JP7396640B2 - 角質細胞の成熟度を判定するための染色方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、皮膚の角質細胞の成熟度を簡便に判定する染色方法に関する。
肌の状態を把握することは、より健康な皮膚を維持するための的確なスキンケアをするうえで重要である。肌の状態を客観的に評価するため、各種の計測機器を使用して、観察や測定されるパラメーターにより、皮膚の状態又は機能を評価することが行われている。
皮膚最外層に位置する角質層は、角質細胞と細胞間物質から成り、新たな角質細胞の産生と表層からの脱離により再構成される。角質層を構成する角質細胞の形成速度やその形態は、表皮基底細胞の分裂とその後の角化の成熟状態によって変化し、角質層のバリア機能、水分保持能等の機能と関連を有することが推察されている(非特許文献1)。ゆえに、角質細胞の成熟度を判定する方法は、皮膚の状態又は機能を評価し、的確なスキンケアを実施するためにも非常に有用である。角質細胞の成熟状態を評価する方法として、有核細胞の有無又は角質細胞の大きさを評価する方法が挙げられる(特許文献1、非特許文献2)。しかし、有核細胞は正常角化による核の消失が起こらなかった表皮内細胞が角質層に現れたものであり、角質細胞の成熟の程度は確認できない。また、成熟した角質細胞は十分な大きさを有しており、成熟しない内に角質層の表面に上昇してしまった角質細胞は十分に大きくなっていない(特許文献1)ことから、角質細胞が十分な大きさでないと未成熟の状態であると考えられている。しかし、この角質細胞の大きさを評価することで成熟しているかどうかを確認する方法は定量性に欠ける。そして、どちらも評価に時間や労力を有することが考えられるため、従来の角質細胞の成熟状態評価方法では、角質細胞の成熟度を確実かつ簡便に判定するには不十分であった。
一方、オレンジG、ライトグリーンSFイエローを用いた染色方法として、パパニコロウ染色がある。パパニコロウ染色は、オレンジG、エオジンY、ライトグリーンSFイエローの3種類の色素を用いた細胞診の基本染色として一般に用いられる方法であり、細胞の核をヘマトキシリンで青藍色に染色し、細胞質をオレンジG、エオジンY、ライトグリーンSFイエローの色素でそれぞれ橙色、朱色、緑色に染め分け、悪性腫瘍細胞を同定する方法である。そして、その細胞の形態(細胞の形状、細胞の集塊の様子)を顕微鏡等で観察することにより腫瘍の悪性度を判断する。判断基準としては、パパニコロウ分類として公知の基準がある(特許文献2、非特許文献3)。しかしながら、オレンジG、ライトグリーンSFイエローを用いた染色を、角質細胞の成熟度の評価に利用した例はない。
特開2001-13138 特開2018-44933
河合通雄ら、角質細胞診断法と角層ターンオーバー測定法による顔面皮膚性状解析、日皮会誌:99(9),999-1006,1989 山下達郎、肌の生化学的パラメーターと肌状態およびスキンケア化粧品の有用性評価、J.Soc.Cosmet.Chem.Japan.Vol.32,No.2(1998) 篠田宏ら、染色法のすべて、医歯薬出版株式会社、166-170(1988)
かかる状況に鑑み、本願発明の課題は、皮膚の角質細胞の成熟度をより簡便に判定する染色方法及びその検査キットを提供することにある。
本願発明者らは、皮膚の角質細胞の成熟度を判定する染色方法を求めて鋭意研究検討の結果、オレンジGとライトグリーンSFイエローの混合染色液を調製し、この染色液で角質細胞を染色することで、簡便に角質細胞の成熟度を判定可能にすることを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)(A)表皮より採取された角質細胞をオレンジG及びライトグリーンSFイエローにより2種類の色に染め分ける工程、及び
(B)オレンジG及びライトグリーンSFイエローにより2種類の色に染め分けられた角質細胞の数の比率を測定する工程を含む、被験者の表皮角質細胞の成熟度を判定する方法。
(2)オレンジGの濃度が0.5~5W/V%の濃度である(1)記載の方法。
(3)ライトグリーンSFイエローの濃度が0.5~5W/V%の濃度である(1)又は(2)記載の方法。
(4)角質細胞が粘着テープを用いて採取された角質細胞である(1)~(3)のいずれか一項記載の方法。
(5)(1)~(4)のいずれか一項記載の方法により、被験者の皮膚の角質水分量及び/又はバリア機能を評価する方法。
(6)(A)表皮より採取された角質細胞を2種類の色に染め分けるオレンジG及びライトグリーンSFイエローを含む試薬、及び
(B)オレンジG及びライトグリーンSFイエローにより2種類の色に染め分けられた角質細胞の数の比率を測定する工程を含む、被験者の表皮角質細胞の成熟度を判定するための検査キット。
本願発明の染色方法は、角質細胞の成熟度を簡便に判定でき、さらに成熟度から肌のうるおいやバリア機能といった皮膚の状態又は機能を評価することができるものである。
本願発明の染色方法で処理した実施例1-3の角質細胞の顕微鏡写真である。染色液により染まっている部分が角質細胞、染まっていない部分が背景である(左)。染色された角質細胞の色の違いを示すため、オレンジ色と緑色の部分にマーキングをした(右)。
実施例2の角質細胞において、本願発明の染色方法で処理したオレンジ色又は緑色に染められた角質細胞の面積を示すグラフである。
実施例3の角質細胞において、本願発明の染色方法で処理した角質細胞の成熟度のスコアと角質水分量の関係を示すグラフである。
実施例3の角質細胞において、本願発明の染色方法で処理した角質細胞の成熟度のスコアと皮膚バリア機能の関係を示すグラフである。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本願発明で使用する標本としては、通常の生体組織標本である角質細胞であれば特に限定なく使用することができる。好ましくは、ヒト皮膚がよく、さらに、テープストリップのように粘着性の媒体を皮膚に接触させ得られた角質細胞が最も好ましい。
本願発明で使用する染色試薬であるオレンジG(C1610Na)は、市販されており、例えばオレンジG、オレンジGG、オレンジGMP、アシッドオレンジG、DandCオレンジ3、C.I.フードオレンジ4、ファーストライトオレンジG、C.I.オレンジ10、Orange G、C.I.16230、Orange GG、Orange GMP、Acid Orange G、C.I.Food Orange 4、C.I.Acid Orange 10、D and C Orange No.3、Fast Light Orange G、7-Hydroxy-8-(phenylazo)-1,3-naphthalenedisulfonic acid disodium salt、7-Hydroxy-8-(phenylazo)naphthalene-1,3-disulfonic acid disodium salt、1-(Phenylazo)-2-hydroxy-6,8-naphthalenedisulfonic acid disodium salt、7-ヒドロキシ-8-(フェニルアゾ)-1,3-ナフタレンジスルホン酸二ナトリウム、7-ヒドロキシ-8-(フェニルアゾ)ナフタレン-1,3-ジスルホン酸ジナトリウム、1-(フェニルアゾ)-2-ヒドロキシ-6,8-ナフタレンジスルホン酸ジナトリウム、7-ヒドロキシ-8-(フェニルアゾ)-1,3-ナフタレンジスルホン酸ジナトリウム等が挙げられる。
本願発明で使用する染色試薬であるライトグリーンSFイエロー(C3736Na)は、市販されており、例えばライトグリーンSFイエロー、Light Green SF Yellow、N-Ethyl-N-(3-sodiosulfobenzyl)-4-[α-(4-sulfonatophenyl)-4-[(ethyl)(3-sodiosulfobenzyl)amino]benzylidene]-2,5-cyclohexadien-1-iminium、N-エチル-N-(3-ソジオスルホベンジル)-4-[α-(4-スルホナトフェニル)-4-[(エチル)(3-ソジオスルホベンジル)アミノ]ベンジリデン]-2,5-シクロヘキサジエン-1-イミニウム等が挙げられる。
本願発明で使用する染色液は、オレンジGとライトグリーンSFイエローの2種の染色液であることを特徴とする。好ましくは2種の混合染色液が良い。
本願発明で使用するオレンジGは、水又はエタノールに溶解して使用する。好ましくは水が良い。オレンジGの含有濃度は、最終濃度が0.5~5W/V%、好ましくは1~2W/V%であることを特徴とする。0.5W/V%より低濃度であれば、染色濃度の程度が弱くなり判定が困難である。また、5W/V%より高濃度であれば、オレンジGの溶解性が非常に悪く、染色液の調製が困難である。
本願発明で使用するライトグリーンSFイエローは、水又はエタノールに溶解して使用する。好ましくは水が良い。ライトグリーンSFイエローの含有濃度は、最終濃度が0.5~5W/V%、好ましくは1~2W/V%であることを特徴とする。0.5W/V%より低濃度であれば、染色濃度の程度が弱くなり判定が困難である。また、5W/V%より高濃度であれば、ライトグリーンSFイエローの溶解性が非常に悪く、染色液の調製が困難である。
本願発明の染色方法は、上記オレンジG、ライトグリーンSFイエローの2種の染色液を利用した染色法である。この染色液に液浸する方法、染色液を噴霧する方法、染色液を滴下する方法等で染色を行う。好ましくは染色液に液浸する方法が良い。この染色液で5分以上染色を行うのであれば特に時間は限定されない。好ましくは10分から20分が良い。
本願発明の染色方法により、表皮角質細胞はオレンジG、ライトグリーンSFイエローにより、オレンジ色、又は緑色の2種類に色分けされる。分子量の大きさはオレンジGがライトグリーンSFイエローよりも小さい。細胞構造の密なものには分子量の小さい色素(オレンジG)が入りやすく、疎なものには両方の色素が入り込むが、分子量の大きいもの(ライトグリーンSFイエロー)は移動性が少なく、荷電が大きいため、細胞内に吸着されやすい。したがって、角質細胞構造が密であればオレンジ色、疎であれば緑色に染色される。さらに、表皮角化細胞はケラチンを産生し、成熟しながら上層へ移行し、角質細胞に分化していく。ケラチンは角質細胞の骨格であることから、細胞構造が密であるオレンジ色の角質細胞は十分に成熟しており、疎である緑色の角質細胞は未成熟であると判断できる。なお、エオジンYを加えた場合、オレンジ色、又は緑色の2種類の判別が困難であるため、エオジンYは染色試薬として好ましくない。
本願発明の染色方法により、表皮角質細胞はオレンジ色、又は緑色の2種類に色分けされる。オレンジ色とは一般的なオレンジ色を示すが、JIS慣用色名によると、例えばマンダリンオレンジ、マリーゴールド、金茶、鬱金色、朱色、黄赤、橙色、蜜柑色、山吹色、ゴールデンイエロー、柑子色、ネープルスイエロー、レモンイエロー、カナリーイエロー、黄檗色、向日葵色、黄、イエロー、中黄等が挙げられる。好ましくは、マンダリンオレンジ、マリーゴールド、金茶、鬱金色、橙色、蜜柑色、山吹色、ゴールデンイエローがよい。さらに好ましくは、マンダリンオレンジ、マリーゴールド、蜜柑色、山吹色がよい。又、緑色とは一般的な緑色や黄緑色を示すが、JIS慣用色名によると、例えば鶸色、抹茶色、鶯色、千歳緑、草色、苔色、アイビーグリーン、常盤色、深緑、松葉色、緑青色、ビリジアン、フォレストグリーン、リーフグリーン、若草色、マラカイトグリーン、黄緑、シャトルーズグリーン、萌黄、グリーン、緑、エメラルドグリーン、コバルトグリーン、若葉色、アップルグリーン、若竹色、ミントグリーン、ビリヤードグリーン、萌葱色等が挙げられる。好ましくは、リーフグリーン、若草色、マラカイトグリーン、黄緑、シャトルーズグリーン、萌黄、グリーン、緑、エメラルドグリーン、コバルトグリーン、若葉色、アップルグリーン、若竹色がよい。さらに好ましくは、リーフグリーン、若草色、マラカイトグリーン、黄緑、シャトルーズグリーン、萌黄がよい。
本願発明の染色方法により染色した表皮角質細胞を、光学顕微鏡を用いて観察し、オレンジ色と緑色の角質細胞の数の比率(以下、染色比率)を判定する。この判定方法は、目視判定でもよく、コンピューターによる自動判定でもよい。角質細胞の成熟度を判定する場合は、1~5までの5段階レベルでスコアを設定できる。具体的には、1標本あたり20視野程度を観察し、染色比率が、オレンジ色:緑色=0:1をスコア1、1:2をスコア2、1:1をスコア3、2:1をスコア4、1:0をスコア5と判定する。なお、スコアが低い方が角質細胞は分化が未成熟であり、スコアが高いと角質細胞は十分に成熟していると考えられる。
以下、本願発明を効果的に説明するために、実施例を挙げる。なお、本願発明はこれにより限定されるものではない。実施例及び比較例に示す含有量は、W/V%である。
実施例1 オレンジG、ライトグリーンSFイエロー添加濃度の検討
両面粘着性の透明テープを用い、1cm×1cmの正方形のテープの片面を塩化ビニル製のプレートに貼付、固定したものを使用した。残った粘着面をヒト前腕内側部、又は頬の皮膚に密着させ、剥離することにより角質細胞のサンプルを採取し、標本を得た。この標本は、2.0W/V%オレンジG、2.0W/V%ライトグリーンSFイエローの混合水溶液で10分間液浸染色し、水洗した(実施例1-3)。一方、濃度の異なるオレンジG、ライトグリーンSFイエローが添加された混合水溶液を用いて染色に対する影響を比較した(比較例1~2)。染色後の角質細胞の観察結果を表1に示した。光学顕微鏡を用いて、総合倍率10~40倍で染色した標本の観察を行い、角質細胞の染色状態(色の判別の可否)を評価した。0.1W/V%オレンジG、0.1W/V%ライトグリーンSFイエローを添加した場合(比較例1)と比較して、実施例1-1、実施例1-2、実施例1-3、実施例1-4の染色状態が良好であり、実施例1-3の染色状態が最も良好であることが示された(表1)。また、2.0W/V%オレンジG、2.0W/V%ライトグリーンSFイエロー、2.0W/V%エオジンYの3種類の色素が添加された混合水溶液を用いて染色を行った(比較例3)。その結果、オレンジ色、又は緑色の2種類の判別が困難であるため、エオジンYは染色試薬として好ましくないことが示された。
実施例2 表皮角質細胞の成熟度の判定
本願発明の表皮角質細胞の成熟度の判定法は、本願発明の染色を施した角質細胞において、細胞質をオレンジG、又はライトグリーンSFイエローの色素でそれぞれオレンジ色、緑色に染め分け、細胞構造が密であるか、又は疎であるかどうかを色の違いで判定する方法である。即ち、健常被験者28名に対し、実施例1と同様にして前腕内側部の角質細胞標本を採取し、本願発明の染色を施し、観察した。オレンジ色、又は緑色に染色された角質細胞の面積を計測したところ、オレンジ色の角質細胞と比較して緑色の角質細胞は、有意に面積が小さかった(図2)。角質細胞の成熟状態を評価する方法として、角質細胞の大きさを評価する方法(特許文献1)が挙げられることから、緑色の角質細胞は分化が未成熟であり、オレンジ色の角質細胞は十分に成熟していることがわかる。したがって、本願発明の染色方法を用いて角質細胞を色分けすることで、角質細胞の成熟度を判定することができる。
実施例3 肌のうるおいやバリア機能との関連検討
本願発明の染色方法を用い、染色比率をスコア化した。即ち、健常被験者7名に対し、6~8日間にわたり実施例1と同様にして頬部の角質細胞標本を採取し、本願発明の染色を施し、観察した。なお、頬部の角質細胞の採取は1日1回行ったが、連日にわたり角質細胞を採取したため、頬部内における近接部位にて採取した。この場合に於ける染色比率のスコア化とは、オレンジ色と緑色の染色比率を目視判定し、1~5までの5段階レベルでスコアを設定することである。具体的には、1標本あたり20視野程度を観察し、染色比率が、オレンジ色:緑色=0:1をスコア1、1:2をスコア2、1:1をスコア3、2:1をスコア4、1:0をスコア5と判定した。なお、スコアが低い方が角質細胞は分化が未成熟であり、スコアが高いと角質細胞は十分に成熟していると考えられる。同被験者に対し、Corneometer CM825(Courage+Khazaka社製)を用い、頬部の表皮角質水分量を測定し、肌のうるおいを評価した。また、Tewameter TM300(Courage+Khazaka社製)を用い、頬部の経皮水分蒸散量(TEWL)を測定し、皮膚バリア機能を評価した。その結果、角質細胞のスコアと表皮角質水分量には正の相関(図3)、経皮水分蒸散量には負の相関(図4)が確認された。即ち、本願発明による角質細胞の成熟度合いと、被験者の肌のうるおいやバリア機能の状態には関連があると認められた。したがって、本願発明の染色方法を用いて角質細胞を色分けすることで、肌のうるおいやバリア機能を評価することができる。
本願発明は、オレンジGとライトグリーンSFイエローの2種の水溶液を利用して染色処理することで、皮膚の表皮角質細胞の成熟度を簡便に判定できる。加えて、角質細胞の成熟度から肌のうるおいやバリア機能といった皮膚の状態又は機能を評価することができる。


Claims (6)

  1. (A)表皮より採取された角質細胞をオレンジG及びライトグリーンSFイエローにより2種類の色に染め分ける工程、及び
    (B)オレンジG及びライトグリーンSFイエローにより2種類の色に染め分けられた角質細胞の数の比率を測定する工程を含む、被験者の表皮角質細胞の成熟度を判定する方法。
  2. オレンジGの濃度が0.5~5W/V%の濃度である請求項1記載の方法。
  3. ライトグリーンSFイエローの濃度が0.5~5W/V%の濃度である請求項1又は2記載の方法。
  4. 角質細胞が粘着テープを用いて採取された角質細胞である請求項1~3のいずれか一項記載の方法。
  5. 請求項1~4のいずれか一項記載の方法により、被験者の皮膚の角質水分量及び/又はバリア機能を評価する方法。
  6. (A)表皮より採取された角質細胞を2種類の色に染め分けるオレンジG及びライトグリーンSFイエローを含む試薬を含み、
    (B)オレンジG及びライトグリーンSFイエローにより2種類の色に染め分けられた角質細胞の数の比率から、被験者の表皮角質細胞の成熟度を判定するための検査キット。
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