JP7392972B2 - 熱電変換素子 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 開催日 令和01年8月13日(開催期間 令和01年8月11日~令和01年8月15日) 学会名、開催場所 SPIE OPTICS+ PHOTONICS NANOSCIENCE+ ENGINEERING(San Diego Convention Center,San Diego,California,United States)
本発明は、熱電変換素子に関する。
熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電変換素子が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1は、光熱変換素子と熱電変換素子とを組み合わせて、光エネルギーを電気エネルギーへ変換する光熱発電装置を記載している。特許文献1に記載されている熱電変換素子は、ゼーベック効果を利用し、高温部と低温部との温度差によって電圧を発生させている。
特開2013-254940号公報
特許文献1に記載されている光熱発電装置は、光熱変換素子と熱電変換素子とを別体として備えている。この熱電変換素子の高温部には光の入射に応じて熱を発生させる光熱変換素子が接続され、低温度部にはヒートシンクが接続されている。このような構成では、装置全体をコンパクトに形成することは困難である。このため、簡易かつコンパクトな構成で熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電変換素子が求められている。
本発明の一つの態様は、簡易かつコンパクトな構成で熱エネルギーを電気エネルギーに変換し得る熱電変換素子を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様に係る熱電変換素子は、基部材と、基部材に設けられた導電性膜とを備える。基部材及び導電性膜は、第一領域と第二領域とを有している。第一領域には、複数の穴構造が形成されている。第二領域は、第一領域に接続されている。基部材は、第一面と第二面とを有している。第一面は、第一領域に位置している。第一面には、各穴構造の開口が形成されている。第二面は、第二領域に位置している。第二面は、第一面に接続されている。導電性膜は、第一導電性膜と第二導電性膜とを含む。第一導電性膜は、第一面及び第二面に設けられていると共に第一領域から第二領域に亘って連続して設けられている。第二導電性膜は、各穴構造の内側に設けられていると共に各穴構造の底を形成している。
上記一つの態様では、第一領域に対して光又は熱放射を受けた場合、第一領域が他の部分に比べて高い温度となる。この結果、第一導電性膜において、第一領域に設けられた部分と第二領域に設けられた部分との間で温度差が生じる。この場合、第一領域に設けられた部分は高温部であり、第二領域に設けられた部分は低温部である。熱の伝導と共に、自由電子が高温部から低温部へ拡散する。このため、当該熱電変換素子は、第一領域における熱エネルギーを第二領域から電気エネルギーとして取り出すことができる。このように、当該熱電変換素子は、簡易かつコンパクトな構成で熱エネルギーを電気エネルギーに変換し得る。
上記一つの態様では、各穴構造の開口は、矩形状であってもよい。この場合、第一領域と第二領域との間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
上記一つの態様では、各穴構造は、互いに離間した3つの穴からなってもよい。各穴構造の開口は、互いに離間した3つの矩形状の開口によってコの字形状に形成されていてもよい。この場合、第一領域と第二領域との間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
基部材は、発泡材を含んでもよい。この場合、第一領域における熱が第一導電性膜から基部材に移動し難い。このため、第一領域と第二領域との間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
上記一つの態様では、各穴構造の最大幅は、1μm以下であってもよい。この場合、第一領域と第二領域との間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
上記一つの態様では、複数の穴構造の開口は、二次元的に配列されていてもよい。複数の穴構造の開口の配列周期は、100nm~1μmであってもよい。この場合、第一領域と第二領域との間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
上記一つの態様では、複数の穴構造の開口は、二次元的に配列されていてもよい。各穴構造の開口の最大幅をL1とし、複数の穴構造の開口の配列周期をL2としたとき、L2/L1は1.25~7であってもよい。この場合、第一領域と第二領域との間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
上記一つの態様では、第一面に直交する方向における第一導電性膜と第二導電性膜との間の最短距離は、10nm~290nmであってもよい。この場合、第一領域と第二領域との間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
上記一つの態様では、第一面に直交する方向における第一導電性膜と第二導電性膜との間の最短距離と、第二導電性膜の膜厚との合計は、50nm~300nmであってもよい。この場合、第一領域と第二領域との間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
上記一つの態様では、第一面に直交する方向における第一導電性膜と第二導電性膜との間の最短距離と、第二導電性膜の膜厚との合計は、75nm~125nmであってもよい。この場合、第一領域と第二領域との間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
本発明の一つの態様は、簡易かつコンパクトな構成で熱エネルギーを電気エネルギーに変換し得る熱電変換素子を提供する。
本実施形態に係る熱電変換素子の概略斜視図である。 熱電変換素子の部分拡大図である。 熱電変換素子の部分断面図である。 本実施形態の変形例に係る熱電変換素子の部分断面図である。 熱電変換素子の部分拡大図であり、(a)は開口が円形状である場合を示し、(b)は開口が矩形状である場合を示し、(c)は開口がコの字形状である場合を示し、(d)は開口が複数の開口からなるコの字形状である場合を示している。 熱電変換素子の部分拡大図であり、(a)は穴構造が行列状に規則的に配置されている構成を示し、(b)は穴構造が行毎に規則的に配置されている構成を示し、(c)は穴構造がランダムに配置されている構成を示している。 熱電変換素子に対する配線の接続例を示す図であり、(a)は配線が2つの電極に接続される場合を示し、(b)は配線が1つの電極に接続される場合を示す。 本実施形態の変形例に係る熱電変換素子の概略斜視図である。 熱電変換素子に光を照射した場合における電流値の変化を示す図である。 熱電変換素子に光を照射した場合における波長ごとの電流値を示す図である。 熱電変換素子に光を照射した場合における温度変化を示す図である。 熱電変換素子に光を照射した場合における開口の形状ごとの温度変化を示す図である。 熱電変換素子に光を照射した場合における第一面から第二面まで距離と温度との関係性を示す図である。 熱電変換素子に光を照射した場合における穴構造のピッチと波長との関係性を示す図である。 熱電変換素子に光を照射した場合における導電性膜の厚さと波長との関係性を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有している要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1~図4を参照して、本実施形態に係る熱電変換素子の概要を説明する。図1は、熱電変換素子の概略斜視図である。図2は、熱電変換素子の部分拡大図である。図3は、熱電変換素子の部分断面図である。図4は、本実施形態の変形例に係る熱電変換素子の部分断面図である。
熱電変換素子1は、光検出装置、熱検出装置、排熱装置、又は発電装置として用いることができる。例えば、光検出装置として用いられる場合には、熱電変換素子1は、入射した光に応じて発生した熱エネルギーを電気エネルギーに変換して出力する。熱検出装置として用いられる場合には、熱電変換素子1は、検出対象から吸収した熱エネルギーを電気エネルギーに変換して出力する。
熱電変換素子1は、基部材10と支持板15と導電性膜20と電極31,32とを備えている。基部材10は、支持板15に設けられている。導電性膜20は、基部材10を挟んで支持板15と対向するように、基部材10に設けられている。電極31,32は、導電性膜20を挟んで基部材10と対向するように、導電性膜20に設けられている。基部材10及び導電性膜20は、第一領域αと、当該第一領域αに接続された第二領域βとを有している。
基部材10及び導電性膜20の第一領域αには、複数の穴構造41が形成されている。第二領域βには、穴構造41は形成されていない。本実施形態では、各穴構造41は、1つの穴からなる。本実施形態では、基部材10は、平板形状である。基部材10は、一対の主面11a,11bを有している。主面11bは、支持板15に接している。主面11aには、導電性膜20が設けられている。主面11aに直交する方向から見て、主面11aに第一領域αと第二領域βとが並んで形成されている。各穴構造41は、基部材10の主面11aと主面11bとを貫通する孔を含んでいる。図2及び図3は、主面11aに直交する方向から見て第一領域αと重なる部分Sを、拡大して示している。
基部材10は、第一面10aと第二面10bとを有している。第一面10aは、第一領域αに位置している。第二面10bは、第二領域βに位置している。第一面10aには、各穴構造41の開口41aが配置されている。第一領域αにおいて第一面10aには、複数の穴構造41の開口41aが二次元的に配置されている。第二面10bは、第一面10aに接続されている。本実施形態では、第一面10a及び第二面10bは、主面11aに含まれている。第二面10bに直交する方向から見て、電極31,32は、第二領域βの一部と重なるように配置されている。
本実施形態では、基部材10は、材料としてα-メチルスチレンとα-クロロアクリル酸ステルの重合体とを含む。基部材10は、材料としてポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ナノインプリント用熱可塑ポリマー、及び紫外線硬化ポリマーなどを含んでいてもよい。基部材10は、発泡材を含んでいてもよい。支持板15は、ガラスを含む。
導電性膜20は、第一領域α及び第二領域βに設けられている。導電性膜20は、導電性膜21と導電性膜22とを含む。導電性膜21は、第一面10a及び第二面10bに設けられている。導電性膜21は、第一領域αから第二領域βに亘って連続して設けられている。導電性膜21は、第一領域αにおける主面11aの全面を覆っており、各穴構造41の開口41aの縁に沿って設けられている。導電性膜22は、各穴構造41の内側に設けられている。導電性膜22は、各穴構造41の底を形成している。本実施形態では、導電性膜22は、支持板15上に設けられている。導電性膜22は、互いに平行な一対の面22a,22bを有している。面22aは、各穴構造41の底を形成している。面22bは、支持板15に接している。面22bは、主面11bと面一に構成されている。例えば、導電性膜21は第一導電性膜に対応し、導電性膜22は第二導電性膜に対応する。
本実施形態の変形例として、熱電変換素子1は、支持板15を備えなくてもよい。この場合、図4に示されているように、基部材10の主面11b及び導電性膜22の面22bが露出する。導電性膜22は、各穴構造41において、基部材10の孔を形成する内側面において支持される。
導電性膜21,22の膜厚は、例えば、10nm~1mmである。本実施形態では、導電性膜21の膜厚は、導電性膜22の膜厚よりも大きい。導電性膜21の膜厚は、導電性膜22の膜厚と同一であってもよいし、導電性膜22の膜厚よりも小さくてもよい。導電性膜21と導電性膜22とは、互いに離間している。
導電性膜20は、銀を含んでいる。導電性膜20は、例えば、金、白金、銅、ニッケル、アルミニウムを含む金属膜であってもよい。導電性膜20は、低抵抗金属酸化物膜であってもよい。導電性膜20が低抵抗金属酸化物膜である場合には、導電性膜20は、例えば二酸化チタン、酸化インジウムスズ、又は酸化亜鉛を含み、抵抗値が100~100,000Ωとなるように構成されてもよい。導電性膜20は、低抵抗金属窒化物膜であってもよい。導電性膜20が低抵抗金属窒化物膜である場合には、導電性膜20は、例えば窒化チタン、又は窒化ジルコニウムを含み、抵抗値が100~100,000Ωとなるように構成されてもよい。
一対の電極31,32は、第二領域βにおいて、導電性膜22と接続されている。図1に示されているように、電極31は、電極32よりも第一領域αに近い。電極31と複数の穴構造41との最短距離は、電極32と複数の穴構造41との最短距離よりも小さい。本実施形態の変形例として、熱電変換素子1は、一対の電極31,32を有さずに、1つの電極のみを有してもよい。
次に、図5(a)~図5(d)、図6(a)、及び図6(b)を参照して、本実施形態に係る熱電変換素子1の構成について詳細に説明する。図5(a)~図5(d)、図6(a)、及び図6(b)は、熱電変換素子の部分拡大図である。
図5(a)~図5(d)は、穴構造41の構造を拡大して示している。図5(a)~図5(d)では、基部材10を二点鎖線で示している。本実施形態では、図5(a)に示されているように、各穴構造41の開口41aは、円形状を有している。導電性膜22は、円盤形状を呈しており、穴構造41の底を形成する面22aを有している。本実施形態では、導電性膜22は、基部材10から離間しており、支持板15によって支持されている。
本実施形態の変形例において、各穴構造41の開口41aは、図5(b)から図5(d)に示されているように、円形状以外の形状を有していてもよい。図5(b)に示されている開口41aは、矩形状を有している。図5(c)に示されている開口41aは、コの字形状を有している。換言すれば、図5(c)に示されている開口41aは、互いに連続する3つの矩形状からなる。図5(d)に示されている穴構造41は、互いに離間した3つの穴からなる。図5(d)に示されている開口41aは、互いに離間した3つの矩形状の開口によってコの字形状に形成されている。いずれの変形例においても、導電性膜22は、穴構造41の底を形成する面22aを有している。
各穴構造41の開口41aの最大幅L1は、例えば、1μm以下である。より好ましくは、各穴構造41の開口41aの最大幅L1は、80nm~1μmである。なお、「最大幅」とは、図5(a)~図5(d)に示されているように、第一面10aに平行な方向において、開口41aにおいて最長となる幅である。したがって、開口41aが円形状の場合において最大幅L1は開口41aの直径であり、開口41aが矩形状の場合において最大幅L1は開口41aの対角線である。
第一面10aに直交する方向における導電性膜21と導電性膜22との間の距離と、導電性膜22の膜厚との合計は、50nm~300nmであり、より好ましくは、75nm~125nmである。換言すれば、第一面10aに直交する方向における第一面10aと導電性膜22の面22bとの間の最短距離Dは、50nm~300nmであり、より好ましくは、75nm~125nmである。本実施形態では、最短距離Dは、各穴構造41における基部材10の孔の深さと同一である。すなわち、最短距離Dは、基部材10の第一領域αにおける主面11aと主面11bとの間の最短距離である。第一面10aに直交する方向において、導電性膜21と導電性膜22との間の最短距離は、例えば、10nm~290nmである。
図6(a)~図6(c)は、第一領域αにおける基部材10を、第一面10aに直交する方向から見た平面図である。図6(a)~図6(c)では、導電性膜20は省略されている。
本実施形態では、複数の穴構造41の開口41aは、図6(a)に示されているように、第一面10aにおいて行列状に規則的に配置されている。「規則的に配置」とは、開口41aが第一面10aにおいて所定の周期の間隔で配列されていることを意味する。本実施形態では、複数の穴構造41の開口41aは、図6(a)に示されているように、第一面10aにおいて二次元的に配列されている。複数の穴構造41の開口41aは、行列状に配列されており、行方向と列方向とにおいて等しいピッチで配列されている。換言すれば、複数の穴構造41の開口41aは、等間隔で二次元的に配列されている。「等間隔」には、製造誤差により距離が異なる場合も含まれる。複数の穴構造41の行と列とは、互いに異なるピッチで配列されていてもよい。
本実施形態において、複数の穴構造41の開口41aの配列周期L2は、100nm~10μmである。「配列周期」は、第一面10aにおける開口41aのピッチであり、互いに隣り合う開口41aの最小距離L3と当該開口41aの最大幅L1との合計である。L2/L1は、例えば、1.25~7である。この場合、表面プラズモン共鳴がより明確に確認される。
本実施形態の変形例として、複数の穴構造41の開口41aは、図6(b)に示されているように、第一面10aにおいて行毎に規則的に配置されていてもよい。本変形例では、複数の穴構造41の開口41aは、各行において、行毎に規定されたピッチで等間隔に配列されていてもよい。換言すれば、複数の穴構造41の開口41aは、互いに異なる行において異なるピッチで配列されていてもよい。この場合も、複数の穴構造41の開口41aの配列周期L2は、100nm~10μmである。L2/L1は、例えば、1.25~7である。複数の開口41aが互いに異なる行において異なるピッチで配列されている熱電変換素子1を用いた光検出の検出可能帯域は、複数の開口41aが行方向と列方向とにおいて等しいピッチで配列されている熱電変換素子1を用いた光検出の検出可能帯域よりも広い。
本変形例では、複数の穴構造41の開口41aは、複数の行46,47,48,49ごとに配列されている。行46における配列周期L2は、例えば100nmである。行47における配列周期L2は、例えば200nmである。行48における配列周期L2は、例えば300nmである。行49における配列周期L2は、例えば400nmである。図6(b)に示されている構成では、行46,47,48,49の配列周期L2は、上の行から順に大きくなっている。しかし、行46,47,48,49の配置順序は、この構成に限定されない。
本実施形態の変形例として、複数の穴構造41の開口41aは、図6(c)に示されているように、第一面10aにおいてランダムに配置されていてもよい。「ランダムに配置」とは、上述した「規則的に配置」以外の配置を意味する。
本実施形態及び変形例において、複数の穴構造41のうち互いに隣り合う穴構造41の開口41aの最小距離L3は、例えば、20nm以上である。換言すれば、本実施形態及び変形例における複数の穴構造41の開口41aは、少なくとも、互いに20nm以上離れている。
次に、図7(a)及び図7(b)を参照して、熱電変換素子1を動作させる構成について説明する。図7(a)及び図7(b)は、熱電変換素子1を光検出装置として用いる場合において、熱電変換素子1に対する配線の接続例を示す概略図である。図7(a)及び図7(b)は、熱電変換素子1のうち導電性膜20及び電極31,32のみを示している。
本実施形態では、図7(a)に示されているように、熱電変換素子1の一対の電極31,32が配線51によって接続される。例えば、配線51の一端が電極31に接続され、他端が電極32に接続される。熱電変換素子1を光検出装置として用いる場合には、配線51に接続されている電流計52によって、配線51を流れる電流の値が検出される。
本実施形態の変形例として、図7(b)に示されているように、熱電変換素子1の1つの電極のみに配線51が接続されてもよい。この場合、例えば、配線51の一端が電極32に接続され、配線51の他端がグラウンドに接続される。熱電変換素子1を光検出装置として用いる場合には、配線51に接続されている電流計52によって、配線51を流れる電流の値が検出される。
次に、図8を参照して、本実施形態の変形例に係る熱電変換素子について説明する。図8は、本実施形態の変形例に係る熱電変換素子の概略図である。以下、上述した実施形態と変形例との相違点を主として説明する。なお、図8は、本変形例にかかる熱電変換素子1Aの概略図である。熱電変換素子1Aは、ロッド形状である。本変形例では、熱電変換素子1Aでは、基部材10Aと導電性膜20と電極32Aとを備える。基部材10Aは、ロッド形状である。基部材10Aは、導電性膜20によって覆われている。基部材10Aは、基部材10と同様の材料で構成される。電極32Aは、電極31,32と同様の材料で構成される。
熱電変換素子1Aの基部材10A及び導電性膜20は、第一領域α及び第二領域βとを有している。第一領域αは、熱電変換素子1Aの一端に設けられている。第二領域βは、熱電変換素子1Aの他端に設けられている。第二領域βは、第一領域αに接続されている。第一領域αには、複数の穴構造41が形成されている。基部材10Aの一端の端面には、複数の穴構造41の開口が配置された第一面10aが形成されている。第一面10aは、第一領域αに位置している。基部材10Aの側面には、第一面10aに接続された第二面10bが形成されている。第二面10bは、第一領域α及び第二領域βに位置している。第二面10bは、第一面10aに接続されている。導電性膜21は、第一面10a及び第二面10b上に設けられており、第一領域αから第二領域βに亘って連続して設けられている。導電性膜22は、各穴構造41の内側に設けられている。導電性膜22は、各穴構造41の底を形成している。例えば、導電性膜21は第一導電性膜に対応し、導電性膜22は第二導電性膜に対応する。
電極32Aは、基部材10Aの他端に設けられており、導電性膜21に接続されている。熱電変換素子1Aを動作させる場合には、電極32Aには、図8に示されているように、配線51が接続される。配線51の一端が電極32Aに接続され、配線51の他端がグラウンドに接続される。熱電変換素子1を光検出装置として用いる場合には、配線51に接続されている電流計52によって、配線51を流れる電流の値が検出される。
次に、図9から図15を参照して、熱電変換素子1の動作性能について説明する。以下、特に断りのない限り、熱電変換素子1を光検出装置として用いる場合について説明する。
図9は、熱電変換素子に光が照射された場合における電流値の変化を示している。図9において、縦軸は配線51を流れる電流値を示しており、横軸は時間を示している。図9におけるONとOFFとの間において、熱電変換素子に光が照射された。図9において、データ61は熱電変換素子1の第一領域αに光が照射された場合の特性を示しており、データ62は比較例としての熱電変換素子に光が照射された場合の特性を示している。データ62を取得した熱電変換素子は、複数の穴構造41が形成されていない。データ62を取得した熱電変換素子と熱電変換素子1とは、複数の穴構造41の有無を除いて、同一の構成を有する。
図8に示されているように、データ62では光が照射されている間も電流値に特段の変化が確認されなかったのに対して、データ61では光が照射されている間において電流値の増加が確認された。したがって、複数の穴構造41を有する熱電変換素子1の第一領域αに光が照射されることで、電気エネルギーが発生することが確認された。
図9は、熱電変換素子に光を照射した場合における波長ごとの電流値を示している。図9において、縦軸は、データ63に関して消光率を示し、データ64,65に関して電流値を示している。図9において、横軸は、第一領域αに照射される光の波長を示している。データ63は、熱電変換素子1における消光スペクトルを示している。データ64は熱電変換素子1の第一領域αに光が照射された場合の特性を示しており、データ65は比較例としての熱電変換素子に光が照射された場合の特性を示している。データ65を取得した熱電変換素子は、複数の穴構造41が形成されていない。データ65を取得した熱電変換素子と熱電変換素子1とは、複数の穴構造41の有無を除いて、同一の構成を有する。
図9に示されているように、データ65ではいずれの波長の光が照射されても電流値に特段の変化が確認されなかったのに対して、データ64ではデータ63に示される消光スペクトルに合わせて電流値の増加が確認された。したがって、複数の穴構造41による表面プラズモン共鳴が、熱電変換素子1における電流値の増加の要因だと確認された。
図10は、熱電変換素子に光を照射した場合における温度変化を示している。図10において、縦軸は第一領域αの温度を示し、横軸は時間を示している。データ71は、複数の穴構造41が形成され、導電性膜21及び複数の導電性膜22が設けられた熱電変換素子1に光が入射された場合のシミュレーション結果である。データ72は、複数の穴構造41が形成され、導電性膜21が設けられ、導電性膜22が設けられていない熱電変換素子に光が入射された場合のシミュレーション結果である。データ73は、複数の穴構造41が形成され、導電性膜21が設けられず、複数の導電性膜22が設けられてた熱電変換素子に光が入射された場合のシミュレーション結果である。データ74は、複数の穴構造41が設けられず、フラットな面に導電性膜20が設けられた熱電変換素子に光が照射された場合のシミュレーション結果である。各データ71,72,73,74において、照射される光は、680nmの波長を有すると共に15mWの強度を有するレーザ光である。
図10に示されているように、光が照射されて1ミリ秒経過すると、データ71では温度が66K上昇し、データ72では温度が45K上昇し、データ73では温度が25K上昇し、データ74では温度が6K上昇した。したがって、データ71において、最も大きな温度上昇が確認された。データ72では2番目に大きな温度上昇が確認され、データ73では3番目に大きな温度上昇が確認された。これにより、データ71、データ72、データ73の順で、表面プラズモンの励起に起因した温度上昇が発生しやすいことが確認された。
図11は、熱電変換素子に光を照射した場合における開口の形状ごとの温度変化を示す。図11では、縦軸は第一領域αにおける温度を示し、横軸は時間を示している。データ76は、図5(d)に示した穴構造41の形状を有する熱電変換素子1に光が入射された場合のシミュレーション結果である。データ77は、図5(b)に示した穴構造41の形状を有する熱電変換素子1に光が入射された場合のシミュレーション結果である。すなわち、データ77における熱電変換素子1の開口41aの形状は、矩形状である。データ78は、図5(a)に示した穴構造41の形状を有する熱電変換素子1に光が入射された場合のシミュレーション結果である。すなわち、データ78における熱電変換素子1の開口41aの形状は、円形状である。データ79は、図5(d)に示した穴構造41の形状を有する熱電変換素子1に光が入射された場合のシミュレーション結果である。すなわち、データ79における熱電変換素子1の開口41aの形状は、コの字形状である。各データ76,77,78,79では、第一面10aに直交する方向における第一面10aと導電性膜22の面22bとの間の最短距離Dは、100nmである。各データ76,77,78,79では、照射される光は、680nmの波長を有すると共に15mWの強度を有するレーザ光である。
図11に示されているように、データ76では温度が74K上昇し、データ77では温度が72K上昇し、データ78では温度が60K上昇し、データ79では温度が30K上昇した。したがって、データ76において、最も大きな温度上昇が確認された。データ77では2番目に大きな温度上昇が確認され、データ78では3番目に大きな温度上昇が確認された。
図12は、熱電変換素子に光を照射した場合における、第一面10aと導電性膜22の面22bとの間の最短距離Dと温度との関係性を示す。図12では、縦軸は第一領域αにおける室温からの上昇温度を示し、横軸は第一面10aに直交する方向における第一面10aと導電性膜22の面22bとの間の最短距離Dを示す。
図12に示されているように、最短距離Dが50nmから100nmに増加するにつれて、室温からの上昇温度は増加した。最短距離Dが100nmのときに、室温からの上昇温度は、ピークとなり、73Kであった。最短距離Dが100nmから150nmまで増加するにつれて、室温からの上昇温度は減少した。最短距離Dが150nmから300nmまでの間において、室温からの上昇温度は60~65Kで維持された。以上のように、第一面10aに直交する方向における第一面10aと導電性膜22の面22bとの間の最短距離Dが50nm以上である場合に、第一領域αにおいて温度上昇が確認された。図12において、破線は、波長75nmの部分と波長140nmの部分とを示している。最短距離Dが75nm~140nmである場合に、第一領域αにおいてより大きな温度上昇が確認された。
図13は、熱電変換素子に光を照射した場合における穴構造のピッチと波長との関係性を示す。図13では、縦軸は消光率を示し、横軸は照射する光の波長を示す。データ81,82,83,84は、複数の穴構造41のピッチが互いに異なる熱電変換素子の第一領域αに光を照射した場合の波長特性である。データ81は、250nmのピッチを有する熱電変換素子に光を照射した場合の波長特性である。データ82は、300nmのピッチを有する熱電変換素子に光を照射した場合の波長特性である。データ83は、350nmのピッチを有する熱電変換素子に光を照射した場合の波長特性である。データ84は、400nmのピッチを有する熱電変換素子に光を照射した場合の波長特性である。
図13に示されているように、波長が650nmの場合にデータ81の消光率はピークとなった。波長が670nmの場合にデータ82の消光率はピークとなった。波長が700nmの場合にデータ83の消光率はピークとなった。波長が720nmの場合にデータ84の消光率はピークとなった。したがって、ピッチが大きいほど、表面プラズモン共鳴が生じる波長が大きいことが確認された。
図14は、熱電変換素子に光を照射した場合における導電性膜の厚さと波長との関係性を示す。図14では、縦軸は消光率を示し、横軸は照射する光の波長を示す。データ86,87,88,89は、導電性膜20の厚さが互いに異なる熱電変換素子の第一領域αに光を照射した場合の波長特性である。データ86は、60nmの膜厚を有する熱電変換素子に光を照射した場合の波長特性である。データ87は、40nmの膜厚を有する熱電変換素子に光を照射した場合の波長特性である。データ88は、30nmの膜厚を有する熱電変換素子に光を照射した場合の波長特性である。データ89は、20nmの膜厚を有する熱電変換素子に光を照射した場合の波長特性である。
図14に示されているように、波長が640nmの場合にデータ86の消光率はピークとなった。波長が670nmの場合にデータ87の消光率はピークとなる。波長が700nmの場合にデータ88の消光率はピークとなった。波長が750nmの場合にデータ89の消光率はピークとなった。したがって、膜厚が薄いほど、表面プラズモン共鳴が生じる波長が大きいことが確認された。
次に、上述した実施形態及び変形例における光学デバイスの作用効果について説明する。
第一領域αに光が照射されると、複数の穴構造41の配置に応じて表面プラズモン共鳴が生じる。第一領域αにおいて熱放射を受けた場合も、同様に、複数の穴構造41の配置に応じて表面プラズモン共鳴が生じる。例えば、複数の穴構造41の開口41aが第一面10aにおいて所定の周期で配列されている場合には、当該周期に応じた周波数において表面プラズモン共鳴が生じる。
図10に示されたように、表面プラズモン共鳴が生じると、第一領域αにおいて導電性膜21の温度が上昇する。特に、各穴構造41の縁部分において、導電性膜21の温度が上昇すると考えられる。熱電変換素子1では、複数の穴構造41によって光熱変換効率が高められている。このため、導電性膜21において第一領域αに設けられた部分と第二領域βに設けられた部分との間で効率的に温度差が生じ、導電性膜21に温度勾配が生じる。
第一領域αに設けられ部分は高温部であり、第二領域βに設けられたと重なる部分は低温部である。導電性膜21に温度勾配が生じると、熱の伝導と共に高温部から低温部に向かって自由電子が拡散する。電極31は電極32よりも第一領域αに近いため、第一領域αからの自由電子の拡散によって、電極31と電極32との間に電位差が生じる。このため、当該熱電変換素子1は、第一領域αにおける熱エネルギーを第二領域βから電気エネルギーとして取り出すことができる。このように、当該熱電変換素子1は、簡易かつコンパクトな構成で熱エネルギーを電気エネルギーに変換し得る。
熱電変換素子が熱検出素子及び排熱素子などとして用いられる場合、検出対象からの熱放射によって全体が加熱されると、電気エネルギーが発生しない。この結果、熱検出素子及び排熱素子などとしての機能が停止する。熱電変換素子1が熱検出素子及び排熱素子などとして用いられる場合、第二領域βよりも、第一領域αにおける複数の穴構造41が検出対象からの放射熱を吸収する。特に、熱電変換素子1では、第一領域αと第二領域βとの温度差が比較的大きい。熱電変換素子1は、熱検出素子及び排熱素子としても優れている。
本実施形態では、各穴構造41の最大幅L1は、1μm以下である。この場合、第一領域αと第二領域βとの間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
本実施形態では、複数の穴構造41は、等間隔で二次元的に配置されている。複数の穴構造41の開口41aの配列周期L2は、例えば、100nm~10μmである。この場合、第一領域αと第二領域βとの間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
L2/L1は、例えば、1.25~7である。この場合、第一領域αと第二領域βとの間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
本実施形態では、第一面10aに直交する方向における導電性膜21と導電性膜22との間の最短距離と、導電性膜22の膜厚との合計は、50nm~300nmである。換言すれば、第一面10aに直交する方向における第一面10aと導電性膜22の面22bとの間の最短距離Dは、50nm~300nmである。この場合、図12に示されているように、第一領域αにおいて、より大きな温度上昇が生じる。第一面10aに直交する方向における導電性膜21と導電性膜22との間の最短距離Dと、導電性膜22の膜厚との合計は、75nm~125nmであってもよい。換言すれば、第一面10aに直交する方向における第一面10aと導電性膜22の面22bとの間の最短距離Dは、75nm~125nmであってもよい。この場合、図12に示されているように、第一領域αにおいて、より一層大きな温度上昇が生じる。したがって、第一領域αと第二領域βとの間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
図5(b)に示されているように、各穴構造41の開口41aは、矩形状であってもよい。この場合、図11に示されているように、第一領域αにおいて、より大きな温度上昇が生じる。したがって、第一領域αと第二領域βとの間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
図5(d)に示されているように、各穴構造41は、互いに離間した3つの穴からなってもよい。各穴構造41の開口41aは、互いに離間した3つの矩形状の開口によってコの字形状に形成されていてもよい。この場合、図11に示されているように、第一領域αにおいて、より大きな温度上昇が生じる。したがって、第一領域αと第二領域βとの間で更に大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
基部材10は、発泡材を含んでもよい。この場合、第一領域αにおける熱が第一導電性膜から基部材10に移動し難い。このため、第一領域αと第二領域βとの間でより大きな温度差が生じ、より高い効率で熱エネルギーが電気エネルギーに変換され得る。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態及び変形例では、熱電変換素子1が、同一の形状の複数の穴構造41を有する場合について説明したが、異なる形状の穴構造41が配置されていてもよい。
導電性膜21及び導電性膜22とは別に、各穴構造41の側面に導電性膜が設けられていてもよい。この場合、導電性膜21及び導電性膜22は、各穴構造41の側面に設けられた導電性膜によって電気的に接続されてもよい。この構成では、表面プラズモンの励起に起因して、図10に示されているデータ73以上の温度上昇が見込まれる。この構成における温度上昇は、図10に示されているデータ71よりも低くなると考えられる。
1,1A…熱電変換素子、10,10A…基部材、10a…第一面、10b…第二面、20,21,22…導電性膜、41…穴構造、41a…開口、L1…最大幅、L2…配列周期、α…第一領域、β…第二領域。

Claims (10)

  1. 基部材と、
    前記基部材に設けられた導電性膜と、を備え、
    前記基部材及び前記導電性膜は、光照射により表面プラズモン共鳴を生じさせる複数の穴構造が形成された第一領域と、前記第一領域に接続された第二領域とを有しており、
    前記基部材は、前記第一領域に位置していると共に各前記穴構造の開口が配置されている第一面を有し、前記第二領域に位置していると共に前記第一面に接続された第二面を有しており、
    前記導電性膜は、前記第一面及び前記第二面に設けられていると共に前記第一領域から前記第二領域に亘って連続して設けられている第一導電性膜と、各前記穴構造の内側に設けられていると共に各前記穴構造の底を形成している第二導電性膜とを含む、熱電変換素子。
  2. 前記各穴構造の開口は、矩形状である、請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 前記各穴構造は、互いに離間した3つの穴からなり、
    前記各穴構造の開口は、互いに離間した3つの矩形状の開口によってコの字形状に形成されている、請求項1又は2に記載の熱電変換素子。
  4. 前記基部材は、発泡材を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  5. 前記各穴構造の開口の最大幅は、1μm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  6. 前記複数の穴構造の開口は、二次元的に配列されており、
    前記複数の穴構造の開口の配列周期は、100nm~10μmである、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  7. 前記複数の穴構造の開口は、二次元的に配列されており、
    前記各穴構造の開口の最大幅をL1とし、前記複数の穴構造の開口の配列周期をL2としたとき、L2/L1は1.25~7である、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  8. 前記第一面に直交する方向における前記第一導電性膜と前記第二導電性膜との間の最短距離は、10nm~290nmである、請求項1~7のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  9. 前記第一面に直交する方向における前記第一導電性膜と前記第二導電性膜との間の最短距離と、前記第二導電性膜の膜厚との合計は、50nm~300nmである、請求項1~8のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  10. 前記第一面に直交する方向における前記第一導電性膜と前記第二導電性膜との間の最短距離と、前記第二導電性膜の膜厚との合計は、75nm~125nmである、請求項9に記載の熱電変換素子。
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