JP7393794B2 - 染色方法、製造方法、及び、染色木材 - Google Patents

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本発明は、染色方法、製造方法、及び、染色木材に関し、特に、木材の内部まで染色する染色方法等に関する。
木材の染色は、一般的に、染料や顔料が外部に刷毛等で塗布されて行われる(特許文献1)。
一方、本願出願人は、長年、突板を製造販売しており、特に、本願発明者は、突板を染色する研究を重ねてきており、本願出願人は、近年、薄くスライスした突板を染色し、その染色突板を加工木材として製造販売してきた(非特許文献1)。
特開2001-205604号公報 有限会社中村ツキ板WEBサイト<http://tsukiita.jp/>
しかしながら、外部のみが染色されても、研磨や表面加工が施されると染色が無くなってしまうという問題があり、染色を残そうとすれば加工に制限がかかるという問題があった。
また、出願人が提供している染色突板は、染色が表面に留まる傾向があり、研磨や表面加工を行うと、色が取れて薄くなってしまうという問題があった。
ゆえに、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、厚さが厚い木材であっても研磨や加工がなされても色が取れない染色方法を提供することを目的とする。また、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、厚さが厚い木材であっても研磨や加工がなされても色が取れない染色木材を製造する製造方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、板厚が厚いものであっても研磨や加工がなされても色が取れない染色木材を提供することを目的とし、研磨や加工がなされても色が取れて薄くならない染色突板を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点は、木材を染料で染めて染色する染色方法であって、前記木材を真空状態におく第1のステップと、前記第1のステップの状態に加えて前記染料を含浸液として液入して前記木材を浸漬状態におく第2ステップと、前記第2ステップの状態において前記木材を真空状態から加圧状態に変えて含浸状態におく第3のステップとを含み、前記染料を前記木材の内部に浸透させることを特徴とするものである。
本発明の第2の観点は、第1の観点おいて、前記第3のステップの加圧における圧力のかけ方は、徐々に圧力の大きさを大きくしていくことを特徴とするものである。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点において、前記染料の温度は室温よりも高い温度に設定されていることを特徴とするものである。
本発明の第4の観点は、染色木材の製造方法であって、真空加圧含浸装置を用いた真空加圧下において染料が木材の内部にまで含浸されることにより、内部まで染色されるものである。
本発明の第5の観点は、染色突板の製造方法であって、第4の観点の製造方法により製造され内部まで染色された染色木材を、スライスして染色突板を製造するものである。
本発明の第6の観点は、内部まで染色された染色木材である。
本発明の第7の観点は、第6の観点の内部まで染色された染色木材をスライスして製造された染色突板である。
本発明の第8の観点は、第7の観点において、染色後に水に浸してもにじまないものである。
本願に係る発明によれば、木材の内部まで染色できる。これにより、研磨や加工がなされても色が取れない染色木材が得られる。染色突板についても、突板を染色するのではなく、厚板を染色してそれをスライスして染色突板が得られることになる。このような染色突板は研磨や加工が施されても色が取れて薄くなるということがないものとできる。
本発明の実施の形態にかかる真空加圧含浸装置を用いた染色方法の処理を説明するための図である。 図1の染色方法を用いて内部まで染色して製造された厚板の染色木材を示す図である。 図2の厚板染色木材をスライスして製造した染色突板を示す図である。 図3の染色突板の染色によりできた模様を示す拡大図である。
図1を参照して、まず、処理の全体を説明する。ステップST1において、容器内に染色される厚板の木材が入れられ、内部の空気が取り出されて、木材が真空状態に置かれる。ステップST2では、真空状態下において、容器内に染料の液入が行われ、染料が含浸液として木材を満たし、木材が漬けられた状態に置かれる。ステップST3では、空気が入れられて加圧を行い、木材に対して含浸液を十分に充填して、一定時間が経過するまでこの状態を続け、含浸を完了させる。
このように、真空加圧含浸装置を用いて、「真空」⇒「液入・浸漬」⇒「加圧」⇒「含浸完了」という処理を経て、厚板の木材の内部まで染料を侵入させて染めることにしているが、加温も重要な視点になっている。
以下、注意点などを説明していく。
対象の木材の樹種としては、杉、檜などに対して適用し易い結果が得られており、基本的には、針葉樹で且つ比重の軽い樹種には適用できるものになっている。
対象の木材の材料としては、心材(赤身)でも可能ではあるが、心材(赤身)よりも辺材(白太)の方が適しているという結果が得られている。含水率は、低いほうが望ましいという結果も得られている。また、通常の高温(80℃以上)で短期間で乾燥された材料はピットと呼ばれる細胞壁間の弁が閉じてしまう傾向にあるが、低温乾燥(約40℃)でじっくり時間を掛けて乾燥させた材料は弁が開いた状態が維持される傾向にあるため、低温乾燥材が望ましい。
染料は、酸性染料やアゾ染料で、良好な結果が得られている。
加圧については、例えば0.5Mpaなどから始めて、徐々に圧力をあげていき、例えば最終的には1.0Mpaを超えるような圧力で仕上げるようにするとよいことが分かっている。
加工時間としては、木材の厚さや長さにもよるが、長いものであればあるほど、時間をかけることが好ましく、数日をかけることで、染料を内部に十分に浸透させることができることが分かっている。
加温については、室温よりも高いほうがよく、染料の温度も液入が行われる段階から高いものとしておくことが好ましい。
このような手法により、厚板であっても内部まで染めることができる結果、従来のようには表面を研磨や表面加工しても色が取れてしまうことがないものとなっている。そして、年輪には染料が浸透しないため独特の素材感がある染色木材が得られ、研磨や表面加工しても金太郎飴的に色や模様が残っており、その素材感が維持されるので、とてもユニークな加工木材として利用されることになる。
特に、従来の染色突板については、突板の状態の木材に染料を塗ることになっていたため、突板を1枚1枚染めていて表面のみに染料が付いている傾向があり、染料で染める工程の負担が大きいという問題があることに加えて、表面を研磨等すると色が取れて薄くなるという点の問題があった。しかしながら、上記のような手法では、厚板の内部まで染色できる結果(図2参照)、染色厚板木材をスライスして染色突板にすることができ(図3及び図4参照)、製造工程の大幅な簡略化を図ることができるとともに、突板自体についても表面加工による色が取れて薄まることもないものとなり、商品価値が高いものとなっている。
なお、浸透できてしまえば、染色突板は、水に漬けてもにじんだりしないものになっている。この現象を本願発明者の認識で説明するとすれば、イメージとしては、細胞の中に染料が入って固着した状態になっているのではないかと考えている。

Claims (4)

  1. 木材を染料で染めて染色する染色方法であって、
    前記木材を真空状態におく第1のステップと、
    前記第1のステップの状態に加えて前記染料を含浸液として液入して前記木材を浸漬状態におく第2ステップと、
    前記第2ステップの状態において前記木材を真空状態から加圧状態に変えて含浸状態におく第3のステップとを含み、
    少なくとも前記第3のステップの含浸状態中には、前記染料の温度を室温よりも高い温度に加温することによって、前記染料を前記木材の内部に浸透させることを特徴とする、染色方法。
  2. 前記第3のステップの加圧における圧力のかけ方は、徐々に圧力の大きさを大きくしていくことを特徴とする、請求項1記載の染色方法。
  3. 染色木材の製造方法であって、
    染色前の木材を真空状態におく第1のステップと、
    前記第1のステップの状態に加えて染料を含浸液として液入して前記木材を浸漬状態におく第2ステップと、
    前記第2ステップの状態において前記木材を真空状態から加圧状態に変えて含浸状態におく第3のステップとを含み、
    少なくとも前記第3のステップの含浸状態中には、前記染料の温度を室温よりも高い温度に加温することによって、前記染料を前記木材の内部に浸透させて、前記染色木材を製造することを特徴とする、製造方法。
  4. 染色突板の製造方法であって、
    請求項3記載の製造方法により製造され内部まで染色された染色木材を、スライスして 染色突板を製造する、製造方法。
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