JP7397700B2 - アンカーボルトの鉛直据付方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建物等の建造物の基礎を構築する際に、型枠内に打設した基礎コンクリートに上端ねじ部を突設する態様で埋設するアンカーボルトを鉛直に据え付けることが可能なアンカーボルトの鉛直据付方法に関する。
建造物等を建築する際には、建造物等の下部にアンカーボルトを備えた基礎を構築し、アンカーボルトの上記上端ねじ部に直接又は土台を介して柱等を連結するとき、柱の取付位置に適合した所定位置及び所定間隔で鉛直方向の位置決めを行い、アンカーボルトを鉛直に据え付けるために様々な技術が提案されている。
例えば、基礎となる部分にアンカーパイプを配置して、この中にアンカーボルトを垂下して、鉛直方向にアンカーボルトを配置する技術、また予めコンクリートを含む土台が形成されている場合には、この土台部分に穴を形成し、この穴の中にアンカーボルトなどを配置する技術などが知られている。
また所定位置に挿通孔が形成されたアンカーボルト定規(テンプレート)を用いて、アンカーボルト定規の幅側の両端側を型枠の天端部間に架設する態様で型枠の天端に載置し、建造物等の柱の取付位置に適合した所定位置及び所定間隔をおいて挿通孔にアンカーボルトを挿通し、水平及び鉛直方向の位置決めを行う技術が知られている。
しかし、上記のようなアンカーパイプを用いた場合には、アンカーパイプが必要であり、且つアンカーボルトをアンカーパイプに挿通したうえで、パイプとアンカーボルトを水平及び垂直に固定するため、これらを水平及び垂直に維持して固定のためのナットなどで螺合するなど手間がかかるといった不都合がある。
またアンカーボルトの両端側を型枠の天端部間に架設する態様で型枠に載置した場合には、このアンカーボルト定規(アンカーボルト定規の下に補助プレートを用いた場合のいずれも)が対向する型枠の内面に当接していないので、アンカーボルトの型枠間における位置決めが容易でなく、鉛直を出しにくいという不都合もある。
そこで、板材を折り曲げて形成し、型枠上に載置される載置部と対向する型枠の内面に両端部が当接す当接部とし、挿通孔と係合孔を同軸に形成したアンカーボルトセット治具を用いて、アンカーボルトを挿通孔に挿通するとともに係合孔に係合することによって取付け、アンカーボルトが取り付けられたアンカーボルトセット治具の当接部の両端部を型枠の内面に当接し、載置部を型枠の上面に架け渡すようにして載置した上で、載置部を型枠上面に固定することによって、アンカーボルトの型枠間における位置決めを行い、アンカーボルトを軸回りに回転させて、アンカーボルトの載置部からの出寸法を調整することによって、アンカーボルトの上下位置決めを行い、型枠の内側の所定位置に基礎用のアンカーボルトを容易に位置決めしてセットできる技術が提案されている(特許文献1)。
特許第5185634号公報
特許文献1に記載される技術の場合には、挿通孔と係合孔とを備えたアンカーボルトセット治具を用いてアンカーボルトを挿通孔と係合孔に挿通する必要があるだけでなく、載置部を型枠の上面に架け渡すため、型枠間が水平を保つ必要があり、更にアンカーボルトを鉛直方向にするためには、別途調整が必要であり、長いアンカーボルトを配置するためには、アンカーボルト自体が大重量となるため、調整が困難で労力がかかるという課題があった。
更に詳しく述べると、特許文献1では、アンカーボルトをアンカーボルトセット治具の挿通孔と係合孔の2箇所で規制しているが、長く重量があるアンカーボルトを持ち上げ配置するため、多大な労力が必要であり、そして挿通孔の内周面はアンカーボルトのねじ部の溝に嵌まり込むことはないように、アンカーボルトのねじ部の溝幅より長く形成されているため、アンカーボルトを鉛直に配置するためには困難さが伴うという課題があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、アンカーボルトの自重を利用し、アンカーボルトの重さが増すほど鉛直を出すのに困難さを生じさせていた課題を、逆にその重さを利用して鉛直に配置することができ、型枠間の水平出しも厳密な作業を必要としないアンカーボルトの鉛直据付方法を提供することにある。
また、前記課題は、本発明のアンカーボルトの鉛直据付方法によれば、アンカーボルトを鉛直に設置するアンカーボルトの鉛直据付方法であって、所定位置に前記アンカーボルトの上部ねじ部が挿通可能なボルト挿通孔が形成された平板状のアンカーボルト定規を用いて、前記アンカーボルトの前記上部ねじ部を前記ボルト挿通孔に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規の両面の少なくとも一方の面側に、凸状上部と凹状下部の接触面に潤滑手段を有する球面座金を配置し、前記上部ねじ部に螺合した挟持用ナットで、配置した前記球面座金を保持する第1工程と、前記アンカーボルト定規を、少なくとも対向する一対の型枠の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する第2工程と、前記球面座金と前記アンカーボルトの自重により、前記アンカーボルトを鉛直に配置する第3工程と、前記第3工程の後で、前記上部ねじ部に螺合させた前記挟持用ナットにより、前記アンカーボルト定規を上下両面から挟持して、前記上部ねじ部と前記アンカーボルト定規を固定する第4工程と、を含むこと、により解決される。
なお、前記第1工程と第2工程はどちらが先にしてもよく、第2工程を第1工程より、先に行うことができ、この場合にも前記した本発明のアンカーボルトの鉛直据付方法と同様な作用効果を発揮する。
また、前記課題は、本発明のアンカーボルトの鉛直据付方法によれば、ンカーボルトを設置するアンカーボルトの鉛直据付方法であって、前記アンカーボルトの上部ねじ部にアンカーボルト定規下側に位置する挟持用ナットを螺合した後で、凸状上部と凹状下部の接触面に潤滑手段を有する球面座金を配置し、次に前記上部ねじ部を前記アンカーボルト定規のボルト挿通孔に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規上側に位置する前記球面座金の配置を行い、更に前記挟持用ナットを前記アンカーボルト定規の上側に螺合する挟持用ナット及び球面座金配設工程と、前記アンカーボルトの前記上部ねじ部が取り付けられた前記アンカーボルト定規を少なくとも対向する一対の型枠の上面に架け渡すようにして載置して固定する載置固定工程と、前記球面座金と前記アンカーボルトの自重により、前記アンカーボルトを鉛直に配置する鉛直配置工程と、前記挟持用ナットで、鉛直出しが行われた前記アンカーボルトと前記アンカーボルト定規を上下から挟持する螺着固定工程と、を含むこと、により解決される。
また、前記課題は、本発明のアンカーボルトの鉛直据付方法によれば、ンカーボルトを設置するアンカーボルトの鉛直据付方法であって、ねじ棒体が挿通可能なボルト挿通孔が形成された平板状のアンカーボルト定規を用いて、前記ねじ棒体を前記ボルト挿通孔に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規の両面の少なくとも一方の面側に、凸状上部と凹状下部の接触面に潤滑手段を有する球面座金を配置し、前記ねじ棒体に螺合した少なくとも二つの挟持用ナットで、配置した前記球面座金と前記アンカーボルト定規を保持する第1工程と、前記アンカーボルト定規を、少なくとも対向する一対の型枠の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する第2工程と、アンカーボルト上端の上端ねじ部と前記ねじ棒体の下端を連結する第3工程と、前記球面座金と前記アンカーボルトの自重により、前記アンカーボルトを鉛直に配置する第4工程と、前記第4工程の後で、前記アンカーボルト定規を挟んで前記ねじ棒体に螺合させた前記挟持用ナットにより、前記アンカーボルト定規を上下両面から挟持して、鉛直となった前記アンカーボルトを前記アンカーボルト定規に固定する第5工程と、含むことによって解決される。なお、前記第2工程が第1工程より、先に行うことができる。
本発明の上記各アンカーボルトの鉛直据付方法では、アンカーボルトの自重を利用し、アンカーボルトの重さが増すほど鉛直を出すのに困難さを生じさせていた課題を、逆にその重さを利用して鉛直に配置することが可能となる。
そして、高さ調整するため上部ねじ部を突出する態様で型枠内に基礎コンクリートを打設した後に、アンカーボルト定規を取り外して柱の接地面に設定した上部ねじ部の頭部頂面まで、基礎コンクリート上にグラウト材を充填してグラウト層を形成してもよい。
発明に係るアンカーボルトの鉛直据付方法によれば、アンカーボルトの自重を利用し、アンカーボルトの重さが増すほど鉛直を出すのに困難さを生じさせていた課題を、逆にその重さを利用して鉛直に配置することのでき、型枠間の水平出しも厳密な作業を必要としないアンカーボルトの鉛直据付方法を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るアンカーボルト鉛直据付治具を示す概略斜視図である。 図1のアンカーボルト鉛直据付治具の組付け部の分解斜視図である。 図1の組付け状態を示す部分斜視図である。 変形例に係るアンカーボルト鉛直据付治具を示す概略斜視図である。 図4のアンカーボルト鉛直据付治具の組付け部の分解斜視図である。 図4の組付け状態を示す部分斜視図である。 球面座金の概略斜視図である。 第1変形例の球面座金の概略斜視図である。 第2変形例の球面座金の概略斜視図である。 アンカーボルトの鉛直据付方法を示す工程図である。 参考例のアンカーボルト鉛直据付治具を示す概略斜視図である。
以下、図1乃至図10に基づき、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係るアンカーボルト鉛直据付治具及びアンカーボルトの鉛直据付方法について説明する。以下の実施形態において同一又は類似の構成要素には共通の参照符号を付して示す。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例であり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得る。また、当然ながら、本発明にはその等価物が含まれ得る。
本発明のアンカーボルト鉛直据付治具Sは、建造物等の基礎コンクリート上に植設される上部ねじ部21(22)を有するアンカーボルト20を据え付けるためのものである。
そして、アンカーボルト鉛直据付治具Sは、型枠60間に架設する平板状のアンカーボルト定規10と、潤滑手段32dを有する球面座金30と、上部ねじ部21(22)に螺合する挟持用ナット50と、を主な構成要素とする。
アンカーボルト定規10は、図1、図4で示すように、一定幅の平板状の板体を組み合わせた枠体13から構成され、この例では、型枠60の天端の上に配置して固定されるものである。そしてアンカーボルト定規10の枠体13の内側位置には、ロ字状のアンカーボルト支持枠12が、枠体13と連結部13aで一体に形成されている。このように連結部13aによって繋がり、アンカーボルト定規10の枠体13と一体となったアンカーボルト支持枠12が形成されている。このアンカーボルト支持枠12の所定位置(本実施形態ではロ字状角部で各連結部13aの連結する位置)にアンカーボルト20のボルト挿通孔11(図2、図5参照)が形成され、型枠60間に架設されるものである。
本実施形態の球面座金30は、図7で示すように、凸状上部31と、該凸状上部31と係合する凹状下部32とから構成されている。そして、凹状下部32で支持される凸状上部31が自由に動くように構成され、これら凸状上部31及び凹状下部32は、中央に円孔31b、32bが形成されている。
凸状上部31は、図7の上側で示す上面側が、平面31a1と、これの続く側面31a2が円筒状になっており、側面から下方に向けて凸状部31cが形成されている。
凹状下部32は、同じく図7の上面に平面32a1と、これに続く凹部32a2が前記凸状部31cと係合するように形成されている。また凹状下部32の底面は前述の平面31a1と同様に平面(図示せず)となっており、挟持用ナット50で当接し締め付けし易いように構成され、側面32cは円筒状となっている。
そして、凸状上部31と凹状下部32の間に配設された潤滑手段32dは、小鋼球(ボール)で形成されている。小鋼球(ボール)は、凹状下部32における凹部32a2の面に、本例では3か所に埋め込まれて形成されている。
潤滑手段32dを構成する小鋼球(ボール)は、図7の例では3か所に均等に埋め込まれているが、図8の例では、それ以上の数(9個)が埋め込まれており、凸状上部31が凹状下部32上をより円滑に且つ自由に動けるようになっている。
また、前記凸状上部31と前記凹状下部32の間に配設された潤滑手段32dは、上記のように小鋼球(ボール)ではなく、図9で示すように、凸状上部31と凹状下部32の接触面に塗布された潤滑剤(グリース)であってもよい。
本実施形態におけるアンカーボルト20は、図1乃至図3で示すように、上部ねじ部が形成されている。本実施形態の上部ねじ部は、上端ねじ部22が、ねじ棒体21と連結部材40により連結されて構成されている。そして本例では、アンカーボルト20は上端ねじ部22と、本体部23と、底面側に設けられた丸板状の定着金物24とから構成されている。
上端ねじ部22は、本体部23より細く、上端側には所定範囲で雄ねじが形成され、ねじ棒体21と同じ径で構成されている。ねじ棒体21は外周全体が雄ねじで形成され、上記した上端ねじ部22と同じ径となっている。また連結部材40は中空六角筒状をしており、その内側には雌ねじ40aが形成されている。
なお、本例では連結部材40の雌ねじ40aは、上端ねじ部22及びねじ棒体21に形成された雄ねじと螺合するように同径で形成されているので、連結部材40の端部のどちらからでも上端ねじ部22及びねじ棒体21と螺合することが可能なようになっている。この連結部材40を回動することにより、上端ねじ部22とねじ棒体21との距離を調整することができ、埋設するアンカーボルト20の上部ねじ部21(22)の高さを調整することが可能である。なお本例では、連結部材40はコンクリートを打設するときに埋め殺しされるものである。
また、上端ねじ部22及びねじ棒体21の径が異なる場合は、それに合わせて両端側の雌ねじ40aの径を異なるように構成することもできる。このように上端ねじ部22とねじ棒体21の径が異なるように構成すると、連結部材40に天地が存在するような場合(例えば上端ねじ部22とねじ棒体21に形成された雄ねじが異なる径である場合など)に対応することが可能である。
本実施形態の挟持用ナット50は、図2及び図3で示すように、アンカーボルト定規10のボルト挿通孔11を挟んで配置されるものであり、上部ねじ部は、アンカーボルト20の上端側に形成された上端ねじ部22及びねじ棒体21に形成された雄ねじと螺合するように同じ径で形成されている。
前記アンカーボルト定規10の上下両面に、前記した球面座金30を配置して、前記上部ねじ部22に螺合させた挟持用ナット50,50で、前記アンカーボルト定規10を上下から挟持して固定可能にしている。
つまり、上述のように、上部ねじ部は、アンカーボルト20の本体部23の上端の上端ねじ部22とねじ棒体21を連結部材40で連結して形成される。そして、ねじ棒体21をアンカーボルト定規10のボルト挿通孔11に挿通し、挟持用ナット50と連結部材40を連結する。そして、この例では,アンカーボルト定規10のボルト挿通孔11の上部に、球面座金30を配置して、挟持用ナット50を螺合させている。
このように、連結部材40により、ねじ棒体21及び上端ねじ部22が螺合して、アンカーボルト定規10のボルト挿通孔11の位置に保持された状態となる。次に、後述するアンカーボルト20の鉛直据付方法で示すように、アンカーボルト20の鉛直出しをする。鉛直出しが行われて、アンカーボルト20が鉛直に配置されたら、アンカーボルト定規10及び配設された球面座金30を挟持用ナット50,50で上下から挟持して螺締めして固定する。そして、型枠60間にアンカーボルト20を鉛直に配置して基礎コンクリートを打設する。このとき、上部ねじ部(上端ねじ部22又はねじ棒体21)の上部のみを残こす。なお、打設した基礎コンクリートが硬化した後には、アンカーボルト定規10を取り外す。
次に、アンカーボルトの鉛直据付方法について説明する。
本実施形態の鉛直据付方法は、既に説明した所定位置にアンカーボルト20の上部ねじ部(上端ねじ部22又はねじ棒体21)が挿通可能なボルト挿通孔11が形成された平板状のアンカーボルト定規10を用いる。
本実施形態では、第1工程(S1)から第4工程(S4)によって鉛直据付方法を行う。
第1工程(S1)は、次のように行う。まずアンカーボルト20の上部ねじ部(これは前述したように上端ねじ部22が含まれる場合がある)のうち、ねじ棒体21をアンカーボルト定規10のボルト挿通孔11に挿通する。
次に、平板状のアンカーボルト定規10の両面(表面及び裏面)の少なくとも一方の面側に、凸状上部31と凹状下部32の接触面に潤滑手段32dを有する球面座金30を配置する。
アンカーボルト定規10の上面側に球面座金30を配置した場合には、アンカーボルト定規10の上面側と、挟持用ナット50の螺合により、球面座金30を保持し、更に図2、図3で示すように、アンカーボルト定規10の裏面に挟持用ナット50を螺合し、アンカーボルト定規10と球面座金30が挟持用ナット50により保持されるようになる。
ここで、潤滑手段32dは、図7乃至図9で説明したように、小鋼球、潤滑剤(グリース)などが用いられており、挟持用ナット50を螺合し、固く締めて螺着するまでは、挟持用ナット50がアンカーボルト定規10の上部ねじ部を保持したり、アンカーボルト定規10の両面(表面及び裏面)の少なくとも一方の面側に配設した球面座金30を保持、押さえの作用をするものである。
第2工程(S2)は、次のように行う。
すなわち、図1、図4で示すように、アンカーボルト定規10を、少なくとも対向する一対の型枠60の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する。このアンカーボルト定規10には、設計図などで決められたアンカーボルト20の配置の位置決めが行われるもので、型枠60の天端上面に架け渡すことのできるような枠体形状となっている。なお、アンカーボルト定規10は水平に型枠60の天端上面に架け渡す必要があるが、本実施形態では、球面座金30によって鉛直出しを行うので、アンカーボルト定規10は厳密な意味での水平に架設する必要はない。
第3工程(S3)は、次のように行う。
第1工程(S1)及び第2工程(S2)で、型枠60の天端上面に架け渡されたアンカーボルト定規10に、球面座金30を介して、アンカーボルト20を取り付けるが、アンカーボルト定規10に取付けられたねじ棒体21に連結部材40である連結ねじの一方の側からねじ棒体21を螺合し、連結部材40である連結ねじの他方側から上端ねじ部22を螺合する。
球面座金30とアンカーボルト20の自重により、アンカーボルト20を鉛直に配置する。このときき、アンカーボルト20は、球面座金30により振り子のように振れ、重心位置になると静止する。
第4工程(S4)は次のように行う。
アンカーボルト20を鉛直に配置する第3工程(S3)の後で、上部ねじ部に螺合させた前記挟持用ナット50により、アンカーボルト定規10を上下両面から挟持して、前記上端ねじ部22と前記アンカーボルト定規10を螺着して固定する。これにより、アンカーボルト20が鉛直になった状態を維持したまま固定することが可能となる。
そして、型枠60間にアンカーボルト20を鉛直に配置した後、基礎コンクリートを打設する。なお、打設した基礎コンクリートが硬化した後には、アンカーボルト定規10を取り外す。このとき、上部ねじ部(上端ねじ部22又はねじ棒体21)の上部のみを残し、建造物等の柱などと連結する。なお、前記第2工程(S2)を前記第1工程(S1)より、先に行ってもよい。
次に図10を用いて、他のアンカーボルトの鉛直据付方法を説明する。本例のアンカーボルトの鉛直据付方法は、ねじ棒体21を用いないでアンカーボルト20の上端ねじ部22を直接配置する方法である。なお、以下の説明において、上記各内容と同様な方法等については、同様符号、工程の順序を示して、詳細な説明を省略する。
この方法についておいても、既に説明したアンカーボルト鉛直据付治具Sを用いてアンカーボルト20を設置するアンカーボルト20の鉛直据付方法である。
本実施形態の方法では、挟持用ナット及び球面座金配設工程(S11)と、載置固定工程(S12)と、鉛直配置工程(S13)と、螺着固定工程(S14)を備えている。
挟持用ナット及び球面座金配設工程(S11)は次のように行う。
アンカーボルト20の上端ねじ部22に挟持用ナットの一方を螺合した後で、凸状上部31と凹状下部32の接触面に潤滑手段32dを有する球面座金30を配置し、次に上端ねじ部22をアンカーボルト定規10のボルト挿通孔11に挿通すると共に、アンカーボルト定規10の下側に位置する挟持用ナット50を螺合した後で、球面座金30を配置するものである。
載置固定工程(S12)は次のように行う。
前記アンカーボルト20の上端ねじ部22が取り付けられた前記アンカーボルト定規10を少なくとも対向する一対の型枠60の上面に架け渡すようにして載置して固定するものである。
鉛直配置工程(S13)は次のように行う。
前記球面座金30と前記アンカーボルト20の自重により、アンカーボルト20を鉛直に配置するものである。
螺着固定工程(S14)は次のように行う。
鉛直出しが行われたアンカーボルト20とアンカーボルト定規10を挟持用ナット50で、アンカーボルト定規10に上下から挟持して固定する。そして、型枠60間にアンカーボルト20を鉛直に配置して固定した後、基礎コンクリートを打設する。なお、打設した基礎コンクリートが硬化した後には、アンカーボルト定規10を取り外す。このとき、上部ねじ部(上端ねじ部22又はねじ棒体21)の上部のみを残し、建造物等の柱などと連結する。なお載置固定工程(S12)を挟持用ナット及び球面座金配設工程(S11)より先に行ってもよい。
次に他のアンカーボルト20の鉛直据付方法を説明する。
この方法は、既に説明したアンカーボルト鉛直据付治具Sに、ねじ棒体21を利用してアンカーボルト20の本体部23の部分を後付けし、アンカーボルト20を鉛直に設置するアンカーボルト20の鉛直据付方法であり、第1工程(S21)乃至第5工程(S25)からなるものである。
第1工程(S21)は次のように行う。
ねじ棒体21が挿通可能なボルト挿通孔11が形成された平板状のアンカーボルト定規10を用いて、ねじ棒体21を前記ボルト挿通孔11に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規10の両面の少なくとも一方の面側に、凸状上部31と凹状下部32の接触面に潤滑手段32dを有する球面座金30を配置し、前記ねじ棒体21に螺合した少なくとも二つの挟持用ナット50,50で、配置した前記球面座金30とアンカーボルト定規10を保持する。
第2工程(S22)は次のように行う。
前記アンカーボルト定規10を、少なくとも対向する一対の型枠60の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する。
第3工程(S23)は次のように行う。
アンカーボルト20の上端ねじ部22と前記ねじ棒体21の下端を連結する。
第4工程(S24)は次のように行う。前記球面座金30と前記アンカーボルト20の自重により、前記アンカーボルト20を鉛直に配置する。
第5工程(S25)は次のように行う。
前記第4工程(S24)の後で、前記アンカーボルト定規10を挟んで前記ねじ棒体21に螺合させた前記挟持用ナット50により、前記アンカーボルト定規10を上下両面から挟持して、鉛直となった前記アンカーボルト20を前記アンカーボルト定規10に固定する。なお、前記第2工程(S22)を第1工程(S21)よりも先に行ってもよい。
図11は参考例であり、球面座金30を用いないアンカーボルト据付治具の例を示したもので、この例のように、アンカーボルト20は、ねじ棒体21に螺合した挟持用ナット50でアンカーボルト定規10を挟持して固定するが、ねじ棒体21に螺合した挟持用ナット50でアンカーボルト定規10を挟持して鉛直に固定するのは、アンカーボルト20の自重が大きく、作業が容易でないだけでなく、アンカーボルトを単に挟持用ナットで、鉛直に配置することは容易にできないことを示している。
また、本発明の効果を奏する限りにおいて、上記実施形態及び変形例にかかるアンカーボルト鉛直据付治具及びアンカーボルトの鉛直据付方法をさらに変更することも可能である。例えば、コンクリート打設した後に、固まったコンクリートの上部に、グラウト材を充填するなどをすることも可能である。
10 アンカーボルト定規
11 ボルト挿通孔
12 アンカーボルト支持枠
13 枠体
13a 連結部
20 アンカーボルト
21 ねじ棒体(上部ねじ部)
22 上端ねじ部(上部ねじ部)
23 本体部
24 定着金物
30 球面座金
31 凸状上部
31a1 平面
31a2 側面
31b 円孔
31c 凸状部
32 凹状下部
32a1 平面
32a2 凹部
32b 円孔
32d 潤滑手段
40 連結部材
40a 雌ねじ
50 挟持用ナット
60 型枠
S アンカーボルト鉛直据付治具
(S11) 挟持用ナット及び球面座金配設工程
(S12) 載置固定工程
(S13) 鉛直配置工程
(S14) 螺着固定工程

Claims (3)

  1. アンカーボルトを鉛直に設置するアンカーボルトの鉛直据付方法であって、
    所定位置に前記アンカーボルトの上部ねじ部が挿通可能なボルト挿通孔が形成された平板状のアンカーボルト定規を用いて、前記アンカーボルトの前記上部ねじ部を前記ボルト挿通孔に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規の両面の少なくとも一方の面側に、凸状上部と凹状下部の接触面に潤滑手段を有する球面座金を配置し、前記上部ねじ部に螺合した挟持用ナットで、配置した前記球面座金を保持する第1工程と、
    前記アンカーボルト定規を、少なくとも対向する一対の型枠の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する第2工程と、
    前記球面座金と前記アンカーボルトの自重により、前記アンカーボルトを鉛直に配置する第3工程と、
    前記第3工程の後で、前記上部ねじ部に螺合させた前記挟持用ナットにより、前記アンカーボルト定規を上下両面から挟持して、前記上部ねじ部と前記アンカーボルト定規を固定する第4工程と、
    を含むことを特徴とするアンカーボルトの鉛直据付方法。
  2. ンカーボルトを設置するアンカーボルトの鉛直据付方法であって、
    前記アンカーボルトの上部ねじ部にアンカーボルト定規下側に位置する挟持用ナットを螺合した後で、凸状上部と凹状下部の接触面に潤滑手段を有する球面座金を配置し、次に前記上部ねじ部を前記アンカーボルト定規のボルト挿通孔に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規上側に位置する前記球面座金の配置を行い、更に前記挟持用ナットを前記アンカーボルト定規の上側に螺合する挟持用ナット及び球面座金配設工程と、
    前記アンカーボルトの前記上部ねじ部が取り付けられた前記アンカーボルト定規を少なくとも対向する一対の型枠の上面に架け渡すようにして載置して固定する載置固定工程と、
    前記球面座金と前記アンカーボルトの自重により、前記アンカーボルトを鉛直に配置する鉛直配置工程と、
    前記挟持用ナットで、鉛直出しが行われた前記アンカーボルトと前記アンカーボルト定規を上下から挟持する螺着固定工程と、
    を含むことを特徴とするアンカーボルトの鉛直据付方法。
  3. ンカーボルトを設置するアンカーボルトの鉛直据付方法であって、
    ねじ棒体が挿通可能なボルト挿通孔が形成された平板状のアンカーボルト定規を用いて、前記ねじ棒体を前記ボルト挿通孔に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規の両面の少なくとも一方の面側に、凸状上部と凹状下部の接触面に潤滑手段を有する球面座金を配置し、前記ねじ棒体に螺合した少なくとも二つの挟持用ナットで、配置した前記球面座金と前記アンカーボルト定規を保持する第1工程と、
    前記アンカーボルト定規を、少なくとも対向する一対の型枠の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する第2工程と、
    アンカーボルト上端の上端ねじ部と前記ねじ棒体の下端を連結する第3工程と、
    前記球面座金と前記アンカーボルトの自重により、前記アンカーボルトを鉛直に配置する第4工程と、
    前記第4工程の後で、前記アンカーボルト定規を挟んで前記ねじ棒体に螺合させた前記挟持用ナットにより、前記アンカーボルト定規を上下両面から挟持して、鉛直となった前記アンカーボルトを前記アンカーボルト定規に固定する第5工程と、
    を含むことを特徴とするアンカーボルトの鉛直据付方法。
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