JP7397700B2 - アンカーボルトの鉛直据付方法 - Google Patents
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例えば、基礎となる部分にアンカーパイプを配置して、この中にアンカーボルトを垂下して、鉛直方向にアンカーボルトを配置する技術、また予めコンクリートを含む土台が形成されている場合には、この土台部分に穴を形成し、この穴の中にアンカーボルトなどを配置する技術などが知られている。
またアンカーボルトの両端側を型枠の天端部間に架設する態様で型枠に載置した場合には、このアンカーボルト定規(アンカーボルト定規の下に補助プレートを用いた場合のいずれも)が対向する型枠の内面に当接していないので、アンカーボルトの型枠間における位置決めが容易でなく、鉛直を出しにくいという不都合もある。
なお、前記第1工程と第2工程はどちらが先にしてもよく、第2工程を第1工程より、先に行うことができ、この場合にも前記した本発明のアンカーボルトの鉛直据付方法と同様な作用効果を発揮する。
そして、高さ調整するため上部ねじ部を突出する態様で型枠内に基礎コンクリートを打設した後に、アンカーボルト定規を取り外して柱の接地面に設定した上部ねじ部の頭部頂面まで、基礎コンクリート上にグラウト材を充填してグラウト層を形成してもよい。
そして、アンカーボルト鉛直据付治具Sは、型枠60間に架設する平板状のアンカーボルト定規10と、潤滑手段32dを有する球面座金30と、上部ねじ部21(22)に螺合する挟持用ナット50と、を主な構成要素とする。
凹状下部32は、同じく図7の上面に平面32a1と、これに続く凹部32a2が前記凸状部31cと係合するように形成されている。また凹状下部32の底面は前述の平面31a1と同様に平面(図示せず)となっており、挟持用ナット50で当接し締め付けし易いように構成され、側面32cは円筒状となっている。
潤滑手段32dを構成する小鋼球(ボール)は、図7の例では3か所に均等に埋め込まれているが、図8の例では、それ以上の数(9個)が埋め込まれており、凸状上部31が凹状下部32上をより円滑に且つ自由に動けるようになっている。
上端ねじ部22は、本体部23より細く、上端側には所定範囲で雄ねじが形成され、ねじ棒体21と同じ径で構成されている。ねじ棒体21は外周全体が雄ねじで形成され、上記した上端ねじ部22と同じ径となっている。また連結部材40は中空六角筒状をしており、その内側には雌ねじ40aが形成されている。
また、上端ねじ部22及びねじ棒体21の径が異なる場合は、それに合わせて両端側の雌ねじ40aの径を異なるように構成することもできる。このように上端ねじ部22とねじ棒体21の径が異なるように構成すると、連結部材40に天地が存在するような場合(例えば上端ねじ部22とねじ棒体21に形成された雄ねじが異なる径である場合など)に対応することが可能である。
前記アンカーボルト定規10の上下両面に、前記した球面座金30を配置して、前記上部ねじ部22に螺合させた挟持用ナット50,50で、前記アンカーボルト定規10を上下から挟持して固定可能にしている。
本実施形態の鉛直据付方法は、既に説明した所定位置にアンカーボルト20の上部ねじ部(上端ねじ部22又はねじ棒体21)が挿通可能なボルト挿通孔11が形成された平板状のアンカーボルト定規10を用いる。
本実施形態では、第1工程(S1)から第4工程(S4)によって鉛直据付方法を行う。
第1工程(S1)は、次のように行う。まずアンカーボルト20の上部ねじ部(これは前述したように上端ねじ部22が含まれる場合がある)のうち、ねじ棒体21をアンカーボルト定規10のボルト挿通孔11に挿通する。
アンカーボルト定規10の上面側に球面座金30を配置した場合には、アンカーボルト定規10の上面側と、挟持用ナット50の螺合により、球面座金30を保持し、更に図2、図3で示すように、アンカーボルト定規10の裏面に挟持用ナット50を螺合し、アンカーボルト定規10と球面座金30が挟持用ナット50により保持されるようになる。
すなわち、図1、図4で示すように、アンカーボルト定規10を、少なくとも対向する一対の型枠60の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する。このアンカーボルト定規10には、設計図などで決められたアンカーボルト20の配置の位置決めが行われるもので、型枠60の天端上面に架け渡すことのできるような枠体形状となっている。なお、アンカーボルト定規10は水平に型枠60の天端上面に架け渡す必要があるが、本実施形態では、球面座金30によって鉛直出しを行うので、アンカーボルト定規10は厳密な意味での水平に架設する必要はない。
第1工程(S1)及び第2工程(S2)で、型枠60の天端上面に架け渡されたアンカーボルト定規10に、球面座金30を介して、アンカーボルト20を取り付けるが、アンカーボルト定規10に取付けられたねじ棒体21に連結部材40である連結ねじの一方の側からねじ棒体21を螺合し、連結部材40である連結ねじの他方側から上端ねじ部22を螺合する。
球面座金30とアンカーボルト20の自重により、アンカーボルト20を鉛直に配置する。このときき、アンカーボルト20は、球面座金30により振り子のように振れ、重心位置になると静止する。
アンカーボルト20を鉛直に配置する第3工程(S3)の後で、上部ねじ部に螺合させた前記挟持用ナット50により、アンカーボルト定規10を上下両面から挟持して、前記上端ねじ部22と前記アンカーボルト定規10を螺着して固定する。これにより、アンカーボルト20が鉛直になった状態を維持したまま固定することが可能となる。
そして、型枠60間にアンカーボルト20を鉛直に配置した後、基礎コンクリートを打設する。なお、打設した基礎コンクリートが硬化した後には、アンカーボルト定規10を取り外す。このとき、上部ねじ部(上端ねじ部22又はねじ棒体21)の上部のみを残し、建造物等の柱などと連結する。なお、前記第2工程(S2)を前記第1工程(S1)より、先に行ってもよい。
本実施形態の方法では、挟持用ナット及び球面座金配設工程(S11)と、載置固定工程(S12)と、鉛直配置工程(S13)と、螺着固定工程(S14)を備えている。
アンカーボルト20の上端ねじ部22に挟持用ナットの一方を螺合した後で、凸状上部31と凹状下部32の接触面に潤滑手段32dを有する球面座金30を配置し、次に上端ねじ部22をアンカーボルト定規10のボルト挿通孔11に挿通すると共に、アンカーボルト定規10の下側に位置する挟持用ナット50を螺合した後で、球面座金30を配置するものである。
前記アンカーボルト20の上端ねじ部22が取り付けられた前記アンカーボルト定規10を少なくとも対向する一対の型枠60の上面に架け渡すようにして載置して固定するものである。
前記球面座金30と前記アンカーボルト20の自重により、アンカーボルト20を鉛直に配置するものである。
鉛直出しが行われたアンカーボルト20とアンカーボルト定規10を挟持用ナット50で、アンカーボルト定規10に上下から挟持して固定する。そして、型枠60間にアンカーボルト20を鉛直に配置して固定した後、基礎コンクリートを打設する。なお、打設した基礎コンクリートが硬化した後には、アンカーボルト定規10を取り外す。このとき、上部ねじ部(上端ねじ部22又はねじ棒体21)の上部のみを残し、建造物等の柱などと連結する。なお載置固定工程(S12)を挟持用ナット及び球面座金配設工程(S11)より先に行ってもよい。
この方法は、既に説明したアンカーボルト鉛直据付治具Sに、ねじ棒体21を利用してアンカーボルト20の本体部23の部分を後付けし、アンカーボルト20を鉛直に設置するアンカーボルト20の鉛直据付方法であり、第1工程(S21)乃至第5工程(S25)からなるものである。
ねじ棒体21が挿通可能なボルト挿通孔11が形成された平板状のアンカーボルト定規10を用いて、ねじ棒体21を前記ボルト挿通孔11に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規10の両面の少なくとも一方の面側に、凸状上部31と凹状下部32の接触面に潤滑手段32dを有する球面座金30を配置し、前記ねじ棒体21に螺合した少なくとも二つの挟持用ナット50,50で、配置した前記球面座金30とアンカーボルト定規10を保持する。
前記アンカーボルト定規10を、少なくとも対向する一対の型枠60の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する。
アンカーボルト20の上端ねじ部22と前記ねじ棒体21の下端を連結する。
前記第4工程(S24)の後で、前記アンカーボルト定規10を挟んで前記ねじ棒体21に螺合させた前記挟持用ナット50により、前記アンカーボルト定規10を上下両面から挟持して、鉛直となった前記アンカーボルト20を前記アンカーボルト定規10に固定する。なお、前記第2工程(S22)を第1工程(S21)よりも先に行ってもよい。
11 ボルト挿通孔
12 アンカーボルト支持枠
13 枠体
13a 連結部
20 アンカーボルト
21 ねじ棒体(上部ねじ部)
22 上端ねじ部(上部ねじ部)
23 本体部
24 定着金物
30 球面座金
31 凸状上部
31a1 平面
31a2 側面
31b 円孔
31c 凸状部
32 凹状下部
32a1 平面
32a2 凹部
32b 円孔
32d 潤滑手段
40 連結部材
40a 雌ねじ
50 挟持用ナット
60 型枠
S アンカーボルト鉛直据付治具
(S11) 挟持用ナット及び球面座金配設工程
(S12) 載置固定工程
(S13) 鉛直配置工程
(S14) 螺着固定工程
Claims (3)
- アンカーボルトを鉛直に設置するアンカーボルトの鉛直据付方法であって、
所定位置に前記アンカーボルトの上部ねじ部が挿通可能なボルト挿通孔が形成された平板状のアンカーボルト定規を用いて、前記アンカーボルトの前記上部ねじ部を前記ボルト挿通孔に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規の両面の少なくとも一方の面側に、凸状上部と凹状下部の接触面に潤滑手段を有する球面座金を配置し、前記上部ねじ部に螺合した挟持用ナットで、配置した前記球面座金を保持する第1工程と、
前記アンカーボルト定規を、少なくとも対向する一対の型枠の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する第2工程と、
前記球面座金と前記アンカーボルトの自重により、前記アンカーボルトを鉛直に配置する第3工程と、
前記第3工程の後で、前記上部ねじ部に螺合させた前記挟持用ナットにより、前記アンカーボルト定規を上下両面から挟持して、前記上部ねじ部と前記アンカーボルト定規を固定する第4工程と、
を含むことを特徴とするアンカーボルトの鉛直据付方法。 - アンカーボルトを設置するアンカーボルトの鉛直据付方法であって、
前記アンカーボルトの上部ねじ部にアンカーボルト定規の下側に位置する挟持用ナットを螺合した後で、凸状上部と凹状下部の接触面に潤滑手段を有する球面座金を配置し、次に前記上部ねじ部を前記アンカーボルト定規のボルト挿通孔に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規の上側に位置する前記球面座金の配置を行い、更に前記挟持用ナットを前記アンカーボルト定規の上側に螺合する挟持用ナット及び球面座金配設工程と、
前記アンカーボルトの前記上部ねじ部が取り付けられた前記アンカーボルト定規を少なくとも対向する一対の型枠の上面に架け渡すようにして載置して固定する載置固定工程と、
前記球面座金と前記アンカーボルトの自重により、前記アンカーボルトを鉛直に配置する鉛直配置工程と、
前記挟持用ナットで、鉛直出しが行われた前記アンカーボルトと前記アンカーボルト定規を上下から挟持する螺着固定工程と、
を含むことを特徴とするアンカーボルトの鉛直据付方法。 - アンカーボルトを設置するアンカーボルトの鉛直据付方法であって、
ねじ棒体が挿通可能なボルト挿通孔が形成された平板状のアンカーボルト定規を用いて、前記ねじ棒体を前記ボルト挿通孔に挿通すると共に、前記アンカーボルト定規の両面の少なくとも一方の面側に、凸状上部と凹状下部の接触面に潤滑手段を有する球面座金を配置し、前記ねじ棒体に螺合した少なくとも二つの挟持用ナットで、配置した前記球面座金と前記アンカーボルト定規を保持する第1工程と、
前記アンカーボルト定規を、少なくとも対向する一対の型枠の天端上面に架け渡すようにして載置して固定する第2工程と、
アンカーボルト上端の上端ねじ部と前記ねじ棒体の下端を連結する第3工程と、
前記球面座金と前記アンカーボルトの自重により、前記アンカーボルトを鉛直に配置する第4工程と、
前記第4工程の後で、前記アンカーボルト定規を挟んで前記ねじ棒体に螺合させた前記挟持用ナットにより、前記アンカーボルト定規を上下両面から挟持して、鉛直となった前記アンカーボルトを前記アンカーボルト定規に固定する第5工程と、
を含むことを特徴とするアンカーボルトの鉛直据付方法。
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