JP7398597B2 - 高オクタン価中間体炭化水素組成物 - Google Patents

高オクタン価中間体炭化水素組成物 Download PDF

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Description

本開示は、一般に、再生可能な第1のガソリン成分を含むガソリン燃料組成物、その中間体および使用に関する。本開示は、特に、これらに限定される訳ではないが、その中間体に対して改善されたオクタン価を提供する2つの炭化水素成分のブレンドに関する。
内燃機関のための燃料である市販のガソリンは、石油精製品であり、典型的には、炭化水素(ベースガソリン)および添加剤の混合物である。添加剤は、ガソリンの性能および安定性を高めるためにベースガソリンに添加される。該添加剤は、例えば、酸化防止剤およびオクタン価向上剤などを含む。
高圧縮内燃機関において使用される場合、ガソリン、「ノッキング(knock)」を起こす傾向がある。ノッキングは、空気および燃料の混合物の1または複数のポケットが通常の燃焼末端のエンベロープ外側で自己着火してしまうために、シリンダー内の空気/燃料混合物の燃焼が、点火に応じて正しく開始されない場合に発生する。オクタン価向上剤としても知られるアンチノッキング剤は、エンジンのノッキング現象を軽減し、および、ガソリンのオクタン価を上昇させる。例えばテトラエチル鉛およびメチルシクロペンタジエニルマンガントリカルボニル(MMT)などの従来のオクタン価向上剤は、環境および健康上の理由から、多くの国で禁止されたか、または禁止されつつある。
燃料のアンチノック性は、通常オクタン価(ON)によって評価され、いわゆるCollaborative Fuel Research(CFR)エンジンにおける2つのプロトコル、リサーチ法オクタン価(RON)またはモーター法オクタン価(MON)のうちの1つに従って決定され得る。どちらの規格とも、基準燃料としてはn-ヘプタンおよびイソオクタンを使用する。現在までに、両方の値は、それぞれ、ASTMプロトコルD-2699およびD-2700に従って、標準化されたCFRエンジンにおいて決定される。両方の基準は、最も穏やかな(RON)および最も厳しい(MON)運転条件を代表するように設計された。どちらの試験でも、反応性の高いn-ヘプタンおよび安定性の高いイソオクタンが代用燃料として使用されており、それぞれ、0~100のオクタン価範囲が設定している。
近年のガソリンの規格は、典型的には、少なくとも95であるRONおよび少なくとも85であるMONを必要としている。文献は、オクタン価を希望するレベルまで上げるための典型的な種々のオクタン価向上剤が記載している。
Bootらは、Progress in Energy and Combustion Science、2017; 60: 1-25において、根底となる化学を理解しようとして有機オクタン価向上剤について研究し、良好なアンチノック性機能のための設計ルールを提供している。彼らの学術的アプローチは、オクタン価評価法を介したエンジン技術開発から、有機ラジカル、官能性、反応経路および反応性までの主題を取り巻く要因に多くの視点を提供した。その結論として、彼らは有機(すなわち非金属)オクタン価向上化合物のための一般式を提案した。彼らは、不十分なアンチノック性を示すベースガソリン(または「原料(raw)」ガソリン)を利用し、そして代わりに最も良好なオクタン価向上剤の予測に注力した。しかしながら、「原料」ガソリンすなわちガソリンの主成分それ自身の組成を改善することは提案していない。
国際公開第2019/034582号は、2以上の精製ストリームおよび任意には1またはそれ以上の燃料添加剤をブレンドすることによってガソリン燃料を製造する方法を提供する。該方法は、さらに、該ブレンドのオクタン価を試験すること、および、それを標的値と比較すること、および、必要な場合、特定の芳香族構造を有するオクタン価上昇添加剤を添加することを含む。しかしながら、該方法は、得られ得るガソリン燃料のバイオ成分含有量とは関係ない。
定義により、n-ヘプタンおよびイソオクタンの一次基準燃料を(体積比で)直線的に混合することは、混合物のオクタン価が決定する。しかし、追加の成分(例えば、他の炭化水素、酸素化物など)を含む混合物のオクタン価を定量化することは、混合による相互作用が非常に非線形であるため困難である。本技術分野で一般的に理解されるように、例えばオクタン価および蒸気圧などの重要な仕様パラメータの多くが直線的にブレンドされず、これは、多成分組成物のオクタン価を予測することを困難にしている。
政府およびその他の関係当局は、今後、輸送用エネルギーに占めるバイオ燃料の割合を高めていくことを求めている。
生物由来の原料に由来するガソリン成分は望ましいが、典型的には、生物成分の含有量について制限を受けるという欠点がある。発酵などから得られるエタノールは、そのオクタン価向上効果から魅力的なバイオ成分である。しかしながら、ガソリン中のエタノール含有量は、主に、ガソリンブレンドにおいて許容される最大酸素含有量のために制限されている。
さらに、生物起源の原料由来のパラフィン系ガソリン成分は、優れた燃焼特性を提供するが、低いオクタン価と関連づけられている。
先行技術文献である国際公開第2016/075166号は、ガソリン成分として、例えば石油由来のナフサまたはフィッシャー・トロプシュ法由来のナフサなどのナフサを記載する。ナフサは、一般的に、5~12個の炭素原子を有し、および30~200℃の範囲の沸点を有する炭化水素の混合物として定義される。しかしながら、当業者によって予期され得るように、ここで報告されているフィッシャー・トロプシュ法由来のナフサは、非常に低いアンチノック指数、典型的には高くて40のアンチノック指数を有している。
再生可能なガソリン成分が使用されているガソリンブレンドであって、十分なアンチノック特性を示すガソリンブレンドの必要性が存在している。さらに、炭化水素の顕著な部分が生物起源の原料に由来し、したがって、最終製品の特性が業界標準を満たしている再生可能なパラフィン系炭化水素として評価され得るガソリンブレンドに対する必要性が存在する。さらに、炭化水素成分が再生可能な原料および化石原料の両方に由来し、および、オクタン価向上剤の使用が最小限であるか、または完全に回避されているガソリンブレンドを提供することへのさらなる必要性がある。
本開示の目的は、公知の技術に関する課題の少なくともいくつかを解決すること、および、再生可能な第1のガソリン成分の使用を通じて、組成物中の高いバイオ成分含有量を有する新規な中間体炭化水素組成物を提供することにある。
本開示のさらなる目的は、高レベルのアンチノック要件を満たすガソリンを提供するために、再生可能な原料由来の炭化水素を少なくとも部分的にベースとする、新規な中間体炭化水素組成物を提供することである。
また、再生可能な第1のガソリン成分が、その本質的にはあまり高くないオクタン価特性にもかかわらず、ガソリン成分として使用され得るブレンドを提供することがまた別の目的である。
さらに、現代の自動車に適合し、および現代の自動車に対する高い性能を確実なものとするガソリンを提供すると同時に、交通燃料におけるバイオ成分含有量を増大させることが目的である。
本開示の第1の態様にしたがい、ここで、請求項1に記載の2つの成分を含む中間体炭化水素組成物が提供される。
本開示の第2の態様にしたがい、本明細書において、請求項11に記載の、第1の態様に定義される中間体炭化水素組成物を提供するための、別のガソリン成分のRONを上昇させるためのガソリン成分の使用が提供される。
さらなる態様にしたがい、ここで、ガソリン燃料を提供するために、該中間体炭化水素組成物が少なくとも1つのさらなる成分とブレンドされるさらなる使用が開示される。該ガソリン燃料は、指令2009/30/ECおよび任意選択には2017に改正されたEN228:2012に規定される要件を満たすものとして定義され得る。特には、ASTM D2699に従って測定される該ガソリン燃料のRONは高く、90RON~110RONである。
非制限的な種々の例示的な態様および実施形態が、上記で説明されている。実施形態は、種々の実施において利用され得る選択された態様または工程を説明するためのみに使用されている。いくつかの実施形態は、ある例示的な態様を参照してのみ提示され得る。対応する実施形態は、他の例示的な態様にも同様に適用され得ることが理解されるべきである。
いくつかの例示的な実施形態が、添付の図を参照して説明される。
図1は、オクタン価が2成分ブレンドに関して測定された結果を示す図であり、再生可能な第1のガソリン成分のブレンドオクタン価(bRONおよびbMON)が予想されるものより良好であったことを証明している。 図2は、オクタン価が2成分ブレンドに関して測定された結果を示す図であり、再生可能な第1のガソリン成分のブレンドオクタン価(bRONおよびbMON)が予想されるものより良好であったことを証明している。 図3は、オクタン価が種々のパラフィン系成分との2成分系ブレンドに関して測定された比較例を示す図であり、ブレンドオクタン価は向上されなかった。 図4は、オクタン価が種々のパラフィン系成分との2成分系ブレンドに関して測定された比較例を示す図であり、ブレンドオクタン価は向上されなかった。
第1の態様として、ここで、
中間体炭化水素組成物の総計の体積に対して、5~50%-volの量である再生可能な第1のガソリン成分;および
第2のガソリン成分からなる該中間体炭化水素組成物の総計の体積の残余物であって、該第2のガソリン成分が、該第2のガソリン成分の体積の50~90%-volの不飽和炭化水素を含んでいる残余物
を含む中間体炭化水素組成物が提供される。
該2成分ブレンドは、オクタン価に関して実験で予期せぬ結果をもたらした。該再生可能な第1のガソリン成分は、不飽和炭化水素に富む成分とブレンドされた場合に、顕著に向上されたブレンドオクタン価を示した。驚くべきことに、ASTM D2699に従って測定された該中間体炭化水素組成物のRONは、70~95、好ましくは75~95で変わり得る。本実験は、再生可能な第1のガソリン成分のbRONが、不飽和炭化水素に富む第2のガソリン成分とブレンドされた場合に、どれほど予想外に高いかを明らかにした。
実施された実験に基づき、上述の範囲内の該第1および第2のガソリン成分を含む中間体炭化水素組成物は、良好なオクタン価を示し、同時に、最終製品のガソリン燃料に望ましい特性および顕著なバイオ成分含量を提供した。これらの利点は、再生可能な第1のガソリン成分の量が、中間体炭化水素組成物の総計の体積の20~50%-volである場合に、さらに明白になる。
本明細書中で使用される場合、「バイオ成分含有量(bio-component content)」は、中間体炭化水素組成物中の生物起源の成分、または再生可能な原料由来の成分のシェアを意味する。一般的に、本明細書で使用される「再生可能な(renewable)」は、生物起源または廃棄物由来の対象物を指す。最終製品としてのガソリン燃料中のバイオ成分含有量も、特に規制上の理由から興味の対象である。
本明細書中で使用される場合、「化石(fossil)」または「石油由来(derived from petroleum)」は、再生可能な対照物とは対照的に、非再生可能な燃料および非再生可能なエネルギーを意味している。該再生可能な成分および化石成分は、それらの起源および環境問題への影響に基づき、互いに異なっていると考えられている。そのため、これらは法律および規制の枠組みの下で異なる扱いを受ける。
典型的には、再生可能成分および化石成分は、その起源および製造者によって提供される情報に基づいて区別される。しかしながら、化学的には、任意の炭化水素の再生可能起源または石油起源は、ASTM D6866に記載されているように、14C、13Cおよび/または12Cを含む同位体分布によって決定され得る。
ガソリンとは、本明細書では、30~200℃の範囲にある沸点を有し、および、4~12個の炭素原子を有する炭化水素を含む液体燃料のことを意味している。当該技術分野においては、例えばアンチノック性などの特性が劣る「原料」ガソリンを、優れた特性を有しかつ高オクタン価燃料に設定された要件を満たす燃料グレードから区別する試みが行われてきた。本明細書中において、「ガソリン燃料(gasoline fuel)」とは、例えば2017改正EN 228:2012などの仕様を満たす最終製品を指す。
ガソリン成分とは、ブレンド成分として有用なストリームを指し、他のストリームとともに仕様を満たすガソリン燃料の最終製品に寄与するものである。
本明細書中で使用される中間体炭化水素組成物とは、本明細書で定義する再生可能な第1のガソリン成分と第2のガソリン成分との2成分ブレンドを指す。中間体としてのその特性は、ベースガソリンとしてのその使用を意味し、これは、交通ガソリンまたはガソリングレードについて当局により設定される要件を満たすガソリン燃料を提供するために、最終的に少なくとも1つのさらなる成分とブレンドされる。中間体炭化水素組成物の再生可能な第1のガソリン成分および第2のガソリン成分の両方は、本質的に炭化水素からなる。
このような中間体炭化水素組成物は、顕著なさらなる利点を提供する。該中間体炭化水素組成物は、酸素化物を含まないので、様々な異なる最終製品に有用なベースガソリンを提供する。酸素化物の使用を許可していない市場のために、それは、設定された要件を満たす成分または添加剤でさらに調整され得る。一方、酸素化物の使用が許されている場合、そのような添加剤、例えば酸素を含むオクタン価向上剤が、精製所内でまたは流通ターミナルで、該中間体炭化水素組成物とさらにブレンドされ得る。このような手順の例は、流通ターミナルにおいてのみエタノールとブレンドされる中間体炭化水素組成物の使用であり得る。
ここで、本開示による中間体炭化水素組成物を含むガソリン燃料は、少なくとも5%-vol、好ましくは少なくとも20%-vol、および50%-volまでの再生可能炭化水素、および、いくつかの実施形態によれば、さらなる再生可能な成分、例えば再生可能な酸素化物などを含むため、環境面および要件に関して有利なガソリン組成物を常に提供するという点で注目に値する。
本明細書中で使用される場合、第1のガソリン成分は、再生可能なガソリン成分を指す。定義により、該再生可能な第1のガソリン成分は、水素処理による、または再生可能な合成ガスからのフィッシャー・トロプシュ反応による、例えば生物学的脂肪または油などの再生可能な供給源から得られる。
該再生可能な第1のガソリン成分は、パラフィンとも称されるアルカン、より特には、n-アルカン、イソアルカンおよびシクロアルカンを含む。典型的には、該再生可能な第1のガソリン成分中の任意の他の種類の炭化水素または酸素化物の含有量は、再生可能な第1のガソリン成分の体積の0.5%-vol未満など、無視できる程度である。
該再生可能な第1のガソリン成分において、再生可能なC4~C9のn-アルカン、再生可能なC4~C11のイソアルカンおよび再生可能なC4~C9シクロアルカンの合計量は、再生可能な第1のガソリン成分の総計の体積の92~100%-vol、好ましく96~100%-vol、およびより好ましくは99~100%-volで可変である。典型的には、上記で定義されたアルカン以外の成分の量は、8%-vol未満、好ましくは4%-vol未満である。その中の典型的な成分は、0.5%-vol未満のアルケン、0.5%-vol未満のC10~C13のn-アルカン、0.5%-vol未満のC11~C14のイソアルカン、0.5%-vol未満のC10~C13のシクロアルカンを含む。再生可能な第1のガソリン成分は、芳香族含有量が非常に低く、すなわち、例えばベンゼンおよび/またはトルエンおよびそれらの誘導体などの芳香族化合物を低量含み得る。したがって、再生可能な第1のガソリン成分の芳香族含量は、例えば約0.1%-vol、好ましくは0.1%-vol未満であり、または芳香族を含まなくてもよい。
再生可能な第1のガソリン成分は、実質的に、C4~C9炭化水素(すなわち、4~9個の炭素原子を有する炭化水素)の混合物、例えば、C4~C9のn-アルカン、イソアルカンおよびシクロアルカンの混合物などを含む。アルカン(n、iso、シクロ)またはパラフィン(n、iso、シクロ)から本質的になるこの成分の特性により、「再生可能なパラフィン系ガソリン成分(renewable paraffinic gasoline component)」とも称され得る。再生可能な第1のガソリン成分は、C4~C9炭化水素(Cn2n+2、n=4、5、6、7、8または9)、すなわち、例えば植物、動物または廃棄オイルおよび脂肪などの再生可能資源に由来し、かつ結果としていかなる化石ベースの材料にも由来しない4~9個の炭素原子を有する直鎖または分枝の炭化水素の混合物であり得る。
炭化水素組成物を炭化水素の種類[パラフィン系(アルカン)、ナフテン系(シクロアルカン)、オレフィン系(アルケン)、芳香族]および炭素数によって特徴付けることは、EN ISO 22854に従って、または、他のガスクロマトグラフィーに基づく詳細な炭化水素分析によって行われ得る。分析結果を用いて、ブレンドの炭化水素組成は、ブレンドする際の体積比を考慮して算出された。
再生可能な第1のガソリン成分は、以下の特性のうちの少なくともいくつかを有する:融点<-60℃(EEC A1/A2)、初留点および沸点範囲>40~170℃(EN ISO 3405)、引火点<0℃(EEC A9)。再生可能な第1のガソリン成分の典型的なサンプルに対するさらなる特性としては、20℃における蒸気圧18.5kPa(EEC A4)および自動着火温度~255℃(EC A15)が挙げられ得る。
該再生可能な第1のガソリン成分の量は、有利には、中間体炭化水素組成物の総計の体積に対して、5~50%-vol、好ましくは20~50%-volである。このような量は、該中間体がさらなるガソリン成分(複数のガソリン成分)とブレンドされる場合に、最終製品に所望のバイオ成分含有量を提供する。
再生可能な第1のガソリン成分をガソリンブレンドに配合することは、その絶対的に低いオクタン価のため課題を設定することになるとこれまで評価されてきた。しかしながら、再生可能な第1のガソリン成分の、不飽和化合物すなわちオレフィン、芳香族またはそれらの組み合わせに富む第2のガソリン成分とのブレンディングが、驚くべきことに、中間体炭化水素組成物の総計の体積に対して50%-volという高い値であってでさえも、再生可能な第1のガソリン成分のアンチノック特性をいかに改善するかがここに示されている。
好ましい実施形態によれば、成分は、脂肪酸またはそのエステルなどの再生可能な原料から、水素化処理によって、またはバイオ材料のガス化によって得られる合成ガスのフィッシャー・トロプシュ変換によって得られる。再生可能な原料を水素処理によって再生可能なパラフィンへと変換するプロセスは、当該技術分野において周知であり、例えば、フィンランド国特許発明第100248号明細書、欧州特許出願公開第1741768号明細書、国際公開第2007/068795号、または欧州特許第2155838号明細書に開示されている。そこからの生成物は、再生可能な第1のガソリン成分を提供するために、さらに処理および分画されてもよく、典型的には、さらなる画分は、再生可能なパラフィン系ディーゼル、再生可能なパラフィン系航空燃料、および場合によってはより重質な、例えば再生可能なパラフィン系ベースオイルまたは再生可能なパラフィン系トランスオイルなどのうちの少なくとも1つを含む。
本明細書中で使用する場合、水素化処理は、水素化脱酸素、水素化脱硫、水素化脱窒素、水素化脱ハロゲン(例えば水素化脱塩素など)、二重結合の水素化、水素化分解、水素異性化などを指し、および、それはいくつかの金属も除去する。水素化処理は、脂肪酸および最終的な脂肪酸エステル、例えば残余のグリセリド分子などから共有結合されている酸素を除去するために必要とされる。典型的には、これは、水素化による脱酸素、すなわち水素化脱酸素(HDO)および二重結合の水素化、それに続く水素異性化を意味する。
水素化脱酸素は、100~500℃、好ましくは250~400℃、より好ましくは280~350℃、最も好ましくは300~330℃の範囲の温度;および0.1~20MPa、好ましくは0.2~8MPaの範囲の圧力を含む反応条件で行われ得る。好ましくは、重量空間速度(WHSV)は、0.5~3.0h-1、より好ましくは1.0~2.5h-1、最も好ましくは1.0~2.0h-1の範囲である。好ましくは、H2フローは、水素化脱酸素触媒の存在下、350~900nl H2/l フィード、より好ましくは350~750、最も好ましくは350~500の範囲にあり(ここでnl H2/lは、HDOリアクターへのフィード1リットル当たりの水素のノルマルリットルを意味する)。水素化脱酸素触媒は、好ましくは、Pd、Pt、Ni、Co、Mo、Ru、Rh、W、またはこれらの任意の組み合わせ、例えば担体上に担持されたCoMo、NiMo、NiW、CoNiMoなどから選択され、ここで担体は好ましくはアルミナおよび/またはシリカである。
水素化処理は、水素化脱酸素および水素異性化を、同時にまたは順番に含む。順番に実施される場合、水素化処理は、最初の水素化脱酸素およびその後の水素異性化を含む。
水素異性化は、通常の水素異性化ユニット中で行われ得る。水素が、水素異性化工程中に添加される。水素化脱酸素工程および水素異性化工程の両方が、同じリアクター内で、およびさらには同じ反応床で実施され得る。水素異性化触媒は、例えばPt含有市販触媒、例えばPt-SAPOもしくはPt-ZSM-触媒などの貴金属二官能性触媒であってもよいし、または、例えばNiWなどの非貴金属触媒であってもよい。水素化脱酸素および水素異性化工程は、水素化脱酸素および異性化の両方において例えばNiW触媒を使用する同じ触媒床中で実施され得る。
異性化工程は、好ましくは250~400℃、より好ましくは280~370℃、最も好ましくは300~350℃の温度で行われる。圧力は、好ましくは1~6MPa、より好ましくは2~5MPa、最も好ましくは2.5~4.5MPaである。WHSVは、好ましくは0.5~3h-1、より好ましくは0.5~2h-1、最も好ましくは0.5~1h-1、H2フローはリットル H2/リットル フィードで、好ましくは100~800、より好ましくは200~650、最も好ましくは350~500である。
異性化処理は、水素化脱酸素された原料を異性化させるように主に機能する工程である。すなわち、ほとんどの熱的または触媒的変換(例えばHDOなど)は、わずかな程度の異性化(通常5wt-%未満)をもたらすが、異性化工程は、イソパラフィンの含有量において顕著な増加を導く。
従来の水素異性化のあいだでは、幾分かのクラッキングが発生し得る。したがって、異性化工程では、触媒の選択および反応条件の最適化は、常に重要である。異性化中の分解により、再生可能なディーゼルおよび再生可能な第一のガソリン成分が形成される。このようにして得られた再生可能な第1のガソリン成分は、典型的には不十分なオクタン価を有し、および、中間体炭化水素組成物を形成させるために第2のガソリン成分とブレンドされない限り、課題となる成分である。
本開示において使用される場合、第2のガソリン成分は、不飽和炭化水素に富み、例えばFCCまたは改質などの一般的な粗油精製プロセスから得られるガソリンブレンド成分を意味する。本開示による第2のガソリン成分は、第2のガソリン成分の総計の体積に対して、50~90vol-%、好ましくは、より好ましくは65~85%-volの不飽和炭化水素を含む。再び、本開示がガソリンに関するものであるように、第2のガソリン成分は、蒸留によって得られる画分であり、その最終沸点によって定義され得る。
ガソリンは最も典型的には、初留点および最終沸点によって定義されるが、該第2のガソリン成分のいくつかの例が分析され、そして、その中の不飽和炭化水素は、C6~C12芳香族炭化水素、C4~C10オレフィン系炭化水素またはその組み合わせからなることが判明した。
行われた実験はまた、本開示による中間体炭化水素組成物は、C7~C11の炭化水素の総計の量が中間体炭化水素組成物の総計の体積に対して少なくとも59%-vol、好ましくは少なくとも65vol-%、最も好ましくは少なくとも70%-volである場合、最も良好なブレンドオクタンの結果が得られることも明らかにした。この炭素数範囲は、中間体炭化水素組成物中の不飽和炭化水素の所望のシェアに関連づけられた。
第2のガソリン成分量の主な部分が、不飽和炭化水素、すなわちオレフィンおよび芳香族からなる場合、第2のガソリン成分量の残りの部分は、本質的に飽和炭化水素、すなわちパラフィンからなる。ここでも蒸留条件に依存して、該第2のガソリン成分中の飽和炭化水素は、C4~C12のアルカン(nまたはisoアルカン)、C5~C10のシクロアルカンまたはそれらの組み合わせを含む。
第2のガソリン成分は、その不飽和炭化水素含有量によって最もよく特徴付けられる。典型的には、該第2のガソリン成分は、例えば流動接触分解(FCC)または改質などの従来の精製プロセスによってなどで、石油から得られる。このような成分は、化石源に由来し、および、石油化学および石油精製内の従来のストリームを意味している(例えば、Automotive Fuels Reference Book、Third Edition R-297、ISBN 978-0-7680-0638-4 Chapter 3、Manufacture of Gasoline and Diesel Fuel from Crude Oil、page 31-60を参照のこと)。従来の石油精製に共通する第2の成分を使用することは、本発明の中間体炭化水素組成物を含むガソリン燃料の、ガソリン駆動エンジンとの適合性に寄与する。さらに、周知の画分がさらなる用途を見出す場合、処理時における製品需要パターンを通じて優位性が得られ得る。しかしながら、石油精製以外の分野、例えば芳香族に富み、および水素化処理によって精製されたクラフトパルプ工程の副流など、からのいくつかの再生可能な供給源は、それが不飽和炭化水素に富むという条件において、第2のガソリン成分として考慮され得る。
本発明の中間体炭化水素組成物の好ましい実施形態における不飽和炭化水素は、C6~C12芳香族炭化水素およびC4~C10オレフィン系炭化水素の組み合わせを含み、ここで、芳香族炭化水素のオレフィン系炭化水素に対する体積比は0.01~1、好ましくは0.5~0.9である。実験結果では、オクタン価向上効果は、芳香族よりもオレフィンの方が強いことが判明したため、実験の部では、このような第2のガソリン成分を「オレフィン系成分(olefinic component)」と称される。典型的には、このような特性を有する第2のガソリン成分は、FCCプロセスに由来する。芳香族炭化水素の含有量が少ない場合、最終製品に設定される要件を満たすことが容易となる。芳香族炭化水素のオレフィン系炭化水素に対する体積比が0.5~0.9である場合、このような第2の成分は、バランスのとれた組成によってさらなる利点をもたらす。
したがって、第2のガソリン成分組成の特定の例は、25~45%-volの芳香族炭化水素、オレフィン系炭化水素およびパラフィン系炭化水素のそれぞれを含むことが概説され得る。このような第2のガソリン成分は、当該技術分野において周知の、例えばFCC-プロセスなどのような接触分解の生成物であり得る。オレフィン系含有量が高いため、この第2のガソリン成分は「オレフィン系成分(olefinic component)」と称され得る。
第2のガソリン成分組成物の別の具体的な例は、80%-volより多い芳香族炭化水素、5%-vol未満のオレフィンおよび残りのパラフィン系炭化水素を含むことが概説され得る。このような成分は、「芳香族成分(aromatic component)」と称され得、および、当該該技術分野において周知の触媒改質プロセスによって得られ得る。
例えば高オクタン価ガソリンなどの最終製品を調製する場合、ブレンドが調製され、ここで、本開示による中間体炭化水素組成物が、例えばオクタン価向上剤などのさらなる成分と共に最終製品の一部を形成していることが理解される。
オクタン価向上剤とは、本明細書中において、例えば酸素化物(例えば、エーテルおよびアルコールなど)および芳香族アミンなどのオクタン価向上剤を意味する。好ましくは、オクタン価向上剤は、金属をベースとするものではない。それらは、典型的には、最終製品の総計の体積に対してマイナーな成分として使用される。添加剤としてのオクタン価向上剤の性質は、成分の割合で理解され得る。例えば、N-メチルアニリン(NMA)、芳香族アミンが、最終製品のオクタン価に望ましい影響を与えるために、比較的高い割合(添加剤の体積/最終製品の体積の比が1.5~2%)で使用される。酸素化物は、さらにより高い割合で、3%~関連する燃料仕様によって許容される最大の酸素および/または酸素化物含有量で、使用され得る。本開示の中間体炭化水素組成物と共に使用される場合、オクタン価向上剤の量は、典型的には、最終製品体積としてのガソリン燃料体積の0.5~10%-volである。
本開示の中間体炭化水素組成物を形成するために再生可能な第1のガソリン成分と第2のガソリン成分とを体積当たりで一緒にブレンドすることは、当該技術分野における基本的な技術の範囲内である。当業者であれば、所望のグレードの最終製品を得るために、中間体炭化水素組成物をさらなる成分とブレンドするための種々の選択肢を有する。典型的には、種々の成分の添加の順序は、最終製品にとって決定的なものではない。1つの明白な改変によれば、再生可能な第1のガソリン成分および第2のガソリン成分は、最初に本開示の中間体炭化水素組成物を形成するために一緒に組み合わされ、そしてその後、さらなる成分がそこに加えられる。しかしながら、ここで定義される中間体炭化水素組成物は、添加の順序が変わっても、すなわち再生可能な第1のガソリン成分が、例えばオクタン価向上剤と最初にブレンドされ、そして第2のガソリン成分がそこに添加される場合、またはその逆の場合でも、該最終生成物の特性に寄与することが理解される。別の例によれば、精製所で調製された中間体炭化水素組成物に、流通ターミナルにおいてエタノールがブレンドされてもよく、これにより、エタノールの含水性がより良好に考慮され得る。
第2の態様として、中間体炭化水素組成物を提供するために再生可能な第1のガソリン成分のRONを増加させるための第2のガソリン成分の使用が、本明細書において提供される。該第2のガソリン成分および該再生可能な第1のガソリン成分は、上述の該中間体炭化水素組成物に関連して定義されたものと同じ意味および有利な実施態様を有する。
本開示の中間体炭化水素組成物は、ガソリン燃料の総計の体積に対して、80%-volの高さ、好ましくは90%-vol以上、好ましくは98%-volの高さとすることができる。したがって、該中間体炭化水素組成物は、最終製品の組成の主要部分を形成する、または、該中間体炭化水素組成物は、最終製品の主たる構成成分であると言える。換言すると、該中間体炭化水素組成物は、ガソリン燃料のためのベースガソリンと称され得る。
さらなる実施形態によれば、最終製品としてのガソリン燃料は、改質油、アルキレート、イソメレートおよびナフサから選択される一または複数のさらなる炭化水素成分(複数の炭化水素成分)をさらに含み得る。当業者であれば、ある特定の要件を満たすために、例えばブタン、i/n-ヘキサン、i/n-ペンタン、トルエンまたはイソオクタンの添加が、ガソリン特性を調整するために必要とされるかもしれないことを容易に認識できる。
さらなる別の態様によれば、本開示の中間体炭化水素組成物が、ブタンおよび例えばエーテルまたはアルコールなどのオクタン価向上剤から選択される少なくとも1つのさらなる成分と配合される場合に、ガソリン燃料が提供される。
より具体的には、オクタン価向上剤は、ETBE、MTBE、TAME、TAEE、混合エーテル、エタノール、メタノール、i-もしくはn-プロパノール、i-もしくはn-ブタノール、第三級ブタノール、または混合されたC1~C5アルコール、またはそれらの任意の組み合わせから選択され得る。該中間体炭化水素組成物にさらなる成分(複数の成分)をブレンドすることは、ガソリン燃料の特性を所望の仕様に対応するように調整する手段を提供する。
実施形態として、該中間体炭化水素組成物は、少なくとも1つのさらなる成分と共に、例えば2017改正EN 228:2012などに規定される要件を満たすガソリン燃料を提供する。好ましくは、該さらなる成分は、オクタン価向上剤から選択される。そのようなガソリン燃料は、その結果、既存のモーターと互換性があり、および同時に、その中の生物学的原料由来のエネルギー含有量の顕著な部分、換言すると、バイオ成分含有量を提供し、道路輸送におけるバイオ燃料の使用に関する規則を満たすことに寄与する。有利なことに、オクタン価向上剤が全部的にまたは部分的に生物起源である場合、ガソリン燃料のバイオ成分含有量はさらに高くなり得る。
実施形態によれば、ガソリン燃料は、ガソリン燃料の総計の体積に対して60~98%-vol、好ましくは80~98%-volの量で、本発明の中間体炭化水素組成物を含む。このような量は、ガソリン燃料に規定された例えばRONなどの他の要件を満たしながら、高い再生可能成分レベルを提供する。好ましくは、ガソリン燃料は、指令2009/30/ECおよび任意には2017改正EN 228:2012に規定されている要件を満たす。
好ましい実施形態を考慮すると、ASTM D2699に従って測定される該ガソリン燃料のRONは、90~110であり、好ましくは95~100である。
実験の部において、再生可能な第1のガソリン成分のブレンドのRONおよびMONの規格が調べられ、そして驚くべきことに、少なくとも50%-volの不飽和炭化水素(オレフィンおよび芳香族)を含む第2の成分が、2成分ブレンドにおける再生可能な第1のガソリン成分の上述の特性を改善した。主として飽和炭化水素(n-アルカン、イソアルカンおよびシクロアルカン)を含む成分は、再生可能な第1のガソリン成分のブレンドオクタン価にほとんど影響を与えず、そしてそれゆえ、本明細書における比較例を提供している。追加で、不飽和成分(「芳香族成分(aromatic component)」および「オレフィン系成分(olefinic component)」)と再生可能な第1のガソリン成分との体積比は、ブレンドオクタン価に大きな影響を与える。「オレフィン系成分」を含むことにより、再生可能な第1のガソリン成分ブレンドオクタンは、43.9RONから64.1RONへ、43.6MONから77.85MONへと変化し、ブレンドオクタン規格は、ブレンド中の再生可能な第1のガソリン成分のシェアが低下するにつれて増加する。「芳香族成分」を含むブレンドの対応値は、43.9RONから62.6RONに、43.6MONから65.15MONになり、オクタンの増加は「オレフィン系成分」を含むブレンドと同様の傾向に従う。不飽和成分が再生可能な第1のガソリン成分のブレンドオクタン価を向上させる一方で、比較例の「パラフィン系成分1および2(paraffinic components 1 and 2)」は、再生可能な第1のガソリン成分のブレンドオクタン価にほとんど影響を与えなかった。イソメレートブレンドは、43.9~46.25RONおよび43.6~48.8MONの値を示し、ならびに、工業用ガソリンは、43.9~47.25RONおよび43.6~46.55MONを示した。ブレンドのオクタン価が、ブレンドする成分のオクタン価と相関しないことから、オレフィンおよび芳香族は、酸素化物を含まないブレンドにおける再生可能な第1のガソリン成分といくらかの相乗効果を示すと結論づけられ得る。理論に縛られることなく、より良好な結果が「オレフィン系成分」によって得られることから、この効果は芳香族よりもオレフィンでより強い。
以下の実施例は、本発明の態様を説明するものである。「再生可能な第1のガソリン成分」の、「オレフィン系成分」、「芳香族系成分」または「パラフィン系成分1(イソメレート)または2(工業用ガソリン)」のいずれかとの所定の2成分ブレンドのそれぞれについての測定されたRONおよびMON評価ならびに算出された炭化水素組成が、表1~4に一覧にされている。表7~8は、第2のガソリン成分としての「オレフィン系成分」および「芳香族系成分」との種々の2成分ブレンドにおける「再生可能な第1のガソリン成分」についての、式(1)を用いて算出されたbRONおよびbMONを示し、ならびに、表5~6は、「パラフィン系成分1」および「パラフィン系成分2」を用いて行った参考例についての対応する評価を示している。調べられたブレンドの炭素数当たりとしての炭化水素分布が、表9~12にまとめられている。
本開示による中間体炭化水素組成物を得るために、炭化水素ブレンドが、第1のガソリン成分としての「再生可能な第1のガソリン成分」、および、第2の成分として「オレフィン系成分」または「芳香族成分」のいずれかを混合することによって調製された。比較例として、参照の炭化水素組成物を得るために、「再生可能な第1のガソリン成分」をパラフィン系成分、すなわち「パラフィン系成分1または2」と混合することによってさらなるブレンドが調製された。該参照組成物をパラフィン系と命名することにより、芳香族およびオレフィン系成分中の高い不飽和含有量がいかに重要であると考えられるかが強調されている。すべてのブレンドは、1:3(25vol-%/75vol-%)、1:1(50vol-%/50vol-%)および3:1(75vol-%/25vol-%)のいずれかの所定の体積シェア(第1成分:第2成分)で調製された。これらの調製されたブレンドのうち、RONおよびMONは、それぞれASTM D2699-18およびASTM D2700-19にしたがって測定された。各成分の炭化水素組成が測定された。分析結果を用いて、ブレンドの炭化水素組成が、ブレンドしている体積比を考慮に入れて算出された。
Figure 0007398597000001
Figure 0007398597000002
「パラフィン系成分1」および「パラフィン系成分2」のそれぞれを用いた「再生可能な第1のガソリン成分」のブレンドから得られた結果は、オクタン価に関して期待に沿わないものであった。「パラフィン系成分2」は、顕著な量のイソパラフィンを含んでおり、これは期待されたオクタン価の向上を提供できなかった。例えばEN228などの規格の要件を満たすために必要とされるオクタン価向上添加剤のための量は、経済的あるため、および他の仕様を満たすためには高すぎるであろうため、表1または2のブレンドの使用は、ガソリン燃料として魅力的な候補ではない。
Figure 0007398597000003
表3にまとめられているブレンドは、良好なRONおよびMONの値を示している本発明による中間体炭化水素組成物の一実施形態を表している。2つの成分を体積比1:1でブレンドした場合、78.8のRONおよび75.0のMONが達成された。アンチノック特性の観点においては、体積比1:3の「再生可能な第1のガソリン成分」および「芳香族成分」のブレンドを含む中間体炭化水素組成物がさらに魅力的であった。このような中間体炭化水素組成物は、93.4のRONおよび84.8のMONを提供し、ならびに同時に、この組成物のバイオ成分含有量は25%-volの高さである。これらの結果から推定すると、体積比1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、または1:19である「再生可能な第1のガソリン成分」:「芳香族成分」のブレンドは、該組成物に良好なオクタン価および魅力的なバイオ成分含有量の両方を与え魅力的なようである。しかしながら、いくつかの目的のため、「再生可能な第1のガソリン成分」と「芳香族成分」のブレンド比(vol)が3:1である中間体炭化水素組成物が、25%-vol未満の、中間体炭化水素組成物における芳香族含有量を提供するためにより適切であり得る。
Figure 0007398597000004
表4にまとめられているブレンドは、良好なRONおよびMONの値を示している本発明による中間体炭化水素組成物の一実施形態を表している。2つの成分を体積比1:1でブレンドした場合、73.2のRONおよび69.9のMONが達成された。体積比1:3の「再生可能な第1のガソリン成分」および「オレフィン系成分」のブレンドを含む中間体炭化水素組成物はさらに魅力的であった。このような中間体炭化水素組成物は、84.5のRONおよび78.4のMONを提供し、ならびに同時に、この組成物のバイオ成分含有量は25%-volの高さである。これらの結果から推定すると、体積比1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、または1:19である「再生可能な第1のガソリン成分」および「オレフィン系成分」のブレンドは、該組成物に良好なオクタン価および魅力的なバイオ成分含有量の両方を与え魅力的なようである。さらに、ガソリン燃料に規定されているいくつかの要件を満たしている「オレフィン系成分」と共に示される任意のブレンドに関し、芳香族含有量は30%-vol未満に留まる。
上記ブレンド成分、および「再生可能な第1のガソリン成分」との第2のガソリン成分(第2の成分(2nd component))それぞれについて測定されたRONおよびMONを用いて、ブレンドされているRONおよびMON評価(bRONおよびbMONと表記される)が、式1を用いて、2成分ブレンドに関して算出された(表5~6の比較例および表7~8の驚くべき結果を示している実施例)。式1において、「第2の成分」とは、他のブレンド成分であって、「オレフィン系成分」、「芳香族成分」、「パラフィン系成分1」および「パラフィン系成分2」のそれぞれを一度で含むものを指し、ならびに、xは、それぞれの成分のvol-%/100を示す。
Figure 0007398597000005
bRONの算出は、当該技術分野において公知であり、および、例えば米国特許第4244704号明細書などで公開されている。
Figure 0007398597000006
Figure 0007398597000007
これらの結果から分かるように、算出されたbRONおよびbMON値は、本明細書において第1のガソリン成分とも称される再生可能な第1のガソリン成分に特徴的な、比較的低い正味のRONおよびMON(約45)と顕著には異ならない。「パラフィン系成分1」および「パラフィン系成分2」は、2成分ブレンドにおいて有利な効果を提供せず、したがって、本発明の中間体炭化水素組成物のための成分として考慮されないと結論付けられ得る。
パラフィンおよびナフテン、イソメレートおよび化石ナフサからなる成分、すなわち「パラフィン系成分1および2」は、再生可能な第1のガソリン成分のブレンドオクタン価にほとんど影響を及ぼさなかった。イソメレートブレンドは43.9~46.25のbRONおよび43.6~48.8のbMONの値を示し、ならびに、工業用ガソリンは43.9~47.25のbRONおよび43.6~46.55のbMONを示した。これらの結果から、ブレンドのオクタン価は、ブレンドされている成分のオクタン価とは相関がないと結論づけられ得る。
Figure 0007398597000008
全ての範囲のブレンド比が図1から確認され得、ここで、2成分ブレンド、すなわち種々の量の「芳香族成分」を含む中間体炭化水素組成物の場合、「再生可能な第1のガソリン成分」に対して算出されたブレンドオクタン価は、43.9のRONから62.6のRONへ、43.6のMONから65.15のMONへと変わっている。
Figure 0007398597000009
再び、全ての範囲のブレンド比が図2から確認され得、ここで、「再生可能な第1のガソリン成分」に対して算出されたブレンドオクタン価は、43.9のRONから64.1のRONへ、43.6のMONから77.85のMONへと変わっており、「オレフィン系成分」とのブレンドにおける「再生可能な第1のガソリン成分」のシェアが減少するにつれてブレンドオクタン価は高くなっている。
これらの結果から、不飽和成分、すなわち「オレフィン系成分」および「芳香族系成分」との「再生可能な第1のガソリン成分」のブレンディングは、bRONおよびbMONの値を高めることがわかる。
種々の参照ブレンドおよび本発明による中間体炭化水素組成物のサンプルから測定された詳細な炭化水素分布が、以下の表9~12にまとめられている。表9は、3:1、1:1、および1:3の比での「再生可能な第1のガソリン成分」との「パラフィン系成分1」のブレンドについての炭素数当たりとしての炭化水素分布を提供している。表10は、「パラフィン系成分2」について測定された対応する結果を提供している。表11は、「オレフィン系成分」が「再生可能な第1のガソリン成分」と3:1、1:1、および1:3の比でブレンドされた中間体炭化水素組成物について測定された、本発明による結果を提供している。最後に、表12は、第2のガソリン成分としての「芳香族成分」とのブレンドについて測定された対応する結果を提供している。
Figure 0007398597000010
この表から、優勢な炭素数が、C5およびC6であることが観察され得る。例えばC7~C9などのより重質な炭素数は、組成物の約16~40vol%しか存在していない。全体として、ブレンドは高度に飽和しており、主にパラフィンを含み、約10%のナフテンおよび1vol-%未満の不飽和官能基を含む。C6パラフィンの量は、すべてのブレンドにおいて顕著に高くなっている。このような炭素数および中間体の官能性が、ブレンドに50未満のオクタン価を与え(表5)、かつ、不飽和炭化水素に富むブレンドに見られるオクタン価への驚くべき効果をもたらさなかった。
Figure 0007398597000011
この表は、C5およびC6パラフィンがここでもいかに優勢であるかを示している。すべてのブレンドにおいて、これらは炭化水素の50vol-%より多い量を占めている。特にC6パラフィンの量は、すべてのブレンドにおいて再び、顕著に高い。すべてのブレンドが、約10vol-%のナフテンを含み、ここでも最も一般的な炭素数はC6であった。中間体におけるこのような炭素数および機能性が、再生可能な第1のガソリン成分ブレンドに正味の成分のオクタン価(表6)と近いオクタン価を与え、かつ、不飽和炭化水素に富むブレンドで見られたオクタン価への驚くべき効果を提供することはできなかった。
Figure 0007398597000012
「オレフィン系成分」との「再生可能な第1のガソリン成分」の種々のブレンドの炭化水素分布は、より重質の炭化水素が分布を支配する傾向を示している。C6が顕著に示されているものの、C7も実質的に同じように顕著である。C3~C6の炭化水素の総計の量は、約40vol-%以下であり、一方、より重質であるC7~C11+が優勢である。「オレフィン系成分」との「再生可能な第1のガソリン成分」のブレンドは、表8に示されているように、「再生可能な第1のガソリン成分」に優れたブレンドオクタン価を与えた。
Figure 0007398597000013
ここでは、炭化水素の分布は明らかに、C7~C11+の炭化水素が支配的である。C3~C6の炭化水素は、主にパラフィンであり、および、総計の体積の13.1~33.6vol-%を占めるに過ぎない。炭素数C7およびC8を考慮すると、芳香族は炭化水素の顕著なシェアを提供している。表7から分かるように、不飽和炭化水素を含むこれらのブレンドは、再生可能な第1のガソリン成分のブレンドオクタン価に驚くべき影響を与えた。
炭素数およびそれらのシェアに関しては、C7~C11の炭化水素の総計の量が中間体炭化水素組成物の総計の体積に対して少なくとも59%-vol、好ましくは少なくとも65vol-%、最も好ましくは少なくとも70%-volである中間体炭化水素組成物が、再生可能な第1のガソリン成分に対して良好なbROMおよびbMON値を与える上で有利と考えられる。
様々な実施形態が提示されている。本明細書において、単語「含む(comprise)」、「含む(include)」、「含む(contain)」はそれぞれ、排他性を意図しない開放的な表現として使用されていることが理解されるべきである。
上述の説明は、特定の実施および実施形態の非限定的な例によって、本発明を実施するために本発明者らによって現在考えられている最良の態様の完全かつ有益な説明を提供したものである。しかしながら、本発明が、上記で提示した実施形態の詳細に限定されるものではなく、本発明の特徴から逸脱することなく、同等の手段を用いた他の実施形態、または種々の実施形態の組み合わせで実施され得ることは、当該技術分野における当業者にとって明らかである。
さらに、上記で開示された例示的な実施形態の特徴のいくつかは、他の特徴の対応する使用なしに有利に使用され得る。このように、上述の説明は、本発明の原理を単に例示するものであり、それらを限定するものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。

Claims (21)

  1. 中間体炭化水素組成物の総計の体積に対して、5~50%-vol、好ましくは20~50%-volの量である再生可能な第1のガソリン成分であって、再生可能なC4~C9のn-アルカン、再生可能なC4~C11のイソアルカンおよび再生可能なC4~C9シクロアルカンを含み、および、前記再生可能なC4~C9のn-アルカン、前記再生可能なC4~C11のイソアルカンおよび前記再生可能なC4~C9シクロアルカンの合計量が、前記再生可能な第1のガソリン成分の総計の体積の92~100%-volである再生可能な第1のガソリン成分;ならびに
    第2のガソリン成分からなる前記中間体炭化水素組成物の総計の体積の残余物であって、前記第2のガソリン成分が、前記第2のガソリン成分の体積の50~90%-volの不飽和炭化水素を含み、および、前記不飽和炭化水素がC6~C12芳香族炭化水素およびC4~C10オレフィン系炭化水素の組み合わせからなり、前記C6~C12芳香族炭化水素の前記C4~C10オレフィン系炭化水素に対する体積比が0.01~1である残余物
    を含む中間体炭化水素組成物であって、
    前記中間体炭化水素組成物中の炭化水素の再生可能起源または石油起源が、ASTM D6866に記載されているように、14C、13Cおよび/または12Cを含む同位体分布によって決定される中間体炭化水素組成物。
  2. 前記再生可能な第1のガソリン成分が、再生可能なC4~C9のn-アルカン、再生可能なC4~C11のイソアルカンおよび再生可能なC4~C9のシクロアルカンから選択されるアルカンを含み、前記再生可能なC4~C9のn-アルカン、前記再生可能なC4~C11のイソアルカンおよび前記再生可能なC4~C9のシクロアルカンの合計量が、前記再生可能な第1のガソリン成分の総計の体積の96~100%-vol、およびより好ましくは99~100%-volである請求項1記載の中間体炭化水素組成物。
  3. 前記第2のガソリン成分が、前記第2のガソリン成分の総計の体積の60~90%-vol、より好ましくは65~85%-volの不飽和炭化水素を含む請求項1または2記載の中間体炭化水素組成物。
  4. C7~C11の炭化水素の総計の量が、前記中間体炭化水素組成物の総計の体積の少なくとも59%-vol、好ましくは少なくとも65vol-%、最も好ましくは少なくとも70%-volである請求項1~3のいずれか1項に記載の中間体炭化水素組成物。
  5. 前記第2のガソリン成分が、石油から得られる請求項1~4のいずれか1項に記載の中間体炭化水素組成物。
  6. 前記再生可能な第1のガソリン成分が、再生可能な原料から、水素化処理および分画を含むプロセスによって得られ、好ましくは前記水素化処理が、水素化脱酸素、水素異性化、または水素化脱酸素および水素異性化の組み合わせを含む請求項1~5のいずれか1項に記載の中間体炭化水素組成物。
  7. ASTM D2699に従って測定される前記中間体炭化水素組成物のRONが、70~95、好ましくは75~95である請求項1~6のいずれか1項に記載の中間体炭化水素組成物。
  8. 中間体炭化水素組成物を提供するために、再生可能なC4~C9のn-アルカン、再生可能なC4~C11のイソアルカンおよび再生可能なC4~C9のシクロアルカンから選択されるアルカンを含む再生可能な第1のガソリン成分のRONを増加させるための第2のガソリン成分の使用であって、前記第2のガソリン成分が前記第2のガソリン成分の体積の50~90vol-%の不飽和炭化水素を含み、前記不飽和炭化水素が、C6~C12芳香族炭化水素、C4~C10オレフィン系炭化水素またはその組み合わせからなり、前記再生可能なC4~C9のn-アルカン、前記再生可能なC4~C11のイソアルカンおよび前記再生可能なC4~C9のシクロアルカンの合計量が、前記再生可能な第1のガソリン成分の総計の体積の92~100%-volであり、および、前記中間体炭化水素組成物中の炭化水素の再生可能起源または石油起源が、ASTM D6866に記載されているように、14C、13Cおよび/または12Cを含む同位体分布によって決定される使用。
  9. 前記再生可能な第1のガソリン成分が、再生可能なC4~C9のn-アルカン、再生可能なC4~C11のイソアルカンおよび再生可能なC4~C9のシクロアルカンから選択されるアルカンを含み、ならびに、前記再生可能なC4~C9のn-アルカン、前記再生可能なC4~C11のイソアルカンおよび前記再生可能なC4~C9のシクロアルカンの合計量が、前記再生可能な第1のガソリン成分の総計の体積の96~100%-vol、およびより好ましくは99~100%-volである請求項8記載の使用。
  10. 前記第2のガソリン成分が、前記第2のガソリン成分の総計の体積の65~85%-volの不飽和炭化水素を含む請求項8または9記載の使用。
  11. 前記不飽和炭化水素が、芳香族炭化水素およびオレフィン系炭化水素の組み合わせからなり、C6~C12芳香族炭化水素のC4~C10オレフィン系炭化水素に対する体積比が、0.01~1、好ましくは0.5~0.9である請求項8~10のいずれか1項に記載の使用。
  12. C7~C11の炭化水素の総計の量が、前記中間体炭化水素組成物の総計の体積の少なくとも59%-vol、好ましくは少なくとも65vol-%、最も好ましくは少なくとも70%-volである請求項8~11のいずれか1項に記載の使用。
  13. 前記第2のガソリン成分が、石油から得られる請求項8~12のいずれか1項に記載の使用。
  14. 前記再生可能な第1のガソリン成分が、再生可能な原料から、水素化処理および分画を含むプロセスによって得られ、好ましくは前記水素化処理が、水素化脱酸素、水素異性化、または水素化脱酸素および水素異性化の組み合わせを含む請求項8~13のいずれか1項に記載の使用。
  15. ASTM D2699に従って測定される前記中間体炭化水素組成物のRONが、70~95、好ましくは75~95である請求項8~14のいずれか1項に記載の使用。
  16. 前記中間体炭化水素組成物が、ブタンおよび少なくとも1つのオクタン価向上剤から選択される少なくとも1つのさらなる成分とブレンドされる請求項8~15のいずれか1項に記載の使用。
  17. 前記オクタン価向上剤が、C1~C5アルコールおよびエーテルから、好ましくはETBE、MTBE、TAME、TAEE、混合エーテル、エタノール、メタノール、i-もしくはn-プロパノール、i-もしくはn-ブタノール、第三級ブタノール、混合されたC1~C5アルコール、またはそれらの任意の組み合わせから選択される請求項8~16のいずれか1項に記載の使用。
  18. ガソリン燃料を提供するための請求項8~17のいずれか1項に記載の使用。
  19. 前記ガソリン燃料が、指令2009/30/ECおよび任意には2017改正EN 228:2012に規定されている要件を満たす請求項18記載の使用。
  20. 前記ガソリン燃料が、前記ガソリン燃料の総計の体積に対して60~98%-vol、好ましくは80~98%-volの量で、請求項1~7のいずれか1項に記載の中間体炭化水素組成物を含む請求項18または19記載の使用。
  21. ASTM D2699に従って測定される前記ガソリン燃料のRONが、90~110、好ましくは95~100である請求項18~20のいずれか1項に記載の使用。
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