表示をメイン表示物からサブ表示物に切り替える切替制御部(77)と、サブ表示物の表示に切り替えられた後、少なくとも第一表示部を再起動させる起動制御部(76)と、を備え、起動制御部は、サブ表示物の表示を予め規定された表示継続時間(TWR)継続させたときに、再起動を実施する表示装置とされる。
また開示された一つの態様は、移動体(A)にて用いられる表示器(80)の表示を制御する表示制御装置であって、表示器に表示されるメイン表示物(MG1)を生成する第一表示部(72)と、表示器にメイン表示物が表示される表示期間において、メイン表示物とは別にサブ表示物(MG2)を準備する第二表示部(73)と、第一表示部によるメイン表示物の生成に異常が生じた場合に、表示器による表示をメイン表示物からサブ表示物に切り替える切替制御部(77)と、サブ表示物の表示に切り替えられた後、少なくとも第一表示部を再起動させる起動制御部(76)と、を備え、起動制御部は、サブ表示物の表示を予め規定された表示継続時間(TWR)継続させたときに、再起動を実施する表示制御装置とされる。
これらの態様では、第一表示部によるメイン表示物の生成に異常が生じた場合でも、表示器による表示は、第二表示部によってメイン表示物とは別に準備されたサブ表示物の表示に切り替わる。故に、メイン表示物の表示継続が困難であっても、サブ表示物を通じた情報提示が継続され得る。したがって、異常が発生した場合でも、ユーザの利便性の確保が可能になる。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
本開示の第一実施形態による表示装置を搭載した車両の運転席周辺のレイアウトを示す図である。 表示装置の電気的な構成を示すブロック図を、表示装置の関連構成と共に示す図である。 表示画面に表示されるメイングラフィックの一例を示す図である。 表示画面に表示されるサブグラフィックの一例を示す図である。 メイン表示部に異常が生じた場合のディスプレイの表示遷移を示す図である。 表示処理回路にて実施される監視処理の詳細を示すフローチャートである。 表示処理回路にて実施される起動処理の詳細を示すフローチャートである。 本開示の第二実施形態による表示制御装置を含む表示システムの電気的な構成を示すブロック図を、表示制御装置の関連構成と共に示す図である。 変形例1にて表示されるメイングラフィックの別の一例を示す図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
図1及び図2に示す本開示の第一実施形態による表示装置100は、車両Aにおいて用いられ、コンビネーションメータを代替する情報提示デバイスとして機能する。表示装置100は、車両Aに関連する種々の情報を、表示画面81の表示を通じて乗員(ドライバ)に提示する。表示装置100は、車両Aの車室内にて運転席の前方に配置されており、表示画面81を運転席側に向けた姿勢で、車両側の固定部材(例えば、インスツルメントパネル9等)に固定されている。表示画面81は、運転者に着座したドライバから見て、ステアリングホイール5のリム部5aの内側(インホイール側)に視認されてもよく、又はリム部5aの上方Ue(アウトホイール側)に視認されてもよい。
尚、以下の説明における前後、上下(上方Ue及び下方Si)、左右(左方Sa及び右方Yu)等の方向に関する表現は、水平面に置かれた車両Aを基準として定義される。また、左方Sa及び右方Yuは、運転席に着座したドライバを基準に定義される。
表示装置100は、メイングラフィックMG1(図3参照)と、サブグラフィックMG2(図4参照)との間で、表示画面81に表示させるメータグラフィックを切り替えることができる。メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2は、互いに見た目の異なる表示物であり、それぞれ車両Aの状態を示す複数の画像部を情報コンテンツとして含んでいる。表示装置100は、表示処理回路60にて実行されるソフトウェアの内部状態に応じて、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2を自動で切り替える。
図3に示すメイングラフィックMG1は、車両Aの状態情報を通知する情報コンテンツとして、スピードメータSP、シフトインジケータSI、オドメータOD、車両ステータスAS、エコステータスES、及び多数のインジケータアイコンINを含んでいる。これらのうちで、スピードメータSP、シフトインジケータSI、オドメータOD、車両ステータスAS及びエコステータスESは、車両Aの最新の状態情報に対応する内容で、実質的に常時表示される。一方で、各インジケータアイコンINは、予め紐付けられた状態情報が発生した場合、メイングラフィックMG1の中に規定されたテルテール表示域TAに適宜表示される。
図4に示すサブグラフィックMG2は、メイングラフィックMG1に対して簡素化されたメータグラフィックである。サブグラフィックMG2に含まれる情報量は、メイングラフィックMG1に含まれる情報量よりも少ない。具体的に、サブグラフィックMG2は、スピードメータSP、シフトインジケータSI、オドメータOD、及び多数のインジケータアイコンIN等の情報コンテンツを含んでなる。即ち、車両ステータスAS及びエコステータスES等は、サブグラフィックMG2では省略されている。
図3及び図4に示すように、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2の両方に含まれる情報コンテンツが、ベースコンテンツCTb1,CTb2である。一例として、スピードメータSP、シフトインジケータSI、オドメータOD、及び多数のインジケータアイコンIN等が、ベースコンテンツCTb1,CTb2に相当する。例えば車両Aが使用される国又は地域において、法規等で表示を義務付けられた情報を提示する情報コンテンツは、少なくともベースコンテンツCTb1,CTb2とされる。さらに、重要度及び緊急度の高い警告文言表示等の情報コンテンツも、少なくともベースコンテンツCTb1,CTb2とされる。一方、サブグラフィックMG2では表示を省略される情報コンテンツが、付加コンテンツCTa1である。一例として、車両ステータスAS及びエコステータスES等が、付加コンテンツCTa1に相当する。
メイングラフィックMG1の各ベースコンテンツCTb1とサブグラフィックMG2の各ベースコンテンツCTb2とは、実質的に同じ形状、且つ同じ表示色及び表示輝度で描画される。加えて、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2が相互に切り替えられた場合、ベースコンテンツCTb1及びベースコンテンツCTb2は、表示画面81において、実質的に同じ位置に表示される。加えて、メイングラフィックMG1におけるベースコンテンツCTb1の背景色及び背景輝度は、サブグラフィックMG2におけるベースコンテンツCTb2の背景色及び背景輝度と実質的に同一(例えば、黒背景)とされる。尚、表示物の色及び輝度における「実質的に同一」とは、視認者による区別が困難な程度に同一又は類似であることを意味している。
以上により、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2の画面切り替えにおいて、ベースコンテンツCTb1,CTb2の入れ替わりは、視認者(ドライバ)によって知覚困難となる。メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2の画面切り替えは、付加コンテンツCTa1の増減によって視認者に知覚される。
以上の画面切り替えを実施する表示装置100は、図2に示すように、給電部50、ディスプレイ80及び表示処理回路60等によって構成されている。
給電部50は、車両Aに搭載されたバッテリ等の車載電源88と電気的に接続されている。給電部50は、車載電源88から供給される電力を、ディスプレイ80及び表示処理回路60に供給する。給電部50は、車載電源88と常に導通された常時給電系統と、イグニッションリレー(以下、IGリレー87)を介して車載電源88と導通可能なイグニッション給電系統(以下、IG給電系統)とを有している。IGリレー87は、ドライバによるイグニッションスイッチ(以下、IGスイッチ7 図1参照)へのプッシュ操作に基づきオン状態となり、給電部50と車載電源88とを導通させる。
詳しく説明すると、IGスイッチ7へのプッシュ操作が一回入力されると、車両Aの電源状態は、オフ状態から、アクセサリ電源(以下、ACC電源)のオン状態に切り替わる。ACC電源のオン状態では、オーディオ及びドアミラー等の車載電装品が使用可能となる。一方で、IGリレー87は、オフ状態を維持する。加えて、ACC電源のオン状態では、車両Aは、走行不可の状態を維持する。
そして、ACC電源のオン状態にて、IGスイッチ7へのプッシュ操作がさらに一回入力されると、車両Aの電源状態は、イグニッション電源(以下、IG電源)のオン状態となる。IG電源がオン状態となると、IGリレー87も、オン状態となる。加えて、IG電源のオン状態では、車両Aが走行可能な状態となる。
尚、車両Aを走行させる動力源は、内燃機関、モータジェネレータ、及びこれらを組み合わせたハイブリッドシステム等のいずれであってもよい。即ち、車両Aは、純内燃機関車及び電動車(xEV)のいずれであってもよい。
給電部50は、IGリレー87のオン及びオフの状態に応じて、ディスプレイ80及び表示処理回路60への給電態様を切り替える。具体的に、IGリレー87がオフ状態にある場合、給電部50は、ディスプレイ80及び表示処理回路60への給電を制限し、表示装置100をスリープ状態にする。表示装置100のスリープ状態では、ディスプレイ80によるメータグラフィックの表示は、実施されない。
一方、IGリレー87がオフ状態からオン状態に切り替わると、ディスプレイ80及び表示処理回路60へ向けて起動信号を出力し、これらを起動状態に切り替える。そして、IGリレー87がオン状態にある場合、給電部50は、ディスプレイ80及び表示処理回路60への給電を通常実施し、表示装置100を起動状態に維持する。その結果、ディスプレイ80によるメータグラフィックの表示が実施される。
ディスプレイ80は、表示画面81を形成する画像表示器である。一例として、ディスプレイ80は、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイである。ディスプレイ80は、表示処理回路60と電気的に接続されており、表示処理回路60にて生成された映像信号を取得する。ディスプレイ80は、映像信号に基づく映像を、表示画面81に表示させる。
表示画面81は、ドライバから見て、左右方向を長手とする横長の矩形状に形成されている。表示画面81は、インスツルメントパネル9の表面形状に沿って凹状に湾曲した状態で、インスツルメントパネル9と一体的に設けられている。表示画面81は、上下方向にのみ湾曲していてもよく、又は上下方向及び左右方向のそれぞれに湾曲していてもよい。
表示画面81には、有機EL材料よりなる赤、緑及び青の各発光体が、個々の発光画素を形成するように規則的に配列されている。ディスプレイ80は、透明電極を通じた各発光体への電流の印加により、各発光画素を発光させることで、上述のメータグラフィックを表示画面81にフルカラーで発光表示させる。
表示処理回路60は、ディスプレイ80によるメータグラフィックの表示を制御する制御回路(コンピュータ)である。表示処理回路60は、処理部61、RAM62、記憶部63、入出力インターフェース64、及びこれらを接続するバス等を備えたSiP(System in Package)モジュールを主体として含む構成である。
処理部61は、RAM62と結合された演算処理のためのハードウェアである。処理部61は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)等の演算コアを少なくとも一つ含む構成である。処理部61は、他の専用機能を備えたIPコア等をさらに含む構成であってよい。RAM62は、映像生成のためのビデオRAMを含む構成であってよい。処理部61は、RAM62へのアクセスにより、後述する各機能部を実現するための種々の処理を実行する。
記憶部63は、不揮発性の記憶媒体を含む構成である。記憶部63には、処理部61によって実行される種々のプログラム(表示制御プログラム等)が格納されている。入出力インターフェース64は、ディスプレイ80と接続される映像出力インターフェースに加えて、車内LAN(Local Area Network)86等の通信バスに接続されるネットワークインターフェース等を有している。一例として、車内LAN86には、CAN(Controller Area Network,登録商標)及び車載Ethernet(登録商標)等が含まれている。さらに、車内LAN86は、CAN及び車載Ethernet等と共に(又は替えて)、FlexRay(登録商標)、CXPI(Clock Extension Peripheral Interface,登録商標)等の他の通信系を含んでいてもよい。車内LAN86には、車両Aの走行速度を示す速度情報及びシフトポジションを示すシフト情報等が、車両Aの状態情報として、各車載ECUから逐次出力されている。
表示処理回路60は、記憶部63に記憶された表示制御プログラムを処理部61によって実行することで、ディスプレイ80のコンテンツ表示を制御するための複数の機能部を有する。具体的に、表示処理回路60には、情報取得部71、メイン表示部72、サブ表示部73、処理制御部74、状態監視部75、起動制御部76及び出力制御部77等の機能部が構築される。これらの機能部は、ソフトウェア及びそれを実行するハードウェア、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの複合的な組合せによっても構築可能であってよい。
情報取得部71は、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2の生成に必要な状態情報を、車内LAN86から取得する。情報取得部71は、メイングラフィックMG1の描画に必要な状態情報を、メイン表示部72に逐次提供する。情報取得部71は、サブグラフィックMG2の描画に必要な状態情報を、サブ表示部73に逐次提供する。情報取得部71は、メイン表示部72及びサブ表示部73への状態情報の提供を、並行実施可能である。
ここで、複数のプロセッサ等が表示処理回路60に含まれる形態では、入出力インターフェース64が、プロセッサ間でのローカル通信のためのインターフェースをさらに含んでいてもよい。こうした表示処理回路60では、一例として、メイン表示部72等を構築するメインCPUが、Ethernet通信の信号を直接的に受信する。一方で、メインCPUとは別のCPU(マイクロコントローラ等)がCAN通信の信号を取得する。メインCPU(情報取得部71)は、別のCPUにて取得されたCAN通信の情報を、ローカル通知を介して、当該別のCPUから取得できる。
メイン表示部72は、メイングラフィックMG1を生成する表示手段である。メイン表示部72は、第一レイヤーLr1(図5参照)と紐付けられており、生成したメイングラフィックMG1を第一レイヤーLr1に準備する。第一レイヤーLr1に描画されたメイングラフィックMG1の描画データは、出力制御部77によって参照される。
メイン表示部72は、ブラウザを使用して、メイングラフィックMG1を生成する。ブラウザは、表示処理回路60にて使用されるオペレーションシステムに予め組み込まれている。ブラウザを用いたメイングラフィックMG1の描画には、HTML(Hyper Text Markup Language,具体的には、HTML5)をサポートするレンダリングエンジンが用いられる。
サブ表示部73は、サブグラフィックMG2を生成する表示手段である。サブ表示部73は、第二レイヤーLr2(図5参照)と紐付けられており、生成したサブグラフィックMG2を第二レイヤーLr2に準備する。第二レイヤーLr2は、第一レイヤーLr1とは別の描画レイヤーであり、第一レイヤーLr1に仮想的に重ねられている。第二レイヤーLr2に描画されたサブグラフィックMG2の描画データは、第一レイヤーLr1のメイングラフィックMG1の描画データと同様に、出力制御部77によって参照可能である。
サブ表示部73は、メイン表示部72とは異なり、ブラウザを使用しないで、サブグラフィックMG2を生成する。一例として、サブ表示部73は、OpenGL(登録商標,具体的には、OpenGL ES)を用いてサブグラフィックMG2を描画する。サブ表示部73は、表示画面81にメイングラフィックMG1が表示される通常の表示期間においても、メイン表示部72によるメイングラフィックMG1の生成に並行して、サブグラフィックMG2の生成を継続する。その結果、表示処理回路60では、メイングラフィックMG1とは別に、バックアップとしてのサブグラフィックMG2を常に準備させた状態が維持される。
サブ表示部73の起動に要する起動時間TS2(図5参照)は、メイン表示部72の起動に要する起動時間TS1(図5参照)よりも短い。サブ表示部73の起動時間TS2は、第二レイヤーLr2に最初のサブグラフィックMG2が準備されるまでの時間であり、言い換えれば、メイングラフィックMG1の出力が開始可能になるまでに必要な時間である。一方、メイン表示部72の起動時間TS1は、第一レイヤーLr1に最初のメイングラフィックMG1が準備されるまでの時間であり、言い換えれば、サブグラフィックMG2の出力が開始可能になるまでに必要な時間である。一例として、後述する第一実施形態の起動処理(図5参照)では、サブ表示部73の起動時間TS2は、例えば5秒程度とされる。また、メイン表示部72の起動時間TS1は、15秒程度とされる。
ここで、各起動時間TS1,TS2は、メイン表示部72及びサブ表示部73に割り当てられる処理部61及びRAM62等の演算リソースに応じて変化する。故に、「起動時間が短い」とは、実質同一の演算リソースが与えられたと仮定した場合に、メータグラフィックの出力開始までの時間が短いことを示す。言い換えれば、メータグラフィックの出力開始までに必要とされる累積での演算処理量が、サブ表示部73は、メイン表示部72よりも少ない。
上述したように、メイン表示部72は、メイングラフィックMG1の生成にブラウザを使用しているため、ブラウザの立ち上げ処理に時間を要する。加えて、メイングラフィックMG1に含まれる情報コンテンツの数は、サブグラフィックMG2に含まれる情報コンテンツの数よりも多い。これらの理由等により、後述する実際の起動処理において、メイン表示部72の起動時間TS1は、サブ表示部73の起動時間TS2の数倍程度必要となる。
処理制御部74は、メイン表示部72及びサブ表示部73のそれぞれに割り振る演算リソースの配分を制御する。メイングラフィックMG1が表示画面81に表示される通常の表示期間において、処理制御部74は、メイン表示部72にサブ表示部73よりも多くの演算リソースを割り振る。即ち、通常の表示期間において、処理制御部74は、メイン表示部72によるメイングラフィックMG1の生成を、サブ表示部73によるサブグラフィックMG2の生成よりも優先させる。但し、処理制御部74は、通常の表示期間においても、サブ表示部73に演算リソースを配分し続ける。その結果、サブ表示部73は、サブグラフィックMG2の生成を中止させないで、バックアップとしてのサブグラフィックMG2の準備を継続できる。
一方、処理制御部74は、表示装置100の起動開始後、表示画面81にメイングラフィックMG1が表示されるまでの期間(以下、起動期間,図5 t1~t3参照)において、通常の表示期間とは異なる配分で各表示部72,73に演算リソースを割り振る。具体的に、処理制御部74は、起動期間において、サブ表示部73によるサブグラフィックMG2の生成を、メイン表示部72によるメイングラフィックMG1の生成よりも優先させる。尚、起動期間における演算リソースの配分の詳細は、後述する。
状態監視部75は、メイン表示部72及びサブ表示部73の動作状態を継続的に監視する。状態監視部75は、メイン表示部72及びサブ表示部73のそれぞれへ向けて、正常な動作状態を確認するための信号(以下、監視信号)を、所定の周期で出力する。メイン表示部72へ向けて出力した監視信号に対し、メイン表示部72からの信号の返信があった場合、状態監視部75は、メイン表示部72が正常に動作しており、メイングラフィックMG1の生成が継続されていると判定する。対して、メイン表示部72からの信号の返信がなくなった場合、状態監視部75は、メイン表示部72に異常が生じたと判定する。同様に、サブ表示部73へ向けて出力した監視信号に対し、サブ表示部73からの信号の返信があった場合、状態監視部75は、サブ表示部73が正常に動作しており、サブグラフィックMG2の生成が継続されていると判定する。対して、サブ表示部73からの信号の返信がなくなった場合、状態監視部75は、サブ表示部73に異常が生じたと判定する。
起動制御部76は、表示処理回路60の起動を制御する機能部である。起動制御部76は、IG電源がオン状態となった直後に、給電部50から入力される起動信号に基づき、表示処理回路60を起動させる。加えて起動制御部76は、状態監視部75にてメイン表示部72及びサブ表示部73の少なくとも一方が異常であると判定された場合にも、表示処理回路60の全体を再起動させる。
出力制御部77は、上述のHTML5及びOpenGL ES等、異なるアーキテクチャによって生成された複数の描画レイヤーを統合し、一つのスクリーン(画面)を生成可能である。出力制御部77は、生成したスクリーンから、予め規定された映像フォーマットに従った映像信号を生成する。出力制御部77は、ディスプレイ80へ向けた映像信号の出力により、表示画面81の表示を制御する。具体的に、出力制御部77は、第一レイヤーLr1及び第二レイヤーLr2のうちで、上面側に配置させる上面レイヤーを選択する。出力制御部77は、上面レイヤーに準備されたメータグラフィックを用いて映像信号を生成し、当該メータグラフィックを表示画面81に表示させる。一方、下面レイヤーのメータグラフィックは、表示画面81の表示には用いられない。
出力制御部77は、第一レイヤーLr1及び第二レイヤーLr2のうちで上面レイヤーとして選択する一つを変更する処理により、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2の一方から他方へと、表示画面81の表示を切り替える。出力制御部77は、メイン表示部72によるメイングラフィックMG1の生成に異常が生じた場合に、第一レイヤーLr1から第二レイヤーLr2に上面レイヤーを変更する。以上により、表示画面81の表示は、メイングラフィックMG1から、バックアップとして準備されていたサブグラフィックMG2に切り替わる。
加えて出力制御部77は、上述の起動期間にて実施される起動処理(図7参照)において、第二レイヤーLr2から第一レイヤーLr1に上面レイヤーを変更する。その結果、起動期間では、サブグラフィックMG2が表示画面81に一旦表示された後、サブグラフィックMG2からメイングラフィックMG1に表示画面81の表示が切り替わる。
以上のように、メイングラフィックMG1の生成に異常が生じると、表示処理回路60の再起動に関連して、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2間の画面切り替えが出力制御部77によって複数回実施される。以下、メイン表示部72の異常を監視する監視処理の詳細と、異常が発生した場合の再起動に伴う起動処理の詳細とを、図5~図7に基づき、図2~図4を参照しつつ、以下説明する。尚、図7に示す起動処理は、表示処理回路60の再起動時だけでなく、給電部50から起動信号が入力された場合にも実施されてよい。
表示装置100の起動後、メイングラフィックMG1の表示が開始されると、こうした通常の表示期間にて、表示処理回路60は、監視処理(図6参照)を開始する。監視処理では、状態監視部75によるメイン表示部72等の動作状態の監視が開始される(図6 S11)。メイン表示部72が正常に動作している場合(図6 S11:YES)、メイングラフィックMG1の表示が継続される(図6 S12)。一方、メイン表示部72の異常が判定された場合、リカバリ開始時刻t0にて、第一レイヤーLr1に替えて第二レイヤーLr2を上面レイヤーとする表示処理が出力制御部77によって実施される。これにより、メイングラフィックMG1からサブグラフィックMG2への画面切り替えが実施される(図6 S13)。
サブグラフィックMG2の表示開始後、起動制御部76は、予め設定された一定の対応待機時間TWR(例えば、60秒程度)の経過を待機する(図6 S14)。対応待機時間TWRは、例えば表示装置100の異常を認識したドライバが車両Aを路肩に退避させる等の退避行動を行うために確保された時間である。こうした判定により、サブグラフィックMG2の表示は、対応待機時間TWRの経過まで継続される(図6 S14:NO,S15)。そして、リカバリ開始時刻t0から対応待機時間TWRが経過した時刻(以下、再起動時刻t1)にて、起動制御部76による表示処理回路60の再起動が実施される(図6 S14:YES,S16)。こうした表示処理回路60の再起動に伴い、ディスプレイ80は、表示画面81をブラックアウトさせた表示無しの状態となる。
尚、状態監視部75にてサブ表示部73の異常が判定された場合、メイングラフィックMG1には表示装置100の異常を通知する情報コンテンツが追加表示される。この場合も、起動制御部76は、異常を通知する情報コンテンツの表示後、対応待機時間TWRが経過した時刻にて、表示処理回路60の再起動を実施する。
表示処理回路60は、監視処理による再起動の実行指令に基づき、実質全ての機能部をシャットダウンさせた後、起動処理(図7参照)を開始する。起動処理の開始に基づき、表示処理回路60は、サブグラフィックMG2の準備をサブ表示部73に開始させる(図6 S101)。起動期間の初期(t1~t2)において、処理制御部74は、サブ表示部73に割り振る演算リソースを、メイン表示部72に割り振る演算リソースよりも多くする。即ち、サブ表示部73にて実施される初期処理に、演算リソースが優先的に割り当てられる。一例として、処理制御部74は、処理部61及びRAM62の演算リソースの少なくとも過半数、望ましくは演算リソースの大部分を、サブ表示部73に割り振る。この起動期間の初期において、出力制御部77は、再起動前と同じレイヤー状態、即ち、第二レイヤーLr2を上面レイヤーに選択したレイヤー状態を維持する。サブグラフィックMG2の準備完了前であるため、表示画面81は、ブラックアウトした表示無しの状態となる。
再起動時刻t1からサブ表示部73の起動時間TS2が少なくとも経過すると、サブグラフィックMG2の表示が可能になる(図7 S102:YES)。サブグラフィックMG2の準備が完了する時刻(以下、仮表示開始時刻t2)にて、出力制御部77は、サブグラフィックMG2に基づく映像信号の出力を開始する。これにより、表示画面81によるサブグラフィックMG2の表示が開始される(図7 S103)。
また処理制御部74は、仮表示開始時刻t2にて、サブ表示部73の初期処理に割り当てていた大部分の演算リソースを、メイン表示部72に振り分ける。こうした演算リソースの再配分に伴い、メイン表示部72は、メイングラフィックMG1を表示可能にする初期処理を実質的に開始する(図7 S104)。一方、サブ表示部73は、割り当てを継続された演算リソースを使用して、サブグラフィックMG2の映像更新を継続する。
仮表示開始時刻t2からメイン表示部72の起動時間TS1が少なくとも経過すると、メイングラフィックMG1の表示が可能になる(図7 S105:YES)。メイングラフィックMG1の準備が完了する時刻(以下、起動完了時刻t3)にて、出力制御部77は、第二レイヤーLr2から第一レイヤーLr1に上面レイヤーを入れ替える。その結果、出力制御部77は、メイングラフィックMG1に基づく映像信号の出力を開始する。以上により、表示画面81は、サブグラフィックMG2からメイングラフィックMG1に切り替わる(図7 S106)。
以上のリカバリ開始時刻t0から起動完了時刻t3までの期間が、メイングラフィックMG1の表示を復旧させるリカバリ期間となるい。加えて、再起動時刻t1から起動完了時刻t3までの期間が、表示画面81にメイングラフィックMG1が表示されるまでの起動期間となる。起動完了時刻t3以後は通常の表示期間となり、出力制御部77は、第一レイヤーLr1を上面レイヤーとし、メイングラフィックMG1を表示画面81に表示させ続ける。加えて処理制御部74は、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2の生成負荷に応じて、各表示部72,73に演算リソースを配分する。以上により、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2の生成が、メイン表示部72及びサブ表示部73にて継続される。
ここまで説明した第一実施形態では、メイン表示部72によるメイングラフィックMG1の生成に異常が生じた場合でも、表示画面81の表示は、サブ表示部73によってメイングラフィックMG1とは別に準備されたサブグラフィックMG2の表示に切り替わる。故に、メイングラフィックMG1の表示継続が困難であっても、サブグラフィックMG2を通じた情報提示が継続され得る。したがって、表示装置100に異常が発生した場合でも、ドライバ等のユーザの利便性の確保が可能になる。
加えて第一実施形態では、サブグラフィックMG2の表示に切り替えられた後、起動制御部76が、メイン表示部72を含む表示処理回路60の全体を再起動させる。このように、メイン表示部72が再起動されることで、メイングラフィックMG1の生成機能の異常が解消され得る。その結果、表示画面81によるメイングラフィックMG1の表示の復旧が可能になる。したがって、ユーザの利便性は、いっそう確保され得る。
さらに、表示処理回路60の全体が再起動されれば、再起動後の異常解消の確実性が向上する。故に、メイングラフィックMG1の表示復旧をより確実に実施することが可能になる。加えて、表示復旧後のメイングラフィックMG1の表示が安定し易くなる。
また第一実施形態では、異常判定に基づく再起動後の起動処理において、サブ表示部73によるサブグラフィックMG2の生成が、メイン表示部72によるメイングラフィックMG1の生成よりも優先的に実施される。バックアップであるサブグラフィックMG2の生成負荷は、メイングラフィックMG1の生成負荷よりも軽い。故に、再起動後の起動期間、ひいては異常発生後の復旧期間の短縮が可能になる。
さらに第一実施形態では、メイン表示部72の異常が判定された後、サブグラフィックMG2の表示が、予め規定された対応待機時間TWR、少なくとも継続される。そして、起動制御部76は、リカバリ開始時刻t0から対応待機時間TWR後の再起動時刻t1にて、再起動を実施する。以上のように、サブグラフィックMG2の表示が一定の時間継続されれば、ドライバは、サブグラフィックMG2の提示情報を確認可能な状態で、車両Aを退避させることができる。したがって、異常発生時においても、ドライバの利便性は、いっそう確保され得る。
加えて第一実施形態では、メイングラフィックMG1の表示が継続される通常の表示期間において、サブ表示部73によるサブグラフィックMG2の生成が継続される。以上によれば、バックアップとなるメータグラフィックを準備させた状態が実質常に維持され得る。故に、メイングラフィックMG1の生成に異常が生じた場合に、サブ表示部73の表示準備が完了するのを待つことなく、サブグラフィックMG2への画面切り替えを直ちに実施することが可能になる。
また第一実施形態では、メイングラフィックMG1の生成にブラウザが使用される一方で、サブグラフィックMG2の生成には、ブラウザは使用されない。故に、サブ表示部73では、ブラウザに関連するデータの読み込みが省略され得るため、再起動後のサブ表示部73の起動時間TS2は、メイン表示部72の起動時間TS1よりも、短くなり易い。その結果、メイングラフィックMG1の復旧に必要な時間も、短縮され易くなる。
さらに第一実施形態では、サブグラフィックMG2に含まれる情報量が、メイングラフィックMG1に含まれる情報量よりも少ない。このように、サブグラフィックMG2の表示内容の簡素化によれば、サブグラフィックMG2の生成に要する演算負荷が抑制され得る。その結果、メイングラフィックMG1の復旧に必要な時間は、さらに短縮され易くなる。
加えて第一実施形態では、メイングラフィックMG1に含まれるベースコンテンツCTb1と実質的に同じ形状のベースコンテンツCTb2が、サブグラフィックMG2にも含まれている。さらに、メイングラフィックMG1からサブグラフィックMG2に切り替えられた場合に、サブグラフィックMG2のベースコンテンツCTb2は、メイングラフィックMG1のベースコンテンツCTb1と実質的に同じ位置に表示される。以上によれば、サブグラフィックMG2及びメイングラフィックMG1間での画面切り替えに伴う表示変化が小さくなる。その結果、メイングラフィックMG1の復旧を、サブグラフィックMG2を利用して円滑且つ迅速に実施しても、ドライバの違和感は生じ難くなる。
尚、第一実施形態では、車両Aが「移動体」に相当し、表示処理回路60が「表示制御装置」及び「処理ユニット」に相当する。また、メイン表示部72が「第一表示部」に相当し、サブ表示部73が「第二表示部」に相当し、出力制御部77が「切替制御部」に相当し、ディスプレイ80が「表示器」に相当する。さらに、メイングラフィックMG1が「メイン表示物」に相当し、サブグラフィックMG2が「サブ表示物」に相当し、対応待機時間TWRが「表示継続時間」に相当する。
(第二実施形態)
図8に示す本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第一実施形態にて、表示装置100(図2参照)の筐体に一体的に収容されていた表示処理回路60及びディスプレイ80は、第二実施形態では、それぞれ別体で車両Aに搭載されている。具体的に、第二実施形態では、表示処理回路60を主体とする表示制御装置200と、ディスプレイ80を主体とするディスプレイユニット180とを含む表示システム280が構成されている。
表示制御装置200は、給電部50及び表示処理回路60を筐体内に備える車載ECU(Electronic Control Unit)である。表示制御装置200は、例えばインスツルメントパネル9内に収容されている(図1参照)。表示制御装置200は、表示処理回路60によって生成された映像信号を、ディスプレイユニット180へ向けて出力可能である。
ディスプレイユニット180は、ディスプレイ80の表示画面81を運転席側に向けた姿勢で、インスツルメントパネル9に設置されている(図1参照)。ディスプレイユニット180の筐体内に保持されたディスプレイ80は、フレキシブルケーブル等を介して、出力制御部77及び給電部50と電気的に接続されている。ディスプレイ80は、第一実施形態と実質同一のメイングラフィックMG1(図3参照)及びサブグラフィックMG2(図4参照)を表示画面81に表示できる。
ここまで説明した第二実施形態のように、表示制御装置200とディスプレイユニット180とが別体の構成であっても、第一実施形態と同様の効果が獲得される。即ち、メイングラフィックMG1の生成に異常が生じた場合に、表示画面81をサブグラフィックMG2の表示に切り替える処理により、ドライバ等のユーザの利便性の確保が可能になる。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態の変形例1では、メイン表示部72は、異なる複数のメータグラフィックを生成可能である。具体的に、メイン表示部72は、上記第一実施形態のメイングラフィックMG1と実質同一の第一メイングラフィックMG1m(図3参照)と、第一メイングラフィックMG1mとは別の第二メイングラフィックMG1a(図9参照)とを選択的に描画する。
詳記すると、変形例1の車両Aには、ドライバの運転操作を代行可能な自動運転機能を実現させる自動運転ECUが搭載されている。自動運転ECUによって実現された自動運転機能により、車両Aは、自律走行可能である。自動運転ECUが起動状態にあり、車両Aが自律走行する場合、メイン表示部72は、第二メイングラフィックMG1aを第一レイヤーLr1に準備する。一方で、自動運転機能が停止状態にあり、ドライバによる手動運転によって車両Aが走行する場合、メイン表示部72は、第一メイングラフィックMG1mを第一レイヤーLr1に準備する。以上のように、第二メイングラフィックMG1aは自動運転と紐付いたメータグラフィックであり、第一メイングラフィックMG1mは手動運転と紐付いたメータグラフィックである。
第二メイングラフィックMG1aには、第一メイングラフィックMG1mと実質同一のベースコンテンツCTb1及び付加コンテンツCTa1が含まれている。第二メイングラフィックMG1aにおける各コンテンツCTb1,CTa1のレイアウト及び表示色等も、第一メイングラフィックMG1mと実質同一とされている。一方で、第二メイングラフィックMG1a及び第一メイングラフィックMG1mは、互いに背景色が異なるメータグラフィックとされている。一例として、第二メイングラフィックMG1aは白背景とされ、第一メイングラフィックMG1mは黒背景とされる。第二メイングラフィックMG1aの背景色は、サブグラフィックMG2の背景色(例えば、黒背景)とも異なっている。
以上により、車両Aの運転状態が手動運転及び自動運転のうちで切り替えられるのに伴い、表示画面81の表示も、第一メイングラフィックMG1m及び第二メイングラフィックMG1aのうちで切り替わる。こうした画面切り替えによれば、メータグラフィックは、背景色の変化を利用して、自動運転機能の動作状態を、ドライバに違和感なく且つ分かり易く通知できる。
尚、第一メイングラフィックMG1m及び第二メイングラフィックMG1aがそれぞれ異なる描画レイヤーに準備されてもよい。この場合、出力制御部77は、仮想的に重ねられた三つの描画レイヤーの配置を変更し、表示画面81を切り替える。こうした変形例のように、三つ以上の描画レイヤーが設定されてもよい。
さらに、サブ表示部73が複数のサブグラフィックMG2を選択的に描画可能であってもよい。加えて、サブ表示部73に複数の描画レイヤーが紐付けられていてもよい。また出力制御部77は、描画レイヤーの入れ替えとは異なる表示処理を用いて、表示画面81の切り替えを実現してもよい。
上記実施形態の変形例2では、サブ表示部73に異常が生じた場合、表示処理回路60の再起動が実施されない。変形例2では、サブグラフィックMG2の生成が中断した状態で、メイングラフィックMG1の表示が継続される。
また、上記実施形態の変形例3の起動制御部76は、メイン表示部72に異常が生じた場合には、表示処理回路60の全体を再起動させる一方で、サブ表示部73に異常が生じた場合には、サブ表示部73のみをバックグラウンドで再起動させる。
さらに、上記実施形態の変形例4の起動制御部76は、表示処理回路60の全体の再起動を実施しない。メイン表示部72に異常が生じた場合には、メイングラフィックMG1からサブグラフィックMG2への画面切り替えが行われた後、起動制御部76は、バックグラウンドでメイン表示部72のみを再起動させる。このとき、サブ表示部73によるサブグラフィックMG2の生成、及び表示画面81によるサブグラフィックMG2の表示は、継続される。同様に、サブ表示部73に異常が生じた場合、起動制御部76は、バックグラウンドでサブ表示部73のみを再起動させる。
上記実施形態の変形例5では、対応待機時間TWRの経過とは異なる条件の成立に基づき、表示処理回路60の再起動が開始される。具体的に、変形例5では、車両Aが停止した場合、又はハザードラインプの点滅をドライバが開始させた場合に、起動制御部76は、表示処理回路60を再起動させる。さらに、上記実施形態の変形例6では、対応待機時間TWRの経過、車両Aの停止、ハザードラインプの作動のいずれか一つの条件が成立した場合に、表示処理回路60が再起動される。尚、車両Aの停止判定は、車速ゼロ、パーキングポジションへのシフト操作、パーキングブレーキの作動等に基づき実施される。
上記実施形態の変形例7では、メイン表示部72に異常が発生した場合でも、車両Aを停止させることをドライバに要求しない。こうした変形例7では、サブグラフィックMG2の表示継続時間が、対応待機時間TWRよりも短く設定される。
さらに、上記実施形態の変形例8では、メイングラフィックMG1からサブグラフィックMG2への画面切り替え後、メイン表示部72又は表示処理回路60全体の再起動処理が省略される。
また、上記実施形態の変形例9では、再起動後の起動処理において、サブグラフィックMG2の生成を優先したうえで、サブグラフィックMG2からメイングラフィックMG1に画面を切り替える一連の手順が省略される。即ち、再起動後の起動処理では、メイングラフィックMG1の生成が優先され、表示画面81にはメイングラフィックMG1が最初から表示される。
上記実施形態の変形例10では、メイン表示部72及びサブ表示部73の両方が、ブラウザを使用してメータグラフィックを生成する。また上記実施形態の変形例11では、メイン表示部72及びサブ表示部73の両方が、ブラウザを使用することなく、メータグラフィックを生成する。
上記実施形態の変形例12では、サブグラフィックMG2に含まれる情報量が、メイングラフィックMG1に含まれる情報量と同一である。また上記実施形態の変形例13では、サブグラフィックMG2に含まれる情報量が、メイングラフィックMG1に含まれる情報量よりも多くされている。
以上のように、各メータグラフィックの内容は、適宜変更されてよい。例えば、メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2の各背景色は、互いに異なっていてもよい。また、各メータグラフィックに含まれる各情報コンテンツは、2Dオブジェクトのみで構成されていてもよく、3Dオブジェクトを含んでいてもよい。加えて、各情報コンテンツの形状、表示位置、表示色、表示輝度、及びアニメーションの有無等は、適宜変更されてよく、例えばドライバの嗜好に応じて変更可能であってもよい。
上記実施形態の有機ELディスプレイに替えて、光の透過率を調整可能な液晶表示パネルと、液晶ディスプレイを透過照明するバックライトとを含む液晶ディスプレイが表示器として用いられてもよい。さらに、微小な発光ダイオードを二次元配列させてなる表示画面を備えたマイクロLEDディスプレイが、表示器として用いられてもよい。
また表示器は、コンビネーションメータとして機能するディスプレイに限定されない。メイングラフィックMG1及びサブグラフィックMG2を表示する表示器は、ヘッドアップディスプレイ及びセンターインフォメーションディスプレイ等であってよい。さらに、複数の表示器の表示が表示処理回路によって制御されてもよい。
上記実施形態にて、表示処理回路によって提供されていた各機能は、上述したように、ソフトウェア及びそれを実行するハードウェア、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの複合的な組合せによっても提供可能である。さらに、こうした機能がハードウェアとしての電子回路によって提供される場合、各機能は、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によっても提供可能である。
また上記の監視処理及び起動処理を実施する表示制御方法を実現可能なプログラム等を記憶する記憶媒体の形態も、適宜変更されてよい。例えば記憶媒体は、回路基板上に設けられた構成に限定されず、メモリカード等の形態で提供され、スロット部に挿入されて、表示処理回路に電気的に接続される構成であってよい。さらに、記憶媒体は、表示処理回路へのプログラムのコピー基となる光学ディスク及びのハードディスクドライブ等であってもよい。
上記の表示装置及び表示システムを搭載する車両は、一般的な自家用の乗用車に限定されず、レンタカー用の車両、有人タクシー用の車両、ライドシェア用の車両、貨物車両及びバス等であってもよい。さらに、モビリティサービスに用いられるドライバーレス車両に、表示装置及び表示システムが搭載されてもよい。また、表示装置及び表示システムは、車両とは異なる移動体にも搭載可能である。例えば、作業現場で運用される重機、アミューズメント施設等に配列された運転遊具、鉄道車両、トラム、及び航空機等の移動体に、表示装置及び表示システムは搭載されてよい。
上記の表示装置及び表示システムを搭載する車両は、右ハンドル車両であってもよく、又は左ハンドル車両であってもよい。さらに、車両が走行する交通環境は、左側通行を前提とした交通環境であってもよく、右側通行を前提とした交通環境であってもよい。本開示による各メータグラフィックの情報コンテンツは、車両が使用される国及び地域の道路交通法、さらに車両のハンドル位置等に応じて適宜最適化される。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
A 車両(移動体)、60 表示処理回路(表示制御装置,処理ユニット)、72 メイン表示部(第一表示部)、73 サブ表示部(第二表示部)、74 処理制御部、76 起動制御部、77 出力制御部(切替制御部)、80 ディスプレイ(表示器)、100 表示装置、200 表示制御装置、MG1 メイングラフィック(メイン表示物)、MG2 サブグラフィック(サブ表示物)、TWR 対応待機時間(表示継続時間)

Claims (7)

  1. 移動体(A)にて用いられる表示器(80)と、
    前記表示器に表示されるメイン表示物(MG1)を生成する第一表示部(72)と、
    前記表示器に前記メイン表示物が表示される表示期間において、前記メイン表示物とは別にサブ表示物(MG2)を準備する第二表示部(73)と、
    前記第一表示部による前記メイン表示物の生成に異常が生じた場合に、前記表示器による表示を前記メイン表示物から前記サブ表示物に切り替える切替制御部(77)と、
    前記サブ表示物の表示に切り替えられた後、少なくとも前記第一表示部を再起動させる起動制御部(76)と、を備え
    前記起動制御部は、前記サブ表示物の表示を予め規定された表示継続時間(TWR)継続させたときに、再起動を実施する表示装置。
  2. 前記起動制御部は、前記サブ表示物の表示に切り替えられた後、前記第一表示部、前記第二表示部及び前記切替制御部を含む処理ユニット(60)の全体を再起動させる請求項に記載の表示装置。
  3. 前記起動制御部による前記処理ユニットの再起動後の起動処理において、前記第二表示部による前記サブ表示物の生成を、前記第一表示部による前記メイン表示物の生成よりも優先させる処理制御部(74)、をさらに備え、
    前記切替制御部は、前記起動処理において、前記サブ表示物を前記表示器に表示させた後、前記サブ表示物から前記メイン表示物に前記表示器の表示を切り替える請求項に記載の表示装置。
  4. 前記第二表示部は、前記メイン表示物の前記表示期間において、バックアップとしての前記サブ表示物の生成を継続する請求項1~のいずれか一項に記載の表示装置。
  5. 前記第一表示部は、前記メイン表示物の生成にブラウザを使用し、
    前記第二表示部は、前記サブ表示物の生成に前記ブラウザを使用しない請求項1~のいずれか一項に記載の表示装置。
  6. 前記サブ表示物に含まれる情報量は、前記メイン表示物に含まれる情報量よりも少ない請求項1~のいずれか一項に記載の表示装置。
  7. 移動体(A)にて用いられる表示器(80)の表示を制御する表示制御装置であって、
    前記表示器に表示されるメイン表示物(MG1)を生成する第一表示部(72)と、
    前記表示器に前記メイン表示物が表示される表示期間において、前記メイン表示物とは別にサブ表示物(MG2)を準備する第二表示部(73)と、
    前記第一表示部による前記メイン表示物の生成に異常が生じた場合に、前記表示器による表示を前記メイン表示物から前記サブ表示物に切り替える切替制御部(77)と、
    前記サブ表示物の表示に切り替えられた後、少なくとも前記第一表示部を再起動させる起動制御部(76)と、を備え
    前記起動制御部は、前記サブ表示物の表示を予め規定された表示継続時間(TWR)継続させたときに、再起動を実施する表示制御装置。
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